JP2004226638A - プロジェクタ投射角調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な操作で迅速かつ正確にプロジェクタの投射角を調整する。
【解決手段】プロジェクタからの映像の投射角を調整する装置であって、プロジェクタ1を載せ左右方向に回動可能な左右角調整テーブル61と、左右角調整テーブルを上下方向に回動可能に基台フレーム12に対し支持する俯仰角調整テーブル31とを備える。俯仰角調整テーブルの回動軸Aを左右角調整テーブルの上面より上方位置に配し、俯仰角調整テーブルを基台フレームに揺動可能に吊り下げ、俯仰角調整テーブルに左右角調整テーブルを左右方向に回動可能に設けることがある。左右角調整テーブル上のプロジェクタの傾きを調整する傾き調整手段を備えることがある。傾き調整手段は、基台フレームの左右両端部に夫々設けた、基台フレームの下面より下方に突出可能な調整脚16を含む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクタの投射角調整装置に係り、特に、スクリーンに対するプロジェクタの向きや角度を自由に変えることが出来る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビデオ映像やパソコン映像、スライドなどをプロジェクタを用いてスクリーンに投影する場合には、それらの映像が正しくスクリーンに投影されるようにプロジェクタの投射角度を調整する必要がある。特に、会議や講演会、家庭でのホームシアター等のように、多目的に使用する部屋において必要に応じてプロジェクタを設置し、終了すれば撤去するような使用状況においては、その都度プロジェクタの投射映像を所定の投射位置に手早くかつ出来るだけ正確に写すことが要求される。
【0003】
このようなプロジェクタの設置においては、一般に画面サイズの調整のための映写距離(プロジェクタとスクリーンとの距離)の調整、台形ひずみが生じないようにスクリーンの正面にプロジェクタを配置する調整、並びにピントの調整が必要であり、さらにプロジェクタの上下方向の角度(仰角および俯角)、左右方向の角度(横方向の向き)および水平の傾きの正確な位置調整が必要である。
【0004】
従来のプロジェクタの投射角を調整する方法は、典型的には、プロジェクタそのものに予め調整機構を組み込むことである。一般に販売に供されているプロジェクタの殆どは、何らかの投射角調整機構を備えている。例えば、底面の3乃至4箇所にネジを有する短い脚を設け、それらを回転させて長さを変えて調整を行うようなものである。すなわち、プロジェクタ前縁の脚を伸ばせばプロジェクタが上向きになり、左右のいずれかの脚を伸ばせば、水平方向の傾きを調整することが出来る。
【0005】
さらに、かかる投射角の調整を図面を参照しつつ具体的に述べれば、次のとおりである。図4乃至図5に示すように壁面に設置したスクリーン2にプロジェクタ1から映像を投射する場合、まず、投射映像3がスクリーン正面の中央に位置するようにプロジェクタ1の位置を定める必要がある。次に、画面の大きさが凡そスクリーン2と同一になるように、プロジェクタ1を前後に動かしてスクリーン2からの距離を調整する。そして、投射映像の上下位置が調整範囲に入るように机の高さ或いは設置台の高さを調整する。
【0006】
ここまでの概略調整でスクリーン2の近くに映像が投影されるが、この段階では、図4に示すようにスクリーン枠と投射映像3と間には未だ「ずれ」がある。つまり、左右方向のずれ角θy、上下方向のずれ角θp、および傾きθrが存在する。これらを調整するには、従来、例えば図5に示すようにプロジェクタ1に装備されている角度調整ネジを使用した。仰角調整脚5はネジを備えており、これを回わすことにより脚5の長さを変えて上方向の角度(仰角)を調整することが可能である。プロジェクタによっては、大幅な仰角調整を素早く行うために、かかる脚5のネジの噛み合わせを自由にするロック解除ボタン7を備えるものもある。ボタン7を押せば仰角調整脚5はフリーになり、その長さを一気に変えて粗調整を行うことが出来る。
【0007】
さらに、水平方向の傾きθrの調整は、プロジェクタの後部左右に設けられた傾き調整脚6のいずれかを回転させ、プロジェクタ本体を傾けることにより行う。また、左右方向のずれ角θyを調整するには、プロジェクタ自体を持ってその向きを変えることにより行われた。
【0008】
尚、この種の技術に関連する特許文献として次のものがある。
【特許文献1】
特開平11−327042号公報
【特許文献2】
特開平10−276387号公報
【特許文献3】
特開平9−114387号公報
【特許文献4】
