JP2004228229A - 巻線型トランス - Google Patents

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Abstract

【課題】巻線型トランスの小型化と放電を防止する。
【解決手段】ボビン2にパーティション4,6,8,10,12,14を介して一次巻線32と二次巻線39,41を所定の幅にわたって筒状に巻回し、巻線の端部から延長されたリード線32a,39b,41aを二次巻線39,41の筒状の外周面の一端部から他端方向に向けて折り返す。ボビン2の軸方向の両端に固設された端子台16,18間に絶縁体から成る細長状の遮蔽体34を架設し、遮蔽体34の長手方向に沿って、ボビン2と対面する側とは反対側に解放されたリード線ガイド部34aを設ける。折り返したリード線32a,39b,41aをリード線ガイド部34aに配置し、二次巻線39,41の外周面を跨いで端子台16,18に導き、リード線32a,39b,41aをリードピン20,22,26,28に接続する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷陰極型蛍光ランプなどを駆動するインバータ等に用いられる巻線型トランスに関する。
【0002】
【従来の技術】
冷陰極型蛍光ランプなどを駆動するインバータ等に用いられる小型の巻線型トランス(ロイヤー方式トランス)では、図12に示すように、ボビン92に巻かれた二次巻線94の巻き終わり端Eと、端子台96のリードピン即ち端子98との間は、巻き終わり端Eから延びるリード線94aによって接続している。このリード線94aは、パーティション100の外縁に沿って空中を長い距離に亘って配置されている。巻線型トランスの製造に際しては、リード線94aと二次巻線94の外周面との間は規定の縁面距離(耐電圧距離)が必要とされるため、リード線94aをできるだけ、二次巻線94の外周面から離れるように構成している。尚、図中、102は端子台、104は二次側リードピン、106はF巻線、108は一次巻線、110,112,114は、一次側リードピン、116,118は、F巻用リードピンである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
高圧二次巻き線と空間を介してリード線を対向配置する場合、縁面距離が短いと、ショートを起こすおそれがある。そのため、縁面距離を広くとる必要から、パーティションの径を大きくして、パーティションの溝に案内されたリード線と二次巻線との距離を大きくしている。しかしながら、巻線型トランスを製造する場合、パーティションの径を大きくすると、全体が大きくなってしまという問題点がある。、
本発明は上記問題点を解決することを目的とするものである。
また、本発明の他の目的は、小型化に適した1入力2出力型の巻線型トランスを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、ボビンにパーティションを介して一次巻線と二次巻線を所定の幅にわたって筒状に巻回し、巻線の端部から延長されたリード線を二次巻線の筒状の外周面の一端部から他端方向に向けて折り返し、この折り返したリード線を二次巻線の外周面を跨いでボビンに固設された端子台に導き、該リード線をリードピンに接続するようにした巻線型トランスにおいて、前記ボビンに絶縁体から成る細長状の遮蔽体を該ボビンとの間に所定の空間を存して平行に配設し、前記リード線と前記二次巻線の外周面との間を前記遮蔽体によって遮蔽したものである。
