JP2004219954A - 部品選別装置、部品選別方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数ユニットの構成部品の余寿命を推定し、適切な部品再使用のための部品の選別手段を提供し、環境負荷を低減する機器を提供する。
【解決手段】この部品選別装置は、故障データの入力、又は図示しない故障データベースからのデータ入力等を行う入力装置10と、選別結果の部品リストの表示など行う表示装置11と、選別処理過程における一次データの記憶、結果の記憶、故障データの記憶など行う記憶装置13と、製品のユニット構成部品の余寿命の推定、再使用可能部品の選別及び前記各装置の制御を司る処理装置12を備えて構成される。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品選別装置に関し、さらに詳しくは、再生部品の余寿命推定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境の悪化に伴って世界的に環境問題がクローズアップされている。そのような環境下で、各メーカは省エネルギーやリサイクルにより環境の悪化を食い止める努力を行っている。特に、リサイクルにより製品の使用部品を再使用する傾向が強まってきている。
特開平10−34122号公報には、商品リサイクルシステムにおける部品選別方法について開示されている。それによると、商品の品質情報が蓄積され、市場品質情報を形成し、この市場品質情報をワイブル解析ステップで各部品ごとにワイブル解析し、故障の型や統計的な耐用寿命などを得る。一方、技術的調査ステップで、商品に対する技術的な情報を収集する。これら統計的な耐用寿命や技術的な情報などをもとに、耐用寿命決定ステップでは各部品の耐用寿命を決定する。また回収された商品は分解され、余寿命予測ステップで、回収した商品の品質情報および部品の耐用寿命を用い、分解した各部品の余寿命を予測するとしている。
しかし、分解した部品毎に耐用寿命を求めているため、同一部品の使用部位の違いによる使われ方の違いからの耐用寿命が求められない。つまり、本公報では対象とする同一ユニットが複数組み込まれた製品でのユニット構成部品の寿命を適切に求めることが出来ない。従って、余寿命も部位の違いを吸収するために短く取られていることが考えられる。また再使用部品を選定する場合、余寿命が短めに予測されると、本来再使用できる部品まで再使用不可になり、再使用量の低減、使用材料の増加、環境負荷の増加につながる。
【特許文献1】特開平10−34122号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
循環型社会の実現のためには、製品の回収、部品の再生、再使用が重要な課題である。回収された製品の部品がさらにワンサイクル使えるかどうかの判断基準のひとつに余寿命がある。回収時からさらにどのくらいの使用量使うことができるか分かれば、ワンサイクル分の製品寿命と比較することにより、その部品が再使用可能か否かの判断ができる。
従来、余寿命予測は市場での保守情報から部品の故障データを用いて統計的手法で部品の寿命を求め、回収時の使用量を引いて余寿命を推定していた。しかし、これは、回収部品が同じ機種の同じ部位に組み込まれ、製品内の同一環境にあることが前提と考えられる。ところで、複写機などでは同一ユニットが複数組み込まれている。例として、多段の給紙トレイが上げられる。各段のユニットは同一であるため、製品への組み込み段階で初めてどの段に収まるか決まる。回収後の部品を再使用したユニットも同様に製品に組み込むまではどの段になるかは不明である。つまり、再使用前と後では部品の使用環境が同じである保証は無い。つまり、同じ部品でも使われ方が違うと寿命は違ってくる。そのため、従来の同一環境での再使用を考えた余寿命予測は、複数ユニットの構成部品の再生、再使用のための寿命予測には適切ではなかった。
