JP2004231412A - リザーバ制御装置 - Google Patents

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JP2004231412A JP2003025618A JP2003025618A JP2004231412A JP 2004231412 A JP2004231412 A JP 2004231412A JP 2003025618 A JP2003025618 A JP 2003025618A JP 2003025618 A JP2003025618 A JP 2003025618A JP 2004231412 A JP2004231412 A JP 2004231412A
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Abstract

【課題】リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することの可能なリザーバ制御装置を提供する。
【解決手段】速度比較器44は、第1速度設定器40からの速度指示信号から求められる速度V1と、第2速度設定器42からの速度指示信号から求められる速度V2とを比較し、速度V1が速度V2よりも速いと判断した場合には、速度比較器44から上乗せ張力設定器46へ上乗せ指示信号を出力する。上乗せ指示信号を受けた上乗せ張力設定器46は、予め定められた上乗せ張力Tpを加算器48へ出力する。張力設定器50からは、設定された設定張力Trが加算器48へ出力されているので、加算器48により、設定張力Trに上乗せ張力Tpが加算され、加算張力Tsが求められ、加算張力Tsが電流・油圧変換器52へ出力される。そして、電流・油圧変換器52は、加算張力Tsに基づく力が上側ローラ22Aに作用されるように油圧シリンダー28を制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リザーバ制御装置に係り、特に、連続走行するウエブをの一部を蓄積可能なリザーバ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、平版印刷版(以下「PS版」という)の製造ライン100は、図5に示すように、PS版の支持体である帯状金属板(以下「ウェブW」という)が連続走行されながら、ウエブWに各種の処理が施される。そして、ウエブWを送り出す送り出しセクション、及びウエブWを巻き取る巻き取りセクションウエブにおいてウエブWの走行が停止しても、ウエブWに種々の処理を施す中間セクションにおいてウエブの走行を停止させないように、リザーバ102が設けられている。このリザーバ102は、複数の巻き掛け部材104を備えており、この巻き掛け部材の相対移動で交互に巻き掛られたウエブWの長さを調整することにより、リザーバ102の上流側と下流側のウエブWの走行速度の変化に対応している(特許文献1参照)。
【0003】
ところで、上記リザーバに蓄積されたウエブWについても、ウエブWの走行をスムーズに行うために一定の張力が保たれる必要がある。そのため、巻き掛け部材に一定の力を作用させて、ウエブWの張力が保たれるようにしている。
【0004】
しかしながら、巻き掛け部材が所定の方向へ移動する際には、巻き掛け部材に一定の力を作用させても、ウエブWの張力が設定された張力よりも小さくなるという問題が生じていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−322027号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して成されたものであり、リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することの可能なリザーバ制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1のリザーバ制御装置は、連続走行するウエブが交互に巻き掛けられて蓄積されると共に、力が作用されることにより張力を調整可能な複数の巻き掛け部材を備え、蓄積されるウエブの長さを巻き掛け部材を相対移動させることにより調整可能なリザーバを制御するリザーバ制御装置であって、前記リザーバ装置の上流側及び下流側の各々のウエブ走行速度を検出する走行速度検出手段と、前記走行速度検出手段により検出された上流側のウエブ走行速度が下流側のウエブ走行速度よりも速い場合には、前記リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる張力増加手段と、を含んで構成されている。
【0008】
