JP2004230764A - 機体の開閉機構、機体の開閉方法及び印刷装置 - Google Patents

機体の開閉機構、機体の開閉方法及び印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】消耗品などの交換作業を容易にし、機体内部の構成要素に対するメンテナンスや不具合解除時のアクセス性を向上させた機体の開閉機構を提供する。
【解決手段】印刷装置1は、カードC乃至中間転写フィルムFに画像を形成するサーマルヘッド7を有し固定配置された第1ユニット7と、サーマルヘッド7に対向して配置されるプラテンローラ23と中間転写フィルムFに形成された画像をカードCに転写するヒートローラ26とを有し第1ユニット10に対して離間可能な第2ユニット20と、を備えている。第2ユニット20は上下分割可能な第1ブロック21と第2ブロック22とで構成されており、上方側に位置しプラテンローラ23及びヒートローラ26が配設された第1ブロック21が、下方側に位置する第2ブロック22に対してシャフト90により回動自在に枢支されている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は機体の開閉機構、機体の開閉方法及び印刷装置に係り、特に、複数のユニットが連接されてなる機体の開閉機構、該開閉方法及び複数のユニットが連接されてなる印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、クレジットカード、キャッシュカード、ライセンスカード、IDカード等のカード状記録媒体を作成する場合には、記録媒体に熱転写フィルムを介してサーマルヘッドで熱転写して所期の画像・文字などを記録する熱転写方式の印刷装置が用いられている。この種の印刷装置として、画像・文字等を、熱転写フィルムを介して記録媒体に直接転写する直接転写方式の印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方式では、熱昇華性インクを用いることでインク特性による階調表現性に優れることから高画質の画像が得られるという利点を有するものの、画像等が転写される記録媒体の表面にこのインクを受容する受容層が必須となるので、記録媒体が限定されたり、又は、記録媒体の表面に受容層を形成する必要があり、更に、近年その利用範囲が拡大しつつあるICカードのように、ICチップやアンテナを埋め込むタイプのカード状記録媒体では、内部に埋め込まれたこれらの素子により表面に凹凸が生じるので、上記凹凸面への画像転写に支障をきたすなどの欠点も指摘されている。
【0003】
また、同種の熱転写方式の印刷装置として、一旦画像を中間転写媒体に形成した後に、この画像を記録媒体である被転写体に再転写する、所謂間接転写方式の印刷装置も知られている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。この方式によると、直接転写方式で欠点とされた、受容層に関連した記録媒体の限定や記録媒体表面の凹凸面への画像転写時の不具合等の問題点を改善することができ、更には、カード状記録媒体への全面印刷が直接転写方式のものと比べて容易に行うことができる等の利点がある反面、中間転写媒体を使用する必要があるので、直接転写方式のものよりランニングコストが高く、印刷に要する処理時間も余分に掛かる、という不利な点があると共に、カードデザイン上、表面は全面印刷が必要でも、裏面はカードの使用上の注意等を印刷して表示することが多いので、全面印刷を必要とするケースは少ないなど、両方式には一長一短がある。
【0004】
上記した間接転写方式の印刷装置においては、通常、フィルム状の中間転写媒体が用いられ、このフィルム状中間転写媒体は、熱昇華性乃至熱溶融性インクが塗布された熱転写フィルム同様に消耗品として使用されるため、その交換作業を行う必要があるが、上述の特許文献2では、フィルム状中間転写媒体(中間記録媒体)を第1ユニット或いは第2ユニットに配置させ、双方のユニットを平行に合体・分離せしめるスライド部材によって連結した構成を開示しており、中間転写媒体などの消耗品を交換する際は、双方のユニットを分離させて行うこととしている。また、上述の特許文献3には、中間転写媒体をカセット構造体に内装して、交換の際にはこのカセットを装置内に装着する構成が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−147348号公報
【特許文献2】
特許第2870573号公報
【特許文献3】
特開2001−277631号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特許文献2では、上記の構成により中間転写媒体などの消耗品の交換作業を容易に行うことができたとしても、装置内の各種部品のメンテナンスを行おうとする場合、或いは、装置内で搬送不良などの不具合を起こした記録媒体を取り除こうとする場合などに操作者が装置内にアクセスする際に、装置内部の他の構成要素及び装置枠体などが障害となり、その取り扱いが困難で作業性が悪いものであった。この点については、上記した特許文献3においても同様であり、本体上部カバーを開いて、インクリボンカセット及び中間転写フィルムカセットを取り除いたとしても、操作者による装置内部へのアクセス及びそれらの作業能率は低いものであった。更に、特許文献1においても、蓋体を開放する構成が開示されているが、同様の問題を有していた。
【0007】
本発明は上記事案に鑑み、消耗品などの交換作業を容易にするとともに、機体内部の構成要素に対するメンテナンスや不具合解除時のアクセス性を向上させた機体の開閉機構、該開閉方法及び印刷装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、複数のユニットが連接されてなる機体の開閉機構において、固定配置された第1ユニットと、この第1ユニットに対して離間可能な第2ユニットと、を備え、前記第2ユニットが上下分割可能な第1および第2ブロックからなるとともに、上方側に位置する前記第1ブロックが下方側に位置する前記第2ブロックに対して回動自在に枢支されたことを特徴とする。
【0009】
