JP2004223968A - 画像保護方法、転写装置及び画像記録装置 - Google Patents

画像保護方法、転写装置及び画像記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリオレフィン樹脂被覆紙を基材とする記録シートを使用した記録物に適した画像保護方法、転写装置及び画像記録装置を提供すること。
【解決手段】記録物のインクジェット画像面に、支持体上に転写性保護層を設けてなる画像保護フィルムの該転写性保護層を熱転写させて保護層を設ける工程において、該記録物と該画像保護フィルムとの積層シートを、圧接させた加熱部材と加圧部材との間に形成されるニップ部を通過させる際に、ニップ圧0.5〜5kN/m下、該加熱部材による該積層シートの加熱温度t、該積層シートの該ニップ部の通過速度vが、下記〔数1〕で規定される関係を維持するように加熱温度t及び通過速度vを制御する。
【数1】
Figure 2004223968

【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン樹脂被覆紙を基材とするインクジェット記録用コート紙に形成されたインクジェット画像の保護方法に関し、詳しくは、画像保護フィルムを使用する熱転写型オーバーコート処理を利用した画像保護方法、転写装置及び画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
インクジェット記録方式は、記録ヘッドの微小なノズルからインクの液滴を吐出させ、紙などの記録媒体に付着させて画像を形成する印刷方式である。近年、インクジェット記録用の記録媒体として、基材上に、シリカやアルミナなどの多孔性微粒子を主成分とするインク受容層を設けた構成のインクジェット記録用コート紙が開発され、銀塩写真に匹敵する高画質のインクジェット画像が得られるようになっている。この基材としては、従来、紙が一般的であったが、紙を基材とするインクジェット記録用コート紙は、光沢、質感、耐水性、印字後の波打ち等の問題があり、耐水加工された基材、例えば、紙の両面にポリエチレン等のポリオレフィン樹脂層を設けた構成のポリオレフィン樹脂被覆紙が用いられるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、上記のようなインクジェット記録用コート紙を用いることにより、画質の点では十分なインクジェット画像が得られるようになっているものの、耐光性、耐ガス性、耐擦性などの保存性の点では銀塩写真技術に及ばないのが現状である。インクジェット画像の保存性は、インクジェット記録技術のデジタル写真サービスや商業印刷等への用途拡大に伴い、ますます重視されるようになってきており、長期保存の可能なインクジェット画像の提供は、インクジェット記録技術の重要課題となっている。
【0004】
インクジェット画像の保存性や光沢感などを高め得る技術としては、記録物のインクジェット画像が形成された面(インクジェット画像面)上に透明フィルム等を貼り合わせることにより、該インクジェット画像を被覆する保護層を形成するオーバーコート法が知られている。このオーバーコート法には、常温で接着するフィルムの裏紙(セパレーター)を剥がしながら該フィルムを画像面に貼り合わせていくコールドラミネート法や、裏紙のない熱可塑性樹脂フィルムを加熱しながら画像面に貼り合わせていくヒート(ホット)ラミネート法、支持体上に透明フィルム(転写性保護層)が設けられた構成の画像保護フィルムを用い、該透明フィルムを画像面に熱転写させる熱転写法などがある。なかでも、熱転写法は、他のオーバーコート法に比して、薄膜の保護層の形成が可能であるため、画像面に過剰な光沢感を付与することがないという利点を有しており、記録物本来の風合いや質感を損なわずに保存性や光沢感等を高め得るオーバーコート法として注目されている。熱転写法に関する先行技術文献としては、例えば、特許文献2〜4が挙げられる。
【0005】
熱転写法は転写装置を用いて実施され、通常、図4に示すように、記録物と画像保護フィルムとを、インクジェット画像面と転写性保護層の表面とが対向するように重ね合わせて積層シートとし、この積層シートを、転写装置の圧接させた加熱ロールと加圧ロールとの間に形成されるニップ部を通過させることにより該加熱ロールで画像保護フィルム側から加熱し、転写性保護層を溶融させてインクジェット画像面に圧着させた後、該積層シートから支持体を剥離することにより、目的とする保護層付き記録物が得られる。
【0006】
上記の熱転写法においては、インクジェット画像面と転写性保護層との間に十分な密着性が得られるようにすることが重要である。密着性不良で画像面と保護層との間に気泡などが混入すると、記録物の見た目が悪くなるばかりでなく、使用中に保護層が剥がれたり、画像の発色性能の低下なども生じ、記録物の品位が著しく低下することになるからである。
【0007】
しかしながら、保護層を形成すべき記録物が、上記のポリオレフィン樹脂被覆紙を基材とするインクジェット記録用コート紙を使用したものである場合、従来の転写装置を用いて常法通り熱転写法を実施すると、ニップ部における加熱とニップ圧により、該コート紙が変形、変質し、気泡の混入、保護層の密着性の低下、画像の発色性能の低下が生じるという問題があった。
