JP2018065000A - 室内殺菌装置および室内殺菌システム - Google Patents

室内殺菌装置および室内殺菌システム Download PDF

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Abstract

【課題】室内に充満して浮遊する細菌やウイルスを殺菌すると共に、人体への影響も低下できる室内殺菌装置および室内殺菌システムを提供する。【解決手段】室内殺菌装置1は、筐体2と、室内の壁面であって、人の身長より高い場所の壁面に筐体2を取り付けるための取付部と、筐体2に設けられ、紫外線を照射する光源3と、空気を送るファン11とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、室内の空気に含まれる細菌やウイルスを殺菌できる室内殺菌装置および室内殺菌システムに関する。
住宅、オフィス、ビル、公共施設、病院、介護施設などの様々な施設においては、様々な人が利用するために、衛生面の対応が重要となる。近年、耐性菌の発生などもあり、細菌やウイルスによる感染症や健康への影響が懸念されている。加えて、近年では、清潔志向の強さによって、多くの人の細菌やウイルスに対する抵抗力が弱まっている傾向がある。
また、これらの施設は、複数の人が出入りしたり、不特定の来訪者が出入りしたりする。このため、これらの複数の人の出入りによって、外部から細菌やウイルスが持ち込まれることも多い。加えて、これらの施設は、複数の部屋に区分されている。このような部屋は、一定の広さに仕切られており、浸入した細菌やウイルスが残留しやすい。これらの残留した細菌やウイルスは、室内にいる人の健康へ影響を与える可能性がある。
あるいは、この細菌やウイルスの影響を受けた人が、保有している細菌などを咳やくしゃみによって吐き出して、更に室内に細菌やウイルスが増えてしまうこともある。
このような施設での病院や介護施設では、病人や老人などのように抵抗力の弱い患者等がおり、衛生面の対応が強く求められる。あるいは、住宅、オフィス、ビル、公共施設などの室内においても、上述のような状況によって、細菌やウイルスに対する衛生面の維持が求められる。特に、近年の衛生志向によって、多くの人が細菌やウイルスに対する耐久性を低下させてしまっている。このような状況では、様々な施設において、細菌やウイルスを軽減することが必要になってきている。
このような施設においては、広い共有空間はもちろんのこと、上述のような仕切られた部屋においての細菌やウイルスの影響を軽減する必要性が高い。特に仕切られた部屋における人の滞在時間は長いので、このような細菌やウイルスが多い室内にいることは、健康への悪影響が懸念される。
このような室内の細菌やウイルスの影響を軽減するために、特殊物質の放出により空中浮遊状態の細菌やウイルスを抑制する空気清浄装置が販売されている。例えば、イオン粒子やナノ粒子といった特殊物質を電気的に放出して、室内を浮遊する細菌やウイルスを軽減することがうたわれている。
しかしながら、このような特殊物質を放出する空気清浄装置は、非特許文献1に開示されるように、ウイルスの一種としてのインフルエンザウイルスを積極的に失活させるような結果はほとんど認められない。他のウイルスも同様である。
多くの施設において、このような空気清浄装置が使用されているが、上述のような理由で、細菌やウイルスの軽減効果は不十分である。このため、室内における細菌やウイルスの悪影響防止に不十分である問題がある。
このような状況で、紫外線などを用いて細菌やウイルスを殺菌する技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
日本環境感染学会誌 Vol.27、No、5、2012 「殺菌力を謳う各種空気清浄電気製品の、塗布乾燥状態の細菌に対する効果の有無の検証」 特開2005−46592号公報 特開2004−283545号公報 特開平8−280779号公報
特許文献1は、床面を周回的に走行して紫外線を装置下方に向けて照射し、床面を殺菌するロボット掃除機を開示する。いわゆる、市販されているロボット掃除機の集塵機能の代わりに紫外線を装置下方に向けて照射する機能を備えたロボット掃除機である。特許文献1に開示されるロボット掃除機は、床面を周回状に走行しながら紫外線によって床面を殺菌することで、床面に残存しやすい病原菌やウイルスの問題を解決する。
しかしながら、特許文献1に開示されるロボット掃除機は、床面を周回状に走行するだけであり、床面を満遍なく走行することができない。このため、走行できない領域を殺菌できない問題を有している。特に、特許文献1に開示されるロボット掃除機は、ロボット本体から本体直下の床面に向けて紫外線を照射するだけである。この照射範囲も相まって、走行できない領域を殺菌できない。殺菌できない領域が残ることで、床面に残存している病原菌やウイルスの問題は解消しないままである。
特許文献2は、掃除用のブラシで床面を掃除しつつ紫外線を照射して床面を殺菌する掃除機を開示する。特許文献1と同様に紫外線によって、床面を殺菌することを目的としている。