本発明は、かかる課題に鑑み、複数ユニットの構成部品の余寿命を推定し、適切な部品再使用のための部品の選別手段を提供し、環境負荷を低減する機器を提供することを目的する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、同一ユニット若しくは部品が複数組み込まれた製品の回収時に、前記製品のユニット構成部品の中から再使用可能部品を選別して表示する部品選別装置であって、前記製品の故障データの入力又は故障データベースからのデータ入力を行う入力装置と、選別結果の部品リストの表示を行う表示装置と、選別処理過程における一次データ、選別結果及び故障データを記憶する記憶装置と、前記製品のユニット構成部品の余寿命の推定、再使用可能部品の選別及び前記各装置の制御を司る処理装置と、を備え、前記処理装置は、前記入力装置により入力された製品の故障データから同一部品の寿命を部位毎に推定する部品寿命推定手段と、該部品寿命推定手段により推定された寿命と回収時のユニット若しくは部品の使用量とから、部品の余寿命を推定する余寿命推定手段と、部品を再使用する部位を変更し、該変更部位に適した余寿命に換算し、該換算された余寿命が商品の品質保証期間以上になる場合に再使用する部品として選別して前記表示装置に表示する部品選別手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の特徴は、故障データから当該製品の余寿命を推定し、推定された各部品の余寿命から、どの部位に再使用すれば余寿命が商品の品質保証期間以上になるかを換算して部品を選定するところにある。従って、同じ部品でも使用されている部位により余寿命が異なるため、換算した結果、余寿命が長い部品は使用頻度が高い部位に再使用され、余寿命が短い部品は使用頻度が低い部位に再使用される。このようにすることにより、製品として保証する品質保証期間をクリアすることができる。
かかる発明によれば、推定された各部品の余寿命から、どの部位に再使用すれば余寿命が商品の品質保証期間以上になるかを換算して部品を選定するので、再使用する部品のリサイクル率を高めることができる。
【0005】
請求項2は、前記製品の故障データは、少なくとも交換部品の同一部品単位に識別されている部品番号、同一部品の組み込み箇所を識別する部位記号、故障交換か保全交換かを示す交換理由及び部品の使用量から構成され、前記処理装置は、前記故障データを使用して統計的手法により部品を部位別に分けて寿命推定を行うことを特徴とする。
1つの製品には同じ部品が複数使用されることが多い。特に最近は製品原価のコストダウンと製造管理費の低減のために共通部品を多く使用する傾向にある。そして、それらの部品の管理は部品番号により管理される。当然、同じ部品は同じ部品番号で管理される。しかし、製品が故障した場合は部品番号だけで管理すると、余寿命を換算する際に正確なデータを得ることができない。そこで本発明では、故障データとして部品番号の他に、製品のどの部位に使用されていたかを判断できるように部位記号を設け、更に交換の理由、部品の使用量をデータの構成とする。
かかる発明によれば、故障データの構成を部位記号、交換理由及び部品の使用量とすることにより、余寿命を正確に推定することができ、再使用する部位を正確に判断することができる。
【0006】
請求項3は、前記処理装置は、製品の組立ラインにおいて再使用する部品を組み込む部位を部品毎に指示することができない場合、前記部品寿命推定手段により部位毎に分けられた寿命のうち、最短の寿命を有する部品の寿命を製品の寿命とすることを特徴とする。
再使用において部位を交換することにより、より多くの部品が再使用できる。しかし、組立ラインでは、組立スペース、部品段取り、組立装置などの都合により部位交換のための指示が適切に出せない場合もある。その場合、どの回収部品の部位が、どの部位に再使用されるかは分からないため、品質に重点を置かざるをえない。そこで部位毎に寿命を推測しているので、層別した部位の中で一番短い寿命の部位をもってその部品の寿命と決めることで、部位毎に寿命が大きく違っていても品質を安全側に確保することができる。
かかる発明によれば、製品の組立ラインにおいて再使用する部品を組み込む部位を部品毎に指示することができない場合、層別した部位の中で一番短い寿命の部位をもってその部品の寿命と決めるので、製品の品質を安全側に確保することができる。
