JPH0616068U - カレンダー台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 起立状態が確実に維持できる折畳み可能なカ
レンダー台 【構成】 略方形をなす底版１と、この底版１の前縁１
ａと後縁１ｂに折畳み自在に連続して設けられ且つ上縁
部２ａで連続又は組付けられている一対の起立版２，２
とを有し、前記底版１の両側部又はいずれか一方の側部
が、前記起立版２に連続する前縁１ａ部及び後縁１ｂ部
で切断、分離された起伏自在な係止片１ｃとされている
と共に、前記底版１の前縁１ａ及び後縁１ｂの略中心を
通り、且つ該縁に略平行な折癖線１１によって該底版１
が折畳み自在となるように構成したカレンダー台。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は起伏状態が安定に維持されると共に二ツ折り上に折畳み自在なカレ ンダー台の提供、特に卓上カレンダーなどゝして用いられる廉価なカレンダー台 の提供に関する。

【０００２】

【従来の技術】

卓上などに起立させて用いるカレンダーには種々の形態のものが夫々の使用目 的に合せて用いられている。 かゝる卓上などに起立させて用いるカレンダーの中でも、製作コスト、輸送コ ストなどの面で有利であり、しかも、組立て使用の容易性の面などから、板紙な どを用いて、この板紙の背面側に支承片を折畳可能に設けたカレンダー台が提供 されている。

【０００３】 この種のカレンダー台は、板紙の一部に打抜き片として支承片を設け、この支 承片を板紙の背面側に開き出すことで、板紙を傾斜状態で支えてカレンダー台を 構成し、このカレンダー台に適宜暦片を組付けて用いるものであった。

【０００４】 かゝる板紙に設けられている支承片は、例えば、支承片の上部が板紙に連続さ れ、支承片の下部側を板紙から開き出す構成のものにおいては、一般に支承片が 加えられる荷重によって撓み易く、カレンダー台として、起立状態が安定に維持 できない不都合を有していた。

【０００５】 又、板紙に設けられている支承片が、その上下方向の一側縁で板紙に連設され ており、この連設部分で支承片を側方に開き出すようにしたカレンダー台におい ては、カレンダー台に加えられる比較的大きな荷重によっても該支承片が撓まな い特長を有する反面、この側方に開き出した支承片が板紙の側に復帰し易く、こ の為支承片の開き角が充分でなくなり、カレンダー台が転倒する不都合を有して いた。

【０００６】 かゝる点から実開昭58-31167号公報記載の卓上カレンダーが提案されている。 この実開昭58-31167号公報に記載の卓上カレンダーは、底版部と、これを挾む 側版部とで構成してあり、この側版部の上部がリングなどの綴合いの手段によっ て組付けられたものであり、側面が二等辺三角形状をなす構成としてある。

【０００７】 そして、この卓上カレンダーでは、底版部の中心を通る折曲げ部で、該底版部 を水平方向に拡開する開放折曲癖を、底版部と夫々の側版部との間に設け、この 卓上カレンダーが折畳み、並びに組立て起立のいずれかの状態になし得る構成と し、前記の綴合いの手段に各暦片を反転可能に組付けた構成としている。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この実開昭58-31167号公報に記載のカレンダーにおいては、底 版部に設けられている折曲げ部が上方に湾曲又は屈曲し易く、この折曲げ部を頂 点とした底版部の湾曲又は屈曲に伴って夫々の側版部が互に近づき、結果的にカ レンダーの支持面としての底版部の面積が小さくなることがあり、カレンダーが 転倒する不都合を有していた。

【０００９】 特に、この実開昭58-31167号公報に記載のカレンダーと同様の構成のカレンダ ーでは、構成されるカレンダーが、小型とされ、あるいは軽量とされた場合、こ のカレンダーの底版部を水平方向に展張した状態に継続して維持し難く、該底版 部の中央部分が上方に向けて湾曲又は屈曲する傾向が顕著に認められ、卓上など に起立したカレンダーが僅かの外力で転倒する不都合を有していた。

