JP2004217392A - エレベータの扉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】敷居の長手方向に沿って同一方向に、三方枠で囲まれた開口部を開閉する高速扉と低速扉とからなるエレベータ扉の前記敷居には、高速扉を案内する溝が設けられたものにおいて、低速扉の下端及び中間部にはそれぞれ第1の溝と第2の溝を有し、敷居上面の三方枠で隠れる部分には、所定の寸法に亘って第1の溝を案内する第1のシューを備え、高速扉には第2の溝を案内する第2のシューを設けるものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉速度の異なる少なくとも2枚の扉を有するエレベータ扉装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、エレベータ扉を案内する敷居の溝にゴミが溜り開閉不能となる故障を防止するために、敷居の上面を平坦にして溝にゴミがたまらないようにする扉装置が提案されている。
【0003】
即ち、図9及び図10に示すような扉装置が代表的な例として挙げられる。(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)
【0004】
【特許文献1】
特開平9−71379号公報
【特許文献2】
特開平8−143256号公報
【0005】
先ず、前者は図9に示すとおり、敷居3の裏面に二筋の溝3a,3bを有し、各扉1,2にはブラケットを介してローラ1a,2aを設け、このローラ1a,2aが溝3a,3bに案内されて周知の三方枠で囲まれた開口部を扉1,2により開閉するものである。
【0006】
次に、後者は図10に示すように、敷居13の裏面に高速扉10を案内する溝13aを設け、高速扉10にはブラケットを介してローラ10aを設け、低速扉11には下端部と中間部に溝11a,11bを有し、溝11aには敷居13の上面に設けられたローラ12に案内され、溝11bは高速扉10にブラケットを介して取付けられたローラ10aに案内されるように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の場合は、敷居の裏面に双筋の溝を設けなければならず、長いブラケットを介して低速扉を案内する構造のため、円滑な開閉動作が難しい。一方、後者の場合にはローラ式ドアシューによる案内のため、低速扉の全域にわたって円滑な開閉動作が行ないずらい問題があった。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、より円滑な動作が可能なエレベータの扉装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、敷居の長手方向に沿って同一方向に、三方枠で囲まれた開口部を開閉する高速扉と低速扉とからなるエレベータ扉の前記敷居には、高速扉を案内する溝が設けられたものにおいて、
1.低速扉の下端及び中間部にはそれぞれ第1の溝と第2の溝を有し、敷居上面の三方枠で隠れる部分には、所定の寸法に亘って第1の溝を案内する第1のシューを備え、高速扉には第2の溝を案内する第2のシューを設ける。
2.敷居の上面には三方枠で隠れる部分に第1のシャフトを設け、低速扉の中間部には第2のシャフトを備え、低速扉には第1のシャフトに沿って移動するベアリングを有し、高速扉には第2のシャフトに沿って移動するベアリングを備える。ものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、扉を案内する敷居において、外から見える部分には溝を設けず、意匠上問題にならない部分では扉の円滑な動作が可能なように案内するものである。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について、図面を用いて説明する。図1は本発明に係るエレベータの扉装置の部分正面図、図2は図1のA−A線矢視図、図3は本発明に係る扉装置の各状態を示す状態平面図である。
【0012】
図中、20は本発明に係る高速扉、21は本発明に係る低速扉、22は例えばアルミダイキャストからなる敷居で、裏面には溝22aが設けられるとともに、上面にも溝22bが設けられている。この高速扉20にはブラケットを介してシュー20aが取付けられ、敷居22の溝22aに案内されるように構成されている。
【0013】
一方、低速扉21には下端に溝21a、中間部に溝21bが略幅いっぱいに設けられ、溝21aに対しては敷居22に設けられた後述するシュー23を案内するとともに、溝21bに対してはブラケットを介して高速扉20に設けられたシュー24を案内する。(シュー23により溝21aが、シュー24により溝21bが案内されているとも言える)
【0014】
このシュー23は通常、ちょうど三方枠に隠れて外から見えない部分の溝22bに、所定の長さに亘ってこの溝の幅方向に調整自在に設けられ、見えうる部分の溝22bには、例えば図4に示すように敷居と同質の部材22cを嵌入するようにして、恰も敷居の上面には溝が存在しないように形成することもできる。このような処置はその時の状況に応じて適宜行えばよいことである。
【0015】
ここで、敷居の構造を例えば図5に示すようにしてもよい。
即ち、ベース30に角パイプ31,32を平行に配置して、両方の隙間を溝がわりに使用するとともに、溝の不要な箇所にはカバー33を被せるものである。このカバー33は例えばアルミシェープあるいはSUSで構成すればよい。各ガイドシューの取り付けかたは、図6に示すようにすればよい。このようにすれば、一見複雑そうな形状の敷居であってもより簡単に構成することができる。
