JP2004222542A - 乳酸発酵食品の製造方法 - Google Patents

乳酸発酵食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】腐敗細菌による汚染を容易かつ効果的に防止することができるとともに、短期間で良好に乳酸発酵した乳酸発酵食品を製造することが容易な乳酸発酵食品の製造方法を提供する。
【解決手段】乳酸発酵食品の第1の製造方法は、魚肉、畜肉、野菜、米飯等の食品素材に、米麹の添加と低温性乳酸菌の接種とを行った後、0〜10℃で発酵熟成を行うものである。前記米麹は、ナイシン生産性乳酸菌の培養物を添加することにより該乳酸菌が接種された蒸し米を製麹したもの、又は栄養成分を含む水に浸漬させた米を蒸煮した蒸し米にナイシン生産性乳酸菌を接種して製麹したものである。第2の製造方法は、前記米麹を添加する前に食品素材に低温性乳酸菌を接種して0〜10℃で下漬けを行った後、前記米麹を添加してさらに0〜10℃で発酵熟成させるものである。前記低温性乳酸菌はラクトバチルス・サケであるのが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、かぶらずし、いずし、ねずし等の乳酸発酵食品の製造方法に関するものである。より詳しくは、バチルス属細菌(Bacillus)や大腸菌群(Coliform)等の有害細菌による汚染を極めて容易かつ効果的に防止しつつ短期間で良好に乳酸発酵した製品を製造することが容易な乳酸発酵食品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の乳酸発酵食品の製造方法としては、例えば非特許文献1に開示されているように、塩蔵したかぶらとブリを米麹とともにさらに数日間漬け込んで製造され、乳酸発酵は自然発酵に頼られているのが現状である。
【0003】
【非特許文献1】
久田 孝、外2名、“金沢産かぶらずしの細菌フローラ”、日本食品微生物学会誌、(財)東京顕微鏡院、1997、14(2),111−114
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記非特許文献1では、バチルス属細菌が10〜10個/g、大腸菌群が10〜10個/g検出された製品が報告されている。さらに、同文献では、同じ製造元の製品でも乳酸菌数やpHが大きく異なり、品質が安定していないことも報告されている。即ち、この非特許文献1に記載されている自然発酵による製法では、おそらく乳酸菌による発酵が十分に安定していないためにこれらの不具合が発生しているものと考えられる。これらのバチルス属細菌や大腸菌群は、米麹、野菜類、魚肉等の原材料を汚染したものであるが、味や食感を損ねるため、それら原材料及び最終製品に加熱殺菌処理を施すことができない。
【0005】
バチルス属細菌は、米麹を汚染する代表的な腐敗細菌であるが、耐熱・耐薬品性の高い芽胞を形成するため、かぶらずし等の最終製品中でそれらを死滅させることは困難である。中でもバチルス・セレウス(Bacillus cereus)は、5℃という低温下でも増殖する食中毒細菌であり注意が必要である。一方、大腸菌群は、汚染指標細菌とされ、それらが検出される食品は食品衛生上好ましくないだけでなく、冷蔵条件下でも食品を腐敗させるものも存在するため注意が必要である。また腸管出血性大腸菌(Enterohemorrhagic Escherichia coli)O157は、数100個程度のごく少量の生菌が経口的に侵入しても感染が成立し、近年ではイクラといった水産加工品が食中毒の原因食品となったことから警戒が必要である。
【0006】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、有害細菌による汚染を容易かつ効果的に阻止することができるとともに、短期間で良好に乳酸発酵した乳酸発酵食品を製造することが容易な乳酸発酵食品の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の乳酸発酵食品の製造方法は、食品素材に米麹を添加して発酵熟成を行う乳酸発酵食品の製造方法において、前記食品素材に米麹を添加するとともに低温性乳酸菌を接種して0〜10℃で発酵熟成を行うように構成され、前記米麹は、ナイシン生産性乳酸菌の培養物を添加することにより該乳酸菌