JP2004223068A - 組立式椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート材であるが丈夫で、両面座ることのできる組立式椅子を提供すること。
【解決手段】シート材を型抜きして作られる型紙1により組み立てられる三角柱状の組立式椅子40であって、周壁部を形成する3枚以上の周壁片2と、周壁片2の連接方向に平行な上辺に連接される座面片5と、周壁片2の下辺に連接される底面片6と、座面片5の外側斜辺に連接される嵌合片7と、底面片6の外側斜辺に連接される嵌合片8と、周壁片2の連接する方向の両端側に連接される第1の支持片、第2の支持片及び第3の支持片とから構成され、各連接部分において折り曲げることにより、丈夫なモノコック構造であり、両面座ることのできる組立式椅子40を形成することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】シート材を型抜きして作られる型紙1により組み立てられる三角柱状の組立式椅子40であって、周壁部を形成する3枚以上の周壁片2と、周壁片2の連接方向に平行な上辺に連接される座面片5と、周壁片2の下辺に連接される底面片6と、座面片5の外側斜辺に連接される嵌合片7と、底面片6の外側斜辺に連接される嵌合片8と、周壁片2の連接する方向の両端側に連接される第1の支持片、第2の支持片及び第3の支持片とから構成され、各連接部分において折り曲げることにより、丈夫なモノコック構造であり、両面座ることのできる組立式椅子40を形成することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組立式椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンサート会場やイベント会場のような野外の会場においてイベントを開催する場合は、通常主催者側は来場者が座る席を確保するため、金属製の折り畳み式椅子を用意していた。しかし、金属製の折り畳み式椅子は、折り畳めること、また持ち運びに便利である反面、金属製のフレームで構成されているため、重量が重くなる等の理由から、最近では段ボールを折り曲げて三角柱以上の角柱からなる組立可能な椅子も開発され、利用されている(例えば、特許文献1参照)。段ボール製組立椅子は軽く持ち運びに便利で、場合によっては使い捨てもできるという利点がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−237832号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の段ボール製組立椅子においては、座面が片方のみにしか形成されておらず、直接地面と接触するのは地面に垂直に降り立った段ボールの端部のみであるため、椅子に重量が加わると不安定となり、損傷しやすい等の問題点があった。また、座面を構成する片の真下に柱を構成する片が垂直に組み合わさっているので、椅子にかかる外力が分散せず、座面と柱の組み合わせ部分に負荷が集中してかかるなど、椅子の構造に基づく問題点もあった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、シート材から組み立てられ、丈夫で、両面座ることのできる機能を備えた組立椅子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の組立式椅子は一枚のシート材を折り曲げて三角柱以上の角柱に組立可能な椅子であって、一枚のシート材を折り曲げて三角柱以上の角柱に組立可能な椅子であって、組立時に周壁となる方形状の周壁片が横一列に三枚以上連接されて構成された周壁部と、前記周壁片の各上辺に各々連接され、折り曲げられて、椅子の座面となる三角形の座面片と、前記周壁片の各下辺に各々連接され、折り曲げられて、椅子の底面となる三角形の底面片と、当該座面片及び当該底面片の各斜辺に各々連接され、先端部に向かって幅が狭くなるように形成され、組立時に椅子の内側に折り曲げられる嵌合片と、当該嵌合片の各先端部に設けられた嵌合溝と、前記周壁部の前記周壁片の連接方向の両端部に各々連接された第一の支持片と、当該第一の支持片の前記周壁部と連接する一端部と反対側の他端部に連接された第二の支持片と、当該第二の支持片の前記第一の支持片と連接する一端部と反対側の他端部に連接された第三の支持片とを備え、前記第一の支持片、前記第二の支持片及び前記第三の支持片は、各連接部分で折り曲げられて椅子の内側に各々三角柱を形成し、前記座面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片と前記底面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片とが互いに折り曲げられ、対向する各嵌合片の前記嵌合溝が互いに咬み合うことを特徴とする構成となっている。
【0007】
この構成の組立式椅子は、図1の型紙1を以下の順に折り曲げて組み立てられる。まず、第1の支持片3aを折り曲げ線18で谷折りし、さらに第2の支持片3bを折り曲げ線17aで谷折りする。その際に、図2に示すように辺35a及び辺35bが断裁された凹部片9aの中央の折り曲げ線17bを山折りに、折り曲げ線36a及び36bを谷折りし、図2及び図3に示す凹部45を形成する。さらに第3の支持片3cを折り曲げ線16で谷折りする。そこで、第3の支持片3cの面を周壁片2aの面に当接させ、第1の支持片3aと第2の支持片3bと第3の支持片3cとで三角柱を形成する。また、同様に、第1の支持片3dを折り曲げ線20で谷折りし、さらに第2の支持片3eを折り曲げ線21aで谷折りする。その際に、辺37a及び辺37bが断裁された凹部片9bの中央の折り曲げ線21bを山折りに、折り曲げ線38c及び38dを谷折りし、図2及び図3に示す凹部46を形成する。さらに第3の支持片3cを折り曲げ線22で谷折りする。そこで、第3の支持片3fの面を周壁片2cの面に当接させ、第1の支持片3dと第2の支持片3eと第3の支持片3fとで三角柱を形成する。次に、座面片5a、5b、5cを折り曲げ線15aで谷折りして座面を形成する。また、底面片6a、6b及び6cを折り曲げ線15bで谷折りして底面を形成する。さらに、嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fを折り曲げ線23、24、25、26、27及び28で谷折りする。また、嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fを折り曲げ線29、30、31、32、33及び34で谷折りする。その際に、各々の先端部は重なり合い、嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11cと嵌合溝12c、嵌合溝11dと嵌合溝12d、嵌合溝11eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fをそれぞれ嵌合させて、固定する。こうして、図4に示す三角柱ユニット42、43及び44が形成される。そして、三角柱ユニット42、43及び44を折り曲げ線19a及び19bで谷折りし、図5に示すように三角柱ユニット42と三角柱ユニット44に設けられた留め具14を紐等で縛ることにより、三角柱ユニット42と三角柱ユニット44を固定する。以上の方法により、組立式椅子40が組み立てられる。
