JP2004216958A - 車両用後方監視カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】一体成形された透明なハウジングを利用した場合でもライセンスプレート照明ランプからの光線がカメラ本体の撮影レンズに悪影響を与えない車両用後方監視カメラを提供する。
【解決手段】カメラ本体105の鏡胴部6の外周を包囲するハウジング本体2の透明な周壁部7の外周に遮光テープ14a,遮光性の塗料14b,微細な凹凸加工14cを利用した遮光手段14を配備し、ライセンスプレート照明ランプ102からの光線L1,L2がハウジング本体2を透過することを防止することにより、レンズカバーの機能を兼ねる一面116の対撮影レンズ面116aや対物面116bの空気レンズで光線L1,L2が反射されることに起因するハレーションやコントラストの低下等の問題を解消する。
【選択図】 図1
【解決手段】カメラ本体105の鏡胴部6の外周を包囲するハウジング本体2の透明な周壁部7の外周に遮光テープ14a,遮光性の塗料14b,微細な凹凸加工14cを利用した遮光手段14を配備し、ライセンスプレート照明ランプ102からの光線L1,L2がハウジング本体2を透過することを防止することにより、レンズカバーの機能を兼ねる一面116の対撮影レンズ面116aや対物面116bの空気レンズで光線L1,L2が反射されることに起因するハレーションやコントラストの低下等の問題を解消する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ本体と透明なハウジングとから成る車両用後方監視カメラの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ライセンスプレート装着用のガーニッシュを利用して後方監視カメラをライセンスプレート照明ランプの近傍に装着した車両が例えば特許文献1等として既に公知である。
【0003】
後方監視カメラの具体的な取付構造の一例を図8に、また、従来型の後方監視カメラの具体的な構成例を図9に示す。
【0004】
図8に示されるガーニッシュ100は車両後部のバックドアパネルに装着されるもので、ライセンスプレート101を装着するための略矩形状のガーニッシュ本体100aと、その上部から手前に向けて延出する庇状のフード100bとによって一体に形成されている。そして、フード100bで保護される空間の左右両端部にはライセンスプレート照明ランプ102,102が装着され、更に、左右のライセンスプレート照明ランプ102,102の間に、バックドアハンドル103と後方監視カメラ104とが実装されている。
【0005】
後方監視カメラ104は、図9に示されるように、撮像素子等を内蔵した基盤部と鏡胴部および撮影レンズ115等を有するカメラ本体105と、このカメラ本体105を内包するハウジング106とで構成される。ハウジング106は埃や水に弱いカメラ本体105を保護するための機能部品である。
【0006】
ハウジング106の主要部は、前面に開口部を有して一体成形されたハウジング本体107によって構成され、その内部にカメラ本体105がネジ等を利用して固定されている。
ハウジング本体107は、ライセンスプレート照明ランプ102,102からの光線が内部に侵入することによってカメラ本体105の撮影レンズ115に悪影響を与えるのを防止する必要上、遮光性のある成形材料を利用して形成することが望ましい。
【0007】
ハウジング本体107における開口部の防塵防滴性は、ガスケット108を挟んで透明な合成樹脂あるいは強化ガラス等のレンズカバー109をネジ110,110で開口部に固定することにより保証される。
【0008】
また、ハウジング本体107の裏面に設けられた孔からはカメラ本体105の基盤部に接続したケーブル111が引き出されているが、この部分の防塵防滴性も、ケーブル111に環装されたガスケット112をリテーナ113でハウジング本体107の裏面に圧着することによって保証されている。ネジ114,114は、リテーナ113をハウジング本体107の裏面に固定するためのものである。
【0009】
しかし、このような構成を適用して組み上げた後方監視カメラ104を図8のようにしてガーニッシュ100に装着すると、レンズカバー109をハウジング本体107に固定するためのネジ110,110の頭部が車両の外側を向くことになり、悪戯等によるハウジング106の分解やカメラ本体105の盗難といった問題が懸念される。
【0010】
そこで、図10に示されるように、レンズカバーの機能を兼ねる一面116をハウジング本体117と一体化すると共に、ハウジング本体117の裏面に開口部を設けてハウジング本体117に対するカメラ本体105の取り付けを可能とし、更に、ハウジング本体117の裏面の開口部を密閉部材118で密閉することによってハウジング本体117の防塵防滴性を保証するようにした車両用後方監視カメラが本出願人等により提案されている。
【0011】
このような構成によれば、密閉部材118を固定するためのネジ119,119をハウジング本体117の裏面側に位置させることができ、悪戯等によるハウジングの分解やカメラ本体105の盗難といった問題が解消される。
【0012】
しかし、レンズカバーの機能を兼ねる透明な一面116をハウジング本体117と一体化するためには、ハウジング本体117の全てを透明な成形材料を利用して一体的に射出成形する必要がある。
【0013】
このため、後方監視カメラの取り付け位置によっては、図11に示されるように、ライセンスプレート照明ランプ102からの光線L1,L2がハウジング本体117を透過してハウジング本体117の内部に侵入する場合があり、更に、この光線L1,L2がレンズカバーの機能を兼ねる一面116の対撮影レンズ面116aや対物面116bの空気レンズで反射されて、カメラ本体105の撮影レンズ115にハレーションあるいはコントラストの低下等の悪影響を与えるといった可能性がある。
【0014】
また、ハレーションやコントラストの低下等の原因としては、光線L3がレンズカバーの機能を兼ねる一面116の内部で反射を繰り返し、その一部が対撮影レンズ面116aから射出されるといった可能性があることも考慮しなければならない。
【0015】
更に、光線L3がレンズカバーの機能を兼ねる一面116の内部に入ってしまうと、特に、対物面116bあるいは対撮影レンズ面116aに傷が付いているような場合において、この傷の周辺で光線が屈折あるいは反射して見掛け上の輝度が著しく変化し、画像が見難くなるといった問題もある。
【0016】
透明なハウジングに内包された監視カメラを高輝度の発光体の近傍に設置することによって生じる画像の劣化を軽減するために利用可能な技術としては、例えば、特許文献2で開示される車両撮像装置における遮光材(16)が知られている。
【0017】
しかし、このものは、レンズカバーを兼ねるレンズ(11)とハウジング本体に相当する筒状部(14)とがランプハウス(92a)のランプカバー(92c)に一体に形成され、実質的に、筒状部(14)の先端外周部にランプカバー(92c)がフランジ状に延出した形態をとっているので、筒状部(14)とランプカバー(92c)との連合部の裏面に遮光材(16)を設けたとしても、遮光材(16)をレンズ(11)の対物面にまで突出させることは不可能であり、少なくとも、レンズ(11)の対物面から対撮像素子面までの区間、つまり、レンズ(11)の厚みに相当する分だけの遮光不能領域が残ってしまう。
【0018】
従って、ランプカバー(92c)の内部で反射を繰り返しながらランプカバー(92c)とレンズ(11)との連合部を介して伝播される光線、つまり、図11中のL3に相当する光線がレンズ(11)の内部に侵入するのを防止することは困難であり、この光線の一部がレンズ(11)の対撮像素子面から射出されると、これが外乱として影響して画像が不鮮明となる可能性がある。また、レンズ(11)の対物面あるいは対撮像素子面に傷が付いていると、この傷の部分で光線が屈折あるいは反射して見掛け上の輝度が変化し、画像が見難くなってしまう。
【0019】
【特許文献1】
特開平9−240370号公報
【特許文献2】
特開2000−236462号公報(段落番号0001,図1)
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、悪戯等によるハウジングの分解やカメラ本体の盗難といった問題がなく、しかも、ライセンスプレート照明ランプからの光線がカメラ本体の撮影レンズに悪影響を与えることのない車両用後方監視カメラを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電子部品を内蔵した基盤部および鏡胴部と撮影レンズを有するカメラ本体と、撮影レンズの前方に位置し撮影レンズのレンズカバーの機能を兼ねる一面と前記鏡胴部の外周を包囲する周壁部とを有してカメラ本体を内包すべくライセンスプレート照明ランプと独立させて透明な一体成形品で形成されたハウジング本体と、ハウジング本体裏面の開口部を密閉する密閉部材とを備えてライセンスプレート照明ランプの近傍に設置される車両用後方監視カメラであり、前記課題を達成するため、特に、
前記周壁部の外周に、撮影レンズの光学系の軸方向を基準として、前記レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面の位置にまで延出する遮光手段を配備したことを特徴とする構成を有する。
【0022】
撮影レンズのレンズカバーの機能を兼ねる一面をハウジング本体に一体成形し、カメラ本体を内包したハウジング本体裏面の開口部を密閉部材で密閉する構成であるため、密閉部材をハウジング本体に固定するネジの頭部をハウジング本体の裏面側に位置させることができる。従って、車両の外側からネジを操作してハウジングを分解することは困難となり、ハウジングの分解等の悪戯やカメラ本体の盗難といった問題を効果的に防止することができる。
レンズカバーの機能を兼ねる一面をハウジング本体と一体化する関係上、ハウジング本体の全体が透明な成形材料を用いて一体に成形されることになるが、鏡胴部の外周を包囲するハウジング本体の周壁部の外周には遮光手段が配備されているので、ライセンスプレート照明ランプからの光線がハウジング本体を透過してハウジング本体の内部に侵入することはなく、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面や対物面の空気レンズからの光線の反射によるハレーションおよびコントラストの低下等の問題が防止される。
