JP2004222713A - 浮子 - Google Patents

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JP2004222713A JP2003057815A JP2003057815A JP2004222713A JP 2004222713 A JP2004222713 A JP 2004222713A JP 2003057815 A JP2003057815 A JP 2003057815A JP 2003057815 A JP2003057815 A JP 2003057815A JP 2004222713 A JP2004222713 A JP 2004222713A
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Eric Yunha Choi
エリック ユンハ チョイ
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Abstract

【課題】異物と衝突しても崩れ難く、安定した浮遊バランスを確保し得るとともに、衝突時の異音の発生を有効に抑えることが可能であり、且つ浮力によって細かく段階分けすることが可能とした上でさらに飛距離のダウンが生じ難いようにする。
【解決手段】コア20と、該コア20の外周面を被覆する被覆層30とを備え、前記コア20は、該コア20と被覆層とを合わせた状態で水に浮くように比重設定され、前記被覆層30は、軟質合成樹脂によって形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィッシング時に釣糸に付設される浮子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、餌の付いた釣針を水中の所定の深さに位置設定するとともに、魚が餌に食い付いたことを視認するために釣糸に付設され、フィッシング時に水に浮かべて使用される浮子が知られている。かかる浮子は、木材製のもの、硬質の合成樹脂製のもの、および発泡性合成樹脂製のものが一般的に使用されている。
【0003】
木材製の浮子は、外周面に塗装などによるコーティング層が形成され、このコーティング層によって浮子本体の内部に水が浸透するのを防止するようになされている。また、硬質の合成樹脂製の浮子については、内部が空洞にされる等の対策によって見掛け比重が水の真比重より小さく設定され、これによって水に浮くようになされている。これに対し発泡性合成樹脂製の浮子は、素材自体が極めて軽量であるため、全体的に同一素材で中実品として形成されているのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のような木材製の浮子にあっては、キャスティング時や掛った魚の引き寄せ時などに当該浮子が岩や異物に衝突した際、表面のコーティング層が剥がれ落ちることがある。こうなると水がコーティング層の剥がれ落ちた部分から浮子本体内に浸透し、これによる比重の増加で浮子としての浮遊バランスが崩れてしまい、正常な使用に耐えなくなるという不都合が生じる。
【0005】
また、前記のような合成樹脂製の浮子にあっては、キャスティング時や引き寄せ時に当該浮子が岩や異物に衝突すると割れて浸水することがあり、正常な使用に耐えなくなる他、浮子を仕掛けのポイントで水流に乗せて移動させるような場合、当該浮子が岩などに衝突した際に衝突音が発生し、これによって魚に警戒心を起させてしまうことがあるという不具合が存在する。
【0006】
さらに、前記のような発泡性合成樹脂製の浮子は、その素材の特質上、各浮子間の比重のバラツキが大きく、一定の浮力を得ることができないため、例えば、釣り場の条件や魚の活性に応じて浮力により細かく段階分けされた小型のいわゆる「フカセウキ(磯釣り用の浮子で「めじな」等の警戒心の強い魚用の浮子)」として採用することができないばかりか、素材自体が極めて軽量であるため浮子を遠投するに際し飛距離が伸びないという問題点が存在する。
【0007】
本発明は、上記のような状況に鑑みなされたものであり、異物と衝突しても崩れ難く、安定した浮遊バランスを確保し得るとともに、衝突時の異音の発生を有効に抑えることが可能であり、且つ浮力によって細かく段階分けすることを可能とした上でさらに飛距離のダウンが生じ難い浮子を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、フィッシングに際し釣糸に付設される浮子であって、芯材と、該芯材の外周面を被覆する被覆層とを備え、前記被覆層は、軟質合成樹脂によって形成されてなることを特徴とするものである。
