JP2004217684A - 難燃接着混和物 - Google Patents
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Abstract
【課題】フラットケーブル等に用いられる接着混和物において、ノンハロゲン性で良好な難燃性を示し、かつ高い接着性を発揮し、燃焼時に溶融物が滴下しないようにする。
【解決手段】フラットケーブル等の接着フィルム3をなす接着剤層2に、ガラス転移温度−70〜90℃、分子量5000〜50000のポリエステル樹脂を少なくとも含むポリエステル樹脂100重量部と、ポリリン酸メラミンなどの難燃剤50〜150重量部と、結晶化開始温度が750℃以下のガラスフリット1〜30重量部と、粒径10μm以下のヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部を含む難燃接着混和物を使用する。
【選択図】図1
【解決手段】フラットケーブル等の接着フィルム3をなす接着剤層2に、ガラス転移温度−70〜90℃、分子量5000〜50000のポリエステル樹脂を少なくとも含むポリエステル樹脂100重量部と、ポリリン酸メラミンなどの難燃剤50〜150重量部と、結晶化開始温度が750℃以下のガラスフリット1〜30重量部と、粒径10μm以下のヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部を含む難燃接着混和物を使用する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フラットケーブルやフレキシブルプリント基板などに用いられる難燃接着混和物に関する。
【0002】
【従来の技術】
基材フィルム上に接着剤層が形成された2枚の接着フィルムで、複数の平角状の導体を被覆した構造のフラットケーブルが知られている。このようなフラットケーブルは、コンピュータ機器やオーディオ機器、ビディオ機器等の内部の高密度配線等に広く利用されている。
【0003】
ところで、このようなフラットケーブルにあっては、基材フィルムとしてポリエチレンテレフタレートなどの飽和ポリエステル樹脂からなるフィルムが多く使用されている現状から、その接着剤層を構成する接着剤にはポリエステル樹脂を主成分とするものが主に使用されている。
【0004】
また、かかるフラットケーブルについては、防災の観点からその構成材料に良好な難燃性が求められており、その接着剤層にも難燃性が要求されている。このため、接着剤層をなす接着剤として、デカブロモジフェニルエーテルなどのハロゲン系難燃剤や水酸化マグネシウムなどのノンハロゲン系難燃剤を多量に配合したものなどが検討されている。
【0005】
しかしながら、十分な難燃性を確保するには、これら難燃剤の配合量を多くする必要があるが、難燃剤の配合量を多くすると、接着性が低下する。一方、接着性を高めるには、難燃剤量を減量すればよいが、これでは難燃性が低下し、さらには燃焼時に溶融物が滴下し(ドリップ)、これによって延焼が起きることもある。
このようなフラットケーブルに使用される接着剤層を構成する難燃接着混和物に関する先行技術文献としては、例えば以下に示すようなものが挙げられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−329238号公報
【特許文献2】
特開2001−222920号公報
【特許文献3】
特開2000−080342号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、フラットケーブル等に用いられる接着剤において、基材フィルムなどに対して接着力が高く、十分な難燃性を有するとともに燃焼時に溶融物が滴下しない難燃接着混和物を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、ポリエステル樹脂100重量部と、難燃剤50〜150重量部と、ガラスフリット1〜30重量部と、ヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部を含む難燃接着混和物である。
請求項2にかかる発明は、ポリエステル樹脂が、ガラス転移温度−70〜90℃、分子量5000〜50000である請求項1記載の難燃接着混和物である。
【0009】
請求項3にかかる発明は、ガラスフリットの結晶化開始温度が750℃以下である請求項1記載の難燃接着混和物である。
請求項4にかかる発明は、さらにシリカを含む請求項1または2記載の難燃接着混和物である。
【0010】
請求項5にかかる発明は、基材フィルムの表面に接着剤層を形成した接着フィルムで導体を挟み、この接着フィルムを接着してなるフラットケーブルにおいて、上記接着剤層を、請求項1ないし4のいずれかに記載の難燃接着混和物で構成したフラットケーブルである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づいて、詳しく説明する。
図1は、本発明のフラットケーブルの一例を示すもので、図中符号1は、基材フィルムを示す。
