JP2004230181A - 使用済注射針抜脱構造及びそれを用いた使用済注射針廃棄処理容器 - Google Patents

使用済注射針抜脱構造及びそれを用いた使用済注射針廃棄処理容器 Download PDF

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    • A61M5/3205Apparatus for removing or disposing of used needles or syringes, e.g. containers; Means for protection against accidental injuries from used needles

Abstract

【課題】 小さな押し込み力で使用済注射針を注射器から、安全、確実、円滑に且つ安定して取り外すことができる使用済注射針抜脱構造の提供。
【解決手段】 注射針抜脱穴21が形成され、抜脱穴の周囲に割り溝22が放射状に形成されて抜脱片26が形成され、抜脱片の径方向内側の端部に係止部27が形成され、係止部は下方に行くに従って径方向内側に傾斜するよう形成され、抜脱穴の上端部の径D1は注射針12の基端側外径D3よりも大きく、抜脱穴の下端部の径D2は注射針の基端側外径よりも小さく形成されてなる抜脱部材2と、注射器10の先端側に装着された注射針の挿通は許すが、注射器本体11の注射筒13の挿通は許さない注射針挿通穴31が形成され、注射針挿通穴を抜脱部材の抜脱穴と対応した位置に配置して、抜脱部材の上部に弾性部材5を介して上下動可能に設けられる押し上げ部材3とを備える。
【選択図】 図2

Description

この発明は、使用済注射針に手を直接触れたりすることなく、注射器本体から簡単かつ確実に取外して安全に処理できるようにした使用済注射針抜脱構造と、それを用いた使用済注射針廃棄処理容器に関するものである。
リキャップ時等に使用済注射針を誤って刺してしまう事故を解消して、HIVやB型肝炎などの感染を防止するため、本件出願の発明者は、先に「使用済み注射針の処理器」を発明し、既に特許出願を済ませている(特願平9−62189号)。
しかしながら、この処理器では、図9に示すように、板状の抜脱片aが水平状態に配置されてなるに過ぎず、しかも、その抜脱片の先端部により形成される注射針抜脱穴bの直径が注射針cの基端側外径よりも小さく形成されていたので、注射針の基端側の外径が注射針抜脱穴より大きいため反発力の大きいコイルバネを用いても、注射針を常に安定して確実に抜脱できないという問題が残った。
すなわち、先の出願に係る発明では、抜脱片が径方向外側へは弾性変形できない構造であったので、注射針抜脱穴に注射針を強制挿通させる際に、注射針を注射器本体dの先端部の注射針取付部d′に食い込ませる作用が働き、注射針の抜脱を困難なものとしていた。このため、反発力の大きなコイルバネを用いる必要があり、これに伴って、コイルバネの付勢力に対抗して押し上げ部材を強い力で抜脱部材Aに押し込む必要があった。
また、先の出願に係る発明では、抜脱片が水平状態に配置された板状に形成されていたので、抜脱時に注射針を下方に押し下げる力を出し難い構成であった。しかも、注射針を強制挿通させた後に注射針を抜脱させる作業を繰り返している内に、抜脱片がへたばってくるという問題もあった。
その上、先の出願に係る発明では、一般的な注射針の処理にしか対応できなかったが、医療現場においては、スピッツ針や点滴針等の各種の特殊針も用いられており、それら特殊針の収納や針刺し事故の問題もあり、その解消も要望されていた。
さらに、従来の処理器では、注射針に付いた血液や、注射針に残存していた注射液が容器内に溜まり、容器が倒れた場合に、これらの液体がこぼれるおそれもあり、その改善が要望されていた。
そこで、本発明においては、小さな押し込み力で使用済注射針を注射器から、安全、確実、円滑に、且つ安定して取り外すことができる使用済注射針抜脱構造と、それを用いた使用済注射針廃棄処理容器を提供することを目的とする。