特開平9−247594号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のプロジェクタやその設置台は、上向きの角度調整(仰角調整)と画面の傾きを調整する機構とを一般に備えているが、下方向の角度(俯角)調整機構、並びに左右方向の角度調整機構を通常備えていていない。このため、下向きの角度調整を行うことが出来ず、また左右方向の角度調整はプロジェクタ本体を持ち上げて行う必要があるなど煩雑さを伴った。
【0010】
また、プロジェクタに備えられる調整用の脚の長さは自ずと限界があり、上向きの仰角調整についても構造上調整幅が小さくならざるを得ないという問題があった。特に、仰角を大きくとる必要がある短焦点広角投射においては、プロジェクタに付属の調整脚では調整幅が不十分で、脚の下にさらにノートや本を挟む等の処置が実際の使用では行われている。このような調整方法は見苦しいだけでなく、プロジェクタの安定性を損なう結果ともなる。
【0011】
また、たとえ付属の脚で調整幅が十分であっても、操作にあっては、(1)ロックを外して脚を伸ばした後、再度脚をロックすることにより粗調整を行い、さらに(2)脚のネジを何度も回転させて微調整を行うという二段階の、かつ煩雑な手間を要し、簡便さ或いは迅速性を欠いていた。
【0012】
したがって現実には、画面の設定が不完全で画面が傾いていたり、スクリーンからはみ出しているなど、画面調整が正確に行われないまま使用されている光景がしばしば見受けられる。
【0013】
また、調整の負担を減らすために、ズームレンズを使用して画面サイズを変更可能としたり、電子的なあおり(キーストン調整)機能を備えたプロジェクタ装置も近時提供されているが、このような調整機能も、まずプロジェクタの角度を正確に設定して初めて生かされるものである。
【0014】
一方、前記特許文献に開示された装置は、いずれもプロジェクタの向きや角度を簡単な操作で迅速に変えることが出来るものではなく、上述した従来の問題を解決できるものではない。
【0015】
そこで本発明の目的は、簡便な操作で迅速かつ正確にプロジェクタの投射角を調整可能とする点にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成して課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタ投射角調整装置は、プロジェクタからの映像の投射角を調整する装置であって、前記プロジェクタを載せ左右方向に回動可能な左右角調整テーブルと、該左右角調整テーブルを上下方向に回動可能に基台フレームに対し支持する俯仰角調整テーブルとを備える。
【0017】
このような本発明の装置では、前記左右角調整テーブルにプロジェクタを載せて使用する。この左右角調整テーブルは、左右方向に回動可能であり、また前記俯仰角調整テーブルによって前記基台フレームに対し上下方向に回動可能に支持してあるから、これら左右および上下の各方向にプロジェクタを回動させて投射角の調整を行うことが可能である。尚、「左右方向」とは、プロジェクタからの投射画像が水平に振られる(プロジェクタが左右に首を振る)方向を云い、「上下方向」とは、プロジェクタからの投射画像が鉛直方向に移動する(俯仰動作を行う)方向を意味する。
【0018】
前記俯仰角調整テーブルの回動軸は、前記左右角調整テーブルの上面より上方位置に配することが望ましい。これは、プロジェクタの角度調整、特に上下角の調整を行うときの安定性を高めるためである。プロジェクタは左右角調整テーブルの上に載せられるが、この左右角調整テーブルより下方に上下回動の軸があると、俯仰角調整を行った場合にプロジェクタの重心が移動し、その復元力によって装置全体が不安定となるおそれがある。請求項2のかかる構成によれば、上下回動軸がプロジェクタの重心位置に近づくこととなるから、このような事態を防ぐことが出来る。さらに、このように上下回動軸がプロジェクタの重心位置に近づくことによって、より小さな力で上下回動操作を行うことが可能となるから、装置の操作性も向上する。
【0019】
このような装置のさらに具体的な構造としては、請求項3に記載のように前記俯仰角調整テーブルを前記基台フレームに揺動可能に吊り下げ、該俯仰角調整テーブルに前記左右角調整テーブルを左右方向に回動可能に設置すれば良い。
【0020】
また、かかる装置において、前記左右角調整テーブル上に載せられたプロジェクタの傾きを調整する傾き調整手段をさらに備えることがある。この傾き調整手段によりプロジェクタからの投射映像の傾きを調整することが出来る。
【0021】
