JP2004225472A - コンクリート構造体の補強方法 - Google Patents

コンクリート構造体の補強方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004225472A
JP2004225472A JP2003017516A JP2003017516A JP2004225472A JP 2004225472 A JP2004225472 A JP 2004225472A JP 2003017516 A JP2003017516 A JP 2003017516A JP 2003017516 A JP2003017516 A JP 2003017516A JP 2004225472 A JP2004225472 A JP 2004225472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete structure
reinforcing
anchor
cable
long fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003017516A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Ota
俊昭 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu TLO Co Ltd
Original Assignee
Kyushu TLO Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu TLO Co Ltd filed Critical Kyushu TLO Co Ltd
Priority to JP2003017516A priority Critical patent/JP2004225472A/ja
Publication of JP2004225472A publication Critical patent/JP2004225472A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04GSCAFFOLDING; FORMS; SHUTTERING; BUILDING IMPLEMENTS OR AIDS, OR THEIR USE; HANDLING BUILDING MATERIALS ON THE SITE; REPAIRING, BREAKING-UP OR OTHER WORK ON EXISTING BUILDINGS
    • E04G23/00Working measures on existing buildings
    • E04G23/02Repairing, e.g. filling cracks; Restoring; Altering; Enlarging
    • E04G23/0218Increasing or restoring the load-bearing capacity of building construction elements
    • E04G2023/0251Increasing or restoring the load-bearing capacity of building construction elements by using fiber reinforced plastic elements
    • E04G2023/0262Devices specifically adapted for anchoring the fiber reinforced plastic elements, e.g. to avoid peeling off

Abstract

【課題】緊張用ケーブルなどの補強体をコンクリート構造体に取り付ける際の施工性や応力付加性に優れると共に、補強後の信頼性に優れたコンクリート構造体の補強方法を提供する。
【解決手段】コンクリート構造体10が渡設固定される一対の縦桁の上端部にそれぞれアンカー係止部14aを設置する工程と、ケーブル状やロッド状、帯状に形成された補強体17のリング状などに形成されたアンカー部17aをそれぞれ前記アンカー係止部14aに係止して張設する工程と、前記補強体17の中間又はその連結端に連結された支持部16を押圧牽引手段を用いて移動させ固定手段を介して所定位置に固定する工程と、前記押圧牽引手段による前記支持部への牽引を解除して前記補強体17を介して前記アンカー係止部14a間に所定の応力を保持させる工程と、を備えてコンクリート構造体の補強方法とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート橋梁やコンクリート製桁などの土木建築に適用されるコンクリート構造体にクラックなどを生じた場合や地震に備える場合等にコンクリート構造体を効果的に補強できるコンクリート構造体の補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート橋梁やコンクリート桁、コンクリート床版等のコンクリート構造体に繰り返し荷重が長時間作用すると、コンクリート構造体の表層部等に斜引張クラックや亀甲状クラック等が発生する。そして、これを放置するとクラックから雨水等が浸入して内部の鉄筋を腐食させ、強度低下を早め、最悪では破壊に至るなどの不具合が生じる。
従来はこのような事態を回避するため、クラックの発生個所に緊張用ケーブルを設けたり、コンクリート製床版等の下面に鋼板やネットやシートをボルトや接着材等で張り付けたりする補強方法が採用されていた。
【0003】
例えば、緊張用ケーブルを用いる補強方法に関連した特許公報1には、新設縦桁を二つの既設縦桁の中間部で橋軸方向に設け、両既設縦桁上縁部に差渡された非硬化型連続炭素繊維製又はガラス繊維強化プラスチック製からなる緊張用ケーブルによって新設縦桁に揚力を付与するコンクリート床版の補強方法が記載されている。さらに、この補強方法において、既設主桁に両端部が支持された仮設横桁を設け、仮設横桁に載置されたジャッキにより床版を押上げた状態で、ジャッキ及び仮設横桁を撤去するようにしたコンクリート床版の補強方法が開示されている。
【0004】
【特許公報1】
