JP2004230825A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より精度の高い多値画像を形成する。
【解決手段】画像形成装置1の露光手段5に、複数の光源51−1を有する発光部51を設け、それら複数の光源51−1は、感光ドラム3上の主走査ラインの走査方向に対して水平方向に並べて配置される。各光源51−1から射出されたレーザ光が回転多面鏡55で反射され、感光ドラム3へ照射される。このとき、各レーザ光は、同一の主走査ラインを次々照射する。そして、照射時間が短いために一度目の露光で現像できなかったピクセルに、再度露光を行うことで、その電位が潜像形成電位レベルよりも高くなり、現像可能となる。
【選択図】 図2
【解決手段】画像形成装置1の露光手段5に、複数の光源51−1を有する発光部51を設け、それら複数の光源51−1は、感光ドラム3上の主走査ラインの走査方向に対して水平方向に並べて配置される。各光源51−1から射出されたレーザ光が回転多面鏡55で反射され、感光ドラム3へ照射される。このとき、各レーザ光は、同一の主走査ラインを次々照射する。そして、照射時間が短いために一度目の露光で現像できなかったピクセルに、再度露光を行うことで、その電位が潜像形成電位レベルよりも高くなり、現像可能となる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光ドラムにレーザ光を照射して潜像画像を形成するレーザプリンタとしての使用に好適な画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報処理技術の進歩に伴ってパーソナルコンピュータやプリンタ等の情報処理機器が飛躍的に普及する中、主として企業や官庁など比較的大量にプリンタからの印刷物が使用されるところでは、印字品質が良く、印刷速度の速いレーザプリンタが数多く導入されている。
レーザプリンタは、感光ドラムの表面をレーザ光で露光して静電潜像を形成し、そこにトナーを付着させてトナー像を形成し、このトナー像を用紙に転写し定着させることで印刷処理を行なっている。
【0003】
この従来のレーザプリンタ(画像形成装置)が、レーザ光による露光を実現する構成について、図7を参照して説明する。
レーザダイオード(LD)等に代表される光源(図示せず)を有する発光部201から射出したレーザ光は、コリメータレンズ202での透過等の後、回転多面鏡(ポリゴンミラー)205の一つの面で反射され、fθレンズ206で結像されて、感光ドラム300上に照射される。
回転多面鏡205は定速回転していることから、その一つの面で反射されたレーザ光は、感光ドラム300の胴部表面をその端辺付近から軸方向へ向かって走査する。
【0004】
また、感光ドラム300も定速回転していることから、回転多面鏡205の一つ目の面で反射したレーザ光が照射される第一の主走査ラインと、二つ目の面で反射したレーザ光が照射される第二の主走査ライン、さらには三つ目、四つ目の面で反射したレーザ光が照射される第三、第四の主走査ラインがそれぞれ等間隔で平行して形成される。
こうして、感光ドラム300上には無数の走査ラインが形成されるが、この走査中にレーザ光を照射・停止(あるいは、レーザ光をパルス変調等)することで、主走査ライン上に、露光された部分と露光されない部分とができる。これにより、感光ドラム300の表面には、静電潜像が形成される。
【0005】
この静電潜像にトナーを付着させることで、感光ドラム300の表面にトナー像が形成される。
そして、このトナー像が用紙に転写され定着されることで、印刷が行われる。なお、トナー像の転写後は、感光ドラム300の表面全体にさらにレーザ光が当てられるなどして、残ったトナーが清掃される。
【0006】
ところで、レーザプリンタに代表される画像形成装置は、近年の著しい普及に伴って、フルカラー印刷の実現や印刷物の品質向上(階調性の優れた画像の品質向上等)が期待されるとともに、高速化、高画質化、高解像度化が強く望まれてきている。
ところが、1200dpiあるいはそれ以上の高解像度において、あるいは電子写真プロセス速度が高速の場合においては、いわゆる画像ボケや潜像流れなどの現象により、解像度が著しく低下して、良好な画像品質を得ることが困難になるという問題があった。
【0007】
そこで、微小ドットの再現性を高めるために、静電潜像を保持させること、すなわち、静電潜像の流れを防止することが必要となる。
この静電潜像の流れは、レーザの発光立ち上がり特性にも大きく影響されるため、感光ドラムに対してレーザ光で過剰露光することにより静電潜像が強く保持される。
【0008】
ところが、この感光ドラムに対して過剰露光を行うと、ハーフトーン画像の階調性がなくなり、コントラストの乏しい画像品質になる傾向がある。
このため、微小ドットの再現性の優れた画像品質を得るためのレーザの発光強度と、階調性の優れた画像品質を得るためのレーザの発光強度は異なったものが必要となる。すなわち、これら二種類以上の発光強度の出力制御が可能な露光装置が必要となる。
【0009】
それに加え、高速かつ高解像度の画像形成装置では、その不要輻射等のノイズレベルも大きくなり種々のノイズ対策が必要となってくる。
とりわけ、画像情報を伝達して光出力に変換する信号線にEMI(Electromagnetic interference)対策を施す必要がある。
【0010】
こうした実情から、高画質、高解像度の画像品質を得るための技術が、種々提案されている。
例えば、画像データに従いデータ変調手段で生成された複数のパルス幅により半導体レーザの光強度変調と同時にパルス変調を行うものがある(例えば、特許文献1及び2参照、第一の従来技術。)。
このような構成によれば、レーザ光のパルス幅や光出力が変調されるため、多値画像の形成が可能となり、高解像度の画像が得られる。
【0011】
また、各画素の書き込み時間内に鋭いピークを有する波形を生成し、この波形でレーザ光の射出光を制御して露光エネルギーを集中させる出力制御波生成手段を備えたものがある(例えば、特許文献3参照、第二の従来技術。)。
これにより、レーザ光のビーム径を変化させることなく、画素同士の干渉を防いで、細線の再現性を高めることができる。
【0012】
また、高解像度の画像品質を得るための他の従来の画像形成装置として、例えば、感光ドラムの表面を、トナーが付着しない電位VHより高い電位VH1に帯電しておき、半導体レーザが、この感光ドラムの表面電位をVHとする強度1のバックグラウンド露光強度と、強度1より強い強度であって、連続露光すると感光ドラムの表面電位をトナーの付着に適した表面電位VLよりも低い電位に低下させる過剰な強度2の露光強度とを発生できるようにしたものがある(例えば、特許文献4参照、第三の従来技術。)。
【0013】
さらに、この第三の従来技術においては、強度1による露光と強度2による露光、及び露光OFFの状態を組み合わせて与え、それによって画像部の表面電位をVLとするととともに、コントラストが大きくなるよう制御して、ソフトウェア的あるいはハードウェア的に送信されてきた画像情報を補正する手段も備えられている。
【0014】
このような構成によれば、レーザ光の強度を多段階に変調することなく、またビーム径を小さくせずに、リップルを発生させないようにして、なおかつ、露光後のコントラストを高くし、階調のなまりを改善して、微小ドットの再現性と階調性とを得ることができる。
このため、階調再現のためにレーザ光をパルス幅変調した場合に、そのレーザ光がガウシアン分布によってハイライト部及び暗部で正確に階調再現されないのを防ぐことができる。
【0015】
さらに、入力画像信号に応答する光を感光ドラムに照射して画像を形成するための光源を複数設けた発光手段と、その光源と同数の光源駆動手段とを設け、この光源駆動手段が、入力画像信号に応答して複数の光源からの光が同時に複数の主走査ラインを照射するように発光手段を駆動する構成としてある(例えば、特許文献5参照、第四の従来技術。)。
このように2個の発光点を有する半導体レーザを各々独立に点滅させ、同時に2ラインの主走査を行うことにより、回転多面鏡駆動用のモータの回転速度を1/2にして高品位な600dpi印字が可能となる。
【0016】
【特許文献1】
特開平2−205086号公報(第1−10頁、第1−14図)
【特許文献2】
特開平9−116750号公報(第2頁)
【特許文献3】
特開平9−114206号公報(第2−7頁、第1−16図)
【特許文献4】
特開2000−127498号公報(第2−19頁、第1−63図)
【特許文献5】
特開平8−220850号公報(第2−8頁、第1−24図)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第一の従来技術においては、パルス変調を利用することで高解像度の画像を得ることとしているものの、パルス幅を微小にすると感光面上の1画素の電位が十分でなくなる(潜像形成電位レベルに達しなくなる)ため、ドットが形成されなかった。