【0008】
従って、本発明の目的は、ポリオレフィン樹脂被覆紙を基材とするインクジェット記録用コート紙に形成されたインクジェット画像に対して、基材の変形、変質、気泡の混入、画像濃度の低下などを招くことなく、密着性良く転写性保護層を該インクジェット画像上に圧着させることができ、高画質で保存性に優れる記録物を提供し得る画像保護方法、転写装置及び画像記録装置を提供することにある。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−63204号公報
【特許文献2】
特開昭60−23096号公報
【特許文献3】
特開昭60−189486号公報
【特許文献4】
特開昭61−230973号公報
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像保護方法は、ポリオレフィン樹脂被覆紙上にインク受容層を有する記録シートの該インク受容層上に、インクジェット画像を形成してなる記録物を走行させ、走行中の該記録物のインクジェット画像面上に、支持体上に転写性保護層を設けてなる走行中の画像保護フィルムを、該インクジェット画像面と該転写性保護層の表面とが対向するように重ね合わせて積層シートとし、該積層シートを、圧接させた加熱部材と加圧部材との間に形成されるニップ部を通過させて該加熱部材により該画像保護フィルム側から加熱することにより、該転写性保護層を該インクジェット画像面上に圧着させ、しかる後、該積層シートから該支持体を剥離することにより、該インクジェット画像上に保護層を形成する画像保護方法であって、上記ニップ部におけるニップ圧0.5〜5kN/m下における、上記加熱部材による上記積層シートの加熱温度t及び該積層シートの該ニップ部の通過速度vが、下記〔数2〕で規定される関係を維持するように加熱温度t及び通過速度vを制御することを特徴とする。
【0011】
【数2】
0.8v+56≦t≦2v+90, 5≦v≦30, 60≦t≦130
【0012】
また、本発明の転写装置は、上記画像保護方法の実施に使用する転写装置であって、インクジェット画像面を有する記録物の該インクジェット画像面上に、支持体上に転写性保護層を設けてなる画像保護フィルムを、該インクジェット画像面と該転写性保護層の表面とが対向するように供給し、重ね合わせて該記録物と該画像保護フィルムとの積層シートとする積層シート形成部と、該積層シートを加熱加圧して該転写性保護層を該インクジェット画像面上に圧着させる圧着部と、該圧着部を経た該積層シートから該支持体を剥離する剥離部とを備え、上記圧着部が加熱部材及び加圧部材を備え、上記積層シートを、圧接させた該加熱部材と該加圧部材との間に形成されるニップ部を通過させるようになしてあり、上記加熱部材の近傍に、該加熱部材による上記積層シートの加熱温度を検知する温度検知手段を備え、該温度検知手段による検知結果に基づいて該積層シートの上記ニップ部における通過速度を制御するようになしてあることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の画像記録装置は、上記画像保護方法の実施に使用する画像記録装置であって、記録シートの被記録面にインクを吐出させてインクジェット画像を形成するインクジェット記録部と、該インクジェット画像上に、支持体上に転写性保護層を設けてなる画像保護フィルムの該転写性保護層を熱転写させて保護層を形成する保護層形成部とを備え、上記保護層形成部が上記転写装置からなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、添付図面に示した一実施形態に基づき詳細に説明する。
【0015】
本発明の画像保護方法の対象となる記録物は、ポリオレフィン樹脂被覆紙上にインク受容層を有する記録シートの該インク受容層上に、インクジェット画像を形成してなる記録物である。これ以外の他の記録物、例えば、通常の紙を基材とするインクジェット記録用コート紙を使用した記録物に対しても、本発明の画像保護方法は充分な効果を奏するが、ポリオレフィン樹脂被覆紙を基材とする記録シートを使用した記録物に対して、本発明は特に有効である。
【0016】
ポリオレフィン樹脂被覆紙は、紙の片面又は両面にポリエチレン樹脂などからなるポリオレフィン樹脂層を設けたもので、光沢、質感、耐水性、印字後の波打ち等に優れているため、インクジェット記録用コート紙のベース紙として多用されている。また、ポリオレフィン樹脂被覆紙上に形成される上記インク受容層は、フルカラー画像の形成に対応し得る優れたインク吸収性を確保する観点から、シリカやアルミナなどの多孔性無機粒子が40〜90重量%程度添加されており、いわゆる空隙型のインク受容層となっている。このような構成の上記記録シートは、銀塩写真調のフォトライクな記録物の出力などに多用されている。
【0017】
