JP2004228607A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体撮像装置内部で外光の入射による乱反射光が発生するのを抑制して固体撮像素子の受光部に乱反射光が入り込むのを防いで固体撮像装置の受光特性を良好なものとするとともに、固体撮像装置の小型化およびコストダウンを達成すること。
【解決手段】固体撮像装置は、上側主面の中央部に固体撮像素子5の載置部を有する絶縁基体1と、絶縁基体1の上側主面の外周部に載置部を囲繞するように接合された枠体3と、載置部に載置された上面の中央部に受光部を有する固体撮像素子5と、枠体3の上面に接合された蓋体4とを具備し、枠体3の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部3aが設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】固体撮像装置は、上側主面の中央部に固体撮像素子5の載置部を有する絶縁基体1と、絶縁基体1の上側主面の外周部に載置部を囲繞するように接合された枠体3と、載置部に載置された上面の中央部に受光部を有する固体撮像素子5と、枠体3の上面に接合された蓋体4とを具備し、枠体3の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部3aが設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォトダイオード(PD),ラインセンサ,イメージセンサ等の固体撮像素子またはこれらの画像撮像部を有する半導体素子を具備した固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のPD,ラインセンサ,イメージセンサ等の固体撮像素子またはこれらの画像撮像部を有する半導体素子を具備した固体撮像装置を図2に示す。図2において、101は絶縁基体、104は蓋体、105は固体撮像素子であり、絶縁基体101と蓋体104と固体撮像素子105とから固体撮像装置が基本的に構成される。
【0003】
この絶縁基体101はセラミックス等からなり、絶縁基体101の底板部の上面の外周部に、別体の枠状の側壁部が設けられている。絶縁基体101の底板部と側壁部とは一体的に形成されていてもよい。また、絶縁基体101の上側主面に形成された凹部の底面の外周部には電極パッド106が設けられている。
【0004】
固体撮像素子105は、絶縁基体101の凹部の底面に載置され接着固定されており、固体撮像素子105の上面の中央部には受光部が、外周部には電極107が設けられている。電極107と電極パッド106とは、Au,Al等からなるボンディングワイヤ108により電気的に接続される。また、蓋体104が樹脂層102を介して絶縁基体101の側壁部の上面に接着固定される。そして絶縁基体101の凹部の底面の最外周部に固体撮像素子105を囲むように、Feを主成分とするFe−Ni−Co合金等からなる遮光板109が設けられており、遮光板109は固体撮像素子105の上面よりも高い位置に設置されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−178168号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の固体撮像装置においては、固体撮像装置内の固体撮像素子105に外部より入射する光の一部が、遮光板109と固体撮像素子105との隙間を通過し、固体撮像素子105の側面や固体撮像素子105の下面を固定するための接着剤等で反射し、さらにその反射光が固体撮像装置内部で乱反射し、その結果、固体撮像素子105の受光部に入り込んで固体撮像素子105が正常に作動しない場合があるという問題があった。
【0007】
このような問題があることから、例えば固体撮像装置をカメラ等に組み込んだ場合、固体撮像装置内部で乱反射光が発生し、画像の取り込みに不具合が生じるといった問題点が発生していた。
【0008】
また、固体撮像装置内に表面を黒色に加工したアルミ板等を挿入し遮光板としているが、遮光板が基体と別体のものであることから、固体撮像装置内で位置ずれを起こし易く、そのため固体撮像装置内での光の乱反射が生じ易いものとなっていた。またこの場合、固体撮像装置の構造が複雑になり、製造工程が増加するとともに製造の作業性が悪くなり、小型化やコストダウンが行なえないという問題点があった。
【0009】
従って、本発明は上記従来の問題に鑑みて完成されたものであり、その目的は、固体撮像装置内部で外光の入射による乱反射光が発生するのを抑制して固体撮像素子の受光部に乱反射光が入り込むのを防いで固体撮像装置の受光特性を良好なものとするとともに、固体撮像装置の小型化やコストダウンを達成することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の固体撮像装置は、上側主面の中央部に固体撮像素子の載置部を有する絶縁基体と、該絶縁基体の前記上側主面の外周部に前記載置部を囲繞するように接合された枠体と、前記載置部に載置された上面の中央部に受光部を有する固体撮像素子と、前記枠体の上面に接合された蓋体とを具備した固体撮像装置において、前記枠体の内面の上側に前記受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
