JP2004226712A - 電気光学装置用マザー基板、電気光学装置用基板、電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気光学装置を構成する一対の基板間に重ねズレが発生することを確実に防止する。
【解決手段】マザー基材51に複数の電気光学装置用基板11が形成されて成る電気光学装置用マザー基板である。複数の電気光学装置用基板11の外側領域に係合部としての凹部53が形成される。マザー基板51に貼り合わされる他方のマザー基板には電気光学装置用基板11と対を成すもう一方の電気光学装置用基板が形成され、その他方のマザー基板には凹部53に対応する位置に被係合部としての柱状突起が形成される。凹部53とそれに対応する柱状突起とを係合させることにより、マザー基板51と他方のマザー基板とを正確に位置合わせできる。これにより、電気光学装置用基板11ともう一方の電気光学装置用基板とを正確に位置合わせできる。
【選択図】 図1
【解決手段】マザー基材51に複数の電気光学装置用基板11が形成されて成る電気光学装置用マザー基板である。複数の電気光学装置用基板11の外側領域に係合部としての凹部53が形成される。マザー基板51に貼り合わされる他方のマザー基板には電気光学装置用基板11と対を成すもう一方の電気光学装置用基板が形成され、その他方のマザー基板には凹部53に対応する位置に被係合部としての柱状突起が形成される。凹部53とそれに対応する柱状突起とを係合させることにより、マザー基板51と他方のマザー基板とを正確に位置合わせできる。これにより、電気光学装置用基板11ともう一方の電気光学装置用基板とを正確に位置合わせできる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置、EL装置等といった電気光学装置、その電気光学装置の構成要素である電気光学装置用基板、前記電気光学装置の製造の際に用いる電気光学装置用マザー基板、前記電気光学装置の製造方法、及び前記電気光学装置を用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、携帯電話機、携帯情報端末機等といった各種の電子機器において、液晶装置、EL装置等といった電気光学装置が広く用いられている。例えば、電子機器に関する各種の情報を視覚的に表示するための表示部として電気光学装置が用いられている。この電気光学装置において、電気光学物質として液晶を用いた装置、すなわち液晶装置が知られている。また、電気光学物質としてEL(Electro Luminescence)を用いたEL装置も知られている。
【0003】
液晶装置は、一般に、それぞれが電極を備えた一対の基板間に液晶層を介在させた構造を有する。液晶層に光を供給すると共に、該液晶層に印加される電圧を表示ドットごとに制御することにより、液晶層内の液晶分子の配向を表示ドットごとに制御する。液晶層へ供給された光は液晶分子の配向状態に従って変調され、この変調された偏光が偏光板を通過するか、あるいは通過しないかに応じて、外部に文字、数字、図形等といった像が表示される。
【0004】
この液晶装置を製造する際には、一般に、液晶装置を構成する一方の基板上に形成すべき要素、例えば電極、配向膜等を、液晶装置の複数個分の面積を有する大面積の第1マザー基材上に、液晶装置の複数個分だけ形成する。また一方、液晶装置を構成する他方の基板上に形成すべき要素、例えば電極、配向膜等を、液晶装置の複数個分の面積を有する大面積の第2マザー基材上に、上記一方の基板と同数だけ形成する(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
上記第1マザー基材上又は上記第2マザー基材上に形成された複数の液晶装置領域のそれぞれの内部にはシール材が形成される。また、それらのマザー基材のそれぞれにアライメントマークが形成される。第1マザー基材と第2マザー基材は、アライメントマークによって位置合わせをされながら、シール材によって互いに貼り合わされる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−187227号公報(第3頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アライメントマークを用いた上記の貼り合わせ方法では、基板間に位置ズレが発生することを常に確実に防止することが難しかった。仮に、基板間に位置ズレが発生すると、一方の基板側の電極と他方の基板側の電極との間に位置ズレが生じ、光漏れが発生するおそれがある。この光漏れを回避するためには、遮光層によって形成されるブラックマスクの幅を予め広く設定しなければならず、そのため、従来の電気光学装置においては、開口率を上げることに限界があった。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、電気光学装置を構成する一対の基板間に重ねズレが発生することを確実に防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記の目的と達成するため、本発明に係る第1の電気光学装置用マザー基板は、マザー基材に複数の電気光学装置用基板が形成されて成る電気光学装置用マザー基板であって、前記複数の電気光学装置用基板の外側領域に係合部を有することを特徴とする。
【0010】
この電気光学装置用マザー基板は一対用意され、一方のマザー基板には電気光学装置の一方の基板側の構成要素、例えば電極、配向膜等が形成され、他方のマザー基板には電気光学装置の他方の基板側の構成要素、例えば電極、配向膜等が形成される。これら一対のマザー基板を互いに貼り合わせる際には、一方のマザー基板上に形成した係合部と他方のマザー基板に形成した係合部とを互いに係合、例えば嵌合させる。
【0011】
この係合により、一対のマザー基板は常に正確に位置合わせされるので、ブラックマスクを狭く形成しても光漏れを防止できる。そして、ブラックマスクを狭く形成できれば、開口率を上げることができるので、電気光学装置によって明るい表示を行うことができる。また、一対の係合部を係合させるという作業は非常に簡単であり、アライメントマークを用いる方法に比べて、短時間で正確な位置合わせが可能となる。
【0012】
(2) 上記構成の電気光学装置用マザー基板においては、前記係合部は前記マザー基材の周辺領域に設けることが望ましい。こうすれば、前記係合部を前記マザー基材の中央部に設ける場合に比べて、一対の基板の位置合わせの精度を高くできる。
【0013】
(3) 次に、本発明に係る第2の電気光学装置用マザー基板は、マザー基材に複数の電気光学装置用基板が形成されて成る電気光学装置用マザー基板であって、前記複数の電気光学装置用基板の少なくとも1つの内部領域に係合部を有することを特徴とする。上記第1の電気光学装置用マザー基板では、複数の電気光学装置用基板の外側領域に係合部を形成した。これに対し、第2の電気光学装置用マザー基板では、複数の電気光学装置用基板の内側領域に係合部を形成した。
この電気光学装置用マザー基板においても、係合部を係合させるだけで基板同士の位置合わせができるので、基板同士を常に安定して一定の位置で貼り合わせることができる。
【0014】
(4) 上記第2の電気光学装置用マザー基板において、前記複数の電気光学装置用基板のそれぞれは複数の表示ドットが形成される表示領域を有し、前記係合部は前記電気光学装置用基板の内部領域であって前記表示領域の外側領域に設けることが望ましい。ここで、表示領域とは、電気光学装置において文字、数字、図形等といった像が表示される領域である。この表示領域は、例えば、表示の最小単位である表示ドットを複数個、マトリクス状に配列することによって形成できる。上記のような、電気光学装置用基板の内部領域であって表示領域の外側領域というのは、例えば、表示領域の外側に枠状に設けられる非表示領域、いわゆる額縁領域に相当する。
【0015】
(5) 上記第2の電気光学装置用マザー基板において、前記複数の電気光学装置用基板のそれぞれは複数の表示ドットが形成される表示領域を有し、前記係合部は前記電気光学装置用基板の内部領域であって前記表示領域における表示ドットの外側領域に設けることが望ましい。この実施態様では、電気光学装置の表示領域の内部領域に係合部を設ける。
【0016】
電気光学装置においては、一般に、一対の基板間に形成される間隙であって、電気光学物質を封入する間隙を一定に維持するために、その間隙内に複数のスペーサを介在させることがある。このようなスペーサとしては、例えば、複数の微小な球形の部材を用いることができ、この複数の球形部材は一方の基板上に平面的に分散される。また、一方の基板上に複数の柱状の突起をフォトリソグラフィー処理等によって適宜の平面パターンで形成し、この柱状突起の高さによって電気光学物質層用の間隙を維持することもできる。
【0017】
上記のような、電気光学装置用基板の内部領域であって表示領域の内部領域であって表示ドットの外側領域に設ける係合部は、上記のようなスペーサとして機能する柱状突起によって兼用できる。
【0018】
(6) 上記構成の電気光学装置用マザー基板において、前記係合部は凸部又は凹部であることが望ましい。つまり、一対のマザー基板は凹部と凸部の嵌合によって位置決めされることが望ましい。
【0019】
(7)次に、本発明に係る第1の電気光学装置用基板は、基材と、該基材上に設けられる複数の表示ドットによって形成される表示領域と、該表示領域の外側領域に設けられた係合部とを有することを特徴とする。表示領域の外側領域は、例えば、額縁領域に相当する。
【0020】
この電気光学装置用基板は一対用意され、一方の基板には電気光学装置の一方の基板側の構成要素、例えば電極、配向膜等が形成され、他方の基板には電気光学装置の他方の基板側の構成要素、例えば電極、配向膜等が形成される。これら一対の基板が貼り合わせられることにより、電気光学装置が形成される。
【0021】
一対の基板は係合部の係合により、常に正確に安定して位置合わせされるので、ブラックマスクを狭く形成しても光漏れを防止できる。そして、ブラックマスクを狭く形成できれば、開口率を上げることができるので、電気光学装置によって明るい表示を行うことができる。
【0022】
(8) 次に、本発明に係る第2の電気光学装置用基板は、基材と、該基材上に設けられる複数の表示ドットによって形成される表示領域と、該表示領域の内部領域であって前記表示ドットの外側領域に設けられた係合部とを有することを特徴とする。上記第1の電気光学装置では、表示領域の外側領域に係合部を設けたのに対し、本実施態様では、表示領域の内部領域であって前記表示ドットの外側領域に係合部を設ける。
【0023】
(9) 上記構成の電気光学装置用基板において、前記係合部は凸部又は凹部であることが望ましい。つまり、一対の基板は凹部と凸部の嵌合によって位置決めされることが望ましい。
【0024】
(10) 次に、本発明に係る電気光学装置は、以上に記載した構成の電気光学装置用基板と、該電気光学装置用基板に含まれる前記係合部に係合する被係合部を有する対向基板と、前記電気光学装置用基板と前記対向基板との間に設けられる電気光学物質層とを有することを特徴とする。
【0025】
この電気光学装置によれば、電気光学物質層の働きによって表示を行うことができる。電気光学物質としては、液晶装置における液晶層、EL装置におけるEL層、プラズマディスプレイ装置におけるプラズマガス層等が考えられる。この電気光学装置によれば、係合部と被係合部との嵌合により、電気光学装置用基板と対向基板とを一定の相対位置で安定して正確に貼り合わせることができる。
【0026】
(11) 次に、本発明に係る電子機器は、上記構成の電気光学装置と、該電気光学装置の動作を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0027】
(12) 次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法は、複数の電気光学装置用第1基板が形成される第1マザー基材上に第1係合部を形成する工程と、複数の電気光学装置用第2基板が形成される第2マザー基材上に第2係合部を形成する工程と、前記第1係合部と前記第2係合部とを係合させた状態で前記第1マザー基材と前記第2マザー基材とを貼り合わせる工程とを有することを特徴とする。
【0028】
この製造方法によれば、第1係合部と第2係合部とを係合させた状態で第1マザー基板と第2マザー基板とが貼り合わされるので、第1マザー基板と第2マザー基板は常に安定して正確に位置合わせされる。これにより、ブラックマスクを狭く形成しても光漏れを防止できる。そして、ブラックマスクを狭く形成できれば、開口率を上げることができるので、電気光学装置によって明るい表示を行うことができる。また、係合部を係合させるという作業は非常に簡単であり、アライメントマークを用いる方法に比べて、短時間で正確な位置合わせが可能となる。
【0029】
(13) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の外側領域の前記第1マザー基材上に形成され、さらに、前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の外側領域の前記第2マザー基材上に形成されることが望ましい。
【0030】
(14) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記第1マザー基材の周辺領域に形成され、前記第2係合部は前記第2マザー基材の周辺領域に形成されることが望ましい。こうすれば、第1係合部及び第2係合部を、それぞれ、第1マザー基材及び第2マザー基板の中央部に設ける場合に比べて、一対の基板の位置合わせの精度を高くできる。
【0031】
(15) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の内部領域に形成され、さらに、前記嵌合用第2係止部は前記電気光学装置用第2基板の内部領域に形成されることが望ましい。
【0032】
(16) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の内部領域であって表示領域の外側領域に形成され、さらに前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の内部領域であって表示領域の外側領域に形成されることが望ましい。
【0033】
(17) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の内部領域であって表示領域における表示ドットの外側領域に形成され、さらに前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の内部領域であって表示領域における表示ドットの外側領域に形成されることが望ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
(電気光学装置の製造方法及び電気光学装置用マザー基板の実施形態)
以下、本発明に係る電気光学装置の製造方法及び電気光学装置用マザー基板をそれぞれ一例を挙げて説明する。なお、この実施形態では、電気光学装置として液晶装置を製造するものとする。
【0035】
まず、本実施形態の製造方法を説明する前に、その製造方法によって製造される電気光学装置、すなわち、液晶装置を説明する。なお、これ以降に説明する実施形態は本発明の一例であって、本発明を限定するものではない。また、これからの説明では必要に応じて図面を参照するが、この図面では、複数の構成要素から成る構造のうち重要な構成要素を分かり易く示すため、各要素を実際とは異なった相対的な寸法で示している。
