JP2004222604A - 作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来水田圃場に田植機で田植作業を行なう場合に、圃場の対向する畦に発光器と受光器とを設けてレーザー光を走らせて田植機に旋回位置を認知させて、自動旋回するものがある。然乍ら、従来のものは、単に所定位置で旋回するだけで、旋回の際に作業装置がどのような位置にあるかまでは判断しておらず、作業装置がまだ高い位置まで上昇していない状態で旋回をして、畦等に作業装置が接当して破損してしまうような技術的課題がある。
【解決手段】走行車体1に上下動自在に作業装置25を装着し、所定位置で作業装置25を上昇させて自動旋回して作業を行う作業車において、該作業装置25が所定位置以上に上昇していない時には自動旋回モードにならない制御機構を設けた作業車。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動旋回して各種作業を行なう作業車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術としては、水田圃場に田植機で田植作業を行なう場合に、圃場の対向する畦に発光器と受光器とを設けてレーザー光を走らせて田植機に旋回位置を認知させて、自動旋回するものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−250737号公報(第4頁、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
然乍ら、上記従来のものは、単に所定位置で旋回するだけで、旋回の際に作業装置がどのような位置にあるかまでは判断しておらず、作業装置がまだ高い位置まで上昇していない状態で旋回をして、畦等に作業装置が接当して破損してしまうような技術的課題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の従来技術のもつ課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、走行車体1に上下動自在に作業装置25を装着し、所定位置で作業装置25を上昇させて自動旋回して作業を行う作業車において、該作業装置25が所定位置以上に上昇していない時には自動旋回モードにならない制御機構を設けた作業車としたものである。従って、所定位置で作業装置25が所定位置以上に上昇していないのに自動旋回をして、畦等の障害物に作業装置25が接当して破損することが防止できる。
【0006】
請求項2記載の発明は、作業装置25が所定位置以上に上昇していない時には、機体の進行速度を減速若しくは機体を停止させて、作業装置25が所定位置以上に上昇した後に自動旋回モードになる請求項1記載の作業車としたものである。従って、作業装置25が所定位置以上に上昇していない時には、機体の進行速度を減速若しくは機体を停止させて作業装置25が所定位置以上に上昇した後に自動旋回するから、作業者は特に旋回時に気を配らなくても旋回開始から旋回終了まで作業車は旋回がより適切に行なえて、旋回が容易であり、作業性及び能率がとても良い。
【0007】
【発明の効果】
この発明によると、作業装置25が接当して破損することが防止できて、また、旋回開始から旋回終了まで作業車は自動旋回でき旋回が容易であり、作業性及び能率がとても良い。
【0008】
よって、従来例の課題を適切に解消することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施例である6条植え乗用型田植機を図面に基づき詳細に説明する。1は乗用型走行車体であって、機体を構成する左右フレーム2・2の後部上面にエンジン4を搭載し、左右フレーム2・2の前部に走行ミッションケース5を設けている。そして、この走行ミッションケース5には、エンジン4の回転駆動力が変速される油圧式無段変速装置HSTを介して伝動され、内部には主変速装置Bと前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dとが内蔵されており、油圧式無段変速装置HSTは、変速レバー6にて、後進と中立と前進(圃場内で植付け作業をする植付速・路上等で早く移動する為の移動速)とに変速操作される。
【0010】
7・7は左右フロントアクスルケースであって、前記走行ミッションケース5の前輪デフ装置より左右駆動軸8・8を介して動力が伝動されるように構成されている。9・9は操向自在の左右駆動前輪であって、左右フロントアクスルケース7・7の下部に嵌合され後記操縦ハンドル10にて回動される操向ケース11・11に軸架されている。
【0011】
