JP2004214767A - データ入力システム - Google Patents
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Abstract
【課題】機密性が要求される文書であっても秘密を確実に保持でき、入力オペレータ(在宅オペレータ)の入力場所と作業時間が拘束されることもなく、しかも入力データの検証を容易に行い得るデータ入力システムを提供する。
【解決手段】入力原票をスキャニングしてイメージ画像とするスキャナと、前記イメージ画像を取込んで処理するパソコン1又はサーバと、データ入力する在宅オペレータのパソコン2とを具備し、前記パソコン1又はサーバと前記パソコン2とがインターネットを介して相互に接続されており、前記パソコン1又はサーバで前記イメージ画像を分割し、分割された分割イメージ画像を前記パソコン2に送信し、前記在宅オペレータがデータ入力したテキストデータを前記パソコン1又はサーバに返送する。
【選択図】 図1
【解決手段】入力原票をスキャニングしてイメージ画像とするスキャナと、前記イメージ画像を取込んで処理するパソコン1又はサーバと、データ入力する在宅オペレータのパソコン2とを具備し、前記パソコン1又はサーバと前記パソコン2とがインターネットを介して相互に接続されており、前記パソコン1又はサーバで前記イメージ画像を分割し、分割された分割イメージ画像を前記パソコン2に送信し、前記在宅オペレータがデータ入力したテキストデータを前記パソコン1又はサーバに返送する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書の機密性が非常に高く、その文書を電子データ化する場合に誤入力が絶対的に許されないようなデータ入力に際し、秘密性を確実に保持でき、しかも正確かつ効率良くデータ入力できるようにしたデータ入力システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば地方公共団体が管理する住民の個人情報に関する文書、防衛等の国家機密に関する文書、入学試験や資格試験のデータ管理等の特に機密性を要求される文書を電子データ化する場合、従来は図37に示すように行っている。
【0003】
即ち、先ず文書管理責任者はパソコンを用いて、電子データ化のために入力オペレータが効率良く入力するためのパンチプログラムを作成して、スーパーバイザに渡す。パンチプログラムは、データ入力の際、最も入力し易い形態が先ず「左→右」、次に「上→下」の順に目を動かして入力するものであるが、全ての文書(入力原票)が入力し易いものとは限らないために作成する。図38は入力原票の一例を示しており、網掛け部分が入力項目であり、顧客への納品形態が例えば#1,#2,#3,#4という場合であっても、入力し易い順番が#4,#1,#3,#2であれば、その順番に合わせたパンチプログラムを作成する。スーパーバイザは入力原票を適度な束に分散して入力オペレータに手渡したり、文字種、桁数等の入力方法を紙等に書いて指示する。入力オペレータに適度な束に分散して手渡す。入力原票を受取った入力オペレータは、図39に示すような入力画面で、入力原票を見ながらデータ入力する。
【0004】
スーパーバイザの役割は次のようになっている。入力オペレータは座ったままの作業をしており、1日中入力作業をしており、集中力を持続させることは非常に困難である。スーパーバイザは、入力オペレータが平均30分で1束入力し終わる程度の原票束を作り、所定の机に置いておく。1束入力し終わった入力オペレータは席を立ち、次の束を取りに来るようになっている。席を立たせることにより、気分的にも体力的にもリフレッシュさせるためである。スーパーバイザはデータ入力の済んだ束を元に戻したり、入力オペレータの質問等に対して原票内容の把握をしたり、入力後の必要な処理を行う。
【0005】
ところで、入力オペレータは出入りを厳しく規制されたオペレータ室等に集められており、スーパーバイザから手渡された原票を見ながら2人で時間をずらして、パソコンにデータ入力する。つまり、2人の入力オペレータA,Bが同一原票を入力するとした場合、最初に入力オペレータAが原票を見ながらデータ入力して行き、ある程度入力した後(例えば30分後)に入力オペレータBが同じ原票を最初から入力オペレータAの上書きでデータ入力して行く。そして、入力オペレータAのデータ入力と入力オペレータBのデータ入力とが相違した場合に、その相違個所をパソコン画面上でカラー表示し(カラー表示と一緒にアラーム音の出力も可)、入力オペレータBに誤入力のあったことを報知する。そのとき、入力オペレータBはその相違個所に対応する実際の原票を目で見て確認し、正しい方のデータに修正する。
【0006】
このような入力オペレータAと入力オペレータBの2人の時間差入力とデータ確認・修正作業で所定原票の電子データ化を行い、その後サーバで必要なデータ編集を行い、MO(光磁気ディスク),CD,FD等の記憶媒体に格納して顧客に納品する。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−22697
【0008】
【特許文献2】
特開2002−259218
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなデータ入力方法では、2人の入力オペレータが原票全体を見てデータ入力するため、機密性や秘密保持の点で問題がある。つまり、原票には氏名、住所、電話番号、プライバシーに関連した個人情報等がまとめて記載されており、個人とその個人に関する情報が一体的になっており、それを他人に見せることは個人のプライバシー保護で問題がある。この場合、機密性のある部分をマジックインク等で消して入力することも考えられるが、書類をコピーして複数人にそれぞれ異なる文書を渡さなければならず、コピーやデータ管理の面で煩雑となってしまう。
【0010】
また、従来は2人が時間差で入力して検証するため、2人の入力オペレータは常に同一場所若しくは近辺にいる必要があり、データ入力のための時間と場所が制限されてしまうという問題があり、その解決が強く望まれている。入力オペレータは決められた場所で、決められた時間にデータ入力しなければならず、管理者及びオペレータの双方にとって大きな負担となっていた。
【0011】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、機密性が要求される文書(入力原票)であっても秘密を確実に保持でき、入力オペレータ(在宅オペレータ)の入力場所と作業時間が拘束されることもなく、しかも入力データの検証を容易に行い得るデータ入力システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明はデータ入力システムに関するものであり、本発明の上記目的は、入力原票をスキャニングしてイメージ画像とするスキャナと、前記イメージ画像を取込んで処理するパソコン1又はサーバと、データ入力する在宅オペレータのパソコン2とを具備し、前記パソコン1又はサーバと前記パソコン2とがインターネットを介して相互に接続されており、前記パソコン1又はサーバで前記イメージ画像を分割し、分割された分割イメージ画像を前記パソコン2に送信し、前記在宅オペレータがデータ入力したテキストデータを前記パソコン1又はサーバに返送することにより達成される。
【0013】
また、本発明の上記目的は、前記分割イメージ画像を受信するパソコン2が複数台であり、前記複数台のパソコン2から返送されたテキストデータを前記パソコン1又はサーバで検証することにより、或いは前記検証でエラーが発生した場合、エラー個所を画面表示して修正することにより、或いは前記分割イメージ画像毎に入力プログラムを作成し、前記分割イメージ画像と前記入力プログラムとを対にして前記複数台のパソコン2に送信することにより、或いは更に指示書を付加することにより、或いは前記パソコン1又はサーバに郵便番号マスターを搭載し、前記郵便番号マスターを付加して送信することによって、或いはIDを付与され、会員として登録されている在宅オペレータに対してのみ前記パソコン1又はサーバのURLを送信することによって、或いは前記在宅オペレータがデータ入力したテキストデータを前記パソコン1又はサーバに返送したとき、前記パソコン2に保存されている前記入力原票に関するデータを全て消去することによって、より効果的に達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