また本発明は、ボビンの中央部に一次巻線を装着し、この一次巻線の両側に第1と第2の二次巻線を装着し、前記一次巻線とその両側の第1及び第2の二次巻線との境界に絶縁耐圧用のパーティションを配設し、前記ボビンの一端に第1の端子台を設け、前記ボビンの他端に第2の端子台を設け、それぞれの端子台に二次高圧端子とこれに対して距離を存した位置に一次入力端子とグランド端子を設け、前記第1の二次巻線の一端のリード線を前記第1の端子台の二次高圧端子に接続し、前記第2の二次巻線の一端のリードを前記第2の端子台の二次高圧端子に接続し、前記一次巻線の一端のリード線と前記第1の二次巻線の前記一次巻線と接する側の巻線のリード線とを前記二次巻線の外周面に沿って前記ボビンの一端に導き、該リード線をそれぞれ前記第1の端子台の対応する一次入力端子とグランド端子に接続し、前記一次巻線の他端のリード線と前記第2の二次巻線の前記一次巻線と接する側の巻線の端部のリード線とを前記二次巻線の外周面の軸方向に沿って前記ボビンの他端に導き、該リード線をそれぞれ前記第2の端子台の対応する一次入力端子とグランド端子に接続し、前記二次巻線の外周面に絶縁体から成る細長状の遮蔽体を対向配置し、前記一次巻線の一端のリード線と前記二次巻線の外周面との間、前記第1の二次巻線の前記一次巻線と接する側の巻線のリード線と前記二次巻線の外周面との間、前記一次巻線の他端のリード線と前記二次巻線の外周面との間、前記第2の二次巻線の前記一次巻線と接する側の巻線の端部のリード線と前記二次巻線の外周面との間を前記遮蔽体により遮蔽し、一次側巻線とその両側の二次巻線とで1入力2出力を構成したものである。
また本発明は、前記第1と第2の端子台の各々の一方端側に前記二次高圧端子を設け、他方端側にそれぞれ前記一次入力端子とグランド端子とを設けたものである。
また本発明は、前記一次巻線に共振コンデンサを接続して一次側共振回路を設け、前記一次巻線に、一次側共振電圧のフィードバック信号に基づいて一次側共振周波数で自励発振する自励発振回路を接続したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。
図1において、2は巻線型トランス44のボビンであり、その角筒部には所定の間隔を存して四角形の絶縁耐圧用の板状のパーティション4,6,8,10,12,14が複数固設され、ボビン2上に、巻線用の凹入部を形成している。前記ボビン2の軸方向の両端には端子用の端子台16,18が固設され、これに端子20,22,24,26,28,30が固着されている。
【0006】
ボビン2の一端側の端子台16には、その一方側に二次高圧端子24が配置され、その他方側に、一次入力端子22と二次グランド端子20が配置されている。一次入力端子22とグランド端子20は、二次高圧端子24の高電圧の影響を受けないように、できるだけ離して、端子台16の他方側に配置されている。ボビン2の他端側の端子台18には、その一方側に二次高圧端子30が配置され、これからできるだけ離れた他方側に一次入力端子28と二次グランド端子26が配置されている。前記端子台16,18の前記端子20,22と26,28取付側に形成されたガイド取付溝16a,18a間には細長状の絶縁体から成る遮蔽体34が架設され、該遮蔽体34の凹部34bが対応するパーティション4,6,8,10,12,14の外縁に嵌合している。前記遮蔽体34には、その長手方向に沿って、前記ボビン2と対面する側とは反対側に開放された溝から成るリード線ガイド部34aが設けられている。
【0007】
ボビン2の中央のパーティション8,10で囲まれた凹入部には、一端側Aを巻始めとして、一次巻線32が例えば右巻きで巻回されている。一次巻線32の巻始め端側Aのリード線32aは、遮蔽体34に形成された、穴36を通じて、遮蔽体34のリード線ガイド部34a内に配置され、該リード線ガイド部34aを通って、ボビン2の一端側に導かれ、端子台16に形成された案内溝を介して一次側入力端子22に接続している。一次巻線32の終端側Dのリード線32aは、遮蔽体34に形成された、穴38を通じて、遮蔽体34のリード線ガイド部34a内に配置され、該リード線ガイド部34aを通って、ボビン2の他端側に導かれ、端子台18に形成された案内溝を介して一次側入力端子28に接続している。ボビン2上の一次巻線32の一方側には、ボビン2の一端側Bを巻始めとして、第1の二次巻線39が右巻きで、端子台16、パーティション4間、パーティション4,6間、パーティション6,8間の各凹入部に順次巻回されている。
【0008】