図1は、本発明の画像保護方法の実施に使用する本発明の画像記録装置の一実施形態の要部を模式的に示した側面図である。図1に示す画像記録装置10は、記録シートMの被記録面にインクを吐出させてインクジェット画像を形成するインクジェット記録部1と、該インクジェット画像が形成された該被記録面(インクジェット画像面)上に、支持体B上に転写性保護層Cを設けてなる画像保護フィルムFの該転写性保護層Cを転写させて保護層を形成する保護層形成部2とを備える。また、保護層形成部2に対して記録シートMの搬送方向下流側には、長尺のシートを単位長さに切断するオートカッター3と、単位長さに切断された複数のカットシートをストックする排紙トレイ4が設けられている。保護層形成部2自体は、いわゆるフィルムの転写装置であり、画像記録装置10の基本構成は、ロール紙対応のインクジェット記録装置に該転写装置を組み込んだものである。
【0018】
インクジェット記録部1は、ロール状に巻き取られたロール形態の記録シートMを記録ヘッド(インクジェットヘッド)11へと繰り出し、該記録シートMの被記録面に各色インクを吐出させてインクジェット画像を形成することにより記録物Pを作製した後、該記録物Pを保護層形成部2へと搬送するようになしてある。記録ヘッド11はキャリッジ12上に搭載され、該キャリッジ12により記録シートMの搬送方向と直交する方向に主走査される。記録ヘッド11は、一定時間間隔でインクを吐出し続け、吐出されたインク液滴を偏向させることにより画像を形成するコンティニュアス方式のものでもよく、画像データに対応してインクを吐出させるオンデマンド方式のものでもよい。また、インク吐出方式には、圧電素子(ピエゾ素子)を用いて電圧により制御する方式や、発熱抵抗素子を用いて熱エネルギーにより制御する方式等があるが、特に限定されない。また、記録ヘッド11は、それ自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプでもよく、記録ヘッドとは別体のインクタンクからチューブなどを介してインクを供給するタイプのものでもよい。
【0019】
インクジェット記録部1で使用するインクとしては、インクジェット記録用のものであればよく、染料インク、顔料インクの何れも使用できる。一般に、顔料インクは、染料インクに比して記録画像の耐光性や耐水性等に優れているので、顔料インクを用いてインクジェット画像を形成することにより、上記保護層の効果と相俟って、長期保存性に極めて優れたインクジェット画像を得ることができる。カラーインクジェット画像を形成する場合は、イエロー、マゼンタ、シアンの減法混色の3原色のインク、あるいはこれにブラックその他の色のインクを加えた4色以上のインクを用いる。
【0020】
保護層形成部2は、インクジェット記録部1で作製された記録物Pのインクジェット画像面上に、上記画像保護フィルムFを、該インクジェット画像面と上記転写性保護層Cの表面とが対向するように供給し、重ね合わせて記録物Pと画像保護フィルムFとの積層シートPFとする積層シート形成部21と、該積層シートPFを加熱加圧して上記転写性保護層Cをインクジェット画像面上に圧着させる圧着部と、該圧着部を経た該積層シートPFから該支持体Bを剥離し、巻き取り回収する剥離部23とを備える。
【0021】
積層シート形成部21は、供給ロール211と、該供給ロール211に巻回された画像保護フィルムFと、角度調整ロール212とを備える。供給ロール211は、フィルム供給時にロール状に巻かれた画像保護フィルムFの回転中心となるロールである。角度調整ロール212は、その中心軸が記録物Pの搬送方向と直交する状態を維持したまま上下左右にある程度可動可能に配置されており、必要に応じ該角度調整ロール212を可動させて適当な位置に配置させることにより、繰り出された画像保護フィルムFの記録物Pへの供給角度を適宜調整できるようになっている。
【0022】
圧着部22は、上記積層シート形成部21から搬送されてくる積層シートPFの上方に位置する円筒状の加熱ロール(加熱部材)221と、該加熱ロール221と対向するように配置された円筒状の加圧ロール(加圧部材)222とを備える。加熱ロール221及び加圧ロール222は、それぞれ、ロールの中心軸が積層シートPFの搬送方向に対して直交するように配置されており、両ロールの間隔は任意に設定可能で、両ロールを圧接させてニップ部(挟持部)を形成できるようになしてある。
【0023】
加熱ロール221及び加圧ロール222は、それぞれ、保護層形成部2を構成する他のロールと同様に断面真円形状で、ロールの中心軸方向の長さが積層シートPFの幅よりも長くなっており、両ロールのニップ部を通過する積層シートPFの全体を均一に加熱加圧できるようになしてある。尚、本実施形態では加熱ロール221及び加圧ロール222は同一径としているが、両ロールの径は必ずしも等しくする必要はなく適宜変更することができる。
【0024】
加熱ロール221は、中空円筒状のロール本体の内部にヒーターなどの加熱源が配置された、いわゆるヒートロールである。該ロール本体の形成材料としては、アルミニウム、炭素鋼、ステンレスなどが挙げられる。一方、加圧ロール222は加熱源を有しておらず、この種の金属製ロールと同様に炭素鋼などからなる。必要に応じ、加熱ロール221及び加圧ロール222の表面の金属部分に、フッ素樹脂を塗布するなどして離型処理を施したり、セラミックやクロム等を溶射したりしてもよい。