第1の態様では、固定配置された第1ユニットに対し第2ユニットが離間可能であり、かつ、第2ユニットは上下分割可能で上方側に位置する第1ユニットおよび下方側に位置する第2ブロックからなり、第1ブロックは第2ブロックに対して回動自在に枢支されている。このため、操作者が、第1ユニットに対し第2ユニットを離間させ、枢支された第1ブロックを第2ブロックに対して回動させることで、機体の内部が開放され、消耗品などの交換作業が容易となるとともに、機体内部の構成要素に対するメンテナンスや不具合解除時のアクセス性が向上する。
【0010】
第1の態様において、第2ブロックの下方側に第1ユニットからの第2ユニットのスライド移動を許容するレール部材を配設すれば、第2ユニットはレール部材で支持されるので、第2ユニットの第1ユニットからの離間に伴う作業性を向上させることができると共に、第1ブロックの回動支点を、第1および第2ユニットの連結状態時において形成される機体の側面側に配すれば、第1ブロックを第1ユニットから遠ざかる方向に回動させて機体の内部を開放することができるので、操作者を移動させるような支障が生じない。このとき、第1ユニットおよび第2ブロックに対向する位置であって、第1ブロックの縁部に沿って交換可能な消耗品を配設すれば、第1ブロックの開放によりその縁部に沿って配設された消耗品の交換作業を簡便に行うことができる。また、第1ユニットが、その上方位置と下方位置とに第2ユニットとの連結状態を確保するロック部材と、これらのロック部材を連接するリンク部材とを有すれば、ロック部材で第1及び第2ユニットの連結を確保できるとともに、リンク部材でロック部材による連結動作を連動して行うことができる。
【0011】
また、本発明の第2の態様は、機体の開閉方法であって、固定配置された第1ユニットに対して第2ユニットを第1の水平方向にスライド移動させて、前記第1ユニットと前記第2ユニットとを離間する離間工程と、スライド移動された前記第2ユニットの上方側に位置する第1ブロックを、その下方側に位置する第2ブロックに対して前記第1ブロックの一方端部を中心に第1の円弧方向に所定角度回転移動させて、前記第1ブロックと前記第2ブロックとの間を開放する開放工程と、回転移動された前記第1ブロックを、前記第2ブロックに対して前記第1ブロックの前記一方端部を中心に前記第1の円弧方向に対して反対方向の第2の円弧方向に所定角度回転移動させて、前記第1ブロックと前記第2ブロックとの間を閉鎖する閉鎖工程と、前記第2ユニットを前記第1の水平方向に対して反対方向の第2の水平方向にスライド移動させて、前記第1ユニットに対して連結する連結工程と、を含む。本態様において、離間工程に先立って、第2ユニットのスライド移動を許容するように第1および第2ユニットの連結固定状態を解除する工程と、連結工程に先立って、第2ユニットのスライド移動を許容するように第1および第2ユニットの離間固定状態を解除する工程と、を更に含むようにしてもよい。
【0012】
更に、本発明の第3の態様は、複数のユニットが連接されてなる印刷装置において、記録媒体乃至転写媒体に画像を形成する画像形成手段を有し、固定配置された第1ユニットと、前記画像形成手段に対向して配置されるプラテンローラと、前記転写媒体に形成された画像を前記記録媒体に転写する画像転写手段とを有し、前記第1ユニットに対して離間可能な第2ユニットと、を備え、前記第2ユニットが上下分割可能な第1および第2ブロックからなるとともに、上方側に位置し前記プラテンローラおよび前記画像転写手段が配設された前記第1ブロックが、下方側に位置する前記第2ブロックに対して回動自在に枢支されたことを特徴とする。
【0013】
第3の態様は、第1の態様の機体の開閉機構を印刷装置に適用したものであり、操作者が、第1ユニットに対し第2ユニットを離間させ、プラテンローラおよび画像転写手段が配設された第1ブロックを第2ブロックに対して回動させることで、印刷装置の内部が開放され、転写媒体などの交換作業が容易となるとともに、第1および第2ユニット内部の構成要素に対するメンテナンスや記録媒体の搬送不良等の不具合解除時のアクセス性が向上する。
【0014】
第3の態様において、第2ブロックはその下方側に第1ユニットからの第2ユニットのスライド移動を許容するレール部材が配設されており、第1ブロックはその回動支点が、第1および第2ユニットの連結状態時において形成される機体の側面側に配されることが望ましく、更に、転写媒体がフィルム状転写媒体からなり、このフィルム状転写媒体を第1ユニットおよび第2ブロックに対向する位置であって、第1ブロックの縁部に沿って交換可能に配設することが好ましい。また、記録媒体がカード状記録媒体からなると共に、第2ブロックが、カード状記録媒体を画像転写手段に向けた方向または画像転写手段から遠ざかる方向に搬送する搬送手段を有していることが好ましい。更に、記録媒体を画像形成手段に向けて搬送するための第1の記録媒体搬送路と、記録媒体を画像転写手段に向けて搬送するための第2の記録媒体搬送路とを有し、第1の記録媒体搬送路を第1ユニット内の第2ユニット側に配置するとともに、第2の記録媒体搬送路を第2ブロック内の第1ブロック側に配置すれば、印刷装置の内部を開放することで第1および第2の記録媒体搬送路に対するアクセス性が向上するので、第1および第2記録媒体搬送路で生じた記録媒体の搬送不良を解除することができる。更に、排出された記録媒体を収容する排出部を備え、この排出部を第2の記録媒体搬送路の終端部であって、第2ブロックの側方に配置すれば、排出部と抵触することなく第1ブロックを第2ブロックに対して回動させ、印刷装置の内部を開放することができる。
【0015】
本発明の第4の態様は、複数のユニットが連接されてなる印刷装置において、記録媒体乃至転写媒体に画像を形成する画像形成手段を有し、固定配置された第1ユニットと、前記画像形成手段に対向して配置される第1のプラテンローラと、前記転写媒体に形成された画像を前記記録媒体に転写する画像転写手段と、この画像転写手段に対向して配置される第2のプラテンローラとを有する第2ユニットと、を備え、前記第2ユニットが前記第1ユニットに対して離間可能に構成されたことを特徴とする。
【0016】
