JP2004016649A - 殺菌方法、殺菌装置及びそれを用いた機器、建造物、移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】捕集した浮遊菌の繁殖による異臭の発生や浮遊菌の再拡散を防止することのできる殺菌方法及び殺菌装置を提供する。
【解決手段】送風ファン104の駆動により吸気口109から取り入れた空気がフィルター104を通過して塵埃とともに細菌やカビ菌等の大きな浮遊菌を捕集し、フィルター104を通過後の空気中にイオン発生部103により正イオンと負イオンとを放出してウイルスや小型の細菌等の浮遊菌を殺菌する。また、フィルター102に捕集された浮遊菌や化学物質は紫外線ランプ101によって紫外線が照射されて殺菌あるいは分解され、繁殖若しくは再脱離が防止される。
【選択図】 図1
【解決手段】送風ファン104の駆動により吸気口109から取り入れた空気がフィルター104を通過して塵埃とともに細菌やカビ菌等の大きな浮遊菌を捕集し、フィルター104を通過後の空気中にイオン発生部103により正イオンと負イオンとを放出してウイルスや小型の細菌等の浮遊菌を殺菌する。また、フィルター102に捕集された浮遊菌や化学物質は紫外線ランプ101によって紫外線が照射されて殺菌あるいは分解され、繁殖若しくは再脱離が防止される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気中に浮遊する浮遊菌を殺菌する殺菌方法、殺菌装置及びそれを用いた機器、建造物または移動体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の殺菌装置として、空気中に浮遊するカビ菌、細菌、ウイルス等の浮遊菌をイオンの放出により殺菌するイオン発生装置が特開2002−095731号公報に開示されている。このイオン発生装置は、H+(H2O)m(mは任意の自然数)等の正イオンと、O2 −(H2O)n(nは任意の自然数)等の負イオンを送風ファンの駆動により空気中に放出する。
【0003】
そして、これらのイオンが浮遊菌の表面に接触して生成された・OH(水酸基ラジカル)またはH2O2(過酸化水素)の強い酸化力により、浮遊菌を破壊して殺菌する。これらの正イオン及び負イオンは、人間等の哺乳類、鳥類、爬虫類等の大きな生物の表面では通常中和して消滅するため人体への悪影響が実質的にない。このため、例えば病院において人間が存在する室内で、人間の安全性を保ちながら、カビ菌、細菌、ウイルス、MRSA等の有害な浮遊菌を殺菌することができる。これにより、空気を仲介した院内感染を抑制できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のイオン発生装置によると、空気中に塵埃等が存在すると塵埃等にイオンが付着し、酸化力が分散されて殺菌能力が低下するため、フィルターにより塵埃等を捕集した後の空気中にイオンを発生させるようになっている。しかしながらこの方法によると、フィルターを通過する小さいウイルスや小型の細菌等を殺菌することは可能であるが、フィルターに捕集される大きな炭疽菌等の細菌、カビ菌、枯草菌等の浮遊菌を殺菌することができない。
【0005】
このため、浮遊菌がフィルター上で繁殖して異臭を発生する問題や、送風ファンの停止時に空気取入口から室内に再拡散される問題があった。また、フィルターにより化学物質を吸収した場合には、化学物質が再脱離して化学物質とイオンとの相互作用によってイオンの殺菌性能が低下する問題もあった。
【0006】
本発明は、異臭の発生や浮遊菌の再拡散を防止することのできる殺菌方法、殺菌装置及びそれを用いた機器、建造物、移動体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、送風ファンの駆動によって殺菌装置内部に取り入れられた空気をフィルターに通過させて空気に含まれた塵埃とともにカビ菌、枯草菌、大型の細菌等の浮遊菌を捕集する。フィルターを通過後の空気中にはイオン発生部により正イオンと負イオンとを放出してウイルスや小型の細菌等の浮遊菌に付着させ、両イオンの酸化力によって浮遊菌を殺菌する。また、フィルターに捕集された浮遊菌は紫外線照射部によって紫外線を照射して殺菌する。
【0008】
また本発明は、前記フィルターは化学物質を吸着可能な吸着材を有し、フィルター通過後の空気中のホルムアルデヒド等の化学物質を低減してイオンが化学物質に付着して酸化力が分散化されることを防止する。更に、フィルターに付着した化学物質は、紫外線によって最終的に二酸化炭素や窒素等の不活性な気体に分解される。このため、イオンと化学物質との相互作用が生じず、イオンによる殺菌力低下を抑制することができる。
【0009】
また本発明は、イオン発生部により、H+(H2O)m(mは任意の自然数)を主成分とする正イオンと、O2 −(H2O)n(nは任意の自然数)を主成分とする負イオンとを生成する。これにより、両イオンが浮遊菌などの表面で結合してH2O2(過酸化水素)或いは・OH(水酸基ラジカル)を生成し、これらが浮遊菌を取り囲んで破壊して殺菌が行われる。また、送出される空気の各イオンのイオン濃度を300〜100,000個/cm3にすることにより人体の悪影響を防止して殺菌効果を得ることができる。
【0010】
また本発明は、機器、建造物または移動体の室内の略中央に向けてイオンを送出し、イオン発生部と室内の中央との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴としている。この構成によると、イオンの寿命である約10秒以内にイオンが室内の中央部に到達して室内が高いイオン濃度に維持される。
【0011】
また本発明は、機器、建造物または移動体の室内に殺菌装置を複数設置するとともに、各殺菌装置の送風性能またはイオン送出性能に応じて仮想的に分割した各空間の略中央に向けてイオンを送出し、これらの殺菌装置のイオン発生部と対応する各空間の中央との間の距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴としている。この構成によると、イオンの寿命である約10秒以内にイオンが各空間の中央部に到達して室内が高いイオン濃度に維持される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は一実施形態の殺菌装置を示す断面図である。殺菌装置100は筐体108で覆われ、筐体108に設けられた吸気口109から空気を取り入れて、矢印Aに示すように排気口112から排気する送風ファン104を備えている。吸気口109及び排気口112には風向を可変するルーバー109a、112aが設けられている。