【0025】
また、積層シートPFの搬送トルク及びある程度のニップ幅を確保すると共に、転写性保護層をインクジェット画像面上に密着性良く圧着させる観点から、金属製ロールである加熱ロール221及び加圧ロール222の少なくとも一方は、その表面が弾性体層で被覆されていることが好ましい。本実施形態においては、両ロールとも弾性体層で被覆されている。弾性体層の厚みは5mm程度が好ましく、弾性体層を形成する弾性体の硬度は、JIS−K6253(あるいはASTM−D2240)で規定される測定方法でHA50度程度が好ましい。弾性体としては、シリコンゴム、天然ゴム、合成天然ゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム等が好ましく用いられる。なかでもシリコンゴムは、ロール表面の離型性、加工性、コスト等の点に優れ、本発明に好ましく用いられる。
【0026】
剥離部23は、支持体Bの剥離角度を調整する角度調整ロール231と、剥離された支持体Bを巻き取る巻き取りロール232とを備える。角度調整ロール231は、上記角度調整ロール212と同様に、上下左右にある程度可動可能に配置されており、剥離角度を適宜調整できるようになっている。
【0027】
次に、保護層形成部2の構成部材の一つである画像保護フィルムFについて詳細に説明する。画像保護フィルムFは、上述したように、支持体Bと、該支持体B上に設けられ上記圧着部22でインクジェット画像面上に圧着される転写性保護層Cとを備える。
【0028】
支持体Bとしては、熱転写時における所定の加熱加圧条件下で、形状を安定して維持できるような耐熱性及び機械的強度と熱可塑性を有し、且つインクジェット画像面上に圧着された転写性保護層Cからの良好な剥離性を備えたものが好ましく用いられる。このような支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリスチレン、ポリプロピレン、アラミド、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セロファン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリイミド、アイオノマー等の材料からなるフィルム;アルミ箔等の金属泊;アルミ蒸着フィルム;コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙;不織布;紙又は不織布と樹脂フィルムとの複合フィルム等が挙げられる。
【0029】
支持体Bとして特に好ましいものは、厚みが好ましくは4〜100μm、更に好ましくは4〜50μmのPETフィルムである。このフィルムは、耐熱性、機械的強度、転写性などが良好で、転写性保護層Cとインクジェット画像面との間に優れた密着性を発現させることができる。
【0030】
支持体Bは、必要に応じ、セラミック微粒子を含有させたり、表面にポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂やポリビニルアルコール樹脂等のビニル系樹脂、セルロース樹脂やヒドロキシエチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース系樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂やポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂、シリコーン変性樹脂、長鎖アルキル変性樹脂等の耐熱性樹脂を塗布したりすることにより、耐熱性を更に高めることも可能である。また、支持体Bの転写性保護層Cが形成される面に対し、シリコーン等を用いた離型処理、帯電防止処理、コロナ放電処理、エンボス処理等の各種表面処理を施すことにより、転写容易性、静電気による埃の付着防止、転写性保護層の表面の意匠性の向上等を図ることもできる。
【0031】
転写性保護層Cは、インクジェット画像面上に熱転写されて保護層となる層であり、樹脂からなる。該樹脂としては、記録物との密着性に優れ、透明性が高く、熱や光で変色し難く、化学的・物理的バリヤ性に優れた塗膜を形成し得る樹脂が好ましい。転写性保護層Cの形成材料として好ましいものとしては、例えば、アクリル共重合体、アクリル−スチレン共重合体、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、アクリル−シリコーン共重合体等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。
【0032】
尚、転写性保護層Cは、1種類の樹脂層からなる単層構造としてもよく、複数種の樹脂層を積層してなる多層構造としてもよい。
【0033】
転写性保護層Cの厚みは、インクジェット画像面との密着性の向上、記録物本来の風合いや質感の低下の防止、画質低下の防止等の観点から、なるべく薄いことが好ましいが、あまり薄すぎると保護層としての機能低下を招くことになる。このような観点から、転写性保護層Cの厚みは、好ましくは2〜20μm、更に好ましくは4〜10μmである。転写性保護層Cを多層構造とする場合は、多層構造全体としての厚みがこのような範囲になるようにする。尚、転写性保護層Cは、インクジェット画像面上に転写されて保護層となっても、その厚みはほとんど変化せず、該保護層の厚みはほぼ上記範囲となる。