第4の態様では、第1のプラテンローラ、第2のプラテンローラおよび画像転写手段を有する第2ユニットを、画像形成手段を有する第1ユニットに対して離間可能に構成したので、第2のプラテンローラを画像形成手段に対向配置したまま第2ユニットを第1ユニットから離間させることで、第1のプラテンローラと画像形成手段とに対するメンテナンスや記録媒体の搬送不良等の不具合解除時のアクセス性が向上する。本態様において、記録媒体を画像形成手段に向けて搬送するための記録媒体搬送路が第1ユニット内の第2ユニット側に略垂直方向に配置されていることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を直接転写及び間接転写が可能な印刷装置に適用した実施の形態について説明する。
【0018】
(構成)
図1に示すように、本実施形態の印刷装置1は、設置面に対し固定配置された第1ユニット10と、この第1ユニット10に対して離間可能な第2ユニット20とを備えている。
【0019】
<印刷機構>
第1ユニット10は、その一側面に位置付けられ印刷処理前のブランク状態のカードCを複数枚積層して収容するとともに、積層されたカードCを底部側から一枚ずつ繰り出して供給するキックローラ31を有したカード供給部3と、カード供給部3から繰り出されたカードCの両表面をクリーニングする2対の低硬度ローラ対からなるクリーニング部4と、第2ユニット20側に配置され図示を省略した磁気エンコーダ(又は、ICエンコーダ)との間でカードCを受け渡すとともに、上方に配置された第2カード反転部6との間でカードCの受け渡しを行う回転可能な第1カード反転部5とを有している。これらカード供給部3、クリーニング部4及び第1カード反転部5は、略水平なカード供給路P0上に配設されている。
【0020】
また、第1ユニット10は、第1カード反転部5から受け渡されたカードCを画像形成部8との間で授受を行うとともに、後述するように第2ユニット20に配置された画像転写部9にカードCを送り込む回転可能な第2カード反転部6と、カードCに対して直接画像を形成する際(直接転写時)にカードCを往復動させて搬送するキャプスタンローラ対16、17とを有している。画像形成部8は、面順次にY(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)のインクが塗着されたインクリボンRを介してカードCまたは中間転写フィルムFに画像を形成する画像形成手段としてのサーマルヘッド7を有しており、インクリボンRは、複数のガイドピン及びガイドローラを介してインクリボン供給部14からインクリボン巻取部15まで張架されている。第2カード反転部6及びキャプスタンローラ対16、17は、カードCをサーマルヘッド7に向けて又は遠ざかる方向に搬送するための略垂直な第1搬送路P1上に配設されている。なお、第1搬送路P1は、第1カード反転部5の略中央で上述したカード搬送路P0と交差しており、第2ユニット20側に位置している。
【0021】
第2ユニット20は、上方側に位置する第1ブロック21及び下方側に位置する第2ブロック22により上下分割可能に構成されている。
【0022】
第1ブロック21には、中間転写フィルムFに形成された画像をカードCに転写する機能を有しハロゲンランプなどの発熱体を内蔵した画像転写手段としてのヒートローラ26を備えた画像転写部9、中間転写フィルムFの画像が形成されていないフィルム部分(未使用部分)を巻装して保持する中間転写フィルム供給部24、及び、画像転写がなされた使用済みのフィルム部分(既使用部分)を巻き取る中間転写フィルム巻取部25が配設されている。また、第1ブロック21は、サーマルヘッド7に対向するように第1ユニット10側に突出して配置され、直接転写時にはカードCを支持するとともに、間接転写時には中間転写フィルムFを所定方向に搬送するプラテンローラ23、及び、第1ユニット10側に突設され、第1ユニット10内のガイドシャフト73と係合する溝部74(図2参照)が形成された突出部72を有している。
【0023】
なお、ヒートローラ26は、図示しないカム構造により上下方向に移動(上昇、下降)可能に構成されている。また、第1ブロック21内には、中間転写フィルムFを、中間転写フィルム供給部24から供給して、フィルム搬送ローラ48、プラテンローラ23、複数の従動ローラと共働して中間転写フィルムFに逆張力を加えるバックテンションローラ49、及び、画像転写部9を経由して中間転写フィルム巻取部25で巻き取るための中間転写フィルム搬送路が形成されている。
【0024】
第2ブロック22の上部位置には、第1ユニット10内の第2カード反転部6の略中央で第1搬送路P1と交差し、カードCを略水平方向に搬送するための第2搬送路P2が形成されている。画像転写部9には、ヒートローラ26と対向しヒートローラ26が下降した際に中間転写フィルムFを第2搬送路P2を介して挟むプラテンローラ27が配置されており、第2搬送路P2上には、第1ユニット10内の第2カード反転部6からカードCを受け取り、カードCをヒートローラ26に向けた方向乃至ヒートローラ26から遠ざかる方向、つまり、ヒートローラ26に対してカードCを往復動可能に搬送する搬送手段(一部)としてのキャプスタンローラ対41、42、43、ヒートローラ26により中間転写フィルムFから画像が転写されたカードCの反りを矯正するためのローラ45、46からなるデカールローラ対、及び、印刷処理が完了したカードCを排出する排出ローラ対44が配設されている。
【0025】
デカールローラ対を構成するローラ45は、不図示のカム機構により図1に示すカード搬送位置から第2搬送路P2より上側でローラ46に当接する当接位置への移動が許容されている。上昇した(当接位置に位置した)ローラ45によるカードCに対する押付力を和らげるために、ローラ46の回転軸には、図示しない弾性体(バネ)が掛け回されている。また、プラテンローラ27は、キャプスタンローラ対41、42、43の駆動ローラ側(下方側のローラ)と図示しない駆動機構により連結されて駆動回転し、搬送手段の一部を構成している。排出ローラ対44の駆動ローラ側(下方側のローラ)もまた、駆動機構によりキャプスタンローラ対41等と駆動連結されて回転駆動する。なお、第2ブロック22の側面かつ第2搬送路P2より下側には、印刷処理が完了し第2ブロック22に形成された排出口から排出されたカードCを収容する排出部としての排出スタッカ47が配置されている。
【0026】
