JP2004229915A - 洗面化粧台 - Google Patents

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Abstract

【課題】鏡が洗面台の前端から突出しない。
【解決手段】洗面ボールが設けられる洗面台と、この洗面台の上に配置され鏡が設けられるミラーキャビネット20とを備え、鏡24の左右方向の右寄り中間位置27において上下方向を軸に鏡24を回転させて開くことが可能な回転支持装置46、46を設ける。こうすることにより、鏡24の回転する先端と回転支持装置46、46の軸との間の距離Dは鏡の全幅Wよりも小さくなり、鏡24を回転する前の鏡の面から手前に突出する距離が小さくなり、鏡24を開いたときに、鏡24の先端が洗面台の前端から突出しないようにすることができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗面台と、この上に設けたミラーキャビネットとを有する洗面化粧台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の洗面化粧台としては、たとえば一対の洗面ボールと、ミラーキャビネットとを備え、ミラーキャビネットの両側に各洗面ボールに対応する一対の収納部を設け、各収納部の前方にミラー扉をそれぞれ配置したものが知られている(特許文献1)。各ミラー扉は、ミラーキャビネットの外縁部寄りの端部側を軸として開閉自在にそれぞれ支持する。
【0003】
また、別の洗面化粧台として、洗面ボールを設けた化粧台と、この化粧台の後部上方に垂設されたミラーキャビネットとを備え、ミラーキャビネットを化粧台の後部上方に所望の間隔をあけて取り付け、ミラーキャビネットと化粧台との間には、両者間の間隙に対応した寸法のパネル部材を取り付けたものが知られている(特許文献2)
【0004】
【特許文献1】
特開平5−344916号公報(第2頁、図2)
【特許文献2】
特開平10−75907号公報(第2頁、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近の傾向として生活様式の多様化とともに洗面化粧台は大型化する傾向にあり、これにともないミラーキャビネットも大型化している。ミラーキャビネットの大型化は、必然的にミラー扉の幅も大きくなる。上記従来の洗面化粧台は、いずれも、そのミラーキャビネットのミラー扉が左右どちらかの端を支軸にして手前側に開くものである。ミラー扉が片方の端を支軸に手前側に開くので、ミラー扉の先端が洗面ボウルの前端よりも手前に突き出ることになりかねない。ミラー扉の先端が洗面ボウルの前端よりも手前に突き出ると、ミラー扉の開閉がしにくくなるし、使用する上においても衝突など危険なことになりかねない。
【0006】
本発明は、鏡が洗面台の前端から突出しないことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、洗面ボールが設けられた洗面台と、この洗面台の上に配置され鏡が設けられたミラーキャビネットとを備え、鏡の左右方向の中間位置において上下方向を軸に鏡を回転させて開くことが可能な回転支持手段を設けてなることを特徴とする。
【0008】
このようにすることにより、鏡はその左右方向の中間位置において上下方向を軸に回転させて開くことができるので、鏡の回転する先端と回転支持手段の軸との間の距離は鏡の全幅よりも小さくなる。したがって、鏡を回転して開いたときに鏡が回転する前の鏡の面から手前に突出する距離が小さくなる。
【0009】
さらに、上記回転支持手段は、鏡を開いたときに、この鏡の先端が洗面台の前端から突出しないように位置させると良い。このようにすることにより、鏡の回転する先端が洗面台の前端から突出しなので、鏡の開閉が容易になり使い勝手が良くなるとともに、使用する上においても衝突など危険を防止することができる。
【0010】
さらに、鏡の裏側に物品を収納する収納棚を設けると良い。収納棚を鏡の裏側に設けることにより、洗面化粧台が大型化して、鏡を開く前の鏡の面と洗面台の前端との距離が大きい場合でも、鏡を回転させて開くことにより収納棚が近くになるので、そこに収納された物品を取り出し易くなる。
【0011】
次に本発明を構成する各要件についてさらに詳しく説明する。本発明の洗面化粧台は、集合住宅や個別住宅の一般用あるいは事務所、理髪店や美容院などの業務用として利用可能である。本洗面化粧台は、洗面台と、その後方上にミラーキャビネットとを備えるもので、特にミラーキャビネットの鏡の左右方向の幅が、閉じられた鏡の面と洗面台の前端との距離より大きい場合に最も有効である。回転支持手段は、鏡の幅方向の中間位置で右寄りに設けられると良い。鏡が閉められた状態のときに、鏡の左端と回転支持手段の軸との間の距離が鏡の面と洗面台の前端との距離以内になるようにする。