この基材フィルム1は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの飽和ポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどのプラスチックからなる厚み10〜200μmのフィルムである。これらのプラスチックフィルムの中でもポリエチレンテレフタレートフィルムが、電気的特性、機械的特性、コストなどの点でこのましい。
【0012】
この基材フィルム1の一方の表面には、厚み15〜100μmの接着剤層2が形成されて接着フィルム3が形成されている。
この接着フィルム3は、その2枚が互いに接着剤層2、2が相対するように重ね合わせられ、その間に複数の平角状の導体4、4・・・が挟まれた状態で貼り合わせられて、この例のフラットケーブルが構成されている。
【0013】
そして、この接着フィルム3の接着剤層2は、ポリエステル樹脂100重量部と、難燃剤50〜150重量部と、ガラスフリット1〜30重量部と、ヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部を必須成分として含む難燃接着混和物で構成されている。
【0014】
以下、上記難燃接着混和物について説明する。
この難燃接着混和物におけるベース樹脂となるポリエステル樹脂としては、例えばそのガラス転移温度が−70〜90℃であり、かつ分子量が5000〜50000であるポリエステル樹脂が少なくとも1種含まれるものが用いられ、ガラス転移温度および分子量がこれ以外のポリエステル樹脂が混合されていてもよい。本発明での分子量は、重量平均分子量で表記するものとする。
【0015】
このポリエステル樹脂の具体的なものとしては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの酸成分と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ジシクロヘキサンジメチロール、ジエチレングリコールなどのジアルコールなどのアルコール成分を原料として周知の縮重合方法によって得られた各種の飽和ポリエステル、飽和共重合ポリエステルが用いられる。
【0016】
そして、このポリエステル樹脂のガラス転移温度は、上記酸成分とアルコール成分とをそれぞれ1種以上適切に組み合わせることにより、これを−70〜90℃の範囲に調整することができる。
また、その分子量は、酸成分とアルコール成分との縮重合反応時の種々の重合条件、例えば、重合温度、重合時間、重合圧力、重合触媒などを適宜調整することにより、これを5000〜50000の範囲に設定することができる。
【0017】
このポリエステル樹脂において、ガラス転移温度が−70℃未満ではブロッキング性が悪化し、90℃を越えると接着性が低下する。また、分子量が5000未満では脆くなり、機械特性が低下し、50000を越えると硬くなり、屈曲性が低下する。
【0018】
本発明で用いられる難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、窒素含有有機難燃剤、金属水酸化物系難燃剤、硼素系難燃剤のうちの1種以上が用いられる。
ハロゲン系難燃剤には、デカブロムジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、塩素化パラフィンなどの1種以上が用いられ、このハロゲン系難燃剤は難燃効果が高く配合量は少量でよい。
【0019】
また、窒素含有有機難燃剤は、ノンハロゲンの難燃剤であり、接着剤層としたときに、その電気抵抗を低下させないものである。このような窒素含有有機難燃剤の具体的なものとしては、シアヌル酸トリアミド、シアヌル酸ジアミド、シアヌル酸モノアミド、メラム、メラミンシアヌレート、メラミン樹脂、ホモグアナミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどの1種または2種以上の混合物が用いられる。
【0020】
これらのなかでも、ポリエステル樹脂に対する分散性、混合性、接着性等の点から、メラミンシアヌレートが特に好ましい。さらに、その表面をシリカ、 などの無機微粒子でコーティングするなどして表面処理した窒素含有有機難燃剤が、ポリエステル樹脂への分散性が高いのでより好適である。
【0021】
リン系難燃剤としては、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリアリルホスフェートなどのリン酸エステル、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミンなどのポリリン酸塩系、トリスクロロエチルホスフェートなど含ハロゲンリン酸エステルなどの1種以上が用いられる。
【0022】