【0013】
送風ファン104と吸気口109との間にはフィルター102が配されている。フィルター102は活性炭を有する活性炭フィルター及びHEPAフィルターから成り、塵埃を捕集するとともにアセトアルデヒド等の化学物質を吸着する。フィルター102の上部には把手102aが設けられ、フィルター102を着脱して交換可能になっている。また、フィルター102の着脱を検知する検知スイッチ(不図示)が設けられている。
【0014】
フィルター102の風上にはフィルター102に紫外線を照射する紫外線ランプ(紫外線照射部)101が配されている。紫外線ランプ101の吸気口109側は反射鏡101aで覆われ、紫外線をフィルター102の方向に導くとともに吸気口109からの紫外線の漏れを防止するようになっている。
【0015】
送風ファン104と排気口112との間には正イオンと負イオンとを発生するイオン発生装置103が設けられている。イオン発生装置103は誘電体107に埋め込まれた内部電極106と、内部電極106に対峙する外部電極105とを有している。内部電極105と外部電極105との間に交流パルス電圧を印加すると沿面放電により空気中の水分子を代表とする諸分子にエネルギーが与えられる。
【0016】
これにより、主成分がそれぞれH+(H2O)m(mは任意の自然数)から成る正イオンと、O2 −(H2O)n(nは任意の自然数)から成る負イオンとが発生する。電圧の印加時間のデューティー比や印加電圧を可変することによって発生させるイオンの量を可変することができるようになっている。
【0017】
上記構成の殺菌装置100の動作を図2のフローチャートを参照して説明する。ステップ#11でイオン発生装置100の電源が入れられるとステップ#12でフィルター102が脱着されているか否かが判断される。フィルター102が装着されている場合はステップ#13に移行して送風ファン104が駆動される。これにより、吸気口109から空気が取り入れられてフィルター102を通過する。
【0018】
フィルター102は、例えば1μm以上の粒子を捕集されるように構成される。これにより、約35μmの大きさの杉花粉の粒子等を含む塵埃を捕集するとともに、数μm〜数十μmの大きさであるカビ菌の胞子、枯草菌、炭素菌等の大型の細菌、等の浮遊菌が捕集される。
【0019】
また、活性炭フィルターによってホルムアルデヒド等の化学物質を吸着し、化学物質の濃度を低減した空気がフィルター102から排出される。尚、活性炭フィルターに替えて、化学物質を吸着する他の吸着材を有したフィルターを用いてもよい。
【0020】
ステップ#14では紫外線ランプ101が点灯され、紫外線がフィルター102に照射される。これにより、フィルター102に捕集されたカビ菌、枯草菌、細菌等の浮遊菌を殺菌する。また、フィルター102に捕集された塵埃の構成物質を紫外線によって破壊することにより塵埃に付着した浮遊菌を殺菌する。更に、フィルター102に吸着された化学物質は、紫外線の照射によって二酸化炭素や窒素等の不活性なガスに分解される。
【0021】
ステップ#15ではイオン発生装置103の外部電極105と内部電極107間に電圧が印加され、正イオンと負イオンとが発生する。フィルター102を通過した空気は、イオン発生装置103によって正イオンと負イオンとを含む気体として排気口112から矢印Aに示す方向に放出される。フィルター102を通過した大きさが約0.3μm以下のウイルスや小型の細菌等の浮遊菌には正イオンと負イオンが付着する。
【0022】
正イオンと負イオンとは浮遊菌の表面で式(1)〜式(3)に示すように化学反応して、活性種であるH2O2(過酸化水素)または・OH(水酸基ラジカル)を生成する。これにより、活性種の酸化力によって浮遊菌が破壊して殺菌される。尚、式(1)〜式(3)において、m、m’、n、n’は任意の自然数である。
【0023】
H+(H2O)m+O2 −(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O ・・・(1)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 −(H2O)n+O2 −(H2O)n’
→ 2・OH+O2+(m+m’+n+n’)H2O ・・・(2)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 −(H2O)n+O2 −(H2O)n’
→ H2O2+O2+(m+m’+n+n’)H2O ・・・(3)
【0024】
ステップ#16では電源がOFFになったか否かが判断され、ONの状態の場合はステップ#12に戻る。電源がOFFになった場合はステップ#17に移行する。そして、ステップ#17、#18、#19でイオン発生装置103、紫外線ランプ101、送風ファン104が順に停止されて終了する。
【0025】
また、フィルター102が脱着された場合も同様にステップ#12の判断によりステップ#17に移行してイオン発生装置103、紫外線ランプ101、送風ファン104が停止される。これにより、フィルター102を脱着した隙間から漏れた紫外線による作業者の目を痛める事故や、イオン発生装置103や送風ファン104に接触することによる感電等の事故を防止することができる。また、着脱作業時の振動によってフィルター102から殺菌装置100内に落下する浮遊菌が送風ファン104によって室内に再拡散することを防止できる。
【0026】
尚、上記の説明において、カビ菌、枯草菌、細菌、ウイルス等の浮遊菌を消滅させるだけでなく不活性化させることも含めて殺菌と表現している。
【0027】
本実施形態によると、フィルター102を通過して塵埃や化学物質が取り除かれた空気中に正イオンと負イオンとを放出して浮遊菌が殺菌される。このため、塵埃等にイオンが付着して酸化力が分散されることによる殺菌能力の低下を防止することができる。
【0028】
例えば、フィルター102の排気側に濃度が1.7×102PFU/300L−Airのポリオウイルスを噴霧したところ、5秒後には濃度が7.8×10PFU/300L−Airまで低下し、約54%のポリオウイルスが除去された。この時、イオンの発生量は正イオンと負イオンがそれぞれイオン発生装置103から10cmの位置で約100,000個/cm3である。また、送風ファン104による風量は1m3/分である。
【0029】