が接種された蒸し米を製麹したもの、又は栄養成分を含む水に浸漬させた米を蒸煮した蒸し米にナイシン生産性乳酸菌を接種して製麹したものであることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に記載の発明の乳酸発酵食品の製造方法は、食品素材に米麹を添加して発酵熟成を行う乳酸発酵食品の製造方法において、前記食品素材に低温性乳酸菌を接種して0〜10℃で下漬けを行った後、前記米麹を添加して0〜10℃で発酵熟成を行うように構成され、前記米麹は、ナイシン生産性乳酸菌の培養物を添加することにより該乳酸菌が接種された蒸し米を製麹したもの、又は栄養成分を含む水に浸漬させた米を蒸煮した蒸し米にナイシン生産性乳酸菌を接種して製麹したものであることを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に記載の発明の乳酸発酵食品は、請求項1又は請求項2に記載の乳酸発酵食品の製造方法において、前記低温性乳酸菌としてラクトバチルス・サケ(Lactobacillus sake)を用いることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施形態を詳細に説明する。
実施形態の乳酸発酵食品は、食品素材に米麹を添加するとともに低温性乳酸菌を接種した後、0〜10℃の低温で所定期間発酵熟成を行うことにより製造される。この乳酸発酵食品は、米麹を用いて発酵熟成させる食品であり、例えば、かぶらずし、大根ずし、いずし、ねずし等が挙げられる。これらの乳酸発酵食品の原料となる食品素材としては、魚肉、畜肉、野菜及び米飯から選ばれる少なくとも1種が用いられる。
【0011】
前記米麹は、ナイシン(nisin)生産性乳酸菌の培養物を添加することにより該乳酸菌が接種された蒸し米を製麹した第1の米麹、又は栄養成分を含む水に浸漬させた米を蒸煮した蒸し米にナイシン生産性乳酸菌を接種して製麹した第2の米麹が用いられる。第1の米麹は、蒸煮後に冷ました蒸し米に、ナイシン生産性乳酸菌を予め所定の培地中で培養した培養物を添加することにより該乳酸菌を接種するとともに、同蒸し米に麹菌(種麹)を接種することにより製麹したものである。第2の米麹は、ナイシン生産性乳酸菌にとっての栄養成分を含む水を米の浸漬液として浸漬させた米を蒸煮した蒸し米に、ナイシン生産性乳酸菌及び麹菌(種麹)を接種することにより製麹したものである。この第2の米麹は、例えば特開2001−224359号公報に開示された製造方法に従って製造される。なお、これら第1及び第2の米麹に接種されるナイシン生産性乳酸菌の接種量としては、接種直後の蒸し米中に含まれる該乳酸菌が検出可能な量(1.0×10個/g以上)であるのが好ましい。
【0012】
これら第1及び第2の米麹は、前記蒸し米に麹菌を接種した後、好気的な条件下で15〜35℃、好ましくは30℃付近の比較的高温で発酵させることにより、該蒸し米に麹菌を増殖させたものである。さらに、これら米麹は、接種したナイシン生産性乳酸菌が生存することにより発生するアンタゴニズム(拮抗作用)及び該乳酸菌が生産するナイシンの作用により、製麹時に繁殖しやすいバチルス属細菌等の有害細菌による汚染を効果的に阻止したバイオプリザベーション(biopreservation)が施されたものである。また、これら米麹の使用に関しては、そのまま食品素材に添加する以外にも、水や食塩等の調味料と混合したものを調製してから用いることもできる。
【0013】
前記ナイシン生産性乳酸菌としては、例えばラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)IFO12007や同ATCC11454等が挙げられる。これらナイシン生産性乳酸菌は、15〜37℃での増殖能及びナイシン生産能が高い中温性の乳酸球菌であり、それら増殖能及びナイシン生産能は10℃以下の低温では著しく低く、5℃以下ではほとんどない。このナイシン生産性乳酸菌を増殖させるための栄養成分としては、単糖やオリゴ糖、各種ビタミンやミネラル等の微生物(特にナイシン生産性乳酸菌)の増殖に適したものが用いられる。この栄養成分を含む素材としては、米糠、酒粕、大豆、トウモロコシ、麹、味噌、ペプトン、酵母抽出物等が挙げられ、該素材(1種類のみであっても、複数種類混合して用いてもよい)に水を加えたもの、好ましくは水を加えた後に加熱したものが上記所定の培地又は米の浸漬液として用いられる。