さらに、この傾き調整手段は、前記基台フレームの左右両端部にそれぞれ設けた調整脚を含むことがある。この調整脚は、前記基台フレームの下面よりさらに下方に突出可能であり、左右いずれかの調整脚を基台フレームより下方に突出させることにより、投射映像の傾きを調整することが出来る。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態(以下、本実施形態という)を説明する。
【0023】
〔本実施形態の構成〕
図1から図3は、本発明の実施形態に係るプロジェクタ投射角調整装置を示すものである。各図中、同一の符号は、同一又は相当部分を示す。これらの図に示すように、本実施形態の調整装置11は、装置全体を支えるベースフレーム12と、上下角(俯仰角)調整用の揺動テーブル31と、左右角調整用の回転テーブル61とを有する。ベースフレーム12は、揺動テーブル31を支持するために左右両端部に立設した略三角形状を呈する支持プレート13を備える。支持プレート13の上端部には、該プレート13を貫通する軸孔18を設けてあり、この軸孔18に支持軸21を挿通させて揺動テーブル31を回動可能に支持する。支持軸21には、揺動テーブル31の内側面に設けたナット板35と螺合するネジを形成してあり、これを回すためのノブ22を基端側に設けてある。
【0024】
ベースフレーム12は、底面四隅にゴム製の脚14を有する。また、ベースフレーム12の左右両端部(支持プレート13の下端部)には、左右外方に張り出すフランジ部15を形成し、各フランジ部15にこれらを垂直に貫通する傾き調整用のアジャスタ脚16を設ける。これらのアジャスタ脚16は、フランジ部15と螺合しており、上端部に設けたノブ17を回すことによりベースフレーム下面よりさらに下方にアジャスタ脚16を突出させることが可能である。
【0025】
アジャスタ脚16は、支持プレート13の左右中心位置(揺動テーブル31の回動軸Aのちょうど直下)に配置してある。ノブ17を回して脚16を伸ばし、傾き調整を行った場合に、反対側の2つのゴム脚14と、当該アジャスタ脚16との3点でより安定して装置全体を支持できるようにするためである。尚、傾き調整が不要な場合には、4つのゴム脚14により装置は支持される。
【0026】
一方、揺動テーブル31は、平板状のテーブル本体32と、その左右にそれぞれ立設した側面プレート33とを有し、ベースフレーム12の左右両支持プレート13の間に吊り下げるように設置する。支持プレート13と側面プレート33とを前記支持軸21が貫通し、該支持軸21を中心として揺動テーブル31をブランコのように回動させることが可能である。揺動テーブル31の回動軸を図1に符号Aで示している。
【0027】
支持プレート13の内面の軸孔18の周囲には、表面が滑らかな硬質の樹脂板19を貼設してある。一方、これと接触する揺動テーブル31の側面プレート33の外面には、軸孔の周囲に薄い円形のフェルト34を貼ってある。支持プレート13と側面プレート33の間にこれら樹脂板19とフェルト34とを介在させることで、揺動テーブル31の回動時に適度かつ一定の摩擦力が得られ、滑らかな回動操作を実現することが可能となる。
【0028】
また、調整ノブ22を回せば、該ノブ22とナット板35とで支持プレート13および側面プレート33を締め付け、樹脂板19とフェルト34との接触圧を高めることが可能で、それらの間の摩擦力の増加によって揺動テーブル31の保持力を増大させることが出来る。実際の使用にあたっては、俯仰角調整を行った後、揺動テーブル31の静止に必要な保持力が得られる程度に調整ノブ22を締めておけば良い。
【0029】
揺動テーブルのテーブル本体32の上には、該テーブルに垂直な軸Bを中心として回動可能な左右角調整用の回転テーブル61を設ける。具体的には、硬質樹脂により形成した滑り板43を3箇所に均等に配置し、これらの上に円板状の回転盤51を載せる。また、回転盤51が揺動テーブル上で水平方向(前後左右)にずれることがないように、かつ揺動テーブルに垂直な軸Bを中心として回動できるように周囲3箇所に保持ブロック41を配置して回転盤51を保持する。
【0030】
図3は保持ブロック部分を拡大して示す図である。保持ブロック41の上面には、当該ブロック41から回動軸Bに向け張り出す板ばね42を固定し、回転盤51の上面を押さえる。これにより、回転盤51が上下方向にずれることを防止する。板ばね42の回転盤との接触面、並びに保持ブロック41の回転盤との接触面には、フェルト70を貼り付け、これによりテーブル61を回動させたときに適度な制動力が得られるようにしてある。
【0031】