更に、この遮光手段は、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面の位置にまで延出しているので、レンズカバーの機能を兼ねる一面の外周部、つまり、ハウジング本体の周壁部の最先端部からレンズカバーの機能を兼ねる透明な一面の内部への光線の侵入も防止され、レンズカバーの機能を兼ねる一面の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面から射出されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等も確実に防止することができる。また、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面あるいは対撮影レンズ面に傷が付いているような場合であっても、この面の内部に不用意に光線が侵入すること自体が禁止されているので、傷の周辺での光線の屈折や反射による見掛け上の輝度の変化に起因した画像の劣化も未然に防止される。
【0023】
この遮光手段は、ハウジング本体の周壁部の外周に遮光テープを貼着して形成することが可能である。
【0024】
遮光テープを貼着することにより光線がハウジング本体を透過しなくなるので、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面や対物面の空気レンズで光線が反射されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題、および、ハウジングの周壁部やレンズカバーの機能を兼ねる一面の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面から射出されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題や、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面あるいは対撮影レンズ面の傷に起因した画像の劣化が未然に防止される。
【0025】
また、遮光手段は、ハウジング本体の周壁部の外周に遮光性の塗料を塗布して形成するようにしてもよい。
【0026】
遮光テープの場合と同様、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面や対物面の空気レンズで光線が反射されることで生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題、および、ハウジングの周壁部やレンズカバーの機能を兼ねる一面の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面から射出されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題や、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面あるいは対撮影レンズ面の傷に起因した画像の劣化を未然に防止することができる。
【0027】
更に、ハウジング本体の成形工程においてハウジング本体の周壁部の外周表面にシボ加工等の微細な凹凸加工を施すことによって遮光手段を形成してもよい。
【0028】
このような構成を適用した場合、ハレーションやコントラストの低下等についての異常防止効果は、遮光テープや遮光性の塗料を利用した場合に比べて劣るが、遮光テープの貼着や遮光塗料の塗布といった作業工程が不要となるので、装置の製造工程が容易化されるメリットがある。
【0029】
また、前記と同様の課題を達成するため、カメラ本体における鏡胴部の外周とハウジング本体における周壁部の内周との間に、撮影レンズの光学系の軸方向を基準として、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面の位置にまで延出する環状の遮光部材を配備するようにしてもよい。
【0030】
このような構成を適用した場合、ライセンスプレート照明ランプの光線がハウジング本体を透過することはあるが、カメラ本体における鏡胴部の外周とハウジング本体における周壁部の内周との間には環状の遮光部材が配備されているので、ハウジング本体を透過した光線がレンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面にまで到達することはない。従って、対撮影レンズ面や対物面の空気レンズがライセンスプレート照明ランプの光線を反射することによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題を解消することができる。
【0031】
この遮光部材を弾性材によって形成し、カメラ本体の鏡胴部の外周とハウジング本体の周壁部の内周との間に圧入するようにしてもよい。
【0032】
カメラ本体における鏡胴部の外周が弾性のある遮光部材を介してハウジング本体の周壁部の内周で保持されることになるので、カメラ本体を車両の振動や衝撃から保護することができる。
特に、車両のバックドアパネル等に車両用後方監視カメラを配置した車両では、バックドアパネルの開閉に際して車両用後方監視カメラに強い衝撃や振動が作用する場合があるが、このような構成を適用することで、カメラ本体の光学系の初期精度を長期間に亘って維持することができるようになる。
【0033】
また、弾性材から成る環状の遮光部材には、軸方向の一端部から他端部に向けて貫通する1本のスリットを形成することが可能である。
【0034】
スリットの部分を押し広げるようにして環状の遮光部材を拡径することによって鏡胴部の外周に遮光部材を簡単に装着することができるので、車両用後方監視カメラの組み立て工程を容易化することが可能となる。
【0035】
更に、この遮光部材は、周方向に一巡する複数の箇所でハウジング本体における周壁部の内周に圧接されるように構成することが望ましい。
【0036】
このようにして環状の遮光部材がハウジング本体の周壁部の内周に面で接触することを回避することにより、遮光部材を装着したカメラ本体をハウジング本体に容易に差し込んで取り付けられるようになる。
例えば、ハウジング本体における周壁部の断面形状を矩形状(正方形)とし、同時に、環状の遮光部材の外周形状を円筒形とすれば、遮光部材を周方向に一巡する4箇所で周壁部の内周に遮光部材が圧接されることになるので、ハウジング本体にカメラ本体を差し込む際の接触抵抗が面接触の場合に比べて大幅に軽減され、遮光部材を装着したカメラ本体をハウジング本体に容易に差し込んで取り付けられるようになる。また、遮光部材の外周に作用する接触抵抗が軽減される結果、環状の遮光部材の先端部の捲れ上がりを未然に防止して、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面の位置にまで確実に遮光部材を侵入させることが可能となり、組み立て時の作業性が更に向上する。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した車両用後方監視カメラの実施形態の幾つかについて図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
図1は一実施形態の車両用後方監視カメラ1を撮影レンズ115の光学系の軸を含む平面で割って内部構造を示した断面図である。
【0039】
この車両用後方監視カメラ1は、概略において、カメラ本体105とハウジング本体2、および、密閉部材として機能する裏蓋3とガスケット4によって構成される。
【0040】
このうち、カメラ本体105は、撮像素子等を内蔵した基盤部5および鏡胴部6と撮影レンズ115から成り、基盤部5からは電力供給線や信号線を内蔵したケーブル111が引き出されている。
【0041】
カメラ本体105の各部のパーツの成形や加工および組み立て精度には或る程度の個体差があるので、基盤部5および鏡胴部6に対し撮影レンズ115を独立させて構成し、各々のパーツが完成した時点で、図2に示されるようにして撮影レンズ115を鏡胴部6に螺合させ、基盤部5に固設された撮像素子と撮影レンズ115との離間距離であるバックフランジが撮影レンズ115のバックフォーカスに一致するように撮影レンズ115の前後位置を調整してから、接着剤で撮影レンズ115を鏡胴部6に固着して成形誤差や加工誤差等を吸収するようにしている。
【0042】
ハウジング本体2は、図1に示されるように、撮影レンズ115の前方に位置して撮影レンズ115のレンズカバーの機能を兼ねる一面116、および、カメラ本体105における鏡胴部6の外周を包囲する周壁部7を備えた透明な一体成形品である。そして、周壁部7の外周には、撮影レンズ115の光学系の軸方向を基準として、レンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体2の一面116の対物面116bの位置にまで延出する遮光手段14が全周に亘って配備されている。
【0043】
この遮光手段14は、図3(a)のようにして黒色の遮光テープ14aを周壁部7の外周に貼着するか、あるいは、図3(b)のように遮光性の塗料14bを周壁部7の外周に塗布することによって容易に形成することができる。更には、図3(c)に示されるように、ハウジング本体2の成形工程において周壁部7の外周表面にシボ加工等の微細な凹凸加工14cを施して遮光手段14としてもよい。
【0044】
図1に示されるように、ハウジング本体2に内包されたカメラ本体105は、基盤部5のフランジ12に通されたタッピングネジ8により片持ち梁状にハウジング本体2に固定される。
【0045】
そして、ハウジング本体2の裏面側に形成された開口部9には、防塵防滴用のガスケット4を挟んで裏蓋3が取り付けられ、裏蓋3の四隅がタッピングネジ10によってハウジング本体2の裏面側に固定されている。
【0046】
また、カメラ本体105の基盤部5から引き出されたケーブル111は、裏蓋3の孔11を介してハウジング本体2の外部に導かれ、孔11とケーブル111との間の隙間が、シーリング剤13で密閉されている。