【0008】
請求項2に記載の組立式椅子は、請求項1に記載の組立式椅子の構成に加え、椅子の内側に形成された前記各三角柱には、前記座面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片の前記嵌合溝と、前記底面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片の前記嵌合溝との嵌合部分が退避できる凹部が形成されていることを特徴とする構成となっている。
【0009】
この構成の組立式椅子では、請求項1に記載の発明の作用に加え、椅子の内側に形成された三角柱には、座面片の各斜辺から各々連接された嵌合片の嵌合溝と底面片から各々連接された嵌合片の嵌合溝との嵌合部分が退避できる凹部が形成されているので、各接合面を隙間なく密着することができる。
【0010】
請求項3に記載の組立式椅子は、請求項1又は2に記載の組立式椅子の構成に加え、前記周壁部の両端部を形成する各前記周壁片において、前記第一の支持片に連接する一端部の近傍には留め具がそれぞれ設けられ、組立時に対向する当該留め具を紐等で縛ることにより、対向する前記周壁片が固定されることを特徴とする構成となっている。
【0011】
この構成の組立式椅子では、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、折り曲げられて対向する周壁片に設けられた留め具を紐等で互いに縛ることにより、周壁片同士をしっかり固定することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。図面において、図1は組立式椅子40の展開図であり、図2は組立式椅子40の一部を展開した斜視図である。図3は組立式椅子40の一部を展開した斜視図であり、図4は組立式椅子40を三角柱ユニット42、43及び44に展開した斜視図である。図5は本発明の組立式椅子40の実施例を示す斜視図である。図1に示す型紙1は、シート材を周知のトムソン型抜き法で加工して形成される。トムソン型抜き法は、プレス金型に比べてコストが低く、型の製作日数も短い上に量産が可能である。
【0013】
まず、図1に示す周壁片2a、2b及び2cについて説明する。周壁片2a、2b及び2cはそれぞれが縦40cm、横33cmの方形の一種である長方形の部材であり、図5に示す三角柱状の組立式椅子40の外側周壁部を構成する。各周壁片2a、2b及び2cは長辺を接して各々横一列に連接されており、それらが各連接部分(折り曲げ線19a、19b)において折り曲げ可能となっている。
【0014】
次に、図1に示す座面片5a、5b及び5cについて説明する。座面片5a、5b及び5cはそれぞれが高さ9.5cm、底辺33cmの略三角形であり、図5の組立式椅子40の座面部を構成する。座面片5a、5b及び5cは、周壁片2a、2b及び2cの連接方向に平行な各上辺(短辺)に各々連接されている。そして、それらは各連接部分(折り曲げ線15a)において折り曲げ可能となっている。
【0015】
次に、図1に示す底面片6a、6b及び6cについて説明する。底面片6a、6b及び6cはそれぞれが高さ9.5cm、底辺33cmの略三角形であり、図5の組立式椅子40の底面部を構成する。底面片6a、6b及び6cは周壁片2a、2b及び2cの連接する方向に平行な各下辺(短辺)に各々連接されている。そして、それらは各連接部分(折り曲げ線15b)において折り曲げ可能となっている。
【0016】
次に、図1に示す嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fについて説明する。嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fは略三角形であり、周壁片2a、2b及び2cの各上辺に連接された座面片5a、5b及び5cの各斜辺に各々連接されている。そして、各連接部分(折り曲げ線23〜28)において折り曲げ可能となっている。
【0017】
次に、図1に示す嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fについて説明する。嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fは略三角形であり、周壁片2a、2b及び2cの各下辺に連接された底面片6a、6b及び6cの各斜辺に各々連接されている。そして、それらが各連接部分(折り曲げ線29〜34)において折り曲げ可能となっている。
【0018】
また、嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fと嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fは互いに折り曲げられた時に、それぞれの先端部が互いに対向する位置にある。後述するように、これらは組立時に組立式椅子40の内側に互いに折り曲げられ、各々対向する嵌合片7aと嵌合片8a、嵌合片7bと嵌合片8b、嵌合片7cと嵌合片8c、嵌合片7dと嵌合片8d、嵌合片7eと嵌合片8e、嵌合片7fと嵌合片8fは、各先端部が互いに重なるようになっている。
【0019】
さらに、嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fと嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fの各先端部には、折り曲げられて対向する各先端部が重なって、嵌合するためのスリット状の嵌合する溝が設けられている。嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fの先端部には嵌合溝11a、11b、11c、11d、11e及び11fが、嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fの先端部には嵌合溝12a、12b、12c、12d、12e及び12fがそれぞれ設けられている。これらは、組立時に嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11cと嵌合溝12c、嵌合溝11dと嵌合溝12d、嵌合溝11eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fが互いにそれぞれ対向し、咬み合うようになっている。
【0020】