請求項4は、前記処理装置は、製品の回収から分解における作業の流れが複数の拠点で行われ、再使用の可能性が低い部品を選別する場合、前記部品寿命推定手段により部位毎に分けられた寿命のうち、拠点間の物流量が最小になるように一番長い寿命を用いて算出して前記再使用可能性の低い部品を物流経路から除くことを特徴とする。
部品の再使用量を増やすことは、環境負荷の低減につながるが、ライフサイクルアセスメントを考えた場合、回収品の物流においても環境負荷を低減できる。しかし、回収品が収集される場所と、対象ユニット・部品が分解、再生処理、再使用される場所は同一でない場合が多い。再使用可能性の低いユニット、部品、製品であれば、回収場所から直接再資源化工場に送り、分解再生工場へ送る物流の手間を減らし、再使用可能性のあるものだけを輸送することで、再使用部品に対しての環境負荷の低減が期待できる。そのためには、再使用可能性の低い部品を選別する方法として、部位で層別した寿命のうち一番長い寿命を用いて選別する。
かかる発明によれば、製品の回収から分解における作業の流れが複数の拠点で行われ、再使用の可能性が低い部品を選別する場合、一番長い寿命を用いて算出するので、再使用部品に対しての環境負荷を低減することができる。
【0007】
請求項5は、前記部品選別手段における部位に適した余寿命に換算する処理は、回収時までの累積故障率を組み込まれていた部位の不信頼度曲線の回収時の使用量から求め、再使用時に組み込む部位の不信頼度曲線において、前記回収時までの累積故障率から、寿命と定義した累積故障率までの使用量を余寿命と換算することを特徴とする。
部品が使用されていた部位からその部品の余寿命を換算する場合、その部品が持っている寿命は使用量の増加に従って累積故障率も増加する。しかし、同じ部品でも使用部位により寿命の勾配が異なる。従って、所定の累積故障率で判断した場合、そこまでの使用量と実際に使用した回収時の使用量との差が余寿命となる。
かかる発明によれば、回収時までの累積故障率から、寿命と定義した累積故障率までの使用量を余寿命と換算するので、部品の使用された部位毎に正確な余寿命を換算することができる。
請求項6は、前記製品が画像形成装置で、前記同一ユニットが給紙部である場合、前記部品寿命推定手段は、同一部品の部位毎の寿命推定を更に月平均の使用量及び機器の複写速度により推定することにより、該推定のばらつきが少なくなるように層別を行うと共に、前記部品選別手段は、前記層別を含め余寿命が品質保証期間より長くなるように部品の部位、層別された使用条件を変更するように処理することを特徴とする。
例えば、製品が複写機やプリンタといった画像形成装置で、その同一ユニットが給紙部の場合、現実的には給紙部の部位ごとの寿命推定は、月平均の使用量、複写速度で推定することが好ましい。そして、そのように推定した寿命から余寿命を換算する場合は、製品の品質保証期間より長くなるように部品の部位、層別された使用条件を変更すべきである。
かかる発明によれば、部品寿命推定手段は部品の寿命を月平均の使用量、複写速度で推定し、部品選別手段は推定した寿命から余寿命を換算する際に、製品の品質保証期間より長くなるように部品の部位、層別された使用条件を変更するので、具体的な製品毎の余寿命を更に正確に換算することができる。
【0008】
請求項7は、請求項1と同様の作用効果を奏する。
請求項8は、請求項2と同様の作用効果を奏する。
請求項9は、請求項3と同様の作用効果を奏する。
請求項10は、請求項4と同様の作用効果を奏する。
請求項11は、請求項5と同様の作用効果を奏する。
請求項12は、請求項6と同様の作用効果を奏する。
請求項13は、請求項7乃至12の何れか一項に記載の部品選別方法をコンピュータで実行可能な形式にプログラミングしたことを特徴とする。
かかる発明によれば、本発明の部品選別方法をコンピュータが制御可能なOSに従ってプログラミングすることにより、そのOSを備えたコンピュータであれば同じ処理方法により制御することができる。