しかしながら、特許文献2の図から明らかな通り、特許文献2に開示される掃除機は、掃除機がブラシによってごみを集塵する集塵位置に対して紫外線を照射するに過ぎない。このため、特許文献1と同様に、特許文献2に開示される掃除機も、掃除を行った底面に対応する床面のみしか殺菌ができない。この結果、床面において殺菌できない領域が残り、残存する病原菌やウイルスの問題が解消しないままである。
特許文献3は、移動可能であって、床面を紫外線で殺菌する技術を開示する。
しかしながら、特許文献3も特許文献1、2と同様に、走行した底面しか殺菌できない問題を有している。
以上のような、特許文献1〜3で示される紫外線を用いた殺菌装置は、主に床面に付着したり残存したりしている細菌やウイルスを殺菌することを目的としている。一方で、施設内部では、在室している人の呼吸や空調機器が生じさせる気流によって、様々な対流が生じている。この対流によって、細菌やウイルスが床面だけでなく、室内の高さ方向においても拡散したり、浮遊したりする状態となってしまう。
このような状況においては、特許文献1〜3に代表される紫外線を用いた殺菌装置では、十分に対応できない問題がある。特に、室内には、様々な人が出入りすることで、外部から細菌やウイルスが持ち込まれる。この持ち込まれた細菌やウイルスは、人体にまとわりついて這い込むので、室内において浮遊する傾向を見せる。
この浮遊する細菌やウイルスは、人体の呼吸器系に侵入しやすく、人体への悪影響も高くなる。
以上のように、従来技術では、室内に充満して浮遊する細菌やウイルスを軽減することが難しい問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、室内に充満して浮遊する細菌やウイルスを殺菌すると共に、人体への影響も低下できる室内殺菌装置および室内殺菌システムを提供することを目的とする。
かかる課題を解決すべく、第1の発明の室内殺菌装置は、筐体と、室内の壁面であって、人の身長より高い場所の壁面に前記筐体を取り付けるための取付部と、前記筐体に設けられ、紫外線を照射する光源と、空気を送るファンとを備える。
第前記ファンは、前記室内又は前記筐体の内部に空気を送ることが望ましい。
前記ファンは、前記室内又は前記筐体の内部に空気対流を形成する方向に空気を送ることが望ましい。
前記ファンは、前記筐体から前記室内に空気を送出することが望ましい。
前記ファンは、前記室内から前記筐体に空気を吸引することが望ましい。
前記ファンは、前記筐体の各面のうち、前記紫外線が照射される面に設けられることが望ましい。
前記ファンは、前記筐体の各面のうち床側の面に設けられることが望ましい。
前記光源が照射する紫外線の照射範囲を絞る複数のスリットを備え、前記複数のスリットにおいて、床側の前記スリットの間隙は、天井側の前記スリットの間隙よりも広いことが望ましい。
前記室内の第1の壁面に取り付けられる第1の室内殺菌装置と、前記第1の壁面と対向する第2の壁面に取り付けられる室内殺菌装置とを備える室内殺菌システとすることが望ましい。
前記光源から前記絞り部材を通じて照射する紫外線の照射範囲に対応して、前記筐体の取り付けられた壁面に対向する壁面に取り付ける反射板を、更に備えることが望ましい。
本発明の室内殺菌装置は、室内にいる人に紫外線を照射することなく、室内を浮遊する細菌やウイルスに紫外線を照射して殺菌できる。特に、人体への照射を防止するように、室内の天井付近に紫外線を照射することで、対流によって上昇する細菌やウイルスを殺菌する。室内の対流によって天井付近に浮遊してくる細菌やウイルスを殺菌することを繰り返すことで、室内の細菌やウイルスを極めて減少させることができる。
特に、本発明の室内殺菌装置は、室内の細菌やウイルスを紫外線が照射される上方に確実かつ容易に移動させることができるので、細菌やウイルス等を確実に殺菌できるようになる。室内殺菌装置の紫外線は、室内の人体への影響を避けるため、人体より高い上方を照射する。この照射領域に、室内の細菌やウイルスを集めることにより、室内に存在する細菌やウイルスを確実に殺菌できる。
これらの結果、室内にある人体への紫外線の影響を生じさせることを防止しつつ、室内の細菌やウイルスを確実に殺菌できる。
室内殺菌装置が取り付けられた室内の状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における室内殺菌装置が取り付けられた部屋の側面図である。 本発明の実施の形態1における室内殺菌装置の側面図である。 本発明の実施の形態1における室内殺菌装置が設置された室内の側面図である。 本発明の実施の形態1における光源の構造を示す説明図である。 本発明の実施の形態1における光源の正面図である。 本発明の実施の形態1における絞り部材の側面図である。 本発明の実施の形態1における室内殺菌装置の側面図である。 本発明の実施の形態1における送出ファンが取り付けられた室内殺菌装置の側面図である。 本発明の実施の形態1における室内殺菌装置の側面図である。 本発明の実施の形態2における室内殺菌装置の側面図である。 本発明の実施の形態2における室内殺菌装置が設置された室内の模式図である。 本発明の実施の形態3における室内殺菌システムの模式図である。
本発明の第1の発明に係る室内殺菌装置は、部屋の壁に取り付け可能な筐体と、
筐体内部に格納されて紫外線を照射する光源と、
光源の正面に設けられ、照射される紫外線の照射範囲を絞る絞り部材と、
筐体の一部に取り付けられるファンと、を備え、
絞り部材は、複数のスリットを形成し、