特開2002−4226号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許公報1などに記載の従来のコンクリート構造体などの補強方法は、緊張用ケーブルを主桁などに取り付ける際に、ケーブル自体やこれらの結合部が緩んだり損傷したりすることがあって、結合の作業性や信頼性に欠けために効率的にコンクリート構造体の補強作業を行えないという課題があった。
また、コンクリート床版を補強するための補強体が、非硬化型連続炭素繊維製やガラス繊維強化プラスチックなどの可撓性のケーブルからなるので、補強施工時のハンドリング性に欠けたり、コンクリート橋梁やコンクリート床版に所定の応力をかける場合に強度が不足したりする場合があるなどの課題があった。
本発明は前記従来の課題を解決するためになされたもので、緊張用ケーブルなどの補強体をコンクリート構造体に取り付ける際の施工性や応力付加性に優れると共に、補強後の信頼性に優れたコンクリート構造体の補強方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)以上の課題を解決するため本発明は、コンクリート構造体が渡設固定される一対の縦桁の上端部にそれぞれアンカー係止部を設置する工程と、ケーブル状やロッド状、帯状に形成された補強体のリング状などに形成されたアンカー部をそれぞれ前記アンカー係止部に係止して張設する工程と、前記補強体の中間又はその連結端に連結された支持部を押圧牽引手段を用いて移動させ固定手段を介して所定位置に固定する工程と、前記押圧牽引手段による前記支持部への牽引を解除して前記補強体を介して前記アンカー係止部間に所定の応力を保持させる工程と、を備えて構成される。
(2)また、本発明は、コンクリート構造体の表層部を研削して対となるアンカー係止部をそれぞれ形成させる工程と、ジャッキなどの押圧牽引手段を用いて前記コンクリート構造体を弾性変形させ前記アンカー係止部間を縮小させる工程と、前記アンカー係止部にケーブル状や帯状、ロッド状に形成された補強体のアンカー部をそれぞれ係止して張設する工程と、前記押圧牽引装置による前記コンクリート構造体への拘束を解除して前記補強体を介して前記アンカー係止部間に所定の応力を付加する工程と、を備えている。
(3)さらに本発明は、前記(1)又は(2)において、前記補強体が、その全体若しくは部分に接着剤が塗布された長繊維束に張力を加えながら同接着剤を硬化させてなる長繊維強化プラスチック補強体であるようにできる。
(4)本発明は、前記(1)〜(3)のいすれかにおいて、前記補強体のアンカー部及び/又はその周囲に硬化材を充填して硬化させる工程を有することができる。
(5)本発明は、前記(2)〜(4)のいずれかにおいて、前記アンカー係止部が、前記コンクリート構造体の面に沿って張設される補強体に対して所定角度で傾斜して貫通穿設され、前記補強体のアンカー部に係止される結合用棒状体を牽引して固定する固定用ケーブルの挿通される傾斜孔部を備えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、コンクリート構造体が渡設固定される一対の縦桁の上端部にそれぞれアンカー係止部を設置する工程と、ケーブル状やロッド状、帯状に形成された補強体のリング状などに形成されたアンカー部をそれぞれ前記アンカー係止部に係止して張設する工程と、前記補強体の中間又はその連結端に連結された支持部を押圧牽引手段を用いて移動させ固定手段を介して所定位置に固定する工程と、前記押圧牽引手段による前記支持部への牽引を解除して前記補強体を介して前記アンカー係止部間に所定の応力を保持させる工程と、を備えている。これによりコンクリート橋梁などの車両走行などにより常時繰り返し荷重が負荷されるコンクリート橋梁などのコンクリート構造体に予め所定の応力を付加することができると共に、長期間に渡って支持部を確実に固定維持させ、補強後の信頼性に優れたコンクリート構造体の補強方法を提供できる。
【0008】
本発明のコンクリート構造体の補強方法においては、まず、クラックなどが生じたり予め亀裂発生が予測されたりするようなコンクリート構造体の表層部を所定深さに研削して対となるアンカー係止部をそれぞれ形成させる。ついで、ジャッキなどの押圧牽引手段を用いて前記コンクリート構造体を弾性変形させ前記アンカー係止部間を所定間隔に縮小させる。前記アンカー係止部にケーブル状や帯状、ロッド状に形成された補強体のアンカー部をそれぞれ係止して張設する。前記押圧牽引装置による前記コンクリート構造体への拘束を解除して前記補強体を介して前記アンカー係止部間に所定の応力を付加する。
これによって、コンクリート構造体の表層部などに所定のプレストレスが付加された状態に保持することができ、そのクラック拡大の進行に対する抵抗力を高めて耐久性を向上させることができると共に、補強体をコンクリート構造体に取り付ける際の施工性や応力付加性、補強後の信頼性に優れたコンクリート構造体の補強方法を提供することができる。
【0009】
本発明のコンクリート構造体の補強方法は、前記補強体が、その全体若しくは部分に接着剤が塗布された長繊維束に張力を加えながら同接着剤を硬化させてなる長繊維強化プラスチック補強体であることにも特徴を有している。
これによって、長繊維束にあらかじめ一定の張力を加えて長繊維間の相対的な緩みやずれ変形、さらには、バラツキが是正される。すなわち、長繊維束にあらかじめ一定の張力を加えた状態にて、同長繊維束にマトリックスとなる接着剤を全周(全長)にわたって塗布すると共に、接着剤を硬化させた後に、固定していた長繊維束の両端部を切り離して、あらかじめ加えていた張力を解放して、硬化した接着剤に長繊維束の伸延方向にプレストレスを導入することができる。その結果、長繊維束の引張強度のバラツキを小さくして、その有効引張強度を増大させると共に、その取扱を良好とすることができる。しかも、長繊維の相互の接着性を良好にでき、接着剤としては高い接着強度を必要としないことから、常温硬化型の安価な接着剤を使用することもでき経済性に優れている。
【0010】
さらに、本発明は、前記補強体のアンカー部及び/又はその周囲にセメントモルタルやエポキシ樹脂、無収縮モルタルなどの硬化材を充填して硬化させる工程を有することもできる。これによって、補強体が露出して雨水による浸水や外力により損傷するのを防止して長期に渡って確実にコンクリート構造体を保護できると共に、アンカー係止部とアンカー部とが緩んだり、外れたりするようなことがなく、信頼性に優れた補強をコンクリート構造体に施すことができる。
【0011】