金属水酸化物系難燃剤には、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどの1種以上が用いられ、ポリエステル樹脂に対する親和性を高めるため、チタネートカップリング剤、アミノシラン、ビニルシラン、エポキシシラン、アクリルシラン、メルカプトシランなどのシランカップリング剤、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸で表面処理した金属水酸化物が好適である。
【0023】
また、硼素系難燃剤には、硼酸亜鉛、硼酸マグネシウムなどの硼酸化合物が1種以上用いられる。
このような難燃剤の配合量は、使用する難燃剤の種類、要求される難燃性等によって決められるが、通常ポリエステル樹脂100重量部に対して50〜150重量部とされ、50重量部未満では得られる接着混和物の難燃性が不足し、150重量部を越えると接着力が低下し、接着剤層としたときの可撓性も低下する。
【0024】
また、本発明の難燃接着混和物において使用されるガラスフリットは、難燃接着混和物の燃焼時に、ポリエステル樹脂の燃焼物からなる無機質の殻を補強し、溶融物が滴下することを防止するものである。このガラスフリットには、釉薬(ウワグスリ)を溶融し、冷却、粉砕した粒径0.01〜100μmの粉末が用いられる。
【0025】
このガラスフリットの化学的成分は、SiO2,Al2O3,CaO,Na2O,K2O,Li2O,B2O3,P2O5,TiO2などの金属酸化物からなり、Si,Al,P,Bなどの網目形成イオンと酸素からなる網目の隙間にNa,K、Li,Caなどの網目修飾イオンが位置した構造のガラスの1種である。
【0026】
また、このガラスフリットとしては、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、アクリルシランなどのシランカップリング剤で表面処理したものがポリエステル樹脂に対する親和性が向上して好ましい。
【0027】
また、このガラスフリットとして、その結晶化開始温度が、750℃のものが用いられる。ここでの結晶化開始温度とは、ある種のガラスフリットを加熱してゆくと、ある温度で一旦溶融したガラスが結晶化するタイプのものがあり、その温度を結晶化温度と言い、具体的には示差走査熱量測定法(DSC)での吸熱ピーク温度を測定して求められる。
ガラスフリットの中には高温で結晶化しないタイプのものがあり、高温での粘度が低下し、殻の補強効果が小さいため、本発明では除外される。
【0028】
一方、高温で結晶化するタイプのガラスフリットでは、ポリエステル樹脂が燃焼して生成する殻を補強することができ、このタイプのガラスフリットが使用される。
そして、ガラスフリットの結晶化温度が750℃を越えると、結晶化して殻の補強効果が得られる前にドリップしてしまうため、結晶化温度は750℃以下が好ましい。
【0029】
このガラスフリットの配合量は、ポリエステル樹脂100重量部に対して1〜30重量部、好ましくは5〜20重量部とされる。この配合量が1重量部未満では燃焼時に生成する殻を補強する効果が得られず、30重量部を越えると体積抵抗率等の電気的特性が低下する。
【0030】
本発明の難燃接着混和物において使用されるヒドロキシスズ酸亜鉛は、接着力向上剤および難燃助剤として機能するもので、分散性を考慮して平均粒径が10μm以下の粒子が用いられる。
このヒドロキシスズ酸亜鉛の配合量は、ポリエステル樹脂100重量部に対して0〜20重量部とされ、必ずしも添加しなくともよく、20重量部を超えると接着力が低下する。また、このヒドロキシスズ酸亜鉛は、同時に難燃性を付与するため、これを配合することで上記難燃剤の配合量を低減でき、難燃剤の配合による接着力の低下を抑えることができる。
【0031】
また、本発明の難燃接着混和物には、充填材としてシリカ等を添加することができ、シリカをポリエステル樹脂100重量部に対して5重量部程度添加することで、ブロッキング性が向上し、接着剤が基材に残る糊残り現象を防止することができる。
【0032】
また、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに種々の添加剤、例えば有機溶剤、酸化防止剤、着色剤、各種カップリング剤、架橋剤、架橋助剤、帯電防止剤を適宜添加しても良い。
上記有機溶剤には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、トルエンなどの芳香族類などが用いられる。
【0033】
本発明の難燃接着混和物は、ポリエステル樹脂100重量部と、難燃剤50〜150重量部と、ガラスフリット1〜30重量部と、ヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部と必要に応じて他の添加成分とを均一に混合することにより製造することができる。
また、本発明の難燃接着混和物は、その酸素指数が25以上で、体積抵抗率が1×1015Ω・cm以上であることが好ましく、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを被接着材としたT型剥離強度(剥離速度300mm/分)が0.5kgf/cm以上であることが好ましい。
【0034】