次に、第1の支持片3a及び3d、第2の支持片3b及び3e、第3の支持片3c及び3fについて説明する。第1の支持片3a及び3dと第2の支持片3b及び3eは縦40cm、横18cmの略方形である。第3の支持片3c及び3cは縦40cm、横18cmの略方形である。まず、第1の支持片3aは、周壁片2a、2b及び2cの連接方向の一端部である周壁片2aに連接されている。さらに、第2の支持片3bは、第1の支持片3aの周壁片2aと連接する一端部と反対側の他端部に連接されている。さらに、第3の支持片3cは、第2の支持片3bの第1の支持片3aと連接する一端部と反対側の他端部に連接されている。そして各連接部分(折り曲げ線16、17a、18)において折り曲げ可能となっている。第1の支持片3a、第2の支持片3b、第3の支持片3cは、椅子の内側に折り曲げられて三角柱を形成することにより、組立式椅子40の中心軸となる嵌合片7aと7b及び嵌合片8aと8bを内側から補強する補強部材となる。
【0021】
また、周壁片2aとは反対側の他端部である周壁片2cには上記と同様に、第1の支持片3dが連接されている。さらに、第2の支持片3eは、第1の支持片3dの周壁片2cと連接する一端部と反対側の他端部に連接されている。さらに、第3の支持片3fは、第2の支持片3eの第1の支持片3dと連接する一端部と反対側の他端部に連接されている。そして各連接部分(折り曲げ線20、21a、22)において折り曲げ可能となっている。第1の支持片3d、第2の支持片3e、第3の支持片3fは、椅子の内側に折り曲げられて、同じく図2に示す三角柱を形成することにより、組立式椅子40の中心軸となる嵌合片7eと7f、嵌合片8eと8fを内側から補強する補強部材となる。
【0022】
次に、凹部片9a及び9bについて説明する。凹部片9a及び9bは、第1の支持片3a及び3d、第2の支持片3b及び3e、第3の支持片3c及び3fが折り曲げられ、組立式椅子40の内側にできる三角柱を形成し、凹部45及び46を構成する。凹部45及び46は、嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11cと嵌合溝12c、嵌合溝11dと嵌合溝12d、嵌合溝12eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fが各々咬み合う嵌合部分を退避させることができる。まず、凹部片9aは縦16cm、横22cmの略方形で、周壁片2aに連接された第1の支持片3aとさらに連接された第2の支持片3bを跨ぐように、かつ中央に設けられている。また、凹部片9aは、その中心線(折り曲げ線17b)において折り曲げ可能となっている。さらに、折り曲げ線17bと直交する辺35a及び35bは断裁されている。また、凹部片9bも同様に縦16cm、横22cmの略方形で、周壁片2cに連接された第1の支持片3dとさらに連接された第2の支持片3eとを跨ぐように、かつ中央に設けられている。また、凹部片9bは、その中心線(折り曲げ線21b)において折り曲げ可能となっている。さらに、折り曲げ線21bと直交する辺37a及び37bは断裁されている。
【0023】
次に周壁片2a及び2cに設けられる嵌合孔13a、13b、13c、13d及び留め具14について説明する。嵌合孔13a及び13bは、周壁部の両端の一端部を形成する周壁片2aにおいて、第1の支持片3aに連接する一端部の近傍の上下部分に各々設けられている。また、嵌合孔13c及び13dは、周壁部の両端の他端部を形成する周壁片2cにおいて、第1の支持片3dに連接する一端部の近傍の上下部分に各々設けられている。これらは、型紙1の組立時に、周壁片2aと2cとが折り曲げ線19a及び19bにおいて互いに折り曲げられ、対向する各端部を固定するための留め具14を取り付ける箇所となる。
【0024】
さらに、周壁片2aに設けられた嵌合孔13a及び13bには、図2に示す略円形状の留め具14を、周壁片2aの表面及び裏面から周壁片2aを挟み込むように当接し、それぞれの中心部において金具10を取り付けて固定する。また、周壁片2cに設けられた嵌合孔13c及び13dにも、同様に略円形状の留め具14を、周壁片2cの表面及び裏面から周壁片2cを挟み込むように当接し、それぞれの中心部に金具10を取り付けて固定する。これらは後述するように、組立時に周壁片2a、2cの表側に固定されている留め具14を紐等で互いを縛ることにより、周壁片2a及び2cが固定されるようになっている。
【0025】
以下、図1に示す型紙1による組立式椅子40の組立方法について図1、図2、図3、図4及び図5を用いて説明する。まず、第1の支持片3aと第2の支持片3bの連接する折り曲げ線17aを谷折りする。その際に、図2に示すように、凹部片9aの折り曲げ線17bは山折りに、折り曲げ線36aと36bは谷折りし、凹部片9aを山形に立てて、凹部45を形成する。次いで、第1の支持片3aを折り曲げ線18のところで谷折りし、さらに第3の支持片3cを折り曲げ線16のところで谷折りする。さらに、第3の支持片3cを周壁片2aに当接させることにより、第1の支持片3aと第2の支持片3bと第3の支持片3cとを各側面とした三角柱が形成される。この三角柱の第1の支持片3aと第2の支持片3bとの略中央には、凹部片9aからなる凹部45が形成される。
【0026】
また、同様にして、第1の支持片3dと第2の支持片3dとの連接する折り曲げ線21aを谷折りする。その際に、凹部片9bの折り曲げ線21bは山折りに、折り曲げ線38cと38dは谷折りし、凹部片9bを山形に立てる。次いで、第1の支持片3dを折り曲げ線20のところで谷折りし、さらに第3の支持片3cを折り曲げ線22のところで谷折りする。さらに、第3の支持片3fを周壁片2cに当接させることにより、図2に示すように第1の支持片3dと第2の支持片3eと第3の支持片3fとを各側面とした三角柱が形成される。この三角柱の第1の支持片3dと第2の支持片3eとの略中央には、凹部片9bからなる凹部46が形成される。
【0027】
次に、型紙1の周壁片2a、2b及び2cの各上辺に各々連接された座面片5a、5b及び5cを折り曲げ線15aにおいて、周壁片2a、2b及び2cに対して略直角方向にそれぞれ谷折りして座面を形成する。また底面片6a、6b及び6cも同様に、周壁片2a、2b及び2cに対して略直角方向にそれぞれ谷折りして底面を形成する。
【0028】
次に、座面片5a、5b及び5cの各斜辺に連接された嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fを、折り曲げ線23〜28において、周壁片2a、2b及び2cの面と平行になるように谷折りする。同様に、底面片6a、6b及び6cの各斜辺に連接された嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fを、折り曲げ線29〜34において、周壁片2a、2b及び2cの面と平行になるように谷折りする。そして、嵌合片7aと嵌合片8a、嵌合片7bと嵌合片8b、嵌合片7cと嵌合片8c、嵌合片7dと嵌合片8d、嵌合片7eと嵌合片8e、嵌合片7fと嵌合片8fは各々互いに対向し、それぞれの先端部が重なるようになっている。そこで、図2及び図3に示すように、嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11cと嵌合溝12c、嵌合溝11dと嵌合溝12d、嵌合溝12eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fをそれぞれ互いに差し込むようにして嵌合させる。