【0047】
車両用後方監視カメラ1の全体的な組み立て工程は図4に示す通りであり、まず、図2に示されるような手続に従ってバックフランジの調整を完了したカメラ本体105をハウジング本体2の開口部9からハウジング本体2の内部に差し込み、基盤部5に形成されたフランジ12の四隅をタッピングネジ8でハウジング本体2に固定する。
【0048】
次いで、ガスケット4および裏蓋3の孔11を介してケーブル111を引き出し、ハウジング本体2の開口部9と裏蓋3でガスケット4を挟んで裏蓋3の四隅をタッピングネジ10を用いてハウジング本体2の裏面に固定する。
【0049】
そして、最終的に、基盤部5と裏蓋3の間のケーブル111の弛みが解消されるまで裏蓋3の孔11からケーブル111を引き出した後、孔11とケーブル111との間の隙間をシーリング剤13を用いて密閉する。
【0050】
このようにして組み上げられた車両用後方監視カメラ1は、例えば、図8に示される後方監視カメラ104と同様にして、ライセンスプレート照明ランプ102,102を備えたライセンスプレート装着用のガーニッシュ100に取り付けられる。
【0051】
密閉部材となる裏蓋3をハウジング本体2に固定するタッピングネジ10の頭部はハウジング本体2の裏面側に位置するので、車両の外側からタッピングネジ10ネジを操作してハウジングを分解することは困難であり、ハウジングの分解等の悪戯やカメラ本体105の盗難といった問題を効果的に防止することができる。
【0052】
車両用後方監視カメラ1のハウジング本体2に対する光線L1,L2,L3の入射状況は図11で示した例と全く同様となるが、本実施形態の車両用後方監視カメラ1では、ハウジング本体2の周壁部7の外周に遮光手段14が配備されているので、ライセンスプレート照明ランプ102からの光線L1,L2がハウジング本体2を透過してハウジング本体2の内部に侵入することはなく、従って、対撮影レンズ面116aや対物面116bの空気レンズが光線L1,L2を反射することによって生じるハレーションやコントラストの低下等の悪影響を確実に防止することができる。
【0053】
しかも、この遮光手段14は、レンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体2の一面116の対物面116bの位置にまで延出しているので、レンズカバーの機能を兼ねる一面116の外周部、つまり、ハウジング本体2の周壁部7の最先端部に入射する光線、即ち、図11に示されるL3のような光線の侵入も確実に防止され、レンズカバーの機能を兼ねる透明な一面116の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面116aから射出されることによって生じるハレーションやコントラストの低下等の問題も確実に防止することができる。
【0054】
また、レンズカバーの機能を兼ねる一面116への光線L3の侵入が禁止される結果、仮に、レンズカバーの機能を兼ねる透明な一面116の対物面116bあるいは対撮影レンズ面116aに傷が付いているような場合であっても、傷の周辺での光線の屈折や反射による見掛け上の輝度の変化に起因する画像の劣化を未然に防止することができる。
【0055】
次に、環状の遮光部材によって遮光手段を形成し、この遮光部材をカメラ本体における鏡胴部の外周とハウジング本体における周壁部の内周との間に介装した実施形態について図5〜図7を参照して説明する。
【0056】
図5は遮光部材を装着した一実施形態の車両用後方監視カメラ1’を撮影レンズ115の光学系の軸を含む平面で割って内部構造を示した断面図である。
【0057】
カメラ本体105,裏蓋3,ガスケット4等の構成に関しては図1〜図2を参照して説明した車両用後方監視カメラ1の場合と全く同様であるので、図5においては、図1と同様の符号を付すに止め詳細な説明は省略する。
【0058】
この実施形態の車両用後方監視カメラ1’は、概略において、カメラ本体105とハウジング本体2’、および、密閉部材として機能する裏蓋3とガスケット4、ならびに、環状の遮光部材15によって構成される。
【0059】
ハウジング本体2’は、図5に示されるように、撮影レンズ115の前方に位置して撮影レンズ115のレンズカバーの機能を兼ねる一面116と、カメラ本体105における鏡胴部6の外周を包囲する周壁部7とを備えた透明な一体成形品である。撮影レンズ115の光学系の軸に沿って見た周壁部7の断面形状は全体として矩形状(正方形)に形成されている。周壁部7の外周に遮光手段に相当するものが実装されていない点で、図1のハウジング本体2とは構造が異なる。
【0060】
外乱となる光線の遮光に加えて衝撃の緩衝や振動の吸収を目的として形成された遮光部材15は、黒色の発泡ウレタン等の弾性材から成る段付きの円筒体であり、その先端に位置する大径部15aは撮影レンズ115の直径に見合った内径に、また、大径部15aを除く小径部15bの部分は鏡胴部6の直径に見合った内径に形成されている。
【0061】
そして、大径部15aの外径は周壁部7の矩形状(正方形)の内周面に内接する円の直径よりも僅かに大き目に形成され、鏡胴部6における外周の先部と周壁部7における内周の先端との間に圧入状態で保持される一方、小径部15bの外径は、周壁部7の矩形状(正方形)の内周面に内接する円の直径よりも僅かに小さ目に形成されている。
【0062】
このように、遮光部材15の大径部15aの外周形状が円筒形であって、同時に、周壁部7の内周形状が矩形状(正方形)であることから、遮光部材15の外周の先端部は、遮光部材15を周方向に一巡する複数の箇所、具体的には、円筒形の大径部15aが矩形状(正方形)の周壁部7に内接する4箇所で、周壁部7の内周面に圧接されることになる。
【0063】
また、環状の遮光部材15の全長は、カメラ本体105における基盤部5の前面からレンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体2’の一面116における対撮影レンズ面116aに至る距離と実質的に同一である。
【0064】
このため、遮光部材15の先端部は、撮影レンズ115の光学系の軸方向を基準として、ハウジング本体2’の一面116における対撮影レンズ面116aの位置にまで延出することになる。
【0065】
次に、本実施形態の車両用後方監視カメラ1’の全体的な組み立て工程について説明する。
【0066】
まず、図2に示されるような手続に従ってカメラ本体105のバックフランジの調整を行ない、接着剤で撮影レンズ115を鏡胴部6に固着してから、鏡胴部6に対する遮光部材15の取り付け作業を行う。
【0067】
この実施形態の遮光部材15には、図6(a)に示されるように、軸方向の一端部から他端部に向けて貫通する1本のスリット16が形成されているので、遮光部材15の両側を把持して図6(b)に示すようにスリット16の部分を押し広げるようにすれば、容易に遮光部材15を弾性変形させて拡径することができる。
【0068】
この遮光部材15を図6(b)に示すようにして押し広げた状態で、スリット16の部分を鏡胴部6に対し径方向外側から押し込むようにすることによって、鏡胴部6の外周に遮光部材15を外嵌する。その取り付け要領はEリングの取り付け作業と同様である。このようにして取り付けが完了した段階で手を放せば、遮光部材15が自然な状態に弾性復帰してスリット16を閉じるので、遮光部材15の内周面が鏡胴部6の外周面に密着する。
【0069】
その後の組み立て工程については図7に示す通りであり、まず、遮光部材15の取り付けが完了したカメラ本体105をハウジング本体2’の開口部9からハウジング本体2’の内部に差し込む。
【0070】
遮光部材15の先端に位置する大径部15aの外径はハウジング本体2’における周壁部7の矩形状(正方形)の内周面に内接する円の直径よりも僅かに大き目に形成されているので、遮光部材15の先端が周壁部7の内周面に突入する際には、或る程度の接触抵抗が作用することになるが、前述した通り、遮光部材15の大径部15aは、遮光部材15を周方向に一巡する4箇所の位置でのみ周壁部7の内周面に接触しているので、面対面の接触の場合のように過剰な接触抵抗が作用することはなく、遮光部材15の先端を容易に周壁部7の内周に突入させることができる。しかも、接触抵抗が小さいため、薄い肉厚を有する大径部15aの部分が接触抵抗によって径方向外側に捲れ上がるといった心配がない。
【0071】
このため、ハウジング本体2’の一面116における対撮影レンズ面116aの位置にまで遮光部材15の先端部を確実に差し込むことができる。
【0072】
更に、本実施形態においては、遮光部材15の先端部を除いて小径部15bとして形成しているので、周壁部7に遮光部材15を差し込んで行っても周壁部7と遮光部材15との間の接触面積が増大することはなく、従って、両者間の接触抵抗は常に一定であって、差し込み作業の全工程を容易に実施することができる。
【0073】
そして、ハウジング本体2’に対するカメラ本体105の差し込み作業が完了したならば、基盤部5のフランジ12の四隅をタッピングネジ8でハウジング本体2’に固定する。
【0074】
次いで、ガスケット4および裏蓋3の孔11を介してケーブル111を引き出し、ハウジング本体2’の開口部9と裏蓋3でガスケット4を挟んで裏蓋3の四隅をタッピングネジ10を用いてハウジング本体2’の裏面に固定する。
【0075】
そして、最終的に、基盤部5と裏蓋3の間のケーブル111の弛みが解消されるまで裏蓋3の孔11からケーブル111を引き出した後、孔11とケーブル111との間の隙間をシーリング剤13を用いて密閉する。
【0076】
なお、ハウジング本体2’の周壁部7の内周と遮光部材15の大径部15aとが接触するのは、具体的には、図7中の7A,7B,7C,7Dと15A,15B,15C,15Dに相当する箇所である。
【0077】
このようにして組み上げられた車両用後方監視カメラ1’は、図8に示される後方監視カメラ104と同様にして、ライセンスプレート照明ランプ102,102を備えたライセンスプレート装着用のガーニッシュ100に取り付けられる。
【0078】
従って、車両用後方監視カメラ1’のハウジング本体2’に対する光線L1,L2の入射状況は図11で示した例と全く同様となる。