請求項14は、請求項13に記載のプログラムをコンピュータで読み取り可能な形式に記録したことを特徴とする。
かかる発明によれば、そのプログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録媒体に記録することにより、この記録媒体を持ち運ぶことにより何処でもプログラムを稼動することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は複写機の概略構成図である。本複写機は、現行の画像情報を読み取るスキャナ部100と、転写紙Pに画像を形成する画像形成部200と、この画像形成部200に転写紙Pを供給する給紙部300とを備えて構成される。また、複写機内の各装置の動作を制御する図示しない制御部も備えている。スキャナ部100は、図示しないコンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報を受光装置101で読み取り、読み取った画像情報を制御部に送る。また制御部は、スキャナ部100から受け取った画像情報に基づき、画像形成部200のレーザ書き込みユニット200A内に配設された図示しないレーザダイオードやポリゴンミラー等を制御する。そしてプロセスカートリッジ200Bの感光体ドラム1に向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体ドラム1の表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。また画像形成部200は、これらレーザ書き込みユニット200A、プロセスカートリッジ200Bの他、転写装置200C、定着装置200D、排紙装置200Eを備えている。さらに、回動軸214を中心に図中矢印方向に開閉可能なドア200F、回動軸215を中心に図中前後方向に開閉可能なドア200G、図示しない現像剤供給装置としてのトナー供給装置等も備えている。また給紙部300は、3つの給紙カセット301a、301b、301c、3つの給紙機構ユニット302a、302b、302c、3つの紙搬送ローラ対303a、303b、303c等を備えている。上記3つの給紙カセット301a〜cは、それぞれ転写紙Pを載置収容するものであり、複写機本体に対して図1の前後方向に着脱されるように構成されている。
また給紙機構ユニット302a〜cは、それぞれ給紙カセット301a〜cに載置されている転写紙Pを1枚だけ排出させ、紙搬送ローラ対303a〜c等で構成される紙搬送経路に送る。
【0010】
次に、3つの給紙機構ユニット302a〜cのうち、最上段の第一給紙機構ユニット302aについて図に基づいて説明する。図2は第一給紙機構ユニット302aの斜視図である。第一給紙機構ユニット302aには、給紙カセット301aに収容された転写紙Pに直接接触して、転写紙Pを画像形成部200に給紙する部品として、呼び出しコロ311a、給紙コロ312a、分離コロ313aが配設されている。呼び出しコロ311aは、給紙カセット301aに収容された転写紙Pのうち、最も上の紙を送り出すためのものである。給紙コロ312aは、呼び出しコロ311aで送り出された転写紙Pを画像形成部200に給紙するためのものである。また、分離コロ313aは、呼び出しコロ311aで転写紙Pが2枚以上重送して送り出されたときに、最も上の転写紙Pから、それ以外の転写紙を分離して紙の重送を防止するためのものである。
前記給紙コロ312aは軸314aを介して電磁クラッチ315aから駆動力が伝達されて回転する。軸314aは軸受316a等によりケース310aに支持されている。この軸314aにはギヤ317aが配設されており、アイドルギヤ318aを介して呼び出しコロ用ギヤ319aに駆動力を伝達し、呼び出しコロ311aを回転させる。また、電磁クラッチ315aには分離コロ駆動ギヤ320aが配設されており、従動ギヤ321a、第一軸322a、第二軸323a、トルクリミッタ324aを介して分離コロ313aを回転駆動する。なお、電磁クラッチ315aには図示しない駆動源から図示しないタイミングベルトを介して駆動力が伝達され、所定のタイミングでクラッチがONして駆動力を軸314a及び従動ギヤ321aに伝達する。さらに、電磁クラッチ315aに制御信号を送る図示しない信号線が、給紙部300本体と図示しない分離接続可能なコネクタで接続している。