【0036】
図4において、液晶装置1は、液晶パネル2と、この液晶パネル2に実装された駆動用IC3と、照明装置4とを有する。照明装置4は、観察側(すなわち、図の上側)から見て液晶パネル2の背面側に配設されてバックライトとして機能する。照明装置4は、液晶パネル2の観察側に配設してフロントライトとして機能させても良い。
【0037】
照明装置4は、LED(Light Emitting Diode)等といった点状光源や、冷陰極管等といった線状光源等によって構成された光源6と、透光性の樹脂によって形成された導光体7とを有する。観察側から見て導光体7の背面側には、必要に応じて、反射層8が設けられる。また、導光体7の観察側には、必要に応じて、拡散層9が設けられる。導光体7の光導入口7aは図4の紙面垂直方向に延びており、光源6から発生した光はこの光導入口7aを通して導光体7の内部へ導入される。
【0038】
液晶パネル2は、電気光学装置用基板としての素子基板12と、それに対向するもう一方の電気光学装置用基板としてのカラーフィルタ基板11と、それらの基板を貼り合わせている矢印A方向から見て正方形又は長方形の枠状のシール材13とを有する。カラーフィルタ基板11と、素子基板12と、シール材13とによって囲まれる間隙、いわゆるセルギャップ内に液晶14が封入されて液晶層を構成している。
【0039】
カラーフィルタ基板11は、矢印A方向から見て長方形又は正方形の第1基材16aを有し、その第1基材16aの内側表面には、凹凸すなわち凹部と非凹部との組み合わせを有する樹脂層17が形成され、その上に反射層18が形成され、その上に着色層19及び遮光層21が形成され、その上にオーバーコート層22が形成され、その上に紙面垂直方向へ直線的に延びる電極23aが形成され、さらに、その上に配向膜24aが形成される。
【0040】
配向膜24aには配向処理、例えばラビング処理が施され、これにより、第1基材16aの近傍の液晶分子の配向が決められる。また、第1基材16aの外側表面には、位相差板26a及び偏光板27aが貼着等によって装着される。
【0041】
第1基材16aは、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。樹脂層17は、図5に示すように、第1層17a及び第2層17bから成る2層構造によって形成されており、第2層17bの表面には、細かい凹凸、すなわち細かい凹部及び非凹部、が形成されている。反射層18は、例えば、Al(アルミニウム)、Al合金等によって形成される。この反射層18の表面は、その下地層である樹脂層17に着けられた凹凸に対応して凹凸形状となっている。この凹凸形状により、反射層18で反射する光は拡散する。
【0042】
着色層19は、例えば図7に示すように、1つ1つが長方形のドット状に形成され、1つの着色層19は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色のいずれか1つを呈する。これら各色の着色層19は、ストライプ配列、デルタ配列、モザイク配列、その他適宜の配列となるように並べられている。図7では、ストライプ配列が例示されている。なお、着色層19は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3原色によって形成することもできる。
【0043】
図4において遮光層21は、例えばCr(クロム)等といった遮光性の材料によって、複数の着色層19の間を埋める状態に形成される。この遮光層21は、ブラックマトリクスとして機能して着色層19を透過した光によって表示される像のコントラストを向上させる。なお、遮光層21は、Cr等といった特定の材料によって形成されることに限られず、例えば、着色層19を構成するR,G,Bの各着色層を重ねること、すなわち積層することによっても形成することができる。
【0044】
オーバーコート層22は、例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等といった感光性の樹脂によって形成される。また、このオーバーコート層22の適所には、図5に示すように、着色層19の表面に達する貫通穴28が形成されている。なお、この貫通穴28に代えて、着色層19の表面に達することなくオーバーコート層22の途中までの深さの有底穴すなわち凹部をオーバーコート層22に形成することもできる。
【0045】
図5の紙面垂直方向に線状に延びる電極23aは、例えばITO(Indium TinOxide)等といった金属酸化物によって形成され、その中央の一部が貫通穴28の中へ落ち込んでいる。また、その上に形成された配向膜24aは、例えばポリイミド等によって形成され、この配向膜24aに関しても、貫通穴28に対応する部分が、その貫通穴28の中に落ち込んでいる。つまり、矢印A方向から平面的に見ると、電極23a及び配向膜24aには複数の窪みが形成されている。
【0046】
図4において、カラーフィルタ基板11に対向する素子基板12は第2基材16bを有する。この第2基材16bは、張出し部29が形成される1辺が第1基材16aの外側へ張り出している。この第2基材16bの内側表面には、スイッチング素子としての複数のTFD31が形成され、それらのTFD31に接続するように複数のドット電極23bが形成され、それらの上に配向膜24bが形成される。配向膜24bには配向処理、例えばラビング処理が施され、これにより、第2基材16bの近傍の液晶分子の配向が決められる。第2基材16bの外側表面には、位相差板26b及び偏光板27bが貼着等によって装着される。
【0047】
カラーフィルタ基板11又は素子基板12のいずれか一方には表示領域Vの内部に柱状、例えば円柱状、角柱状、の突起であるスペーサ47が複数設けられる。これらのスペーサ47は、例えば、フォトリソグラフィー処理によって形成される。また、これらのスペーサ47は、図5、図6及び図7に示すように、表示ドットDの外側領域、すなわち遮光層21が設けられる領域に設けられる。これらのスペーサ47により、カラーフィルタ基板11と素子基板12との間の間隙、従って液晶層14の層厚が表示領域Vの全面にわたって均一に維持される。
【0048】
液晶層14の層厚を均一に維持するスペーサとして、球状の透明部材、すなわち粒状部材をカラーフィルタ基板11又は素子基板12の表面上に不規則に分散する方法も知られている。しかしながら、この方法では、図5及び図6においてオーバーコート層22の貫通穴28の中に粒状のスペーサが入ってしまうと、スペーサとしての機能を達成できなくなり、基板間の間隙を正確に均一に維持できなくなるおそれがある。また、粒状のスペーサが表示ドットDの中に存在すると、光の進行が不安定になって表示が乱れる心配もある。これに対し、表示ドットDの外側領域に柱状のスペーサ47を設けた本実施形態によれば、基板間の間隙を正確に均一に維持できると共に表示に寄与する光の進行路を避けてスペーサを形成できるので、乱れのない鮮明な像を安定して表示できる。
【0049】
第2基材16bは、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。また、ドット電極23bはITO等といった金属酸化物によって形成される。また、配向膜24bは、例えばポリイミド等によって形成される。また、柱状スペーサは、例えば感光性樹脂によって形成される。
【0050】
個々のTFD31は、図6に示すように、カラーフィルタ基板11側の遮光層21に対応する位置に設けられ、さらに、図8に示すように、第1TFD要素32aと第2TFD要素32bとを直列に接続することによって形成されている。なお、図6は、図7のY−Y線に従った断面図であり、従って、図5の断面図である。
【0051】
図8において、TFD素子31は、例えば、次のようにして形成される。すなわち、まず、TaW(タンタルタングステン)によってライン配線33の第1層34a及びTFD素子31の第1金属36を形成する。次に、陽極酸化処理によってライン配線33の第2層34b及びTFD素子31の絶縁膜37を形成する。次に、例えばCr(クロム)によってライン配線33の第3層34c及びTFD素子31の第2金属38を形成する。
【0052】
図6において、カラーフィルタ基板11上に形成された線状電極23aは、紙面の左右方向に延びている。素子基板12上に形成された上記のライン配線33は、線状電極23aに対して直角方向、すなわち図の紙面垂直方向に延びている。
【0053】
図8において、第1TFD要素32aの第2金属38はライン配線33の第3層34cから延びている。また、第2TFD要素32bの第2金属38の先端に重なるように、ドット電極23bが形成される。ライン配線33からドット電極23bへ向けて電気信号が流れることを考えれば、その電流方向に従って、第1TFD要素32aでは第2電極38→絶縁膜37→第1金属36の順に電気信号が流れ、一方、第2TFD要素32bでは第1金属36→絶縁膜37→第2金属38の順に電気信号が流れる。
【0054】
つまり、第1TFD要素32aと第2TFD要素32bとの間では電気的に逆向きの一対のTFD要素が互いに直列に接続されている。このような構造は、一般に、バック・ツー・バック(Back−to−Back)構造と呼ばれており、この構造のTFD素子は、TFD素子を1個のTFD要素だけによって構成する場合に比べて、安定した特性を得られることが知られている。なお、第1金属36等の第2基材16bからの剥れを防止したり、第2基材16bから第1金属36等へ不純物が拡散しないようにする等のために、TFD31と基材16bとの間及びライン配線33と基材16bとの間に下地層(図示せず)を設けることもできる。
【0055】
図9は、図4の矢印Aに従って液晶装置1の平面構造を示している。なお、図9は、主に、電極及び配線を示しており、それ以外の要素は図示を省略している。また、図9では、素子基板12を構成する第2基材16bは仮想線で示している。
【0056】
素子基板12には、図11に示すように、複数の直線状のライン配線33が全体としてストライプ状に設けられている。また、個々のライン配線33に適宜の間隔をおいて複数のTFD31が接続され、それらのTFD31にドット電極23bが接続されている。図11では、ライン配線33を少ない本数で模式的に描いてあるが、実際には多数本、例えば240本程度が形成される。また、TFD31及びドット電極23bはシール材13の四隅部分に対応するものだけを部分的に示してあるが、実際には、シール材13によって囲まれる領域内の全域に設けられる。また、TFD31及びドット電極23bは、模式的に大きく描かれているため、数が少ないように描かれているが、実際には図11の縦方向、すなわち上下方向の1列に、それぞれ、例えば320個程度形成されている。つまり、ドット電極23bは、例えば、縦×横=320×240個の数だけ設けられている。
【0057】
素子基板12に対向するカラーフィルタ基板11には、図10に示すように、複数の線状電極23aが全体としてストライプ状に形成されている。これらの電極23aは、カラーフィルタ基板11と素子基板12とをシール材13によって図9に示すように貼り合わせたとき、ライン配線33と直角の方向に延び、さらに、横列を成す複数のドット電極23bに平面的に重なり合う。
【0058】
このように、線状電極23aとドット電極23bとが重なり合う領域が、表示の最小単位である表示ドットDを構成する。この表示ドットDは図4から図7において符号Dで示す領域である。複数の表示ドットDが縦方向及び横方向に複数個、マトリクス状に並べられた領域が表示領域Vである。この表示領域Vに文字、数字、図形等といった像が表示される。
【0059】
図11において、素子基板12を構成する第2基材16bの張出し部29上に実装される駆動用IC3は、走査信号を出力する駆動用IC3aと、データ信号を出力する駆動用IC3bとによって構成されている。第2基材16bの第1辺16cすなわち入力側の辺には外部接続用端子44が形成され、これらの端子44は駆動用IC3a及び3bの入力用端子、例えば入力用バンプにつながる。
【0060】
また、この第1辺16cに隣接する2つの辺16d及び16eの近傍にそれらの辺の辺縁に沿って複数の配線39aが形成されている。これらの配線39aは、駆動用IC3a及び3bの出力用端子、例えば出力用バンプから、第1辺16cに対向する第2辺16fへ向かって延びている。各配線39aは、2つの辺16d及び16eのそれぞれに平行な本線部分49aと、それに対してほぼ90°で折れ曲がる部分49bとによって構成されている。
【0061】
図9において、シール材13の内部には、球形又は円筒形の導通材42が不規則な分散状態で含まれている。図11に示す素子基板12と図10に示すカラーフィルタ基板11とを図9に示すように貼り合わせたとき、素子基板12側の配線39aの折れ曲がり部49bの先端のパッド部分と、カラーフィルタ基板11側の線状電極23aの端部とが導通材42によって導通される。これにより、カラーフィルタ基板11側の電極23aが素子基板12側の配線39aを通して駆動用IC3aに電気的に接続される。
【0062】
なお、電極23aと配線39aとの導通は、図9の左辺側と右辺側との間で交互に実現されている。しかしながら、これに代えて、表示領域Vの上半分に関しては左辺側又は右辺側の一方で導通を行い、表示領域Vの下半分に関しては左辺側又は右辺側の他方で導通を行うという駆動方法を採用することもできる。
【0063】
図11において、素子基板12上に形成されたライン配線33は、同じく素子基板12上に形成された配線39bを通して駆動用IC3bの出力端子、例えば出力バンプに接続される。配線39a及び39bはCr単体や、Cr/Ta(すなわち、第1層がTaで第2層がCrの積層構造)や、ITO/Cr/Ta(すなわち、第1層がTaで、第2層がCrで、第3層がITOの積層構造)等によって形成される。これらの配線39a及び39bは、素子基板12上にTFD31やドット電極23bを形成する際に、同時に形成することができる。
【0064】
なお、図4の素子基板12の張出し部29上において、駆動用IC3はACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)43によって実装されている。ACF43は、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化性樹脂の内部に導電粒子を分散することによって形成されている。駆動用IC3の本体部分は熱硬化性樹脂等によって基板の張出し部29上に固着される。また、駆動用IC3の出力バンプと配線39a,39bとが、さらには、駆動用IC3の入力バンプと外部接続用端子44とが、ACF43に含まれる導電粒子によって導電接続される。
【0065】
外部接続端子44には、図示しない配線基板、例えば可撓性配線基板が、ハンダ付け、ACF、ヒートシール等といった導電接続手法によって接続される。この配線基板を介して、電子機器、例えば携帯電話機、携帯情報端末機から液晶装置1へ信号、電力等が供給される。
【0066】
図7において、個々の表示ドットDは、ほぼ、ドット電極23bと同じ大きさの面積となっている。また、鎖線で示すドット電極23bは、実線で示す着色層19よりも少し大きく描いてあるが、これは構造を分かり易く示すためであり、それらの平面形状は、実際には、ほとんど同じ形状で、互いに重なり合っている。また、ドット状の個々の着色層19は、個々の表示ドットDに対応して形成される。
【0067】