【0079】
本実施形態の車両用後方監視カメラ1’の場合、ライセンスプレート照明ランプ102からの光線L1,L2がハウジング本体2’の周壁部7を透過すること自体は許容されるが、周壁部7の内周と鏡胴部6の外周との間には、レンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体2の一面116の対撮影レンズ面116aにまで延出する環状の遮光部材15が介装されているので、周壁部7を透過した光線L1,L2が対撮影レンズ面116aにまで到達することはなく、対撮影レンズ面116aや対物面116bの空気レンズが光線L1,L2を反射することによって生じるハレーションやコントラストの低下等の悪影響を確実に防止することができる。
【0080】
また、基盤部5のフランジ12に通されたタッピングネジ8によって片持ち梁状にハウジング本体2’に固定されたカメラ本体105は、鏡胴部6の外周の先端部と周壁部7の内周との間に圧入された遮光部材15の弾性力によって先端を四方から保持されているので、ハウジング本体2’に強い衝撃や振動が作用した場合であっても、カメラ本体105に作用する衝撃や振動を弾性材から成る遮光部材15によって緩和することができる。
【0081】
このため、鏡胴部6と撮影レンズ115とを固着した接着剤が疲労して両者間の螺合状態が変化するといったことはなく、基盤部5に固設された撮像素子と撮影レンズ115との間のバックフランジが変動するといった問題もなくなるので、カメラ本体105の光学系の初期精度を長期間に亘って安定的に維持することができ、また、基盤部5に内蔵された他の電子部品の劣化も効果的に防止することができる。
【0082】
特に、車両のバックドアパネル等に車両用後方監視カメラ1’を配置した車両では、バックドアパネルの開閉に際して車両用後方監視カメラ1’に強い衝撃が作用する場合があるが、外乱となる光線の遮光に加え衝撃の緩衝や振動の吸収を目的として形成された単一の部材である遮光部材15を追加装備するだけの簡単な作業で、コストアップ等の弊害を生じることなく、従来から問題となっていた車両用後方監視カメラに対する衝撃や振動の悪影響を解消して、カメラ本体の実質的な耐久性を向上させることができるようになったのである。
【0083】
また、ハウジング本体2’に対する裏蓋3の取り付け構造に関しては、最初に述べた実施形態の場合と同様であり、従って、ハウジングの分解等の悪戯やカメラ本体105の盗難といった問題も効果的に防止することができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明の車両用後方監視カメラは、レンズカバーの機能を兼ねる一面を有して透明な一体成形品で形成されたハウジング本体とハウジング本体裏面の開口部を密閉する密閉部材とでカメラ本体を内包することにより、密閉部材をハウジング本体に固定するネジをハウジング本体の裏面側に位置させるようにしたので、車両の外側からのネジ操作によるハウジングの分解やカメラ本体の盗難といった問題を効果的に防止することができる。
また、カメラ本体の鏡胴部の外周を包囲するハウジング本体の透明な周壁部の外周には、遮光テープや遮光性の塗料あるいは微細な凹凸加工を利用した遮光手段を配備しているので、ライセンスプレート照明ランプからの光線がハウジング本体を透過することはなく、レンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体の一面の対撮影レンズ面や対物面の空気レンズで光線が反射されることに起因したハレーションやコントラストの低下を解消することができる。
しかも、この遮光手段は、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面の位置にまで延出しているので、レンズカバーの機能を兼ねる透明な一面の外周部からの光線の侵入も防止され、レンズカバーの機能を兼ねる一面の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面から射出されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下の問題も確実に防止することができる。
更に、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面あるいは対撮影レンズ面に傷が付いているような場合であっても、この面の内部に不用意に光線が侵入すること自体が禁止されているので、傷の周辺での光線の屈折や反射による見掛け上の輝度の変化に起因した画像の劣化といった問題も未然に防止することができる。
【0085】
また、カメラ本体における鏡胴部の外周とハウジング本体における周壁部の内周との間に環状の遮光部材を配備する構成を適用した場合では、ハウジング本体を透過した光線がレンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面にまで到達することが防止されるので、この対撮影レンズ面あるいは対物面の空気レンズがライセンスプレート照明ランプの光線を反射することによって生じるハレーションおよびコントラストの低下を改善することができる。
【0086】
しかも、環状の遮光部材は弾性材によって形成され、カメラ本体の鏡胴部の外周とハウジング本体の周壁部の内周との間に圧入されているので、カメラ本体における鏡胴部の外周が弾性のある遮光部材を介してハウジング本体の周壁部の内周で保持されることになり、特に、車両のバックドアパネル等に車両用後方監視カメラを配置した車両において、バックドアパネルの開閉に際して車両用後方監視カメラに作用する強い衝撃や振動を吸収することができ、カメラ本体の光学系の初期精度や内部の電子部品の性能を長期間に亘って安定的に維持することが可能となる。
【0087】
また、弾性材から成る環状の遮光部材には軸方向の一端部から他端部に向けて貫通する1本のスリットが形成されているので、スリットの部分を押し広げるようにして環状の遮光部材を拡径することにより鏡胴部の外周に遮光部材を簡単に装着することができ、車両用後方監視カメラの組み立て工程が容易化される。
【0088】
更に、この遮光部材は、周方向に一巡する複数の箇所でハウジング本体における周壁部の内周に圧接されるようになっているので、環状の遮光部材の外周部の全域を周壁部の内周に密着嵌合させる場合と比べ、ハウジング本体にカメラ本体を差し込む際の接触抵抗を大幅に軽減することができ、遮光部材を装着したカメラ本体をハウジング本体に容易に差し込んで取り付けることができる。
また、遮光部材の外周に作用する接触抵抗が軽減される結果、環状の遮光部材の先端部の捲れ上がりが防止され、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面の位置にまで確実に遮光部材を延出させることができるので、組み立て時の作業性が向上し、遮光部材の変形等を防止して正確な組み立て作業を実現することができると共に、遮光部材本来の高い遮光性能(設計上の遮光性能)を発揮させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮影レンズの光学系の軸を含む平面で一実施形態の車両用後方監視カメラを割って内部構造を示した断面図である。
【図2】撮影レンズのバックフォーカスの調整について示した概念図である。
【図3】遮光手段について例示した図で、図3(a)は遮光テープから成る遮光手段、図3(b)は遮光性の塗料から成る遮光手段、図3(c)は微細な凹凸加工によって形成された遮光手段について示している。
【図4】同実施形態の車両用後方監視カメラの全体的な組み立て工程について示した概念図である。
【図5】撮影レンズの光学系の軸を含む平面で他の一実施形態の車両用後方監視カメラを割って内部構造を示した断面図である。
【図6】同実施形態で採用した遮光部材の外観について示した斜視図であり、図6(a)は自然状態にある遮光部材の状態について、また、図6(b)ではスリットを利用して拡径させた遮光部材の状態について示している。
【図7】同実施形態の車両用後方監視カメラの全体的な組み立て工程について示した概念図である。
【図8】後方監視カメラの具体的な取付構造の一例を示した斜視図である。
【図9】従来型の後方監視カメラの具体的な構成例を示した斜視図である。
【図10】後方監視カメラとライセンスプレート照明ランプとの位置関係の一例を示した概念図である。
【図11】後方監視カメラのハウジングを透明材料で一体成形した場合に発生する問題について示した概念図である。
【符号の説明】
1,1’ 車両用後方監視カメラ
2,2’ ハウジング本体
3 裏蓋(密閉部材)
4 ガスケット(密閉部材)
5 基盤部
6 鏡胴部
7 周壁部
7A,7B,7C,7D 周方向に一巡する複数の圧接箇所
8 タッピングネジ
9 開口部
10 タッピングネジ
11 孔
12 フランジ
13 シーリング剤
14 遮光手段
14a 遮光テープ
14b 遮光性の塗料
14c 微細な凹凸加工
15 環状の遮光部材
15A,15B,15C,15D 周方向に一巡する複数の圧接箇所
15a 大径部
15b 小径部
16 スリット
100 ガーニッシュ
100a ガーニッシュ本体
100b フード
101 ライセンスプレート
102 ライセンスプレート照明ランプ
103 バックドアハンドル
104 後方監視カメラ
105 カメラ本体
106 ハウジング
107 ハウジング本体
108 ガスケット
109 レンズカバー
110 ネジ
111 ケーブル
112 ガスケット
113 リテーナ
114 ネジ
115 撮影レンズ
116 レンズカバーの機能を兼ねる一面
116a 対撮影レンズ面
116b 対物面
117 ハウジング本体
118 密閉部材
119 ネジ
L ライセンスプレート照明ランプからの光線
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ本体と透明なハウジングとから成る車両用後方監視カメラの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ライセンスプレート装着用のガーニッシュを利用して後方監視カメラをライセンスプレート照明ランプの近傍に装着した車両が例えば特許文献1等として既に公知である。
