JP2004223725A - プリンタの媒体厚検知装置及びプリンタ - Google Patents

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達也 武川
Takehiro Okamoto
武博 岡本
Masaru Kabasawa
優 蒲澤
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Abstract

【課題】プリンタ毎の精度のバラツキを無くして、媒体の厚さを同じ精度で検出することができるプリンタの媒体厚検知装置を提供する。
【解決手段】フィードローラ24aの回転偏心量を予め補正値として求めて偏心量記憶部22に記憶しておき、通帳1の厚さ検出時にその回転偏心量を加味して補正するようにし、加工並びに組立精度等で生じる回転偏心に影響されることなく、全ての通帳プリンタが同じ精度で、通帳1の厚さを正確に検出できるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金融機関で使用される通帳プリンタにおいてプリンタの媒体厚検知装置及び該装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金融機関で通帳に印字を行うプリンタ、すなわち通帳プリンタは、印字ヘッドとプラテンとを備えた印字部との間に通帳を搬送し、そのプラテン上に配置されている通帳に、インクリボンを介して印字ヘッドの印字ワイヤを押し付けて印字を行っている。この種の通帳プリンタでは、印字ヘッドと通帳の間のギャップが異なると印字圧も変わり、印刷濃度が一定にならなかったり、印刷する通帳の位置によっては他の部分に比べて著しく高い印字音が発生する等の問題があった。また、印字ヘッドのスペース動作に印字ワイヤの戻り動作が追いつかなくなったり、印字ワイヤがインクリボンに引っ掛かる等の障害が出て、これにより印字ワイヤの折れが発生するという問題があった。そこで、従来より、通帳の厚さを検出し、その通帳の厚さに応じて印字ヘッドと通帳の間のギャップを調整する方法が知られており、例えば特開平11−160060号公報で見ることができる。
【0003】
特開平11−160060号公報に記載される媒体厚検知機構は、通帳である媒体を搬送するためのフィードローラと、媒体搬送路を隔てて対接する位置に設けられた媒体の厚さを検知するセンシングローラとを備え、フィードローラとセンシングローラとの間に通帳が搬送されて来ると、その通帳の搬送動作と一体にフィードローラ及びセンシングローラが回転するとともに、通帳の厚さに応じてセンシングローラがフィードローラから離れ、そのセンシングローラの離れた量から通帳の厚さを求める構造となっている。
【特許文献1】特開平11−160060号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の媒体厚検知構造では、フィードローラをベアリング及びシャフトを介して回転可能に支持しているが、加工精度並びに組立精度によりフィードローラの回転偏心を完全に無くすことは難しい。また、精度を上げるには高精度の部品が必要である。このため、多少の回転偏心を許容した状態で印字を行なうのが現状である。このため、印字が安定せず、また通帳の厚さ検出を設けても回転偏心の影響で正確な通帳の厚さが検出できないという問題があった。さらに、その回転偏心量はプリンタ毎に異なることから、プリンタの精度が安定しないという問題もあった。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的はプリンタ毎における精度或いは回転によるバラツキを無くして、媒体の厚さを同じ精度で検出することができるプリンタの媒体厚検知装置を提供するものである。
【0006】
また、本発明は精度のバラツキを無く、全ての機種が媒体の厚さを同じ精度で検出し、この厚さに基づいてプラテンの位置を補正し、常に印字ヘッドと媒体との間のギャップを一定にして、印字品質の向上と印字音の低減、及び印字ワイヤの破損防止等を図ることができる構造にしたプリンタを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリンタにおける媒体厚検知装置は、媒体を搬送するフィードローラと、媒体搬送路を隔てた位置から前記媒体を介して前記フィードローラに圧接し、前記媒体の厚さに応じて位置が変わるセンシングローラと、前記フィードローラを前記媒体の送り方向へ回転させるフィードローラ回転駆動手段と、前記フィードローラの回転位置を検出するフィードローラ回転位置検出手段と、前記フィードローラの回転偏心量を前記フィードローラ回転位置検出手段により検出された回転位置に対応させて記憶している記憶手段と、前記フィードローラの回転偏心量を加味して前記媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段とを備えた構成を有している。この構成によれば、フィードローラの回転偏心量を予め補正値として求めておき、厚さ検出時にその回転偏心量を加味して補正するので、加工並びに組立精度等で生じる回転偏心に影響されることなく、全てのプリンタが同じ精度で、媒体の厚さを正確に検出できることとなる。これにより検出精度の向上が図れるとともに、加工精度の要求も低くて良いので、コストを下げて安価に提供することができることとなる。
【0008】
また、本発明のプリンタにおける媒体厚検知装置は、前記フィードローラ回転駆動手段に前記フィードローラを間欠的に回転させるステッピングモータを設けているとともに、前記フィードローラ回転位置検出手段に前記フィードローラの回転原点位置を検出するための原点位置検出手段を設け、かつ前記記憶手段に前記回転原点位置を基準として前記フィードローラの回転偏心量を記憶している構成としたものである。この構成により、フィードローラの回転位置に応じてフィードローラの回転偏心量を順次調整することができるので、より精度の高い補正を行うことができる。
【0009】
また、本発明のプリンタにおける媒体厚検知装置は、媒体を搬送するフィードローラと、媒体搬送路を隔てた位置から前記媒体を介して前記フィードローラに圧接し前記媒体の厚さを検知するセンシングローラと、前記センシングローラをマウントしマスク部を有するローラブラケットと、前記ローラブラケットを支持し前記媒体の搬送方向に対して垂直方向に回転運動する平行リンクと、前記平行リンクを支持するセンシングブラケットと、前記センシングローラを前記フィードローラに圧接させるトーションバネと、前記フィードローラの回転偏心量を記憶している記憶手段と、前記マスク部を検出し、該マスク部を検出した位置に前記フィードローラの回転偏心量を加味して前記媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段とを備えた構成を有している。この構成により、フィードローラの回転偏心量を予め補正値として求めておき、厚さ検出時にその回転偏心量を加味して補正するので、加工並びに組立精度等に影響されることなく同じ精度で、媒体の正確な厚さを検出することができることとなる。さらに、媒体の厚さが変化しても、センシングローラは、センシングローラをマウントするローラブラケットが媒体の搬送方向に対して垂直方向に回転運動する平行リンクよって支持されているので、センシングローラに媒体の搬送方向へのズレを起こさせることなく、媒体の厚さを正確に検知できることとなる。
【0010】
また、本発明のプリンタは、印字ワイヤによりインクリボンを介して媒体に印字を行う印字ヘッドと、前記印字ヘッドに対向させたプラテンと、前記プラテンを前記印字ヘッドに対して接近、離反するように移動させる移動手段と、媒体を搬送するフィードローラと、前記フィードローラを前記媒体の送り方向へ回転させるフィードローラ回転駆動手段と、前記フィードローラの回転位置を検出するフィードローラ回転位置検出手段と、前記フィードローラの回転偏心量を回転位置毎に記憶している記憶手段と、前記媒体搬送路を隔てた位置から前記媒体を介して前記フィードローラに圧接し、前記媒体の厚さを検知するセンシングローラと、前記センシングローラをマウントしマスク部を有するローラブラケットと、前記ローラブラケットを支持し前記媒体の搬送方向に対して垂直方向に回転運動する平行リンクと、前記平行リンクを支持するセンシングブラケットと、前記センシングローラを前記フィードローラに圧接させるトーションバネと、前記マスク部を検出し、そのマスク部を検出した位置に前記フィードローラの回転偏心量を加味して前記媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段とを備え、前記移動手段は前記媒体厚検出手段により検出された前記媒体の厚さに応じて前記プラテンを前記印字ヘッドに対して位置決めする構成としたものである。
【0011】