本発明の固体撮像装置は、枠体の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部が設けられていることから、遮光部としての延出部が固体撮像装置内で位置ずれすることはなく、高い位置精度および寸法精度で遮光部を形成することができ、固体撮像装置内での光の乱反射を効果的に抑えることができる。また、別体の遮光板を設ける必要もないので、製造工程が簡略化されて、固体撮像装置を歩留まり良く低コストで製造できる。
【0012】
さらに、枠体に一体に形成された延出部の上面に蓋体を接合できるので、小型の固体撮像装置の場合にも蓋体と枠体との接合面積を大きく取ることができ、蓋体と枠体とを強固に接合できる。従って、接合および気密の信頼性に優れた小型の固体撮像装置とすることができる。
【0013】
本発明の固体撮像装置において、好ましくは、前記固体撮像素子の上面の外周部に電極が設けられているとともに前記絶縁基体の前記上側主面の前記固体撮像素子の周囲に電極パッドが設けられ、前記電極および前記電極パッドがボンディングワイヤを介して電気的に接続されており、前記延出部は、その下面が前記開口側が薄くなるように傾斜していることを特徴とする。
【0014】
本発明の固体撮像装置は、固体撮像素子の上面の外周部に電極が設けられているとともに絶縁基体の上側主面の固体撮像素子の周囲に電極パッドが設けられ、電極および電極パッドがボンディングワイヤを介して電気的に接続されており、延出部は、その下面が開口側が薄くなるように傾斜していることから、延出部の下面がボンディングワイヤに接触しないようにして固体撮像装置を薄型化することができる。また、枠体が電気的に絶縁性のものであれば、延出部にボンディングワイヤが接していてもよく、その場合さらなる薄型化が可能になる。
【0015】
また、本発明の固体撮像装置において、より好ましくは、電極パッドは、それに接続された前記ボンディングワイヤの一部とともに前記絶縁基体と前記枠体とを接合する樹脂接合材で覆われていることを特徴とする。
【0016】
本発明の固体撮像装置は、電極パッドはそれに接続されたボンディングワイヤの一部とともに絶縁基体と枠体とを接合する樹脂接合材で覆われていることから、ボンディングワイヤの接続信頼性を向上させることができるとともに、電極パッドを枠体の下面近傍に配置することができ、固体撮像装置のより一層の小型化を達成することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の固体撮像装置について以下に詳細に説明する。図1は、本発明の固体撮像装置の断面図である。図1において、1は絶縁基体、2aは絶縁基体1と枠体3とを接合する紫外線硬化性樹脂、2bは枠体3と蓋体4とを接合する紫外線硬化性樹脂、2cは絶縁基体1と固体撮像素子5とを接合する紫外線硬化性樹脂、3は枠体、4は蓋体、5は固体撮像素子である。
【0018】
本発明の固体撮像装置は、上側主面の中央部に固体撮像素子5の載置部を有する絶縁基体1と、絶縁基体1の上側主面の外周部に載置部を囲繞するように接合された枠体3と、載置部に載置された上面の中央部に受光部を有する固体撮像素子5と、枠体3の上面に接合された蓋体4とを具備し、枠体3の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部3aが設けられている。
【0019】
本発明の絶縁基体1は、アルミナ(Al2O3)質焼結体(アルミナセラミックス),窒化アルミニウム(AlN)質焼結体,炭化珪素(SiC)質焼結体,窒化珪素(Si3N4)質焼結体,ガラスセラミックス等の焼結体(セラミックス)からなり、その上側主面の固体撮像素子5の周囲には固体撮像素子5と電気的に接続される電極パッド6が形成されている。
【0020】
枠体3は、アルミナセラミックス、ムライト(3Al2O3・2SiO2)セラミックス等のセラミック材料、ガラスセラミック材料等の無機材料、または四ふっ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン:PTFE)、四ふっ化エチレン・エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂:ETFE)、四ふっ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂:PFA)等のフッ素樹脂、ガラスエポキシ樹脂、ビスマレイドトリアジン樹脂、ポリイミド等の樹脂系材料によって形成される。
【0021】
この枠体3は、固体撮像素子5に横方向から光が入って受光画像のノイズ等の原因とならないようにするために、顔料や染料を混入させることによって、黒色、黒灰色、茶色、褐色、黒褐色、濃緑色、濃青色、青緑色、濃紫色、暗赤色等の暗色系に着色されているのがよく、黒色などの極暗色系が好ましい。
【0022】
蓋体4は、高い光透過率、製造のし易さ、化学的安定性、強度等の点で、ソーダガラス等のガラス、プラスチック、サファイア(アルミナの単結晶)、石英等から成るのが好ましい。
【0023】
固体撮像素子5は、PD,ラインセンサ,イメージセンサ,CCD(Charge Coupled Device),EPROM(Erasable Programmable ROM)等の固体撮像素子、またはこれらの撮像部を有する光半導体素子から成るものである。