さらに、本発明においては、スピッツ針や点滴針等の特殊針も収納でき、かつこれら特殊針による針刺し事故にも対応可能で、また転倒時にも血液や注射液がこぼれない使用済注射針廃棄処理容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の使用済注射針抜脱構造は、注射針抜脱穴が形成され、この注射針抜脱穴の周囲に複数の割り溝が径方向外側に放射状に形成されて抜脱片が形成され、この抜脱片の径方向内側の端部が下方に立ち下げられて係止部が形成され、この係止部は下方に行くに従って径方向内側に傾斜するよう形成され、注射針抜脱穴の上端部の径は注射針の基端側外径よりも大きく、係止部下端部により形成される注射針抜脱穴の下端部の径は注射針の基端側外径よりも小さく形成されてなる抜脱部材と、注射器の先端側に装着された注射針の挿通は許すが、注射器本体の注射筒の挿通は許さない注射針挿通穴が形成され、この注射針挿通穴を前記抜脱部材の注射針抜脱穴と対応した位置に配置して、前記抜脱部材の上部に弾性部材を介して上下動可能に設けられる押し上げ部材とを備えることを特徴とする。
また、好ましくは上記構成に加えて、前記抜脱片は、径方向内側に行くに従って幅寸法が小さくなるよう形成され、前記係止部の内周面が円弧状に形成されてなることを特徴とする使用済注射針抜脱構造である。
さらに好ましくは上記構成に加えて、前記抜脱部材に筒壁が形成され、この筒壁の上端部に前記抜脱片が連設されて前記注射針抜脱穴が形成され、前記押し上げ部材の下端面に筒壁が形成され、抜脱部材の筒壁と押し上げ部材の筒壁とのそれぞれに、コイルバネからなる弾性部材の上下両端部が外嵌されて設けられることを特徴とする使用済注射針抜脱構造である。
また、この発明の使用済注射針廃棄処理容器は、上記各使用済注射針抜脱構造を用いてなり、容器本体の開口部に、前記抜脱部材が設けられ、この抜脱部材の上部に、前記弾性部材及び前記押し上げ部材を介して、蓋体取付部が設けられ、この蓋体取付部には、前記注射針抜脱穴及び前記注射針挿通穴と対応した位置に開口が形成され、前記押し上げ部材は、前記コイルバネにより、蓋体取付部の下面に当接するよう付勢される一方、この付勢力に対抗して前記抜脱部材に近接するよう押し下げ可能とされており、前記蓋体取付部には、蓋体が開閉可能に設けられてなることを特徴とする。
そして、好ましくは上記構成に加えて、前記蓋体取付部及び前記抜脱部材の対応した位置に、容器内外を連通する開口が形成され、蓋体取付部の開口は、弾性力により下方から上方に向けて開口部を閉じるようフィンが設けられていることを特徴とする使用済注射針廃棄処理容器である。
さらに好ましくは上記構成に加えて、前記容器本体に、血液や注射液を凝固させる凝固剤が収容されていることを特徴とする使用済注射針廃棄処理容器である。
本発明の使用済注射針抜脱構造によれば、抜脱片の径方向内側の端部に係止部を下方に立ち下げて形成し、注射針抜脱穴の上端部の径は注射針の基端側外径よりも大きく、注射針抜脱穴の下端部の径は注射針の基端側外径よりも小さく形成したので、注射針抜脱穴に注射針を挿通させる際には、係止部を径方向外側に弾性変形させるだけで、容易に挿通させることができる。
しかも、その際、注射針挿通時の力を径方向外側に分散させることができるので、注射器本体に注射針が食い込むことがない。よって、従前よりも反発力の弱い弾性部材(コイルバネ)で済み、それ故、より弱い力での操作(抜脱部材への注射針の押し込み)することを可能とした。
また、注射針抜脱穴に注射針を挿通した後、弾性部材によって注射器本体が上方へ押し上げられる抜脱時には、係止部付きの抜脱片が上方に若干弾性変形して反り返ることになるが、その反力として、注射器の基端部を下方に付勢するというバネ力が作用することになるので、より小荷重で注射針を抜脱することができる。すなわち、この点においても、より弱いコイルバネを使用することができる。
さらに、注射針の抜脱時には、上下方向に配置された抜脱片の係止部によって注射針の基端部を下方に付勢する構成であるから、より力強く注射針を下方に押し下げることができる。
その上、本発明では、板状の抜脱片の先端部に係止部を連設して、抜脱片の強度が強化されたのみならず、抜脱片自体への上下方向の力の作用を著しく軽減できたので、長期間使用しても抜脱片がへたばってくるという問題もない。
その上、本発明に係る使用済注射針抜脱構造を用いた使用済注射針廃棄処理容器によれば、スピッツ針や点滴針等の各種の特殊針の処理も併せて行うことができる。しかも、凝固剤を入れて使用すれば、容器が転倒した場合でも、血液や注射液がこぼれ出すおそれもなくなる。つまり、注射針に付着している血液や、残量の注射液が取り外す時に注射針挿入口に流入った液剤が凝固し、こぼれ出すおそれもなくなる。