【0014】
なお、上記培養物は、前記培地中にナイシン生産性乳酸菌を接種して該乳酸菌が検出可能(1.0×10個/g以上)となるまで培養したものである。また、この培養物としては、前記蒸煮後に冷ました蒸し米に添加したときに、該蒸し米中に含まれるナイシン生産性乳酸菌が検出可能(1.0×10個/g以上)となる菌体数まで培養したものであるのが最も好ましい。
【0015】
前記ナイシンは、バチルス属細菌や乳酸菌等のグラム陽性細菌全般に対して強い殺菌作用を持つバクテリオシンの1種である。なお、このナイシンは、大腸菌等のグラム陰性細菌に対して同様の作用を持たない。
【0016】
前記低温性乳酸菌は、0〜10℃の低温で優れた増殖能を持ち、さらにその増殖とともに乳酸や酢酸等の有機酸を多量に生産するホモ発酵型の乳酸菌であることが好ましい。この低温性乳酸菌としては、ラクトバチルス・サケやラクトバチルス・カルバタス(Lactobacillus curvatus)等が挙げられるが、製品(乳酸発酵食品)の呈味性が高いことから、ラクトバチルス・サケが最も好適に用いられる。これら低温性乳酸菌は、グラム陽性の乳酸桿菌である。この低温性乳酸菌の接種量としては、製品化までの発酵熟成期間を短縮するために、該乳酸菌及び米麹が添加された部位(発酵部)中に1.0×10個/g以上存在する量、即ち接種直後の時点で食品検査により検出可能な量である。
【0017】
前記発酵熟成は、食品素材に米麹の添加と低温性乳酸菌の接種とを行った後の工程であり、好ましくは嫌気的な条件下で行われる。この発酵熟成は、前記食品素材及び米麹に含まれる各種栄養分、及び前記米麹に含まれる各種酵素の作用により生産される栄養分を前記低温性乳酸菌の増殖に利用させる工程である。そのため、この発酵熟成は、前記米麹に付着したナイシン生産性乳酸菌の増殖を抑制するため、0〜10℃、好ましくは4〜6℃の低温で行われる。これにより前記低温性乳酸菌は、ナイシン生産性乳酸菌に増殖を阻害されることなく速やかに増殖して乳酸や酢酸等の有機酸を多量に生産し、低温でも増殖する大腸菌群等のグラム陰性細菌を速やかに死滅させる。これにより、前記低温性乳酸菌は独占的な細菌叢を速やかに形成して有害細菌による汚染を阻止し、また良好な酸味を醸成して製品の呈味性を整え、製品化までの発酵熟成期間を短縮する。なお、製品の塩分濃度は、前記低温性乳酸菌の活動に悪影響を与えないようにするために7.5重量%以下にする必要がある。
【0018】
次に、上記乳酸発酵食品の製造方法及び作用について説明する。
この乳酸発酵食品は、図1(a)に示される第1の製造方法、又は図1(b)に示される第2の製造方法のいずれかに従って製造される。第1の製造方法は、食品素材に対する米麹の添加と低温性乳酸菌の接種とを同時に行い、その直後から0〜10℃の低温で発酵熟成させるものである。第2の製造方法は、食品素材に対し、まず低温性乳酸菌を接種して0〜10℃の低温で所定期間下漬けを行った後、米麹を添加してさらに0〜10℃の低温で発酵熟成(本漬け)を行うものである。
【0019】
これら第1及び第2の製造方法では、前記米麹を添加する前に製麹が完了するように米麹を調製する。この製麹を行う際には、まず、前記栄養成分を含む培地でナイシン生産性乳酸菌を培養し、その培養物を添加した蒸し米(ナイシン生産性乳酸菌が接種されている)、又は前記栄養成分を含む浸漬液に米を浸漬し、該栄養成分を含浸させた米を蒸煮した後にナイシン生産性乳酸菌を接種した蒸し米を調製する。次に、この蒸し米に、麹菌を接種して十分に混合した後、好気的条件下で15〜35℃の温度で所定期間培養する。
【0020】
このとき、前記ナイシン生産性乳酸菌は、前記培養(製麹)において終始生存し、上記アンタゴニズム(拮抗作用)とナイシンの殺菌作用とにより、主に製麹環境に由来するグラム陽性細菌(バチルス属細菌)の増殖を抑えつつ死滅させる。また、前記麹菌は、前記培養の全期間を通して、前記蒸し米中に含まれる多糖類や各種栄養分を利用しながら増殖するとともに、前記発酵熟成に必要なアミラーゼやプロテアーゼ等の各種酵素を生産し、それらを米麹中に蓄積させる。
【0021】
