JP2004222850A - 遊技機、コンピュータプログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】大当りの発生を予告する場合に遊技が単調にならない遊技機を実現する。
【解決手段】1回の特別図柄の変動表示に付き大当り予告を1回行うとして、大当り予告を2回連続で行うことが1セットに設定されている。1セット目の2回目の大当り予告を表した連続予告画像Y2が表示され、ハズレ図柄が確定表示されると、2セット目を連続で継続して行うか否かの抽選結果を示す抽選結果画像M1が表示される。このように、連続予告を継続するかどうかが抽選され、その抽選結果に対して期待感が高まるため、遊技が単調にならない。
【選択図】 図9
【解決手段】1回の特別図柄の変動表示に付き大当り予告を1回行うとして、大当り予告を2回連続で行うことが1セットに設定されている。1セット目の2回目の大当り予告を表した連続予告画像Y2が表示され、ハズレ図柄が確定表示されると、2セット目を連続で継続して行うか否かの抽選結果を示す抽選結果画像M1が表示される。このように、連続予告を継続するかどうかが抽選され、その抽選結果に対して期待感が高まるため、遊技が単調にならない。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、遊技球が所定の領域を通過したことを条件に遊技内容を決定し、その決定された遊技内容に対応する表示を行う遊技機、その遊技機をコンピュータにより機能させるためのコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機として図26に示すパチンコ機が知られている。図26は、従来のパチンコ機の主要構成を示す正面説明図である。
パチンコ機500に備えられた操作ハンドル501を操作して発射された遊技球が、遊技盤502に備えられた第1種始動口503、あるいは、普通電動役物504の開放された両翼に入賞すると、図柄表示器505の画面上の横方向3個所において複数の特別図柄(たとえば、0〜9)が上下方向に変動表示(スクロール表示ともいう)される。そして、変動開始から所定時間経過後に3個所に確定表示された3つの特別図柄が特定の図柄(たとえば、図26に示すような「777」)に揃うと大当りが発生し、扉式の開閉部材506が開作動し、大入賞口507が開口する。
そして、大入賞口507に遊技球が入賞すると、入賞球1個に付き、所定個数(たとえば、15個)の賞球が上受け皿508に払出される。また、大入賞口507に入賞した入賞球の数が所定数(たとえば、10個)に達するか、あるいは、大入賞口507が開口してから所定時間(たとえば、30秒)経過するか、いずれかの条件が満たされると、開閉部材506が閉作動し、大入賞口507が閉口する。さらに、大入賞口507に入賞した遊技球が大入賞口507の内部に設けられた特定領域509を通過すると、大入賞口507が連続して開口する権利が発生する。このように、大入賞口507が開口してから閉口するまでを1ラウンドとし、遊技球が特定領域509を通過することを条件として、複数のラウンド(たとえば、15ラウンド)の遊技を行うことができる。
【0003】
また、上記パチンコ機500は、大当りの発生を予告する画像を図柄表示器505の画面に表示し、大当り発生への期待感を膨らませる演出が行われる。大当りの予告は、実際に大当りが発生する場合の他、大当りが発生しない場合にも行われる。また、大当りの予告を連続して行うことにより、大当り発生への期待感を徐々に高める演出が行われる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−347002号公報(第28段落〜第29段落、第44段落〜第78段落、図4〜図6、図10)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のパチンコ機500は、大当りの予告を連続して行うため、その予告の回数から大当りが何時発生するかを予測することが可能である。
このため、大当りの予告が連続して行われると、遊技者は、大当り発生までの間遊技球を発射しても無駄だと思い、発射を中断して特別図柄の変動表示をただ漫然と眺めるだけの単調な遊技となってしまう。また、遊技球の発射を中断する時間が増えるため、パチンコ機の稼働率が低下してしまう。
【0006】
そこでこの発明は、大当りの発生を予告する場合に遊技が単調にならない遊技機を実現することを目的とする。また、稼働率を高めることができる遊技機を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用および効果】
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1ないし請求項12に記載の発明では、遊技球が所定の領域を通過したことを条件に遊技内容を決定する遊技内容決定手段と、遊技球が前記所定の領域を通過したことを条件に画像を変動表示し、その後、所定の画像を確定表示することにより、前記遊技内容決定手段により決定された遊技内容に対応する表示を行う表示手段と、前記表示手段が前記条件が成立しても直ちに前記画像の変動表示を開始できない場合は、前記画像の変動表示の開始を保留するとともに、その保留数と、前記遊技内容決定手段による決定結果とを格納する格納手段と、前記表示手段により前記画像の変動表示が実行される毎に前記格納手段に格納されている前記保留数を減算する減算手段とを備えており、前記表示手段は、前記画像の変動表示の開始から前記所定の画像が確定表示されるまでを1回の変動表示とした場合に、前記格納手段に格納されている保留数に対応する回数分の変動表示を実行可能な遊技機において、前記決定結果が特定の決定結果であることに対する期待感を盛り上げる予告演出を1回の変動表示に付き1回行うとして複数回連続して行うことが可能な連続予告手段と、この連続予告手段によって前記予告演出が前記複数回連続して行われた後で前記予告演出を継続して所定回連続で行うか否かを決定する継続決定手段と、この継続決定手段による決定結果を報知する報知手段とを備えており、前記連続予告手段は、前記継続決定手段が前記予告演出を継続して行うことを決定した場合に、その予告演出を前回に継続して連続で行うという技術的手段を用いる。
【0008】
遊技内容決定手段は、遊技球が所定の領域を通過したことを条件に遊技内容を決定し、表示手段は、遊技球が上記所定の領域を通過したことを条件に画像を変動表示し、その後、所定の画像を確定表示することにより、遊技内容決定手段により決定された遊技内容に対応する表示を行う。格納手段は、表示手段が前記条件が成立しても直ちに画像の変動表示を開始できない場合は、画像の変動表示の開始を保留するとともに、その保留数と、遊技内容決定手段による決定結果とを格納する。減算手段は、表示手段により画像の変動表示が実行される毎に格納手段に格納されている保留数を減算する。また、表示手段は、画像の変動表示の開始から前記所定の画像が確定表示されるまでを1回の変動表示とした場合に、格納手段に格納されている保留数に対応する回数分の変動表示を実行可能である。
そして、連続予告手段は、前記決定結果が特定の決定結果であることに対する期待感を盛り上げる予告演出を1回の変動表示に付き1回行うとして複数回連続して行うことが可能である。継続決定手段は、連続予告手段によって前記予告演出が前記複数回連続して行われた後で予告演出を継続して所定回連続で行うか否かを決定する。報知手段は、継続決定手段による決定結果を報知する。そして、連続予告手段は、継続決定手段が予告演出を継続して行うことを決定した場合に、その予告演出を前回に継続して連続で行う。
【0009】
つまり、予告演出が複数回連続して行われた後で予告演出を継続して所定回連続で行うか否かを決定するため、その決定の結果によっては、継続して予告演出が行われない場合もあるので、継続するか否かの決定結果を報知する報知内容によって遊技者は一喜一憂することになる。また、その報知内容を知るまでは、連続予告が終了するのか否かが分からないため、遊技内容決定手段により決定された遊技内容が実行される時期を予測することができない。
したがって、連続した予告演出を継続するか否かの決定を行わず、連続した予告演出を単発的に行う従来の遊技機のように遊技が単調になってしまうおそれがない。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記格納手段に格納されている前記保留数に基づいて前記決定を行うという技術的手段を用いる。
【0011】
継続決定手段は、格納手段に格納されている保留数に基づいて前記決定を行う。つまり、保留数は、表示手段が画像の変動表示の開始を保留している数であり、表示手段は、その保留数に対応する回数分の変動表示を実行可能であるため、その保留数に基づいて予告演出を継続して所定回連続で行うか否かを決定すれば、保留数を超えない範囲で予告演出を連続して行うことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記格納手段に格納されている前記保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、前記予告演出を継続して所定回連続で行わないと決定するという技術的手段を用いる。
【0013】
継続決定手段は、格納手段に格納されている保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、予告演出を継続して所定回連続で行わないと決定する。
つまり、予告演出を連続して行う回数が保留数を超えている場合は、予告演出を継続して行わないようにすることにより、保留数と予告演出の回数との対応関係を遊技者が把握することができるため、保留数に基づいて連続予告の可能性を推測することができる。
また、保留数によっては、予告演出が継続して所定回連続で行われない可能性があるため、遊技球の発射を中断して保留数の消化を待つ状態を防止できるので、遊技機の稼働率を高めることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明では、請求項2に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記格納手段に格納されている前記保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、前記予告演出を前記保留数に対応する回数分連続で行うと決定するという技術的手段を用いる。
【0015】
継続決定手段は、格納手段に格納されている保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、予告演出を保留数に対応する回数分連続で行うと決定する。
つまり、連続して行う予告演出の回数が保留数を超えている場合は、継続して予告演出を行わないのではなく、予告演出を保留数に対応する回数分連続で行うことができるため、継続して予告演出が行われる機会を増やすことができる。また、保留数が少ない場合は、継続した予告演出は行われないという規則性をなくすことができるため、遊技者は、保留数が少ない場合であっても、予告演出が継続されることに対して期待しながら遊技を楽しむことができる。
【0016】
請求項5に記載の発明では、請求項1に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記決定結果として特定の決定結果が前記格納手段に格納されている場合は、格納されていない場合よりも高い確率で前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定するという技術的手段を用いる。
【0017】
つまり、上記特定の決定結果が出ている場合は、出ていない場合よりも、高い確率で予告演出が継続して所定回連続で行われるため、上記特定の決定結果が出ることを望んでいる遊技者の期待を裏切る確率を低くすることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明では、請求項1に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記決定結果として特定の決定結果が前記格納手段に格納されている場合は、前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定するという技術的手段を用いる。
【0019】
つまり、上記特定の決定結果が出ている場合は、必ず予告演出が継続して所定回連続で行われるため、予告演出が継続して所定回連続で行われた場合は、上記特定の決定結果が出ることを望んでいる遊技者の期待を裏切ることがないようにすることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明では、請求項5または請求項6に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定した場合は、前記特定の決定結果と対応付けられている保留数に対応する回数を前記所定回に決定するという技術的手段を用いる。
【0021】
継続決定手段は、予告演出を継続して所定回連続で行うと決定した場合は、前記特定の決定結果と対応付けられている保留数に対応する回数を前記所定回に決定する。
つまり、遊技内容決定手段による決定結果として特定の決定結果が出ている場合は、その特定の決定結果と対応付けられている保留数に対応する回数分の予告演出を連続して行うことができるため、保留数が少ないがために予告演出が継続して行われないという事態をなくすことができる。また、遊技者は、保留数が少ない場合であっても、予告演出が継続されることに対して期待しながら遊技を楽しむことができる。
【0022】
請求項8に記載の発明では、請求項5ないし請求項7のいずれか1つに記載の遊技機において、前記遊技内容決定手段は、前記遊技球が前記所定の領域を通過したことを条件に、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるか否かを決定し、前記特定の決定結果は、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという結果であるという技術的手段を用いる。
【0023】
つまり、連続予告手段は、遊技内容決定手段による決定結果が、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという結果であることに対する期待感を盛り上げる予告演出を行うため、継続決定手段が、予告演出を継続して所定回連続で行うと決定した場合は、遊技状態が遊技者に有利な遊技状態に変化することに対する期待の度合いが大きくなるが、継続しないと決定した場合は、期待の度合いが小さくなる。
したがって、継続決定手段の決定結果を報知する報知内容に遊技者を引き付けることができるため、そのような報知が行われない従来の遊技機のように遊技が単調になるおそれがない。
なお、遊技者に有利な遊技状態とは、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、大当りや確変など、通常の遊技状態よりも遊技者が賞球を獲得し易い遊技状態を意味する。
【0024】
請求項9に記載の発明では、請求項5ないし請求項7のいずれか1つに記載の遊技機において、前記遊技内容決定手段は、前記画像の変動内容を決定し、
前記特定の決定結果は、前記画像の変動内容が所定の変動内容に決定されたことを示す結果であるという技術的手段を用いる。
【0025】
つまり、連続予告手段は、遊技内容決定手段による決定結果が、画像の変動内容が所定の変動内容に決定されたことを示す結果であることに対する期待感を盛り上げる予告演出を行うため、継続決定手段が、予告演出を継続して所定回連続で行うと決定した場合は、画像の変動内容が所定の変動内容に決定されたことに対する期待の度合いが大きくなるが、継続しないと決定した場合は、期待の度合いが小さくなる。
したがって、継続決定手段の決定結果を報知する報知内容に遊技者を引き付けることができるため、そのような報知が行われない従来の遊技機のように遊技が単調になるおそれがない。
【0026】
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の遊技機において、前記連続予告手段は、前記各予告演出をそれぞれ行う毎に異なる内容の予告演出を行うという技術的手段を用いる。
【0027】
つまり、連続予告手段は、各予告演出をそれぞれ行う毎に異なる内容の予告演出を行うため、その内容と連続予告の回数との関係を学習することにより、予告演出の内容に基づいて連続予告の回数を知ることができる。また、各予告演出をそれぞれ行う毎に同一の内容の予告演出を行う場合よりも見ていて飽きが来ないので、遊技が単調になるおそれがない。
【0028】
請求項11に記載の発明では、請求項8または請求項10に記載の遊技機において、前記継続決定手段が前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定したときに、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという特定の決定結果が前記格納手段に格納されている場合は、前記表示手段が前記特定の結果に対応する表示を行う時期を、前記連続予告手段が前記予告演出を所定回行った後の時期に遅延させる遅延手段を備えたという技術的手段を用いる。
【0029】
つまり、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという特定の決定結果が出ている場合は、その特定の決定結果に対応する表示を表示手段が行う時期を、連続予告手段が予告演出を所定回行った後の時期に遅延させることができる。
したがって、その遅延された分、予告演出の回数を重ねることができるため、遊技者の上記特定の決定結果に対する期待感を多段階に高めて行くことができる。
なお、遊技者に有利な遊技状態とは、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、大当りや確変など、通常の遊技状態よりも、遊技球が入賞する確率の高い遊技状態を意味する。
【0030】
請求項12に記載の発明では、請求項1ないし請求項11のいずれか1つに記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記予告演出を継続して所定回連続で行うか否かの決定を、前記連続予告手段が前記予告演出を行う毎に行い、前記報知手段は、前記継続決定手段が前記決定を行う毎にその決定結果を報知するという技術的手段を用いる。
【0031】
つまり、予告演出を継続して所定回連続で行うか否かの決定を、予告演出を行う毎(予告演出を1回または2回以上行う毎)に行い、その決定結果を報知するため、遊技者は、その報知が行われる毎に一喜一憂することになるので、より一層変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
【0032】
請求項13に記載の発明では、請求項1ないし請求項12のいずれか1つに記載の遊技機をコンピュータにより機能させるために前記コンピュータが実行するコンピュータプログラムという技術的手段を用いる。
【0033】
つまり、請求項1ないし請求項12のいずれか1つに記載の遊技機は、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、パチンコ機(遊技機)に内蔵されたCPU(コンピュータ)により機能するため、上記コンピュータプログラムをROMなど(記録媒体)に記録しておき、その記録されたコンピュータプログラムを上記CPUが実行することにより、上記パチンコ機を機能させることができる。なお、請求項13に記載のコンピュータは、CPUの他、CPU、ROMおよびRAMなどを含んで構成されるマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、パーソナルコンピュータなどを含む意味である。また、請求項13に係るコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムの他、インターネット、イントラネット、コンピュータネットワークなどのネット上で通信されるコンピュータプログラムを含む意味である。
【0034】
請求項14に記載の発明では、請求項13に記載の前記コンピュータが実行するコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体という技術的手段を用いる。
【0035】
つまり、コンピュータにより遊技を制御する遊技機にあっては、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、パチンコ機(遊技機)に設けられたROMなど(記録媒体)に記録されたコンピュータプログラムをCPU(コンピュータ)が実行することにより機能することから、上記コンピュータプログラムを記録したROMなどの記録媒体を使用することにより、上記パチンコ機を機能させることができる。なお、請求項14に係る記録媒体は、ROMの他、RAM、EEPROM、ICチップ、フレキシブルディスク、MO(光磁気ディスク)、DVD−ROM、DVD−RAM、CD(コンパクトディスク)、CD−R、CD−RW、HDD(ハードディスク駆動装置)により読み取られるハードディスクなどの記録媒体を含む意味である。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る遊技機の実施形態について図を参照して説明する。
なお、以下の実施形態では、この発明に係る遊技機として、図柄表示器により特定の特別図柄が確定表示された場合に大当たりの遊技状態に変化する、いわゆる第1種パチンコ機を例に挙げて説明する。
また、図柄表示器32aの画面左側に表示される特別図柄を左図柄、画面中央に表示される特別図柄を中図柄、画面右側に表示される特別図柄を右図柄とそれぞれ称する。さらに、複数の左図柄を配列した図柄列を左図柄列、複数の中図柄を配列した図柄列を中図柄列、複数の右図柄を配列した図柄列を右図柄列とそれぞれ称する。さらに、左図柄列のうち確定表示された左図柄を確定左図柄、中図柄列のうち確定表示された中図柄を確定中図柄、右図柄列のうち確定表示された右図柄を確定右図柄とそれぞれ称する。
また、確定表示とは、最終的に確定した特別図柄を表示したという意味であり、確定表示の態様には、変動が完全に停止した状態の他、完全に停止しないで上下または左右に振動するなど、所定の動きを伴っている状態などを含む。さらに、リーチとは、最後に確定表示される特別図柄以外の特別図柄が同じ特別図柄に揃って確定表示されており、最後に確定表示される特別図柄が変動表示されている状態をいう。つまり、大当りになる一歩手前の状態をいう。
【0037】
[この実施形態に係るパチンコ機の特徴]
この実施形態に係るパチンコ機は、大当りの発生を予告する演出(以下、予告演出という)を複数回連続して行った後で継続して予告演出を行うか否かを抽選し、その抽選結果を図柄表示器32aに表示することを特徴とする。なお、この実施形態では、連続予告として予告演出を2回連続して行うものとする。
【0038】
[全体の主要構成]
まず、この実施形態のパチンコ機の主要構成について図1を参照して説明する。図1は、そのパチンコ機の外観を示す斜視説明図である。
パチンコ機1には、前枠2がヒンジ8を介して開閉可能に備えられており、その前枠2には、ガラス枠4が開閉可能に取付けられている。前枠2の右側には、ガラス枠4開閉用の鍵を差し込む鍵穴3が設けられている。ガラス枠4の内部には、遊技盤5が設けられており、前枠2の右側下方には、遊技球を遊技盤5へ発射する発射装置(図示省略)を操作するための発射ハンドル15が回動可能に取付けられている。
ガラス枠4の下方には、賞球や貸球が供給される賞球・貸球供給口6aが形成されており、この賞球・貸球供給口6aの供給側には、その賞球・貸球供給口6aから供給された賞球や貸球を溜めておくための上受け皿6が取り付けられている。上受け皿6の下方には、上受け皿6の収容可能数を超えて流下した賞球や上受け皿球抜きレバー6bの操作により上受け皿6から排出された遊技球などを排出する排出口7aが形成されている。排出口7aの排出側には、その排出口7aから排出された遊技球を収容しておくための下受け皿7が設けられている。また、遊技盤5の上方には、枠ランプ9が設けられており、下受け皿7の左側には、灰皿7bが設けられている。
【0039】
[遊技盤5の主要構成]
次に、遊技盤5の主要構成について図2および図3を参照して説明する。
図2は遊技盤5の主要構成を示す正面説明図であり、図3は図2に示す遊技盤に備えられたセンターケースを拡大して示す説明図である。
図2に示すように、遊技盤5の略中央には、センターケース30が備えられており、そのセンターケース30には、図柄表示器32aが備えられている。図柄表示器32aは、複数の特別図柄、この実施形態では「0」〜「9」の数字を表現した計10個の特別図柄を上下方向に変動表示(スクロール表示ともいう)する。図3に示す例では、左図柄G1として「1」が、中図柄G2として「2」が、右図柄G3として「3」がそれぞれ確定表示されている。
また、図柄表示器32aは、普通図柄、リーチの発生を予告するリーチ予告画像、予告演出を行うための予告演出画像、予告演出を継続して行うか否かの抽選の結果を示す画像(以下、抽選結果画像という)、背景画像、各種の演出画像などを表示する。
図柄表示器32aの上方には、普通図柄の変動開始を保留している数(以下、普通図柄始動記憶数という)を4個のLEDにより表示する普通図柄始動記憶表示LED35が備えられている。
なお、図柄表示器32aは、特別図柄の変動開始を保留している数(以下、保留数という)を画面上の所定個所に表示する。
【0040】
センターケース30の下方には、開閉する両翼を備えた普通電動役物47が設けられており、普通電動役物47の内部には、第1種始動口27が設けられている。普通電動役物47が両翼を開放すると、遊技球が第1種始動口27に入賞する領域が拡大する。以下、遊技球が第1種始動口27、または、普通電動役物47の開放された両翼から入賞することを第1種始動口27への入賞という。
遊技球が第1種始動口27に入賞すると、図柄表示器32aが特別図柄の変動表示を開始する。特別図柄の変動中に遊技球が第1種始動口27に入賞した場合は、特別図柄の変動表示の開始が保留され、その保留数は、図柄表示器32aにより画面に表示される。なお、図柄表示器32aにより変動表示された後に確定表示された普通図柄が当り普通図柄であった場合に、普通電動役物47の両翼が開放する。
普通電動役物47の下方には、大当りが発生した場合に作動する変動入賞装置40が備えられており、変動入賞装置40には、大入賞口41を開閉する開閉部材43が備えられている。また、変動入賞装置40の内部には、開閉部材43を連続して開放動作させる機能を有する特定領域(図示せず)と、この特定領域を通過した遊技球を検出する特定領域スイッチ(図4において符号41bで示す)と、特定領域を変化させる部材を駆動するための特定領域ソレノイド(図4において符号41cで示す)とが設けられている。
【0041】
遊技盤5の上部左右には、内部に設けられたLEDにより装飾されたコーナー飾り11が設けられており、遊技盤5の左右には、内部に設けられたLEDにより装飾されたサイド飾り20,20が設けられている。右側のサイド飾り20の上端には、普通図柄作動右ゲート(以下、右ゲートと称する)25が設けられており、左側のサイド飾り20の上端には、普通図柄作動左ゲート(以下、左ゲートと称する)26が設けられている。遊技球が右ゲート25または左ゲート26を通過すると、図柄表示器32aが普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄の変動中に遊技球が右ゲート25または左ゲート26を通過した場合は、普通図柄の変動開始が保留され、その保留が発生する毎に普通図柄始動記憶表示LED35のLEDの点灯数が1増加する。
右ゲート25の下方には、右袖入賞口12が設けられており、その斜め左下方には、右下入賞口45が設けられている。左ゲート26の下方には、左袖入賞口13が設けられており、その斜め右下方には、左下入賞口44が設けられている。
【0042】
また、右ゲート25の斜め左下および左ゲート26の斜め右下には、風車24がそれぞれ設けられている。さらに、遊技盤5には、発射された遊技球を遊技領域へ案内するレール16が取付けられており、変動入賞装置40の下方には、入賞しなかった遊技球をアウト球として回収するアウト口14が設けられている。
そして、遊技盤5には、多くの釘17が打ち込まれており、遊技盤5に発射された遊技球は、釘17の間を乱舞しながら落下し、各入賞口、第1種始動口27に入賞したり、右ゲート25または左ゲート26を通過したり、あるいはアウト口14から回収されたりする。
【0043】
[パチンコ機1の電気的構成]
次に、パチンコ機1の主な電気的構成についてそれをブロックで示す図4を参照して説明する。
パチンコ機1には、主制御基板100が設けられており、この主制御基板100には、マイクロプロセッサ110などが搭載されている。マイクロプロセッサ110には、メインCPU112と、ROM114と、RAM116とが搭載されている。メインCPU112は、入賞の判定、入賞数のカウント、大当りかハズレかの判定(以下、大当り判定という)、図柄制御基板32の制御、払出制御基板200の制御、ランプ制御基板300の制御などを実行する。また、メインCPU112は、電源遮断時における入賞数、大当りかハズレかの判定結果および遊技状態などを示すデータのバックアップ処理を実行する。ROM114には、メインCPU112が各種の判定、処理および制御などを実行するためのコンピュータプログラム、各制御装置へ送信するコマンドなどが記録されている。RAM116は、メインCPU112による入賞の判定、大当りの判定結果、入賞数などの遊技中に発生する各種データ、処理結果、演算結果、ROM114から読出されたコンピュータプログラムなどを一時的に格納する。また、RAM116には、電源が遮断した際に、電源遮断直前の遊技状態を示すデータをバックアップして記憶保持するバックアップ領域が形成されている。
【0044】