筐体は、部屋の上方であって、人の身長より高い場所に設置される。
この構成により、室内の下方の空気を上方に移動させて細菌等を上方に運搬しつつ、上方における紫外線の照射により、確実に殺菌できる。結果として、部屋全体の衛生状態を継続的に良好に保つことができる。
本発明の第2の発明に係る室内殺菌装置では、第1の発明に加えて、ファンは、筐体から外部に空気を送出する送出ファンを有する。
この構成により、ファンは、室内において空気圧の差や対流を生じさせることができる。
本発明の第3の発明に係る室内殺菌装置では、第2の発明に加えて、送出ファンは、筐体内部および部屋の上方の少なくとも一方の気圧を減少させる。
この構成により、部屋の下方の空気を上方に移動させることができる。
本発明の第4の発明に係る室内殺菌装置では、第1から第3のいずれかの発明に加えて、ファンは、外部から筐体に空気を吸引する吸引ファンを有する。
この構成により、紫外線照射範囲に、部屋の空気を引き寄せることができる。結果として、紫外線照射範囲に細菌等を引き寄せることができる。
本発明の第5の発明に係る室内殺菌装置では、第1から第4のいずれかの発明に加えて、ファンは、部屋の内部に空気対流を形成する。
この構成により、部屋の細菌が継続的に紫外線照射範囲に移動して、継続的に部屋の衛生状態が保たれる。
本発明の第6の発明に係る室内殺菌装置では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、ファンは、筐体の正面に設けられる。
この構成により、部屋の上方の気圧を相対的に下げることができる。
本発明の第7の発明に係る室内殺菌装置では、第6の発明に加えて、筐体の正面に設けられるファンが、吸引ファンである場合には、部屋内部の細菌等を、部屋の上方に引き寄せる。
この構成により、細菌等を紫外線の照射範囲に含めることができる。
本発明の第8の発明に係る室内殺菌装置では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、ファンは、筐体の底面に設けられる。
この構成により、部屋内部に空気の対流を生じさせることができる。
本発明の第9の発明に係る室内殺菌装置では、第1から第8のいずれかの発明に加えて、複数のスリットにおいて、下方のスリットの間隔は、上方のスリットの間隔よりも広い。
この構成により、細菌への照射が容易な下方での紫外線強度を上げることができる。
本発明の第10の発明に係る室内殺菌装置では、第1から第9のいずれかの発明に加えて、絞り部材を通じて照射される紫外線の照射範囲に対応して、筐体の対向する壁に反射板を、更に備える。
この構成により、紫外線の照射強度を上げることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態)
(発明者による分析)
図1は、室内殺菌装置が取り付けられた室内の状態を示す模式図である。図1は、部屋100を側面から見た状態を示しており、部屋100内部を可視状態として示している。部屋100内部には、人200が存在している。部屋100がオフィスであれば、人200は、従業員であったり来客であったりする。あるいは、部屋100が公共施設であれば、人200は、訪問者や職員であったりする。
部屋100内部には、細菌やウイルス(以下、「細菌等」という)50が存在している。この細菌等50は、部屋100内部で発生する気流によって、空中を浮遊している。この浮遊によって、細菌等50は、部屋100内部の様々な場所に充満する。
室内殺菌装置10は、部屋100の壁103に設置される。室内殺菌装置10は、後述のように、紫外線を照射する。この紫外線が、細菌等50を照射することで、細菌等50を殺菌できる。このとき、図1のように壁103に室内殺菌装置10が設置される場合には、室内殺菌装置10は、紫外線を壁103から対向する壁104に向けて照射する。この照射範囲において、細菌等50を殺菌できる。
(1)人体への照射の回避
部屋100内部には、人200が存在していることが多い。上記のように、部屋100の特性に応じて、従業員、来客、職員、入院患者など様々な種類の人200が在室している。室内殺菌装置10は、紫外線を照射することで、細菌等50を殺菌する。この紫外線は、人200が長時間浴びることは皮膚トラブルなどを初めとして好ましくないこともある。このため、室内殺菌装置10は、室内に設置されて紫外線を照射する場合に、部屋100内部の人200への紫外線の照射を回避することが必要である。
(2)細菌等の上方への移動
図1および上述(1)のように、室内殺菌装置10は、部屋100の上方に設置される。この位置において、室内殺菌装置10は、人200に紫外線が照射されないように、上方で紫外線を照射する。このため、部屋100においては、上方において紫外線が照射される。このため、部屋100では、上方において細菌等50が殺菌される。
このため、部屋100内部に存在する細菌等50を、部屋100の上方に効率的に移動させることが必要である。
発明者は、紫外線を用いた室内殺菌装置には、上記の(1)〜(2)を実現することが必要であるとの分析結果に至った。
(全体概要)
まず、本発明の実施の形態1における室内殺菌装置の全体概要について説明する。図2は、本発明の実施の形態1における室内殺菌装置が取り付けられた部屋の側面図である。