同様に、フィルター102を脱着するとともに紫外線ランプ101を停止した状態でポリオウイルスを噴霧したところ、時間経過によるポリオウイルスの減少は少量であった。従って、塵埃や化学物質をフィルター102で取り除くことにより殺菌効果を向上させることができる。
【0030】
尚、イオンを含んだ空気は室内に送出されると徐々に拡散されて塵埃等とイオンとが接触するが、送風ファン104による風量及びイオン発生装置103によるイオンの発生量を調整することによって、拡散前に効果的に殺菌することができる。
【0031】
通常の屋内の居住空間では正イオンと負イオンとはそれぞれ約100個/cm3存在しており、殺菌効果を得るためには少なくとも正イオンと負イオンとがそれぞれ300個/cm3以上必要である。また、正イオンと負イオンとがそれぞれ100,000個/cm3以下であれば人体等に対して悪影響がないと考えられる。従って、殺菌を行う室内の各イオンのイオン濃度がそれぞれ300〜100,000個/cm3になるように、送風ファン104による風量及びイオン発生装置103によるイオンの発生量を調整するとよい。
【0032】
また、本実施形態によると、フィルター102に捕集されたカビ菌、枯草菌、細菌等の浮遊菌が紫外線により殺菌されるため浮遊菌がフィルター102上で繁殖することによる異臭や、送風ファン104の停止時に吸気口109から浮遊菌が再拡散することを防止できる。
【0033】
また、化学物質を吸着するフィルター102に紫外線が照射されることにより、化学物質が分解されて最終的に窒素や二酸化炭素等の不活性なガスに変化する。このため、化学物質の再脱離によるイオンを用いた殺菌性能の低下を抑制することができる。以上の効果により、正負イオンとフィルターを用いた技術と比較して、紫外線を照射することによって格段に優れた殺菌性能を得ることができる。
【0034】
次に、図3は、本実施形態の殺菌装置100を冷蔵庫の室内に配置した状態を示している。冷蔵庫301は扉306により冷蔵室305の前面を開閉可能になっている。冷蔵室305内には貯蔵物を載置する載置棚307が設けられ、冷蔵室305の背面には冷気が流通する冷気通路302が設けられている。
【0035】
冷気通路302内には冷凍サイクルを運転する圧縮機304と、圧縮機302に接続して冷気を生成する冷却器303が設けられる。冷気通路302の上部には吸気口109(図1参照)を下面に形成した殺菌装置100が配置され、送風ファン104(図1参照)の駆動によって矢印Aに示すように冷蔵室305内にイオンを含む冷気を送出するようになっている。これにより、正イオンと負イオンとによって冷蔵室305内を効率良く殺菌するとともに、紫外線によって浮遊菌の繁殖を防止することができる。
【0036】
尚、送風ファン104やフィルター102を冷気通路302内に分散して配置してもよい。また、冷蔵庫301に限られず、冷凍庫、貯蔵庫、ショーケース、自動販売機、食品加工装置等の遮蔽された部屋を有するあらゆる機器に殺菌装置100を設置または組み込むことにより、機器内に設けられた室内の殺菌を効率良く行うことができる。
【0037】
次に、図4は本実施形態と同様の殺菌装置100を病院の室内に配置した状態を示している。殺菌装置100は吸気口109が下面に設けられており、矢印Bに示すように下方から取込んだ空気を矢印Aに示すように排気口112から送出する。
【0038】
部屋201は複数のベッド202が配された病室になっており、床面の面積が4m×5m、高さが2.5mである。殺菌装置100はドア206が配される壁面の略中央に設置され、床面から2.2mの位置に排気口112が設けられている。
【0039】
図5は殺菌装置100を通る断面のイオン濃度分布を示している。イオンを含む空気は矢印Aに示すように、殺菌装置100から部屋201の中央部Cに向かって中央部Cまでの平均風速が1m/秒で送出されている。殺菌装置100内のイオン発生装置103(図1参照)から部屋201の中央部Cまでの距離は約2.2mである。イオンの寿命は約10秒であるため、消滅前に中央部Cに到達することができるようになっている。
【0040】
同図によると、イオン濃度が2,000個/cm3、5,000個/cm3、10,000個/cm3の等高線(破線)で示すように、殺菌装置100から部屋201の中央部Cの方向にイオン濃度が非常に高い部分が形成され、その周囲は徐々にイオン濃度が低くなっている。その結果、部屋202の図中、左上、左下、右下部分が略均等なイオン濃度になり、複数のベッド202の近傍が何れも約2,000個/cm3になっている。
【0041】
従って、イオン濃度の高い空気が中央部Cに到達できるように平均風速を調節して部屋201の中央部Cに向かって空気を送出することにより、部屋201の隅々まで高いイオン濃度を維持することができる。これにより、ベッド202の近傍で充分な殺菌効果が得られ、院内感染を防止することができる。
【0042】
上記したようにイオンの寿命は約10秒であるため、イオン発生装置103(図1参照)と部屋201の中央部Cとの距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にするとイオン濃度の高い空気が中央部Cに到達して部屋201の隅々まで高いイオン濃度を維持することができる。
【0043】
尚、前述の図3に示す冷蔵庫301等の機器において、室内に載置棚307等の空気流を遮る部材がない場合には、上記と同様に室内の略中央に向けてイオンを含む空気を送出するとより望ましい。この時同様にイオン発生装置303と室内の中央部との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にするとイオン濃度の高い空気が中央部に到達して室内の隅々まで高いイオン濃度を維持することができる。
【0044】
次に図6は、本実施形態と同様の殺菌装置100を航空機の室内に配置し、清潔な環境を実現できる移動体を構成した状態を示している。航空機401内には客室402及び貨物室406が設けられる。客室402には乗客404が搭乗し、貨物室406には貨物409が配される。尚、408は航空機401の主翼である。
【0045】
殺菌装置100は客室402及び貨物室406の天井に複数取り付けられる。図示しないが、客室402及び貨物室406の前後方向(紙面に垂直な方向)にも殺菌装置100が複数取り付けられている。複数の殺菌装置100はそれぞれ客室402を仮想的に分割した空間(402a、402b)内と、実際に分離されている空間である貨物室406に配され、それぞれ矢印Aに示すように、各空間の略中央に向けてイオンを含む空気を送出する。
