JPH103035A - ズームレンズ - Google Patents

ズームレンズ

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JPH103035A
JPH103035A JP8153927A JP15392796A JPH103035A JP H103035 A JPH103035 A JP H103035A JP 8153927 A JP8153927 A JP 8153927A JP 15392796 A JP15392796 A JP 15392796A JP H103035 A JPH103035 A JP H103035A
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JP
Japan
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lens
group
grin
refractive power
refractive index
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JP8153927A
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English (en)
Inventor
Junji Hashimura
淳司 橋村
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/874,916 priority patent/US5923478A/en
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Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/144Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only
    • G02B15/1441Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only the first group being positive
    • G02B15/144113Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only the first group being positive arranged +-++

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大口径比で高倍率なズームレンズを少ない構
成枚数で提供する。 【解決手段】 物体側から順に、正の屈折力を有する第
1群Gr1と、負の屈折力を有する第2群Gr2と、正の屈折
力を有する第3群Gr3と、正の屈折力を有する第4群Gr4
と、ローパスフィルターFとから構成されている。第1
群Gr1は、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状のG
RINレンズである第1レンズG11枚から構成される。
また、第2群Gr2は、物体側に凸面を向けた負メニスカ
ス形状で均質媒質レンズである第2レンズG2と、両凹形
状の均質媒質レンズである第3レンズG3と、物体側に凸
面を向けた正メニスカス形状で前記第3レンズG3の像側
面とその物体側面を接合させてなる均質媒質レンズであ
る第4レンズG4とから構成される。また、第3群Gr3
は、両凸形状で物体側面が強い曲率を有する非球面形状
の均質媒質レンズである第5レンズG51枚から構成され
る。また、第4群Gr4は、両凸形状で物体側面が強い曲
率を有するとともに像側面が非球面形状の均質媒質レン
ズである第6レンズG61枚から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ズームレンズに関
し、特に写真用カメラやビデオカメラ等に好適な大口径
比で高倍率なズームレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真用カメラやビデオカメラ
に使用されるズームレンズにおいては、コストダウンや
コンパクト化のために全系の構成枚数を削減しながら大
口径比化及び高倍率化することが要求されている。この
ような、要求に対して、ズームレンズに屈折率分布型レ
ンズ(GRINレンズ)を用いることにより、収差補正を
行いつつ全系のレンズ構成枚数を削減する技術が提案さ
れている。
【0003】例えば、特開平6-337347号公報には、物体
側から順に、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力
を有する第2群と、正の屈折力を有する第3群と、正の
屈折力を有する第4群とから構成されるズームレンズに
おいて、第2群及び第4群を球面のGRINレンズ1枚
と球面の均質媒質レンズ1枚の2枚から構成した例、及
び第2群を球面のGRINレンズ1枚と非球面を有する
均質媒質レンズ2枚から構成し、第4群をGRINレン
ズと球面の均質媒質レンズから構成した例、がそれぞれ
提案されている。
【0004】また、特開平4-369611号公報には、物体側
から順に、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を
有する第2群と、正の屈折力を有する第3群と、正の屈
折力を有する第4群とから構成されるズームレンズにお
いて、球面のGRINレンズを各群のいずれかに用い
て、第1,3,4のいずれかのレンズ群を1枚で構成し
た例、が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6-337347号公報記載のズームレンズは、GRINレ
ンズが平板レンズであるために、収差補正の自由度が不
足し、十分な性能が確保されているとは言えないという