図2では、室内殺菌装置1が、部屋100の壁103の上方に取り付けられている。発明者の分析(1)、(2)で説明したように、室内殺菌装置1は、部屋100にいる人200に直接的に紫外線を照射することは好ましくない。
このため、実施の形態1における室内殺菌装置1は、部屋100の壁103の上方に設置される。ここで、上方とは、部屋100において一般的な人の身長より高い場所である。部屋100の上方であって、一般的な人の身長よりも高い場所に設置されることで、図2に示されるように、紫外線が人200に照射されることはない。
図3は、本発明の実施の形態1における室内殺菌装置の側面図である。図3は、室内殺菌装置1の内部が分かるように示している。
室内殺菌装置1は、筐体2、光源3、絞り部材4と、筐体の一部に取り付けられるファン11と、を備える。筐体2は、光源3や絞り部材4を格納し、室内殺菌装置1の外形を形成する。このため筐体2は、樹脂、金属、合金、硬質部材など、外形を形成して維持できる素材で形成される。また、筐体2は、必要に応じてユーザーの操作を受けることができるように、必要な操作ボタンや操作パネルなどをその表面に有していることも好適である。
光源3は、筐体2内部に格納される。光源3は、紫外線を照射する。このとき、光源3は、紫外線領域の光を発する蛍光管などの部材であるので、前後左右などの広い範囲に向けて紫外線を照射する。すなわち、光源3のみでは、室内殺菌装置1は、前後左右の広い範囲に渡って紫外線を照射してしまい、発明者の分析(1)を実現できない。
絞り部材4は、光源3の正面に設けられる。図3では、光源3であって、筐体2の前方側に絞り部材4が設けられる。絞り部材4は、複数のスリット6を形成する。加えて、絞り部材4であってスリット6を形成する板部分の表面が吸光処理されていることも好適である。例えば、吸光性の高い塗料が板部分の表面に塗布されていたり、吸光処理が施された板部分を有する部品で絞り部材4が形成されたりすればよい。
光源3から照射される紫外線は、その正面にある絞り部材4のスリット6を通ることで、高さ方向の照射範囲が制限される。この高さ方向の照射範囲が制限されることで、絞り部材4を通過した紫外線は、部屋100において、その上方のみを照射する。すなわち、直進性をもった紫外線として、照射される。図3の直進紫外線9は、この高さ方向での照射範囲が制限されて直進性をもった状態である。
ファン11は、筐体2の一部に取り付けられる。ファン11は、外部から空気を筐体2に吸引する吸引ファンである場合と、筐体2内部の空気を外部に送出する送出ファンである場合と、がある。もちろん、筐体2には、単数のファン11が設けられてもよいし、複数のファン11が取り付けられてもよい。
単数のファン11である場合において、回転方向によって、ファン11があるときは送出ファンとして機能し、あるときは吸引ファンとして機能することも好適である。複数のファン11である場合において、あるファン11が送出ファンであり、別のファンが吸引ファンであることも好適である。
ファン11が空気の送出あるいは吸引を行うことで、部屋100において対流や気圧差分を生じさせることができる。この対流や気圧差分によって、部屋100内部の細菌等50が、空間的に運搬される。この空間的な運搬によって、細菌等50は、部屋100の上方を通過しやすくなる。あるいは部屋100の下方などにあった細菌等50も、部屋100の上方に滞留しやすくなる。
このように、部屋100の下方など、室内殺菌装置1から照射される紫外線9の照射範囲外の細菌等50も、照射範囲内に入ってくる。
図4は、本発明の実施の形態1における室内殺菌装置が設置された室内の側面図である。図4は、図2と同じように、部屋100内部を可視状態として示している。ファン11によって、部屋100内部には対流や気圧差分などが生じている。この対流などによって、部屋100の下方にあった細菌等50は、上方に運搬される。矢印Aは、部屋100の下方から上方に運搬される経路を示している。
上方に運搬された細菌等50は、紫外線の照射範囲に入るので、室内殺菌装置1から照射される紫外線によって殺菌される。このように、室内殺菌装置1は、ファン11によって部屋100の下方などの紫外線の照射範囲外にある細菌等50を照射範囲に運搬できる。この運搬によって、紫外線の照射範囲にある細菌等50を殺菌できる。ファン11および光源3は、継続的に動作するので、部屋100における細菌等50の移動も継続的に行われる。もちろん、紫外線の照射による殺菌も継続的に行われる。このため、部屋100の下方などにある細菌等50も、高確率で紫外線の照射範囲に運搬されて殺菌されることが繰り返される。
これらの継続性によって、部屋100に継続的に浸入する細菌等50を、人200に紫外線を照射することなく、室内殺菌装置1は、殺菌できる。これらの結果、部屋100内部は、継続的に衛生が保たれる。
次に、各部の詳細について説明する。
(光源)
光源3では、正面方向の断面長さが、奥行き方向の断面長さよりも大きい、図5は、本発明の実施の形態1における光源の構造を示す説明図である。図5にあるように、正面方向の断面長さAは、奥行き方向の断面長さBよりも大きい。すなわち、蛍光管などによって構成される光源3は、略垂直方向よりも正面に向けてより多くの面積での紫外線を照射することができる。