本発明は、前記アンカー係止部が、前記コンクリート構造体の面に沿って張設される補強体に対して所定角度で傾斜して貫通穿設され、前記補強体のアンカー部に係止される結合用棒状体を牽引して固定する固定用ケーブルの挿通される傾斜孔部を備えることができる。この固定用ケーブルを用いて結合用棒状体を牽引することによって、補強体のアンカー部をアンカー係止部に係止させる際の牽引操作と、アンカー部の固定作業を効率的かつ確実に行うことができ、施工性や補強体の固定保持性に優れたコンクリート構造体の補強方法を提供できる。
【0012】
ここで、コンクリート構造体は、鉄筋や鉄骨などで補強されたコンクリート製等の土木建築用などに用いられる構造物であって、コンクリート橋梁やコンクリート床版、コンクリート製桁等の略平板状や直方体状のものが含まれる。
コンクリート構造体の表層部に対となって配置されるアンカー係止部は、クラックなどを生じて脆弱化したコンクリート構造体の表層部の対向位置をそれぞれ直方体状や円柱状などに研削あるいは破砕して形成され、その内部に補強体のアンカー部を係止するためのボルトやフック、棒状体などが配置される。なお、コンクリート構造体の表層部には補強体が配置されアンカー係止部間に連通するように穿設される溝状の補強体配置部を設けることもでき、これによって、補強体が配置されるコンクリート構造体上に他の構造体が載置されても補強体と接触させることなく保護することができる。
【0013】
補強体はケーブル状やロッド状、帯状などに形成され、炭素繊維やアラミド繊維、ガラス繊維等を素材としたものや、炭素繊維に軟質のプラスチック材を被覆した非硬化型連続炭素繊維や後述する硬化型連続炭素繊維などが用いられる。このような硬化型炭素繊維を用いたものとしては、補強体には接着剤を塗布した長繊維束を金属やプラスチックなどの筒状体に挿通して、その長繊維束の伸延方向に一定の張力を加えながら接着剤を硬化させてなる長繊維強化プラスチック補強体を適用できる。
非硬化型連続炭素繊維を用いる場合は、強度や弾性率が高く、耐食性、耐薬品性に優れ、可撓性のため輸送に有利である等の特長がある。ガラス繊維強化プラスチックは、耐熱性が高く不燃性で電気絶縁性が高く、色材を自由に選べる等の特長がある。
【0014】
繊維強化プラスチック部材は、強化繊維に樹脂を含浸させ硬化させたものであり、強化繊維にはPAN系或いはピッチ系炭素繊維、ガラス繊維、又はアラミド、ナイロン、ポリエステル、PBOなどの有機繊維を一種、又は複数種混入して使用される。含浸させる樹脂としては、常温硬化型或は熱硬化型のエポキシ樹脂、ビニールエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、又はフェノール樹脂などが適用できる。
【0015】
アンカー部は補強体の両端にループ状やフック状に取り付けられて配置され、ここにフック状や突起状、棒状などのアンカー係止部が係止されてコンクリート構造体に固定されるようになっている。
【0016】
硬化材には合成樹脂材、グラウト材などが適用できる。
合成樹脂材としてはエポキシ系やフェノール系などものが、また、グラウト材としては高強度セメントを含み粒径が0.1mm〜5mmの珪砂或いは砕石など配合したモルタルなどが適用できる。
【0017】
押圧牽引手段としては、油圧シリンダや電動シリンダなどを備えたジャッキ、電動モータで作動する牽引装置などが該当し、押圧力や牽引力をコンクリート構造体に付加して所定の弾性変形を起こさせるための装置である。この押圧牽引手段を用いて生起させる弾性変形の程度や付加するのに必要な応力値は、既設のコンクリート構造体に生じたクラックの程度や新設のコンクリート構造体の補強位置に応じて、コンクリート構造体の大きさや形状のデータ、コンクリート材料等の強度、弾性率などの機械特性データを用いて適宜計算することができる。
【0018】
以下、本実施の実施例について図面を参照しながら説明する。
(実施例1)
図1は実施例1のコンクリート構造体の補強方法が適用されるコンクリート構造体の断面図である。
図1において、10は略平板状に形成されたコンクリート橋梁(コンクリート構造体)、11、11aはコンクリート橋梁10の下面にボルトなどを介して固定され約3mの間隔で対向して配置された鋼鉄製の主桁、12は主桁11、11aに直交するようにコンクリート橋梁10に配置されたI型鋼などからなる横桁、13は主桁11、11aの下端側に連結して着脱自在に取り付けられた仮設桁、14、14aは主桁11、11aの上端側にそれぞれ固定されたアンカー係止部、15はコンクリート橋梁10裏面の主桁11、11a間に固定配置されたH型鋼やI型鋼等からなる増設桁、16は増設桁15に取り付けられコンクリート橋梁10に対する上下位置を調節して所定位置で設定できるように配置された支持部、17はアンカー係止部14と支持部16間及びアンカー係止部14aと支持部16間にそれぞれ両端のアンカー部17aを介して張設される左右一対の長繊維強化プラスチック補強体(補強体)、18は仮説桁13の中間位置に配置され、支持部16に連結された牽引用ケーブルを下方に牽引するセンターホールジャッキ(押圧牽引手段)である。
アンカー係止部14、14aは図1の部分拡大図に示すようにアンカー部17aが係止され主桁11、11aに固定されたスチールロッド部14bと、スチールロッド部14bを囲む保護筒部14cとを有しており、このボルト14dを介して主桁11に取り付けられた保護筒部14cに無収縮モルタル等を充填してアンカー部17aの接合部分を確実に保護固定できようになっている。
【0019】
以上のように構成された実施例1のコンクリート構造体に適用される補強方法について説明する。
まず、左右一対の鋼製の主桁11、11a間にコンクリート橋梁10を架設し、コンクリート橋梁10の下面中途部に主桁11、11aに沿って前後方向に伸延する増設桁15を図示しない取付ボルト等を介して取り付ける。
ここで、増設桁15に取り付けられる支持部16は、増設桁15の下面中央部より垂設された支持体受部16aと、支持体受部16aに嵌合して上下方向に進退する支持体部16bとを備え、支持体部16bをスペーサやボルトナット16cなどからなる固定手段を用いてコンクリート橋梁10に対して所定位置に固定できる。
次に、主桁11、11a上部の筒フランジ状のアンカー係止部14、14aと支持部16に左右一対となる長繊維強化プラスチック補強体17のアンカー部17aをそれぞれ係止して張設する。
