JP2004225983A - エアカーテン発生装置、医療または健康用装置、食品保存庫、動物または植物飼育装置、乗物および空間分離方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のエアカーテン発生装置は、正イオンと負イオンとを発生するイオン発生素子を付設したことにより、エアカーテンが正イオンと負イオンとを含むことを特徴としている。また、本発明の空間分離方法は、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンにより、空間を仕切ることを特徴としている。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアカーテン発生装置に関するものであり、より詳細には、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンを発生するエアカーテン発生装置に関する。また、本発明は、そのようなエアカーテン発生装置を備えた医療または健康用装置、食品保存庫、動物または植物飼育装置、乗物に関する。また、本発明は、そのような正イオンと負イオンとを含むエアカーテンにより空間を仕切る空間分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エアカーテンにより空間を仕切り、該空間の保温効果を高めたり清浄度を向上させたりする試みがなされてきた。しかし、通常の送出エアのみからなるエアカーテンでは、その空間の清浄度を向上させるには一定の限界が存した。外部空間から侵入してくる塵埃や細菌等を完全に遮蔽することができないからである。
【0003】
これに対して、エアカーテンにイオンを含有させることにより、そのイオンの電荷で塵埃が有する電荷を中和させ、塵埃を凝集沈殿させることによってその侵入を防ごうとする試みが提案されている(特許文献1)。しかしながら、この方法に用いられているイオンは、負イオンであり正に荷電した塵埃に対してはある程度の効果が示されるが、通常の塵埃(大きさ10μm以上)よりさらに小さな細菌やウイルス等(大きさ10nm〜10μm)は飛散速度も速くこれを有効に凝集沈殿させることができなかった。また、仮に凝集沈殿させることができたとしても、そのような細菌やウイルスは何等不活化させられていないため、再度その空間に侵入してその清浄度を害することが考えられる。したがって、このような方法においては清浄度を向上させるには限界が存した。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−95998号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、細菌やウイルス等の侵入を効果的に阻止し、清浄度の向上した空間を創出するエアカーテン発生装置、医療または健康用装置、食品保存庫、動物または植物飼育装置、乗物並びに空間の分離方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明のエアカーテン発生装置は、正イオンと負イオンとを発生するイオン発生素子を付設したことにより、エアカーテンが正イオンと負イオンとを含むことを特徴としている。
【0007】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、正イオンと負イオンとの作用により、細菌、真菌、ウイルスまたはアレルギー物質を不活化することを特徴としている。
【0008】
このように本発明のエアカーテン発生装置は、送出するエアカーテンに正イオンと負イオンとの両者が含まれていることにより、これら正負いずれか一方のイオン単独による凝集沈殿効果では得られなかった高度な清浄度を有する空間の創出を可能としている。
【0009】
一般に、正イオンと負イオンとが共存すると細菌等を殺菌することが知られており、本発明はこのような正負両イオンの作用を利用するものであるが、細菌等の殺菌を可能とするためには正負両イオンの濃度をある程度の高濃度に維持することが必要となるところ、空間全域に亘ってその高濃度を維持するのは困難かつ非経済的である。また、空間中における正負両イオンの濃度を常時高濃度とするためには、大容量の風量が必要となるところ、人体等にこのような大容量の風を当てると不快感を伴なったものとなる。本発明のエアカーテン発生装置は、空間中に正負両イオンを存在させる上で問題となっていたこれらの問題点を同時に解決したものである。すなわち、本発明のエアカーテン発生装置は、空間全域に亘って正負イオンを送出することを目的としたものではなくエアカーテンという限られた領域においてのみ正負イオンを送出するものであるため、該領域における正負両イオンの濃度を常時高濃度に維持することができ、該領域中で局所的に細菌等の殺菌をすることにより空間全域に亘って殺菌したのと同様の効果が得られるとともに、強力な風量を発生させることもないので人体等に対して不快感を与えることがない。
【0010】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、エアカーテンが、正イオンと負イオンとを、正イオンと負イオンの合計濃度が27万個/m3〜200億個/m3の範囲となるように含有することを特徴としている。
【0011】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、その送風口にイオン発生素子が付設されていることを特徴としている。
【0012】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、エアカーテン発生装置の送風口の左右両端から直進する風向を基準線として、送風口から10cm離れた地点において、エアカーテンがその左右の基準線からそれぞれ外側へ15度の範囲内の幅で送出されることを特徴としている。
【0013】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、エアカーテン発生装置の送風口の左右両端から直進する風向を基準線として、その左右の基準線からそれぞれ外側へ15度を超える範囲において、風速が0.3m/秒以下であるエリアを設けることを特徴としている。
【0014】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、正イオンが、H3O+(H2O)n(nは0または自然数)であることが好ましい。
【0015】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、負イオンが、O2 −(H2O)m(mは0または自然数)であることが好ましい。