前述のように、巻き掛け部材が所定の方向に移動する場合には、リザーバに蓄積されたウエブの張力が減少するが、巻き掛け部材の所定方向への移動、即ち、リザーバに蓄積されたウエブ張力の減少は、リザーバの上流側のウエブ走行速度が下流側のウエブ走行速度よりも速い場合である。そこで本発明のリザーバ制御装置では、走行速度検出手段によりリザーバの上流側及び下流側の各々のウエブ走行速度を検出する。そして、検出された上流側のウエブ走行速度が下流側のウエブ走行速度よりも速い場合には、張力増加手段によって、リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる。
【0009】
これにより、本発明のリザーバ制御装置によれば、巻き掛け部材の移動の際のウエブの張力減少を防止でき、リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することができる。
【0010】
請求項2のリザーバ制御装置は、連続走行するウエブが交互に巻き掛けられて蓄積されると共に、力が作用されることにより張力を調整可能な複数の巻き掛け部材を備え、蓄積されるウエブの長さを巻き掛け部材を相対移動させることにより調整可能なリザーバを制御するリザーバ制御装置であって、前記ウエブが巻き掛けられ、前記ウエブの張力に応じて移動する移動体と、前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段と、前記移動体位置検出手段により検出された前記移動体の位置が前記リザーバに蓄積されたウエブの張力が低下したときの位置である場合には、前記リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる張力増加手段と、を含んで構成されている。
【0011】
本発明のリザーバ制御装置は、ウエブが巻き掛けられた移動体を備える。この移動体は、ウエブの張力に応じて移動するので、リザーバに蓄積されたウエブの張力の低下により所定の方向へ移動する。そこで、移動体位置検出手段により移動体の位置を検出する。そして、検出された移動体の位置がリザーバに蓄積されたウエブの張力が低下したときの位置である場合には、張力増加手段により、リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を巻き掛け部材に作用させる。
【0012】
これにより、本発明のリザーバ制御装置によれば、巻き掛け部材の移動の際のウエブの張力減少を防止でき、リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することができる。
【0013】
請求項3のリザーバ制御装置は、連続走行するウエブが交互に巻き掛けられて蓄積されると共に、力が作用されることにより張力を調整可能な複数の巻き掛け部材を備え、蓄積されるウエブの長さを巻き掛け部材を相対移動させることにより調整可能なリザーバを制御するリザーバ制御装置であって、前記リザーバに蓄積されたウエブの張力を検出する張力検出手段と、前記張力検出手段により検出された張力が所定量以下の場合には、前記リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる張力増加手段と、を含んで構成されている。
【0014】
前述のように、巻き掛け部材が所定の方向に移動する場合には、リザーバに蓄積されたウエブの張力が減少する。そこで本発明のリザーバ制御装置では、張力検出手段によりリザーバに蓄積されたウエブの張力を検出する。そして、検出された張力が所定量以下の場合には、張力増加手段によって、リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる。
【0015】
これにより、本発明のリザーバ制御装置によれば、巻き掛け部材の移動の際のウエブの張力減少を防止でき、リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することができる。
【0016】
請求項4のリザーバ制御装置は、連続走行するウエブが交互に巻き掛けられて蓄積されると共に、力が作用されることにより張力を調整可能な複数の巻き掛け部材を備え、蓄積されるウエブの長さを巻き掛け部材を相対移動させることにより調整可能なリザーバを制御するリザーバ制御装置であって、前記巻き掛け部材の移動方向を検出する移動方向検出手段と、前記移動方向検出手段により検出された前記巻き掛け部材の相対移動の方向が、この巻き掛け部材に巻き掛けられたウエブの張力を減少させる方向である場合には、前記リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる張力増加手段と、を含んで構成されている。
【0017】
前述のように、巻き掛け部材が所定の方向に移動する場合には、リザーバに蓄積されたウエブの張力が減少する。そこで本発明のリザーバ制御装置では、移動方向検出手段により巻き掛け部材の移動方向を検出する。そして、検出された移動方向がこの巻き掛け部材に巻き掛けられたウエブの張力を減少させる方向である場合には、張力増加手段によって、リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる。