回転盤51の上面には、3箇所にスペーサ52を設け、これらの上に回転テーブル61を固定する。回転テーブル61は、揺動テーブル31を両支持プレート13の間にバランスよく吊り下げて該揺動テーブル31を上下両方向にスムースに回動させることが出来るように、揺動テーブル31の中心位置に配することが望ましい。また、回転テーブル61および揺動テーブル31は、これらテーブルの端を持って回動操作が行えるようにプロジェクタより若干大きなサイズとすることが望ましい。
【0032】
〔本実施形態の操作〕
使用にあたっては、プロジェクタ1を回転テーブル61の上に載せ、映像を投射した状態で両テーブル61,31を回動させてスクリーンに向ける。このとき、上下方向の角度(俯仰角)θpの調整と、左右方向の角度θyの調整とを同時に操作することが出来るから、素早く正確な方向へプロジェクタを向けることが可能である。各テーブル61,31の端を持って回転操作するときには、急速に大きな角度を動かした後、さらに細かく回動させることが可能で、いわゆる粗調整と微調整とを一連の操作で迅速に行うことが出来る。
【0033】
そして、所定の正しい方向にプロジェクタ1が向いたら、そのまま手を離せば、2つのテーブル61,31は、それぞれ保持ブロック41および板ばね42による保持力と、調整ノブ22による挟持力(側面プレート外面に設置したフェルト34と支持プレート内面に設けた樹脂板19との間の摩擦力)とによってそのままの状態で停止し、調整角度が保持される。回動操作にあっては、フェルト34と樹脂板19との間の摩擦力によって、適度な抵抗が操作時に生じ、スムースな操作感を得ることが出来る。
【0034】
上下角および左右角の調整を行った後には、必要に応じて水平の傾きθrの調整を行えば良い。ここで、例えば机の上に本実施形態の装置を載せるような通常の使用状態であれば、傾きθrの調整は、極めて僅かな角度調整で済むため、左右いずれかの調整ノブ17を数回回転させれば十分である。傾き調整を行った場合には、当該操作に係る左右いずれかのアジャスタ脚16と、反対側の2つのゴム脚14との3点で安定して装置を支持することが出来る。
【0035】
〔調整角度の設定〕
調整可能角度は、装置設計時に適宜設定することが可能であるが、実用的に望ましい角度としては、上下角θpおよび左右角θyについて、ともに、±(プラスマイナス)15°、傾き角θrについては、±(プラスマイナス)3°とすることが出来る。ただし、本発明はこれらの値に限定されない。
【0036】
〔本実施形態の構造上の特徴および効果〕
プロジェクタを安定して支持し、角度調整操作を行うことを可能とした本実施形態に係る調整装置の構造上の特徴、並びに効果についてまとめれば、次のとおりである。
【0037】
(1)投射角の上下方向の角度を調整する揺動テーブル31の上に、投射角の左右方向の角度を調整する回転テーブル61を搭載し、この上にプロジェクタを載せる構造としたから、垂直および水平の2つの軸を同時に操作し、所望の方向に短時間でプロジェクタを向けて投射角を調整することが出来る。従来のプロジェクタの調整機構ように粗調整と微調整とを分離することなく、これらを同時に行うことが可能となる。上下および左右の両方向を同時に急激に素早く動かすことができ、さらに細かく動かすことも可能である。
【0038】
(2)水平回転機構は、中心に軸を有しない所定厚の円板状の回転盤51を俯仰角調整用の揺動テーブル31に載せ、回転盤底面がテーブルに接触する外周部分の3分割した位置に滑り板43を貼り、これら3箇所の滑り板43の上を回転するようにしたから、ぐらつきのない安定した滑らかな回転を得ることが出来る。さらに、揺動テーブル側に等間隔に配置した3つの保持ブロック41で回転盤51を上部側から押さえ、フェルト70を介した板ばね42で回転盤51の表面を押さえる構造としたから、回転テーブル61を回動させるときに、滑らかで適度な摩擦力を得ることが出来る。
【0039】
(3)重量のあるプロジェクタを可能な限り低い位置に配置して安定させた。
俯仰角調整用のテーブル31を回動させて大きな角度を持たせた場合には、重量のあるプロジェクタの重心移動で大きな復元力が働き、安定な静止状態を維持することが出来なくなるおそれがある。このため、揺動テーブル31をブランコ状に吊り下げ、低い位置にプロジェクタ1が配置されるようにしている。また、俯仰角調整の回動軸Aが概ねプロジェクタの重心の高さ位置に来るようにして、俯仰角調整を行っても、プロジェクタの重心位置が大幅に変化しない。これらの構造上の特徴により、プロジェクタを安定して静止させることが出来る。
【0040】
(4)また、水平の傾き調整を行う左右のアジャスタ17のいずれかを回転させて傾き調整を行った場合にも、脚16と2つのゴム脚14の3点により装置を支持して、装置全体が不安定となることを防ぎ、がたつきが生じることもない。
【0041】
