JP2004228232A - 不揮発性半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】不揮発性半導体記憶装置の電荷保持特性を向上させる。
【解決手段】半導体基板1上に下層より順にトンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5からなる積層電極を形成する。次に、この積層電極表面を含む半導体基板1上を覆うように、CVD法を用いて、トンネル酸化膜2とほぼ同程度の膜厚の保護酸化膜6を形成する。次に、積層電極の両側の半導体基板1中にソース領域6およびドレイン領域7を形成する。次に、半導体基板1に対して酸化を伴う熱処理を行う。このようにすれば、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端は尖った形状とならず、ここで電界集中が起こらないらため、浮遊ゲート電極に蓄積された電荷の保持特性が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】半導体基板1上に下層より順にトンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5からなる積層電極を形成する。次に、この積層電極表面を含む半導体基板1上を覆うように、CVD法を用いて、トンネル酸化膜2とほぼ同程度の膜厚の保護酸化膜6を形成する。次に、積層電極の両側の半導体基板1中にソース領域6およびドレイン領域7を形成する。次に、半導体基板1に対して酸化を伴う熱処理を行う。このようにすれば、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端は尖った形状とならず、ここで電界集中が起こらないらため、浮遊ゲート電極に蓄積された電荷の保持特性が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体記憶装置の製造方法、例えばスタック構造の浮遊ゲート電極型不揮発性半導体記憶装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
不揮発性半導体記憶装置は、浮遊ゲート電極に電荷を蓄積させることで、データを書き込む。製品の保証期間中は、誤読み出しが起こらないように蓄積した電荷を保持する必要がある。
【0003】
また、複数の不揮発性半導体記憶装置の制御ゲート電極、ドレインをそれぞれ共通に接続し、マトリックスに配置してメモリセルアレイが構成される。制御ゲート電極の共通接続線をワード線、ドレインの共通接続線をビット線と呼ぶ。任意の選択された不揮発性半導体記憶装置に書き込みを行う場合、選択された不揮発性半導体記憶装置と接続された、ワード線とビット線に所定の書き込み電圧を印加する。このとき、選択された不揮発性半導体記憶装置と同一ワード線上または同一ビット線上の非選択の不揮発性半導体記憶装置は、それぞれ制御ゲート電極あるいはドレインのうちのどちらか一方のみの書き込み電圧が印加される。
【0004】
このような、レイアウトに依存する非選択の不揮発性半導体記憶装置に対する不必要な電圧印加を、ディスターブと呼ぶ。書き込み時、読み出し時それぞれ上記のディスターブは起こる。このディスターブ状態において蓄積した電荷を保持する必要がある。
【0005】
上記した従来の不揮発性半導体記憶装置の一般的な製造方法について、図2を参照しながら以下において説明する(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
まず、図2(a)に示すように、半導体基板1上の非活性領域にフィールド酸化膜(図示せず)を形成する。つぎに、半導体基板1上の活性領域に膜厚が8nm〜15nmのトンネル酸化膜2を形成する。つぎに、トンネル酸化膜2上およびフィールド酸化膜上を含む半導体基板1の全面に浮遊ゲート電極3となる第1導電層を形成する。つぎに、第1導電層にゲート幅を規定するパターニングを施し、フィールド酸化膜上の第1導電層を除去する。つぎに、第1導電層の表面上に絶縁膜を形成する。つぎに、絶縁膜上及びフィールド酸化膜上を含む半導体基板1の全面上に制御ゲート電極5となる第2導電層を形成する。つぎに、第2導電層に活性領域においてゲート長を規定し、非活性領域においてワード線幅を規定するパターニングおよび第1導電層に活性領域においてゲート長を規定するパターニングをそれぞれ順次行い、第2導電層で制御ゲート電極5およびワード線を形成するとともに、絶縁膜で層間絶縁膜4および第1導電層で浮遊ゲート電極3を形成する。
【0007】
つぎに、図2(b)に示すように、例えばCVD法による膜厚20nmから30nmの保護酸化膜6をトンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5を覆うように形成する。
【0008】
つぎに、図2(c)に示すように、トンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5の両側の半導体基板1中にイオン注入して、ソース領域7およびドレイン領域8を形成する。つぎに、ソース領域7およびドレイン領域8の活性化およびアニールするための酸化を兼ねた熱処理を行う。