例えば、図8に示すように、レーザパルスの一つのパルス幅が所定幅以上の場合(同図(ア)〜(ウ))には、感光ドラムの表面に十分な電位が発生するため(感光面電位が潜像形成電位レベルに達するため)、この感光部分には現像結果としてドットが形成され得る。これに対し、レーザパルスのパルス幅が所定幅以下の場合(同図(エ))には、感光ドラムの表面に十分な電位が発生しないため(感光面電位が潜像形成電位レベルに達しないため)、この感光部分には現像結果としてドットが形成されない。
【0018】
このため、照射時間が一定時間以上の場合(同図(ア)〜(ウ))には、その照射時間を調整することで、1200dpi程度までは高解像度を向上できるものの、一定時間以下の場合は、ドットの形成が不可能となり、解像度をそれ以上向上できないという問題があった。
すなわち、第一の従来技術においては、多値画像の精度向上に限界があった。
【0019】
また、第二の従来技術においても同様に、1200dpi未満の高解像度における画像品質を得る場合には有効であるものの、1200dpi以上の高解像度における画像品質を得る場合には、微小面積である1画素での照射時間が非常に短くなり、かつ必要な電位が得られないため、不鮮明な潜像画像となっていた。さらに、この第二の従来技術は、各画素の書き込み時間内に鋭いピークを有する波形を生成する出力制御波生成手段を必要とするため、複雑な制御が必要であった。
【0020】
また、第三の従来技術は、レーザ光により感光ドラム表面電位をVHとする強度1のバックグラウンド露光強度と、強度1より強く、連続露光すると感光ドラム表面電位をトナーが付着するのに適した表面電位VLよりも低い電位に低下させる過剰な強度2を与えられるようにする機構、および強度2の露光強度や露光OFFとするパルスを生成する機構などが必要で、ソフトウェア的、ハードウェア的に複雑とならざるを得なかった。
さらに、不要輻射等のノイズ対策、特にEMI対策を、画像情報を伝達する信号線上に施すと、その電圧波形が鈍り、得られる画像のドットが十分に再現せず、低品質の画像しか得られないという問題があった。
【0021】
また、第四の従来技術においては、2個のレーザ光源を主走査ラインの走査方向に対して垂直な方向にそれぞれ配置していたため、ポリゴンの回転数を上げずに垂直方向の高解像度化を実現することはできたものの、複数のレーザ光が同一の主走査ラインを多重に露光することはないため、形成する多値画像の精度を高度化することができないという問題があった。
【0022】
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、複雑な制御を必要とせずに、より精度の高い多値画像を形成可能とする画像形成装置及び画像形成方法の提供を目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1記載の画像形成装置は、光を照射して感光ドラム上に画像を形成するための光源を有した発光部と、光を射出するように光源を駆動する光源駆動部とを備えた画像形成装置であって、発光部は、射出した光が感光ドラムにおける同一の主走査ラインをそれぞれ照射する複数の光源を有し、光源駆動部は、画像データにしたがって複数の各光源を駆動する構成としてある。
【0024】
画像形成装置をこのような構成とすると、複数の光源から射出された各光が、同一の主走査ラインを次々照射するため、その主走査ラインの1画素における各光の照射時間がそれぞれ非常に短いものであっても、その1画素における全光の照射時間はトータルとして長くなるため、感光面電位が潜像形成電位レベルを上回って、微小面積の現像結果を得ることができる。したがって、精度の高い多値画像の形成が可能となる。
【0025】
さらに、構成面からみれば、本発明は、光源を複数設けて、各光源からの光を同一の主走査ラインに照射させるという簡易な構成であり、一方、方法面からみれば、各光ごとに1画素ごとの照射時間を調整するという従来の簡易な制御方法(例えば、PWM制御方法等)で実現できるものである。したがって、簡易な構成かつ簡易な制御方法によって、精度の高い多値画像を形成可能とすることができる。
【0026】
また、請求項2記載の画像形成装置は、複数の光源が、感光ドラム上の走査方向に対して主水平方向にそれぞれ並べて配置された構成としてある。
画像形成装置をこのような構成とすれば、複数の光源から射出された各光は、そのまま同一の主走査ラインを照射することができる。
これにより、1画素に対する多重照射を行なって、より精度の高い多値画像を形成できる。
【0027】
また、請求項3記載の画像形成装置は、光源駆動部が、複数の光源のうちの一の光源から射出された光の照射により、感光ドラム上の一の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも小さくなるように、一の光源を駆動し、複数の光源のうちの他の光源から射出された光の照射により、感光ドラム上の一の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも大きくなるように、他の光源を駆動する構成としてある。
【0028】
画像形成装置をこのような構成とすると、一の光源から射出された光が照射される一の画素に、さらに、他の光源から射出された光が照射され、これにより一の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも大きくなるため、各光の照射時間を短くして画素面積を小さくしつつ、その一の画素の形成を可能とする。
したがって、1200dpi以上の高解像度を実現できる。
【0029】
また、請求項4記載の画像形成方法は、光源から射出された光を感光ドラム上の主走査ラインに照射して画像を形成する画像形成方法であって、複数の光源のうちの一の光源から射出された光が、主走査ラインを照射し、さらに、他の光源から射出された光が主走査ラインと同一の主走査ラインを照射する方法としてある。
【0030】
画像形成方法をこのような方法とすれば、二以上の光が一の主走査ラインに次々照射されるため、各画素ごとに各光の照射時間を調整することで、微小ドットの形成が可能となる。
したがって、静電潜像をより精度の高い多値画像として形成できる。
【0031】
また、請求項5記載の画像形成方法は、主走査ライン上の一又は二以上の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも小さくなるように、一の光源から射出された光を主走査ラインに照射し、一又は二以上の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも大きくなるように、他の光源から射出された光を主走査ラインに照射する方法としてある。
【0032】
画像形成方法をこのような方法とすると、一の画素に複数の光を照射可能とし、さらに、その一の画素の電位が潜像形成電位レベルを超過するような照射時間を、それら複数の光の照射時間のトータルとして得ることができるため、各光の照射時間を短くでき、これにより、微小な面積のドットを形成可能にできる。
したがって、感光ドラム上の静電潜像を、より精度の高い多値画像として形成できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像形成装置及び画像形成方法の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体構成について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施形態の画像形成装置の内部構成を示す構成図である。
【0034】
なお、同図に示す画像形成装置は、その代表例であるカラー画像形成装置からなるが、本発明は、カラー画像形成装置に限るものではなく、白黒のみ印刷可能な画像形成装置にも適用可能である。
ただし、本実施形態においては、説明の便宜上、画像形成装置の代表例であるカラー画像形成装置(カラープリンタ)について説明する。
【0035】
さらに、本実施形態の画像形成装置には、プリンタ(複写機),コピー機,ファクシミリ,スキャナ,デジタル複合装置等を含む。
そして、本実施形態のプリンタには、インクジェットプリンタ,昇華型熱転写方式プリンタ,ドットインパクトプリンタ,インクジェット式プリンタ,レーザプリンタ,溶融型熱転写方式プリンタなど、各種のプリンタ方式を備えたプリンタが含まれる。
【0036】
同図に示すように、画像形成装置1は、給紙・両面印刷手段2と、感光ドラム3と、帯電チャージャー4と、露光手段5と、現像器6と、中間転写ドラム7と、定着手段8と、排紙手段9とを有している。