さて、図1(a)に示すように、第1の製造方法では、適当なサイズにカットした食品素材に前記米麹を添加するとともに低温性乳酸菌を接種した後、好ましくは嫌気的条件下において、0〜10℃の低温に保持したまま所定期間発酵熟成させる。このとき、前記低温性乳酸菌は、前記米麹に付着したナイシン生産性乳酸菌よりもその代謝及び増殖に有利な温度環境に置かれていることから、米麹及び食品素材中の各種栄養分並びに米麹中の酵素作用により生産される栄養分を利用して急速に増殖するとともに多量の有機酸を生産してpHを急激に低下させる。これにより、食品素材等に由来し低温でも増殖する大腸菌群等のグラム陰性細菌は速やかに死滅し、また前記米麹に含有されていた多量のナイシン生産性乳酸菌も死滅する。その結果、この発酵熟成開始後、前記低温性乳酸菌による独占的な細菌叢が速やかに形成され、有害細菌による汚染が阻止されるとともに乳酸発酵による酸味が付与され、また前記米麹に含まれる各種酵素作用により糖質等による甘味とアミノ酸等による旨味が引き出される。
【0022】
図1(b)に示すように、第2の製造方法では、まず、適当なサイズにカットした食品素材に予め低温性乳酸菌を接種して、嫌気的条件下で0〜10℃の低温に保持したまま所定期間下漬けを行うことにより、前記低温性乳酸菌を増殖させ、活動を活性化させる。なお、この下漬けは、通常、食品素材(特に野菜)に食塩を添加して味付けするとともに、食品素材に余剰に含まれる水分を減少させるために行われる。次に、前記米麹を添加してそのままの温度条件下、好ましくは嫌気的条件下で発酵熟成させることにより、上記第1の製造方法と同様に乳酸発酵食品が製造される。なお、この第2の製造方法において、低温性乳酸菌を接種する際の食品素材の塩分濃度は、該乳酸菌の活動に悪影響を与えないようにするために、7.5重量%以下にする必要がある。
【0023】
これら第1及び第2の製造方法により製造された乳酸発酵食品は、前記米麹が添加された部位のpHが4.5以下となった時点で食品検査を行う目安となり、米麹に由来するナイシン生産性乳酸菌が前記食品検査で検出されなくなった時点で出荷が可能となる。
【0024】
上記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の乳酸発酵食品の製造方法は、食品素材に米麹の添加と低温性乳酸菌の接種とを同時又は異なるタイミングで行った後、0〜10℃で発酵熟成を行うものである。なお、前記米麹は、ナイシン生産性乳酸菌によるバイオプリザベーションが施されたものであり、ナイシン生産性乳酸菌以外のグラム陽性細菌全般による汚染を効果的に阻止したものである。
【0025】
このため、この乳酸発酵食品の製造方法では、主に米麹から移行し、且つ最終製品において死滅させることが困難であるバチルス属細菌による汚染を効果的に阻止した乳酸発酵食品を提供することができる。また、前記発酵熟成は、低温性乳酸菌を接種して0〜10℃の低温で行うように構成されていることから、前記米麹から移行したナイシン生産性乳酸菌の増殖は抑制され、接種した低温性乳酸菌による乳酸発酵が速やかに行われる。これにより、この製造方法では、食品素材等に由来し、低温でも増殖する大腸菌群等のグラム陰性細菌を速やかに死滅させることができる。また、自然発酵に頼って行われていた前記従来の製法と比較して、低温性乳酸菌による乳酸発酵が極めて迅速且つ確実に進行するため、短期間で安定した品質の製品を製造することができる。加えて、米麹に加熱等の殺菌処理を施す必要がないため、米麹の色や風味、熟成に関与する各種酵素の活性を損ねることがなく、酵素製剤や人工調味料等を使用せずとも高品質な製品を得ることができる。
【0026】
・ 実施形態の乳酸発酵食品の第2の製造方法は、食品素材に低温性乳酸菌を接種して0〜10℃で下漬けを行った後、米麹を添加してさらに0〜10℃で発酵熟成(本漬け)を行うものである。このため、この乳酸発酵食品の製造方法は、下漬け工程で予め低温性乳酸菌を増殖させ、活性化させるように構成されていることから、第1の製造方法と比較して、発酵熟成中の乳酸発酵がより迅速に進行する。従って、この第2の製造方法によれば、グラム陰性細菌等の腐敗細菌及びナイシン生産性乳酸菌をより速やかに死滅させ、短期間の発酵熟成で高い品質の製品を製造することが容易となる。
【0027】
・ 実施形態の乳酸発酵食品の製造方法は、低温性乳酸菌としてラクトバチルス・サケを用いることにより、0〜10℃の低温で速やかに乳酸発酵させることができることから、低温でも増殖する大腸菌群等のグラム陰性細菌に対しても強い増殖阻止効果が得られる。さらにこのとき、味や風味といった呈味性に関しても良好なものとなる。