この張設された長繊維強化プラスチック補強体17に係止された支持部16をセンターホールジャッキ18で下方に牽引して移動させボルトナット16cを締め付けて所定位置に固定させる。なお、支持部16は牽引ケーブル16eを介してセンターホールジャッキ18と連結されている。16fは支持体部16bに設けられたアンカー部17aが係止される係止ピンである。
最後に、センターホールジャッキ18による支持部16への牽引を解除して長繊維強化プラスチック補強体17を介してコンクリート橋梁10に固定されたアンカー係止部14、14a間に所定の応力を保持させる。
こうして、コンクリート橋梁10に頻繁な車両走行などによって過剰な繰り返し応力の負荷がかかる場合でも、クラックの発生や進展をこの応力によって抑制してその耐久性を維持させることができる。
【0020】
(実施例2)
図2は実施例2のコンクリート構造体の補強方法を説明する模式工程図、図3はコンクリート構造体の斜視図、図4は補強体の設置方法を説明する平面図である。
図2〜図3において、20は実施例2の補強方法が適用されるコンクリート橋梁やコンクリート桁などからなるコンクリート構造体、21、22は断面が略H字状に形成されたコンクリート構造体20の上下一対の水平桁部、23は水平桁部21、22間に垂直に連設された垂直支持桁部、24、25はその基部が垂直支持桁部23の基端側に着脱自在に取り付けられ、その伸長する上端が水平桁部21の左右の下面に設けられた凹部などに当接して斜行配置された左右一対のジャッキ(押圧牽引手段)である。
本実施例2のコンクリート構造体の補強方法においては、まず、水平桁部21のクラックCが生じた表層部をグラインダーやカッター、ピッカーなどの解体器具を用いて10〜30mmの深さで研削剥離させると共に、クラックCを挟む左右の対向位置にアンカー係止部26、26aを同様にして形成させる(図2(a)、図2(b))。このとき、アンカー係止部26、26aには水平桁部21の下面に貫通する固定用ケーブル27が挿通されるケーブル挿通孔28を穿設しておく。
【0021】
ここで、図5はコンクリート構造体の表層部にアンカー係止部を形成させる手順を示す説明図である。
図5(a)に示すようなコンクリート構造体20のクラックCなど生成して脆弱した表層部を図5(b)に示すように穿設して長繊維強化プラスチック補強体30が並列配置される複数の溝状部29を形成する。そして、ロッド状の長繊維強化プラスチック補強体30をこの溝状部に並列に配置する(図5(c))。
そして、長繊維強化プラスチック補強体30の両端にリング状に形成されたアンカー部30aにその横方向から鋼鉄棒などからなる結合用棒状体31を挿通して両端をそれぞれ係止させる。
こうして後述するように長繊維強化プラスチック補強体30の張設を行った後、アンカー係止部26、26aや溝状部29に無収縮モルタルやエポキシ樹脂などを充填して固定する。
【0022】
このとき、図4に示すように、アンカー係止部26aの背後側にL字状に形成されたケーブル牽引具32をコンクリート構造体20に穿設した凹部に仮設して、結合用棒状体31に連結された牽引用ケーブル31aを牽引して張設する。
ケーブル牽引具32はそのL字状の一方の面板32aが表層部にボルトなどで仮止めされ、他方の面板32bに形成された孔部に嵌合して進退するネジ状係止部32cを備え、このネジ状係止部32cに牽引用ケーブル31aの一端側が結束されてナット32dを回すことで牽引されるようになっている。
一方、結合用棒状体31に固定用ケーブル27の一端側を結束して、他端側をケーブル挿通孔25に挿通して引き出すようにする。
つぎに長繊維強化プラスチック補強体30が緊張状態となるように固定用ケーブル27の周囲又はその端部をモルタル充填や結束などの固定手段によって固定又は仮止めすると共に、必要に応じて仮止めされていたケーブル牽引具32などを撤去する。
【0023】
図2(c)においては、ジャッキ24、25のアーム部を伸長させ水平桁部21に当接したその上端に圧力をかけて、水平桁部21が垂直支持桁部23を中心としてその左右がU字状に湾曲するように負荷をかける(図2(d))。
つぎに、固定用ケーブル27が挿通されたケーブル挿通孔28にモルタルなどの硬化材を充填して固定すると共に、前記剥離された表層部のアンカー係止部26、26a、溝状部29にも合成樹脂やセメント、グラウト材などの硬化材を充填する。こうして、長繊維強化プラスチック補強体30が配置された表層部を平坦に修復した後、コンクリート構造体20を所定温度で所定時間保持させることにより硬化材を硬化させる(図2(e))。
最後に、図2(f)に示すようにジャッキ24、25を撤去して、コンクリート構造体20の水平桁部21に所定のプレストレスをかけた状態に維持させる。
【0024】
図6〜図9はアンカー係止部に穿設されたケーブル挿通孔における固定用ケーブルの固定方法の変容例1〜3を示している。
図6及び図7における変容例1では、固定用ケーブル27を保持させるためのケーブル挿通孔40が長繊維強化プラスチック補強体30の伸延方向に対して45〜60度の傾斜角度θで穿設されている。これによって、固定用ケーブル27の牽引操作を効率的に行うことができると共に、長繊維強化プラスチック補強体30がケーブル牽引具32で張設された後、図7に示すように固定用ケーブル27がケーブル挿通孔40に挿入されたままでその周囲に充填硬化された硬化材によって効果的に固定されるようにしている。
【0025】
図8に示す変容例2では、コンクリート構造体41に貫通して形成されたケーブル挿通孔42の裏面側から引き出された固定用ケーブル27の端部が固定ロッド43に係止されると共に、ケーブル挿通孔42内やその出口部分の周囲にセメントなどの硬化材44を充填して固定している。
これによって、長繊維強化プラスチック補強体30の緊張状態をさらに確実かつ安定的に保持させることができる。
【0026】
図9に示す変容例3では、固定用ケーブル27が挿通配置されるケーブル挿通孔45をコンクリート構造体46に貫通させることなく中途まで穿設して、固定用ケーブル27を硬化材47で埋設させた状態に保持する。
これによって、より簡便に長繊維強化プラスチック補強体30の固定を行うことができ、施工性や経済性に優れたコンクリート構造体の補強方法を提供できる。
【0027】
(実施例3)
実施例3は実施例1及び実施例2のコンクリート構造体の補強方法に適用される補強体の一例である長繊維強化プラスチック補強体(以下補強体Aという)の構成及びその製造方法の詳細を示したものである。