ここで、給紙・両面印刷手段2は、給紙・両面印刷ユニット2−1と、手差しユニット2−2とを有しており、それぞれストックされた用紙又は手差しされた用紙を、画像形成装置1の内部へ送り込む。
【0037】
感光ドラム3には、例えば、OPC又はa−Si感光ドラムを用いることができる。
帯電チャージャー4は、図示しない電源から感光ドラム3の表面に所定のバイアスの電圧を印加する。これにより、感光ドラム3の表面が帯電する。
【0038】
露光手段(レーザスキャナ)5は、スキャナで原稿が読み取られた後あるいはパソコン(PC)等からの印字データが受け取られた後に、各種画像処理を施した画像データにもとづいて、レーザ光を、帯電した感光ドラム3に向けて照射する。これにより、感光ドラム3の表面には、静電潜像が形成される。この露光手段5におけるレーザ光の照射・停止(あるいは、レーザ光のパルス変調)は、外部端末からの画像データにもとづいて制御される。なお、この露光手段5の詳細については、後述する。
【0039】
現像器6は、露光手段5によって形成された静電潜像にカラートナーを現像する。
この現像器6としては、感光ドラム3の回転方向上流側から、イエローを現像するイエロー現像器6−1、マゼンダを現像するマゼンダ現像器6−2、シアンを現像するシアン現像器6−3、及び、ブラックを現像するブラック現像器6−4がそれぞれ配列されている。
【0040】
中間転写ドラム7は、所定のバイアスを印加することで感光ドラム3に現像させたトナーを一次的に転写させる作業を順次各トナーについて繰り返すことで色重ねを行う。
定着手段8は、排紙手段9の近傍に設けられ、二次転写されたトナーを熱と圧力によって用紙に定着させる。
排紙手段9は、印刷の終了した用紙を外部へ排出する。
【0041】
次に、本実施形態の画像形成装置における露光手段について、図2を参照して説明する。
同図に示すように、露光手段5は、発光部51と、コリメータレンズ52a,52bと、シリンドリカルレンズ53a,53bと、平面ミラー54−1a,54−1b,54−2a,54−2bと、回転多面鏡55と、fθレンズ56−1a,56−1b,56−2a,56−2bと、反射ミラー57と、ミラー58と、フォトディテクタ59と、光源駆動部60a,60bとを有している。
【0042】
ここで、発光部51は、複数の光源51−1a,51−1b(例えば、レーザ光を出力するレーザダイオード(LD)等)を有しており、光源駆動部60a,60bにより、画像データにもとづいてレーザ光を射出するようにコントロールされる。
この発光部51の各光源51−1a,51−1bは、それぞれ感光ドラム3上の主走査方向に対して水平方向にそれぞれ並ぶように配置することができる。
【0043】
各光源51−1a,51−1bをこのような配置とすることで、各光源51−1a,51−1bから射出された光(例えば、レーザ光)を、感光ドラム3上の同一の主走査ラインに、それぞれ照射させることができる。このため、光源51−1a,51−1bが2個設けられているのであれば、一つの主走査ラインには光が二回照射される。
特に、各光源から射出された光が、光学系(コリメータレンズ52,シリンドリカルレンズ53,平面ミラー54)を介さずに、直接回転多面鏡55に到達する場合には、それら光源51−1a,51−1bの配置間隔や、回転多面鏡55での光の入射角度等が、そのまま感光ドラム3上での各光の照射間隔等に反映される。
【0044】
そして、それら光源51−1a,51−1bから射出される光のパルス波形をPWM制御するなどして、主走査ラインにおける各画素ごと(各ピクセルごと)の光の照射時間を、各光源51−1a,51−1bごとにコントロールすることで、より微細なドットを形成できる。
ただし、各発光部51から射出された光が、光学系の配置によって同一の主走査ラインを照射できる場合は、それら光源51−1a,51−1bは、主走査ラインに対して水平方向に並べて配置する必要はない。
【0045】
なお、光源51−1a,51−1bは、図2等においては、それぞれ二個ずつ設けられているが、二個に限るものではなく、例えば、三個以上設けることもできる。
そして、この場合も、光源と同数の光を、一の主走査ラインに次々と照射させることができる。つまり、光源が三つ設けられた場合は、一の主走査ラインには光が三回照射され、以下同様に、光源が四つの場合は、一の主走査ラインには光が四回照射され、光源が五つの場合は、光が五回照射されるようにすることができる。
加えて、その場合も、各光源を駆動する際にPWM制御を行うことで、より微小な面積のドットを形成できる。したがって、さらに高解像度の画像を得ることができる。
【0046】
コリメータレンズ52a,52b(以下、略して「コリメータレンズ52」という。)は、発光部51から射出されたレーザ光を拡散光線から平行光線に変換する。このコリメータレンズ52で平行光線に変換されたレーザ光は、シリンドリカルレンズ53a,53b(以下、略して「シリンドリカルレンズ53」という。)及び平面ミラー54a,54b(以下、略して「平面ミラー54」という。)を介して回転多面鏡55に入射される。
なお、シリンドリカルレンズ53を通過したレーザ光が直接回転多面鏡55に入射される場合は、平面ミラー54を省略できる。
【0047】
回転多面鏡(ポリゴンミラー)55は、側面に複数の反射面が設けられた正多角形状に形成されており、入射されたレーザ光はこの反射面に収束するようになっている。
この回転多面鏡55により反射されたレーザ光は、fθレンズ56−1,56−2を透過し、反射ミラー57により屈曲されて、感光ドラム3に照射される。
【0048】
回転多面鏡55で反射されたレーザ光の進行方向のうち、主走査方向上流側には、ミラー58が配置されている。また、ミラー58によるレーザ光の反射方向にはフォトディテクタ59が配置されている。
これらミラー58及びフォトディテクタ59において、発光部51から感光ドラム3へのラインごとの照射開始タイミング(SOS:Start of scan)が検知される。そして、フォトディテクタ59は、照射開始タイミングを決定する同期信号としてのBD信号を検出する。
【0049】
光源駆動部(プリンタドライバ)60a,60b(以下、略して「光源駆動部60」という。)は、図3に示すように、電流源61と、スイッチング部62と、S/H部63と、コンパレータ64と、負荷抵抗RL65、フォトダイオード66とを有している。
なお、同図は、光源51−1aを駆動するための光源駆動部60aの回路構成図である。このため、光源51−1bを駆動するための光源駆動部60bは、光源駆動部60aとは同様な構成で別個設けられている。ただし、これら光源駆動部60aと光源駆動部60bとは、図4に示すように、フォトダイオード66を共通に接続している。
【0050】
電流源61には、バイアス電流源(図示せず)とスイッチング電流源(図示せず)とがあり、バイアス電流源によって発光部51に所定電流値のバイアス電流が流れるようになっている。スイッチング電流源は、外部から設定電圧を受けて、所望の出力強度に相当するスイッチング電流を発光部51へ供給する。
スイッチング部62は、Video信号(画像データにもとづく画像信号)にもとづいて、発光部51から出力されるレーザ光のON/OFF制御を行う。
【0051】
S/H部63(Sample/Hold回路)は、コンパレータ64の出力にもとづいて、電流源61で設定されているスイッチング電流を変化させ、モニタ電圧が基準電圧と一致するようなスイッチング電流を生成する。また、外部端子からSample信号を入力している間に、発光部51の点灯制御を行う。そして、サンプル信号が入力されていない間、すなわち、ホールド(Hold)信号を入力している間に、点灯(光出力)制御の結果を保持する。
【0052】
コンパレータ64のプラス端子側は、フォトダイオード66から出力され電流−電圧変換されたモニタ電圧を入力する。また、コンパレータ64のマイナス端子側は、基準電圧端子から所定の基準電圧を入力する。
そして、コンパレータ64は、モニタ電圧と基準電圧とを比較し、その結果を出力信号として、出力端子側からS/H部63へ送る。
負荷抵抗RL65は、発光部51に対して並列に接続されており、レーザ光の出力がOFFのときに電流を流す。
【0053】
フォトダイオード(PD)66は、発光部51の出力光量に対応した電流を出力する。この電流は、電流−電圧変換器(図示せず)によりモニタ電圧に電圧変換されて、コンパレータ64のプラス端子側に入力される。
このフォトダイオード66と発光部51とは、同図に示すように、一般に、発光部51のアノードとフォトダイオード66のカソードとが接続されており、一つのパッケージに封入されている。
【0054】
次に、画像形成装置及び光源駆動部を制御する制御手段について、図4を参照して説明する。
同図に示すように、制御手段10は、プリンタコントローラ11と、プリンタエンジン12とを有している。