上述した部品はケース310aに支持されて一つの給紙機構ユニット302aを構成している。この給紙機構ユニット302aは、取り付けネジ、信号線のコネクタ及び電磁クラッチ315aのタイミングベルト等を外すことによって、給紙部300本体から一体で取り外しできるようになっている。また上述した第一給紙機構ユニットと同様のユニットが第二給紙機構ユニット、第三給紙機構ユニットとして使われおり、例として示した複写機は同一ユニットを複数備えた構造になっている。
【0011】
図3は本発明の部品交換データの一例を示す図である。部品にはそれぞれ部品番号1が付けられている。部品番号は、部品として一意をあらわしており、この例では部品番号は311である。上記の第一、第二、第三給紙機構ユニットそれぞれで使われている呼び出しコロは同じ部品番号となる。呼び出しコロは第一、第二、第三給紙機構ユニットで使われており、内部環境、使われ方が違うので寿命もそれぞれのユニットで変わって来る。部位記号2は例えば上記ユニットに対しては、第一、第二、第三給紙機構ユニットを順にA、B、Cとする。呼び出しコロの部品番号を311とすれば、市場での部品交換情報は図3のようになる。交換理由3の内容は、故障での交換、定期メンテメンテナンスでの保全交換、人為的ミスによる損傷での交換、接続部品の故障が伝播しての交換など考えられる。上のいずれも大きく分けると故障交換かセンサード交換に分けられる。センサードは寿命データにおいて本来の寿命があるまま交換されたと考えられる場合である。また、部品の使用量4を各部品単位に記録しておく。
【0012】
図4は本発明の一実施形態による部品選別装置の全体構成を示す図である。この部品選別装置は、故障データの入力、又は図示しない故障データベースからのデータ入力等を行う入力装置10と、選別結果の部品リストの表示など行う表示装置11と、選別処理過程における一次データの記憶、結果の記憶、故障データの記憶など行う記憶装置13と、製品のユニット構成部品の余寿命の推定、再使用可能部品の選別及び前記各装置の制御を司る処理装置12を備えて構成される。
寿命の推定を統計手法で行う場合、市場での寿命データはランダム打切のモデルとなり、その場合累積ハザード解析が適している。特定の部品番号の市場データに対し部位記号で層別して累積ハザード解析により寿命分布を推定した例を図5に示す。寿命曲線はワイブル関数を当てはめている。複写機の交換部品の多くを上記手順によりワイブル関数のほかに正規分布など当てはめた結果、ワイブルが最も良く多くの部品に当てはまることが分かっている。図5のグラフは累積ハザード紙をイメージしているので、両対数の軸となり寿命曲線は直線で表されている。横軸は使用量、縦軸は累積故障率である。使用量は、日数、稼動時間、回転回数、通紙枚数等であり部品毎に寿命に大きく寄与する単位を選ぶ。そして寿命分布からは決められた故障率に達する時点を寿命とする。例えば、全体の10%が故障した時点を寿命とするなら、層別したA、B、Cの寿命はそれぞれLa、Lb、Lcとなる。
そして余寿命は、その部品の寿命(La、Lb、Lc)と回収時の使用量とから決める。回収した部品を特別な再生処置を行わずそのまま再使用する場合、部品の寿命から回収時の使用量を引いたものが余寿命と考えられる。図5では、部位Cの部品が図示している使用量(b)で回収された場合、その部品の余寿命(c)が、部品寿命Lc(a)から回収時の使用量(b)を引いた量で決まることを示している。つまり、(c)=(a)−(b)となる。
【0013】