光源3は、紫外線を発する長手方向と短手方向を有する蛍光管であることも好適である。図6は、本発明の実施の形態1における光源の正面図である。光源3は、紫外線を発する部材であれば何でもよいが、図6のような長手方向Cと短手方向Dとを有する蛍光管であることも好適である。蛍光管であることで、より高いエネルギーの紫外線を発することができるからである。
また、正面から見た状態での長手方向が筐体2内部において平面方向に沿って格納されることも好適である。このように格納されることで、略垂直方向の断面長さが、奥行き方向の断面長さよりも大きい状態で、光源3が、正面方向にむけてより多くの紫外線を照射できるようになる。
また、光源3を構成する蛍光管は、短手方向Dに沿った幅と短手方向Dと交差する厚みを有している。ここで、短手方向Dに沿った幅は、厚みよりも大きい。このような構造を有することで、光源3の、略垂直方向での断面長さが奥行き方向での断面長さよりも大きくなる。
光源3は、蛍光管以外であっても、所望の周波数での紫外線を発することのできる発光素子やこれの集合体でもよい。例えば、LEDなどの発光素子が羅列された配置を有する構成での光源3であってもよい。
なお、光源3が照射する紫外線の波長の一例としては、254nmである。殺菌効果を奏することができれば、これ以外の波長であってもよい。
(絞り部材)
絞り部材4は、複数のスリット6を形成する。このスリット6によって形成される経路を通過することで、様々な方向に照射される光源3からの紫外線を、直進性のある直進紫外線9に変える。複数のスリット6のそれぞれの間の経路を通過するうちに、高さ方向の直進性が高まるようになる。
スリット6が形成する経路の入り口は、当然に狭い幅を有している。この狭い幅の入り口には、光源3からの紫外線の内、入り口に向いている紫外線のみが入る。この時点で、スリット6の入り口に合わない紫外線は、直進性がほとんどないとして、はじかれる。
次いで、スリット6が形成する入り口から出口までの経路を通過する中で、経路に平行な紫外線以外は、スリット6内部の壁面での反射を繰り返す。この反射の繰り返しによって、経路に平行でない紫外線も、やがて経路に平行なものに収束する。また、スリット6の壁面は、吸光処理がなされていることも好適である。この吸光処理による吸光性によって、経路に平行でない紫外線は、吸収される。
これらが相まって、経路の出口においては、経路に略平行な紫外線が中心となって出力する。
以上のように、スリット6は、光源3からの紫外線を通す所定の距離を有する経路を形成し、この経路が、光源3から照射される紫外線を高さ方向において、所定範囲の角度に収束させる。この収束によって、スリット6から出る紫外線は、直進性の高い直進紫外線9となる。
図7は、本発明の実施の形態1における絞り部材の側面図である。
絞り部材4は、複数の壁面5を備えている。この複数の壁面5が上下方向に重なる構造によって、絞り部材4は、上下方向に複数のスリット6を備えることができる。この複数のスリット6のそれぞれが、光源3からの紫外線を、直進性のある範囲に収束させる。
図7における矢印Eは、光源3からの紫外線の内、スリット6に略平行な紫外線である。光源3から様々な方向に沿って照射される紫外線の内、スリット6に略平行な紫外線が、スリット6の入り口に入って、スリット6で形成される経路に沿って、スリット6の出口から出る。すなわち、矢印Eに対応する紫外線は、スリット6に沿って直進性を有する紫外線として、絞り部材4から照射される。
一方、スリット6の入り口から入っても、スリット6の経路に対して大きな角度を有する矢印Fに対応する紫外線は、スリット6内部の壁面5で反射する。この反射も、大きな反射角度で反射する。壁面5は、吸光性を持っている。大きな反射角度で反射することで、壁面5は、矢印Fに対応する紫外線を吸収しやすくなる。この吸収が反射の度に繰り返されることで、矢印Fに対応する紫外線は、スリット6の出口から出ない。すなわち、直進方向に比較して、直進方向に対しての交差角度が大きな紫外線は、吸光性のある壁面5により吸光されて、角度をもった紫外線が、絞り部材4から照射されないことが実現される。
一方で、矢印Gに対応する紫外線は、矢印Eと矢印Fの間の入力角度で、スリット6に入る。このような紫外線は、壁面5で反射を繰り返す間に、直進方向に近い角度にならされる。更には、反射角度も小さいので、吸光性のある壁面5に吸光されてしまうこともない。矢印Gに対応する紫外線は、壁面5での反射によって、スリット6に対する角度を小さくしながら、スリット6の出口から出る。この結果、矢印Gに対応する紫外線は、スリット6の入り口に入った時よりも、より直進性を持った状態となってスリット6から照射される。
このようなプロセスを経て、絞り部材4は、光源3から照射される紫外線の直進性を高める。
絞り部材4は、このように光源3からの紫外線を導入して、その直進性を高めながら通過させ、直進性の高い直進性紫外線9を照射する。この直進性を高めるために、絞り部材4は、複数のスリット6を備える。
絞り部材4は、所定間隔で並ぶ複数の板部材を有する。この複数の板部材が並んでいることで、板部材同士の間隔がスリット6を形成する。すなわち、上下方向に板部材が間隔を空けて重なることで、それぞれの間隔が、光源3から正面方向へのスリット6を形成できる。
このように、絞り部材4は、複数の板部材の積層によってスリット6を形成できる。