主制御基板100には、次に記載するものが電気的に接続されている。遊技球が第1種始動口27を通過したことを検出する第1種始動口スイッチ27a、図柄表示器32aを制御する図柄制御基板32、LEDやランプ類を制御するランプ制御基板300、電源基板80、賞球の払出しなどを制御する払出制御基板200、遊技中の効果音などを制御する音声制御基板79、入賞、リーチパターン、大当りの発生、大当り図柄などに関する遊技盤情報をパチンコホールの管理室などに設けられたコンピュータ(図示省略)へ送信するための遊技枠情報端子基板52、盤面中継基板51、遊技枠中継基板53である。
【0045】
払出制御基板200には、主制御基板100から送出される制御コマンドを入力して動作するマイクロプロセッサ210が搭載されており、マイクロプロセッサ210には、賞球および貸球の払出しなどを制御するサブCPU212と、このサブCPU212が賞球の払出しなどの制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM214と、サブCPU212が各種制御プログラムを実行する際にROM214から読出された制御プログラムや遊技中に発生する入賞数や賞球数などの各種データを一時的に格納するRAM216とが搭載されている。
また、払出制御基板200には、RAMクリアスイッチ10、電源基板80、発射モータ15eを駆動するための発射モータ駆動基板15c、遊技枠情報端子基板52および払出中継基板55が電気的に接続されている。発射モータ駆動基板15cには、発射モータ駆動基板15cから発射モータ15eへ駆動信号を出力させるための発射スイッチ15dが接続されている。
【0046】
遊技枠中継基板53には、下受け皿7が遊技球で満杯になったことを検出する下皿満杯検出スイッチ72、賞球切れを検出する賞球切れ検出スイッチ73およびセンサ中継基板54が電気的に接続されている。センサ中継基板54は、賞球ユニット62に備えられた賞球払出センサ62a,62bおよび払出中継基板55と電気的に接続されている。払出中継基板55には、貸球切れを検出する貸球切れ検出スイッチ61、賞球払出モータ62cおよび貸球ユニット63が電気的に接続されている。
盤面中継基板51には、普通電動役物47を駆動する普通電動役物ソレノイド47a、普通図柄作動右ゲート25を通過した遊技球を検出する右ゲートスイッチ25a、普通図柄作動左ゲート26を通過した遊技球を検出する左ゲートスイッチ26a、大入賞口41に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ41a、右袖入賞口12に入賞した遊技球を検出する右袖入賞口スイッチ12a、左袖入賞口13に入賞した遊技球を検出する左袖入賞口スイッチ13a、右下入賞口45に入賞した遊技球を検出する右下入賞口スイッチ45a、左下入賞口44に入賞した遊技球を検出する左下入賞口スイッチ44aおよび大入賞口中継基板50である。
【0047】
大入賞口中継基板50には、特定領域スイッチ41b、特定領域を変化させる部材を駆動する特定領域ソレノイド41cおよび開閉部材43を駆動する大入賞口ソレノイド43aが電気的に接続されている。電源基板80は、CR接続基板56と電気的に接続されており、CR接続基板56には、プリペイドカードの残りの度数を表示する度数表示基板やプリペイドカードを読取る装置などを備える遊技機外装置部分71と電気的に接続されている。電源基板80は、AC24V(50Hz/60Hz)の主電源70から電源の供給を受け、各基板および装置へ必要電源を供給する。
なお、工場出荷時や開店前に試射を行った後に電源を遮断すると、前記バックアップ処理が実行され、そのままの状態で開店すると、バックアップされていたデータに基づいて遊技が開始されてしまうなどの不具合が生じるため、電源基板80に設けられたRAMクリアスイッチ10をONしながら電源スイッチ18をONすることにより、RAM116およびRAM216にバックアップされているデータを消去することができるようになっている。
【0048】
[図柄制御基板32の電気的構成]
次に、図柄制御基板32の主な電気的構成について、それをブロックで示す図5を参照して説明する。
図柄制御基板32にはキャラクタROM32dが搭載されており、そのキャラクタROM32dには、図柄表示器32aが各種の画像を表示するための画像データが記録されている。各種の画像とは、特別図柄、普通図柄、大当り図柄、ハズレ図柄、リーチ予告画像、予告演出画像および抽選結果画像などである。
図柄制御基板32に備えられたサブCPU32bは、主制御基板100のメインCPU112から送信されてきたコマンドを受信するとともに、その受信したコマンドの内容をROM32cに記録されたコンピュータプログラムに従って解析する。続いてサブCPU32bは、その解析結果をVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)32eへ送出し、VDP32eは、キャラクタROM32dから上記解析結果に対応した画像データを読出す。
【0049】
VDP32eは、キャラクタROM32dから読出した画像データを構成するドットの表示領域におけるアドレス、表示色などを上記解析結果に基づいて演算し、その演算結果を内蔵のパレットRAM32fに一時的に格納する。続いてVDP32eは、パレットRAM32fに格納されている演算結果に基づいてRGB信号を液晶アナログ基板32gへ送出する。続いて液晶アナログ基板32gは、取込んだRGB信号の色補正および輝度調整を行い、その信号を液晶インバータ基板32hへ送出する。液晶インバータ基板32hは、バックライト電源の役割を果たし、取込んだ信号を昇圧(たとえば、12Vから600V)し、図柄表示器32aへ送出する。そして図柄表示器32aは、取込んだ信号に対応する液晶ドットをスイッチングして表示する。これにより、各種の画像が表示される。
なお、この実施形態では、図柄表示器32aは、TFT(Thin Film Transistor)を画素駆動素子とするアクティブマトリックス方式の液晶表示装置である。
【0050】
[遊技内容の決定方法]
次に、遊技内容の決定方法について図6を参照して説明する。
図6(A)は大当り抽選カウンタの説明図であり、図6(B)は大当り図柄テーブルの説明図であり、図6(C)はハズレ図柄テーブルの説明図であり、図6(D)はリーチ抽選カウンタの説明図であり、図6(E)は連続予告抽選カウンタの説明図であり、図6(F)は継続抽選カウンタの説明図である。
【0051】
大当り抽選カウンタC1は、メインCPU112が大当り判定を行うために用いるカウンタであり、複数のカウント値、この実施形態では0〜299の計300のカウント値をカウントする。メインCPU112は遊技球が第1種始動口27を通過したときに大当り抽選カウンタC1のカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値が、予め設定されている大当り値と一致する場合は大当りと判定し、一致しない場合はハズレと判定する。
大当り抽選カウンタC1がカウントするカウント値のうち、所定の数値と同一のカウント値が大当り値に設定されている。大当り値は、遊技状態が確変に変化しているときと変化していないときとで設定されている数が異なる。ここで、確変とは、大当り判定において大当りと判定される確率が高い状態に変化している遊技状態のことをいう。また、確変以外の遊技状態を通常遊技という。
確変のときの大当り値の数は、通常遊技のときの大当り値の数よりも多く、この実施形態では、通常遊技のときの大当り値は「7」1つであり、確変のときの大当り値は「7」、「11」、「127」、「233」および「273」の5つである。つまり、確変のときに大当りの発生する確率は、通常遊技のときよりも5倍高く設定されている。
【0052】
大当り図柄テーブルT1は、メインCPU112が大当り図柄を決定するときに参照するテーブルであり、複数のカウント値(この実施形態では、0〜9の計10個のカウント値)と、複数の特別図柄の種類(この実施形態では、0〜9の数字を表現した計10種類の特別図柄)とを対応付けて構成される。複数のカウント値は、大当り図柄を決定するための大当り図柄抽選カウンタのカウント値0〜9と対応する。メインCPU112は、大当り判定において大当りと判定したことを条件として、大当り図柄抽選カウンタのカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値に対応する特別図柄の種類を大当り図柄テーブルT1を参照して決定する。
たとえば、取得したカウント値が「7」であった場合は、「777」を大当り図柄に決定する。
【0053】
ハズレ図柄テーブルT2は、メインCPU112がハズレ図柄を決定するときに参照するテーブルであり、複数のカウント値(この実施形態では、0〜9の計10個のカウント値)と、複数種類の特別図柄(この実施形態では、0〜9の数字を表現した計10種類の特別図柄)とを対応付けて構成される。複数のカウント値は、ハズレ図柄を決定するためのハズレ図柄抽選カウンタのカウント値0〜9と対応する。メインCPU112は、大当り判定においてハズレと判定したことを条件として、ハズレ図柄抽選カウンタのカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値に対応する特別図柄の種類をハズレ図柄テーブルT2を参照して決定する。
たとえば、取得したカウント値が「2」であった場合は、特別図柄「2」をハズレ図柄に決定する。ハズレ図柄の決定は、左図柄、中図柄および右図柄の計3図柄に対してそれぞれ行い、たとえば「232」などのハズレ図柄を決定する。
【0054】
リーチ抽選カウンタC2は、メインCPU112が大当り判定においてハズレと判定したことを条件として、リーチを行うか否かを決定するために用いるカウンタであり、複数のカウント値、この実施形態では0〜99の計100個のカウント値をカウントする。メインCPU112は、大当り判定においてハズレと判定したことを条件として、リーチ抽選カウンタC2のカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値が所定のカウント値、この実施形態では、「7」、「17」、「23」、「37」、「43」、「53」、「61」、「71」、「89」および「91」の計10個のカウント値のうちのいずれかであった場合にリーチを行うと決定する。
つまり、リーチを行うと決定される確率は、10/100である。また、取得したカウント値が「17」、「37」、「53」、「61」、「71」、「89」および「91」の計7個のカウント値のうちのいずれかであった場合は、大当りに対する期待度が低い(たとえば、大当りの発生する確率が30%)リーチ変動に決定され、そのリーチ変動に決定される確率は、7/100である。
また、取得したカウント値が「23」または「43」であった場合は、大当りに対する期待度が中程度(たとえば、大当りの発生する確率が50%)のリーチ変動に決定され、そのリーチ変動に決定される確率は、2/100である。
さらに、取得したカウント値が「7」であった場合は、大当りに対する期待度が高い(たとえば、大当りの発生する確率が80%)の特殊なリーチ変動(たとえば、スーパーリーチ)に決定され、そのリーチ変動に決定される確率は、1/100である。
【0055】
連続予告抽選カウンタC3は、メインCPU112が、連続予告判定を行うときに用いるカウンタである。連続予告判定とは、図柄表示器32aが特別図柄の変動表示を開始してから大当り図柄またはハズレ図柄を確定表示するまでを1回の変動表示とした場合に、大当り判定の結果が大当りであることに対する期待感を盛り上げる予告演出を1回の変動表示中に1回行うとして、その予告演出を大当り判定の結果が表示される以前の変動表示から複数回連続で行うか否かを決定するための判定処理のことである。
連続予告抽選カウンタC3は、複数のカウント値、この実施形態では0〜29の計30個のカウント値をカウントする。メインCPU112は、保留数Uが2以上存在するときに連続予告抽選カウンタC3のカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値が所定値と一致する場合に連続予告を行うと判定する。
保留数Uが2以上存在し、1番目の始動記憶以外の始動記憶に対応する格納領域のいずれかにおいて大当りフラグ「1」がONしている場合において、連続予告抽選カウンタC3から取得したカウント値が「3」〜「22」の範囲であるときに連続予告を行うと判定する。つまり、将来大当りが発生する場合は、20/30の高い確率で連続予告を行うと判定する。
【0056】
また、1番目の始動記憶以外の始動記憶に対応する格納領域のいずれにおいても大当りフラグ「1」がONしていない場合は、上記取得したカウント値が「3」、「7」および「15」のうちのいずれかであるときに連続予告を行うと判定する。つまり、将来大当りが発生しない場合は、3/30の低い確率で連続予告を行うと判定される。
上記のように、将来大当りが発生する場合は、高い確率で予告演出を連続して行うことにより、実際に大当りが発生するまでの過程において遊技者の大当り発生に対する期待をなるべく裏切らないようにすることができる。また、将来大当りが発生しない場合は、予告演出を連続して行う確率を低くすることにより、予告演出が継続して行われたにもかかわらず大当りが発生しなかったというように、遊技者の大当り発生への期待が裏切られることがなるべく起きないようにすることができる。
【0057】
継続抽選カウンタC4は、メインCPU112が連続予告継続判定を行うときに用いるカウンタである。連続予告継続判定とは、連続予告を継続して行うか否かを決定するための判定処理である。継続抽選カウンタC4は、複数のカウント値、この実施形態では0〜29の計30個のカウント値をカウントする。メインCPU112は、少なくとも連続予告における最後の予告演出が行われる特別図柄の変動表示が終了するまでの所定のタイミングで継続抽選カウンタC4のカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値が所定値と一致する場合に継続して連続予告を行うと判定する。
連続予告として行う2回の予告のうち、1回目の予告を伴う特別図柄の変動表示が終了したときに、始動記憶1および始動記憶2以外の始動記憶のいずれかに対応する格納領域において大当りフラグ「1」がONしている場合は、継続抽選カウンタC4から取得したカウント値が「3」〜「17」の範囲であるときに継続して予告演出を行うと判定する。つまり、将来大当りが発生する場合は、15/30の高い確率で継続して予告演出を行うと判定する。
【0058】
また、上記始動記憶のいずれかに対応する格納領域において大当りフラグ「1」がONしていない場合は、上記取得したカウント値が「3」、「7」および「15」のうちのいずれかであるときに継続して予告演出を行うと判定する。つまり、将来大当りが発生しない場合は、3/30の低い確率で継続して予告演出を行うと判定される。
上記のように、将来大当りが発生する場合は、高い確率で継続して予告演出を行うことにより、前回の連続予告のときから継続している遊技者の大当り発生に対する期待感を継続してより一層高めることができる。また、複数回連続して行われた前回の連続予告に継続して予告演出が行われた場合は、実際に大当りが発生する確率が高いという遊技者の信頼を裏切らないようにすることができる。
一方、将来大当りが発生しない場合は、継続して予告演出が行われる確率を低くすることにより、前回の連続予告に継続して予告演出が行われたにもかかわらず大当りが発生しなかったというように、遊技者の大当り発生への期待が裏切られることがなるべく起きないようにすることができる。
【0059】
[データ格納領域]
次に、RAM116に備えられているデータ格納領域について図7を参照して説明する。図7は、データ格納領域に格納される各種データを示す説明図である。
データ格納領域116aには、1番〜11番までの格納順位が設定されており、各格納順位に対応して始動記憶、大当りフラグ、確変フラグ、確定図柄、変動パターン、連続予告フラグおよび継続フラグの各種データが格納される。始動記憶は、特別図柄の変動開始が保留されたことを示すデータであり、保留が発生する毎にフラグがONされる。また、保留数が「0」のときに遊技球が第1種始動口27に入賞すると、格納順位1番に対応する始動記憶に一旦フラグがONし、特別図柄の変動表示が開始されると、始動記憶のフラグはOFFされる。その特別図柄の変動中に遊技球が第1種始動口27に入賞すると、格納順位2番に対応する始動記憶にフラグがONする。
たとえば、今、特別図柄の変動表示が行われているとすると、その変動表示は、格納順位1番の始動記憶に基づいて行われており、その特別図柄の変動中に遊技球が第1種始動口27に入賞すると、入賞順に格納順位2番〜11番に対応する始動記憶にフラグがONする。つまり、保留数Uの最大値は10である。
【0060】
大当りフラグは、メインCPU112の大当り判定の結果が大当りであったことを示すフラグである。メインCPU112は、遊技球が第1種始動口27に入賞したことを契機に大当り判定を行い、大当りと判定した場合は、その判定を行う契機となった始動記憶に対応する格納領域に大当りフラグをONする。図7に示す例では、格納順位9番の始動記憶に対応する格納領域の大当りフラグがONしている。
確変フラグは、メインCPU112の大当り判定の結果が確変大当りであったことを示すフラグである。確変大当りとは、大当り遊技(第1ラウンドから所定ラウンドまで行う遊技)が終了した後の遊技状態が所定期間確変になる権利が発生する大当りのことをいう。メインCPU112は、大当り判定において大当りと判定したことを条件として確変大当りか否かを判定し、確変大当りと判定した場合は、その判定を行う契機となった始動記憶に対応する格納領域に確変フラグをONする。図7に示す例では、格納順位9番の始動記憶に対応する格納領域の確変フラグがONしている。
【0061】
確定図柄とは、図柄表示器32aによって確定表示された特別図柄のことであり、確定図柄には、大当り判定の結果が大当りであった場合に確定表示される大当り図柄と、ハズレであった場合に確定表示されるハズレ図柄とがある。
図7に示す例では、格納順位3番の始動記憶に対応する格納領域には、確定図柄としてハズレ図柄「343」が格納されており、格納順位9番の始動記憶に対応する格納領域には、確定図柄として大当り図柄「777」が格納されている。
なお、図7では説明の便宜上、大当り図柄またはハズレ図柄を具体的な数字で表現しているが、実際に格納領域に格納される大当り図柄またはハズレ図柄の中身は、メインCPU112が図柄表示器32aに大当り図柄またはハズレ図柄を表示させるためのコマンドを構成するデータである。また、この実施形態では、「000」〜「999」の計10種類の大当り図柄が設定されており、そのうち「333」および「777」など、同一の奇数の特別図柄から構成された大当り図柄が確変大当りを示す大当り図柄(以下、確変図柄という)に設定されている。また、大当り図柄以外がハズレ図柄に設定されている。
【0062】
変動パターンは、特別図柄の変動パターンのことであり、特別図柄の変動開始から大当り図柄またはハズレ図柄が確定表示されるまでに要する時間(以下、変動時間という)、リーチの種類および背景画像の種類などによって複数種類の変動パターンが設定されている。
パチンコ機1は、実際には数百通りの変動パターンを表示可能であるが、説明を分かり易くするため、この実施形態では、変動パターンA〜DおよびSRの5種類が用意されているとする。変動パターンAは、リーチを伴わない変動パターンであり、変動パターンBは、リーチを伴うが変動時間の短い変動パターンである。変動パターンCは、変動パターンBよりもリーチを行っている時間が長く、かつ、変動パターンBよりも出現する確率の低い変動パターンである。変動パターンDは、変動パターンCよりもリーチを行っている時間が長く、かつ、変動パターンCのリーチよりもリーチの演出内容が凝っており、さらに変動パターンCよりも出現する確率の低い変動パターンである。変動パターンSRは、変動パターンDよりもリーチを行っている時間が長く、かつ、変動パターンDのリーチよりもリーチの演出内容が凝っており、さらに変動パターンDよりも出現する確率の低い変動パターンである。以下、リーチを伴う変動パターンをリーチ変動といい、リーチを伴わない変動パターンを通常変動という。
なお、図7では説明の便宜上、変動パターンを具体的な符号で表現しているが、実際に格納領域に格納される変動パターンは、メインCPU112が図柄表示器32aに変動パターンを指示するためのコマンドを構成するデータである。
【0063】
連続予告フラグは、連続予告判定の結果が、連続予告を行うという結果であったことを示すフラグであり、連続予告を行うことが決定されると連続予告フラグがONする。この場合、連続予告を行うと決定した元となる始動記憶よりも過去の始動記憶に基づく連続予告判定の結果が、連続予告を行わないという結果であっても、その過去の始動記憶に基づく特別図柄の変動表示から連続予告を開始する。
図7に示す例では、格納順位2番目および3番目の始動記憶に対応する格納領域の連続予告フラグがそれぞれONしている。これは、1番目の始動記憶に基づいて行われている現在の特別図柄の変動表示が終了すると、次の2番目および3番目の始動記憶に基づいて行う2回の変動表示においてそれぞれ予告演出が連続で行われることを意味する。
つまり、3番目の始動記憶よりも過去の2番目の始動記憶に基づいた連続予告判定の結果が連続予告を行わないという結果であった場合でも、その2番目および3番目の始動記憶に基づいて連続予告が行われる。
【0064】
継続フラグは、連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続するという結果であったことを示すフラグであり、連続予告を継続して行うことが決定されると継続フラグがONする。メインCPU112は、連続予告判定を行った後に連続予告継続判定を行う。この場合、連続予告を継続すると決定した元となる始動記憶よりも過去の始動記憶に基づく連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続しないという結果であっても、その過去の始動記憶に基づく特別図柄の変動表示から連続予告の継続を開始する。
図7に示す例では、格納順位4番目および5番目の始動記憶に対応する格納領域の継続フラグがそれぞれONしている。これは、格納順位2番目および3番目に対応する始動記憶に基づいた特別図柄の変動表示においてそれぞれ大当り予告が行われた後、格納順位4番目および5番目に対応する始動記憶に基づいた特別図柄の変動表示において予告演出が継続して連続で行われることを意味する。
つまり、5番目の始動記憶よりも過去の4番目の始動記憶に基づいた連続予告継続判定の結果が連続予告を継続しないという結果であった場合でも、その4番目および5番目の始動記憶に基づいて連続予告が行われる。
【0065】
[予告演出の主な内容]
次に、予告演出の主な内容について図8ないし図10を参照して説明する。
図8(A)は特別図柄の変動開始前の状態を示す説明図であり、図8(B)は特別図柄が変動中の説明図であり、図8(C)は1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図8(D)はハズレ図柄が確定表示された状態を示す説明図である。図9(E)は2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図9(F)は抽選結果画像が表示された状態を示す説明図であり、図9(G)は特別図柄が変動中の説明図であり、図9(H)は継続して1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
図10は、第1種始動口への入賞タイミングと、特別図柄の変動開始タイミングと、連続予告のタイミングとの時間的関係を示すタイムチャートである。
【0066】
(1)図8(A)に示すように、図柄表示器32aの画面には、前回の大当り判定の結果がハズレであったことを示すハズレ図柄が確定表示されている。図8(A)に示す例では、左図柄G1として「1」が、中図柄G2として「2」が、右図柄G3として「3」がそれぞれ確定表示されている。また、ハズレ図柄の背景には、宇宙を表現した背景画像H1が表示されている。
【0067】
(2)そして、遊技球が第1種始動口27に入賞すると、図8(B)に示すように、左図柄列、中図柄列および右図柄列がそれぞれ上下方向に変動表示(スクロール)を開始する(図中の下向きの矢印は、図柄列が上下方向に変動していることを示す。図10の時間t4)。
【0068】
(3)ここで、連続予告を行うことが決定されている場合は、特別図柄の変動表示の開始から所定時間経過すると、図8(C)に示すように、1機の空飛ぶ円盤を表現した予告演出画像Y1が背景画像H1の中に出現する。このように、1機の空飛ぶ円盤が出現することにより、遊技者は、連続予告を構成する2回の予告演出のうち、1回目の予告演出が行われたと知ることができる。また、遊技者は、1回目の予告演出を見たことにより、大当り発生への期待感を盛り上げる。
【0069】
(4)そして、特別図柄の変動時間がタイムアップすると、図8(D)に示すように、左図柄G1、右図柄G3、中図柄G2の順に停止する(図10の時間t5)。このとき、変動パターンとしてリーチを伴う変動パターンが選択されていた場合は、左図柄G1および右図柄G3が確定表示されてから、中図柄列を超低速で変動させ、中図柄G2が左図柄G1および右図柄G3と同じ特別図柄に確定表示されるか否か、遊技者をやきもきさせるようなリーチ特有の演出が行われる。
そして、図8(D)に示すように、大当り判定の結果を示す特別図柄が確定表示される。図8(D)に示す例では、ハズレ図柄「753」が確定表示されている。
【0070】
(5)そして、図9(E)に示すように、2回目の特別図柄の変動表示が開始され、その開始から所定時間経過すると、2機の空飛ぶ円盤を表現した予告演出画像Y2,Y2が背景画像H1の中に出現する。このように、2機の空飛ぶ円盤が出現することにより、遊技者は、連続予告を構成する2回の予告演出のうち、2回目の予告演出が行われたと知ることができる。また、遊技者は、2回目の予告演出を見たことにより、つまり予告演出を連続して見たことにより、大当り発生への期待感をより一層盛り上げる。
【0071】
(6)そして、特別図柄の変動時間がタイムアップすると、各図柄列の変動が停止し、図9(F)に示すように、大当り判定の結果を示す特別図柄が確定表示される(図10の時間t6)。また、「連続予告継続決定!!」という抽選結果画像M1と、「次は大当りかも・・」というメッセージ画像M2とが表示される(図10の時間t6)。このように、連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続して行うという結果であったことを表現した抽選結果画像M1を表示することにより、遊技者は、前回の連続予告に継続して連続予告が行われることを知ることができる。また、遊技者は、前回の2回の予告演出により盛り上がった大当り発生への期待感をより一層盛り上げる。なお、図9(G)に示す例では、ハズレ図柄「862」が確定表示されている。
【0072】
(7)そして、図9(G)に示すように、通算3回目の特別図柄の変動表示が開始される(図10の時間t7)。
【0073】
(8)そして、図9(H)に示すように、、その開始から所定時間経過すると、1機の空飛ぶ円盤を表現した予告演出画像Y1が出現する。このように、1機の空飛ぶ円盤が出現することにより、遊技者は、継続して行われる連続予告を構成する2回の予告演出のうち、1回目の予告演出、つまり前回の連続予告から通算3回目の予告演出が行われたと知ることができる。また、遊技者は、通算3回目の予告演出を連続して見たことにより、大当り発生への期待感をさらに盛り上げる。
【0074】
なお、図示しないが、図9(E)に示したような予告演出が通算4回目の予告演出として行われる。また、このとき行われた連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続して行うという結果であった場合には、図9(F)に示したような抽選結果画像M1およびメッセージ画像M2が表示され(図10の時間t9)、遊技者の大当り発生への期待感をさらに盛り上げる。また、2番目の始動記憶に基づく大当り判定の結果が大当りであった場合は、抽選結果画像M1およびメッセージ画像M2は表示されず、2回目の変動表示において大当り図柄が確定表示される。さらに、4番目の始動記憶に基づく大当り判定の結果が大当りであった場合は、3回目の変動表示において抽選結果画像M1およびメッセージ画像M2は表示されず、4回目の変動表示において大当り図柄が確定表示される。
【0075】
図10に示す例では、6番目の始動記憶に基づく大当り判定の結果が大当りとなっており、時間t5および時間t8における連続予告継続判定の結果が、共に、連続予告を継続して行うという結果であり、6番目の始動記憶に基づく変動表示が停止したときに大当り図柄が確定表示される(時間t10)。
つまり、遊技者は、予告演出画像を6回連続で見ることになり、抽選結果画像M1およびメッセージ画像M2を通算2回見ることになる。
以上のように、連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続して行うという結果である限り、大当り図柄を表示する変動表示の時期になるまで可能な限り連続予告を継続して表示し、遊技者の大当り発生への期待感を次第に盛り上げて行く。
【0076】
[遊技の主な流れ]
次に、遊技の主な流れについて図11ないし図17を参照して説明する。
図11はメインCPU112が実行する始動口処理の流れを示すフローチャートである。図12はメインCPU112が実行する図柄処理の流れを示すフローチャートである。図13はメインCPU112が図柄処理のステップ(以下、Sと略す)44にて実行する連続予告抽選処理の流れを示すフローチャートである。図14はメインCPU112が図柄処理のS68にて実行する連続予告継続抽選処理の流れを示すフローチャートである。図15はメインCPU112が図柄処理のS94にて実行する変動パターン決定処理の流れを示すフローチャートである。図16は図15の続きを示すフローチャートである。
図17は、図柄制御基板32のサブCPU32bが実行する図柄表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0077】
(始動口処理)