【0018】
これにより、本発明のリザーバ制御装置によれば、巻き掛け部材の移動の際のウエブの張力減少を防止でき、リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0020】
図1は、本実施形態のリザーバ制御装置10を使用する、PS版の製造ラインの一部、及び、リザーバ制御装置10を示す概略図である。図1に示すように、この製造ラインは、第1ダンサセクション12、第1ブライドルセクション14、リザーバ20、第2ダンサセクション30、及び第2ブライドルセクション32を含んで構成されている。PS版の支持体である帯状金属板W(以下「ウエブW」という)は、製造ラインの前記各セクションを経由して、X方向に連続走行されている。
【0021】
第1ダンサセクション12、及び第2ダンサセクション30は、各々、第1ダンサロール12A、及び、第2ダンサロール30Aを含んで構成されている。第1ダンサロール12A、及び、第2ダンサロール30Aは、ウエブWが巻き掛けられると共に、上下に移動することにより各々の位置でのウエブWの張力が所定の値に保持されるように調整可能とされている。
【0022】
第1ブライドルセクション14は、ブライドルロール14A、14Bを含んで構成されている。ブライドルロール14A、14Bには、モータ16A、16Bが各々接続されており、モータ16A、16Bにはインバータ18A、18Bが各々接続されている。インバータ18A、18Bは、接続器18Cを介してウエブWの走行速度を設定するための第1速度設定器40と接続されている。インバータ18A、18Bは、第1速度設定器40からの指示信号により、モータ16A、16Bの回転速度を制御し、ブライドルロール14A、14Bを所定のトルクで回転させる。
【0023】
リザーバ20は、図1に示すように、複数の上側ローラ22A、複数の下側ローラ22B、及び可動台24を備える。上側ローラ22Aは、可動台24に固定されており、可動台24と共に昇降可能とされている。下側ローラ22Bは、上側ローラ22Aに対向して配置され、ウエブWは、上側ローラ22Aと下側ローラ22Bとに交互に巻き掛けられている。可動台24にはワイヤ26を介して、油圧シリンダー28が接続されており、可動台24は油圧シリンダー28により上昇、下降が可能とされている。可動台24が上昇すると上側ローラ22Aと下側ローラ22Bとの間の距離が長くなり、リザーバ20に蓄積されるウエブWが長くなる。また、可動台24が下降すると上側ローラ22Aと下側ローラ22Bとの間の距離が短くなり、リザーバ20に蓄積されたウエブWが下流側へ送り出される。リザーバ20に蓄積するウエブWの長さを調整することにより、リザーバ20の上流側又は下流側の一方でウェブWの走行が停止されても、他方の側でウエブWの走行を停止させることなく各種の処理を行うことが可能とされている。
【0024】
第2ブライドルセクション32は、ブライドルロール32A、32Bを含んで構成されている。ブライドルロール32A、32Bには、モータ34A、34Bが各々接続されており、モータ34A、34Bにはインバータ36A、36Bが各々接続されている。インバータ36A、36Bは、接続器36Cを介してウエブWの走行速度を設定するための第2速度設定器42と接続されている。インバータ36A、36Bは、第2速度設定器42からの指示信号により、モータ34A、34Bの回転速度を制御し、ブライドルロール32A、32Bを所定のトルクで回転させる。
【0025】
リザーバ制御装置10は、第1速度設定器40、第2速度設定器42、速度比較器44、上乗せ張力設定器46、加算器48、張力設定器50、電流・油圧変換器52、及び油圧シリンダー28を含んで構成されている。第1速度設定器40、及び第2速度設定器42は、インバータ18A、18B、及びインバータ36A、36Bに各々速度指示信号を出力すると共に、速度比較器44へも速度指示信号を出力する。速度比較器44は、第1速度設定器40からの速度指示信号から求められる速度V1と、第2速度設定器42からの速度指示信号から求められる速度V2とを比較する。上乗せ張力設定器46は、速度比較器44からの信号に基づいて、予め定められた上乗せ張力Tpを加算器48へ出力する。張力設定器50は、所定の設定張力Trを加算器48へ出力する。加算器48は、上乗せ張力設定器46から出力された上乗せ張力Tp及び張力設定器50から出力された張力Trを加算して加算張力Tsを求め、加算張力Tsを電流・油圧変換器52へ出力する。電流・油圧変換器52は、加算張力Tsに基づいて油圧シリンダー28を制御可能とされている。
【0026】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0027】