プリンタコントローラ11は、外部機器90(例えば、ホストコンピュータなどの情報処理端末)からの各種情報を入力する。この各種情報には、例えば、印刷要求や画像データに関する情報等が含まれる。
この入力した各種情報は、RAM(図示せず)へ送られて記憶される。
【0055】
そして、プリンタコントローラ11は、入力された画像データをビットマップに変換した後、それをページメモリ(図示せず)に蓄積する。
そして、他の制御信号(例えば、PPRDY信号、VSYNC信号、BD信号など)とともに、画像信号VDOaとVDObをプリンタエンジン12へ送出する。
【0056】
この画像信号VDOaは、光源駆動部60aに入力され、この光源駆動部60aは、VDOaにもとづいてツインビームレーザ中の一方のレーザを点灯させる。
また、画像信号VDObは、光源駆動部60bに入力され、この光源駆動部60bは、VDObにもとづいてツインビームレーザ中の一方のレーザを点灯させる。
【0057】
プリンタエンジン12は、画像制御部13と、BD信号発生器14と、光量モニタ部15と、CPU76と、光源駆動部(プリンタドライバ)60とを有している。
BD信号発生器14は、プリンタコントローラ11に対して水平同期信号BDa,BDbを送出する。
【0058】
光量モニタ部15は、レーザ光量をモニタするものであり、フォトダイオード66から出力されるアナログ信号にもとづいてモニタ信号を生成して、CPU76のA/Dポート(図示せず)へ出力する。
CPU76は、各光源51−1から射出される光が目標光量となるように、制御信号を各光源駆動部60へ送出する。
【0059】
このプリンタエンジン12におけるレーザ光の光量調整は、次のように行われる。
レーザ光量調整は、二つのレーザ光について順番に一つずつ行われる。
CPU76は、D/Aポート(図示せず)から出力する第一制御信号(光源駆動部60aへ送る制御信号)及び第二制御信号(光源駆動部60bへ送る制御信号)を0[V]にした後、光源駆動部60の一方(光源駆動部60a)だけ強制点灯させる。
【0060】
そして、CPU76は、レーザ光量のモニタ信号であるフォトダイオード66からの信号を監視しながら、第一制御信号の電圧を徐々に増やしていき、目標値に達したら、そのときの第一制御信号の電圧を記憶しておく。
次いで、光源駆動部60bだけ点灯させ、同様に第二制御信号を増やし、アナログセレクタで、フォトダイオード66からの信号を監視して目標値に達したときの第二制御信号の電圧を記憶して、レーザ光量調整は終了する。
なお、光源駆動部60については、上述(図3を用いた説明)の通りであるので、ここでは省略する。
【0061】
また、プリンタコントローラ11とプリンタエンジン12との間のインタフェイス信号には、PPRDY信号,CPRDY信号,RDY信号,PRNT信号,VSREQ信号,VSYNC信号,BDa信号,SC信号,SCLK信号,SBSY信号,CBSY信号などがある。これらの信号の機能については、特開平8−220850号公報に記載の各信号と同様である。
【0062】
次に、感光ドラム上の主走査ラインの各画素を露光する方法(画像形成方法)について、図2を参照して説明する。
露光手段5には、複数の光源51−1を有する発光部51が設けられている。複数の光源51−1のうちの一の光源から射出された光が、光学系を介し、回転多面鏡55の一つの反射面で反射されて、感光ドラム3上の一の主走査ラインに照射される。
ここで、その一の主走査ラインの各画素のうち、潜像形成電位レベルに達した電位を有する画素においては、画像が形成される。これに対して、潜像形成電位レベルに達しなかった電位を有する画素においては、画像が形成されない。
【0063】
次いで、他の光源から射出された光が、一の光源から射出された光と同様に、光学系を介し、回転多面鏡55の一つの反射面で反射されて、一の主走査ラインを照射する。
このとき、一の光源から射出された光の照射では画像が形成されなかかった画素において、さらに他の光源から射出された光の照射により、潜像形成電位レベルよりも電位が高くなり、画像の形成が可能となる。
【0064】
このように、同一の主走査ライン上を複数の光源から射出された光の照射により二度以上露光することで、それら光の照射時間を短くしつつ、潜像形成電位レベルよりも電位を高くして、画像の形成を可能とすることができる。
したがって、より精度の高い多値画像を形成できる。
【0065】
次に、感光ドラム上の主走査ラインの各画素での露光状態について、図5を参照して説明する。
同図の「レーザパルス」は、多値画像よりパルス変調器により生成されたレーザパルスである。「感光面電位」は、レーザパルスにより感光面に発生した電位である。また、点線は、現像に必要となる電位(潜像形成電位レベル)である。
【0066】
多値画像に対応するレーザパルスは、画像のピクセル値に応じて変化するが、パルス幅が狭くなると感光面に対して十分な電位が乗らないため(その感光面での電位が、潜像形成電位レベルに未だ達しないため)、画像に対応する現像ができない(同図(a)(エ))。
そこで、水平に設置された二つ目のレーザ光源により、同一の主走査ラインを照射し、現像できなかった画素に対して2度目の露光を行う(同図(b))。
【0067】
これにより、一回目のレーザパルスの発生では現像できなかったピクセルが、二回目のレーザパルスの発生により、そのピクセルの電位が潜像形成電位レベルに達して、現像可能となる。
このように、2度露光することで現像の細かな制御をすることが可能になり、多階調を高い精度の画像として形成することができる。
【0068】
なお、図5においては露光回数を二回としているが、二回に限るものではなく、例えば、三回以上による多重露光を行うことも可能である。
また、同図においては、「2度目の露光」におけるパルス発生のタイミングを、「1度目の露光」におけるパルス発生のうちの現像できないピクセルでのパルス発生のタイミングに一致させているが、必ずしも一致させる必要はなく、例えば、1度目と2度目に分配する形態でパルスを発生させたり、また図6に示すように、パルスの中心を1度目と2度目でずらすことにより、より精度の高い画像を形成できる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、水平に置かれた複数の光源から射出されるレーザ光により、感光ドラム上の同一の主走査ラインで2度感光面に対して露光させることができるため、より精度の高い多値画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の内部構成を示す正面構成図である。
【図2】本発明の画像形成装置における露光手段の構成を示すブロック図である。
【図3】露光手段の光源駆動部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の画像形成装置における制御手段の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の画像形成装置を用いた2度の露光による現像の様子を示す説明図である。
【図6】他の露光方法を示す説明図である。
【図7】従来の画像形成装置における露光手段の内部構成を示すブロック図である。
【図8】従来の画像形成装置を用いた1度の露光による現像の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 給紙・両面印刷ユニット
3 感光ドラム
4 帯電チャージャー
5 露光手段
51 発光部
52 コリメータレンズ
53 シリンドリカルレンズ
54 平面ミラー
55 回転多面鏡
56 fθレンズ
57 反射ミラー
58 ミラー
59 フォトディテクタ
60 光源駆動部
61 電流源
62 スイッチング部
63 S/H部
64 コンパレータ
65 負荷抵抗
66フォトダイオード
6 現像器
7 中間転写ドラム
8 定着手段
9 排紙手段
10 制御手段
11 プリンタコントローラ
12 プリンタエンジン
13 画像制御部
14 BD信号発生器
15 光量モニタ部
16 CPU
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光ドラムにレーザ光を照射して潜像画像を形成するレーザプリンタとしての使用に好適な画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報処理技術の進歩に伴ってパーソナルコンピュータやプリンタ等の情報処理機器が飛躍的に普及する中、主として企業や官庁など比較的大量にプリンタからの印刷物が使用されるところでは、印字品質が良く、印刷速度の速いレーザプリンタが数多く導入されている。
レーザプリンタは、感光ドラムの表面をレーザ光で露光して静電潜像を形成し、そこにトナーを付着させてトナー像を形成し、このトナー像を用紙に転写し定着させることで印刷処理を行なっている。