この構成によれば、フィードローラの回転偏心量を予め補正値として求めておき、厚さ検出時に回転偏心量を加味して補正するので、加工並びに組立精度等で生じる回転偏心に影響されることなく、全てのプリンタが同じ精度で、媒体の厚さを正確に検出できることとなる。また、媒体の厚さが変化しても、センシングローラはセンシングローラをマウントするローラブラケットが媒体の搬送方向に対して垂直方向に回転運動する平行リンクよって支持されるため、センシングローラに媒体の搬送方向へのズレを起こさせることなく、媒体の厚さを正確に検知できることとなる。さらに、媒体の厚さが検出されたら、次にマスク部を基準として媒体の厚さに応じた位置にプラテンを移動させ、このプラテン上に配置されている媒体と印字ヘッドの印字ワイヤ間のギャップを最適なものに設定することができることとなる。
【0012】
また、本発明のプリンタは、前記平行リンクを、前記移動手段による前記プラテンの移動が、前記媒体の厚さが大きくなるに従って、前記媒体厚検出手段により実際に検出される厚さよりも少ない隙間として検出できるようにして設けてなる構成にしたものである。この構成によれば、媒体の厚さが大きくなるに従って平行リンクの回転量も増え、その回転量によってフィードローラの中心に対してセンシングローラの中心がズレて、媒体厚検出手段は媒体の厚さが実際に増加している量よりも薄くなる状態にして検出することができることとなる。
【0013】
また、本発明のプリンタは、前記フィードローラ回転駆動手段が前記フィードローラを間欠的に回転させるステッピングモータを備えるとともに、前記フィードローラ回転位置検出手段が前記フィードローラの回転原点位置を検出するための原点位置検出手段を備え、前記記憶手段が前記回転原点位置を基準として前記フィードモータが間欠的に回転した位置に前記フィードローラの回転偏心量を対応させて記憶している構成としたものである。この構成によれば、回転原点位置を基準として、記憶手段内からフィードローラの回転偏心量を取り出すことにより、補正処理を簡単に行うことができることとなる。
【0014】
また、本発明のプリンタは、前記プラテンがホームポジションを有し、前記ホームポジションには前記センサにより検出されるホームポジション用マスク部を設けた構成を有している。この構成によれば、ホームポジションを基準としてプラテンの移動を図ることにより、プラテンの移動制御を簡単に行わせることができる。
【0015】
また、本発明のプリンタは、媒体を搬送するフィードローラと媒体搬送路を隔てた位置から前記媒体を介して前記フィードローラに圧接し、前記媒体の厚さに応じて位置が変わるセンシングローラと、前記フィードローラの偏心量を回転位置毎に記憶している記憶手段と、前記フィードローラに対する前記センシングローラの位置の検出を行うとともに前記記憶手段に記憶されている前記フィードローラの回転偏心量を加味して前記媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段と、印字ワイヤによりインクリボンを介して前記媒体に印字を行う印字ヘッドと、前記印字ヘッドに対向させたプラテンと、前記プラテンを前記印字ヘッドに対して接近、離反するように移動させる移動手段と、前記印字ヘッドに対して前記プラテンが当接したとき当接を検出する当接検出手段と、前記印字ヘッドに対して前記プラテンが離れている距離の情報を出力する位置情報出力手段と、前記移動手段が前記プラテンを移動させるとき、前記媒体厚検出手段の厚み量に比例して前記移動手段による移動を制御する制御手段とを備えた構成としたものである。
【0016】
この構成によれば、フィードローラの回転偏心量を予め補正値として求めておき、厚さ検出時にその回転偏心量を加味して補正するので、加工並びに組立精度等に影響されることなく、媒体の厚さを正確に検出できることとなる。また、媒体の厚さが変化しても、センシングローラはセンシングローラをマウントするローラブラケットが媒体の搬送方向に対して垂直方向に回転運動する平行リンクよって支持されるため、センシングローラに媒体の搬送方向へのズレを起こさせることなく、媒体の厚さを正確に検知できることとなる。さらに、媒体の厚さが検出されたら、次に印字ヘッドに対してプラテンを当接検出手段により検出されるまで移動当接させ、その当接したときの位置を基準として、かつ位置情報出力手段からの出力情報を参考にしてプラテンを印字ヘッドより離反させると、マスク部を基準として媒体の厚さに応じた位置にプラテンを移動させることができ、そのプラテン上に配置されている媒体と印字ヘッドの印字ワイヤ間のギャップを最適なものに設定することができることとなる。
【0017】
また、本発明のプリンタは、前記当接検出手段が、前記印字ヘッドに対して前記プラテンが当接すると電気信号を出力する構成にしたものである。この構成によれば、印字ヘッドにプラテンが当接すると電気信号を出力するので、その電気信号の出力を知ることによって印字ヘッドとプラテンとの当接を簡単に知ることができることとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明によるプリンタを例えば銀行等の金融機関で使用される通帳プリンタに適用した第1の実施の形態を示す機能ブロック図、図2は本実施の形態における通帳プリンタの概略構成を示す側面図、図3は図2における印字ヘッド周辺の拡大図である。図1乃至図3において、この通帳プリンタは銀行の窓口等で記録媒体としての通帳に印字を行う通帳プリンタで、通帳や伝票等、記録媒体1を搬送するための媒体搬送路2の奥に記録部としての印字部5を配設した構成となっている。媒体搬送路2は、床面パネル2aと、この床面パネル2aの上に向かい合わせの状態で配設されている上面パネル2bとで構成されている。その媒体搬送路2の一端側には記録媒体1を手差しで挿入するための手差し挿入排出口6を設けている。また、手差し挿入排出口6と印字部5との間には挿入検知センサ19、磁気ストライプリード/ライト部7、頁/行読み取りセンサ8が設けられ、印字部5よりも奥側には頁めくり機構9が設けられている。さらに、媒体搬送路2には、上側(上面パネル2b側)の駆動ローラ(フィードローラ24a)と下側(床面パネル2a側)の従動ローラ24bとでなる媒体搬送ローラ24が配置されている。
【0019】
次に、図1の機能ブロック図について説明すると、制御部10はマイクロプロセッサであり、この制御部10には頁/行読み取りセンサ8、フォトセンサ11、13、15、及び挿入検知センサ19等が接続され、これらからの信号に基づいてプリンタ全体を制御するとともに、通帳厚さ検出部21、偏心量記憶部22に対する数値データの記憶や呼び出しを制御するものとなっている。なお、制御部10に制御されるものとして、頁めくり機構9、フィードローラ用モータ17、プラテン用モータ18等が接続されている。
【0020】
図3の印字ヘッド周辺の構造を説明すると、印字部5は、印字ヘッド3と、この印字ヘッド3に対向させて上下動可能に配置したプラテン4とより構成されており、印字部5の手前には媒体厚検知機構20が配置されている。印字ヘッド3の通帳1の側にはリボンプロテクタブラケット23が設けられている。
【0021】
印字ヘッド3は、印字ワイヤすなわち、ドットピンをインクリボンを介して通帳1に打ち付けて印字を行うインパクトタイプのもので、図3には示してないが通帳1の印字面に略平行に、且つ通帳1の搬送方向に対して略直角の方向に移動するキャリッジに搭載されている。この印字ヘッド3は、キャリッジと一体に主走査方向に往復運動(或いはスペース動作)を行い、制御部10で印字指令を受けた位置で、通帳1の印字面に向けてインクリボンを介して印字ワイヤを打ち付け、その通帳1の印字面に印字を行うようになっている。なお、印字ヘッド3およびこれを移動させるキャリッジについては、後出の図17を参照して説明される。
【0022】
プラテン4は、印字ヘッド3に対して接近、離反する方向に移動されるもので、その移動は移動手段32によりなされる。移動手段32は、図4及び図5に詳細な構造を示している。なお、図4はプラテン4と移動手段32の周辺構造を示す拡大斜視図で、図5はその拡大平面図である。図4及び図5を加えてさらに説明すると、移動手段32はフレーム48に固定されたモータ18を有し、このモータ18の回転軸18aには周縁部に複数のスリット14aを一定間隔で設けた円板状のスリット板14と駆動ギア33が設けられている。なお、スリット板14と対応した位置には、モータ18の回転量を検知するためのフォトセンサ15が設けられている。また、駆動ギア33とプラテン4との間には動力伝達機構34が設けられている。
【0023】
動力伝達機構34は、駆動ギア33に噛み合わされたギア35と、このギア35と同じ軸36に一体回転可能に設けられたギア37と、ギア37に噛み合わされたギア38と、このギア38と同じ軸39に一体回転可能に設けられたギア40と、このギア40に噛み合わされたギア41と、このギア41と同じ長軸42の一端に一体回転可能に設けられたギア43、及び長軸42の他端に一体回転可能に設けられたギア44を有し、これらはフレーム56に支持されている。さらに、動力伝達機構34のギア43及びギア44に対応して、プラテン4の両側にラック45が上下方向に延びるようにして設けられ、この両ラック45がギア43,44と噛み合っている。なお、プラテン4の両側において、当該プラテン4とラック45との間にはガイド部材がそれぞれ設けられている。