問題があった。このため、GRINレンズを含まないレ
ンズ群、例えば第1群の構成枚数が増加するという問題
があった。
【0006】また、上記特開平4-369611号公報に記載の
ズームレンズは、第2群の構成枚数が多いという問題が
あった。この公報記載のズームレンズは、GRINレン
ズを用いて、第1群を1枚で構成した例、第3群を1枚
で構成した例、第4群を1枚で構成した例がそれぞれ提
案されているが、ズームレンズをコンパクト化するため
に最も大きく収差に影響を与える第2群を2枚以下で構
成することは行われていない。
【0007】本発明の目的は、大口径比で高倍率のズー
ムレンズを少ない構成枚数で提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項第1項記載のズームレンズは、物体側から順
に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を
有する第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群
とからなり、少なくとも1つのレンズ群に以下の式で表
される屈折率分布型レンズを含むとともに、前記屈折率
分布型レンズは、少なくとも1つの面が非球面であるこ
とを特徴とする。 N(r) = N 0 + N1・r2 + N2・r4 + N3・r6 + N4・r8 ・・・ ただし、 r:光軸に対して垂直な方向の高さ、 N0 :光軸上の屈折率、 Ni (i=1,2,3・・・):2i次の屈折率分布係数、である。
【0009】また、請求項4記載のズームレンズは、物
体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負
の屈折力を有する第2レンズ群と、第3レンズ群と、第
4レンズ群とからなり、前記第2レンズ群は以下の式で
表される屈折率分布型レンズを含むとともに、前記第2
レンズ群は、少なくとも1面が非球面である1枚または
2枚のレンズで構成されていることを特徴とする。 N(r) = N0 + N1・r2 + N2・r4 + N3・r6 + N4・r8 ・・・ ただし、 r:光軸に対して垂直な方向の高さ、 N0 :光軸上の屈折率、 Ni (i=1,2,3・・・):2i次の屈折率分布係数、である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施したズームレ
ンズを図面を参照しつつ説明する。図1乃至図4は、第
1乃至4の実施形態のズームレンズのレンズ構成図に対
応し、広角端(W)でのレンズ配置を示している。なお、
各実施形態のズームレンズは、いずれもビデオカメラ用
ズームレンズである。
【0011】図1乃至図4において、第1乃至第4実施
形態のズームレンズは、いずれも、物体側から順に、正
の屈折力を有する第1群Gr1と、負の屈折力を有する第
2群Gr2と、正の屈折力を有する第3群Gr3と、正の屈折
力を有する第4群Gr4と、ローパスフィルターFとから構
成されている。
【0012】第1乃至第4実施形態のズームレンズは、
基本的にはいずれも、第1群Gr1が物体側に強い曲率の
凸面を有する正レンズからなり、第2群Gr2が像側に強
い曲率の凹面を有する負レンズか、あるいは像側に強い
曲率の凹面を有する負レンズと像側に凸の形状を有する
負レンズの組み合わせからなり、第3群Gr3が物体側に
強い曲率の凸面を有すr正レンズを含み、第4群Gr4が
物体側に強い曲率の凸面を有する負レンズからなる構成
である。
【0013】図1の第1実施形態において、第1群Gr1
は、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状のGRIN
レンズである第1レンズG11枚から構成される。また、
第2群Gr2は、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状
で均質媒質レンズである第2レンズG2と、両凹形状の均
質媒質レンズである第3レンズG3と、物体側に凸面を向
けた正メニスカス形状で前記第3レンズG3の像側面とそ
の物体側面を接合させてなる均質媒質レンズである第4
レンズG4とから構成される。また、第3群Gr3は、両凸
形状で物体側面が強い曲率を有する非球面形状の均質媒
質レンズである第5レンズG51枚から構成される。ま
た、第4群Gr4は、両凸形状で物体側面が強い曲率を有
するとともに像側面が非球面形状の均質媒質レンズであ
る第6レンズG61枚から構成される。図1において矢印
m1乃至m4は、各実施形態のズームレンズにおいて、
広角端から望遠端へのズーミングの際の第1群Gr1乃至
第4群Gr4の移動を模式的に表している。
【0014】図2において、第2実施形態の第1群Gr1
は、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状のGRIN
レンズである第1レンズG11枚から構成される。また、
第2群Gr2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状で
物体側及び像側ともに非球面形状のGRINレンズであ
る第2レンズG21枚から構成される。また、第3群Gr3
は、両凸形状で物体側面が非球面形状の均質媒質レンズ
である第3レンズG31枚からなる。また、第4群Gr4
は、両凸形状で物体側に強い曲率の面を有するとともに
像側面が非球面形状のGRINレンズである第4レンズ
G41枚から構成される。図2において、矢印m1乃至m
4は、各実施形態のズームレンズにおいて、広角端から
望遠端へのズーミングの際の第1群Gr1乃至第4群Gr4と
の移動を模式的に表している。
【0015】図3において、第3実施形態の第1群Gr1
は、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状のGRIN
レンズである第1レンズG11枚から構成される。また、