【0009】
この発明によれば、フィッシングにおけるキャスティング時や浮子の引き寄せ時等に浮子が岩などの異物に衝突しても、芯材の外周面には軟質合成樹脂からなる被覆層が形成されているため、この被覆層のクッション作用によって芯材の破損が有効に防止される。したがって、芯材の破損によって当該芯材内に水が侵入して浮子の浮遊バランスを狂わせるような不具合の生じることはない。
【0010】
また、浮子が岩などの異物に衝突したときに発生する衝突音は、軟質合成樹脂からなる被覆層の弾性変形によってそのほとんどが吸収されるため、たとえ浮子が岩などに衝突しても大きな音を発することはなく、したがって集まった魚が大きな音で逃げ去ってしまうような不都合の発生を防止することができる。
【0011】
さらに、芯材を例えば硬質合成樹脂や金属によって製造した場合には、内部の空洞の容量を変更することで浮子をその浮力毎に細かく段階分けすることが可能になるため、段階分けされた多品種の浮子を容易に製造することができる。
【0012】
加えて、浮子を遠投に適した適度な重量で且つ適度な体積に設定することができるため、発泡整合性樹脂製の浮子の場合、その重量に比べて体積が大きすぎる(すなわち軽すぎる)ことから遠投が行い得ないというような不都合の生じることはない。
【0013】
請求項1記載の発明において、前記芯材として、木材製、合成樹脂製および金属製の内のいずれかを挙げることができる(請求項2)。木材、合成樹脂および金属は、加工性および保形性が優れているため、所定の浮力を備えた浮子を製造するための材料として好適である。
【0014】
また、請求項1または2記載の発明において、前記軟質合成樹脂として、エラストマー系、シリコン系、アクリル系、ウレタン系およびポリビニルクロライド系の内のいずれかを挙げることができる(請求項3)。エラストマー系、シリコン系、アクリル系、ウレタン系およびポリビニルクロライド系の軟質合成樹脂は、いずれも適度の弾性変形のし易さと弾力性とを備えており、被覆層の材料として好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明にかかる浮子の第1実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図2は、そのA−A線断面図である。これらの図に示すように、浮子10は、コア(芯材)20と、このコア20の外周面を全体的に被覆した被覆層30と、コア20および被覆層30を貫通した状態でコア20に内装されたパイプ40と、被覆層30に囲繞された状態でパイプ40に外嵌された錘50と、パイプ40の各開口にそれぞれ同心で装着される一対のリング体60とを備えて構成されている。
【0016】
前記コア20は、中心に位置して浮子10に浮力を発生させるためのものであり、本実施形態においては、木材または水(真水または海水)より比重が小さい合成樹脂によって中実に形成され、側面視で玉子形の略楕円形状を呈している。かかるコア20には、長手方向(図1の紙面の上下方向)に延びる中心線に沿うようにパイプ嵌挿孔21が穿設されているとともに、低部にパイプ嵌挿孔21と直交するように平面で形成された底面部22が設けられている。この底面部22は、下からパイプ40に外嵌された前記錘50を当止させるためのものである。
【0017】
前記被覆層30は、コア20の外周面を覆って当該コア20を保護するとともに、浮子10の外周面に弾力性を付与するためのものであり、軟質の合成樹脂によって形成されている。軟質の合成樹脂としては、エラストマー系のもの、シリコン系のもの、アクリル系のもの、ウレタン系のものあるいはポリビニルクロライド系のものが好適に使用される。
【0018】
かかる被覆層30は、パイプ40がコア20のパイプ嵌挿孔21に嵌挿され、錘50がパイプ40の下部に外嵌されてコア20の底面部22に当接され、且つパイプ40の各端面にリング体60がそれぞれ同心で当接された状態のコア20を、所定の金型のキャビティ内に装填し、その後キャビティの内壁面とコア20の外周面との間に形成された隙間に溶融状態の軟質合成樹脂が射出・注入される、いわゆる一体成形法によって形成されている。