リザーバ20に蓄積されたウエブWの張力制御は、リザーバ制御装置10によって以下に示す手順で行われる。第1速度設定器40、及び第2速度設定器42は、設定された速度でウエブWを走行させるための速度信号を速度比較器44へ出力する。速度比較器44は、第1速度設定器40からの速度指示信号から求められる速度V1と、第2速度設定器42からの速度指示信号から求められる速度V2とを比較し、速度V1が速度V2よりも速いかどうかを判断する。速度V1と速度V2とが等しい場合(上側ローラ22Aが昇降していない状態)、または、速度V2が速度V1よりも大きい場合(上側ローラ22Aが下降している状態)では、リザーバ20に蓄積されるウエブWの張力は、張力設定器50により設定される張力Trに保たれるが、速度V1が速度V2よりも大きい場合には、リザーバ20の可動台24が上昇して、リザーバ20に蓄積されるウエブWの長さが長くなる。このとき、メカロスによりリザーバ20に蓄積されるウエブWの張力が低下する。そこで、速度V1が速度V2よりも速いと判断された場合には、速度比較器44から上乗せ張力設定器46へ上乗せ指示信号が出力される。なお、速度V1が速度V2以下の場合には、必要がないためウエブWの張力の制御は行われない。上乗せ指示信号を受けた上乗せ張力設定器46は、予め定められた上乗せ張力Tpを加算器48へ出力する。
【0028】
張力設定器50からは、設定された設定張力Trが加算器48へ出力されているので、加算器48により、設定張力Trに上乗せ張力Tpが加算され、加算張力Tsが求められる。加算器48からは、加算張力Tsが電流・油圧変換器52へ出力される。そして、電流・油圧変換器52は、加算張力Tsに基づく力が上側ローラ22Aに作用されるように油圧シリンダー28を制御する。これにより、リザーバ20に蓄積されるウエブWの張力は、メカロスによる低下分が補正され、通常時と同様の値に保持される。したがって、上側ローラ22Aの移動の際のウエブWの張力減少を防止でき、リザーバ20に蓄積されたウエブWの張力を一定に保持することができる。
[第2実施形態]
本実施形態は、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0029】
図2は、本実施形態のリザーバ制御装置60を使用するPS版の製造ラインの一部、及び、リザーバ制御装置60を示す概略図である。製造ラインについては、第1実施形態と同一であるため、ここでの説明は省略する。
【0030】
リザーバ制御装置60は、ダンサ位置検出器62、位置偏差張力変換器64、加算器48、張力設定器50、電流・油圧変換器52、及び油圧シリンダー28を含んで構成されている。ダンサ位置検出器62は、第2ダンサロール30Aの位置Hを検出して、位置偏差張力変換器64に出力する。なお、第2ダンサロール30Aは、通常は中位点に位置しているが、ウエブWの張力が低下すると上昇して中位点よりも上に位置し、ウエブWの張力が強くなると下降して中位点よりも下に位置する。
【0031】
位置偏差張力変換器64は、ダンサ位置検出器62から入力された位置Hに基づいて、第2ダンサロール30Aの位置偏差ΔHを算出すると共に、位置偏差ΔHに所定の定数αを乗じて上乗せ張力Tpを算出し、算出された上乗せ張力Tpを加算器48へ出力する。加算器48、張力設定器50、電流・油圧変換器52、及び、油圧シリンダー28については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0032】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0033】
リザーバ20に蓄積されたウエブWの張力制御は、リザーバ制御装置60により以下の手順で行われる。ダンサ位置検出器62は、第2ダンサロール30Aの位置を検出し、検出した第2ダンサロール30Aの位置Hを位置偏差張力変換器64へ出力する。
【0034】
位置偏差張力変換器64では、図3に示す変換処理が行われている。ステップS12で、第2ダンサロール30Aの位置Hが入力されるまで待機する。位置Hが入力されると、ステップS14で、ダンサ位置検出器62から出力された第2ダンサロール30Aの位置Hと、第2ダンサロール30Aの中位点位置H0の差分を求め、位置偏差ΔHを算出する。なお、第2ダンサロール30Aの中位点位置H0の値は、固定値として予め設定しておく。ステップS16で、算出した位置偏差ΔHが中位点H0よりも大きいかどうかを判断する。なお、本実施形態では、第2ダンサロール30Aの位置が中位点よりも高い場合に、ΔH>0となる。ステップS16での判断が肯定された場合には、ステップS18で、位置偏差ΔHに定数αを乗じて、上乗せ張力Tpを算出する。そして、ステップS20で、算出された上乗せ張力Tpを加算器48へ出力する。
【0035】
なお、ステップS16での判断が否定された場合には、ステップS12へ戻り、上記処理を繰り返す。
【0036】