【0024】
これらのガイド部材は、プラテン4の一方の側と他方の側とで異なった構造を有し、またプラテン4の両側においてガイド部材とフレームとの結合構造も異なっている。図6および図7はそれぞれのガイド部材の構造およびフレームとの結合構造を示す側面図である。図6に示されたガイド部材55は、例えば図5中でプラテン4の左側端部に設けられたガイド部材であり、このガイド部材55は矩形状の断面を有する柱状構造に形成されるとともに、フレーム56に設けられているガイド溝57に上下方向に摺動可能に係合されている。このガイド部材55とフレーム56との結合関係は、ガイド部材55がフレーム56のガイド溝57に隙間なく、且つ相対運動可能に嵌合する構造となっている。このため、ガイド部材55はガイド溝57にガタつくことなくガイドされて上下方向へ平行に摺動運動することができる。
【0025】
これに対して、図7(a)および(b)に示されたガイド部材46は、例えば図5中でプラテン4の右側端部に設けられたガイド部材であり、このガイド部材46は異形状の断面を有していて、フレーム48に設けられているガイド溝47に上下方向に摺動可能に係合されている。図7(a)に示されたガイド部材46は、主要本体部の断面がガイド溝47よりも幅寸法が幾分小さな矩形状に形成され、さらにその上、主要本体部の前後の周面には、一部を外側に突出させてなる当接部46aが設けられた異形状の断面構造に形成されている。このガイド部材46は、当該ガイド部材46の一部である当接部46aのみをガイド溝47の内面に当接させその他の部分においてはガイド部材46とガイド溝47との間に隙間を作るようにしてガイド溝47に係合し且つ支持されている。したがってこの構造では、上記ガイド部材55に比べて、ガイド部材46の周面は、ガイド溝47の内面と摺動当接する部分46bだけに必要な加工精度を持たせておけば、他の部分の加工はラフで良いので加工が簡単になるとともに、ガイド部材46とガイド部材55とをプラテン4に取り付けるときの平行度等の取付け精度もラフにすることができる。
【0026】
また、図7(b)に示されたガイド部材46は、断面がガイド溝47の内面に向かって全体が湾曲された樽形状(或いは太鼓形状)を有する異形状の断面構造に形成されている。このガイド部材46とフレーム48との結合関係は、ガイド部材46の一部である湾曲部の最大径部分(最も外方へ膨らんだ部分)46cのみがガイド溝47の内面に当接し、その他の部分においてはガイド部材46とガイド溝47との間に隙間を作るようにしてガイド溝47に係合し且つ支持される構造となっている。この構造においても、上記ガイド部材55に比べて、ガイド部材46の周面は、ガイド溝47の内面と摺動当接する部分46cだけに必要な加工精度を持たせておけば、他の部分の加工はラフで良いので加工が簡単になるとともに、ガイド部材46とガイド部材55とをプラテン4に取り付けるときの平行度等の取付け精度もラフにすることができる。
【0027】
そして、ここでのプラテン4は、モータ18が回転されると、そのモータ18の回転がギア35,37,38,40,41,43,44を介してラック45に伝達され、さらにガイド溝47、57とガイド部材46、55によるガイドに従って、かつモータ18の回転方向に応じて上下方向に移動され、印字ヘッド3に対して接近、離反するようになっている。また、そのプラテン4には前記フォトセンサ13が固定して取り付けられ、プラテン4と一体に上下動する状態になっている。
【0028】
よって媒体厚検知機構20には、複数の従動ローラ24bのうちの、印字部5と隣接している従動ローラに代えて、フィードローラ24aと媒体搬送路2を隔てて対設する位置に、通帳1の厚さを検知するためのセンシングローラ25を設けているとともに、そのセンシングローラ25をマウントしマスク部26を有するローラブラケット27と、ローラブラケット27を支持し通帳の搬送方向に対して垂直方向に回転運動する平行リンク28と、平行リンク28を支持するセンシングブラケット29と、センシングローラ25をフィードローラ24aに圧接させるトーションバネ30が設けられている。
【0029】
この媒体厚検知機構20では、フィードローラ24aとセンシングローラ25との間に通帳1が搬送されて来ると、通帳1の厚さ分だけセンシングローラ25が押し下げられ、このとき平行リンク28もトーションバネ30の付勢力に抗して下側に枢軸31a,31bを支点として回転運動し、センシングローラ25をマウントするローラブラケット27が押し下げられる。なお、通帳1が停止すると、プラテン4はプラテン4に付設されているフォトセンサ13がホームポジションでマスク16で遮光されていた位置からローラブラケット27のマスク部26で遮光される位置まで上昇し、さらにマスク部26で遮光された位置からさらにマスク部26で遮光された位置からあらかじめ手動調整で求めておいたパルス数分プラテンモータ18を回転させてプラテンを上昇させることにより、印字ヘッド3と通帳1とのギャップ(これを「印字ギャップL」とする(不図示)が最適値となり、印字可能な状態になる。
【0030】
印字ギャップLの調整方法は、フィードローラ24aをスリット板12のスリット12aをフォトセンサ11で検出した位置で停止させる。この停止位置をフィードローラ24aの基準位置とする。
【0031】
この基準位置に停止した状態でしかも通帳などの媒体のない状態でローラブラケット27のマスク部26で遮光されてからプラテンモータ18を回転させてプラテン4と印字ヘッド3とのギャップ(厳密には上記印字ギャップLとは異なる(Loとする))が最適値になるようにプラテンモータ18の回転パルス数を求めることにより調整できる。ここで、上記LとLoとの間には、
Lo=L−通帳の厚さ
という関係が成り立つ。
【0032】
なお、図3および図4の記載およびその説明では、フォトセンサ13は1個のみプラテン4に取り付けられ、プラテン4とともに昇降運動してマスク16およびマスク部26に重なるようになっているが、フォトセンサ13から離れたプラテン4上に追加のフォトセンサ13aを取り付け(合計2個)、例えばフォトセンサ13はマスク部26とかさなるように配置し、追加のフォトセンサ13aはマスク16とかさなるように配置してもよい。この場合は、マスク部26は追加のフォトセンサ13aに対応する位置に配置される。
【0033】
ここで、センシングローラ25と対応しているフィードローラ24aは、ステッピングモータであるフィードモータ17で回転されるシャフト49に、このシャフト49と一体回転するようにして取り付けられている。シャフト49には、原点(或いはホームポジション)を割り出して設定するための切り欠き部12aを有するスリット板12がシャフト49と一体回転可能に設けられている。このスリット板12の近傍には、切り欠き部12aを検出するフォトセンサ11がプリンタ本体に固定して設けられている。なお、ここではフィードローラ24aの回転中心となるシャフト49における回転偏心量は予め測定してあってもよく、この回転偏心量がスリット板12とフォトセンサ11で位置付けられる回転位置に対応させて補正値として偏心量記憶部22に記憶されている。
【0034】
回転偏心量の記憶方法は、まず、フィードローラ24aをスリット板12のスリット12aをフォトセンサ11で検出した位置で停止される。この位置をフィードローラ24aの基準位置とする。
【0035】
このフィードローラ24aの基準位置でモータ18を駆動させ、マスク16がプラテン4のフォトセンサ13に遮られているホームポジション(初期位置)から上昇を開始させる。そしてフォトセンサ13がローラブラケット27のマスク部26で遮光させる位置まで上昇すると、ホームポジションからマスク部26を検出するまでのモータ18の回転パルス数を記憶させ、これを基準パルス数とする。
【0036】
次に一定量(偏心量検出分解能を8に(一周を1/8等分に分割)したときには、45°に相当するパルス数)フィードローラ24aを回転させてホームポジションからマスク部26を検出するまでのモータ18の回転パルス数を基準パルス数と比較し、差分をポジションとの偏心量補正値として記憶させる。この操作を続けて各分割毎に数回実施し、各ポジションにおける差分を偏心量補正値として記憶させる。そして、センシングローラ25で通帳1の厚さを検出するとき、その記憶されている回転偏心量を補正値として加味し補正することにより、フィードローラ24aの偏心量に影響されることなく、通帳1の正確な厚さが検出できる。
【0037】