【0034】
転写性保護層Cの好ましい一実施形態として、例えば、厚み2〜20μmで上記支持体B上に形成され、且つ該転写性保護層Cの少なくともインクジェット画像面上に圧着する部分の形成材料が、ガラス転移温度(Tg)が−20〜60℃の範囲にある樹脂であるものが例示できる。このような形態の転写性保護層を用い、後述する特定の加熱加圧条件で積層シートPFを加熱加圧することにより、本発明の目的を一層確実に達成することが可能となる。この実施形態においては、転写性保護層全体をTg−20〜60℃の樹脂で形成してもよく、多層構造の転写性保護層の下層(インクジェット画像面上に圧着する層)をTg−20〜60℃の樹脂で形成し、他の層は該下層よりもTgの高い樹脂で形成するようにしてもよい。
【0035】
転写性保護層Cには、樹脂成分以外に、必要に応じ、染料、顔料、離型剤、湿潤剤、消泡剤、分散剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光染料、蛍光増白剤などの各種添加剤の1種又は2種以上を含有させることができる。
【0036】
以上のような構成の画像保護フィルムFは、水等の適当な溶媒に、上記樹脂の1種又は2種以上と、必要に応じ上記各種添加剤とを添加して塗工液を調製し、該塗工液を支持体Bに塗工した後、乾燥させて、該支持体B上に転写性保護層Cを形成することにより製造することができる。転写性保護層Cは、通常、支持体Bの全面に形成されるが、支持体Bの一部に形成してもよい。塗工液の塗工は、ブレードコータ、ダイコータ、リバースロールコータ、グラビヤロールコータ、エアーナイフコータ、バーコータ、ロッドブレードコータ、カーテンコータ、ショートドウェルコータ、サイズプレス、スプレー等の各種塗工装置を用いて行うことができる。
【0037】
図2は、画像記録装置10の制御構成を示すブロック図である。図2において、コントローラ50は、予め設定された制御手順、制御条件、制御情報等にしたがって装置全体の動作を制御するものである。温度検知センサ51は、加熱ロール221の表面温度(積層シートPFとの接触面の温度)、即ち、積層シートPFの加熱温度を検知するもので、例えば高感度の温度計によって構成される。この温度検知センサ51は、加熱ロール221の近傍、例えば、加熱ロールのロール表面に近接あるいは接触するように配置される。温度検知センサ51のセンサ出力信号(検知信号)は、センサアンプ52で増幅されてコントローラ50に入力される。
【0038】
また、コントローラ50は、モータドライバ53を介してニップ圧調整モータ54の駆動を制御するとともに、モータドライバ55を介して用紙搬送モータ56の駆動を制御する。ニップ圧調整モータ54は、上述した加熱ロール221と加圧ロール222によるニップ圧を可変するための駆動源となるものである。また、用紙搬送モータ56は、加熱ロール221及び加圧ロール222の他、図示しない紙送りロールの回転量や回転方向などを可変するための駆動源となるものである。
【0039】
さらに、コントローラ50は、受信した画像データに応じて、モータドライバ57を介してキャリッジモータ58を駆動させると共に、ヘッドドライバ59を介して上記記録ヘッド11を駆動させることによりインクジェット記録を行う。キャリッジモータ58は、記録ヘッド11を搭載してこれを主走査させる上記キャリッジ12の駆動源となるものである。
【0040】
続いて、コントローラ50によって制御される画像記録装置10の動作について説明する。コントローラ50は、ホストコンピュータ(図示せず)などから送出された印刷開始指令を受信すると、温度検知センサ51からのセンサ出力信号に基づいてモータドライバ55にモータ制御信号を送り、このモータ制御信号を受けてモータドライバ55が用紙搬送モータ56を駆動する。
【0041】
さらに詳述すると、コントローラ50には、加熱ロール221と加圧ロール222との間のニップ部におけるニップ圧が所定の範囲に設定されている場合における、加熱ローラ221による積層シートPFの加熱温度(加熱ローラ221の積層シートPFとの接触面の温度)と、該ニップ部における積層シートPFの通過速度との特定関係を示す制御情報が予め保持されており、温度検知センサ51からのセンサ出力信号を取り込んだ際には、この制御情報にしたがってモータドライバ55にモータ制御信号を送出する。これにより、用紙搬送モータ56が駆動して、加熱ロール221及び加圧ロール222の他、図示しない紙送りロールが回転し、積層シートに過剰な負荷がかからず且つ保護層の形成がスムーズに行えるような上記通過速度が達成される。
【0042】
具体的には、コントローラ50は、上記ニップ圧が0.5〜5kN/mの範囲にある場合において、加熱ロール221による積層シートPFの加熱温度t(℃)、積層シートPFの上記ニップ部の通過速度v(mm/sec.)が、下記〔数3〕で規定される関係を維持するように加熱温度t及び通過速度vを制御する。