張力設定器50からは、予め設定されている所定の設定張力Trが加算器48へ出力されており、加算器48は設定張力Trに上乗せ張力Tpを加算して加算張力Tsを求める。加算器48から、加算張力Tsが電流・油圧変換器52へ出力される。そして、電流・油圧変換器52は、加算張力Tsに基づく力が上側ローラ22Aに作用されるように油圧シリンダー28を制御する。これにより、リザーバ20に蓄積されるウエブWの張力は、通常時と同様の値に保持される。したがって、上側ローラ22Aの移動の際のウエブWの張力減少を防止でき、リザーバ20に蓄積されたウエブWの張力を一定に保持することができる。
【0037】
なお、本実施形態では、第2ダンサロール30Aの位置に基づいて油圧シリンダー28を制御したが、リザーバ20の可動台24や上側ローラ22Aの位置を検出し、検出された位置により可動台24や上側ローラ22Aの移動方向を求め、この移動方向が上側ローラ22Aと下側ローラ22Bとが離れる方向である場合に油圧シリンダー28を制御することによりウエブWの張力を一定に保持することもできる。
[第3実施形態]
本実施形態は、第1、第2実施形態と同様の部分については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0038】
図4は、本実施形態のリザーバ制御装置70を使用するPS版の製造ラインの一部、及び、リザーバ制御装置70を示す概略図である。製造ラインについては、第1実施形態と同一であるため、ここでの説明は省略する。
【0039】
リザーバ制御装置70は、張力計72、張力補正器74、加算器48、張力設定器50、電流・油圧変換器52、及び油圧シリンダー28を含んで構成されている。張力計72は、第1ブライドルセクション14とリザーバ20の間に位置するウエブWの張力Tを検出し、検出した張力Tを張力補正器74に出力する。なお、この検出位置での張力Tは、上側ローラ22Aに巻き掛けられたウエブWにほぼ等しくなっている。張力設定器50は、所定の設定張力Trを加算器48及び張力補正器74に出力する。張力補正器74は、加算器48、張力設定器50、及び張力計72と接続されており、張力計72から入力されたウエブWの張力Tと張力設定器50から入力された設定張力Trとの張力差ΔTを算出して加算器48へ出力する。加算器48、電流・油圧変換器52、及び、油圧シリンダー28については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0040】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0041】
リザーバ20に蓄積されたウエブWの張力制御は、リザーバ制御装置70により以下に示す手順で行われる。張力計72により、第1ブライドルセクション14とリザーバ20の間に位置するウエブWの張力Tが検出され、検出された張力Tが張力補正器74へ出力される。また、張力設定器50から張力補正器74及び加算器48へ設定張力Trが出力される。張力補正器74は、設定張力Trと張力Tとの張力差ΔTを算出し、張力差ΔTを加算器48へ出力する。加算器48は、張力設定器50から出力されている設定張力Trに張力補正器から出力された張力差ΔTを加算して加算張力Tsを算出する。加算器48から、加算張力Tsが電流・油圧変換器52へ出力される。そして、電流・油圧変換器52は、加算張力Tsに基づく力が上側ローラ22Aに作用されるように油圧シリンダー28を制御する。これにより、上側ローラ22Aに巻き掛けられたウエブWの張力は、通常時と同様の値に保持される。したがって、ウエブWの張力減少を防止でき、リザーバ20に蓄積されたウエブWの張力を一定に保持することができる。
【0042】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
[第1実施例]
第1実施形態において、以下の条件でPS版の製造ライン及びリザーバ制御装置10を動作させた。
・ウエブWの材質:アルミ
・ウエブWの幅:1300mm
・ウエブWの厚み:0.24mm
・張力設定器の設定張力Tr:2000N
・第2ダンサロール30Aの設定張力:2000N
・上乗せ張力設定器46に予め設定される上乗せ張力Tp:200N
・速度V1:50m/分
・速度V2:50m/分
上記条件においては、上側ローラ22Aに巻き掛けられたウエブWの張力は2000Nであった。第2速度設定器42から減速の速度指示信号が出力され、速度V2が減速されると、速度比較器44により、速度V1>速度V2の結果が得られ、上乗せ張力設定器46へ上乗せ指示信号が出力された。上乗せ張力設定器46から、予め定められた上乗せ張力Tp:200Nが加算器48へ出力され、加算器48では、加算張力Ts=2000N+200N=2200Nが算出された。加算張力Tsは、電流・油圧変換器52へ出力された。電流・油圧変換器52は、加算張力Tsに基づく力:2200Nが上側ローラ22Aに作用されるように油圧シリンダー28を制御した。これにより、上側ローラ22Aに巻き掛けられたウエブWの張力は、2000Nに保持された。
[第2実施例]
第2実施形態において、以下の条件でPS版の製造ライン及びリザーバ制御装置60を動作させた。