第2群Gr2は、物体側に凹面を向けた負メニスカス形状
で物体側及び像側ともに非球面形状のGRINレンズで
ある第2レンズG2と、像側に凸面を向けた負メニスカス
形状で均質媒質レンズである第3レンズG3とから構成さ
れる。また、第3群Gr3は、物体側に強い曲率の凸面を
向けた正メニスカス形状で物体側面が非球面形状の均質
媒質レンズである第4レンズG41枚からなる。また、第
4群Gr4は、両凸形状で物体側に強い曲率の面を有する
とともに像側面が非球面形状のGRINレンズである第
5レンズG51枚から構成される。図3において、矢印m
1乃至m4は、各実施形態のズームレンズにおいて、広
角端から望遠端へのズーミングの際の第1群Gr1乃至第
4群Gr4との移動を模式的に表している。
【0016】図4において、第4実施形態の第1群Gr1
は、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状のGRIN
レンズである第1レンズG11枚から構成される。また、
第2群Gr2は、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状
で物体側及び像側ともに非球面形状のGRINレンズで
ある第2レンズG2と、像側に凸面を向けた負メニスカス
形状で均質媒質レンズである第3レンズG3とから構成さ
れる。また、第3群Gr3は、両凸形状で物体側面が強い
曲率の非球面形状の均質媒質レンズである第4レンズG4
1枚からなる。また、第4群Gr4は、両凸形状で物体側
に強い曲率の面を有するとともに像側面が非球面形状の
GRINレンズである第5レンズG51枚から構成され
る。図4において、矢印m1乃至m4は、各実施形態の
ズームレンズにおいて、広角端から望遠端へのズーミン
グの際の第1群Gr1乃至第4群Gr4との移動を模式的に表
している。
【0017】第1乃至第4実施形態のズームレンズに設
けられたGRINレンズは、いずれも、以下の式によっ
て規定される屈折率分布を有する。 N(r) = N0 + N1・r2 + N2・r4 + N3・r6 + N4・r8・・・ (1) ただし、 r:光軸に対して垂直な方向の高さ、 N0 :光軸上の屈折率、 Ni (i=1,2,3・・・):2i次の屈折率分布係数、である。(1)
式は、各実施形態のズームレンズに配置されたGRIN
レンズが、レンズの屈折率が光軸と垂直な方向に変化す
るタイプのGRINレンズ(ラジアルGRINレンズ)で
あることを示す。なお、以下の説明において、GRIN
レンズの語は、ラジアルGRINレンズを表すものとす
る。
【0018】従来より、球面あるいは平板のGRINレ
ンズを用いて単焦点レンズを構成する場合、3次の収差
補正に対する設計上の自由度が足らず、GRINレンズ
1枚で光学系を構成することは不可能とされている(“D
esign of a gradient-indexphotographic objective”,
Appl.Opt.,Vol.21,1982,993-998 に記載が認められ
る)。ズームレンズについても同様のことが言え、ズー
ムレンズを構成するレンズ群をそれぞれGRINレンズ
1枚で構成しようとした場合、3次収差の補正に対する
設計上の自由度が足りないことから、収差補正が不可能
となり各群を1枚で構成することは不可能であった。
【0019】一方、ズームレンズを構成するレンズ群を
非球面形状または球面形状の均質媒質レンズのみで構成
する場合には、非球面形状を適宜変更しても色収差を補
正したり、ペッツバール和を補正したりすることができ
ないので、レンズ群を1枚で構成することは不可能であ
る。したがって、これらの補正を行うために、結局各群
少なくとも2枚のレンズ(正レンズ1枚と負レンズ1枚)
が必要である。
【0020】これに対して、各実施形態のズームレンズ
は、レンズ群にGRINレンズを用いるとともに、この
GRINレンズの少なくとも1面を非球面としている。
この構成によって、各収差補正のための設計上の自由度
が増加し、ズームレンズを構成するレンズの枚数を削減
することができる。また、上記構成によって、ズームレ
ンズの各群を1枚で構成しながら大口径比で高倍率なズ
ームレンズを達成することが可能となる。さらに、各群
のレンズの厚さを小さくできることから、光学系のコン
パクト化も達成される。
【0021】次に、各実施形態のズームレンズが満足す
べき条件について、順に説明する。各実施形態のズーム
レンズに用いられるGRINレンズは、以下の条件式
(2)を満たすことが望ましい。 0.0 < sgn(φG )・N1 /φG 2 < 10.0 (2) ただし、 sgn(φG ):GRINレンズを含むレンズ群の屈折力が
負のとき+1、GRINレンズを含むレンズ群の屈折力
が正のとき−1、の値となるパラメータ、 N1 :GRINレンズの2次の屈折率分布係数、 φG :GRINレンズの屈折力、である。条件式(2)
は、GRINレンズの屈折率分布に関するもので、主に
GRINレンズを用いたレンズ群のペッツバール和補正
を行うための条件である。この範囲を越えた場合には、
GRINレンズによるペッツバール和補正が困難となる
と共に、屈折率分布も大きくなるので、製造が困難とな
り望ましくない。
【0022】従来、各実施形態のズームレンズのよう
に、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1群、負の屈
折力を持つ第2群、第3群、第4群の4つのレンズ群か
らなるズームレンズにおいては、光学系のコンパクト化
を図ろうとすると、第2群の負の屈折力を非常に強くし
なければならなかった。そのため、第2群を均質レンズ
のみで構成した場合、第2群内でのペッツバール和の負
の増大を補正するために、少なくとも2枚の負レンズが
必要となっていた。また、色収差の補正を考慮すると、
第2群中には正レンズが少なくとも1枚必要であった。
したがって、第2群には全体として最低でも3枚のレン
