JP3308221B2 - ネジ付注射針取り外し装置 - Google Patents
ネジ付注射針取り外し装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、注射針に手を触
れることなく、注射器本体から安全、確実かつ簡単に取
り外して処理できるようにした使用済注射針の廃棄処理
容器に関し、特に、注射器本体(シリンダー)の先端部
にねじ込まれて固定される形式のネジ付注射針に適用さ
れる「ネジ付注射針取り外し装置」に関するものであ
る。
れることなく、注射器本体から安全、確実かつ簡単に取
り外して処理できるようにした使用済注射針の廃棄処理
容器に関し、特に、注射器本体(シリンダー)の先端部
にねじ込まれて固定される形式のネジ付注射針に適用さ
れる「ネジ付注射針取り外し装置」に関するものであ
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】図7に示されるよう
に、採血等に使用されるネジ付注射針95は、注射針の
長手方向中央部(又は基端部)にシリンダー9への装着
部96を設けられてなり、この装着部96は、基端部9
6aにネジ部が形成される一方、先端部96bには複数
個の突部96cを径方向外側に突出形成してなる構成で
ある。具体的に例示すれば、装着部96は、長手方向中
央部に鍔部96dが形成されており、その鍔部96dよ
り基端部96aは、シリンダー先端部91のネジ穴へね
じ込むためのネジ部とされる一方、鍔部96dより先端
部96bは、正方形断面の角柱の各側端面が円弧形状に
凹んで形成されることによって、4つの突部96cを径
方向外側に形成された略十字形状断面に形成されている
(図8中心部参考)。
に、採血等に使用されるネジ付注射針95は、注射針の
長手方向中央部(又は基端部)にシリンダー9への装着
部96を設けられてなり、この装着部96は、基端部9
6aにネジ部が形成される一方、先端部96bには複数
個の突部96cを径方向外側に突出形成してなる構成で
ある。具体的に例示すれば、装着部96は、長手方向中
央部に鍔部96dが形成されており、その鍔部96dよ
り基端部96aは、シリンダー先端部91のネジ穴へね
じ込むためのネジ部とされる一方、鍔部96dより先端
部96bは、正方形断面の角柱の各側端面が円弧形状に
凹んで形成されることによって、4つの突部96cを径
方向外側に形成された略十字形状断面に形成されている
(図8中心部参考)。
【0003】そして、このようなネジ付注射針は、装着
部から上下に突出する注射針にそれぞれキャップが取り
付けられて流通されている。そして、医療現場等で注射
針を使用する際には、まず基端側のキャップを取り外し
た後、注射器のシリンダーの先端部に形成されたネジ穴
にねじ込んで注射器に注射針を取り付けた後、先端側の
キャップを取り外して使用されている。一方、使用後に
は、まず注射針の先端部に先端側のキャップを取り付け
た後、そのキャップを持ちながら注射針を回して、シリ
ンダーから注射針を取り外し、さらに基端側のキャップ
を付けた後、廃棄処分していた。
部から上下に突出する注射針にそれぞれキャップが取り
付けられて流通されている。そして、医療現場等で注射
針を使用する際には、まず基端側のキャップを取り外し
た後、注射器のシリンダーの先端部に形成されたネジ穴
にねじ込んで注射器に注射針を取り付けた後、先端側の
キャップを取り外して使用されている。一方、使用後に
は、まず注射針の先端部に先端側のキャップを取り付け
た後、そのキャップを持ちながら注射針を回して、シリ
ンダーから注射針を取り外し、さらに基端側のキャップ
を付けた後、廃棄処分していた。
【0004】ところが、リキャップ時等に注射針を手に
誤って刺してしまう事故が後を絶たない状況にある。針
刺し事故は、HIVやB型肝炎などの感染の危険があ
り、その解消が熱望されている。針刺し事故防止のため
に、本件発明者は、先に「使用済み注射針の処理器」
(特願平9−62189号)や、「使用済注射針抜脱構
造及びそれを用いた使用済注射針廃棄処理容器」(特願
平10−143425号)を発明し、既に特許出願を済
ませているが、それらは、シリンダーの先端部に注射針
の基端部を嵌合して取り付ける一般的な注射針にしか使
用できなかった。一方、ネジ付注射針は、注射針とシリ
ンダーとがねじ込まれて固定されているが故に、その取
り外しを自動で行うのは困難をきわめ、その自動での取
り外しが要望されていたにもかかわらず、実用に耐える
ものが存在していないのが現状である。
誤って刺してしまう事故が後を絶たない状況にある。針
刺し事故は、HIVやB型肝炎などの感染の危険があ
り、その解消が熱望されている。針刺し事故防止のため
に、本件発明者は、先に「使用済み注射針の処理器」
(特願平9−62189号)や、「使用済注射針抜脱構
造及びそれを用いた使用済注射針廃棄処理容器」(特願
平10−143425号)を発明し、既に特許出願を済
ませているが、それらは、シリンダーの先端部に注射針
の基端部を嵌合して取り付ける一般的な注射針にしか使
用できなかった。一方、ネジ付注射針は、注射針とシリ
ンダーとがねじ込まれて固定されているが故に、その取
り外しを自動で行うのは困難をきわめ、その自動での取
り外しが要望されていたにもかかわらず、実用に耐える
ものが存在していないのが現状である。
【0005】そこで、本発明においては、使用済のネジ
付注射針に手を触れることなく、注射器本体から安全、
確実、円滑に、且つ安定して取り外して廃棄処理するこ
とができる使用済のネジ付注射針取り外し装置を提供す
ることを目的とする。
付注射針に手を触れることなく、注射器本体から安全、
確実、円滑に、且つ安定して取り外して廃棄処理するこ
とができる使用済のネジ付注射針取り外し装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本件発明者は、注射器のシリンダー先端部からネジ
付注射針を安全に取り外すための本件注射針取り外し装
置を発明するに至ったものである。
め、本件発明者は、注射器のシリンダー先端部からネジ
付注射針を安全に取り外すための本件注射針取り外し装
置を発明するに至ったものである。
【0007】本発明の注射針取り外し装置は、一側端縁
に沿って、凹凸溝が連続的に形成されると共に、その凹
凸溝の一端部に大径凹溝が形成されてなる第1スライド
材と、この第1スライド材に対し相対移動可能に設けら
れ、第1スライド材の前記一側端縁と対向する側端縁に
沿って、凹凸溝が連続的に形成されると共に、その凹凸
溝の他端部に大径凹溝が形成されてなる第2スライド材
とを備え、第1スライド材と第2スライド材の各凹凸溝
間に、前記注射針の装着部の先端部が係合可能とされ、
第1スライド材と第2スライド材の各大径凹溝間にでき
る開口は、注射針の最大径より大径に形成されてなるこ
とを特徴とする。
に沿って、凹凸溝が連続的に形成されると共に、その凹
凸溝の一端部に大径凹溝が形成されてなる第1スライド
材と、この第1スライド材に対し相対移動可能に設けら
れ、第1スライド材の前記一側端縁と対向する側端縁に
沿って、凹凸溝が連続的に形成されると共に、その凹凸
溝の他端部に大径凹溝が形成されてなる第2スライド材
とを備え、第1スライド材と第2スライド材の各凹凸溝
間に、前記注射針の装着部の先端部が係合可能とされ、
第1スライド材と第2スライド材の各大径凹溝間にでき
る開口は、注射針の最大径より大径に形成されてなるこ
とを特徴とする。
【0008】また、好ましくは、上記構成に加えて、取
り外した注射針を収容する容器本体を備え、その容器本
体の中蓋と上蓋との間に、可動プレートが上下動可能に
設けられ、中蓋、可動プレート及び上蓋には、それぞ
れ、上下方向に貫通して注射針が挿通される差込穴が、
同じ軸線上に形成されており、中蓋と可動プレートとの
間に、可動プレートを上方へ付勢する弾性部材が配置さ
れ、第1スライド材と第2スライド材は、可動プレート
上に配置され、第1スライド材は、前端縁に沿って凹凸
溝が連続的に形成されると共に、その凹凸溝の左側端部
に大径凹溝が形成されており、第2スライド材は、後端
縁に沿って凹凸溝が連続的に形成されると共に、その凹
凸溝の右側端部に大径凹溝が形成されており、弾性部材
の付勢力により可動プレートが上方に押し上げられるに
従って、第1スライド材は左側に移動される一方、第2
スライド材は右側に移動されて、上方押し上げ位置にお
いて、第1スライド材の凹凸溝の右側端部と第2スライ
ド材の凹凸溝の左側端部とが差込穴の部分に配置されて
対向するよう構成され、弾性部材の付勢力に対抗して可
動プレートを押し下げるに従って、第1スライド材は右
側に移動される一方、第2スライド材は左側に移動され
て、下方押し下げ位置において、第1スライド材と第2