【0016】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、正イオンが、H3O+(H2O)n(nは0または自然数)であり、負イオンが、O2 −(H2O)m(mは0または自然数)であることが好ましい。
【0017】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、正イオンが、H3O+(H2O)n(nは0または自然数)であり、負イオンが、O2 −(H2O)m(mは0または自然数)であって、且つこれらの正イオンと負イオンとが化学反応することによって活性種である過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2またはラジカル・OHを生成することが好ましい。
【0018】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、活性種としてオゾンO3、過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2またはラジカル・OHを生成することが好ましい。
【0019】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンを送出し、そのエアカーテンにより構成される面と他の任意の面とにより所定の遮蔽空間を創出するとともに、該遮蔽空間に人体が配置されたものとすることができる。
【0020】
また、本発明の医療または健康用装置は、上記のエアカーテン発生装置をその一部に備えたものであり、該医療または健康用装置としては、手術用器機または手術室が含まれる。
【0021】
また、本発明の食品保存庫は、上記のエアカーテン発生装置をその一部に備えたものである。
【0022】
また、本発明の動物または植物飼育装置は、上記のエアカーテン発生装置をその一部に備えたものである。
【0023】
また、本発明の乗物は、上記のエアカーテン発生装置をその一部に備えたものである。
【0024】
一方、本発明の空間分離方法は、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンにより、空間を仕切ることを特徴としている。
【0025】
また、本発明の空間分離方法は、所定の空間を、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンにより構成される面と他の任意の面とにより囲むことにより、所定の遮蔽空間が創出されることを特徴としており、また該遮蔽空間に人体を配置することを特徴としている。
【0026】
【発明の実施の形態】
<エアカーテン発生装置>
本発明のエアカーテン発生装置は、正イオンと負イオンとを発生するイオン発生素子を付設したことにより、エアカーテンが正イオンと負イオンとを含むことを特徴とする。このようなエアカーテン発生装置は、正負イオンを含んだ空気の流れを制御することが可能であり、とりわけその風向を調節することにより高濃度の正負両イオンを含んだ空気の流れで壁を構成し、この空気の壁によって人体や物品を外部から遮蔽した空間に保持することが可能となる。なお、本発明におけるエアカーテンとは、一般的に用いられているエアカーテンという用語と同様の概念を示すものであり、特に特異な概念を示すものではなく空気の流れにより一種の壁のような状態を構成するものを示す。すなわち、本発明におけるエアカーテンは、気流を制御することにより空間を分離したり空気の拡散を防止する機能を奏するものであり、この点において温度調節機能を主目的として温度の伝達を効率良く行なうべく空気を循環または混合するために送風する機能を奏するエアコンとは異なる。
【0027】
また、本発明で用いられるエアカーテン発生装置の構造は、イオン発生素子が付設されていることを除き原則として従来公知のエアカーテン発生装置の構造を利用することができ、通常、空気吸入口、ファンおよび送風口等により構成される。なお、空気吸入口にフィルターを取付けることにより、塵埃等を予め除外することによってより清浄なエアカーテンを送出することができる。また、送風口とは、エアカーテンを送出する最表面部分とそこにつながる風路部分とを含んだ部分をいい、風向調節機能を有したものとすることもできる。
【0028】
<イオン発生素子>
本発明のイオン発生素子は、エアカーテン発生装置に付設されるものであり、その付設箇所は特に限定されないものの、送風口(上記のように最表面部分とそこにつながる風路部分を含んだ部分)に付設されていることが好ましい。イオン発生素子により発生させられる正負両イオンは短時間で消失するため、これらの正負両イオンを効率良くエアカーテンに含めることができるようにするためである。なお、イオン発生素子の設置個数は、1個であっても、2個以上であっても差し支えない。
【0029】
このようなイオン発生素子としては、放電機構により正負両イオンを発生する従来公知のイオン発生素子が用いられる。特に、空気中の正負両イオンの濃度が、該正負両イオンの合計数として27万個/m3〜200億個/m3の範囲内となるように正イオンと負イオンとを空気中に送出できるものであることが好ましい。
【0030】
ここでいう放電機構とは、絶縁体を電極で挟み込んだ構造を持ち、片側に交流の高電圧を印加させるとともに、もう一方の電極は接地させ、高電圧を印加させることにより接地電極に接している空気層にプラズマ放電を形成し、空気中の水分子や酸素分子を電離または解離することにより正負両イオンを生成するような機構をいう。このような放電機構において、たとえば電極の形状を電圧印加側は板状またはメッシュ状とし、接地側電極をメッシュ状とした場合、高電圧を印加すると接地側電極のメッシュ端面部で電界が集中して沿面放電が起こりプラズマ領域が形成される。このプラズマ領域に空気を流し込むと正負両イオンが生成するだけでなくプラズマによる電気的衝撃が得られる。
【0031】
このようなイオン発生素子としてより具体的には、図1に示すように誘電体3を板形状の電極2とメッシュ形状の電極4で挟み込み、電源1により板形状の電極に正極と負極の電圧を交互に印加することによって、メッシュ形状電極のメッシュ端面で電界が集中してプラズマ放電が起こりプラズマ領域5が形成され正負両イオンが生成されるような構造のものが特に好ましい。
【0032】