最初に、本発明の基本的概念を図1の流れ図に示して説明する。
【0015】
顧客からデータ入力を依頼された文書管理責任者等の事業主体は先ず、図2に示すような機密性の高い入力原票(文書)をスキャナで読取ってイメージデータ化すると共に、例えばLANを形成するパソコンに読取ったイメージデータを送信する。パソコンでは、送信されたイメージデータの切取り分割を行うと共に、入力オペレータがデータ入力する時の入力画面を形成するための入力プログラムを、分割されたイメージ画像毎に作成する。また、パソコンには予め、郵便番号と住所の対応関係をテーブル化した図3に示すような郵便番号マスターが作成されて格納されている。なお、郵便番号マスターは都道府県別に作成されており、入力オペレータが画面上で郵便番号を入力することによって、住所の一部を自動的に入力するようにして作業を高速化するためのものである。なお、本発明の入力オペレータは従来の如くオペレータ室等に集合する必要はなく、在宅のパソコンでデータ入力できるようになっているので、以下では入力オペレータのことを「在宅オペレータ」と称する。
【0016】
図2の入力原票の例では、例えば「氏名」、「住所」、「電話等」、「個人情報」の4項目のイメージ画像に分割して、それぞれ単独のイメージ画像を見ただけでは意味が分からないようにする。そして、これら4項目のイメージ画像の在宅オペレータは別人とし、「氏名」の在宅オペレータ(2人)、「住所」の在宅オペレータ(2人)、「電話等」の在宅オペレータ(2人)、「個人情報」の在宅オペレータ(2人)のそれぞれに対して、分割されたイメージ画像と、イメージ画像に対応した入力プログラムと、イメージ画像をデータ入力するための指示書とを、インターネット端末(パソコン)を有する在宅オペレータに電子送信する。入力プログラムは在宅オペレータがデータ入力をし易くするために、入力画面の表示を規定するためのプログラムであり、例えば図4のような内容であり、画像についての情報、パンチフィールドについての情報、郵便番号マスターについての情報に分かれている。指示書は入力オペレータに対する一般的な指示を与えるもので、例えば図5に示すような内容である。入力プログラムは図4の説明で示すように、画像についての情報、パンチフィールドについての情報及び郵便番号マスターについての情報で構成されている。
【0017】
在宅オペレータは受取ったイメージ画像、入力プログラム及び指示書に基づいて、自分のパソコンで好きな時間にデータ入力する。この場合、「氏名」、「住所」、「電話等」、「個人情報」のそれぞれについて2人の在宅オペレータが入力するが、2人は同じ場所にいる必要はなく、各自の自宅パソコンがインターネットに接続されていれば良く、また、データ入力の作業時間も任意であり、従来のように2人が所定の時間差で入力する必要もない。在宅オペレータが入力したデータのテキストファイルはそれぞれE−メールでサーバに送信され、パソコンでは2人の入力データの検証を行うと共に、入力エラーがある場合には入力原票に基づいてエラー修正を行い、その後にデータ編集して成果品として依頼人に納品する。
【0018】
図6は本発明の基本構成例を示しており、文書管理者(事業主体)は、図2に示すような入力原票1をスキャニングしてイメージデータとするスキャナ2と、スキャナ2からのイメージデータを画像処理すると共に、イメージ画像を適宜切取って分割し、入力プログラム及び指示書を作成して送信するパソコン6と、パソコン6からイメージ画像やデータを受信して処理するサーバ3とを具備している。パソコン6は事業主体のLAN等を形成しており、内部サーバ(図示せず)を有している。サーバ3はインターネット4に接続されており、在宅オペレータの各パソコン5(51〜5n)もインターネット4に接続されており、事業主体側のサーバ3、パソコン6と、在宅オペレータ側の各パソコン5とは相互に送受信できるようになっている。
【0019】
このような構成において、その詳細動作を以下に説明する。
【0020】
図7は本発明の全体的な流れを示しており、先ずパソコン6で、スキャナ2から送られたイメージ画像の分割、分割イメージ画像に対応した入力プログラムの作成、指示書作成といった前作業を行い(ステップS100)、前作業のデータ等はサーバ3に格納される。そして、在宅オペレータはサーバ3から通知されたURLにインターネット4を介してアクセスして当該URLを開き、入力すべきイメージ画像、必要なデータ等をサーバ3からダウンロードする(ステップS1)。なお、1つのイメージ画像に対して2人の在宅オペレータがデータ入力するので、同じURLが2人の在宅オペレータに送信される。
【0021】
データ入力を希望する在宅オペレータは予め事業主体に会員として登録されており、会員登録された在宅オペレータには固有のIDが付与され、データ入力毎に設定されるURLが通知されるようになっている。在宅オペレータは自分のパソコン5でデータ入力するための準備を行い、受信した入力プログラム等に従って在宅オペレータの環境設定を行う(ステップS200)。そして、環境設定が整った後、在宅オペレータはサーバ3からダウンロードしたイメージ画像を見ながら、入力プログラムで設定された画面及び指示書の内容に従ってデータ入力し、所定ファイルに保存する(ステップS300)。全ての入力原票についてのデータ入力が終了すると、データ入力したテキストファイルをインターネット4を介してサーバ3に送信する(ステップS2)。パソコン6では、2人の在宅オペレータから送信されたデータの検証(マッチング)を行い(ステップS400)、2人のデータにエラー(相違)があれば入力原票に基づいて正しいデータに修正し(ステップS500)、ミス入力のない完全な納品形態にする後処理等のデータ編集を行う(ステップS600)。
【0022】
次に、パソコン6の前作業(ステップS100)を、図8のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0023】
先ず、スキャナ2で紙画像の入力原票1をスキャニングしてイメージ画像に変換し(ステップS101)、パソコン6のファイル(又は内部サーバ)に保存する(ステップS102、S103)。次に、保存されたイメージ画像を読出し、イメージ画像の切取り枠を指定する(ステップS104)。
【0024】
図12の左側上部「サンプル画像選択→切取り設定」でイメージ画像の格納場所(フォルダ)を選択し、イメージ画像のファイルをクリックすると、右側の「サンプル画像プレビュー」画面にイメージ画像が表示される。ここで、該当する画像があれば「開始」ボタンをクリックすると、図9の画面になる。図9に示すようなイメージ画面でイメージ画像を切取るエリアF1,F2,F3,F4をマウス等で指定し、上側の「属性設定」欄10をクリックすると、図10に示す画面となる。次に、図11の入力画面に従って入力プログラムを作成すると共に(ステップS105)、指示書を作成する(ステップS106)。上記動作が全てオーケーとなるまで、即ちイメージ画像の全てについて切取り枠と、各切取り枠に対応した入力プログラム及び指示書とが作成されるまで上記動作を繰り返す(ステップS107)。
【0025】
次に、図12の画面の「フォルダ一括画像切取り」欄の「実行」ボタンをクリックし、画像一括切取りを行う(ステップS110)。そのとき、図13の画面となる。各分割データを記憶部に格納することにより、図14に示すイメージ切取り終了画面となる。図14の終了画面では、「件数」欄12で切取ったイメージ数を確認し、「エラー件数」欄13でエラーイメージ数を確認し、画面を閉じるときは「OK」ボタン14をクリックする。
【0026】