図8は本実施の形態1において、制御部10で制御される要部動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。そのフローチャートと共に通帳1への印字を次に説明する。まず、オペレータにより通帳1が手差し挿入排出口6に挿入される(ステップST101)。すると、この挿入された通帳1が挿入検知センサ19により検知され、その検知信号に基づいて制御部10の指示によりフィードローラ用のモータ17が駆動され、通帳1を印字部5に向かって送る方向にフィードローラ24aを回転させる(ステップST102)。これにより、通帳1は磁気ストライプリード/ライト部7へ搬送されて、通帳1に設けられている図示しない磁気ストライプのデータが磁気ヘッドにより読み取られ、通帳1の種類や所有者の口座データ等が認識された後、通帳1はさらにフィードローラ24aの回転により頁/行読み取りセンサ8の位置に送られる。
【0038】
頁/行読み取りセンサ8は、通帳1が搬送されて来ると、開かれている頁にバーコード等で表示されている頁マークを読み取り、さらにその頁の何行目まで印刷されているかを読み取る。これにより、制御部10は、現在、通帳1の何頁が開かれているか、また何行目まで印字済みかを確認して、次の印字を何行目から行えばよいかを認識する。その後、通帳1は印字部5の印字ヘッド3とプラテン4の間に搬送される。また、フィードローラ24aとセンシングローラ25との間に通帳1が搬送されて来ると、通帳1の厚さ分だけセンシングローラ25が押し下げられ、このとき平行リンク28もトーションバネ30の付勢力に抗して下側に枢軸31a,31bを支点として回転運動し、センシングローラ25をマウントするローラブラケット27が押し下げられ、マスク部26が通帳1の厚さに応じた位置まで下側に移動される(ステップST103)。そして、印字を開始すべき行が印字ヘッド3と対向する位置に位置付けられると通帳1を停止させるためにモータ17が停止される(ステップST104)。そして、フィードローラ24aの停止位置が基準位置に対してどのポジションかを検出し、また、そのポジション(停止位置)の偏心量補正値を偏心量記憶部22から取り出して補正値として設定する(ステップST105)。
【0039】
続いて、制御部10の指示によりモータ18が駆動され(ステップST10・・6)、プラテン4がフォトセンサ13aがマスク16aで遮られているホームポジション(初期位置)から上昇を開始する。フォトセンサ13がローラブラケット27のマスク部26で遮光される位置まで上昇すると制御部10がこれを検出する(ステップST107)。そして、偏心量記憶部22に記憶されている偏心量がシャフト49の停止したときのフィードローラ24aの回転角度位置に対応させて取り出され、演算処理によりこれをモータ18のパルス補正値として加味し補正される(ステップST108)。フォトセンサ13がONした時からあらかじめ設定されたパルス数だけモータ18が回転し(ステップST109)、このパルス数に対応する分だけプラテン4が上昇することにより、適正な印字ギャップが確保できることになる。その後印字ヘッド3とプラテン4との間のギャップLoの調整が完了したか否かをチェックし(ステップST110)、ギャップ調整が完了していなければステップST109に戻って再度モータ18を回転させる一方、ギャップ調整が完了していればモータ18を停止させて(ステップST111)、次の印字動作に移行させる。これにより、フィードローラ24aの偏心量に影響されることなく正確に印字ヘッドギャップ(例えば0.1mm)が確保でき、印字可能な状態になる。
【0040】
その後、制御部10の指示により印字ヘッド3が駆動されるが、この印字ヘッド3は通帳1の搬送方向と直交する方向にスペース動作するようになっており、このスペース動作を行いつつ印字ヘッド3は予め上位装置より送られて来て、図示しないメモリに蓄積されている印字データを図示しないインクリボンを介して通帳1に順次印字する。
【0041】
1行の印字が終了し、次の行の印字データが無い場合、つまり印字が終了した場合は、モータ17及びフィードローラ24aが逆方向に回転し、通帳1は磁気ストライプリード/ライト部7へ送り戻される。そして、この磁気ストライプリード/ライト部7の磁気ヘッドにより通帳1の磁気ストライプの所要のデータ等が更新された後、通帳1は手差し挿入排出口6へ搬送されてオペレータに返却される。
【0042】
一方、1行の印字が終了後、次の行の印字データがある場合は、モータ17及びフィードローラ24aの正回転により改行が行われるが、このとき印字ヘッド3と通帳1との間に印字ギャップLが設けられているので、通帳1の改行はプラテン4を上下動させることなく行われる。改行後、印字ヘッド3により次の行の印字が行われ、さらに次の行の印字データがある場合、改行、印字が繰り返して行われる。
【0043】
そして、その頁の最終行まで印字されても、未だ残りの印字データがある場合は、通帳1が頁めくり機構9へ送られて、この頁めくり機構9により頁めくりが行われる。頁めくり機構9の頁めくり動作が終了すると、モータ17及びフィードローラ24aが逆回転して頁/行読み取りセンサ8の位置へ送られ、前記頁めくり機構9により開かれた頁にバーコード等で示されている頁マークが読み取られる。
【0044】
これにより制御部10は正しい頁が開かれたか否かを認識し、正しい頁が開かれていた場合、通帳1は印字ヘッド3とプラテン4との間に搬送されて前記と同様に印字ギャップLが再設定され、残りのデータが印字される。こうして全てのデータの印字が終了するとモータ17及びフィードローラ24aが逆方向に回転して、通帳1は磁気ストライプリード/ライト部7へ送り戻され、この磁気ストライプリード/ライト部7の磁気ヘッドにより通帳1の磁気ストライプの所要のデータ等が更新された後、通帳1は手差し挿入排出口6へ搬送されてオペレータに返却される。
【0045】
したがって、以上のように構成されている本発明の第1の実施の形態の通帳プリンタでは、次のような効果が得られる。
・フィードローラ24a(シャフト49)の回転偏心量を予め補正値として求めて偏心量記憶部22に記憶しておき、印字ヘッドギャップ検出時にその回転偏心量を加味して補正するので、加工並びに組立精度等で生じる回転偏心に影響されることなく、全ての通帳プリンタが同じ精度で、媒体の厚さを正確に検出できることとなる。これにより検出精度の向上が図れるとともに、加工精度の要求も低くて良いので、コストを下げて安価に提供することができる。
・原点位置検出手段を構成しているスリット板12とフォトセンサ11からフィードローラ24aの回転原点位置を検出し、その回転原点位置を基準としてフィードローラ24aの回転偏心量を記憶しているので、フィードローラ24aの回転位置に応じてフィードローラ24aの偏心量を順次調整することができる。これにより、精度の高い補正を行うことができる。
・センシングローラ25を、通帳1の搬送方向に対して垂直方向に回転運動する平行リンク28で支持しているので、通帳1の厚さが変化しても、センシングローラ25は通帳1の搬送方向へのズレを起こすこともなく、通帳1の厚さを正確に検知することができる。
・通帳1の厚さを、フォトセンサ13によりマスク16(ホームポジション)とマスク部26間の距離で検出し、次にマスク部26を基準としてにプラテン4を移動させるようにしているので、このプラテン4上に配置されている通帳1と印字ヘッド3の印字ワイヤ間のギャップLを最適なものに設定することができることとなる。
【0046】
(実施の形態2)
図9乃至図11は本発明による通帳プリンタの第2の実施の形態を示す図である。これらの図のうち、図9は上記通帳プリンタの機能ブロック図、図10、図11は印字ヘッド周辺の概略拡大図である。本実施の形態2における通帳プリンタの構成は、印字ヘッド3において、リボンプロテクタ55を保持するリボンプロテクタホルダ53aに、ホルダ機能と、印字ヘッド3とプラテン4とが接触したことを検知するプラテン接触検知部(或いは接触個所)53bとしての機能を併せ持つようにし、このプラテン接触検知部53bにプラテン4を離間させてギャップLoを作るようにしたものであり、最適なギャップLoを得る方法を手動調整方式から自動調整方式に変えて実現させるための構成である。
その他の構成は図2乃至図6と同じである。したがって同じ部材には同じ符号を付して重複した説明は省略する。
【0047】
本実施の形態2における通帳プリンタでは、印字ヘッド3とプラテン4とのギャップLoの最適値を求める調整の自動調整化を実現するものである。本実施の形態2では、制御部10の指示によりモータ18が駆動されてプラテン4が上昇してローラブラケット27のマスク部26で遮光されてから、プラテン4が接触検知部53bに接触するまでの回転パルス数を求める。そしてそのパルス数からローラブラケット27のマスク部26で遮光されてからプラテン4がプラテン接触検知部53bに接触するまでの距離が分かることになる。最適ギャップ値Loには、上記回転パルス数からギャップ値Loの距離に相当するパルス数をマイナスした回転パルス数ローラブラケット27のマスク部26で遮光されてから、プラテン4を上昇させることにより求められる。
【0048】