本発明のエアカーテンに含まれる正負両イオンは、上述の通り、主としてイオン発生素子の放電現象により発生するものであり、通常、正負の電圧を交互に印加させることにより正負両イオンを同時に発生させエアカーテン中に送出することができる。しかしながら、本発明の正負両イオンの送出方法はこれのみに限られることはなく、正負いずれか一方の電圧のみを印加し正負いずれか一方のみのイオンを先にエアカーテン中に送出させた後、次に逆の電圧を印加しすでに送出されたイオンとは逆の電荷をもったイオンを送出させることもできる。なお、これらの正負両イオンの発生、送出に必要な印加電圧は、イオン発生素子の構造にもよるが正極と負極のピーク電圧差3.0〜5.5kV、好ましくは3.2〜5.5kVの範囲とすることができる。
【0033】
<細菌、真菌、ウイルスまたはアレルギー物質の不活化>
本発明では、エアカーテンに含まれる正イオンと負イオンの作用により、細菌、真菌、ウイルスまたはアレルギー物質が不活化されることを特徴としている。すなわち、このような細菌、真菌、ウイルスまたはアレルギー物質は、エアカーテンといういわば局所的な場所で不活化され、以ってそのエアカーテンを通過してそのエアカーテンによって遮蔽されている空間への侵入が阻害されるため、結果的にその遮蔽空間の清浄度が保持されるものである。ここで不活化するとは、たとえば細菌や真菌については殺菌により死滅させることをいい、ウイルスについては感染能力を喪失させることをいい、またアレルギー物質についてはアレルギー反応を生じないようにすることをいう。
【0034】
より具体的には、まずウイルスに対する不活化について説明すると、正イオンもしくは負イオンは、それぞれ単独ではウイルスに対して格別の効果は示されない。しかし、これらのイオンが共存すると後述のような化学反応によって活性種が発生しこれによりウイルスの感染能力を喪失させ不活化させることが可能となる。すなわち、本発明のウイルスの不活化は、ウイルスの表面タンパク質を活性種による化学反応により変性ないし破壊させることにより実行することができる。
【0035】
一方、ウイルスの不活化は、このような化学的反応ばかりではなく、前述のイオン発生素子の電気的衝撃によっても実行され、ウイルスの表面タンパク質は、正負両イオンを発生させる際の電圧印加によるプラズマ放電自体によっても変性ないし破壊され、以ってこのような電気的衝撃によってもウイルスの感染能力は喪失し、不活化させることができる。
【0036】
このようにして本発明においては、上記の作用が相乗的に奏されることによりウイルスの不活化を効果的に達成させることに成功したものである。ここで、ウイルスの感染能力を喪失させ不活化させるとは、ウイルスの感染率が正負両イオンを作用させる前後(すなわちエアカーテンと接触する前後)において2分の1、好ましくは10分の1以下に減少することをいうものとする。なお、本発明が対象とするウイルスは、インフルエンザウイルス、コクサッキーウイルス、ポリオウイルス等をはじめとしてあらゆるウイルスに対して効果を発揮するものである。
【0037】
次に、細菌、真菌またはアレルギー物質に対する不活化について説明すると、これらについてもウイルスの場合と同様に正イオンもしくは負イオンそれぞれ単独では、格別の効果は示されない。しかし、これらのイオンが共存すると後述のような化学反応によって活性種が発生しこれにより細菌、真菌またはアレルギー物質を不活化することが可能となる。
【0038】
ここで、細菌または真菌を殺菌により死滅させ不活化させるとは、細菌または真菌の菌数が正負両イオンを作用させる前後(すなわちエアカーテンと接触する前後)において2分の1、好ましくは10分の1、さらに好ましくは100分の1以下に減少することをいうものとする。
【0039】
また、アレルギー物質に対してアレルギー反応を生じさせないように不活化させるとは、アレルギー物質のアレルギー反応活性が正負両イオンを作用させる前後(すなわちエアカーテンと接触する前後)において10分の1、好ましくは100分の1以下に減少することをいうものとする。
【0040】
なお、本発明が対象とする細菌は、通常の細菌をはじめ、特に耐性力を有する病原性細菌や芽胞形成菌に対して効果を発揮するものである。また、真菌は、クラドスポリウム、ペニシリアム、アスペルギルス、アルテルナリア等が挙げられる。また、アレルギー物質は、花粉等の植物由来のアレルギー物質、ダニや犬、猫等の動物由来のアレルギー物質、建築材料等から発生する化学物質等が挙げられる。
【0041】
<エアカーテン送出領域>
本発明のエアカーテン発生装置により送出されるエアカーテンは、エアカーテン発生装置の送風口の左右両端から直進する風向を基準線として、送風口(最表面部分)から10cm離れた地点において、その左右の基準線からそれぞれ15度の範囲内の幅で送出されることを特徴としている。正負両イオンの濃度は、エアカーテンの風向に依存する傾向があり、このため上記のように限定された範囲内において直進的にエアカーテンを送出することにより、希釈されることなく正負両イオンの濃度をより高濃度の状態で維持することが可能となる。
【0042】
また、このように限定された範囲内において直進的にエアカーテンを送出することにより、特にエアカーテンに隣接する部位に人体が配置されるような場合において、その人体にあたる風速を人間が不快を感じないより弱いものとすることができ好適である。この点、エアカーテン発生装置の送風口の左右両端から直進する風向を基準線として、その左右の基準線からそれぞれ外側へ15度を超える範囲において、風速が0.3m/秒以下であるエリアを設けることが好ましく、そのエリアに人体を配置させることが好ましい。なお、本発明における送風口の左右両端という表現は、便宜上、風向の垂直方向の上面から見た場合の送風口の左右両端を示すものであるが、その見る方向の相違により、上下両端となる場合も含むものとする。
【0043】
<正負両イオンの濃度>
本発明のエアカーテン発生装置から送出されるエアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度は、該正負両イオンの合計数として27万個/m3〜200億個/m3、好ましくは130万個/m3〜200億個/m3、さらに好ましくは1000万個/m3〜200億個/m3とすることが好適である。27万個/m3未満の場合には、ウイルスに対して効果を発揮することができなくなる一方、200億個/m3を超えるとイオン発生の際に人体に対して有害となる濃度のオゾン等の副生を伴う可能性があり好ましくない。
【0044】