図1に示すように、第1ユニット10と第2ユニット20とが連結された状態でカードC乃至中間転写フィルムFにサーマルヘッド7により画像形成(印刷)が行われる。このとき、プラテンローラ23は第1ユニット10内に進入して第1搬送路P1を挟むようにサーマルヘッド7に対向して配置される。また、プラテンローラ23には中間転写フィルムFを介して第1ユニット10内に回転自在に配置されたプラテンニップローラ28が当接し、中間転写フィルムFはプラテンニップローラ28とプラテンローラ23との間でニップ(挟持)された状態となり、中間転写フィルムFの搬送精度が高められる。
【0027】
<開閉機構>
図1及び図2に示すように、第1ユニット10は、上下位置に、第2ユニット20との連結状態を確保するためのロック部材50、51が夫々配設されている。これら2つのロック部材50、51は、第1ユニット10の垂直方向に延在するリンク部材52によって連接されている。ロック部材50は、その取付軸53がリンク部材52の一方端部54でネジ止めされたロック解除レバー55の一部にネジ止め固定されている。このため、ロック解除レバー55を押し下げると、ロック部材50はロック解除レバー55の下方移動と一体的に下方に下がる。ロック部材50の取付軸53にはねじりコイルバネ56が固着されており、第2ユニット20(第1ブロック21)とのロック状態を維持するように、ロック部材50を常時上方向に付勢している。ねじりコイルバネ56により上方向に付勢されたロック部材50は、その先端部の突起部57が第1ブロック21の上部に固設されたシャフト70に引っ掛かるように係合し両者のロック状態が確保される。
【0028】
一方、ロック部材51は、その取付軸63がリンク部材52の他方端部64でネジ止めされた取付部材65の一部にネジ止め固定されている。従って、ロック解除レバー55の押し下げると、ロック部材51はロック解除レバー55の下方移動と一体的にロック部材50とともに下方に下がる。ロック部材51の取付軸63にもねじりコイルバネ66が固着されており、第2ユニット20(第2ブロック22)とのロック状態を確保するように、ロック部材51を常時上方向に付勢している。ねじりコイルバネ66によって上方向に付勢されたロック部材51は、ロック部材50同様に、その先端部の突起部67が第2ブロック22側に固設されたシャフト71に引っ掛かるように係合し両者のロック状態が確保される。
【0029】
ロック部材50、51とリンク部材52との連接構成により、ロック解除レバー55を下方側に押し下げると、同軸(取付軸53)で固定されたロック部材50も取付軸53を回転中心として下方側に回転する一方、リンク部材52は上昇して、取付部材65を介してリンク部材52に連接されたロック部材51も取付軸63を回転中心として下方側に一体的に回転する。なお、図2では、ロック解除レバー55を下方側に押し下げた状態(ロック部材50、51の突起部57、67が下方側に向く状態)を示しているが、上述したように、ねじりコイルバネ56、66の作用により突起部57、58は上方側に向くように常時上方向に付勢されている(後述する図3においても同じ。)。
【0030】
第2ユニット20(第1ブロック21)の最上部には、バネ75、76により第1ユニット10側に付勢された突当部材77が配設されている。突当部材77は図1の紙面奥行き方向に一対(2つ)で構成されており、第1ユニット10と第2ユニット20との連結時には、その先端部に配されたゴム等の弾性部材を介して第1ユニット10に当接している。
【0031】
第1ユニット10の下部には、第1ユニット10の底面部分を覆い第2ユニット20まで連なる側板80が配置されている。側板80は底面部分から連なる立ち上がり面を有しており、この立ち上がり面には、第2ユニット20の幅方向に沿って所定長さを有し、第2ユニット20の第1ユニット10に対する離接(スライド)運動を許容するレール案内部材81が配設されている。また、第2ブロック22の下部には、レール案内部材81に嵌め込まれるように設けられたレール部材82が所定長さを有して配設されており、第2ユニット20が第1ユニット10に対してスライド移動(離接)可能に構成されている。なお、レール案内部材81とレール部材82との間には、レール部材82の一部として図示を省略した複数のベアリングが介在している。
【0032】
第2ブロック22の下部側には、第2ユニット20を所定位置に係止させ位置付けておくためのストッパ機能を有する略L字状の係止部材83が配置されている。係止部材83は長穴85に沿って上下方向に移動可能であり、係止部材83の一部に設けられたバネ86によって常時下方側に付勢されている。係止部材83の一方側は突起状に形成されており、この突起部84がバネ86の付勢力により、側板80の立ち上がり面から連なって折り返された水平面88の一部に形成された穴部に挿入されることで、第2ユニット20は所定位置に係止する。また、係止部材83はその他方側に、第1ユニット10側に突出し、操作者がアクセス可能なレバーとして機能する第2ユニット係止解除レバー部87を有している。
【0033】
図1乃至図3に示すように、第1ブロック21は、下側に位置する第2ブロック22に対して図示を省略した取付部材を介してシャフト90で連結されている。すなわち、第1ブロック21は、第2ユニット20のカードCの排出側端部(第1ユニット10と第2ユニット20との連結状態時において構成される印刷装置1の側面側)に設けられたシャフト90を軸中心(回動支点)として、第2ブロック22に対して回動自在に構成されている。
【0034】
シャフト90の両端部(図1乃至図3の紙面奥行き方向)付近には、第1ブロック21を第2ブロック22に対して回動する方向(図3の矢印b方向)に付勢するねじりコイルバネ91が配設されている。シャフト90の両端部分は、一方端(図1及び図2に示す上側/図3に示す左側)が第1ブロック21にネジ止めされたカバー部材92に取り付けられている。カバー部材92は第1ブロック21とともに回動して、第1ブロック21が開放された状態(図3参照)では、ねじりコイルバネ91の一方側(第2ブロック22側に位置付けられ図3の略水平となっている側)がカバー部材92で覆われる。第1ブロック21は、カバー部材92の一側面が第1ブロック21と第2ブロック22の間に介在する図示しない取付部材の一側面に当接することで規制され、第2ブロック22に対して略90°の角度で円弧状に開放乃至閉鎖される方向(図3の矢印b乃至矢印c方向)への回動が許容される。