あるいは、絞り部材4は、箱状の部材に所定間隔で並ぶ貫通孔が形成された構造を有していてもよい。箱状部材の一方から他方に貫通する貫通孔が形成されると、この貫通孔が並ぶことになる。この並びによって、複数の貫通孔が複数のスリット6を形成できる。貫通孔の断面形状が方形であれば、方形のスリット6が形成される。光源3の形状に合わせた貫通孔が形成されることで、光源3から照射される紫外線がこの貫通孔をスリット6として照射角度を狭める。この結果、絞り部材4から照射される紫外線が、直進性をもった紫外線となる。
このように、絞り部材4は、貫通孔を形成することで、スリット6を備える構造を有してもよい。
(光源と絞り部材との関係)
絞り部材4により、直進性をもった直進紫外線9が照射される。光源3から正面方向(絞り部材4の方向)に照射された紫外線は、スリット6のそれぞれを通過する。スリット6に入る際には、直進状態ではない紫外線も、スリット6に入る際にスリット6に入り込むことのできる紫外線のみが、スリット6の入り口(光源3側)から入る。更に、スリット6内部で反射する紫外線の内、直進性への対応が悪い紫外線は、スリット6を形成する板部材5の吸光処理によって吸収されて、直進性の高い紫外線のみが、スリット6の出口から外に出る。
このように、実施の形態1における室内殺菌装置1は、高い直進性に高い照射エネルギーでの紫外線を照射できる。また、室内殺菌装置1は、部屋100の壁103の上方に設置されることもあり、室内殺菌装置1は、人体に照射する心配なく、部屋100の上方において、壁103から対向する壁104に向けて、照射エネルギーを減衰させることなく、直進性の高い紫外線を照射できる。
このような紫外線の照射が、部屋100の上方において行われることに相まって、ファン11によって部屋100の上方に運搬された細菌等50に、紫外線が照射される。この照射によって、細菌等50が殺菌される。
絞り部材4は、上述の通り複数のスリット6を備える。複数のスリット6は、光源3側の入り口61と出口62とを備える。図8は、本発明の実施の形態1における室内殺菌装置の側面図である。図8において、スリット6の入り口61と出口62とが示されている。
光源3は、この入り口61側に設置される。このとき、光源3と入り口61とが近接することが好ましい。近接することで、スリット6の入り口61に光源3からの紫外線がより確実に入るようになるからである。
例えば、光源3と入り口61とが接する程度に近接していてもよい。このように近接していることで、より多くの光量の紫外線がスリット6内部に入る。この結果、直進性をもつように制御されて出力する紫外線の光量が高くなる。光量が高くなれば、絞り部材4から照射される紫外線のエネルギーが大きくなる。当然に、照射される紫外線のエネルギーの減衰が少なくなる。
(ファン)
ファン11は、筐体2の一部に設けられる。ファン11には、筐体2から外部に空気を送出する送出ファンと、外部から筐体2内部に空気を吸引する吸引ファンとがある。必要に応じて、送出ファン、吸引ファンのいずれか(あるいは両方)が、筐体2に取り付けられれば良い。
(送出ファン)
ファン11として送出ファンが取り付けられる。送出ファンは、外部に空気を送出する。図9は、本発明の実施の形態1における送出ファンが取り付けられた室内殺菌装置の側面図である。ここでは、送出ファン11Aが、筐体2の正面に設けられる。この筐体2の正面に取り付けられた送出ファン11Aは、筐体2から外部に対して空気を送出する。この送出によって、いくつかの作用が生じる。
(作用1)
送出ファン11Aが、筺体2の正面から空気を送出すると、筐体2の設置されている部屋100の上方の気圧が低下する。部屋100の上方に次々と空気が送出されると、この上方において空気が移動して空気密度が下がる。この空気密度の低下によって、上方での気圧が低下する。
上方の気圧が低下すると、部屋100の下方の空気の気圧が、相対的に高くなる。この気圧差によって、部屋100の下方の空気が上方に移動するようになる。移動する空気は、細菌等50も一緒に運搬して、部屋100の下方にある細菌等50を部屋100の上方に移動させる。上方に移動した細菌等50は、室内殺菌装置1による紫外線の照射範囲に入るので、殺菌される。
すなわち、筐体2の正面に設けられた送出ファン11Aは、部屋100の上方の気圧を低下させて、部屋100の下方にある細菌等50を、気圧差での空気移動によって、紫外線照射範囲に移動させる。送出ファン11Aの空気の送出が継続すると、この部屋100の下方から上方への空気移動も継続する。この継続により、部屋100内の細菌等50は、継続的に紫外線の照射範囲に到達できる。
また、送出ファン11Aは、筐体2の正面から空気を送出することで、部屋100内部に空気の対流を形成できる。この空気の対流は、送出ファン11Aによる空気の動きによって生じる場合と、上記のような気圧差によって生じる場合とが混在している。この空気の対流によって、やはり部屋100の下方の空気が上方に移動し、この移動の際に、部屋100の下方の細菌等50を上方に運搬できる。すなわち、送出ファン11Aは、部屋100内部に空気対流を形成して、細菌等50を、部屋100の上方に運搬させる。この運搬によって、細菌等50を、紫外線の照射範囲に到達させて、殺菌できる。