スライド材の各大径凹溝が差込穴の部分に配置されて対
向するよう構成されてなることを特徴とするネジ付注射
針取り外し装置である。
り外した注射針を収容する容器本体を備え、その容器本
体の中蓋と上蓋との間に、可動プレートが上下動可能に
設けられ、中蓋、可動プレート及び上蓋には、それぞ
れ、上下方向に貫通して注射針が挿通される差込穴が、
同じ軸線上に形成されており、中蓋と可動プレートとの
間に、可動プレートを上方へ付勢する弾性部材が配置さ
れ、第1スライド材と第2スライド材は、可動プレート
上に配置され、第1スライド材は、前端縁に沿って凹凸
溝が連続的に形成されると共に、その凹凸溝の左側端部
に大径凹溝が形成されており、第2スライド材は、後端
縁に沿って凹凸溝が連続的に形成されると共に、その凹
凸溝の右側端部に大径凹溝が形成されており、弾性部材
の付勢力により可動プレートが上方に押し上げられるに
従って、第1スライド材は左側に移動される一方、第2
スライド材は右側に移動されて、上方押し上げ位置にお
いて、第1スライド材の凹凸溝の右側端部と第2スライ
ド材の凹凸溝の左側端部とが差込穴の部分に配置されて
対向するよう構成され、弾性部材の付勢力に対抗して可
動プレートを押し下げるに従って、第1スライド材は右
側に移動される一方、第2スライド材は左側に移動され
て、下方押し下げ位置において、第1スライド材と第2
スライド材の各大径凹溝が差込穴の部分に配置されて対
向するよう構成されてなることを特徴とするネジ付注射
針取り外し装置である。
【0009】さらに好ましくは、上記構成に加えて、各
スライド材は、可動プレート上に形成されたスライドレ
ールに沿って左右方向にスライド可能に設けられ、可動
プレートの左右両端部には、各スライドレールに沿って
左右方向に延びる切欠溝がそれぞれ形成され、中蓋の上
面及び/又は上蓋の内周面に、可動プレートの切欠溝に
差し込まれて各スライド材の左右方向の移動を案内する
ガイド片が設けられてなることを特徴とするネジ付注射
針取り外し装置である。
スライド材は、可動プレート上に形成されたスライドレ
ールに沿って左右方向にスライド可能に設けられ、可動
プレートの左右両端部には、各スライドレールに沿って
左右方向に延びる切欠溝がそれぞれ形成され、中蓋の上
面及び/又は上蓋の内周面に、可動プレートの切欠溝に
差し込まれて各スライド材の左右方向の移動を案内する
ガイド片が設けられてなることを特徴とするネジ付注射
針取り外し装置である。
【0010】一層好ましくは、上記構成に加えて、前記
ガイド片は、中蓋の上端面の左右両端部に、上方に突出
して形成された板状の第1ガイド片と、上蓋の内周面の
左右両端部に、左右方向内側に突出して形成された板状
の第2ガイド片とからなり、第1ガイド片の左右方向内
側の端辺は、下方に行くに従って左右方向内側に向かう
傾斜辺に形成されており、第2ガイド片の左右方向内側
の端辺は、上方に行くに従って左右方向内側に向かう傾
斜辺に形成されており、スライド材は、左右方向一端部
を第1ガイド片に当接される一方、左右方向他端部を第
2ガイド片に当接されて左右方向の移動が誘導され、中
蓋の上端面の中央部に形成された筒壁と、可動プレート
の下端面中央部に形成された筒壁とのそれぞれに、コイ
ルバネからなる弾性部材の上下両端部が外嵌されて設け
られ、中蓋と可動プレートの各筒壁に、前記差込穴が形
成されてなることを特徴とするネジ付注射針取り外し装
置である。
ガイド片は、中蓋の上端面の左右両端部に、上方に突出
して形成された板状の第1ガイド片と、上蓋の内周面の
左右両端部に、左右方向内側に突出して形成された板状
の第2ガイド片とからなり、第1ガイド片の左右方向内
側の端辺は、下方に行くに従って左右方向内側に向かう
傾斜辺に形成されており、第2ガイド片の左右方向内側
の端辺は、上方に行くに従って左右方向内側に向かう傾
斜辺に形成されており、スライド材は、左右方向一端部
を第1ガイド片に当接される一方、左右方向他端部を第
2ガイド片に当接されて左右方向の移動が誘導され、中
蓋の上端面の中央部に形成された筒壁と、可動プレート
の下端面中央部に形成された筒壁とのそれぞれに、コイ
ルバネからなる弾性部材の上下両端部が外嵌されて設け
られ、中蓋と可動プレートの各筒壁に、前記差込穴が形
成されてなることを特徴とするネジ付注射針取り外し装
置である。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のネジ付注射針取り
外し装置についてさらに詳細に説明する。図1から図4
は、本発明のネジ付注射針取り外し装置1の一実施例を
示す図であり、図1は分解斜視図、図2〜図4は組立状
態の断面図であり、図2は前後方向に沿う線で切断した
状態の装置1の上部の縦断面図、図3は左右方向に沿う
線で切断した状態の縦断面図、図4はスライド材6の上
部で切断した状態の横断面図である。なお、図2から図
4においては、弾性部材4の付勢力によって可動プレー
ト5が上方に押し上げられた状態を示しており、また図
3及び図4では、注射器先端部91の注射針95を本装
置1に単に差し込んだ状態を示している。
外し装置についてさらに詳細に説明する。図1から図4
は、本発明のネジ付注射針取り外し装置1の一実施例を
示す図であり、図1は分解斜視図、図2〜図4は組立状
態の断面図であり、図2は前後方向に沿う線で切断した
状態の装置1の上部の縦断面図、図3は左右方向に沿う
線で切断した状態の縦断面図、図4はスライド材6の上
部で切断した状態の横断面図である。なお、図2から図
4においては、弾性部材4の付勢力によって可動プレー
ト5が上方に押し上げられた状態を示しており、また図
3及び図4では、注射器先端部91の注射針95を本装
置1に単に差し込んだ状態を示している。
【0013】この実施例の取り外し装置1は、上方にの
み開口した容器本体2と、その容器本体2の開口部に設
けられる中蓋3と、中蓋3の上部に弾性部材4を介して
上下動可能に設けられる蓋7付の可動プレート5と、こ
の可動プレート5にスライド可能に設けられる2つのス
ライド材6(61,62)と、弾性部材4や可動プレー
ト5等を覆うよう容器本体2の上部に取り付けられる上
蓋8とを備えてなる。なお、本実施例においては、弾性
部材4を除き、他の各部材がポリプロピレン等の合成樹
脂やプラスチックにより形成されている。
み開口した容器本体2と、その容器本体2の開口部に設
けられる中蓋3と、中蓋3の上部に弾性部材4を介して
上下動可能に設けられる蓋7付の可動プレート5と、こ
の可動プレート5にスライド可能に設けられる2つのス
ライド材6(61,62)と、弾性部材4や可動プレー
ト5等を覆うよう容器本体2の上部に取り付けられる上
蓋8とを備えてなる。なお、本実施例においては、弾性
部材4を除き、他の各部材がポリプロピレン等の合成樹
脂やプラスチックにより形成されている。
【0014】容器本体2は、上方にのみ開口した有底円
筒形状に形成されており、その上端部外周面には、僅か
に縮径した嵌挿部21が形成されており、その嵌挿部2
1には、上蓋8の下端開口(嵌合部)81が嵌合可能と
されている。中蓋3は、容器本体2の嵌挿部21の外径
に等しい径の略円板形状に形成されており、その下端面
外周部には、容器本体2の開口上部(嵌挿部21の内周
面)に嵌合される短円筒形状の嵌挿筒部31が下方に延
びて一体形成されている。なお、嵌挿筒部31は、中蓋
3上面の外周部に沿って鍔部32aを形成するように、
中蓋3の外周縁より僅かに径方向内側に形成されてい
る。よって、容器本体2の嵌挿部21上端面に鍔部32
aを当接するまで、中蓋3の嵌挿筒部31を容器本体2
に嵌合して、容器本体2に中蓋3を取り付けることがで
きる。
筒形状に形成されており、その上端部外周面には、僅か
に縮径した嵌挿部21が形成されており、その嵌挿部2
1には、上蓋8の下端開口(嵌合部)81が嵌合可能と
されている。中蓋3は、容器本体2の嵌挿部21の外径
に等しい径の略円板形状に形成されており、その下端面
外周部には、容器本体2の開口上部(嵌挿部21の内周
面)に嵌合される短円筒形状の嵌挿筒部31が下方に延
びて一体形成されている。なお、嵌挿筒部31は、中蓋
3上面の外周部に沿って鍔部32aを形成するように、
中蓋3の外周縁より僅かに径方向内側に形成されてい
る。よって、容器本体2の嵌挿部21上端面に鍔部32
aを当接するまで、中蓋3の嵌挿筒部31を容器本体2
に嵌合して、容器本体2に中蓋3を取り付けることがで
きる。
【0015】中蓋3の中央部には、円筒状溝31aが下
方に掘り下げられて形成されることにより、中心部に筒
壁32が上方に向けて形成されている。そして、この筒
壁32の上端面の中央部には、上下方向に貫通して差込
穴33が形成されている。なお、差込穴33の直径は、