【0043】
【数3】
0.8v+56≦t≦2v+90, 5≦v≦30, 60≦t≦130
【0044】
図3は、積層シートの加熱温度tとニップ部の通過速度vとの関係を説明する図である。上述したように、本発明の画像保護方法の対象となる記録物はポリオレフィン樹脂被覆紙を含むものであるところ、上記ニップ部におけるニップ圧、加熱温度及び通過速度の設定如何によっては、ポリオレフィン樹脂被覆紙が波打ったり、火膨れを起こすなどして変形、変質し、画像保護どころか記録物そのものが使用できないものになってしまったり、逆に、転写性保護層のインクジェット画像面への密着不良により、保護層と画像面との間に気泡が混入したり、記録物上に形成された保護層がわずかな摩擦により剥がれたりするおそれがある。上記コントローラ50は、このような不都合を回避して、インクジェット画像面に密着性良く保護層を圧着させるべく、ニップ圧0.5〜5kN/m下、図3中、通過速度vと加熱温度tとの交点が斜線で示した領域に含まれるように、積層シートの加熱加圧条件を制御する。このような制御情報は、例えばテーブルデータとしてコントローラ50に入力しておけばよい。
【0045】
コントローラ50は、上記制御情報にしたがってモータドライバ55を介して用紙搬送モータ56を駆動させ、装置内の各部に配置された紙送りロール(図示せず)を駆動させて、記録シートMをインクジェット記録部1へと搬送する。このときの搬送速度は装置内において一定に保たれ、積層シートPFの上記ニップ部の通過速度vは該搬送速度に等しいものとなる。
【0046】
インクジェット記録部1では、コントローラ50は、ホストコンピュータなどから送信された画像データに基づき、モータドライバ57及びヘッドドライバ59を介して記録ヘッド11を走査させながら記録シートMに対して各色インクを吐出させてインクジェット画像を形成していく。記録シートMは、その被記録面に所定のインクジェット画像を形成されて記録物Pとされ、保護層形成部2へと搬送される。
【0047】
保護層形成部2では、先ず、積層シート形成部21にて、記録物Pのインクジェット画像面上に、該インクジェット画像面と転写性保護層Cの表面とが対向するように画像保護フィルムFが供給され、該インクジェット画像面を挟むように重ね合わされて積層シートPFとされる。次いで、積層シートPFは、圧着部22にて、圧接させた加熱ロール221と加圧ロール222との間に形成されるニップ部を、所定のニップ圧で画像保護フィルムF側から加熱されつつ通される。ニップ圧の調整は、0.5〜5kN/mの範囲で予め設定された設定値となるよに、モータドライバ53を介してコントローラ50により行われる。このときの積層シートPFの加熱温度t及びニップ部の通過速度vが、上記〔数3〕で規定される関係を維持していることは上述した通りである。
【0048】
所定の通過速度vで圧着部22を通過した積層シートPFは、転写性保護層Cが溶融してインクジェット画像面に密着した状態となる。そして、転写性保護層Cの温度が低下してインクジェット画像面上に圧着されたところで、剥離部23にて支持体Bを剥離することにより、保護層付き記録物P’が得られる。
【0049】
長尺シートの保護層付き記録物P’は、オートカッター3により所望の長さに切断されてカットシートとされ、排紙トレイ4上にストックされる。
【0050】
尚、上記実施形態は、長尺の記録シート(いわゆるロール紙)を対象とするものであったが、A4サイズなどのカットシート状の記録シートに対しても、上記と同様にして保護層を形成することができる。
【0051】
本発明は、上述した実施形態に制限されず、画像記録装置及び転写装置(画像記録装置における保護層形成部)における各構成部材の形状、その配置箇所、配置数等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では加熱部材及び加圧部材は一対であったが、複数対設けることもできる。また、上記実施形態では加熱部材及び加圧部材は何れも円筒状のロールであったが、要は、シート状物をニップ(挟持)できるような形状であればよく、例えば、加熱部材を円筒状のロールとし、加圧部材を平滑な板状体としてもよい。
【0052】
また、圧着部22と剥離部23との間(加熱ロール221と角度調整ロール231との間)に、冷却ファンや放熱板等の冷却手段を設けることもできる。このように冷却手段を配置することにより、圧着部22にて加熱加圧された積層シートPFを速やかに冷却することが可能となり、製造ラインの高速化の他、転写性保護層のインクジェット画像面への密着性、保護層の光沢感などの向上が期待できる。
【0053】
また、画像保護フィルムFにおいては、転写性保護層Cの転写性を向上させるため、支持体Bと転写性保護層Cとの間に、コロイダルシリカ等を主成分とする厚さ0.5〜5μm程度の離型層を設けることもできる。また、支持体Bの裏面側(転写性保護層Cが設けられていない側)には、ヒートロール等の加熱加圧装置への熱融着の防止や、耐ブロッキング性の向上、給紙時における画像保護フィルムの滑り性を改善する等の目的で、耐熱スリップ層を設けることもできる。該耐熱スリップ層は、シリコーン樹脂等を塗布して形成することができ、厚みは通常0.1〜10μm程度である。