メインCPU112は、第1種始動口スイッチ27aがONしたか否かを判定することにより、遊技球が第1種始動口27に入賞したか否かを判定し(図11のS10)、入賞したと判定した場合は(S10:Yes)、保留数Uが上限の「10」を超えているか否かを判定する(S12)。ここで、上限の「10」を超えていないと判定した場合は(S12:No)、始動記憶のフラグをONすることにより保留数Uに「1」を加算し(S14)、このとき大当り抽選カウンタC1(図6(A))がカウントしたカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値をRAM116に一時的に格納する(S16)。
続いてメインCPU112は、このとき大当り図柄抽選カウンタがカウントしたカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値をRAM116に一時的に格納する(S18)。続いてメインCPU112は、このときリーチ抽選カウンタC2(図6(D))がカウントしたカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値をRAM116に一時的に格納する(S20)。
【0078】
続いてメインCPU112は、データ格納領域116a(図7)を参照し、現在確変フラグ「1」がセットされているか否かを判定することにより、遊技状態が確変中であるか否かを判定し(S22)、確変中であると判定した場合は(S22:Yes)、高確率用判定データとして前述の5つの大当り値「7」、「11」、「127」、「233」および「273」をセットする(S24)。また、確変中ではないと判定した場合は(S22:No)、低確率用判定データとして大当り値「7」1つをセットする(S26)。
続いてメインCPU112は、S16においてRAM116に一時的に格納したカウント値と、S24またはS26においてセットした大当り値とを比較し、カウント値と一致する大当り値が存在するか否かを判定することにより、大当りかハズレかを判定する(S28)。ここで、大当りと判定した場合は(S28:Yes)、大当りフラグをONし(S30)、ハズレと判定した場合は(S28:No)、大当りフラグをOFFする(S29)。
【0079】
続いてメインCPU112は、確変大当りであるか否かを判定する(S32)。たとえば、S18において大当り図柄抽選カウンタから取得してRAM116に一時的に格納したカウント値が、1、3、5、7および9の奇数、つまり奇数の大当り図柄に決定されるカウント値であった場合には、確変大当りであると判定し(S32:Yes)、0、2、4、6および8の偶数、つまり偶数の大当り図柄に決定されるカウント値であった場合には、確変大当りではないと判定する(S32:No)。ここで、メインCPU112は、確変大当りであると判定した場合は(S32:Yes)、確変フラグをONし(S34)、確変大当りではないと判定した場合は(S32:No)、確変フラグをOFFする(S33)。
なお、メインCPU112が上記始動口処理を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータプログラムに従って上記始動口処理を実行する。
【0080】
(図柄処理)
メインCPU112は、図柄表示器32aが特別図柄を変動中であるか否かを判定する(図12のS40)。この判定は、図柄制御基板32に対して特別図柄の変動開始を指示するコマンド(以下、変動開始コマンドという)を送信した後、特別図柄の変動停止を指示するコマンド(以下、変動停止コマンドという)を送信していない場合は、変動中であると判定し(S40:Yes)、変動開始コマンドを送信していない場合は変動中ではないと判定する(S40:No)。ここで、メインCPU112は、変動中ではないと判定した場合は(S40:No)、保留数Uが「1」以上であるか否か、つまり特別図柄の変動開始が保留されているか否かを判定し(S42)、保留されていると判定した場合は(S42:Yes)、連続予告抽選処理を実行する(S44)。
【0081】
(連続予告抽選処理)
メインCPU112は、前述の始動口処理のS10において第1種始動口スイッチ27aがONしたと判定されたことにより、新たに発生した始動記憶に対応する格納領域の継続フラグがONしているか否かを判定し(図13のS46)、ONしていないと判定した場合は(S46:No)、連続予告フラグがONしているか否かを判定する(S48)。ここで、メインCPU112は、ONしていないと判定した場合は(S48:No)、保留数Uが「2」以上であるか否かを判定する(S50)。つまり、1回の変動表示に付き1回行う予告演出を2回連続で実行するためには、特別図柄の変動表示を少なくとも2回行う必要があるため、保留数Uが「2」以上であるか否かを判定する。
ここで、メインCPU112は、保留数Uが「2」以上であると判定した場合は(S50:Yes)、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしているか否かを判定する(S52)。つまり、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしている場合は、1回目の変動表示が停止したときに大当り図柄を確定表示するため、大当りの予告を1回目および2回目の変動表示において連続して行う意味がないので、そのような判定を行う。
【0082】
ここで、メインCPU112は、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグはONしていないと判定した場合は(S52:No)、大当りフラグがONしている格納領域に対応する始動記憶があるか否かを判定する(S54)。ここで、メインCPU112は、そのような始動記憶があると判定した場合は(S54:Yes)、大当り判定用データとして所定値、たとえば前述の「3」〜「22」をセットする(S56)。また、メインCPU112は、大当りフラグがONしている格納領域に対応する始動記憶がないと判定した場合は(S54:No)、ハズレ判定用データとして所定値、たとえば前述の「3」、「7」および「15」をセットする(S58)。
続いてメインCPU112は、このとき連続予告抽選カウンタC3(図6(E))がカウントしたカウント値を1つ取得し(S60)、連続予告を実行するか否かを判定する(S62)。この判定は、S60において取得したカウント値と一致する数値が、S56またはS58においてセットした数値の中に存在する場合は、連続予告を実行すると判定し(S62:Yes)、連続予告フラグをONする(S64)。また、存在しない場合は、連続予告を実行しないと判定し(S62:No)、連続予告フラグをOFFする(S66)。
【0083】
(連続予告継続抽選処理)
メインCPU112は、前述の始動口処理(図11)のS10において第1種始動口スイッチ27aがONしたと判定されたことにより、新たに発生した始動記憶に対応する格納領域の継続フラグがONしているか否かを判定し(図14のS70)、ONしていないと判定した場合は(S70:No)、連続予告フラグがONしているか否かを判定する(S72)。つまり、連続予告が継続されるためには、現在、連続予告を行っていることが条件であるため、それを示す連続予告フラグがONしているか否かを判定する。
ここで、メインCPU112は、連続予告フラグがONしていると判定した場合は(S72:Yes)、連続予告を構成する2回の予告演出のうち、実行された予告演出の回数(以下、連続予告回数という)Nが「1」であるか否かを判定し(S74)、「1」であると判定した場合は(S74:Yes)、保留数Uが「3」以上であるか否かを判定する(S76)。つまり、2回連続して行う予告演出のうちの2回目の予告演出が終了した次に継続して2回予告演出を連続で行うためには、1回目の予告演出が終了した時点において、少なくとも3回の特別図柄の変動表示が必要であるため、保留数Uが「3」以上であるか否かを判定する。
【0084】
ここで、メインCPU112は、保留数Uが「3」以上であると判定した場合は(S76:Yes)、始動記憶1または始動記憶2に対応する格納領域の大当りフラグがONしているか否かを判定し(S78)、ONしていると判定した場合は、この連続予告継続抽選処理を抜けて次の変動パターン選択処理へ移行する(S78:Yes)。
この段階では、S74において連続予告回数Nが「1」であると判定されており、既に1回目の予告が終了しているため、ここでの始動記憶1は、2回目の予告演出を伴う変動表示を行うための始動記憶である。つまり、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしているということは、2回目の予告演出が大当りの変動表示において行われるということであり、その2回目の予告演出を行った時点で連続予告の役割は終了するため、継続して連続予告を実行する意味がなくなるので、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしている場合は、この連続予告継続抽選処理を抜けて次の変動パターン選択処理へ移行する(S78:Yes)。
【0085】
また、ここでの始動記憶2は、今回の連続予告に係る2回の特別図柄の変動表示が終了した次の特別図柄の変動表示を行うための始動記憶である。つまり、始動記憶2に対応する格納領域の大当りフラグがONしているということは、今回の連続予告に係る2回の特別図柄の変動表示が終了した次の特別図柄の変動表示が大当り図柄を確定表示するに至る変動表示であるため、今回の連続予告に継続して連続予告を実行すると、大当り図柄を確定表示するに至る変動表示の次の変動表示においても予告演出が行われることになり、連続予告を継続する意味がなくなるので、始動記憶2に対応する格納領域の大当りフラグがONしている場合は、この連続予告継続抽選処理を抜けて次の変動パターン選択処理へ移行する(S78:Yes)。
【0086】
ここで、メインCPU112は、始動記憶1または始動記憶2に対応する格納領域の大当りフラグがONしていないと判定した場合は(S78:No)、大当りフラグがONしている格納領域に対応する始動記憶があるか否かを判定する(S80)。ここで、メインCPU112は、そのような始動記憶があると判定した場合は(S80:Yes)、大当り判定用データとして所定値、たとえば前述の「3」〜「17」をセットし(S82)、そのような始動記憶がないと判定した場合は(S80:No)、ハズレ用判定データとして「3」、「7」および「15」をセットする(S84)。
続いてメインCPU112は、このとき継続抽選カウンタC4がカウントしたカウント値を1つ取得し(S86)、連続予告を継続するか否かを判定する(S88)。この判定では、S86において取得したカウント値と一致する数値が、S82またはS84においてセットした数値の中に存在する場合は、連続予告を継続すると判定し(S88:Yes)、連続予告継続フラグをONする(S90)。また、存在しない場合は、連続予告を継続しないと判定し(S88:No)、連続予告継続フラグをOFFする(S92)。
【0087】
(変動パターン決定処理)
メインCPU112は、連続予告回数Nが0より大きいか否か、つまり連続予告が行われたか否かを判定し(図15のS96)、連続予告が行われていないと判定した場合は(S96:No)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定する(S98)。ここで、ONしていないと判定した場合は(S98:No)、連続予告フラグがONしているか否かを判定し(S100)、ONしていると判定した場合は(S100:Yes)、ハズレ図柄を決定し、ハズレの場合における1回目の予告演出を伴う特別図柄の変動表示のパターン(以下、予告1回目ハズレ用変動パターンという)を決定し、その決定したハズレ図柄および予告1回目ハズレ用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S102)。
【0088】
ハズレ図柄の決定は、ハズレ図柄抽選カウンタおよびハズレ図柄テーブルT2(図6(C))を用いて決定する。また、予告1回目ハズレ用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の予告1回目ハズレ用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている予告1回目ハズレ用変動パターンを上記テーブルから読出す。
予告1回目ハズレ用変動パターンは、たとえば前述した図8(A)〜図8(D)に示す変動パターンである。
続いてメインCPU112は、連続予告回数Nを「1」に設定する(S104)。
【0089】
また、メインCPU112は、連続予告が行われたと判定した場合は(S96:Yes)、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしているか否かを判定する(S106)。ここで、ONしていると判定した場合は(S106:Yes)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定し(S108)、ONしていると判定した場合は(S108:Yes)、大当り図柄を決定し、連続予告を継続する旨を示す抽選結果画像の表示を含む特別図柄の変動パターン(以下、抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンという)を決定し、その決定した大当り図柄および抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S110)。
【0090】
大当り図柄の決定は、前述の始動口処理(図11)のS18において大当り図柄抽選カウンタから取得してRAM116に一時的に格納したカウント値に対応する大当り図柄を大当り図柄テーブルT1(図6(B))から読出して決定する。また、抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンを上記テーブルから読出す。
抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンは、S102において決定した予告1回目ハズレ用変動パターンと共通の画像を使用しており、2回目の予告演出が1回目の予告演出と関連したものであることが分かるようになっている。
【0091】
また、メインCPU112は、連続予告継続フラグがONしていないと判定した場合は(S108:No)、大当り図柄を決定し、大当りの場合における2回目の予告演出を伴う特別図柄の変動表示のパターン(以下、予告2回目大当り用変動パターン)を決定し、その決定した大当り図柄および予告2回目大当り用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S112)。
予告2回目大当り用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の予告2回目大当り用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている予告2回目大当り用変動パターンを上記テーブルから読出す。
予告2回目大当り用変動パターンは、S102において決定した予告1回目ハズレ用変動パターンと共通の画像を使用しており、2回目の予告演出が1回目の予告演出と関連したものであることが分かるようになっている。
続いてメインCPU112は、連続予告回数Nから「1」を減算し(S114)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定する(S116)。ここで、ONしていると判定した場合は(S116:Yes)、連続予告フラグをOFFし(S118)、ONしていないと判定した場合は(S116:No)、連続予告継続フラグをOFFする(S120)。
【0092】
また、メインCPU112は、始動記憶1の大当りフラグがONしていないと判定した場合は(S106:No)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定する(S122)。ここで、ONしていると判定した場合は(S122:Yes)、ハズレ図柄を決定し、抽選結果画像の表示を含む特別図柄の変動パターン(以下、抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンという)を決定し、その決定したハズレ図柄および抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S124)。
ハズレ図柄の決定は、ハズレ図柄抽選カウンタおよびハズレ図柄テーブルT2(図6(C))を用いて決定する。また、抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンを上記テーブルから読出す。
抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンは、たとえば前述した図9(E)〜図9(F)に示す変動パターンである。
【0093】
抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンは、S102において決定した予告1回目ハズレ用変動パターンと共通の画像を使用しており、2回目の予告演出が1回目の予告演出と関連したものであることが分かるようになっている。
また、メインCPU112は、連続予告継続フラグがONしていないと判定した場合は(S122:No)、ハズレ図柄を決定し、ハズレの場合における2回目の予告演出を伴う特別図柄の変動表示のパターン(以下、予告2回目ハズレ用変動パターンという)を決定し、その決定したハズレ図柄および予告2回目ハズレ用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S126)。
予告2回目ハズレ用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の予告2回目ハズレ用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている予告2回目ハズレ用変動パターンを上記テーブルから読出す。
【0094】
予告2回目ハズレ用変動パターンは、S102において決定した予告1回目ハズレ用変動パターンと共通の画像を使用しており、2回目の予告演出が1回目の予告演出と関連したものであることが分かるようになっている。
また、メインCPU112は、S100において連続予告フラグがONしていないと判定した場合は(S100:No)、このとき変動パターン決定カウンタがカウントしたカウント値を取得し、その取得したカウント値をRAM116に一時的に格納する(図16のS128)。変動パターン決定カウンタは、複数のカウント値、たとえば0〜99の計100個のカウント値をカウントする。
続いてメインCPU112は、前述の始動口処理(図11)のS30を実行することにより、大当りフラグがONしているか否かを判定し(S130)、ONしていると判定した場合は(S130:Yes)、大当り図柄と、変動開始から大当り図柄を確定表示するまでに至る変動パターン(以下、大当り変動パターンという)とを決定し、その決定した大当り図柄および大当り変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S132)。大当り図柄は、大当り図柄抽選カウンタおよび大当り図柄テーブルT1を用いて決定し、大当り変動パターンは大当り変動パターン決定テーブルを用いて決定する。大当り変動パターン決定テーブルは、変動パターン決定カウンタのカウント値と、複数の大当り変動パターンとを対応付けて構成されており、S128にてRAM116に一時的に格納したカウント値と対応する大当り変動パターンを大当り変動パターン決定テーブルから読出す。
【0095】
また、メインCPU112は、大当りフラグがONしていないと判定した場合は(S130:No)、前述の始動口処理(図11)のS20にてRAM116に一時的に格納したリーチ抽選カウンタから取得したカウント値を読出し、その読出したカウント値に基づいてリーチを行うか否かを決定する(S134)。たとえば、上記読出したカウント値が「7」、「17」、「23」、「37」、「43」、「53」、「61」、「71」、「89」および「91」の計10個のカウント値のうち、いずれかであった場合はリーチを行うと決定し(S134:Yes)、いずれでもなかった場合はリーチを行うと決定しない(S134:No)。
ここで、メインCPU112は、リーチを行うと決定した場合は(S134:Yes)、ハズレリーチ図柄およびハズレリーチ変動パターンを決定し、その決定したハズレリーチ図柄およびハズレリーチ変動パターンをRAM116に一時的に格納する(S136)。
【0096】
ハズレリーチ変動とは、特別図柄の変動表示の開始から途中でリーチの態様を表示し、最後にハズレ図柄を確定表示するに至る変動パターンであり、ハズレリーチ図柄とは、ハズレリーチ変動が終了したときに確定表示するハズレ図柄である。ハズレリーチ図柄は、リーチを経由しないで変動が終了したときに確定表示される通常のハズレ図柄とは異なるデザインで構成されており、ハズレリーチ図柄を決定するためのハズレリーチ図柄抽選カウンタと、ハズレリーチ図柄テーブルとを用いて決定する。ハズレリーチ図柄抽選カウンタは、複数のカウント値、たとえば0〜9の計10個のカウント値をカウントする。ハズレリーチ図柄テーブルは、ハズレリーチ図柄抽選カウンタのカウント値と、複数のハズレリーチ図柄とを対応付けて構成される。そして、ハズレリーチ図柄抽選カウンタから取得したカウント値に対応するハズレリーチ図柄をハズレリーチ図柄決定テーブルから読出す。
【0097】
また、ハズレリーチ変動パターンは、ハズレリーチ変動パターン決定テーブルを用いて決定する。ハズレリーチ変動パターン決定テーブルは、変動パターン決定カウンタの複数のカウント値と、複数のハズレリーチ変動パターンとを対応付けて構成されており、S128にてRAM116に一時的に格納したカウント値と対応するハズレリーチ変動パターンをハズレリーチ変動パターン決定テーブルから読出す。
また、メインCPU112は、リーチを行わないと判定した場合は(S134:No)、ハズレ図柄およびハズレ変動パターンを決定し、その決定したハズレ図柄およびハズレ変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S138)。ハズレ図柄は、前述したハズレ図柄抽選カウンタおよびハズレ図柄テーブルT2(図6(C))を用いて決定する。ハズレ変動パターンは、ハズレ変動パターン決定テーブルを用いて決定する。ハズレ変動パターン決定テーブルは、変動パターン決定カウンタの複数のカウント値と、複数のハズレ変動パターンとを対応付けて構成されており、S128にてRAM116に一時的に格納したカウント値と対応するハズレ変動パターンをハズレ変動パターンテーブルから読出す。
【0098】
メインCPU112は、上述したように連続予告抽選処理、連続予告継続抽選処理および変動パターン決定処理を実行すると、始動記憶2番〜11番に対応する格納領域に格納されている各データを始動記憶の順位の古い方へ1つずつ移動させる(図12のS140)。たとえば、始動記憶2番の各格納領域に格納されている各データを始動記憶1番の対応する格納領域へそれぞれ移動させる。これにより、始動記憶1番に対応する各格納領域に格納されている各データに基づいて特別図柄の変動表示を制御する準備が整ったことになる。
続いてメインCPU112は、保留数Uから「1」を減算し(S142)、変動開始コマンドを図柄制御基板32へ送信する(S144)。その変動開始コマンドには、始動記憶1番に対応する各格納領域に格納されている各データが含まれている。続いてメインCPU112は、始動記憶1番に対応する格納領域に格納されている変動パターンにより示される変動時間の計測を開始する(S146)。たとえば、変動時間を計測するタイマをセットする。
【0099】
そして、メインCPU112は、S144にて変動開始コマンドを送信しているため、特別図柄は変動中であると判定すると(S40:Yes)、S146にて計測を開始した時間がタイムアップしたか否かを判定し(S148)、タイムアップしたと判定した場合は(S148:Yes)、特別図柄の変動停止を指示する変動停止コマンドを図柄制御基板32へ送信する(S150)。
なお、メインCPU112が上記図柄処理を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記図柄処理を実行する。
【0100】
(図柄表示処理)
図柄制御基板32のサブCPU32bは、メインCPU112から送信されてきたコマンドを受信し、その受信したコマンドを解析する(図17のS200)。続いてサブCPU32bは、S200にて受信したコマンドが変動開始コマンドであるか否かを判定し(S202)、変動開始コマンドであると判定した場合は(S202:Yes)、その変動開始コマンドにより示されている変動パターンを実行するためのコンピュータプログラムをROM32cから読出し、その読出したコンピュータプログラムに従って図柄表示器32aの画面にて特別図柄の変動表示を開始する(S204)。
そして、サブCPU32bは、S200にて受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合は(S202:No)、S200にて受信したコマンドは変動停止コマンドであるか否かを判定し(S206)、変動停止コマンドであると判定した場合は(S206:Yes)、特別図柄の変動表示を停止し、確定図柄を表示する(S208)。
なお、サブCPU32bが上記図柄表示処理を実行するためのコンピュータプログラムはROM32cに記録されており、サブCPU32bは、そのコンピュータに従って上記図柄表示処理を実行する。
【0101】
[第1実施形態の効果]
(1)以上のように第1実施形態のパチンコ機1を使用すれば、特別図柄の1回の変動表示において予告演出を1回行うとして予告演出を2回連続で行った後に継続して予告演出を2回連続で行うか否かの決定を、1回目の予告演出が終了したときに行い、その決定の結果を2回目の予告演出が行われる特別図柄の変動表示中に表示することができる。
したがって、遊技者は、決定の結果が予告演出を継続するという結果であった場合は、大当りの発生に対する期待感をより一層強めることになり、予告演出を継続しないという結果であった場合は、期待感を弱めることになる。
つまり、遊技者は、表示された決定の結果を見て一喜一憂することになるし、連続した予告演出を継続するか否かの決定結果が表示されるまでは、いつ予告演出が終了して大当りが発生するかも分からないため、そのような決定を行わず、連続した予告演出を単発的に行う従来のパチンコ機のように遊技が単調になってしまうおそれがない。
【0102】
(2)しかも、連続した予告演出を継続して行うために必要な保留数がない場合は、継続しないことを決定するため、保留数を超えない範囲で、連続した予告演出を継続して行うことができる。また、保留数と予告演出の回数との対応関係を遊技者が把握することができるため、保留数に基づいて連続予告の可能性を推測することができる。
さらに、保留数によっては、予告演出が継続して連続で行われない可能性があるため、遊技球の発射を中断して保留数の消化を待つ状態を防止できるので、パチンコ機の稼働率を高めることができる。
(3)さらに、将来大当りが発生する場合は、発生しない場合よりも高い確率で、連続した予告演出を継続すると決定することができるため、大当りの発生を望んでいる遊技者の期待を裏切る確率を低くすることができる。
また、連続した予告演出を継続すると決定した場合は、遊技者の大当り発生に対する期待の度合いが大きくなるが、継続しないと決定した場合は、期待の度合いが小さくなるため、決定の結果を表示する図柄表示器32aの画面に遊技者を引き付けることができるので、そのような表示が行われない従来のパチンコ機のように遊技が単調になるおそれがない。
【0103】
(4)さらに、1回目の予告演出では、図柄表示器32aの画面に1機の空飛ぶ円盤を出現させ、2回目の予告演出では2機の空飛ぶ円盤を出現させることができるため、毎回同じ予告演出を行う場合よりも見ていて飽きが来ないので、遊技が単調になるおそれがない。また、予告演出の回数と空飛ぶ円盤の数とが比例しているため、空飛ぶ円盤の数を数えることにより、予告演出の回数を知ることもできる。
(5)さらに、連続した予告演出を継続するために必要な保留数があることを条件として、連続予告継続判定を行い、その結果を表示することができるため、遊技者は、その表示が行われる毎に一喜一憂することになるので、より一層変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
【0104】
<第2実施形態>
次に、この発明の第2実施形態について図18を参照して説明する。
図18は、この実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理2の流れを示すフローチャートである。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告継続判定を行うときに保留数が「2」しかない場合は、継続して1回のみ予告演出を行うことを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0105】
(連続予告継続抽選処理2)
メインCPU112は、保留数Uが「3」以上ではないと判定した場合は(図18のS76:No)、保留数Uが「2」であるか否かを判定し(S82)、保留数Uが「2」であると判定した場合は(S82:Yes)、始動記憶1に対応する格納領域に大当りフラグがONしているか否かを判定する(S84)。つまり、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしているということは、2回目の予告演出が大当りの変動表示において行われるということであり、その2回目の予告演出を行った時点で連続予告の役割は終了するため、継続して連続予告を実行する意味がなくなるので、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしている場合は、この連続予告継続抽選処理2を抜けて次の変動パターン選択処理へ移行する(S84:Yes)。
【0106】