【0046】
この時、上記と同様に、各殺菌装置100のイオン発生装置103(図1参照)と対応する各空間(402a、402b、406)の中央部との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にするとイオン濃度の高い空気が各空間の中央部に到達して各空間(402a、402b、406)の隅々までイオンが行き渡って室内(402、406)を高いイオン濃度に維持することができる。
【0047】
なお、上記の仮想的に分割した空間(402a、402b)は、個別のそれぞれの殺菌装置の送風性能やイオン送出性能に応じた広さに想定される。そして、各空間において上記の関係式を満たすことができれば、効果的な殺菌が可能となる。このことから、本技術を用いた機器、建築物、移動体を設計および実現する上で、この関係式を用いることは非常に有効である。
【0048】
上記の図4〜図6に示す病院の室内や航空機の室内だけでなく、オフィスビル、住宅家屋、家畜小屋、ごみ倉庫、保管倉庫、食品工場、薬品清浄工場等の建造物や、救急車等の車両、船舶等の移動体等の室内に殺菌装置100を設置して同様の効果を得ることができる。また、殺菌装置100を壁面に埋め込んで設置してもよい。更に、殺菌装置100を手術用具、ベッド等の様々な器具と組み合わせて医療用器具として応用可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明によると、フィルターを通過して塵埃や化学物質が取り除かれた空気中に正イオンと負イオンとを放出して浮遊菌が殺菌されるため、塵埃等にイオンが付着して酸化力が分散されることによる殺菌能力の低下を防止することができる。また、フィルターに捕集されたカビ菌、枯草菌、細菌等の浮遊菌が紫外線により殺菌されるため浮遊菌がフィルター上で繁殖することによる異臭や、送風ファンの停止時に吸気口から浮遊菌が再拡散することを防止できる。
【0050】
また本発明によると、フィルターが化学物質を吸着可能な吸着材を有するので、空気中の化学物質を取り除くことができる。更に、フィルターに付着した化学物質を紫外線により不活性ガスに分解して、化学物質の再脱離を抑制することが可能となる。従って、イオンによる浮遊菌の殺菌能力を向上させることができる。
【0051】
また本発明によると、H+(H2O)mを主成分とする正イオンと、O2 −(H2O)nを主成分とする負イオンとを生成して室内に送出するとともに、室内の各イオンのイオン濃度を300〜100,000個/cm3にしたので、人体等に悪影響を及ぼすことなく容易に殺菌効果を得ることができる。
【0052】
また本発明によると、フィルターの交換時に紫外線照射部、送風ファン或いはイオン発生装置が停止されるので、フィルターを脱着した隙間から漏れた紫外線による作業者の目を痛める事故や、イオン発生装置や送風ファンに接触することによる感電等の事故を防止することができる。また、着脱作業時の振動によってフィルターから殺菌装置内に落下する浮遊菌が送風ファンによって室内に再拡散することを防止できる。
【0053】
また本発明によると、室内の略中央に向けてイオンを送出し、イオン発生部と室内の中央との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたので、イオン濃度の高い空気が室内の中央部に到達して室内の隅々まで高いイオン濃度を維持することができる。
【0054】
また、本発明によると、以上の殺菌技術を用いて、様々な機器、建築物、移動体を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の実施形態の殺菌装置を示す側面断面図である。
【図2】は、本発明の実施形態の殺菌装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】は、本発明の実施形態の殺菌装置を設置した冷蔵庫示す側面断面図である。
【図4】は、本発明の実施形態の殺菌装置を設置した病室を示す斜視図である。
【図5】は、図4の殺菌装置を通る断面のイオン濃度を示す図である。
【図6】は、本発明の実施形態の殺菌装置を設置した航空機を示す正面断面図である。
【符号の説明】
100 殺菌装置
101 紫外線ランプ
102 フィルター
103 イオン発生装置
109 吸気口
112 排気口
201 部屋
202 ベッド
301 冷蔵庫
303 冷却器
305 冷蔵室
306 扉
401 航空機
402 客室
406 貨物室
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気中に浮遊する浮遊菌を殺菌する殺菌方法、殺菌装置及びそれを用いた機器、建造物または移動体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の殺菌装置として、空気中に浮遊するカビ菌、細菌、ウイルス等の浮遊菌をイオンの放出により殺菌するイオン発生装置が特開2002−095731号公報に開示されている。このイオン発生装置は、H+(H2O)m(mは任意の自然数)等の正イオンと、O2 −(H2O)n(nは任意の自然数)等の負イオンを送風ファンの駆動により空気中に放出する。
【0003】
そして、これらのイオンが浮遊菌の表面に接触して生成された・OH(水酸基ラジカル)またはH2O2(過酸化水素)の強い酸化力により、浮遊菌を破壊して殺菌する。これらの正イオン及び負イオンは、人間等の哺乳類、鳥類、爬虫類等の大きな生物の表面では通常中和して消滅するため人体への悪影響が実質的にない。このため、例えば病院において人間が存在する室内で、人間の安全性を保ちながら、カビ菌、細菌、ウイルス、MRSA等の有害な浮遊菌を殺菌することができる。これにより、空気を仲介した院内感染を抑制できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のイオン発生装置によると、空気中に塵埃等が存在すると塵埃等にイオンが付着し、酸化力が分散されて殺菌能力が低下するため、フィルターにより塵埃等を捕集した後の空気中にイオンを発生させるようになっている。しかしながらこの方法によると、フィルターを通過する小さいウイルスや小型の細菌等を殺菌することは可能であるが、フィルターに捕集される大きな炭疽菌等の細菌、カビ菌、枯草菌等の浮遊菌を殺菌することができない。
【0005】