本発明においては、不活化する対象が各種のウイルスである場合には、正負両イオンの濃度が比較的低濃度で不活化することができ、このため放電によりこれらの正負両イオンを発生させるのに必要な印加電圧も低く押さえることができる。したがって、本発明における不活化の対象が各種のウイルスである場合には、人体に有害なオゾン量等を副生することなくウイルスの感染能力を喪失させられるという極めて有利な効果を示すことができる。なお、これらの関係を図2にまとめて示す。図2によれば、ウイルスの感染能力を喪失させるのに有効な範囲の正負両イオンの濃度に対して、該濃度の正負両イオンを発生させるのに必要な印加電圧では有害なオゾン量(0.1ppm以上)が発生しないことが示されている。
【0045】
一方、耐性力を有する病原性細菌や芽胞形成菌を不活化させたり、真菌やアレルギー物質を不活化させる場合の正負両イオンの濃度は、該正負両イオンの合計数として1000万個/m3〜200億個/m3、好ましくは5000万個/m3〜200億個/m3、さらに好ましくは1億個/m3〜200億個/m3とすることが好適である。1000万個/m3未満となる場合には十分な不活化効果が得られないのに対して、200億個/m3を超える場合には副生するオゾンの濃度が高くなり過ぎて危険なためである(図2参照)。なお、これらの正負両イオンの発生、送出に必要な印加電圧は、電極の構造にもよるが正極と負極のピーク電圧差4.0〜5.5kV、好ましくは4.5〜5.5kVの範囲とすることができる。
【0046】
<正負両イオンの同定>
本発明のエアカーテンに含まれる正負両イオンの組成は、主として正イオンとしてはプラズマ放電により空気中の水分子が電離してオキソニウムイオンH3O+が生成し、これが溶媒和エネルギーにより空気中の水分子とクラスタリングすることによりH3O+(H2O)n(nは0または自然数)を形成したものである。水分子がクラスタリングしていることは、図3(a)において最小に観測されるピークが分子量19の位置にあり、後のピークはこの分子量19に対して水の分子量に相当する18を順次足した位置に現れることから明らかである。すなわち、この結果は分子量1の水素イオンH+に分子量18の水分子が一体となって水和していることを示している。
【0047】
一方、負イオンとしてはプラズマ放電により空気中の酸素分子または水分子が電離して酸素イオンO2 −が生成し、これが溶媒和エネルギーにより空気中の水分子とクラスタリングすることによりO2 −(H2O)m(mは0または自然数)を形成したものである。水分子がクラスタリングしていることは、図3(b)において最小に観測されるピークが分子量32の位置にあり、後のピークはこの分子量32に対して水の分子量に相当する18を順次足した位置に現れることから明らかである。すなわち、この結果は分子量32の酸素イオンO2 −に分子量18の水分子が一体となって水和していることを示している。
【0048】
そして、エアカーテン中に送出されたこれらの正負両イオンは、エアカーテン中に侵入してくる細菌、真菌、ウイルスまたはアレルギー物質を取り囲み、それらの表面で正負両イオンが以下のような化学反応(1)〜(2)によって活性種である過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2またはヒドロキシラジカル・OHを生成する。
【0049】
【化1】
そして、このように正負両イオンが作用して生成した過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2またはヒドロキシラジカル・OHは、たとえばウイルスに対しては、その表面タンパク質を変性ないし破壊してウイルスの感染能力を喪失させることにより、効率的に侵入してくるウイルスを不活化させることができる。また、細菌や真菌に対しては、該活性種が表面細胞に作用して死滅させることにより不活化することができ、アレルギー物質に対しては、これらの活性種が直接反応することにより無害性の物質へ分解等されることにより不活化することができる。以上の通り、本発明のエアカーテンに含まれる正負イオンとしては、H3O+(H2O)n(nは0または自然数)およびO2 −(H2O)m(mは0または自然数)が好ましく、空気中に存在する水分等により発生する点において環境負荷が少なく、しかも好適な活性種を簡単に生成できるため極めて有利なものである。
【0050】
なお、上記の説明においては、正イオンとしてH3O+、負イオンとしてO2 −をそれぞれ中心に述べてきたが、本発明における正負イオンはこれらのみに限られるものではない。たとえば、正イオンとしてはN2 +、O2 +等を、負イオンとしてはNO3 −、CO3 2−等をそれぞれ例示することができる。
【0051】
<活性種>
本発明のエアカーテンに含まれる活性種は、上述の通り過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2またはラジカル・OHであることが好ましい。過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2またはラジカル・OHは、上記で説明したように化学反応(1)〜(2)によって生成する。一方、さらに本発明のエアカーテンに含まれる活性種には、オゾンO3も含まれる。このようなオゾンO3は、前記のイオン発生素子がプラズマ放電する際に生成するものである。細菌、真菌、ウイルスまたはアレルギー物質は、これらの活性種の作用によりそれぞれ不活化される。
【0052】
<エアカーテン発生装置の適用例>
本発明のエアカーテン発生装置は、医療または健康用装置として、または医療または健康用装置の一部として適用することができる。したがって、本発明の医療または健康用装置は、上記のエアカーテン発生装置をその一部に備えたものである。たとえば、ベッド、椅子、マッサージ器、保育器等を挙げることができる。より具体的には、ベッドの頭部付近や足元付近にエアカーテン発生装置の送風口を設置すれば、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンにより構成される面と布団面とにより所定の空間を創出することができ、この空間に人体を配置すれば、きわめて清浄度の高い空間に人体を保持することができ種々の感染症等から人体を有効に保護することができる。このような適用は、ベッド以外にもたとえば椅子、マッサージ器、保育器等においても同様の効果を得ることができる。
【0053】
一方、このような医療または健康用装置の別の有用な適用例として、手術用器機または手術室を挙げることができる。手術中において患者は種々の感染症に特に感染しやすく、このため手術用機器や手術室に本発明のエアカーテン発生装置を適用することは有用である。たとえば、患者を寝かせた手術台と医師とを包含するような清浄な空間を創出できるように手術室の天井部に本発明のエアカーテン発生装置を設置するような態様が挙げられる。