また、本発明の難燃接着混和物の形態としては、溶液、ペースト、ペレット等の形態とすることができ、フラットケーブルの接着剤層を形成するには、溶液タイプとして、基材フィルムに塗布して使用する他、ペレットを押出機から基材フィルム上に押出し、製膜して使用することが一般的である。
【0035】
また、本発明のフラットケーブルは、上述のようにして形成された接着フィルムを使用し、これに導体を挟んで、加圧ロール、加圧プレスなどにより加圧し、この時同時に温度80〜200℃に加熱することで製造される。一般的には、加熱加圧ロールを使用し、連続的に接着してゆく方法が作業性等の点で広く使用される。
【0036】
このような難燃接着混和物にあっては、ポリエステル樹脂100重量部と、難燃剤50〜150重量部と、ガラスフリット1〜30重量部と、ヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部を配合したものであるので、十分な難燃性が得られるとともに高い接着性が得られる。また、難燃剤として、ハロゲン元素を含まない窒素含有有機難燃剤、金属水酸化物系難燃剤、リン系難燃剤、硼素系難燃剤を使用したものでは、これを焼却処分した際に有害なハロゲン含有化合物を生成することがない。
【0037】
また、ガラスフリットの配合により、この難燃接着混和物が燃焼した際、混和物の外側の部分が硬質の無機物の殻となって、内部の部分が溶融物となって外部に滴下することがなく、溶融物が滴下して他の物品に着火して延焼することが防止される。さらに、ヒドロキシスズ酸亜鉛の配合により接着性が高くなり、しかもこれによっても難燃性が付与されることになる。
【0038】
また、本発明のフラットケーブルにあっては、良好な接着力を発揮し、高い難燃性を有するものとなり、燃焼時に溶融物が滴下して延焼することがなく、窒素含有有機難燃剤、金属水酸化物系難燃剤、リン系難燃剤、硼素系難燃剤を難燃剤として使用したものでは、これを焼却処分をしても有害なハロゲン含有ガスが発生しない。
このため、このフラットケーブルは、高い接着性と良好な難燃性を要求されるコンピュータ機器等の配線等に使用できる。
【0039】
以下、具体例を示す。
表1および表2に示した配合組成(重量部)の組成物を、メチルエチルケトン1容量部とトルエン4容量部からなる混合溶媒に溶解し、樹脂分30wt%の溶液型接着剤を製造した。
この溶剤型接着剤を厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にバーコーターにて塗布し、乾燥し厚み35μmの接着層を形成して、接着フィルムを作成した。
【0040】
このようにして得られた接着フィルムについて、接着強度、酸素指数、体積抵抗率、ドリップによる延焼について評価した。
接着強度は、2枚の接着フィルムを貼り合わせ速度0.5m/分、温度160℃、圧力1.0MPaで、貼り合わせ、このもののT字剥離力を測定し、その強度(kgf/cm)を示した。この接着強度が0.5kgf/cm以上のものが好ましい。
【0041】
酸素指数は、難燃性酸素指数測定装置によって測定した。酸素指数が25以上のものが難燃性の点で好ましい。
体積抵抗率は、JIS C 2318に拠って測定した。この値が1015Ω・cm以上が合格である。
ドリップによる延焼については、UL−94の薄手材料垂直燃焼試験を行ったときに、試料の真下に置かれた脱脂綿が燃焼時に溶融滴下物により燃焼するものを×で、燃焼しないものを○で表示した。
【0042】
表1および表2において、
「ポリエステル樹脂」は、ガラス転移点5℃、分子量25000のポリエステル樹脂(東洋紡社製、商品名「バイロン300」)を、
「難燃剤」は、ポリリン酸メラミン(五常産業社製、商品名「MPP−B」を示す。
【0043】
「ガラスフリット」は、結晶化開始温度650℃、粒径約5μmのもの(シープリー社製、商品名「B200−UTC」)を、
「ヒドロキシスズ酸亜鉛」は、粒径5μmのもの(日本化学産業社製、商品名「ヒドロキシ錫酸亜鉛」)を、
「シリカ」は、粒径1.8μmのもの(アドマテック社製、商品名「SO−C5」)を示す。
結果を表1および表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
これらの表の結果から、難燃剤の配合量が50重量部より少ないと酸素指数が低く難燃性が不充分であり、150重量部を越えると接着強度が低下する。また、ガラスフリットが1重量部より少ないとドリップによる延焼が生じ、30重量部を越えると電気的特性が低下し、ヒドロキシスズ酸亜鉛の配合量が20重量部より多くなると接着強度が低下することがわかる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の難燃接着混和物にあっては、良好な接着力を発揮し、高い難燃性を有するものとなり、燃焼時に溶融物が滴下して延焼を招くことがない。
