JP2004219610A - レトロフォーカス型広角レンズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、絞りStと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とを備えている。第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた少なくとも1枚の凸メニスカスレンズ(レンズL1)と、物体側に凸面を向けた少なくとも2枚の凹メニスカスレンズ(レンズL2,L3)とを含み、それらメニスカスレンズが、最も中心厚の厚いレンズ(レンズL4)の物体側に配置されている。第2レンズ群G2は、凹レンズL8および両凸レンズL9で構成された接合レンズと、物体側に凹面を持った凹メニスカスレンズL10とを含んでいる。凹メニスカスレンズL10は、両凸レンズL9に対して空気を隔てて配置されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バックフォーカスが長く、特に中判一眼レフカメラに用いて好適なレトロフォーカス型広角レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、一眼レフカメラ用の広角レンズでは、バックフォーカスを十分に確保する必要があるため、物体側から負,正の群を配置し、絞りに対して前後非対称なレトロフォーカス型のレンズ構成を採用している。このようなレトロフォーカス型の広角レンズとしては、例えば以下の公報記載のものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−214526号公報
【特許文献2】
特開平7−261076号公報
【特許文献3】
特公昭61−46806号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レトロフォーカス型のレンズは、バックフォーカスを確保することには適しているが、その構成上前述のように絞りに対して非対称な構成にしているため、画角に関係する収差の補正、特に倍率色収差の補正が困難となる。一方近年では、デジタルカメラが普及しており、フィルムに代わるデジタルバックなどの装着時には、その受光特性からより良い倍率色収差の補正が要求される。上記各特許文献記載のレンズでは、この倍率色収差の補正の点で不十分な所がある。例えば上記特許文献1では、後群に特殊低分散ガラスを2枚用いることにより倍率色収差の補正を行っていると考えられるが、それでも補正が十分とは言えなかった。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、バックフォーカスが長く、特に倍率色収差を良好に補正することができ、例えば中判一眼レフカメラに用いて好適なレトロフォーカス型広角レンズを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によるレトロフォーカス型広角レンズは、物体側から順に、全体として負の屈折力を有する第1レンズ群と、絞りと、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、第1レンズ群および第2レンズ群が、それぞれ複数のレンズを有して構成されている。第1レンズ群は、複数のレンズとして、物体側に凸面を向けた少なくとも1枚の凸メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた少なくとも2枚の凹メニスカスレンズとを含み、それらメニスカスレンズが複数のレンズのうち最も中心厚の厚いレンズの物体側に配置されて構成されている。第2レンズ群は、複数のレンズとして、凹レンズおよび両凸レンズで構成された接合レンズと、物体側に凹面を持った凹メニスカスレンズとを含み、凹メニスカスレンズが両凸レンズに対して空気を隔てて配置されているものである。
【0007】
本発明によるレトロフォーカス型広角レンズでは、上記した構成にすることにより、バックフォーカスが長く、特に広角レンズに特有の倍率色収差の補正をし易くなる。
【0008】
ここで、本発明によるレトロフォーカス型広角レンズはさらに、以下の条件式(1)〜(4)を満足するように構成されていることが望ましい。これらの条件を満足することにより、より高い光学性能を得ることができる。条件式(1),(2)を満足することにより、主に、軸上色収差と倍率色収差(中間画角まで)の補正をし易くなる。条件式(3),(4)を満足することにより、最大画角における倍率色収差の補正をし易くなる。特にg線の倍率色収差がオーバーになることが補正される。
【0009】
νB−νA>25 ……(1)