12は内部に変速歯車を有する操縦用伝動ケースであって、左右フレーム2・2両者の前端部に固着されており、その上部にはハンドルポスト13が固着され、ハンドルポスト13の上端部にはハンドルポスト13内に支持され前記操縦用伝動ケース12より上方に向けて設けたステアリング軸に固定された操縦ハンドル10が設けられている。そして、操縦用伝動ケース12内部で操縦ハンドル10の回動操作によるステアリング軸の回転トルクを変速歯車にて増幅して、操縦用伝動ケース12の下部より突出して設けた操縦駆動軸12aに伝達し、該操縦駆動軸12aに固定されたピットマンアーム12bにその後端が左右操向ケース11・11に連結された操向伝達機構としての左右リンク14・14が設けられており、操縦ハンドル10を回すとステアリング軸,操縦用伝動ケース12内の変速歯車,ピットマンアーム12b,左右リンク14・14を介して左右操向ケース11・11が縦軸回りに回動し左右駆動前輪9・9が向きを変えるように構成されている。
【0012】
そして、13aは電動パワステアリング装置であり、操縦ハンドル10を操作すると、その操作をアシストする電動モータによって構成される周知のものであるが、制御装置70の旋回操作手段によっても作動し、自動的に左右駆動前輪9・9の向きを変えて旋回できる構成となっている。
【0013】
そして、ピットマンアーム12bには一体に後方に向けて設けた作動体12cが設けられており、該作動体12cには前後に位置をずらして設けた2つの接当押圧ピン12d・12dが上方に向けて立設した構成となっている。
図5は、操縦ハンドル10を直進状態にしている時のピットマンアーム12b・作動体12cの位置を示し、作動体12cの2つの接当押圧ピン12d・12dは左右中心線に対して左右に振り分けられたような位置になっている。そして、この2つの接当押圧ピン12d・12dの間にその左右側辺部が両者に接当する状態で従動体12eが配置され、操縦用伝動ケース12の底面に回動軸12fにて回動自在に枢支されている。従動体12eの左右側辺には左右突出片12g・12gが一体に形成されており、接当押圧ピン12dは従動体12eの側辺とこの突出片12gとに接当して従動体12eを回動させる構成になっている。
【0014】
そして、従動体12eの後端部には操作インナーワイヤ12hの一端が連結されており、操作インナーワイヤ12hの他端は前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能を各々停止させる一般的なデフロック機構Ca・Daを切換え操作するデフロック作動アームHに連結されている。デフロック作動アームHの回動軸Haには、デフロック機構Ca・Daの各々のデフロック爪を作動させるシフターが設けられており、操作インナーワイヤ12hが引かれてデフロック作動アームHがイ方向に回動すると、デフロック機構Ca・Daの各々のデフロック爪を作動させて前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に作用するデフ作動状態となるように構成されている。尚、Hbは引張バネであって、操作インナーワイヤ12hが引かれていない時には、デフロック作動アームHを反イ方向に回動させて、デフロック機構Ca・Daの各々のデフロック爪を作動させて前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に停止するデフロック状態となるように構成されている。
【0015】
12iは先端がフック状に形成され従動体12eを所定の位置で係止する為のロック体であって、機体に回動軸12jにて回動自在に枢支され、引張バネ12kにてロ方向に回動するように付勢されている。尚、12mはストッパーであって、ロック体12iが引張バネ12kにてロ方向に回動するように付勢されているので、所定の位置でその回動を止める為のロック体12iの位置決め用のストッパーである。
【0016】
ここで、図5乃至図7により上述の構成の作用を説明する。
まず、操縦ハンドル10を直進状態にしている時が図5の状態で、作動体12cの2つの接当押圧ピン12d・12dは従動体12eを回動させないので、操作インナーワイヤ12hは引かれず、デフロック作動アームHは引張バネHbにより反イ方向に回動しており、前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に停止したデフロック状態となっている。
【0017】
そして、圃場で右旋回すべく、操縦ハンドル10を右に回転操作すると、作動体12cはハ方向に回動して、作動体12cの後方の接当押圧ピン12dが従動体12eの後部右側辺を押してハ方向に回動させて操作インナーワイヤ12hを引き、操縦ハンドル10を右に最大限まで回転操作した時に図6の状態となって、従動体12eはロック体12iにて係止された状態となる。従って、右旋回操作時には、操作インナーワイヤ12hが引かれてデフロック作動アームHがイ方向に回動して、デフロック機構Ca・Daの各々のデフロック爪を作動させて前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に作用するデフ作動状態となる。
【0018】