【0012】
こうすることにより、鏡を回転したときに、鏡の先端が洗面台の前端から手前側に突出しない。また、回転支持手段は、鏡の左右方向の中間位置で、鏡の上部とミラーキャビネットの本体および下部とミラーキャビネットの本体との間に設けられる。さらに、回転支持手段は、たとえば鏡に固定された突起(またはピボット)と、この突起の先端側がミラーキャビネットの本体に設けられた穴に挿入されるものでも良い。
【0013】
ミラーキャビネットに設ける鏡(またはミラー扉)は、一つまたは二つ以上、たとえば三つの鏡を設けた3面鏡でも良い。鏡の後側には収納棚を設けると良いが、収納棚は鏡の裏面に設けても良い。この場合、収納棚は、鏡の裏側に棚のみを設けても良いし、背面板を有する枠体に棚を設け、これに鏡を固定しても良い。また、洗面台は、洗面ボールが一つでも良いし、二つまたは複数を並列させて設けても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る洗面化粧台の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図1〜8において、同一または同等部分には同一符号を付けて示す。
【0015】
図1は、本発明に係る洗面化粧台の一実施形態を示す正面図である。図2は、図1の右側面図である。図3は、図1の平面図である。図1に示すように、本実施形態の洗面化粧台1は、一般住宅に使用されるもので、洗面ボール7が設けられた洗面台3と、この洗面台3の後方上に配置されるミラーキャビネット20とを備える。さらに、洗面化粧台1は、ミラーキャビネット20の上に設けられるウォールキャビネット62を備える。
【0016】
洗面台3は、略箱形形状で、上面に二つの並列した洗面ボール7と、正面手前側に引くことが可能な中央引出し12、左引出し13および右引出し14と、正面板16とを有する。洗面ボール7にはシャワー兼用蛇口8、これを開閉する開閉栓10および洗面ボール7の底に設けられた排水管11が設けられる。中央、左および右の引出し12、13および14には取手15が設けられる。
【0017】
ウォールキャビネット62は、各種物品を収納するもので、箱形で内部には固定棚63が設けられる。ウォールキャビネット62の正面には2対の扉64、65を有し、背面には背面板62aを有する。また、各扉には取手67が設けられる。
【0018】
ミラーキャビネット20は、正面に鏡24、30、34が設けられるが、これら鏡24、30および34は、それぞれミラー扉22、28,32を形成する。また、これら三つの鏡24、30および34は3面鏡を形成する。
【0019】
図4は、図1、2に示したミラーキャビネット20を示し、(A)は横断面図、(B)は正面図である。図5は、図4(B)のB−B線断面図である。ミラーキャビネット20は、枠状の本体21と、本体21の裏側に設けられた背面板35と、本体の表側に設けられた中央ミラー扉22、左ミラー扉28および右ミラー扉32とを有する。
【0020】
中央ミラー扉22は、鏡24の左右方向69の中間位置27で、右寄りの上下方向71を軸に鏡24を回転させて開くことが可能な回転支持装置(回転支持手段)46を有する。ミラーキャビネットの左ミラー扉28は鏡30に向かって右端に、右ミラー扉32は鏡34に向かって左端に、それぞれ回転支持装置47が設けられる。
【0021】
図6は、図4、5に示したミラーキャビネットの中央ミラー扉22の上側回転支持装置46を示し、(A)は正面断面図、(B)は側面断面図である。中央ミラー扉22の下側回転支持装置46についても、上側回転支持装置46と同じ構造であるので、上側回転支持装置46の場合について説明する。上側回転支持装置46は、ピボット方式で、先に記したように、鏡の左右方向右側寄りの中間位置27で、かつ鏡24の上部とミラーキャビネットの本体21との間に設けられる。
【0022】
さらに、回転支持装置46は、図示していない緩衝材を介して鏡24を挟む略U字形部材49と、このU字形部材49の上面中央部に固着された円柱状の突起53と、この突起53が挿入される孔を有する座板56とを有する。円柱状の突起53は、その基端寄りに鍔53aが設けられる。座板56は、ミラーキャビネットの本体21に形成された穴21aの開口部を塞ぐ位置で本体21に固定される。突起53は、座板56の孔に挿入され回転可能である。なお、洗面化粧台の左右に位置するミラー扉28、32の回転支持装置47についても、回転支持装置46の構造と略同じであるので、その説明を省略する。
【0023】