また、本発明のフラットケーブルにあっては、このため高い接着力を発揮し、優れた難燃性を有するものとなり、燃焼時おいても溶融物が滴下することがなく、機器内の他の電子部品等がこれにより延焼することが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるフラットケーブルの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
2…接着剤層。
【発明の属する技術分野】
この発明は、フラットケーブルやフレキシブルプリント基板などに用いられる難燃接着混和物に関する。
【0002】
【従来の技術】
基材フィルム上に接着剤層が形成された2枚の接着フィルムで、複数の平角状の導体を被覆した構造のフラットケーブルが知られている。このようなフラットケーブルは、コンピュータ機器やオーディオ機器、ビディオ機器等の内部の高密度配線等に広く利用されている。
【0003】
ところで、このようなフラットケーブルにあっては、基材フィルムとしてポリエチレンテレフタレートなどの飽和ポリエステル樹脂からなるフィルムが多く使用されている現状から、その接着剤層を構成する接着剤にはポリエステル樹脂を主成分とするものが主に使用されている。
【0004】
また、かかるフラットケーブルについては、防災の観点からその構成材料に良好な難燃性が求められており、その接着剤層にも難燃性が要求されている。このため、接着剤層をなす接着剤として、デカブロモジフェニルエーテルなどのハロゲン系難燃剤や水酸化マグネシウムなどのノンハロゲン系難燃剤を多量に配合したものなどが検討されている。
【0005】
しかしながら、十分な難燃性を確保するには、これら難燃剤の配合量を多くする必要があるが、難燃剤の配合量を多くすると、接着性が低下する。一方、接着性を高めるには、難燃剤量を減量すればよいが、これでは難燃性が低下し、さらには燃焼時に溶融物が滴下し(ドリップ)、これによって延焼が起きることもある。
このようなフラットケーブルに使用される接着剤層を構成する難燃接着混和物に関する先行技術文献としては、例えば以下に示すようなものが挙げられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−329238号公報
【特許文献2】
特開2001−222920号公報
【特許文献3】
特開2000−080342号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、フラットケーブル等に用いられる接着剤において、基材フィルムなどに対して接着力が高く、十分な難燃性を有するとともに燃焼時に溶融物が滴下しない難燃接着混和物を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、ポリエステル樹脂100重量部と、難燃剤50〜150重量部と、ガラスフリット1〜30重量部と、ヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部を含む難燃接着混和物である。
請求項2にかかる発明は、ポリエステル樹脂が、ガラス転移温度−70〜90℃、分子量5000〜50000である請求項1記載の難燃接着混和物である。
【0009】
請求項3にかかる発明は、ガラスフリットの結晶化開始温度が750℃以下である請求項1記載の難燃接着混和物である。
請求項4にかかる発明は、さらにシリカを含む請求項1または2記載の難燃接着混和物である。
【0010】
請求項5にかかる発明は、基材フィルムの表面に接着剤層を形成した接着フィルムで導体を挟み、この接着フィルムを接着してなるフラットケーブルにおいて、上記接着剤層を、請求項1ないし4のいずれかに記載の難燃接着混和物で構成したフラットケーブルである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づいて、詳しく説明する。
図1は、本発明のフラットケーブルの一例を示すもので、図中符号1は、基材フィルムを示す。
この基材フィルム1は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの飽和ポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどのプラスチックからなる厚み10〜200μmのフィルムである。これらのプラスチックフィルムの中でもポリエチレンテレフタレートフィルムが、電気的特性、機械的特性、コストなどの点でこのましい。
【0012】
この基材フィルム1の一方の表面には、厚み15〜100μmの接着剤層2が形成されて接着フィルム3が形成されている。
この接着フィルム3は、その2枚が互いに接着剤層2、2が相対するように重ね合わせられ、その間に複数の平角状の導体4、4・・・が挟まれた状態で貼り合わせられて、この例のフラットケーブルが構成されている。
【0013】
そして、この接着フィルム3の接着剤層2は、ポリエステル樹脂100重量部と、難燃剤50〜150重量部と、ガラスフリット1〜30重量部と、ヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部を必須成分として含む難燃接着混和物で構成されている。