以上により、不揮発性半導体記憶装置が完成する。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−111870号公報(第5−6頁、図2)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術においては、ソース領域7、ドレイン領域8を活性化およびアニールするための酸化を伴う熱処理時に、制御ゲート電極5、浮遊ゲート電極3が酸化される。
【0011】
浮遊ゲート電極3を覆っている保護酸化膜6の厚さは、トンネル酸化膜2に比べ比較的厚いため、図4に示すように、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端3aと保護酸化膜6の表面との間の最短距離aは、浮遊ゲート電極3の側面の中央部から上端にかけて部分3bと保護酸化膜6の表面との間の最短距離bに比べて長い。そのため、浮遊ゲート電極3の側面の中央部から上端にかけての部分3bは多く酸化され、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端3aは酸化が少ない。
【0012】
このため、不揮発性半導体記憶装置の完成後のトンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端3aにおける浮遊ゲート電極3の形状は、尖った形状となる。この尖った形状は電界集中によるリークの原因となり、これによって不揮発性半導体記憶装置の電荷保持特性が劣化するという課題があった。
【0013】
本発明は、上記従来のトンネル酸化膜上の浮遊ゲート電極側面の下端の尖りで起こる電界集中によるリークを回避することができる不揮発性半導体記憶装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板上に下層より順にトンネル酸化膜、浮遊ゲート電極、層間絶縁膜および制御ゲート電極からなる積層電極を形成する工程と、ついで積層電極表面を含む半導体基板上を覆うように、例えばCVD法を用いて、トンネル酸化膜とほぼ同程度の膜厚の保護酸化膜を形成する工程と、ついで積層電極の両側の半導体基板中にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、ついで半導体基板に対して酸化を伴う熱処理を行う工程とを含む。
【0015】
このような方法を採用したことにより、トンネル酸化膜上の浮遊ゲート電極側面の上部と下部とは同じように酸化されることになって、浮遊ゲート電極側面下部の酸化速度が上部の酸化速度より遅くなることはない。したがって、浮遊ゲート電極側面下端は尖った形状とならず、ここで電界集中が起こらない。そのため、浮遊ゲート電極に蓄積された電荷の保持特性を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1(a)〜(c)は、本発明による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における主要工程の断面図である。この断面は、特に不揮発性半導体記憶装置のゲート部分を示したものである。
【0018】
まず、図1(a)に示すように、半導体基板1上の非活性領域にフィールド酸化膜(図示せず)を形成する。つぎに、半導体基板1上の活性領域に膜厚が8nm〜15nmのトンネル酸化膜2を形成する。つぎに、トンネル酸化膜2上およびフィールド酸化膜上を含む半導体基板1の全面に浮遊ゲート電極3となる第1導電層を形成する。つぎに、第1導電層にゲート幅を規定するパターニングを施し、フィールド酸化膜上の第1導電層を除去する。つぎに、第1導電層の表面上に絶縁膜を形成する。つぎに、絶縁膜上及びフィールド酸化膜上を含む半導体基板1の全面上に制御ゲート電極5となる第2導電層を形成する。つぎに、第2導電層に活性領域においてゲート長を規定し、非活性領域においてワード線幅を規定するパターニングおよび第1導電層に活性領域においてゲート長を規定するパターニングをそれぞれ順次行い、第2導電層で制御ゲート電極5およびワード線を形成するとともに、絶縁膜で層間絶縁膜4および第1導電層で浮遊ゲート電極3を形成する。
【0019】
つぎに、図1(b)に示すように、例えばCVD法による膜厚8nmから15nmの保護酸化膜6をトンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5を覆うように形成する。この場合、保護酸化膜6の膜厚はトンネル酸化膜2とほぼ同程度の膜厚にしている。ほぼ同程度というのは、約0.7倍から1.3倍程度までの範囲である。
【0020】
つぎに、図1(c)に示すように、トンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5の両側の半導体基板1中にイオン注入して、ソース領域7およびドレイン領域8を形成する。つぎに、ソース領域7およびドレイン領域8の活性化およびアニールするための酸化を兼ねた熱処理を行う。