図5及び図6において、反射層18には個々の表示ドットDに対応して開口46が設けられる。これらの開口46は、図7に示すように、平面的に見て長方形状に形成されている。なお、図7では破線で示す開口46が、実線で示すオーバーコート層22の貫通穴28よりも少し大きく描いてあるが、平面的に見たときの両者の周縁は、ほぼ一致する。
【0068】
本実施形態のように、R,G,Bの3色から成る着色層19を用いてカラー表示を行う場合は、R,G,Bの3色に対応する3つの着色層19に対応する3つの表示ドットDによって1つの画素が形成される。他方、着色層を用いないで白黒等といったモノカラー表示を行う場合は、1つの表示ドットDによって1つの画素が形成される。
【0069】
図5及び図6において、個々の表示ドットDの中で反射層18が設けられた部分Rが反射部であり、開口46が形成された部分Tが透過部である。観察側から入射した外部光、すなわち素子基板12側から入射した外部光L0(図5参照)は、反射部Rで反射する。一方、図4の照明装置4の導光体7から出射した光L1(図5参照)は、透過部Tを透過する。
【0070】
以上の構成から成る本実施形態によれば、太陽光、室内光等といった外部光が強い場合は、外部光L0が反射部Rで反射して液晶層14へ供給される。この反射光が反射型表示に用いられる。一方、図4の照明装置4が点灯した場合は、導光体7から出射する平面状の光が、図5の透過部Tを通して液晶層14へ供給される。この透過光が透過型表示に用いられる。このような反射型表示及び透過型表示を希望に応じて選択して実行することにより、半透過反射型の表示が行われる。
【0071】
液晶層14を挟持する線状電極23a及びドット電極23bの一方、本実施形態では線状電極23aに走査信号が印加される。一方、線状電極23a及びドット電極23bの他方、本実施形態ではドット電極23bにデータ信号が印加される。走査信号とデータ信号が印加された表示ドットDに付属するTFD31はON状態となり、当該表示ドットDにおける液晶分子の配向状態が該表示ドットDを通過する光を変調するように維持される。そして、この変調された光が図4の偏光板27bを通過するか、しないかによって、素子基板12の外側に、文字、数字、図形等といった希望の像が表示される。外部光L0を用いて表示が行われる場合が反射型表示であり、透過光L1を用いて表示が行われる場合が透過型表示である。
【0072】
反射型表示が行われるとき、反射光L0は液晶層14を2回通過する。また、透過型表示が行われるとき、透過光L1は液晶層14を1回だけ通過する。このため、仮に、液晶層14の層厚が反射部Rと透過部Tとにわたって均一であると、反射光L0を用いた反射型表示と透過光L1を用いた透過型表示との間で、液晶層14を通過する距離に違いが生じ、反射型表示と透過型表示との間で表示品質が異なるという問題が生じるおそれがある。
【0073】
このことに関し、本実施形態では、オーバーコート層22に貫通穴28を設けることにより、透過部Tでの液晶層14の層厚Eを厚く、反射部Rでの層厚Fを薄くしているので、反射型表示と透過型表示との間で均一な表示品質を得られるようになっている。
【0074】
以上が、本発明に係る電気光学装置の製造方法によって製造される液晶装置の一例の説明である。以下、その液晶装置の製造方法について説明する。
【0075】
図3は、その製造方法の一実施形態を工程図によって示している。この工程図において、工程P11から工程P15が図4の素子基板12を形成するための工程である。また、工程P21から工程P28が図4のカラーフィルタ基板11を形成するための工程である。また、工程P31から工程P39がそれらの基板を組み合わせて液晶装置を完成させるための工程である。
【0076】
なお、本実施形態の製造方法では、図4に示すカラーフィルタ基板11及び素子基板12を1つずつ形成するのではなく、カラーフィルタ基板11に関しては、図1に示すように、複数のカラーフィルタ基板11を形成できる大きさの面積を有する第1マザー基板51を用いて複数のカラーフィルタ基板11を同時に形成する。また、素子基板12に関しては、図2に示すように、複数の素子基板12を形成できる大きさの面積を有する第2マザー基板52を用いて複数の素子基板12を同時に形成する。第1マザー基板51及び第2マザー基板52は、例えば、透明なガラス、透明なプラスチック等によって形成される。
【0077】
まず、図3の工程P11において、図2の第2マザー基板52の表面に図8のTFD31及びライン配線33を図11に示すように形成する。次に、図3の工程P12において、図11のドット電極23bをITOを材料としてフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理によって形成する。次に、図3の工程P13において、図5の配向膜24bを塗布や印刷等によって形成、さらに工程P14において、その配向膜24bに配向処理、例えばラビングを施す。
【0078】
次に、工程P15において、図4に示す柱状スペーサ47を、例えば感光性樹脂を材料としてフォトリソグラフィー処理により、図7に示すように表示ドットDの外側領域に所定の高さで形成する。また、この工程において、柱状スペーサ47を形成するのと同時に、図2に示すように、複数の素子基板12の外側領域であって、特に第2マザー基板52の周辺領域に第2係合部としての複数の突起54を形成する。これらの突起54は、図12(a)及び(b)に示すように、円柱や角柱等といった柱状に形成される。
【0079】
これらの柱状突起54は柱状スペーサ47と同じ材料によって形成されるが、これらの柱状突起54の外径や高さは柱状スペーサ47の外径や高さとは無関係に、図2の第2マザー基材52と図1の第1マザー基材51とを貼り合わせることに関して都合の良い適宜の寸法に設定される。以上により、図2の第2マザー基材52の上に複数の素子基板12が形成される。
【0080】
次に、図3の工程P21において、図1の第1マザー基板51の表面上に図5の樹脂層17の第1層17aを、例えば感光性樹脂を材料としてフォトリソグラフィー処理によって形成する。その第1層17aの表面には微細な凹凸が形成される。その後、第1層17aの上に同じ材料の第2層17bを薄く塗布して、樹脂層17を形成する。第2層17bを塗布するのは、樹脂層17の表面を滑らかにするためである。
【0081】
次に、図3の工程P22において、図5の反射層18を、例えばAlやAl合金等を材料としてフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理によって形成する。このとき、表示ドットDごとに開口46を形成することにより、反射部Rと透光部Tを形成する。次に、図3の工程P23において、図5の遮光層21を、例えばCrを材料としてフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理によって所定のパターン、例えば複数の表示ドットDの周りを埋める格子状に形成する。
次に、図3の工程P24において、図5の着色層19をR,G,Bの各色ごとに順々に形成する。例えば、各色の顔料や染料を感光性樹脂に分散させて成る着色材料をフォトリソグラフィー処理によって所定の配列に形成する。また、この着色層19の形成と同時に、図1の第1マザー基材51においてカラーフィルタ基板11の外側領域であって、特に第1マザー基材51の周辺領域に、第1係合部としての複数の凹部53の土台部分53aを、図12(b)に示すように、B,G,Rの各色着色材料の積み重ねによって形成する。凹部53は図2の柱状突起54を嵌め込むための部材であり、それ故、複数の凹部53と複数の柱状突起54は、同じ数及び同じ間隔で形成される。
【0082】
次に、図3の工程P25において、図5のオーバーコート層22を、例えばアクリル樹脂、ポリイミド樹脂等といった感光性樹脂を材料としてフォトリソグラフィー処理によって形成する。このとき、各表示ドットDごとに貫通穴28を形成することにより、反射部Rにおける液晶層14の層厚Fを薄く、透過部Tにおける液晶層14の層厚Eを厚くするという構造、いわゆる半透過反射方式に対応したマルチギャップ構造を実現する。
【0083】
また、この工程P25においてオーバーコート層22を形成するのと同時に、図12(b)に示すように、凹部53の土台部分53aの上に、オーバーコート層22と同じ材料を載せることによって被覆層53bを形成することにより、凹部53を形成する。凹部53を土台53aと被覆層53bとの多層構造とする理由は、いずれか1つの材料による単層構造では凹部53を十分に高くできないからである。
【0084】
次に、図3の工程P26において、図5の線状電極23aをITOを材料としてフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理によって形成し、さらに図3の工程P27において図5の配向膜24aを形成し、さらに図3の工程P28において配向処理としてのラビング処理を行う。以上により、図1の第1マザー基材51の上に複数のカラーフィルタ基板11が形成される。
【0085】
その後、図3の工程P31において、図12(a)及び図12(b)に示すように柱状突起54と凹部53とを互いに嵌合させながら、図1の第1マザー基材51と図2の第2マザー基材52とを貼り合わせる。これにより、第1マザー基材51と第2マザー基板52とが個々の液晶装置の領域において図4に示すようにシール材13を挟んで貼り合わされた構造の大面積のパネル構造体が形成される。
【0086】
このとき、柱状突起54及び凹部53はフォトリソグラフィー処理によって決められた位置に精度高く形成できるので、それらの嵌合を基準として貼り合わされた第1マザー基材51と第2マザー基材52は常に安定して一定の位置関係となる。なお、必要であれば、第1マザー基板51と第2マザー基板52との間に接着剤や粘着剤を介在させておいて、両基板を軽く接着させても良い。
【0087】
従来であれば、第1マザー基材51又は第2マザー基材52の一方にアライメントマークを形成し、さらにそれらの一方に接着剤又は粘着剤を塗布し、アライメントマークを参照して両基材を位置合わせしながら、接着剤等によって両基板を仮接着するという工程が必須であった。しかしながら、本実施形態によればそのような仮接着工程は不要である。
【0088】
本実施形態では、柱状突起54と凹部53との嵌合によって第1マザー基板51と第2マザー基板との相対位置が自動的に決まるので、アライメントマークを用いた基板の位置合わせ処理は基本的には不要であるが、柱状突起54及び凹部53の位置精度を確認するためにアライメントマークを使用することもできる。
次に、以上のようにして形成された大面積のパネル構造体に含まれるシール材13(図4参照)を、工程P32において硬化させて両基板51及び52を接着する。次に、工程P33において、例えば図1及び図2に符号X0で示す切断線に従ってパネル構造体を切断する。この切断、すなわち1次ブレイクにより、図4の液晶パネル2の複数が1列に並んだ状態で含まれる中面積のパネル構造体、いわゆる短冊状のパネル構造体が複数形成される。シール材13には予め適所に開口(図示せず)が形成されており、上記の1次ブレイクによって短冊状のパネル構造体が形成されると、そのシール材の開口が外部に露出する。
【0089】
次に、図3の工程P34において、上記のシール材の開口を通して各液晶パネル部分の内部へ液晶を注入し、その注入の完了後、その開口を樹脂によって封止する。次に、工程P35において、2回目の切断、すなわち2次ブレイクを行い、短冊状のパネル構造体から図4に示す個々の液晶パネル2を切り出す。本実施形態では図2の第2マザー基板52と図1の第1マザー基板51とが突起54と凹部53との嵌合によって非常に位置精度高く貼り合わされるので、最終的に切り出された液晶パネル2における第1基材16aと第2基材16bとの貼り合わせ位置も非常に精度高く行われ、従って、線状電極23aとドット電極23bの位置ズレも非常に小さい。このため、遮光層21の幅を位置ズレを考慮した広い幅にする必要がなく、狭い線幅とすることができ、それ故、液晶装置1の表示における開口率を高くできる。
【0090】
次に、図3の工程P36において、図4の液晶パネル2に位相差板26a及び26bを貼着によって装着し、さらに、偏光板27a及び27bを貼着によって装着する。次に、工程P37において、図9に示した素子基板12の張出し部29の辺縁にFPC(Flexible Printed Circuit)やヒートシール等を接続し、さらに、工程P39において、図4の照明装置4を取り付ける。これにより、液晶装置1が完成する。
【0091】
(変形例)
以上の実施形態では、図2の第2マザー基板52に第2係合部として柱状突起54を設け、図1の第1マザー基板51に第1係合部として凹部53を設けたが、この構成とは逆に、図2の第2マザー基板52に第2係合部として凹部53を設け、図1の第1マザー基板51に第1係合部として柱状突起54を設けることもできる。
【0092】
また、上記の実施形態では、図12に示したように、凹部53の土台53aをB,G,Rの着色材料によってリング状に形成したが、これに代えて、図13(a)及び図13(b)に示すように、土台53aをB,G,Rの着色材料によって円盤状に形成しても良い。
【0093】
また、柱状突起54は、図14(b)に示すように、頂部を切断した状態の円錐形状に形成できる。この場合、凹部53の内周面には、柱状突起54の外周面の傾斜に対応した傾斜を付けるのが望ましい。また、図15(a)及び図15(b)に示すように、土台53aをB,G,Rの着色材料によって円盤形状に形成した上で、柱状突起54の外周面及び凹部53の被覆層53bの内周面に傾斜を付けることもできる。
【0094】
上記の実施形態では、図3の工程P15で示したように、図4の素子基板12の表面に柱状スペーサ47を形成するときに図2の柱状突起54を形成したが、柱状突起54又はそれ以外の形状の係合部は、素子基板12を構成するそれ以外の任意の構成要素と同時に形成することもできる。また、柱状突起54又はそれ以外の形状の係合部を独立した工程で形成しても良い。
【0095】
また、上記の実施形態では、図3の工程P24で土台を53aを形成し、さらに、工程P25で被覆層53bを形成することにより、凹部53を形成した。これに代えて、いずれか一方の工程だけで凹部53を形成すること、すなわち凹部53を単層構造とすることもできる。また、凹部53又はそれ以外の形状の係合部を、工程P24や工程P25以外の工程において形成することもできる。
【0096】
また、図2の第2マザー基板52と図1の第1マザー基板51とを貼り合わせるときに係合する第1係合部53及び第2係合部54の形状は、柱状突起と凹部との組み合わせに限られず、その他の任意の形状とすることができる。
【0097】
また、上記実施形態では、TFDを用いた液晶装置に本発明を適用したが、本発明は、TFD以外の2端子型スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも適用できる。また、本発明は、TFT(Thin Film Transistor)等といった3端子型スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも適用できる。また、本発明は、スイッチング素子を用いない単純マトリクス方式の液晶装置にも適用できる。
【0098】
また、本発明は、液晶装置以外の電気光学装置、例えば、有機EL装置、無機EL装置、プラズマディスプレイ装置(PDP:Plasma Display)、電気泳動ディスプレイ(EPD:Electrophoretic Display)、フィールドエミッションディスプレイ装置(FED:Field Emission Display:電界放出表示装置)にも適用できる。