以下、本発明の「使用済注射針抜脱構造及びそれを用いた使用済注射針廃棄処理容器」についてさらに詳細に説明する。
図1から図3は、本発明の抜脱構造の一実施例が適用された使用済注射針廃棄処理容器100の一例を示す図であり、図1は斜視分解図、図2及び図3は組立状態の縦断面図であり、図2は、図1におけるA線の部分で切断した状態を示しており、図3は、図1におけるB線の部分で切断した状態を示している。
なお、図2には、廃棄処理容器100に設けられた使用済注射針抜脱構造によって、使用済注射針12を注射器本体11から抜脱しようする注射器10も図示されている。この注射器10は、注射器本体11の先端部に注射針12が装着されてなる。そして、注射器本体11は、ピストンを出し入れ自由に収容する注射筒13の先端部に、注射筒13よりも細径の筒状の注射針取付部14が連設されてなる。また、注射針12は、注射器の注射針取付部14に密着嵌合されて装着されるハブ15と、そのハブ15の先端部から突出する細長い微小径の管からなる針部16が設けられてなる。
使用済注射針廃棄処理容器100は、上方にのみ開口した矩形箱状の容器本体1と、その容器本体1の開口部に設けられる抜脱部材2と、その抜脱部材2の上部に、押し上げ部材3及び弾性部材5を介して設けられる開閉蓋4とを備えてなる。なお、本実施例においては、容器本体1、抜脱部材2、押し上げ部材3及び開閉蓋4は、それぞれ、ポリプロピレン等、合成樹脂やプラスチックの一体成形により形成されている。
抜脱部材2は、周側壁20が容器本体1の上部開口に適合する大きさに形成されており、その周側壁20が容器本体1の上部開口に嵌挿されて設けられる。
抜脱部材2の右側部には、矩形状の特殊針投入穴29が形成されている一方、抜脱部材2の左側部には、円筒状溝24が下方に掘り下げられて形成されることにより、円筒状の筒壁23が形成されている。この筒壁23の高さは、抜脱部材2の上端面よりも僅かに上方に突出して形成されている。
筒壁23の上面には、注射針抜脱穴21が形成されている。この注射針抜脱穴21は、筒壁23の上壁の中央部に上壁を上下方向に貫通して形成され、その周囲には径方向外側に複数(図示の例では5つ)の割り溝22が放射状に延びて形成されることにより、複数個(図示の例では5つ)の抜脱片26が設けられている。つまり、筒壁23の上端部には、周方向に沿って等間隔に板状の抜脱片26が径方向内側に突出して形成されている。
各抜脱片26は、径方向内側に行くに従って幅寸法が小さくなるよう略台形状に形成されており、その径方向内側の先端部には、下方に突出して係止部27が連設されている。そして、複数の抜脱片26の係止部27によって、その内側に注射針抜脱穴21が形成されることになる。
抜脱片26の係止部27は、下方に行くに従って径方向内側に傾斜して形成されている。しかも、少なくとも内周面27aを、注射針抜脱穴21の中心方向に屈曲された円周面に形成するのが望ましく(図7)、図示の例では、係止部27自体が円弧形状に湾曲して形成されている。
なお、抜脱片26及び係止部27には、強度を維持するために、下面側にリブを一体形成して補強を図ってもよい。この場合、抜脱片26のリブ部分のみを抜脱片26の先端部から下方へ延出形成して係止部27を形成してもよい。
注射針抜脱穴21は、上端部の直径D1が、注射針12の最外径D3よりも大きく、係止部27下端部により形成される下端部の直径D2が、注射針12の最外径D3よりも小さく形成されている(図7)。具体的には、例えばこの実施例では、注射針基端部の鍔部15aの外径D3が7.5mm であり、これに対応して、注射針抜脱穴21の上端部の直径D1が8mm、注射針抜脱穴21の下端部の直径D2が6.5mmとされている。なお、この場合、係止部27の上下方向寸法(係止部27の上端部から下端部までの円弧の長さ)Lは、 1.4〜5.0mm好ましくは1.5〜3.5mm 程度とされている。
抜脱部材2の上面には、コイルバネからなる弾性部材5を介して押し上げ部材3が設けられる。
押し上げ部材3は、板材の上面に短円柱状の突出部35が上方に突出形成される一方、板材の下面に円筒状部(筒壁)34が一体形成されてなる。この短円柱状の突出部35と円筒状部34は、中心が一致するよう配置されており、その中心部には、前記板材を上下方向に貫通して円形状の注射針挿通穴31が形成されている。なお、円筒状部34は、図2に示すように、後方に行くに従って、板材から下方に延出して形成されている。これは、後述するように、開閉蓋4の蓋体取付部41の上面が傾斜して形成されていることに伴うものである。