(5)プロジェクタを載せた回転テーブル61を直接動かして適切な方向に向け、手を離せばその位置で安定に停止するから、回動後に位置を固定するためのロック等の操作が不要である。
【0042】
(6)従来のプロジェクタは、上下方向のうち上方向にしか角度調整を行うことが出来ないものが殆どであったが、本実施形態の装置によれば、下方向にもプロジェクタを向けられるから、高い位置から下向きに映像を投射することも可能である。
【0043】
(7)従来のプロジェクタは、一般に、上方向の仰角調整と傾き調整しか出来なかったが、本実施形態の装置によれば、回転テーブル61を回動させて左右方向の角度調整を容易に行うことが出来る。
【0044】
(8)一定サイズ以内のプロジェクタであれば、どのようなタイプのプロジェクタも搭載する(回転テーブル61に載せる)ことが出来るから、適用範囲が広く、汎用性に優れる。また、高価な回転機構を使用していないから、低コストで装置を製造し提供することが可能である。
【0045】
本発明は、図面に基づいて説明した前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことが可能である。例えば、ベースフレーム、回転テーブルおよび揺動テーブルの大きさや形状は、図面に示した例のほか様々に変更することが可能である。また、これらは、例えば木材や樹脂、金属等により形成することが可能であり、その材質は問わない。また、保持ブロックやスペーサの配設個数や形状、大きさ等は、前述した以外の構成とすることも可能である。さらに、本発明は、例えばスライドを投影するスライドプロジェクタや、テレビ画像を映し出すビデオプロジェクタその他に使用して好適であるが、スクリーンに画像を投射するプロジェクタであれば、如何なるものであっても適用可能である。投影される映像も静止画、動画を問わない。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るプロジェクタ投射角調整装置によれば、簡便な操作で迅速かつ正確にプロジェクタの投射角を調整することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るプロジェクタ投射角調整装置を示す斜視図である。
【図2】前記実施形態に係るプロジェクタ投射角調整装置を示す分解斜視図である。
【図3】前記実施形態に係るプロジェクタ投射角調整装置の回転盤の保持構造を示す断面図である。
【図4】従来のプロジェクタの投射角の調整を説明する概念図である。
【図5】従来のプロジェクタを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ
11 プロジェクタ投射角調整装置
12 ベースフレーム
13 支持プレート
14 ゴム脚
15 フランジ部
16 傾き調整用アジャスタ脚
17,22 ノブ
18 軸孔
19 樹脂板
21 支持軸
31 俯仰角調整用揺動テーブル
32 テーブル本体
33 側面プレート
34,70 フェルト
35 ナット板
41 保持ブロック
42 板ばね
43 滑り板
51 回転盤
52 スペーサ
61 左右角調整用回転テーブル

Claims (5)

  1. プロジェクタからの映像の投射角を調整するプロジェクタ投射角調整装置であって、
    前記プロジェクタを載せ左右方向に回動可能な左右角調整テーブルと、
    該左右角調整テーブルを上下方向に回動可能に基台フレームに対し支持する俯仰角調整テーブルと、
    を備えたことを特徴とするプロジェクタ投射角調整装置。
  2. 前記俯仰角調整テーブルの回動軸を前記左右角調整テーブルの上面より上方位置に配したことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ投射角調整装置。
  3. 前記俯仰角調整テーブルを前記基台フレームに揺動可能に吊り下げ、該俯仰角調整テーブルに前記左右角調整テーブルを左右方向に回動可能に設置したことを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ投射角調整装置。
  4. 前記左右角調整テーブル上に載せられたプロジェクタの傾きを調整する傾き調整手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプロジェクタ投射角調整装置。
  5. 前記傾き調整手段は、
    前記基台フレームの左右両端部にそれぞれ設けた、前記基台フレームの下面よりさらに下方に突出可能な調整脚を含む
    請求項4に記載のプロジェクタ投射角調整装置。
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