【0019】
前記パイプ40は、浮子10への釣糸通しが円滑に行われるようにするためのものであり、本実施形態においては、硬質の合成樹脂製の細管が採用され、圧入状態でコア20のパイプ嵌挿孔21に嵌挿されるように外径寸法が設定されているとともに、パイプ嵌挿孔21に嵌挿された状態で各端部がコア20から若干外部に突出するように長さ寸法が設定されている。本実施形態においては、かかるパイプ40によって浮子10に糸通し孔11を形成させるようにしている。
【0020】
前記錘50は、浮子10の浮力を調節するためのものであり、鉛などの重い金属によって形成されている。かかる錘50は、上面が平面に形成されている一方、下面が放物面(放物線を中心回りに回転させたときに線の軌跡として形成される面)に沿い、且つコア20の周面と滑らかに接続されるように形状設定された円盤によって形成されている。浮子10は、このような錘50の存在によって水に浮かべることにより起立状態になる。
【0021】
そして、円盤状を呈した錘50の中心位置には、パイプ40の外径寸法より僅かに大きい孔径寸法を備えた貫通孔51が穿設され、この貫通孔51が、コア20の下端面から下方に向けて突出したパイプ40に外嵌されることにより、錘50は、その上面がコア20の底面部22に当接した状態でパイプ40を介してコア20に装着されることになる。
【0022】
前記リング体60は、糸通し孔11に挿通された釣糸がパイプ40に対して相対的に移動するに際し、パイプ40の端縁との接触で切断するのを防止するため、および前記相対移動がよりスムーズに行われるようにするために設けられるものであり、本実施形態においては、所定のセラミック材料製のものが採用されている。かかるリング体60は、孔の開口部分が外方に向かって先広がりのラッパ状に形成され(すなわち面取り処理が施され)、これによって角がない状態にされている。したがって、リング体60に挿通された釣糸が当該リング体60に対して相対移動しても、釣糸が孔の角部に引っ掛かるようなことはなく、釣糸の切断が有効に防止される。
【0023】
第1実施形態の浮子10は、以上のように構成され、特にコア20の周面は、軟質の合成樹脂製の被覆層30によって覆われているため、フィッシングにおけるキャスティング時や浮子10の引き寄せ時などに当該浮子10が岩などの異物と衝突しても、弾力性を有する被覆層30が弾性変形することによる衝撃の吸収で浮子10が破損するような不都合が確実に防止される。
【0024】
また、前記衝突時に被覆層30が圧縮弾性変形することにより衝突音が発生しないため、衝突音で集まっていた魚が逃げ散るような不都合が生じるようなこともなく、良好な釣果を上げる上で有効である。
【0025】
図3は、本発明に係る浮子の第2実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図4は、そのB−B線断面図である。この実施形態の浮子10aは、中実の木材製等のコア20aと、このコア20aを被覆する被覆層30aと、コア20aに貫通されるパイプ40aと、パイプ40aに外嵌される錘50aと、パイプ40aの各端部に装着されるリング体60とからなる基本構成については、先の第1実施形態のものと同様であるが、細部において若干相違している。
【0026】
すなわち、コア20aは、その上端部に平面視で円形の笠部23を有しているとともに、笠部23におけるパイプ嵌挿孔21の上部開口の位置に同心且つ若干大径で凹設された環状段差凹部24を有している。
【0027】
また、錘50aは、外径寸法が前記笠部23の外径寸法と略同一に径設定されている一方、コア20aは、下端部の外径寸法が錘50aの外径寸法より小さく径設定されている。錘50aにおける貫通孔51の下部開口の位置には、同心且つ若干大径で凹設された、前記環状段差凹部24に対応する環状段差凹部52が設けられている。
【0028】
そして、錘50aの上面がコア20の底面部22に同心で当接され、パイプ40aがコア20aのパイプ嵌挿孔21および同心でコア20aに接着された錘50aの貫通孔51に差し通された状態で、上下の環状段差凹部24,52にリング体60が圧入され、これによってパイプ40aが抜け止め状態でパイプ嵌挿孔21および貫通孔51に内装されるようになっている。
【0029】