注射針95の最大径(装着部96の鍔部96dの外径)
よりも大径に形成されている。中蓋3の上面の左右両端
部には、それぞれ垂直上方に向けて板状のガイド片(第
1ガイド片)34,35が設けられている。中蓋3の左
右のガイド片34,35は前後方向に互いに僅かにずれ
た位置に形成されており、図示の例では、左側のガイド
片34が右側のガイド片35よりも僅かに後方に配置さ
れており、その離間距離は後述する可動プレート5の切
欠溝51(53),52(54)の前後方向の離間距離
と対応して形成されている。
方に掘り下げられて形成されることにより、中心部に筒
壁32が上方に向けて形成されている。そして、この筒
壁32の上端面の中央部には、上下方向に貫通して差込
穴33が形成されている。なお、差込穴33の直径は、
注射針95の最大径(装着部96の鍔部96dの外径)
よりも大径に形成されている。中蓋3の上面の左右両端
部には、それぞれ垂直上方に向けて板状のガイド片(第
1ガイド片)34,35が設けられている。中蓋3の左
右のガイド片34,35は前後方向に互いに僅かにずれ
た位置に形成されており、図示の例では、左側のガイド
片34が右側のガイド片35よりも僅かに後方に配置さ
れており、その離間距離は後述する可動プレート5の切
欠溝51(53),52(54)の前後方向の離間距離
と対応して形成されている。
【0016】左右のガイド片34,35の左右方向内側
の端縁は、上下両端部が上下方向に沿う垂直面34a,
34b,35a,35bに形成されると共に、その中間
部は、下方に行くに従って左右方向内側(径方向内側)
に傾斜した傾斜面34c,35cに形成されている。な
お、左右のガイド片34,35は、同一形状のものを使
用している。可動プレート5は、中蓋3よりもやや小径
の略円板形状に形成されており、下端面中央部には、下
方に突出して円筒形状の筒壁55が形成されており、そ
の筒壁55の中心部(可動プレート5の上面)には、上
下方向に貫通して差込穴56が形成されている。なお、
可動プレート5の差込穴56は、前記中蓋3の差込穴3
3と同様、注射針95の最大径よりも大径に形成されて
いる。
の端縁は、上下両端部が上下方向に沿う垂直面34a,
34b,35a,35bに形成されると共に、その中間
部は、下方に行くに従って左右方向内側(径方向内側)
に傾斜した傾斜面34c,35cに形成されている。な
お、左右のガイド片34,35は、同一形状のものを使
用している。可動プレート5は、中蓋3よりもやや小径
の略円板形状に形成されており、下端面中央部には、下
方に突出して円筒形状の筒壁55が形成されており、そ
の筒壁55の中心部(可動プレート5の上面)には、上
下方向に貫通して差込穴56が形成されている。なお、
可動プレート5の差込穴56は、前記中蓋3の差込穴3
3と同様、注射針95の最大径よりも大径に形成されて
いる。
【0017】可動プレート5の上面には、中央部から前
後方向に等距離だけ離間した位置に、上方に突出して凸
壁57,58が一体形成されている。この凸壁57,5
8は、可動プレート5上面に対し垂直に突出形成される
と共に、可動プレート5の左右両端縁にまで達するよう
左右方向に沿って形成されている。また、可動プレート
5の上面の前後の凸壁57,58間には、可動プレート
5の中央部から前後方向に等距離だけ離間した位置に、
後述するスライド材6,6の移動を誘導するためのスラ
イドレール59,59が上方に僅かに突出して一体形成
されている。このスライドレール59は、可動プレート
5の左右両端縁よりもやや左右方向内側部まで延びて、
左右方向に沿って形成されている。また、図示例の場
合、差込穴56を前後に挟んだ位置に形成されている。
後方向に等距離だけ離間した位置に、上方に突出して凸
壁57,58が一体形成されている。この凸壁57,5
8は、可動プレート5上面に対し垂直に突出形成される
と共に、可動プレート5の左右両端縁にまで達するよう
左右方向に沿って形成されている。また、可動プレート
5の上面の前後の凸壁57,58間には、可動プレート
5の中央部から前後方向に等距離だけ離間した位置に、
後述するスライド材6,6の移動を誘導するためのスラ
イドレール59,59が上方に僅かに突出して一体形成
されている。このスライドレール59は、可動プレート
5の左右両端縁よりもやや左右方向内側部まで延びて、
左右方向に沿って形成されている。また、図示例の場
合、差込穴56を前後に挟んだ位置に形成されている。
【0018】可動プレート5の上面の左右両端部には、
中蓋3や上蓋8の各ガイド片34,35,82,83が
差し込まれる切欠溝51〜54がそれぞれ2本ずつ前後
に離間して平行に形成されている。この各切欠溝51〜
54は、スライドレール59,59間に平行に形成され
ている。なお、図示の例では、可動プレート5の左右方
向両端縁に開口して細長い矩形状の切欠溝51〜54
が、左右方向に沿って切り欠き形成されている。可動プ
レート5の上面には、左右方向に細長い略矩形板状の2
つのスライド材6(61,62)が左右方向に移動可能
に設けられる。すなわち、スライド材6の下端面には、
下方に開口して断面矩形状のスライド溝63が左右方向
に沿って形成されており、このスライド溝63を可動プ
レート5のスライドレール59に嵌合することにより、
スライド材6はスライドレール59に沿って左右方向に
移動自在に設けられる。
中蓋3や上蓋8の各ガイド片34,35,82,83が
差し込まれる切欠溝51〜54がそれぞれ2本ずつ前後
に離間して平行に形成されている。この各切欠溝51〜
54は、スライドレール59,59間に平行に形成され
ている。なお、図示の例では、可動プレート5の左右方
向両端縁に開口して細長い矩形状の切欠溝51〜54
が、左右方向に沿って切り欠き形成されている。可動プ
レート5の上面には、左右方向に細長い略矩形板状の2
つのスライド材6(61,62)が左右方向に移動可能
に設けられる。すなわち、スライド材6の下端面には、
下方に開口して断面矩形状のスライド溝63が左右方向
に沿って形成されており、このスライド溝63を可動プ
レート5のスライドレール59に嵌合することにより、
スライド材6はスライドレール59に沿って左右方向に
移動自在に設けられる。
【0019】後方のスライドレール59に設けられる第
1スライド材61は、その後端面が後方の凸壁57の前
面に当接されると共に、前端面が可動プレート5の前後
方向中央部にほぼ配置されて設けられる。一方、前方の
スライドレール59に設けられる第2スライド材62
は、その前端面が前方の凸壁58の後面に当接されると
共に、後端面が可動プレート5の前後方向中央部にほぼ
配置されて設けられる。よって、第1スライド材61の
前端面と第2スライド材62の後端面とが、僅かに離間
して配置されることになる。第1スライド材61の前端
部の左右方向中央部には、凹凸溝64が左右方向に連続
的に複数個形成されている。図示の例では、4つの凹凸
が形成されている。凹凸溝64は、ねじを平面状に配置
したような関係にあり、図示例では、略半円径状の凸部
と略半円形状の凹部とが順に連設されたような形状とさ
れている。なお、凸部の先端部が第1スライド材61の
左右両端部の前端面よりもやや後方に位置するようにし
て、凹凸溝64は形成されている(図6)。
1スライド材61は、その後端面が後方の凸壁57の前
面に当接されると共に、前端面が可動プレート5の前後
方向中央部にほぼ配置されて設けられる。一方、前方の
スライドレール59に設けられる第2スライド材62
は、その前端面が前方の凸壁58の後面に当接されると
共に、後端面が可動プレート5の前後方向中央部にほぼ
配置されて設けられる。よって、第1スライド材61の
前端面と第2スライド材62の後端面とが、僅かに離間
して配置されることになる。第1スライド材61の前端
部の左右方向中央部には、凹凸溝64が左右方向に連続
的に複数個形成されている。図示の例では、4つの凹凸
が形成されている。凹凸溝64は、ねじを平面状に配置
したような関係にあり、図示例では、略半円径状の凸部
と略半円形状の凹部とが順に連設されたような形状とさ
れている。なお、凸部の先端部が第1スライド材61の
左右両端部の前端面よりもやや後方に位置するようにし
て、凹凸溝64は形成されている(図6)。
【0020】第1スライド材61の凹凸溝64の左側端
部には、凹凸溝64の凹部よりも十分大径の大径凹溝6
5が、凹凸溝64と連続的に形成されている。この大径
凹溝65の半径は、注射針95の最大径部分の半径より
も大きく形成されている。なお、大径凹溝65の右側端
部は、凹凸溝64の凸部の端部と連続して形成されてい
る。一方、第2スライド材62は、第1スライド材61
と同一形状のものが使用されるが、可動プレート5に取
り付ける際に、大径凹溝65が凹凸溝64の右側にくる