また、押し上げ部材3の突出部35の上面には、僅かに下方に球面状に凹んだ凹み36が形成されており、この凹み36の底部に前記注射針挿通穴31が形成されている。
なお、押し上げ部材(板材)3の前端部3aは、幅寸法がやや小さく形成されており、その前端縁には、押し上げ部材3を開閉蓋4に回動可能に支持するための軸部3b,3bが左右方向外側に突出して形成されている。また、板材の後端部には、開閉蓋4に形成されたリブを兼ねたレール44に差し込まれて押し上げ部材3を回動させる際の案内をするための矩形状のガイド溝3c,3cが後端縁に開口して形成されている。
コイルバネ5は、下端部が、抜脱部材2の筒壁23の周囲に形成された円筒状溝24に嵌合される一方、上端部が、押し上げ部材3の板材下面の円筒状部34に外嵌されて設けられる。なお、押し上げ部材3の板材の下面には、円筒状部34の外周部に沿って環状溝が形成されているので、コイルバネ5の上端部を確実に保持することができる。
また、抜脱部材2の上部には、コイルバネ5と押し上げ部材3とを介して開閉蓋4の蓋体取付部41が外嵌された後、その蓋体取付部41が容器本体1に熱溶着されて取り付けられる。
開閉蓋4は、抜脱部材2、コイルバネ5及び押し上げ部材3を覆うよう容器本体1の上部に装着される蓋体取付部41と、この蓋体取付部41の後端縁を中心に、蓋体取付部41に対して開閉可能に設けられる蓋体42とからなる。なお、蓋体42は、蓋体取付部41の後端縁に連設されて一体形成されており、両者の連設部分の肉厚を薄くすることにより、蓋体取付部41に対して蓋体42を開閉自在に構成している。
この実施例では、蓋体取付部41の上面は、後方に行くに従ってやや上方に傾斜して形成されている。
蓋体取付部41の上面の左側には、前記押し上げ部材3の上面の突出部35と対応する位置に、この突出部35よりも一回り大きな略円形状の開口部43が上下方向に貫通して形成されている。
一方、蓋体取付部41の上面の右側には、抜脱部材2の特殊針投入穴29と対応する位置に矩形状の特殊針廃棄口49が、上下方向に貫通して形成されている。なお、特殊針廃棄口49には、左右2つのフィン48,48が蓋体取付部41の下面に接合されて設けられており、左右のフィン48はその弾性により特殊針廃棄口49を閉じるよう上方に付勢されている。また、左右のフィン48の対向する左右方向内側の端縁の各前後方向中央部には、それぞれ微小な半円形状の穴48aが形成されており、左右のフィン48,48全体では円形状の穴となるよう構成されている。そして、この微小穴48aの周囲には、それぞれフィン48の一部が浅い球状に下方に掘り下げられて形成されている(48b)。
なお、左右のフィン48を上方に付勢する手段は、特に問わず、上記のように、フィン自体の弾性により特殊針廃棄口49を閉じることが可能であるが、これに限られず適宜変更可能である。例えば、図4は、特殊針廃棄口49の部分を蓋体取付部41の下方から見た状態を示しているが、この図に示すように、左右のフィン48,48の下部に、それぞれクロス状にねじったゴムバンド47,47を配置し、特殊針廃棄口49を閉じるようにフィン48を上方に付勢する構成としてもよい。この例では、ゴムバンド47をクロス状にねじることにより、確実な位置決めと、弾性力の強化が図られている。
開閉蓋4の蓋体取付部41の内側前端部には、押し上げ部材3の軸部3b,3bを枢支するための二股状の保持部が左右に設けられており、各保持部に軸部3bが差し込まれた後、抜脱部材2の上面に開閉蓋4の蓋体取付部41が外嵌されて装着される。また、この際には、押し上げ部材3の後端部に形成されたガイド溝3c,3cが、リブを兼ねたレール44,44に差し込まれる。これにより、押し上げ部材3は、その前端縁(3b−3b)を中心として回動可能とされ、上下動可能とされる。しかも、通常時には、図2に示すように、コイルバネ5の付勢力により、蓋体取付部41の開口部43に押し上げ部材3の突出部35が配置されるよう押し上げ部材3が上方に付勢されている。なお、蓋体取付部41の内面側に一体形成されたリブ(レール)44は、その下端部を抜脱部材2の上面に当接されて配置される。
次に、以上の構成とした廃棄処理容器100を用いて使用済注射針12を廃棄処理するときの手順について説明する。