【0003】
この従来のレーザプリンタ(画像形成装置)が、レーザ光による露光を実現する構成について、図7を参照して説明する。
レーザダイオード(LD)等に代表される光源(図示せず)を有する発光部201から射出したレーザ光は、コリメータレンズ202での透過等の後、回転多面鏡(ポリゴンミラー)205の一つの面で反射され、fθレンズ206で結像されて、感光ドラム300上に照射される。
回転多面鏡205は定速回転していることから、その一つの面で反射されたレーザ光は、感光ドラム300の胴部表面をその端辺付近から軸方向へ向かって走査する。
【0004】
また、感光ドラム300も定速回転していることから、回転多面鏡205の一つ目の面で反射したレーザ光が照射される第一の主走査ラインと、二つ目の面で反射したレーザ光が照射される第二の主走査ライン、さらには三つ目、四つ目の面で反射したレーザ光が照射される第三、第四の主走査ラインがそれぞれ等間隔で平行して形成される。
こうして、感光ドラム300上には無数の走査ラインが形成されるが、この走査中にレーザ光を照射・停止(あるいは、レーザ光をパルス変調等)することで、主走査ライン上に、露光された部分と露光されない部分とができる。これにより、感光ドラム300の表面には、静電潜像が形成される。
【0005】
この静電潜像にトナーを付着させることで、感光ドラム300の表面にトナー像が形成される。
そして、このトナー像が用紙に転写され定着されることで、印刷が行われる。なお、トナー像の転写後は、感光ドラム300の表面全体にさらにレーザ光が当てられるなどして、残ったトナーが清掃される。
【0006】
ところで、レーザプリンタに代表される画像形成装置は、近年の著しい普及に伴って、フルカラー印刷の実現や印刷物の品質向上(階調性の優れた画像の品質向上等)が期待されるとともに、高速化、高画質化、高解像度化が強く望まれてきている。
ところが、1200dpiあるいはそれ以上の高解像度において、あるいは電子写真プロセス速度が高速の場合においては、いわゆる画像ボケや潜像流れなどの現象により、解像度が著しく低下して、良好な画像品質を得ることが困難になるという問題があった。
【0007】
そこで、微小ドットの再現性を高めるために、静電潜像を保持させること、すなわち、静電潜像の流れを防止することが必要となる。
この静電潜像の流れは、レーザの発光立ち上がり特性にも大きく影響されるため、感光ドラムに対してレーザ光で過剰露光することにより静電潜像が強く保持される。
【0008】
ところが、この感光ドラムに対して過剰露光を行うと、ハーフトーン画像の階調性がなくなり、コントラストの乏しい画像品質になる傾向がある。
このため、微小ドットの再現性の優れた画像品質を得るためのレーザの発光強度と、階調性の優れた画像品質を得るためのレーザの発光強度は異なったものが必要となる。すなわち、これら二種類以上の発光強度の出力制御が可能な露光装置が必要となる。
【0009】
それに加え、高速かつ高解像度の画像形成装置では、その不要輻射等のノイズレベルも大きくなり種々のノイズ対策が必要となってくる。
とりわけ、画像情報を伝達して光出力に変換する信号線にEMI(Electromagnetic interference)対策を施す必要がある。
【0010】
こうした実情から、高画質、高解像度の画像品質を得るための技術が、種々提案されている。
例えば、画像データに従いデータ変調手段で生成された複数のパルス幅により半導体レーザの光強度変調と同時にパルス変調を行うものがある(例えば、特許文献1及び2参照、第一の従来技術。)。
このような構成によれば、レーザ光のパルス幅や光出力が変調されるため、多値画像の形成が可能となり、高解像度の画像が得られる。
【0011】
また、各画素の書き込み時間内に鋭いピークを有する波形を生成し、この波形でレーザ光の射出光を制御して露光エネルギーを集中させる出力制御波生成手段を備えたものがある(例えば、特許文献3参照、第二の従来技術。)。
これにより、レーザ光のビーム径を変化させることなく、画素同士の干渉を防いで、細線の再現性を高めることができる。
【0012】
また、高解像度の画像品質を得るための他の従来の画像形成装置として、例えば、感光ドラムの表面を、トナーが付着しない電位VHより高い電位VH1に帯電しておき、半導体レーザが、この感光ドラムの表面電位をVHとする強度1のバックグラウンド露光強度と、強度1より強い強度であって、連続露光すると感光ドラムの表面電位をトナーの付着に適した表面電位VLよりも低い電位に低下させる過剰な強度2の露光強度とを発生できるようにしたものがある(例えば、特許文献4参照、第三の従来技術。)。
【0013】
さらに、この第三の従来技術においては、強度1による露光と強度2による露光、及び露光OFFの状態を組み合わせて与え、それによって画像部の表面電位をVLとするととともに、コントラストが大きくなるよう制御して、ソフトウェア的あるいはハードウェア的に送信されてきた画像情報を補正する手段も備えられている。
【0014】
このような構成によれば、レーザ光の強度を多段階に変調することなく、またビーム径を小さくせずに、リップルを発生させないようにして、なおかつ、露光後のコントラストを高くし、階調のなまりを改善して、微小ドットの再現性と階調性とを得ることができる。
このため、階調再現のためにレーザ光をパルス幅変調した場合に、そのレーザ光がガウシアン分布によってハイライト部及び暗部で正確に階調再現されないのを防ぐことができる。
【0015】
さらに、入力画像信号に応答する光を感光ドラムに照射して画像を形成するための光源を複数設けた発光手段と、その光源と同数の光源駆動手段とを設け、この光源駆動手段が、入力画像信号に応答して複数の光源からの光が同時に複数の主走査ラインを照射するように発光手段を駆動する構成としてある(例えば、特許文献5参照、第四の従来技術。)。
このように2個の発光点を有する半導体レーザを各々独立に点滅させ、同時に2ラインの主走査を行うことにより、回転多面鏡駆動用のモータの回転速度を1/2にして高品位な600dpi印字が可能となる。
【0016】
【特許文献1】
特開平2−205086号公報(第1−10頁、第1−14図)
【特許文献2】
特開平9−116750号公報(第2頁)
【特許文献3】
特開平9−114206号公報(第2−7頁、第1−16図)
【特許文献4】
特開2000−127498号公報(第2−19頁、第1−63図)
【特許文献5】
特開平8−220850号公報(第2−8頁、第1−24図)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第一の従来技術においては、パルス変調を利用することで高解像度の画像を得ることとしているものの、パルス幅を微小にすると感光面上の1画素の電位が十分でなくなる(潜像形成電位レベルに達しなくなる)ため、ドットが形成されなかった。
例えば、図8に示すように、レーザパルスの一つのパルス幅が所定幅以上の場合(同図(ア)〜(ウ))には、感光ドラムの表面に十分な電位が発生するため(感光面電位が潜像形成電位レベルに達するため)、この感光部分には現像結果としてドットが形成され得る。これに対し、レーザパルスのパルス幅が所定幅以下の場合(同図(エ))には、感光ドラムの表面に十分な電位が発生しないため(感光面電位が潜像形成電位レベルに達しないため)、この感光部分には現像結果としてドットが形成されない。
【0018】
このため、照射時間が一定時間以上の場合(同図(ア)〜(ウ))には、その照射時間を調整することで、1200dpi程度までは高解像度を向上できるものの、一定時間以下の場合は、ドットの形成が不可能となり、解像度をそれ以上向上できないという問題があった。
すなわち、第一の従来技術においては、多値画像の精度向上に限界があった。
【0019】
また、第二の従来技術においても同様に、1200dpi未満の高解像度における画像品質を得る場合には有効であるものの、1200dpi以上の高解像度における画像品質を得る場合には、微小面積である1画素での照射時間が非常に短くなり、かつ必要な電位が得られないため、不鮮明な潜像画像となっていた。さらに、この第二の従来技術は、各画素の書き込み時間内に鋭いピークを有する波形を生成する出力制御波生成手段を必要とするため、複雑な制御が必要であった。
【0020】
また、第三の従来技術は、レーザ光により感光ドラム表面電位をVHとする強度1のバックグラウンド露光強度と、強度1より強く、連続露光すると感光ドラム表面電位をトナーが付着するのに適した表面電位VLよりも低い電位に低下させる過剰な強度2を与えられるようにする機構、および強度2の露光強度や露光OFFとするパルスを生成する機構などが必要で、ソフトウェア的、ハードウェア的に複雑とならざるを得なかった。
さらに、不要輻射等のノイズ対策、特にEMI対策を、画像情報を伝達する信号線上に施すと、その電圧波形が鈍り、得られる画像のドットが十分に再現せず、低品質の画像しか得られないという問題があった。