【0016】
このように構成すれば、特に低速扉21が図3に示すように所定の長さのシュー23に案内されて移動するため、極めて円滑に開閉動作を行うことができる。このシュー23の長さについては、長ければそれだけ低速扉21をふらつきがなく確実に支持できるが一方、摺動音の方は逆に大きくなることからこのシュー23の長さをできるだけ押さえることが望ましい。
【0017】
そして、このシュー23の長さをできるだけ短くしたい時には、低速扉21からブラケットを延ばして別のシューにより溝22aを案内するように構成してもよい。この場合は、敷居22の裏面の溝は、溝22a一つだけで良い。
【0018】
次に、図7は本発明に係るその他の実施例を示す正面図である。
図中、図1と同一符号のものは同一のものを示すが、この実施例では、溝とシューとの関係が、ちょうどシャフトとベアリングとの関係に置き換わっている。即ち、敷居22の上面にはシャフト41が、低速扉21の中間部にもシャフト42が設けられ、低速扉21にはシャフト41に案内されるベアリング43、高速扉20にはシャフト42に案内されるベアリング44がそれぞれ設けられるものである。このようにすれば、略全域にわたって扉を円滑に案内することができる。
【0019】
特に、扉20,21が全開状態では、図8に示すように、低速扉21の両端部がシャフト41により適度に拘束される状態(右端はベアリング43とシャフト41との係合、左端は低速扉21の折り曲げ部とシャフト41の左端との係合による拘束状態)になるため、所謂「ふらつき」防止効果を発揮する。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、エレベータ扉を案内する敷居において、外から見える部分には特に溝を設けずに意匠上及びゴミ等の問題を防止しつつ、、意匠上問題にならないような部分では扉の支持案内が十分に行える案内部材を配置することにより、扉の円滑な開閉動作を達成するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエレベータの扉装置の部分正面図である。
【図2】図1のA−A線矢視図である。
【図3】本発明に係る扉装置の各状態を示す状態平面図である。
【図4】本発明に係る敷居構造の一例を示す詳細図である。
【図5】本発明に係る敷居構造の一例を示す詳細図である。
【図6】本発明に係る敷居構造のその他の例を示す詳細図である。
【図7】本発明に係るその他の実施例を示す正面図である。
【図8】本発明に係る敷居構造のその他の例を示す詳細図である。
【図9】従来のエレベータ扉装置を示す図である。
【図10】従来のエレベータ扉装置を示す図である。
【符号の説明】
1,10,20 高速扉
2,11,21 低速扉
3,13,22 敷居
21a,21b,22a 溝
22c 嵌入部材
23,24 シュー
41,42 シャフト
43,44 ベアリング
Claims (5)
- 敷居の長手方向に沿って同一方向に、三方枠で囲まれた開口部を開閉する高速扉と低速扉とからなるエレベータ扉の前記敷居には、前記高速扉を案内する溝が設けられたものにおいて、
前記低速扉の下端及び中間部にはそれぞれ第1の溝と第2の溝を有し、前記敷居上面の前記三方枠で隠れる部分には、所定の寸法に亘って前記第1の溝を案内する第1のシューを備え、前記高速扉には前記第2の溝を案内する第2のシューを設けたことを特徴とするエレベータの扉装置。 - 前記敷居は上面に第3の溝を有し、該第3の溝には前記第1のシューが調整自在に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの扉装置。
- 前記敷居の前記開口部における第3の溝には、前記敷居と同質の部材が嵌入されていることを特徴とする請求項2に記載のエレベータの扉装置。
- 前記敷居は、ベースと角パイプとカバーとからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータ扉装置。
- 敷居の長手方向に沿って同一方向に、三方枠で囲まれた開口部を開閉する高速扉と低速扉とからなるエレベータ扉の前記敷居には、前記高速扉を案内する溝が設けられたものにおいて、
前記敷居の上面には前記三方枠で隠れる部分に第1のシャフトを設け、前記低速扉の中間部には第2のシャフトを備え、前記低速扉には前記第1のシャフトに沿って移動するベアリングを有し、前記高速扉には前記第2のシャフトに沿って移動するベアリングを備えたことを特徴とするエレベータの扉装置。
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US20100147632A1 (en) * | 2005-05-10 | 2010-06-17 | Michael Tracey | Guide assembly for at least one elevator door |
CN103910265A (zh) * | 2014-04-29 | 2014-07-09 | 苏州中远电梯有限公司 | 一种电梯导轨支撑座结构 |
CN110482388A (zh) * | 2019-09-18 | 2019-11-22 | 高宪立 | 一种导轨槽内置的增强型防尘地坎 |
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