ズが必要となっていた。以上のような事情から、均質媒
質だけでは、第2群を構成するレンズの枚数の削減は非
常に困難であった。
【0023】これに対して、第2群にGRINレンズを
用いることにより、第2群のレンズの枚数の削減が期待
される。しかしながら、第2群の屈折力が非常に強いこ
とから、球面または平板のGRINレンズでは十分な性
能確保や枚数削減が非常に困難である。そこで、第2乃
至第4実施形態のズームレンズでは、物体側から順に、
正の屈折力を持つ第1群、負の屈折力を持つ第2群、第
3群、第4群の4つのレンズ群からなるズームレンズに
おいて、第2群に(1)式で表されるようなGRINレン
ズを用いると共に、前記第2群の少なくとも1つの面に
非球面を用いている。これによって、第2群の構成枚数
を1枚または2枚構成とすることが可能となった。
【0024】また、第2群にGRINレンズを用い、さ
らに、第2群の少なくとも1面を非球面形状とする場
合、第2群を、GRINレンズ1枚、または、GRIN
レンズと均質媒質レンズの2枚のレンズで構成すること
が望ましい。第2群は、GRINレンズ1枚で構成する
ことができれば、レンズ枚数削減の点では望ましい。し
かしながら、第2群の屈折力を強くする場合、第2群を
GRINレンズ1枚のみで構成すると、その屈折率分布
が大きくなって、製造が非常に困難となってしまう。し
たがって、第2群にGRINレンズを使用する場合、第
2群の屈折力に応じて、第2群をGRINレンズ1枚で
構成するか、GRINレンズと均質媒質レンズの2枚で
構成するかを適宜選択すればよい。第2群をGRINレ
ンズ1枚と均質媒質レンズ1枚で構成すると、GRIN
レンズの屈折率分布を小さくすることができ、GRIN
レンズの製造上有利となる。また、GRINレンズズを
2枚用いた構成と比較してコストが削減できる。また、
第2群のGRINレンズは、少なくとも1つの面が非球
面であることが望ましい。少なくとも1面を非球面とす
ることによって、第2群での収差補正に対する設計自由
度を増加させることができる。
【0025】第2群に用いるGRINレンズは、以下の
条件を満たすことが望ましい。 −5.0 < N1d2 /φ2 2 < 10.0 (3) ただし、 N1d2 :第2群中のGRINレンズのd線に対する2次
の屈折率分布係数、 φ2 :第2群の屈折力、である。条件式(3)は、第2群
中に用いるGRINレンズの屈折率分布に関するもの
で、主に群内でのペッツバール和補正を行うための条件
である。条件式(3)の下限を越えた場合には、第2群の
ペッツバール和が負に大きくなってしまい、望ましくな
い。また、条件式(3)の上限を越えた場合には、GRI
Nレンズによるペッツバール和補正が過多となると共
に、屈折率分布も大きくなるので製造が困難になる。
【0026】第1群にGRINレンズを用いた場合に
は、そのGRINレンズは、以下の条件式(4),(5),
(7)を満たすことが望ましい。0 < H < 0.5Hmax の領
域において、 d/dH{νd(H)}< 0.0 (4) 0 < H < Hmax において、 −1.0 < {νd(H) − νd(0) }/ νd(0) ≦ 0.0 (5) ただし、 H:光軸と垂直な方向の高さ、 Hmax:光軸と垂直な方向の高さの最大値(有効径)、 d/dH:微分記号、 νd(H):GRINレンズ内で光軸から垂直な方向に高さ
Hだけ離れた点での分散値、で以下の式で表される。 νd(H) = { Nd(H) − 1 }/ { NF(H) − NC(H) } (6) ただし、 Nd(H):高さHでのd線屈折率、 NF(H):高さHでのF線屈折率、 NC(H):高さHでのC線屈折率、である。 −0.1 < (N1λ1 −N1d1 )/φ1G 2 < 0.1 (7) ただし、 N1d1 :第1群のGRINレンズのd線に対する2次の
屈折率分布係数、 N1λ1 :第1群のGRINレンズのC線及びF線に対す
る2次の屈折率分布係数、 φ1G :第1レンズ群中のGRINレンズの屈折力、で
ある。第1群にGRINレンズを用いる場合、GRIN
レンズは主に色収差を補正する働きをする。条件式
(4)、(5)、(7)は、第1群にGRINレンズを用いた場
合にそのGRINレンズが満たすべき分散と屈折率分布
係数の条件であり、これら条件式の範囲を越えた場合、
第1群内で発生する色収差のために光学系全体での色補
正が非常に困難となる。
【0027】また第1群にGRINレンズを用いる場
合、その屈折率分布係数は、以下の条件式(8)及び(9)を
満たすことが望ましい。 −2.0 < N1d1 /φ1G 2 < 1.0 (8) │N2d1 /φ1G4│ < 100 (9) ただし、 N1d1 :第1群中のGRINレンズのd線に対する2次
の屈折率分布係数、 N2d1 :第1群中のGRINレンズのd線に対する4次
の屈折率分布係数、 φ1G :第1群中のGRINレンズの屈折力、である。
条件式(8)及び(9)は、第1レンズ群にGRINレンズを
用いた場合にそのGRINレンズが満たすべき屈折率分
布係数の条件である。これら条件式の範囲を越えた場
合、屈折率分布が大きくなりすぎて特に望遠端の球面収
差と軸外のコマ収差が大きくなってしまうと共に、高次
の収差も発生するので、望ましくない。
【0028】第1群にGRINレンズを用いる場合、G
RINレンズは、以下の条件式(10)を満たすことが望ま
しい。 −0.2 < φ1GM /φ1GS < 0.5 (10) ただし、 φ1GS :第1群中のGRINレンズの面の屈折力、 φ1GM :第1群中のGRINレンズの媒質の屈折力、で
ある。ここで、φ1GS 、及びφ1GM は、第1群中に用い
るGRINレンズの屈折力をφ1G とすると、以下の式
で表される。 φ1G = φ1GS + φ1GM φ1GS はレンズを均質レンズとした場合の屈折力(屈折
率はレンズの光軸上の屈折率である。)である。また、
φ1GM はレンズが屈折率分布を持つことによる媒質の持