【0099】
(電気光学装置及び電気光学装置用基板の第1実施形態)
図16は、電気光学装置の一例である液晶装置に本発明を適用した場合の実施形態を示している。この液晶装置は図4に示した液晶装置1に本発明を適用したものであり、図4の矢印Aに従った平面図に相当する。但し、図16では主に電極や配線を示していて、配向膜、着色層等といったその他の光学要素の図示は省略している。また、矢印A方向から見て手前側にある基板、すなわち素子基板12は仮想線で示してある。
【0100】
図1及び図2を用いて説明した先の実施形態では、係合部としての凹部53及び柱状突起54を、それぞれ、第1マザー基板51及び第2マザー基板52に設け、カラーフィルタ基板11及び素子基板12に関しては特別な処理を施さなかった。これに対し、本実施形態では、図17に示すように、電気光学装置用基板であるカラーフィルタ基板111のそれ自体に係合部としての凹部53を形成する。また、図18に示すように、もう一方の電気光学装置用基板である素子基板112のそれ自体に係合部としての柱状突起54を形成する。これらの凹部53及び柱状突起54は、図3に示した製造方法と同じ方法によって形成できる。
【0101】
図17のカラーフィルタ基板111と図18の素子基板112は、図16に示すように、柱状突起54が凹部53に嵌り込んだ状態、すなわち嵌合した状態で互いにシール材13によって貼り合わされる。柱状突起54及び凹部53はフォトリソグラフィー処理等によって位置的に非常に高精度に形成されるので、それらを基準にして貼り合わされた両基板111及び112は常に安定して一定の位置関係を保持する。それ故、図5及び図6の遮光層21の幅を必要以上に広く設定する必要がなくなるので、開口率を高くでき、従って、明るい表示を行うことができる。
【0102】
なお、本実施形態では、図16に示すように、液晶装置101の表示領域Vの外側の非表示領域、いわゆる額縁領域の4つの角部の領域に係合部、すなわち柱状突起54及び凹部53を設けた。しかしながら、係合部は額縁領域内のその他の位置に設けることができる。なお、本実施形態のように電気光学装置用基板であるカラーフィルタ基板111(図17)や素子基板112(図18)の内部領域に係合部を設ける場合には、図1や図2のようにマザー基板上には係合部53,54を設けても、あるいは設けなくても良い。
【0103】
(電気光学装置及び電気光学装置用基板の第2実施形態)
図19は、電気光学装置の一例である液晶装置に本発明を適用した場合の他の実施形態の主要部分を示している。本実施形態の液晶装置の全体的な構成は図4に示した液晶装置1と同じである。また、図19に示した部分は、先の実施形態における図7に示した部分に相当する。
【0104】
図19に示す本実施形態が図7に示した先の実施形態と異なる点は、図4の素子基板12に形成した柱状スペーサ47を位置合わせのための係合部として兼用することである。すなわち、本実施形態では、図4のカラーフィルタ基板11上であって、図19に示すように柱状突起47に嵌合できる位置、すなわち表示ドットDの外側領域に係合部としての凹部53を形成する。すなわち、本実施形態では、図4の表示領域Vの内部領域であって、図19に示す表示ドットDの外側領域に係合部53及び54が設けられる。
【0105】
なお、図19に示す実施形態では、柱状スペーサ47の全てに対応して凹部53を設け、それらを嵌合させるようにしたが、これに代えて、一部のスペーサ47に対応して凹部53を設けるようにしても良い。本実施形態によれば、素子基板12に設けた柱状スペーサ47を係合部として兼用することにより、素子基板12とカラーフィルタ基板11との相対的な位置を常に安定して一定の位置関係に保持できる。
【0106】
(変形例)
図16の実施形態では、図17のカラーフィルタ基板111に係合部として凹部53を設け、図18の素子基板112に係合部として柱状突起54を設けたが、これとは逆に、図17のカラーフィルタ基板111に係合部として柱状突起を設け、図18の素子基板112に係合部として凹部を設けることもできる。
【0107】
また、上記実施形態では、TFDを用いた液晶装置に本発明を適用したが、本発明は、TFD以外の2端子型スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも適用できる。また、本発明は、TFT(Thin Film Transistor)等といった3端子型スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも適用できる。また、本発明は、スイッチング素子を用いない単純マトリクス方式の液晶装置にも適用できる。
【0108】
また、本発明は、液晶装置以外の電気光学装置、例えば、有機EL装置、無機EL装置、プラズマディスプレイ装置(PDP:Plasma Display)、電気泳動ディスプレイ(EPD:Electrophoretic Display)、フィールドエミッションディスプレイ装置(FED:Field Emission Display:電界放出表示装置)にも適用できる。
【0109】
(電子機器の実施形態)
次に、本発明に係る電子機器の実施形態を図面を用いて説明する。図20は、電子機器の一実施形態のブロック図を示している。ここに示す電子機器は、液晶装置1と、これを制御する制御手段80とを有する。液晶装置1は、液晶パネル81と、半導体IC等で構成される駆動回路82とを有する。また、制御手段80は、表示情報出力源83と、表示情報処理回路84と、電源回路86と、タイミングジェネレータ87とを有する。
【0110】
表示情報出力源83は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等から成るメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等から成るストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを有する。タイミングジェネレータ87によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路84に供給するように構成されている。
【0111】
表示情報処理回路84は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等といった周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路82へ供給する。駆動回路82は、走査線駆動回路、データ線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路86は、上記の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。
【0112】
図21は、本発明を電子機器の一例である携帯電話機に適用した場合の一実施形態を示している。ここに示す携帯電話機70は、本体部71と、これに開閉可能に設けられた表示体部72とを有する。液晶装置等といった電気光学装置によって構成された表示装置73は、表示体部72の内部に配置され、電話通信に関する各種表示は、表示体部72にて表示画面74によって視認できる。本体部71の前面には操作ボタン76が配列して設けられる。
【0113】
表示体部72の一端部からアンテナ77が出没自在に取付けられている。受話部78の内部にはスピーカが配置され、送話部79の内部にはマイクが内蔵されている。表示装置73の動作を制御するための制御部は、携帯電話機の全体の制御を司る制御部の一部として、又はその制御部とは別に、本体部71又は表示体部72の内部に格納される。
【0114】
図22は、電子機器の一例である携帯情報機器に本発明を適用した場合の実施形態を示している。ここに示す携帯情報機器90は、タッチパネルを備えた情報機器であり、電気光学装置としての液晶装置91を搭載している。この情報機器90は、液晶装置91の表示面によって構成される表示領域Vと、その表示領域Vの下方に位置する第1入力領域W1とを有する。第1入力領域W1には入力用シート92が配置されている。
【0115】
液晶装置91は、長方形状又は正方形状の液晶パネルと、同じく長方形状又は正方形状のタッチパネルとが平面的に重なり合う構造を有する。タッチパネルは入力用パネルとして機能する。タッチパネルは、液晶パネルよりも大きく、この液晶パネルの一端部から突き出した形状となっている。
【0116】
表示領域V及び第1入力領域W1にはタッチパネルが配置されており、表示領域Vに対応する領域も、第1入力領域W1と同様に入力操作可能な第2入力領域W2として機能する。タッチパネルは、液晶パネル側に位置する第2面とこれと対向する第1面とを有しており、第1面の第1入力領域W1に相当する位置に入力用シート92が貼られている。
【0117】
入力用シート92にはアイコン93及び手書き文字認識領域W3を識別するための枠が印刷されている。第1入力領域W1においては、入力用シート92を介してタッチパネルの第1面に指やペン等といった入力手段で荷重をかけることにより、アイコン93の選択や文字認識領域W3での文字入力等といったデータ入力を行うことができる。
【0118】
一方、第2入力領域W2においては、液晶パネルの像を観察することができるほか、液晶パネルに例えば入力モード画面を表示させ、タッチパネルの第1面に指やペンで荷重をかけることにより、その入力モード画面内の適宜の位置を指定することができ、これにより、データ入力等を行うことができる。
【0119】
(変形例)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変でき
例えば、本発明に係る電子機器としては、以上に説明した携帯電話機や携帯情報機器の他にも、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、デジタルスチルカメラ、腕時計、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、その他各種の機器が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気光学装置用マザー基板の一実施形態であるカラーフィルタ基板用のマザー基板を示す平面図である。
【図2】本発明に係る電気光学装置用マザー基板の他の実施形態である素子基板用のマザー基板を示す平面図である。
【図3】本発明に係る電気光学装置の製造方法の一実施形態を示す工程図である。
【図4】図3の製造方法によって製造される液晶装置、すなわち電気光学装置の一例を示す断面図である。
【図5】図4の要部を示す断面図であって、図7のX−X線に従った断面図である。
【図6】図5の断面図であって、図7のY−Y線に従った断面図である。
【図7】図4に示す液晶パネルの内部の平面構造の主要部分を示す平面図である。
【図8】図4に示す液晶パネル内に設けられるスイッチング素子の一例を示す斜視図である。
【図9】図4に示す液晶装置を矢印A方向から見た場合の平面図である。
【図10】図4の矢印Aに従ってカラーフィルタ基板を示す平面図である。
【図11】図4の矢印Aに従って素子基板を示す平面図である。
【図12】(a)は係合部の一実施形態を示す平面図であり、(b)はその係合部の断面図である。
【図13】(a)は係合部の他の実施形態を示す平面図であり、(b)はその係合部の断面図である。
【図14】(a)は係合部のさらに他の実施形態を示す平面図であり、(b)はその係合部の断面図である。
【図15】(a)は係合部のさらに他の実施形態を示す平面図であり、(b)はその係合部の断面図である。
【図16】本発明に係る電気光学装置の一実施形態を一部破断して示す平面図である。
【図17】図16の電気光学装置を構成する一方の基板であって、本発明に係る電気光学装置用基板の一実施形態を示す平面図である。
【図18】図16の電気光学装置を構成する他方の基板であって、本発明に係る電気光学装置用基板の他の実施形態を示す平面図である。
【図19】本発明に係る電気光学装置の他の実施形態における主要部分を示す平面図であり、同時に、本発明に係る電気光学装置用基板の他の実施形態の主要部分を示す平面図である。
【図20】本発明に係る電子機器の一実施形態を示すブロック図である。
【図21】本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯電話機を示す斜視図である。
【図22】本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯情報端末機を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,101:液晶装置(電気光学装置)、2:液晶パネル、3:駆動用IC、4:照明装置、11,111:カラーフィルタ基板(電気光学装置用基板)、12,112:素子基板(電気光学装置用基板)、13:シール材、14:液晶層、16a,16b:基材、17:樹脂層、17a:第1層、17b:第2層、18:反射層、19:着色層、21:遮光層、22:オーバーコート層、23a,23b:電極、24a,24b:配向膜、28:貫通穴、31:TFD、39a,39b:配線、46:反射層の開口、47:柱状スペーサ、49a:本線部分、49b:折れ曲がり部、51:第1マザー基板、52:第2マザー基板、53:凹部(係合部)、53a:土台、53b:被覆層、54:柱状突起(係合部)、70:携帯電話機(電子機器)、90:携帯情報機器(電子機器)、D:表示ドット、E:液晶層の厚い部分、F:液晶装置の薄い部分、L0:外部光、L1:照明光、R:反射部、T:透過部、V:表示領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置、EL装置等といった電気光学装置、その電気光学装置の構成要素である電気光学装置用基板、前記電気光学装置の製造の際に用いる電気光学装置用マザー基板、前記電気光学装置の製造方法、及び前記電気光学装置を用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、携帯電話機、携帯情報端末機等といった各種の電子機器において、液晶装置、EL装置等といった電気光学装置が広く用いられている。例えば、電子機器に関する各種の情報を視覚的に表示するための表示部として電気光学装置が用いられている。この電気光学装置において、電気光学物質として液晶を用いた装置、すなわち液晶装置が知られている。また、電気光学物質としてEL(Electro Luminescence)を用いたEL装置も知られている。
【0003】
液晶装置は、一般に、それぞれが電極を備えた一対の基板間に液晶層を介在させた構造を有する。液晶層に光を供給すると共に、該液晶層に印加される電圧を表示ドットごとに制御することにより、液晶層内の液晶分子の配向を表示ドットごとに制御する。液晶層へ供給された光は液晶分子の配向状態に従って変調され、この変調された偏光が偏光板を通過するか、あるいは通過しないかに応じて、外部に文字、数字、図形等といった像が表示される。
【0004】
この液晶装置を製造する際には、一般に、液晶装置を構成する一方の基板上に形成すべき要素、例えば電極、配向膜等を、液晶装置の複数個分の面積を有する大面積の第1マザー基材上に、液晶装置の複数個分だけ形成する。また一方、液晶装置を構成する他方の基板上に形成すべき要素、例えば電極、配向膜等を、液晶装置の複数個分の面積を有する大面積の第2マザー基材上に、上記一方の基板と同数だけ形成する(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