【0024】
ボンディングワイヤ8は、ボンディング装置によって固体撮像素子5の電極7と絶縁基体1の電極パッド6とを電気的に接続する細線で、Au,Al等からなる。
【0025】
本発明において、枠体3の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部3aが設けられている。この延出部3aは、固体撮像装置を上方からみた際に固体撮像素子5の受光部のみを露出させるものであり、蓋体4を通って固体撮像装置内部に入射しようとする光のうち、固体撮像素子5の受光部に受光されない余分な光が固体撮像装置内部に入り込むのを防止する機能を有する。例えば、枠体3をアルミナセラミックスや樹脂等で形成するときに、その内面の上側が固体撮像装置の内側に張り出すように一体に形成することによって、延出部3aが形成される。
【0026】
枠体3の内面に延出部3aを設けることにより、蓋体4の直上方から固体撮像装置の正面に入射する光は、延出部3aにより形成された開口を経て受光部にほとんど入射し、受光部の周辺には入射しないこととなる。その結果、固体撮像装置内部で反射した乱反射光が受光部にほとんど入射しないので、受光画像の歪みを大幅に抑えることができる。
【0027】
また、延出部3aは枠体3に一体に形成されていることから、延出部3aが固体撮像装置内で位置ずれすることがなく、延出部3aの位置精度および寸法精度を良好とすることができる。その結果、固体撮像装置内での光の乱反射を効果的に防止することができる。また、従来のように別体の遮光板等を枠体に接着する必要もないので、製造工程が簡略化されて固体撮像装置を高い歩留まりで容易かつ低コストで製造することができる。
【0028】
また、枠体3の上面は延出部3aの上面を含む広いものとなるため、枠体3の上面に蓋体4を強固に接合することができる。その結果、固体撮像装置が小型化された場合でも、蓋体4と枠体3との接合面積を大きく取ることができ、蓋体4と枠体3とが強固に接合された、接合および気密の信頼性に優れた小型の固体撮像装置となる。したがって、このように枠体3の上面と延出部3aの上面とが略面一になっていることが好ましい。
【0029】
このような延出部3aは、枠体3がアルミナセラミックス等のセラミックスから成る場合、複数のアルミナセラミックスのグリーンシートを積層し焼成することにより枠体を形成する際に、複数の枠状のグリーンのうち一部のグリーンシートにおいて延出部3aが形成されるように中央部の貫通孔の開口を小さくすることによって形成される。また、金型を用いてアルミナ粉末等のセラミック材料粉末をプレス成型し焼成することにより、枠体3に延出部3aを形成することもできる。また、枠体3が樹脂から成る場合、枠体3に延出部3aが形成されるような金型を用いて樹脂を成型する方法を用いることができる。
【0030】
延出部3aは、固体撮像素子5の上面の受光部と略同じ形状の開口を形成するような大きさであり、また光を吸収し遮断するために色は黒色、褐色、濃紺色等の暗色が好ましい。また、枠体3および延出部3aが白色である場合、延出部3aの下面および枠体3の内面に黒色等の暗色系の樹脂等から成るコーティングを施してもよい。
【0031】
本発明において、固体撮像素子5の上面の外周部に電極7が設けられているとともに絶縁基体1の上側主面の固体撮像素子5の周囲に電極パッド6が設けられ、電極7および電極パッド6がボンディングワイヤ8を介して電気的に接続されており、延出部3aは、その下面が開口側が薄くなるように傾斜していることが好ましい。これにより、延出部3aの下面がボンディングワイヤ8に接触しないようにして固体撮像装置を薄型化することができる。また、枠体3が電気的に絶縁性のものであれば、延出部3aにボンディングワイヤ8が接していてもよく、その場合さらなる薄型化が可能になる。
【0032】
また上記構成において、延出部3aの開口側の端が曲面状に面取りされているか、上下方向の幅を有するように若干の厚みがあることがよい。これにより、延出部3aの開口側の端が欠けたり破損するのを防ぐことができる。
【0033】
また、延出部3aの下面の上面に対する傾斜角度は15〜45度がよい。15度未満では、延出部3aの強度が低下して延出部3aが破損し易くなる。45℃を超えると、延出部3aの下面がボンディングワイヤ8に接触し易くなるとともに、延出部3aの下面で反射された光が受光部へ入りこみ易くなる。
【0034】
さらに、延出部3aの下面は全体が傾斜していなくともよく、延出部3aの下面の枠体3内面側が上面に平行になっていてもよい。この場合、延出部3aの強度が高くなるとともに、延出部3aの下面で反射された光のうち受光部へ向かう成分が小さくなる。
【0035】
また、本発明の固体撮像装置において、絶縁基体1と枠体3とは、樹脂接合材としてのエポキシ樹脂等の紫外線硬化性樹脂2aを介して接合される。この場合、樹脂接合材は熱硬化性樹脂であってもよい。このような固体撮像装置において、図3に示すように、電極パッド6は、それに接続されたボンディングワイヤ8の一部とともに絶縁基体1と枠体3とを接合する樹脂接合材で覆われていることが好ましい。
【0036】