このように錘50aが固定され、且つパイプ40aの内装されたコア20aが所定の金型に装填された状態でキャビティ内に軟質合成樹脂の溶融物を射出・注入される一体成形法に付されることにより、当該コア20aの周面であって笠部23および錘50aを除く部分に被覆層30aが積層された浮子10a(但し未だリング体60が取り付けられていない)を得ることができる。
【0030】
第2実施形態の浮子10aによれば、第1実施形態の浮子10と同様の作用効果を備えた上で、浮子10aは、その上部に笠部23を有しているとともに、下部には錘50aが露出しているため、これらによって外嵌視が引き締まり、意匠的に優れたものになる。
【0031】
図5は、コア20bの他の実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図6は、そのC−C線断面図である。この実施形態のコア20bは、硬質の合成樹脂を原料とした射出成形処理によって上下二分割方式で製造されている。
【0032】
すなわち、コア20bは、上部コア25と、下部コア26とからなっている。上部コア25は、上半分の玉子の殻状の上部コア本体25aと、この上部コア本体25aの天井部から垂下された上部パイプ体25bとからなっている。上部コア本体25aの下端縁部には上部環状段差縁25cが形成されているとともに、上部パイプ体25bの下端縁部にも上部環状段差縁25dが形成されている。
【0033】
前記上部パイプ体25bは、上部コア本体25aの頂部を貫通したような状態で形成され、頂部から上方に向かって突設された部分によって頂部突設部25eが形成されている。かかる頂部突設部25eは、上部コア本体25aの周面に積層される後述の被覆層30bの厚み寸法と略同一になるように突設量が設定されている。
【0034】
前記下部コア26は、下半分の玉子の殻状の下部コア本体26aと、この下部コア本体26aの底部から立設された下部パイプ体26bとからなっている。下部コア本体26aの上端縁部には、前記上部環状段差縁25cに嵌め合わせ得る下部環状段差縁26cが形成されているとともに、下部パイプ体26bの上端縁部には前記上部環状段差縁25dに嵌め合わせ得る下部環状段差縁26dが形成されている。
【0035】
前記下部パイプ体26bは、下部コア本体26aの底部を貫通したような状態で形成され、底部から下方に向かって突設された部分によって底部突設部26eが形成されている。かかる底部突設部26eは、下部コア本体26aの周面に積層される後述の被覆層30bの厚み寸法と略同一になるように突設量が設定されている。
【0036】
そして、下部コア本体26a内に所定の錘50bを装着した状態で、上部コア本体25aおよび下部コア本体26aの上下の環状段差縁25c,26c、および上部パイプ体25bおよび下部パイプ体26bの上下の環状段差縁25d,26dを所定の接着剤を介してそれぞれ互いに嵌め合わせることによりコア20bが形成されるようになっている。コア20bが形成された状態で、互いに接合された上部パイプ体25bおよび下部パイプ体26bによって釣糸を通す糸通し孔11が形成されることになる。
【0037】
この実施形態のコア20bによれば、当該コア20bは、硬質の合成樹脂を用いて内部が空洞になっているため、見掛け比重は非常に小さくなっている。したがって、コア20b内に装填される錘50bの重量範囲を非常に大きくすることができるため、かかるコア20bを用いた浮子は、見掛け比重選択の自由度が大幅に向上し、これによって目的に応じた多品種の浮子を段階的に容易に製造することが可能になる。
【0038】
図7は、図5および図6に示すコア20bが採用された浮子10bの製造方法を説明するための断面視の説明図であり、(イ)は、上部コア25および下部コア26が対向配置された状態、(ロ)は、被覆層30bによって被覆された被覆層付き上部コア250および被覆層付き下部コア260が対向配置された状態、(ハ)は、被覆層付き下部コア260の下部パイプ体26bに錘50bが装着された状態、(ニ)は、被覆層30bによって被覆された被覆層付き上部コア250および被覆層付き下部コア260が合体されて浮子10bが仕上った状態をそれぞれ示している。
【0039】
浮子10bを製造するに際しては、まず、図7の(イ)に示すように、硬質合成樹脂製の上部コア25および下部コア26が例えば射出成形法によって製造される。
【0040】