ようにして左右を反転して設けられる。すなわち、第2
スライド材62は、その凹凸溝64を後方に向けて、第
1スライド材61の凹凸溝64と対向するよう取り付け
られる。これにより、第2スライド材62は、後端部に
凹凸溝64が左右方向に連続的に形成され、その凹凸溝
64の右側端部に大径凹溝65が連続的に形成されてな
る構成である。
部には、凹凸溝64の凹部よりも十分大径の大径凹溝6
5が、凹凸溝64と連続的に形成されている。この大径
凹溝65の半径は、注射針95の最大径部分の半径より
も大きく形成されている。なお、大径凹溝65の右側端
部は、凹凸溝64の凸部の端部と連続して形成されてい
る。一方、第2スライド材62は、第1スライド材61
と同一形状のものが使用されるが、可動プレート5に取
り付ける際に、大径凹溝65が凹凸溝64の右側にくる
ようにして左右を反転して設けられる。すなわち、第2
スライド材62は、その凹凸溝64を後方に向けて、第
1スライド材61の凹凸溝64と対向するよう取り付け
られる。これにより、第2スライド材62は、後端部に
凹凸溝64が左右方向に連続的に形成され、その凹凸溝
64の右側端部に大径凹溝65が連続的に形成されてな
る構成である。
【0021】2つのスライド材61,62が取り付けら
れた可動プレート5の上面には、プレート蓋7が取り付
けられて蓋がされる。プレート蓋7は、円板形状に形成
されてなり、その外周部に下方に延びて一体形成された
筒状部75を可動プレート5の外周部に嵌合して取り付
けられる。プレート蓋7の下端面には、可動プレート5
の凸壁57,58の前後方向外側端面と対応した位置
に、それぞれ凸壁76,77が下方に突出して左右方向
に沿って形成されている。よって、可動プレート5にプ
レート蓋7を取り付けた状態で、図4に示すように、可
動プレート5の凸壁57,58前後方向外側面に沿っ
て、プレート蓋7の凸壁76,77が嵌合されることに
なる。
れた可動プレート5の上面には、プレート蓋7が取り付
けられて蓋がされる。プレート蓋7は、円板形状に形成
されてなり、その外周部に下方に延びて一体形成された
筒状部75を可動プレート5の外周部に嵌合して取り付
けられる。プレート蓋7の下端面には、可動プレート5
の凸壁57,58の前後方向外側端面と対応した位置
に、それぞれ凸壁76,77が下方に突出して左右方向
に沿って形成されている。よって、可動プレート5にプ
レート蓋7を取り付けた状態で、図4に示すように、可
動プレート5の凸壁57,58前後方向外側面に沿っ
て、プレート蓋7の凸壁76,77が嵌合されることに
なる。
【0022】また、プレート蓋7の下端面には下方に向
けて複数個(図示例では4個)の嵌合突起70が突出形
成されており、この嵌合突起70を可動プレート5の対
応する位置に形成された係合穴50に嵌合することによ
り、可動プレート5にプレート蓋7を確実に取り付ける
ことができる構成とされている。可動プレート5にプレ
ート蓋7を取り付けた状態では、プレート蓋7の周側壁
(筒状部75)によって可動プレート5からのスライド
材6の脱落が防止されることになる。
けて複数個(図示例では4個)の嵌合突起70が突出形
成されており、この嵌合突起70を可動プレート5の対
応する位置に形成された係合穴50に嵌合することによ
り、可動プレート5にプレート蓋7を確実に取り付ける
ことができる構成とされている。可動プレート5にプレ
ート蓋7を取り付けた状態では、プレート蓋7の周側壁
(筒状部75)によって可動プレート5からのスライド
材6の脱落が防止されることになる。
【0023】ところで、プレート蓋7の左右両端部に
は、可動プレート5の切欠溝51〜54と対応した位置
に、それぞれ切欠溝71〜74が形成されており、ま
た、中心部には可動プレート5の差込穴56と対応して
差込穴78が形成されている。なお、プレート蓋7の上
端面の中央部には、上方に突出して筒状突出部79が形
成されており、差込穴78はこの筒状突出部79の中心
部に形成されている。なお、筒状突出部79に貫通して
形成された差込穴78の開口上端部は、上方に行くに従
って僅かに拡径したテーパー穴78aとされており、注
射器9のシリンダー先端部91の受け入れを容易にして
いる。
は、可動プレート5の切欠溝51〜54と対応した位置
に、それぞれ切欠溝71〜74が形成されており、ま
た、中心部には可動プレート5の差込穴56と対応して
差込穴78が形成されている。なお、プレート蓋7の上
端面の中央部には、上方に突出して筒状突出部79が形
成されており、差込穴78はこの筒状突出部79の中心
部に形成されている。なお、筒状突出部79に貫通して
形成された差込穴78の開口上端部は、上方に行くに従
って僅かに拡径したテーパー穴78aとされており、注
射器9のシリンダー先端部91の受け入れを容易にして
いる。
【0024】可動プレート5は、容器本体2の上部に設
けられた中蓋3上に、弾性部材4を介して設けられる。
弾性部材4は、可動プレート5を上方に付勢するもので
あれば特に問わず、板バネ等も使用可能であるが、コイ
ルバネ4が好適に使用される。コイルバネ4は、下端部
を中蓋3の上端面に形成された筒壁32に外嵌して固定
される一方、上端部を可動プレート5の下端面に形成さ
れた筒壁55に外嵌して位置決めされて設けられる。中
蓋3に可動プレート5を取り付ける際には、可動プレー
ト5の左側後方の切欠溝52に中蓋3の左側のガイド片
34を差し込むと共に、右側前方の切欠溝53に中蓋3
の右側のガイド片35を差し込んで組み立てることにな
る。
けられた中蓋3上に、弾性部材4を介して設けられる。
弾性部材4は、可動プレート5を上方に付勢するもので
あれば特に問わず、板バネ等も使用可能であるが、コイ
ルバネ4が好適に使用される。コイルバネ4は、下端部
を中蓋3の上端面に形成された筒壁32に外嵌して固定
される一方、上端部を可動プレート5の下端面に形成さ
れた筒壁55に外嵌して位置決めされて設けられる。中
蓋3に可動プレート5を取り付ける際には、可動プレー
ト5の左側後方の切欠溝52に中蓋3の左側のガイド片
34を差し込むと共に、右側前方の切欠溝53に中蓋3
の右側のガイド片35を差し込んで組み立てることにな
る。
【0025】上蓋8は、下方に開口した円筒形状に形成
されてなり、内周面下端部に形成された僅かに拡径され
た嵌合部81を容器本体2上部の嵌挿部21に嵌合して
取り付けられる。上蓋8の内周面の左右両端部には、左
右方向内側に突出して板状のガイド片(第2ガイド片)
82,83が一体形成されている。上蓋8の内周面に形
成された各ガイド片82,83は、垂直方向に配置され
ており、しかも左右のガイド片82,83は前後方向に
互いに僅かにずれた位置に形成されている。つまり、左
側のガイド片82が右側のガイド片83よりも僅かに前
方に配置されており、その離間距離は可動プレート5の
切欠溝51(53),52(54)の前後方向の離間距
離と対応している。なお、各ガイド片82,83は、前
記嵌合部81の上端縁から、上蓋8の上端面まで延びて
形成されている。
されてなり、内周面下端部に形成された僅かに拡径され
た嵌合部81を容器本体2上部の嵌挿部21に嵌合して
取り付けられる。上蓋8の内周面の左右両端部には、左
右方向内側に突出して板状のガイド片(第2ガイド片)
82,83が一体形成されている。上蓋8の内周面に形
成された各ガイド片82,83は、垂直方向に配置され
ており、しかも左右のガイド片82,83は前後方向に
互いに僅かにずれた位置に形成されている。つまり、左
側のガイド片82が右側のガイド片83よりも僅かに前
方に配置されており、その離間距離は可動プレート5の
切欠溝51(53),52(54)の前後方向の離間距
離と対応している。なお、各ガイド片82,83は、前
記嵌合部81の上端縁から、上蓋8の上端面まで延びて
形成されている。
【0026】上蓋8の左右のガイド片82,83の左右
方向内側の端縁は、上下両端部が上下方向に沿う垂直面
82a,82b,83a,83bに形成されると共に、
その中間部は、上方に行くに従って左右方向内側に傾斜
した傾斜面82c,83cに形成されている。なお、左
右のガイド片82,83は、同一形状のものが使用され
ており、しかも可動プレート5に形成されたガイド片3
4,35と同一形状とされている。上蓋8の取り付けに
際しては、可動プレート5の左側前方の切欠溝51に上
蓋8の左側のガイド片82を差し込むと共に、可動プレ
ート5の右側後方の切欠溝54に上蓋8の右側のガイド
片83を差し込んで行われる。そして、可動プレート5
や弾性部材4及び中蓋3を覆うようにして、上蓋8は容
器本体2の上部に取り付けられる。なお、容器本体2の
嵌挿部21に上蓋8の嵌合部81を嵌合した後、両者は
熱溶着ないし接着される。
方向内側の端縁は、上下両端部が上下方向に沿う垂直面