本実施の形態2において、制御部10で制御される要部動作の処理手順の例を種々のフローチャートを用いて説明する。本実施の形態2においては処理動作が「調整段階」、「プリンタの電源を入れたとき」、および「印字動作」に分けて実行されるため、以下の説明においては、各処理動作に分けて説明する。
【0049】
(1)調整段階の処理動作
図12は調整段階の処理動作を説明するフローチャートである。この調整段階の処理動作(以下、調整動作という)はプリンタの電源が投入されていて、その媒体厚さ検知装置の調整処理動作を行なうことによって実行される。この動作はプリンタの調整を行なう動作であるから、通帳1のような媒体はプリンタに挿入されておらず、媒体厚さ検知装置の各機能部分の調整を行なう処理動作が実行される。
【0050】
この調整動作が開始されると、先ずモータ17が駆動されてシャフト49に連結されたフィードローラ24aとスリット板12を回転させ、スリット板12のスリット12aをフォトセンサ11で検出した位置でフィードローラ24aを停止させ、この停止位置をフィードローラ24aの基準位置(ホームポジション)とする(ステップST121)。次に、プラテン4動作用のモータ18を駆動させてプラテン4を下降動作させ(ステップST122)、またフォトセンサ13aがマスク16aでオンした(図3、図4で見れば、フォトセンサ13aとマスク16aとが重なった状態)か否かをチェックする(ステップST123)。
【0051】
このチェック動作においてフォトセンサ13aがマスク16aでオンしていないときは、プラテン4の下降動作が継続され、上記フォトセンサ13aのチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13aがマスク16aでオンしたときは、プラテン4を停止させ(ステップST124)、次いで、こんどはモータ18を先の動作とは逆の方向へ回転するように駆動させてプラテン4を上昇運動させ(ステップST125)、フォトセンサ13aがマスク16aでオフした・・(図3、図4で見れば、フォトセンサ13aとマスク16aとの重なりが外れた状態)か否かをチェックする(ステップST126)。このチェック動作においてフォトセンサ13aがマスク16aでオフしていないときは、プラテン4の上昇動作が継続され、上記フォトセンサ13aのチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13aがマスク16aでオフしたときは、プラテン4を停止させることなくそのまま上昇動作を継続させ、今度はフォトセンサ13がマスク26でオンした(図3で見れば、フォトセンサ13とマスク26とが重なった状・・態)か否かをチェックする(ステップST127)。
【0052】
このチェック動作においてフォトセンサ13がマスク26でオンしていないときは、プラテン4の上昇動作が継続され、上記フォトセンサ13のチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13がマスク26でオンしたときは、その時点からモータ18の駆動パルスのカウントを開始する(ステップST128)。プラテン4はなおも上昇運動を継続するからこの運動中における次の処理として、プラテン4とリボンプロテクタホルダ53aのプラテン接触検知部53bとが接触したか否かを、両部材間の電気的な導通があったかどうかを検出することによりチェックする(ステップST129)。このチェック動作においてプラテン4とリボンプロテクタホルダ53aのプラテン接触検知部53bとが接触していないときは、プラテン4が上昇して接触を検出するまで繰り返しチェックを行なう一方、接触を検出したときはフォトセンサ13がマスク26でオンしモータ18の駆動パルスのカウントを開始した(上記ステップST128)時点からのパルス数(これをAパルスとする)を記憶する(ステップST130)。
【0053】
次に、スリット板14によるフォトセンサ15の信号が出力されているか否かをチェックし(ステップST131)、フォトセンサ15の信号が出力されている場合はこのチェック動作を繰り返す。他方、フォトセンサ15の信号が出力されなくなった場合はモータ18が脱調したと判断してフォトセンサ13がマスク26でオンしモータ18の駆動パルスのカウントを開始した(上記ステップST128)時点からのパルス数(これをBパルスとする)を記憶する(ステップST132)。次いで、プラテン4とリボンプロテクタホルダ53aのプラテン接触検知部53bとの接触した時点(上記ステップST129)からモータ18が脱調した時点(上記ステップST131)までのパルス数(これをC(C=B−A)パルスとする)を求めこの値を記憶する(ステップST133)とともに調整段階の動作を終了する。
【0054】
(2)プリンタの電源を入れたときの処理動作
図13および図14はプリンタの電源を入れたときの処理動作(以下、電源投入時動作という)を説明するフローチャートである。この電源投入時動作においては、電源投入により、プリンタとしては通帳1のような媒体を受入れる態勢に入る必要があるが、その前に、通帳1を受け入れるための前段階の動作が実行される。この電源投入時動作ではプラテン用モータ18の脱調パルス数の把握処理と、フィードローラ24aの偏心量検出とが行なわれる。
【0055】
(2−1)プラテン用モータ18の脱調パルス数の把握
図13はプラテン用モータ18の脱調パルス数を把握するための処理動作を説明するフローチャートである。この動作が開始されると、先ずモータ17が駆動されてシャフト49に連結されたフィードローラ24aとスリット板12を回転させ、スリット板12のスリット12aをフォトセンサ11で検出した位置でフィードローラ24aを停止させ、この停止位置をフィードローラ24aの基準位置(ホームポジション)とする(ステップST141)。次に、プラテン4動作用のモータ18を駆動させてプラテン4を下降動作させ(ステップST142)、またフォトセンサ13aがマスク16aでオンした(図3、図4で見れば、フォトセンサ13aとマスク16aとが重なった状態)か否かをチェックする(ステップST143)。
【0056】
このチェック動作においてフォトセンサ13aがマスク16aでオンしていないときは、プラテン4の下降動作が継続され、上記フォトセンサ13aのチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13aがマスク16aでオンしたときは、プラテン4を停止させ(ステップST144)、次いで、こんどはモータ18を先の動作とは逆の方向へ回転するように駆動させてプラテン4を上昇運動させ(ステップST145)、フォトセンサ13aがマスク16aでオフした・・(図3、図4で見れば、フォトセンサ13aとマスク16aとの重なりが外れた状態)か否かをチェックする(ステップST146)。このチェック動作においてフォトセンサ13aがマスク16aでオフしていないときは、プラテン4の上昇動作が継続され、上記フォトセンサ13aのチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13aがマスク16aでオフしたときは、プラテン4を停止させることなくそのまま上昇動作を継続させ、今度はフォトセンサ13がマスク26でオンした(図3で見れば、フォトセンサ13とマスク26とが重なった状・・態)か否かをチェックする(ステップST147)。
【0057】
このチェック動作においてフォトセンサ13がマスク26でオンしていないときは、プラテン4の上昇動作が継続され、上記フォトセンサ13のチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13がマスク26でオンしたときは、その時点からモータ18の駆動パルスのカウントを開始する(ステップST148)。次に、スリット板14によるフォトセンサ15の信号が出力されているか否かをチェックし(ステップST149)、フォトセンサ15の信号が出力されている場合はこのチェック動作を繰り返す。他方、フォトセンサ15の信号が出力されなくなった場合はモータ18が脱調したと判断してフォトセンサ13がマスク26でオンしモータ18の駆動パルスのカウントを開始した(上記ステップST148)時点からのパルス数(これをB’パルスとする)を記憶し(ステップST150)、プラテン用モータ18の脱調パルス数の把握動作を終了する。
【0058】
(2−2)フィードローラ24aの偏心量検出
図14はフィードローラ24aの偏心量を検出するための処理動作を説明するフローチャートである。この動作が開始されると、先ずモータ17が駆動されてシャフト49に連結されたフィードローラ24aとスリット板12を回転させ、スリット板12のスリット12aをフォトセンサ11で検出した位置でフィードローラ24aを停止させ、この停止位置をフィードローラ24aの基準位置(ホームポジション)とする(ステップST151)。次に、プラテン4動作用のモータ18を駆動させてプラテン4を下降動作させ(ステップST152)、またフォトセンサ13aがマスク16aでオンした(図3、図4で見れば、フォトセンサ13aとマスク16aとが重なった状態)か否かをチェックする(ステップST153)。