ここでメインCPU112は、始動記憶1に対応する格納領域に大当りフラグがONしていないと判定した場合は(S84:No)、始動記憶2に対応する格納領域に大当りフラグがONしているか否かを判定する(S86)。ここでメインCPU112は、ONしていると判定した場合は(S86:Yes)、大当り用判定データをセットし(S88)、ONしていないと判定した場合は(S86:No)、ハズレ用判定データをセットする(S90)。
以降メインCPU112は、前述の第1実施形態における連続予告継続抽選処理(図14)のS86〜S92と同一の処理および判定を実行し(S92〜S98)、前述の変動パターン決定処理(図15および図16)を実行する。
なお、上記連続予告継続抽選処理2を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記連続予告継続抽選処理2を実行する。
【0107】
[第2実施形態の効果]
(1)以上のように第2実施形態のパチンコ機1を使用すれば、連続予告継続判定を行うときに保留数が「2」しかない場合は、継続して1回のみ予告演出を行うことができる。
つまり、予告演出を継続して連続で行うために必要な保留数が不足している場合であっても保留数に対応する回数分の予告演出を行うことができるため、継続して予告演出を行う機会を増やすことができる。また、保留数が少ない場合は、継続した予告演出は行われないという規則性をなくすことができるため、遊技者は、保留数が少ない場合であっても、予告演出が継続されることに対して期待しながら遊技を楽しむことができる。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理2および変動パターン決定処理2の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)、(3)、(4)および(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第2実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項4に係る遊技機に対応する。
【0108】
<第3実施形態>
次に、この発明の第3実施形態について図19を参照して説明する。
図19は、この実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理3の流れを示すフローチャートである。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告継続判定を行うときに将来発生する大当りが存在する場合は、必ず予告演出を継続して行うと決定することを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0109】
(連続予告継続抽選処理3)
メインCPU112は、前述の第1実施形態における連続予告継続抽選処理(図14)のS70〜S78と同一の判定処理を実行する。続いてメインCPU112は、始動記憶1および2以外の始動記憶に対応する格納領域に大当りフラグがONしているかを判定する(S80)。ここで、メインCPU112は、そのような始動記憶があると判定した場合は(S80:Yes)、連続予告継続フラグをONする(S90)。つまり、将来大当りが発生することが明らかな場合は、予告演出を継続するか否かの抽選を行わないで、必ず予告演出を継続する処理を行う。
また、メインCPU112は、大当りフラグがONしている格納領域に対応する始動記憶が存在しないと判定した場合は(S80:No)、ハズレ用判定データとして「3」、「7」および「15」をセットする(S84)。続いてメインCPU112は、このとき継続抽選カウンタC4がカウントしたカウント値を1つ取得し(S86)、その取得したカウント値と一致する数値が、S84においてセットした数値の中に存在する場合は、連続予告を継続すると判定し(S88:Yes)、連続予告継続フラグをONする(S90)。また、存在しない場合は、連続予告を継続しないと判定し(S88:No)、連続予告継続フラグをOFFする(S92)。
なお、上記連続予告継続抽選処理3を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記連続予告継続抽選処理3を実行する。
【0110】
[第3実施形態の効果]
(1)以上のように第3実施形態のパチンコ機1を使用すれば、連続予告継続判定を行うときに将来発生する大当りが存在する場合は、必ず予告演出を継続して行うと決定することができるため、予告演出が継続された場合に大当りが発生する確率が高いと推測している遊技者の期待を裏切ることがないようにすることができる。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理3の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)、(2)、(4)および(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第3実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項6に係る遊技機に対応する。
【0111】
<第4実施形態>
次に、この発明の第4実施形態について図20ないし図22を参照して説明する。
図20は、この実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する図柄処理4の流れを示すフローチャートであり、図21は、メインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理4の流れを示すフローチャートであり、図22は、メインCPU112が実行する変動パターン決定処理4の流れを示すフローチャートである。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告を継続して行うと判定した場合に、大当りフラグがONしている始動記憶の格納順位により示される保留数に対応する回数の連続予告を行うことを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0112】
(連続予告継続抽選処理4)
メインCPU112は、S70〜S78を実行し、大当りフラグがONしている始動記憶があると判定すると(図21のS80:Yes)、その大当りフラグがONしている始動記憶の格納順位Rを継続後連続予告回数Rに設定する(S81)。ここで、継続後連続予告回数とは、連続予告継続判定の結果、連続予告を継続すると判定した場合に、連続予告を継続した後に行う連続予告(以下、継続後連続予告という)の回数をいう。
たとえば、格納順位8の始動記憶に対応する大当りフラグがONしている場合は、継続後連続予告回数8をRAM116に一時的に格納する。続いてメインCPU112は、S82〜S92を実行する。
なお、上記連続予告継続抽選処理4を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記連続予告継続抽選処理4を実行する。
【0113】
(変動パターン決定処理4)
メインCPU112は、前述の連続予告継続抽選処理4のS74において連続予告回数N=1であると判定しているため、連続予告回数Nは0を超えていると判定し(図22のS96:Yes)、始動記憶1の大当りフラグがONしているか否かを判定する(S106)。ここで、ONしていないと判定すると(S106:No)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定し(S122)、ONしていると判定すると(S122:Yes)、継続後連続予告回数Rが設定されているか否かを判定する(S123)。
ここで、設定されていると判定すると(S123:Yes)、(R−2)回分のハズレ図柄、予告R回目の大当り図柄、(R−2)回分の抽選画像付き予告ハズレ用変動パターンおよび予告R回目大当り用変動パターンを決定し、その決定した図柄および変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S125)。なお、(R−2)回分としているのは、連続予告における2回目の予告演出を終了しているためである。続いてメインCPU112は、R回分の連続予告が行われることを示すフラグRをONする(S127)。
なお、上記変動パターン決定処理4を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記変動パターン決定処理4を実行する。
【0114】
(図柄処理4)
メインCPU112は、前述の第1実施形態における図柄処理(図12)と同様にS40〜S146を実行すると、継続後連続予告回数Rが「0」を超えているか否か、つまり継続後連続予告が終了しているか否かを判定する(図20のS148)。続いてメインCPU112は、継続後連続予告回数Rから「1」を減算し(S150)、継続後連続予告回数Rが「0」になったか否かを判定する(S152)。ここで、継続後連続予告回数Rは「0」になっていないと判定した場合は(S152:No)、次の処理へ進む。
そして、メインCPU112は、次のサイクルにおいて変動パターン決定処理4を実行する場合に、前述の変動パターン決定処理4のS114において連続予告回数Nが「0」になっているため、連続予告回数Nは「0」を超えていないと判定すると(図22のS96:No)、フラグRがONしているか否か、つまり継続後連続予告を行っているか否かを判定する(S97)。ここで、行っていると判定した場合は(S97:Yes)、図柄処理に戻る。
なお、上記図柄処理4を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記図柄処理4を実行する。
【0115】
[第4実施形態の効果]
(1)以上のように第4実施形態のパチンコ機1を使用すれば、保留数Uが「3」以上であり、かつ、始動記憶1または2の大当りフラグがONしていない場合において、始動記憶3以上の始動記憶のいずれかの大当りフラグがONしている場合は、その大当りフラグがONしている始動記憶の格納順位により示される保留数に対応するR回数分の大当り予告を連続して行うことができる。
したがって、保留数Uが少ないがために大当り予告が継続して行われないという事態をなくすことができる。また、遊技者は、保留数Uが少ない場合であっても、大当り予告が継続されることに対して期待しながら遊技を楽しむことができる。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理4および変動パターン決定処理4の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)ないし(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第4実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項7に係る遊技機に対応する。
【0116】
<第5実施形態>
次に、この発明の第5実施形態について図23を参照して説明する。
図23は、この実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理5の流れを示すフローチャートである。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告を継続して行うと判定した場合に、大当りの特別図柄の変動表示を行う時期を遅らせることを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0117】
(連続予告継続抽選処理5)
メインCPU112は、S70〜S78を実行し、大当りフラグがONしている始動記憶があると判定すると(S80:Yes)、その大当りフラグがONしている始動記憶に対応付けられている各格納領域に格納されている各種データと、格納順位の最も新しい始動記憶に対応付けられている各格納領域に格納されている各種データとを相互に入れ替え、現在の保留数Uを格納順位Rに設定する(S82)。これにより、大当りの特別図柄の変動表示を実行する時期を、現在の保留数を総て消化する場合の一番最後に遅らせることができる。
たとえば、格納順位4の始動記憶に対応する大当りフラグがONしており、保留数Uが8の場合は、格納順位4の始動記憶に対応付けられている各格納領域に格納されている各種データと、格納順位8の始動記憶に対応付けられている各格納領域に格納されている各種データとを相互に入れ替え、保留数8を格納順位Rに設定する。これにより、大当りの特別図柄の変動表示を実行する時期を、現在行われている変動表示を1番目とした場合に4番目から8番目に遅らせることができる。
【0118】
続いてメインCPU112は、継続後連続予告回数Rを設定し、S84〜S96を実行する。そしてメインCPU112は、第4実施形態において説明した変動パターン決定処理4を実行する(図22)。
なお、上記連続予告継続抽選処理5および変動パターン決定処理4を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記連続予告継続抽選処理5および変動パターン決定処理4を実行する。
【0119】
[第5実施形態の効果]
(1)以上のように第5実施形態のパチンコ機1を使用すれば、保留数Uが「3」以上であり、かつ、始動記憶1または2の大当りフラグがONしていない場合において、始動記憶3以上の始動記憶のいずれかの大当りフラグがONしている場合は、その大当りの特別図柄の変動表示を行う時期を、現在の保留数を総て消化する場合の一番最後に遅らせることができる。
したがって、その遅延された分、大当り予告の回数を重ねることができるため、遊技者の大当りに対する期待感を多段階に高めて行くことができる。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理5の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)ないし(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第5実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項11に係る遊技機に対応する。
【0120】
<第6実施形態>
次に、この発明の第6実施形態について図24および図25を参照して説明する。
図24(A)は、1セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図24(B)は、1セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図24(C)は、2セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図24(D)は、2セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図25(E)は、3セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図25(F)は、3セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図25(G)は、4セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図25(H)は、4セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告の各セット毎に異なる予告演出画像を表示することを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0121】
(1セット目)
連続予告1セット目の1回目の大当り予告では、図24(A)に示すように海中を表現した背景画像H1が表示されており、画面の上部右端から予告演出画像Y3が出現する。この実施形態では、予告演出画像Y3は3匹の魚を表現した画像であり、その3匹の魚は、画面の左方向へ泳いで行く。
そして、連続予告1セット目の2回目の大当り予告では、図24(B)に示すように、1回目と同じ予告演出画像Y3が画面の上部左端から出現し、その3匹の魚は、画面の右方向へ泳いで行く。
(2セット目)
連続予告2セット目の1回目の大当り予告では、図24(C)に示すように、1セット目に出現した予告演出画像Y3により表現される魚よりも大きい3匹の魚を表現した予告演出画像Y4が、画面の上部右端から出現し、その3匹の魚は、画面の左方向へ泳いで行く。
そして、連続予告2セット目の2回目の大当り予告では、図24(D)に示すように、1回目と同じ予告演出画像Y4が画面の上部左端から出現し、その3匹の魚は、画面の右方向へ泳いで行く。
【0122】
(3セット目)
連続予告3セット目の1回目の大当り予告では、図25(E)に示すように、2セット目に出現した予告演出画像Y4により表現される魚よりも大きい3匹の魚を表現した予告演出画像Y5が、画面の上部右端から出現し、その3匹の魚は、画面の左方向へ泳いで行く。
そして、連続予告3セット目の2回目の大当り予告では、図25(F)に示すように、1回目と同じ予告演出画像Y5が画面の上部左端から出現し、その3匹の魚は、画面の右方向へ泳いで行く。
(4セット目)
連続予告4セット目の1回目の大当り予告では、図25(G)に示すように、3セット目に出現した予告演出画像Y5により表現される魚よりも大きい3匹の魚を表現した予告演出画像Y6が、画面の上部右端から出現し、その3匹の魚は、画面の左方向へ泳いで行く。
そして、連続予告4セット目の2回目の大当り予告では、図25(H)に示すように、1回目と同じ予告演出画像Y6が画面の上部左端から出現し、その3匹の魚は、画面の右方向へ泳いで行く。
なお、上記各予告演出画像Y3〜Y6を表示するための画像データは、キャラクタROM32d(図5)に格納されている。
【0123】
[第6実施形態の効果]
(1)以上のように第6実施形態のパチンコ機1を使用すれば、連続予告の各セット毎に異なる予告演出画像を表示することができるため、予告演出画像とセット数との関係を学習することにより、予告演出画像に基づいて何セット目であるかを知ることができる。また、各セット毎に同一の予告演出画像を表示する場合よりも見ていて飽きが来ないので、遊技が単調になるおそれがない。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理5の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)ないし(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第6実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項10に係る遊技機に対応する。
【0124】
<他の実施形態>
(1)前記各実施形態では、大当り判定を行い、その判定結果が大当りであることに対する期待感を盛り上げる予告演出を行う場合を説明したが、変動パターンを決定し、その決定された変動パターンが特定の変動パターン(たとえば、スペシャルリーチ(SR))であることに対する期待感を盛り上げる予告演出と、その連続予告演出と、その連続予告演出の継続とを行うこともできる。
この場合、第1実施形態の連続予告抽選処理(図13)におけるS52は、始動記憶1に対応する変動パターンが特定の変動パターンか否かを判定する内容になり、S54は、始動記憶2に対応する変動パターンが特定の変動パターンか否かという内容になる。
なお、上記構成を備えたパチンコ機が、この発明の請求項9に係る遊技機に対応する。
(2)また、大当り判定の結果が確変大当りであることに対する期待感を盛り上げる予告演出と、その連続予告演出と、その連続予告演出の継続とを行うこともできる。
【0125】
(3)連続して行う予告演出の回数は、3回以上でもよい。
(4)連続予告の継続を決定する場合に、前回継続が実行されている場合は、今回継続をしないように決定することもできる。また、現在までに実行された継続の回数が所定回数に達しているか否かを判定し、達している場合は継続を決定しないようにすることもできる。
(5)前記第5実施形態では、大当りの変動表示を保留数が総て消化されたときに遅らせる場合を説明したが、連続予告の継続が所定回数実行されたときに大当りの変動表示を実行することもできる。
【0126】
(6)前記第6実施形態では、連続予告の継続回数(セット数)が増加するに従って予告演出画像の魚が大きくなる場合を説明したが、継続回数が増加するに従って予告演出画像により表現されるキャラクタが成長するような演出を行うこともできる。たとえば、赤ん坊→幼児→小学生→中学生→高校生→社会人→中年→老人のように、継続回数が増加するに従って人間が成長して行く様子を表現したキャラクタを表示することもできる。
(7)また、継続回数が増加するに従って全く異なるキャラクタを予告演出画像として表示することもできる。たとえば、鳥→亀→ライオンという順で表示する。
(8)各種の予告、連続予告の決定、連続予告継続の決定などは、LEDやランプなどの点灯または点滅パターン、あるいは音声により報知することもできる。
(9)前記各実施形態において記載した各種のカウンタおよびテーブルの構成、時間、数値、メインCPU112が各処理を実行するタイミングなどは、この発明の範囲を逸脱しない限り、適宜変更することができる。
(10)前記各実施形態では、この発明に係る遊技機として第1種パチンコ機を例に挙げて説明したが、この発明は、第2種パチンコ機または第3種パチンコ機、あるいは、第1種ないし第3種パチンコ機の2つ以上を組み合わせたパチンコ機、さらには、スロットマシンにも適用することができる。
【0127】
[各請求項と実施形態との対応関係]
第1種始動口27が、請求項1に記載の所定の領域に対応し、特別図柄が画像に対応する。大当り図柄およびハズレ図柄が所定の画像に対応し、図柄制御基板32および図柄表示器32aが表示手段に対応する。データ格納領域116aが格納手段に対応し、予告演出画像Y1,Y2が連続予告手段に対応し、抽選結果画像M1が報知手段に対応する。
そして、メインCPU112が実行する始動口処理(図11のS10〜S34および変動パターン決定処理のS128〜S138(図16))が、請求項1に記載の遊技内容決定手段として機能し、図柄処理のS142(図12)が減算手段として機能する。また、連続予告抽選処理のS46〜S66(図13)および変動パターン決定処理のS102、S112およびS126(図15)が、連続予告手段として機能する。さらに、連続予告継続抽選処理のS70〜S92(図14)が、継続決定手段として機能し、変動パターン決定処理のS110およびS124(図15)が報知手段として機能する。
メインCPU112が請求項13に記載のコンピュータに対応し、メインCPU112が実行するためにROM114に記録されているコンピュータプログラムが請求項13に係るコンピュータプログラムに対応する。また、ROM114が請求項14に係る記録媒体に対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る実施形態のパチンコ機の外観を示す斜視説明図である。
【図2】図1に示すパチンコ機1に備えられた遊技盤5の主要構成を示す正面説明図である。
【図3】センターケース30を拡大して示す説明図である。
【図4】パチンコ機1の主な電気的構成をブロックで示す説明図である。
【図5】図柄制御基板32の主な電気的構成をブロックで示す説明図である。
【図6】図6(A)は大当り抽選カウンタの説明図であり、図6(B)は大当り図柄テーブルの説明図であり、図6(C)はハズレ図柄テーブルの説明図であり、図6(D)はリーチ抽選カウンタの説明図であり、図6(E)は連続予告抽選カウンタの説明図であり、図6(F)は継続抽選カウンタの説明図である。
【図7】データ格納領域に格納される各種データを示す説明図である。
【図8】図8(A)は特別図柄の変動開始前の状態を示す説明図であり、図8(B)は特別図柄が変動中の説明図であり、図8(C)は1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図8(D)はハズレ図柄が確定表示された状態を示す説明図である。
【図9】図9(E)は2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図9(F)は抽選結果画像が表示された状態を示す説明図であり、図9(G)はハズレ図柄が確定表示された状態を示す説明図であり、図9(H)は継続して1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
【図10】第1種始動口への入賞タイミングと、特別図柄の変動開始タイミングと、連続予告のタイミングとの時間的関係を示すタイムチャートである。
【図11】メインCPU112が実行する始動口処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】メインCPU112が実行する図柄処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】メインCPU112が図柄処理のS44にて実行する連続予告抽選処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】メインCPU112が図柄処理のS68にて実行する連続予告継続抽選処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】メインCPU112が図柄処理のS94にて実行する変動パターン決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】図15の続きを示すフローチャートである。
【図17】図柄制御基板32のサブCPU32bが実行する図柄表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】第2実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理2の流れを示すフローチャートである。
【図19】メインCPU112が実行する変動パターン決定処理2の流れを一部を省略して示すフローチャートである。
【図20】第3実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理3の流れを示すフローチャートである。
【図21】第4実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理4の流れを示すフローチャートである。
【図22】メインCPU112が実行する変動パターン決定処理4の流れを一部を省略して示すフローチャートである。
【図23】第5実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理5の流れを示すフローチャートである。
【図24】図24(A)は、第6実施形態において1セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図24(B)は、1セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図24(C)は、2セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図24(D)は、2セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
【図25】図25(E)は、3セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図25(F)は、3セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図25(G)は、4セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図25(H)は、4セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
【図26】従来のパチンコ機の主要構成を示す正面説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
27 第1種始動口(所定の領域)
32a 図柄表示器(表示手段)
112 メインCPU(コンピュータ)
114 ROM(記録媒体)
116a データ格納領域(格納手段)
M1 抽選結果画像(報知手段)
Y1,Y2 予告演出画像(連続予告手段)
【産業上の利用分野】
この発明は、遊技球が所定の領域を通過したことを条件に遊技内容を決定し、その決定された遊技内容に対応する表示を行う遊技機、その遊技機をコンピュータにより機能させるためのコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機として図26に示すパチンコ機が知られている。図26は、従来のパチンコ機の主要構成を示す正面説明図である。
パチンコ機500に備えられた操作ハンドル501を操作して発射された遊技球が、遊技盤502に備えられた第1種始動口503、あるいは、普通電動役物504の開放された両翼に入賞すると、図柄表示器505の画面上の横方向3個所において複数の特別図柄(たとえば、0〜9)が上下方向に変動表示(スクロール表示ともいう)される。そして、変動開始から所定時間経過後に3個所に確定表示された3つの特別図柄が特定の図柄(たとえば、図26に示すような「777」)に揃うと大当りが発生し、扉式の開閉部材506が開作動し、大入賞口507が開口する。
そして、大入賞口507に遊技球が入賞すると、入賞球1個に付き、所定個数(たとえば、15個)の賞球が上受け皿508に払出される。また、大入賞口507に入賞した入賞球の数が所定数(たとえば、10個)に達するか、あるいは、大入賞口507が開口してから所定時間(たとえば、30秒)経過するか、いずれかの条件が満たされると、開閉部材506が閉作動し、大入賞口507が閉口する。さらに、大入賞口507に入賞した遊技球が大入賞口507の内部に設けられた特定領域509を通過すると、大入賞口507が連続して開口する権利が発生する。このように、大入賞口507が開口してから閉口するまでを1ラウンドとし、遊技球が特定領域509を通過することを条件として、複数のラウンド(たとえば、15ラウンド)の遊技を行うことができる。
【0003】