【0054】
また、本発明のエアカーテン発生装置は、食品保存庫、またはその一部として設置することができる。すなわち、本発明の食品保存庫は、上記のエアカーテン発生装置をその一部に備えたものであり、正負両イオンを含むエアカーテンを構成面として創出される空間に食品を保持すれば、その食品の鮮度を維持することが可能となる。また、動物または植物飼育装置、またはその一部に利用した場合も同様の効果を得ることができる。一方、本発明のエアカーテン発生装置を乗物内に設けると、清浄度の高い空間内に乗客等を保持することができて好ましい。したがって、本発明の乗物は、上記のエアカーテン発生装置をその一部に備えたものであり、たとえば電車、バス、飛行機等の公共乗物の他、救急車等を挙げることができる。
【0055】
このように本発明のエアカーテン発生装置は、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンを送出し、そのエアカーテンにより構成される面と他の任意の面とにより所定の遮蔽空間を創出するとともに、該遮蔽空間に種々の物品や動植物、特に人体が配置されるようにすることが好ましい。
【0056】
<空間分離方法>
本発明の空間分離方法は、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンにより、空間を仕切ることを特徴としている。より具体的には、所定の空間を、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンにより構成される面と他の任意の面とにより囲むことにより、所定の遮蔽空間を創出することを特徴としている。そして、そのような遮蔽空間に人体を配置することが特に好ましい。これにより、細菌、真菌、ウイルス等が原因となる種々の感染症から人体を極めて有効に保護することができるとともに、アレルギー物質によるアレルギー反応も防止することが可能となる。
【0057】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0058】
<実施例1>
本実施例は、エアカーテン発生装置に関するものである。以下図4に基づいて説明する。
【0059】
図4は、エアカーテン発生装置の概略図であって、送風口401、イオン発生素子402、ファン403、空気吸入口404、基準線405、正イオン406、負イオン407、エアカーテン408、風向409から構成されている。
【0060】
上記イオン発生素子402は、図1に表わされているように、電源101、板状の電極102、誘電体103、メッシュ状の電極104およびプラズマ領域105からなっている。このイオン発生素子402は、好ましくはエアカーテン発生装置の送風口401に付設されるものである。なお、イオン発生素子の設置個数は、1個であっても、また図4のように2以上のものが設置されたものであっても差し支えない。
【0061】
このようなイオン発生素子402に対して、電極102と104間に正と負の電圧を交互に印加することにより表面電極部で沿面放電を起こし、大気圧下での放電プラズマにより正イオン406と負イオン407を同時に生成し送出させた。印加した正極と負極のピーク電圧差は3.2kV〜5.5kVであり、この範囲の電圧において有害なオゾン量が発生することはなかった(図2参照)。
【0062】
また、図3に示したようにエアカーテンに含まれる正イオンはH3O+(H2O)n(nは0または自然数)、負イオンはO2 −(H2O)m(mは0または自然数)であり、これらの正負両イオンは前記の化学反応(1)〜(2)により過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2およびヒドロキシラジカル・OHを生成した。
【0063】
また、図7に示すように、イオン発生素子702、ファン703および空気吸入口704を有するエアカーテン発生装置700の送風口701の左右両端から直進する風向を基準線705として、送風口701の最表面部分から10cm離れた地点(測定点710)においてその基準線705からそれぞれ15度、30度、45度の方位角度を有する地点での、正イオンと負イオンの濃度をそれぞれイオンセンサで測定した(測定条件:25℃、50%RH、風速1m/分、エアカーテン発生装置およびイオンセンサとも床から1mの高さに設置して測定した)。その結果、図5および図6に示されているように、正負両イオンとも基準線から15度の範囲内において高濃度になることが確認できた。したがって、エアカーテンは、上記左右の基準線から15度の範囲内の幅で送出されることが効果的であることが確認できた。
【0064】
このようなエアカーテン発生装置において、不活化の対象としてインフルエンザウイルス、コクサッキーウイルスおよびポリオウイルスを用いた場合の、これらのウイルスの不活化とエアカーテン中に含まれる正負両イオンの濃度との関係を図8〜10に示す。なお、ウイルスの不活化の程度は、ウイルスの細胞への感染率がどの程度低下するかにより決定し、具体的には以下の方法により求めた。すなわち、ウイルスの培養液をエアカーテンに噴霧し、エアカーテンを通過したウイルスの細胞への感染率を測定した。ウイルスの培養は、発育鶏卵の奨尿膜腔に接種しフラン器で培養後、奨尿液を採取し、これをウイルスの培養液とした。また、細胞への感染率は、インフルエンザウイルスについてはMDCK細胞を用いて、またコクサッキーウイルスおよびポリオウイルスについてはHela細胞を用いて、それぞれプラック法により測定した。
【0065】
図8は、正負両イオンの濃度とインフルエンザウイルスの細胞への感染率との関係を示した図であり、イオン発生素子を作動させない状態の時をコントロールとし、該素子に正極と負極のピーク電圧差5.0kV、5.2kV、5.5kVの電圧をそれぞれ印加して正負両イオンを送出し、エアカーテン中の正負両イオンの濃度を正負両イオンの合計数として50億個/m3、100億個/m3、200億個/m3とした場合の、エアカーテンを通過したインフルエンザウイルスの細胞への感染率の低下を調べたものである。図8に示すように、イオン発生素子を作動させない場合(すなわち正負イオンがエアカーテンに含まれない場合)のエアカーテンを通過したインフルエンザウイルスの細胞への感染率を100%とすると、正負両イオンの濃度がそれぞれ50億個/m3、100億個/m3、200億個/m3となった場合、細胞への感染率は3.8%、2.6%、0.5%に低下し、この範囲のイオン濃度によりインフルエンザウイルスの感染率が顕著に低下し不活化されていることが確認された。