【0029】
こうして、図4に示すように、組立式椅子40を構成する三角柱ユニット42、43及び44が形成される。三角柱ユニット42の内側には、第1の支持片3a、第2の支持片3b及び第3の支持片3cによって形成された三角柱が形成されている。これらは、嵌合して固定された嵌合片7aと8a及び嵌合片7bと8bを内側から補強している。さらに、この三角柱には嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12bが嵌合する嵌合部分に凹部片9aから形成された凹部45があり、嵌合する部分を凹部45に退避することができる。また、三角柱ユニット44の内側にも同様に、第1の支持片3d、第2の支持片3e及び第3の支持片3fによって形成された図2に示す三角柱が形成されている。これらは、嵌合して固定された嵌合片7eと8e、嵌合片7fと8fを内側から補強している。さらに、この三角柱には嵌合溝11eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fが嵌合する嵌合部分に凹部片9bから形成された凹部46があり、嵌合する部分を凹部46に退避することができる。
【0030】
次に、図4に示す組立式椅子40を構成する三角柱ユニット42、43及び44を、それぞれ連接する部分(折り曲げ線19a、19b)において谷折りする。すると、図4に示すように、嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fが各々嵌合する部分はそれぞれ凹部45及び46に退避されるので、図5に示すように、三角柱ユニット42、43及び44は互いに隙間なく面接合する。さらに、接合した三角柱ユニット42、43及び44は互いに分離しないように、図5に示す周壁片2aの上下部分に取り付けた留め具14と、互いに対向する三角柱ユニット44の周壁片2cの上下部分に取り付けた留め具14を、紐等で互いを縛ることにより、三角柱ユニット42と44が固定される。こうして、組立式椅子40が完成する。
【0031】
以上の手順により組み立てられた組立式椅子40は、図5に示すように、外皮で被われている一体構造、即ちモノコック構造となっている。モノコック構造は、応力外皮構造ともいわれ、形をつくるのにどうしても必要な外側の周壁面に必要最小限の補強を施すことにより、強度剛性を持たせることができる。よって、外力をモノコック構造体全体に分散することができるので、強くて丈夫な構造体を形成することができる。モノコック構造である組立式椅子40の外皮部分は周壁片2a、2b及び2cと、座面片5a、5b及び5cと、底面片6a、6b及び6cとから構成されている。そして外皮を補強する部材として、嵌合片7a、7b、7c、7e及び7fと、嵌合片8a、8b、8c、8d及び8fと、第1の支持片3a及び3dと、第2の支持片3b及び3eと、第3の支持片3c及び3fとから構成されている。よって、組立式椅子40の座面にかかる外力は、組立式椅子40全体に分散されるので、組立式椅子40は部分的にひずみやくるい等を起こしにくい構造となっている。
【0032】
本発明の組立式椅子40は、本実施例で記載した寸法以外のものであってよく、形状は四角柱、五角柱等であってもよい。シート材の材質も切断が可能で丈夫なものならば何でもよい。また、組立中に形成される図4に示す三角柱ユニット42と三角柱ユニット44の固定方法であるが、本実施の組立式椅子40では、嵌合孔13a、13b、13c及び13dに留め具14を金具10で取り付け、互いを紐等で縛ることにより固定したが、面ファスナ、粘着テープを使用する等、これ以外の方法でも変更可能である。また、本実施例では留め具14は各周壁片2a及び2cに上下部に1個ずつ取り付けたが、個数は限定しない。また、型紙1の表面に文字、絵柄等の印刷を施してもよい。また、組立式椅子40が塗れても、強度を損なわないように、型紙1の表面に防水加工を施すことも可能である。
【0033】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、請求項1に記載の組立式椅子によれば、一枚のシート材を用いているので非常に軽く、組立前は嵩張らないので持ち運びに便利である。また組立式椅子全体が外皮で被われているモノコック構造であるので、外力に対して非常に丈夫である。また、組立式椅子は底面も座面と同様に形成されているので、反転しても座ることが可能である。
【0034】
請求項2に記載の組立式椅子によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、組立式椅子内部の各三角柱ユニットには嵌合片の嵌合溝が嵌合する嵌合部分が退避できる凹部が形成されているので、組立時に組立式椅子の内側の接合面を密着させることができる。
【0035】
請求項3に記載の組立式椅子によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、周壁部の両端部を形成する各周壁片には、留め具がそれぞれ設けられ、組立時に互いに対向した留め具を紐等で縛って固定するので、シート材を損傷することなく、紐をほどくだけで容易に解体することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は組立式椅子40の展開図である。
【図2】図2は組立式椅子40の一部を展開した斜視図である。
【図3】図3は組立式椅子40の一部を展開した斜視図である。
【図4】図4は組立式椅子40を三角柱ユニット42、43及び44に展開した斜視図である。
【図5】図5は組立式椅子40の斜視図である。
【符号の説明】
1 型紙
2 周壁片
3a、3d 第1の支持片
3b、3e 第2の支持片
3c、3f 第3の支持片
5 座面片
6 底面片
7、8 嵌合片
9 凹部片
10 金具
11、12 嵌合溝
13 嵌合孔
14 留め具
40 組立式椅子
42、43、44 三角柱ユニット
45、46 凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、組立式椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンサート会場やイベント会場のような野外の会場においてイベントを開催する場合は、通常主催者側は来場者が座る席を確保するため、金属製の折り畳み式椅子を用意していた。しかし、金属製の折り畳み式椅子は、折り畳めること、また持ち運びに便利である反面、金属製のフレームで構成されているため、重量が重くなる等の理由から、最近では段ボールを折り曲げて三角柱以上の角柱からなる組立可能な椅子も開発され、利用されている(例えば、特許文献1参照)。段ボール製組立椅子は軽く持ち運びに便利で、場合によっては使い捨てもできるという利点がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−237832号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の段ボール製組立椅子においては、座面が片方のみにしか形成されておらず、直接地面と接触するのは地面に垂直に降り立った段ボールの端部のみであるため、椅子に重量が加わると不安定となり、損傷しやすい等の問題点があった。