本発明の固体撮像装置は、上記の構成により、電極パッド6とそれに接続されたボンディングワイヤ8の一部を樹脂接合材で覆うことにより、ボンディングワイヤ8の接続信頼性を向上させることができるとともに、電極パッド6を枠体3の下面近傍に配置することにより、固体撮像装置のより一層の小型化を達成することが可能となる。
【0037】
また、図3の構成において、枠体3の延出部3aはその下面の全体が傾斜していることが好ましい。即ち、延出部3aの下面の下端が絶縁基体1の上面に達しているのがよい。この場合、延出部3aの下面に段差等がないため、枠体3の作製が容易になり、また枠体3の体積が増大して強度が向上する。さらに、枠体3が白色のセラミックスから成る場合、枠体3は光が透過し易いものとなるが、枠体3の体積が増大することから、枠体3は光が透過しにくいものとなる。その結果、外部から余計な外光が侵入するのを抑えることができる。
【0038】
また、本発明の固体撮像装置は、母基板に絶縁基体1となる基板領域を多数を形成しておき、各基板領域に枠体3および固体撮像素子5を載置固定し、ボンディングワイヤ8により電気的な接続を行ない蓋体4で封止した後、最後にダイシング法等により個々の固体撮像装置に切断し分割することにより作製してもよい。その際、蓋体4として大型の母蓋体を用い、母基板と母蓋体とを同時に切断し分割するようにしてもよい。
【0039】
また、絶縁基体1と枠体3、枠体3と蓋体4、および絶縁基体1と固体撮像素子5とが、常温下で紫外線硬化性樹脂2a〜2cによって接着されるようにすると、接着のための加熱工程が省かれるため、絶縁基体1と固体撮像素子5との熱膨張係数の差に起因する反りが発生せず、受光画像に歪みなどが発生しないため、より一層高い信頼性の固体撮像装置を作製することができ、好ましい。
【0040】
さらに、枠体3と蓋体4との接合も紫外線硬化性樹脂2bによって行われるため、固体撮像素子5を載置してから蓋体4を取り付けて封止するまで、オーブン等の中に長時間放置する必要がなくなる。その結果、固体撮像装置の内部にダスト、異物等の混入がなくなり、製造歩留まりを飛躍的に向上させ得る。
【0041】
またエポキシ樹脂等の紫外線硬化性樹脂2bは、余計な外光の入射を遮断するために、上記したような樹脂に、黒色,茶褐色,暗緑色,濃青色等の暗色系の顔料や染料を混入させてもよい。
【0042】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行なうことは何等差し支えない。
【0043】
【発明の効果】
本発明の固体撮像装置は、枠体の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部が設けられていることから、遮光部としての延出部が固体撮像装置内で位置ずれすることはなく、高い位置精度および寸法精度で遮光部を形成することができ、固体撮像装置内での光の乱反射を効果的に抑えることができる。また、別体の遮光板を設ける必要もないので、製造工程が簡略化されて、固体撮像装置を歩留まり良く低コストで製造できる。
【0044】
さらに、枠体に一体に形成された延出部の上面に蓋体を接合できるので、小型の固体撮像装置の場合にも蓋体と枠体との接合面積を大きく取ることができ、蓋体と枠体とを強固に接合できる。従って、接合および気密の信頼性に優れた小型の固体撮像装置とすることができる。
【0045】
本発明の固体撮像装置は、好ましくは固体撮像素子の上面の外周部に電極が設けられているとともに絶縁基体の上側主面の固体撮像素子の周囲に電極パッドが設けられ、電極および電極パッドがボンディングワイヤを介して電気的に接続されており、延出部は、その下面が開口側が薄くなるように傾斜していることから、延出部の下面がボンディングワイヤに接触しないようにして固体撮像装置を薄型化することができる。また、枠体が電気的に絶縁性のものであれば、延出部にボンディングワイヤが接していてもよく、その場合さらなる薄型化が可能になる。
【0046】
本発明の固体撮像装置は、より好ましくは電極パッドはそれに接続されたボンディングワイヤの一部とともに絶縁基体と枠体とを接合する樹脂接合材で覆われていることから、ボンディングワイヤの接続信頼性を向上させることができるとともに、電極パッドを枠体の下面近傍に配置することができ、固体撮像装置のより一層の小型化を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体撮像装置の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】従来の固体撮像装置の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の固体撮像装置の実施の形態の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:絶縁基体
2a,2b,2c:紫外線硬化性樹脂
3:枠体
3a:延出部
4:蓋体
5:固体撮像素子
6:電極パッド
7:電極
8:ボンディングワイヤ
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォトダイオード(PD),ラインセンサ,イメージセンサ等の固体撮像素子またはこれらの画像撮像部を有する半導体素子を具備した固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のPD,ラインセンサ,イメージセンサ等の固体撮像素子またはこれらの画像撮像部を有する半導体素子を具備した固体撮像装置を図2に示す。図2において、101は絶縁基体、104は蓋体、105は固体撮像素子であり、絶縁基体101と蓋体104と固体撮像素子105とから固体撮像装置が基本的に構成される。