また、上記パチンコ機500は、大当りの発生を予告する画像を図柄表示器505の画面に表示し、大当り発生への期待感を膨らませる演出が行われる。大当りの予告は、実際に大当りが発生する場合の他、大当りが発生しない場合にも行われる。また、大当りの予告を連続して行うことにより、大当り発生への期待感を徐々に高める演出が行われる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−347002号公報(第28段落〜第29段落、第44段落〜第78段落、図4〜図6、図10)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のパチンコ機500は、大当りの予告を連続して行うため、その予告の回数から大当りが何時発生するかを予測することが可能である。
このため、大当りの予告が連続して行われると、遊技者は、大当り発生までの間遊技球を発射しても無駄だと思い、発射を中断して特別図柄の変動表示をただ漫然と眺めるだけの単調な遊技となってしまう。また、遊技球の発射を中断する時間が増えるため、パチンコ機の稼働率が低下してしまう。
【0006】
そこでこの発明は、大当りの発生を予告する場合に遊技が単調にならない遊技機を実現することを目的とする。また、稼働率を高めることができる遊技機を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用および効果】
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1ないし請求項12に記載の発明では、遊技球が所定の領域を通過したことを条件に遊技内容を決定する遊技内容決定手段と、遊技球が前記所定の領域を通過したことを条件に画像を変動表示し、その後、所定の画像を確定表示することにより、前記遊技内容決定手段により決定された遊技内容に対応する表示を行う表示手段と、前記表示手段が前記条件が成立しても直ちに前記画像の変動表示を開始できない場合は、前記画像の変動表示の開始を保留するとともに、その保留数と、前記遊技内容決定手段による決定結果とを格納する格納手段と、前記表示手段により前記画像の変動表示が実行される毎に前記格納手段に格納されている前記保留数を減算する減算手段とを備えており、前記表示手段は、前記画像の変動表示の開始から前記所定の画像が確定表示されるまでを1回の変動表示とした場合に、前記格納手段に格納されている保留数に対応する回数分の変動表示を実行可能な遊技機において、前記決定結果が特定の決定結果であることに対する期待感を盛り上げる予告演出を1回の変動表示に付き1回行うとして複数回連続して行うことが可能な連続予告手段と、この連続予告手段によって前記予告演出が前記複数回連続して行われた後で前記予告演出を継続して所定回連続で行うか否かを決定する継続決定手段と、この継続決定手段による決定結果を報知する報知手段とを備えており、前記連続予告手段は、前記継続決定手段が前記予告演出を継続して行うことを決定した場合に、その予告演出を前回に継続して連続で行うという技術的手段を用いる。
【0008】
遊技内容決定手段は、遊技球が所定の領域を通過したことを条件に遊技内容を決定し、表示手段は、遊技球が上記所定の領域を通過したことを条件に画像を変動表示し、その後、所定の画像を確定表示することにより、遊技内容決定手段により決定された遊技内容に対応する表示を行う。格納手段は、表示手段が前記条件が成立しても直ちに画像の変動表示を開始できない場合は、画像の変動表示の開始を保留するとともに、その保留数と、遊技内容決定手段による決定結果とを格納する。減算手段は、表示手段により画像の変動表示が実行される毎に格納手段に格納されている保留数を減算する。また、表示手段は、画像の変動表示の開始から前記所定の画像が確定表示されるまでを1回の変動表示とした場合に、格納手段に格納されている保留数に対応する回数分の変動表示を実行可能である。
そして、連続予告手段は、前記決定結果が特定の決定結果であることに対する期待感を盛り上げる予告演出を1回の変動表示に付き1回行うとして複数回連続して行うことが可能である。継続決定手段は、連続予告手段によって前記予告演出が前記複数回連続して行われた後で予告演出を継続して所定回連続で行うか否かを決定する。報知手段は、継続決定手段による決定結果を報知する。そして、連続予告手段は、継続決定手段が予告演出を継続して行うことを決定した場合に、その予告演出を前回に継続して連続で行う。
【0009】
つまり、予告演出が複数回連続して行われた後で予告演出を継続して所定回連続で行うか否かを決定するため、その決定の結果によっては、継続して予告演出が行われない場合もあるので、継続するか否かの決定結果を報知する報知内容によって遊技者は一喜一憂することになる。また、その報知内容を知るまでは、連続予告が終了するのか否かが分からないため、遊技内容決定手段により決定された遊技内容が実行される時期を予測することができない。
したがって、連続した予告演出を継続するか否かの決定を行わず、連続した予告演出を単発的に行う従来の遊技機のように遊技が単調になってしまうおそれがない。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記格納手段に格納されている前記保留数に基づいて前記決定を行うという技術的手段を用いる。
【0011】
継続決定手段は、格納手段に格納されている保留数に基づいて前記決定を行う。つまり、保留数は、表示手段が画像の変動表示の開始を保留している数であり、表示手段は、その保留数に対応する回数分の変動表示を実行可能であるため、その保留数に基づいて予告演出を継続して所定回連続で行うか否かを決定すれば、保留数を超えない範囲で予告演出を連続して行うことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記格納手段に格納されている前記保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、前記予告演出を継続して所定回連続で行わないと決定するという技術的手段を用いる。
【0013】
継続決定手段は、格納手段に格納されている保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、予告演出を継続して所定回連続で行わないと決定する。
つまり、予告演出を連続して行う回数が保留数を超えている場合は、予告演出を継続して行わないようにすることにより、保留数と予告演出の回数との対応関係を遊技者が把握することができるため、保留数に基づいて連続予告の可能性を推測することができる。
また、保留数によっては、予告演出が継続して所定回連続で行われない可能性があるため、遊技球の発射を中断して保留数の消化を待つ状態を防止できるので、遊技機の稼働率を高めることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明では、請求項2に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記格納手段に格納されている前記保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、前記予告演出を前記保留数に対応する回数分連続で行うと決定するという技術的手段を用いる。
【0015】
継続決定手段は、格納手段に格納されている保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、予告演出を保留数に対応する回数分連続で行うと決定する。
つまり、連続して行う予告演出の回数が保留数を超えている場合は、継続して予告演出を行わないのではなく、予告演出を保留数に対応する回数分連続で行うことができるため、継続して予告演出が行われる機会を増やすことができる。また、保留数が少ない場合は、継続した予告演出は行われないという規則性をなくすことができるため、遊技者は、保留数が少ない場合であっても、予告演出が継続されることに対して期待しながら遊技を楽しむことができる。
【0016】
請求項5に記載の発明では、請求項1に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記決定結果として特定の決定結果が前記格納手段に格納されている場合は、格納されていない場合よりも高い確率で前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定するという技術的手段を用いる。
【0017】
つまり、上記特定の決定結果が出ている場合は、出ていない場合よりも、高い確率で予告演出が継続して所定回連続で行われるため、上記特定の決定結果が出ることを望んでいる遊技者の期待を裏切る確率を低くすることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明では、請求項1に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記決定結果として特定の決定結果が前記格納手段に格納されている場合は、前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定するという技術的手段を用いる。
【0019】
つまり、上記特定の決定結果が出ている場合は、必ず予告演出が継続して所定回連続で行われるため、予告演出が継続して所定回連続で行われた場合は、上記特定の決定結果が出ることを望んでいる遊技者の期待を裏切ることがないようにすることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明では、請求項5または請求項6に記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定した場合は、前記特定の決定結果と対応付けられている保留数に対応する回数を前記所定回に決定するという技術的手段を用いる。
【0021】
継続決定手段は、予告演出を継続して所定回連続で行うと決定した場合は、前記特定の決定結果と対応付けられている保留数に対応する回数を前記所定回に決定する。
つまり、遊技内容決定手段による決定結果として特定の決定結果が出ている場合は、その特定の決定結果と対応付けられている保留数に対応する回数分の予告演出を連続して行うことができるため、保留数が少ないがために予告演出が継続して行われないという事態をなくすことができる。また、遊技者は、保留数が少ない場合であっても、予告演出が継続されることに対して期待しながら遊技を楽しむことができる。
【0022】
請求項8に記載の発明では、請求項5ないし請求項7のいずれか1つに記載の遊技機において、前記遊技内容決定手段は、前記遊技球が前記所定の領域を通過したことを条件に、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるか否かを決定し、前記特定の決定結果は、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという結果であるという技術的手段を用いる。
【0023】
つまり、連続予告手段は、遊技内容決定手段による決定結果が、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという結果であることに対する期待感を盛り上げる予告演出を行うため、継続決定手段が、予告演出を継続して所定回連続で行うと決定した場合は、遊技状態が遊技者に有利な遊技状態に変化することに対する期待の度合いが大きくなるが、継続しないと決定した場合は、期待の度合いが小さくなる。
したがって、継続決定手段の決定結果を報知する報知内容に遊技者を引き付けることができるため、そのような報知が行われない従来の遊技機のように遊技が単調になるおそれがない。
なお、遊技者に有利な遊技状態とは、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、大当りや確変など、通常の遊技状態よりも遊技者が賞球を獲得し易い遊技状態を意味する。
【0024】
請求項9に記載の発明では、請求項5ないし請求項7のいずれか1つに記載の遊技機において、前記遊技内容決定手段は、前記画像の変動内容を決定し、
前記特定の決定結果は、前記画像の変動内容が所定の変動内容に決定されたことを示す結果であるという技術的手段を用いる。
【0025】
つまり、連続予告手段は、遊技内容決定手段による決定結果が、画像の変動内容が所定の変動内容に決定されたことを示す結果であることに対する期待感を盛り上げる予告演出を行うため、継続決定手段が、予告演出を継続して所定回連続で行うと決定した場合は、画像の変動内容が所定の変動内容に決定されたことに対する期待の度合いが大きくなるが、継続しないと決定した場合は、期待の度合いが小さくなる。
したがって、継続決定手段の決定結果を報知する報知内容に遊技者を引き付けることができるため、そのような報知が行われない従来の遊技機のように遊技が単調になるおそれがない。
【0026】
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の遊技機において、前記連続予告手段は、前記各予告演出をそれぞれ行う毎に異なる内容の予告演出を行うという技術的手段を用いる。
【0027】
つまり、連続予告手段は、各予告演出をそれぞれ行う毎に異なる内容の予告演出を行うため、その内容と連続予告の回数との関係を学習することにより、予告演出の内容に基づいて連続予告の回数を知ることができる。また、各予告演出をそれぞれ行う毎に同一の内容の予告演出を行う場合よりも見ていて飽きが来ないので、遊技が単調になるおそれがない。
【0028】
請求項11に記載の発明では、請求項8または請求項10に記載の遊技機において、前記継続決定手段が前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定したときに、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという特定の決定結果が前記格納手段に格納されている場合は、前記表示手段が前記特定の結果に対応する表示を行う時期を、前記連続予告手段が前記予告演出を所定回行った後の時期に遅延させる遅延手段を備えたという技術的手段を用いる。
【0029】
つまり、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという特定の決定結果が出ている場合は、その特定の決定結果に対応する表示を表示手段が行う時期を、連続予告手段が予告演出を所定回行った後の時期に遅延させることができる。
したがって、その遅延された分、予告演出の回数を重ねることができるため、遊技者の上記特定の決定結果に対する期待感を多段階に高めて行くことができる。
なお、遊技者に有利な遊技状態とは、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、大当りや確変など、通常の遊技状態よりも、遊技球が入賞する確率の高い遊技状態を意味する。
【0030】
請求項12に記載の発明では、請求項1ないし請求項11のいずれか1つに記載の遊技機において、前記継続決定手段は、前記予告演出を継続して所定回連続で行うか否かの決定を、前記連続予告手段が前記予告演出を行う毎に行い、前記報知手段は、前記継続決定手段が前記決定を行う毎にその決定結果を報知するという技術的手段を用いる。
【0031】
つまり、予告演出を継続して所定回連続で行うか否かの決定を、予告演出を行う毎(予告演出を1回または2回以上行う毎)に行い、その決定結果を報知するため、遊技者は、その報知が行われる毎に一喜一憂することになるので、より一層変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
【0032】
請求項13に記載の発明では、請求項1ないし請求項12のいずれか1つに記載の遊技機をコンピュータにより機能させるために前記コンピュータが実行するコンピュータプログラムという技術的手段を用いる。
【0033】
つまり、請求項1ないし請求項12のいずれか1つに記載の遊技機は、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、パチンコ機(遊技機)に内蔵されたCPU(コンピュータ)により機能するため、上記コンピュータプログラムをROMなど(記録媒体)に記録しておき、その記録されたコンピュータプログラムを上記CPUが実行することにより、上記パチンコ機を機能させることができる。なお、請求項13に記載のコンピュータは、CPUの他、CPU、ROMおよびRAMなどを含んで構成されるマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、パーソナルコンピュータなどを含む意味である。また、請求項13に係るコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムの他、インターネット、イントラネット、コンピュータネットワークなどのネット上で通信されるコンピュータプログラムを含む意味である。
【0034】
請求項14に記載の発明では、請求項13に記載の前記コンピュータが実行するコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体という技術的手段を用いる。
【0035】
つまり、コンピュータにより遊技を制御する遊技機にあっては、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、パチンコ機(遊技機)に設けられたROMなど(記録媒体)に記録されたコンピュータプログラムをCPU(コンピュータ)が実行することにより機能することから、上記コンピュータプログラムを記録したROMなどの記録媒体を使用することにより、上記パチンコ機を機能させることができる。なお、請求項14に係る記録媒体は、ROMの他、RAM、EEPROM、ICチップ、フレキシブルディスク、MO(光磁気ディスク)、DVD−ROM、DVD−RAM、CD(コンパクトディスク)、CD−R、CD−RW、HDD(ハードディスク駆動装置)により読み取られるハードディスクなどの記録媒体を含む意味である。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る遊技機の実施形態について図を参照して説明する。
なお、以下の実施形態では、この発明に係る遊技機として、図柄表示器により特定の特別図柄が確定表示された場合に大当たりの遊技状態に変化する、いわゆる第1種パチンコ機を例に挙げて説明する。
また、図柄表示器32aの画面左側に表示される特別図柄を左図柄、画面中央に表示される特別図柄を中図柄、画面右側に表示される特別図柄を右図柄とそれぞれ称する。さらに、複数の左図柄を配列した図柄列を左図柄列、複数の中図柄を配列した図柄列を中図柄列、複数の右図柄を配列した図柄列を右図柄列とそれぞれ称する。さらに、左図柄列のうち確定表示された左図柄を確定左図柄、中図柄列のうち確定表示された中図柄を確定中図柄、右図柄列のうち確定表示された右図柄を確定右図柄とそれぞれ称する。
また、確定表示とは、最終的に確定した特別図柄を表示したという意味であり、確定表示の態様には、変動が完全に停止した状態の他、完全に停止しないで上下または左右に振動するなど、所定の動きを伴っている状態などを含む。さらに、リーチとは、最後に確定表示される特別図柄以外の特別図柄が同じ特別図柄に揃って確定表示されており、最後に確定表示される特別図柄が変動表示されている状態をいう。つまり、大当りになる一歩手前の状態をいう。
【0037】
[この実施形態に係るパチンコ機の特徴]
この実施形態に係るパチンコ機は、大当りの発生を予告する演出(以下、予告演出という)を複数回連続して行った後で継続して予告演出を行うか否かを抽選し、その抽選結果を図柄表示器32aに表示することを特徴とする。なお、この実施形態では、連続予告として予告演出を2回連続して行うものとする。
【0038】
[全体の主要構成]
まず、この実施形態のパチンコ機の主要構成について図1を参照して説明する。図1は、そのパチンコ機の外観を示す斜視説明図である。
パチンコ機1には、前枠2がヒンジ8を介して開閉可能に備えられており、その前枠2には、ガラス枠4が開閉可能に取付けられている。前枠2の右側には、ガラス枠4開閉用の鍵を差し込む鍵穴3が設けられている。ガラス枠4の内部には、遊技盤5が設けられており、前枠2の右側下方には、遊技球を遊技盤5へ発射する発射装置(図示省略)を操作するための発射ハンドル15が回動可能に取付けられている。
ガラス枠4の下方には、賞球や貸球が供給される賞球・貸球供給口6aが形成されており、この賞球・貸球供給口6aの供給側には、その賞球・貸球供給口6aから供給された賞球や貸球を溜めておくための上受け皿6が取り付けられている。上受け皿6の下方には、上受け皿6の収容可能数を超えて流下した賞球や上受け皿球抜きレバー6bの操作により上受け皿6から排出された遊技球などを排出する排出口7aが形成されている。排出口7aの排出側には、その排出口7aから排出された遊技球を収容しておくための下受け皿7が設けられている。また、遊技盤5の上方には、枠ランプ9が設けられており、下受け皿7の左側には、灰皿7bが設けられている。
【0039】
[遊技盤5の主要構成]
次に、遊技盤5の主要構成について図2および図3を参照して説明する。
図2は遊技盤5の主要構成を示す正面説明図であり、図3は図2に示す遊技盤に備えられたセンターケースを拡大して示す説明図である。
図2に示すように、遊技盤5の略中央には、センターケース30が備えられており、そのセンターケース30には、図柄表示器32aが備えられている。図柄表示器32aは、複数の特別図柄、この実施形態では「0」〜「9」の数字を表現した計10個の特別図柄を上下方向に変動表示(スクロール表示ともいう)する。図3に示す例では、左図柄G1として「1」が、中図柄G2として「2」が、右図柄G3として「3」がそれぞれ確定表示されている。
また、図柄表示器32aは、普通図柄、リーチの発生を予告するリーチ予告画像、予告演出を行うための予告演出画像、予告演出を継続して行うか否かの抽選の結果を示す画像(以下、抽選結果画像という)、背景画像、各種の演出画像などを表示する。
図柄表示器32aの上方には、普通図柄の変動開始を保留している数(以下、普通図柄始動記憶数という)を4個のLEDにより表示する普通図柄始動記憶表示LED35が備えられている。
なお、図柄表示器32aは、特別図柄の変動開始を保留している数(以下、保留数という)を画面上の所定個所に表示する。
【0040】
センターケース30の下方には、開閉する両翼を備えた普通電動役物47が設けられており、普通電動役物47の内部には、第1種始動口27が設けられている。普通電動役物47が両翼を開放すると、遊技球が第1種始動口27に入賞する領域が拡大する。以下、遊技球が第1種始動口27、または、普通電動役物47の開放された両翼から入賞することを第1種始動口27への入賞という。
遊技球が第1種始動口27に入賞すると、図柄表示器32aが特別図柄の変動表示を開始する。特別図柄の変動中に遊技球が第1種始動口27に入賞した場合は、特別図柄の変動表示の開始が保留され、その保留数は、図柄表示器32aにより画面に表示される。なお、図柄表示器32aにより変動表示された後に確定表示された普通図柄が当り普通図柄であった場合に、普通電動役物47の両翼が開放する。
普通電動役物47の下方には、大当りが発生した場合に作動する変動入賞装置40が備えられており、変動入賞装置40には、大入賞口41を開閉する開閉部材43が備えられている。また、変動入賞装置40の内部には、開閉部材43を連続して開放動作させる機能を有する特定領域(図示せず)と、この特定領域を通過した遊技球を検出する特定領域スイッチ(図4において符号41bで示す)と、特定領域を変化させる部材を駆動するための特定領域ソレノイド(図4において符号41cで示す)とが設けられている。
【0041】
遊技盤5の上部左右には、内部に設けられたLEDにより装飾されたコーナー飾り11が設けられており、遊技盤5の左右には、内部に設けられたLEDにより装飾されたサイド飾り20,20が設けられている。右側のサイド飾り20の上端には、普通図柄作動右ゲート(以下、右ゲートと称する)25が設けられており、左側のサイド飾り20の上端には、普通図柄作動左ゲート(以下、左ゲートと称する)26が設けられている。遊技球が右ゲート25または左ゲート26を通過すると、図柄表示器32aが普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄の変動中に遊技球が右ゲート25または左ゲート26を通過した場合は、普通図柄の変動開始が保留され、その保留が発生する毎に普通図柄始動記憶表示LED35のLEDの点灯数が1増加する。
右ゲート25の下方には、右袖入賞口12が設けられており、その斜め左下方には、右下入賞口45が設けられている。左ゲート26の下方には、左袖入賞口13が設けられており、その斜め右下方には、左下入賞口44が設けられている。
【0042】
また、右ゲート25の斜め左下および左ゲート26の斜め右下には、風車24がそれぞれ設けられている。さらに、遊技盤5には、発射された遊技球を遊技領域へ案内するレール16が取付けられており、変動入賞装置40の下方には、入賞しなかった遊技球をアウト球として回収するアウト口14が設けられている。
そして、遊技盤5には、多くの釘17が打ち込まれており、遊技盤5に発射された遊技球は、釘17の間を乱舞しながら落下し、各入賞口、第1種始動口27に入賞したり、右ゲート25または左ゲート26を通過したり、あるいはアウト口14から回収されたりする。
【0043】
[パチンコ機1の電気的構成]
次に、パチンコ機1の主な電気的構成についてそれをブロックで示す図4を参照して説明する。
パチンコ機1には、主制御基板100が設けられており、この主制御基板100には、マイクロプロセッサ110などが搭載されている。マイクロプロセッサ110には、メインCPU112と、ROM114と、RAM116とが搭載されている。メインCPU112は、入賞の判定、入賞数のカウント、大当りかハズレかの判定(以下、大当り判定という)、図柄制御基板32の制御、払出制御基板200の制御、ランプ制御基板300の制御などを実行する。また、メインCPU112は、電源遮断時における入賞数、大当りかハズレかの判定結果および遊技状態などを示すデータのバックアップ処理を実行する。ROM114には、メインCPU112が各種の判定、処理および制御などを実行するためのコンピュータプログラム、各制御装置へ送信するコマンドなどが記録されている。RAM116は、メインCPU112による入賞の判定、大当りの判定結果、入賞数などの遊技中に発生する各種データ、処理結果、演算結果、ROM114から読出されたコンピュータプログラムなどを一時的に格納する。また、RAM116には、電源が遮断した際に、電源遮断直前の遊技状態を示すデータをバックアップして記憶保持するバックアップ領域が形成されている。
【0044】
主制御基板100には、次に記載するものが電気的に接続されている。遊技球が第1種始動口27を通過したことを検出する第1種始動口スイッチ27a、図柄表示器32aを制御する図柄制御基板32、LEDやランプ類を制御するランプ制御基板300、電源基板80、賞球の払出しなどを制御する払出制御基板200、遊技中の効果音などを制御する音声制御基板79、入賞、リーチパターン、大当りの発生、大当り図柄などに関する遊技盤情報をパチンコホールの管理室などに設けられたコンピュータ(図示省略)へ送信するための遊技枠情報端子基板52、盤面中継基板51、遊技枠中継基板53である。
【0045】
払出制御基板200には、主制御基板100から送出される制御コマンドを入力して動作するマイクロプロセッサ210が搭載されており、マイクロプロセッサ210には、賞球および貸球の払出しなどを制御するサブCPU212と、このサブCPU212が賞球の払出しなどの制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM214と、サブCPU212が各種制御プログラムを実行する際にROM214から読出された制御プログラムや遊技中に発生する入賞数や賞球数などの各種データを一時的に格納するRAM216とが搭載されている。
また、払出制御基板200には、RAMクリアスイッチ10、電源基板80、発射モータ15eを駆動するための発射モータ駆動基板15c、遊技枠情報端子基板52および払出中継基板55が電気的に接続されている。発射モータ駆動基板15cには、発射モータ駆動基板15cから発射モータ15eへ駆動信号を出力させるための発射スイッチ15dが接続されている。
【0046】
遊技枠中継基板53には、下受け皿7が遊技球で満杯になったことを検出する下皿満杯検出スイッチ72、賞球切れを検出する賞球切れ検出スイッチ73およびセンサ中継基板54が電気的に接続されている。センサ中継基板54は、賞球ユニット62に備えられた賞球払出センサ62a,62bおよび払出中継基板55と電気的に接続されている。払出中継基板55には、貸球切れを検出する貸球切れ検出スイッチ61、賞球払出モータ62cおよび貸球ユニット63が電気的に接続されている。
盤面中継基板51には、普通電動役物47を駆動する普通電動役物ソレノイド47a、普通図柄作動右ゲート25を通過した遊技球を検出する右ゲートスイッチ25a、普通図柄作動左ゲート26を通過した遊技球を検出する左ゲートスイッチ26a、大入賞口41に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ41a、右袖入賞口12に入賞した遊技球を検出する右袖入賞口スイッチ12a、左袖入賞口13に入賞した遊技球を検出する左袖入賞口スイッチ13a、右下入賞口45に入賞した遊技球を検出する右下入賞口スイッチ45a、左下入賞口44に入賞した遊技球を検出する左下入賞口スイッチ44aおよび大入賞口中継基板50である。
【0047】
大入賞口中継基板50には、特定領域スイッチ41b、特定領域を変化させる部材を駆動する特定領域ソレノイド41cおよび開閉部材43を駆動する大入賞口ソレノイド43aが電気的に接続されている。電源基板80は、CR接続基板56と電気的に接続されており、CR接続基板56には、プリペイドカードの残りの度数を表示する度数表示基板やプリペイドカードを読取る装置などを備える遊技機外装置部分71と電気的に接続されている。電源基板80は、AC24V(50Hz/60Hz)の主電源70から電源の供給を受け、各基板および装置へ必要電源を供給する。