82a,82b,83a,83bに形成されると共に、
その中間部は、上方に行くに従って左右方向内側に傾斜
した傾斜面82c,83cに形成されている。なお、左
右のガイド片82,83は、同一形状のものが使用され
ており、しかも可動プレート5に形成されたガイド片3
4,35と同一形状とされている。上蓋8の取り付けに
際しては、可動プレート5の左側前方の切欠溝51に上
蓋8の左側のガイド片82を差し込むと共に、可動プレ
ート5の右側後方の切欠溝54に上蓋8の右側のガイド
片83を差し込んで行われる。そして、可動プレート5
や弾性部材4及び中蓋3を覆うようにして、上蓋8は容
器本体2の上部に取り付けられる。なお、容器本体2の
嵌挿部21に上蓋8の嵌合部81を嵌合した後、両者は
熱溶着ないし接着される。
【0027】ところで、上蓋8の内周面の前後両端部に
は、前後方向内側に凸状に僅かに突出して凸部8a,8
aが形成される一方、可動プレート5やプレート蓋7の
前後両端部には、径方向内側に僅かに凹んで凹溝5a,
5a,7a,7aが形成されている。よって、上蓋8の
凸部8aに可動プレート5等の凹溝5a等を係合して組
立てることになる。なお、中蓋3の上面の前後両端部に
も、同様の凹穴3a,3aが形成されている。
は、前後方向内側に凸状に僅かに突出して凸部8a,8
aが形成される一方、可動プレート5やプレート蓋7の
前後両端部には、径方向内側に僅かに凹んで凹溝5a,
5a,7a,7aが形成されている。よって、上蓋8の
凸部8aに可動プレート5等の凹溝5a等を係合して組
立てることになる。なお、中蓋3の上面の前後両端部に
も、同様の凹穴3a,3aが形成されている。
【0028】実際の組立に当たっては、可動プレート5
にスライド材6を設けた状態でプレート蓋7をし、その
後、その可動プレート5を裏返して、上下反転した上蓋
8の上部開口に嵌め込む。そして更に、反転させた中蓋
3を弾性部材4を介して上記上蓋8に嵌め込み、最後
に、プレート蓋7や中蓋3等が収納された上蓋8を反転
して、容器本体2の上部にかぶせると、組立て作業が容
易となる。なお、上蓋8内に可動プレート5や中蓋3を
嵌合する際には、上蓋8の凸部8aに可動プレート5の
凹溝5aや中蓋3の凹穴3aを配置して作業すると、各
部材の位置決めを容易に行うことができる。上蓋8の上
端面中心部には、可動プレート5や中蓋3等の各差込穴
56,33と同軸に、開口部(差込穴)84が形成され
ており、図示例では、この開口部84は中蓋3等の各差
込穴33よりも十分大径に形成されている。
にスライド材6を設けた状態でプレート蓋7をし、その
後、その可動プレート5を裏返して、上下反転した上蓋
8の上部開口に嵌め込む。そして更に、反転させた中蓋
3を弾性部材4を介して上記上蓋8に嵌め込み、最後
に、プレート蓋7や中蓋3等が収納された上蓋8を反転
して、容器本体2の上部にかぶせると、組立て作業が容
易となる。なお、上蓋8内に可動プレート5や中蓋3を
嵌合する際には、上蓋8の凸部8aに可動プレート5の
凹溝5aや中蓋3の凹穴3aを配置して作業すると、各
部材の位置決めを容易に行うことができる。上蓋8の上
端面中心部には、可動プレート5や中蓋3等の各差込穴
56,33と同軸に、開口部(差込穴)84が形成され
ており、図示例では、この開口部84は中蓋3等の各差
込穴33よりも十分大径に形成されている。
【0029】上蓋8には、前記開口部84を開閉自在と
する開閉蓋85が設けられている。開閉蓋85は、上蓋
8と別体に形成してもよいが、図示例では上蓋8の後端
縁の薄肉部にて上蓋8に連設されており、上蓋8の後端
縁を中心に前後方向に回動自在とされている。開閉蓋8
5の一端面には、下方に突出して筒状のキャップ筒86
が一体形成されており、このキャップ筒86を上蓋8の
開口部84の周囲から上方に突出して形成された嵌合筒
87に嵌合可能とされている。つまり、開閉蓋85は、
キャップ筒86を上蓋8の嵌合筒87に嵌合することに
より、上蓋8の開口部84を閉じることができる構成と
されている。
する開閉蓋85が設けられている。開閉蓋85は、上蓋
8と別体に形成してもよいが、図示例では上蓋8の後端
縁の薄肉部にて上蓋8に連設されており、上蓋8の後端
縁を中心に前後方向に回動自在とされている。開閉蓋8
5の一端面には、下方に突出して筒状のキャップ筒86
が一体形成されており、このキャップ筒86を上蓋8の
開口部84の周囲から上方に突出して形成された嵌合筒
87に嵌合可能とされている。つまり、開閉蓋85は、
キャップ筒86を上蓋8の嵌合筒87に嵌合することに
より、上蓋8の開口部84を閉じることができる構成と
されている。
【0030】組立状態では、コイルバネ4の付勢力によ
り、通常は、図2に示すように、蓋7付の可動プレート
5が、上蓋8の上端面に当接するよう押し上げられた状
態にある。この上方押し上げ状態では、上蓋8及び中蓋
3の左右のガイド片34,35,82,83の作用によ
り、スライド材6の凹凸溝64の大径凹溝65と反対側
の端部同士が、可動プレート5の中心部の差込穴56の
部分で対向した位置に配置される。すなわち、上蓋8の
左右のガイド片82,83の左右方向内側の端部82
c,83cは、上方に行くに従って左右方向内側に傾斜
して形成されているので、可動プレート5が上方に押し
上げられるに従って、可動プレート5の切欠溝51,5
4に上蓋8のガイド片82,83が左右方向内側に差し
込まれることとなる。よって、上蓋8の右側のガイド片
83が第1スライド材61の右側端部に当接されて、第
1スライド材61を左側に移動させる一方、上蓋8の左
側のガイド片82が第2スライド材62の左側端部に当
接されて、第2スライド材62を右側に移動させること
になる。
り、通常は、図2に示すように、蓋7付の可動プレート
5が、上蓋8の上端面に当接するよう押し上げられた状
態にある。この上方押し上げ状態では、上蓋8及び中蓋
3の左右のガイド片34,35,82,83の作用によ
り、スライド材6の凹凸溝64の大径凹溝65と反対側
の端部同士が、可動プレート5の中心部の差込穴56の
部分で対向した位置に配置される。すなわち、上蓋8の
左右のガイド片82,83の左右方向内側の端部82
c,83cは、上方に行くに従って左右方向内側に傾斜
して形成されているので、可動プレート5が上方に押し
上げられるに従って、可動プレート5の切欠溝51,5
4に上蓋8のガイド片82,83が左右方向内側に差し
込まれることとなる。よって、上蓋8の右側のガイド片
83が第1スライド材61の右側端部に当接されて、第
1スライド材61を左側に移動させる一方、上蓋8の左
側のガイド片82が第2スライド材62の左側端部に当
接されて、第2スライド材62を右側に移動させること
になる。
【0031】そして、上蓋8の左右のガイド片82,8
3の左右方向内側の端部の上端部に形成された上下方向
に延びた垂直面82a,83aが可動プレート5の切欠
溝51,54に差し込まれた状態の上方押し上げ位置で
は、第1スライド材61の凹凸溝64の右側端部と、第
2スライド材62の凹凸溝64の左側端部とがそれぞれ
装置1の中心部の差込穴33,56,78,84と対応
した位置にに配置されることになる。なお、これらの移
動は、各スライド材6の他端部(第1スライド材61の
左側端部、第2スライド材62の右側端部)が中蓋3の
ガイド片34,35の傾斜面34c,35cにも案内さ
れつつ行われる。
3の左右方向内側の端部の上端部に形成された上下方向
に延びた垂直面82a,83aが可動プレート5の切欠
溝51,54に差し込まれた状態の上方押し上げ位置で
は、第1スライド材61の凹凸溝64の右側端部と、第
2スライド材62の凹凸溝64の左側端部とがそれぞれ
装置1の中心部の差込穴33,56,78,84と対応
した位置にに配置されることになる。なお、これらの移
動は、各スライド材6の他端部(第1スライド材61の
左側端部、第2スライド材62の右側端部)が中蓋3の
ガイド片34,35の傾斜面34c,35cにも案内さ
れつつ行われる。
【0032】一方、可動プレート5は、コイルバネ4の
付勢力に対抗して下方に押し下げが可能とされており、
下方に押し下げるに従って、中蓋3及び上蓋8の左右両
端部のガイド片34,35,82,83の作用により、
スライド材61,62が互いに逆方向に相対移動するよ
う構成されている。すなわち、中蓋3の左右のガイド片
34,35の左右方向内側の端部34c,35cは、下
方に行くに従って左右方向内側に傾斜して形成されてい
るので、可動プレート5を下方に押し下げるに従って、
可動プレート5の切欠溝52,53に中蓋3のガイド片
34,35が左右方向内側に差し込まれることとなる。
よって、中蓋3の左側のガイド片34が第1スライド材
61の左側端部に当接されて、第1スライド材61を右