二次巻線39の中間を複数のパーティション4,6,8によって区画したのは、二次巻線39の絶縁耐圧を考慮したものである。第1の二次巻線39の巻始め端側Bのリード線39aは、端子台16に形成された溝を通って、二次高圧端子24に導かれ、これに接続している。第1の二次巻線39の終端側Cのリード線39bは、穴36を介して遮蔽体34のリード線ガイド部34a内に配置され、リード線32aとともに該リード線ガイド部34aを通って、ボビン2の一端側に導かれ、端子台16に形成された案内溝を介して二次側グランド端子20に接続している。ボビン2の中央の一次巻線32の他方側には、パーティション10と接する側Dを巻始めとして、第2の二次巻線41が右巻きで、パーティション10,12間、パーティション12,14間、パーティション14、端子台18間の各凹入部に順次巻回されている。
【0009】
一次巻線32の左右に対称に配置された第1と第2の二次巻線39,41は同一の構造である。第2の二次巻線41の終端側Eのリード線41bは、端子台18に形成された溝を通って、二次高圧端子30に導かれ、これに接続している。第2の二次巻線41の巻き始め端側Dのリード線41aは、穴38を介して遮蔽体34のリード線ガイド部34a内に配置され、一次巻線32のリード線32aとともに該リード線ガイド部34aを通って、ボビン2の他端側に導かれ、端子台18に形成された案内溝を介して二次側グランド端子26に接続している。以上の巻線構造から明らかなように、パーティション8,10間の一次側巻線32の両端は二次巻線39,41の電圧の低いグランド側と接することになり、隣接する、一次巻線35の電圧と二次巻線39,41の電圧との差が小さくなる。
【0010】
そのため、一次巻線32と二次巻線39,41との間の絶縁耐圧構造を簡単な構造とすることができる。一次巻線32と、二次巻線39,41のグランド側は、電位差が小さいので、共通のリード線ガイド部34aを通して、両者を平行に配置しても絶縁耐圧に問題はない。そのため、遮蔽体34のリード線ガイド部34aの構造を簡単にすることができる。42はコアであり、ボビン2の外側に配置されるとともに、該コア42の内側部分42aがボビン2の筒部内に配置されている。上記した巻線型トランス44は、1入力2出力を構成し、このトランスを用いて2本の冷陰極蛍光ランプを明るさに明暗のムラのない状態で駆動することができる。この場合、2本のランプは、両端が二次巻線39,41の高圧側に接続されるので、ランプの両端に明るさの差が生じることがない。
【0011】
上記した1入力2出力巻線型トランス44は、このトランスの一次側で直列あるいは並列共振回路を構成し、トランスの一次側に共振電圧を発生させる自励発振回路により駆動されることが望ましい。この場合、トランスの一次側に電源電圧より高い高電圧が発生することにより、二次側の巻線の量を少なくでき、結果として、従来の1入力1出力の巻線型トランスと同じ大きさで2出力を実現することができる。また、1入力2出力巻線型トランスは、トランスの中央部に一次コイルとコアによる発熱が集中するが、この発熱はトランスの中央部に発生するので、二次巻線との結合のバランスが良好な状態に保持され、トランスが効率的に動作する。従来の1入力1出力の巻線型トランスのように、発熱がトランスの片側に集中すると、一次巻線と二次巻線との結合にアンバランスが生じ効率化の妨げとなる。図6において、120は、遮蔽体の他の実施形態を示し、断面形状を三角形としている。
【0012】
この遮蔽体120の両端は、端子台16,18間に架設され、底部の斜面122が、パーティション4,6,8,10,12,14の各外縁部に形成された斜面に当接配置されている。遮蔽体120の長手方向に形成されたリード線ガイド部120aに、穴126を介して、リード線32a,39b及び32a,41aが配置されている。図7において、124は、遮蔽体の他の実施形態を示し、断面三角の遮蔽体124の2側面に互いに略90度の間隔を隔てて、リード線ガイド部124a,124bが形成されている。このリード線ガイド部にはリード線が1本づつ配置されている。他の構成は、図6に示す実施形態と同じである。
次に、図9を参照して、遮蔽体の他の実施形態について説明する。