このため、浮遊菌がフィルター上で繁殖して異臭を発生する問題や、送風ファンの停止時に空気取入口から室内に再拡散される問題があった。また、フィルターにより化学物質を吸収した場合には、化学物質が再脱離して化学物質とイオンとの相互作用によってイオンの殺菌性能が低下する問題もあった。
【0006】
本発明は、異臭の発生や浮遊菌の再拡散を防止することのできる殺菌方法、殺菌装置及びそれを用いた機器、建造物、移動体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、送風ファンの駆動によって殺菌装置内部に取り入れられた空気をフィルターに通過させて空気に含まれた塵埃とともにカビ菌、枯草菌、大型の細菌等の浮遊菌を捕集する。フィルターを通過後の空気中にはイオン発生部により正イオンと負イオンとを放出してウイルスや小型の細菌等の浮遊菌に付着させ、両イオンの酸化力によって浮遊菌を殺菌する。また、フィルターに捕集された浮遊菌は紫外線照射部によって紫外線を照射して殺菌する。
【0008】
また本発明は、前記フィルターは化学物質を吸着可能な吸着材を有し、フィルター通過後の空気中のホルムアルデヒド等の化学物質を低減してイオンが化学物質に付着して酸化力が分散化されることを防止する。更に、フィルターに付着した化学物質は、紫外線によって最終的に二酸化炭素や窒素等の不活性な気体に分解される。このため、イオンと化学物質との相互作用が生じず、イオンによる殺菌力低下を抑制することができる。
【0009】
また本発明は、イオン発生部により、H+(H2O)m(mは任意の自然数)を主成分とする正イオンと、O2 −(H2O)n(nは任意の自然数)を主成分とする負イオンとを生成する。これにより、両イオンが浮遊菌などの表面で結合してH2O2(過酸化水素)或いは・OH(水酸基ラジカル)を生成し、これらが浮遊菌を取り囲んで破壊して殺菌が行われる。また、送出される空気の各イオンのイオン濃度を300〜100,000個/cm3にすることにより人体の悪影響を防止して殺菌効果を得ることができる。
【0010】
また本発明は、機器、建造物または移動体の室内の略中央に向けてイオンを送出し、イオン発生部と室内の中央との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴としている。この構成によると、イオンの寿命である約10秒以内にイオンが室内の中央部に到達して室内が高いイオン濃度に維持される。
【0011】
また本発明は、機器、建造物または移動体の室内に殺菌装置を複数設置するとともに、各殺菌装置の送風性能またはイオン送出性能に応じて仮想的に分割した各空間の略中央に向けてイオンを送出し、これらの殺菌装置のイオン発生部と対応する各空間の中央との間の距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴としている。この構成によると、イオンの寿命である約10秒以内にイオンが各空間の中央部に到達して室内が高いイオン濃度に維持される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は一実施形態の殺菌装置を示す断面図である。殺菌装置100は筐体108で覆われ、筐体108に設けられた吸気口109から空気を取り入れて、矢印Aに示すように排気口112から排気する送風ファン104を備えている。吸気口109及び排気口112には風向を可変するルーバー109a、112aが設けられている。
【0013】
送風ファン104と吸気口109との間にはフィルター102が配されている。フィルター102は活性炭を有する活性炭フィルター及びHEPAフィルターから成り、塵埃を捕集するとともにアセトアルデヒド等の化学物質を吸着する。フィルター102の上部には把手102aが設けられ、フィルター102を着脱して交換可能になっている。また、フィルター102の着脱を検知する検知スイッチ(不図示)が設けられている。
【0014】
フィルター102の風上にはフィルター102に紫外線を照射する紫外線ランプ(紫外線照射部)101が配されている。紫外線ランプ101の吸気口109側は反射鏡101aで覆われ、紫外線をフィルター102の方向に導くとともに吸気口109からの紫外線の漏れを防止するようになっている。
【0015】
送風ファン104と排気口112との間には正イオンと負イオンとを発生するイオン発生装置103が設けられている。イオン発生装置103は誘電体107に埋め込まれた内部電極106と、内部電極106に対峙する外部電極105とを有している。内部電極105と外部電極105との間に交流パルス電圧を印加すると沿面放電により空気中の水分子を代表とする諸分子にエネルギーが与えられる。
【0016】
これにより、主成分がそれぞれH+(H2O)m(mは任意の自然数)から成る正イオンと、O2 −(H2O)n(nは任意の自然数)から成る負イオンとが発生する。電圧の印加時間のデューティー比や印加電圧を可変することによって発生させるイオンの量を可変することができるようになっている。
【0017】
上記構成の殺菌装置100の動作を図2のフローチャートを参照して説明する。ステップ#11でイオン発生装置100の電源が入れられるとステップ#12でフィルター102が脱着されているか否かが判断される。フィルター102が装着されている場合はステップ#13に移行して送風ファン104が駆動される。これにより、吸気口109から空気が取り入れられてフィルター102を通過する。
【0018】
フィルター102は、例えば1μm以上の粒子を捕集されるように構成される。これにより、約35μmの大きさの杉花粉の粒子等を含む塵埃を捕集するとともに、数μm〜数十μmの大きさであるカビ菌の胞子、枯草菌、炭素菌等の大型の細菌、等の浮遊菌が捕集される。
【0019】
また、活性炭フィルターによってホルムアルデヒド等の化学物質を吸着し、化学物質の濃度を低減した空気がフィルター102から排出される。尚、活性炭フィルターに替えて、化学物質を吸着する他の吸着材を有したフィルターを用いてもよい。
【0020】
ステップ#14では紫外線ランプ101が点灯され、紫外線がフィルター102に照射される。これにより、フィルター102に捕集されたカビ菌、枯草菌、細菌等の浮遊菌を殺菌する。また、フィルター102に捕集された塵埃の構成物質を紫外線によって破壊することにより塵埃に付着した浮遊菌を殺菌する。更に、フィルター102に吸着された化学物質は、紫外線の照射によって二酸化炭素や窒素等の不活性なガスに分解される。
【0021】