図10に示すように補強体Aは、その伸延方向に1次元的にプレストレスPを導入した被拘束体k1と、同被拘束体k1の外周面を被覆して、同被拘束体k1がその伸延方向と直交する方向に膨張する歪みを拘束する第1拘束体k2と、同第1拘束体k2の外周面に螺旋状に巻回して、上記被拘束体k1がその伸延方向と直交する方向に膨張する歪みを拘束する第2拘束体k3とを具備しており、これによって、補強体Aをその周囲から中心軸方向に向けて圧縮するように作用する2次元的なプレストレスを導入してなるものである。
そして、被拘束体k1は、図10に示すように、一方向に伸延する補強体本片1と、同補強体本片1の両端部に一体成形したアンカー部2、2とを具備しており、各アンカー部2はループ状に形成する。
しかも、被拘束体k1は、図10〜図14に示すように、長繊維束3に接着剤4を全体的に塗布し、同接着剤4が硬化する前に長繊維束3(例えば、長繊維3aの束12,000本(12K))にその伸延方向に沿って一定の張力F(例えば、5kgf)を加え、同接着剤4が硬化した後に一定の張力Fを解放して、硬化した接着剤4に長繊維束3の伸延方向に沿ったプレストレスPを導入してなるものである。
すなわち、長繊維束3は、図11(a)に示すように、例えば、長繊維3aの束12,000本(12K)を、さらに120本集めて束ねたものを使用することができ、図11(b)に示すように、ボビン5に巻回されている長繊維束3を引き出すと共に、途中で液体状の接着剤4中に浸漬させてa方向に引き出すことにより、同長繊維束3に接着剤4を塗布する。6は接着剤槽、7は引き出しガイドローラ、8は浸漬ガイドローラである。
そして、長繊維3aは、少なくとも腐食することがなく、しかも、軽量で引張に対して高強度のものであれば良く、好ましくは、耐衝撃性及び耐熱性に優れたものが良い。
使用する長繊維3aとしては、例えば、炭素繊維、PBO(ポリパラフェニレンベンズオキサゾール)繊維、アラミド繊維、ケプラー繊維、及び、ザイロン繊維等がある。
【0028】
また、長繊維束3にあらかじめ一定の張力F(例えば、5kgf)を加えるのは、プレストレスPを導入する以外に、長繊維3a、3a間の相対的な緩みやずれ変形、さらには、バラツキを是正するためでもある。
すなわち、長繊維束3にあらかじめ一定の張力を加えた状態にて、同長繊維束3に接着剤4を全周(全長)にわたって塗布すると共に、同接着剤4を硬化させた後に、固定していた長繊維束3の両端部を後述する補強体製造装置Bに設けた係止片から取り外して、あらかじめ加えていた一定の張力Fを解放して、硬化した接着剤4に長繊維束3の伸延方向に沿ったプレストレスPを導入することができる。その結果、長繊維束3の引張強度のバラツキを小さくして、その有効引張強度を増大させると共に、取扱性を良好となすことができ、しかも、接着剤4による長繊維3aの相互の接着性を良好となすことができる。
【0029】
従って、接着剤4としては、高い接着強度を必要としないことから、常温で硬化する安価なものを使用することができ、例えば、常温(20℃〜30℃)で10時間〜48時間後に硬化し、引張強度σp=500kgf/cm〜1、000kgf/cmを有するものを使用することができ、硬化時間は、長繊維束3に直接電流を流してジュール熱(60℃〜70℃弱)を利用すれば、作業条件等に応じて接着剤4の種類を選択することにより、1時間〜2時間の範囲で設定することができる。
しかも、かかる接着剤4が硬化した後には一定の張力を解放して、硬化した接着剤4に長繊維束3の伸延方向に沿ったプレストレスPを導入することにより、引張強度を良好に確保した被拘束体k1を、安価にかつ短時間に製造することができる。
なお、接着剤4は、長繊維束3の全周(全長)にわたって塗布する以外に、所要の個所に部分的に塗布すると共に、硬化させることもできる。
なお、補強体Aの形状は、上記したように直状に形成する場合に限られるものではなく、所要の形状に設計することができ、例えば、長繊維束3をV字状に形成することも、また、長繊維束3を門型に形成することもできる。
【0030】
第1拘束体k2は、図14及び図15に示すように、帯状の長繊維束3を被拘束体k1の外周面に一定の張力を加えながら巻き付けて形成している。第2拘束体k3は、図14及び図15に示すように、第1拘束体k2の外周面に紐状体を一定の張力を加えながら螺旋状に緩解して形成している。
前記したように補強体Aは、2次元的にプレストレスを導入してなるものである。
ここで、長手方向をX軸、半径方向をr軸、そして、円周方向をθ軸とすれば、硬化した接着剤4にはX軸方向の応力σxとr軸方向の応力σr(≒σθ)が働くことになり、これらを解析することによって、使用時における撓みや伸びの変化、応力分布の挙動などを解析して、コンクリート構造体に所定の応力を負荷することができる。なお、このような解析に際しては、σxとσrとσθ(≒σr)をパラメータとする3次元的な解析を行うと計算が複雑化するため、2次元的な簡略法による計算を適用した。
【0031】
つぎに、補強体を製造する装置について説明する。
図15は、前記した補強体Aを製造する補強体製造装置Bを示しており、同補強体製造装置Bは、左右一対の軸支持台50、51を左右方向に一定の間隔を開けて配置し、両軸支持台50、51にそれぞれ回動軸52、53を左右方向に対向させて取り付け、各回動軸52、53に回転体54、55を介して係止片56、57を取り付ける一方、各軸支持台50、51の近傍位置には駆動用モータ58、59を配置して、各駆動用モータ58、59の出力軸60、61と各回動軸51、53との間に伝動ベルト62、63をプーリ64、65、66、67を介して連動連結している。
【0032】
次に、前記した補強体製造装置Bにより2次元的にプレストレスを導入した補強体Aの製造方法について図15を参照して説明する。
(1)補強体製造装置Bの両係止片56、57間に接着剤4を塗布した長繊維束3を一定の張力を加えながら所要回数にわたって平行弦状に掛け回して被拘束体k1となす。
【0033】
(2)図15に示すように、細幅帯状となして接着剤4を塗布した長繊維束3を、上記被拘束体k1の左側端部より一定の張力を加えながら螺旋状に巻き付けて被覆することにより第1拘束体k2となす。
この際、第1拘束体k2は、細幅帯状となして接着剤4を塗布した長繊維束3の先端部を被拘束体k1である補強体本片1の左側端部に接着して、同状態にて引っ張って一定の張力を加えると共に、左右一対の駆動用モータ58、59を同調させて回動させる。
こうして、左右一対の係止片56、57間に掛け回した被拘束体k1を左右一対の回動軸52、53の軸線廻りに回転させることにより、長繊維束3を補強体本片1の外周面に巻き付けることができる。