つ屈折力で、以下の式で表される。 φ1GM = -2N1d1 ・T1G ただし、 T1G :第1群中のGRINレンズの心厚、 N1d1 :第1群中のGRINレンズのd線に対する2次
の屈折率分布係数、である。条件式(10)は、第1群にG
RINレンズを用いた場合に、そのGRINレンズが満
たすべき条件である。条件式(10)の上限を越えると、屈
折率分布が大きくなりすぎて製造が困難となると共に、
高次の収差が発生するため望ましくない。また、条件式
(10)の下限を越えると、屈折率分布型レンズの持つ負の
屈折力が大きくなりすぎて、面の屈折力が正に大きくな
り、ペッツバール補正が困難となると共に、各収差の補
正、特に高次の収差の補正が困難となるので望ましくな
い。
【0029】第1群をGRINレンズ1枚で構成する場
合、物体側に強い凸面を持つ正レンズか、もしくは物体
側に凸の正メニスカス形状となることが望ましい。第1
群として、物体側に強い凸面を持つ正レンズか、もしく
は物体側に凸の正メニスカス形状を採用することによ
り、第1群で発生する球面収差とコマ収差を小さくする
ことができるので、特に望遠端での球面収差とコマ収差
補正を行う上で、望ましい。また、この形状にすると、
第1群の後側主点位置がレンズの前側になるので、光学
系の全長を短くする効果もある。
【0030】第1群にGRINレンズを用いる場合、そ
のGRINレンズは、以下の条件を満たすことが望まし
い。 0.0 < (R12 + R11 )/ (R12 − R11 )< 5.0 (11) ただし、 R11 :第1レンズ群物体側面の曲率半径 R12 :第1レンズ群像側面の曲率半径である。条件式(1
1)は、第1群にGRINレンズを用いた場合のレンズ形
状に関するものである。条件式(11)の上限を越えた場
合、特に球面収差がオーバー側に倒れてしまい望ましく
ない。条件式(11)の下限を越えた場合には球面収差がア
ンダー側に倒れるので望ましくない。
【0031】第2群にGRINレンズを用いる場合、そ
のGRINレンズは、以下の条件式(12)、(13)、(14)、
(15)を満たすことが望ましい。0 < H < 0.5Hmax の領
域において、 0.0 < d/dH{νd(H)} (12) 0 < H < Hmax において、 0.0 ≦ {νd(H) − νd(0) }/ νd(0) < 2.0 (13) ただし、 ν d (H):GRINレンズ内で光軸から垂直な方向に高
さHだけ離れた点での分散値で、その定義は条件式(6)と
同様である。 −0.1 < (N1λ2 −N1d2 )/φ2G 2 < 0.1 (14) ただし、 N1d2 :第2群中のGRINレンズのd線に対する2次
の屈折率分布係数、 N1λ2 :第2群中のGRINレンズのC線及びF線に対
する2次の屈折率分布係数、 φ2G :第2群中のGRINレンズの屈折力、である。 │N2d2 /φ2G 4│ < 1000 (15) ただし、 N2d2 :第2群中のGRINレンズのd線に対する4次
の屈折率分布係数、 φ2G :第2群中のGRINレンズの屈折力、である。
第2群にGRINレンズを用いる場合、GRINレンズ
は諸収差(特にペッツバール和)を補正すると共に、色収
差を補正する作用を行う。上記の条件式(12)乃至(15)
は、第2群にGRINレンズを用いた場合に、そのGR
INレンズが満たすべき分散と屈折率分布係数の条件で
ある。条件式(12)、(13)、(14)の範囲を越えた場合、第
2群内で発生する色収差のために光学系全体での色補正
が非常に困難となる。また、条件式(15)の範囲を越えた
場合、屈折率分布が大きくなりすぎて製造が困難となる
と共に、高次の収差が発生してしまい、収差補正も困難
となり望ましくない。
【0032】第2群にGRINレンズを用いる場合、そ
のGRINレンズは、以下の条件式(16)を満たすことが
望ましい。 0.3 < φ2GM /φ2GS < 3.0 (16) ただし、 φ2GS :第2群中のGRINレンズの面の屈折力、 φ2GM :第2群中のGRINレンズの媒質の屈折力、で
ある。ここでφ2GS 、及びφ2GM は、第2群中に用いる
GRINレンズの屈折力をφ2G とすると、 φ2G = φ2GS + φ2GM で表される。φ2GS はレンズを均質レンズとした場合の
屈折力(屈折率はレンズの光軸上の屈折率である。)であ
る。また、φ2GM はレンズが屈折率分布を持つことによ
る媒質の持つ屈折力で、以下の式で表される。 φ2GM = −2N1d2 ・T2G T2G :第2群中のGRINレンズの心厚、 Nd2 :第2群中のGRINレンズのd線に対する2次の
屈折率分布係数、である。条件式(16)は、第2群にGR
INレンズを用いた場合に、そのGRINレンズが満た
すべき条件である。条件式(16)の上限を越えると、屈折
率分布が大きくなりすぎて、製造が困難となると共に、
高次の収差が発生するので望ましくない。また、条件式
(17)の下限を越えると、屈折率分布が小さくなりすぎて
ペッツバール補正が困難となると共に、屈折率分布によ
る収差補正の効果も小さくなり、各収差の補正が困難と
なるので望ましくない。
【0033】第2群にGRINレンズを用いる場合、G
RINレンズは、以下の条件を満たすことが望ましい。 −5.0 < (R22 + R21 )/ (R22 − R21 )< 0.0 (17) ただし、 R21 :第2群物体側面の曲率半径、 R22 :第2群像側面の曲率半径、である。条件式(17)
は、第2群にGRINレンズを用いた場合のGRINレ
ンズのレンズ形状に関する。条件式(17)の上限を越えた
場合には特に球面収差がアンダー側に倒れてしまい望ま
しくない。また、条件式(17)の下限を越えた場合には球
面収差がオーバー側に倒れるので望ましくない。さら
に、条件式(17)の範囲外では、コマ収差も大きくなるの
で望ましくない。
【0034】第2群をGRINレンズ1枚で構成する場
合、GRINレンズは像側に強い凹面を持つ負レンズ