側に移動させる一方、中蓋3の右側のガイド片35が第
2スライド材62の右側端部に当接されて、第2スライ
ド材62を左側に移動させることになる。
付勢力に対抗して下方に押し下げが可能とされており、
下方に押し下げるに従って、中蓋3及び上蓋8の左右両
端部のガイド片34,35,82,83の作用により、
スライド材61,62が互いに逆方向に相対移動するよ
う構成されている。すなわち、中蓋3の左右のガイド片
34,35の左右方向内側の端部34c,35cは、下
方に行くに従って左右方向内側に傾斜して形成されてい
るので、可動プレート5を下方に押し下げるに従って、
可動プレート5の切欠溝52,53に中蓋3のガイド片
34,35が左右方向内側に差し込まれることとなる。
よって、中蓋3の左側のガイド片34が第1スライド材
61の左側端部に当接されて、第1スライド材61を右
側に移動させる一方、中蓋3の右側のガイド片35が第
2スライド材62の右側端部に当接されて、第2スライ
ド材62を左側に移動させることになる。
【0033】そして、中蓋3の左右のガイド片34,3
5の左右方向内側の端部の下端部に形成された上下方向
に延びた垂直面34b,35bが可動プレート5の切欠
溝52,53に差し込まれた状態の下方押し下げ位置で
は、第1スライド材61の凹凸溝64の左側端部に形成
された大径凹溝65と、第2スライド材62の凹凸溝6
4の右側端部に形成された大径凹溝65とがそれぞれ装
置1の中心部の差込穴33,56,78,84の部分に
配置されて、差込穴33,56,78,84と同軸上
に、各大径凹溝65間に可動プレート5の差込穴56と
略同一径の円径穴を作ることになる。なお、これらの移
動は、各スライド材6の他端部(第1スライド材61の
右側端部、第2スライド材62の左側端部)が上蓋8の
ガイド片83,82の傾斜部83c,82cにも案内さ
れつつ行われる。可動プレート5の押し下げを止める
と、弾性部材4の付勢力により、可動プレート5は自動
的に上方に押し上げられ、スライド材6が図4の状態に
戻るよう構成されている。
5の左右方向内側の端部の下端部に形成された上下方向
に延びた垂直面34b,35bが可動プレート5の切欠
溝52,53に差し込まれた状態の下方押し下げ位置で
は、第1スライド材61の凹凸溝64の左側端部に形成
された大径凹溝65と、第2スライド材62の凹凸溝6
4の右側端部に形成された大径凹溝65とがそれぞれ装
置1の中心部の差込穴33,56,78,84の部分に
配置されて、差込穴33,56,78,84と同軸上
に、各大径凹溝65間に可動プレート5の差込穴56と
略同一径の円径穴を作ることになる。なお、これらの移
動は、各スライド材6の他端部(第1スライド材61の
右側端部、第2スライド材62の左側端部)が上蓋8の
ガイド片83,82の傾斜部83c,82cにも案内さ
れつつ行われる。可動プレート5の押し下げを止める
と、弾性部材4の付勢力により、可動プレート5は自動
的に上方に押し上げられ、スライド材6が図4の状態に
戻るよう構成されている。
【0034】次に、上記実施例の取り外し装置1を使用
して、注射器のシリンダー9の先端部91から使用済み
注射針95を取り外す状態について説明する。この実施
例の取り外し装置1に適用される注射針95は、ネジ付
注射針95、つまりシリンダー9の先端部91に、注射
針95の装着部96の基端部96aがねじ込まれてなる
タイプのものである。まず、図3及び図4に示すよう
に、注射針95の先端部を上蓋8、可動プレート5及び
中蓋3の各差込穴84,56,33に差し込んで、シリ
ンダー9の先端部91をプレート蓋7の筒状突出部79
に当接するまで差し込む。これにより、図4に示すよう
に、第1スライド材61と第2スライド材62の各凹凸
溝64の間にできる隙間に、注射針95の装着部96の
先端部96bが係合されることになる。図示の注射針9
5では、装着部96の先端部96bは、図4に示すよう
に、4つの突部96cを径方向外側に突出形成された略
十字形状に形成されている。よって、前後の突部96c
を各凹凸溝64の凹部に係合しつつ、左右の突部を前後
のスライド材6の凹凸溝64間にできる左右方向の隙間
に配置して係合される。
して、注射器のシリンダー9の先端部91から使用済み
注射針95を取り外す状態について説明する。この実施
例の取り外し装置1に適用される注射針95は、ネジ付
注射針95、つまりシリンダー9の先端部91に、注射
針95の装着部96の基端部96aがねじ込まれてなる
タイプのものである。まず、図3及び図4に示すよう
に、注射針95の先端部を上蓋8、可動プレート5及び
中蓋3の各差込穴84,56,33に差し込んで、シリ
ンダー9の先端部91をプレート蓋7の筒状突出部79
に当接するまで差し込む。これにより、図4に示すよう
に、第1スライド材61と第2スライド材62の各凹凸
溝64の間にできる隙間に、注射針95の装着部96の
先端部96bが係合されることになる。図示の注射針9
5では、装着部96の先端部96bは、図4に示すよう
に、4つの突部96cを径方向外側に突出形成された略
十字形状に形成されている。よって、前後の突部96c
を各凹凸溝64の凹部に係合しつつ、左右の突部を前後
のスライド材6の凹凸溝64間にできる左右方向の隙間
に配置して係合される。
【0035】この後、シリンダー9を下方に押して、左
右のスライド材61,62を互いに逆方向に相対移動さ
せて注射針95の装着部96を回転させてシリンダー9
から注射針95を取り外すことになる。しかしながら、
通常、シリンダー9の先端部91に注射針95の装着部
96がきつくねじ込まれているので、単にシリンダー9
を下方に押し込もうとしただけでは、注射針95を回転
させることができず、ひいてはスライド材6をスライド
させることができず、かたくて可動プレート5を下方に
押し込むことができない。よって、図4の状態で、上か
ら見た状態でシリンダー9を反時計方向に半回転程度回
して、装着部96のねじ込みを少し緩めた後、シリンダ
ー9を下方に押し込むことになる。
右のスライド材61,62を互いに逆方向に相対移動さ
せて注射針95の装着部96を回転させてシリンダー9
から注射針95を取り外すことになる。しかしながら、
通常、シリンダー9の先端部91に注射針95の装着部
96がきつくねじ込まれているので、単にシリンダー9
を下方に押し込もうとしただけでは、注射針95を回転
させることができず、ひいてはスライド材6をスライド
させることができず、かたくて可動プレート5を下方に
押し込むことができない。よって、図4の状態で、上か
ら見た状態でシリンダー9を反時計方向に半回転程度回
して、装着部96のねじ込みを少し緩めた後、シリンダ
ー9を下方に押し込むことになる。
【0036】図5及び図6は、可動プレート5を中途ま
で下方に押し込んだ状態を示しており、この図に示すよ
うに、可動プレート5を下方に押し下げるに従って第1
スライド材61が右側に、第2スライド材62が左側に
移動することにより、上方から見た状態で注射針95が
シリンダー9に対して時計方向に回転する。よって、注
射針95がシリンダー9に対してねじを緩められること
になる。そして、さらに可動プレート5を押し込んで、
図7及び図8に示す下方押し下げ状態とすれば、各スラ
イド材6の大径凹溝65同士が対向されて差込穴56と
同軸上に注射針95の最大径よりも大きな開口を形成す
る。しかも、注射針95は、図7や図8の最大押し下げ
状態になるまでに、凹凸溝64の作用によりシリンダー
9との螺合を解除された状態にあるので、大径凹溝65
によってできる開口部から、中蓋3の差込穴33を介し
て、注射針95は容器本体2内に落下して廃棄除去され
ることになる。
で下方に押し込んだ状態を示しており、この図に示すよ
うに、可動プレート5を下方に押し下げるに従って第1
スライド材61が右側に、第2スライド材62が左側に
移動することにより、上方から見た状態で注射針95が
シリンダー9に対して時計方向に回転する。よって、注
射針95がシリンダー9に対してねじを緩められること
になる。そして、さらに可動プレート5を押し込んで、
図7及び図8に示す下方押し下げ状態とすれば、各スラ
イド材6の大径凹溝65同士が対向されて差込穴56と
同軸上に注射針95の最大径よりも大きな開口を形成す
る。しかも、注射針95は、図7や図8の最大押し下げ
状態になるまでに、凹凸溝64の作用によりシリンダー
9との螺合を解除された状態にあるので、大径凹溝65
によってできる開口部から、中蓋3の差込穴33を介し
て、注射針95は容器本体2内に落下して廃棄除去され
ることになる。
【0037】ところで、容器本体2内には、血液や注射
液等を凝固させる凝固剤を収納しておくのが望ましい。
凝固剤を収納しておけば、廃棄された注射針95内に残