【0054】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は斯かる
実施例により何等制限されるものではない。
【0055】
〔実施例1〕
支持体としてのPETフィルム(厚み38μm)の片面の全面に、アクリル樹脂エマルジョン(モビニール8030、クラリアントポリマー株式会社製)を、乾燥後の厚みが5μmとなるようにワイヤーバーを用いて均一に塗工し、乾燥させた後、該塗工層の全面に、アクリル樹脂エマルジョン(モビニール727、クラリアントポリマー株式会社製)を、乾燥後の厚みが5μmとなるようにワイヤーバーを用いて均一に塗工し、乾燥させて、2層構造の転写性保護層を有する画像保護フィルムを作製した。
【0056】
また、ポリオレフィン樹脂被覆紙を基材とするインクジェット記録用コート紙として、市販のインクジェット記録用紙(商品名「PM写真用紙〈光沢〉」セイコーエプソン製)を用い、そのインク受容層上に、顔料インクジェットプリンタ(商品名「PM−4000PX」、セイコーエプソン製)を用いてシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのカラーパッチ(インクジェット画像)を印刷して、記録物を作製した。
【0057】
そして、上記画像保護フィルムと上記記録物とを、転写性保護層とインクジェット画像面とが対向するように重ね合わせて積層シートとし、この積層シートを、図1に示す如き形状の加熱ロールと加圧ロールと間のニップ部を通過させることにより加熱加圧して、転写性保護層をインクジェット画像面に圧着させた後、PETフィルムを剥離角度(PETフィルムと転写性保護層とのなす角度)150度、剥離速度10mm/sec.で剥離して、保護層付き記録物を作製した。尚、加熱ロール(ヒートロール)及び加圧ロールとして、金属製ロールの表面をHA50度のシリコンゴムで被覆したもの(ゴム厚5mm)を使用した。積層シートの圧着条件は下記(圧着条件1)の通りである。
(圧着条件1)
ニップ圧1kN/m、加熱温度(加熱ロールの表面温度)100℃、通過速度(積層シートのニップ部の通過速度)10mm/sec.
【0058】
〔比較例1〕
実施例1において、上記(圧着条件1)に代えて、下記(圧着条件2)で積層シートの加熱加圧処理を行った以外は実施例1と同様にして保護層付き記録物を作製した。
(圧着条件2)
ニップ圧1kN/m、加熱温度110℃、通過速度5mm/sec.
【0059】
〔比較例2〕
実施例1において、上記(圧着条件1)に代えて、下記(圧着条件3)で積層シートの加熱加圧処理を行った以外は実施例1と同様にして保護層付き記録物を作製した。
(圧着条件3)
ニップ圧1kN/m、加熱温度70℃、通過速度20mm/sec.
【0060】
〔比較例3〕
実施例1において、上記(圧着条件1)に代えて、下記(圧着条件4)で積層シートの加熱加圧処理を行った以外は実施例1と同様にして保護層付き記録物を作製した。
(圧着条件4)
ニップ圧0.3kN/m、加熱温度100℃、通過速度10mm/sec.
【0061】
〔性能評価〕
上記のようにして得られた実施例1及び比較例1〜3の各保護層付き記録物について、基材(ポリエチレン樹脂被覆紙)の形状安定性、画質、保護層の密着性をそれぞれ下記の方法により評価した。これらの結果を下記表1に示す。
【0062】
〈基材の形状安定性〉
保護層付き記録物を目視で観察し、基材の熱変形による波打ちや火膨れ(水泡の発生)などの劣化の発生、保護層と画像面との間の気泡の混入がないものをA(形状安定性良好)、基材の熱変形がわずかに認められるものをB(実用上問題なし)、上記の現象ががはっきりと認められるものをC(実用不可)とした。
【0063】
〈画質〉
保護層付き記録物のブラックカラーパッチ部分の光学濃度(OD値)をマクベス濃度計RD918を用いて測定し、さらに目視にて、保護層と画像面との間の気泡の混入に起因する斑点状の白濁の有無を観察した。そして、別途測定した保護層形成前の記録物のブラックカラーパッチ部分についてのOD値と比較して、その増加率が10%以上であり且つ白濁が認められないものをA(画質良好)、該増加率が10%未満又は白濁が認められるものをB(実用上問題なし)、該増加率が10%未満且つ白濁が認められるものをC(実用不可)とした。
【0064】
〈密着性〉
保護層付き記録物の保護層の表面に粘着テープを貼り付けて500g/cmの荷重をかけた後、勢いよく粘着テープを剥がし、保護層が剥がれたりせず変化がない場合をA(密着性良好)、保護層の一部が剥がれてしまう場合をB(実用不可)とした。
【0065】
【表1】
Figure 2004223968
【0066】
【発明の効果】
画像保護フィルムを用いる本発明の画像保護方法によれば、記録物と画像保護フィルムとの積層シートの、加熱部材と加圧部材との間のニップ部における加熱温度、通過速度及びニップ圧が、特定の関係を維持するように調整したので、ポリオレフィン樹脂被覆紙を基材とするインクジェット記録用コート紙に形成されたインクジェット画像に対して、基材の変形、変質、気泡の混入、画像濃度の低下などを招くことなく、密着性良く転写性保護層を該インクジェット画像上に圧着させることができ、高画質で保存性に優れる記録物を提供することができる。