また、座面を構成する片の真下に柱を構成する片が垂直に組み合わさっているので、椅子にかかる外力が分散せず、座面と柱の組み合わせ部分に負荷が集中してかかるなど、椅子の構造に基づく問題点もあった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、シート材から組み立てられ、丈夫で、両面座ることのできる機能を備えた組立椅子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の組立式椅子は一枚のシート材を折り曲げて三角柱以上の角柱に組立可能な椅子であって、一枚のシート材を折り曲げて三角柱以上の角柱に組立可能な椅子であって、組立時に周壁となる方形状の周壁片が横一列に三枚以上連接されて構成された周壁部と、前記周壁片の各上辺に各々連接され、折り曲げられて、椅子の座面となる三角形の座面片と、前記周壁片の各下辺に各々連接され、折り曲げられて、椅子の底面となる三角形の底面片と、当該座面片及び当該底面片の各斜辺に各々連接され、先端部に向かって幅が狭くなるように形成され、組立時に椅子の内側に折り曲げられる嵌合片と、当該嵌合片の各先端部に設けられた嵌合溝と、前記周壁部の前記周壁片の連接方向の両端部に各々連接された第一の支持片と、当該第一の支持片の前記周壁部と連接する一端部と反対側の他端部に連接された第二の支持片と、当該第二の支持片の前記第一の支持片と連接する一端部と反対側の他端部に連接された第三の支持片とを備え、前記第一の支持片、前記第二の支持片及び前記第三の支持片は、各連接部分で折り曲げられて椅子の内側に各々三角柱を形成し、前記座面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片と前記底面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片とが互いに折り曲げられ、対向する各嵌合片の前記嵌合溝が互いに咬み合うことを特徴とする構成となっている。
【0007】
この構成の組立式椅子は、図1の型紙1を以下の順に折り曲げて組み立てられる。まず、第1の支持片3aを折り曲げ線18で谷折りし、さらに第2の支持片3bを折り曲げ線17aで谷折りする。その際に、図2に示すように辺35a及び辺35bが断裁された凹部片9aの中央の折り曲げ線17bを山折りに、折り曲げ線36a及び36bを谷折りし、図2及び図3に示す凹部45を形成する。さらに第3の支持片3cを折り曲げ線16で谷折りする。そこで、第3の支持片3cの面を周壁片2aの面に当接させ、第1の支持片3aと第2の支持片3bと第3の支持片3cとで三角柱を形成する。また、同様に、第1の支持片3dを折り曲げ線20で谷折りし、さらに第2の支持片3eを折り曲げ線21aで谷折りする。その際に、辺37a及び辺37bが断裁された凹部片9bの中央の折り曲げ線21bを山折りに、折り曲げ線38c及び38dを谷折りし、図2及び図3に示す凹部46を形成する。さらに第3の支持片3cを折り曲げ線22で谷折りする。そこで、第3の支持片3fの面を周壁片2cの面に当接させ、第1の支持片3dと第2の支持片3eと第3の支持片3fとで三角柱を形成する。次に、座面片5a、5b、5cを折り曲げ線15aで谷折りして座面を形成する。また、底面片6a、6b及び6cを折り曲げ線15bで谷折りして底面を形成する。さらに、嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fを折り曲げ線23、24、25、26、27及び28で谷折りする。また、嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fを折り曲げ線29、30、31、32、33及び34で谷折りする。その際に、各々の先端部は重なり合い、嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11cと嵌合溝12c、嵌合溝11dと嵌合溝12d、嵌合溝11eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fをそれぞれ嵌合させて、固定する。こうして、図4に示す三角柱ユニット42、43及び44が形成される。そして、三角柱ユニット42、43及び44を折り曲げ線19a及び19bで谷折りし、図5に示すように三角柱ユニット42と三角柱ユニット44に設けられた留め具14を紐等で縛ることにより、三角柱ユニット42と三角柱ユニット44を固定する。以上の方法により、組立式椅子40が組み立てられる。
【0008】
請求項2に記載の組立式椅子は、請求項1に記載の組立式椅子の構成に加え、椅子の内側に形成された前記各三角柱には、前記座面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片の前記嵌合溝と、前記底面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片の前記嵌合溝との嵌合部分が退避できる凹部が形成されていることを特徴とする構成となっている。
【0009】
この構成の組立式椅子では、請求項1に記載の発明の作用に加え、椅子の内側に形成された三角柱には、座面片の各斜辺から各々連接された嵌合片の嵌合溝と底面片から各々連接された嵌合片の嵌合溝との嵌合部分が退避できる凹部が形成されているので、各接合面を隙間なく密着することができる。
【0010】
請求項3に記載の組立式椅子は、請求項1又は2に記載の組立式椅子の構成に加え、前記周壁部の両端部を形成する各前記周壁片において、前記第一の支持片に連接する一端部の近傍には留め具がそれぞれ設けられ、組立時に対向する当該留め具を紐等で縛ることにより、対向する前記周壁片が固定されることを特徴とする構成となっている。
【0011】
この構成の組立式椅子では、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、折り曲げられて対向する周壁片に設けられた留め具を紐等で互いに縛ることにより、周壁片同士をしっかり固定することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。図面において、図1は組立式椅子40の展開図であり、図2は組立式椅子40の一部を展開した斜視図である。図3は組立式椅子40の一部を展開した斜視図であり、図4は組立式椅子40を三角柱ユニット42、43及び44に展開した斜視図である。図5は本発明の組立式椅子40の実施例を示す斜視図である。図1に示す型紙1は、シート材を周知のトムソン型抜き法で加工して形成される。トムソン型抜き法は、プレス金型に比べてコストが低く、型の製作日数も短い上に量産が可能である。
【0013】