νB>65 ……(2)
1.38<|φ17/R17|<1.65 ……(3)
1<R18/R17<1.08 ……(4)
ただし、式(1),(2)において、νAは、第2レンズ群の接合レンズにおける凹レンズのd線に対するアッベ数を示し、νBは、第2レンズ群の接合レンズにおける両凸レンズのd線に対するアッベ数を示す。式(3),(4)において、R17は、第2レンズ群の接合レンズにおける両凸レンズの後面の曲率半径を示し、R18は、第2レンズ群における凹メニスカスレンズの前面の曲率半径を示し、φ17は、第2レンズ群の接合レンズにおける両凸レンズの後面の有効径を示す。
【0010】
また、本発明によるレトロフォーカス型広角レンズにおいて、第2レンズ群は、複数のレンズとして、接合レンズにおける凹レンズの物体側に配置され、像側に凸面を向けた第1の凸メニスカスレンズと、第2レンズ群における凹メニスカスレンズの像側に配置され、像側に凸面を向けた第2の凸メニスカスレンズと、をさらに含んだ構成にしても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施の形態に係るレトロフォーカス型広角レンズの構成例を示している。この構成例は、後述の第1の数値実施例(図4)のレンズ構成に対応している。また、図2は、本実施の形態に係るレトロフォーカス型広角レンズの他の構成例を示している。図2の構成例は、後述の第2の数値実施例(図5)のレンズ構成に対応している。図3は、本実施の形態に係るレトロフォーカス型広角レンズのさらに他の構成例を示している。図3の構成例は、後述の第3の数値実施例(図6)のレンズ構成に対応している。なお、図1〜図3において、符号Riは、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側(結像側)に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目(i=1〜21)の面の曲率半径を示す。符号Diは、i番目の面とi+1番目の面との光軸Z1上の面間隔を示す。なお、各構成例共に基本的な構成は同じなので、以下では、図1に示したレトロフォーカス型広角レンズの構成を基本にして説明する。
【0013】
このレトロフォーカス型広角レンズは、例えば中判一眼レフカメラ用の広角レンズとして使用可能なものであり、例えば画角80度以上、Fナンバー3.5程度の性能を実現できるものである。このレトロフォーカス型広角レンズは、光軸Z1に沿って、物体側より順に、全体として負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、絞りStと、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群G2とを備えている。第1レンズ群G1および第2レンズ群G2は、それぞれ複数のレンズ(レンズL1〜L6およびレンズL7〜L11)を有している。
【0014】
このレトロフォーカス型広角レンズにおけるフォーカス調整は、リアフォーカス式で行うことができる。すなわち、例えば第2レンズ群G2を2群(前側第2レンズ群G2Aおよび後側第2レンズ群G2B)に分け、像面側の群(G2B)を光軸上で移動させることでフォーカス調整が行われるようになっている。
【0015】
第1レンズ群G1は、複数のレンズとして、物体側に凸面を向けた少なくとも1枚の凸メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた少なくとも2枚の凹メニスカスレンズとを含み、それらメニスカスレンズが、複数のレンズのうち最も中心厚の厚いレンズの物体側に配置されている。
【0016】
具体的には、図1の構成例において、最も中心厚の厚いレンズは、レンズL4となっている。このレンズL4の物体側に、上記凸メニスカスレンズとしてレンズL1が配置され、上記凹メニスカスレンズとしてレンズL2,L3が配置されている。中心厚の厚いレンズL4は、例えば像側に凸面を向けた凸メニスカスレンズとなっている。なお、この構成例では、レンズL1が凸メニスカスレンズとして最も物体側に配置されているが、凹メニスカスレンズを最も物体側に配置するようにしても良い。
【0017】
図1の構成例では、第1レンズ群G1における複数のレンズとして、さらに、レンズL5,L6を含んでいる。レンズL5,L6は、中心厚の厚いレンズL4の像側に配置されている。レンズL5は、例えば物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズとなっている。レンズL6は、例えば物体側に凸面を向けた凸メニスカスレンズとなっている。
【0018】