か、像側に凹の負メニスカス形状となることが望まし
い。GRINレンズを像側に強い凹面を持つ負レンズ
か、像側に凹の負メニスカス形状とすることによって、
特に広角端において第1群で発生した正の歪曲と、特に
望遠端において第1群で発生する球面収差を第2群で補
正することができるので、望ましい。
【0035】第2群をGRINレンズと均質レンズの2
枚で構成する場合、物体側から順に、像側に強い凹面を
持つ負レンズか、像側に凹の負メニスカス形状のGRI
Nレンズと、像側に凸の負メニスカス形状の均質媒質レ
ンズ、という構成になることが望ましい。それによっ
て、特に広角端において第1群で発生した正の歪曲と、
特に望遠端において第1群で発生する球面収差を第2群
で補正することができる。また、GRINレンズの屈折
率分布も、もう1枚の均質媒質レンズを負の屈折力とす
ることによって軽減できるので、製造上望ましいものと
なる。
【0036】更に、第2群をGRINレンズと均質媒質
レンズの2枚で構成する場合、それらは以下の条件を満
たすことが望ましい。 0.05 < φ2H /φ2G < 0.5 (18) ただし、 φ2H :第2群中の均質レンズの屈折力、 φ2G :第2群中のGRINレンズの屈折力、である。
条件式(18)は、第2群をGRINレンズと均質レンズの
2枚で構成する場合に、前記GRINレンズと前記均質
レンズが満たすべき条件である。条件式(18)の上限を越
えると、均質レンズの負の屈折力が強くなりすぎて、G
RINレンズが色収差補正のために持つ分散の変化が大
きくなり製造上望ましくなくなると共に、均質レンズに
より発生する収差をGRINレンズで補正しようとして
も、その屈折率分布が小さいために補正が十分に行えな
くなるので望ましくない。この下限を越えた場合には、
GRINレンズの屈折率分布が大きくなりすぎて、製造
上望ましくなくなると共に、高次の収差が大きく発生す
るので望ましくない。また第2群中のレンズに非球面を
用いることによって、収差補正に対する自由度が高くな
り、高倍率で且つ大口径なズームでありながら、群の構
成枚数を最低1枚という少ない枚数で構成することがで
きるので望ましい。非球面はGRINレンズに用いても
良いし、均質レンズに用いても良い。
【0037】第2レンズ群のレンズに非球面を用いる場
合、その非球面は以下の条件式(19)を満たすことが望ま
しい。0 < H < Hmax において、 −6.0 < (φa − φ0a )/φ2 < 5.0 (19) ただし、 φa :非球面の局所的な屈折力、 φ0a :非球面の基準曲率による屈折力、 φ2 :第2レンズ群の屈折力、であり、φa およびφ0a
は以下の式で表わされる。 φa = Calo ( N(H)' −N(H)) φ0a = C0 ( N0' −N0) ただし、 Calo :非球面の各高さでの局所的な曲率、 C0 :非球面の基準曲率、 N(H)':非球面物体側媒質の各高さでの屈折率、 N(H):非球面像側媒質の各高さでの屈折率、 N0 ':非球面物体側媒質の光軸上での屈折率、 N0 :非球面像側媒質の光軸上での屈折率、である。条
件式(19)は、第2群中に非球面を用いた場合に、それが
満たすべき条件である。条件式(19)の上限を越えると群
内の球面系で発生している負の諸収差を非球面でさらに
悪くすることになり望ましくない。また、条件式(19)の
下限を越えると、非球面による補正が過多となり、例え
ば複数の非球面を用いた場合でもその補正過多を他の非
球面によって打ち消すのが困難となり望ましくない。
【0038】第2群中のレンズに非球面を用いる場合、
それを両面非球面にすれば、非球面が増えたことによる
自由度の増加により、さらなる収差補正の効果ができ非
常に望ましい。
【0039】第4群にGRINレンズを用いる場合に
は、そのGRINレンズは、以下の条件を満たすことが
望ましい。0< H < 0.5Hmax の領域において、 d/dH {νd(H)}< 0.0 (21) 0 < H < Hmax において、 −1.0 < {νd(H) − νd(0) }/ νd(0) ≦ 0.0 (22) ただし、 νd(H):GRINレンズ内で光軸から垂直な方向に高さ
Hだけ離れた点での分散値で、その定義は条件式(6)と同
様である。 −0.1 < (N1λ4 −N1d4 )/φ4G 2 < 0.1 (23) ただし、 N1d4 :第4群中のGRINレンズのd線に対する2次
の屈折率分布係数、 N1λ4 :第4群中のGRINレンズのC線及びF線に対
する2次の屈折率分布係数、 φ4G :第4レンズ群中のGRINレンズの屈折力、で
ある。 −10.0 < N1d4 /φ4G 2 < 5.0 (24) │N2d4 /φ4G 4│ < 1000 (25) ただし、 N1d4 :第4群中のGRINレンズのd線に対する2次
の屈折率分布係数、 N2d4 :第4群中のGRINレンズのd線に対する4次
の屈折率分布係数、 φ4G :第4群中のGRINレンズの屈折力、である。
第4群にGRINレンズを用いる場合、GRINレンズ
は諸収差(特に高次の収差)を補正すると共に、色収差を
補正する作用を行っている。これらの条件式は、第4群
にGRINレンズを用いた場合にそのGRINレンズが
満たすべき分散と屈折率分布係数の条件である。条件式
(21)、(22)、(23)の範囲を越えた場合、第4群内で発生
する色収差のために光学系全体での色補正が非常に困難
となる。また、(24)、(25)式の範囲を越えた場合、屈折
率分布が大きくなりすぎて製造が困難となると共に、高
次の収差が発生してしまい、収差補正も困難となり望ま
しくない。
【0040】第4群にGRINレンズを用いる場合、G
RINレンズは、以下の条件を満たすことが望ましい。 −0.2 < φ4GM /φ4GS < 3.0 (26) ただし、 φ4GS :第4群中のGRINレンズの面の屈折力、 φ4GM :第4群中のGRINレンズの媒質の屈折力、で
ある。ここでφ4GS 、及びφ4GM は、第4群中に用いる