【0003】
後方監視カメラの具体的な取付構造の一例を図8に、また、従来型の後方監視カメラの具体的な構成例を図9に示す。
【0004】
図8に示されるガーニッシュ100は車両後部のバックドアパネルに装着されるもので、ライセンスプレート101を装着するための略矩形状のガーニッシュ本体100aと、その上部から手前に向けて延出する庇状のフード100bとによって一体に形成されている。そして、フード100bで保護される空間の左右両端部にはライセンスプレート照明ランプ102,102が装着され、更に、左右のライセンスプレート照明ランプ102,102の間に、バックドアハンドル103と後方監視カメラ104とが実装されている。
【0005】
後方監視カメラ104は、図9に示されるように、撮像素子等を内蔵した基盤部と鏡胴部および撮影レンズ115等を有するカメラ本体105と、このカメラ本体105を内包するハウジング106とで構成される。ハウジング106は埃や水に弱いカメラ本体105を保護するための機能部品である。
【0006】
ハウジング106の主要部は、前面に開口部を有して一体成形されたハウジング本体107によって構成され、その内部にカメラ本体105がネジ等を利用して固定されている。
ハウジング本体107は、ライセンスプレート照明ランプ102,102からの光線が内部に侵入することによってカメラ本体105の撮影レンズ115に悪影響を与えるのを防止する必要上、遮光性のある成形材料を利用して形成することが望ましい。
【0007】
ハウジング本体107における開口部の防塵防滴性は、ガスケット108を挟んで透明な合成樹脂あるいは強化ガラス等のレンズカバー109をネジ110,110で開口部に固定することにより保証される。
【0008】
また、ハウジング本体107の裏面に設けられた孔からはカメラ本体105の基盤部に接続したケーブル111が引き出されているが、この部分の防塵防滴性も、ケーブル111に環装されたガスケット112をリテーナ113でハウジング本体107の裏面に圧着することによって保証されている。ネジ114,114は、リテーナ113をハウジング本体107の裏面に固定するためのものである。
【0009】
しかし、このような構成を適用して組み上げた後方監視カメラ104を図8のようにしてガーニッシュ100に装着すると、レンズカバー109をハウジング本体107に固定するためのネジ110,110の頭部が車両の外側を向くことになり、悪戯等によるハウジング106の分解やカメラ本体105の盗難といった問題が懸念される。
【0010】
そこで、図10に示されるように、レンズカバーの機能を兼ねる一面116をハウジング本体117と一体化すると共に、ハウジング本体117の裏面に開口部を設けてハウジング本体117に対するカメラ本体105の取り付けを可能とし、更に、ハウジング本体117の裏面の開口部を密閉部材118で密閉することによってハウジング本体117の防塵防滴性を保証するようにした車両用後方監視カメラが本出願人等により提案されている。
【0011】
このような構成によれば、密閉部材118を固定するためのネジ119,119をハウジング本体117の裏面側に位置させることができ、悪戯等によるハウジングの分解やカメラ本体105の盗難といった問題が解消される。
【0012】
しかし、レンズカバーの機能を兼ねる透明な一面116をハウジング本体117と一体化するためには、ハウジング本体117の全てを透明な成形材料を利用して一体的に射出成形する必要がある。
【0013】
このため、後方監視カメラの取り付け位置によっては、図11に示されるように、ライセンスプレート照明ランプ102からの光線L1,L2がハウジング本体117を透過してハウジング本体117の内部に侵入する場合があり、更に、この光線L1,L2がレンズカバーの機能を兼ねる一面116の対撮影レンズ面116aや対物面116bの空気レンズで反射されて、カメラ本体105の撮影レンズ115にハレーションあるいはコントラストの低下等の悪影響を与えるといった可能性がある。
【0014】
また、ハレーションやコントラストの低下等の原因としては、光線L3がレンズカバーの機能を兼ねる一面116の内部で反射を繰り返し、その一部が対撮影レンズ面116aから射出されるといった可能性があることも考慮しなければならない。
【0015】
更に、光線L3がレンズカバーの機能を兼ねる一面116の内部に入ってしまうと、特に、対物面116bあるいは対撮影レンズ面116aに傷が付いているような場合において、この傷の周辺で光線が屈折あるいは反射して見掛け上の輝度が著しく変化し、画像が見難くなるといった問題もある。
【0016】
透明なハウジングに内包された監視カメラを高輝度の発光体の近傍に設置することによって生じる画像の劣化を軽減するために利用可能な技術としては、例えば、特許文献2で開示される車両撮像装置における遮光材(16)が知られている。
【0017】
しかし、このものは、レンズカバーを兼ねるレンズ(11)とハウジング本体に相当する筒状部(14)とがランプハウス(92a)のランプカバー(92c)に一体に形成され、実質的に、筒状部(14)の先端外周部にランプカバー(92c)がフランジ状に延出した形態をとっているので、筒状部(14)とランプカバー(92c)との連合部の裏面に遮光材(16)を設けたとしても、遮光材(16)をレンズ(11)の対物面にまで突出させることは不可能であり、少なくとも、レンズ(11)の対物面から対撮像素子面までの区間、つまり、レンズ(11)の厚みに相当する分だけの遮光不能領域が残ってしまう。
【0018】
従って、ランプカバー(92c)の内部で反射を繰り返しながらランプカバー(92c)とレンズ(11)との連合部を介して伝播される光線、つまり、図11中のL3に相当する光線がレンズ(11)の内部に侵入するのを防止することは困難であり、この光線の一部がレンズ(11)の対撮像素子面から射出されると、これが外乱として影響して画像が不鮮明となる可能性がある。また、レンズ(11)の対物面あるいは対撮像素子面に傷が付いていると、この傷の部分で光線が屈折あるいは反射して見掛け上の輝度が変化し、画像が見難くなってしまう。
【0019】
【特許文献1】
特開平9−240370号公報
【特許文献2】
特開2000−236462号公報(段落番号0001,図1)
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、悪戯等によるハウジングの分解やカメラ本体の盗難といった問題がなく、しかも、ライセンスプレート照明ランプからの光線がカメラ本体の撮影レンズに悪影響を与えることのない車両用後方監視カメラを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電子部品を内蔵した基盤部および鏡胴部と撮影レンズを有するカメラ本体と、撮影レンズの前方に位置し撮影レンズのレンズカバーの機能を兼ねる一面と前記鏡胴部の外周を包囲する周壁部とを有してカメラ本体を内包すべくライセンスプレート照明ランプと独立させて透明な一体成形品で形成されたハウジング本体と、ハウジング本体裏面の開口部を密閉する密閉部材とを備えてライセンスプレート照明ランプの近傍に設置される車両用後方監視カメラであり、前記課題を達成するため、特に、
前記周壁部の外周に、撮影レンズの光学系の軸方向を基準として、前記レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面の位置にまで延出する遮光手段を配備したことを特徴とする構成を有する。
【0022】
撮影レンズのレンズカバーの機能を兼ねる一面をハウジング本体に一体成形し、カメラ本体を内包したハウジング本体裏面の開口部を密閉部材で密閉する構成であるため、密閉部材をハウジング本体に固定するネジの頭部をハウジング本体の裏面側に位置させることができる。従って、車両の外側からネジを操作してハウジングを分解することは困難となり、ハウジングの分解等の悪戯やカメラ本体の盗難といった問題を効果的に防止することができる。
レンズカバーの機能を兼ねる一面をハウジング本体と一体化する関係上、ハウジング本体の全体が透明な成形材料を用いて一体に成形されることになるが、鏡胴部の外周を包囲するハウジング本体の周壁部の外周には遮光手段が配備されているので、ライセンスプレート照明ランプからの光線がハウジング本体を透過してハウジング本体の内部に侵入することはなく、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面や対物面の空気レンズからの光線の反射によるハレーションおよびコントラストの低下等の問題が防止される。
更に、この遮光手段は、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面の位置にまで延出しているので、レンズカバーの機能を兼ねる一面の外周部、つまり、ハウジング本体の周壁部の最先端部からレンズカバーの機能を兼ねる透明な一面の内部への光線の侵入も防止され、レンズカバーの機能を兼ねる一面の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面から射出されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等も確実に防止することができる。また、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面あるいは対撮影レンズ面に傷が付いているような場合であっても、この面の内部に不用意に光線が侵入すること自体が禁止されているので、傷の周辺での光線の屈折や反射による見掛け上の輝度の変化に起因した画像の劣化も未然に防止される。
【0023】
この遮光手段は、ハウジング本体の周壁部の外周に遮光テープを貼着して形成することが可能である。
【0024】
遮光テープを貼着することにより光線がハウジング本体を透過しなくなるので、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面や対物面の空気レンズで光線が反射されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題、および、ハウジングの周壁部やレンズカバーの機能を兼ねる一面の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面から射出されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題や、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面あるいは対撮影レンズ面の傷に起因した画像の劣化が未然に防止される。