図9において、ボビンとパーティション及び巻線の構造は図1に示すトランスの構造と同一である。
【0013】
パーティション4,6,8,10,12,14の各外縁にリード線ガイド溝130,132を設け、パーティション8,6,4のガイド溝130,132に、リード線32a,39bを通して、それぞれリード線32a,39bを端子22,20に接続し、且つ、パーティション10,12,14のガイド溝130,132にリード線32a,41aを通して、それぞれ、リード線32a,41aを端子28,26に接続し、しかる後に、細長状の絶縁体から成る遮蔽体134をパーティション8、端子16間に圧入配置し、リード線32a,39bと、二次巻線39の外周面との間を遮蔽体134により遮蔽する。同様に、パーティション10、端子台18間に遮蔽体(図示省略)を圧入配置し、リード線32a,41aと二次巻線39の外周面との間を遮蔽体により遮蔽する。遮蔽体134には、パーティションに嵌合するための凹入部136が形成され、この凹入部136の内側にはレール138,140が形成されている。パーティション側には、レールガイド溝142,144と嵌合凹部146が形成されている。
【0014】
上記した構成において、遮蔽体134をパーティション8,6,4の側方から、レールガイド溝142,144にレールを合わせて圧入する。これにより、遮蔽体134の部分134aは、パーティション8,6,4の嵌合凹部146に嵌合し、遮蔽体134の一端部は、端子台16の溝(図示省略)に嵌合する。これにより、リード線32a,39bと二次巻線39の外周面との間は、遮蔽体134により遮蔽され、縁面距離が拡大する。パーティション10と端子台18との間も同様に遮蔽体が圧入され、リード線32a,41aと二次巻線41の外周面との間は遮蔽体により遮蔽される。
このように構成することで、リード線を端子に固定した状態で順次ボビンに線を機械で巻くことができ、巻線完了後、遮蔽体を装着できる。もし、リード線を端子に固定しないまま、ボビンを高速回転させて線を機械で巻くと、リード線に傷がついて被覆が剥がれる等信頼性が損なわれてしまう。
【0015】
次に巻線型トランスの一次側に共振電圧を発生させる自励発振回路により巻線型トランス44を駆動する実施形態を図10を参照して説明する。
図10中、52,54,56,58はFETから成るスイッチング素子であり、各々のスイッチング素子のソース、ドレイン間には転流ダイオード60,62,64,66が接続されている。スイッチング素子52,54,56,58の各々のゲートにはゲート制御回路68,70,72,74が接続され、これらのうち、ゲート制御回路68,72はPWM制御回路76に接続し、ゲート制御回路70,74はロジック回路78に接続している。PWM制御回路76は、ランプ20に流れる電流を検出する整流平滑回路80から信号を受け取り、この信号のレベルがライン82から与えられる設定値になるように、スイッチング素子52,56の導通角を制御する。44は基板(図示省略)に固設された1入力2出力型の巻線型トランスであり、2本の冷陰極型蛍光ランプ46,46が直列に接続し、蛍光ランプ46,46の各一端は、巻線型トランス44の二次側コイル39,41の高圧端子側にそれぞれ接続している。二次側巻線39,41の各一端は、それぞれ抵抗を介して接地されている。
【0016】
一方の抵抗48は、電流検出回路を構成し、リード線を介して、ランプオープン・ランプショート検出回路90と起動補償回路88に接続している。位相検出回路51は、リード線27を介して、LC直列共振回路の中点Pに接続している。ロジック回路78は、リード線27に接続する位相検出回路51からの一次側共振位相信号に基づいて、スイッチング素子をオンオフさせるための信号を造出し、PWM制御回路76を介してゲート制御回路68,72にオンオフ制御信号を送るとともに、ゲート制御回路70,74にオンオフ制御信号を送るように構成されている。位相検出回路51は、LC直列共振回路の中点Pの位相電圧信号から90度遅れた補正位相信号をロジック回路78に供給する。この信号は、一次側LC直列共振回路に流れる電流と同位相となる。一次側直列共振回路に流れる電流は、キャパシタC1の充電電圧が直流電源電圧に到達しても、トランス44の一次側端子の電圧は電気的に90度の位相時間が経過した後に0Vを越えて更に低下し、更に90度の位相時間が経過してマイナスの最大値になる。