【0066】
一方、図9は、正負両イオンの濃度とコクサッキーウイルスの細胞への感染率との関係を示した図であり、図10は、正負両イオンの濃度とポリオウイルスの細胞への感染率との関係を示した図である。図9に示すように、イオン発生素子を作動させない場合のエアカーテンを通過したコクサッキーウイルスの細胞への感染率を100%とすると、正負両イオンをそれぞれ合計50億個/m3、100億個/m3、200億個/m3の濃度で発生させた場合、細胞への感染率は3.3%、2.6%、1.1%に低下し、この範囲のイオン濃度によりコクサッキーウイルスの感染率が顕著に低下し不活化されていることが確認された。また、図10に示すように、イオン発生素子を作動させない場合のエアカーテンを通過したポリオウイルスの細胞への感染率を100%とすると、正負両イオンをそれぞれ合計50億個/m3、100億個/m3、200億個/m3の濃度で発生させた場合、細胞への感染率は0.8%、0.5%、0.4%に低下し、この範囲のイオン濃度によりポリオウイルスの感染率が顕著に低下し不活化されていることが確認された。
【0067】
よって、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンを発生させるエアカーテン発生装置を用いれば、ウイルスを不活化させることが確認できた。なお、このようなエアカーテン発生装置がウイルスを不活化させる効果を奏するのは、正イオンと負イオンの作用によりウイルスの表面タンパク質が化学反応を受ける等して変性されたためであると考えられ、このためアレルギー物質もタンパク質等の化学物質であることからウイルスの場合と同様にこのようなエアカーテン発生装置により不活化されることが期待される。
【0068】
<実施例2>
本実施例は、エアカーテン発生装置を備えた手術室に関するものである。以下、図11〜14を参照して説明する。
【0069】
図11は、手術室の概略断面図であって、手術室の天井部にエアカーテン発生装置1100が設置されている。このエアカーテン発生装置1100の送風口1101には、イオン発生素子1102が付設されているとともに、送風用のファン1103および空気吸入口1104が備えられている。また、該手術室には、人間1113を載せる手術台1112が設置されており、また部屋上部に照明灯1115が備えられているとともに、部屋下部には排出口1116と排出用のファン1117が備え付けられている。
【0070】
また、エアカーテン発生装置1100から送出されるエアカーテン1108には、正イオン1106と負イオン1107が含まれており、正イオン1106としてH3O+(H2O)n(nは0または自然数)、負イオン1107としてO2 −(H2O)m(mは0または自然数)を同時に包含するものである。
【0071】
図12、13、14は、エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度とインフルエンザウイルス、コクサッキーウイルス、ポリオウイルスの細胞への感染率との関係を示した図である。なお、細胞への感染率の測定は、実施例1と同様にして行ない、正負両イオンの濃度は、イオン発生素子1102の入力電圧とエアカーテンの総送風量とを調整することにより調整した。
【0072】
具体的には、室温25℃、湿度50%RHの下、正極と負極のピーク電圧差が2.7kVの時に正負両イオンの濃度が1万個/m3、同3.0kVの時に同濃度が10万個/m3、同3.5kVの時に同濃度が130万個/m3となるように調整した。そして、正負両イオンの濃度が0個/m3の場合の細胞への感染率を100%とした場合、図12、13、14に示したように27万個/m3以上で細胞への感染率の急激な低下が確認され、正負両イオンの濃度が27万個/m3以上でウイルスの感染率が低下することが確認された。
【0073】
したがって、本発明のエアカーテン発生装置を備えた手術室においては、患者をウイルスの感染から有効に保護することができる。
【0074】
<実施例3>
本実施例は、エアカーテン発生装置を備えた食品保存庫に関するものである。以下、図15〜17を参照して説明する。
【0075】
図15は、正イオンと負イオンを含んだエアカーテンを発生するエアカーテン発生装置を備えたことを特徴とする食品保存庫を示した概略図である。図16は、菌濃度が1000万個/cm3である黄色ブドウ球菌(MRSA)の培養液を本食品保存庫のエアカーテンに噴霧した場合の、エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度と食品保存庫内の黄色ブドウ球菌(MRSA)濃度との関係を示した図である。図17は、同じく、菌濃度が1000万個/cm3であるバチルス菌の培養液を本食品保存庫のエアカーテンに噴霧した場合の、エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度と食品保存庫内のバチルス菌濃度との関係を示した図である。
【0076】
まず、本実施例のエアカーテン発生装置を備えた食品保存庫において用いられるイオン発生素子は、実施例1で用いたのと同じものを使用し、これにより、正イオンとしてはH+(H2O)n(nは0または自然数)、負イオンとしてはO2 −(H2O)m(mは0または自然数)をそれぞれ同時に送出するものとした。また、食品保存庫周辺の空間雰囲気としては温度25℃、相対湿度60%RHであった。
【0077】
図15に示したように、本実施例の食品保存庫は、食品保存用の空間1500として1m×1m×1mのFRP製の容器の上部に送風用のファン1503、空気吸入口1504、脱臭集塵用のフィルター1510およびイオン発生素子1502を備えた送風口1501、下部に脱臭集塵用のフィルター1510を備えた排出口1516を有している。また、エアカーテン1508には、正イオンと負イオンとが含まれている。一方、本実施例で使用した黄色ブドウ球菌(MRSA)の供試菌は、保存株をトリプチケースソイ寒天培地(BBL)に接種し35℃、24時間培養した。この菌を滅菌生理食塩液で希釈調整し洗浄後、供試菌とし、菌濃度1000万個/cm3である培養液とした。
【0078】
次いで、イオン発生素子1502の正極と負極のピーク電圧差とエアカーテンの総送風量とを調整することにより、エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度を調節した。具体的には、室温25℃、湿度50%RHの下、正極と負極のピーク電圧差が3.5kVの時に正負両イオンの濃度が130万個/m3、同4.0kVの時に同濃度が1000万個/m3、同4.5kVの時に同濃度が5000万個/m3となるように調整した。そして、図16に示したように1000万個/m3以上で菌濃度の急激な低下が確認され、正負両イオンの濃度が1000万個/m3以上で細菌を殺菌し不活化できることを確認した。