ステップ#15ではイオン発生装置103の外部電極105と内部電極107間に電圧が印加され、正イオンと負イオンとが発生する。フィルター102を通過した空気は、イオン発生装置103によって正イオンと負イオンとを含む気体として排気口112から矢印Aに示す方向に放出される。フィルター102を通過した大きさが約0.3μm以下のウイルスや小型の細菌等の浮遊菌には正イオンと負イオンが付着する。
【0022】
正イオンと負イオンとは浮遊菌の表面で式(1)〜式(3)に示すように化学反応して、活性種であるH2O2(過酸化水素)または・OH(水酸基ラジカル)を生成する。これにより、活性種の酸化力によって浮遊菌が破壊して殺菌される。尚、式(1)〜式(3)において、m、m’、n、n’は任意の自然数である。
【0023】
H+(H2O)m+O2 −(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O ・・・(1)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 −(H2O)n+O2 −(H2O)n’
→ 2・OH+O2+(m+m’+n+n’)H2O ・・・(2)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 −(H2O)n+O2 −(H2O)n’
→ H2O2+O2+(m+m’+n+n’)H2O ・・・(3)
【0024】
ステップ#16では電源がOFFになったか否かが判断され、ONの状態の場合はステップ#12に戻る。電源がOFFになった場合はステップ#17に移行する。そして、ステップ#17、#18、#19でイオン発生装置103、紫外線ランプ101、送風ファン104が順に停止されて終了する。
【0025】
また、フィルター102が脱着された場合も同様にステップ#12の判断によりステップ#17に移行してイオン発生装置103、紫外線ランプ101、送風ファン104が停止される。これにより、フィルター102を脱着した隙間から漏れた紫外線による作業者の目を痛める事故や、イオン発生装置103や送風ファン104に接触することによる感電等の事故を防止することができる。また、着脱作業時の振動によってフィルター102から殺菌装置100内に落下する浮遊菌が送風ファン104によって室内に再拡散することを防止できる。
【0026】
尚、上記の説明において、カビ菌、枯草菌、細菌、ウイルス等の浮遊菌を消滅させるだけでなく不活性化させることも含めて殺菌と表現している。
【0027】
本実施形態によると、フィルター102を通過して塵埃や化学物質が取り除かれた空気中に正イオンと負イオンとを放出して浮遊菌が殺菌される。このため、塵埃等にイオンが付着して酸化力が分散されることによる殺菌能力の低下を防止することができる。
【0028】
例えば、フィルター102の排気側に濃度が1.7×102PFU/300L−Airのポリオウイルスを噴霧したところ、5秒後には濃度が7.8×10PFU/300L−Airまで低下し、約54%のポリオウイルスが除去された。この時、イオンの発生量は正イオンと負イオンがそれぞれイオン発生装置103から10cmの位置で約100,000個/cm3である。また、送風ファン104による風量は1m3/分である。
【0029】
同様に、フィルター102を脱着するとともに紫外線ランプ101を停止した状態でポリオウイルスを噴霧したところ、時間経過によるポリオウイルスの減少は少量であった。従って、塵埃や化学物質をフィルター102で取り除くことにより殺菌効果を向上させることができる。
【0030】
尚、イオンを含んだ空気は室内に送出されると徐々に拡散されて塵埃等とイオンとが接触するが、送風ファン104による風量及びイオン発生装置103によるイオンの発生量を調整することによって、拡散前に効果的に殺菌することができる。
【0031】
通常の屋内の居住空間では正イオンと負イオンとはそれぞれ約100個/cm3存在しており、殺菌効果を得るためには少なくとも正イオンと負イオンとがそれぞれ300個/cm3以上必要である。また、正イオンと負イオンとがそれぞれ100,000個/cm3以下であれば人体等に対して悪影響がないと考えられる。従って、殺菌を行う室内の各イオンのイオン濃度がそれぞれ300〜100,000個/cm3になるように、送風ファン104による風量及びイオン発生装置103によるイオンの発生量を調整するとよい。
【0032】
また、本実施形態によると、フィルター102に捕集されたカビ菌、枯草菌、細菌等の浮遊菌が紫外線により殺菌されるため浮遊菌がフィルター102上で繁殖することによる異臭や、送風ファン104の停止時に吸気口109から浮遊菌が再拡散することを防止できる。
【0033】
また、化学物質を吸着するフィルター102に紫外線が照射されることにより、化学物質が分解されて最終的に窒素や二酸化炭素等の不活性なガスに変化する。このため、化学物質の再脱離によるイオンを用いた殺菌性能の低下を抑制することができる。以上の効果により、正負イオンとフィルターを用いた技術と比較して、紫外線を照射することによって格段に優れた殺菌性能を得ることができる。
【0034】
次に、図3は、本実施形態の殺菌装置100を冷蔵庫の室内に配置した状態を示している。冷蔵庫301は扉306により冷蔵室305の前面を開閉可能になっている。冷蔵室305内には貯蔵物を載置する載置棚307が設けられ、冷蔵室305の背面には冷気が流通する冷気通路302が設けられている。
【0035】
冷気通路302内には冷凍サイクルを運転する圧縮機304と、圧縮機302に接続して冷気を生成する冷却器303が設けられる。冷気通路302の上部には吸気口109(図1参照)を下面に形成した殺菌装置100が配置され、送風ファン104(図1参照)の駆動によって矢印Aに示すように冷蔵室305内にイオンを含む冷気を送出するようになっている。これにより、正イオンと負イオンとによって冷蔵室305内を効率良く殺菌するとともに、紫外線によって浮遊菌の繁殖を防止することができる。
【0036】
尚、送風ファン104やフィルター102を冷気通路302内に分散して配置してもよい。また、冷蔵庫301に限られず、冷凍庫、貯蔵庫、ショーケース、自動販売機、食品加工装置等の遮蔽された部屋を有するあらゆる機器に殺菌装置100を設置または組み込むことにより、機器内に設けられた室内の殺菌を効率良く行うことができる。
【0037】
次に、図4は本実施形態と同様の殺菌装置100を病院の室内に配置した状態を示している。殺菌装置100は吸気口109が下面に設けられており、矢印Bに示すように下方から取込んだ空気を矢印Aに示すように排気口112から送出する。