図6は、部位の変更による部品選別の例を表す図である。横軸は使用量、縦軸は累積故障率であり、Laは回収品1232を部位Aに再使用した場合の余寿命、Lbは回収品1232を部位Cに再使用した場合の余寿命である。回収された部品の余寿命がワンモアサイクルで保証する製品の保証期間より長いなら再使用可能と選別できる。従って、図6においては、部品番号1232の部位Aの回収部品の余寿命がLaであり、これが、再使用で定めた品質保証期間(時間、回数など)Lbより短いので再使用は出来ないと判別することを示している。しかし、部位Aの部品は、部位Cの部品と仕様は同じものであるので交換できる。図6に示すように、部位により寿命が違うことから、部位Cのような劣化が遅く長寿命の部分に部位Aを再使用として組み込むと、回収(再使用)時点からの寿命の傾きは部位Cのようになると考えられ、部位Cでの累積故障率から決定した余寿命Lcは、再使用で定めた機器の品質保証期間Lbより長いので再使用可能部品と判別できる。このように、同一部品でも部位の違いにより寿命が違うことから、再使用時に部位を入れ替えることにより、再使用可能な部品を増やすことができる。
部位毎の寿命を推定するための部品番号の管理方法としては、図3に示すように、従来の部品番号1に加えて新たに部位記号2を設けるのが良い。部品番号1は、設計、製造、サポート、販売を通して使われている体系であり、この体系を大きく変えるのは望ましくない。部品を一意に特定するために、部位が変われば部品番号も変えるような体系にすると、同一部品でも複数の部品番号を持つことにより、製造、販売において特に混乱が考えられる。同一の部品であることを部品番号1で管理し、組み込み箇所が違うことを部位記号2を新たに設けて管理するのが適切である。部位記号2の付け方としては、図3に示すように2桁の英数字が適切である。部位が複数無い部品については「00」を割り当てるなどすれば、部位記号2からその部品の使われ方も推測できる。
このように、再使用において部位を交換することにより、より多くの部品が再使用できる。しかし、組立ラインでは、組立スペース、部品段取り、組立装置などの都合により部位交換のための指示が適切に出せない場合もある。その場合、どの回収部品の部位が、どの部位に再使用されるかは分からないため、品質に重点を置く必要がある。つまり部位毎に寿命を推測していれば、層別した部位の中で一番短い寿命の部位をもって、その部品の寿命と決めることで部位毎に寿命が大きく違っていても品質を安全側に確保できる。
【0014】
また部品の再使用量を増やすことは、環境負荷の低減につながるが、LCA(ライフサイクルアセスメント)を考えた場合、回収品の物流においても環境負荷を低減できる。回収品が収集される場所と、対象ユニット・部品が分解、再生処理、再使用される場所は同一でない場合が多い、再使用できないと判断されたユニット、部品は再資源化工場に運ばれる。また再使用可能性の低いユニット、部品、製品であれば、回収場所から直接再資源化工場に送り、分解再生工場へ送る物流の手間を減らし、再使用可能性のあるものだけを輸送することで、再使用部品に対しての環境負荷の低減が期待できる。そのためには、再使用可能性の低い部品を選別する方法として、部位で層別した寿命のうち一番長い寿命を用いて選別する。図5に示す長寿命の部位Aの部品でも再使用の可能性が低いなら、部位B、Cはまず見込みが無い。部位を分けていないと、ばらつきが同じ場合は部位Bに相当する寿命が算出され、再使用可能性のある部品もかなり含まれることになる。部位で層別したために、適切な寿命推定と部品選別を行うことができる。
本実施形態で対象としている複写機の場合、部品の寿命は部位による層別以外にも、方法がある。一例として、月平均の使用枚数の層別と故障率の関係の高い部品の場合、上記実施形態に加えて、月平均の使用枚数でも寿命推定結果を分類することで、より適切な再使用の部品選別が期待できる。
【0015】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1、7の発明によれば、推定された各部品の余寿命から、どの部位に再使用すれば余寿命が商品の品質保証期間以上になるかを換算して部品を選定するので、再使用する部品のリサイクル率を高めることができる。
また請求項2、8では、故障データの構成を部位記号、交換理由及び部品の使用量とすることにより、余寿命を正確に推定することができ、再使用する部位を正確に判断することができる。