【0014】
以下、上記難燃接着混和物について説明する。
この難燃接着混和物におけるベース樹脂となるポリエステル樹脂としては、例えばそのガラス転移温度が−70〜90℃であり、かつ分子量が5000〜50000であるポリエステル樹脂が少なくとも1種含まれるものが用いられ、ガラス転移温度および分子量がこれ以外のポリエステル樹脂が混合されていてもよい。本発明での分子量は、重量平均分子量で表記するものとする。
【0015】
このポリエステル樹脂の具体的なものとしては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの酸成分と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ジシクロヘキサンジメチロール、ジエチレングリコールなどのジアルコールなどのアルコール成分を原料として周知の縮重合方法によって得られた各種の飽和ポリエステル、飽和共重合ポリエステルが用いられる。
【0016】
そして、このポリエステル樹脂のガラス転移温度は、上記酸成分とアルコール成分とをそれぞれ1種以上適切に組み合わせることにより、これを−70〜90℃の範囲に調整することができる。
また、その分子量は、酸成分とアルコール成分との縮重合反応時の種々の重合条件、例えば、重合温度、重合時間、重合圧力、重合触媒などを適宜調整することにより、これを5000〜50000の範囲に設定することができる。
【0017】
このポリエステル樹脂において、ガラス転移温度が−70℃未満ではブロッキング性が悪化し、90℃を越えると接着性が低下する。また、分子量が5000未満では脆くなり、機械特性が低下し、50000を越えると硬くなり、屈曲性が低下する。
【0018】
本発明で用いられる難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、窒素含有有機難燃剤、金属水酸化物系難燃剤、硼素系難燃剤のうちの1種以上が用いられる。
ハロゲン系難燃剤には、デカブロムジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、塩素化パラフィンなどの1種以上が用いられ、このハロゲン系難燃剤は難燃効果が高く配合量は少量でよい。
【0019】
また、窒素含有有機難燃剤は、ノンハロゲンの難燃剤であり、接着剤層としたときに、その電気抵抗を低下させないものである。このような窒素含有有機難燃剤の具体的なものとしては、シアヌル酸トリアミド、シアヌル酸ジアミド、シアヌル酸モノアミド、メラム、メラミンシアヌレート、メラミン樹脂、ホモグアナミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどの1種または2種以上の混合物が用いられる。
【0020】
これらのなかでも、ポリエステル樹脂に対する分散性、混合性、接着性等の点から、メラミンシアヌレートが特に好ましい。さらに、その表面をシリカ、 などの無機微粒子でコーティングするなどして表面処理した窒素含有有機難燃剤が、ポリエステル樹脂への分散性が高いのでより好適である。
【0021】
リン系難燃剤としては、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリアリルホスフェートなどのリン酸エステル、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミンなどのポリリン酸塩系、トリスクロロエチルホスフェートなど含ハロゲンリン酸エステルなどの1種以上が用いられる。
【0022】
金属水酸化物系難燃剤には、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどの1種以上が用いられ、ポリエステル樹脂に対する親和性を高めるため、チタネートカップリング剤、アミノシラン、ビニルシラン、エポキシシラン、アクリルシラン、メルカプトシランなどのシランカップリング剤、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸で表面処理した金属水酸化物が好適である。
【0023】
また、硼素系難燃剤には、硼酸亜鉛、硼酸マグネシウムなどの硼酸化合物が1種以上用いられる。
このような難燃剤の配合量は、使用する難燃剤の種類、要求される難燃性等によって決められるが、通常ポリエステル樹脂100重量部に対して50〜150重量部とされ、50重量部未満では得られる接着混和物の難燃性が不足し、150重量部を越えると接着力が低下し、接着剤層としたときの可撓性も低下する。
【0024】
また、本発明の難燃接着混和物において使用されるガラスフリットは、難燃接着混和物の燃焼時に、ポリエステル樹脂の燃焼物からなる無機質の殻を補強し、溶融物が滴下することを防止するものである。このガラスフリットには、釉薬(ウワグスリ)を溶融し、冷却、粉砕した粒径0.01〜100μmの粉末が用いられる。
【0025】