【0021】
この熱処理により浮遊ゲート電極3は酸化されるが、保護酸化膜6の膜厚がトンネル酸化膜1と同程度の膜厚であるため、図3に示すように、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端3aと保護酸化膜6の表面との間の最短距離aと、浮遊ゲート電極3の側面の中央部から上端にかけての部分3bと保護酸化膜6の表面との間の最短距離bとが、ほぼ等しくなる。
【0022】
このため、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の下端3aと浮遊ゲート電極3の側面の中央部から上端にかけての部分3bとはほぼ等しい膜厚だけ酸化されることになる。その結果、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の下端3aは加工直後と同等のほぼ直角に形成され、従来例のような尖った形状になることはない。このことにより浮遊ゲート電極3の下端3aで、電界集中が起きず、浮遊ゲート電極3に蓄積された電荷の保持特性を向上させることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の不揮発性半導体記憶装置の製造方法によれば、トンネル酸化膜上の浮遊ゲート電極の側面の下端は尖った形状とならず、ここで電界集中が起こらないらため、浮遊ゲート電極に蓄積された電荷の保持特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における製造工程を示す工程順断面図である。
【図2】従来技術による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における製造工程を示す工程順断面図である。
【図3】本発明の実施の形態による不揮発性半導体記憶装置の要部の拡大断面図である。
【図4】従来技術による不揮発性半導体記憶装置の要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 トンネル酸化膜
3 浮遊ゲート電極
4 層間絶縁膜
5 制御ゲート電極
6 保護酸化膜
7 ソース領域
8 ドレイン領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体記憶装置の製造方法、例えばスタック構造の浮遊ゲート電極型不揮発性半導体記憶装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
不揮発性半導体記憶装置は、浮遊ゲート電極に電荷を蓄積させることで、データを書き込む。製品の保証期間中は、誤読み出しが起こらないように蓄積した電荷を保持する必要がある。
【0003】
また、複数の不揮発性半導体記憶装置の制御ゲート電極、ドレインをそれぞれ共通に接続し、マトリックスに配置してメモリセルアレイが構成される。制御ゲート電極の共通接続線をワード線、ドレインの共通接続線をビット線と呼ぶ。任意の選択された不揮発性半導体記憶装置に書き込みを行う場合、選択された不揮発性半導体記憶装置と接続された、ワード線とビット線に所定の書き込み電圧を印加する。このとき、選択された不揮発性半導体記憶装置と同一ワード線上または同一ビット線上の非選択の不揮発性半導体記憶装置は、それぞれ制御ゲート電極あるいはドレインのうちのどちらか一方のみの書き込み電圧が印加される。
【0004】
このような、レイアウトに依存する非選択の不揮発性半導体記憶装置に対する不必要な電圧印加を、ディスターブと呼ぶ。書き込み時、読み出し時それぞれ上記のディスターブは起こる。このディスターブ状態において蓄積した電荷を保持する必要がある。
【0005】
上記した従来の不揮発性半導体記憶装置の一般的な製造方法について、図2を参照しながら以下において説明する(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
まず、図2(a)に示すように、半導体基板1上の非活性領域にフィールド酸化膜(図示せず)を形成する。つぎに、半導体基板1上の活性領域に膜厚が8nm〜15nmのトンネル酸化膜2を形成する。つぎに、トンネル酸化膜2上およびフィールド酸化膜上を含む半導体基板1の全面に浮遊ゲート電極3となる第1導電層を形成する。つぎに、第1導電層にゲート幅を規定するパターニングを施し、フィールド酸化膜上の第1導電層を除去する。つぎに、第1導電層の表面上に絶縁膜を形成する。つぎに、絶縁膜上及びフィールド酸化膜上を含む半導体基板1の全面上に制御ゲート電極5となる第2導電層を形成する。つぎに、第2導電層に活性領域においてゲート長を規定し、非活性領域においてワード線幅を規定するパターニングおよび第1導電層に活性領域においてゲート長を規定するパターニングをそれぞれ順次行い、第2導電層で制御ゲート電極5およびワード線を形成するとともに、絶縁膜で層間絶縁膜4および第1導電層で浮遊ゲート電極3を形成する。
【0007】