【0021】
また、第四の従来技術においては、2個のレーザ光源を主走査ラインの走査方向に対して垂直な方向にそれぞれ配置していたため、ポリゴンの回転数を上げずに垂直方向の高解像度化を実現することはできたものの、複数のレーザ光が同一の主走査ラインを多重に露光することはないため、形成する多値画像の精度を高度化することができないという問題があった。
【0022】
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、複雑な制御を必要とせずに、より精度の高い多値画像を形成可能とする画像形成装置及び画像形成方法の提供を目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1記載の画像形成装置は、光を照射して感光ドラム上に画像を形成するための光源を有した発光部と、光を射出するように光源を駆動する光源駆動部とを備えた画像形成装置であって、発光部は、射出した光が感光ドラムにおける同一の主走査ラインをそれぞれ照射する複数の光源を有し、光源駆動部は、画像データにしたがって複数の各光源を駆動する構成としてある。
【0024】
画像形成装置をこのような構成とすると、複数の光源から射出された各光が、同一の主走査ラインを次々照射するため、その主走査ラインの1画素における各光の照射時間がそれぞれ非常に短いものであっても、その1画素における全光の照射時間はトータルとして長くなるため、感光面電位が潜像形成電位レベルを上回って、微小面積の現像結果を得ることができる。したがって、精度の高い多値画像の形成が可能となる。
【0025】
さらに、構成面からみれば、本発明は、光源を複数設けて、各光源からの光を同一の主走査ラインに照射させるという簡易な構成であり、一方、方法面からみれば、各光ごとに1画素ごとの照射時間を調整するという従来の簡易な制御方法(例えば、PWM制御方法等)で実現できるものである。したがって、簡易な構成かつ簡易な制御方法によって、精度の高い多値画像を形成可能とすることができる。
【0026】
また、請求項2記載の画像形成装置は、複数の光源が、感光ドラム上の走査方向に対して主水平方向にそれぞれ並べて配置された構成としてある。
画像形成装置をこのような構成とすれば、複数の光源から射出された各光は、そのまま同一の主走査ラインを照射することができる。
これにより、1画素に対する多重照射を行なって、より精度の高い多値画像を形成できる。
【0027】
また、請求項3記載の画像形成装置は、光源駆動部が、複数の光源のうちの一の光源から射出された光の照射により、感光ドラム上の一の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも小さくなるように、一の光源を駆動し、複数の光源のうちの他の光源から射出された光の照射により、感光ドラム上の一の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも大きくなるように、他の光源を駆動する構成としてある。
【0028】
画像形成装置をこのような構成とすると、一の光源から射出された光が照射される一の画素に、さらに、他の光源から射出された光が照射され、これにより一の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも大きくなるため、各光の照射時間を短くして画素面積を小さくしつつ、その一の画素の形成を可能とする。
したがって、1200dpi以上の高解像度を実現できる。
【0029】
また、請求項4記載の画像形成方法は、光源から射出された光を感光ドラム上の主走査ラインに照射して画像を形成する画像形成方法であって、複数の光源のうちの一の光源から射出された光が、主走査ラインを照射し、さらに、他の光源から射出された光が主走査ラインと同一の主走査ラインを照射する方法としてある。
【0030】
画像形成方法をこのような方法とすれば、二以上の光が一の主走査ラインに次々照射されるため、各画素ごとに各光の照射時間を調整することで、微小ドットの形成が可能となる。
したがって、静電潜像をより精度の高い多値画像として形成できる。
【0031】
また、請求項5記載の画像形成方法は、主走査ライン上の一又は二以上の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも小さくなるように、一の光源から射出された光を主走査ラインに照射し、一又は二以上の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも大きくなるように、他の光源から射出された光を主走査ラインに照射する方法としてある。
【0032】
画像形成方法をこのような方法とすると、一の画素に複数の光を照射可能とし、さらに、その一の画素の電位が潜像形成電位レベルを超過するような照射時間を、それら複数の光の照射時間のトータルとして得ることができるため、各光の照射時間を短くでき、これにより、微小な面積のドットを形成可能にできる。
したがって、感光ドラム上の静電潜像を、より精度の高い多値画像として形成できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像形成装置及び画像形成方法の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体構成について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施形態の画像形成装置の内部構成を示す構成図である。
【0034】
なお、同図に示す画像形成装置は、その代表例であるカラー画像形成装置からなるが、本発明は、カラー画像形成装置に限るものではなく、白黒のみ印刷可能な画像形成装置にも適用可能である。
ただし、本実施形態においては、説明の便宜上、画像形成装置の代表例であるカラー画像形成装置(カラープリンタ)について説明する。
【0035】
さらに、本実施形態の画像形成装置には、プリンタ(複写機),コピー機,ファクシミリ,スキャナ,デジタル複合装置等を含む。
そして、本実施形態のプリンタには、インクジェットプリンタ,昇華型熱転写方式プリンタ,ドットインパクトプリンタ,インクジェット式プリンタ,レーザプリンタ,溶融型熱転写方式プリンタなど、各種のプリンタ方式を備えたプリンタが含まれる。
【0036】
同図に示すように、画像形成装置1は、給紙・両面印刷手段2と、感光ドラム3と、帯電チャージャー4と、露光手段5と、現像器6と、中間転写ドラム7と、定着手段8と、排紙手段9とを有している。
ここで、給紙・両面印刷手段2は、給紙・両面印刷ユニット2−1と、手差しユニット2−2とを有しており、それぞれストックされた用紙又は手差しされた用紙を、画像形成装置1の内部へ送り込む。
【0037】
感光ドラム3には、例えば、OPC又はa−Si感光ドラムを用いることができる。
帯電チャージャー4は、図示しない電源から感光ドラム3の表面に所定のバイアスの電圧を印加する。これにより、感光ドラム3の表面が帯電する。
【0038】
露光手段(レーザスキャナ)5は、スキャナで原稿が読み取られた後あるいはパソコン(PC)等からの印字データが受け取られた後に、各種画像処理を施した画像データにもとづいて、レーザ光を、帯電した感光ドラム3に向けて照射する。これにより、感光ドラム3の表面には、静電潜像が形成される。この露光手段5におけるレーザ光の照射・停止(あるいは、レーザ光のパルス変調)は、外部端末からの画像データにもとづいて制御される。なお、この露光手段5の詳細については、後述する。
【0039】
現像器6は、露光手段5によって形成された静電潜像にカラートナーを現像する。
この現像器6としては、感光ドラム3の回転方向上流側から、イエローを現像するイエロー現像器6−1、マゼンダを現像するマゼンダ現像器6−2、シアンを現像するシアン現像器6−3、及び、ブラックを現像するブラック現像器6−4がそれぞれ配列されている。
【0040】
中間転写ドラム7は、所定のバイアスを印加することで感光ドラム3に現像させたトナーを一次的に転写させる作業を順次各トナーについて繰り返すことで色重ねを行う。
定着手段8は、排紙手段9の近傍に設けられ、二次転写されたトナーを熱と圧力によって用紙に定着させる。
排紙手段9は、印刷の終了した用紙を外部へ排出する。
【0041】
次に、本実施形態の画像形成装置における露光手段について、図2を参照して説明する。
同図に示すように、露光手段5は、発光部51と、コリメータレンズ52a,52bと、シリンドリカルレンズ53a,53bと、平面ミラー54−1a,54−1b,54−2a,54−2bと、回転多面鏡55と、fθレンズ56−1a,56−1b,56−2a,56−2bと、反射ミラー57と、ミラー58と、フォトディテクタ59と、光源駆動部60a,60bとを有している。
