JP2004218233A - トンネル地山アーチの造成構造とこれによるトンネル構造 - Google Patents

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Yoshihiro Sasajima
義弘 笹島
Masaaki Irie
正明 入江
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Abstract

【課題】WBR工法の問題点を解消し、偏土圧の負荷に対しての耐力に優れているとともに、現場施工性、現場対応性に優れ、人が入れない小径であっても支保工設置が可能であって、確実なアーチ形成も可能とされる、新しいトンネル掘削のための技術手段を提供する。
【解決手段】トンネル地山アーチ部の縦方向の削孔に挿入したフレキシブルスパイラル筋(3)およびPC鋼線の少くともいずれかがトンネル掘削方向に沿って並列配置されて人工的にトンネル地山アーチが造成されているトンネル地山アーチの造成構造とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明はフレキシブルスパイラル筋およびPC鋼線の少くともいずれかによるトンネル地山アーチの造成構造とこれによるトンネル構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明の課題】
従来より、地山の地質等の状況に応じてこれに適した様々なトンネル掘削のための工法とそのための支保工構造が開発されてきているが、特に近年の大断面のトンネルにおいては、これまで以上の工夫が求められている。
【0003】
たとえば、膨張性の地質や、特に地盤支持力の不足する軟弱層などに適応した工法として側壁導坑先進上部半断面リングカット工法(サイロット工法)が従来から知られている。この工法では、図4に示したように、まず▲1▼両側に側壁導坑を先進し、次にこの導坑内に▲2▼側壁コンクリートを打設し、▲3▼アーチ部をリングカットして、▲4▼鋼アーチ支保工を側壁コンクリートの上に建て込み、できるだけ早く▲5▼アーチコンクリートを打設した後に、残部を掘削するようにしている。この工法では、側壁コンクリートにより鋼アーチ支保工が充分に支持できるうえ覆工コンクリートが本巻きとなるため逆巻きとなる欠点がない等の優れた長所がある。
【0004】
しかしながら、この工法には、アーチコンクリートを施工するまでの間に側壁コンクリートが側圧により押し出されるおそれがあるという欠点がある。このような問題点は、大断面トンネルの場合には、鋼アーチ支保工の側壁コンクリート上への建て込みに手間がかかり、アーチコンクリートの施工までに時間がかかることから無視できないものとされている。
【0005】
そこで、より大断面トンネルの形成に適した工法として最近検討されているのが、WBR(Whale Bone Roof =鯨骨)工法である。この工法は、大断面トンネルを経済的に掘削する新工法として提案されたものである。
【0006】
図5に示したように、このWBR工法では、たとえば、まず、幅5m程度の頂設導坑(1)を貫通させ、この頂設導坑(1)から、曲りボーリング装置で、孔空き鋼管(2)を継ぎながら縦方向に削孔挿入する。この鋼管(2)は、頂設導坑(1)に沿って、ちょうど鯨の肋骨のように配置されることになる。
【0007】
このようにして配置した肋骨状の孔空き鋼管(2)からの地山注入によってトンネル上半アーチ部周辺地山を改良補強して人工的地山アーチを造成している。
そしてこのような状態において、上半断面を安全迅速に掘削し、吊型枠を利用して二次覆工を切羽で打設する。
【0008】
しかしながら、以上のようなWBR工法の場合には、地山の偏土圧への負荷耐力には優れているものの、頂設導坑(1)からの空孔き鋼管(2)を継ぎながらの削孔挿入は必ずしも容易ではない。
【0009】
曲りボーリング装置による掘削、そして鋼管(2)の継ぎながらの挿入は、その操作上、そして設備上の負担が大きなものとなる。また、現場の状況に応じての鋼管の選択や作業変更も用意ではない。頂設導坑(1)からの削孔挿入という制約もある。さらには、人が入ることのできない小径の削孔挿入が難しいという問題点もある。
【0010】
そこで、この出願の発明は、以上のとおりのWBR工法の問題点を解消し、偏土圧の負荷に対しての耐力に優れているとともに、現場施工性、現場対応性に優れ、人が入れない小径であっても支保工設置が可能であって、確実なアーチ形成も可能とされる、新しいトンネル掘削のための技術手段を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、トンネル地山アーチ部の縦方向の削孔に挿入したフレキシブルスパイラル筋およびPC鋼線の少くともいずれかがトンネル掘削方向に沿って並列配置されて人工的にトンネル地山アーチが造成されていることを特徴とするトンネル地山アーチの造成構造を提供し、第2には、順巻と逆巻のフレキシブルスパイラル筋が組合わされていることを特徴とするトンネル地山アーチの造成構造を、第3には、フレキシブルスパイラル筋とともにPC鋼線が削孔に挿入されて造成されていることを特徴とするトンネル地山アーチの造成構造を、第4には、フレキシブルスパイラル筋およびPC鋼線の少くともいずれかが挿入された削孔にはコンクリートが打設され永久覆工とされていることを特徴とする上記いずれかのトンネル地山アーチの造成構造を提供する。
【0012】
そして、この出願の発明は、第5には、上記第1ないし第4の発明のいずれかのトンネル地山アーチの造成構造に基づいてアーチコンクリートが打設されていることを特徴とするトンネル構造を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0014】
なによりも特徴的なことは、この出願の発明のトンネル地山アーチの造成構造では、WBRの場合の鋼管を全く使用せずに、フレキシブルスパイラル筋、すなわち、金属製のスパイラル筋およびPC鋼線の少くともいずれかが用いられていることである。
【0015】
すなわち、断面として例示した図1のように、この出願の発明の造成構造では、トンネル地山アーチ部の縦方向の削孔にはフレキシブルスパイラル筋(3)あるいはPC鋼線もしくはその両者が挿入されている。そして、このようなスパイラル筋(3)は、WBR工法における肋骨のように、トンネル掘削方向に沿って順次に並列に配置されている。
【0016】
フレキシブルスパイラル筋(3)やPC鋼線の挿入のための削孔は、WBR工法のように頂設導坑からの作業に限定されることはない。縦方向の任意の位置からでよく、たとえば、WBR工法と同様に頂設導坑(1)からでもよいし、あるいは従来のサイロット工法のような側壁導坑(4)からでもよい。フレキシブルスパイラル筋(3)を配設することによって、偏土圧の負荷に対しての耐力が確保されるとともに、スパイラル形状でフレキシブルであることから、削孔の大きさ、スパイラル筋の径や長さは、現場の状況に合わせて対応することができる。
もちろん、人が入れない小径であっても可能である。
【0017】
スパイラル筋(3)は、順巻と逆巻のものを組合わせることで、耐力はよるい大きなものとなり、支保として充分なものが実現される。
【0018】
また、状況に応じて、耐力が不足する場合には、図2(A)(B)に例示したように、フレキシブルスパイラル筋(3)とともに、たとえばPC鋼線(5)のような超耐力鋼線が様々な配置として組合わせ使用されてもよい。
【0019】
これにより圧縮力を負荷して対応することができる。
【0020】
もちろん、フレキシブルスパイラル筋(3)やPC鋼線が挿入された削孔にはコンクリートが打設されて永久覆工とされてもよい。支保工と永久覆工との兼用が可能とされるからである。たとえば図2(A)(B)の例においては、削孔の空間部(30)にコンクリートが打設されてよい。早強コンクリートを用いることで3時間〜1日の間に直ちに支保工が形成されることになる。
【0021】
削孔の大きさは、これはフレキシブルスパイラル筋(3)の外径の大きさに相当するとしてもよく、たとえば200mm〜1500mm程度の大きさが例示される。またフレキシブルスパイラル筋(3)やPC鋼線の太さ(径)としては、たとえば5mm〜30mm程度のものが例示される。
【0022】
フレキシブルスパイラル筋(3)の素材については、たとえば高強度鉄筋、通常の鉄筋等各種のものであってよい。
【0023】
このようなスパイラル筋やPC鋼線が挿入される削孔は、任意の配置とされてよく、たとえば図3に図1のA−A断面を例示したように、トンネルの掘削方向(α)に沿って、たとえば等間隔でこの削孔(6)が配置されてもよいし、重層化された削孔(7)等が設けられてもよい。このような場合、たとえば図3にも示した削孔(6)の径(D)に対しての配置間隔(L)としては、一般的にはL=3D〜10Dの関係にあるようにすることが好適な例として示される。もちろん、これに限定されることはない。
【0024】
いずれの場合でも、この出願の発明によれば、任意の縦位置から施工ができるという大きな利点があり、工期の短縮や、地山の状況により適宜に補強工法を追加、組み合わせることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、WBR工法の問題点を解消し、偏土圧の負荷に対しての耐力に優れているとともに、現場施工性、現場対応性に優れ、人が入れない小径であっても支保工設置が可能であって、確実なアーチ形成も可能とされる、新しいトンネル掘削のための技術手段を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の構造を例示した概要縦断面図である。
【図2】フレキシブルスパイラル筋とPC鋼線との併用について例示した横断面図である。
【図3】トンネルの掘削方向に沿っての削孔の配置例を示した図1のA−A断面概要図である。
【図4】従来のサイロット工法を例示したトンネルの縦断面図である。
【図5】WBR工法を例示したトンネルの縦断面図である。
【符号の説明】
1 頂設導坑
2 孔空き継ぎ鋼管
3 フレキシブルスパイラル筋
4 側壁導坑
5 PC鋼線
6、7 削孔