図9では1つの画像から切取る画像の枠F1〜F4を決めており、右側の数字欄11が指定した枠F1〜F4の座標を示しており、ここで切取る枠F1〜F4を決めている。ここで決めた枠(座標)F1〜F4に、図12の「フォルダ一括画像切取り」欄で複数枚まとめて切取る作業を行う。図10では切取った画像の表示位置を決める画面になっており、ここで決めた位置は実際に在宅オペレータが入力する際に表示するイメージ画像の位置となる。また、右下の「住所(選択項目)」の枠は郵便番号があったとき、1つの郵便番号に対して複数の住所が存在するときの選択肢表示位置である。図12では左欄のみが使用され、図9ではあくまで切取る枠(座標)を指定しただけで切取りは実行されない。そこで、図9で指定した枠(座標)を基に切取るイメージ画像の入っているフォルダを選択し、「実行」ボタンを押すと、選択したイメージ画像が図9で指定した枠(座標)F1〜F4を基に切取られる。図14では、図12の「実行」ボタンで実行された結果を表示している。本例では1つの画像から切取る項目を4つ指定しており、それを基に3枚実行しているので、「件数」が3枚×4項目=“12”となる。また、切取った画像は容量を小さくするために圧縮を行っており、その圧縮実行後戻り値が帰ってきて、その値をエラーかエラーではないかの判断に使用している。戻り値とは、0=正常、1〜4=エラー画像という判断を行い、0以外の戻り値の個数がエラー画像の件数として表示される。
【0027】
本発明で作成する入力プログラムは入力フィールドを変更させるための情報、つまり在宅オペレータのパソコン5の画面表示(位置、サイズ等)に関する情報に過ぎず、実際の入力プログラムのベースはシステム中にあり、入力フィールドが10項目ほど確保されている。そこに入力プログラムの情報を当てはめ、フィールドの長さや属性(かな、カナ、英数字等)を変更する。実際の入力プログラムは図4に示すものである。入力プログラムの作成は、図15に示す画面のエリア20で入力プログラムを作成したいイメージ画像を選択することにより同図右部にイメージ画像が表示され、この画像で良ければ「開始」ボタンをクリックすることにより対象とするイメージ画像が得られる。そして、図16の入力画面で左部のイメージ画像を見ながら入力フィールド21の「文字数、全角、半角、郵便、前、Enterキーの必不要」を設定することにより、イメージ画像に対応した入力プログラムが得られる。入力プログラムの中はテキストになっており、各項目の情報を数字に置き換える。その情報をベースで作成されている各入力フィールドに当てはめることによりシステムが読込み、入力フィールドの長さなどを作成する。また、4項目のみの指定であれば残り6項目は非表示にし、5項目指定であれば5項目を非表示にするといった内容になっている。そして、文字数欄に数字を入れたフィールドだけ表示されるようになっている。
【0028】
上述のようにしてイメージ画像の一括切取りが終了すると(ステップS110)、図17に示すようにイメージ画像、入力プログラム及び指示書の束形態でサーバ3に格納する(ステップS111)。サーバ3への格納は在宅オペレータがダウンロードするためであり、指示書には、在宅オペレータのデータ入力に必要なことや注意点などが記述されている。そして、サーバ3から作業を行う在宅オペレータ(2名)のパソコン5に対して、URLをメールで送信する(ステップS112)。これにより、会員登録されている在宅オペレータはパソコン5を開くことで、事業主体からデータ入力の依頼があることを知ることができる。URLを送信する際にはメールアドレスを付しておらず、在宅オペレータはメールアドレスをダウンロードにより取得する。在宅オペレータの便宜性と、データの誤送信を防止するためである。
【0029】
サーバ3と在宅オペレータのパソコン5との関連で、在宅オペレータはサーバ3から送信されたURLを開くだけでサーバ3に入ることができる。また、サーバ3は、システムやイメージ画像を格納してある在宅オペレータとの窓口になっており、会員登録されている在宅オペレータのみにURLを通知する。そして、毎回同じURLではなく、作業毎にURLを変更するようにしており、作業がないのに入り込もうとしても表示されなくなっている。
【0030】
次に、在宅オペレータのパソコン5の環境設定動作(ステップS200)を、図18のフローチャートを参照して説明する。
【0031】
先ず、サーバ3からのURLメールを受信した在宅オペレータは送信されたURL先をインターネット4経由で開く(ステップS201)。これにより図19に示すようなセットアップ画面が表示され、システムとそのファイル名、郵便番号マスターとそのファイル名、データ場所表示とそのファイル名、作業委託書とそのファイル名、メールアドレスとそのファイル名が表示されてダウンロードされる(ステップS202〜S206)。ID番号は在宅オペレータが会員として登録された後、在宅オペレータは受信したIDファイルを指定フォルダへ格納し、格納したIDファイルは在宅オペレータが入力をしたテキストファイル名に付加される。IDファイルはURL先を開くときに認証には使用せず、テキストデータのファイル名に付加され誰が作成したのかを特定するために使用される。URLは作業を行う前に該当する在宅オペレータのみにメールで送信するので、特に認証は行わない。なお、図19のファイル名DAは、在宅オペレータがイメージ画像、入力プログラム及び指示書をダウンロードする場所のアドレスを示している。
【0032】
次に、これらシステム、郵便番号マスター、データ場所表示、作業委託書、メールアドレスを解凍し(ステップS210)、システムを起動するためのシステムインストールを行い(ステップS211)、郵便番号マスター、データ場所表示及びメールアドレスを格納するための指定フォルダを自動作成する(ステップS212)。その後、システム起動テストを行い(ステップS213)、オーケーか否かを判定し(ステップS214)、オーケーでない場合はアンインストールを行って上記ステップS211へリターンし、上記動作を繰り返す(ステップS215)。上記ステップS214でオーケーの場合には、郵便番号マスター、データ場所表示及びメールアドレスを指定フォルダへ格納する(ステップS216)。以上で在宅オペレータのパソコン5の環境設定が整う。
【0033】
上述のようにして在宅オペレータのパソコン5の環境設定が整うと、次にパソコン5による在宅オペレータのデータ入力作業(ステップS300)となる。その動作例を図20のフローチャートを参照して説明する。
【0034】
先ずシステムを起動し(ステップS301)、新規入力か否かを判定し(ステップS302)、新規入力の場合には図21に示すような入力画面となり「オペレータID」、「表示イメージ」、「出力ファイル」、「パンチ入力開始」、「イメージダウンロード」等を表示する(ステップS303)。ここで、「イメージダウンロード」をクリックすると図22の表示となり、この図22に示す入力データダウンロード画面で「オペレータID」ボタン30をクリックすると(ステップS304)、直接イメージ画像、入力プログラム及び指示書が一括してダウンロードされ、ダウンロードされたファイルを解凍するとフォルダになり(ステップS305)、図23に示すようにフォルダ内にイメージ画像、入力プログラム及び指示書が入る(ステップS306)。フォルダ内の上2行(10個)がイメージ画像、下2つが入力プログラム(拡張子=prg)、指示書(拡張子=sprg)になっている。
【0035】
図21では、エリア31に指定フォルダ内に存在するフォルダが全て表示されるので、データ入力するフォルダを選択する。フォルダ名とオペレータIDで出力ファイル名を自動生成し、「出力ファイル」に表示する。
【0036】
