JP2004228331A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Hiroyuki Kouchi
博行 口地
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Abstract

【課題】MIMキャパシタを回路素子として含む半導体装置において、上部電極用金属膜を形成する際、厚さの薄い部分があったとしても、エッチングによる接続不良を発生させることがない半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】下部電極上に、誘電体膜及び上部電極用金属膜を積層形成し、上部電極用金属膜の一部をエッチングして上部電極を形成するMIMキャパシタを形成する際、少なくとも下部電極がエッチングされるのを防止する保護層を、MIMキャパシタ形成予定領域から延出する誘電体膜の下層又は金属膜の上層の一部を被覆するように形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、MIM(Metal−Insulator−Metal)キャパシタを回路素子として含む半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
MIMキャパシタを回路素子として含む半導体装置では、半導体基板上に形成されたLOCOS酸化膜上にMIMキャパシタが形成される(特許文献1図8乃至図11参照)。あるいは、LOCOS酸化膜上に形成された層間絶縁膜上に形成される。このようなMIMキャパシタでは、下部電極を半導体基板のコンタクト部に接続する場合がある。図2(a)〜(c) は、この種のMIMキャパシタの製造方法を説明するための工程順の断面図である。図中、1は半導体基板、2はLOCOS 酸化膜、3は層間絶縁膜、4は下部電極、5はコンタクト部、7はMIMキャパシタの構成要素である誘電体膜、8は上部電極用金属膜、9はフォトレジスト、10は上部電極を示す。
【0003】
半導体基板1のLOCOS 酸化膜2の上に、BPSG(Boron doped Phosphosilicate Glass)等よりなる層間絶縁膜3を形成し、半導体基板1の一部を露出させ、コンタクト部5を形成した後、スパッタにより、下部電極4を形成する(図2a)。
【0004】
次に、プラズマCVD法により下部電極4上に誘電体膜7を形成し、更に、その上に上部電極用金属膜8をスパッタ法により形成する(図2b)。
【0005】
次に、上部電極用金属膜8上に、フォトレジスト9をパターニングし、反応性イオンエッチングにより露出する上部電極用金属膜8をエッチング除去し、上部電極10を形成する(図2c)。このとき、上部電極用金属膜8を完全にエッチング除去するためにオーバーエッチングを行う。その結果、誘電体膜7の一部がエッチングされてしまう。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−252421号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図2(b) に示すように、コンタクト部5の誘電体膜7及び上部電極用金属膜8の膜厚は、層間絶縁膜3上の平坦な部分に比べ著しく薄くなっている。このような構造のMIMキャパシタにおいて、上記のようなオーバーエッチングを行うと、コンタクト部5の誘電体膜7や下部電極5がエッチングされてしまう。図2(c)に示すように、誘電体膜7がエッチングされたのみであれば問題ないが、下部電極4が半導体基板1を露出する程エッチングしてしまうと、接続不良が発生してしまう。
【0008】
このような接続不良を防止するには、上部電極用金属膜8や誘電体膜7の成膜条件を適正化し、コンタクト部5に形成される膜厚を平坦部とほぼ等しくする方法が考えられる。しかし、このような方法を採用したとしても、デザインルールが縮小された場合、コンタクト部のアスペクト比が大きくなり、またコンタクト部の膜厚が薄くなるという問題が発生してしまい、下部電極がエッチングされる問題を解消することはできない。
【0009】
本発明は、上記問題点を解消することを目的としたもので、MIMキャパシタを回路素子として含む半導体装置において、上部電極用金属膜を形成する際、厚さの薄い部分があったとしても、エッチングによる接続不良を発生させることがない半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、下部電極上に、誘電体膜及び上部電極用金属膜を積層形成し、前記上部電極用金属膜の一部をエッチングして上部電極を形成するMIMキャパシタを回路素子として含む半導体装置の製造方法において、前記下部電極を形成する工程と、該下部電極上に、前記誘電体膜及び前記上部電極用金属膜を積層形成する工程と、前記上部電極用金属膜の前記エッチングの際、少なくとも前記下部電極がエッチングされるのを防止する保護層を、前記MIMキャパシタ形成予定領域から延出する前記誘電体膜の下層又は前記金属膜の上層の一部を被覆するように形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1(a)〜(d) は、本発明の半導体装置の実施形態の説明図である。先ず、従来例と同様に、半導体基板1のLOCOS酸化膜2の上にBPSG等よりなる層間絶縁膜3を形成し、所望の位置にコンタクト部5を形成する。その後、スパッタ法により、下部電極4を形成する(図1a)。