【0042】
ここで、発光部51は、複数の光源51−1a,51−1b(例えば、レーザ光を出力するレーザダイオード(LD)等)を有しており、光源駆動部60a,60bにより、画像データにもとづいてレーザ光を射出するようにコントロールされる。
この発光部51の各光源51−1a,51−1bは、それぞれ感光ドラム3上の主走査方向に対して水平方向にそれぞれ並ぶように配置することができる。
【0043】
各光源51−1a,51−1bをこのような配置とすることで、各光源51−1a,51−1bから射出された光(例えば、レーザ光)を、感光ドラム3上の同一の主走査ラインに、それぞれ照射させることができる。このため、光源51−1a,51−1bが2個設けられているのであれば、一つの主走査ラインには光が二回照射される。
特に、各光源から射出された光が、光学系(コリメータレンズ52,シリンドリカルレンズ53,平面ミラー54)を介さずに、直接回転多面鏡55に到達する場合には、それら光源51−1a,51−1bの配置間隔や、回転多面鏡55での光の入射角度等が、そのまま感光ドラム3上での各光の照射間隔等に反映される。
【0044】
そして、それら光源51−1a,51−1bから射出される光のパルス波形をPWM制御するなどして、主走査ラインにおける各画素ごと(各ピクセルごと)の光の照射時間を、各光源51−1a,51−1bごとにコントロールすることで、より微細なドットを形成できる。
ただし、各発光部51から射出された光が、光学系の配置によって同一の主走査ラインを照射できる場合は、それら光源51−1a,51−1bは、主走査ラインに対して水平方向に並べて配置する必要はない。
【0045】
なお、光源51−1a,51−1bは、図2等においては、それぞれ二個ずつ設けられているが、二個に限るものではなく、例えば、三個以上設けることもできる。
そして、この場合も、光源と同数の光を、一の主走査ラインに次々と照射させることができる。つまり、光源が三つ設けられた場合は、一の主走査ラインには光が三回照射され、以下同様に、光源が四つの場合は、一の主走査ラインには光が四回照射され、光源が五つの場合は、光が五回照射されるようにすることができる。
加えて、その場合も、各光源を駆動する際にPWM制御を行うことで、より微小な面積のドットを形成できる。したがって、さらに高解像度の画像を得ることができる。
【0046】
コリメータレンズ52a,52b(以下、略して「コリメータレンズ52」という。)は、発光部51から射出されたレーザ光を拡散光線から平行光線に変換する。このコリメータレンズ52で平行光線に変換されたレーザ光は、シリンドリカルレンズ53a,53b(以下、略して「シリンドリカルレンズ53」という。)及び平面ミラー54a,54b(以下、略して「平面ミラー54」という。)を介して回転多面鏡55に入射される。
なお、シリンドリカルレンズ53を通過したレーザ光が直接回転多面鏡55に入射される場合は、平面ミラー54を省略できる。
【0047】
回転多面鏡(ポリゴンミラー)55は、側面に複数の反射面が設けられた正多角形状に形成されており、入射されたレーザ光はこの反射面に収束するようになっている。
この回転多面鏡55により反射されたレーザ光は、fθレンズ56−1,56−2を透過し、反射ミラー57により屈曲されて、感光ドラム3に照射される。
【0048】
回転多面鏡55で反射されたレーザ光の進行方向のうち、主走査方向上流側には、ミラー58が配置されている。また、ミラー58によるレーザ光の反射方向にはフォトディテクタ59が配置されている。
これらミラー58及びフォトディテクタ59において、発光部51から感光ドラム3へのラインごとの照射開始タイミング(SOS:Start of scan)が検知される。そして、フォトディテクタ59は、照射開始タイミングを決定する同期信号としてのBD信号を検出する。
【0049】
光源駆動部(プリンタドライバ)60a,60b(以下、略して「光源駆動部60」という。)は、図3に示すように、電流源61と、スイッチング部62と、S/H部63と、コンパレータ64と、負荷抵抗RL65、フォトダイオード66とを有している。
なお、同図は、光源51−1aを駆動するための光源駆動部60aの回路構成図である。このため、光源51−1bを駆動するための光源駆動部60bは、光源駆動部60aとは同様な構成で別個設けられている。ただし、これら光源駆動部60aと光源駆動部60bとは、図4に示すように、フォトダイオード66を共通に接続している。
【0050】
電流源61には、バイアス電流源(図示せず)とスイッチング電流源(図示せず)とがあり、バイアス電流源によって発光部51に所定電流値のバイアス電流が流れるようになっている。スイッチング電流源は、外部から設定電圧を受けて、所望の出力強度に相当するスイッチング電流を発光部51へ供給する。
スイッチング部62は、Video信号(画像データにもとづく画像信号)にもとづいて、発光部51から出力されるレーザ光のON/OFF制御を行う。
【0051】
S/H部63(Sample/Hold回路)は、コンパレータ64の出力にもとづいて、電流源61で設定されているスイッチング電流を変化させ、モニタ電圧が基準電圧と一致するようなスイッチング電流を生成する。また、外部端子からSample信号を入力している間に、発光部51の点灯制御を行う。そして、サンプル信号が入力されていない間、すなわち、ホールド(Hold)信号を入力している間に、点灯(光出力)制御の結果を保持する。
【0052】
コンパレータ64のプラス端子側は、フォトダイオード66から出力され電流−電圧変換されたモニタ電圧を入力する。また、コンパレータ64のマイナス端子側は、基準電圧端子から所定の基準電圧を入力する。
そして、コンパレータ64は、モニタ電圧と基準電圧とを比較し、その結果を出力信号として、出力端子側からS/H部63へ送る。
負荷抵抗RL65は、発光部51に対して並列に接続されており、レーザ光の出力がOFFのときに電流を流す。
【0053】
フォトダイオード(PD)66は、発光部51の出力光量に対応した電流を出力する。この電流は、電流−電圧変換器(図示せず)によりモニタ電圧に電圧変換されて、コンパレータ64のプラス端子側に入力される。
このフォトダイオード66と発光部51とは、同図に示すように、一般に、発光部51のアノードとフォトダイオード66のカソードとが接続されており、一つのパッケージに封入されている。
【0054】
次に、画像形成装置及び光源駆動部を制御する制御手段について、図4を参照して説明する。
同図に示すように、制御手段10は、プリンタコントローラ11と、プリンタエンジン12とを有している。
プリンタコントローラ11は、外部機器90(例えば、ホストコンピュータなどの情報処理端末)からの各種情報を入力する。この各種情報には、例えば、印刷要求や画像データに関する情報等が含まれる。
この入力した各種情報は、RAM(図示せず)へ送られて記憶される。
【0055】
そして、プリンタコントローラ11は、入力された画像データをビットマップに変換した後、それをページメモリ(図示せず)に蓄積する。
そして、他の制御信号(例えば、PPRDY信号、VSYNC信号、BD信号など)とともに、画像信号VDOaとVDObをプリンタエンジン12へ送出する。
【0056】
この画像信号VDOaは、光源駆動部60aに入力され、この光源駆動部60aは、VDOaにもとづいてツインビームレーザ中の一方のレーザを点灯させる。
また、画像信号VDObは、光源駆動部60bに入力され、この光源駆動部60bは、VDObにもとづいてツインビームレーザ中の一方のレーザを点灯させる。
【0057】
プリンタエンジン12は、画像制御部13と、BD信号発生器14と、光量モニタ部15と、CPU76と、光源駆動部(プリンタドライバ)60とを有している。
BD信号発生器14は、プリンタコントローラ11に対して水平同期信号BDa,BDbを送出する。
【0058】
光量モニタ部15は、レーザ光量をモニタするものであり、フォトダイオード66から出力されるアナログ信号にもとづいてモニタ信号を生成して、CPU76のA/Dポート(図示せず)へ出力する。
CPU76は、各光源51−1から射出される光が目標光量となるように、制御信号を各光源駆動部60へ送出する。
【0059】
このプリンタエンジン12におけるレーザ光の光量調整は、次のように行われる。
レーザ光量調整は、二つのレーザ光について順番に一つずつ行われる。
CPU76は、D/Aポート(図示せず)から出力する第一制御信号(光源駆動部60aへ送る制御信号)及び第二制御信号(光源駆動部60bへ送る制御信号)を0[V]にした後、光源駆動部60の一方(光源駆動部60a)だけ強制点灯させる。
【0060】