【0028】
【実施例】
以下、前記実施形態を具体化した実施例及び比較例について説明する。
(試験例1)
有害細菌による汚染がなく良好な酸味の醸成された乳酸発酵食品を製造するため、乳酸発酵させた蒸し米のバチルス属細菌に対する生育阻止効果を調べた。即ち、大豆抽出液を添加した米を蒸して製造した蒸し米にナイシン生産性乳酸菌であるラクトコッカス・ラクティスIFO12007又は低温性乳酸菌であるラクトバチルス・サケMMF−161(サンエイラクトMMF−161)を10CFU/gになるように接種し、30℃で24時間乳酸発酵させた。その後、バチルス・サブチルス(Bacillus subtillis)ATCC19659を10CFU/gになるように接種した。乳酸発酵前及びバチルス属細菌接種直後(表中では発酵前及び発酵後と記載)における乳酸菌数、バチルス属細菌数及び発酵部のpHを調べた。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 2004222542
表1に示すように、10CFU/gになるように接種したナイシン生産性乳酸菌及び低温性乳酸菌は、30℃で24時間乳酸発酵させることによりいずれも10CFU/gにまで増殖した。10CFU/gになるように接種したバチルス属細菌は、ナイシン生産性乳酸菌の生産したナイシンにより接種直後から速やかに10CFU/gにまで減少した。これに対し、低温性乳酸菌では、バチルス属細菌に対する生育阻止効果はほとんど見られなかった。
【0030】
(試験例2)
上記試験例1のラクトコッカス・ラクティスで乳酸発酵させバチルス・サブチルスを接種した蒸し米に種麹(菱六SR−108)を0.1%添加し、30℃で42時間製麹して米麹を得た。製麹前後の米麹中の乳酸菌数、バチルス属細菌数及び発酵部のpHを表2に示す。
【0031】
【表2】
Figure 2004222542
表2に示すように、製麹前に10CFU/g生残していたバチルス属細菌は、製麹後には検出されなくなり、ナイシン生産性乳酸菌により完全に生育が阻止されたことが示された。一方、コントロール(乳酸菌未接種)では、製麹後のバチルス属細菌数は10CFU/gにまで増殖した。
【0032】
(試験例3)
上記試験例2のラクトコッカス・ラクティスを用いて製麹した米麹を使用して、麹漬けの素(飯米:水:米麹:食塩=59:30:10:1)を調製し、これに大腸菌(Escherichia coli)ATCC14948を10CFU/gになるように接種した。続いて、ラクトバチルス・サケMMF−161又は中温性乳酸菌であるラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)L−14を10CFU/gになるように接種した後、10℃で7日間発酵熟成させた。発酵熟成0日目及び7日目における総乳酸菌数(米麹に由来するラクトコッカス・ラクティス及び本試験で接種したラクトバチルス・サケ又はカゼイを合計した菌体数を表す)、乳酸桿菌数(ラクトバチルス・サケ又はカゼイの菌体数を表す)、大腸菌数及び発酵部のpHを調べた結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
Figure 2004222542
表3に示すように、発酵熟成0日目のコントロール(乳酸菌未接種)の麹漬けの素には、米麹に由来するナイシン生産性乳酸菌が総乳酸菌数として10CFU/g検出され、また中温性乳酸菌を接種したものでは、その中温性乳酸菌が乳酸桿菌数として10CFU/g検出された。これらの乳酸菌はいずれも10℃での増殖力が極めて弱く、7日間発酵熟成させても大腸菌の生育を阻止することができなかった。これに対し、低温性乳酸菌を接種したものでは、その低温性乳酸菌が乳酸桿菌数として10CFU/g検出され、10℃で7日間発酵熟成させることにより10CFU/gにまで増殖してpHを3.91にまで低下させ、大腸菌を検出不能になるまで死滅させた。従って、製麹工程でナイシン生産性乳酸菌を用い、発酵熟成工程で低温性乳酸菌を用いて低温にて発酵熟成させることにより、バチルス属細菌及び大腸菌群等の有害細菌による汚染を阻止し、乳酸発酵による良好な酸味が醸成された食品が短期間で製造され得ることが示された。またこのとき、発酵熟成0日目にナイシン生産性乳酸菌が低温性乳酸菌より多く生存していたが、7日間目にはナイシン生産性乳酸菌が検出されなくなり、10℃という低温で発酵熟成を行うことにより、両者の優勢が完全に逆転したことが確認された。