上記第1マザー基材上又は上記第2マザー基材上に形成された複数の液晶装置領域のそれぞれの内部にはシール材が形成される。また、それらのマザー基材のそれぞれにアライメントマークが形成される。第1マザー基材と第2マザー基材は、アライメントマークによって位置合わせをされながら、シール材によって互いに貼り合わされる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−187227号公報(第3頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アライメントマークを用いた上記の貼り合わせ方法では、基板間に位置ズレが発生することを常に確実に防止することが難しかった。仮に、基板間に位置ズレが発生すると、一方の基板側の電極と他方の基板側の電極との間に位置ズレが生じ、光漏れが発生するおそれがある。この光漏れを回避するためには、遮光層によって形成されるブラックマスクの幅を予め広く設定しなければならず、そのため、従来の電気光学装置においては、開口率を上げることに限界があった。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、電気光学装置を構成する一対の基板間に重ねズレが発生することを確実に防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記の目的と達成するため、本発明に係る第1の電気光学装置用マザー基板は、マザー基材に複数の電気光学装置用基板が形成されて成る電気光学装置用マザー基板であって、前記複数の電気光学装置用基板の外側領域に係合部を有することを特徴とする。
【0010】
この電気光学装置用マザー基板は一対用意され、一方のマザー基板には電気光学装置の一方の基板側の構成要素、例えば電極、配向膜等が形成され、他方のマザー基板には電気光学装置の他方の基板側の構成要素、例えば電極、配向膜等が形成される。これら一対のマザー基板を互いに貼り合わせる際には、一方のマザー基板上に形成した係合部と他方のマザー基板に形成した係合部とを互いに係合、例えば嵌合させる。
【0011】
この係合により、一対のマザー基板は常に正確に位置合わせされるので、ブラックマスクを狭く形成しても光漏れを防止できる。そして、ブラックマスクを狭く形成できれば、開口率を上げることができるので、電気光学装置によって明るい表示を行うことができる。また、一対の係合部を係合させるという作業は非常に簡単であり、アライメントマークを用いる方法に比べて、短時間で正確な位置合わせが可能となる。
【0012】
(2) 上記構成の電気光学装置用マザー基板においては、前記係合部は前記マザー基材の周辺領域に設けることが望ましい。こうすれば、前記係合部を前記マザー基材の中央部に設ける場合に比べて、一対の基板の位置合わせの精度を高くできる。
【0013】
(3) 次に、本発明に係る第2の電気光学装置用マザー基板は、マザー基材に複数の電気光学装置用基板が形成されて成る電気光学装置用マザー基板であって、前記複数の電気光学装置用基板の少なくとも1つの内部領域に係合部を有することを特徴とする。上記第1の電気光学装置用マザー基板では、複数の電気光学装置用基板の外側領域に係合部を形成した。これに対し、第2の電気光学装置用マザー基板では、複数の電気光学装置用基板の内側領域に係合部を形成した。
この電気光学装置用マザー基板においても、係合部を係合させるだけで基板同士の位置合わせができるので、基板同士を常に安定して一定の位置で貼り合わせることができる。
【0014】
(4) 上記第2の電気光学装置用マザー基板において、前記複数の電気光学装置用基板のそれぞれは複数の表示ドットが形成される表示領域を有し、前記係合部は前記電気光学装置用基板の内部領域であって前記表示領域の外側領域に設けることが望ましい。ここで、表示領域とは、電気光学装置において文字、数字、図形等といった像が表示される領域である。この表示領域は、例えば、表示の最小単位である表示ドットを複数個、マトリクス状に配列することによって形成できる。上記のような、電気光学装置用基板の内部領域であって表示領域の外側領域というのは、例えば、表示領域の外側に枠状に設けられる非表示領域、いわゆる額縁領域に相当する。
【0015】
(5) 上記第2の電気光学装置用マザー基板において、前記複数の電気光学装置用基板のそれぞれは複数の表示ドットが形成される表示領域を有し、前記係合部は前記電気光学装置用基板の内部領域であって前記表示領域における表示ドットの外側領域に設けることが望ましい。この実施態様では、電気光学装置の表示領域の内部領域に係合部を設ける。
【0016】
電気光学装置においては、一般に、一対の基板間に形成される間隙であって、電気光学物質を封入する間隙を一定に維持するために、その間隙内に複数のスペーサを介在させることがある。このようなスペーサとしては、例えば、複数の微小な球形の部材を用いることができ、この複数の球形部材は一方の基板上に平面的に分散される。また、一方の基板上に複数の柱状の突起をフォトリソグラフィー処理等によって適宜の平面パターンで形成し、この柱状突起の高さによって電気光学物質層用の間隙を維持することもできる。
【0017】
上記のような、電気光学装置用基板の内部領域であって表示領域の内部領域であって表示ドットの外側領域に設ける係合部は、上記のようなスペーサとして機能する柱状突起によって兼用できる。
【0018】
(6) 上記構成の電気光学装置用マザー基板において、前記係合部は凸部又は凹部であることが望ましい。つまり、一対のマザー基板は凹部と凸部の嵌合によって位置決めされることが望ましい。
【0019】
(7)次に、本発明に係る第1の電気光学装置用基板は、基材と、該基材上に設けられる複数の表示ドットによって形成される表示領域と、該表示領域の外側領域に設けられた係合部とを有することを特徴とする。表示領域の外側領域は、例えば、額縁領域に相当する。
【0020】
この電気光学装置用基板は一対用意され、一方の基板には電気光学装置の一方の基板側の構成要素、例えば電極、配向膜等が形成され、他方の基板には電気光学装置の他方の基板側の構成要素、例えば電極、配向膜等が形成される。これら一対の基板が貼り合わせられることにより、電気光学装置が形成される。
【0021】
一対の基板は係合部の係合により、常に正確に安定して位置合わせされるので、ブラックマスクを狭く形成しても光漏れを防止できる。そして、ブラックマスクを狭く形成できれば、開口率を上げることができるので、電気光学装置によって明るい表示を行うことができる。
【0022】
(8) 次に、本発明に係る第2の電気光学装置用基板は、基材と、該基材上に設けられる複数の表示ドットによって形成される表示領域と、該表示領域の内部領域であって前記表示ドットの外側領域に設けられた係合部とを有することを特徴とする。上記第1の電気光学装置では、表示領域の外側領域に係合部を設けたのに対し、本実施態様では、表示領域の内部領域であって前記表示ドットの外側領域に係合部を設ける。
【0023】
(9) 上記構成の電気光学装置用基板において、前記係合部は凸部又は凹部であることが望ましい。つまり、一対の基板は凹部と凸部の嵌合によって位置決めされることが望ましい。
【0024】
(10) 次に、本発明に係る電気光学装置は、以上に記載した構成の電気光学装置用基板と、該電気光学装置用基板に含まれる前記係合部に係合する被係合部を有する対向基板と、前記電気光学装置用基板と前記対向基板との間に設けられる電気光学物質層とを有することを特徴とする。
【0025】
この電気光学装置によれば、電気光学物質層の働きによって表示を行うことができる。電気光学物質としては、液晶装置における液晶層、EL装置におけるEL層、プラズマディスプレイ装置におけるプラズマガス層等が考えられる。この電気光学装置によれば、係合部と被係合部との嵌合により、電気光学装置用基板と対向基板とを一定の相対位置で安定して正確に貼り合わせることができる。
【0026】
(11) 次に、本発明に係る電子機器は、上記構成の電気光学装置と、該電気光学装置の動作を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0027】
(12) 次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法は、複数の電気光学装置用第1基板が形成される第1マザー基材上に第1係合部を形成する工程と、複数の電気光学装置用第2基板が形成される第2マザー基材上に第2係合部を形成する工程と、前記第1係合部と前記第2係合部とを係合させた状態で前記第1マザー基材と前記第2マザー基材とを貼り合わせる工程とを有することを特徴とする。
【0028】
この製造方法によれば、第1係合部と第2係合部とを係合させた状態で第1マザー基板と第2マザー基板とが貼り合わされるので、第1マザー基板と第2マザー基板は常に安定して正確に位置合わせされる。これにより、ブラックマスクを狭く形成しても光漏れを防止できる。そして、ブラックマスクを狭く形成できれば、開口率を上げることができるので、電気光学装置によって明るい表示を行うことができる。また、係合部を係合させるという作業は非常に簡単であり、アライメントマークを用いる方法に比べて、短時間で正確な位置合わせが可能となる。
【0029】
(13) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の外側領域の前記第1マザー基材上に形成され、さらに、前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の外側領域の前記第2マザー基材上に形成されることが望ましい。
【0030】
(14) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記第1マザー基材の周辺領域に形成され、前記第2係合部は前記第2マザー基材の周辺領域に形成されることが望ましい。こうすれば、第1係合部及び第2係合部を、それぞれ、第1マザー基材及び第2マザー基板の中央部に設ける場合に比べて、一対の基板の位置合わせの精度を高くできる。
【0031】
(15) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の内部領域に形成され、さらに、前記嵌合用第2係止部は前記電気光学装置用第2基板の内部領域に形成されることが望ましい。
【0032】
(16) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の内部領域であって表示領域の外側領域に形成され、さらに前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の内部領域であって表示領域の外側領域に形成されることが望ましい。
【0033】
(17) 上記構成の電気光学装置の製造方法において、前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の内部領域であって表示領域における表示ドットの外側領域に形成され、さらに前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の内部領域であって表示領域における表示ドットの外側領域に形成されることが望ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
(電気光学装置の製造方法及び電気光学装置用マザー基板の実施形態)
以下、本発明に係る電気光学装置の製造方法及び電気光学装置用マザー基板をそれぞれ一例を挙げて説明する。なお、この実施形態では、電気光学装置として液晶装置を製造するものとする。
【0035】
まず、本実施形態の製造方法を説明する前に、その製造方法によって製造される電気光学装置、すなわち、液晶装置を説明する。なお、これ以降に説明する実施形態は本発明の一例であって、本発明を限定するものではない。また、これからの説明では必要に応じて図面を参照するが、この図面では、複数の構成要素から成る構造のうち重要な構成要素を分かり易く示すため、各要素を実際とは異なった相対的な寸法で示している。
【0036】
図4において、液晶装置1は、液晶パネル2と、この液晶パネル2に実装された駆動用IC3と、照明装置4とを有する。照明装置4は、観察側(すなわち、図の上側)から見て液晶パネル2の背面側に配設されてバックライトとして機能する。照明装置4は、液晶パネル2の観察側に配設してフロントライトとして機能させても良い。
【0037】
照明装置4は、LED(Light Emitting Diode)等といった点状光源や、冷陰極管等といった線状光源等によって構成された光源6と、透光性の樹脂によって形成された導光体7とを有する。観察側から見て導光体7の背面側には、必要に応じて、反射層8が設けられる。また、導光体7の観察側には、必要に応じて、拡散層9が設けられる。導光体7の光導入口7aは図4の紙面垂直方向に延びており、光源6から発生した光はこの光導入口7aを通して導光体7の内部へ導入される。
【0038】
液晶パネル2は、電気光学装置用基板としての素子基板12と、それに対向するもう一方の電気光学装置用基板としてのカラーフィルタ基板11と、それらの基板を貼り合わせている矢印A方向から見て正方形又は長方形の枠状のシール材13とを有する。カラーフィルタ基板11と、素子基板12と、シール材13とによって囲まれる間隙、いわゆるセルギャップ内に液晶14が封入されて液晶層を構成している。
【0039】
カラーフィルタ基板11は、矢印A方向から見て長方形又は正方形の第1基材16aを有し、その第1基材16aの内側表面には、凹凸すなわち凹部と非凹部との組み合わせを有する樹脂層17が形成され、その上に反射層18が形成され、その上に着色層19及び遮光層21が形成され、その上にオーバーコート層22が形成され、その上に紙面垂直方向へ直線的に延びる電極23aが形成され、さらに、その上に配向膜24aが形成される。
【0040】
配向膜24aには配向処理、例えばラビング処理が施され、これにより、第1基材16aの近傍の液晶分子の配向が決められる。また、第1基材16aの外側表面には、位相差板26a及び偏光板27aが貼着等によって装着される。
【0041】
第1基材16aは、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。樹脂層17は、図5に示すように、第1層17a及び第2層17bから成る2層構造によって形成されており、第2層17bの表面には、細かい凹凸、すなわち細かい凹部及び非凹部、が形成されている。反射層18は、例えば、Al(アルミニウム)、Al合金等によって形成される。この反射層18の表面は、その下地層である樹脂層17に着けられた凹凸に対応して凹凸形状となっている。この凹凸形状により、反射層18で反射する光は拡散する。
【0042】
着色層19は、例えば図7に示すように、1つ1つが長方形のドット状に形成され、1つの着色層19は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色のいずれか1つを呈する。これら各色の着色層19は、ストライプ配列、デルタ配列、モザイク配列、その他適宜の配列となるように並べられている。図7では、ストライプ配列が例示されている。なお、着色層19は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3原色によって形成することもできる。
【0043】