GRINレンズの屈折力をφ4G とすると、以下の式で
表される。 φ4G = φ2GS + φ4GM φ4GS はレンズを均質レンズとした場合の屈折力
(屈折率はレンズの光軸上の屈折率である。)である。ま
た、φ4GM はレンズが屈折率分布を持つことによる媒質
の持つ屈折力で、以下の式で表される。 φ4GM = -2N1d4 ・T4G ただし、 T4G :第4群中のGRINレンズの心厚、 N1d4 :第4群中のGRINレンズのd線に対する2次
の屈折率分布係数、である。条件式(26)は、第4群にG
RINレンズを用いた場合に、そのGRINレンズが満
たすべき条件である。条件式(26)の上限を越えると、屈
折率分布が大きくなりすぎて、製造が困難となると共
に、高次の収差が発生するので望ましくない。また、条
件式(26)の下限を越えると、屈折率分布の持つ負の屈折
力が大きくなりすぎて、面の屈折力が正に大きくなり、
ペッツバール補正が困難となると共に、各収差の補正、
特に高次の収差の補正が困難となるので望ましくない。
【0041】第4群にGRINレンズを用いる場合、G
RINレンズは、以下の条件を満たすことが望ましい。 0.0 < (R42 + R41 )/(R42 − R41 )< 5.0 (27) ただし、 R41 :第4群物体側面の曲率半径、 R42 :第4群像側面の曲率半径、である。条件式(27)
は、第4レンズ群にGRINレンズを用いた場合のGR
INレンズのレンズ形状に関するものである。条件式(2
7)の上限を越えた場合には特に球面収差がオーバー側に
倒れてしまい望ましくない。また、条件式(27)の下限を
越えた場合には球面収差がアンダー側に倒れるので望ま
しくない。さらにこれらの範囲外では、コマ収差も大き
くなるので望ましくない。
【0042】第4群をGRINレンズ1枚で構成する場
合、GRINレンズは物体側に強い凸面を持つ正レンズ
か、正メニスカス形状となることが望ましい。物体側に
強い凸面を持つ正レンズか、正メニスカス形状を採用す
ることによって、各収差、特に球面収差を補正すること
ができる。
【0043】また、第4群中のレンズに、少なくとも1
面、非球面を用いることによって、収差補正に対する自
由度が高くなり、高倍率で且つ大口径なズームでありな
がら、群の構成枚数を最低1枚という少ない枚数で構成
することができる。
【0044】第4群のレンズに非球面を用いる場合、そ
の非球面は以下の条件を満たすことが望ましい。0 < H
< Hmax において、 −20.0 < (φa − φ0a )/φ4 < 10.0 (28) ただし、 φa :非球面の局所的な屈折力、 φ0a :非球面の基準曲率による屈折力、 φ4 :第4レンズ群の屈折力、であり、φa およびφ0a
は以下の式で表わされる。 φa = Calo ( N(H)' −N(H)) φ0a = C0 ( N0 ' −N0 ) ただし、 Calo :非球面の各高さでの局所的な曲率、 C0 :非球面の基準曲率、 N(H)':非球面物体側媒質の各高さでの屈折率、 N(H):非球面像側媒質の各高さでの屈折率、 N0 ':非球面物体側媒質の光軸上での屈折率、 N0 : 非球面像側媒質の光軸上での屈折率、である。
条件式(28)は、第4群中に非球面を用いた場合にそれが
満たすべき条件である。条件式(28)の上限を越えると群
内の球面系で発生している諸収差を非球面でさらに悪く
することになり望ましくない。また、条件式(28)この下
限を越えると、非球面による補正が過多となり、例えば
複数の非球面を用いた場合でもその補正過多を他の非球
面によって打ち消すのが困難となり望ましくない。
【0045】物体側から順に、正の屈折力を持つ第1
群、負の屈折力を持つ第2群、第3群、第4群の4つの
レンズ群からなるズームレンズにおいて、各レンズ群を
それぞれレンズ1枚構成にする場合は、少なくとも第1
群、第2群、第4群、はGRINレンズであることが望
ましい。
【0046】物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レ
ンズ群、負の屈折力を持つ第2レンズ群、第3レンズ
群、第4レンズ群の4つのレンズ群からなるズームレン
ズにおいて、以下の条件を満たすことが望ましい。 0.1 < │φ1 /φ2 │< 0.4 (29) ただし、 φ1 :第1レンズ群の屈折力、 φ2 :第2レンズ群の屈折力、である。条件式(29)は、
ズームレンズが満たすべき条件であり、特に大口径で高
倍率のズームレンズにおいて、コンパクト化を図りなが
ら収差補正をバランス良く行うための条件である。条件
式(29)の上限を越えると、第1群の屈折力が第2群の屈
折力に対して強くなり、広角端での第1群と第2群の合
成の屈折力と、望遠端での第2群から第4群の合成の屈
折力が弱くなり、光学系の大きさが増大してしまうの
で、望ましくない。また、条件式(29)の下限を越えた場
合には、第2群の屈折力が強くなりすぎて、収差補正が
困難となるので望ましくない。
【0047】
【実施例】以下、本発明に係るズームレンズの、コンス
トラクションデータ、収差図等を挙げて、更に具体例を
示す。以下に挙げる実施例1〜4は、前述した実施形態
にそれぞれ対応しており、実施形態を表すレンズ配置図
は、対応する実施例1〜4のレンズ構成を、それぞれ示
している。各実施例において、ri (i=1,2,3,...) は、
物体側から数えてi番目の面Siの曲率半径、di (i=1,2,
3,...) は、物体側から数えてi番目の軸上面間隔を示
し、Ndi (i=1,2,3,...)、νi(i=1,2,3,...) は、物体側
から数えてi番目のレンズのd線に対する屈折率、アッ
ベ数を示す。ただし、各実施例中、Ndの場所にGRINi(i=
1,2,3)の文字が記載されている媒質を有するレンズは、
屈折分布型レンズであることを表し、ガラスデータNi(i
=0,2,4....)によって、式(1)に基づいて屈折率分布が定