その後、右旋回を終える段階で操縦ハンドル10を元の直進状態に戻すべく左に徐々に回転操作するが、その左回転操作の初期では作動体12cの後方の接当押圧ピン12dは従動体12eの後部右側辺からはなれるが、従動体12eはロック体12iにて係止された状態であるから、前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に作用するデフ作動状態のままである。そして、左回転操作が進むにつれて、作動体12cの後方の接当押圧ピン12dが作動体12cの後方の突出片12gに接当して従動体12eを反ハ方向に回動させる為に、ロック体12iの係止は外れて従動体12eは反ハ方向に回動する。すると、操作インナーワイヤ12hの引きは徐々に緩み、デフロック作動アームHは引張バネHbにより反イ方向に回動して、前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に停止したデフロック状態となる。
【0019】
次に、圃場で左旋回すべく、操縦ハンドル10を直進状態から左に回転操作すると、作動体12cは反ハ方向に回動して、作動体12cの前方の接当押圧ピン12dが従動体12eの前部左側辺を押してハ方向に回動させて操作インナーワイヤ12hを引き、操縦ハンドル10を左に最大限まで回転操作した時に図7の状態となって、従動体12eはロック体12iにて係止された状態となる。従って、左旋回操作時にも、操作インナーワイヤ12hが引かれてデフロック作動アームHがイ方向に回動して、デフロック機構Ca・Daの各々のデフロック爪を作動させて前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に作用するデフ作動状態となる。
【0020】
その後、左旋回を終える段階で操縦ハンドル10を元の直進状態に戻すべく右に徐々に回転操作するが、その右回転操作の初期では作動体12cの前方の接当押圧ピン12dは従動体12eの前部左側辺からはなれるが、従動体12eはロック体12iにて係止された状態であるから、前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に作用するデフ作動状態のままである。そして、右回転操作が進むにつれて、作動体12cの前方の接当押圧ピン12dが作動体12cの前方の突出片12gに接当して従動体12eを反ハ方向に回動させる為に、ロック体12iの係止は外れて従動体12eは反ハ方向に回動する。すると、操作インナーワイヤ12hの引きは徐々に緩み、デフロック作動アームHは引張バネHbにより反イ方向に回動して、前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に停止したデフロック状態となる。
【0021】
このように、圃場で機体を直進させて苗を植付けている時には、自動的に前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に停止したデフロック状態となっているので、機体の直進性が優れ耕盤の凹凸に拘らず機体は良好に直進して、真直ぐな苗の植付け作業が行える。また、畦際で機体を旋回させる時には、操縦ハンドル10を右又は左に回転操作するので、自動的に前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に作用するデフ作動状態となるので、泥押しの少ない良好な機体の旋回が行なえる。また、旋回終了間近まで、前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に作用するデフ作動状態が維持される構成となっている(前輪の切れ角がゼロになる寸前までデフ作動状態が維持される構成にすると最良である)ので、旋回が最後までスムースに且つ良好に行なえ、操作作業性が非常に良い。
【0022】
一方、12nはデフロック解除連繋切換えレバーであって、該レバーの先端部は前記操作インナーワイヤ12hのアウターワイヤ12pの位置を変えるものであって、図5の連繋位置にデフロック解除連繋切換えレバー12nを操作している時には、上述のように操縦ハンドル10の操作によりデフロック作動アームHが切替えられて前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に停止したデフロック状態と共に作用するデフ作動状態とに自動的に切り替わる。そして、デフロック解除連繋切換えレバー12nを解除位置に操作している時には、アウターワイヤ12pが従動体12eに近づくように操作される為に、操縦ハンドル10の操作により従動体12eが回動して操作インナーワイヤ12hを引いてもデフロック作動アームHは切替えられなくなって、前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に停止したデフロック状態のままとなる。
【0023】
機体が畦を越える時などに、デフロック解除連繋切換えレバー12nを解除位置に操作しておくと、常に、前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に停止したデフロック状態であるので、左右の車輪が空回りすることがなくて畦越えが容易に且つ安全に行なえる。
【0024】