つぎに、図2(b)に示すように、例えばCVD法による膜厚20nmから30nmの保護酸化膜6をトンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5を覆うように形成する。
【0008】
つぎに、図2(c)に示すように、トンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5の両側の半導体基板1中にイオン注入して、ソース領域7およびドレイン領域8を形成する。つぎに、ソース領域7およびドレイン領域8の活性化およびアニールするための酸化を兼ねた熱処理を行う。
以上により、不揮発性半導体記憶装置が完成する。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−111870号公報(第5−6頁、図2)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術においては、ソース領域7、ドレイン領域8を活性化およびアニールするための酸化を伴う熱処理時に、制御ゲート電極5、浮遊ゲート電極3が酸化される。
【0011】
浮遊ゲート電極3を覆っている保護酸化膜6の厚さは、トンネル酸化膜2に比べ比較的厚いため、図4に示すように、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端3aと保護酸化膜6の表面との間の最短距離aは、浮遊ゲート電極3の側面の中央部から上端にかけて部分3bと保護酸化膜6の表面との間の最短距離bに比べて長い。そのため、浮遊ゲート電極3の側面の中央部から上端にかけての部分3bは多く酸化され、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端3aは酸化が少ない。
【0012】
このため、不揮発性半導体記憶装置の完成後のトンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端3aにおける浮遊ゲート電極3の形状は、尖った形状となる。この尖った形状は電界集中によるリークの原因となり、これによって不揮発性半導体記憶装置の電荷保持特性が劣化するという課題があった。
【0013】
本発明は、上記従来のトンネル酸化膜上の浮遊ゲート電極側面の下端の尖りで起こる電界集中によるリークを回避することができる不揮発性半導体記憶装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板上に下層より順にトンネル酸化膜、浮遊ゲート電極、層間絶縁膜および制御ゲート電極からなる積層電極を形成する工程と、ついで積層電極表面を含む半導体基板上を覆うように、例えばCVD法を用いて、トンネル酸化膜とほぼ同程度の膜厚の保護酸化膜を形成する工程と、ついで積層電極の両側の半導体基板中にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、ついで半導体基板に対して酸化を伴う熱処理を行う工程とを含む。
【0015】
このような方法を採用したことにより、トンネル酸化膜上の浮遊ゲート電極側面の上部と下部とは同じように酸化されることになって、浮遊ゲート電極側面下部の酸化速度が上部の酸化速度より遅くなることはない。したがって、浮遊ゲート電極側面下端は尖った形状とならず、ここで電界集中が起こらない。そのため、浮遊ゲート電極に蓄積された電荷の保持特性を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1(a)〜(c)は、本発明による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における主要工程の断面図である。この断面は、特に不揮発性半導体記憶装置のゲート部分を示したものである。
【0018】
まず、図1(a)に示すように、半導体基板1上の非活性領域にフィールド酸化膜(図示せず)を形成する。つぎに、半導体基板1上の活性領域に膜厚が8nm〜15nmのトンネル酸化膜2を形成する。つぎに、トンネル酸化膜2上およびフィールド酸化膜上を含む半導体基板1の全面に浮遊ゲート電極3となる第1導電層を形成する。つぎに、第1導電層にゲート幅を規定するパターニングを施し、フィールド酸化膜上の第1導電層を除去する。つぎに、第1導電層の表面上に絶縁膜を形成する。つぎに、絶縁膜上及びフィールド酸化膜上を含む半導体基板1の全面上に制御ゲート電極5となる第2導電層を形成する。つぎに、第2導電層に活性領域においてゲート長を規定し、非活性領域においてワード線幅を規定するパターニングおよび第1導電層に活性領域においてゲート長を規定するパターニングをそれぞれ順次行い、第2導電層で制御ゲート電極5およびワード線を形成するとともに、絶縁膜で層間絶縁膜4および第1導電層で浮遊ゲート電極3を形成する。
【0019】
つぎに、図1(b)に示すように、例えばCVD法による膜厚8nmから15nmの保護酸化膜6をトンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5を覆うように形成する。この場合、保護酸化膜6の膜厚はトンネル酸化膜2とほぼ同程度の膜厚にしている。ほぼ同程度というのは、約0.7倍から1.3倍程度までの範囲である。