さらに、長繊維束3を補強体本片1と平行に右方向bへゆっくり移動させる。これによって、同補強体本片1の外周面に簡単に螺旋状に巻き付けて被覆(ラッピング)して形成することができる。cは、被拘束体k1の回転方向を示す。
【0034】
(3)異形鉄筋と同様にコンクリートとの付着性能を高める場合には、このラッピングと同時平行して、第1拘束体k2の外周面に第2拘束体k3としての繊維材等の紐状片を右方向dへゆっくり移動させながら略一定のピッチで螺旋状に巻き付ける。
【0035】
(4)図12に示すように、左右方向に1次元的に張力Fを加えられた被拘束体k1と、同被拘束体k1の外周面に被覆(ラッピング)した第1拘束体k2にそれぞれ塗布した接着剤4、4が硬化したところで、各係止片56、57に係止していたアンカー部2を各係止片56、57から取り外すことにより、加えていた一定の張力Fを開放する。
【0036】
このようにして、図13に示すように、硬化した接着剤4に被拘束体k1の伸延方向(左右方向)に沿ったプレストレスPと、図14に示すように、被拘束体k1の円周方向に沿ったプレストレス(図示せず)とを導入して、同被拘束体k1がその伸延方向と直交する方向(半径方向)に膨張する膨張力f1を第1・第2拘束体k2、k3により拘束して、両第1・第2拘束体k2、k3により被拘束体k1側へ作用する拘束力f2となして、被拘束体k1に導入した1次元的なプレストレスPを第1・第2拘束体k2、k3により封じ込めることができるようにしている。
【0037】
すなわち、1次元的にプレストレスPを導入した棒状の被拘束体k1では、一般に偏心力などによって反り易く、直線性を求められる長尺物に対しては一定の限界がある。上記したように第1・第2拘束体k2、k3により拘束して2次元的にプレストレスPを導入した補強体Aでは、被拘束体k1に1次元的に作用するプレストレスPは、硬化した接着剤4のマトリックスを圧縮し、同被拘束体k1の方向に膨らもうとし、ひずみを生じる。
これに対して、被拘束体k1をラッピングする外周の第1・第2拘束体k2、k3は、この膨らみを抑止し、同被拘束体k1の硬化した接着剤4のマトリックスはその反力として、外方から中心に向かう半径方向に圧縮力を受ける。
その結果、被拘束体k1は、2方向(被拘束体k1の伸延方向とその半径方向)のプレストレスを受ける(コンファイン効果を得る)ことになる。これが2次元的なプレストレス原理を補強体Aに導入する例の1つであり、この種の棒材は、主として、引張力材や曲げ材や捩り材等として用いられることになる。
このように、上記のようにして製造した棒状の補強体Aでは、被拘束体k1に導入した1次元的なプレストレスPを、設定した通りに確保することができるものである。
【0038】
図16は、変容例としての補強体Aを示しており、同補強体Aは、被拘束体k1である補強体本片1の外周面に第2拘束体k3を巻回してなるものである。このようにして、被拘束体k1である補強体本片1を第2拘束体k3により拘束して2次元的にプレストレスを導入した補強体Aとなすことができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載のコンクリート構造体の補強方法によれば、コンクリート構造体に所定の応力を付加することができると共に、長期間に渡って支持部を確実に固定維持させ、補強後の信頼性に優れたコンクリート構造体の補強方法を提供できる。
【0040】
請求項2に記載のコンクリート構造体の補強方法によれば、コンクリート構造体の表層部などに所定のプレストレスが付加された状態に保持することができ、そのクラック拡大の進行に対する抵抗力を高めて耐久性を向上させることができると共に、補強体をコンクリート構造体に取り付ける際の施工性や応力付加性、補強後の信頼性に優れたコンクリート構造体の補強方法を提供できる。
【0041】
請求項3に記載のコンクリート構造体の補強方法によれば、長繊維束にあらかじめ一定の張力を加えて長繊維間の相対的な緩みやずれ変形、さらには、バラツキが是正されると共にその伸延方向にプレストレスを導入することができ、その有効引張強度を増大させると共に、その取扱を良好とすることができる。接着剤としては高い接着強度を必要としないことから、常温硬化型の安価な接着剤を使用することもでき経済性にも優れている。
【0042】
請求項4に記載のコンクリート構造体の補強方法によれば、補強体が露出して雨水による浸水や外力により損傷するのを防止して長期に渡って確実に保護できると共に、アンカー係止部とアンカー部とが緩んだり、外れたりするようなことがなく、信頼性に優れた補強をコンクリート構造体に施すことができる。
【0043】
請求項5に記載のコンクリート構造体の補強方法によれば、固定用ケーブルを用いて結合用棒状体を牽引することによって、補強体のアンカー部をアンカー係止部に係止させる際の牽引操作と、アンカー部の固定作業を効率的かつ確実に行うことができ、施工性や補強体の固定保持性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のコンクリート構造体の断面図
【図2】実施例2のコンクリート構造体の補強方法を説明する模式工程図
【図3】実施例2のコンクリート構造体の斜視図
【図4】補強体の設置方法を説明する平面図
【図5】コンクリート構造体にアンカー係止部を形成させる手順の説明図
【図6】固定用ケーブルの固定方法における変容例1の説明図
【図7】アンカー係止部における変容例1の説明図
【図8】アンカー係止部における変容例2の説明図
【図9】アンカー係止部における変容例3の説明図
【図10】実施例3の長繊維強化プラスチック補強体の製造方法の説明図
【図11】長繊維束に接着剤を塗布する工程の説明図
【図12】2次元的にプレストレスを導入する補強体の製造過程説明図。
【図13】同補強体の製造過程説明図
【図14】同補強体の断面説明図
【図15】補強体の製造装置の説明図
【図16】変容例としての補強体の正面図
【符号の説明】
A 長繊維強化プラスチック補強体
1 補強体本片
2 アンカー部
3、3a 長繊維束
4 接着剤
5 ボビン
6 接着剤槽
7 引き出しガイドローラ
8 浸漬ガイドローラ
10 コンクリート橋梁(コンクリート構造体)
11、11a 主桁
12 横桁
13 仮設桁
14、14a アンカー係止部
14b スチールロッド部
14c 保護筒部
14d ボルト
15 増設桁
16 支持部