尚、上記の例では、操縦ハンドル10の操作により従動体12eが回動して操作インナーワイヤ12hを引いて、前輪デフ装置Cと後輪デフ装置Dのデフ機能が共に停止したデフロック状態とデフ作動状態とに切り替わる構成としたものを示したが、後輪デフ装置Dは操作レバーで自由にデフロック機構Daをデフロック状態とデフ作動状態とに操作できる構成としておき、操縦ハンドル10の操作により従動体12eが回動して操作インナーワイヤ12hを引いて前輪デフ装置Cのみをデフ機能が停止したデフロック状態とデフ作動状態とに切り替わる構成としても良い(逆に、操縦ハンドル10の操作により従動体12eが回動して操作インナーワイヤ12hを引いて後輪デフ装置Dのみをデフ機能が停止したデフロック状態とデフ作動状態とに切り替わる構成としても良い)。また、操縦ハンドル10の操作により自動で切替えられるデフロック機構Ca・Daを手動で切替えれるように別途操作レバーを設けても良い。
【0025】
15・15は左右後輪駆動ケースであって連結枠16で一体に連結されており、該連結枠16が左右フレーム2にロリング軸17にてロリング自在に設けられており、その左右両側部に軸架された左右駆動後輪18・18が上下揺動できるように構成されている。
【0026】
19・19は、走行ミッションケース5の後輪デフ装置から左右後輪駆動ケース15・15に動力を伝える伝動軸である。そして、後輪駆動ケース15内部の伝動機構中には左右駆動後輪18・18に対する左右サイドクラッチと左右サイドブレーキとが内蔵されており、エンジン4の前方に設けられた左右クラッチペダル20・20の踏込操作により該左右サイドクラッチが切れ且つ左右サイドブレーキが利くように構成されている。即ち、左右クラッチペダル20・20の踏込操作をした側の駆動後輪18・18の駆動が停止されブレーキが利くようになっている。
【0027】
また、左右クラッチペダル20・20は、各々左右電動アクチュエータ20a・20aにても操作される構成となっており、即ち、制御装置70の左右電動アクチュエータ作動手段にて、左右電動アクチュエータ20a・20aは各々制御作動され、左右サイドクラッチが切れる位置(左右サイドブレーキは利かない)まで、左右クラッチペダル20・20が操作されるようになっている。
【0028】
さて、ここで図3・図4に基いて、乗用型走行車体1の伝動構成について総括して説明しておく。
エンジン4の回転動力が、第1ベルト伝動装置4aを介して油圧式無段変速装置HSTに伝えられ、油圧式無段変速装置HSTによって変速後の回転動力が、第2ベルト伝動装置4bを介してミッションケース5に伝えられる。
【0029】
第2ベルト伝動装置4bのミッション側プーリ4cとミッション入力軸5aの伝動部は主クラッチAとして構成されている。この主クラッチAを経由してミッションケース5に入力された回転動力は、主変速装置Bによって変速した後、走行用動力と作業機用動力に分けられる。
【0030】
走行用動力は、前輪デフ装置Cを経由して左右フロントアクスルケース7・7内のフロントアクスル7a,7aと縦軸7b,7b、左右操向ケース11・11内の回動横軸11a,11aと前輪車軸9a,9aの順に伝動されるとともに、後輪デフ装置Dを経由して左右の後輪デフ軸5b,5b、後輪出力軸5c,5c、伝動軸19,19、後輪入力軸15a,15a、横軸15b,15b、後輪車軸18a,18aの順に伝動される。そして、前輪デフ装置C,後輪デフ装置Dには、デフ機能を停止させる一般的なデフロック機構Ca,Daを設けている。そして、左右フロントアクスル7a,7aには、各々、駆動トルクを検出する左右トルクセンサーTR・TRを設けてあり、左右駆動前輪9・9の駆動トルク即ち負荷が検出できる構成になっている。
【0031】
後輪デフ軸5b,5bから後輪出力軸5c,5cへの伝動部には、図3・図4に示すサイドクラッチ・ブレーキE,Eが設けられている。同図におけるg1は後輪デフ軸5bに取り付けたベベルギヤ、g2は後輪出力軸5cに回転自在に嵌合するベベルギヤである。サイドクラッチSCは多板クラッチであって、ベベルギヤg2にスプライン嵌合する外筒体SCaの駆動板SCb,…と後輪出力軸5cに一体に設けた内筒体SCcの受動板SCd,…とが対向させられており、リング状の板バネSCe,…によってスライダSCfを外筒体SCaに押し付けることにより、駆動板SCb,…と受動板SCd,…とが圧接されクラッチ入になる。シフタSCgを操作してスライダSCfによる外筒体SCaの押し付けを解除すると、駆動板SCb,…と受動板SCd,…が離れクラッチ切になる。
【0032】
ブレーキBRは、後輪出力軸5cに取り付けたドラムBRa,…にシューBRb,…を押し付けて、後輪出力軸5cの回転を制動するようになっている。前記シフタSCgをクラッチ切側に操作する際に、スライダSCfがディスクBRcを押圧してシューBRb,…がドラムBRa,…を押し付けるようになっているので、サイドクラッチ切動作に連動して駆動後輪18にブレーキがかかる。
【0033】
また、作業機用動力は、株間変速装置Fによって変速した後、駆動軸47を介して機体の後部右側に設けた施肥駆動ケース46に伝えられ、ここでPTO伝動軸48aと肥料繰出装置42…を駆動する駆動アーム45を駆動する施肥伝動軸48bに分離して取り出される。この施肥駆動ケース46内には、作業機の駆動を入切させるとともに駆動を切った時に作業機を所定の位相で停止させる作業クラッチGが内蔵されている。
【0034】