【0038】
部屋201は複数のベッド202が配された病室になっており、床面の面積が4m×5m、高さが2.5mである。殺菌装置100はドア206が配される壁面の略中央に設置され、床面から2.2mの位置に排気口112が設けられている。
【0039】
図5は殺菌装置100を通る断面のイオン濃度分布を示している。イオンを含む空気は矢印Aに示すように、殺菌装置100から部屋201の中央部Cに向かって中央部Cまでの平均風速が1m/秒で送出されている。殺菌装置100内のイオン発生装置103(図1参照)から部屋201の中央部Cまでの距離は約2.2mである。イオンの寿命は約10秒であるため、消滅前に中央部Cに到達することができるようになっている。
【0040】
同図によると、イオン濃度が2,000個/cm3、5,000個/cm3、10,000個/cm3の等高線(破線)で示すように、殺菌装置100から部屋201の中央部Cの方向にイオン濃度が非常に高い部分が形成され、その周囲は徐々にイオン濃度が低くなっている。その結果、部屋202の図中、左上、左下、右下部分が略均等なイオン濃度になり、複数のベッド202の近傍が何れも約2,000個/cm3になっている。
【0041】
従って、イオン濃度の高い空気が中央部Cに到達できるように平均風速を調節して部屋201の中央部Cに向かって空気を送出することにより、部屋201の隅々まで高いイオン濃度を維持することができる。これにより、ベッド202の近傍で充分な殺菌効果が得られ、院内感染を防止することができる。
【0042】
上記したようにイオンの寿命は約10秒であるため、イオン発生装置103(図1参照)と部屋201の中央部Cとの距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にするとイオン濃度の高い空気が中央部Cに到達して部屋201の隅々まで高いイオン濃度を維持することができる。
【0043】
尚、前述の図3に示す冷蔵庫301等の機器において、室内に載置棚307等の空気流を遮る部材がない場合には、上記と同様に室内の略中央に向けてイオンを含む空気を送出するとより望ましい。この時同様にイオン発生装置303と室内の中央部との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にするとイオン濃度の高い空気が中央部に到達して室内の隅々まで高いイオン濃度を維持することができる。
【0044】
次に図6は、本実施形態と同様の殺菌装置100を航空機の室内に配置し、清潔な環境を実現できる移動体を構成した状態を示している。航空機401内には客室402及び貨物室406が設けられる。客室402には乗客404が搭乗し、貨物室406には貨物409が配される。尚、408は航空機401の主翼である。
【0045】
殺菌装置100は客室402及び貨物室406の天井に複数取り付けられる。図示しないが、客室402及び貨物室406の前後方向(紙面に垂直な方向)にも殺菌装置100が複数取り付けられている。複数の殺菌装置100はそれぞれ客室402を仮想的に分割した空間(402a、402b)内と、実際に分離されている空間である貨物室406に配され、それぞれ矢印Aに示すように、各空間の略中央に向けてイオンを含む空気を送出する。
【0046】
この時、上記と同様に、各殺菌装置100のイオン発生装置103(図1参照)と対応する各空間(402a、402b、406)の中央部との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にするとイオン濃度の高い空気が各空間の中央部に到達して各空間(402a、402b、406)の隅々までイオンが行き渡って室内(402、406)を高いイオン濃度に維持することができる。
【0047】
なお、上記の仮想的に分割した空間(402a、402b)は、個別のそれぞれの殺菌装置の送風性能やイオン送出性能に応じた広さに想定される。そして、各空間において上記の関係式を満たすことができれば、効果的な殺菌が可能となる。このことから、本技術を用いた機器、建築物、移動体を設計および実現する上で、この関係式を用いることは非常に有効である。
【0048】
上記の図4〜図6に示す病院の室内や航空機の室内だけでなく、オフィスビル、住宅家屋、家畜小屋、ごみ倉庫、保管倉庫、食品工場、薬品清浄工場等の建造物や、救急車等の車両、船舶等の移動体等の室内に殺菌装置100を設置して同様の効果を得ることができる。また、殺菌装置100を壁面に埋め込んで設置してもよい。更に、殺菌装置100を手術用具、ベッド等の様々な器具と組み合わせて医療用器具として応用可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明によると、フィルターを通過して塵埃や化学物質が取り除かれた空気中に正イオンと負イオンとを放出して浮遊菌が殺菌されるため、塵埃等にイオンが付着して酸化力が分散されることによる殺菌能力の低下を防止することができる。また、フィルターに捕集されたカビ菌、枯草菌、細菌等の浮遊菌が紫外線により殺菌されるため浮遊菌がフィルター上で繁殖することによる異臭や、送風ファンの停止時に吸気口から浮遊菌が再拡散することを防止できる。
【0050】
また本発明によると、フィルターが化学物質を吸着可能な吸着材を有するので、空気中の化学物質を取り除くことができる。更に、フィルターに付着した化学物質を紫外線により不活性ガスに分解して、化学物質の再脱離を抑制することが可能となる。従って、イオンによる浮遊菌の殺菌能力を向上させることができる。
【0051】
また本発明によると、H+(H2O)mを主成分とする正イオンと、O2 −(H2O)nを主成分とする負イオンとを生成して室内に送出するとともに、室内の各イオンのイオン濃度を300〜100,000個/cm3にしたので、人体等に悪影響を及ぼすことなく容易に殺菌効果を得ることができる。
【0052】
また本発明によると、フィルターの交換時に紫外線照射部、送風ファン或いはイオン発生装置が停止されるので、フィルターを脱着した隙間から漏れた紫外線による作業者の目を痛める事故や、イオン発生装置や送風ファンに接触することによる感電等の事故を防止することができる。また、着脱作業時の振動によってフィルターから殺菌装置内に落下する浮遊菌が送風ファンによって室内に再拡散することを防止できる。
【0053】
また本発明によると、室内の略中央に向けてイオンを送出し、イオン発生部と室内の中央との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたので、イオン濃度の高い空気が室内の中央部に到達して室内の隅々まで高いイオン濃度を維持することができる。