【0003】
この絶縁基体101はセラミックス等からなり、絶縁基体101の底板部の上面の外周部に、別体の枠状の側壁部が設けられている。絶縁基体101の底板部と側壁部とは一体的に形成されていてもよい。また、絶縁基体101の上側主面に形成された凹部の底面の外周部には電極パッド106が設けられている。
【0004】
固体撮像素子105は、絶縁基体101の凹部の底面に載置され接着固定されており、固体撮像素子105の上面の中央部には受光部が、外周部には電極107が設けられている。電極107と電極パッド106とは、Au,Al等からなるボンディングワイヤ108により電気的に接続される。また、蓋体104が樹脂層102を介して絶縁基体101の側壁部の上面に接着固定される。そして絶縁基体101の凹部の底面の最外周部に固体撮像素子105を囲むように、Feを主成分とするFe−Ni−Co合金等からなる遮光板109が設けられており、遮光板109は固体撮像素子105の上面よりも高い位置に設置されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−178168号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の固体撮像装置においては、固体撮像装置内の固体撮像素子105に外部より入射する光の一部が、遮光板109と固体撮像素子105との隙間を通過し、固体撮像素子105の側面や固体撮像素子105の下面を固定するための接着剤等で反射し、さらにその反射光が固体撮像装置内部で乱反射し、その結果、固体撮像素子105の受光部に入り込んで固体撮像素子105が正常に作動しない場合があるという問題があった。
【0007】
このような問題があることから、例えば固体撮像装置をカメラ等に組み込んだ場合、固体撮像装置内部で乱反射光が発生し、画像の取り込みに不具合が生じるといった問題点が発生していた。
【0008】
また、固体撮像装置内に表面を黒色に加工したアルミ板等を挿入し遮光板としているが、遮光板が基体と別体のものであることから、固体撮像装置内で位置ずれを起こし易く、そのため固体撮像装置内での光の乱反射が生じ易いものとなっていた。またこの場合、固体撮像装置の構造が複雑になり、製造工程が増加するとともに製造の作業性が悪くなり、小型化やコストダウンが行なえないという問題点があった。
【0009】
従って、本発明は上記従来の問題に鑑みて完成されたものであり、その目的は、固体撮像装置内部で外光の入射による乱反射光が発生するのを抑制して固体撮像素子の受光部に乱反射光が入り込むのを防いで固体撮像装置の受光特性を良好なものとするとともに、固体撮像装置の小型化やコストダウンを達成することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の固体撮像装置は、上側主面の中央部に固体撮像素子の載置部を有する絶縁基体と、該絶縁基体の前記上側主面の外周部に前記載置部を囲繞するように接合された枠体と、前記載置部に載置された上面の中央部に受光部を有する固体撮像素子と、前記枠体の上面に接合された蓋体とを具備した固体撮像装置において、前記枠体の内面の上側に前記受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
本発明の固体撮像装置は、枠体の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部が設けられていることから、遮光部としての延出部が固体撮像装置内で位置ずれすることはなく、高い位置精度および寸法精度で遮光部を形成することができ、固体撮像装置内での光の乱反射を効果的に抑えることができる。また、別体の遮光板を設ける必要もないので、製造工程が簡略化されて、固体撮像装置を歩留まり良く低コストで製造できる。
【0012】
さらに、枠体に一体に形成された延出部の上面に蓋体を接合できるので、小型の固体撮像装置の場合にも蓋体と枠体との接合面積を大きく取ることができ、蓋体と枠体とを強固に接合できる。従って、接合および気密の信頼性に優れた小型の固体撮像装置とすることができる。
【0013】
本発明の固体撮像装置において、好ましくは、前記固体撮像素子の上面の外周部に電極が設けられているとともに前記絶縁基体の前記上側主面の前記固体撮像素子の周囲に電極パッドが設けられ、前記電極および前記電極パッドがボンディングワイヤを介して電気的に接続されており、前記延出部は、その下面が前記開口側が薄くなるように傾斜していることを特徴とする。
【0014】
本発明の固体撮像装置は、固体撮像素子の上面の外周部に電極が設けられているとともに絶縁基体の上側主面の固体撮像素子の周囲に電極パッドが設けられ、電極および電極パッドがボンディングワイヤを介して電気的に接続されており、延出部は、その下面が開口側が薄くなるように傾斜していることから、延出部の下面がボンディングワイヤに接触しないようにして固体撮像装置を薄型化することができる。また、枠体が電気的に絶縁性のものであれば、延出部にボンディングワイヤが接していてもよく、その場合さらなる薄型化が可能になる。