Claims (5)

  1. トンネル地山アーチ部の縦方向の削孔に挿入したフレキシブルスパイラル筋およびPC鋼線の少くともいずれかがトンネル掘削方向に沿って並列配置されて人工的にトンネル地山アーチが造成されていることを特徴とするトンネル地山アーチの造成構造。
  2. 順巻と逆巻のフレキシブルスパイラル筋が組合わされていることを特徴とする請求項1のトンネル地山アーチの造成構造。
  3. フレキシブルスパイラル筋とともにPC鋼線が削孔に挿入されて造成されていることを特徴とする請求項1または2のトンネル地山アーチの造成構造。
  4. フレキシブルスパイラル筋およびPC鋼線の少くともいずれかが挿入された削孔にはコンクリートが打設され永久覆工とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかのトンネル地山アーチの造成構造。
  5. 請求項1ないし4のいずれかのトンネル地山アーチの造成構造に基づいてアーチコンクリートが打設されていることを特徴とするトンネル構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20130121403A (ko) * 2012-04-27 2013-11-06 주식회사 옥타곤엔지니어링 터널시공용 나선 격자 지보재
CN114233324A (zh) * 2021-12-17 2022-03-25 中铁大桥勘测设计院集团有限公司 一种适用于偏压工况的隧道结构及其施工方法

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