図4において遮光層21は、例えばCr(クロム)等といった遮光性の材料によって、複数の着色層19の間を埋める状態に形成される。この遮光層21は、ブラックマトリクスとして機能して着色層19を透過した光によって表示される像のコントラストを向上させる。なお、遮光層21は、Cr等といった特定の材料によって形成されることに限られず、例えば、着色層19を構成するR,G,Bの各着色層を重ねること、すなわち積層することによっても形成することができる。
【0044】
オーバーコート層22は、例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等といった感光性の樹脂によって形成される。また、このオーバーコート層22の適所には、図5に示すように、着色層19の表面に達する貫通穴28が形成されている。なお、この貫通穴28に代えて、着色層19の表面に達することなくオーバーコート層22の途中までの深さの有底穴すなわち凹部をオーバーコート層22に形成することもできる。
【0045】
図5の紙面垂直方向に線状に延びる電極23aは、例えばITO(Indium TinOxide)等といった金属酸化物によって形成され、その中央の一部が貫通穴28の中へ落ち込んでいる。また、その上に形成された配向膜24aは、例えばポリイミド等によって形成され、この配向膜24aに関しても、貫通穴28に対応する部分が、その貫通穴28の中に落ち込んでいる。つまり、矢印A方向から平面的に見ると、電極23a及び配向膜24aには複数の窪みが形成されている。
【0046】
図4において、カラーフィルタ基板11に対向する素子基板12は第2基材16bを有する。この第2基材16bは、張出し部29が形成される1辺が第1基材16aの外側へ張り出している。この第2基材16bの内側表面には、スイッチング素子としての複数のTFD31が形成され、それらのTFD31に接続するように複数のドット電極23bが形成され、それらの上に配向膜24bが形成される。配向膜24bには配向処理、例えばラビング処理が施され、これにより、第2基材16bの近傍の液晶分子の配向が決められる。第2基材16bの外側表面には、位相差板26b及び偏光板27bが貼着等によって装着される。
【0047】
カラーフィルタ基板11又は素子基板12のいずれか一方には表示領域Vの内部に柱状、例えば円柱状、角柱状、の突起であるスペーサ47が複数設けられる。これらのスペーサ47は、例えば、フォトリソグラフィー処理によって形成される。また、これらのスペーサ47は、図5、図6及び図7に示すように、表示ドットDの外側領域、すなわち遮光層21が設けられる領域に設けられる。これらのスペーサ47により、カラーフィルタ基板11と素子基板12との間の間隙、従って液晶層14の層厚が表示領域Vの全面にわたって均一に維持される。
【0048】
液晶層14の層厚を均一に維持するスペーサとして、球状の透明部材、すなわち粒状部材をカラーフィルタ基板11又は素子基板12の表面上に不規則に分散する方法も知られている。しかしながら、この方法では、図5及び図6においてオーバーコート層22の貫通穴28の中に粒状のスペーサが入ってしまうと、スペーサとしての機能を達成できなくなり、基板間の間隙を正確に均一に維持できなくなるおそれがある。また、粒状のスペーサが表示ドットDの中に存在すると、光の進行が不安定になって表示が乱れる心配もある。これに対し、表示ドットDの外側領域に柱状のスペーサ47を設けた本実施形態によれば、基板間の間隙を正確に均一に維持できると共に表示に寄与する光の進行路を避けてスペーサを形成できるので、乱れのない鮮明な像を安定して表示できる。
【0049】
第2基材16bは、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。また、ドット電極23bはITO等といった金属酸化物によって形成される。また、配向膜24bは、例えばポリイミド等によって形成される。また、柱状スペーサは、例えば感光性樹脂によって形成される。
【0050】
個々のTFD31は、図6に示すように、カラーフィルタ基板11側の遮光層21に対応する位置に設けられ、さらに、図8に示すように、第1TFD要素32aと第2TFD要素32bとを直列に接続することによって形成されている。なお、図6は、図7のY−Y線に従った断面図であり、従って、図5の断面図である。
【0051】
図8において、TFD素子31は、例えば、次のようにして形成される。すなわち、まず、TaW(タンタルタングステン)によってライン配線33の第1層34a及びTFD素子31の第1金属36を形成する。次に、陽極酸化処理によってライン配線33の第2層34b及びTFD素子31の絶縁膜37を形成する。次に、例えばCr(クロム)によってライン配線33の第3層34c及びTFD素子31の第2金属38を形成する。
【0052】
図6において、カラーフィルタ基板11上に形成された線状電極23aは、紙面の左右方向に延びている。素子基板12上に形成された上記のライン配線33は、線状電極23aに対して直角方向、すなわち図の紙面垂直方向に延びている。
【0053】
図8において、第1TFD要素32aの第2金属38はライン配線33の第3層34cから延びている。また、第2TFD要素32bの第2金属38の先端に重なるように、ドット電極23bが形成される。ライン配線33からドット電極23bへ向けて電気信号が流れることを考えれば、その電流方向に従って、第1TFD要素32aでは第2電極38→絶縁膜37→第1金属36の順に電気信号が流れ、一方、第2TFD要素32bでは第1金属36→絶縁膜37→第2金属38の順に電気信号が流れる。
【0054】
つまり、第1TFD要素32aと第2TFD要素32bとの間では電気的に逆向きの一対のTFD要素が互いに直列に接続されている。このような構造は、一般に、バック・ツー・バック(Back−to−Back)構造と呼ばれており、この構造のTFD素子は、TFD素子を1個のTFD要素だけによって構成する場合に比べて、安定した特性を得られることが知られている。なお、第1金属36等の第2基材16bからの剥れを防止したり、第2基材16bから第1金属36等へ不純物が拡散しないようにする等のために、TFD31と基材16bとの間及びライン配線33と基材16bとの間に下地層(図示せず)を設けることもできる。
【0055】
図9は、図4の矢印Aに従って液晶装置1の平面構造を示している。なお、図9は、主に、電極及び配線を示しており、それ以外の要素は図示を省略している。また、図9では、素子基板12を構成する第2基材16bは仮想線で示している。
【0056】
素子基板12には、図11に示すように、複数の直線状のライン配線33が全体としてストライプ状に設けられている。また、個々のライン配線33に適宜の間隔をおいて複数のTFD31が接続され、それらのTFD31にドット電極23bが接続されている。図11では、ライン配線33を少ない本数で模式的に描いてあるが、実際には多数本、例えば240本程度が形成される。また、TFD31及びドット電極23bはシール材13の四隅部分に対応するものだけを部分的に示してあるが、実際には、シール材13によって囲まれる領域内の全域に設けられる。また、TFD31及びドット電極23bは、模式的に大きく描かれているため、数が少ないように描かれているが、実際には図11の縦方向、すなわち上下方向の1列に、それぞれ、例えば320個程度形成されている。つまり、ドット電極23bは、例えば、縦×横=320×240個の数だけ設けられている。
【0057】
素子基板12に対向するカラーフィルタ基板11には、図10に示すように、複数の線状電極23aが全体としてストライプ状に形成されている。これらの電極23aは、カラーフィルタ基板11と素子基板12とをシール材13によって図9に示すように貼り合わせたとき、ライン配線33と直角の方向に延び、さらに、横列を成す複数のドット電極23bに平面的に重なり合う。
【0058】
このように、線状電極23aとドット電極23bとが重なり合う領域が、表示の最小単位である表示ドットDを構成する。この表示ドットDは図4から図7において符号Dで示す領域である。複数の表示ドットDが縦方向及び横方向に複数個、マトリクス状に並べられた領域が表示領域Vである。この表示領域Vに文字、数字、図形等といった像が表示される。
【0059】
図11において、素子基板12を構成する第2基材16bの張出し部29上に実装される駆動用IC3は、走査信号を出力する駆動用IC3aと、データ信号を出力する駆動用IC3bとによって構成されている。第2基材16bの第1辺16cすなわち入力側の辺には外部接続用端子44が形成され、これらの端子44は駆動用IC3a及び3bの入力用端子、例えば入力用バンプにつながる。
【0060】
また、この第1辺16cに隣接する2つの辺16d及び16eの近傍にそれらの辺の辺縁に沿って複数の配線39aが形成されている。これらの配線39aは、駆動用IC3a及び3bの出力用端子、例えば出力用バンプから、第1辺16cに対向する第2辺16fへ向かって延びている。各配線39aは、2つの辺16d及び16eのそれぞれに平行な本線部分49aと、それに対してほぼ90°で折れ曲がる部分49bとによって構成されている。
【0061】
図9において、シール材13の内部には、球形又は円筒形の導通材42が不規則な分散状態で含まれている。図11に示す素子基板12と図10に示すカラーフィルタ基板11とを図9に示すように貼り合わせたとき、素子基板12側の配線39aの折れ曲がり部49bの先端のパッド部分と、カラーフィルタ基板11側の線状電極23aの端部とが導通材42によって導通される。これにより、カラーフィルタ基板11側の電極23aが素子基板12側の配線39aを通して駆動用IC3aに電気的に接続される。
【0062】
なお、電極23aと配線39aとの導通は、図9の左辺側と右辺側との間で交互に実現されている。しかしながら、これに代えて、表示領域Vの上半分に関しては左辺側又は右辺側の一方で導通を行い、表示領域Vの下半分に関しては左辺側又は右辺側の他方で導通を行うという駆動方法を採用することもできる。
【0063】
図11において、素子基板12上に形成されたライン配線33は、同じく素子基板12上に形成された配線39bを通して駆動用IC3bの出力端子、例えば出力バンプに接続される。配線39a及び39bはCr単体や、Cr/Ta(すなわち、第1層がTaで第2層がCrの積層構造)や、ITO/Cr/Ta(すなわち、第1層がTaで、第2層がCrで、第3層がITOの積層構造)等によって形成される。これらの配線39a及び39bは、素子基板12上にTFD31やドット電極23bを形成する際に、同時に形成することができる。
【0064】
なお、図4の素子基板12の張出し部29上において、駆動用IC3はACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)43によって実装されている。ACF43は、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化性樹脂の内部に導電粒子を分散することによって形成されている。駆動用IC3の本体部分は熱硬化性樹脂等によって基板の張出し部29上に固着される。また、駆動用IC3の出力バンプと配線39a,39bとが、さらには、駆動用IC3の入力バンプと外部接続用端子44とが、ACF43に含まれる導電粒子によって導電接続される。
【0065】
外部接続端子44には、図示しない配線基板、例えば可撓性配線基板が、ハンダ付け、ACF、ヒートシール等といった導電接続手法によって接続される。この配線基板を介して、電子機器、例えば携帯電話機、携帯情報端末機から液晶装置1へ信号、電力等が供給される。
【0066】
図7において、個々の表示ドットDは、ほぼ、ドット電極23bと同じ大きさの面積となっている。また、鎖線で示すドット電極23bは、実線で示す着色層19よりも少し大きく描いてあるが、これは構造を分かり易く示すためであり、それらの平面形状は、実際には、ほとんど同じ形状で、互いに重なり合っている。また、ドット状の個々の着色層19は、個々の表示ドットDに対応して形成される。
【0067】
図5及び図6において、反射層18には個々の表示ドットDに対応して開口46が設けられる。これらの開口46は、図7に示すように、平面的に見て長方形状に形成されている。なお、図7では破線で示す開口46が、実線で示すオーバーコート層22の貫通穴28よりも少し大きく描いてあるが、平面的に見たときの両者の周縁は、ほぼ一致する。
【0068】
本実施形態のように、R,G,Bの3色から成る着色層19を用いてカラー表示を行う場合は、R,G,Bの3色に対応する3つの着色層19に対応する3つの表示ドットDによって1つの画素が形成される。他方、着色層を用いないで白黒等といったモノカラー表示を行う場合は、1つの表示ドットDによって1つの画素が形成される。
【0069】
図5及び図6において、個々の表示ドットDの中で反射層18が設けられた部分Rが反射部であり、開口46が形成された部分Tが透過部である。観察側から入射した外部光、すなわち素子基板12側から入射した外部光L0(図5参照)は、反射部Rで反射する。一方、図4の照明装置4の導光体7から出射した光L1(図5参照)は、透過部Tを透過する。
【0070】
以上の構成から成る本実施形態によれば、太陽光、室内光等といった外部光が強い場合は、外部光L0が反射部Rで反射して液晶層14へ供給される。この反射光が反射型表示に用いられる。一方、図4の照明装置4が点灯した場合は、導光体7から出射する平面状の光が、図5の透過部Tを通して液晶層14へ供給される。この透過光が透過型表示に用いられる。このような反射型表示及び透過型表示を希望に応じて選択して実行することにより、半透過反射型の表示が行われる。
【0071】
液晶層14を挟持する線状電極23a及びドット電極23bの一方、本実施形態では線状電極23aに走査信号が印加される。一方、線状電極23a及びドット電極23bの他方、本実施形態ではドット電極23bにデータ信号が印加される。走査信号とデータ信号が印加された表示ドットDに付属するTFD31はON状態となり、当該表示ドットDにおける液晶分子の配向状態が該表示ドットDを通過する光を変調するように維持される。そして、この変調された光が図4の偏光板27bを通過するか、しないかによって、素子基板12の外側に、文字、数字、図形等といった希望の像が表示される。外部光L0を用いて表示が行われる場合が反射型表示であり、透過光L1を用いて表示が行われる場合が透過型表示である。
【0072】
反射型表示が行われるとき、反射光L0は液晶層14を2回通過する。また、透過型表示が行われるとき、透過光L1は液晶層14を1回だけ通過する。このため、仮に、液晶層14の層厚が反射部Rと透過部Tとにわたって均一であると、反射光L0を用いた反射型表示と透過光L1を用いた透過型表示との間で、液晶層14を通過する距離に違いが生じ、反射型表示と透過型表示との間で表示品質が異なるという問題が生じるおそれがある。
【0073】
このことに関し、本実施形態では、オーバーコート層22に貫通穴28を設けることにより、透過部Tでの液晶層14の層厚Eを厚く、反射部Rでの層厚Fを薄くしているので、反射型表示と透過型表示との間で均一な表示品質を得られるようになっている。
【0074】
以上が、本発明に係る電気光学装置の製造方法によって製造される液晶装置の一例の説明である。以下、その液晶装置の製造方法について説明する。
【0075】
図3は、その製造方法の一実施形態を工程図によって示している。この工程図において、工程P11から工程P15が図4の素子基板12を形成するための工程である。また、工程P21から工程P28が図4のカラーフィルタ基板11を形成するための工程である。また、工程P31から工程P39がそれらの基板を組み合わせて液晶装置を完成させるための工程である。