【００１０】 本考案は、かゝる従来のカレンダー、特に卓上などで用いることのできるカレ ンダー台の改良に関し、シンプルな構成で、且つ組立て易く、倒れ難いカレンダ ー台の低廉な提供を目的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るカレンダー台は、叙上の目的を達成するものとして、カレンダー 台Ａの構成を、 略方形をなす底版１と、この底版１の前縁１ａと後縁１ｂに折畳み自在に連続 して設けられ且つ上縁部２ａで連続又は組付けられている一対の起立版２，２と を有し、 前記底版１の両側部又はいずれか一方の側部が、前記起立版２に連続する前縁 １ａ部及び後縁１ｂ部で切断、分離された起伏自在な係止片１ｃとされていると 共に、 前記底版１の前縁１ａ及び後縁１ｂの略中心を通り、且つ該縁に略平行な折癖 線１１によって該底版１が折畳み自在に構成してある。

【００１２】

【作用】

底版１の折癖線１１で底版１を折畳むことによって、一対の起立版２、２は重 ね合せの状態で畳まれ、この起立版２に重ね合せの状態で組付けた各暦片と共に カレンダーの全体が積層板状とされている。

【００１３】 底版１を水平方向に開き出すと共に、係止片１ｃを起立版２、２間に起立し、 又は、さらに折り曲げて底版１の面に密着させることによって、底版１は、その 折癖線１１に沿って浮き上がることがない。

【００１４】

【実施例】

以下本考案に係るカレンダー台の典型的な一実施例を詳細に説明する。 図１は本考案の一実施例に係るカレンダー台Ａの組立て前の状態を示しており 、 図２は、組立てられたカレンダー台Ａに暦片Ｂを組付けた状態を示している。 又、図３と図４とは、カレンダー台Ａを起立して使用する状態を示している。

【００１５】 このカレンダー台Ａは典型的には一枚の板紙、プラスチック板などを用いて構 成する。 図１は、その典型例であって、長方形状の底版１の前縁１ａと後縁１ｂとに、 折線１２ａ、１２ｂで連続した同一形状、同一大きさの起立版２、２を設けると 共に、この折線１２ａ、１２ｂの線上で、底版１の側部を起立版２から切断１３ ａ、１３ｂとし、該底版１の一部を係止片１ｃとする。 又、底板１の前縁１ａと後縁１ｂとの略中心を通り、しかもこの前縁１ａ及び 後縁１ｂに平行な折癖線１１を設け、底板１を該折癖線１１によって折畳み自在 とする。 更に、前記の係止片１ｃを構成する切断１３ａと切断１３ｂとは、該底板１の 側端から略等幅のものとしてあり、切断端１３ａ’、１３ｂ’間に亘って折癖線 １４を設け、この折癖線１４によって該係止片１ｃを起伏自在とする。

【００１６】 かゝる構成からなる起立版２、２の使用時における夫々の上縁部２ａ、２ａに 綴合環１５の挿入孔１６を設け、前記の前縁１ａと後縁１ｂにある折線１２ａ、 １２ｂによって折り曲げられた起立板２、２の上部を互に組付け、連続させる。 この起立板２、２の夫々の上縁部２ａ、２ａの組付けに際して各暦片Ｂを前記 綴合環１５を用いて、該起立板２、２を各暦片Ｂの受け面として構成されるカレ ンダー台Ａの前面側から背面側に反転可能に組付けて用いる。 このようにして組立てられるカレンダー台Ａは、その側面が略二等辺三角形状 の板枠状とされる。

【００１７】 尚、前記の底版１は左右方向（図１の左右方向）に細長い長方形状であっても 良く、また正方形状ないしは一部が欠けている方形、あるいは方形類似の形状で あっても良い。 又、係止片１ｃは、図示例のように底版１の両側部（図１の左右）に設けず、 いずれか一方の側部のみに構成してあっても良い。 又、この係止片１ｃを構成する切断１３ａ、１３ｂは図示例のように折線１２ ａ、１２ｂの同一の線上に設けてあっても良く、又、この折線１２ａ、１２ｂの 夫々の内側の底版１に、この折線１２ａ、１２ｂの夫々に平行になるように設け てあっても良い。 更に、係止片１ｃを起伏自在とする折癖線１４は、切断１３ａ、１３ｂの夫々 の切断端１３ａ’、１３ｂ’を図示例のように直線的に結ぶ線上に設けてあって も良く、また折癖線１１を中心として対称な湾曲線または屈曲線の線上に設けて あっても良い。 更に又、前記の起立版２、２の上縁部２ａ、２ａでの組付けは、この上縁部２ ａ、２ａ相互を接着その他の方法で直接的に連続させ、または適宜の挾持手段で 挾持連続しても良く、さらに、起立版２、２が、その上縁部２ａ、２ａで一体に 構成されていても良い。