【0054】
また、本発明によると、以上の殺菌技術を用いて、様々な機器、建築物、移動体を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の実施形態の殺菌装置を示す側面断面図である。
【図2】は、本発明の実施形態の殺菌装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】は、本発明の実施形態の殺菌装置を設置した冷蔵庫示す側面断面図である。
【図4】は、本発明の実施形態の殺菌装置を設置した病室を示す斜視図である。
【図5】は、図4の殺菌装置を通る断面のイオン濃度を示す図である。
【図6】は、本発明の実施形態の殺菌装置を設置した航空機を示す正面断面図である。
【符号の説明】
100 殺菌装置
101 紫外線ランプ
102 フィルター
103 イオン発生装置
109 吸気口
112 排気口
201 部屋
202 ベッド
301 冷蔵庫
303 冷却器
305 冷蔵室
306 扉
401 航空機
402 客室
406 貨物室
Claims (17)
- 送風ファンと、前記送風ファンにより取込んだ空気中の塵埃を捕集するフィルターと、前記フィルターに向けて紫外線を照射する紫外線照射部と、放電により正イオンと負イオンとを生成して前記フィルターを通過した空気中に放出するイオン発生部とを備え、イオンを含む空気を前記送風ファンにより送出することを特徴とする殺菌装置。
- 前記フィルターは化学物質を吸着可能な吸着材を有することを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置。
- 前記イオン発生部により、H+(H2O)m(mは任意の自然数)を主成分とする正イオンと、O2 −(H2O)n(nは任意の自然数)を主成分とする負イオンとを生成して室内に送出するとともに、室内の各イオンのイオン濃度を300〜100,000個/cm3にしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の殺菌装置。
- 前記フィルターの交換時に前記紫外線照射部、前記送風ファン或いは前記イオン発生装置が停止されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の殺菌装置。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の殺菌装置を備えた機器であって、機器内部に設けられた室内にイオンを含む空気を送出したことを特徴とする機器。
- 前記室内の略中央に向けてイオンを送出し、前記イオン発生部と前記室内の中央との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴とする請求項5に記載の機器。
- 前記室内に前記殺菌装置を複数配置するとともに、各殺菌装置の送風性能またはイオン送出性能に応じて仮想的に分割した各空間の略中央に向けてイオンを送出し、これらの殺菌装置のイオン発生部と対応する前記各空間の中央との間の距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴とする請求項5に記載の機器
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の殺菌装置を備えた建造物であって、建造物内部に設けられた室内にイオンを含む空気を送出したことを特徴とする建造物。
- 前記室内の略中央に向けてイオンを送出し、前記イオン発生部と前記室内の中央との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴とする請求項8に記載の建造物。
- 前記室内に前記殺菌装置を複数配置するとともに、各殺菌装置の送風性能またはイオン送出性能に応じて仮想的に分割した各空間の略中央に向けてイオンを送出し、これらの殺菌装置のイオン発生部と対応する前記各空間の中央との間の距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴とする請求項8に記載の建造物。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の殺菌装置を備えた移動体であって、移動体内部に設けられた室内にイオンを含む空気を送出したことを特徴とする移動体。
- 前記室内の略中央に向けてイオンを送出し、前記イオン発生部と前記室内の中央との距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴とする請求項11に記載の移動体。
- 前記室内に前記殺菌装置を複数配置するとともに、各殺菌装置の送風性能またはイオン送出性能に応じて仮想的に分割した各空間の略中央に向けてイオンを送出し、これらの殺菌装置のイオン発生部と対応する前記各空間の中央との間の距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴とする請求項11に記載の移動体。
- 空気を取り入れるとともに送出する送風ファンと、前記送風ファンにより取込んだ空気中の塵埃を捕集するフィルターと、前記フィルターに向けて紫外線を照射する紫外線照射部と、放電により正イオンと負イオンとを生成して前記フィルターを通過した空気中に放出するイオン発生部とを備え、イオンを含む空気を前記送風ファンにより送出することを特徴とする殺菌方法。
- 前記フィルターは化学物質を吸着可能な吸着材を有することを特徴とする請求項14に記載の殺菌方法。
- 室内の略中央に向けてイオンを送出し、前記イオン発生部と前記室内の中央との間の距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の殺菌方法。
- 前記室内に前記殺菌装置を複数配置するとともに、各殺菌装置の送風性能またはイオン送出性能に応じて仮想的に分割した各空間の略中央に向けてイオンを送出し、これらの殺菌装置のイオン発生部と対応する前記各空間の中央との間の距離をL(m)、この間のイオンの平均風速をV(m/秒)とした時に、V>L/10の関係にしたことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の殺菌方法。
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