21はFRPにて成型された車体カバーであって、エンジン4の周囲を覆うエンジンカバー部21aと、前記エンジン4の前方及び左右側方に設けられたステップ21bと、ハンドルポストカバー21cと、エンジン4の後方に設けられたステップ21dとが一体形成され、左右フレーム2・2上に固定されている。尚、エンジン4の後方に設けられたステップ21dには2つの切欠き溝が形成されており、左右フレーム2・2と一体の支持フレーム24・24が該溝に嵌まり込むように構成されている。
【0035】
22は操縦座席で、前記車体カバー21上面に設置固定されている。23は上部リンク23aと下部リンク23bとにより構成されるリンク機構であって、上部リンク23aと下部リンク23bの基端部は前記左右フレーム2・2に基部が固着された左右支持フレーム24・24に各々枢着され、後端部は後述の苗植装置25をローリング自在に支持するローリング軸26が設けられた縦枠27に枢着されている。そして、リンク機構23の上部リンク23aが左右支持フレーム24・24に枢着された位置には、リンク機構23の角度を検出するポテンショメータPMが設けられており、リンク機構23の角度を検出して苗植装置25の上下位置を検出できる構成となっている。
【0036】
28は油圧シリンダーであって、シリンダーの基部が左右フレーム2・2に枢着され、ピストン28aの後端が上部リンク23aと一体の揺動アーム23cに枢着されている。
苗植装置25は、前記縦枠27のローリング軸26にローリング自在に装着されたフレームを兼ねる植付伝動ケース29と、該植付伝動ケース29に設けられた支持部材に支持されて機体左右方向に往復動する苗載台30と、植付伝動ケース29の後部に固着された3つの縦伝動ケース29a…の後端部に各々装着され前記苗載台30の下端より1株分づつの苗を分割して圃場に植え付ける苗植付け具31…と、植付伝動ケース29の下部にその後部が枢支されてその前部が上下揺動自在に装着された整地体である中央整地フロート32・左右整地フロート33・33等にて構成されている。そして、3つの縦伝動ケース29a…には、その各々の左右後端部に苗植付け具31・31が装着されており、且つ、各縦伝動ケース29a…内には各々畦クラッチAC…が内装されており、3つの縦伝動ケース29a…に対応して設けられた各畦クラッチAC…を操作する3つの畦クラッチ操作レバーACL…により2条単位で苗植付け具31・31を停止できる構成となっている。尚、3つの畦クラッチ操作レバーACL…の基部には、畦クラッチ切り検出センサーACS…が設けられており、3つの畦クラッチ操作レバーACL…の何れかが切り操作されるとそれを検出できる構成となっている。
【0037】
左右整地フロート33・33は、各々左右駆動後輪18・18の後方に配置されており、該左右駆動後輪18・18にて掻き乱された圃場を整地すると共に苗植付け具31にて苗が植付けられる圃場の前方を整地するように設けられている。
【0038】
40は施肥装置であって、左右フレーム2・2後端の左右支持フレーム24・24の上端部に固着された施肥タンク41…及び該各施肥タンク41…の下部に装着され施肥タンク41内の粒状肥料を一定量づつ繰り出す肥料繰出装置42…と、該肥料繰出装置42にて繰り出された肥料を案内する透明の施肥パイプ43…と、中央整地フロート32・左右整地フロート33・33に固着され苗植付け位置側方の圃場に施肥溝を掘り施肥パイプ43にて案内された粒状肥料を該施肥溝内に落下案内する作溝器44…とにより構成されている。尚、45は肥料繰出装置42…を駆動する駆動アームであって、左右フレーム2・2上に固設の施肥駆動ケース46に連結されており、施肥駆動ケース46には走行ミッションケース5より駆動軸47にて動力が伝達されるように構成されている。
【0039】
また、肥料繰出装置42にて繰り出された肥料を案内する施肥パイプ43…の上半部分は、左右フレーム2・2に設けられた支持体43a…にて支持されているので、苗植装置25が油圧シリンダー28にて上下動しても、施肥パイプ43…が左右駆動後輪18・18や苗載台30と干渉することが防止できて、適切な肥料の移送が行なえて良好なる施肥作業がいつも行える。
【0040】
48aは両端にユニバーサルジョイントを有するPTO伝動軸であって、施肥駆動ケース46の動力を苗植装置25の植付伝動ケース29に伝達するように設けている。49は中央整地フロート32の前部上面と植付伝動ケース29との間に設けられた油圧バルブであって、中央整地フロート32の前部が外力にて適正範囲以上に持ち上げられた時には油圧ポンプ50にて走行ミッションケース5内から汲み出された圧油を油圧シリンダー28に送り込んでピストンを突出させリンク機構23を上動させて苗植装置25を所定位置まで上昇せしめ、逆に、中央整地フロート32の前部が適正範囲以上に下がった時には油圧シリンダー28内の圧油を走行ミッションケース5内に戻してリンク機構23を下動させて苗植装置25を所定位置まで下降せしめ、そして、中央整地フロート32の前部が適正範囲にあるとき(苗植装置25が適正な所定位置にある時)には油圧シリンダー28内の圧油の出入りを止めて苗植装置25を一定位置に保持するように設けられている。このように、中央整地フロート32を植付装置25の自動高さ制御のための接地センサーとして用いている。