った血液や注射液等を凝固させることができ、容器本体
が転倒した場合でも、液体の漏れを一層確実に防止する
ことができる。しかも、防臭効果も発揮することができ
る。容器本体2内が注射針95で満たされた場合には、
上蓋8の開閉蓋85を開けられないようシールを貼る等
して、廃棄処理容器を密封し、そのまま焼却処分すれば
よい。
液等を凝固させる凝固剤を収納しておくのが望ましい。
凝固剤を収納しておけば、廃棄された注射針95内に残
った血液や注射液等を凝固させることができ、容器本体
が転倒した場合でも、液体の漏れを一層確実に防止する
ことができる。しかも、防臭効果も発揮することができ
る。容器本体2内が注射針95で満たされた場合には、
上蓋8の開閉蓋85を開けられないようシールを貼る等
して、廃棄処理容器を密封し、そのまま焼却処分すれば
よい。
【0038】図示のネジ付注射針95は、その上部(シ
リンダー内に配置される注射針の基端部)にゴムカバー
97がされているため、献血にあたり真空で採血でき、
又シリンダー9に血液が付着することがないので、シリ
ンダー9を再使用(リサイクル)できるものである。従
来、医療現場では、安全性のために、シリンダーに注射
針を付けた状態のまま廃棄している場合もあるが、この
発明のネジ付注射針取り外し装置1を用いれば、安全で
確実に注射針95を取り外すことができるので、シリン
ダー9の再使用が容易に可能となり、廃棄物の大量発生
を抑制でき、医療廃棄物を著しく少なくできる点におい
て、環境保護にも大いに貢献し得るものである。
リンダー内に配置される注射針の基端部)にゴムカバー
97がされているため、献血にあたり真空で採血でき、
又シリンダー9に血液が付着することがないので、シリ
ンダー9を再使用(リサイクル)できるものである。従
来、医療現場では、安全性のために、シリンダーに注射
針を付けた状態のまま廃棄している場合もあるが、この
発明のネジ付注射針取り外し装置1を用いれば、安全で
確実に注射針95を取り外すことができるので、シリン
ダー9の再使用が容易に可能となり、廃棄物の大量発生
を抑制でき、医療廃棄物を著しく少なくできる点におい
て、環境保護にも大いに貢献し得るものである。
【0039】なお、本発明のネジ付注射針取り外し装置
1は、上記実施例の構成に限らず、適宜変更可能であ
る。特に、第1スライド材61と第2スライド材62と
の相対移動をさせる構成は、上記実施例の構成に限らな
い。例えば、ガイド片34,35,82,83は、中蓋
3と上蓋8にそれぞれ設けなくてもよく、いずれか一方
に設けてもよい。また、中蓋3と上蓋8に1枚ずつ設け
て、各スライド材61,62が歯車等を介して連動する
よう構成してもよい。さらに、各スライド材6の構成も
適宜変更可能である。例えば、各スライド材6の凹凸溝
64の形状や形成個数は、注射針95の装着部96の構
成に応じて適宜変更されるのは言うまでもない。
1は、上記実施例の構成に限らず、適宜変更可能であ
る。特に、第1スライド材61と第2スライド材62と
の相対移動をさせる構成は、上記実施例の構成に限らな
い。例えば、ガイド片34,35,82,83は、中蓋
3と上蓋8にそれぞれ設けなくてもよく、いずれか一方
に設けてもよい。また、中蓋3と上蓋8に1枚ずつ設け
て、各スライド材61,62が歯車等を介して連動する
よう構成してもよい。さらに、各スライド材6の構成も
適宜変更可能である。例えば、各スライド材6の凹凸溝
64の形状や形成個数は、注射針95の装着部96の構
成に応じて適宜変更されるのは言うまでもない。
【0040】図9及び図10は、この発明のネジ付注射
針取り外し装置1の他の実施例を示す縦断面図と、その
主要部を示す平面図である。この実施例では、容器本体
2の上部に、開口33付の中蓋3と、蓋85付の上蓋8
とが設けられてなる。そして、中蓋3の開口部33と対
応した位置に形成された上蓋8の開口部88には、スピ
ッツ針等の特殊針を除去するためのフィン101,10
1と、本発明のネジ付注射針取り外し具102が設けら
れている。
針取り外し装置1の他の実施例を示す縦断面図と、その
主要部を示す平面図である。この実施例では、容器本体
2の上部に、開口33付の中蓋3と、蓋85付の上蓋8
とが設けられてなる。そして、中蓋3の開口部33と対
応した位置に形成された上蓋8の開口部88には、スピ
ッツ針等の特殊針を除去するためのフィン101,10
1と、本発明のネジ付注射針取り外し具102が設けら
れている。
【0041】この取り外し具102は、樹脂材料の一体
成形により形成されてなり、シリンダー9の先端部91
を挿入可能な幅寸法の側壁103が略U字形状に形成さ
れている。取り外し具102の下端面には、鍵穴形状の
取り外し穴104が形成されている。すなわち、取り外
し穴104は、細長い差込溝105の一端部に、差込溝
105の幅寸法よりも大径の落とし穴106が連設され
てなる。差込溝105の幅寸法は、注射針95の装着部
96の先端部96bの外径(対向する突部96c先端部
同士の離間距離)よりも小さい幅寸法とされている。つ
まり、図10に示すように、装着部96の各先端部96
bがX字状に嵌合されるに適合した幅寸法とされてい
る。一方、落とし穴106の直径は、注射針95の最大
径より大径に形成されている。なお、細長い差込溝10
5は、装着部96のサイズの異なる注射針に対しては、
その装着部先端部96bのサイズに合わせて適宜変更可
能である。
成形により形成されてなり、シリンダー9の先端部91
を挿入可能な幅寸法の側壁103が略U字形状に形成さ
れている。取り外し具102の下端面には、鍵穴形状の
取り外し穴104が形成されている。すなわち、取り外
し穴104は、細長い差込溝105の一端部に、差込溝
105の幅寸法よりも大径の落とし穴106が連設され
てなる。差込溝105の幅寸法は、注射針95の装着部
96の先端部96bの外径(対向する突部96c先端部
同士の離間距離)よりも小さい幅寸法とされている。つ
まり、図10に示すように、装着部96の各先端部96
bがX字状に嵌合されるに適合した幅寸法とされてい
る。一方、落とし穴106の直径は、注射針95の最大
径より大径に形成されている。なお、細長い差込溝10
5は、装着部96のサイズの異なる注射針に対しては、
その装着部先端部96bのサイズに合わせて適宜変更可
能である。
【0042】よって、注射器9から使用済注射針95を
取り外す際には、まず差込溝105に、装着部96の先
端部96bを嵌合して差し込んだ後、その状態で、シリ
ンダー9を注射針95に対して相対回転させて注射針9
5との螺合を緩めることができる。そして、シリンダー
9と注射針95との螺合を十分緩めてシリンダー9から
注射針95が取れる状態にした後、シリンダー9及び注
射針95を落とし穴106の方へ移動させることによ
り、注射針95を落とし穴106を介して容器本体2内
に落とすことができ、注射針95に触れずに安全に取り
外すことができる。
取り外す際には、まず差込溝105に、装着部96の先
端部96bを嵌合して差し込んだ後、その状態で、シリ
ンダー9を注射針95に対して相対回転させて注射針9
5との螺合を緩めることができる。そして、シリンダー
9と注射針95との螺合を十分緩めてシリンダー9から
注射針95が取れる状態にした後、シリンダー9及び注
射針95を落とし穴106の方へ移動させることによ
り、注射針95を落とし穴106を介して容器本体2内
に落とすことができ、注射針95に触れずに安全に取り
外すことができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明のネジ付注
射針取り外し装置によれば、注射器本体から安全、確
実、円滑に、且つ安定して使用済注射針を取り外して廃
棄処理することができる。
射針取り外し装置によれば、注射器本体から安全、確
実、円滑に、且つ安定して使用済注射針を取り外して廃
棄処理することができる。
【図1】本発明のネジ付注射針取り外し装置の一実施例
を示す分解斜視図である。
を示す分解斜視図である。
【図2】図1の取り外し装置であり、可動プレートの上
方押し上げ状態を示し、前後方向に沿う線で切断した状
態の装置の上部の縦断面図である。
方押し上げ状態を示し、前後方向に沿う線で切断した状
態の装置の上部の縦断面図である。
【図3】図1の取り外し装置であり、可動プレートの上
方押し上げ状態を示し、左右方向に沿う線で切断した状
態の縦断面図である。
方押し上げ状態を示し、左右方向に沿う線で切断した状
態の縦断面図である。
【図4】図1の取り外し装置であり、可動プレートの上
方押し上げ状態を示し、スライド材上部で切断した状態
の横断面図である。
方押し上げ状態を示し、スライド材上部で切断した状態
の横断面図である。
【図5】図1の取り外し装置であり、可動プレートを中