まず、図1に示す周壁片2a、2b及び2cについて説明する。周壁片2a、2b及び2cはそれぞれが縦40cm、横33cmの方形の一種である長方形の部材であり、図5に示す三角柱状の組立式椅子40の外側周壁部を構成する。各周壁片2a、2b及び2cは長辺を接して各々横一列に連接されており、それらが各連接部分(折り曲げ線19a、19b)において折り曲げ可能となっている。
【0014】
次に、図1に示す座面片5a、5b及び5cについて説明する。座面片5a、5b及び5cはそれぞれが高さ9.5cm、底辺33cmの略三角形であり、図5の組立式椅子40の座面部を構成する。座面片5a、5b及び5cは、周壁片2a、2b及び2cの連接方向に平行な各上辺(短辺)に各々連接されている。そして、それらは各連接部分(折り曲げ線15a)において折り曲げ可能となっている。
【0015】
次に、図1に示す底面片6a、6b及び6cについて説明する。底面片6a、6b及び6cはそれぞれが高さ9.5cm、底辺33cmの略三角形であり、図5の組立式椅子40の底面部を構成する。底面片6a、6b及び6cは周壁片2a、2b及び2cの連接する方向に平行な各下辺(短辺)に各々連接されている。そして、それらは各連接部分(折り曲げ線15b)において折り曲げ可能となっている。
【0016】
次に、図1に示す嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fについて説明する。嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fは略三角形であり、周壁片2a、2b及び2cの各上辺に連接された座面片5a、5b及び5cの各斜辺に各々連接されている。そして、各連接部分(折り曲げ線23〜28)において折り曲げ可能となっている。
【0017】
次に、図1に示す嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fについて説明する。嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fは略三角形であり、周壁片2a、2b及び2cの各下辺に連接された底面片6a、6b及び6cの各斜辺に各々連接されている。そして、それらが各連接部分(折り曲げ線29〜34)において折り曲げ可能となっている。
【0018】
また、嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fと嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fは互いに折り曲げられた時に、それぞれの先端部が互いに対向する位置にある。後述するように、これらは組立時に組立式椅子40の内側に互いに折り曲げられ、各々対向する嵌合片7aと嵌合片8a、嵌合片7bと嵌合片8b、嵌合片7cと嵌合片8c、嵌合片7dと嵌合片8d、嵌合片7eと嵌合片8e、嵌合片7fと嵌合片8fは、各先端部が互いに重なるようになっている。
【0019】
さらに、嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fと嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fの各先端部には、折り曲げられて対向する各先端部が重なって、嵌合するためのスリット状の嵌合する溝が設けられている。嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fの先端部には嵌合溝11a、11b、11c、11d、11e及び11fが、嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fの先端部には嵌合溝12a、12b、12c、12d、12e及び12fがそれぞれ設けられている。これらは、組立時に嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11cと嵌合溝12c、嵌合溝11dと嵌合溝12d、嵌合溝11eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fが互いにそれぞれ対向し、咬み合うようになっている。
【0020】
次に、第1の支持片3a及び3d、第2の支持片3b及び3e、第3の支持片3c及び3fについて説明する。第1の支持片3a及び3dと第2の支持片3b及び3eは縦40cm、横18cmの略方形である。第3の支持片3c及び3cは縦40cm、横18cmの略方形である。まず、第1の支持片3aは、周壁片2a、2b及び2cの連接方向の一端部である周壁片2aに連接されている。さらに、第2の支持片3bは、第1の支持片3aの周壁片2aと連接する一端部と反対側の他端部に連接されている。さらに、第3の支持片3cは、第2の支持片3bの第1の支持片3aと連接する一端部と反対側の他端部に連接されている。そして各連接部分(折り曲げ線16、17a、18)において折り曲げ可能となっている。第1の支持片3a、第2の支持片3b、第3の支持片3cは、椅子の内側に折り曲げられて三角柱を形成することにより、組立式椅子40の中心軸となる嵌合片7aと7b及び嵌合片8aと8bを内側から補強する補強部材となる。
【0021】
また、周壁片2aとは反対側の他端部である周壁片2cには上記と同様に、第1の支持片3dが連接されている。さらに、第2の支持片3eは、第1の支持片3dの周壁片2cと連接する一端部と反対側の他端部に連接されている。さらに、第3の支持片3fは、第2の支持片3eの第1の支持片3dと連接する一端部と反対側の他端部に連接されている。そして各連接部分(折り曲げ線20、21a、22)において折り曲げ可能となっている。第1の支持片3d、第2の支持片3e、第3の支持片3fは、椅子の内側に折り曲げられて、同じく図2に示す三角柱を形成することにより、組立式椅子40の中心軸となる嵌合片7eと7f、嵌合片8eと8fを内側から補強する補強部材となる。
【0022】
次に、凹部片9a及び9bについて説明する。凹部片9a及び9bは、第1の支持片3a及び3d、第2の支持片3b及び3e、第3の支持片3c及び3fが折り曲げられ、組立式椅子40の内側にできる三角柱を形成し、凹部45及び46を構成する。凹部45及び46は、嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11cと嵌合溝12c、嵌合溝11dと嵌合溝12d、嵌合溝12eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fが各々咬み合う嵌合部分を退避させることができる。まず、凹部片9aは縦16cm、横22cmの略方形で、周壁片2aに連接された第1の支持片3aとさらに連接された第2の支持片3bを跨ぐように、かつ中央に設けられている。また、凹部片9aは、その中心線(折り曲げ線17b)において折り曲げ可能となっている。さらに、折り曲げ線17bと直交する辺35a及び35bは断裁されている。また、凹部片9bも同様に縦16cm、横22cmの略方形で、周壁片2cに連接された第1の支持片3dとさらに連接された第2の支持片3eとを跨ぐように、かつ中央に設けられている。また、凹部片9bは、その中心線(折り曲げ線21b)において折り曲げ可能となっている。さらに、折り曲げ線21bと直交する辺37a及び37bは断裁されている。