そして、図21において表示イメージを選択し、「パンチ入力開始」ボタン32をクリックするとデータ入力が可能となり、在宅オペレータは指示書を読んで入力を開始し(ステップS310)、入力終了後(ステップS320)、送信されたメールアドレスに入力済みデータをメール送信し(ステップS321)、パソコン5上のデータを全て自動消去して終了する(ステップS322)。図24は在宅オペレータの返信用画面を示しており、連絡事項を入力して「メール[Data]送信」ボタンをクリックする。実際の作業ではメールアドレスを在宅オペレータに送信することはなく、システムをダウンロードするときに、メールアドレスの入っているテキストもダウンロードし、指定フォルダに入れておくだけで自動的に宛先が入るようになっている。在宅オペレータの保存データ(イメージ画像、入力プログラム、指示書、テキストデータ)を全て消去するのは、データの機密性を保持するためである。メール画面は文書を入力するだけの画面になっており、入力したテキストデータは自動で添付され、アドレスも自動で入力され、画面上ではアドレスの変更は不可能になっている。
【0037】
なお、図24において、エリア40は入力データ全体の連絡事項を記述する場所であり、エリア41は各レコードやフィールドで不明瞭なものや、指示にないものなどを判断してデータ入力した場合などの連絡事項を記述する。また、「Close」ボタン42はデータ入力の途中で連絡事項を入力した場合、メールはまだ送信しないため入力画面に戻るようになっている。そして、「メール[Data]送信」ボタンをクリックすると、メールソフトを利用してデータ入力したデータを自動で添付し、メールが送信される。
【0038】
データ入力(ステップS310)の詳細を、図25のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0039】
在宅オペレータはインストールしたシステムのアイコンをダブルクリックすると、図26の画面が立ち上がり、在宅オペレータは入力のみを行うので、入力作業を行う以外の機能は取り除かれた画面になっている。「パンチ入力開始」ボタンをクリックすることにより図27に示すようなデータ入力画面となり(ステップS313)、この入力画面に従ってデータ入力するが、左部に表示されたイメージ画像60を見ながら右欄の入力部61に入力して行い(ステップS314)、自分で正しく入力したか否かを目で確認しながらデータ入力を終了する(ステップS315)。その後、入力したデータを上記選択したフォルダに保存し(ステップS316)、全てのイメージ画像をデータ入力するまで上動作を繰り返す(ステップS317)。全てのデータを入力すると、送信ボタンをクリックしてサーバ3に入力データを送信し(ステップS318)、記憶部に保存していたデータを全て消去する(ステップS319)。
【0040】
サーバ3からデータをダウンロードする際にファイル名(例えばabcd)が付されており、データ入力する在宅オペレータにはID(例えば12345)が付与されているので、在宅オペレータからサーバ3にテキストファイルを送信する場合、そのファイル名を例えば“abcd-12345”として自動生成して送信する。これにより、事業主体側では送信されたファイルの特定とデータ入力者の特定を容易に行うことができる。
【0041】
図28は、入力オペレーション後処理の半自動的な検証動作(ステップS400)及びデータ修正(ステップS500)を示すフローチャートであり、先ず指定フォルダを監視し(ステップS401)、2人の在宅オペレータからのデータが存在するか否かを判定し(ステップS402)、2つのデータが存在する場合には図29に示すような検証画面において先ず検証データ1を選択し(ステップS403)、次に検証データ2を選択する(ステップS404)。入力プログラムを選択し(ステップS405)、保存場所を選択し(ステップS410)、保存ファイル名を入力し(ステップS411)、検証を開始する(ステップS412)。図29において、符号70で示すように検証する1つ目のファイルが格納されているディレクトリを矢印で選択し、フォルダ名をダブルクリックして選択し、符号71で示すエリアで、検証する1つ目のファイル名をクリックして選択し、符号72で示すように検証する2つ目のファイルが格納されているディレクトリを矢印で選択し、フォルダ名をダブルクリックして選択し、符号73で示すエリアで、検証する2つ目のファイル名をクリックして選択する。符号74で検証したファイルを保存するディレクトリを矢印で選択し、フォルダ名をダブルクリックして選択し、エリア75に検証したファイルを保存するファイル名を入力し、右下の「実行」ボタン77をクリックして検証を開始する。そして、検証結果をテキストで指定場所へ出力する(ステップS413)。
【0042】
検証して2つのデータに違う個所が存在するか否か、つまりエラーが有るか否かを判定し(ステップS501)、エラーがある場合には画面上にそのエラー個所をカラー表示若しくは点滅させ、更には音で報知し(ステップS502)、当該エラー個所に相当する部分のイメージデータを図30に示すように表示し(ステップS503)、実際のイメージデータと入力データとを比較しながら修正する(ステップS504)。なお、上記ステップS502のアラーム出力は必ずしも必要ではない。図30では左側上部F1の「沼田市」が実際のイメージ表示であり、左側下部の「DATA1」及び「DATA2」が2人の入力結果を示している。また、図30の中のエラーは、「沼田市」と「沼田氏」の相違及び「B」と「C」の相違を表示している。エラーと正常データの見分け方は、「OUT」と表示している3行目を見ると分かり、修正が必要な個所は空白で、正常なものは文字が入るようになっている。
【0043】
このような検証と修正を全ての入力データについて行い(ステップS506)、終了後若しくは修正の必要がないときに保存して終了する(ステップS507)。
【0044】
上述では完全自動化された検証とはなっていないが、次に完全自動化の動作を説明する。
【0045】
自動検証は図31の「オートマッチ」ボタンをクリックすると自動的に検証が開始され、図32の結果一覧表が表示される。図32において、「Data1」は検証データ1を、「Data2」は検証データ2を示しており、「出力ファイル」は正常又は修正終了後のデータを保存するファイル名であり、「マッチ」は2つの検証データに異なる個所が存在しないデータ件数(修正が必要でないデータ件数)であり、「アンマッチ」は2つの検証データに異なる個所が存在するデータ件数(修正が必要なデータ件数)である。また、「総件数」は入力したデータの総件数であり、「完了時間」は検証が行われた時間を示し、「状態」の「済」はアンマッチがない又は修正が終了したもの(正常データ又は正常データに修正したもの)を示し、「状態」の「未」はアンマッチ(正常でないデータ)があり、修正が未処理のもである。なお、「済」はマッチング後又は修正後の1回のみ表示となり、「終了」ボタンを押して画面を閉じた後、再度画面を表示させる「済」は表示されず、「未」のみの表示となる。
【0046】
そして、図32に表示されている行のいずれかをクリックすると、図33の修正画面が表示されて修正を開始する。図33では、検証データ1と検証データ2をマッチングした結果、「沼田市」と「沼田氏」の相違、「B」と「C」の相違を示している。ここで、入力フィールドの3行目(OUT)の左から5個目にカーソルが移動したときに、入力フィールドの色が変わるようになっている。また、左から5個目から7個目に移動したときは、7個目の入力フィールドの色が変化する。
【0047】
図34はデータ修正後の後処理及びデータ編集(ステップS600)の例を示しており、図35のデータ編集画面上でデータ1を選択し(ステップS601)、データ2を選択し(ステップS602)、保存場所を選択し(ステップS603)、保存ファイル名を入力し(ステップS604)、編集ファイルのファイル名を入力する(ステップS605)。そして、編集したいファイル番号を入力し(ステップS606)、カラムを入力し(ステップS607)、全てのカラムについて入力されるまで上記動作を繰り返す(ステップS608)。全てのカラムについて入力されたときに保存して終了する(ステップS609)。
【0048】
図35のデータ編集画面において、エリア80ではファイルを5つまで選択でき、エリア81で出力ファイル名を選択するか又は入力し、CSV(Comma Separated Value)形式で出力する場合はチェックを入れる。ボタン82の「戻る」は選択したファイルを新しいものから順に解除し、「全て」は選択したファイルを全て解除するようになっており、ボタン84の「クリア」をクリックすると入力した項目の内容が全て消去される。エリア83では編集プログラムを選択し、開く又は作成し、作成・変更したプログラムを保存し、エリア85では項目で指定された各ファイルの桁数の合計を表示し、「実行」ボタン86をクリックすると編集の開始となる。