【0035】
なお、図3では、図示を省略した機構により中間転写フィルム供給部24が外側に移動され、中間転写フィルムFの交換などでの着脱時の状態が示されている。図中、二点鎖線で示した中間転写フィルム供給部24の位置が印刷処理動作時の位置である(図1も参照)。
【0036】
また、印刷装置1は、商業交流電源から直流電源に変換する電源部、印刷装置1の全体を制御する制御部、操作者による操作で制御部に対し操作命令を行うと共に印刷装置1の状況を表示するタッチパネルを有している。制御部は、外部バスを介して、タッチパネルの表示や操作命令を制御する表示操作制御ユニット、カードCの搬送方向先端乃至後端や第1カード反転部5、第2カード反転部の姿勢位置を検出するセンサからの信号を制御するセンサ制御ユニット、各ローラを駆動させるパルスモータに駆動パルスを送出するモータドライバや電磁クラッチ等を制御するアクチュエータ制御ユニット、サーマルヘッド7を制御するサーマルヘッド制御ユニット、外部コンピュータとの通信を行うための入出力インターフェース、及び、カードCに印刷すべき画像情報を格納するRAM等が接続されている。
【0037】
(動作)
次に、本実施形態の印刷装置1の動作について、印刷処理動作、開閉動作の順に説明する。
【0038】
<印刷処理動作>
図1に示すように、本実施形態の印刷装置1による印刷処理動作は、第1ユニット10と第2ユニット20との連結状態で実行される。なお、外部コンピュータから印刷命令を受けると、上述した制御部は、予め格納されたプログラムに従って印刷装置1の各構成部材を駆動乃至作動させる。
【0039】
カード供給部3の最底部に位置するカードCはキックローラ31によりカード供給路P0に繰り出される。繰り出されたカードCは、両面をクリーニング部4で清浄され、水平方向に配置する(図1の実線位置)第1カード反転部5を介して、カード供給路P0の延長線上の第2ブロック22内に配置された磁気エンコーダ(又はICエンコーダ)まで搬送される。磁気エンコーダではカードCの裏面側の磁気ストライプにID等のベリファイ情報が磁気記録され、磁気記録後、カードCはカード供給路P0の延長線上を第1カード反転部5の両端のローラ対に挟持されるまで逆方向に搬送される。なお、カードCがICカードのときは、磁気エンコーダに代えてICエンコーダにより非接触でICカードの記憶部に所定情報が記憶される。
【0040】
カードCは、第1カード反転部5に挟持されたまま90°回転することで第1搬送路P1上に位置付けられる(図1の二点鎖線位置)。このとき、第2カード反転部6も第1搬送路P1上に位置付けられている。カードCは第1カード反転部5及び第2カード反転部6のローラ対が回転することで、第1カード反転部5から第2カード反転部6へ受け渡され、第1搬送路P1上を更にキャプスタンローラ対16側に搬送される。
【0041】
制御部は、予めRAMに格納された画像情報に従ってYMC毎の印画データを熱エネルギーに変換した加熱情報をサーマルヘッド制御ユニットに送出している。サーマルヘッド7の各素子はこの加熱情報に従って加熱される。カードCは表面側をプラテンローラ23に支持され、キャプスタンローラ対16、17による往復動により、サーマルヘッド7によるインクリボンRのYMC毎の加熱で形成された画像を重ねることでカードCの裏面側に画像が形成される(直接転写)。
【0042】
裏面側に画像が形成されたカードCは、第1搬送路P1上を第2カード反転部6の両端のローラ対に挟持されるまで搬送され、第2カード反転部6に挟持されたまま更に90°回転することで表面を上側として第2搬送路P2上に位置付けられ(図1の実線位置)、この状態で中間転写フィルムFに画像が形成されるまで待機する。
【0043】
中間転写フィルムFには、プラテンローラ23に支持され、YMC毎にインクリボンRをサーマルヘッド7で加熱することで画像が形成される。なお、中間転写フィルムFへの画像形成時にサーマルヘッド7に与えられる熱エネルギーは、中間転写フィルムFの比熱がカードCの比熱より小さいため、サーマルヘッド制御ユニットによりカードCへの直接転写時にサーマルヘッド7に与えられる熱エネルギーより小さくなるように制御される。また、中間転写フィルムFには鏡像が形成される点で直接転写の場合とは異なっている。
【0044】
中間転写フィルムFの画像形成部分は、上述した中間転写フィルム搬送路をヒートローラ26の位置を越えた中間転写フィルム巻取部25近傍まで搬送される。これと同期して、第2カード反転部6に挟持されていたカードCはカード搬送位置に位置するローラ45、プラテンローラ27及びキャプスタンローラ対41、42、43により第2搬送路P2上をその搬送方向先端が排出ローラ対44近傍まで搬送される。中間転写フィルムF及びカードCは、これらの位置で一旦停止する。このとき、ヒートローラ26は図示しないカム機構により下降し、中間転写フィルムFの画像形成部分及びカードCの一端部側を介してプラテンローラ27に当接する。カードCは、プラテンローラ27、キャプスタンローラ対41、42、43及びローラ45の逆転駆動により、第2搬送路P2上を第2カード反転部6側に向けて所定速度で搬送される。また、同期して中間転写フィルムFの画像形成部分もカードCの搬送速度と同じ搬送速度で中間転写フィルム搬送路を巻き戻される。これにより、カードCには中間転写フィルムFの画像形成部分の画像が転写される(間接転写)。この間接転写が終了すると、ヒートローラ26は図示しないカム機構により図1に示す実線位置まで上昇する。
【0045】
カードCは、更に第2搬送路P2上をキャプスタンローラ対41、42に両側を挟持される位置まで第2カード反転部6側に搬送されて停止する。画像転写部9では、カードCへの画像転写処理が中間転写フィルムFの巻き戻し方向でヒートローラ26による加熱処理が行われるため、カードCに転写された画像形成部分を含む中間転写フィルムの熱収縮よりカードC自体に凹状の反りが生じる。不図示のカム機構によりローラ45をカード搬送位置からローラ46に当接する当接位置へ移動させ、この状態を所定時間維持することで、カードCに生じた反りが矯正される(デカール処理)。この間、次のカードに対するサーマルヘッド7による画像形成に備えるため、中間転写フィルムFは中間転写フィルム供給部24側に更に巻き戻される。