・ウエブWの材質:アルミ
・ウエブWの幅:1300mm
・ウエブWの厚み:0.24mm
・張力設定器の設定張力Tr:2000N
・第2ダンサロール30Aの設定張力:2000N
・第2ダンサロール30Aの位置:上限位置→100%、中位点→0%、下限位置→−100%
・ウエブ走行速度:50m/分
・定数α:4N/%
上記条件においては、上側ローラ22Aに巻き掛けられたウエブWの張力は2000Nであった。可動台24が停止状態のときの第2ダンサロール30Aの位置は中位点であり、位置H0とされていた。第2ブライドルセクション32で減速が開始されて可動台24が上昇すると、メカロスにより上側ローラ22Aに巻き掛けられたウエブWの張力は1800Nに低下した。これにより、第2ダンサロール30Aは上昇し、ダンサ位置検出器62により第2ダンサロール30Aの位置Hは、中位点よりも50%上側の位置で検出された。検出された位置Hは位置偏差張力変換器64へ出力された。位置偏差張力変換器64は、位置偏差ΔH=50−0=50%、が算出され、続いて上乗せ張力Tp=50×4=200Nが算出された。そして、上乗せ張力Tp:200Nが加算器48へ出力され、加算器48では、加算張力Ts=2000N+200N=2200Nが算出された。加算張力Tsは、電流・油圧変換器52へ出力された。電流・油圧変換器52は、加算張力Tsに基づく力:2200Nが上側ローラ22Aに作用されるように油圧シリンダー28を制御した。これにより、上側ローラ22Aに巻き掛けられたウエブWの実張力は、2000Nに保持された。
[第3実施例]
第3実施形態において、以下の条件でPS版の製造ライン及びリザーバ制御装置70を動作させた。
・ウエブWの材質:アルミ
・ウエブWの幅:1300mm
・ウエブWの厚み:0.24mm
・張力設定器の設定張力:2000N
・第2ダンサロール30Aの設定張力Tr:2000N
・ウエブ走行速度:50m/分
上記条件で、可動台24が停止状態のときには、張力計72では張力T=2000Nが検出され、張力Tが張力補正器74へ出力されていた。このときの設定張力Trと張力Tとの張力差ΔTは、ΔT=2000N−2000N=0Nであるため、張力補正は行われない。第2ブライドルセクション32で減速が開始されて可動台24が上昇すると、メカロスによりウエブWの張力が低下し、張力計72では張力T=1800Nが検出され、張力補正器74へ出力された。張力補正器74では、ΔT=2000N−1800N=200Nが算出された。検出されるウエブWの張力は1800Nに低下した。そして、張力差ΔT:200Nが加算器48へ出力され、加算器48では、加算張力Ts=2000N+200N=2200Nが算出された。加算張力Tsは、電流・油圧変換器52へ出力された。電流・油圧変換器52は、加算張力Tsに基づく力:2200Nが上側ローラ22Aに作用されるように油圧シリンダー28を制御した。これにより、上側ローラ22Aに巻き掛けられたウエブWの実張力は、2000Nに保持された。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、走行速度検出手段によりリザーバの上流側及び下流側の各々のウエブ走行速度を検出する。そして、検出された上流側のウエブ走行速度が下流側のウエブ走行速度よりも速い場合には、張力増加手段によって、リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させるので、巻き掛け部材の移動の際のウエブの張力減少を防止でき、リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することができる。
【0044】
また、請求項2の発明によれば、移動体位置検出手段により移動体の位置を検出する。そして、検出された移動体の位置がリザーバに蓄積されたウエブの張力が低下したときの位置である場合には、張力増加手段により、リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を巻き掛け部材に作用させるので、巻き掛け部材の移動の際のウエブの張力減少を防止でき、リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することができる。
【0045】
また、請求項3の発明によれば、張力検出手段によりリザーバに蓄積されたウエブの張力を検出する。そして、検出された張力が所定量以下の場合には、張力増加手段によって、リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させるので、巻き掛け部材の移動の際のウエブの張力減少を防止でき、リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することができる。
【0046】