【0049】
本発明ではデータの編集を容易に行うため、入力されたデータを文字数によるカラム単位で管理する。図36はその形態例を示しており、データ1はカラム1〜3で構成され、データ2はカラム4〜7で構成されている。そして、データ編集ではカラム1〜7を顧客の要求に応じて自由に配置する。例えばデータ1をカラム4、カラム3、カラム7で構成し、データ2をカラム5、カラム6、カラム2、カラム1で構成するようにする。
【0050】
なお、上述では実際の作業を行うパソコンとインターネットに接続されたサーバとを別々にしているが、両者を統合したサーバでも良い。また、1項目のデータ入力を2人で行うようにしているが、より完全を期するために3人以上で入力して検証するようにしても良い。
【0051】
【発明の効果】
本発明のデータ入力システムによれば、従来は紙を見ながらのデータ入力であるのに対し、本発明ではイメージ画像を見ながらのデータ入力であり、物理的な書類の管理が不要となり、データ管理が簡易となる。また、従来は1枚の文書を1人ずつ時間差で入力し、同一場所で二度打ちしたデータで検証していたのに対し、本発明ではイメージ画像の切取り分割により1枚の文書を複数人で入力し、インターネット経由で自宅のパソコンでデータ入力するようになっているので、オペレータのデータ入力に対する時間や場所の制約も一切なく、オペレータにとっても管理者にとっても非常に便利である。インターネットによる送受信を利用しているので、入力されたデータの検証も自動化できる。
【0052】
更に、従来は秘密保持のために社内作業を強いられているのに対し、画像のイメージで分割して入力するのでオペレータは個々の情報のみしか分からず、これにより情報の保護を確実に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的概念を示す流れ図である。
【図2】入力原票(文書)の一例を示す図である。
【図3】郵便番号マスターの一例を示す図である。
【図4】入力プログラムの一例及びその説明を示す図である。
【図5】指示書の一例を示す図である。
【図6】本発明のシステム構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の全体の流れを示すフローチャートである。
【図8】社内オペレーションの動作例を示すフローチャートである。
【図9】イメージ画像の切取り分割を説明する画面図である。
【図10】イメージ画像の切取り分割を説明する画面図である。
【図11】入力プログラム及び指示書の作成画面の一例を示す図である。
【図12】イメージ画像の切取り分割を説明する画面図である。
【図13】エラー表示の一例を示す図である。
【図14】イメージ画像の切取り分割を説明する画面図である。
【図15】入力プログラムの作成を説明するための画面図である。
【図16】入力プログラムの作成を説明するための画面図である。
【図17】サーバからのデータの送信形態を示す図である。
【図18】在宅オペレータの環境設定の動作例を示すフローチャートである。
【図19】在宅オペレータのセットアップ画面例を示す図である。
【図20】在宅オペレータのデータ入力の動作例を示すフローチャートである。
【図21】在宅オペレータの入力画面の一例を示す図である。
【図22】入力データダウンロード画面の一例を示す図である。
【図23】フォルダの内容を示す図である。
【図24】在宅オペレータの送信画面の一例を示す図である。
【図25】在宅オペレータのパソコンの動作例を示すフローチャートである。
【図26】在宅オペレータの入力画面の一例を示す図である。
【図27】在宅オペレータのデータ入力画面の例を示す画面図である。
【図28】サーバにおける検証動作例及びデータ修正例を示すフローチャートである。
【図29】検証動作を説明するための画面図である。
【図30】検証動作を説明するための画面図である。
【図31】自動検証の動作を説明するための図である。
【図32】自動検証の動作を説明するための図である。
【図33】自動検証の動作を説明するための図である。
【図34】後作業のデータ編集動作の例を示すフローチャートである。
【図35】データ編集画面の例を示す図である。
【図36】本発明のテキストデータを説明するための図である。
【図37】従来のデータ入力方法を説明するための図である。
【図38】データ入力に使用する入力原票の一例を示す図である。
【図39】従来のデータ入力の画面例を示す図である。
【符号の説明】
1 入力原票(文書)
2 スキャナ
3 サーバ(パソコン)
4 インターネット
5(51〜5n)在宅オペレータのパソコン
6 事業主体のパソコン
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書の機密性が非常に高く、その文書を電子データ化する場合に誤入力が絶対的に許されないようなデータ入力に際し、秘密性を確実に保持でき、しかも正確かつ効率良くデータ入力できるようにしたデータ入力システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば地方公共団体が管理する住民の個人情報に関する文書、防衛等の国家機密に関する文書、入学試験や資格試験のデータ管理等の特に機密性を要求される文書を電子データ化する場合、従来は図37に示すように行っている。
【0003】
即ち、先ず文書管理責任者はパソコンを用いて、電子データ化のために入力オペレータが効率良く入力するためのパンチプログラムを作成して、スーパーバイザに渡す。パンチプログラムは、データ入力の際、最も入力し易い形態が先ず「左→右」、次に「上→下」の順に目を動かして入力するものであるが、全ての文書(入力原票)が入力し易いものとは限らないために作成する。図38は入力原票の一例を示しており、網掛け部分が入力項目であり、顧客への納品形態が例えば#1,#2,#3,#4という場合であっても、入力し易い順番が#4,#1,#3,#2であれば、その順番に合わせたパンチプログラムを作成する。スーパーバイザは入力原票を適度な束に分散して入力オペレータに手渡したり、文字種、桁数等の入力方法を紙等に書いて指示する。入力オペレータに適度な束に分散して手渡す。入力原票を受取った入力オペレータは、図39に示すような入力画面で、入力原票を見ながらデータ入力する。
【0004】
スーパーバイザの役割は次のようになっている。入力オペレータは座ったままの作業をしており、1日中入力作業をしており、集中力を持続させることは非常に困難である。スーパーバイザは、入力オペレータが平均30分で1束入力し終わる程度の原票束を作り、所定の机に置いておく。1束入力し終わった入力オペレータは席を立ち、次の束を取りに来るようになっている。席を立たせることにより、気分的にも体力的にもリフレッシュさせるためである。スーパーバイザはデータ入力の済んだ束を元に戻したり、入力オペレータの質問等に対して原票内容の把握をしたり、入力後の必要な処理を行う。
【0005】
ところで、入力オペレータは出入りを厳しく規制されたオペレータ室等に集められており、スーパーバイザから手渡された原票を見ながら2人で時間をずらして、パソコンにデータ入力する。つまり、2人の入力オペレータA,Bが同一原票を入力するとした場合、最初に入力オペレータAが原票を見ながらデータ入力して行き、ある程度入力した後(例えば30分後)に入力オペレータBが同じ原票を最初から入力オペレータAの上書きでデータ入力して行く。そして、入力オペレータAのデータ入力と入力オペレータBのデータ入力とが相違した場合に、その相違個所をパソコン画面上でカラー表示し(カラー表示と一緒にアラーム音の出力も可)、入力オペレータBに誤入力のあったことを報知する。そのとき、入力オペレータBはその相違個所に対応する実際の原票を目で見て確認し、正しい方のデータに修正する。