【0017】
この時、この電圧から90度遅れた信号は0Vとなるので、このタイミングでスイッチング制御信号をオンオフする。ロジック回路78はこのようにして交互にスイッチング制御信号を出力する。ロジック回路78は、調光信号が入力される調光制御回路84の出力信号に基づいて、調光制御信号を造出し、この調光制御信号によってスイッチング素子オンオフのバースト制御とPWM制御回路76のスイッチオンパルス幅を制御し、ランプ46,46の明るさを一定に保つことと、調光信号に基づいて、輝度ゼロから100%まで任意の値に設定し得るように構成されている。また、ロジック回路78には過電流検出回路86が接続し、ランプ20に過電流が流れたとき、ロジック回路78は、これを検出し、過電流を阻止する信号をPWM制御回路76に送り過電流を防止するように構成されている。
【0018】
起動補償回路88は、ランプ46の通電回路に接続し、ランプ46の電流信号が入力されるように構成されている。起動補償回路88は、電源オンオフ時、自励発振回路が確実に起動するように、起動補償信号を位相検出回路51に入力する。位相検出回路51は、この起動補償信号を受けて、ロジック回路78に自励発振のための起動信号を出力する。起動補償回路88は、位相検出回路51から位相補正された信号がロジック回路78に入ってトランス一次側に電流がロジックで決められた方向に流れても、ランプ46が放電を開始しない事がある。起動補償回路88は、このような場合の起動補償のために設けられている。この場合、確実にランプ46を点灯させるために、起動補償回路88は、ランプ46を流れる電流を検出してランプ46が点灯したか否か判断し、点灯していない時は、点灯するまで起動補償信号を位相検出回路51に送り出す。
【0019】
位相検出回路51はこの起動補償信号を受けてランプ46が点灯するまで起動信号をロジック回路78に出力する。調光制御回路84では、調光信号入力の電圧が、内蔵の三角波発振回路の出力電圧と比較されて、所定の周期のバースト調光信号を生成する。この信号のデューティサイクルに従って、全体のロジック信号をON−OFFさせ結果的に明るさを制御している。この方法は、消灯から全点灯まで自由に調整が可能であるが、ランプ46はこの調光信号の周期でON−OFFされているため、その周期ごとに起動確認と確実な起動が必要となる。そのため、起動補償回路88は、上記のごとく、確実な点灯を実現するために、はじめに起動補償信号を位相検出回路51に送り出している。起動補償の動作を図9を参照して説明すると、始めて電源を入れる時や、ランプが点灯していない時、例えば、電流がI1の方向に流れる様にスイッチング素子52と58とを決められたパルス幅でONにする。
【0020】
これによりコンデンサ(C1)とトランス44の一次巻線に電流が流れ、位相検出回路51にリード線27を通じて信号が入り、I2,I1,I2,I1と交互に電流が流れ、自励発振回路は、検出した共振周波数で発振を開始する。起動補償回路88は、ロジック回路78の初期リセット(起動時)も作っている。もしランプ46が点灯しなかった場合は、再度リセットし、始めの起動信号を位相検出回路51を通じてロジック回路78に対し送出する。ランプオープン・ショート検出回路90は、巻線型トランス10の二次側に接続し、二次側の電圧及び電流を検出する。ランプ46が点灯していないか又はランプ46が取り付けられていない状態即ちランプオープンやランプの配線等がショートした状態即ちランプショートのとき、位相検出回路51を通じてロジック回路78に信号を送り、ロジック回路78、PWM制御回路76及びゲート制御回路68,70,72,74から成る制御回路を遮断するように構成されている。過電流検出回路86は、PWM制御回路76が不良であったり、又は、ランプ20の配線がショートした時等において、ロジック回路78に信号を送り、制御回路を遮断する。