【0034】
(実施例1及び比較例1)
実施形態の第1の製造方法において、ラクトコッカス・ラクティスIFO12007を利用して製麹した米麹450g及び食品素材を混合した直後に、ラクトバチルス・サケMMF−161を10CFU/gになるように接種し、5℃で発酵熟成させて「いずし」を製造したものを実施例1とした。なお、前記食品素材は、冷水中で一晩脱塩した塩蔵ベニサケの切り身1kg、3%の食塩で下漬けした後に水切りしたダイコン及びニンジンの千切り1kg、並びに飯米1.5kgを混合したものである。また、ラクトバチルス・サケMMF−161を接種しないものをコントロールとしての比較例1とした。発酵熟成0,3,7,14,21,28日後のいずしの一部をサンプリングし、表4に示される各項目について調査した。結果を表4に示す。
【0035】
【表4】
Figure 2004222542
表4に示すように、実施例1の発酵熟成0日目において、米麹に由来するナイシン生産性乳酸菌と接種した低温性乳酸菌とが総乳酸菌数として10CFU/g検出され、低温性乳酸菌が乳酸桿菌数として10CFU/g検出された。しかしながら、発酵熟成7日目には、乳酸桿菌数が総乳酸菌数とほぼ同数の10CFU/gにまで達し、ナイシン生産性乳酸菌は検出されなくなったことが確認された。このとき、発酵部のpHが4.36まで低下するとともに、熟成3日目に10〜10CFU/g検出された一般細菌、グラム陰性細菌及び大腸菌群は検出されなくなった。また、14日間発酵熟成させたものを試食したところ、酸味と甘味のバランスが整い、風味も良好であり、その後28日まで経過しても一般細菌、グラム陰性細菌及び大腸菌群が増殖しないことも確認された。
【0036】
一方、低温性乳酸菌を接種しなかった比較例1では、発酵熟成28日目でも乳酸桿菌は検出されなかった。このとき、米麹に由来するナイシン生産性乳酸菌が総乳酸菌数として10CFU/g検出されたが、それらは増殖することができず、グラム陰性細菌及び大腸菌群の増殖を阻止することもできなかったことも確認された。また、28日経過してもpHは5.70までしか低下せず、良好に乳酸発酵した製品は得られなかった。
【0037】
(実施例2,3及び比較例2,3)
実施形態の第2の製造方法により「麹漬け大根」を製造した。即ち、大根2.5kgに対し75gの食塩を加えるとともに、低温性乳酸菌であるラクトバチルス・サケ(本発明者らが分離・同定したLb.sake LG−1株)を10CFU/gになるように接種し、5℃又は10℃で3日間下漬けした。次に、ラクトコッカス・ラクティスIFO12007を利用して製麹した米麹を使用した漬け床(米飯150g、米麹100g、上白糖100g、食塩10g)を添加して、5℃又は10℃で6日間発酵熟成(本漬け)させた。なお、前記下漬け及び発酵熟成において、5℃で漬けたものを実施例2、10℃で漬けたものを実施例3とした。また、ラクトバチルス・サケLG−1を接種しないものをコントロールとしての比較例2(5℃)及び比較例3(10℃)とした。下漬け0日目,3日目,発酵熟成6日目の大根部をサンプリングし、表5に示される各項目について調査した。結果を表5に示す。
【0038】
【表5】
Figure 2004222542
表5に示すように、低温性乳酸菌を10CFU/gになるように接種した実施例2,3からは、下漬け0日目で10CFU/gの乳酸菌が検出され、下漬け3日目には、5℃で10CFU/g、10℃で10CFU/gにまで増殖した。これに対し、低温性乳酸菌を接種しなかった比較例2,3では、下漬けの前後とも乳酸菌は検出されなかった。さらに、低温性乳酸菌を接種した実施例2,3では、発酵熟成6日目に総乳酸菌数、乳酸桿菌数共に10CFU/gにまで達し、ナイシン生産性乳酸菌は検出されなくなったことも確認された。このとき、発酵部のpHが4.3以下にまで低下し、一般細菌、グラム陰性細菌及び大腸菌群はいずれも検出されなくなった。これに対し、前記比較例2,3では、発酵熟成6日目に米麹に由来するナイシン生産性乳酸菌が総乳酸菌数として10CFU/g検出されたが、乳酸桿菌は検出されず、一般細菌、グラム陰性細菌及び大腸菌群の生育を阻止できなかった。また、大根部のpHも5.7程度までしか低下しなかった。