【0025】
また、遮光手段は、ハウジング本体の周壁部の外周に遮光性の塗料を塗布して形成するようにしてもよい。
【0026】
遮光テープの場合と同様、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面や対物面の空気レンズで光線が反射されることで生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題、および、ハウジングの周壁部やレンズカバーの機能を兼ねる一面の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面から射出されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題や、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面あるいは対撮影レンズ面の傷に起因した画像の劣化を未然に防止することができる。
【0027】
更に、ハウジング本体の成形工程においてハウジング本体の周壁部の外周表面にシボ加工等の微細な凹凸加工を施すことによって遮光手段を形成してもよい。
【0028】
このような構成を適用した場合、ハレーションやコントラストの低下等についての異常防止効果は、遮光テープや遮光性の塗料を利用した場合に比べて劣るが、遮光テープの貼着や遮光塗料の塗布といった作業工程が不要となるので、装置の製造工程が容易化されるメリットがある。
【0029】
また、前記と同様の課題を達成するため、カメラ本体における鏡胴部の外周とハウジング本体における周壁部の内周との間に、撮影レンズの光学系の軸方向を基準として、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面の位置にまで延出する環状の遮光部材を配備するようにしてもよい。
【0030】
このような構成を適用した場合、ライセンスプレート照明ランプの光線がハウジング本体を透過することはあるが、カメラ本体における鏡胴部の外周とハウジング本体における周壁部の内周との間には環状の遮光部材が配備されているので、ハウジング本体を透過した光線がレンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面にまで到達することはない。従って、対撮影レンズ面や対物面の空気レンズがライセンスプレート照明ランプの光線を反射することによって生じるハレーションおよびコントラストの低下等の問題を解消することができる。
【0031】
この遮光部材を弾性材によって形成し、カメラ本体の鏡胴部の外周とハウジング本体の周壁部の内周との間に圧入するようにしてもよい。
【0032】
カメラ本体における鏡胴部の外周が弾性のある遮光部材を介してハウジング本体の周壁部の内周で保持されることになるので、カメラ本体を車両の振動や衝撃から保護することができる。
特に、車両のバックドアパネル等に車両用後方監視カメラを配置した車両では、バックドアパネルの開閉に際して車両用後方監視カメラに強い衝撃や振動が作用する場合があるが、このような構成を適用することで、カメラ本体の光学系の初期精度を長期間に亘って維持することができるようになる。
【0033】
また、弾性材から成る環状の遮光部材には、軸方向の一端部から他端部に向けて貫通する1本のスリットを形成することが可能である。
【0034】
スリットの部分を押し広げるようにして環状の遮光部材を拡径することによって鏡胴部の外周に遮光部材を簡単に装着することができるので、車両用後方監視カメラの組み立て工程を容易化することが可能となる。
【0035】
更に、この遮光部材は、周方向に一巡する複数の箇所でハウジング本体における周壁部の内周に圧接されるように構成することが望ましい。
【0036】
このようにして環状の遮光部材がハウジング本体の周壁部の内周に面で接触することを回避することにより、遮光部材を装着したカメラ本体をハウジング本体に容易に差し込んで取り付けられるようになる。
例えば、ハウジング本体における周壁部の断面形状を矩形状(正方形)とし、同時に、環状の遮光部材の外周形状を円筒形とすれば、遮光部材を周方向に一巡する4箇所で周壁部の内周に遮光部材が圧接されることになるので、ハウジング本体にカメラ本体を差し込む際の接触抵抗が面接触の場合に比べて大幅に軽減され、遮光部材を装着したカメラ本体をハウジング本体に容易に差し込んで取り付けられるようになる。また、遮光部材の外周に作用する接触抵抗が軽減される結果、環状の遮光部材の先端部の捲れ上がりを未然に防止して、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面の位置にまで確実に遮光部材を侵入させることが可能となり、組み立て時の作業性が更に向上する。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した車両用後方監視カメラの実施形態の幾つかについて図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
図1は一実施形態の車両用後方監視カメラ1を撮影レンズ115の光学系の軸を含む平面で割って内部構造を示した断面図である。
【0039】
この車両用後方監視カメラ1は、概略において、カメラ本体105とハウジング本体2、および、密閉部材として機能する裏蓋3とガスケット4によって構成される。
【0040】
このうち、カメラ本体105は、撮像素子等を内蔵した基盤部5および鏡胴部6と撮影レンズ115から成り、基盤部5からは電力供給線や信号線を内蔵したケーブル111が引き出されている。
【0041】
カメラ本体105の各部のパーツの成形や加工および組み立て精度には或る程度の個体差があるので、基盤部5および鏡胴部6に対し撮影レンズ115を独立させて構成し、各々のパーツが完成した時点で、図2に示されるようにして撮影レンズ115を鏡胴部6に螺合させ、基盤部5に固設された撮像素子と撮影レンズ115との離間距離であるバックフランジが撮影レンズ115のバックフォーカスに一致するように撮影レンズ115の前後位置を調整してから、接着剤で撮影レンズ115を鏡胴部6に固着して成形誤差や加工誤差等を吸収するようにしている。
【0042】
ハウジング本体2は、図1に示されるように、撮影レンズ115の前方に位置して撮影レンズ115のレンズカバーの機能を兼ねる一面116、および、カメラ本体105における鏡胴部6の外周を包囲する周壁部7を備えた透明な一体成形品である。そして、周壁部7の外周には、撮影レンズ115の光学系の軸方向を基準として、レンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体2の一面116の対物面116bの位置にまで延出する遮光手段14が全周に亘って配備されている。
【0043】
この遮光手段14は、図3(a)のようにして黒色の遮光テープ14aを周壁部7の外周に貼着するか、あるいは、図3(b)のように遮光性の塗料14bを周壁部7の外周に塗布することによって容易に形成することができる。更には、図3(c)に示されるように、ハウジング本体2の成形工程において周壁部7の外周表面にシボ加工等の微細な凹凸加工14cを施して遮光手段14としてもよい。
【0044】
図1に示されるように、ハウジング本体2に内包されたカメラ本体105は、基盤部5のフランジ12に通されたタッピングネジ8により片持ち梁状にハウジング本体2に固定される。
【0045】
そして、ハウジング本体2の裏面側に形成された開口部9には、防塵防滴用のガスケット4を挟んで裏蓋3が取り付けられ、裏蓋3の四隅がタッピングネジ10によってハウジング本体2の裏面側に固定されている。
【0046】
また、カメラ本体105の基盤部5から引き出されたケーブル111は、裏蓋3の孔11を介してハウジング本体2の外部に導かれ、孔11とケーブル111との間の隙間が、シーリング剤13で密閉されている。
【0047】
車両用後方監視カメラ1の全体的な組み立て工程は図4に示す通りであり、まず、図2に示されるような手続に従ってバックフランジの調整を完了したカメラ本体105をハウジング本体2の開口部9からハウジング本体2の内部に差し込み、基盤部5に形成されたフランジ12の四隅をタッピングネジ8でハウジング本体2に固定する。
【0048】
次いで、ガスケット4および裏蓋3の孔11を介してケーブル111を引き出し、ハウジング本体2の開口部9と裏蓋3でガスケット4を挟んで裏蓋3の四隅をタッピングネジ10を用いてハウジング本体2の裏面に固定する。
【0049】
そして、最終的に、基盤部5と裏蓋3の間のケーブル111の弛みが解消されるまで裏蓋3の孔11からケーブル111を引き出した後、孔11とケーブル111との間の隙間をシーリング剤13を用いて密閉する。
【0050】
このようにして組み上げられた車両用後方監視カメラ1は、例えば、図8に示される後方監視カメラ104と同様にして、ライセンスプレート照明ランプ102,102を備えたライセンスプレート装着用のガーニッシュ100に取り付けられる。
【0051】
密閉部材となる裏蓋3をハウジング本体2に固定するタッピングネジ10の頭部はハウジング本体2の裏面側に位置するので、車両の外側からタッピングネジ10ネジを操作してハウジングを分解することは困難であり、ハウジングの分解等の悪戯やカメラ本体105の盗難といった問題を効果的に防止することができる。
【0052】
車両用後方監視カメラ1のハウジング本体2に対する光線L1,L2,L3の入射状況は図11で示した例と全く同様となるが、本実施形態の車両用後方監視カメラ1では、ハウジング本体2の周壁部7の外周に遮光手段14が配備されているので、ライセンスプレート照明ランプ102からの光線L1,L2がハウジング本体2を透過してハウジング本体2の内部に侵入することはなく、従って、対撮影レンズ面116aや対物面116bの空気レンズが光線L1,L2を反射することによって生じるハレーションやコントラストの低下等の悪影響を確実に防止することができる。