【0015】
また、本発明の固体撮像装置において、より好ましくは、電極パッドは、それに接続された前記ボンディングワイヤの一部とともに前記絶縁基体と前記枠体とを接合する樹脂接合材で覆われていることを特徴とする。
【0016】
本発明の固体撮像装置は、電極パッドはそれに接続されたボンディングワイヤの一部とともに絶縁基体と枠体とを接合する樹脂接合材で覆われていることから、ボンディングワイヤの接続信頼性を向上させることができるとともに、電極パッドを枠体の下面近傍に配置することができ、固体撮像装置のより一層の小型化を達成することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の固体撮像装置について以下に詳細に説明する。図1は、本発明の固体撮像装置の断面図である。図1において、1は絶縁基体、2aは絶縁基体1と枠体3とを接合する紫外線硬化性樹脂、2bは枠体3と蓋体4とを接合する紫外線硬化性樹脂、2cは絶縁基体1と固体撮像素子5とを接合する紫外線硬化性樹脂、3は枠体、4は蓋体、5は固体撮像素子である。
【0018】
本発明の固体撮像装置は、上側主面の中央部に固体撮像素子5の載置部を有する絶縁基体1と、絶縁基体1の上側主面の外周部に載置部を囲繞するように接合された枠体3と、載置部に載置された上面の中央部に受光部を有する固体撮像素子5と、枠体3の上面に接合された蓋体4とを具備し、枠体3の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部3aが設けられている。
【0019】
本発明の絶縁基体1は、アルミナ(Al2O3)質焼結体(アルミナセラミックス),窒化アルミニウム(AlN)質焼結体,炭化珪素(SiC)質焼結体,窒化珪素(Si3N4)質焼結体,ガラスセラミックス等の焼結体(セラミックス)からなり、その上側主面の固体撮像素子5の周囲には固体撮像素子5と電気的に接続される電極パッド6が形成されている。
【0020】
枠体3は、アルミナセラミックス、ムライト(3Al2O3・2SiO2)セラミックス等のセラミック材料、ガラスセラミック材料等の無機材料、または四ふっ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン:PTFE)、四ふっ化エチレン・エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂:ETFE)、四ふっ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂:PFA)等のフッ素樹脂、ガラスエポキシ樹脂、ビスマレイドトリアジン樹脂、ポリイミド等の樹脂系材料によって形成される。
【0021】
この枠体3は、固体撮像素子5に横方向から光が入って受光画像のノイズ等の原因とならないようにするために、顔料や染料を混入させることによって、黒色、黒灰色、茶色、褐色、黒褐色、濃緑色、濃青色、青緑色、濃紫色、暗赤色等の暗色系に着色されているのがよく、黒色などの極暗色系が好ましい。
【0022】
蓋体4は、高い光透過率、製造のし易さ、化学的安定性、強度等の点で、ソーダガラス等のガラス、プラスチック、サファイア(アルミナの単結晶)、石英等から成るのが好ましい。
【0023】
固体撮像素子5は、PD,ラインセンサ,イメージセンサ,CCD(Charge Coupled Device),EPROM(Erasable Programmable ROM)等の固体撮像素子、またはこれらの撮像部を有する光半導体素子から成るものである。
【0024】
ボンディングワイヤ8は、ボンディング装置によって固体撮像素子5の電極7と絶縁基体1の電極パッド6とを電気的に接続する細線で、Au,Al等からなる。
【0025】
本発明において、枠体3の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部3aが設けられている。この延出部3aは、固体撮像装置を上方からみた際に固体撮像素子5の受光部のみを露出させるものであり、蓋体4を通って固体撮像装置内部に入射しようとする光のうち、固体撮像素子5の受光部に受光されない余分な光が固体撮像装置内部に入り込むのを防止する機能を有する。例えば、枠体3をアルミナセラミックスや樹脂等で形成するときに、その内面の上側が固体撮像装置の内側に張り出すように一体に形成することによって、延出部3aが形成される。
【0026】
枠体3の内面に延出部3aを設けることにより、蓋体4の直上方から固体撮像装置の正面に入射する光は、延出部3aにより形成された開口を経て受光部にほとんど入射し、受光部の周辺には入射しないこととなる。その結果、固体撮像装置内部で反射した乱反射光が受光部にほとんど入射しないので、受光画像の歪みを大幅に抑えることができる。
【0027】
また、延出部3aは枠体3に一体に形成されていることから、延出部3aが固体撮像装置内で位置ずれすることがなく、延出部3aの位置精度および寸法精度を良好とすることができる。その結果、固体撮像装置内での光の乱反射を効果的に防止することができる。また、従来のように別体の遮光板等を枠体に接着する必要もないので、製造工程が簡略化されて固体撮像装置を高い歩留まりで容易かつ低コストで製造することができる。
【0028】