【0021】
上記した構成において、電源スイッチがオンとなり、ゲート制御回路68,74又は72,70のいずれかにPWM制御回路76及びロジック回路78からオン信号が瞬間的に供給されると、直流電源がスイッチング素子52,58を通じて、I1の方向に、あるいは、スイッチング素子56,54を通じて、I2の方向に、巻線型トランス10の一次側巻線に電流が流れる。これにより、自励発振回路が起動し、巻線型トランス44が共振電圧を発生する。巻線型トランス44の一次側の共振電圧の周波数は、リード線27により、位相検出回路51に供給される。ロジック回路78とPWM制御回路76は、位相検出回路51からの位相信号に基づいて、ゲート制御回路68,70,72,74を駆動し、スイッチング素子52,54,56,58をオンオフ制御する。スイッチング素子52,54,56,58のオンオフによって電流は、I1とI2の方向に交互に流れ、自励発振回路は、巻線型トランス10の一次側共振周波数で自励発振する。2本の蛍光ランプ46,46の各両端電極には、トランスの二次側巻線の高電圧が印加されるため、明るさにムラが生じない。前記巻線型トランス44は、図11に示すように、基板に正しい向きで固定されると、ボビン2の軸方向に対して直角方向に延びる端子台16,18の右側に、ボビン2を挟んで、二次高圧端子24,30が並び、左側に、グランド端子20,26と、一次入力端子22,28とがボビン2を挟んで並ぶ。そのため、巻線型トランス44の、コネクタ128を介したランプ46,46との接続配線及び自励発振回路との接続配線をきわめてシンプルな構成とすることができる。
【0022】
しかも、巻線型トランスの右側に高圧端子、左側に低圧端子が配置されるので、トランスの高圧側と低圧側との縁面距離を広くとることができ、トランスの安定的動作と小型化を図ることができる。
尚、上記実施形態はいずれも、巻線型トランスの一次側共振周波数を、巻線型トランスの一次側からリード線を通じて取り出しているが、この構成に特に限定されるものではなく、巻線型トランスの二次側の共振周波数から、周波数解析回路により一次側共振周波数を検出し、この検出信号によってロジック回路78やPWM制御回路76等を動作させるようにしても良い。
本実施形態は上述の如く、巻線型トランスの一次側に入力電源電圧より高い共振電圧が得られるので、巻線型トランスの二次側の巻線数を少なくでき、小型化が可能である。そのため、本発明に使用される巻線型トランスは、普通の1入力1出力型の巻線型トランスとほぼ同じ大きさで、1入力2出力型の巻線型トランスとすることが可能となる。
【0023】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成したので、二次巻線とリード線との間の縁面距離を広くすることができ、巻線型トランスを確実に動作させることができるとともに、巻線型トランスの小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の巻線型トランスの説明的裏面図である。
【図2】遮蔽体の平面図である。
【図3】A−A線断面図である。
【図4】本発明の巻線型トランスの側面図である。
【図5】巻線型トランスの要部の断面図である。
【図6】巻線型トランスの他の実施形態を示す断面図である。
【図7】巻線型トランスの他の実施形態を示す断面図である。
【図8】遮蔽体の他の実施形態を示す平面図である。
【図9】遮蔽体の他の実施形態を示す平面図である。
【図10】本発明の応用例を示すブロック回路図である。
【図11】本発明の説明図である。
【図12】従来技術の裏面図である。
【符号の説明】
2 ボビン
4 パーティション
6 パーティション
8 パーティション
10 パーティション
12 パーティション
14 パーティション
16 端子台
18 端子台
20 端子
22 端子
24 端子
26 端子
28 端子
30 端子
32 一次巻線
34 遮蔽体
39 二次巻線
41 二次巻線
42 コア