【0046】
そして、デカール処理が終了すると、キャプスタンローラ対41、42、43、ローラ45、プラテンローラ27及び排出ローラ44が回転駆動され、カードCは第2搬送路P2上を搬送され排出口を経て排出スタッカ47内に収容される。このとき、第1カード反転部5及び第2カード反転部6は初期位置に位置付けられる。なお、図1において、第1カード反転部5の初期位置は実線、第2カード反転部6の初期位置は二点鎖線で示されている。
【0047】
<開閉動作>
図1に示す状態において、操作者が、ロック解除レバー55を下方側へ押し下げることで、ロック部材50、51がシャフト70、71との係合状態から解かれ、第1ユニット10と第2ユニット20との連結状態が解除される(連結固定状態解除工程)。バネ75、76の付勢力により第2ユニット20は、固定配置された第1ユニット10から離れる離間方向に若干スライド移動する。操作者がなおも第2ユニット20を第1の水平方向としての離間方向(図2に示す矢印a方向)へスライド移動させると、所定位置で第2ユニット20は係止(停止)状態となる(離間工程)。すなわち、第1ユニット10と第2ユニット20とが連結された状態においては、係止部材83の突起部84は側板80の立ち上がり面から連なって折り返された水平面88に当接した状態で位置付けられており(図1参照)、第2ユニット20のスライド移動(図2の矢印a方向)に伴って側板80の水平面88上を摺動する。この摺動により、突起部84が側板80の水平面88の一部に形成された穴部の対向位置に到ると、突起部84はバネ86の付勢力によりこの穴部に落ち込み、第2ユニット20は係止状態となる(図2参照)。
【0048】
この時点で、操作者は第1ユニット10内の第1搬送路P1へのアクセスが可能で、例えば、第1搬送路P1上で搬送不良などの不具合を来たしたカードCの取り除きを行うことができる。また、第1ユニット10と第2ユニット20とが対向し合う端部付近に配設された各種部品(例えば、プラテンローラ23)などへのアクセスも可能である。
【0049】
次に、操作者が第2ユニット20の上部に取り付けられた図示しない取手部を把持して、第1ブロック21を下方側の第2ブロック22に対して図3に矢印bで示す円弧方向(第1の円弧方向)に略90°回動することで(開放工程)、第1ブロック21と第2ブロック22との間が開放される。これにより、印刷装置1の内部が開放され、消耗品としての中間転写フィルムFの交換作業を容易に行うことができ、また、印刷装置1内部の各種部品、及び、第1搬送路P1並びに第2搬送路P2上で搬送不良などの不具合を来たしたカードCの除去に対する操作者のアクセスが簡便となる。
【0050】
以上の動作を逆に行うことで印刷装置1の閉動作が行われる。操作者が、第2ユニット20の図示しない取手部を把持して、第1ブロック21を下方側の第2ブロック22に対して図3に矢印cで示す円弧方向(第2の円弧方向)に略90°回動することで、第1ブロック21と第2ブロック22との間が閉鎖される(閉鎖工程)。これにより、印刷装置1は図2に示す状態となる。
【0051】
次いで、操作者が係止部材83の第2ユニット係止解除レバー部87を上方側に持ち上げて、係止部材83の突起部84を側板80の水平面88上に形成された穴部から退避させることで、第2ユニット20の第1ユニット10に対する係止状態が解除される(離間固定状態解除工程)。次に、操作者が第2ユニット20を第1ユニット10との離間方向とは反対方向の第2の水平方向としての当接方向(図2の矢印d方向)に押し込むこで、第2ユニット20の突出部72の溝部74が第1ユニット10内に設けられたガイドシャフト73に嵌め込まれるように係合するとともに、第1ユニット10側に設けられたロック部材50、51(突起部57、67)が第2ユニット20側のシャフト70、71に引っ掛かるように係合して第1ユニット10と第2ユニットとが連結され(連結工程)、印刷装置1の機体の閉動作が完了する(図1の状態)。
【0052】
(作用等)
本実施形態の印刷装置1では、第1ユニット10に対して第2ユニット20を離間させた状態(図2参照)で、操作者が第1ユニット10内の第1搬送路P1や第1ユニット10と第2ユニット20とが対向し合う端部付近に存在する各種部品へのアクセスが可能であり、第1搬送路P1での不具合の解除や第1搬送路P1近傍に配置された部材のメンテナンス、修理を行うことができる。また、印刷装置1の内部を開放した状態(図3参照)では、中間転写フィルムFが第1ブロック21の縁部に沿って配置されているので、その交換作業は極めて容易に行うことができ、また、印刷装置1の内部の各種部品や第2搬送路P2(及び第1搬送路P1)上での不具合の解除や第2ユニット20内の各部材のメンテナンス、修理を行うことができる。特に、第1搬送路P1を第1ユニット10の第2ユニット20側に略垂直に、第2搬送路P2を第2ブロック22の第1ブロック21側に略水平にそれぞれ形成したので、メンテナンスや修理時に各部材へのアクセス性を向上させることができる。
【0053】
また、本実施形態の印刷装置1では、係止部材83の突起部84が側板80の水平面88の一部に形成された穴部に落ち込み、第2ユニット20が第1ユニット10から離間した位置で係止するので、操作者は安全にカードCの取り除き作業や第1ユニット10と第2ユニット20とが対向し合う端部付近に存在する各種部品などへのアクセスが可能であると共に、第1ブロック21の開放動作を安定して行うことができる。
【0054】
また、本実施形態の印刷装置1では、第2ブロック22の下方側にレール案内部材81と摺動可能なレール部材82を設け、両者間に複数のベアリングをレール部材82側に配設したので、第2ユニット20のスムーズなスライド移動が許容され、操作者の第2ユニット20の離間に伴う作業性が向上する。
【0055】
更に、本実施形態の印刷装置1では、第1ブロック21の回動支点となるシャフト90を第1ユニット10から最も離れた第2ユニット20側に配置したので、第1ブロック21を第1ユニット10から遠ざかる方向へ回動させて印刷装置1を開放することができるので、操作者の邪魔とならず操作者の移動を強要するような支障が生じない。
【0056】