途まで押し下げた状態を示し、左右方向に沿う線で切断
した状態の縦断面図である。
途まで押し下げた状態を示し、左右方向に沿う線で切断
した状態の縦断面図である。
【図6】図1の取り外し装置であり、可動プレートを中
途まで押し下げた状態を示し、スライド材上部で切断し
た状態の横断面図である。
途まで押し下げた状態を示し、スライド材上部で切断し
た状態の横断面図である。
【図7】図1の取り外し装置であり、可動プレートの下
方押し下げ状態を示し、左右方向に沿う線で切断した状
態の縦断面図である。
方押し下げ状態を示し、左右方向に沿う線で切断した状
態の縦断面図である。
【図8】図1の取り外し装置であり、可動プレートの下
方押し下げ状態を示し、スライド材上部で切断した状態
の横断面図である。
方押し下げ状態を示し、スライド材上部で切断した状態
の横断面図である。
【図9】本発明のネジ付注射針取り外し装置の他の実施
例を示す縦断面図である。
例を示す縦断面図である。
【図10】図9の取り外し装置の取り外し具の平面図で
ある。
ある。
【符号の説明】 1 ネジ付注射針取り外し装置 2 容器本体 3 中蓋 4 弾性部材(コイルバネ) 5 可動プレート 6 スライド材 7 プレート蓋 8 上蓋 9 シリンダー(注射器) 32 筒壁 33 差込穴 34,35 第1ガイド片 34a,35a 傾斜面 51〜54 切欠溝 55 筒壁 56 差込穴 59 スライドレール 61 第1スライド材 62 第2スライド材 64 凹凸溝 65 大径凹溝 82,83 第2ガイド片 82c,83c 傾斜面 84 差込穴 91 シリンダー先端部 95 注射針(ネジ付注射針) 96 装着部 96a 基端部 96b 先端部 102 取外し具 105 差込溝 106 落とし穴
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−464(JP,A) 特開 平8−80349(JP,A) 特開 平2−161957(JP,A) 特開 平6−304212(JP,A) 実開 平2−6055(JP,U) 実開 平5−15956(JP,U) 実願 昭63−84296号(実開 平2− 6055号)の願書に添付した明細書及び図 面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 5/32 A61G 12/00
Claims (4)
- 【請求項1】 注射器のシリンダー先端部から注射針を
取り外すための注射針取り外し装置において、 注射針は、シリンダー先端部にねじ込んで固定するため
の装着部を備えたネジ付注射針であって、 一側端縁に沿って、凹凸溝が連続的に形成されると共
に、その凹凸溝の一端部に大径凹溝が形成されてなる第
1スライド材と、 この第1スライド材に対し相対移動可能に設けられ、第
1スライド材の前記一側端縁と対向する側端縁に沿っ
て、凹凸溝が連続的に形成されると共に、その凹凸溝の
他端部に大径凹溝が形成されてなる第2スライド材とを
備え、 第1スライド材と第2スライド材の各凹凸溝間に、前記
装着部の先端部が係合可能とされ、 第1スライド材と第2スライド材の各大径凹溝間にでき
る開口は、注射針の最大径より大径に形成されてなるこ
とを特徴とするネジ付注射針取り外し装置。 - 【請求項2】 取り外した注射針を収容する容器本体を
備え、 その容器本体の中蓋と上蓋との間に、可動プレートが上
下動可能に設けられ、 中蓋、可動プレート及び上蓋には、それぞれ、上下方向
に貫通して注射針が挿通される差込穴が、同じ軸線上に
形成されており、 中蓋と可動プレートとの間に、可動プレートを上方へ付
勢する弾性部材が配置され、 第1スライド材と第2スライド材は、可動プレート上に
配置され、 第1スライド材は、前端縁に沿って凹凸溝が連続的に形
成されると共に、その凹凸溝の左側端部に大径凹溝が形
成されており、 第2スライド材は、後端縁に沿って凹凸溝が連続的に形
成されると共に、その凹凸溝の右側端部に大径凹溝が形
成されており、 弾性部材の付勢力により可動プレートが上方に押し上げ
られるに従って、第1スライド材は左側に移動される一
方、第2スライド材は右側に移動されて、上方押し上げ
位置において、第1スライド材の凹凸溝の右側端部と第
2スライド材の凹凸溝の左側端部とが差込穴の部分に配
置されて対向するよう構成され、 弾性部材の付勢力に対抗して可動プレートを押し下げる
に従って、第1スライド材は右側に移動される一方、第
2スライド材は左側に移動されて、下方押し下げ位置に
おいて、第1スライド材と第2スライド材の各大径凹溝
が差込穴の部分に配置されて対向するよう構成されてな
ることを特徴とする請求項1に記載のネジ付注射針取り
外し装置。 - 【請求項3】 各スライド材は、可動プレート上に形成
されたスライドレールに沿って左右方向にスライド可能
に設けられ、 可動プレートの左右両端部には、各スライドレールに沿
って左右方向に延びる切欠溝がそれぞれ形成され、 中蓋の上面及び/又は上蓋の内周面に、可動プレートの
切欠溝に差し込まれて各スライド材の左右方向の移動を
案内するガイド片が設けられてなることを特徴とする請
求項2に記載のネジ付注射針取り外し装置。 - 【請求項4】 前記ガイド片は、中蓋の上端面の左右両
端部に、上方に突出して形成された板状の第1ガイド片
と、上蓋の内周面の左右両端部に、左右方向内側に突出
して形成された板状の第2ガイド片とからなり、 第1ガイド片の左右方向内側の端辺は、下方に行くに従
って左右方向内側に向かう傾斜辺に形成されており、 第2ガイド片の左右方向内側の端辺は、上方に行くに従
って左右方向内側に向かう傾斜辺に形成されており、 スライド材は、左右方向一端部を第1ガイド片に当接さ
れる一方、左右方向他端部を第2ガイド片に当接されて
左右方向の移動が誘導され、 中蓋の上端面の中央部に形成された筒壁と、可動プレー
トの下端面中央部に形成された筒壁とのそれぞれに、コ
イルバネからなる弾性部材の上下両端部が外嵌されて設
けられ、 中蓋と可動プレートの各筒壁に、前記差込穴が形成され
てなることを特徴とする請求項3に記載のネジ付注射針
取り外し装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36322198A JP3308221B2 (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | ネジ付注射針取り外し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36322198A JP3308221B2 (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | ネジ付注射針取り外し装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000185098A JP2000185098A (ja) | 2000-07-04 |
JP3308221B2 true JP3308221B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=18478800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36322198A Expired - Fee Related JP3308221B2 (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | ネジ付注射針取り外し装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3308221B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002166261A (ja) * | 2000-12-05 | 2002-06-11 | Inprest Co Ltd | ディスポーザブル医療用具のリサイクルシステム |
JP5161622B2 (ja) * | 2008-03-19 | 2013-03-13 | テルモ株式会社 | 注射針取外し装置 |
CN109702479B (zh) * | 2019-01-30 | 2024-04-16 | 采纳科技股份有限公司 | 注射针自动组装系统的上针设备 |
-
1998
- 1998-12-21 JP JP36322198A patent/JP3308221B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000185098A (ja) | 2000-07-04 |
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