なお、工場出荷時や開店前に試射を行った後に電源を遮断すると、前記バックアップ処理が実行され、そのままの状態で開店すると、バックアップされていたデータに基づいて遊技が開始されてしまうなどの不具合が生じるため、電源基板80に設けられたRAMクリアスイッチ10をONしながら電源スイッチ18をONすることにより、RAM116およびRAM216にバックアップされているデータを消去することができるようになっている。
【0048】
[図柄制御基板32の電気的構成]
次に、図柄制御基板32の主な電気的構成について、それをブロックで示す図5を参照して説明する。
図柄制御基板32にはキャラクタROM32dが搭載されており、そのキャラクタROM32dには、図柄表示器32aが各種の画像を表示するための画像データが記録されている。各種の画像とは、特別図柄、普通図柄、大当り図柄、ハズレ図柄、リーチ予告画像、予告演出画像および抽選結果画像などである。
図柄制御基板32に備えられたサブCPU32bは、主制御基板100のメインCPU112から送信されてきたコマンドを受信するとともに、その受信したコマンドの内容をROM32cに記録されたコンピュータプログラムに従って解析する。続いてサブCPU32bは、その解析結果をVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)32eへ送出し、VDP32eは、キャラクタROM32dから上記解析結果に対応した画像データを読出す。
【0049】
VDP32eは、キャラクタROM32dから読出した画像データを構成するドットの表示領域におけるアドレス、表示色などを上記解析結果に基づいて演算し、その演算結果を内蔵のパレットRAM32fに一時的に格納する。続いてVDP32eは、パレットRAM32fに格納されている演算結果に基づいてRGB信号を液晶アナログ基板32gへ送出する。続いて液晶アナログ基板32gは、取込んだRGB信号の色補正および輝度調整を行い、その信号を液晶インバータ基板32hへ送出する。液晶インバータ基板32hは、バックライト電源の役割を果たし、取込んだ信号を昇圧(たとえば、12Vから600V)し、図柄表示器32aへ送出する。そして図柄表示器32aは、取込んだ信号に対応する液晶ドットをスイッチングして表示する。これにより、各種の画像が表示される。
なお、この実施形態では、図柄表示器32aは、TFT(Thin Film Transistor)を画素駆動素子とするアクティブマトリックス方式の液晶表示装置である。
【0050】
[遊技内容の決定方法]
次に、遊技内容の決定方法について図6を参照して説明する。
図6(A)は大当り抽選カウンタの説明図であり、図6(B)は大当り図柄テーブルの説明図であり、図6(C)はハズレ図柄テーブルの説明図であり、図6(D)はリーチ抽選カウンタの説明図であり、図6(E)は連続予告抽選カウンタの説明図であり、図6(F)は継続抽選カウンタの説明図である。
【0051】
大当り抽選カウンタC1は、メインCPU112が大当り判定を行うために用いるカウンタであり、複数のカウント値、この実施形態では0〜299の計300のカウント値をカウントする。メインCPU112は遊技球が第1種始動口27を通過したときに大当り抽選カウンタC1のカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値が、予め設定されている大当り値と一致する場合は大当りと判定し、一致しない場合はハズレと判定する。
大当り抽選カウンタC1がカウントするカウント値のうち、所定の数値と同一のカウント値が大当り値に設定されている。大当り値は、遊技状態が確変に変化しているときと変化していないときとで設定されている数が異なる。ここで、確変とは、大当り判定において大当りと判定される確率が高い状態に変化している遊技状態のことをいう。また、確変以外の遊技状態を通常遊技という。
確変のときの大当り値の数は、通常遊技のときの大当り値の数よりも多く、この実施形態では、通常遊技のときの大当り値は「7」1つであり、確変のときの大当り値は「7」、「11」、「127」、「233」および「273」の5つである。つまり、確変のときに大当りの発生する確率は、通常遊技のときよりも5倍高く設定されている。
【0052】
大当り図柄テーブルT1は、メインCPU112が大当り図柄を決定するときに参照するテーブルであり、複数のカウント値(この実施形態では、0〜9の計10個のカウント値)と、複数の特別図柄の種類(この実施形態では、0〜9の数字を表現した計10種類の特別図柄)とを対応付けて構成される。複数のカウント値は、大当り図柄を決定するための大当り図柄抽選カウンタのカウント値0〜9と対応する。メインCPU112は、大当り判定において大当りと判定したことを条件として、大当り図柄抽選カウンタのカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値に対応する特別図柄の種類を大当り図柄テーブルT1を参照して決定する。
たとえば、取得したカウント値が「7」であった場合は、「777」を大当り図柄に決定する。
【0053】
ハズレ図柄テーブルT2は、メインCPU112がハズレ図柄を決定するときに参照するテーブルであり、複数のカウント値(この実施形態では、0〜9の計10個のカウント値)と、複数種類の特別図柄(この実施形態では、0〜9の数字を表現した計10種類の特別図柄)とを対応付けて構成される。複数のカウント値は、ハズレ図柄を決定するためのハズレ図柄抽選カウンタのカウント値0〜9と対応する。メインCPU112は、大当り判定においてハズレと判定したことを条件として、ハズレ図柄抽選カウンタのカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値に対応する特別図柄の種類をハズレ図柄テーブルT2を参照して決定する。
たとえば、取得したカウント値が「2」であった場合は、特別図柄「2」をハズレ図柄に決定する。ハズレ図柄の決定は、左図柄、中図柄および右図柄の計3図柄に対してそれぞれ行い、たとえば「232」などのハズレ図柄を決定する。
【0054】
リーチ抽選カウンタC2は、メインCPU112が大当り判定においてハズレと判定したことを条件として、リーチを行うか否かを決定するために用いるカウンタであり、複数のカウント値、この実施形態では0〜99の計100個のカウント値をカウントする。メインCPU112は、大当り判定においてハズレと判定したことを条件として、リーチ抽選カウンタC2のカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値が所定のカウント値、この実施形態では、「7」、「17」、「23」、「37」、「43」、「53」、「61」、「71」、「89」および「91」の計10個のカウント値のうちのいずれかであった場合にリーチを行うと決定する。
つまり、リーチを行うと決定される確率は、10/100である。また、取得したカウント値が「17」、「37」、「53」、「61」、「71」、「89」および「91」の計7個のカウント値のうちのいずれかであった場合は、大当りに対する期待度が低い(たとえば、大当りの発生する確率が30%)リーチ変動に決定され、そのリーチ変動に決定される確率は、7/100である。
また、取得したカウント値が「23」または「43」であった場合は、大当りに対する期待度が中程度(たとえば、大当りの発生する確率が50%)のリーチ変動に決定され、そのリーチ変動に決定される確率は、2/100である。
さらに、取得したカウント値が「7」であった場合は、大当りに対する期待度が高い(たとえば、大当りの発生する確率が80%)の特殊なリーチ変動(たとえば、スーパーリーチ)に決定され、そのリーチ変動に決定される確率は、1/100である。
【0055】
連続予告抽選カウンタC3は、メインCPU112が、連続予告判定を行うときに用いるカウンタである。連続予告判定とは、図柄表示器32aが特別図柄の変動表示を開始してから大当り図柄またはハズレ図柄を確定表示するまでを1回の変動表示とした場合に、大当り判定の結果が大当りであることに対する期待感を盛り上げる予告演出を1回の変動表示中に1回行うとして、その予告演出を大当り判定の結果が表示される以前の変動表示から複数回連続で行うか否かを決定するための判定処理のことである。
連続予告抽選カウンタC3は、複数のカウント値、この実施形態では0〜29の計30個のカウント値をカウントする。メインCPU112は、保留数Uが2以上存在するときに連続予告抽選カウンタC3のカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値が所定値と一致する場合に連続予告を行うと判定する。
保留数Uが2以上存在し、1番目の始動記憶以外の始動記憶に対応する格納領域のいずれかにおいて大当りフラグ「1」がONしている場合において、連続予告抽選カウンタC3から取得したカウント値が「3」〜「22」の範囲であるときに連続予告を行うと判定する。つまり、将来大当りが発生する場合は、20/30の高い確率で連続予告を行うと判定する。
【0056】
また、1番目の始動記憶以外の始動記憶に対応する格納領域のいずれにおいても大当りフラグ「1」がONしていない場合は、上記取得したカウント値が「3」、「7」および「15」のうちのいずれかであるときに連続予告を行うと判定する。つまり、将来大当りが発生しない場合は、3/30の低い確率で連続予告を行うと判定される。
上記のように、将来大当りが発生する場合は、高い確率で予告演出を連続して行うことにより、実際に大当りが発生するまでの過程において遊技者の大当り発生に対する期待をなるべく裏切らないようにすることができる。また、将来大当りが発生しない場合は、予告演出を連続して行う確率を低くすることにより、予告演出が継続して行われたにもかかわらず大当りが発生しなかったというように、遊技者の大当り発生への期待が裏切られることがなるべく起きないようにすることができる。
【0057】
継続抽選カウンタC4は、メインCPU112が連続予告継続判定を行うときに用いるカウンタである。連続予告継続判定とは、連続予告を継続して行うか否かを決定するための判定処理である。継続抽選カウンタC4は、複数のカウント値、この実施形態では0〜29の計30個のカウント値をカウントする。メインCPU112は、少なくとも連続予告における最後の予告演出が行われる特別図柄の変動表示が終了するまでの所定のタイミングで継続抽選カウンタC4のカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値が所定値と一致する場合に継続して連続予告を行うと判定する。
連続予告として行う2回の予告のうち、1回目の予告を伴う特別図柄の変動表示が終了したときに、始動記憶1および始動記憶2以外の始動記憶のいずれかに対応する格納領域において大当りフラグ「1」がONしている場合は、継続抽選カウンタC4から取得したカウント値が「3」〜「17」の範囲であるときに継続して予告演出を行うと判定する。つまり、将来大当りが発生する場合は、15/30の高い確率で継続して予告演出を行うと判定する。
【0058】
また、上記始動記憶のいずれかに対応する格納領域において大当りフラグ「1」がONしていない場合は、上記取得したカウント値が「3」、「7」および「15」のうちのいずれかであるときに継続して予告演出を行うと判定する。つまり、将来大当りが発生しない場合は、3/30の低い確率で継続して予告演出を行うと判定される。
上記のように、将来大当りが発生する場合は、高い確率で継続して予告演出を行うことにより、前回の連続予告のときから継続している遊技者の大当り発生に対する期待感を継続してより一層高めることができる。また、複数回連続して行われた前回の連続予告に継続して予告演出が行われた場合は、実際に大当りが発生する確率が高いという遊技者の信頼を裏切らないようにすることができる。
一方、将来大当りが発生しない場合は、継続して予告演出が行われる確率を低くすることにより、前回の連続予告に継続して予告演出が行われたにもかかわらず大当りが発生しなかったというように、遊技者の大当り発生への期待が裏切られることがなるべく起きないようにすることができる。
【0059】
[データ格納領域]
次に、RAM116に備えられているデータ格納領域について図7を参照して説明する。図7は、データ格納領域に格納される各種データを示す説明図である。
データ格納領域116aには、1番〜11番までの格納順位が設定されており、各格納順位に対応して始動記憶、大当りフラグ、確変フラグ、確定図柄、変動パターン、連続予告フラグおよび継続フラグの各種データが格納される。始動記憶は、特別図柄の変動開始が保留されたことを示すデータであり、保留が発生する毎にフラグがONされる。また、保留数が「0」のときに遊技球が第1種始動口27に入賞すると、格納順位1番に対応する始動記憶に一旦フラグがONし、特別図柄の変動表示が開始されると、始動記憶のフラグはOFFされる。その特別図柄の変動中に遊技球が第1種始動口27に入賞すると、格納順位2番に対応する始動記憶にフラグがONする。
たとえば、今、特別図柄の変動表示が行われているとすると、その変動表示は、格納順位1番の始動記憶に基づいて行われており、その特別図柄の変動中に遊技球が第1種始動口27に入賞すると、入賞順に格納順位2番〜11番に対応する始動記憶にフラグがONする。つまり、保留数Uの最大値は10である。
【0060】
大当りフラグは、メインCPU112の大当り判定の結果が大当りであったことを示すフラグである。メインCPU112は、遊技球が第1種始動口27に入賞したことを契機に大当り判定を行い、大当りと判定した場合は、その判定を行う契機となった始動記憶に対応する格納領域に大当りフラグをONする。図7に示す例では、格納順位9番の始動記憶に対応する格納領域の大当りフラグがONしている。
確変フラグは、メインCPU112の大当り判定の結果が確変大当りであったことを示すフラグである。確変大当りとは、大当り遊技(第1ラウンドから所定ラウンドまで行う遊技)が終了した後の遊技状態が所定期間確変になる権利が発生する大当りのことをいう。メインCPU112は、大当り判定において大当りと判定したことを条件として確変大当りか否かを判定し、確変大当りと判定した場合は、その判定を行う契機となった始動記憶に対応する格納領域に確変フラグをONする。図7に示す例では、格納順位9番の始動記憶に対応する格納領域の確変フラグがONしている。
【0061】
確定図柄とは、図柄表示器32aによって確定表示された特別図柄のことであり、確定図柄には、大当り判定の結果が大当りであった場合に確定表示される大当り図柄と、ハズレであった場合に確定表示されるハズレ図柄とがある。
図7に示す例では、格納順位3番の始動記憶に対応する格納領域には、確定図柄としてハズレ図柄「343」が格納されており、格納順位9番の始動記憶に対応する格納領域には、確定図柄として大当り図柄「777」が格納されている。
なお、図7では説明の便宜上、大当り図柄またはハズレ図柄を具体的な数字で表現しているが、実際に格納領域に格納される大当り図柄またはハズレ図柄の中身は、メインCPU112が図柄表示器32aに大当り図柄またはハズレ図柄を表示させるためのコマンドを構成するデータである。また、この実施形態では、「000」〜「999」の計10種類の大当り図柄が設定されており、そのうち「333」および「777」など、同一の奇数の特別図柄から構成された大当り図柄が確変大当りを示す大当り図柄(以下、確変図柄という)に設定されている。また、大当り図柄以外がハズレ図柄に設定されている。
【0062】
変動パターンは、特別図柄の変動パターンのことであり、特別図柄の変動開始から大当り図柄またはハズレ図柄が確定表示されるまでに要する時間(以下、変動時間という)、リーチの種類および背景画像の種類などによって複数種類の変動パターンが設定されている。
パチンコ機1は、実際には数百通りの変動パターンを表示可能であるが、説明を分かり易くするため、この実施形態では、変動パターンA〜DおよびSRの5種類が用意されているとする。変動パターンAは、リーチを伴わない変動パターンであり、変動パターンBは、リーチを伴うが変動時間の短い変動パターンである。変動パターンCは、変動パターンBよりもリーチを行っている時間が長く、かつ、変動パターンBよりも出現する確率の低い変動パターンである。変動パターンDは、変動パターンCよりもリーチを行っている時間が長く、かつ、変動パターンCのリーチよりもリーチの演出内容が凝っており、さらに変動パターンCよりも出現する確率の低い変動パターンである。変動パターンSRは、変動パターンDよりもリーチを行っている時間が長く、かつ、変動パターンDのリーチよりもリーチの演出内容が凝っており、さらに変動パターンDよりも出現する確率の低い変動パターンである。以下、リーチを伴う変動パターンをリーチ変動といい、リーチを伴わない変動パターンを通常変動という。
なお、図7では説明の便宜上、変動パターンを具体的な符号で表現しているが、実際に格納領域に格納される変動パターンは、メインCPU112が図柄表示器32aに変動パターンを指示するためのコマンドを構成するデータである。
【0063】
連続予告フラグは、連続予告判定の結果が、連続予告を行うという結果であったことを示すフラグであり、連続予告を行うことが決定されると連続予告フラグがONする。この場合、連続予告を行うと決定した元となる始動記憶よりも過去の始動記憶に基づく連続予告判定の結果が、連続予告を行わないという結果であっても、その過去の始動記憶に基づく特別図柄の変動表示から連続予告を開始する。
図7に示す例では、格納順位2番目および3番目の始動記憶に対応する格納領域の連続予告フラグがそれぞれONしている。これは、1番目の始動記憶に基づいて行われている現在の特別図柄の変動表示が終了すると、次の2番目および3番目の始動記憶に基づいて行う2回の変動表示においてそれぞれ予告演出が連続で行われることを意味する。
つまり、3番目の始動記憶よりも過去の2番目の始動記憶に基づいた連続予告判定の結果が連続予告を行わないという結果であった場合でも、その2番目および3番目の始動記憶に基づいて連続予告が行われる。
【0064】
継続フラグは、連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続するという結果であったことを示すフラグであり、連続予告を継続して行うことが決定されると継続フラグがONする。メインCPU112は、連続予告判定を行った後に連続予告継続判定を行う。この場合、連続予告を継続すると決定した元となる始動記憶よりも過去の始動記憶に基づく連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続しないという結果であっても、その過去の始動記憶に基づく特別図柄の変動表示から連続予告の継続を開始する。
図7に示す例では、格納順位4番目および5番目の始動記憶に対応する格納領域の継続フラグがそれぞれONしている。これは、格納順位2番目および3番目に対応する始動記憶に基づいた特別図柄の変動表示においてそれぞれ大当り予告が行われた後、格納順位4番目および5番目に対応する始動記憶に基づいた特別図柄の変動表示において予告演出が継続して連続で行われることを意味する。
つまり、5番目の始動記憶よりも過去の4番目の始動記憶に基づいた連続予告継続判定の結果が連続予告を継続しないという結果であった場合でも、その4番目および5番目の始動記憶に基づいて連続予告が行われる。
【0065】
[予告演出の主な内容]
次に、予告演出の主な内容について図8ないし図10を参照して説明する。
図8(A)は特別図柄の変動開始前の状態を示す説明図であり、図8(B)は特別図柄が変動中の説明図であり、図8(C)は1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図8(D)はハズレ図柄が確定表示された状態を示す説明図である。図9(E)は2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図9(F)は抽選結果画像が表示された状態を示す説明図であり、図9(G)は特別図柄が変動中の説明図であり、図9(H)は継続して1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
図10は、第1種始動口への入賞タイミングと、特別図柄の変動開始タイミングと、連続予告のタイミングとの時間的関係を示すタイムチャートである。
【0066】
(1)図8(A)に示すように、図柄表示器32aの画面には、前回の大当り判定の結果がハズレであったことを示すハズレ図柄が確定表示されている。図8(A)に示す例では、左図柄G1として「1」が、中図柄G2として「2」が、右図柄G3として「3」がそれぞれ確定表示されている。また、ハズレ図柄の背景には、宇宙を表現した背景画像H1が表示されている。
【0067】
(2)そして、遊技球が第1種始動口27に入賞すると、図8(B)に示すように、左図柄列、中図柄列および右図柄列がそれぞれ上下方向に変動表示(スクロール)を開始する(図中の下向きの矢印は、図柄列が上下方向に変動していることを示す。図10の時間t4)。
【0068】
(3)ここで、連続予告を行うことが決定されている場合は、特別図柄の変動表示の開始から所定時間経過すると、図8(C)に示すように、1機の空飛ぶ円盤を表現した予告演出画像Y1が背景画像H1の中に出現する。このように、1機の空飛ぶ円盤が出現することにより、遊技者は、連続予告を構成する2回の予告演出のうち、1回目の予告演出が行われたと知ることができる。また、遊技者は、1回目の予告演出を見たことにより、大当り発生への期待感を盛り上げる。
【0069】
(4)そして、特別図柄の変動時間がタイムアップすると、図8(D)に示すように、左図柄G1、右図柄G3、中図柄G2の順に停止する(図10の時間t5)。このとき、変動パターンとしてリーチを伴う変動パターンが選択されていた場合は、左図柄G1および右図柄G3が確定表示されてから、中図柄列を超低速で変動させ、中図柄G2が左図柄G1および右図柄G3と同じ特別図柄に確定表示されるか否か、遊技者をやきもきさせるようなリーチ特有の演出が行われる。
そして、図8(D)に示すように、大当り判定の結果を示す特別図柄が確定表示される。図8(D)に示す例では、ハズレ図柄「753」が確定表示されている。
【0070】
(5)そして、図9(E)に示すように、2回目の特別図柄の変動表示が開始され、その開始から所定時間経過すると、2機の空飛ぶ円盤を表現した予告演出画像Y2,Y2が背景画像H1の中に出現する。このように、2機の空飛ぶ円盤が出現することにより、遊技者は、連続予告を構成する2回の予告演出のうち、2回目の予告演出が行われたと知ることができる。また、遊技者は、2回目の予告演出を見たことにより、つまり予告演出を連続して見たことにより、大当り発生への期待感をより一層盛り上げる。
【0071】
(6)そして、特別図柄の変動時間がタイムアップすると、各図柄列の変動が停止し、図9(F)に示すように、大当り判定の結果を示す特別図柄が確定表示される(図10の時間t6)。また、「連続予告継続決定!!」という抽選結果画像M1と、「次は大当りかも・・」というメッセージ画像M2とが表示される(図10の時間t6)。このように、連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続して行うという結果であったことを表現した抽選結果画像M1を表示することにより、遊技者は、前回の連続予告に継続して連続予告が行われることを知ることができる。また、遊技者は、前回の2回の予告演出により盛り上がった大当り発生への期待感をより一層盛り上げる。なお、図9(G)に示す例では、ハズレ図柄「862」が確定表示されている。
【0072】
(7)そして、図9(G)に示すように、通算3回目の特別図柄の変動表示が開始される(図10の時間t7)。
【0073】
(8)そして、図9(H)に示すように、、その開始から所定時間経過すると、1機の空飛ぶ円盤を表現した予告演出画像Y1が出現する。このように、1機の空飛ぶ円盤が出現することにより、遊技者は、継続して行われる連続予告を構成する2回の予告演出のうち、1回目の予告演出、つまり前回の連続予告から通算3回目の予告演出が行われたと知ることができる。また、遊技者は、通算3回目の予告演出を連続して見たことにより、大当り発生への期待感をさらに盛り上げる。
【0074】
なお、図示しないが、図9(E)に示したような予告演出が通算4回目の予告演出として行われる。また、このとき行われた連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続して行うという結果であった場合には、図9(F)に示したような抽選結果画像M1およびメッセージ画像M2が表示され(図10の時間t9)、遊技者の大当り発生への期待感をさらに盛り上げる。また、2番目の始動記憶に基づく大当り判定の結果が大当りであった場合は、抽選結果画像M1およびメッセージ画像M2は表示されず、2回目の変動表示において大当り図柄が確定表示される。さらに、4番目の始動記憶に基づく大当り判定の結果が大当りであった場合は、3回目の変動表示において抽選結果画像M1およびメッセージ画像M2は表示されず、4回目の変動表示において大当り図柄が確定表示される。
【0075】
図10に示す例では、6番目の始動記憶に基づく大当り判定の結果が大当りとなっており、時間t5および時間t8における連続予告継続判定の結果が、共に、連続予告を継続して行うという結果であり、6番目の始動記憶に基づく変動表示が停止したときに大当り図柄が確定表示される(時間t10)。
つまり、遊技者は、予告演出画像を6回連続で見ることになり、抽選結果画像M1およびメッセージ画像M2を通算2回見ることになる。
以上のように、連続予告継続判定の結果が、連続予告を継続して行うという結果である限り、大当り図柄を表示する変動表示の時期になるまで可能な限り連続予告を継続して表示し、遊技者の大当り発生への期待感を次第に盛り上げて行く。
【0076】
[遊技の主な流れ]
次に、遊技の主な流れについて図11ないし図17を参照して説明する。
図11はメインCPU112が実行する始動口処理の流れを示すフローチャートである。図12はメインCPU112が実行する図柄処理の流れを示すフローチャートである。図13はメインCPU112が図柄処理のステップ(以下、Sと略す)44にて実行する連続予告抽選処理の流れを示すフローチャートである。図14はメインCPU112が図柄処理のS68にて実行する連続予告継続抽選処理の流れを示すフローチャートである。図15はメインCPU112が図柄処理のS94にて実行する変動パターン決定処理の流れを示すフローチャートである。図16は図15の続きを示すフローチャートである。
図17は、図柄制御基板32のサブCPU32bが実行する図柄表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0077】
(始動口処理)
メインCPU112は、第1種始動口スイッチ27aがONしたか否かを判定することにより、遊技球が第1種始動口27に入賞したか否かを判定し(図11のS10)、入賞したと判定した場合は(S10:Yes)、保留数Uが上限の「10」を超えているか否かを判定する(S12)。ここで、上限の「10」を超えていないと判定した場合は(S12:No)、始動記憶のフラグをONすることにより保留数Uに「1」を加算し(S14)、このとき大当り抽選カウンタC1(図6(A))がカウントしたカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値をRAM116に一時的に格納する(S16)。
続いてメインCPU112は、このとき大当り図柄抽選カウンタがカウントしたカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値をRAM116に一時的に格納する(S18)。続いてメインCPU112は、このときリーチ抽選カウンタC2(図6(D))がカウントしたカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値をRAM116に一時的に格納する(S20)。
【0078】
続いてメインCPU112は、データ格納領域116a(図7)を参照し、現在確変フラグ「1」がセットされているか否かを判定することにより、遊技状態が確変中であるか否かを判定し(S22)、確変中であると判定した場合は(S22:Yes)、高確率用判定データとして前述の5つの大当り値「7」、「11」、「127」、「233」および「273」をセットする(S24)。また、確変中ではないと判定した場合は(S22:No)、低確率用判定データとして大当り値「7」1つをセットする(S26)。
続いてメインCPU112は、S16においてRAM116に一時的に格納したカウント値と、S24またはS26においてセットした大当り値とを比較し、カウント値と一致する大当り値が存在するか否かを判定することにより、大当りかハズレかを判定する(S28)。ここで、大当りと判定した場合は(S28:Yes)、大当りフラグをONし(S30)、ハズレと判定した場合は(S28:No)、大当りフラグをOFFする(S29)。
【0079】
続いてメインCPU112は、確変大当りであるか否かを判定する(S32)。たとえば、S18において大当り図柄抽選カウンタから取得してRAM116に一時的に格納したカウント値が、1、3、5、7および9の奇数、つまり奇数の大当り図柄に決定されるカウント値であった場合には、確変大当りであると判定し(S32:Yes)、0、2、4、6および8の偶数、つまり偶数の大当り図柄に決定されるカウント値であった場合には、確変大当りではないと判定する(S32:No)。ここで、メインCPU112は、確変大当りであると判定した場合は(S32:Yes)、確変フラグをONし(S34)、確変大当りではないと判定した場合は(S32:No)、確変フラグをOFFする(S33)。
なお、メインCPU112が上記始動口処理を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータプログラムに従って上記始動口処理を実行する。
【0080】
(図柄処理)