そして、CPU76は、レーザ光量のモニタ信号であるフォトダイオード66からの信号を監視しながら、第一制御信号の電圧を徐々に増やしていき、目標値に達したら、そのときの第一制御信号の電圧を記憶しておく。
次いで、光源駆動部60bだけ点灯させ、同様に第二制御信号を増やし、アナログセレクタで、フォトダイオード66からの信号を監視して目標値に達したときの第二制御信号の電圧を記憶して、レーザ光量調整は終了する。
なお、光源駆動部60については、上述(図3を用いた説明)の通りであるので、ここでは省略する。
【0061】
また、プリンタコントローラ11とプリンタエンジン12との間のインタフェイス信号には、PPRDY信号,CPRDY信号,RDY信号,PRNT信号,VSREQ信号,VSYNC信号,BDa信号,SC信号,SCLK信号,SBSY信号,CBSY信号などがある。これらの信号の機能については、特開平8−220850号公報に記載の各信号と同様である。
【0062】
次に、感光ドラム上の主走査ラインの各画素を露光する方法(画像形成方法)について、図2を参照して説明する。
露光手段5には、複数の光源51−1を有する発光部51が設けられている。複数の光源51−1のうちの一の光源から射出された光が、光学系を介し、回転多面鏡55の一つの反射面で反射されて、感光ドラム3上の一の主走査ラインに照射される。
ここで、その一の主走査ラインの各画素のうち、潜像形成電位レベルに達した電位を有する画素においては、画像が形成される。これに対して、潜像形成電位レベルに達しなかった電位を有する画素においては、画像が形成されない。
【0063】
次いで、他の光源から射出された光が、一の光源から射出された光と同様に、光学系を介し、回転多面鏡55の一つの反射面で反射されて、一の主走査ラインを照射する。
このとき、一の光源から射出された光の照射では画像が形成されなかかった画素において、さらに他の光源から射出された光の照射により、潜像形成電位レベルよりも電位が高くなり、画像の形成が可能となる。
【0064】
このように、同一の主走査ライン上を複数の光源から射出された光の照射により二度以上露光することで、それら光の照射時間を短くしつつ、潜像形成電位レベルよりも電位を高くして、画像の形成を可能とすることができる。
したがって、より精度の高い多値画像を形成できる。
【0065】
次に、感光ドラム上の主走査ラインの各画素での露光状態について、図5を参照して説明する。
同図の「レーザパルス」は、多値画像よりパルス変調器により生成されたレーザパルスである。「感光面電位」は、レーザパルスにより感光面に発生した電位である。また、点線は、現像に必要となる電位(潜像形成電位レベル)である。
【0066】
多値画像に対応するレーザパルスは、画像のピクセル値に応じて変化するが、パルス幅が狭くなると感光面に対して十分な電位が乗らないため(その感光面での電位が、潜像形成電位レベルに未だ達しないため)、画像に対応する現像ができない(同図(a)(エ))。
そこで、水平に設置された二つ目のレーザ光源により、同一の主走査ラインを照射し、現像できなかった画素に対して2度目の露光を行う(同図(b))。
【0067】
これにより、一回目のレーザパルスの発生では現像できなかったピクセルが、二回目のレーザパルスの発生により、そのピクセルの電位が潜像形成電位レベルに達して、現像可能となる。
このように、2度露光することで現像の細かな制御をすることが可能になり、多階調を高い精度の画像として形成することができる。
【0068】
なお、図5においては露光回数を二回としているが、二回に限るものではなく、例えば、三回以上による多重露光を行うことも可能である。
また、同図においては、「2度目の露光」におけるパルス発生のタイミングを、「1度目の露光」におけるパルス発生のうちの現像できないピクセルでのパルス発生のタイミングに一致させているが、必ずしも一致させる必要はなく、例えば、1度目と2度目に分配する形態でパルスを発生させたり、また図6に示すように、パルスの中心を1度目と2度目でずらすことにより、より精度の高い画像を形成できる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、水平に置かれた複数の光源から射出されるレーザ光により、感光ドラム上の同一の主走査ラインで2度感光面に対して露光させることができるため、より精度の高い多値画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の内部構成を示す正面構成図である。
【図2】本発明の画像形成装置における露光手段の構成を示すブロック図である。
【図3】露光手段の光源駆動部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の画像形成装置における制御手段の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の画像形成装置を用いた2度の露光による現像の様子を示す説明図である。
【図6】他の露光方法を示す説明図である。
【図7】従来の画像形成装置における露光手段の内部構成を示すブロック図である。
【図8】従来の画像形成装置を用いた1度の露光による現像の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 給紙・両面印刷ユニット
3 感光ドラム
4 帯電チャージャー
5 露光手段
51 発光部
52 コリメータレンズ
53 シリンドリカルレンズ
54 平面ミラー
55 回転多面鏡
56 fθレンズ
57 反射ミラー
58 ミラー
59 フォトディテクタ
60 光源駆動部
61 電流源
62 スイッチング部
63 S/H部
64 コンパレータ
65 負荷抵抗
66フォトダイオード
6 現像器
7 中間転写ドラム
8 定着手段
9 排紙手段
10 制御手段
11 プリンタコントローラ
12 プリンタエンジン
13 画像制御部
14 BD信号発生器
15 光量モニタ部
16 CPU
Claims (5)
- 光を照射して感光ドラム上に画像を形成するための光源を有した発光部と、
前記光を射出するように前記光源を駆動する光源駆動部と
を備えた画像形成装置であって、
前記発光部は、射出した光が前記感光ドラムにおける同一の主走査ラインをそれぞれ照射する複数の光源を有し、
前記光源駆動部は、画像データにしたがって複数の各光源を駆動する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数の光源が、前記感光ドラム上の主走査方向に対して水平方向にそれぞれ並べて配置された
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記光源駆動部が、
前記複数の光源のうちの一の光源から射出された前記光の照射により、前記感光ドラム上の一の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも小さくなるように、前記一の光源を駆動し、
前記複数の光源のうちの他の光源から射出された前記光の照射により、前記感光ドラム上の前記一の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも大きくなるように、前記他の光源を駆動する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。 - 光源から射出された光を感光ドラム上の主走査ラインに照射して画像を形成する画像形成方法であって、
複数の前記光源のうちの一の光源から射出された前記光が、前記主走査ラインを照射し、
さらに、他の光源から射出された前記光が前記主走査ラインと同一の主走査ラインを照射する
ことを特徴とする画像形成方法。 - 前記主走査ライン上の一又は二以上の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも小さくなるように、前記一の光源から射出された前記光を前記主走査ラインに照射し、
前記一又は二以上の画素の電位レベルが潜像形成電位レベルよりも大きくなるように、前記他の光源から射出された前記光を前記主走査ラインに照射する
ことを特徴とする請求項4記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003024503A JP2004230825A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 画像形成装置及び画像形成方法 |
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2003
- 2003-01-31 JP JP2003024503A patent/JP2004230825A/ja not_active Withdrawn
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