また、送出ファン11Aは、筐体2の下方に設けられたり、上方に設けられたりしてもよい。あるいは側面に設けられてもよい。これらの場所に設けられることで、やはり送出ファン11Aは、部屋100において空気対流を生じさせることができる。空気対流によって、紫外線照射範囲である部屋100の上方に、細菌等50を運搬できる。
送出ファン11Aは、部屋100の構造や絞り部材4との位置関係、および気圧低下や対流形成などの作用効率などを考慮して、筐体2の種々の場所に取り付けられれば良い。また、複数の送出ファン11Aが、筐体2の種々の場所に取り付けられてもよい。
例えば、筐体2の正面と底面のそれぞれに、送出ファン11Aが取り付けられる。この場合には、正面に取り付けられた送出ファン11Aは、部屋100の上方の気圧を低下させて気圧差を生じさせることを、主として行う。底面に取り付けられた送出ファン11Aは、部屋100内部に対流を生じさせることを主として行う。これら2つの作用が相まって、部屋100の上方に、次々と細菌等50が運搬される。結果として、部屋100内部の細菌等50が、次々と継続的に紫外線照射で殺菌される。
(吸引ファン)
図10は、本発明の実施の形態1における室内殺菌装置の側面図である。図10の室内殺菌装置1は、吸引ファン11Bを備えている。吸引ファン11Bは、送出ファン11Aと異なり、外部の空気を筐体2内部に吸引する。図10では、筐体2の正面と底面のそれぞれに、吸引ファン11Bが取り付けられている状態を示している。もちろん、図10のように、筐体2の正面と底面のそれぞれに吸引ファン11Bが取り付けられてもよいし、正面のみに取り付けられてもよいし、底面のみに取り付けられてもよい。あるいは、側面や上面に、吸引ファン11Bが取り付けられてもよい。
吸引ファン11Bは、その生じさせたい作用や、絞り部材4の位置、あるいは、部屋100の構造などによって、取り付け位置が定められればよい。
筐体2の正面に吸引ファン11Bが取り付けられる場合には、図10の矢印Yのように、外部から筐体2内部に空気を吸引する。この吸引によって、部屋100の下方にある空気を上方に引き寄せる。この引き寄せによって、部屋100の下方にある細菌等50を、部屋100の上方に移動させることができる。この移動によって、部屋100の下方にあった細菌等50を部屋100の上方であって紫外線の照射範囲に引き寄せることができる。結果として、部屋100において紫外線の照射範囲に無かった細菌等50を、紫外線の照射範囲に引き寄せて殺菌できる。
また、吸引ファン11Bが、筐体2の底面に設けられる場合には、図10の矢印Zのように、部屋100内部の空気を引き寄せる。この引き寄せにより、部屋100内部に空気対流を生じさせることができる。この空気対流によって、部屋100の下方の細菌等50を紫外線の照射範囲に引き寄せることができる。この引き寄せで、紫外線を照射して細菌等50を殺菌できる。
また、送出ファン11A、吸引ファン11Bのそれぞれが、筐体2に取り付けられてもよい。
例えば、筐体2の底面に送出ファン11Aが取り付けられ、筐体2の正面に吸引ファン11Bが取り付けられる。この場合には、底面の送出ファン11Aが、部屋100の上方から下方に向けて空気を送り出して流れを作る。併せて、正面の吸引ファン11Bが、部屋100の上方で吸引する空気の流れを作る。これらの空気の流れが相まって、部屋100内部で、筐体2から下方に向かって、筐体2の対向する側で上昇する空気の巡回が生じる。
この空気の巡回が、空気対流となって、部屋100の下方の細菌等50を、部屋100の上方に移動させることができる。
筐体2の正面が送出ファン11Aであり、筐体2の底面が吸引ファン11Bである場合には、逆方向の空気対流が生じるので、この場合も、部屋100の下方にある細菌等50が上方に移動させられる。
これらの結果、細菌等50が、紫外線の照射範囲に到達して、細菌等50が確実に殺菌される。
なお、これらの空気の移動による細菌等50の移動は、ファン11の動作が継続している限り継続できる。この結果、部屋100の上方で照射される紫外線のみで、部屋100内部の多くの細菌等50を殺菌できる。
以上のように、実施の形態1における室内殺菌装置1は、ファン11の働きにより、人体に影響を与えない部屋100の上方での紫外線照射のみで、部屋100全体の細菌等50を殺菌できる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
(スリットの間隔による工夫)
図11は、本発明の実施の形態2における室内殺菌装置の側面図である。図11の室内殺菌装置1では、複数のスリット6において、下方のスリット6の間隔は、上方のスリット6の間隔よりも広い。実施の形態1で説明したように、室内殺菌装置1は、ファン11などを用いて、部屋100の空気を下方から上方に移動させる。この移動によって、下方にある細菌等50が、上方に移動する。
このとき、室内殺菌装置1は、部屋100の上方に設置されているので、細菌等50を殺傷する直進紫外線9は、上方において照射される。一方で、部屋100の下方から上方に向かって移動する細菌等50は、対流等の状況によっては、天井に近い高い位置まで、移動しにくいこともある。この場合には、筐体2の下方に細菌等50が集中する。
下方のスリット6の間隔が上方のスリット6の間隔より広いことで、筐体2の下方の方が、照射される紫外線の強度が高まりやすい。この筐体2の下方には、細菌等50がより運搬されるので、この場所での紫外線強度が高いことで、より多く集まる細菌等50を殺傷できる。