【００１８】 かゝるカレンダー台Ａに組付け用いられる暦片Ｂは、例えば図示例のように月 別の七曜表を印刷した１２枚一組、あるいは数ケ月分の七曜表を一枚の紙面に印 刷した数枚一組みのものであり、カレンダー台Ａに対し、表側から裏側に反転可 能に取付けて用いるのが好ましい。 又、かゝる暦片Ｂを別段に用意せず、カレンダー台Ａの起立版２、２の面に直 接七曜表を印刷し、この起立版２、２をカレンダーとして用いても良い。

【００１９】 このように構成されるカレンダー台Ａに暦片Ｂを取付け、底版１の折癖線１１ で折畳むことによって図２に示す状態、即ち底版１の両側に起立版２、２が重ね 合せ状に畳まれ、しかも、この起立版２、２の面に暦片Ｂが積層状態に組付けら れる。 この結果、構成されるカレンダーは、その輸送、保管などの不使用時での嵩張 りが無くなり、輸送コスト、保管コストが少なく、取扱い性が良好となる。

【００２０】 次いで、底版１を拡き出して、図３の状態とすることによって、起立版２、２ と底版１とによって略二等辺三角形状の紙枠が構成され、この状態で係止片１ｃ を折癖線１４で起立し、三角形状の空間を形成している起立版２、２間に押し入 れるようにする。 この起立版２、２間は、起立版２、２の上縁部２ａ、２ａが連続されているこ とから漸次上方に向けて狭くなる構成とされており、底板１を切断１３ａ、１３ ｂして用意された係止片１ｃは、この起立版２、２間に起立されることによって 、該起立版２、２間で挾持される。 この結果、底版１は、その折癖線１１の存在にもかゝわらず、その水平方向に 向けた拡き出しの状態を、この係止片１ｃによって安定に維持されることゝなる 。

【００２１】 尚、この係止片１ｃは、この起立版２、２間で更に折り曲げ、底版１に密着す るようにして用いても良い。 このように係止片１ｃを底版１に重ね合せの状態に折り畳むことによって、係 止片１ｃの幅側が起立版２、２間に無理なく収まり、この係止片１ｃによる起立 版２、２の側方に向けた膨み出しが防止される特長を有している。 又、この底版１に重ね合せの状態で折り畳まれた係止片１ｃにある折癖線１１ ａ部分は、この底版１の他の折癖線１１に対し反対の向きに折癖を有することか ら、この底版１が、その水平方向に向けた拡き出しの状態を安定に維持するのに 都合良く機能している。

【００２２】 かゝる特長あるカレンダー台Ａは、図１に示されるように一枚の板紙に対する 打抜きと折り癖付けとによって容易、確実に作成できることから、割安な製作コ ストにより製作することができる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案に係るカレンダーＡは、叙上における特長ある構成より、製作コストが 割安で、しかも製作し易く、又、保管、輸送コストが割安で取扱い性が良く、さ らに起立状態での使用に際して転倒などの不都合を生ずることがなく、カレンダ ーの装着使用に適している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のカレンダー台Ａの一実施例を示す組み
立て前の平面図

【図２】同カレンダー台を用いたカレンダーの折畳み状
態の斜視図

【図３】同起立使用の準備状態を示す斜視図

【図４】同起立使用状態を一部破断で示す斜視図

【符号の説明】

Ａ カレンダー台 Ｂ 暦片 １ 底版 １ａ 前縁 １ｂ 後縁 １ｃ 係止片 ２ 起立版 １１ 折癖線 １２ 折線 １３ 切断 １４ 折癖線 １５ 綴合環 １６ 挿通孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 略方形をなす底版と、この底版の前縁と
   後縁に折畳み自在に連続して設けられ且つ上縁部で連続
   又は組付けられている一対の起立版とを有し、 前記底版の両側部又はいずれか一方の側部が、前記起立
   版に連続する前縁部及び後縁部で切断、分離された起伏
   自在な係止片とされていると共に、 前記底版の前縁及び後縁の略中心を通り、且つ該縁に略
   平行な折癖線によって該底版が折畳み自在とされている
   ことを特徴とするカレンダー台。