このガラスフリットの化学的成分は、SiO2,Al2O3,CaO,Na2O,K2O,Li2O,B2O3,P2O5,TiO2などの金属酸化物からなり、Si,Al,P,Bなどの網目形成イオンと酸素からなる網目の隙間にNa,K、Li,Caなどの網目修飾イオンが位置した構造のガラスの1種である。
【0026】
また、このガラスフリットとしては、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、アクリルシランなどのシランカップリング剤で表面処理したものがポリエステル樹脂に対する親和性が向上して好ましい。
【0027】
また、このガラスフリットとして、その結晶化開始温度が、750℃のものが用いられる。ここでの結晶化開始温度とは、ある種のガラスフリットを加熱してゆくと、ある温度で一旦溶融したガラスが結晶化するタイプのものがあり、その温度を結晶化温度と言い、具体的には示差走査熱量測定法(DSC)での吸熱ピーク温度を測定して求められる。
ガラスフリットの中には高温で結晶化しないタイプのものがあり、高温での粘度が低下し、殻の補強効果が小さいため、本発明では除外される。
【0028】
一方、高温で結晶化するタイプのガラスフリットでは、ポリエステル樹脂が燃焼して生成する殻を補強することができ、このタイプのガラスフリットが使用される。
そして、ガラスフリットの結晶化温度が750℃を越えると、結晶化して殻の補強効果が得られる前にドリップしてしまうため、結晶化温度は750℃以下が好ましい。
【0029】
このガラスフリットの配合量は、ポリエステル樹脂100重量部に対して1〜30重量部、好ましくは5〜20重量部とされる。この配合量が1重量部未満では燃焼時に生成する殻を補強する効果が得られず、30重量部を越えると体積抵抗率等の電気的特性が低下する。
【0030】
本発明の難燃接着混和物において使用されるヒドロキシスズ酸亜鉛は、接着力向上剤および難燃助剤として機能するもので、分散性を考慮して平均粒径が10μm以下の粒子が用いられる。
このヒドロキシスズ酸亜鉛の配合量は、ポリエステル樹脂100重量部に対して0〜20重量部とされ、必ずしも添加しなくともよく、20重量部を超えると接着力が低下する。また、このヒドロキシスズ酸亜鉛は、同時に難燃性を付与するため、これを配合することで上記難燃剤の配合量を低減でき、難燃剤の配合による接着力の低下を抑えることができる。
【0031】
また、本発明の難燃接着混和物には、充填材としてシリカ等を添加することができ、シリカをポリエステル樹脂100重量部に対して5重量部程度添加することで、ブロッキング性が向上し、接着剤が基材に残る糊残り現象を防止することができる。
【0032】
また、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに種々の添加剤、例えば有機溶剤、酸化防止剤、着色剤、各種カップリング剤、架橋剤、架橋助剤、帯電防止剤を適宜添加しても良い。
上記有機溶剤には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、トルエンなどの芳香族類などが用いられる。
【0033】
本発明の難燃接着混和物は、ポリエステル樹脂100重量部と、難燃剤50〜150重量部と、ガラスフリット1〜30重量部と、ヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部と必要に応じて他の添加成分とを均一に混合することにより製造することができる。
また、本発明の難燃接着混和物は、その酸素指数が25以上で、体積抵抗率が1×1015Ω・cm以上であることが好ましく、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを被接着材としたT型剥離強度(剥離速度300mm/分)が0.5kgf/cm以上であることが好ましい。
【0034】
また、本発明の難燃接着混和物の形態としては、溶液、ペースト、ペレット等の形態とすることができ、フラットケーブルの接着剤層を形成するには、溶液タイプとして、基材フィルムに塗布して使用する他、ペレットを押出機から基材フィルム上に押出し、製膜して使用することが一般的である。
【0035】
また、本発明のフラットケーブルは、上述のようにして形成された接着フィルムを使用し、これに導体を挟んで、加圧ロール、加圧プレスなどにより加圧し、この時同時に温度80〜200℃に加熱することで製造される。一般的には、加熱加圧ロールを使用し、連続的に接着してゆく方法が作業性等の点で広く使用される。
【0036】
このような難燃接着混和物にあっては、ポリエステル樹脂100重量部と、難燃剤50〜150重量部と、ガラスフリット1〜30重量部と、ヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部を配合したものであるので、十分な難燃性が得られるとともに高い接着性が得られる。また、難燃剤として、ハロゲン元素を含まない窒素含有有機難燃剤、金属水酸化物系難燃剤、リン系難燃剤、硼素系難燃剤を使用したものでは、これを焼却処分した際に有害なハロゲン含有化合物を生成することがない。