また、請求項4の発明によれば、移動方向検出手段により巻き掛け部材の移動方向を検出する。そして、検出された移動方向がこの巻き掛け部材に巻き掛けられたウエブの張力を減少させる方向である場合には、張力増加手段によって、リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させるので、巻き掛け部材の移動の際のウエブの張力減少を防止でき、リザーバに蓄積されたウエブの張力を一定に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のPS版製造ライン及びリザーバ制御装置の概略図である。
【図2】第2実施形態のPS版製造ライン及びリザーバ制御装置の概略図である。
【図3】第2実施形態の変換処理のフローチャートである。
【図4】第3実施形態のPS版製造ライン及びリザーバ制御装置の概略図である。
【図5】PS版の製造ラインを示す図である。
【符号の説明】
10 リザーバ制御装置
20 リザーバ
22B 下側ローラ(巻き掛け部材)
22A 上側ローラ(巻き掛け部材)
28 油圧シリンダー(張力増加手段)
30A 第2ダンサロール(移動体)
40 第1速度設定器(走行速度検出手段)
42 第2速度設定器(走行速度検出手段)
44 速度比較器(張力増加手段)
46 上乗せ張力設定器(張力増加手段)
48 加算器(張力増加手段)
50 張力設定器(張力増加手段)
52 電流・油圧変換器(張力増加手段)
60 リザーバ制御装置
62 ダンサ位置検出器(移動方向検出手段、移動体位置検出手段)
64 位置偏差張力変換器(張力増加手段)
70 リザーバ制御装置
72 張力計(張力検出手段)
74 張力補正器(張力増加手段)

Claims (4)

  1. 連続走行するウエブが交互に巻き掛けられて蓄積されると共に、力が作用されることにより張力を調整可能な複数の巻き掛け部材を備え、蓄積されるウエブの長さを巻き掛け部材を相対移動させることにより調整可能なリザーバを制御するリザーバ制御装置であって、
    前記リザーバ装置の上流側及び下流側の各々のウエブ走行速度を検出する走行速度検出手段と、
    前記走行速度検出手段により検出された上流側のウエブ走行速度が下流側のウエブ走行速度よりも速い場合には、前記リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる張力増加手段と、
    を備えたリザーバ制御装置。
  2. 連続走行するウエブが交互に巻き掛けられて蓄積されると共に、力が作用されることにより張力を調整可能な複数の巻き掛け部材を備え、蓄積されるウエブの長さを巻き掛け部材を相対移動させることにより調整可能なリザーバを制御するリザーバ制御装置であって、
    前記ウエブが巻き掛けられ、前記ウエブの張力に応じて移動する移動体と、
    前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段と、
    前記移動体位置検出手段により検出された前記移動体の位置が前記リザーバに蓄積されたウエブの張力が低下したときの位置である場合には、前記リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる張力増加手段と、
    を備えたリザーバ制御装置。
  3. 連続走行するウエブが交互に巻き掛けられて蓄積されると共に、力が作用されることにより張力を調整可能な複数の巻き掛け部材を備え、蓄積されるウエブの長さを巻き掛け部材を相対移動させることにより調整可能なリザーバを制御するリザーバ制御装置であって、
    前記リザーバに蓄積されたウエブの張力を検出する張力検出手段と、
    前記張力検出手段により検出された張力が所定量以下の場合には、前記リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる張力増加手段と、
    を備えたリザーバ制御装置。
  4. 連続走行するウエブが交互に巻き掛けられて蓄積されると共に、力が作用されることにより張力を調整可能な複数の巻き掛け部材を備え、蓄積されるウエブの長さを巻き掛け部材を相対移動させることにより調整可能なリザーバを制御するリザーバ制御装置であって、
    前記巻き掛け部材の移動方向を検出する移動方向検出手段と、
    前記移動方向検出手段により検出された前記巻き掛け部材の相対移動の方向が、この巻き掛け部材に巻き掛けられたウエブの張力を減少させる方向である場合には、前記リザーバに蓄積されたウエブに作用する張力が増加する方向の力を前記巻き掛け部材に作用させる張力増加手段と、
    を備えたリザーバ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113247673A (zh) * 2020-01-28 2021-08-13 住友重机械工业株式会社 控制装置

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