【0023】
次に周壁片2a及び2cに設けられる嵌合孔13a、13b、13c、13d及び留め具14について説明する。嵌合孔13a及び13bは、周壁部の両端の一端部を形成する周壁片2aにおいて、第1の支持片3aに連接する一端部の近傍の上下部分に各々設けられている。また、嵌合孔13c及び13dは、周壁部の両端の他端部を形成する周壁片2cにおいて、第1の支持片3dに連接する一端部の近傍の上下部分に各々設けられている。これらは、型紙1の組立時に、周壁片2aと2cとが折り曲げ線19a及び19bにおいて互いに折り曲げられ、対向する各端部を固定するための留め具14を取り付ける箇所となる。
【0024】
さらに、周壁片2aに設けられた嵌合孔13a及び13bには、図2に示す略円形状の留め具14を、周壁片2aの表面及び裏面から周壁片2aを挟み込むように当接し、それぞれの中心部において金具10を取り付けて固定する。また、周壁片2cに設けられた嵌合孔13c及び13dにも、同様に略円形状の留め具14を、周壁片2cの表面及び裏面から周壁片2cを挟み込むように当接し、それぞれの中心部に金具10を取り付けて固定する。これらは後述するように、組立時に周壁片2a、2cの表側に固定されている留め具14を紐等で互いを縛ることにより、周壁片2a及び2cが固定されるようになっている。
【0025】
以下、図1に示す型紙1による組立式椅子40の組立方法について図1、図2、図3、図4及び図5を用いて説明する。まず、第1の支持片3aと第2の支持片3bの連接する折り曲げ線17aを谷折りする。その際に、図2に示すように、凹部片9aの折り曲げ線17bは山折りに、折り曲げ線36aと36bは谷折りし、凹部片9aを山形に立てて、凹部45を形成する。次いで、第1の支持片3aを折り曲げ線18のところで谷折りし、さらに第3の支持片3cを折り曲げ線16のところで谷折りする。さらに、第3の支持片3cを周壁片2aに当接させることにより、第1の支持片3aと第2の支持片3bと第3の支持片3cとを各側面とした三角柱が形成される。この三角柱の第1の支持片3aと第2の支持片3bとの略中央には、凹部片9aからなる凹部45が形成される。
【0026】
また、同様にして、第1の支持片3dと第2の支持片3dとの連接する折り曲げ線21aを谷折りする。その際に、凹部片9bの折り曲げ線21bは山折りに、折り曲げ線38cと38dは谷折りし、凹部片9bを山形に立てる。次いで、第1の支持片3dを折り曲げ線20のところで谷折りし、さらに第3の支持片3cを折り曲げ線22のところで谷折りする。さらに、第3の支持片3fを周壁片2cに当接させることにより、図2に示すように第1の支持片3dと第2の支持片3eと第3の支持片3fとを各側面とした三角柱が形成される。この三角柱の第1の支持片3dと第2の支持片3eとの略中央には、凹部片9bからなる凹部46が形成される。
【0027】
次に、型紙1の周壁片2a、2b及び2cの各上辺に各々連接された座面片5a、5b及び5cを折り曲げ線15aにおいて、周壁片2a、2b及び2cに対して略直角方向にそれぞれ谷折りして座面を形成する。また底面片6a、6b及び6cも同様に、周壁片2a、2b及び2cに対して略直角方向にそれぞれ谷折りして底面を形成する。
【0028】
次に、座面片5a、5b及び5cの各斜辺に連接された嵌合片7a、7b、7c、7d、7e及び7fを、折り曲げ線23〜28において、周壁片2a、2b及び2cの面と平行になるように谷折りする。同様に、底面片6a、6b及び6cの各斜辺に連接された嵌合片8a、8b、8c、8d、8e及び8fを、折り曲げ線29〜34において、周壁片2a、2b及び2cの面と平行になるように谷折りする。そして、嵌合片7aと嵌合片8a、嵌合片7bと嵌合片8b、嵌合片7cと嵌合片8c、嵌合片7dと嵌合片8d、嵌合片7eと嵌合片8e、嵌合片7fと嵌合片8fは各々互いに対向し、それぞれの先端部が重なるようになっている。そこで、図2及び図3に示すように、嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11cと嵌合溝12c、嵌合溝11dと嵌合溝12d、嵌合溝12eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fをそれぞれ互いに差し込むようにして嵌合させる。
【0029】
こうして、図4に示すように、組立式椅子40を構成する三角柱ユニット42、43及び44が形成される。三角柱ユニット42の内側には、第1の支持片3a、第2の支持片3b及び第3の支持片3cによって形成された三角柱が形成されている。これらは、嵌合して固定された嵌合片7aと8a及び嵌合片7bと8bを内側から補強している。さらに、この三角柱には嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12bが嵌合する嵌合部分に凹部片9aから形成された凹部45があり、嵌合する部分を凹部45に退避することができる。また、三角柱ユニット44の内側にも同様に、第1の支持片3d、第2の支持片3e及び第3の支持片3fによって形成された図2に示す三角柱が形成されている。これらは、嵌合して固定された嵌合片7eと8e、嵌合片7fと8fを内側から補強している。さらに、この三角柱には嵌合溝11eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fが嵌合する嵌合部分に凹部片9bから形成された凹部46があり、嵌合する部分を凹部46に退避することができる。
【0030】
次に、図4に示す組立式椅子40を構成する三角柱ユニット42、43及び44を、それぞれ連接する部分(折り曲げ線19a、19b)において谷折りする。すると、図4に示すように、嵌合溝11aと嵌合溝12a、嵌合溝11bと嵌合溝12b、嵌合溝11eと嵌合溝12e、嵌合溝11fと嵌合溝12fが各々嵌合する部分はそれぞれ凹部45及び46に退避されるので、図5に示すように、三角柱ユニット42、43及び44は互いに隙間なく面接合する。さらに、接合した三角柱ユニット42、43及び44は互いに分離しないように、図5に示す周壁片2aの上下部分に取り付けた留め具14と、互いに対向する三角柱ユニット44の周壁片2cの上下部分に取り付けた留め具14を、紐等で互いを縛ることにより、三角柱ユニット42と44が固定される。こうして、組立式椅子40が完成する。
【0031】
以上の手順により組み立てられた組立式椅子40は、図5に示すように、外皮で被われている一体構造、即ちモノコック構造となっている。モノコック構造は、応力外皮構造ともいわれ、形をつくるのにどうしても必要な外側の周壁面に必要最小限の補強を施すことにより、強度剛性を持たせることができる。よって、外力をモノコック構造体全体に分散することができるので、強くて丈夫な構造体を形成することができる。モノコック構造である組立式椅子40の外皮部分は周壁片2a、2b及び2cと、座面片5a、5b及び5cと、底面片6a、6b及び6cとから構成されている。そして外皮を補強する部材として、嵌合片7a、7b、7c、7e及び7fと、嵌合片8a、8b、8c、8d及び8fと、第1の支持片3a及び3dと、第2の支持片3b及び3eと、第3の支持片3c及び3fとから構成されている。よって、組立式椅子40の座面にかかる外力は、組立式椅子40全体に分散されるので、組立式椅子40は部分的にひずみやくるい等を起こしにくい構造となっている。