【0041】
51は車体カバー21より突出して操縦座席22の右側方に設けられた昇降レバーであって、走行ミッションケース5内に設けられた駆動軸47を駆動回転する動力を断接するPTOクラッチを操作して施肥装置40及び苗植装置25への動力を入切り操作できるように構成されていると共に、油圧バルブ49を操作して手動にて苗植装置25を上下動できるようにも構成されている。即ち、昇降レバー51を前方に倒して「自動位置」にすると、PTOクラッチが入り施肥装置40及び苗植装置25が駆動され且つ油圧バルブ49が中央整地フロート32の上下動にて切換えられる自動制御状態となる。逆に、昇降レバー51を後方に引いて「上昇位置」にすると、PTOクラッチが切れ施肥装置40及び苗植装置25の作動が停止し且つ油圧バルブ49が強制的に苗植装置25を上昇する側に切換えられ、苗植装置25が上昇される。そして、昇降レバー51をその操作ストロークの中間位置の「固定位置」にすると、PTOクラッチが切れ施肥装置40及び苗植装置25の作動が停止し且つ油圧バルブ49が油圧シリンダー28内の圧油の出入りを止めて苗植装置25を一定位置に保持せしめる位置に切換えられ、苗植装置25が昇降レバー51を「固定位置」に操作したときの位置に保持され苗植装置25は上昇も下降もしない。また、昇降レバー51を「下げ位置」にすると、PTOクラッチが切れ施肥装置40及び苗植装置25の作動が停止し且つ油圧バルブ49が中央整地フロート32の上下動にて切換えられる自動制御状態となる。
【0042】
54は主クラッチSOLで、通電されると走行ミッションケース5内に設けた主クラッチを切る構成になっている。
57は油圧式無段変速装置HSTのトラニオン軸を操作する電動シリンダにより構成されるHST作動装置であり、変速レバー6を操作するとその操作位置を変速位置センサー6aが検出して、その検出により制御装置70の変速手段にて作動する構成となっている。尚、変速レバー6を中立から移動速の方向イへ操作するほど徐々に前進速度が早くなり、逆に、中立から後進の方向ロへ操作するほど徐々に後進速度が早くなる。
【0043】
64は昇降レバー作動SOLで、通電されると昇降レバー51を自動位置から固定位置に切り換えるように構成されている。58は昇降レバー51が何れの位置に操作されているかを検出するポテンショメータにより構成される昇降レバー位置センサーである。
【0044】
60は畦検出センサーで、乗用型走行車体1の前端部に設けられており、車体前方の畦までの距離を検出できる周知の距離センサーである。
61は距離センサーで、苗植装置25の後部左右中央位置で苗植付け具31の上方に配置して設けている。そして、圃場の隅部2箇所に発信装置62a・62bを配置してあり、該距離センサー61で機体進行方向前方にある発信装置62a・62bまでの距離が測定できるものである。
【0045】
63はモードスイッチで、自動走行位置と手動走行位置とに切り換えれる構成となっている。
80は機体に設けた前後傾斜センサーであって、機体の前後傾斜が安全な所定角(通常田植作業時に傾斜する角度)であるか否かを検出し、機体が転倒する可能性のある角度以上に傾斜していることを検出すると、警報表示又は警報音(警報音声)を発するように制御装置70にて制御されている。
【0046】
ここで、制御装置70及び図10の制御動作のフローチャートに基づいて、実際の6条植え乗用型田植機で田植作業を行なう場合について説明する。図11に示すような水田で田植作業を行うには、先ず、畦A1際の植付け開始位置まで移動する。そして、モードスイッチ63を自動にし(STEP1)、苗載台30に苗を載置し、施肥タンク41に粒状肥料を入れて、エンジン4を始動し、変速レバー6を植付速にし(STEP2)、昇降レバー51を自動位置にして(STEP3)、3つの畦クラッチ操作レバーACL…全てを入りにして(STEP4)、各部を駆動し機体を距離検出センサー61がB1(畦A3までの距離が180cmで、畦A1までの距離が90cm)の位置から前進せしめれば、苗植装置25は自動的に適正位置に上下制御され田植作業が行われる。そのとき、同時に施肥装置40により苗植付位置の側方の圃場中に粒状肥料が施肥される。そして、機体を畦A1に沿わせて植付走行し、畦A2に機体の先端が近づいて、畦検出センサー60が畦までの距離が180cmであるB2の位置を検出すると(STEP5、実施例の乗用型田植機は6条植えであるから、条間が30cmである場合、180cmが丁度この田植機が走行して6条植えが行なえる間隔になる。)、HST作動装置57に油圧式無段変速装置HSTのトラニオン軸を低速側に操作する指令を出して車速を減速し(STEP6)、昇降レバー作動SOL64に通電されて(STEP7)、昇降レバー51は自動位置から上昇位置まで切り換えられる(施肥装置40及び苗植装置25への駆動は停止状態になり、苗植装置25は上昇して固定される)。このとき、距離検出センサー61が圃場の隅部の発信装置62aからの距離を検出して(STEP8)、制御装置70の機体位置計算手段にて旋回方向を(発信装置62aから遠ざかる)左旋回に決定(STEP9)する。