【0079】
以上の結果、院内感染の代表的な病原性細菌である黄色ブドウ球菌(MRSA)について、正負両イオンの作用による殺菌作用、すなわち不活化が確認され、エアカーテン発生装置を備えた食品保存庫が細菌に対する優れた不活化作用を示すことが確認できた。
【0080】
さらに、上記黄色ブドウ球菌に代えてバチルス菌を用いて上記と同様の実験を行なったところ、図17に示したように1000万個/m3以上で菌濃度の急激な低下が確認され、正負両イオンの濃度が1000万個/m3以上で細菌を殺菌し不活化できることを確認した。この結果より、バチルス菌と同属の芽胞菌である炭疽菌や、また真菌の胞子等についても殺菌効果が期待でき、該食品保存庫がこれらの細菌に対する優れた不活化作用を示すことが確認できた。
【0081】
<実施例4>
本実施例は、エアカーテン発生装置を備えたベッドに関するものである。図18および19は、本実施例のベッドの概略図を示している。すなわち、図18のように、ベッド1820は人間1813を寝かせるものであり、イオン発生素子1802が付設されていることにより、エアカーテン1808には正イオンと負イオンとが含まれている。
【0082】
そして、このベッド1820の頭部付近を拡大したものが図19である。図19のベッド1920上の人間1913の頭部付近にはエアカーテン発生装置1900が備え付けられている。このエアカーテン発生装置1900は、送風口1901、空気吸入口1904を備え、その風路内には送風用のファン1903が付設されているとともに、送風口1901には上記の各実施例と同じイオン発生素子1902が付設されている。送風口1901より送出されるエアカーテン1908に正イオン1906と負イオン1907が含まれていることにより、ベッド1920に寝ている人間1913へのウイルスおよび病原性細菌の感染を防止することができるとともに、真菌およびアレルギー物質の汚染を抑制することができる。
【0083】
特に、送風口1901の左右両端(上下両端)から直進する風向を基準線とし、その基準線から15度以内の幅でエアカーテン1908を送出することにより、上記15度を超えるエリアでの風速は0.3m/秒以下となり、このエリアに人間1913を寝かせると、人間1913に不快な風があたることもなく極めて快適なものとなる。
【0084】
<実施例5>
本実施例は、エアカーテン発生装置を備えた医療または健康用の椅子に関するものである。図20および21は、本実施例の医療または健康用の椅子の概略図を示している。すなわち、図20のように、椅子2025は人間2013を座らせるものであり、椅子に内蔵されているエアカーテン発生装置の送風口2001から送出されるエアカーテン2008には、正イオン2006と負イオン2007とが含まれている。
【0085】
そして、この椅子2025の頭部付近を拡大したものが図21である。図21の椅子2125上の人間2113の頭部付近にはエアカーテン発生装置2100が備え付けられている。このエアカーテン発生装置2100は、送風口2101、空気吸入口2104を備え、その風路内には送風用のファン2103が付設されているとともに、送風口2101には上記の各実施例と同じイオン発生素子2102が付設されている。送風口2101より送出されるエアカーテン2108に正イオン2106と負イオン2107が含まれていることにより、椅子2125に座っている人間2113へのウイルスおよび病原性細菌の感染を防止することができるとともに、真菌およびアレルギー物質の汚染を抑制することができる。
【0086】
特に、送風口2101の左右両端から直進する風向を基準線とし、その基準線から15度以内の幅でエアカーテン2108を送出することにより、上記15度を超えるエリアでの風速は0.3m/秒以下となり、このエリアに人間2113を座らせると、人間2113に不快な風があたることもなく極めて快適なものとなる。よって、この椅子をバス、電車、飛行機等の乗物に搭載すると、この椅子に座る乗客に対して不快な風があたることもなく、細菌、真菌、ウイルスまたはアレルギー物質を不活化させた空間内に乗客を配置させたまま輸送することが可能となる。
【0087】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0088】
【発明の効果】
本発明のエアカーテン発生装置は、イオン発生素子を付設したことにより正イオンと負イオンとを含んだエアカーテンを送出することができ、これにより細菌、真菌、ウイルス、アレルギー物質等の侵入を効果的に阻止し、清浄度の向上した空間を創出することができる。また、本発明の医療または健康用装置、食品保存庫、動物または植物飼育装置、および乗物は、上記エアカーテン発生装置を備えたことにより、細菌、真菌、ウイルス、アレルギー物質等の侵入を効果的に阻止し、清浄度の向上した空間を創出することができるものとなる。また、本発明の空間の分離方法は、正イオンと負イオンとを含んだエアカーテンにより分離するものであるから、清浄度の向上した空間を分離創出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】正イオンと負イオンを発生させるイオン発生素子の概略断面図である。
【図2】正負両イオンの濃度と、該濃度の正負両イオンを発生させるのに必要な印加電圧と、オゾンの発生との関係を示した図である。
【図3】イオン発生素子から生成される正イオンおよび負イオンの質量スペクトルを示した図である。
【図4】イオン発生素子を付設したエアカーテン発生装置の概略断面図である。
【図5】正イオン濃度と方位角度との関係を示した図である。
【図6】負イオン濃度と方位角度との関係を示した図である。
【図7】方位角度の差によるイオン濃度を測定した測定レイアウトを模式的に示した図である。
【図8】エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度とインフルエンザウイルスの細胞への感染率との関係を示した図である。
【図9】エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度とコクサッキーウイルスの細胞への感染率との関係を示した図である。
【図10】エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度とポリオウイルスの細胞への感染率との関係を示した図である。