【0032】
本発明の組立式椅子40は、本実施例で記載した寸法以外のものであってよく、形状は四角柱、五角柱等であってもよい。シート材の材質も切断が可能で丈夫なものならば何でもよい。また、組立中に形成される図4に示す三角柱ユニット42と三角柱ユニット44の固定方法であるが、本実施の組立式椅子40では、嵌合孔13a、13b、13c及び13dに留め具14を金具10で取り付け、互いを紐等で縛ることにより固定したが、面ファスナ、粘着テープを使用する等、これ以外の方法でも変更可能である。また、本実施例では留め具14は各周壁片2a及び2cに上下部に1個ずつ取り付けたが、個数は限定しない。また、型紙1の表面に文字、絵柄等の印刷を施してもよい。また、組立式椅子40が塗れても、強度を損なわないように、型紙1の表面に防水加工を施すことも可能である。
【0033】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、請求項1に記載の組立式椅子によれば、一枚のシート材を用いているので非常に軽く、組立前は嵩張らないので持ち運びに便利である。また組立式椅子全体が外皮で被われているモノコック構造であるので、外力に対して非常に丈夫である。また、組立式椅子は底面も座面と同様に形成されているので、反転しても座ることが可能である。
【0034】
請求項2に記載の組立式椅子によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、組立式椅子内部の各三角柱ユニットには嵌合片の嵌合溝が嵌合する嵌合部分が退避できる凹部が形成されているので、組立時に組立式椅子の内側の接合面を密着させることができる。
【0035】
請求項3に記載の組立式椅子によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、周壁部の両端部を形成する各周壁片には、留め具がそれぞれ設けられ、組立時に互いに対向した留め具を紐等で縛って固定するので、シート材を損傷することなく、紐をほどくだけで容易に解体することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は組立式椅子40の展開図である。
【図2】図2は組立式椅子40の一部を展開した斜視図である。
【図3】図3は組立式椅子40の一部を展開した斜視図である。
【図4】図4は組立式椅子40を三角柱ユニット42、43及び44に展開した斜視図である。
【図5】図5は組立式椅子40の斜視図である。
【符号の説明】
1 型紙
2 周壁片
3a、3d 第1の支持片
3b、3e 第2の支持片
3c、3f 第3の支持片
5 座面片
6 底面片
7、8 嵌合片
9 凹部片
10 金具
11、12 嵌合溝
13 嵌合孔
14 留め具
40 組立式椅子
42、43、44 三角柱ユニット
45、46 凹部
Claims (3)
- 一枚のシート材を折り曲げて三角柱以上の角柱に組立可能な椅子であって、
組立時に周壁となる方形状の周壁片が横一列に三枚以上連接されて構成された周壁部と、
前記周壁片の各上辺に各々連接され、折り曲げられて、椅子の座面となる三角形の座面片と、
前記周壁片の各下辺に各々連接され、折り曲げられて、椅子の底面となる三角形の底面片と、
当該座面片及び当該底面片の各斜辺に各々連接され、先端部に向かって幅が狭くなるように形成され、組立時に椅子の内側に折り曲げられる嵌合片と、
当該嵌合片の各先端部に設けられた嵌合溝と、
前記周壁部の前記周壁片の連接方向の両端部に各々連接された第一の支持片と、
当該第一の支持片の前記周壁部と連接する一端部と反対側の他端部に連接された第二の支持片と、
当該第二の支持片の前記第一の支持片と連接する一端部と反対側の他端部に連接された第三の支持片と
を備え、
前記第一の支持片、前記第二の支持片及び前記第三の支持片は、各連接部分で折り曲げられて椅子の内側に各々三角柱を形成し、
前記座面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片と前記底面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片とが互いに折り曲げられ、対向する各嵌合片の前記嵌合溝が互いに咬み合うことを特徴とする組立式椅子。 - 椅子の内側に形成された前記各三角柱には、前記座面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片の前記嵌合溝と、前記底面片の各斜辺から各々連接された前記嵌合片の前記嵌合溝との嵌合部分が退避できる凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の組立式椅子。
- 前記周壁部の両端部を形成する各前記周壁片において、前記第一の支持片に連接する一端部の近傍には留め具がそれぞれ設けられ、組立時に対向する当該留め具を紐等で縛ることにより、対向する前記周壁片が固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の組立式椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003016181A JP2004223068A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | 組立式椅子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003016181A JP2004223068A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | 組立式椅子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004223068A true JP2004223068A (ja) | 2004-08-12 |
Family
ID=32903725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003016181A Pending JP2004223068A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | 組立式椅子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004223068A (ja) |
-
2003
- 2003-01-24 JP JP2003016181A patent/JP2004223068A/ja active Pending
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