このとき、ポテンショメータPMがリンク機構23の角度を検出して苗植装置25の上下位置を検出し、苗植装置25が一定位置(機体旋回時に苗植装置25が畦に接当しない高さで、この実施例では苗植装置25が最下降位置から400mm上昇した位置)以上に上昇しているかいないかを判断し(STEP10)、苗植装置25が一定位置以上上昇していない場合にのみ、主クラッチSOL54へ通電して(STEP11)主クラッチAを切って機体を停止させ、苗植装置25が一定位置以上に上昇したら(STEP12)主クラッチSOL54への通電を停止して(STEP13)主クラッチAを入りにして機体を前進させる。そして、旋回操作手段にて左電動アクチュエータ20aを作動させて左クラッチペダル20を切り操作して左サイドクラッチが切れ(STEP14)、且つ、旋回操作手段にて電動パワステアリング装置13aを作動させて操縦ハンドル10を左方向に最大限まで切って左右駆動前輪9・9の向きを左方向に変える(STEP15)。同時に、B2の位置から旋回終了位置B3を算出して(B2の位置から左方向に6条分の180cm移動した位置)決定する(STEP16)。
【0047】
そして、距離検出センサー61が圃場の隅部の発信装置62aからの距離を検出しながら旋回終了位置B3に近づくような自動操縦にて機体が旋回して、距離検出センサー61が旋回終了位置B3に来たことを検出すると(STEP17)、旋回操作手段にて電動パワステアリング装置13aを作動させて操縦ハンドル10を直進状態まで戻し左右駆動前輪9・9の向きを真直ぐにし(STEP18)、且つ、旋回操作手段にて左電動アクチュエータ20aの作動を停止して左クラッチペダル20をもとに戻し左サイドクラッチを接続する(STEP19)。そして、昇降レバー作動SOL64に通電し(STEP20)、昇降レバー51を自動位置まで切り換え(施肥装置40及び苗植装置25は駆動される)、田植作業及び施肥作業が再開される。
【0048】
尚、旋回中に左右駆動前輪9・9が畦に乗り上がったりして、左右駆動前輪9・9のトルクを検出する左右トルクセンサーTR・TRの検出トルクが(負荷)が一定値よりも大きくなると(STEP21)、主クラッチSOL54へ通電して(STEP22)主クラッチAを切って機体を停止させて、機体の故障や機体の転倒を未然に防止するようになっている(また、この実施例では、前輪のみのトルクを検出するようにしたが、後輪のトルクも検出して、前輪と後輪の何れかが畦等に乗り上げたことを検出して機体を停止するようにしても良いことは謂うまでもない)。また、旋回中に前後傾斜センサー80が機体が転倒する可能性のある角度(一定傾斜)以上に傾斜していることを検出すると(STEP23)、主クラッチSOL54へ通電して(STEP22)主クラッチAを切って機体を停止させて、機体の転倒を未然に防止するようになっている。
【0049】
同様にして、今度は、畦A3に機体の先端が近づいて、畦検出センサー60が畦までの距離が180cmであるB4の位置を検出すると、HST作動装置57に油圧式無段変速装置HSTのトラニオン軸を低速側に操作する指令を出して車速を減速し(STEP6)、昇降レバー作動SOL64に通電されて(STEP7)、昇降レバー51は自動位置から上昇位置まで切り換えられる(施肥装置40及び苗植装置25への駆動は停止状態になり、苗植装置25は上昇して固定される)。このとき、距離検出センサー61が圃場の隅部の発信装置62bからの距離を検出して(STEP8)、制御装置70の機体位置計算手段にて旋回方向を(発信装置62bから遠ざかる)右旋回に決定し(STEP9)、旋回操作手段にて右電動アクチュエータ20aを作動させて右クラッチペダル20を切り操作して右サイドクラッチが切れ(STEP14)、且つ、旋回操作手段にて電動パワステアリング装置13aを作動させて操縦ハンドル10を右方向に最大限まで切って左右駆動前輪9・9の向きを右方向に変える(STEP15)。同時に、B4の位置から旋回終了位置B5を算出して(B4の位置から右方向に6条分の180cm移動した位置)決定する(STEP16)。そして、距離検出センサー61が圃場の隅部の発信装置62bからの距離を検出しながら機体が旋回して、距離検出センサー61が旋回終了位置B5に来たことを検出すると(STEP17)、旋回操作手段にて電動パワステアリング装置13aを作動させて操縦ハンドル10を直進状態まで戻し左右駆動前輪9・9の向きを真直ぐにし(STEP18)、且つ、旋回操作手段にて右電動アクチュエータ20aの作動を停止して右クラッチペダル20をもとに戻し右サイドクラッチを接続する(STEP19)。そして、昇降レバー作動SOL64に通電し(STEP20)、昇降レバー51を自動位置まで切り換え(施肥装置40及び苗植装置25は駆動される)、田植作業及び施肥作業が再開される。尚、STEP10からSTEP13まで(苗植装置25が一定位置以上上昇していない場合の機体停止及び再発進)とSTEP21からSTEP22(車輪トルク異常による機体停止)とSTEP23からSTEP22(機体傾斜異常による機体停止)とは同様に制御される。
【0050】
以下、同様に往復動して圃場への田植作業及び施肥作業を行い、最後に、モードスイッチ63を手動にして、畦A2及び畦A3側にそれぞれ残した旋回部分を畦A2及び畦A3に沿って6条分枕地植付して、田植作業を終える。