【0059】
このチェック動作においてフォトセンサ13aがマスク16aでオンしていないときは、プラテン4の下降動作が継続され、上記フォトセンサ13aのチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13aがマスク16aでオンしたときは、プラテン4を停止させ(ステップST154)、次いで、こんどはモータ18を先の動作とは逆の方向へ回転するように駆動させてプラテン4を上昇運動させ(ステップST155)、フォトセンサ13aがマスク16aでオフした・・(図3、図4で見れば、フォトセンサ13aとマスク16aとの重なりが外れた状態)か否かをチェックする(ステップST156)。このチェック動作においてフォトセンサ13aがマスク16aでオフしていないときは、プラテン4の上昇動作が継続され、上記フォトセンサ13aのチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13aがマスク16aでオフしたときは、プラテン4を停止させることなくそのまま上昇動作を継続させるとともに、その時点からモータ18の駆動パルスのカウントを開始する(ステップST157)。
【0060】
次に、フォトセンサ13がマスク26でオンした(図3で見れば、フォトセンサ13とマスク26とが重なった状態)か否かをチェックする(ステップST158)。このチェック動作においてフォトセンサ13がマスク26でオンしていないときは、プラテン4の上昇動作が継続され、上記フォトセンサ13のチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13がマスク26でオンしたときは、フォトセンサ13aがマスク16aでオフした(上記ステップST156)時点からのパルス数(これをDパルスとする)を記憶する(ステップST169)。次に、偏心検出が規定回数だけ終了したか否かがチェックされ(ステップST160)、規定回数だけ終了したならば、記憶したパルス数Dを基に基準位置とのパルス数の差から偏心補正値を求める(ステップST161)。また、上記ステップST160において、偏心検出が規定回数だけ終了していない場合は、フィードローラ24aを次の基準位置まで回転させた後、上記ステップST152の処理へと戻る。なお、上記ステップST160において、偏心検出が規定回数だけ終了したか否かがチェックされる理由は、この処理動作がフィードローラ24aの偏心量を検出することであり、フィードローラ24aの基準位置(すなわち、回転角度位置)をゼロ位置(出発点)からスタートして所定の角度間隔(例えば10°毎とか、30°毎というように)で刻み、それぞれの回転角度位置における偏心量を求める必要があるからである。
【0061】
(3)印字動作
図15は印字動作における処理動作を説明するフローチャートである。この印字動作が開始されると、先ず印字媒体である通帳1が搬送され、印字位置で停止される(ステップST171)。次に、搬送されてきた通帳1がフィードローラ24aに係合してこのフィードローラ24aを回転させるから、上記通帳1が停止した位置におけるフィードローラ24aの停止位置(回転が停止した角度位・・置)が検出される(ステップST172)。そして、上記フィードローラ24aの停止位置に対応する偏心補正量Dnが割り出される(ステップST173)。次に、プラテン4動作用のモータ18を駆動させてプラテン4を下降動作させ・・(ステップST174)、またフォトセンサ13aがマスク16aでオンしたか否かをチェックする(ステップST175)。
【0062】
このチェック動作においてフォトセンサ13aがマスク16aでオンしていないときは、プラテン4の下降動作が継続され、上記フォトセンサ13aのチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13aがマスク16aでオンしたときは、プラテン4を停止させ(ステップST176)、次いで、こんどはモータ18を先の動作とは逆の方向へ回転するように駆動させてプラテン4を上昇運動させる(ステップST177)。次に、フォトセンサ13がマスク26でオンしたか否かをチェックする(ステップST178)。このチェック動作においてフォトセンサ13がマスク26でオンしていないときは、プラテン4の上昇動作が継続され、上記フォトセンサ13のチェック動作も継続される。そして、フォトセンサ13がマスク26でオンしたときは、マスク26からEパルス数だけプラテン4をアップする(ステップST179)。ここで、E(パルス数)は、
E=B’−(C+F)
として求められる値である。また、Fは通帳1と印字ヘッド3との間のギャップLoに相当するモータ18の動作パルス数である。
【0063】
これにより、プラテン4は、プラテン用モータ18の脱調パルス数から得られる位置情報とフィードローラ24aの偏心量検出により得られた偏心補正値を基に印字を行なうのに最適な位置に設置される。プラテン4が最適な位置に設置された後は印字動作が行なわれる(ステップST180)。印字動作に際しては、制御部10の指示により印字ヘッド3が駆動され、実施の形態1と同様にしてスペース動作を行いつつ、その印字ヘッド3は予め上位装置より送られてきてプリンタのメモリ(図示してない)に蓄積されている印字データを、インクリボンを介して通帳1に順次印字する。そして、印字動作が終了したら通帳1が排出されて(ステップST181)印字動作を終了する。
【0064】
したがって、本実施の形態2における通帳プリンタでは、プラテン4が印字ヘッド3に当接検知基準部材53を介して当接すると電気信号を出力する構成とプラテン4が印字ヘッド3の当接検知基準部材53に当たり、スリット板14によるフォトセンサ15の信号が出力されなくなりモータ18の脱調を検出する構成にし、この当接した位置と脱調した位置との関係からプラテン4を印字ヘッド3と離反する方向に移動させて通帳1と印字ヘッド3との間のギャップLを作るようにしているので、実施の形態1で述べた効果に加えて、印字ヘッドギャップを自動的に設定できるという効果も期待できる。
【0065】
図17は、本発明の実施の形態2に係る印字部5の構成を示す概略正面図である。図17からも明らかなように、印字部5は、キャリッジ60を有する印字ヘッド3と、この印字ヘッド3とはキャリッジ60の部分で連結し当該印字ヘッド5の主走査方向への往復運動を案内するガイドシャフト61と、印字ヘッド5およびガイドシャフト61を支持する印字部シャーシ62とを備えている。また、プラテン4と印字部シャーシ62との間には両部材を電気的に結ぶリード線67が接続され、そのリード線67には電源68と、電流の流れを検知する電流検知手段69とが接続されている。
【0066】
この第2の実施の形態の方法によれば、プラテン4が印字ヘッド3に当接すると両部材間が電気的に導通する。この電流のオン/オフを監視することによりプラテン4の印字ヘッド3への当接が検知されるので、より正確に検知することができる。なお、この電流導通による当接検知方法において、プラテン4に当接する印字ヘッド3の部分を当該印字ヘッド3の先端部、すなわち当接検知基準部材53の先端部分とすると、この当接検知基準部材53に取り付けたリボンプロテクタ55が当接動作時の衝撃、或いは当接動作の繰り返しにより変形し、プラテン接触検知部53bより先にプラテン4に当接してしまい、当接位置が正確に検出されないことがある。これを防ぐために、本実施の形態では、プラテン4のプラテン接触検知部53bが当接するところ以外の部分が当接しないように、しかも印字に関係しない左右の部分に凹部70、71を設ける。図18は本実施の形態2における通帳プリンタのプラテン4とその移動手段の周辺構造を示す拡大斜視図であり、図4に示した構成の変形例である。この図18に示すように、凹部70、71をプラテン4の左右両端部分に設けることにより、動作モードを変えて印字ヘッド3とプラテン4の左右平行度が正確に確保されているかを確認することも可能になる。
【0067】
かかる構成を有する印字部5において、プラテン4が印字ヘッド3に当接したことを検知する動作について説明する。この第2の実施の形態では、上記当接検知は印字ヘッド3の往復運動の左端部と右端部において実行される。図17では印字ヘッド3は往復運動の左端位置にある。この位置でプラテン4が上昇せしめられると、プラテン接触検知部53bとプラテン4の表面に当接接触する。印字ヘッド3全体、ガイドシャフト61および印字部シャーシ62がすべて金属で形成されていれば、上記当接接触によりプラテンと印字部5とが電気的に接続し、リード線67に電流が流れるから、この電流は電流検知手段69によって検知され、プラテン4が印字ヘッド3に当接したことが検知される。この動作の間におけるプラテン4の移動量はフォトセンサ15により検出される。
【0068】