【0039】
(実施例4)
ラクトコッカス・ラクティスIFO12007を利用して製麹した米麹100gに飯米590g、水300g及び食塩10gを混合するとともに、ラクトバチルス・サケLG−1を10CFU/gになるように接種し、10℃で3日間発酵熟成させて「麹漬けの素」を調製した。この「麹漬けの素」400gを食品素材約1.2kgに添加し、5℃で発酵熟成させて「かぶらずし」を製造した。なお、前記食品素材は、蕪重量の5%相当量の食塩で蕪を10℃で3日間漬け込んだ後に水切りしたものに、魚肉重量の6%相当量の食塩で5℃で6日間塩漬け後に水洗したブリ肉の切り身を挟み込んだものである。10℃で3日間発酵熟成させた「麹漬けの素」及び10℃で3日間漬け込んだ蕪、及び発酵熟成0,7,14日後のかぶらずしをサンプリングし、表6に示される各項目について調査した。結果を表6に示す。
【0040】
【表6】
Figure 2004222542
表6に示すように、漬け込み3日後の蕪及び発酵熟成0日後のかぶらずしには、一般細菌、グラム陰性細菌及び大腸菌群が10〜10CFU/g検出された。しかしながら、「麹漬けの素」を添加して5℃で発酵熟成することにより、7日後には乳酸菌が増殖してpHが4.5以下まで低下させ、腐敗細菌(一般細菌、グラム陰性細菌及び大腸菌群)は全く検出されなくなった。即ち、5℃,1週間の発酵熟成で腐敗細菌による汚染がなく、良好な酸味が醸成された製品がほぼ出荷可能な状態となったことが確認された。
【0041】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
請求項1に記載の乳酸発酵食品の製造方法に用いられる麹漬けの素であって、前記米麹及び低温性乳酸菌を含有することを特徴とする麹漬けの素。請求項1に記載の乳酸発酵食品の製造方法に用いられる麹漬けの素であって、前記米麹及び低温性乳酸菌を含有するとともに、それらを混合してから0〜10℃で所定期間発酵熟成させたことを特徴とする麹漬けの素。このように構成した場合、腐敗細菌による汚染を容易かつ効果的に防止することができるとともに、短期間で良好に乳酸発酵した乳酸発酵食品を非常に手軽に製造することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1から請求項3に記載の発明の乳酸発酵食品の製造方法によれば、腐敗細菌による汚染を容易かつ効果的に防止することができるとともに、短期間で良好に乳酸発酵した乳酸発酵食品を製造することが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施形態の乳酸発酵食品の第1の製造方法の概略を示し、(b)は同じく乳酸発酵食品の第2の製造方法の概略を示す。

Claims (3)

  1. 食品素材に米麹を添加して発酵熟成を行う乳酸発酵食品の製造方法において、
    前記食品素材に米麹を添加するとともに低温性乳酸菌を接種して0〜10℃で発酵熟成を行うように構成され、
    前記米麹は、ナイシン生産性乳酸菌の培養物を添加することにより該乳酸菌が接種された蒸し米を製麹したもの、又は栄養成分を含む水に浸漬させた米を蒸煮した蒸し米にナイシン生産性乳酸菌を接種して製麹したものであることを特徴とする乳酸発酵食品の製造方法。
  2. 食品素材に米麹を添加して発酵熟成を行う乳酸発酵食品の製造方法において、
    前記食品素材に低温性乳酸菌を接種して0〜10℃で下漬けを行った後、前記米麹を添加して0〜10℃で発酵熟成を行うように構成され、
    前記米麹は、ナイシン生産性乳酸菌の培養物を添加することにより該乳酸菌が接種された蒸し米を製麹したもの、又は栄養成分を含む水に浸漬させた米を蒸煮した蒸し米にナイシン生産性乳酸菌を接種して製麹したものであることを特徴とする乳酸発酵食品の製造方法。
  3. 前記低温性乳酸菌としてラクトバチルス・サケ(Lactobacillus sake)を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乳酸発酵食品の製造方法。
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