尚、上記実施例で3つの畦クラッチ操作レバーACL…全てを入りにして(STEP4)いないと、自動旋回モードにならないようにしたのは、往復作業をして畦A1の反対側の畦近くまで作業をして、残りの植付け条数が例えば10条になった時、作業者は畦クラッチ操作レバーACLを操作して2条分の植付けを停止して4条分の植付け(端数条植え)を行なうが、この端数条植えが終了する旋回時には畦クラッチ操作レバーACLを入り操作しなければならないので、自動旋回モードにならずに作業者が自分の好きなタイミングで手動にて機体を停止してこの畦クラッチ操作レバーACLを入り操作をして手動旋回した方が作業性が良いからである。
【0051】
そして、普通の田植機は機体の左右に線引きマーカを設けており、田植作業の機体前進時に該左右線引きマーカを片方づつ側方に下降させて次工程の機体中心となる圃場面に線を引いているが、機体を旋回させる際には自動的に下降している線引きマーカを上昇させる機構を設けている。そこで、上記実施例の自動旋回時において、苗植装置25が一定位置以上に上昇していない場合に機体を停止させ、苗植装置25が一定位置以上に上昇したら機体を前進させる制御としたが、それに加えて、自動旋回時に下降している線引きマーカが一定位置以上に上昇していない場合に機体を停止させ、線引きマーカが一定位置以上に上昇したら機体を前進させて旋回する制御を加えれば、旋回時に線引きマーカが畦等に接当して破損することが防止できて、更に作業性が良くなる。
【0052】
また、上記実施例の自動旋回時において、旋回終了位置B3・B5…に機体が近づいたことを距離検出センサー61が検出した時点(旋回終了前で、機体が略々畦A1に平行になった時点)で、昇降レバー作動SOL64に通電し、昇降レバー51を下げ位置まで切り換えて苗植装置25を下降させ、その後、距離検出センサー61が旋回終了位置B3・B5…に来たことを検出すると、昇降レバー作動SOL64に通電し、昇降レバー51を自動位置まで切り換え(施肥装置40及び苗植装置25は駆動される)、田植作業及び施肥作業を再開するように制御すると、機体が旋回終了位置B3・B5…に来た時には、苗植装置25は下降して圃場面に接地しているので、適切な苗の植付けが行なえてより良好な田植作業が行なえる。
【0053】
図12は他の実施例を示す制御動作のフローチャートであり、第1実施例の畦クラッチが切りになっていると自動旋回モードにならない制御に代えて、距離検出センサー61が植付け残り条数が12条未満(端数条植えを含む1往復)であることを検出した場合(STEP4)に自動旋回モードにならない制御としたものである。このような制御にすると、植え終わりの端数条植えを含む1往復の旋回時には、作業者は畦クラッチ操作レバーACLを切り操作及び入り操作するので、自動旋回モードにならずに作業者が自分の好きなタイミングで手動にて機体を停止して畦クラッチ操作レバーACLを操作をして手動旋回した方が作業性及び効率が良い。
【0054】
また、機体の前後傾斜が通常作業状態よりも大きく傾斜している場合、モニター制御手段によりモニター65に危険であることが表示される。これは、例えば、機体をトラックに積込む為にトラックに架けたアユミ上を走行している場合とか、圃場で畦越えをしている場合とかに、機体が大きく前後傾斜した状態で、危険を操縦者に報知して、機体の転倒等を防止できるようにしている。従って、誤操作による事故が防止できて安全な作業が行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図である。
【図2】乗用型走行車体の主要構成部材を示す作用説明平面図である。
【図3】乗用型走行車体の伝動機構図である。
【図4】図3の部分拡大一部断面図である。
【図5】要部の作動説明用平面図である。
【図6】要部の作動説明用平面図である。
【図7】要部の作動説明用平面図である。
【図8】要部の作動説明用一部断面側面図である。
【図9】制御系のブロック回路図である。
【図10】制御動作のフローチャートである。
【図11】田植作業を説明する平面図である。
【図12】他の実施例を示す制御動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1 走行車体(乗用型走行車体)
9 左右駆動前輪
10 操縦ハンドル
18 左右駆動後輪
25 作業装置(苗植装置)
40 施肥装置
60 畦検出センサー
61 距離検出センサー
62a 発信装置
62b 発信装置

Claims (2)

  1. 走行車体1に上下動自在に作業装置25を装着し、所定位置で作業装置25を上昇させて自動旋回して作業を行う作業車において、該作業装置25が所定位置以上に上昇していない時には自動旋回モードにならない制御機構を設けたことを特徴とする作業車。
  2. 作業装置25が所定位置以上に上昇していない時には、機体の進行速度を減速若しくは機体を停止させて、作業装置25が所定位置以上に上昇した後に自動旋回モードになることを特徴とする請求項1記載の作業車。
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