なお、図1の構成例では、レンズL4が第1レンズ群G1において最も厚いレンズとなっているが、他の位置のレンズが最も厚いレンズとなるような構成にしても良い。例えばレンズL6は、第1レンズ群G1において、レンズL4の次に厚いレンズとなっているが、このレンズL6をレンズL4よりも厚くしても良い。また例えば、レンズL4を複数に分割して、その分割された各レンズよりもレンズL6の方を厚くする構成などが考えられる。
【0019】
第2レンズ群G2は、複数のレンズとして、凹レンズL8および両凸レンズL9で構成された接合レンズと、物体側に凹面を持った凹メニスカスレンズL10とを含んでいる。凹メニスカスレンズL10は、両凸レンズL9に対して空気を隔てて配置されている。
【0020】
第2レンズ群G2は、複数のレンズとして、凹レンズL8の物体側に配置され、像側に凸面を向けた第1の凸メニスカスレンズL7と、凹メニスカスレンズL10の像側に配置され、像側に凸面を向けた第2の凸メニスカスレンズL11と、をさらに含んでいる。
【0021】
このレトロフォーカス型広角レンズは、以下の条件式(1)〜(4)を満足するように構成されていることが望ましい。ただし、式(1),(2)において、νAは、第2レンズ群G2における凹レンズL8のd線に対するアッベ数を示し、νBは、両凸レンズL9のd線に対するアッベ数を示す。式(3),(4)において、R17は、第2レンズ群G2における両凸レンズL9の後面の曲率半径を示し、R18は、凹メニスカスレンズL10の前面の曲率半径を示し、φ17は、両凸レンズL9の後面の有効径を示す。
【0022】
νB−νA>25 ……(1)
νB>65 ……(2)
1.38<|φ17/R17|<1.65 ……(3)
1<R18/R17<1.08 ……(4)
【0023】
より好ましくは、以下の条件式(5)〜(8)を満足することで、さらに良好な収差補正が可能となる。
νB−νA>35 ……(5)
νB>80 ……(6)
1.47<|φ17/R17|<1.58 ……(7)
1.01<R18/R17<1.03 ……(8)
【0024】
また、第2レンズ群G2における両凸レンズL9と凹メニスカスレンズL10との空気間隔d(D17)に関して、以下の条件式(9)を満たすことが望ましい。fは、全系の焦点距離を示す。
0<d/f<0.01 ……(9)
【0025】
さらに良好な収差補正のためには、以下の条件式(10)を満たすことが望ましい。
0<d/f<0.003 ……(10)
【0026】
次に、以上のように構成されたレトロフォーカス型広角レンズの作用および効果を説明する。
【0027】
このレトロフォーカス型広角レンズでは、第1レンズ群G1において、中心厚の厚いレンズを含めていることで、特にディストーションの補正がし易くなる。また、このレトロフォーカス型広角レンズでは、非球面を用いていないので、非球面加工の必要性が無く、製造性も優れている。
【0028】
条件式(1)と条件式(2)は、主に、色収差の補正のうち、軸上色収差と倍率色収差(中間画角まで)との補正上必要な条件である。条件式(1)の条件を満足しない場合は、特に第2レンズ群G2での色収差の補正量が不足となり、全系での軸上色収差と倍率色収差とのバランスを取ることが困難になる。また、条件式(2)の条件を満足しない場合は、特殊分散ガラスの使用ができなくなり、全系での倍率色収差、特にg線の色収差の補正が困難になる。
【0029】
条件式(3)と条件式(4)は、最大画角において、特にg線の倍率色収差がオーバーになるのを補正するために必要な条件である。
【0030】
条件式(3)の条件の下限を越えると、両凸レンズL9と凹メニスカスレンズL10との間の空気間隔D17で発生させている色収差の高次収差量が少なくなりすぎ、最大画角の倍率色収差、特にg線の色収差の補正が困難になる。一方、上限を越えると、空気間隔D17で発生させている高次収差の量が大きくなりすぎ、コマ収差の補正が困難となる。
【0031】
条件式(4)の条件の下限を越えると、空気間隔D17で発生させている色収差の高次収差量が少なくなりすぎ、最大画角の倍率色収差、特にg線の色収差の補正が困難になる。一方、上限を越えると、空気間隔D17で発生させている高次収差の量が大きくなりすぎ、コマ収差の補正が困難となる。
【0032】
なお、これらの条件式(1)〜(4)による作用効果は、上記条件式(5)〜(8)を満足することで、さらに良好なものとなる。
【0033】
また、このレトロフォーカス型広角レンズにおいて、第2レンズ群G2を前側第2レンズ群G2Aと後側第2レンズ群G2Bとの2群に分け、像面側の後側第2レンズ群G2Bを光軸上で移動させることにより、フォーカス調整を行うようにした場合には、全体繰り出しでフォーカス調整する方法と比べて近距離での撮影性能の向上と、オートフォーカス時に必要な繰り出しトルクが小さくて済む利点がある。