【0053】
しかも、この遮光手段14は、レンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体2の一面116の対物面116bの位置にまで延出しているので、レンズカバーの機能を兼ねる一面116の外周部、つまり、ハウジング本体2の周壁部7の最先端部に入射する光線、即ち、図11に示されるL3のような光線の侵入も確実に防止され、レンズカバーの機能を兼ねる透明な一面116の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面116aから射出されることによって生じるハレーションやコントラストの低下等の問題も確実に防止することができる。
【0054】
また、レンズカバーの機能を兼ねる一面116への光線L3の侵入が禁止される結果、仮に、レンズカバーの機能を兼ねる透明な一面116の対物面116bあるいは対撮影レンズ面116aに傷が付いているような場合であっても、傷の周辺での光線の屈折や反射による見掛け上の輝度の変化に起因する画像の劣化を未然に防止することができる。
【0055】
次に、環状の遮光部材によって遮光手段を形成し、この遮光部材をカメラ本体における鏡胴部の外周とハウジング本体における周壁部の内周との間に介装した実施形態について図5〜図7を参照して説明する。
【0056】
図5は遮光部材を装着した一実施形態の車両用後方監視カメラ1’を撮影レンズ115の光学系の軸を含む平面で割って内部構造を示した断面図である。
【0057】
カメラ本体105,裏蓋3,ガスケット4等の構成に関しては図1〜図2を参照して説明した車両用後方監視カメラ1の場合と全く同様であるので、図5においては、図1と同様の符号を付すに止め詳細な説明は省略する。
【0058】
この実施形態の車両用後方監視カメラ1’は、概略において、カメラ本体105とハウジング本体2’、および、密閉部材として機能する裏蓋3とガスケット4、ならびに、環状の遮光部材15によって構成される。
【0059】
ハウジング本体2’は、図5に示されるように、撮影レンズ115の前方に位置して撮影レンズ115のレンズカバーの機能を兼ねる一面116と、カメラ本体105における鏡胴部6の外周を包囲する周壁部7とを備えた透明な一体成形品である。撮影レンズ115の光学系の軸に沿って見た周壁部7の断面形状は全体として矩形状(正方形)に形成されている。周壁部7の外周に遮光手段に相当するものが実装されていない点で、図1のハウジング本体2とは構造が異なる。
【0060】
外乱となる光線の遮光に加えて衝撃の緩衝や振動の吸収を目的として形成された遮光部材15は、黒色の発泡ウレタン等の弾性材から成る段付きの円筒体であり、その先端に位置する大径部15aは撮影レンズ115の直径に見合った内径に、また、大径部15aを除く小径部15bの部分は鏡胴部6の直径に見合った内径に形成されている。
【0061】
そして、大径部15aの外径は周壁部7の矩形状(正方形)の内周面に内接する円の直径よりも僅かに大き目に形成され、鏡胴部6における外周の先部と周壁部7における内周の先端との間に圧入状態で保持される一方、小径部15bの外径は、周壁部7の矩形状(正方形)の内周面に内接する円の直径よりも僅かに小さ目に形成されている。
【0062】
このように、遮光部材15の大径部15aの外周形状が円筒形であって、同時に、周壁部7の内周形状が矩形状(正方形)であることから、遮光部材15の外周の先端部は、遮光部材15を周方向に一巡する複数の箇所、具体的には、円筒形の大径部15aが矩形状(正方形)の周壁部7に内接する4箇所で、周壁部7の内周面に圧接されることになる。
【0063】
また、環状の遮光部材15の全長は、カメラ本体105における基盤部5の前面からレンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体2’の一面116における対撮影レンズ面116aに至る距離と実質的に同一である。
【0064】
このため、遮光部材15の先端部は、撮影レンズ115の光学系の軸方向を基準として、ハウジング本体2’の一面116における対撮影レンズ面116aの位置にまで延出することになる。
【0065】
次に、本実施形態の車両用後方監視カメラ1’の全体的な組み立て工程について説明する。
【0066】
まず、図2に示されるような手続に従ってカメラ本体105のバックフランジの調整を行ない、接着剤で撮影レンズ115を鏡胴部6に固着してから、鏡胴部6に対する遮光部材15の取り付け作業を行う。
【0067】
この実施形態の遮光部材15には、図6(a)に示されるように、軸方向の一端部から他端部に向けて貫通する1本のスリット16が形成されているので、遮光部材15の両側を把持して図6(b)に示すようにスリット16の部分を押し広げるようにすれば、容易に遮光部材15を弾性変形させて拡径することができる。
【0068】
この遮光部材15を図6(b)に示すようにして押し広げた状態で、スリット16の部分を鏡胴部6に対し径方向外側から押し込むようにすることによって、鏡胴部6の外周に遮光部材15を外嵌する。その取り付け要領はEリングの取り付け作業と同様である。このようにして取り付けが完了した段階で手を放せば、遮光部材15が自然な状態に弾性復帰してスリット16を閉じるので、遮光部材15の内周面が鏡胴部6の外周面に密着する。
【0069】
その後の組み立て工程については図7に示す通りであり、まず、遮光部材15の取り付けが完了したカメラ本体105をハウジング本体2’の開口部9からハウジング本体2’の内部に差し込む。
【0070】
遮光部材15の先端に位置する大径部15aの外径はハウジング本体2’における周壁部7の矩形状(正方形)の内周面に内接する円の直径よりも僅かに大き目に形成されているので、遮光部材15の先端が周壁部7の内周面に突入する際には、或る程度の接触抵抗が作用することになるが、前述した通り、遮光部材15の大径部15aは、遮光部材15を周方向に一巡する4箇所の位置でのみ周壁部7の内周面に接触しているので、面対面の接触の場合のように過剰な接触抵抗が作用することはなく、遮光部材15の先端を容易に周壁部7の内周に突入させることができる。しかも、接触抵抗が小さいため、薄い肉厚を有する大径部15aの部分が接触抵抗によって径方向外側に捲れ上がるといった心配がない。
【0071】
このため、ハウジング本体2’の一面116における対撮影レンズ面116aの位置にまで遮光部材15の先端部を確実に差し込むことができる。
【0072】
更に、本実施形態においては、遮光部材15の先端部を除いて小径部15bとして形成しているので、周壁部7に遮光部材15を差し込んで行っても周壁部7と遮光部材15との間の接触面積が増大することはなく、従って、両者間の接触抵抗は常に一定であって、差し込み作業の全工程を容易に実施することができる。
【0073】
そして、ハウジング本体2’に対するカメラ本体105の差し込み作業が完了したならば、基盤部5のフランジ12の四隅をタッピングネジ8でハウジング本体2’に固定する。
【0074】
次いで、ガスケット4および裏蓋3の孔11を介してケーブル111を引き出し、ハウジング本体2’の開口部9と裏蓋3でガスケット4を挟んで裏蓋3の四隅をタッピングネジ10を用いてハウジング本体2’の裏面に固定する。
【0075】
そして、最終的に、基盤部5と裏蓋3の間のケーブル111の弛みが解消されるまで裏蓋3の孔11からケーブル111を引き出した後、孔11とケーブル111との間の隙間をシーリング剤13を用いて密閉する。
【0076】
なお、ハウジング本体2’の周壁部7の内周と遮光部材15の大径部15aとが接触するのは、具体的には、図7中の7A,7B,7C,7Dと15A,15B,15C,15Dに相当する箇所である。
【0077】
このようにして組み上げられた車両用後方監視カメラ1’は、図8に示される後方監視カメラ104と同様にして、ライセンスプレート照明ランプ102,102を備えたライセンスプレート装着用のガーニッシュ100に取り付けられる。
【0078】
従って、車両用後方監視カメラ1’のハウジング本体2’に対する光線L1,L2の入射状況は図11で示した例と全く同様となる。
【0079】
本実施形態の車両用後方監視カメラ1’の場合、ライセンスプレート照明ランプ102からの光線L1,L2がハウジング本体2’の周壁部7を透過すること自体は許容されるが、周壁部7の内周と鏡胴部6の外周との間には、レンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体2の一面116の対撮影レンズ面116aにまで延出する環状の遮光部材15が介装されているので、周壁部7を透過した光線L1,L2が対撮影レンズ面116aにまで到達することはなく、対撮影レンズ面116aや対物面116bの空気レンズが光線L1,L2を反射することによって生じるハレーションやコントラストの低下等の悪影響を確実に防止することができる。
【0080】
また、基盤部5のフランジ12に通されたタッピングネジ8によって片持ち梁状にハウジング本体2’に固定されたカメラ本体105は、鏡胴部6の外周の先端部と周壁部7の内周との間に圧入された遮光部材15の弾性力によって先端を四方から保持されているので、ハウジング本体2’に強い衝撃や振動が作用した場合であっても、カメラ本体105に作用する衝撃や振動を弾性材から成る遮光部材15によって緩和することができる。
【0081】
このため、鏡胴部6と撮影レンズ115とを固着した接着剤が疲労して両者間の螺合状態が変化するといったことはなく、基盤部5に固設された撮像素子と撮影レンズ115との間のバックフランジが変動するといった問題もなくなるので、カメラ本体105の光学系の初期精度を長期間に亘って安定的に維持することができ、また、基盤部5に内蔵された他の電子部品の劣化も効果的に防止することができる。
【0082】
特に、車両のバックドアパネル等に車両用後方監視カメラ1’を配置した車両では、バックドアパネルの開閉に際して車両用後方監視カメラ1’に強い衝撃が作用する場合があるが、外乱となる光線の遮光に加え衝撃の緩衝や振動の吸収を目的として形成された単一の部材である遮光部材15を追加装備するだけの簡単な作業で、コストアップ等の弊害を生じることなく、従来から問題となっていた車両用後方監視カメラに対する衝撃や振動の悪影響を解消して、カメラ本体の実質的な耐久性を向上させることができるようになったのである。