更にまた、本実施形態の印刷装置1では、第1ユニット10と第2ユニット20とを突起部57とシャフト70とによるロック及び突起部67とシャフト71とによるロックの上下二箇所で行うので、第1ユニット10と第2ユニット20の連結を確保することができるとともに、取付軸53、63を介して配置されたロック部材50、51をリンク部材52で連接したので、ロック解除レバー55を押し下げる一つの作業で上下二箇所でのロック解除を行うことができ、ロック解除にかかる手間を抑えることができる。
【0057】
また、本実施形態の印刷装置1では、キャプスタンローラ対41、42、43、ローラ45及びプラテンローラ27でカードCを第2搬送路P2上でヒートローラ26へ向けた方向、遠ざかる方向の双方向に搬送可能なため、ヒートローラ26によるカードCへの中間転写フィルムFの画像形成部分の転写を第2カード反転部6の方向への搬送で行っている。これにより、中間転写フィルムFの未使用部分はヒートローラ26と接触することがなく既使用部分がヒートローラ26に接触し、未使用部分に劣化を生ずることを防止することができる。更に、双方向に搬送可能なため、カードCの両側をキャプスタンローラ対41、42で挟持したままデカールローラ対(ローラ45、46)で中間転写フィルムの熱収縮よりカードCに生じた凹状の反りを矯正でき、印刷処理が完了し排出スタッカ47に収容されたカードCの品質を向上させることができる。
【0058】
また更に、本実施形態の印刷装置1では、第2ユニット20のプラテンローラ23付近に第1ユニット10側に突出した突出部72を形成したので、第1ユニット10内に設けられたガイドシャフト73に突出部72の溝部74が嵌め込まれるように係合して第1ユニット10と第2ユニット20との連結を安定させることができるとともに、サーマルヘッド7とプラテンローラ23との対向配置を確保することができる。
【0059】
また、本実施形態の印刷装置1では、第2ユニット20の最上部に、バネ75、76で第1ユニット10側に付勢された突当部材77を設けたので、第1ユニット10と第2ユニット20との連結時のロック部材50とシャフト70との係合状態、及びロック部材51とシャフト71との係合状態を適当な付勢力で安定させることができるとともに、ロック解除レバー55の下方側への押し下げによるロック部材50、51のロック機能解除に伴う第1ユニット10、第2ユニット20の離間時には、バネ75、76の反発力で両者の離間移動をスムーズに促進することができる。
【0060】
更に、本実施形態の印刷装置1では、排出スタッカ47を第2搬送路P2より下側の第2ブロック22の側面側に配置したので、第1ブロック21を回動した際に、第1ブロック21が排出スタッカ47に当接せず回動作業を阻害することもない。
【0061】
なお、本実施形態では、印刷装置1を設置面に固定して配置する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ストッパ機能を有するキャスタ等により設置面に配置するようにしてもよい。すなわち、本発明の用語「固定配置」は第2ユニット側からみたときに第1ユニットが相対的に固定配置されていればよいことを意味するものである。
【0062】
また、本実施形態では、磁気エンコーダ(又は、非接触ICエンコーダ)を第2ブロック22内に配置する例を示したが、ベリファイ情報を磁気記録済み又は記憶済みのカードCをカード供給部3に積層して収容するようにすれば、磁気エンコーダ(又はICエンコーダ)や第1カード反転部5は不要となり、第1ユニット10内の第2カード反転部6を基準に第2搬送路P2の延長線上にカード供給部3やクリーニング部4を配設することができる。このようにすれば、印刷装置1の小型化を図ることができる。また更に、本実施形態では、第1搬送路P1、第2搬送路P2へのアクセス性の観点から、第1カード反転部5と第2カード反転部6との初期位置を意図的に異ならせた例を示したが、初期位置を同じくしたり両者を同期して駆動するようにしてもよい。このようにすれば、第1カード反転部5及び第2カード反転部6の駆動系や駆動伝達系の部材を少なくすることができる。
【0063】
更に、本実施形態では、印刷処理動作でカードCの裏面側に直接転写を表面側に間接転写をする例を示したが、本発明はこれに限定されず、第1搬送路P1及び第2搬送路P2上のローラ等が双方向にカードCを搬送可能なため、カードCの両面に直接転写又は間接転写を施すことができる。また、本実施形態では、1枚のカードCについてシリアルに印刷処理を施す例を示したが、印刷装置1は第1カード反転部5及び第2カード反転部6を有しているので、2枚以上のカードCについて印刷処理を施すことが可能である。更に、本実施形態では、サーマルヘッド7及びこれに対向配置されるプラテンローラ23を1つの場合を例示したが、これらを複数個備えるようにしてもよい。このようにすれば、1枚のカードCに対する印刷処理速度を早めることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1ユニットに対し第2ユニットを離間させ、第1ブロックを第2ブロックに対して回動させることで、機体の内部が開放され、消耗品などの交換作業が容易となるとともに、機体内部の構成要素に対するメンテナンスや不具合解除時のアクセス性が向上する、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の印刷装置の第1ユニットと第2ユニットとが連結状態にあるときの外装カバーが外された状態での正面図である。
【図2】第1ユニットと第2ユニットとが離間状態にあるときの実施形態の印刷装置の外装カバーが外された状態での正面図である。
【図3】第1ユニットと第2ユニットとが離間状態にあり、かつ、第1ブロックを第2ブロックに対して回動させた開放状態にあるときの実施形態の印刷装置の外装カバーが外された状態での正面図である。
【符号の説明】
1 印刷装置
10 第1ユニット
20 第2ユニット
21 第1ブロック
22 第2ブロック
23 プラテンローラ(第1のプラテンローラ)
26 ヒートローラ(画像形成手段)
27 プラテンローラ(搬送手段の一部、第2のプラテンローラ)
41、42、43 キャプスタンローラ対(搬送手段の一部)
45 ローラ(搬送手段の一部)
47 排出スタッカ(排出部)
50、51 ロック部材
52 リンク部材
82 レール部材
C カード(記録媒体)