また請求項3、9では、製品の組立ラインにおいて再使用する部品を組み込む部位を部品毎に指示することができない場合、層別した部位の中で一番短い寿命の部位をもってその部品の寿命と決めるので、製品の品質を安全側に確保することができる。
また請求項4、10では、製品の回収から分解における作業の流れが複数の拠点で行われ、再使用の可能性が低い部品を選別する場合、一番長い寿命を用いて算出するので、再使用部品に対しての環境負荷を低減することができる。
また請求項5、11では、回収時までの累積故障率から、寿命と定義した累積故障率までの使用量を余寿命と換算するので、部品の使用された部位毎に正確な余寿命を換算することができる。
また請求項6、12では、部品寿命推定手段は部品の寿命を月平均の使用量、複写速度で推定し、部品選別手段は推定した寿命から余寿命を換算する際に、製品の品質保証期間より長くなるように部品の部位、層別された使用条件を変更するので、具体的な製品毎の余寿命を更に正確に換算することができる。
また請求項13では、本発明の部品選別方法をコンピュータが制御可能なOSに従ってプログラミングすることにより、そのOSを備えたコンピュータであれば同じ処理方法により制御することができる。
また請求項14では、そのプログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録媒体に記録することにより、この記録媒体を持ち運ぶことにより何処でもプログラムを稼動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複写機の概略構成図である。
【図2】第一給紙機構ユニット302aの斜視図である。
【図3】本発明の部品交換データの一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による部品選別装置の全体構成を示す図である。
【図5】本発明の特定の部品番号の市場データに対し部位記号で層別して累積ハザード解析により寿命分布を推定した例を示す図である。
【図6】本発明の部位の変更による部品選別の例を表す図である。
【符号の説明】
10 入力装置、11 表示装置、12 処理装置、13 記憶装置

Claims (14)

  1. 同一ユニット若しくは部品が複数組み込まれた製品の回収時に、前記製品のユニット構成部品の中から再使用可能部品を選別して表示する部品選別装置であって、
    前記製品の故障データの入力又は故障データベースからのデータ入力を行う入力装置と、選別結果の部品リストの表示を行う表示装置と、選別処理過程における一次データ、選別結果及び故障データを記憶する記憶装置と、前記製品のユニット構成部品の余寿命の推定、再使用可能部品の選別及び前記各装置の制御を司る処理装置と、を備え、
    前記処理装置は、前記入力装置により入力された製品の故障データから同一部品の寿命を部位毎に推定する部品寿命推定手段と、該部品寿命推定手段により推定された寿命と回収時のユニット若しくは部品の使用量とから、部品の余寿命を推定する余寿命推定手段と、部品を再使用する部位を変更し、該変更部位に適した余寿命に換算し、該換算された余寿命が商品の品質保証期間以上になる場合に再使用する部品として選別して前記表示装置に表示する部品選別手段と、を備えたことを特徴とする部品選別装置。
  2. 前記製品の故障データは、少なくとも交換部品の同一部品単位に識別されている部品番号、同一部品の組み込み箇所を識別する部位記号、故障交換か保全交換かを示す交換理由及び部品の使用量から構成され、前記処理装置は、前記故障データを使用して統計的手法により部品を部位別に分けて寿命推定を行うことを特徴とする請求項1に記載の部品選別装置。
  3. 前記処理装置は、製品の組立ラインにおいて再使用する部品を組み込む部位を部品毎に指示することができない場合、前記部品寿命推定手段により部位毎に分けられた寿命のうち、最短の寿命を有する部品の寿命を製品の寿命とすることを特徴とする請求項1に記載の部品選別装置。