先ず、図2に示すように、注射器本体11を持って使用済注射針12の針部16の先端を、押し上げ部材3の注射針挿通穴31と抜脱部材2の筒壁23に設けた注射針抜脱穴21に挿入する。これに続いて、注射器本体11を強く下方側に押し込むことにより、注射筒13の先端で押し上げ部材3を押し下げつつ、コイルばね5を圧縮させながら、軸部3b側の端縁を支点中心として押し上げ部材3を回動させ、抜脱部材2に近接ように下方側に回動させる。
そして、さらに注射器10を下方に押し込むと、図5に示すように、注射針12全体を注射針抜脱穴21を貫通させて挿通させることができる。なお、注射針抜脱穴21の上端部の径D1が注射針12の基端部の鍔部15aの外径D3よりも大きく形成されているので、注射針挿通穴31への注射針12の挿通は容易に行うことができる。また、注射針抜脱穴21の下端部の径D2は、注射針12の基端部の鍔部15aの外径D3よりも小さく形成されているが、注射針12が注射針抜脱穴21を通過する際には、係止部27を径方向外側に弾性変形させることにより容易に通過させることができる。しかも、注射針挿通時の力を径方向外側に分散させることができるので、注射器本体11に注射針12が食い込むおそれがない。
この後、注射器本体11に加える力を緩めることにより、図6に示すように、圧縮されたコイルばね5のばね力により、押し上げ部材3は、軸部3b側の端縁を中心として抜脱部材2に対し離間方向に円弧を描くように上方側に回動する。そして、その際、押し上げ部材3は、注射器本体11を一体的に上方に押し上げるよう作用する。ところが、注射針12の基端部の鍔部15aと、注射器本体11の先端部の注射針取付部14の基端部との隙間に、抜脱部材2の抜脱片26の係止部27の先端部が配置されているので、結局のところ、注射器本体11が押し上げ部材3により上方に押し上げられる際には、係止部27の先端部が注射針12を注射器本体11から下方に押し下げるよう作用して、注射器本体11から注射針12が抜脱されることになる。
しかも、弾性部材5によって注射器本体11が上方へ押し上げられる抜脱時には、係止部27付きの抜脱片26が図7の二点鎖線で示すように、上方に若干弾性変形して反り返ることになるが、その反力として、注射針12を下方に付勢するバネ力を発揮するので、一層容易に注射針12を注射器本体11から抜脱させることができる。
一方、スピッツ針や点滴針等の特殊針は、注射針廃棄口49から容器本体1に投入して廃棄処理することができる。特に、注射器本体11の先端部に軸方向に可動するスリーブが設けられ、このスリーブを基端側に移動させることにより、チャックを外して注射針12を注射器本体11から取り外すことができる構成の注射器には有効である。つまり、この構成の注射器の場合、注射針12を取り付けた状態のまま注射器を注射針廃棄口49に差し込むことにより、注射針廃棄口49に設けられたフィン48,48がスリーブを基端側に移動させ、自動的に注射器からスピッツ針を取り外すことができるのである。なお、この際、フィン48に形成された微小穴48aに注射針12の針部を差し込んで作業すればよい。
また、点滴針等のその他のものも、適宜、フィン48を下方に押し下げながら、注射針廃棄口49から容器本体1に投入して廃棄することができる。
この実施例の廃棄処理容器100の場合、未使用時には、容器本体1の開口側に設けられた開閉蓋4の蓋体42を閉じて、抜脱部材2及び押し上げ部材3等で構成された一般的な注射針取外部と、特殊針廃棄口とを閉鎖しておくことができる。このようにすれば、容器100を誤って倒した場合でも、容器本体1内に収容した使用済注射針12に残る血液や注射液等の液体成分が、外部に漏れ出るのが阻止される。しかも、廃棄処理容器100は、蓋体42のみならず、蓋体取付部41及び抜脱部材2等で仕切られていることになるので、二重構造の容器として作用し、確実に液体の漏れを防止する。
なお、容器本体1内に、図1に示すように、血液や注射液等を凝固させる凝固剤101を収納しておけば、液体を凝固させることにより一層確実に液体の漏れを防止することができて望ましい。しかも、防臭効果も発揮することができる。
廃棄処理容器100が使用済注射針12で満たされた場合には、蓋体42の内面に仮接着されたシール102を剥がして、図8に示すように、蓋体42を開けられないようシール102を貼って、廃棄処理容器100を密封する。そして、そのような使用済の廃棄処理容器100は、廃棄処理容器100ごと焼却処分される。