【0076】
なお、本実施形態の製造方法では、図4に示すカラーフィルタ基板11及び素子基板12を1つずつ形成するのではなく、カラーフィルタ基板11に関しては、図1に示すように、複数のカラーフィルタ基板11を形成できる大きさの面積を有する第1マザー基板51を用いて複数のカラーフィルタ基板11を同時に形成する。また、素子基板12に関しては、図2に示すように、複数の素子基板12を形成できる大きさの面積を有する第2マザー基板52を用いて複数の素子基板12を同時に形成する。第1マザー基板51及び第2マザー基板52は、例えば、透明なガラス、透明なプラスチック等によって形成される。
【0077】
まず、図3の工程P11において、図2の第2マザー基板52の表面に図8のTFD31及びライン配線33を図11に示すように形成する。次に、図3の工程P12において、図11のドット電極23bをITOを材料としてフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理によって形成する。次に、図3の工程P13において、図5の配向膜24bを塗布や印刷等によって形成、さらに工程P14において、その配向膜24bに配向処理、例えばラビングを施す。
【0078】
次に、工程P15において、図4に示す柱状スペーサ47を、例えば感光性樹脂を材料としてフォトリソグラフィー処理により、図7に示すように表示ドットDの外側領域に所定の高さで形成する。また、この工程において、柱状スペーサ47を形成するのと同時に、図2に示すように、複数の素子基板12の外側領域であって、特に第2マザー基板52の周辺領域に第2係合部としての複数の突起54を形成する。これらの突起54は、図12(a)及び(b)に示すように、円柱や角柱等といった柱状に形成される。
【0079】
これらの柱状突起54は柱状スペーサ47と同じ材料によって形成されるが、これらの柱状突起54の外径や高さは柱状スペーサ47の外径や高さとは無関係に、図2の第2マザー基材52と図1の第1マザー基材51とを貼り合わせることに関して都合の良い適宜の寸法に設定される。以上により、図2の第2マザー基材52の上に複数の素子基板12が形成される。
【0080】
次に、図3の工程P21において、図1の第1マザー基板51の表面上に図5の樹脂層17の第1層17aを、例えば感光性樹脂を材料としてフォトリソグラフィー処理によって形成する。その第1層17aの表面には微細な凹凸が形成される。その後、第1層17aの上に同じ材料の第2層17bを薄く塗布して、樹脂層17を形成する。第2層17bを塗布するのは、樹脂層17の表面を滑らかにするためである。
【0081】
次に、図3の工程P22において、図5の反射層18を、例えばAlやAl合金等を材料としてフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理によって形成する。このとき、表示ドットDごとに開口46を形成することにより、反射部Rと透光部Tを形成する。次に、図3の工程P23において、図5の遮光層21を、例えばCrを材料としてフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理によって所定のパターン、例えば複数の表示ドットDの周りを埋める格子状に形成する。
次に、図3の工程P24において、図5の着色層19をR,G,Bの各色ごとに順々に形成する。例えば、各色の顔料や染料を感光性樹脂に分散させて成る着色材料をフォトリソグラフィー処理によって所定の配列に形成する。また、この着色層19の形成と同時に、図1の第1マザー基材51においてカラーフィルタ基板11の外側領域であって、特に第1マザー基材51の周辺領域に、第1係合部としての複数の凹部53の土台部分53aを、図12(b)に示すように、B,G,Rの各色着色材料の積み重ねによって形成する。凹部53は図2の柱状突起54を嵌め込むための部材であり、それ故、複数の凹部53と複数の柱状突起54は、同じ数及び同じ間隔で形成される。
【0082】
次に、図3の工程P25において、図5のオーバーコート層22を、例えばアクリル樹脂、ポリイミド樹脂等といった感光性樹脂を材料としてフォトリソグラフィー処理によって形成する。このとき、各表示ドットDごとに貫通穴28を形成することにより、反射部Rにおける液晶層14の層厚Fを薄く、透過部Tにおける液晶層14の層厚Eを厚くするという構造、いわゆる半透過反射方式に対応したマルチギャップ構造を実現する。
【0083】
また、この工程P25においてオーバーコート層22を形成するのと同時に、図12(b)に示すように、凹部53の土台部分53aの上に、オーバーコート層22と同じ材料を載せることによって被覆層53bを形成することにより、凹部53を形成する。凹部53を土台53aと被覆層53bとの多層構造とする理由は、いずれか1つの材料による単層構造では凹部53を十分に高くできないからである。
【0084】
次に、図3の工程P26において、図5の線状電極23aをITOを材料としてフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理によって形成し、さらに図3の工程P27において図5の配向膜24aを形成し、さらに図3の工程P28において配向処理としてのラビング処理を行う。以上により、図1の第1マザー基材51の上に複数のカラーフィルタ基板11が形成される。
【0085】
その後、図3の工程P31において、図12(a)及び図12(b)に示すように柱状突起54と凹部53とを互いに嵌合させながら、図1の第1マザー基材51と図2の第2マザー基材52とを貼り合わせる。これにより、第1マザー基材51と第2マザー基板52とが個々の液晶装置の領域において図4に示すようにシール材13を挟んで貼り合わされた構造の大面積のパネル構造体が形成される。
【0086】
このとき、柱状突起54及び凹部53はフォトリソグラフィー処理によって決められた位置に精度高く形成できるので、それらの嵌合を基準として貼り合わされた第1マザー基材51と第2マザー基材52は常に安定して一定の位置関係となる。なお、必要であれば、第1マザー基板51と第2マザー基板52との間に接着剤や粘着剤を介在させておいて、両基板を軽く接着させても良い。
【0087】
従来であれば、第1マザー基材51又は第2マザー基材52の一方にアライメントマークを形成し、さらにそれらの一方に接着剤又は粘着剤を塗布し、アライメントマークを参照して両基材を位置合わせしながら、接着剤等によって両基板を仮接着するという工程が必須であった。しかしながら、本実施形態によればそのような仮接着工程は不要である。
【0088】
本実施形態では、柱状突起54と凹部53との嵌合によって第1マザー基板51と第2マザー基板との相対位置が自動的に決まるので、アライメントマークを用いた基板の位置合わせ処理は基本的には不要であるが、柱状突起54及び凹部53の位置精度を確認するためにアライメントマークを使用することもできる。
次に、以上のようにして形成された大面積のパネル構造体に含まれるシール材13(図4参照)を、工程P32において硬化させて両基板51及び52を接着する。次に、工程P33において、例えば図1及び図2に符号X0で示す切断線に従ってパネル構造体を切断する。この切断、すなわち1次ブレイクにより、図4の液晶パネル2の複数が1列に並んだ状態で含まれる中面積のパネル構造体、いわゆる短冊状のパネル構造体が複数形成される。シール材13には予め適所に開口(図示せず)が形成されており、上記の1次ブレイクによって短冊状のパネル構造体が形成されると、そのシール材の開口が外部に露出する。
【0089】
次に、図3の工程P34において、上記のシール材の開口を通して各液晶パネル部分の内部へ液晶を注入し、その注入の完了後、その開口を樹脂によって封止する。次に、工程P35において、2回目の切断、すなわち2次ブレイクを行い、短冊状のパネル構造体から図4に示す個々の液晶パネル2を切り出す。本実施形態では図2の第2マザー基板52と図1の第1マザー基板51とが突起54と凹部53との嵌合によって非常に位置精度高く貼り合わされるので、最終的に切り出された液晶パネル2における第1基材16aと第2基材16bとの貼り合わせ位置も非常に精度高く行われ、従って、線状電極23aとドット電極23bの位置ズレも非常に小さい。このため、遮光層21の幅を位置ズレを考慮した広い幅にする必要がなく、狭い線幅とすることができ、それ故、液晶装置1の表示における開口率を高くできる。
【0090】
次に、図3の工程P36において、図4の液晶パネル2に位相差板26a及び26bを貼着によって装着し、さらに、偏光板27a及び27bを貼着によって装着する。次に、工程P37において、図9に示した素子基板12の張出し部29の辺縁にFPC(Flexible Printed Circuit)やヒートシール等を接続し、さらに、工程P39において、図4の照明装置4を取り付ける。これにより、液晶装置1が完成する。
【0091】
(変形例)
以上の実施形態では、図2の第2マザー基板52に第2係合部として柱状突起54を設け、図1の第1マザー基板51に第1係合部として凹部53を設けたが、この構成とは逆に、図2の第2マザー基板52に第2係合部として凹部53を設け、図1の第1マザー基板51に第1係合部として柱状突起54を設けることもできる。
【0092】
また、上記の実施形態では、図12に示したように、凹部53の土台53aをB,G,Rの着色材料によってリング状に形成したが、これに代えて、図13(a)及び図13(b)に示すように、土台53aをB,G,Rの着色材料によって円盤状に形成しても良い。
【0093】
また、柱状突起54は、図14(b)に示すように、頂部を切断した状態の円錐形状に形成できる。この場合、凹部53の内周面には、柱状突起54の外周面の傾斜に対応した傾斜を付けるのが望ましい。また、図15(a)及び図15(b)に示すように、土台53aをB,G,Rの着色材料によって円盤形状に形成した上で、柱状突起54の外周面及び凹部53の被覆層53bの内周面に傾斜を付けることもできる。
【0094】
上記の実施形態では、図3の工程P15で示したように、図4の素子基板12の表面に柱状スペーサ47を形成するときに図2の柱状突起54を形成したが、柱状突起54又はそれ以外の形状の係合部は、素子基板12を構成するそれ以外の任意の構成要素と同時に形成することもできる。また、柱状突起54又はそれ以外の形状の係合部を独立した工程で形成しても良い。
【0095】
また、上記の実施形態では、図3の工程P24で土台を53aを形成し、さらに、工程P25で被覆層53bを形成することにより、凹部53を形成した。これに代えて、いずれか一方の工程だけで凹部53を形成すること、すなわち凹部53を単層構造とすることもできる。また、凹部53又はそれ以外の形状の係合部を、工程P24や工程P25以外の工程において形成することもできる。
【0096】
また、図2の第2マザー基板52と図1の第1マザー基板51とを貼り合わせるときに係合する第1係合部53及び第2係合部54の形状は、柱状突起と凹部との組み合わせに限られず、その他の任意の形状とすることができる。
【0097】
また、上記実施形態では、TFDを用いた液晶装置に本発明を適用したが、本発明は、TFD以外の2端子型スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも適用できる。また、本発明は、TFT(Thin Film Transistor)等といった3端子型スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも適用できる。また、本発明は、スイッチング素子を用いない単純マトリクス方式の液晶装置にも適用できる。
【0098】
また、本発明は、液晶装置以外の電気光学装置、例えば、有機EL装置、無機EL装置、プラズマディスプレイ装置(PDP:Plasma Display)、電気泳動ディスプレイ(EPD:Electrophoretic Display)、フィールドエミッションディスプレイ装置(FED:Field Emission Display:電界放出表示装置)にも適用できる。
【0099】
(電気光学装置及び電気光学装置用基板の第1実施形態)
図16は、電気光学装置の一例である液晶装置に本発明を適用した場合の実施形態を示している。この液晶装置は図4に示した液晶装置1に本発明を適用したものであり、図4の矢印Aに従った平面図に相当する。但し、図16では主に電極や配線を示していて、配向膜、着色層等といったその他の光学要素の図示は省略している。また、矢印A方向から見て手前側にある基板、すなわち素子基板12は仮想線で示してある。
【0100】
図1及び図2を用いて説明した先の実施形態では、係合部としての凹部53及び柱状突起54を、それぞれ、第1マザー基板51及び第2マザー基板52に設け、カラーフィルタ基板11及び素子基板12に関しては特別な処理を施さなかった。これに対し、本実施形態では、図17に示すように、電気光学装置用基板であるカラーフィルタ基板111のそれ自体に係合部としての凹部53を形成する。また、図18に示すように、もう一方の電気光学装置用基板である素子基板112のそれ自体に係合部としての柱状突起54を形成する。これらの凹部53及び柱状突起54は、図3に示した製造方法と同じ方法によって形成できる。
【0101】
図17のカラーフィルタ基板111と図18の素子基板112は、図16に示すように、柱状突起54が凹部53に嵌り込んだ状態、すなわち嵌合した状態で互いにシール材13によって貼り合わされる。柱状突起54及び凹部53はフォトリソグラフィー処理等によって位置的に非常に高精度に形成されるので、それらを基準にして貼り合わされた両基板111及び112は常に安定して一定の位置関係を保持する。それ故、図5及び図6の遮光層21の幅を必要以上に広く設定する必要がなくなるので、開口率を高くでき、従って、明るい表示を行うことができる。
【0102】
なお、本実施形態では、図16に示すように、液晶装置101の表示領域Vの外側の非表示領域、いわゆる額縁領域の4つの角部の領域に係合部、すなわち柱状突起54及び凹部53を設けた。しかしながら、係合部は額縁領域内のその他の位置に設けることができる。なお、本実施形態のように電気光学装置用基板であるカラーフィルタ基板111(図17)や素子基板112(図18)の内部領域に係合部を設ける場合には、図1や図2のようにマザー基板上には係合部53,54を設けても、あるいは設けなくても良い。
【0103】
(電気光学装置及び電気光学装置用基板の第2実施形態)
図19は、電気光学装置の一例である液晶装置に本発明を適用した場合の他の実施形態の主要部分を示している。本実施形態の液晶装置の全体的な構成は図4に示した液晶装置1と同じである。また、図19に示した部分は、先の実施形態における図7に示した部分に相当する。
【0104】
図19に示す本実施形態が図7に示した先の実施形態と異なる点は、図4の素子基板12に形成した柱状スペーサ47を位置合わせのための係合部として兼用することである。すなわち、本実施形態では、図4のカラーフィルタ基板11上であって、図19に示すように柱状突起47に嵌合できる位置、すなわち表示ドットDの外側領域に係合部としての凹部53を形成する。すなわち、本実施形態では、図4の表示領域Vの内部領域であって、図19に示す表示ドットDの外側領域に係合部53及び54が設けられる。
【0105】