メインCPU112は、図柄表示器32aが特別図柄を変動中であるか否かを判定する(図12のS40)。この判定は、図柄制御基板32に対して特別図柄の変動開始を指示するコマンド(以下、変動開始コマンドという)を送信した後、特別図柄の変動停止を指示するコマンド(以下、変動停止コマンドという)を送信していない場合は、変動中であると判定し(S40:Yes)、変動開始コマンドを送信していない場合は変動中ではないと判定する(S40:No)。ここで、メインCPU112は、変動中ではないと判定した場合は(S40:No)、保留数Uが「1」以上であるか否か、つまり特別図柄の変動開始が保留されているか否かを判定し(S42)、保留されていると判定した場合は(S42:Yes)、連続予告抽選処理を実行する(S44)。
【0081】
(連続予告抽選処理)
メインCPU112は、前述の始動口処理のS10において第1種始動口スイッチ27aがONしたと判定されたことにより、新たに発生した始動記憶に対応する格納領域の継続フラグがONしているか否かを判定し(図13のS46)、ONしていないと判定した場合は(S46:No)、連続予告フラグがONしているか否かを判定する(S48)。ここで、メインCPU112は、ONしていないと判定した場合は(S48:No)、保留数Uが「2」以上であるか否かを判定する(S50)。つまり、1回の変動表示に付き1回行う予告演出を2回連続で実行するためには、特別図柄の変動表示を少なくとも2回行う必要があるため、保留数Uが「2」以上であるか否かを判定する。
ここで、メインCPU112は、保留数Uが「2」以上であると判定した場合は(S50:Yes)、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしているか否かを判定する(S52)。つまり、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしている場合は、1回目の変動表示が停止したときに大当り図柄を確定表示するため、大当りの予告を1回目および2回目の変動表示において連続して行う意味がないので、そのような判定を行う。
【0082】
ここで、メインCPU112は、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグはONしていないと判定した場合は(S52:No)、大当りフラグがONしている格納領域に対応する始動記憶があるか否かを判定する(S54)。ここで、メインCPU112は、そのような始動記憶があると判定した場合は(S54:Yes)、大当り判定用データとして所定値、たとえば前述の「3」〜「22」をセットする(S56)。また、メインCPU112は、大当りフラグがONしている格納領域に対応する始動記憶がないと判定した場合は(S54:No)、ハズレ判定用データとして所定値、たとえば前述の「3」、「7」および「15」をセットする(S58)。
続いてメインCPU112は、このとき連続予告抽選カウンタC3(図6(E))がカウントしたカウント値を1つ取得し(S60)、連続予告を実行するか否かを判定する(S62)。この判定は、S60において取得したカウント値と一致する数値が、S56またはS58においてセットした数値の中に存在する場合は、連続予告を実行すると判定し(S62:Yes)、連続予告フラグをONする(S64)。また、存在しない場合は、連続予告を実行しないと判定し(S62:No)、連続予告フラグをOFFする(S66)。
【0083】
(連続予告継続抽選処理)
メインCPU112は、前述の始動口処理(図11)のS10において第1種始動口スイッチ27aがONしたと判定されたことにより、新たに発生した始動記憶に対応する格納領域の継続フラグがONしているか否かを判定し(図14のS70)、ONしていないと判定した場合は(S70:No)、連続予告フラグがONしているか否かを判定する(S72)。つまり、連続予告が継続されるためには、現在、連続予告を行っていることが条件であるため、それを示す連続予告フラグがONしているか否かを判定する。
ここで、メインCPU112は、連続予告フラグがONしていると判定した場合は(S72:Yes)、連続予告を構成する2回の予告演出のうち、実行された予告演出の回数(以下、連続予告回数という)Nが「1」であるか否かを判定し(S74)、「1」であると判定した場合は(S74:Yes)、保留数Uが「3」以上であるか否かを判定する(S76)。つまり、2回連続して行う予告演出のうちの2回目の予告演出が終了した次に継続して2回予告演出を連続で行うためには、1回目の予告演出が終了した時点において、少なくとも3回の特別図柄の変動表示が必要であるため、保留数Uが「3」以上であるか否かを判定する。
【0084】
ここで、メインCPU112は、保留数Uが「3」以上であると判定した場合は(S76:Yes)、始動記憶1または始動記憶2に対応する格納領域の大当りフラグがONしているか否かを判定し(S78)、ONしていると判定した場合は、この連続予告継続抽選処理を抜けて次の変動パターン選択処理へ移行する(S78:Yes)。
この段階では、S74において連続予告回数Nが「1」であると判定されており、既に1回目の予告が終了しているため、ここでの始動記憶1は、2回目の予告演出を伴う変動表示を行うための始動記憶である。つまり、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしているということは、2回目の予告演出が大当りの変動表示において行われるということであり、その2回目の予告演出を行った時点で連続予告の役割は終了するため、継続して連続予告を実行する意味がなくなるので、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしている場合は、この連続予告継続抽選処理を抜けて次の変動パターン選択処理へ移行する(S78:Yes)。
【0085】
また、ここでの始動記憶2は、今回の連続予告に係る2回の特別図柄の変動表示が終了した次の特別図柄の変動表示を行うための始動記憶である。つまり、始動記憶2に対応する格納領域の大当りフラグがONしているということは、今回の連続予告に係る2回の特別図柄の変動表示が終了した次の特別図柄の変動表示が大当り図柄を確定表示するに至る変動表示であるため、今回の連続予告に継続して連続予告を実行すると、大当り図柄を確定表示するに至る変動表示の次の変動表示においても予告演出が行われることになり、連続予告を継続する意味がなくなるので、始動記憶2に対応する格納領域の大当りフラグがONしている場合は、この連続予告継続抽選処理を抜けて次の変動パターン選択処理へ移行する(S78:Yes)。
【0086】
ここで、メインCPU112は、始動記憶1または始動記憶2に対応する格納領域の大当りフラグがONしていないと判定した場合は(S78:No)、大当りフラグがONしている格納領域に対応する始動記憶があるか否かを判定する(S80)。ここで、メインCPU112は、そのような始動記憶があると判定した場合は(S80:Yes)、大当り判定用データとして所定値、たとえば前述の「3」〜「17」をセットし(S82)、そのような始動記憶がないと判定した場合は(S80:No)、ハズレ用判定データとして「3」、「7」および「15」をセットする(S84)。
続いてメインCPU112は、このとき継続抽選カウンタC4がカウントしたカウント値を1つ取得し(S86)、連続予告を継続するか否かを判定する(S88)。この判定では、S86において取得したカウント値と一致する数値が、S82またはS84においてセットした数値の中に存在する場合は、連続予告を継続すると判定し(S88:Yes)、連続予告継続フラグをONする(S90)。また、存在しない場合は、連続予告を継続しないと判定し(S88:No)、連続予告継続フラグをOFFする(S92)。
【0087】
(変動パターン決定処理)
メインCPU112は、連続予告回数Nが0より大きいか否か、つまり連続予告が行われたか否かを判定し(図15のS96)、連続予告が行われていないと判定した場合は(S96:No)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定する(S98)。ここで、ONしていないと判定した場合は(S98:No)、連続予告フラグがONしているか否かを判定し(S100)、ONしていると判定した場合は(S100:Yes)、ハズレ図柄を決定し、ハズレの場合における1回目の予告演出を伴う特別図柄の変動表示のパターン(以下、予告1回目ハズレ用変動パターンという)を決定し、その決定したハズレ図柄および予告1回目ハズレ用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S102)。
【0088】
ハズレ図柄の決定は、ハズレ図柄抽選カウンタおよびハズレ図柄テーブルT2(図6(C))を用いて決定する。また、予告1回目ハズレ用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の予告1回目ハズレ用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている予告1回目ハズレ用変動パターンを上記テーブルから読出す。
予告1回目ハズレ用変動パターンは、たとえば前述した図8(A)〜図8(D)に示す変動パターンである。
続いてメインCPU112は、連続予告回数Nを「1」に設定する(S104)。
【0089】
また、メインCPU112は、連続予告が行われたと判定した場合は(S96:Yes)、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしているか否かを判定する(S106)。ここで、ONしていると判定した場合は(S106:Yes)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定し(S108)、ONしていると判定した場合は(S108:Yes)、大当り図柄を決定し、連続予告を継続する旨を示す抽選結果画像の表示を含む特別図柄の変動パターン(以下、抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンという)を決定し、その決定した大当り図柄および抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S110)。
【0090】
大当り図柄の決定は、前述の始動口処理(図11)のS18において大当り図柄抽選カウンタから取得してRAM116に一時的に格納したカウント値に対応する大当り図柄を大当り図柄テーブルT1(図6(B))から読出して決定する。また、抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンを上記テーブルから読出す。
抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンは、S102において決定した予告1回目ハズレ用変動パターンと共通の画像を使用しており、2回目の予告演出が1回目の予告演出と関連したものであることが分かるようになっている。
【0091】
また、メインCPU112は、連続予告継続フラグがONしていないと判定した場合は(S108:No)、大当り図柄を決定し、大当りの場合における2回目の予告演出を伴う特別図柄の変動表示のパターン(以下、予告2回目大当り用変動パターン)を決定し、その決定した大当り図柄および予告2回目大当り用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S112)。
予告2回目大当り用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の予告2回目大当り用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている予告2回目大当り用変動パターンを上記テーブルから読出す。
予告2回目大当り用変動パターンは、S102において決定した予告1回目ハズレ用変動パターンと共通の画像を使用しており、2回目の予告演出が1回目の予告演出と関連したものであることが分かるようになっている。
続いてメインCPU112は、連続予告回数Nから「1」を減算し(S114)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定する(S116)。ここで、ONしていると判定した場合は(S116:Yes)、連続予告フラグをOFFし(S118)、ONしていないと判定した場合は(S116:No)、連続予告継続フラグをOFFする(S120)。
【0092】
また、メインCPU112は、始動記憶1の大当りフラグがONしていないと判定した場合は(S106:No)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定する(S122)。ここで、ONしていると判定した場合は(S122:Yes)、ハズレ図柄を決定し、抽選結果画像の表示を含む特別図柄の変動パターン(以下、抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンという)を決定し、その決定したハズレ図柄および抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S124)。
ハズレ図柄の決定は、ハズレ図柄抽選カウンタおよびハズレ図柄テーブルT2(図6(C))を用いて決定する。また、抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンを上記テーブルから読出す。
抽選結果画像付き予告2回目ハズレ用変動パターンは、たとえば前述した図9(E)〜図9(F)に示す変動パターンである。
【0093】
抽選結果画像付き予告2回目大当り用変動パターンは、S102において決定した予告1回目ハズレ用変動パターンと共通の画像を使用しており、2回目の予告演出が1回目の予告演出と関連したものであることが分かるようになっている。
また、メインCPU112は、連続予告継続フラグがONしていないと判定した場合は(S122:No)、ハズレ図柄を決定し、ハズレの場合における2回目の予告演出を伴う特別図柄の変動表示のパターン(以下、予告2回目ハズレ用変動パターンという)を決定し、その決定したハズレ図柄および予告2回目ハズレ用変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S126)。
予告2回目ハズレ用変動パターンの決定は、その変動パターンを決定するためのカウンタと、そのカウンタの複数のカウント値と複数の予告2回目ハズレ用変動パターンとを対応付けて構成されたテーブルとを用いて行う。つまり、上記カウンタから取得したカウント値に対応付けられている予告2回目ハズレ用変動パターンを上記テーブルから読出す。
【0094】
予告2回目ハズレ用変動パターンは、S102において決定した予告1回目ハズレ用変動パターンと共通の画像を使用しており、2回目の予告演出が1回目の予告演出と関連したものであることが分かるようになっている。
また、メインCPU112は、S100において連続予告フラグがONしていないと判定した場合は(S100:No)、このとき変動パターン決定カウンタがカウントしたカウント値を取得し、その取得したカウント値をRAM116に一時的に格納する(図16のS128)。変動パターン決定カウンタは、複数のカウント値、たとえば0〜99の計100個のカウント値をカウントする。
続いてメインCPU112は、前述の始動口処理(図11)のS30を実行することにより、大当りフラグがONしているか否かを判定し(S130)、ONしていると判定した場合は(S130:Yes)、大当り図柄と、変動開始から大当り図柄を確定表示するまでに至る変動パターン(以下、大当り変動パターンという)とを決定し、その決定した大当り図柄および大当り変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S132)。大当り図柄は、大当り図柄抽選カウンタおよび大当り図柄テーブルT1を用いて決定し、大当り変動パターンは大当り変動パターン決定テーブルを用いて決定する。大当り変動パターン決定テーブルは、変動パターン決定カウンタのカウント値と、複数の大当り変動パターンとを対応付けて構成されており、S128にてRAM116に一時的に格納したカウント値と対応する大当り変動パターンを大当り変動パターン決定テーブルから読出す。
【0095】
また、メインCPU112は、大当りフラグがONしていないと判定した場合は(S130:No)、前述の始動口処理(図11)のS20にてRAM116に一時的に格納したリーチ抽選カウンタから取得したカウント値を読出し、その読出したカウント値に基づいてリーチを行うか否かを決定する(S134)。たとえば、上記読出したカウント値が「7」、「17」、「23」、「37」、「43」、「53」、「61」、「71」、「89」および「91」の計10個のカウント値のうち、いずれかであった場合はリーチを行うと決定し(S134:Yes)、いずれでもなかった場合はリーチを行うと決定しない(S134:No)。
ここで、メインCPU112は、リーチを行うと決定した場合は(S134:Yes)、ハズレリーチ図柄およびハズレリーチ変動パターンを決定し、その決定したハズレリーチ図柄およびハズレリーチ変動パターンをRAM116に一時的に格納する(S136)。
【0096】
ハズレリーチ変動とは、特別図柄の変動表示の開始から途中でリーチの態様を表示し、最後にハズレ図柄を確定表示するに至る変動パターンであり、ハズレリーチ図柄とは、ハズレリーチ変動が終了したときに確定表示するハズレ図柄である。ハズレリーチ図柄は、リーチを経由しないで変動が終了したときに確定表示される通常のハズレ図柄とは異なるデザインで構成されており、ハズレリーチ図柄を決定するためのハズレリーチ図柄抽選カウンタと、ハズレリーチ図柄テーブルとを用いて決定する。ハズレリーチ図柄抽選カウンタは、複数のカウント値、たとえば0〜9の計10個のカウント値をカウントする。ハズレリーチ図柄テーブルは、ハズレリーチ図柄抽選カウンタのカウント値と、複数のハズレリーチ図柄とを対応付けて構成される。そして、ハズレリーチ図柄抽選カウンタから取得したカウント値に対応するハズレリーチ図柄をハズレリーチ図柄決定テーブルから読出す。
【0097】
また、ハズレリーチ変動パターンは、ハズレリーチ変動パターン決定テーブルを用いて決定する。ハズレリーチ変動パターン決定テーブルは、変動パターン決定カウンタの複数のカウント値と、複数のハズレリーチ変動パターンとを対応付けて構成されており、S128にてRAM116に一時的に格納したカウント値と対応するハズレリーチ変動パターンをハズレリーチ変動パターン決定テーブルから読出す。
また、メインCPU112は、リーチを行わないと判定した場合は(S134:No)、ハズレ図柄およびハズレ変動パターンを決定し、その決定したハズレ図柄およびハズレ変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S138)。ハズレ図柄は、前述したハズレ図柄抽選カウンタおよびハズレ図柄テーブルT2(図6(C))を用いて決定する。ハズレ変動パターンは、ハズレ変動パターン決定テーブルを用いて決定する。ハズレ変動パターン決定テーブルは、変動パターン決定カウンタの複数のカウント値と、複数のハズレ変動パターンとを対応付けて構成されており、S128にてRAM116に一時的に格納したカウント値と対応するハズレ変動パターンをハズレ変動パターンテーブルから読出す。
【0098】
メインCPU112は、上述したように連続予告抽選処理、連続予告継続抽選処理および変動パターン決定処理を実行すると、始動記憶2番〜11番に対応する格納領域に格納されている各データを始動記憶の順位の古い方へ1つずつ移動させる(図12のS140)。たとえば、始動記憶2番の各格納領域に格納されている各データを始動記憶1番の対応する格納領域へそれぞれ移動させる。これにより、始動記憶1番に対応する各格納領域に格納されている各データに基づいて特別図柄の変動表示を制御する準備が整ったことになる。
続いてメインCPU112は、保留数Uから「1」を減算し(S142)、変動開始コマンドを図柄制御基板32へ送信する(S144)。その変動開始コマンドには、始動記憶1番に対応する各格納領域に格納されている各データが含まれている。続いてメインCPU112は、始動記憶1番に対応する格納領域に格納されている変動パターンにより示される変動時間の計測を開始する(S146)。たとえば、変動時間を計測するタイマをセットする。
【0099】
そして、メインCPU112は、S144にて変動開始コマンドを送信しているため、特別図柄は変動中であると判定すると(S40:Yes)、S146にて計測を開始した時間がタイムアップしたか否かを判定し(S148)、タイムアップしたと判定した場合は(S148:Yes)、特別図柄の変動停止を指示する変動停止コマンドを図柄制御基板32へ送信する(S150)。
なお、メインCPU112が上記図柄処理を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記図柄処理を実行する。
【0100】
(図柄表示処理)
図柄制御基板32のサブCPU32bは、メインCPU112から送信されてきたコマンドを受信し、その受信したコマンドを解析する(図17のS200)。続いてサブCPU32bは、S200にて受信したコマンドが変動開始コマンドであるか否かを判定し(S202)、変動開始コマンドであると判定した場合は(S202:Yes)、その変動開始コマンドにより示されている変動パターンを実行するためのコンピュータプログラムをROM32cから読出し、その読出したコンピュータプログラムに従って図柄表示器32aの画面にて特別図柄の変動表示を開始する(S204)。
そして、サブCPU32bは、S200にて受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合は(S202:No)、S200にて受信したコマンドは変動停止コマンドであるか否かを判定し(S206)、変動停止コマンドであると判定した場合は(S206:Yes)、特別図柄の変動表示を停止し、確定図柄を表示する(S208)。
なお、サブCPU32bが上記図柄表示処理を実行するためのコンピュータプログラムはROM32cに記録されており、サブCPU32bは、そのコンピュータに従って上記図柄表示処理を実行する。
【0101】
[第1実施形態の効果]
(1)以上のように第1実施形態のパチンコ機1を使用すれば、特別図柄の1回の変動表示において予告演出を1回行うとして予告演出を2回連続で行った後に継続して予告演出を2回連続で行うか否かの決定を、1回目の予告演出が終了したときに行い、その決定の結果を2回目の予告演出が行われる特別図柄の変動表示中に表示することができる。
したがって、遊技者は、決定の結果が予告演出を継続するという結果であった場合は、大当りの発生に対する期待感をより一層強めることになり、予告演出を継続しないという結果であった場合は、期待感を弱めることになる。
つまり、遊技者は、表示された決定の結果を見て一喜一憂することになるし、連続した予告演出を継続するか否かの決定結果が表示されるまでは、いつ予告演出が終了して大当りが発生するかも分からないため、そのような決定を行わず、連続した予告演出を単発的に行う従来のパチンコ機のように遊技が単調になってしまうおそれがない。
【0102】
(2)しかも、連続した予告演出を継続して行うために必要な保留数がない場合は、継続しないことを決定するため、保留数を超えない範囲で、連続した予告演出を継続して行うことができる。また、保留数と予告演出の回数との対応関係を遊技者が把握することができるため、保留数に基づいて連続予告の可能性を推測することができる。
さらに、保留数によっては、予告演出が継続して連続で行われない可能性があるため、遊技球の発射を中断して保留数の消化を待つ状態を防止できるので、パチンコ機の稼働率を高めることができる。
(3)さらに、将来大当りが発生する場合は、発生しない場合よりも高い確率で、連続した予告演出を継続すると決定することができるため、大当りの発生を望んでいる遊技者の期待を裏切る確率を低くすることができる。
また、連続した予告演出を継続すると決定した場合は、遊技者の大当り発生に対する期待の度合いが大きくなるが、継続しないと決定した場合は、期待の度合いが小さくなるため、決定の結果を表示する図柄表示器32aの画面に遊技者を引き付けることができるので、そのような表示が行われない従来のパチンコ機のように遊技が単調になるおそれがない。
【0103】
(4)さらに、1回目の予告演出では、図柄表示器32aの画面に1機の空飛ぶ円盤を出現させ、2回目の予告演出では2機の空飛ぶ円盤を出現させることができるため、毎回同じ予告演出を行う場合よりも見ていて飽きが来ないので、遊技が単調になるおそれがない。また、予告演出の回数と空飛ぶ円盤の数とが比例しているため、空飛ぶ円盤の数を数えることにより、予告演出の回数を知ることもできる。
(5)さらに、連続した予告演出を継続するために必要な保留数があることを条件として、連続予告継続判定を行い、その結果を表示することができるため、遊技者は、その表示が行われる毎に一喜一憂することになるので、より一層変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
【0104】
<第2実施形態>
次に、この発明の第2実施形態について図18を参照して説明する。
図18は、この実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理2の流れを示すフローチャートである。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告継続判定を行うときに保留数が「2」しかない場合は、継続して1回のみ予告演出を行うことを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0105】
(連続予告継続抽選処理2)
メインCPU112は、保留数Uが「3」以上ではないと判定した場合は(図18のS76:No)、保留数Uが「2」であるか否かを判定し(S82)、保留数Uが「2」であると判定した場合は(S82:Yes)、始動記憶1に対応する格納領域に大当りフラグがONしているか否かを判定する(S84)。つまり、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしているということは、2回目の予告演出が大当りの変動表示において行われるということであり、その2回目の予告演出を行った時点で連続予告の役割は終了するため、継続して連続予告を実行する意味がなくなるので、始動記憶1に対応する格納領域の大当りフラグがONしている場合は、この連続予告継続抽選処理2を抜けて次の変動パターン選択処理へ移行する(S84:Yes)。
【0106】
ここでメインCPU112は、始動記憶1に対応する格納領域に大当りフラグがONしていないと判定した場合は(S84:No)、始動記憶2に対応する格納領域に大当りフラグがONしているか否かを判定する(S86)。ここでメインCPU112は、ONしていると判定した場合は(S86:Yes)、大当り用判定データをセットし(S88)、ONしていないと判定した場合は(S86:No)、ハズレ用判定データをセットする(S90)。
以降メインCPU112は、前述の第1実施形態における連続予告継続抽選処理(図14)のS86〜S92と同一の処理および判定を実行し(S92〜S98)、前述の変動パターン決定処理(図15および図16)を実行する。
なお、上記連続予告継続抽選処理2を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記連続予告継続抽選処理2を実行する。
【0107】
[第2実施形態の効果]
(1)以上のように第2実施形態のパチンコ機1を使用すれば、連続予告継続判定を行うときに保留数が「2」しかない場合は、継続して1回のみ予告演出を行うことができる。
つまり、予告演出を継続して連続で行うために必要な保留数が不足している場合であっても保留数に対応する回数分の予告演出を行うことができるため、継続して予告演出を行う機会を増やすことができる。また、保留数が少ない場合は、継続した予告演出は行われないという規則性をなくすことができるため、遊技者は、保留数が少ない場合であっても、予告演出が継続されることに対して期待しながら遊技を楽しむことができる。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理2および変動パターン決定処理2の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)、(3)、(4)および(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第2実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項4に係る遊技機に対応する。
【0108】
<第3実施形態>
次に、この発明の第3実施形態について図19を参照して説明する。
図19は、この実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理3の流れを示すフローチャートである。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告継続判定を行うときに将来発生する大当りが存在する場合は、必ず予告演出を継続して行うと決定することを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0109】
(連続予告継続抽選処理3)
メインCPU112は、前述の第1実施形態における連続予告継続抽選処理(図14)のS70〜S78と同一の判定処理を実行する。続いてメインCPU112は、始動記憶1および2以外の始動記憶に対応する格納領域に大当りフラグがONしているかを判定する(S80)。ここで、メインCPU112は、そのような始動記憶があると判定した場合は(S80:Yes)、連続予告継続フラグをONする(S90)。つまり、将来大当りが発生することが明らかな場合は、予告演出を継続するか否かの抽選を行わないで、必ず予告演出を継続する処理を行う。