【0006】
このような入力オペレータAと入力オペレータBの2人の時間差入力とデータ確認・修正作業で所定原票の電子データ化を行い、その後サーバで必要なデータ編集を行い、MO(光磁気ディスク),CD,FD等の記憶媒体に格納して顧客に納品する。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−22697
【0008】
【特許文献2】
特開2002−259218
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなデータ入力方法では、2人の入力オペレータが原票全体を見てデータ入力するため、機密性や秘密保持の点で問題がある。つまり、原票には氏名、住所、電話番号、プライバシーに関連した個人情報等がまとめて記載されており、個人とその個人に関する情報が一体的になっており、それを他人に見せることは個人のプライバシー保護で問題がある。この場合、機密性のある部分をマジックインク等で消して入力することも考えられるが、書類をコピーして複数人にそれぞれ異なる文書を渡さなければならず、コピーやデータ管理の面で煩雑となってしまう。
【0010】
また、従来は2人が時間差で入力して検証するため、2人の入力オペレータは常に同一場所若しくは近辺にいる必要があり、データ入力のための時間と場所が制限されてしまうという問題があり、その解決が強く望まれている。入力オペレータは決められた場所で、決められた時間にデータ入力しなければならず、管理者及びオペレータの双方にとって大きな負担となっていた。
【0011】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、機密性が要求される文書(入力原票)であっても秘密を確実に保持でき、入力オペレータ(在宅オペレータ)の入力場所と作業時間が拘束されることもなく、しかも入力データの検証を容易に行い得るデータ入力システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明はデータ入力システムに関するものであり、本発明の上記目的は、入力原票をスキャニングしてイメージ画像とするスキャナと、前記イメージ画像を取込んで処理するパソコン1又はサーバと、データ入力する在宅オペレータのパソコン2とを具備し、前記パソコン1又はサーバと前記パソコン2とがインターネットを介して相互に接続されており、前記パソコン1又はサーバで前記イメージ画像を分割し、分割された分割イメージ画像を前記パソコン2に送信し、前記在宅オペレータがデータ入力したテキストデータを前記パソコン1又はサーバに返送することにより達成される。
【0013】
また、本発明の上記目的は、前記分割イメージ画像を受信するパソコン2が複数台であり、前記複数台のパソコン2から返送されたテキストデータを前記パソコン1又はサーバで検証することにより、或いは前記検証でエラーが発生した場合、エラー個所を画面表示して修正することにより、或いは前記分割イメージ画像毎に入力プログラムを作成し、前記分割イメージ画像と前記入力プログラムとを対にして前記複数台のパソコン2に送信することにより、或いは更に指示書を付加することにより、或いは前記パソコン1又はサーバに郵便番号マスターを搭載し、前記郵便番号マスターを付加して送信することによって、或いはIDを付与され、会員として登録されている在宅オペレータに対してのみ前記パソコン1又はサーバのURLを送信することによって、或いは前記在宅オペレータがデータ入力したテキストデータを前記パソコン1又はサーバに返送したとき、前記パソコン2に保存されている前記入力原票に関するデータを全て消去することによって、より効果的に達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
最初に、本発明の基本的概念を図1の流れ図に示して説明する。
【0015】
顧客からデータ入力を依頼された文書管理責任者等の事業主体は先ず、図2に示すような機密性の高い入力原票(文書)をスキャナで読取ってイメージデータ化すると共に、例えばLANを形成するパソコンに読取ったイメージデータを送信する。パソコンでは、送信されたイメージデータの切取り分割を行うと共に、入力オペレータがデータ入力する時の入力画面を形成するための入力プログラムを、分割されたイメージ画像毎に作成する。また、パソコンには予め、郵便番号と住所の対応関係をテーブル化した図3に示すような郵便番号マスターが作成されて格納されている。なお、郵便番号マスターは都道府県別に作成されており、入力オペレータが画面上で郵便番号を入力することによって、住所の一部を自動的に入力するようにして作業を高速化するためのものである。なお、本発明の入力オペレータは従来の如くオペレータ室等に集合する必要はなく、在宅のパソコンでデータ入力できるようになっているので、以下では入力オペレータのことを「在宅オペレータ」と称する。
【0016】
図2の入力原票の例では、例えば「氏名」、「住所」、「電話等」、「個人情報」の4項目のイメージ画像に分割して、それぞれ単独のイメージ画像を見ただけでは意味が分からないようにする。そして、これら4項目のイメージ画像の在宅オペレータは別人とし、「氏名」の在宅オペレータ(2人)、「住所」の在宅オペレータ(2人)、「電話等」の在宅オペレータ(2人)、「個人情報」の在宅オペレータ(2人)のそれぞれに対して、分割されたイメージ画像と、イメージ画像に対応した入力プログラムと、イメージ画像をデータ入力するための指示書とを、インターネット端末(パソコン)を有する在宅オペレータに電子送信する。入力プログラムは在宅オペレータがデータ入力をし易くするために、入力画面の表示を規定するためのプログラムであり、例えば図4のような内容であり、画像についての情報、パンチフィールドについての情報、郵便番号マスターについての情報に分かれている。指示書は入力オペレータに対する一般的な指示を与えるもので、例えば図5に示すような内容である。入力プログラムは図4の説明で示すように、画像についての情報、パンチフィールドについての情報及び郵便番号マスターについての情報で構成されている。
【0017】
在宅オペレータは受取ったイメージ画像、入力プログラム及び指示書に基づいて、自分のパソコンで好きな時間にデータ入力する。この場合、「氏名」、「住所」、「電話等」、「個人情報」のそれぞれについて2人の在宅オペレータが入力するが、2人は同じ場所にいる必要はなく、各自の自宅パソコンがインターネットに接続されていれば良く、また、データ入力の作業時間も任意であり、従来のように2人が所定の時間差で入力する必要もない。在宅オペレータが入力したデータのテキストファイルはそれぞれE−メールでサーバに送信され、パソコンでは2人の入力データの検証を行うと共に、入力エラーがある場合には入力原票に基づいてエラー修正を行い、その後にデータ編集して成果品として依頼人に納品する。
【0018】
図6は本発明の基本構成例を示しており、文書管理者(事業主体)は、図2に示すような入力原票1をスキャニングしてイメージデータとするスキャナ2と、スキャナ2からのイメージデータを画像処理すると共に、イメージ画像を適宜切取って分割し、入力プログラム及び指示書を作成して送信するパソコン6と、パソコン6からイメージ画像やデータを受信して処理するサーバ3とを具備している。パソコン6は事業主体のLAN等を形成しており、内部サーバ(図示せず)を有している。サーバ3はインターネット4に接続されており、在宅オペレータの各パソコン5(51〜5n)もインターネット4に接続されており、事業主体側のサーバ3、パソコン6と、在宅オペレータ側の各パソコン5とは相互に送受信できるようになっている。
【0019】
このような構成において、その詳細動作を以下に説明する。
【0020】
図7は本発明の全体的な流れを示しており、先ずパソコン6で、スキャナ2から送られたイメージ画像の分割、分割イメージ画像に対応した入力プログラムの作成、指示書作成といった前作業を行い(ステップS100)、前作業のデータ等はサーバ3に格納される。そして、在宅オペレータはサーバ3から通知されたURLにインターネット4を介してアクセスして当該URLを開き、入力すべきイメージ画像、必要なデータ等をサーバ3からダウンロードする(ステップS1)。なお、1つのイメージ画像に対して2人の在宅オペレータがデータ入力するので、同じURLが2人の在宅オペレータに送信される。