16a 支持体受部
16b 支持体部
16c ボルトナット(固定手段)
17 長繊維強化プラスチック補強体(補強体)
17a アンカー部
18 センターホールジャッキ(押圧牽引手段)
20 実施例2のコンクリート構造体
21、22 水平桁部
23 垂直支持桁部
24、25 ジャッキ(押圧牽引手段)
26、26a アンカー係止部
27 固定用ケーブル
28 ケーブル挿通孔
29 溝状部
30 長繊維強化プラスチック補強体
30a アンカー部
31 結合用棒状体
31a 牽引用ケーブル
32 ケーブル牽引具
40 ケーブル挿通孔
41 コンクリート構造体
42 ケーブル挿通孔
43 固定ロッド
44 硬化材
46 コンクリート構造体
50、51 軸支持台
52、53 回動軸
54、55 回転体
56、57 係止片
58、59 駆動用モータ
60、61 出力軸
62、63 伝動ベルト
64〜67 プーリ

Claims (5)

  1. コンクリート構造体が渡設固定される一対の縦桁の上端部にそれぞれアンカー係止部を設置する工程と、ケーブル状やロッド状、帯状に形成された補強体のリング状などに形成されたアンカー部をそれぞれ前記アンカー係止部に係止して張設する工程と、前記補強体の中間又はその連結端に連結された支持部を押圧牽引手段を用いて移動させ固定手段を介して所定位置に固定する工程と、前記押圧牽引手段による前記支持部への牽引を解除して前記補強体を介して前記アンカー係止部間に所定の応力を保持させる工程と、を備えたことを特徴とするコンクリート構造体の補強方法。
  2. コンクリート構造体の表層部を研削して対となるアンカー係止部をそれぞれ形成させる工程と、ジャッキなどの押圧牽引手段を用いて前記コンクリート構造体を弾性変形させ前記アンカー係止部間を縮小させる工程と、前記アンカー係止部にケーブル状や帯状、ロッド状に形成された補強体のアンカー部をそれぞれ係止して張設する工程と、前記押圧牽引装置による前記コンクリート構造体への拘束を解除して前記補強体を介して前記アンカー係止部間に所定の応力を付加する工程と、を備えたことを特徴とするコンクリート構造体の補強方法。
  3. 前記補強体が、その全体若しくは部分に接着剤が塗布された長繊維束に張力を加えながら同接着剤を硬化させてなる長繊維強化プラスチック補強体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート構造体の補強方法。
  4. 前記補強体のアンカー部及び/又はその周囲に硬化材を充填して硬化させる工程を有することを特徴とする請求項1〜3の内いずれか1項に記載のコンクリート構造体の補強方法。
  5. 前記アンカー係止部が、前記コンクリート構造体の面に沿って張設される補強体に対して所定角度で傾斜して貫通穿設され、前記補強体のアンカー部に係止される結合用棒状体を牽引して固定する固定用ケーブルの挿通されるケーブル挿通孔を備えていることを特徴とする請求項2〜4の内いずれか1項に記載のコンクリート構造体の補強方法。
JP2003017516A 2003-01-27 2003-01-27 コンクリート構造体の補強方法 Pending JP2004225472A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003017516A JP2004225472A (ja) 2003-01-27 2003-01-27 コンクリート構造体の補強方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003017516A JP2004225472A (ja) 2003-01-27 2003-01-27 コンクリート構造体の補強方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004225472A true JP2004225472A (ja) 2004-08-12

Family

ID=32904651

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003017516A Pending JP2004225472A (ja) 2003-01-27 2003-01-27 コンクリート構造体の補強方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004225472A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007074840A1 (ja) * 2005-12-27 2007-07-05 Toshiaki Ohta 繊維強化プラスチックロッド、炭素繊維強化プラスチック製構造体及びこの炭素繊維強化プラスチック製構造体で形成した躯体
JP2008068591A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Tokai Univ 炭素繊維強化樹脂成形体の製造方法および炭素繊維強化樹脂成形体
JP2010275769A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Nanba Kenchiku Kenkyushitsu:Kk 繊維状浮きタイル繋止材及びタイル剥落防止工法
RU2481946C2 (ru) * 2011-08-18 2013-05-20 Христофор Авдеевич Джантимиров Способ изготовления комбинированно армированных бетонных изделий
RU2528320C1 (ru) * 2013-04-17 2014-09-10 Виктор Никитович Коротин Способ изготовления балки пролетного строения моста
JP2016140825A (ja) * 2015-02-02 2016-08-08 三菱日立パワーシステムズ環境ソリューション株式会社 電気集塵装置補強構造の設置方法
CN106840731A (zh) * 2017-03-23 2017-06-13 福州大学 试件自由度约束装置及其施工方法
RU2770963C2 (ru) * 2020-06-26 2022-04-25 Игорь Алексеевич Иванов Способ натяжения арматуры электротермическим методом