F 中間転写フィルム(消耗品、転写媒体)
P1 第1搬送路(第1の記録媒体搬送路)
P2 第2搬送路(第2の記録媒体搬送路)

Claims (14)

  1. 複数のユニットが連接されてなる機体の開閉機構において、
    固定配置された第1ユニットと、
    この第1ユニットに対して離間可能な第2ユニットと、
    を備え、
    前記第2ユニットが上下分割可能な第1および第2ブロックからなるとともに、上方側に位置する前記第1ブロックが下方側に位置する前記第2ブロックに対して回動自在に枢支されたことを特徴とする機体の開閉機構。
  2. 前記第2ブロックはその下方側に前記第1ユニットからの前記第2ユニットのスライド移動を許容するレール部材が配設されており、前記第1ブロックはその回動支点が、前記第1および第2ユニットの連結状態時において形成される機体の側面側に配されたことを特徴とする請求項1に記載の機体の開閉機構。
  3. 前記第1ユニットおよび前記第2ブロックに対向する位置であって、前記第1ブロックの縁部に沿って交換可能な消耗品が配設されたことを特徴とする請求項2に記載の機体の開閉機構。
  4. 前記第1ユニットは、その上方位置と下方位置とに前記第2ユニットとの連結状態を確保するロック部材と、これらのロック部材を連接するリンク部材とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の機体の開閉機構。
  5. 固定配置された第1ユニットに対して第2ユニットを第1の水平方向にスライド移動させて、前記第1ユニットと前記第2ユニットとを離間する離間工程と、
    スライド移動された前記第2ユニットの上方側に位置する第1ブロックを、その下方側に位置する第2ブロックに対して前記第1ブロックの一方端部を中心に第1の円弧方向に所定角度回転移動させて、前記第1ブロックと前記第2ブロックとの間を開放する開放工程と、
    回転移動された前記第1ブロックを、前記第2ブロックに対して前記第1ブロックの前記一方端部を中心に前記第1の円弧方向に対して反対方向の第2の円弧方向に所定角度回転移動させて、前記第1ブロックと前記第2ブロックとの間を閉鎖する閉鎖工程と、
    前記第2ユニットを前記第1の水平方向に対して反対方向の第2の水平方向にスライド移動させて、前記第1ユニットに対して連結する連結工程と、
    を含む機体の開閉方法。
  6. 前記離間工程に先立って、前記第2ユニットのスライド移動を許容するように前記第1および第2ユニットの連結固定状態を解除する工程と、前記連結工程に先立って、前記第2ユニットのスライド移動を許容するように前記第1および第2ユニットの離間固定状態を解除する工程と、を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の機体の開閉方法。
  7. 複数のユニットが連接されてなる印刷装置において、
    記録媒体乃至転写媒体に画像を形成する画像形成手段を有し、固定配置された第1ユニットと、
    前記画像形成手段に対向して配置されるプラテンローラと、前記転写媒体に形成された画像を前記記録媒体に転写する画像転写手段とを有し、前記第1ユニットに対して離間可能な第2ユニットと、
    を備え、
    前記第2ユニットが上下分割可能な第1および第2ブロックからなるとともに、上方側に位置し前記プラテンローラおよび前記画像転写手段が配設された前記第1ブロックが、下方側に位置する前記第2ブロックに対して回動自在に枢支されたことを特徴とする印刷装置。
  8. 前記第2ブロックはその下方側に前記第1ユニットからの前記第2ユニットのスライド移動を許容するレール部材が配設されており、前記第1ブロックはその回動支点が、前記第1および第2ユニットの連結状態時において形成される機体の側面側に配されたことを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
  9. 前記転写媒体がフィルム状転写媒体からなり、このフィルム状転写媒体を前記第1ユニットおよび前記第2ブロックに対向する位置であって、前記第1ブロックの縁部に沿って交換可能に配設したことを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
  10. 前記記録媒体がカード状記録媒体からなると共に、前記第2ブロックは、前記カード状記録媒体を前記画像転写手段に向けた方向または前記画像転写手段から遠ざかる方向に搬送する搬送手段を有することを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
  11. 前記記録媒体を前記画像形成手段に向けて搬送するための第1の記録媒体搬送路と、前記記録媒体を前記画像転写手段に向けて搬送するための第2の記録媒体搬送路とを有し、前記第1の記録媒体搬送路を前記第1ユニット内の前記第2ユニット側に配置するとともに、前記第2の記録媒体搬送路を前記第2ブロック内の前記第1ブロック側に配置したことを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載の印刷装置。
  12. 排出された前記記録媒体を収容する排出部を更に備え、この排出部を前記第2の記録媒体搬送路の終端部であって、前記第2ブロックの側方に配置したことを特徴とする請求項11に記載の印刷装置。
  13. 複数のユニットが連接されてなる印刷装置において、
    記録媒体乃至転写媒体に画像を形成する画像形成手段を有し、固定配置された第1ユニットと、
    前記画像形成手段に対向して配置される第1のプラテンローラと、前記転写媒体に形成された画像を前記記録媒体に転写する画像転写手段と、この画像転写手段に対向して配置される第2のプラテンローラとを有する第2ユニットと、
    を備え、
    前記第2ユニットが前記第1ユニットに対して離間可能に構成されたことを特徴とする印刷装置。
  14. 前記記録媒体を前記画像形成手段に向けて搬送するための記録媒体搬送路が前記第1ユニット内の前記第2ユニット側に略垂直方向に配置されたことを特徴とする請求項13に記載の印刷装置。
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