【0021】
データ入力を希望する在宅オペレータは予め事業主体に会員として登録されており、会員登録された在宅オペレータには固有のIDが付与され、データ入力毎に設定されるURLが通知されるようになっている。在宅オペレータは自分のパソコン5でデータ入力するための準備を行い、受信した入力プログラム等に従って在宅オペレータの環境設定を行う(ステップS200)。そして、環境設定が整った後、在宅オペレータはサーバ3からダウンロードしたイメージ画像を見ながら、入力プログラムで設定された画面及び指示書の内容に従ってデータ入力し、所定ファイルに保存する(ステップS300)。全ての入力原票についてのデータ入力が終了すると、データ入力したテキストファイルをインターネット4を介してサーバ3に送信する(ステップS2)。パソコン6では、2人の在宅オペレータから送信されたデータの検証(マッチング)を行い(ステップS400)、2人のデータにエラー(相違)があれば入力原票に基づいて正しいデータに修正し(ステップS500)、ミス入力のない完全な納品形態にする後処理等のデータ編集を行う(ステップS600)。
【0022】
次に、パソコン6の前作業(ステップS100)を、図8のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0023】
先ず、スキャナ2で紙画像の入力原票1をスキャニングしてイメージ画像に変換し(ステップS101)、パソコン6のファイル(又は内部サーバ)に保存する(ステップS102、S103)。次に、保存されたイメージ画像を読出し、イメージ画像の切取り枠を指定する(ステップS104)。
【0024】
図12の左側上部「サンプル画像選択→切取り設定」でイメージ画像の格納場所(フォルダ)を選択し、イメージ画像のファイルをクリックすると、右側の「サンプル画像プレビュー」画面にイメージ画像が表示される。ここで、該当する画像があれば「開始」ボタンをクリックすると、図9の画面になる。図9に示すようなイメージ画面でイメージ画像を切取るエリアF1,F2,F3,F4をマウス等で指定し、上側の「属性設定」欄10をクリックすると、図10に示す画面となる。次に、図11の入力画面に従って入力プログラムを作成すると共に(ステップS105)、指示書を作成する(ステップS106)。上記動作が全てオーケーとなるまで、即ちイメージ画像の全てについて切取り枠と、各切取り枠に対応した入力プログラム及び指示書とが作成されるまで上記動作を繰り返す(ステップS107)。
【0025】
次に、図12の画面の「フォルダ一括画像切取り」欄の「実行」ボタンをクリックし、画像一括切取りを行う(ステップS110)。そのとき、図13の画面となる。各分割データを記憶部に格納することにより、図14に示すイメージ切取り終了画面となる。図14の終了画面では、「件数」欄12で切取ったイメージ数を確認し、「エラー件数」欄13でエラーイメージ数を確認し、画面を閉じるときは「OK」ボタン14をクリックする。
【0026】
図9では1つの画像から切取る画像の枠F1〜F4を決めており、右側の数字欄11が指定した枠F1〜F4の座標を示しており、ここで切取る枠F1〜F4を決めている。ここで決めた枠(座標)F1〜F4に、図12の「フォルダ一括画像切取り」欄で複数枚まとめて切取る作業を行う。図10では切取った画像の表示位置を決める画面になっており、ここで決めた位置は実際に在宅オペレータが入力する際に表示するイメージ画像の位置となる。また、右下の「住所(選択項目)」の枠は郵便番号があったとき、1つの郵便番号に対して複数の住所が存在するときの選択肢表示位置である。図12では左欄のみが使用され、図9ではあくまで切取る枠(座標)を指定しただけで切取りは実行されない。そこで、図9で指定した枠(座標)を基に切取るイメージ画像の入っているフォルダを選択し、「実行」ボタンを押すと、選択したイメージ画像が図9で指定した枠(座標)F1〜F4を基に切取られる。図14では、図12の「実行」ボタンで実行された結果を表示している。本例では1つの画像から切取る項目を4つ指定しており、それを基に3枚実行しているので、「件数」が3枚×4項目=“12”となる。また、切取った画像は容量を小さくするために圧縮を行っており、その圧縮実行後戻り値が帰ってきて、その値をエラーかエラーではないかの判断に使用している。戻り値とは、0=正常、1〜4=エラー画像という判断を行い、0以外の戻り値の個数がエラー画像の件数として表示される。
【0027】
本発明で作成する入力プログラムは入力フィールドを変更させるための情報、つまり在宅オペレータのパソコン5の画面表示(位置、サイズ等)に関する情報に過ぎず、実際の入力プログラムのベースはシステム中にあり、入力フィールドが10項目ほど確保されている。そこに入力プログラムの情報を当てはめ、フィールドの長さや属性(かな、カナ、英数字等)を変更する。実際の入力プログラムは図4に示すものである。入力プログラムの作成は、図15に示す画面のエリア20で入力プログラムを作成したいイメージ画像を選択することにより同図右部にイメージ画像が表示され、この画像で良ければ「開始」ボタンをクリックすることにより対象とするイメージ画像が得られる。そして、図16の入力画面で左部のイメージ画像を見ながら入力フィールド21の「文字数、全角、半角、郵便、前、Enterキーの必不要」を設定することにより、イメージ画像に対応した入力プログラムが得られる。入力プログラムの中はテキストになっており、各項目の情報を数字に置き換える。その情報をベースで作成されている各入力フィールドに当てはめることによりシステムが読込み、入力フィールドの長さなどを作成する。また、4項目のみの指定であれば残り6項目は非表示にし、5項目指定であれば5項目を非表示にするといった内容になっている。そして、文字数欄に数字を入れたフィールドだけ表示されるようになっている。
【0028】
上述のようにしてイメージ画像の一括切取りが終了すると(ステップS110)、図17に示すようにイメージ画像、入力プログラム及び指示書の束形態でサーバ3に格納する(ステップS111)。サーバ3への格納は在宅オペレータがダウンロードするためであり、指示書には、在宅オペレータのデータ入力に必要なことや注意点などが記述されている。そして、サーバ3から作業を行う在宅オペレータ(2名)のパソコン5に対して、URLをメールで送信する(ステップS112)。これにより、会員登録されている在宅オペレータはパソコン5を開くことで、事業主体からデータ入力の依頼があることを知ることができる。URLを送信する際にはメールアドレスを付しておらず、在宅オペレータはメールアドレスをダウンロードにより取得する。在宅オペレータの便宜性と、データの誤送信を防止するためである。
【0029】
サーバ3と在宅オペレータのパソコン5との関連で、在宅オペレータはサーバ3から送信されたURLを開くだけでサーバ3に入ることができる。また、サーバ3は、システムやイメージ画像を格納してある在宅オペレータとの窓口になっており、会員登録されている在宅オペレータのみにURLを通知する。そして、毎回同じURLではなく、作業毎にURLを変更するようにしており、作業がないのに入り込もうとしても表示されなくなっている。
【0030】
次に、在宅オペレータのパソコン5の環境設定動作(ステップS200)を、図18のフローチャートを参照して説明する。
【0031】