  4. 前記処理装置は、製品の回収から分解における作業の流れが複数の拠点で行われ、再使用の可能性が低い部品を選別する場合、前記部品寿命推定手段により部位毎に分けられた寿命のうち、拠点間の物流量が最小になるように一番長い寿命を用いて算出して前記再使用可能性の低い部品を物流経路から除くことを特徴とする請求項1に記載の部品選別装置。
  5. 前記部品選別手段における部位に適した余寿命に換算する処理は、回収時までの累積故障率を組み込まれていた部位の不信頼度曲線の回収時の使用量から求め、再使用時に組み込む部位の不信頼度曲線において、前記回収時までの累積故障率から寿命と定義した累積故障率までの使用量を余寿命と換算することを特徴とする請求項1に記載の部品選別装置。
  6. 前記製品が画像形成装置で、前記同一ユニットが給紙部である場合、前記部品寿命推定手段は、同一部品の部位毎の寿命推定を更に月平均の使用量及び機器の複写速度により推定することにより、該推定のばらつきが少なくなるように層別を行うと共に、前記部品選別手段は、前記層別を含め余寿命が品質保証期間より長くなるように部品の部位、層別された使用条件を変更するように処理することを特徴とする請求項1に記載の部品選別装置。
  7. 同一ユニット若しくは部品が複数組み込まれた製品の回収時に、前記製品のユニット構成部品の中から再使用可能部品を選別して表示する部品選別方法であって、
    入力された製品の故障データから同一部品の寿命を部位毎に推定する部品寿命推定ステップと、該部品寿命推定ステップにより推定された寿命と回収時のユニット若しくは部品の使用量とから、部品の余寿命を推定する余寿命推定ステップと、部品を再使用する部位を変更し、該変更部位に適した余寿命に換算し、該換算された余寿命が商品の品質保証期間以上になる場合に再使用する部品として選別して表示装置に表示する部品選別ステップと、を備えたことを特徴とする部品選別方法。
  8. 前記製品の故障データは、少なくとも交換部品の同一部品単位に識別されている部品番号、同一部品の組み込み箇所を識別する部位記号、故障交換か保全交換かを示す交換理由及び部品の使用量から構成され、前記故障データを使用して統計的手法により部品を部位別に分けて寿命推定を行うことを特徴とする請求項7に記載の部品選別方法。
  9. 前記製品の組立ラインにおいて再使用する部品を組み込む部位を部品毎に指示することができない場合、前記部品寿命推定ステップにより部位毎に分けられた寿命のうち、最短の寿命を有する部品の寿命を製品の寿命とすることを特徴とする請求項7に記載の部品選別方法。
  10. 前記製品の回収から分解における作業の流れが複数の拠点で行われ、再使用の可能性が低い部品を選別する場合、前記部品寿命推定ステップにより部位毎に分けられた寿命のうち、拠点間の物流量が最小になるように一番長い寿命を用いて算出して前記再使用可能性の低い部品を物流経路から除くことを特徴とする請求項7に記載の部品選別方法。
  11. 前記部品選別ステップにおける部位に適した余寿命に換算する処理は、回収時までの累積故障率を組み込まれていた部位の不信頼度曲線の回収時の使用量から求め、再使用時に組み込む部位の不信頼度曲線において、前記回収時までの累積故障率から寿命と定義した累積故障率までの使用量を余寿命と換算することを特徴とする請求項7に記載の部品選別方法。
  12. 前記製品が画像形成装置で、前記同一ユニットが給紙部である場合、前記部品寿命推定ステップは、同一部品の部位毎の寿命推定を更に月平均の使用量及び機器の複写速度により推定することにより、該推定のばらつきが少なくなるように層別を行うと共に、前記部品選別ステップは、前記層別を含め余寿命が品質保証期間より長くなるように部品の部位、層別された使用条件を変更するように処理することを特徴とする請求項7に記載の部品選別方法。
  13. 請求項7乃至12の何れか一項に記載の部品選別方法をコンピュータで実行可能な形式にプログラミングしたことを特徴とするプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムをコンピュータで読み取り可能な形式に記録したことを特徴とする記録媒体。
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