【0034】
このように、本実施の形態に係るレトロフォーカス型広角レンズによれば、各レンズ群G1,G2を上記したように構成し、上記各条件式を満足することにより、広角レンズに特有の倍率色収差の補正が可能となり、高い光学性能を得ることができる。これにより、バックフォーカスが長く、特に倍率色収差が良好に補正され、例えば中判一眼レフカメラ用の広角レンズとして好適なレトロフォーカス型広角レンズが実現できる。
【0035】
【実施例】
次に、本実施の形態に係るレトロフォーカス型広角レンズの具体的な数値実施例について説明する。以下では、第1〜第3の数値実施例(実施例1〜3)をまとめて説明する。図4〜図6は、それぞれ図1〜図3に示したレトロフォーカス型広角レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを示している。各実施例のレトロフォーカス型広角レンズは、いずれも第2レンズ群G2を前側第2レンズ群G2Aと後側第2レンズ群G2Bとの2群に分け、像面側の後側第2レンズ群G2Bを光軸上で移動させることにより、フォーカス調整を行うようになされている。
【0036】
各図に示したレンズデータにおける面番号Siの欄には、各実施例のレトロフォーカス型広角レンズについて、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目(i=1〜21)の面の番号を示している。曲率半径Riの欄には、図1〜図3で付した符号Riに対応させて、物体側からi番目の面の曲率半径の値を示す。面間隔Diの欄についても、図1〜図3で付した符号に対応させて、物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸上の間隔を示す。曲率半径Riおよび面間隔Diの値の単位はミリメートル(mm)である。Ndj,νdjの欄には、それぞれ、物体側からj番目(j=1〜11)のレンズ要素のd線(587.6nm)に対する屈折率およびアッベ数の値を示す。
【0037】
図4〜図6にはまた、諸データとして、全系の焦点距離f(mm)、Fナンバー(FNO.)、画角2ω(ω:半画角)、およびバックフォーカスfB(mm)の値を同時に示す。
【0038】
図7は、上述の条件式(1)〜(4)(ならびに条件式(5)〜(8))に対応する値を、各実施例についてまとめて示したものである。図7に示したように、各実施例の値が、条件式(1)〜(4)の範囲内となっている。特に、実施例1と実施例3については、条件式(5)〜(8)をも満足している。
【0039】
また、第2レンズ群G2における両凸レンズL9と凹メニスカスレンズL10との空気間隔d(D17)に関しては、図4〜図6のレンズデータから分かるように、各実施例について、上記条件式(9),(10)を満たしている。
【0040】
図8(A)〜(D)は、実施例1のレトロフォーカス型広角レンズにおける球面収差、非点収差、ディストーション(歪曲収差)、および倍率色収差を示している。各収差図には、d線を基準波長とした収差を示す。非点収差図において、実線はサジタル方向、破線はタンジェンシャル方向の収差を示す。
【0041】
同様に、実施例2についての諸収差を図9(A)〜(D)に、実施例3についての諸収差を図10(A)〜(D)に示す。
【0042】
以上の各レンズデータおよび各収差図から分かるように、各実施例について、画角80度以上、Fナンバー3.5程度を実現できている。また、各条件式が満たされ、特に倍率色収差が良好に補正されている。
【0043】
なお、本発明は、上記実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔および屈折率の値などは、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレトロフォーカス型広角レンズによれば、物体側から順に、全体として負の屈折力を有する第1レンズ群と、絞りと、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、第1レンズ群が、複数のレンズとして、物体側に凸面を向けた少なくとも1枚の凸メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた少なくとも2枚の凹メニスカスレンズとを含み、それらメニスカスレンズが複数のレンズのうち最も中心厚の厚いレンズの物体側に配置され、第2レンズ群が、複数のレンズとして、凹レンズおよび両凸レンズで構成された接合レンズと、物体側に凹面を持った凹メニスカスレンズとを含み、凹メニスカスレンズが両凸レンズに対して空気を隔てて配置されるように構成したので、バックフォーカスが長く、特に倍率色収差を良好に補正することができ、例えば中判一眼レフカメラに用いて好適な広角レンズを実現できる。