得られた上部コア25および下部コア26は、それぞれ所定の金型に装着され、上部コア本体25aおよび下部コア本体26aの外周面と各金型のキャビティの内周面との間に形成された隙間に溶融状態の軟質合成樹脂が注入されることにより、図7の(ロ)に示すように、外周面に被覆層30bの積層された被覆層付き上部コア250および被覆層付き下部コア260がそれぞれ形成される。
【0041】
このようにして得られた被覆層付き下部コア260の下部パイプ体26bに、図7の(ハ)に示すように、錘50bが外嵌されて固定され、引き続き上下の被覆層付きコア250,260の上部環状段差縁25cおよび下部環状段差縁26cが互いに嵌め合せられた上で溶着または接着処理されることにより、図7の(ニ)に示すように、両者が合体した浮子10bが形成される。
【0042】
本発明に係る浮子10,10a,10bは、以上詳述したように、コア20,20a,20bと、該コア20,20a,20bの外周面を被覆する被覆層30,30aとを備え、前記コア20,20a,20bは、該コア20,20a,20bと被覆層30,30aと、錘50,50aとを合わせた状態で水に浮くように比重設定され、しかも前記被覆層30,30aは、軟質合成樹脂によって形成されているため、フィッシングにおけるキャスティング時や浮子10,10a,10bの引き寄せ時等に浮子10,10a,10bが岩などの異物に衝突しても、この軟質合成樹脂からなる被覆層30,30aのクッション作用によってコア20,20a,20bの破損を有効に防止することができる。したがって、コア20,20a,20bの破損によって当該コア20,20a,20b内に水が侵入して浮子10,10a,10bの浮遊バランスを狂わせるような不具合の発生を防止することができる。
【0043】
また、浮子10,10a,10bが岩などの異物に衝突したときに発生する衝突音は、軟質合成樹脂からなる被覆層30,30aの弾性変形によってそのほとんどが吸収されるため、たとえ浮子10,10a,10bが岩などに衝突しても大きな音を発することはなく、したがって集まった魚が大きな音で逃げ去ってしまうような不都合の発生を有効に防止することができる。
【0044】
さらに、第3実施形態のようにコア20bを硬質合成樹脂製とし、内部に空洞を設けて浮力を得るようにした場合には、空洞の容量や当該空洞内に装填する錘50bの重量を種々変えることで浮子をその浮力毎に細かく段階分けすることが可能になるため、段階分けされた多品種の浮子を容易に製造することができる。
【0045】
加えて、浮子を遠投に適した適度な重量で且つ適度な体積に設定することができるため、従来の発泡整合性樹脂のみからなる浮子の場合、その重量に比べて体積が大きすぎる(すなわち軽すぎる)ことから遠投が行い得ないというような不都合の生じることはない。
【0046】
また、前記軟質合成樹脂として、エラストマー系、シリコン系、アクリル系、ウレタン系あるいはポリビニルクロライド系のものが採用されており、これらの軟質合成樹脂は、いずれも適度の弾性変形のし易さと弾力性とを備えているため、被覆層30,30aの材料として好適に使用することができる。
【0047】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0048】
(1)上記の第1および第2実施形態においては、コア20,20aに穿設されたパイプ嵌挿孔21にさらにパイプ40を嵌挿することによって当該パイプ40で糸通し孔11を確保するようにしているが、本発明は、パイプ40によって糸通し孔11を確保することに限定されるものではなく、単にパイプ嵌挿孔21のみによって糸通し孔11を確保するようにしてもよい。
【0049】
(2)上記の実施形態においては、パイプ40の両端の各開口に同心でリング体60が付設されているが、本発明はリング体60の装着が必須ではなく、状況に応じて特に設けなくてもよい。
【0050】
(3)上記の実施形態において、コア20,20a,20bの周面に予め着色しておき、かかる着色処理後のコア20,20a,20bの周面に透明な軟質合成樹脂を積層することで被覆層を設けるようにしてもよい。こうすることによって着色層が被覆層に保護され、色落ちするような不都合を確実に防止することができる。
【0051】