また、枠体3の上面は延出部3aの上面を含む広いものとなるため、枠体3の上面に蓋体4を強固に接合することができる。その結果、固体撮像装置が小型化された場合でも、蓋体4と枠体3との接合面積を大きく取ることができ、蓋体4と枠体3とが強固に接合された、接合および気密の信頼性に優れた小型の固体撮像装置となる。したがって、このように枠体3の上面と延出部3aの上面とが略面一になっていることが好ましい。
【0029】
このような延出部3aは、枠体3がアルミナセラミックス等のセラミックスから成る場合、複数のアルミナセラミックスのグリーンシートを積層し焼成することにより枠体を形成する際に、複数の枠状のグリーンのうち一部のグリーンシートにおいて延出部3aが形成されるように中央部の貫通孔の開口を小さくすることによって形成される。また、金型を用いてアルミナ粉末等のセラミック材料粉末をプレス成型し焼成することにより、枠体3に延出部3aを形成することもできる。また、枠体3が樹脂から成る場合、枠体3に延出部3aが形成されるような金型を用いて樹脂を成型する方法を用いることができる。
【0030】
延出部3aは、固体撮像素子5の上面の受光部と略同じ形状の開口を形成するような大きさであり、また光を吸収し遮断するために色は黒色、褐色、濃紺色等の暗色が好ましい。また、枠体3および延出部3aが白色である場合、延出部3aの下面および枠体3の内面に黒色等の暗色系の樹脂等から成るコーティングを施してもよい。
【0031】
本発明において、固体撮像素子5の上面の外周部に電極7が設けられているとともに絶縁基体1の上側主面の固体撮像素子5の周囲に電極パッド6が設けられ、電極7および電極パッド6がボンディングワイヤ8を介して電気的に接続されており、延出部3aは、その下面が開口側が薄くなるように傾斜していることが好ましい。これにより、延出部3aの下面がボンディングワイヤ8に接触しないようにして固体撮像装置を薄型化することができる。また、枠体3が電気的に絶縁性のものであれば、延出部3aにボンディングワイヤ8が接していてもよく、その場合さらなる薄型化が可能になる。
【0032】
また上記構成において、延出部3aの開口側の端が曲面状に面取りされているか、上下方向の幅を有するように若干の厚みがあることがよい。これにより、延出部3aの開口側の端が欠けたり破損するのを防ぐことができる。
【0033】
また、延出部3aの下面の上面に対する傾斜角度は15〜45度がよい。15度未満では、延出部3aの強度が低下して延出部3aが破損し易くなる。45℃を超えると、延出部3aの下面がボンディングワイヤ8に接触し易くなるとともに、延出部3aの下面で反射された光が受光部へ入りこみ易くなる。
【0034】
さらに、延出部3aの下面は全体が傾斜していなくともよく、延出部3aの下面の枠体3内面側が上面に平行になっていてもよい。この場合、延出部3aの強度が高くなるとともに、延出部3aの下面で反射された光のうち受光部へ向かう成分が小さくなる。
【0035】
また、本発明の固体撮像装置において、絶縁基体1と枠体3とは、樹脂接合材としてのエポキシ樹脂等の紫外線硬化性樹脂2aを介して接合される。この場合、樹脂接合材は熱硬化性樹脂であってもよい。このような固体撮像装置において、図3に示すように、電極パッド6は、それに接続されたボンディングワイヤ8の一部とともに絶縁基体1と枠体3とを接合する樹脂接合材で覆われていることが好ましい。
【0036】
本発明の固体撮像装置は、上記の構成により、電極パッド6とそれに接続されたボンディングワイヤ8の一部を樹脂接合材で覆うことにより、ボンディングワイヤ8の接続信頼性を向上させることができるとともに、電極パッド6を枠体3の下面近傍に配置することにより、固体撮像装置のより一層の小型化を達成することが可能となる。
【0037】
また、図3の構成において、枠体3の延出部3aはその下面の全体が傾斜していることが好ましい。即ち、延出部3aの下面の下端が絶縁基体1の上面に達しているのがよい。この場合、延出部3aの下面に段差等がないため、枠体3の作製が容易になり、また枠体3の体積が増大して強度が向上する。さらに、枠体3が白色のセラミックスから成る場合、枠体3は光が透過し易いものとなるが、枠体3の体積が増大することから、枠体3は光が透過しにくいものとなる。その結果、外部から余計な外光が侵入するのを抑えることができる。
【0038】
また、本発明の固体撮像装置は、母基板に絶縁基体1となる基板領域を多数を形成しておき、各基板領域に枠体3および固体撮像素子5を載置固定し、ボンディングワイヤ8により電気的な接続を行ない蓋体4で封止した後、最後にダイシング法等により個々の固体撮像装置に切断し分割することにより作製してもよい。その際、蓋体4として大型の母蓋体を用い、母基板と母蓋体とを同時に切断し分割するようにしてもよい。
【0039】
また、絶縁基体1と枠体3、枠体3と蓋体4、および絶縁基体1と固体撮像素子5とが、常温下で紫外線硬化性樹脂2a〜2cによって接着されるようにすると、接着のための加熱工程が省かれるため、絶縁基体1と固体撮像素子5との熱膨張係数の差に起因する反りが発生せず、受光画像に歪みなどが発生しないため、より一層高い信頼性の固体撮像装置を作製することができ、好ましい。
【0040】
さらに、枠体3と蓋体4との接合も紫外線硬化性樹脂2bによって行われるため、固体撮像素子5を載置してから蓋体4を取り付けて封止するまで、オーブン等の中に長時間放置する必要がなくなる。その結果、固体撮像装置の内部にダスト、異物等の混入がなくなり、製造歩留まりを飛躍的に向上させ得る。