次に、印字ヘッド3は往復運動の右端位置に移動せしめられる。この位置でプラテン4が上昇せしめられると、プラテン接触検知部53bとプラテン4の表面に当接接触する。上記当接接触によりプラテンと印字部5とが電気的に接続し、リード線67に電流が流れるから、この電流は電流検知手段69によって検知され、プラテン4が印字ヘッド3に当接したことが検知される。この動作の間におけるプラテン4の移動量もまたフォトセンサ15により検出される。以上の2回のプラテン4、印字ヘッド3間の当接検知において、1回目と2回目とでフォトセンサ15により検出されたプラテン4の移動量が一致すればプラテンは水平に設置されて正しく上昇運動したことが判定される。他方、1回目と2回目とでフォトセンサ15により検出されたプラテン4の移動量が不一致であり、且つその差が大きければプラテン4は印字ヘッド3と左右方向の平行度が確保されていないと判定される。
【0069】
なお、上記の印字部5の構成は、印字ヘッド3全体、ガイドシャフト61および印字部シャーシ62がすべて金属で形成されていることを前提にしている。これに対して印字部シャーシ62が樹脂製であるとか、キャリッジ60とガイドシャフト61との係合部に設けられた軸受けが無給油タイプの樹脂製である場合は、上記樹脂が絶縁体であるため、何らかの対策が必要になる。この場合に備えて、本実施の形態2においては、キャリッジ60の左側端部に第1の可動接点63が設けられる一方、このキャリッジ60の右側端部に第2の可動接点64が設けられている。また印字部シャーシ62の、上記第1の可動接点63に対応する部位には第1の固定接点65が設けられる一方、上記第2の可動接点64に対応する部位には第2の固定接点66が設けられている。そして、リード線67は、印字部シャーシ62側においては、第1固定接点65および/または第2の固定接点66に接続されている。
【0070】
このように構成することにより、印字部シャーシ62が樹脂製であったり、或いはキャリッジ60とガイドシャフト61との係合部に設けられた軸受けが無給油タイプの樹脂製であっても、プラテン4が印字ヘッド3に当接したときに両部材間が電気的に導通せしめられるから、プラテン4と印字ヘッド3との当接を検知することができる。
【0071】
(実施の形態3)
図19は、本発明の実施の形態3として印字ヘッド3に温度検出手段としてのサーミスタを設けた例を示す概略図である。この実施の形態においては、印字ヘッド3の内部において、印字ワイヤ(ドットピン)駆動用のコイル75に隣接する部位にサーミスタ76が設けられている。このサーミスタ76は、電気的に動作し得るように、電源アースおよび制御部に接続されている。また、印字ヘッド3の内部ではサーミスタ76の電源アース側の一端が印字ヘッド本体に接続されており、プラテン4とプラテン接触検知部53bが電気的に接続し、印字ヘッド本体に接続されているリード線を電流が流れることにより、制御部が、両部材が当接したことを検知するようになっている。
【0072】
このような構成にすることにより、新たにリード線を追加することなく、電気的接続の信頼性を高めることが可能となる。
【0073】
なお、本発明の実施の形態1乃至実施の形態3の媒体厚検知機構20において、平行リンク28とセンシングブラケット23及びセンシングローラ25の構造を、図16(a),(b)に示すように、通帳の厚さが大きくなるに従って平行リンク28の回転量が増え、その回転に比例させてフィードローラ24aの中心を通る垂直線51とセンシングローラ25の中心を通る垂直線52とが前後方向でズレるように構成しておくと、媒体厚検出手段は通帳1の厚さが実際に増加して検出される量よりも薄くなる状態にして検出することができる。これにより、通帳1の厚さが大きくなると、紙と紙との間に空気が入ったり等して実際の厚みよりも大きく検出されるためで、これを補正することができる。なお、図16の(・・a)は通帳1が薄い場合で、垂直線51と垂直線52は互いに重なり合った状態にある。図16の(b)は通帳1が厚い場合で、垂直線51に対して垂直線52が通帳1の搬送方向にズレた状態にあり、この状態ではセンシングローラ25は実際の通帳1の厚さよりも薄い通帳として検出する。
【0074】
なお、上記実施の形態では、本発明によるプリンタを銀行等の金融機関で使用される通帳プリンタに適用した場合について説明してきたが、それ以外のタイプのプリンタ、すなわち或る程度厚みを有する記録媒体に対して印字ヘッド動作を行なうプリンタにも本発明を適用することは可能である。
【0075】
なお、本発明の実施の形態1及び実施の形態2における印字ヘッドギャップの補正方法において、印字動作することにより、印字ヘッド3が温度上昇し、印字ヘッド3のノーズやヘッドキャリッジBが温度変化で熱膨張して結果的に印字ギャップLが狭くなる関係をあらかじめ温度補正値として記憶させておく。
そして、印字動作のときは、印字ヘッド3の温度を検出して検出結果から温度補正値を求める。そして、プラテン4を印字を行なうに最適の位置にアップさせるとき、その温度補正値を加味してアップさせることにより、簡単な構造で精度のよい印字ギャップLを確保することができる。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は上記実施の形態より明らかなように、フィードローラの偏心量を予め補正値として求めて偏心量記憶部に記憶しておき、通帳の厚さ検出時にその回転偏心量を加味して補正するので、加工並びに組立精度で生じる回転偏心に等に影響されることなく、全ての通帳プリンタが同じ精度で、媒体の厚さを正確に検出できることとなる。これにより検出精度の向上が図れるとともに、加工精度の要求も低くて良いので、コストを下げて安価に提供することができるというきわめて優れた効果を有する通帳プリンタを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプリンタを例えば銀行等の金融機関で使用される通帳プリンタに適用した第1の実施の形態の機能ブロック図
【図2】本実施の形態1における通帳プリンタの概略構成を示す側面図
【図3】本実施の形態1における通帳プリンタの印字ヘッド周辺の拡大図
【図4】本実施の形態1における通帳プリンタのプラテンと移動手段の周辺構造を示す拡大斜視図
【図5】本実施の形態1における通帳プリンタのプラテンと移動手段の周辺構造を示す拡大平面図
【図6】本実施の形態1における通帳プリンタの部分拡大図
【図7】本実施の形態1における通帳プリンタの一変形例を示す部分拡大図
【図8】本実施の形態1における通帳プリンタの要部動作の一例を示すフローチャート
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る通帳プリンタの機能ブロック図
【図10】本実施の形態2における通帳プリンタの概略構成を示す側面図
【図11】本実施の形態2における通帳プリンタの印字ヘッド周辺の拡大図
【図12】本実施の形態2における通帳プリンタの要部動作のうち調整段階の処理動作を説明するフローチャート
【図13】本実施の形態2における通帳プリンタの要部動作のうち、プリンタの電源を入れたときにおいてプラテン用モータの脱調パルス数を把握するための処理動作を説明するフローチャート
【図14】本実施の形態2における通帳プリンタの要部動作のうち、プリンタの電源を入れたときにおいてフィードローラの偏心量を検出するための処理動作を説明するフローチャート
【図15】本実施の形態2における通帳プリンタの要部動作のうち印字動作における処理動作を説明するフローチャート
【図16】媒体厚検知機構の一変形例を説明する図
【図17】本発明の実施の形態2に係るプリンタの印字部の構成を示す概略正面図
【図18】本実施の形態2における通帳プリンタのプラテンと移動手段の周辺構造を示す拡大斜視図
【図19】本発明の実施の形態3として印字ヘッドにサーミスタを設けた例を示す概略図
【符号の説明】
1 記録媒体(通帳)
2 媒体搬送路
3 印字ヘッド
4 プラテン
5 印字部
10 制御部
11、13、15 フォトセンサ
12、14 スリット板
14a スリット
16 マスク
17、18 モータ
20 媒体厚検知機構
21 通帳厚さ検出部
22 偏心量記憶部
23 リボンプロテクタブラケット
24 媒体搬送ローラ
24a フィードローラ
24b 従動ローラ
25 センシングローラ
26 マスク部
27 ローラブラケット
28 平行リンク
29 センシングブラケット
30 トーションバネ
31a,31b 枢軸
32 移動手段
46、55 ガイド部材
46a 当接部
46c 最大径部分
53 当接検知基準部材(リボンプロテクタブラケット)
53a リボンプロテクタホルダ
53b 接触検知部
55 リボンプロテクタ
60 キャリッジ
61 ガイドシャフト
62 印字部シャーシ
63 第1の可動接点
64 第2の可動接点
65 第1の固定接点
66 第2の固定接点66
67 リード線
68 電源
69 電流検知手段
70、71 逃げ凹部
76 サーミスタ

Claims (19)

  1. 媒体を搬送するフィードローラと、
    媒体搬送路を隔てた位置から前記媒体を介して前記フィードローラに圧接し、前記媒体の厚さに応じて位置が変わるセンシングローラと、