(4)上記の第1および第2実施形態においては、浮子10,10aにパイプ40,40aが貫通されているが、本発明は、浮子10,10aにパイプ40,40aを貫通させることに限定されるものではなく、パイプ40,40aを貫通させない状態(すなわち。コア20,20aにパイプ嵌挿孔21を穿設しない状態)で、浮子10,10aの下端部に糸通し用の環を設けた、いわゆる「カン付」と呼ばれるタイプのものであってもよい。
【0052】
(5)上記の図7に示す浮子10bの製造方法においては、予め被覆層付き上部コア250および被覆層付き下部コア260を形成させた後に、両者を合体させることによって浮子10bを形成させるようにしているが、こうする代わりに上部コア25および下部コア26を合体させてまずコア20bを製造し、このコア20bを所定の金型に装填して当該コア20bの周面に被覆層30bを積層させるようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明の浮子によれば、芯材の外周面を被覆する被覆層を軟質合成樹脂によって形成したため、フィッシングにおけるキャスティング時や浮子の引き寄せ時等に浮子が岩などの異物に衝突しても、軟質合成樹脂からなる被覆層のクッション作用によって芯材の破損を有効に防止することができる。
【0054】
また、浮子が岩などの異物に衝突したときに発生する衝突音は、軟質合成樹脂からなる被覆層の弾性変形によってそのほとんどが吸収されるため、たとえ浮子が岩などに衝突しても大きな音を発することはなく、したがって集まった魚が大きな音で逃げ去ってしまうような不都合の発生を有効に防止することができる。
【0055】
さらに、芯材を例えば硬質合成樹脂や金属によって製造した場合には、内部の空洞の容量を変更したり錘の重量を調整することで浮子をその浮力毎に細かく段階分けすることが可能になり、細かく段階分けされた多品種の浮子を容易に製造することができる。
【0056】
加えて、浮子を遠投に適した適度な重量で且つ適度な体積に設定することができるため、発泡整合性樹脂製の浮子の場合、軽すぎることから遠投が行い得ないというような不都合の生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる浮子の第1実施形態を示す一部切欠き斜視図である。
【図2】図1に示す浮子のA−A線断面図である。
【図3】本発明にかかる浮子の第2実施形態を示す一部切欠き斜視図である。
【図4】図3に示す浮子のB−B線断面図である。
【図5】コアの他の実施形態を示す一部切欠き斜視図である。
【図6】図5に示すコアのC−C線断面図である。
【図7】図5および図6に示すコアが採用された浮子の製造方法を説明するための断面視の説明図であり、(イ)は、上部コアおよび下部コアが対向配置された状態、(ロ)は、被覆層によって被覆された被覆層付き上部コアおよび被覆層付き下部コアが対向配置された状態、(ハ)は、被覆層付き下部コアの下部パイプ体に錘が装着された状態、(ニ)は、被覆層によって被覆された被覆層付き上部コアおよび被覆層付き下部コアが合体されて浮子が仕上った状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
10,10a,10b 浮子 11 糸通し孔
20,20a,20b コア 21 パイプ嵌挿孔
22 底面部 23 笠部
24 環状段差凹部 25 上部コア
250 被覆層付き上部コア 25a 上部コア本体
25b 上部パイプ体 25c 上部環状段差縁
25d 上部環状段差縁 25e 頂部突設部
26 下部コア 260 被覆層付き下部コア
26a 下部コア本体 26b 下部パイプ体
26c 下部環状段差縁 26d 下部環状段差縁
26e 底部突設部 30,30a,30b 被覆層
40,40a パイプ 50,50a,50b 錘
51 貫通孔 52 環状段差凹部
60 リング体

Claims (3)

  1. フィッシングに際し釣糸に付設される浮子であって、芯材と、該芯材の外周面を被覆する被覆層とを備え、前記被覆層は、軟質合成樹脂によって形成されてなることを特徴とする浮子。
  2. 前記芯材は、木材製、合成樹脂製および金属製の内のいずれかである請求項1記載の浮子。
  3. 前記軟質合成樹脂は、エラストマー系、シリコン系、アクリル系、ウレタン系およびポリビニルクロライド系の内のいずれかである請求項1または2記載の浮子。
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