なお、図19に示す実施形態では、柱状スペーサ47の全てに対応して凹部53を設け、それらを嵌合させるようにしたが、これに代えて、一部のスペーサ47に対応して凹部53を設けるようにしても良い。本実施形態によれば、素子基板12に設けた柱状スペーサ47を係合部として兼用することにより、素子基板12とカラーフィルタ基板11との相対的な位置を常に安定して一定の位置関係に保持できる。
【0106】
(変形例)
図16の実施形態では、図17のカラーフィルタ基板111に係合部として凹部53を設け、図18の素子基板112に係合部として柱状突起54を設けたが、これとは逆に、図17のカラーフィルタ基板111に係合部として柱状突起を設け、図18の素子基板112に係合部として凹部を設けることもできる。
【0107】
また、上記実施形態では、TFDを用いた液晶装置に本発明を適用したが、本発明は、TFD以外の2端子型スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも適用できる。また、本発明は、TFT(Thin Film Transistor)等といった3端子型スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも適用できる。また、本発明は、スイッチング素子を用いない単純マトリクス方式の液晶装置にも適用できる。
【0108】
また、本発明は、液晶装置以外の電気光学装置、例えば、有機EL装置、無機EL装置、プラズマディスプレイ装置(PDP:Plasma Display)、電気泳動ディスプレイ(EPD:Electrophoretic Display)、フィールドエミッションディスプレイ装置(FED:Field Emission Display:電界放出表示装置)にも適用できる。
【0109】
(電子機器の実施形態)
次に、本発明に係る電子機器の実施形態を図面を用いて説明する。図20は、電子機器の一実施形態のブロック図を示している。ここに示す電子機器は、液晶装置1と、これを制御する制御手段80とを有する。液晶装置1は、液晶パネル81と、半導体IC等で構成される駆動回路82とを有する。また、制御手段80は、表示情報出力源83と、表示情報処理回路84と、電源回路86と、タイミングジェネレータ87とを有する。
【0110】
表示情報出力源83は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等から成るメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等から成るストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを有する。タイミングジェネレータ87によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路84に供給するように構成されている。
【0111】
表示情報処理回路84は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等といった周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路82へ供給する。駆動回路82は、走査線駆動回路、データ線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路86は、上記の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。
【0112】
図21は、本発明を電子機器の一例である携帯電話機に適用した場合の一実施形態を示している。ここに示す携帯電話機70は、本体部71と、これに開閉可能に設けられた表示体部72とを有する。液晶装置等といった電気光学装置によって構成された表示装置73は、表示体部72の内部に配置され、電話通信に関する各種表示は、表示体部72にて表示画面74によって視認できる。本体部71の前面には操作ボタン76が配列して設けられる。
【0113】
表示体部72の一端部からアンテナ77が出没自在に取付けられている。受話部78の内部にはスピーカが配置され、送話部79の内部にはマイクが内蔵されている。表示装置73の動作を制御するための制御部は、携帯電話機の全体の制御を司る制御部の一部として、又はその制御部とは別に、本体部71又は表示体部72の内部に格納される。
【0114】
図22は、電子機器の一例である携帯情報機器に本発明を適用した場合の実施形態を示している。ここに示す携帯情報機器90は、タッチパネルを備えた情報機器であり、電気光学装置としての液晶装置91を搭載している。この情報機器90は、液晶装置91の表示面によって構成される表示領域Vと、その表示領域Vの下方に位置する第1入力領域W1とを有する。第1入力領域W1には入力用シート92が配置されている。
【0115】
液晶装置91は、長方形状又は正方形状の液晶パネルと、同じく長方形状又は正方形状のタッチパネルとが平面的に重なり合う構造を有する。タッチパネルは入力用パネルとして機能する。タッチパネルは、液晶パネルよりも大きく、この液晶パネルの一端部から突き出した形状となっている。
【0116】
表示領域V及び第1入力領域W1にはタッチパネルが配置されており、表示領域Vに対応する領域も、第1入力領域W1と同様に入力操作可能な第2入力領域W2として機能する。タッチパネルは、液晶パネル側に位置する第2面とこれと対向する第1面とを有しており、第1面の第1入力領域W1に相当する位置に入力用シート92が貼られている。
【0117】
入力用シート92にはアイコン93及び手書き文字認識領域W3を識別するための枠が印刷されている。第1入力領域W1においては、入力用シート92を介してタッチパネルの第1面に指やペン等といった入力手段で荷重をかけることにより、アイコン93の選択や文字認識領域W3での文字入力等といったデータ入力を行うことができる。
【0118】
一方、第2入力領域W2においては、液晶パネルの像を観察することができるほか、液晶パネルに例えば入力モード画面を表示させ、タッチパネルの第1面に指やペンで荷重をかけることにより、その入力モード画面内の適宜の位置を指定することができ、これにより、データ入力等を行うことができる。
【0119】
(変形例)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変でき
例えば、本発明に係る電子機器としては、以上に説明した携帯電話機や携帯情報機器の他にも、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、デジタルスチルカメラ、腕時計、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、その他各種の機器が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気光学装置用マザー基板の一実施形態であるカラーフィルタ基板用のマザー基板を示す平面図である。
【図2】本発明に係る電気光学装置用マザー基板の他の実施形態である素子基板用のマザー基板を示す平面図である。
【図3】本発明に係る電気光学装置の製造方法の一実施形態を示す工程図である。
【図4】図3の製造方法によって製造される液晶装置、すなわち電気光学装置の一例を示す断面図である。
【図5】図4の要部を示す断面図であって、図7のX−X線に従った断面図である。
【図6】図5の断面図であって、図7のY−Y線に従った断面図である。
【図7】図4に示す液晶パネルの内部の平面構造の主要部分を示す平面図である。
【図8】図4に示す液晶パネル内に設けられるスイッチング素子の一例を示す斜視図である。
【図9】図4に示す液晶装置を矢印A方向から見た場合の平面図である。
【図10】図4の矢印Aに従ってカラーフィルタ基板を示す平面図である。
【図11】図4の矢印Aに従って素子基板を示す平面図である。
【図12】(a)は係合部の一実施形態を示す平面図であり、(b)はその係合部の断面図である。
【図13】(a)は係合部の他の実施形態を示す平面図であり、(b)はその係合部の断面図である。
【図14】(a)は係合部のさらに他の実施形態を示す平面図であり、(b)はその係合部の断面図である。
【図15】(a)は係合部のさらに他の実施形態を示す平面図であり、(b)はその係合部の断面図である。
【図16】本発明に係る電気光学装置の一実施形態を一部破断して示す平面図である。
【図17】図16の電気光学装置を構成する一方の基板であって、本発明に係る電気光学装置用基板の一実施形態を示す平面図である。
【図18】図16の電気光学装置を構成する他方の基板であって、本発明に係る電気光学装置用基板の他の実施形態を示す平面図である。
【図19】本発明に係る電気光学装置の他の実施形態における主要部分を示す平面図であり、同時に、本発明に係る電気光学装置用基板の他の実施形態の主要部分を示す平面図である。
【図20】本発明に係る電子機器の一実施形態を示すブロック図である。
【図21】本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯電話機を示す斜視図である。
【図22】本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯情報端末機を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,101:液晶装置(電気光学装置)、2:液晶パネル、3:駆動用IC、4:照明装置、11,111:カラーフィルタ基板(電気光学装置用基板)、12,112:素子基板(電気光学装置用基板)、13:シール材、14:液晶層、16a,16b:基材、17:樹脂層、17a:第1層、17b:第2層、18:反射層、19:着色層、21:遮光層、22:オーバーコート層、23a,23b:電極、24a,24b:配向膜、28:貫通穴、31:TFD、39a,39b:配線、46:反射層の開口、47:柱状スペーサ、49a:本線部分、49b:折れ曲がり部、51:第1マザー基板、52:第2マザー基板、53:凹部(係合部)、53a:土台、53b:被覆層、54:柱状突起(係合部)、70:携帯電話機(電子機器)、90:携帯情報機器(電子機器)、D:表示ドット、E:液晶層の厚い部分、F:液晶装置の薄い部分、L0:外部光、L1:照明光、R:反射部、T:透過部、V:表示領域
Claims (17)
- マザー基材に複数の電気光学装置用基板が形成されて成る電気光学装置用マザー基板であって、
前記複数の電気光学装置用基板の外側領域に係合部を有する
ことを特徴とする電気光学装置用マザー基板。 - 請求項1に記載の電気光学装置用マザー基板において、前記係合部は前記マザー基材の周辺領域に設けられることを特徴とする電気光学装置用マザー基板。
- マザー基材に複数の電気光学装置用基板が形成されて成る電気光学装置用マザー基板であって、
前記複数の電気光学装置用基板の少なくとも1つの内部領域に係合部を有することを特徴とする電気光学装置用マザー基板。 - 請求項3に記載の電気光学装置用マザー基板において、
前記複数の電気光学装置用基板のそれぞれは複数の表示ドットが形成される表示領域を有し、
前記係合部は前記電気光学装置用基板の内部領域であって前記表示領域の外側領域に設けられることを特徴とする電気光学装置用マザー基板。 - 請求項3に記載の電気光学装置用マザー基板において、
前記複数の電気光学装置用基板のそれぞれは複数の表示ドットが形成される表示領域を有し、
前記係合部は、前記電気光学装置用基板の内部領域であって前記表示領域における表示ドットの外側領域に設けられることを特徴とする電気光学装置用マザー基板。 - 請求項1から請求項5の少なくともいずれか1つに記載の電気光学装置用マザー基板において、前記係合部は凸部又は凹部であることを特徴とする電気光学装置用マザー基板。
- 基材と、該基材上に設けられる複数の表示ドットによって形成される表示領域と、該表示領域の外側領域に設けられた係合部とを有することを特徴とする電気光学装置用基板。
- 基材と、該基材上に設けられる複数の表示ドットによって形成される表示領域と、該表示領域の内部領域であって前記表示ドットの外側領域に設けられた係合部とを有することを特徴とする電気光学装置用基板。
- 請求項7又は請求項8に記載の電気光学装置用基板において、前記係合部は凸部又は凹部であることを特徴とする電気光学装置用基板。
- 請求項7から請求項9の少なくともいずれか1つに記載の電気光学装置用基板と、
該電気光学装置用基板に含まれる前記係合部に係合する被係合部を有する対向基板と、
前記電気光学装置用基板と前記対向基板との間に設けられる電気光学物質層とを有することを特徴とする電気光学装置。 - 請求項10に記載の電気光学装置と、該電気光学装置の動作を制御する制御手段とを有することを特徴とする電子機器。
- 複数の電気光学装置用第1基板が形成される第1マザー基材上に第1係合部を形成する工程と、
複数の電気光学装置用第2基板が形成される第2マザー基材上に第2係合部を形成する工程と、
前記第1係合部と前記第2係合部とを係合させた状態で前記第1マザー基材と前記第2マザー基材とを貼り合わせる工程と
を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項12に記載の電気光学装置の製造方法において、
前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の外側領域の前記第1マザー基材上に形成され、さらに、
前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の外側領域の前記第2マザー基材上に形成される
ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項13に記載の電気光学装置の製造方法おいて、
前記第1係合部は前記第1マザー基材の周辺領域に形成され、前記第2係合部は前記第2マザー基材の周辺領域に形成されることを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項12に記載の電気光学装置の製造方法において、
前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の内部領域に形成され、さらに、
前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の内部領域に形成される
ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項15に記載の電気光学装置の製造方法において、
前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の内部領域であって表示領域の外側領域に形成され、さらに
前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の内部領域であって表示領域の外側領域に形成される
ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項15に記載の電気光学装置の製造方法において、
前記第1係合部は前記電気光学装置用第1基板の内部領域であって表示領域における表示ドットの外側領域に形成され、さらに
前記第2係合部は前記電気光学装置用第2基板の内部領域であって表示領域における表示ドットの外側領域に形成される
ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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