義される。また、各実施例中、曲率半径に*印を付した
面は非球面で構成された面であることを示し、非球面の
面形状を表す以下の式で定義するものとする。
【0048】
【数1】
【0049】ここで、 X:光軸と垂直な方向の高さ、 Y:光軸方向の基準面からの変位量、 C:近軸曲率、 ε:2次曲面パラメータ、 Ai:i次の非球面係数、である。
【0050】なお、実施例中の非球面データ及びガラス
データに付された文字Eは、該当する数値の指数部分を
表し、例えば、1.0E2であれば、1.0×102を示すものと
する。また、全系の焦点距離f、画角2ω、Fナンバー
Fno、各レンズ群の空気間隔(軸上面間隔)は、左から順
に、広角端(W)、中間焦点距離(M)、望遠端(T)でのそ
れぞれの値に対応している。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】
【表6】
【0057】
【表7】
【0058】
【表8】
【0059】図5乃至図8において、(W)は広角端焦点
距離、(M)は中間焦点距離状態、(T)は望遠端焦点距離
での収差を示し、各収差図は、左から順に、球面収差、
非点収差、歪曲収差に対応する。球面収差図において、
実線(d)はd線に対する球面収差、実線(d)はd線に対
する球面収差、一点鎖線(g)はg線に対する球面収差、
ニ点鎖線(c)はc線に対する球面収差、破線(SC)は正
弦条件を表している。また、非点収差図において、破線
(DM)と実線(DS)は、それぞれメリディオナル面とサ
ジタル面でのd線に対する非点収差を表している。
【0060】以下の表9乃至表12に、実施例1乃至4
の各条件式の値を示す。
【0061】
【表9】
【0062】
【表10】
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、大
口径比で高倍率なズームレンズを少ない構成枚数で提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のズームレンズ構成図。
【図2】第2実施形態のズームレンズ構成図。
【図3】第3実施形態のズームレンズ構成図。
【図4】第4実施形態のズームレンズ構成図。
【図5】第1実施形態のズームレンズの収差図。
【図6】第2実施形態のズームレンズの収差図。
【図7】第3実施形態のズームレンズの収差図。
【図8】第4実施形態のズームレンズの収差図。
【符号の説明】 Gr1 ・・・第1レンズ群 Gr2 ・・・第2レンズ群 Gr3 ・・・第3レンズ群 Gr4 ・・・第4レンズ群

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に、正の屈折力を有する第
    1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、第
    3レンズ群と、第4レンズ群とからなり、 少なくとも1つのレンズ群に以下の式で表される屈折率
    分布型レンズを含むとともに、前記屈折率分布型レンズ
    は、少なくとも1つの面が非球面であることを特徴とす
    るズームレンズ; N(r) = N0 + N1・r2+ N2・r4 + N3・r6 + N4・r8 ・・・ ただし、 r:光軸に対して垂直な方向の高さ、 N0 :光軸上の屈折率、 Ni (i=1,2,3・・・):2i次の屈折率分布係数、である。
  2. 【請求項2】 前記第1乃至第4レンズ群を、それぞれ
    1枚のレンズで構成したことを特徴とする請求項1記載
    のズームレンズ。
  3. 【請求項3】 全系に含まれる屈折率分布型レンズのう
    ち、少なくとも1つは以下の条件を満足することを特徴
    とする請求項1記載のズームレンズ; 0.0 < sgn(φG )・N1 /φG 2< 10.0 ただし、 sgn(φG ):屈折率分布型レンズを含むレンズ群の屈折
    力が負のとき+1、屈折率分布型レンズを含むレンズ群
    の屈折力が正のとき−1、の値となるパラメータ、 N1 :屈折率分布型レンズの2次の屈折率分布係数、 φG :屈折率分布型レンズの屈折力、である。
  4. 【請求項4】 物体側から順に、正の屈折力を有する第
    1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、第
    3レンズ群と、第4レンズ群とからなり、 前記第2レンズ群は以下の式で表される屈折率分布型レ
    ンズを含むとともに、前記第2レンズ群は、少なくとも
    1面が非球面である1枚または2枚のレンズで構成され
    ていることを特徴とするズームレンズ; N(r) = N 0 + N1・r2 + N2・r4 + N3・r6 + N4・r8 ・・・ ただし、 r:光軸に対して垂直な方向の高さ、 N0 :光軸上の屈折率、 Ni (i=1,2,3・・・):2i次の屈折率分布係数、である。
  5. 【請求項5】 前記第2レンズ群は、1枚の屈折率分布
    型レンズで構成されていることを特徴とする請求項4記
    載のズームレンズ。
  6. 【請求項6】 前記第2レンズ群は、1枚の屈折率分布
    型レンズと、1枚の均質媒質レンズで構成されているこ
    とを特徴とする請求項4記載のズームレンズ。
  7. 【請求項7】 前記第2レンズ群に含まれる少なくとも
    1枚の屈折率分布型レンズは、以下の条件を満足するこ
    とを特徴とする請求項4記載のズームレンズ; -5.0 < N1d2 /φ2 2 < 10.0 ただし、 N1d2 :屈折率分布型レンズのd線に対する2次の屈折率
    分布係数、 φ2 :第2レンズ群の屈折力、である。
  8. 【請求項8】 前記第2レンズ群に含まれる屈折率分布
    型レンズは、少なくとも1面が非球面であることを特徴
    とする請求項4記載のズームレンズ。
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