以上の構造を有する本実施形態の洗面化粧台1の作用について図7を使用して説明する。図7は、ミラーキャビネットの中ミラー扉22の作用を説明する横断面図である。鏡24は、その左右方向の右寄りの中間位置27において上下方向71(図4に表示)を軸に回転させて開くことが可能な回転支持装置46が設けられるので、鏡24の回転する先端25と回転支持装置46の軸との間の距離Dは、鏡の全幅Wよりも小さくなり、鏡24を回転する前の鏡の面24aから手前に突出する距離が小さくなり、鏡の先端25が洗面台の前端5位置(図2、3に表示)から突出しないようにすることができる。
【0024】
この場合、鏡24の使用できる最大幅寸法Wは、背面板35の内側面から洗面台の前端5(図2、3)までの距離に等しい寸法までである。また、鏡24の回転軸である回転支持装置46の軸位置と鏡の右端部との距離は、ミラーキャビネットの奥行き寸法以下に設定される。そして、ミラーキャビネットの奥行き寸法と鏡の面24aから洗面台の前端5までの距離Dとの取り合い寸法は、背面板35の内側面から洗面台の前端5(図2、3)までの距離に等しい寸法の範囲内で任意に設定できる。このようにすると、鏡24の回転する先端25が洗面台の前端5から突出しないので、鏡24の開閉が容易になり使い勝手が良くなるとともに、使用する上においても衝突などの危険を防止することができる。
【0025】
ところで、図2に示すように、本実施形態の洗面化粧台1は、洗面台3の上にミラーキャビネット20が設けられるもので、特にミラーキャビネットの中央の鏡24(または中ミラー扉22)の左右方向の幅W(図1)が、閉じられた鏡の面24aと洗面台の前端5との距離D0より大きい場合に最も有効である。すなわち、図7に示すように、回転支持装置46は、鏡24の左右方向右寄りの中間位置27に設けられるが、鏡24が閉められた状態のときに、鏡の左端(先端)25と回転支持装置46の軸との間の距離Dが鏡の面24aと洗面台の前端5との距離以内になるようにする。こうすることにより、鏡24を回転したときに、その先端25が洗面台の前端5から手前側に突出しない。
【0026】
図8は、本発明に係る洗面化粧台の別の実施形態を示し、ミラーキャビネットの中ミラー扉22の裏側に収納棚38を設けた場合の横断面図である。収納棚38は、鏡に固定される側と反対の側が開口した箱形の枠に棚を設けたものである。収納棚38の背面側には背面板38aが設けられる。中ミラー扉22の構造として、この収納棚38に鏡24を固定したものとしても良い。洗面化粧台1が大型化し洗面台3の奥行き、すなわち図2に示した距離D0が大きい場合でも、鏡24の裏側に収納棚38を設けることにより、中ミラー扉22を開いたときに収納棚38が近くになり、そこに収納された物品を取り出し易くなる。
【0027】
以上この発明を図示の実施形態について詳しく説明したが、それを以ってこの発明をそれらの実施形態のみに限定するものではなく、この発明の精神を逸脱せずして種々改変を加えて多種多様の変形をなし得ることは云うまでもない。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、鏡が洗面台の前端から突出しないようにすることができ、鏡の開閉がやり易くなり、使用する上においても衝突などの危険を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洗面化粧台の一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1、2に示したミラーキャビネットを示し、(A)は横断面図、(B)は正面図である。
【図5】図4(B)のB−B線断面図である。
【図6】図4、5に示したミラーキャビネットの回転支持装置を示し、(A)は正面断面図、(B)は側面断面図である。
【図7】ミラーキャビネットの中ミラー扉の作用を説明する横断面図である。
【図8】図8は、本発明に係る洗面化粧台の別の実施形態を示し、ミラーキャビネットのミラー扉の裏側に収納棚を設けた場合の横断面図である。
【符号の説明】
1 洗面化粧台
3 洗面台
5 前端
7 洗面ボール
20 ミラーキャビネット
22 中ミラー扉
24 鏡
25 先端
27 中間位置
46 回転支持装置(回転支持手段)
69 左右方向
71 上下方向

Claims (3)

  1. 洗面ボールが設けられた洗面台と、該洗面台の上に配置され鏡が設けられたミラーキャビネットとを備え、前記鏡の左右方向の中間位置において上下方向を軸に前記鏡を回転させて開くことが可能な回転支持手段を設けてなる洗面化粧台。
  2. 請求項1において、前記回転支持手段は、前記鏡を開いたときに、該鏡の先端が前記洗面台の前端から突出しないように位置させてなる洗面化粧台。
  3. 請求項1または2において、前記鏡の裏側に物品を収納する収納棚を設けてなる洗面化粧台。
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