【図11】エアカーテン発生装置を天井部に備えた手術室の概略図である。
【図12】エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度とインフルエンザウイルスの細胞への感染率との関係を示した図である。
【図13】エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度とコクサッキーウイルスの細胞への感染率との関係を示した図である。
【図14】エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度とポリオウイルスの細胞への感染率との関係を示した図である。
【図15】エアカーテン発生装置を備えた食品保存庫の概略図である。
【図16】エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度と黄色ブドウ球菌(MRSA)濃度との関係を示した図である。
【図17】エアカーテンに含まれる正負両イオンの濃度とバチルス菌濃度との関係を示した図である。
【図18】エアカーテン発生装置を備えたベッドの概略図である。
【図19】エアカーテン発生装置を備えたベッドの部分拡大概略図である。
【図20】エアカーテン発生装置を備えた椅子の概略図である。
【図21】エアカーテン発生装置を備えた椅子の部分拡大概略図である。
【符号の説明】
101 電源、102,104 電源、103 誘電体、105 プラズマ領域、401,701,1101,1501,1901,2001,2101 送風口、402,702,1102,1502,1802,1902,2102 イオン発生素子、403,703,1103,1117,1503,1903,2103 ファン、404,704,1104,1504,1904,2104空気吸入口、405,705 基準線、406,1106,1906,2006,2106 正イオン、407,1107,1907,2007,2107 負イオン、408,1108,1508,1808,1908,2008,2108 エアカーテン、409 風向、710 測定点、700,1100,1900,2100 エアカーテン発生装置、1112 手術台、1113,1813,1913,2013,2113 人間、1115 照明,1116,1516 排出口、1500 空間、1510,2110 フィルター、1820,1920 ベッド、2025,2125 椅子。
Claims (20)
- 正イオンと負イオンとを発生するイオン発生素子を付設したことにより、エアカーテンが正イオンと負イオンとを含むことを特徴とするエアカーテン発生装置。
- 正イオンと負イオンとの作用により、細菌、真菌、ウイルスまたはアレルギー物質を不活化することを特徴とする請求項1記載のエアカーテン発生装置。
- エアカーテンが、正イオンと負イオンとを、正イオンと負イオンの合計濃度が27万個/m3〜200億個/m3の範囲となるように含有することを特徴とする請求項1または2に記載のエアカーテン発生装置。
- エアカーテン発生装置の送風口にイオン発生素子が付設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエアカーテン発生装置。
- エアカーテン発生装置の送風口の左右両端から直進する風向を基準線として、送風口から10cm離れた地点において、エアカーテンがその左右の基準線からそれぞれ外側へ15度の範囲内の幅で送出されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエアカーテン発生装置。
- エアカーテン発生装置の送風口の左右両端から直進する風向を基準線として、その左右の基準線からそれぞれ外側へ15度を超える範囲において、風速が0.3m/秒以下であるエリアを設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエアカーテン発生装置。
- 正イオンが、H3O+(H2O)n(nは0または自然数)である請求項1〜6のいずれかに記載のエアカーテン発生装置。
- 負イオンが、O2 −(H2O)m(mは0または自然数)である請求項1〜6のいずれかに記載のエアカーテン発生装置。
- 正イオンが、H3O+(H2O)n(nは0または自然数)であり、負イオンが、O2 −(H2O)m(mは0または自然数)である請求項1〜6のいずれかに記載のエアカーテン発生装置。
- 正イオンが、H3O+(H2O)n(nは0または自然数)であり、負イオンが、O2 −(H2O)m(mは0または自然数)であって、且つこれらの正イオンと負イオンとが化学反応することによって活性種である過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2またはラジカル・OHを生成する請求項9記載のエアカーテン発生装置。
- 活性種としてオゾンO3、過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2またはラジカル・OHを生成する請求項1〜10のいずれかに記載のエアカーテン発生装置。
- エアカーテン発生装置が、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンを送出し、そのエアカーテンにより構成される面と他の任意の面とにより所定の遮蔽空間を創出するとともに、該遮蔽空間に人体が配置される請求項1〜11のいずれかに記載のエアカーテン発生装置。
- 請求項1〜12のいずれかに記載のエアカーテン発生装置をその一部に備えた医療または健康用装置。
- 医療または健康用装置が、手術用器機または手術室である請求項13に記載の医療または健康用装置。
- 請求項1〜12のいずれかに記載のエアカーテン発生装置をその一部に備えた食品保存庫。
- 請求項1〜12のいずれかに記載のエアカーテン発生装置をその一部に備えた動物または植物飼育装置。
- 請求項1〜12のいずれかに記載のエアカーテン発生装置をその一部に備えた乗物。
- 正イオンと負イオンとを含むエアカーテンにより、空間を仕切ることを特徴とする空間分離方法。
- 所定の空間を、正イオンと負イオンとを含むエアカーテンにより構成される面と他の任意の面とにより囲むことにより、所定の遮蔽空間が創出されることを特徴とする請求項18に記載の空間分離方法。
- 遮蔽空間に人体を配置することを特徴とする請求項19に記載の空間分離方法。
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