【0012】
次に、SOG(Spin On Glass)等のギャップフィル材料を塗布する。下部電極4上の不要なギャップフィル材料は、ウエットエッチング又はドライエッチングによりエッチバックし、コンタクト部5の凹部に選択的にギャップフィル材料を埋め込み、保護層6を形成する。(図1b)。
【0013】
次に、プラズマCVD法により誘電体膜7を形成し、更に、その上に上部電極用金属膜8をスパッタ法により形成する(図1c)。このとき、コンタクト部5の下部電極4上には保護層6が埋め込まれているため、コンタクト形成に伴う段差は緩和されており、その上に形成される誘電体膜7及び上部電極用金属膜8の膜厚は平坦な部分とほぼ等しくなる。
【0014】
続いて、上部電極用金属膜8の上に、フォトレジスト9をパターニングし、反応性イオンエッチングにより露出する上部電極用金属膜8をエッチング除去し、上部電極10を形成する(図1d)。
【0015】
この場合、コンタクト部5上の誘電体膜7のエッチングによる残りの膜厚は平坦な部分とほぼ等しくなるので、下部電極4がエッチングされることはない。また、たとえ誘電体膜7が全てエッチングされたとしても、保護層6により下部電極4は保護されることになる。
【0016】
なお上記実施例では、保護層6を誘電体膜の下層、即ち誘電体膜7と下部電極4との間に設けているが、本発明はこれに限定されるものではない。上部電極用金属膜8の上層に保護層6を設けることも可能である。この場合、コンタクト部5に形成される上部電極用金属膜8及び誘電体膜7の膜厚は薄くなってしまうが、保護層6でこれらを被覆しているため、下部電極のエッチングを防止するという目的は達成される。
【0017】
また上記実施形態は、誘電体膜や上部電極の膜厚が薄くなる部分が半導体基板1が露出するコンタクト部5の上方である場合を例にとり説明したが、本発明はコンタクト部5に限るものではない。構造的に段差が大きくアスペクト比が高い部分では、その上に形成される誘電体膜や上部電極用金属膜の膜厚は一般的に薄くなるので、これらの膜厚が薄くなる部分にも、上記同様な保護層を設けることにより、上部電極エッチングの際の保護効果が得られる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、MIMキャパシタを回路素子として含む半導体装置において、下部電極の上に形成される誘電体膜又は上部電極用金属膜の膜厚が薄くなる部分に、上部電極のパターニングの際、下部電極のエッチングを防止する保護層を設けたものであり、コンタクト部などの段差の大きい部分をもつ半導体装置に適用すると、上部電極をエッチング形成する際の下部電極のエッチングを防止し、接続不良発生を防止することができる。
【0019】
本発明は、上部電極、誘電体膜のコンタクト部の被覆性、上部電極用金属膜のエッチングの選択比に依存せず、下部電極のエッチングによる接続不良を防止することができるため、デザインル−ルの縮小化への対応も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の実施形態の説明図である。
【図2】従来のMIMキャパシタの製造方法の説明図である。
【符号の説明】
1:半導体基板、2:LOCOS 酸化膜、3:層間絶縁膜、4:下部電極、5:コンタクト部、6:保護層、7:誘電体膜、8:上部電極用金属膜、9:フォトレジスト、10:上部電極

Claims (1)

  1. 下部電極上に、誘電体膜及び上部電極用金属膜を積層形成し、前記上部電極用金属膜の一部をエッチングして上部電極を形成するMIMキャパシタを回路素子として含む半導体装置の製造方法において、
    前記下部電極を形成する工程と、
    該下部電極上に、前記誘電体膜及び前記上部電極用金属膜を積層形成する工程と、
    前記上部電極用金属膜の前記エッチングの際、少なくとも前記下部電極がエッチングされるのを防止する保護層を、前記MIMキャパシタ形成予定領域から延出する前記誘電体膜の下層又は前記金属膜の上層の一部を被覆するように形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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