【0037】
また、ガラスフリットの配合により、この難燃接着混和物が燃焼した際、混和物の外側の部分が硬質の無機物の殻となって、内部の部分が溶融物となって外部に滴下することがなく、溶融物が滴下して他の物品に着火して延焼することが防止される。さらに、ヒドロキシスズ酸亜鉛の配合により接着性が高くなり、しかもこれによっても難燃性が付与されることになる。
【0038】
また、本発明のフラットケーブルにあっては、良好な接着力を発揮し、高い難燃性を有するものとなり、燃焼時に溶融物が滴下して延焼することがなく、窒素含有有機難燃剤、金属水酸化物系難燃剤、リン系難燃剤、硼素系難燃剤を難燃剤として使用したものでは、これを焼却処分をしても有害なハロゲン含有ガスが発生しない。
このため、このフラットケーブルは、高い接着性と良好な難燃性を要求されるコンピュータ機器等の配線等に使用できる。
【0039】
以下、具体例を示す。
表1および表2に示した配合組成(重量部)の組成物を、メチルエチルケトン1容量部とトルエン4容量部からなる混合溶媒に溶解し、樹脂分30wt%の溶液型接着剤を製造した。
この溶剤型接着剤を厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にバーコーターにて塗布し、乾燥し厚み35μmの接着層を形成して、接着フィルムを作成した。
【0040】
このようにして得られた接着フィルムについて、接着強度、酸素指数、体積抵抗率、ドリップによる延焼について評価した。
接着強度は、2枚の接着フィルムを貼り合わせ速度0.5m/分、温度160℃、圧力1.0MPaで、貼り合わせ、このもののT字剥離力を測定し、その強度(kgf/cm)を示した。この接着強度が0.5kgf/cm以上のものが好ましい。
【0041】
酸素指数は、難燃性酸素指数測定装置によって測定した。酸素指数が25以上のものが難燃性の点で好ましい。
体積抵抗率は、JIS C 2318に拠って測定した。この値が1015Ω・cm以上が合格である。
ドリップによる延焼については、UL−94の薄手材料垂直燃焼試験を行ったときに、試料の真下に置かれた脱脂綿が燃焼時に溶融滴下物により燃焼するものを×で、燃焼しないものを○で表示した。
【0042】
表1および表2において、
「ポリエステル樹脂」は、ガラス転移点5℃、分子量25000のポリエステル樹脂(東洋紡社製、商品名「バイロン300」)を、
「難燃剤」は、ポリリン酸メラミン(五常産業社製、商品名「MPP−B」を示す。
【0043】
「ガラスフリット」は、結晶化開始温度650℃、粒径約5μmのもの(シープリー社製、商品名「B200−UTC」)を、
「ヒドロキシスズ酸亜鉛」は、粒径5μmのもの(日本化学産業社製、商品名「ヒドロキシ錫酸亜鉛」)を、
「シリカ」は、粒径1.8μmのもの(アドマテック社製、商品名「SO−C5」)を示す。
結果を表1および表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
これらの表の結果から、難燃剤の配合量が50重量部より少ないと酸素指数が低く難燃性が不充分であり、150重量部を越えると接着強度が低下する。また、ガラスフリットが1重量部より少ないとドリップによる延焼が生じ、30重量部を越えると電気的特性が低下し、ヒドロキシスズ酸亜鉛の配合量が20重量部より多くなると接着強度が低下することがわかる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の難燃接着混和物にあっては、良好な接着力を発揮し、高い難燃性を有するものとなり、燃焼時に溶融物が滴下して延焼を招くことがない。
また、本発明のフラットケーブルにあっては、このため高い接着力を発揮し、優れた難燃性を有するものとなり、燃焼時おいても溶融物が滴下することがなく、機器内の他の電子部品等がこれにより延焼することが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるフラットケーブルの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
2…接着剤層。
Claims (5)
- ポリエステル樹脂100重量部と、難燃剤50〜150重量部と、ガラスフリット1〜30重量部と、ヒドロキシスズ酸亜鉛0〜20重量部を含む難燃接着混和物。
- ポリエステル樹脂が、ガラス転移温度−70〜90℃、分子量5000〜50000である請求項1記載の難燃接着混和物。
- ガラスフリットの結晶化開始温度が、750℃以下である請求項1記載の難燃接着混和物。
- さらにシリカを含む請求項1または2記載の難燃接着混和物。
- 基材フィルムの表面に接着剤層を形成した接着フィルムで導体を挟み、この接着フィルムを接着してなるフラットケーブルにおいて、上記接着剤層を、請求項1ないし4のいずれかに記載の難燃接着混和物で構成したことを特徴とするフラットケーブル。
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