【0041】
またエポキシ樹脂等の紫外線硬化性樹脂2bは、余計な外光の入射を遮断するために、上記したような樹脂に、黒色,茶褐色,暗緑色,濃青色等の暗色系の顔料や染料を混入させてもよい。
【0042】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行なうことは何等差し支えない。
【0043】
【発明の効果】
本発明の固体撮像装置は、枠体の内面の上側に受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部が設けられていることから、遮光部としての延出部が固体撮像装置内で位置ずれすることはなく、高い位置精度および寸法精度で遮光部を形成することができ、固体撮像装置内での光の乱反射を効果的に抑えることができる。また、別体の遮光板を設ける必要もないので、製造工程が簡略化されて、固体撮像装置を歩留まり良く低コストで製造できる。
【0044】
さらに、枠体に一体に形成された延出部の上面に蓋体を接合できるので、小型の固体撮像装置の場合にも蓋体と枠体との接合面積を大きく取ることができ、蓋体と枠体とを強固に接合できる。従って、接合および気密の信頼性に優れた小型の固体撮像装置とすることができる。
【0045】
本発明の固体撮像装置は、好ましくは固体撮像素子の上面の外周部に電極が設けられているとともに絶縁基体の上側主面の固体撮像素子の周囲に電極パッドが設けられ、電極および電極パッドがボンディングワイヤを介して電気的に接続されており、延出部は、その下面が開口側が薄くなるように傾斜していることから、延出部の下面がボンディングワイヤに接触しないようにして固体撮像装置を薄型化することができる。また、枠体が電気的に絶縁性のものであれば、延出部にボンディングワイヤが接していてもよく、その場合さらなる薄型化が可能になる。
【0046】
本発明の固体撮像装置は、より好ましくは電極パッドはそれに接続されたボンディングワイヤの一部とともに絶縁基体と枠体とを接合する樹脂接合材で覆われていることから、ボンディングワイヤの接続信頼性を向上させることができるとともに、電極パッドを枠体の下面近傍に配置することができ、固体撮像装置のより一層の小型化を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体撮像装置の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】従来の固体撮像装置の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の固体撮像装置の実施の形態の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:絶縁基体
2a,2b,2c:紫外線硬化性樹脂
3:枠体
3a:延出部
4:蓋体
5:固体撮像素子
6:電極パッド
7:電極
8:ボンディングワイヤ
Claims (3)
- 上側主面の中央部に固体撮像素子の載置部を有する絶縁基体と、該絶縁基体の前記上側主面の外周部に前記載置部を囲繞するように接合された枠体と、前記載置部に載置された上面の中央部に受光部を有する固体撮像素子と、前記枠体の上面に接合された蓋体とを具備した固体撮像装置において、前記枠体の内面の上側に前記受光部に対向する開口を形成するように内側に張り出した延出部が設けられていることを特徴とする固体撮像装置。
- 前記固体撮像素子の上面の外周部に電極が設けられているとともに前記絶縁基体の前記上側主面の前記固体撮像素子の周囲に電極パッドが設けられ、前記電極および前記電極パッドがボンディングワイヤを介して電気的に接続されており、前記延出部は、その下面が前記開口側が薄くなるように傾斜していることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記電極パッドは、それに接続された前記ボンディングワイヤの一部とともに前記絶縁基体と前記枠体とを接合する樹脂接合材で覆われていることを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
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JP2002367242A JP2004228607A (ja) | 2002-11-27 | 2002-12-18 | 固体撮像装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014241376A (ja) * | 2013-06-12 | 2014-12-25 | 住友電気工業株式会社 | イメージセンサ |
JP2018535549A (ja) * | 2015-10-28 | 2018-11-29 | 蘇州晶方半導体科技股▲分▼有限公司China Wafer Level Csp Co., Ltd. | 画像検知チップ実装構造および実装方法 |
-
2002
- 2002-12-18 JP JP2002367242A patent/JP2004228607A/ja active Pending
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