【0020】
つぎに、図1(c)に示すように、トンネル酸化膜2、浮遊ゲート電極3、層間絶縁膜4および制御ゲート電極5の両側の半導体基板1中にイオン注入して、ソース領域7およびドレイン領域8を形成する。つぎに、ソース領域7およびドレイン領域8の活性化およびアニールするための酸化を兼ねた熱処理を行う。
【0021】
この熱処理により浮遊ゲート電極3は酸化されるが、保護酸化膜6の膜厚がトンネル酸化膜1と同程度の膜厚であるため、図3に示すように、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の側面の下端3aと保護酸化膜6の表面との間の最短距離aと、浮遊ゲート電極3の側面の中央部から上端にかけての部分3bと保護酸化膜6の表面との間の最短距離bとが、ほぼ等しくなる。
【0022】
このため、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の下端3aと浮遊ゲート電極3の側面の中央部から上端にかけての部分3bとはほぼ等しい膜厚だけ酸化されることになる。その結果、トンネル酸化膜2上の浮遊ゲート電極3の下端3aは加工直後と同等のほぼ直角に形成され、従来例のような尖った形状になることはない。このことにより浮遊ゲート電極3の下端3aで、電界集中が起きず、浮遊ゲート電極3に蓄積された電荷の保持特性を向上させることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の不揮発性半導体記憶装置の製造方法によれば、トンネル酸化膜上の浮遊ゲート電極の側面の下端は尖った形状とならず、ここで電界集中が起こらないらため、浮遊ゲート電極に蓄積された電荷の保持特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における製造工程を示す工程順断面図である。
【図2】従来技術による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における製造工程を示す工程順断面図である。
【図3】本発明の実施の形態による不揮発性半導体記憶装置の要部の拡大断面図である。
【図4】従来技術による不揮発性半導体記憶装置の要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 トンネル酸化膜
3 浮遊ゲート電極
4 層間絶縁膜
5 制御ゲート電極
6 保護酸化膜
7 ソース領域
8 ドレイン領域
Claims (2)
- 半導体基板上に下層より順にトンネル酸化膜、浮遊ゲート電極、層間絶縁膜および制御ゲート電極からなる積層電極を形成する工程と、
ついで前記積層電極表面を含む前記半導体基板上を覆うように、前記トンネル酸化膜とほぼ同程度の膜厚の保護酸化膜を形成する工程と、
ついで前記積層電極の両側の前記半導体基板中にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
ついで前記半導体基板に対して酸化を伴う熱処理を行う工程とを含む不揮発性半導体記憶装置の製造方法。 - 保護酸化膜はCVD法を用いて形成する請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2003012547A JP2004228232A (ja) | 2003-01-21 | 2003-01-21 | 不揮発性半導体記憶装置の製造方法 |
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JP2003012547A JP2004228232A (ja) | 2003-01-21 | 2003-01-21 | 不揮発性半導体記憶装置の製造方法 |
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JP2004228232A true JP2004228232A (ja) | 2004-08-12 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006339415A (ja) * | 2005-06-02 | 2006-12-14 | Renesas Technology Corp | 半導体装置の製造方法 |
-
2003
- 2003-01-21 JP JP2003012547A patent/JP2004228232A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006339415A (ja) * | 2005-06-02 | 2006-12-14 | Renesas Technology Corp | 半導体装置の製造方法 |
JP4651457B2 (ja) * | 2005-06-02 | 2011-03-16 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
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