本発明の抜脱構造の一実施例が適用された使用済注射針廃棄処理容器の一例を示す斜視分解図である。 図1の廃棄処理容器の組立状態の縦断面図であり、図1におけるA線の部分で切断した状態を示している。 図1の廃棄処理容器の組立状態の縦断面図であり、図1におけるB線の部分で切断した状態を示している。 図1の廃棄処理容器の特殊針廃棄口の変形例を示す図であり、特殊針廃棄口の部分を下方から見た状態を示している。 図1の抜脱構造の使用状態を示す縦断面図であり、注射針抜脱穴に注射針を挿通した状態を示している。 図1の抜脱構造の使用状態を示す縦断面図であり、注射針の抜脱時の状態を示している。 図1の抜脱構造の係止部付きの抜脱片と注射針基端部を示す図である。 図1の廃棄処理容器の使用後に、シールで封をした状態を示す斜視図である。 従来の抜脱構造の主要部を示す縦断面図である。
符号の説明
1 容器本体
2 抜脱部材
3 押し上げ部材
4 開閉蓋
5 弾性部材(コイルバネ)
10 注射器
11 注射器本体
12 注射針
13 注射筒
21 注射針抜脱穴
22 割り溝
23 筒壁
26 抜脱片
27 係止部
29 特殊針投入穴(開口)
31 注射針挿通穴
34 円筒状部(筒壁)
41 蓋体取付部
42 蓋体
48 フィン
49 特殊針廃棄口(開口)
101 凝固剤

Claims (6)

  1. 注射針抜脱穴が形成され、この注射針抜脱穴の周囲に複数の割り溝が径方向外側に放射状に形成されて抜脱片が形成され、この抜脱片の径方向内側の端部が下方に立ち下げられて係止部が形成され、この係止部は下方に行くに従って径方向内側に傾斜するよう形成され、注射針抜脱穴の上端部の径は注射針の基端側外径よりも大きく、係止部下端部により形成される注射針抜脱穴の下端部の径は注射針の基端側外径よりも小さく形成されてなる抜脱部材と、
    注射器の先端側に装着された注射針の挿通は許すが、注射器本体の注射筒の挿通は許さない注射針挿通穴が形成され、この注射針挿通穴を前記抜脱部材の注射針抜脱穴と対応した位置に配置して、前記抜脱部材の上部に弾性部材を介して上下動可能に設けられる押し上げ部材と
    を備えることを特徴とする使用済注射針抜脱構造。
  2. 前記抜脱片は、径方向内側に行くに従って幅寸法が小さくなるよう形成され、
    前記係止部の内周面が円弧状に形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済注射針抜脱構造。
  3. 前記抜脱部材に筒壁が形成され、この筒壁の上端部に前記抜脱片が連設されて前記注射針抜脱穴が形成され、
    前記押し上げ部材の下端面に筒壁が形成され、
    抜脱部材の筒壁と押し上げ部材の筒壁とのそれぞれに、コイルバネからなる弾性部材の上下両端部が外嵌されて設けられる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の使用済注射針抜脱構造。
  4. 容器本体の開口部に、前記抜脱部材が設けられ、
    この抜脱部材の上部に、前記弾性部材及び前記押し上げ部材を介して、蓋体取付部が設けられ、
    この蓋体取付部には、前記注射針抜脱穴及び前記注射針挿通穴と対応した位置に開口が形成され、
    前記押し上げ部材は、前記コイルバネにより、蓋体取付部の下面に当接するよう付勢される一方、この付勢力に対抗して前記抜脱部材に近接するよう押し下げ可能とされており、
    前記蓋体取付部には、蓋体が開閉可能に設けられてなる
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の使用済注射針抜脱構造を用いた使用済注射針廃棄処理容器。
  5. 前記蓋体取付部及び前記抜脱部材の対応した位置に、容器内外を連通する開口が形成され、
    蓋体取付部の開口は、弾性力により下方から上方に向けて開口部を閉じるようフィンが設けられている
    ことを特徴とする請求項4に記載の使用済注射針廃棄処理容器。
  6. 前記容器本体に、血液や注射液を凝固させる凝固剤が収容されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の使用済注射針廃棄処理容器。
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