【0045】
特に、請求項2記載のレトロフォーカス型広角レンズによれば、第2レンズ群の接合レンズにおけるアッベ数に関して所定の条件式(1),(2)を満足すると共に、第2レンズ群の接合レンズにおける両凸レンズの後面と第2レンズ群における凹メニスカスレンズの前面とに関して所定の条件式(3),(4)を満足するようにしたので、特に、軸上色収差と倍率色収差とをさらに良好に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るレトロフォーカス型広角レンズの構成例を示すものであり、実施例1に対応するレンズ断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るレトロフォーカス型広角レンズの他の構成例を示すものであり、実施例2に対応するレンズ断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るレトロフォーカス型広角レンズのさらに他の構成例を示すものであり、実施例3に対応するレンズ断面図である。
【図4】実施例1に係るレトロフォーカス型広角レンズのレンズデータを示す図である。
【図5】実施例2に係るレトロフォーカス型広角レンズのレンズデータを示す図である。
【図6】実施例3に係るレトロフォーカス型広角レンズのレンズデータを示す図である。
【図7】各実施例に係るレトロフォーカス型広角レンズが満たす条件式の値を示す図である。
【図8】実施例1に係るレトロフォーカス型広角レンズの球面収差、非点収差、ディストーションおよび倍率色収差を示す収差図である。
【図9】実施例2に係るレトロフォーカス型広角レンズの球面収差、非点収差、ディストーションおよび倍率色収差を示す収差図である。
【図10】実施例3に係るレトロフォーカス型広角レンズの球面収差、非点収差、ディストーションおよび倍率色収差を示す収差図である。
【符号の説明】
G1…第1レンズ群、G2…第2レンズ群、G2A…前側第2レンズ群、G2B…後側第2レンズ群、Lj…物体側から第j番目のレンズ、Ri…物体側から第i番目のレンズ面の曲率半径、Di…物体側から第i番目と第i+1番目のレンズ面との面間隔、Z1…光軸。
Claims (3)
- 物体側から順に、全体として負の屈折力を有する第1レンズ群と、絞りと、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群および前記第2レンズ群は、それぞれ複数のレンズを有し、
前記第1レンズ群は、前記複数のレンズとして、物体側に凸面を向けた少なくとも1枚の凸メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた少なくとも2枚の凹メニスカスレンズとを含み、それらメニスカスレンズが前記複数のレンズのうち最も中心厚の厚いレンズの物体側に配置されて構成され、
前記第2レンズ群は、前記複数のレンズとして、凹レンズおよび両凸レンズで構成された接合レンズと、物体側に凹面を持った凹メニスカスレンズとを含み、前記凹メニスカスレンズが前記両凸レンズに対して空気を隔てて配置されている
ことを特徴とするレトロフォーカス型広角レンズ。 - さらに、以下の条件式(1)〜(4)を満足するように構成されている
ことを特徴とする請求項1記載のレトロフォーカス型広角レンズ。
νB−νA>25 ……(1)
νB>65 ……(2)
1.38<|φ17/R17|<1.65 ……(3)
1<R18/R17<1.08 ……(4)
ただし、
νA:前記第2レンズ群の接合レンズにおける凹レンズのd線に対するアッベ数
νB:前記第2レンズ群の接合レンズにおける両凸レンズのd線に対するアッベ数
R17:前記第2レンズ群の接合レンズにおける両凸レンズの後面の曲率半径
R18:前記第2レンズ群における凹メニスカスレンズの前面の曲率半径
φ17:前記第2レンズ群の接合レンズにおける両凸レンズの後面の有効径 - 前記第2レンズ群は、前記複数のレンズとして、前記接合レンズにおける凹レンズの物体側に配置され、像側に凸面を向けた第1の凸メニスカスレンズと、前記第2レンズ群における前記凹メニスカスレンズの像側に配置され、像側に凸面を向けた第2の凸メニスカスレンズと、をさらに含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載のレトロフォーカス型広角レンズ。
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