RU2774249C2 (ru) * 2020-08-10 2022-06-16 Игорь Алексеевич Иванов Способ натяжения арматуры электротермическим методом

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007074840A1 (ja) * 2005-12-27 2007-07-05 Toshiaki Ohta 繊維強化プラスチックロッド、炭素繊維強化プラスチック製構造体及びこの炭素繊維強化プラスチック製構造体で形成した躯体
JP5048516B2 (ja) * 2005-12-27 2012-10-17 俊昭 太田 炭素繊維強化プラスチック製構造体及びこの炭素繊維強化プラスチック製構造体で形成した躯体
JP2008068591A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Tokai Univ 炭素繊維強化樹脂成形体の製造方法および炭素繊維強化樹脂成形体
JP2010275769A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Nanba Kenchiku Kenkyushitsu:Kk 繊維状浮きタイル繋止材及びタイル剥落防止工法
RU2481946C2 (ru) * 2011-08-18 2013-05-20 Христофор Авдеевич Джантимиров Способ изготовления комбинированно армированных бетонных изделий
RU2528320C1 (ru) * 2013-04-17 2014-09-10 Виктор Никитович Коротин Способ изготовления балки пролетного строения моста
JP2016140825A (ja) * 2015-02-02 2016-08-08 三菱日立パワーシステムズ環境ソリューション株式会社 電気集塵装置補強構造の設置方法
CN106840731A (zh) * 2017-03-23 2017-06-13 福州大学 试件自由度约束装置及其施工方法
RU2770963C2 (ru) * 2020-06-26 2022-04-25 Игорь Алексеевич Иванов Способ натяжения арматуры электротермическим методом
RU2774249C2 (ru) * 2020-08-10 2022-06-16 Игорь Алексеевич Иванов Способ натяжения арматуры электротермическим методом

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107407100B (zh) 通过sma张力元件产生预应力结构和结构部件的方法,以及配备sma张力元件的结构和结构部件
JPH09151613A (ja) 既存コンクリート柱状体の補強構造
US20220112718A1 (en) Tendon anchorage and construction method of a pre-stressed concrete structure
WO2005066419A1 (en) Method of applying prestress and connecting means used therein and prestressed concrete beam therefrom
JP2003328561A (ja) コンクリート部材の補強方法及びそれに使用される緊張材の緊張装置
US5678374A (en) Method of reinforcing concrete made construction and fixture used therefor
JP2004225472A (ja) コンクリート構造体の補強方法
Casadei et al. Strengthening of impacted prestressed concrete bridge I-girder using prestressed near surface mounted C-FRP bars
US10843378B2 (en) System and method for applying stress to a reinforcement member
KR100414448B1 (ko) 콘크리트 구조물 보수용 보강재 및 그것을 이용한콘크리트 구조물의 보수·보강공법
CN110469140B (zh) 一种框架梁预应力加固的施工方法
JP3350447B2 (ja) 補強・補修用繊維シート
JPH04285247A (ja) プレストレス導入部材およびプレストレス導入方法
JP4242300B2 (ja) 連続繊維シートを用いたコンクリート構造物の補強方法
JP2005155212A (ja) 長繊維補強材緊張システム
JP2004036219A (ja) 補強材
JP4171018B2 (ja) マンホールの補強構造
JPH07119147A (ja) グラウンドアンカーの受圧板およびその設置方法
JP2000027446A (ja) コンクリート部材の補強構造および補強工法
JP4085726B2 (ja) 既設構造物の補強工法
RU2265103C1 (ru) Способ усиления железобетонной балки пролетного строения моста
JP3590561B2 (ja) プレキャストコンクリートブロックの接合方法
Tarabia et al. Strengthening of reinforced concrete columns with short lap splice by FRP jacketing
JP2020117979A (ja) 解撚定着具を備えるプレストレストコンクリート床版及びプレストレス導入方法
KIM et al. Use of CFRP anchors to strengthen lap splices of rectangular RC columns

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040901