また、メインCPU112は、大当りフラグがONしている格納領域に対応する始動記憶が存在しないと判定した場合は(S80:No)、ハズレ用判定データとして「3」、「7」および「15」をセットする(S84)。続いてメインCPU112は、このとき継続抽選カウンタC4がカウントしたカウント値を1つ取得し(S86)、その取得したカウント値と一致する数値が、S84においてセットした数値の中に存在する場合は、連続予告を継続すると判定し(S88:Yes)、連続予告継続フラグをONする(S90)。また、存在しない場合は、連続予告を継続しないと判定し(S88:No)、連続予告継続フラグをOFFする(S92)。
なお、上記連続予告継続抽選処理3を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記連続予告継続抽選処理3を実行する。
【0110】
[第3実施形態の効果]
(1)以上のように第3実施形態のパチンコ機1を使用すれば、連続予告継続判定を行うときに将来発生する大当りが存在する場合は、必ず予告演出を継続して行うと決定することができるため、予告演出が継続された場合に大当りが発生する確率が高いと推測している遊技者の期待を裏切ることがないようにすることができる。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理3の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)、(2)、(4)および(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第3実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項6に係る遊技機に対応する。
【0111】
<第4実施形態>
次に、この発明の第4実施形態について図20ないし図22を参照して説明する。
図20は、この実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する図柄処理4の流れを示すフローチャートであり、図21は、メインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理4の流れを示すフローチャートであり、図22は、メインCPU112が実行する変動パターン決定処理4の流れを示すフローチャートである。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告を継続して行うと判定した場合に、大当りフラグがONしている始動記憶の格納順位により示される保留数に対応する回数の連続予告を行うことを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0112】
(連続予告継続抽選処理4)
メインCPU112は、S70〜S78を実行し、大当りフラグがONしている始動記憶があると判定すると(図21のS80:Yes)、その大当りフラグがONしている始動記憶の格納順位Rを継続後連続予告回数Rに設定する(S81)。ここで、継続後連続予告回数とは、連続予告継続判定の結果、連続予告を継続すると判定した場合に、連続予告を継続した後に行う連続予告(以下、継続後連続予告という)の回数をいう。
たとえば、格納順位8の始動記憶に対応する大当りフラグがONしている場合は、継続後連続予告回数8をRAM116に一時的に格納する。続いてメインCPU112は、S82〜S92を実行する。
なお、上記連続予告継続抽選処理4を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記連続予告継続抽選処理4を実行する。
【0113】
(変動パターン決定処理4)
メインCPU112は、前述の連続予告継続抽選処理4のS74において連続予告回数N=1であると判定しているため、連続予告回数Nは0を超えていると判定し(図22のS96:Yes)、始動記憶1の大当りフラグがONしているか否かを判定する(S106)。ここで、ONしていないと判定すると(S106:No)、連続予告継続フラグがONしているか否かを判定し(S122)、ONしていると判定すると(S122:Yes)、継続後連続予告回数Rが設定されているか否かを判定する(S123)。
ここで、設定されていると判定すると(S123:Yes)、(R−2)回分のハズレ図柄、予告R回目の大当り図柄、(R−2)回分の抽選画像付き予告ハズレ用変動パターンおよび予告R回目大当り用変動パターンを決定し、その決定した図柄および変動パターンをデータ格納領域116aに格納する(S125)。なお、(R−2)回分としているのは、連続予告における2回目の予告演出を終了しているためである。続いてメインCPU112は、R回分の連続予告が行われることを示すフラグRをONする(S127)。
なお、上記変動パターン決定処理4を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記変動パターン決定処理4を実行する。
【0114】
(図柄処理4)
メインCPU112は、前述の第1実施形態における図柄処理(図12)と同様にS40〜S146を実行すると、継続後連続予告回数Rが「0」を超えているか否か、つまり継続後連続予告が終了しているか否かを判定する(図20のS148)。続いてメインCPU112は、継続後連続予告回数Rから「1」を減算し(S150)、継続後連続予告回数Rが「0」になったか否かを判定する(S152)。ここで、継続後連続予告回数Rは「0」になっていないと判定した場合は(S152:No)、次の処理へ進む。
そして、メインCPU112は、次のサイクルにおいて変動パターン決定処理4を実行する場合に、前述の変動パターン決定処理4のS114において連続予告回数Nが「0」になっているため、連続予告回数Nは「0」を超えていないと判定すると(図22のS96:No)、フラグRがONしているか否か、つまり継続後連続予告を行っているか否かを判定する(S97)。ここで、行っていると判定した場合は(S97:Yes)、図柄処理に戻る。
なお、上記図柄処理4を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記図柄処理4を実行する。
【0115】
[第4実施形態の効果]
(1)以上のように第4実施形態のパチンコ機1を使用すれば、保留数Uが「3」以上であり、かつ、始動記憶1または2の大当りフラグがONしていない場合において、始動記憶3以上の始動記憶のいずれかの大当りフラグがONしている場合は、その大当りフラグがONしている始動記憶の格納順位により示される保留数に対応するR回数分の大当り予告を連続して行うことができる。
したがって、保留数Uが少ないがために大当り予告が継続して行われないという事態をなくすことができる。また、遊技者は、保留数Uが少ない場合であっても、大当り予告が継続されることに対して期待しながら遊技を楽しむことができる。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理4および変動パターン決定処理4の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)ないし(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第4実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項7に係る遊技機に対応する。
【0116】
<第5実施形態>
次に、この発明の第5実施形態について図23を参照して説明する。
図23は、この実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理5の流れを示すフローチャートである。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告を継続して行うと判定した場合に、大当りの特別図柄の変動表示を行う時期を遅らせることを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0117】
(連続予告継続抽選処理5)
メインCPU112は、S70〜S78を実行し、大当りフラグがONしている始動記憶があると判定すると(S80:Yes)、その大当りフラグがONしている始動記憶に対応付けられている各格納領域に格納されている各種データと、格納順位の最も新しい始動記憶に対応付けられている各格納領域に格納されている各種データとを相互に入れ替え、現在の保留数Uを格納順位Rに設定する(S82)。これにより、大当りの特別図柄の変動表示を実行する時期を、現在の保留数を総て消化する場合の一番最後に遅らせることができる。
たとえば、格納順位4の始動記憶に対応する大当りフラグがONしており、保留数Uが8の場合は、格納順位4の始動記憶に対応付けられている各格納領域に格納されている各種データと、格納順位8の始動記憶に対応付けられている各格納領域に格納されている各種データとを相互に入れ替え、保留数8を格納順位Rに設定する。これにより、大当りの特別図柄の変動表示を実行する時期を、現在行われている変動表示を1番目とした場合に4番目から8番目に遅らせることができる。
【0118】
続いてメインCPU112は、継続後連続予告回数Rを設定し、S84〜S96を実行する。そしてメインCPU112は、第4実施形態において説明した変動パターン決定処理4を実行する(図22)。
なお、上記連続予告継続抽選処理5および変動パターン決定処理4を実行するためのコンピュータプログラムはROM114に記録されており、メインCPU112は、そのコンピュータに従って上記連続予告継続抽選処理5および変動パターン決定処理4を実行する。
【0119】
[第5実施形態の効果]
(1)以上のように第5実施形態のパチンコ機1を使用すれば、保留数Uが「3」以上であり、かつ、始動記憶1または2の大当りフラグがONしていない場合において、始動記憶3以上の始動記憶のいずれかの大当りフラグがONしている場合は、その大当りの特別図柄の変動表示を行う時期を、現在の保留数を総て消化する場合の一番最後に遅らせることができる。
したがって、その遅延された分、大当り予告の回数を重ねることができるため、遊技者の大当りに対する期待感を多段階に高めて行くことができる。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理5の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)ないし(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第5実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項11に係る遊技機に対応する。
【0120】
<第6実施形態>
次に、この発明の第6実施形態について図24および図25を参照して説明する。
図24(A)は、1セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図24(B)は、1セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図24(C)は、2セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図24(D)は、2セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図25(E)は、3セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図25(F)は、3セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図25(G)は、4セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図25(H)は、4セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
この実施形態のパチンコ機は、連続予告の各セット毎に異なる予告演出画像を表示することを特徴とする。
なお、前述の第1実施形態と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いるものとする。
【0121】
(1セット目)
連続予告1セット目の1回目の大当り予告では、図24(A)に示すように海中を表現した背景画像H1が表示されており、画面の上部右端から予告演出画像Y3が出現する。この実施形態では、予告演出画像Y3は3匹の魚を表現した画像であり、その3匹の魚は、画面の左方向へ泳いで行く。
そして、連続予告1セット目の2回目の大当り予告では、図24(B)に示すように、1回目と同じ予告演出画像Y3が画面の上部左端から出現し、その3匹の魚は、画面の右方向へ泳いで行く。
(2セット目)
連続予告2セット目の1回目の大当り予告では、図24(C)に示すように、1セット目に出現した予告演出画像Y3により表現される魚よりも大きい3匹の魚を表現した予告演出画像Y4が、画面の上部右端から出現し、その3匹の魚は、画面の左方向へ泳いで行く。
そして、連続予告2セット目の2回目の大当り予告では、図24(D)に示すように、1回目と同じ予告演出画像Y4が画面の上部左端から出現し、その3匹の魚は、画面の右方向へ泳いで行く。
【0122】
(3セット目)
連続予告3セット目の1回目の大当り予告では、図25(E)に示すように、2セット目に出現した予告演出画像Y4により表現される魚よりも大きい3匹の魚を表現した予告演出画像Y5が、画面の上部右端から出現し、その3匹の魚は、画面の左方向へ泳いで行く。
そして、連続予告3セット目の2回目の大当り予告では、図25(F)に示すように、1回目と同じ予告演出画像Y5が画面の上部左端から出現し、その3匹の魚は、画面の右方向へ泳いで行く。
(4セット目)
連続予告4セット目の1回目の大当り予告では、図25(G)に示すように、3セット目に出現した予告演出画像Y5により表現される魚よりも大きい3匹の魚を表現した予告演出画像Y6が、画面の上部右端から出現し、その3匹の魚は、画面の左方向へ泳いで行く。
そして、連続予告4セット目の2回目の大当り予告では、図25(H)に示すように、1回目と同じ予告演出画像Y6が画面の上部左端から出現し、その3匹の魚は、画面の右方向へ泳いで行く。
なお、上記各予告演出画像Y3〜Y6を表示するための画像データは、キャラクタROM32d(図5)に格納されている。
【0123】
[第6実施形態の効果]
(1)以上のように第6実施形態のパチンコ機1を使用すれば、連続予告の各セット毎に異なる予告演出画像を表示することができるため、予告演出画像とセット数との関係を学習することにより、予告演出画像に基づいて何セット目であるかを知ることができる。また、各セット毎に同一の予告演出画像を表示する場合よりも見ていて飽きが来ないので、遊技が単調になるおそれがない。
(2)また、この実施形態のパチンコ機1は、前述の連続予告継続抽選処理5の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能を備えるため、第1実施形態の効果の欄に記載した(1)ないし(5)の効果を奏することができる。
なお、上記第6実施形態のパチンコ機1が、この発明の請求項10に係る遊技機に対応する。
【0124】
<他の実施形態>
(1)前記各実施形態では、大当り判定を行い、その判定結果が大当りであることに対する期待感を盛り上げる予告演出を行う場合を説明したが、変動パターンを決定し、その決定された変動パターンが特定の変動パターン(たとえば、スペシャルリーチ(SR))であることに対する期待感を盛り上げる予告演出と、その連続予告演出と、その連続予告演出の継続とを行うこともできる。
この場合、第1実施形態の連続予告抽選処理(図13)におけるS52は、始動記憶1に対応する変動パターンが特定の変動パターンか否かを判定する内容になり、S54は、始動記憶2に対応する変動パターンが特定の変動パターンか否かという内容になる。
なお、上記構成を備えたパチンコ機が、この発明の請求項9に係る遊技機に対応する。
(2)また、大当り判定の結果が確変大当りであることに対する期待感を盛り上げる予告演出と、その連続予告演出と、その連続予告演出の継続とを行うこともできる。
【0125】
(3)連続して行う予告演出の回数は、3回以上でもよい。
(4)連続予告の継続を決定する場合に、前回継続が実行されている場合は、今回継続をしないように決定することもできる。また、現在までに実行された継続の回数が所定回数に達しているか否かを判定し、達している場合は継続を決定しないようにすることもできる。
(5)前記第5実施形態では、大当りの変動表示を保留数が総て消化されたときに遅らせる場合を説明したが、連続予告の継続が所定回数実行されたときに大当りの変動表示を実行することもできる。
【0126】
(6)前記第6実施形態では、連続予告の継続回数(セット数)が増加するに従って予告演出画像の魚が大きくなる場合を説明したが、継続回数が増加するに従って予告演出画像により表現されるキャラクタが成長するような演出を行うこともできる。たとえば、赤ん坊→幼児→小学生→中学生→高校生→社会人→中年→老人のように、継続回数が増加するに従って人間が成長して行く様子を表現したキャラクタを表示することもできる。
(7)また、継続回数が増加するに従って全く異なるキャラクタを予告演出画像として表示することもできる。たとえば、鳥→亀→ライオンという順で表示する。
(8)各種の予告、連続予告の決定、連続予告継続の決定などは、LEDやランプなどの点灯または点滅パターン、あるいは音声により報知することもできる。
(9)前記各実施形態において記載した各種のカウンタおよびテーブルの構成、時間、数値、メインCPU112が各処理を実行するタイミングなどは、この発明の範囲を逸脱しない限り、適宜変更することができる。
(10)前記各実施形態では、この発明に係る遊技機として第1種パチンコ機を例に挙げて説明したが、この発明は、第2種パチンコ機または第3種パチンコ機、あるいは、第1種ないし第3種パチンコ機の2つ以上を組み合わせたパチンコ機、さらには、スロットマシンにも適用することができる。
【0127】
[各請求項と実施形態との対応関係]
第1種始動口27が、請求項1に記載の所定の領域に対応し、特別図柄が画像に対応する。大当り図柄およびハズレ図柄が所定の画像に対応し、図柄制御基板32および図柄表示器32aが表示手段に対応する。データ格納領域116aが格納手段に対応し、予告演出画像Y1,Y2が連続予告手段に対応し、抽選結果画像M1が報知手段に対応する。
そして、メインCPU112が実行する始動口処理(図11のS10〜S34および変動パターン決定処理のS128〜S138(図16))が、請求項1に記載の遊技内容決定手段として機能し、図柄処理のS142(図12)が減算手段として機能する。また、連続予告抽選処理のS46〜S66(図13)および変動パターン決定処理のS102、S112およびS126(図15)が、連続予告手段として機能する。さらに、連続予告継続抽選処理のS70〜S92(図14)が、継続決定手段として機能し、変動パターン決定処理のS110およびS124(図15)が報知手段として機能する。
メインCPU112が請求項13に記載のコンピュータに対応し、メインCPU112が実行するためにROM114に記録されているコンピュータプログラムが請求項13に係るコンピュータプログラムに対応する。また、ROM114が請求項14に係る記録媒体に対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る実施形態のパチンコ機の外観を示す斜視説明図である。
【図2】図1に示すパチンコ機1に備えられた遊技盤5の主要構成を示す正面説明図である。
【図3】センターケース30を拡大して示す説明図である。
【図4】パチンコ機1の主な電気的構成をブロックで示す説明図である。
【図5】図柄制御基板32の主な電気的構成をブロックで示す説明図である。
【図6】図6(A)は大当り抽選カウンタの説明図であり、図6(B)は大当り図柄テーブルの説明図であり、図6(C)はハズレ図柄テーブルの説明図であり、図6(D)はリーチ抽選カウンタの説明図であり、図6(E)は連続予告抽選カウンタの説明図であり、図6(F)は継続抽選カウンタの説明図である。
【図7】データ格納領域に格納される各種データを示す説明図である。
【図8】図8(A)は特別図柄の変動開始前の状態を示す説明図であり、図8(B)は特別図柄が変動中の説明図であり、図8(C)は1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図8(D)はハズレ図柄が確定表示された状態を示す説明図である。
【図9】図9(E)は2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図9(F)は抽選結果画像が表示された状態を示す説明図であり、図9(G)はハズレ図柄が確定表示された状態を示す説明図であり、図9(H)は継続して1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
【図10】第1種始動口への入賞タイミングと、特別図柄の変動開始タイミングと、連続予告のタイミングとの時間的関係を示すタイムチャートである。
【図11】メインCPU112が実行する始動口処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】メインCPU112が実行する図柄処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】メインCPU112が図柄処理のS44にて実行する連続予告抽選処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】メインCPU112が図柄処理のS68にて実行する連続予告継続抽選処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】メインCPU112が図柄処理のS94にて実行する変動パターン決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】図15の続きを示すフローチャートである。
【図17】図柄制御基板32のサブCPU32bが実行する図柄表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】第2実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理2の流れを示すフローチャートである。
【図19】メインCPU112が実行する変動パターン決定処理2の流れを一部を省略して示すフローチャートである。
【図20】第3実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理3の流れを示すフローチャートである。
【図21】第4実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理4の流れを示すフローチャートである。
【図22】メインCPU112が実行する変動パターン決定処理4の流れを一部を省略して示すフローチャートである。
【図23】第5実施形態のパチンコ機に備えられたメインCPU112が実行する連続予告継続抽選処理5の流れを示すフローチャートである。
【図24】図24(A)は、第6実施形態において1セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図24(B)は、1セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図24(C)は、2セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図24(D)は、2セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
【図25】図25(E)は、3セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図25(F)は、3セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。図25(G)は、4セット目1回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図であり、図25(H)は、4セット目2回目の予告演出画像が表示された状態を示す説明図である。
【図26】従来のパチンコ機の主要構成を示す正面説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
27 第1種始動口(所定の領域)
32a 図柄表示器(表示手段)
112 メインCPU(コンピュータ)
114 ROM(記録媒体)
116a データ格納領域(格納手段)
M1 抽選結果画像(報知手段)
Y1,Y2 予告演出画像(連続予告手段)
Claims (14)
- 遊技球が所定の領域を通過したことを条件に遊技内容を決定する遊技内容決定手段と、
遊技球が前記所定の領域を通過したことを条件に画像を変動表示し、その後、所定の画像を確定表示することにより、前記遊技内容決定手段により決定された遊技内容に対応する表示を行う表示手段と、
前記表示手段が前記条件が成立しても直ちに前記画像の変動表示を開始できない場合は、前記画像の変動表示の開始を保留するとともに、その保留数と、前記遊技内容決定手段による決定結果とを格納する格納手段と、
前記表示手段により前記画像の変動表示が実行される毎に前記格納手段に格納されている前記保留数を減算する減算手段とを備えており、
前記表示手段は、前記画像の変動表示の開始から前記所定の画像が確定表示されるまでを1回の変動表示とした場合に、前記格納手段に格納されている保留数に対応する回数分の変動表示を実行可能な遊技機において、
前記決定結果が特定の決定結果であることに対する期待感を盛り上げる予告演出を1回の変動表示に付き1回行うとして複数回連続して行うことが可能な連続予告手段と、
この連続予告手段によって前記予告演出が前記複数回連続して行われた後で前記予告演出を継続して所定回連続で行うか否かを決定する継続決定手段と、
この継続決定手段による決定結果を報知する報知手段とを備えており、
前記連続予告手段は、前記継続決定手段が前記予告演出を継続して行うことを決定した場合に、その予告演出を前回に継続して連続で行うことを特徴とする遊技機。 - 前記継続決定手段は、前記格納手段に格納されている前記保留数に基づいて前記決定を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記継続決定手段は、前記格納手段に格納されている前記保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、前記予告演出を継続して所定回連続で行わないと決定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
- 前記継続決定手段は、前記格納手段に格納されている前記保留数が前記所定回に対応する数に満たない場合は、前記予告演出を前記保留数に対応する回数分連続で行うと決定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
- 前記継続決定手段は、
前記決定結果として特定の決定結果が前記格納手段に格納されている場合は、格納されていない場合よりも高い確率で前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記継続決定手段は、
前記決定結果として特定の決定結果が前記格納手段に格納されている場合は、前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記継続決定手段は、前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定した場合は、前記特定の決定結果と対応付けられている保留数に対応する回数を前記所定回に決定することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の遊技機。
- 前記遊技内容決定手段は、前記遊技球が前記所定の領域を通過したことを条件に、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるか否かを決定し、
前記特定の決定結果は、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという結果であることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1つに記載の遊技機。 - 前記遊技内容決定手段は、前記画像の変動内容を決定し、
前記特定の決定結果は、前記画像の変動内容が所定の変動内容に決定されたことを示す結果であることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1つに記載の遊技機。 - 前記連続予告手段は、前記各予告演出をそれぞれ行う毎に異なる内容の予告演出を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の遊技機。
- 前記継続決定手段が前記予告演出を継続して所定回連続で行うと決定したときに、遊技状態を遊技者に有利な遊技状態に変化させるという特定の決定結果が前記格納手段に格納されている場合は、前記表示手段が前記特定の結果に対応する表示を行う時期を、前記連続予告手段が前記予告演出を所定回行った後の時期に遅延させる遅延手段を備えたことを特徴とする請求項8または請求項10に記載の遊技機。
- 前記継続決定手段は、前記予告演出を継続して所定回連続で行うか否かの決定を、前記連続予告手段が前記予告演出を行う毎に行い、
前記報知手段は、前記継続決定手段が前記決定を行う毎にその決定結果を報知することを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1つに記載の遊技機。 - 請求項1ないし請求項12のいずれか1つに記載の遊技機をコンピュータにより機能させるために前記コンピュータが実行するコンピュータプログラム。
- 請求項13に記載の前記コンピュータが実行するコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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