    前記フィードローラを前記媒体の送り方向へ回転させるフィードローラ回転駆動手段と、
    前記フィードローラの回転位置を検出するフィードローラ回転位置検出手段と、
    前記フィードローラの回転偏心量を前記フィードローラ回転位置検出手段により検出された回転位置に対応させて記憶している記憶手段と、
    前記フィードローラの回転偏心量を用いて前記媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段と、
    を備えたことを特徴とするプリンタの媒体厚検知装置。
  2. 前記フィードローラ回転駆動手段に前記フィードローラを間欠的に回転させるステッピングモータを設けているとともに、前記フィードローラ回転位置検出手段に前記フィードローラの回転原点位置を検出するための原点位置検出手段を設け、かつ前記記憶手段に前記回転原点位置を基準として前記フィードローラの回転偏心量を記憶していることを特徴とする請求項1記載のプリンタの媒体厚検知装置。
  3. 媒体を搬送するフィードローラと、
    媒体搬送路を隔てた位置から前記媒体を介して前記フィードローラに圧接し前記媒体の厚さを検知するセンシングローラと、
    前記センシングローラをマウントしマスク部を有するローラブラケットと、
    前記ローラブラケットを支持し前記媒体の搬送方向に対して垂直方向に回転運動する平行リンクと、
    前記平行リンクを支持するセンシングブラケットと、
    前記センシングローラを前記フィードローラに圧接させる弾性部材と、
    前記フィードローラの回転偏心量を記憶している記憶手段と、
    前記マスク部を検出し、該マスク部を検出した位置に前記フィードローラの回転偏心量を加味して前記媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段と、
    を備えたことを特徴とするプリンタの媒体厚検知装置。
  4. 印字ワイヤによりインクリボンを介して媒体に印字を行う印字ヘッドと、
    前記印字ヘッドに対向させたプラテンと、
    前記プラテンを前記印字ヘッドに対して接近、離反する方向に移動可能に支持する移動手段と、
    前記媒体を搬送するフィードローラと、
    前記フィードローラを前記媒体の送り方向へ回転させるフィードローラ回転駆動手段と、
    前記フィードローラの回転位置を検出するフィードローラ回転位置検出手段と、
    前記フィードローラの回転偏心量を回転位置毎に記憶している記憶手段と、
    前記媒体搬送路を隔てた位置から前記媒体を介してフィードローラに圧接し、前記媒体の厚さを検知するセンシングローラと、
    前記センシングローラをマウントしマスク部を有するローラブラケットと、
    前記ローラブラケットを支持し前記媒体の搬送方向に対して垂直方向に回転運動する平行リンクと、
    前記平行リンクを支持するセンシングブラケットと、
    前記センシングローラを前記フィードローラに圧接させるトーションバネと、
    前記マスク部を検出し、該マスク部を検出した位置に前記フィードローラの回転偏心量を加味して前記媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段とを備え、
    前記移動手段は前記媒体厚検出手段により検出された前記媒体の厚さに応じて前記プラテンを前記印字ヘッドに対して位置決めすることを特徴とするプリンタ。
  5. 前記平行リンクを、前記移動手段による前記プラテンの移動が、前記媒体の厚さが大きくなるに従って、前記媒体厚検出手段により実際に検出される厚さよりも少ない隙間として検出できるようにして設けてなることを特徴とする請求項4記載のプリンタ。
  6. 前記フィードローラ回転駆動手段は前記フィードローラを間欠的に回転させるステッピングモータを備えるとともに、前記フィードローラ回転位置検出手段は前記フィードローラの回転原点位置を検出するための原点位置検出手段を備え、前記記憶手段は前記回転原点位置を基準として前記フィードモータが間欠的に回転した位置に前記フィードローラの回転偏心量を対応させて記憶していることを特徴とする請求項4記載のプリンタ。
  7. 前記プラテンはホームポジションを有し、前記ホームポジションには前記センサにより検出されるホームポジション用マスク部を設けたことを特徴とする請求4から6のいずれかに記載のプリンタ。
  8. 前記プラテンと前記移動手段との間には、前記プラテンの移動を案内するガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項4記載のプリンタ。
  9. 前記ガイド部材は、前記プラテンの両端部にそれぞれ設けられており、一方のガイド部材は対応するガイド溝に対して移動可能に嵌合し、他方のガイド部材は異形状の断面を有し、対応するガイド溝に対して前記ガイド部材の一部を前記ガイド溝の内面に当接して前記ガイド溝に係合していることを特徴とする請求項8記載のプリンタ。
  10. 媒体を搬送するフィードローラと媒体搬送路を隔てた位置から前記媒体を介して前記フィードローラに圧接し、前記媒体の厚さに応じて位置が変わるセンシングローラと、
    前記フィードローラの回転偏心量を回転位置毎に記憶している記憶手段と、
    前記フィードローラに対する前記センシングローラの位置の検出を行うとともに前記記憶手段に記憶されている前記フィードローラの回転偏心量を加味して前記媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段と、
    印字ワイヤによりインクリボンを介して前記媒体に印字を行う印字ヘッドと、
    前記印字ヘッドに対向させたプラテンと、
    前記プラテンを前記印字ヘッドに対して接近、離反するように移動させる移動手段と、
    前記印字ヘッドに対して前記プラテンが当接したとき当接を検出する当接検出手段と、
    前記印字ヘッドに対して前記プラテンが離れている距離の情報を出力する位置情報出力手段と、
    前記移動手段が前記プラテンを移動させるとき、前記媒体厚検出手段の厚み量に比例して前記移動手段による移動を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするプリンタ。
  11. 前記当接検出手段は、前記印字ヘッドに対して前記プラテンが当接すると電気信号を出力することを特徴とする請求項10記載のプリンタ。
  12. 前記プラテンおよび前記印字ヘッドは導電材料で形成され、前記プラテンと前記印字ヘッドに電位が与えられ、前記プラテンが前記印字ヘッドに当接すると前記プラテンと前記印字ヘッドとの間に電流が流れるようにし、この電流の検出により前記プラテンと前記印字ヘッドの当接を検知して電気信号を出力することを特徴とする請求11記載のプリンタ。
  13. 前記プラテンには、前記印字ヘッドとの当接に際して、当該印字ヘッドの先端部に対する凹部が設けられていることを特徴とする請求項12記載のプリンタ。
  14. 前記凹部は、前記プラテンの両端に設けられていることを特徴とする請求項13記載のプリンタ。
  15. ガイドシャフトに沿って往復移動するキャリッジに支持された印字ヘッドと、導電材料で形成された前記キャリッジと、前記キャリッジの両側部に可動接点を設け、本体側の前記可動接点に対応する部位に固定接点を設け、前記キャリッジの左右に往復移動により前記可動接点と前記固定接点とが接触し、電気的に導通することを特徴とする請求項12記載のプリンタ。
  16. 前記プラテンを移動させる駆動手段と、この駆動手段の回転軸に取り付けられたプラテンと、周縁部に複数のスリットが一定間隔で設けられたスリットセンサとが設けられ、前記プラテンと前記スリットセンサとを連結し、前記印字ヘッドにプラテンが当たって停止したことを検出することを特徴とする請求項10記載のプリンタ。
  17. 前記記憶手段は印字ヘッドにプラテンが接触してからプラテンモータの停止を検出するまでのプラテンモータの回転パルス数を記憶することを特徴とする請求項10記載のプリンタ。
  18. 印字ヘッド内部に温度検出手段を設け、温度によって印字ヘッドギャップを補正することを特徴とする請求項10記載のプリンタ。
  19. 前記プラテンおよび前記印字ヘッドは導電材料で形成され、印字ヘッドと本体側との電気的導通を確保するため温度検出手段の片側端子を印字ヘッド本体に接続することを特徴とする請求項18記載のプリンタ。
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JP2012158036A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Brother Industries Ltd 記録装置

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