(反射板)
図12は、本発明の実施の形態2における室内殺菌装置が設置された室内の模式図である。部屋100の内部が分かるように示されている。図12では、室内殺菌装置1の設置されている壁103の対向する壁104に反射板12が備わっている。反射板12は、筐体2の対向する位置に取り付けられている。
反射板12は、照射される直進紫外線9を反射できる。このため、部屋100の上方においては、筐体2から壁104に向けて照射される直進紫外線9と、反射板12で反射されて壁103に向かう直進紫外線とが混在する。この混在によって、部屋100の上方における紫外線強度が更に高まる。
この強度の高まりによって、部屋100の上方における紫外線による細菌等50の殺傷能力が更に高まる。この高まりと、ファン11などによる部屋100における空気の移動(細菌等50の移動)とが相まって、部屋100の上方で、より確実に細菌等50を殺傷できる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3では、複数の室内殺菌装置1が組み合わされる室内殺菌システムについて説明する。
図13は、本発明の実施の形態3における室内殺菌システムの模式図である。図13では、部屋100に複数の室内殺菌装置1が設置されている。ここでは、部屋100の一方の壁面103に室内殺菌装置1が設置され、他方の壁面104に室内殺菌装置1が設置されている。
このように、室内殺菌システムは、複数の室内殺菌装置1が組み合わされることで構成される。複数の室内殺菌装置1が組み合わされることで、一方の壁面からの照射では不足する紫外線の照射を補いあうことができる。例えば、一方の壁面から対向する壁面への直進性が不足する場合でも、双方の壁面から紫外線を照射できることで、紫外線の照射が不足する領域を生じさせにくい。
あるいは、図13のように、壁面103に設置される室内殺菌装置1と、壁面104に設置される室内殺菌装置1とが、異なる高さに設置されることもよい。この場合には、高さの違いにより、それぞれ照射する紫外線の範囲を積層できる。この積層によって、紫外線の照射範囲を広く実現することができる。
また、室内殺菌装置1のそれぞれに設けられるファン11も組み合わされる。このファン11の組み合わせによって、部屋100内部の対流を適切に出現させることができる。この出現によって、室内の空気を循環させて、細菌等50を部屋100の下方から上方に移動させることができる。この移動が効率よく行われることで、部屋100内部の細菌等50を継続的に殺傷できる。
例えば、壁面103に設置される室内殺菌装置1は、送出ファンを備え、壁面104に設置される室内殺菌装置1は、吸引ファンを備えることで、部屋100内部の対流を効率的に生じさせることができる。
このように、複数の室内殺菌装置1が組み合わさることで、室内殺菌システムは、部屋100内部の細菌等50の殺菌を効率的に行える。結果として、部屋100内部は、継続的に衛生状態が保たれる。
なお、実施の形態1〜3で説明された室内殺菌装置1または室内殺菌システムは、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 室内殺菌装置
2 筐体
3 光源
4 絞り部材
5 壁面
6 スリット
7 反射板
8 制御部
11 ファン
12 反射板
100 部屋

Claims (10)

  1. 筐体と、
    室内の壁面であって、人の身長より高い場所の壁面に前記筐体を取り付けるための取付部と、
    前記筐体に設けられ、紫外線を照射する光源と、
    空気を送るファンと、を備える、室内殺菌装置。
  2. 前記ファンは、前記室内又は前記筐体の内部に空気を送る、請求項1記載の室内殺菌装置。
  3. 前記ファンは、前記室内又は前記筐体の内部に空気対流を形成する方向に空気を送る、請求項1又は2に記載の室内殺菌装置。
  4. 前記ファンは、前記筐体から前記室内に空気を送出する、請求項1から3のいずれか記載の室内殺菌装置。
  5. 前記ファンは、前記室内から前記筐体に空気を吸引する、請求項1記載の室内殺菌装置。
  6. 前記ファンは、前記筐体の各面のうち、前記紫外線が照射される面に設けられる、請求項1から5のいずれか記載の室内殺菌装置。
  7. 前記ファンは、前記筐体の各面のうち床側の面に設けられる、請求項1から5のいずれか記載の室内殺菌装置。
  8. 前記光源が照射する紫外線の照射範囲を絞る複数のスリットを備え、
    前記複数のスリットにおいて、床側の前記スリットの間隙は、天井側の前記スリットの間隙よりも広い、請求項1から7のいずれか記載の室内殺菌装置。
  9. 前記室内の第1の壁面に取り付けられる請求項1から8のいずれか記載の、第1の室内殺菌装置と、前記第1の壁面と対向する第2の壁面に取り付けられる、請求項1から8のいずれか記載の第2の室内殺菌装置とを備える室内殺菌システム。
  10. 前記光源から前記絞り部材を通じて照射する紫外線の照射範囲に対応して、前記筐体の取り付けられた壁面に対向する壁面に取り付ける反射板を、更に備える、請求項1から8のいずれか記載の室内殺菌装置。
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