44 巻線型トランス
46 冷陰極型蛍光ランプ
48 抵抗
50 誤動作防止回路
51 位相差造出回路
52〜58 スイッチング素子
62〜66 転流ダイオード
68 ゲート制御回路
70 ゲート制御回路
72 ゲート制御回路
74 ゲート制御回路
76 PWM制御回路
78 ロジック回路
80 整流制御回路
82 ライン
84 調光制御回路
86 過電流検出回路
88 起動補償回路
90 ランプオープン・ショート検出回路
92 ボビン
94 二次巻線
96 端子台
98 リードピン
100 パーティション
102 端子台
104 リードピン
106 F巻線
108 一次巻線
110 リードピン
112 リードピン
114 リードピン
116 リードピン
118 リードピン
120 ガイド
122 切欠部
124 ガイド
126 穴
128 コネクター
130 リード線ガイド溝
132 リード線ガイド溝
134 遮蔽体
136 凹入部
138 レール
140 レール
142 レールガイド溝
144 レールガイド溝
146 嵌合凹部

Claims (4)

  1. ボビンにパーティションを介して一次巻線と二次巻線を所定の幅にわたって筒状に巻回し、巻線の端部から延長されたリード線を二次巻線の筒状の外周面の一端部から他端方向に向けて折り返し、この折り返したリード線を二次巻線の外周面を跨いでボビンに固設された端子台に導き、該リード線をリードピンに接続するようにした巻線型トランスにおいて、前記ボビンに絶縁体から成る細長状の遮蔽体を該ボビンとの間に所定の空間を存して平行に配設し、前記リード線と前記二次巻線の外周面との間を前記遮蔽体によって遮蔽したことを特徴とする巻線型トランス。
  2. ボビンの中央部に一次巻線を装着し、この一次巻線の両側に第1と第2の二次巻線を装着し、前記一次巻線とその両側の第1及び第2の二次巻線との境界に絶縁耐圧用のパーティションを配設し、前記ボビンの一端に第1の端子台を設け、前記ボビンの他端に第2の端子台を設け、それぞれの端子台に二次高圧端子とこれに対して距離を存した位置に一次入力端子とグランド端子を設け、前記第1の二次巻線の一端のリード線を前記第1の端子台の二次高圧端子に接続し、前記第2の二次巻線の一端のリードを前記第2の端子台の二次高圧端子に接続し、前記一次巻線の一端のリード線と前記第1の二次巻線の前記一次巻線と接する側の巻線のリード線とを前記二次巻線の外周面に沿って前記ボビンの一端に導き、該リード線をそれぞれ前記第1の端子台の対応する一次入力端子とグランド端子に接続し、前記一次巻線の他端のリード線と前記第2の二次巻線の前記一次巻線と接する側の巻線の端部のリード線とを前記二次巻線の外周面の軸方向に沿って前記ボビンの他端に導き、該リード線をそれぞれ前記第2の端子台の対応する一次入力端子とグランド端子に接続し、前記二次巻線の外周面に絶縁体から成る細長状の遮蔽体を対向配置し、前記一次巻線の一端のリード線と前記二次巻線の外周面との間、前記第1の二次巻線の前記一次巻線と接する側の巻線のリード線と前記二次巻線の外周面との間、前記一次巻線の他端のリード線と前記二次巻線の外周面との間、前記第2の二次巻線の前記一次巻線と接する側の巻線の端部のリード線と前記二次巻線の外周面との間を前記遮蔽体により遮蔽し、一次側巻線とその両側の二次巻線とで1入力2出力を構成したことを特徴とする巻線型トランス。
  3. 前記第1と第2の端子台の各々の一方端側に前記二次高圧端子を設け、他方端側にそれぞれ前記一次入力端子とグランド端子とを設けたことを特徴とする「請求項2」に記載の巻線型トランス。
  4. 前記一次巻線に共振コンデンサを接続して一次側共振回路を設け、前記一次巻線に、一次側共振電圧のフィードバック信号に基づいて一次側共振周波数で自励発振する自励発振回路を接続したことを特徴とする「請求項2」に記載の巻線型トランス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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