【0083】
また、ハウジング本体2’に対する裏蓋3の取り付け構造に関しては、最初に述べた実施形態の場合と同様であり、従って、ハウジングの分解等の悪戯やカメラ本体105の盗難といった問題も効果的に防止することができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明の車両用後方監視カメラは、レンズカバーの機能を兼ねる一面を有して透明な一体成形品で形成されたハウジング本体とハウジング本体裏面の開口部を密閉する密閉部材とでカメラ本体を内包することにより、密閉部材をハウジング本体に固定するネジをハウジング本体の裏面側に位置させるようにしたので、車両の外側からのネジ操作によるハウジングの分解やカメラ本体の盗難といった問題を効果的に防止することができる。
また、カメラ本体の鏡胴部の外周を包囲するハウジング本体の透明な周壁部の外周には、遮光テープや遮光性の塗料あるいは微細な凹凸加工を利用した遮光手段を配備しているので、ライセンスプレート照明ランプからの光線がハウジング本体を透過することはなく、レンズカバーの機能を兼ねるハウジング本体の一面の対撮影レンズ面や対物面の空気レンズで光線が反射されることに起因したハレーションやコントラストの低下を解消することができる。
しかも、この遮光手段は、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面の位置にまで延出しているので、レンズカバーの機能を兼ねる透明な一面の外周部からの光線の侵入も防止され、レンズカバーの機能を兼ねる一面の内部で光線が反射を繰り返して対撮影レンズ面から射出されることによって生じるハレーションおよびコントラストの低下の問題も確実に防止することができる。
更に、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面あるいは対撮影レンズ面に傷が付いているような場合であっても、この面の内部に不用意に光線が侵入すること自体が禁止されているので、傷の周辺での光線の屈折や反射による見掛け上の輝度の変化に起因した画像の劣化といった問題も未然に防止することができる。
【0085】
また、カメラ本体における鏡胴部の外周とハウジング本体における周壁部の内周との間に環状の遮光部材を配備する構成を適用した場合では、ハウジング本体を透過した光線がレンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面にまで到達することが防止されるので、この対撮影レンズ面あるいは対物面の空気レンズがライセンスプレート照明ランプの光線を反射することによって生じるハレーションおよびコントラストの低下を改善することができる。
【0086】
しかも、環状の遮光部材は弾性材によって形成され、カメラ本体の鏡胴部の外周とハウジング本体の周壁部の内周との間に圧入されているので、カメラ本体における鏡胴部の外周が弾性のある遮光部材を介してハウジング本体の周壁部の内周で保持されることになり、特に、車両のバックドアパネル等に車両用後方監視カメラを配置した車両において、バックドアパネルの開閉に際して車両用後方監視カメラに作用する強い衝撃や振動を吸収することができ、カメラ本体の光学系の初期精度や内部の電子部品の性能を長期間に亘って安定的に維持することが可能となる。
【0087】
また、弾性材から成る環状の遮光部材には軸方向の一端部から他端部に向けて貫通する1本のスリットが形成されているので、スリットの部分を押し広げるようにして環状の遮光部材を拡径することにより鏡胴部の外周に遮光部材を簡単に装着することができ、車両用後方監視カメラの組み立て工程が容易化される。
【0088】
更に、この遮光部材は、周方向に一巡する複数の箇所でハウジング本体における周壁部の内周に圧接されるようになっているので、環状の遮光部材の外周部の全域を周壁部の内周に密着嵌合させる場合と比べ、ハウジング本体にカメラ本体を差し込む際の接触抵抗を大幅に軽減することができ、遮光部材を装着したカメラ本体をハウジング本体に容易に差し込んで取り付けることができる。
また、遮光部材の外周に作用する接触抵抗が軽減される結果、環状の遮光部材の先端部の捲れ上がりが防止され、レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面の位置にまで確実に遮光部材を延出させることができるので、組み立て時の作業性が向上し、遮光部材の変形等を防止して正確な組み立て作業を実現することができると共に、遮光部材本来の高い遮光性能(設計上の遮光性能)を発揮させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮影レンズの光学系の軸を含む平面で一実施形態の車両用後方監視カメラを割って内部構造を示した断面図である。
【図2】撮影レンズのバックフォーカスの調整について示した概念図である。
【図3】遮光手段について例示した図で、図3(a)は遮光テープから成る遮光手段、図3(b)は遮光性の塗料から成る遮光手段、図3(c)は微細な凹凸加工によって形成された遮光手段について示している。
【図4】同実施形態の車両用後方監視カメラの全体的な組み立て工程について示した概念図である。
【図5】撮影レンズの光学系の軸を含む平面で他の一実施形態の車両用後方監視カメラを割って内部構造を示した断面図である。
【図6】同実施形態で採用した遮光部材の外観について示した斜視図であり、図6(a)は自然状態にある遮光部材の状態について、また、図6(b)ではスリットを利用して拡径させた遮光部材の状態について示している。
【図7】同実施形態の車両用後方監視カメラの全体的な組み立て工程について示した概念図である。
【図8】後方監視カメラの具体的な取付構造の一例を示した斜視図である。
【図9】従来型の後方監視カメラの具体的な構成例を示した斜視図である。
【図10】後方監視カメラとライセンスプレート照明ランプとの位置関係の一例を示した概念図である。
【図11】後方監視カメラのハウジングを透明材料で一体成形した場合に発生する問題について示した概念図である。
【符号の説明】
1,1’ 車両用後方監視カメラ
2,2’ ハウジング本体
3 裏蓋(密閉部材)
4 ガスケット(密閉部材)
5 基盤部
6 鏡胴部
7 周壁部
7A,7B,7C,7D 周方向に一巡する複数の圧接箇所
8 タッピングネジ
9 開口部
10 タッピングネジ
11 孔
12 フランジ
13 シーリング剤
14 遮光手段
14a 遮光テープ
14b 遮光性の塗料
14c 微細な凹凸加工
15 環状の遮光部材
15A,15B,15C,15D 周方向に一巡する複数の圧接箇所
15a 大径部
15b 小径部
16 スリット
100 ガーニッシュ
100a ガーニッシュ本体
100b フード
101 ライセンスプレート
102 ライセンスプレート照明ランプ
103 バックドアハンドル
104 後方監視カメラ
105 カメラ本体
106 ハウジング
107 ハウジング本体
108 ガスケット
109 レンズカバー
110 ネジ
111 ケーブル
112 ガスケット
113 リテーナ
114 ネジ
115 撮影レンズ
116 レンズカバーの機能を兼ねる一面
116a 対撮影レンズ面
116b 対物面
117 ハウジング本体
118 密閉部材
119 ネジ
L ライセンスプレート照明ランプからの光線
Claims (8)
- 電子部品を内蔵した基盤部および鏡胴部と撮影レンズを有するカメラ本体と、前記撮影レンズの前方に位置し前記撮影レンズのレンズカバーの機能を兼ねる一面と前記鏡胴部の外周を包囲する周壁部とを有して前記カメラ本体を内包すべくライセンスプレート照明ランプと独立させて透明な一体成形品で形成されたハウジング本体と、前記ハウジング本体裏面の開口部を密閉する密閉部材とを備えてライセンスプレート照明ランプの近傍に設置される車両用後方監視カメラであって、
前記周壁部の外周に、前記撮影レンズの光学系の軸方向を基準として、前記レンズカバーの機能を兼ねる一面の対物面の位置にまで延出する遮光手段を配備したことを特徴とする車両用後方監視カメラ。 - 前記遮光手段が、遮光テープによって形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用後方監視カメラ。
- 前記遮光手段が、遮光性の塗料によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用後方監視カメラ。
- 前記遮光手段が、前記周壁部の外周表面の微細な凹凸加工によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用後方監視カメラ。
- 電子部品を内蔵した基盤部および鏡胴部と撮影レンズを有するカメラ本体と、前記撮影レンズの前方に位置し前記撮影レンズのレンズカバーの機能を兼ねる一面と前記鏡胴部の外周を包囲する周壁部とを有して前記カメラ本体を内包すべく透明な一体成形品で形成されたハウジング本体と、前記ハウジング本体裏面の開口部を密閉する密閉部材とを備えてライセンスプレート照明ランプの近傍に設置される車両用後方監視カメラであって、
前記鏡胴部の外周と前記周壁部の内周との間に、前記撮影レンズの光学系の軸方向を基準として、前記レンズカバーの機能を兼ねる一面の対撮影レンズ面の位置にまで延出する環状の遮光部材を配備したことを特徴とする車両用後方監視カメラ。 - 前記遮光部材が弾性材から成り、前記鏡胴部の外周と前記周壁部の内周との間に圧入されていることを特徴とする請求項5記載の車両用後方監視カメラ。
- 前記遮光部材が弾性材から成り、その軸方向の一端部から他端部に向けて貫通する1本のスリットが形成されていることを特長とする請求項5または請求項6記載の車両用後方監視カメラ。
- 前記遮光部材が、周方向に一巡する複数の箇所で、前記周壁部の内周に圧接されていることを特長とする請求項6または請求項7記載の車両用後方監視カメラ。
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