【0067】
また、本発明の転写装置及び画像記録装置によれば、上記加熱温度を検知する温度検知手段を具備させて、該温度検知手段による検知結果に基づいて上記通過速度を制御するようにしたので、上記記録物を安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録装置の一実施形態の要部を模式的に示した側面図である。
【図2】図1に示す画像記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【図3】積層シートの加熱温度tとニップ部の通過速度vとの関係を説明する図である。
【図4】従来の転写装置による熱転写の様子を模式的に説明する図である。
【符号の説明】
10 画像記録装置
1 インクジェット記録部
11 記録ヘッド
12 キャリッジ
2 保護層形成部(転写装置)
21 積層シート形成部
22 圧着部
221 加熱部材(加熱ロール)
222 加圧部材(加圧ロール)
23 剥離部
3 オートカッター
4 排紙トレイ
M 記録シート
P 記録物
F 画像保護フィルム
支持体
転写性保護層
PF 積層シート
P’ 保護層付き記録物

Claims (5)

  1. ポリオレフィン樹脂被覆紙上にインク受容層を有する記録シートの該インク受容層上に、インクジェット画像を形成してなる記録物を走行させ、走行中の該記録物のインクジェット画像面上に、支持体上に転写性保護層を設けてなる走行中の画像保護フィルムを、該インクジェット画像面と該転写性保護層の表面とが対向するように重ね合わせて積層シートとし、該積層シートを、圧接させた加熱部材と加圧部材との間に形成されるニップ部を通過させて該加熱部材により該画像保護フィルム側から加熱することにより、該転写性保護層を該インクジェット画像面上に圧着させ、しかる後、該積層シートから該支持体を剥離することにより、該インクジェット画像上に保護層を形成する画像保護方法であって、
    上記ニップ部におけるニップ圧0.5〜5kN/m下における、上記加熱部材による上記積層シートの加熱温度t及び該積層シートの該ニップ部の通過速度vが、下記〔数1〕で規定される関係を維持するように加熱温度t及び通過速度vを制御することを特徴とする画像保護方法。
    Figure 2004223968
  2. 上記支持体が、厚み4〜100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなることを特徴とする請求項1記載の画像保護方法。
  3. 上記転写性保護層が厚み2〜20μmで上記支持体上に形成され、且つ該転写性保護層の少なくとも上記インクジェット画像面上に圧着する部分の形成材料が、ガラス転移温度が−20〜60℃の範囲にある樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像保護方法。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の画像保護方法の実施に使用する転写装置であって、
    インクジェット画像面を有する記録物の該インクジェット画像面上に、支持体上に転写性保護層を設けてなる画像保護フィルムを、該インクジェット画像面と該転写性保護層の表面とが対向するように供給し、重ね合わせて該記録物と該画像保護フィルムとの積層シートとする積層シート形成部と、該積層シートを加熱加圧して該転写性保護層を該インクジェット画像面上に圧着させる圧着部と、該圧着部を経た該積層シートから該支持体を剥離する剥離部とを備え、
    上記圧着部が加熱部材及び加圧部材を備え、上記積層シートを、圧接させた該加熱部材と該加圧部材との間に形成されるニップ部を通過させるようになしてあり、
    上記加熱部材の近傍に、該加熱部材による上記積層シートの加熱温度を検知する温度検知手段を備え、該温度検知手段による検知結果に基づいて該積層シートの上記ニップ部における通過速度を制御するようになしてあることを特徴とする転写装置。
  5. 請求項1〜3の何れかに記載の画像保護方法の実施に使用する画像記録装置であって、
    記録シートの被記録面にインクを吐出させてインクジェット画像を形成するインクジェット記録部と、該インクジェット画像上に、支持体上に転写性保護層を設けてなる画像保護フィルムの該転写性保護層を熱転写させて保護層を形成する保護層形成部とを備え、
    上記保護層形成部が請求項4記載の転写装置からなることを特徴とする画像記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010120287A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Mitsubishi Electric Corp 熱転写記録装置

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