先ず、サーバ3からのURLメールを受信した在宅オペレータは送信されたURL先をインターネット4経由で開く(ステップS201)。これにより図19に示すようなセットアップ画面が表示され、システムとそのファイル名、郵便番号マスターとそのファイル名、データ場所表示とそのファイル名、作業委託書とそのファイル名、メールアドレスとそのファイル名が表示されてダウンロードされる(ステップS202〜S206)。ID番号は在宅オペレータが会員として登録された後、在宅オペレータは受信したIDファイルを指定フォルダへ格納し、格納したIDファイルは在宅オペレータが入力をしたテキストファイル名に付加される。IDファイルはURL先を開くときに認証には使用せず、テキストデータのファイル名に付加され誰が作成したのかを特定するために使用される。URLは作業を行う前に該当する在宅オペレータのみにメールで送信するので、特に認証は行わない。なお、図19のファイル名DAは、在宅オペレータがイメージ画像、入力プログラム及び指示書をダウンロードする場所のアドレスを示している。
【0032】
次に、これらシステム、郵便番号マスター、データ場所表示、作業委託書、メールアドレスを解凍し(ステップS210)、システムを起動するためのシステムインストールを行い(ステップS211)、郵便番号マスター、データ場所表示及びメールアドレスを格納するための指定フォルダを自動作成する(ステップS212)。その後、システム起動テストを行い(ステップS213)、オーケーか否かを判定し(ステップS214)、オーケーでない場合はアンインストールを行って上記ステップS211へリターンし、上記動作を繰り返す(ステップS215)。上記ステップS214でオーケーの場合には、郵便番号マスター、データ場所表示及びメールアドレスを指定フォルダへ格納する(ステップS216)。以上で在宅オペレータのパソコン5の環境設定が整う。
【0033】
上述のようにして在宅オペレータのパソコン5の環境設定が整うと、次にパソコン5による在宅オペレータのデータ入力作業(ステップS300)となる。その動作例を図20のフローチャートを参照して説明する。
【0034】
先ずシステムを起動し(ステップS301)、新規入力か否かを判定し(ステップS302)、新規入力の場合には図21に示すような入力画面となり「オペレータID」、「表示イメージ」、「出力ファイル」、「パンチ入力開始」、「イメージダウンロード」等を表示する(ステップS303)。ここで、「イメージダウンロード」をクリックすると図22の表示となり、この図22に示す入力データダウンロード画面で「オペレータID」ボタン30をクリックすると(ステップS304)、直接イメージ画像、入力プログラム及び指示書が一括してダウンロードされ、ダウンロードされたファイルを解凍するとフォルダになり(ステップS305)、図23に示すようにフォルダ内にイメージ画像、入力プログラム及び指示書が入る(ステップS306)。フォルダ内の上2行(10個)がイメージ画像、下2つが入力プログラム(拡張子=prg)、指示書(拡張子=sprg)になっている。
【0035】
図21では、エリア31に指定フォルダ内に存在するフォルダが全て表示されるので、データ入力するフォルダを選択する。フォルダ名とオペレータIDで出力ファイル名を自動生成し、「出力ファイル」に表示する。
【0036】
そして、図21において表示イメージを選択し、「パンチ入力開始」ボタン32をクリックするとデータ入力が可能となり、在宅オペレータは指示書を読んで入力を開始し(ステップS310)、入力終了後(ステップS320)、送信されたメールアドレスに入力済みデータをメール送信し(ステップS321)、パソコン5上のデータを全て自動消去して終了する(ステップS322)。図24は在宅オペレータの返信用画面を示しており、連絡事項を入力して「メール[Data]送信」ボタンをクリックする。実際の作業ではメールアドレスを在宅オペレータに送信することはなく、システムをダウンロードするときに、メールアドレスの入っているテキストもダウンロードし、指定フォルダに入れておくだけで自動的に宛先が入るようになっている。在宅オペレータの保存データ(イメージ画像、入力プログラム、指示書、テキストデータ)を全て消去するのは、データの機密性を保持するためである。メール画面は文書を入力するだけの画面になっており、入力したテキストデータは自動で添付され、アドレスも自動で入力され、画面上ではアドレスの変更は不可能になっている。
【0037】
なお、図24において、エリア40は入力データ全体の連絡事項を記述する場所であり、エリア41は各レコードやフィールドで不明瞭なものや、指示にないものなどを判断してデータ入力した場合などの連絡事項を記述する。また、「Close」ボタン42はデータ入力の途中で連絡事項を入力した場合、メールはまだ送信しないため入力画面に戻るようになっている。そして、「メール[Data]送信」ボタンをクリックすると、メールソフトを利用してデータ入力したデータを自動で添付し、メールが送信される。
【0038】
データ入力(ステップS310)の詳細を、図25のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0039】
在宅オペレータはインストールしたシステムのアイコンをダブルクリックすると、図26の画面が立ち上がり、在宅オペレータは入力のみを行うので、入力作業を行う以外の機能は取り除かれた画面になっている。「パンチ入力開始」ボタンをクリックすることにより図27に示すようなデータ入力画面となり(ステップS313)、この入力画面に従ってデータ入力するが、左部に表示されたイメージ画像60を見ながら右欄の入力部61に入力して行い(ステップS314)、自分で正しく入力したか否かを目で確認しながらデータ入力を終了する(ステップS315)。その後、入力したデータを上記選択したフォルダに保存し(ステップS316)、全てのイメージ画像をデータ入力するまで上動作を繰り返す(ステップS317)。全てのデータを入力すると、送信ボタンをクリックしてサーバ3に入力データを送信し(ステップS318)、記憶部に保存していたデータを全て消去する(ステップS319)。
【0040】
サーバ3からデータをダウンロードする際にファイル名(例えばabcd)が付されており、データ入力する在宅オペレータにはID(例えば12345)が付与されているので、在宅オペレータからサーバ3にテキストファイルを送信する場合、そのファイル名を例えば“abcd-12345”として自動生成して送信する。これにより、事業主体側では送信されたファイルの特定とデータ入力者の特定を容易に行うことができる。
【0041】
図28は、入力オペレーション後処理の半自動的な検証動作(ステップS400)及びデータ修正(ステップS500)を示すフローチャートであり、先ず指定フォルダを監視し(ステップS401)、2人の在宅オペレータからのデータが存在するか否かを判定し(ステップS402)、2つのデータが存在する場合には図29に示すような検証画面において先ず検証データ1を選択し(ステップS403)、次に検証データ2を選択する(ステップS404)。入力プログラムを選択し(ステップS405)、保存場所を選択し(ステップS410)、保存ファイル名を入力し(ステップS411)、検証を開始する(ステップS412)。図29において、符号70で示すように検証する1つ目のファイルが格納されているディレクトリを矢印で選択し、フォルダ名をダブルクリックして選択し、符号71で示すエリアで、検証する1つ目のファイル名をクリックして選択し、符号72で示すように検証する2つ目のファイルが格納されているディレクトリを矢印で選択し、フォルダ名をダブルクリックして選択し、符号73で示すエリアで、検証する2つ目のファイル名をクリックして選択する。符号74で検証したファイルを保存するディレクトリを矢印で選択し、フォルダ名をダブルクリックして選択し、エリア75に検証したファイルを保存するファイル名を入力し、右下の「実行」ボタン77をクリックして検証を開始する。そして、検証結果をテキストで指定場所へ出力する(ステップS413)。
【0042】
検証して2つのデータに違う個所が存在するか否か、つまりエラーが有るか否かを判定し(ステップS501)、エラーがある場合には画面上にそのエラー個所をカラー表示若しくは点滅させ、更には音で報知し(ステップS502)、当該エラー個所に相当する部分のイメージデータを図30に示すように表示し(ステップS503)、実際のイメージデータと入力データとを比較しながら修正する(ステップS504)。なお、上記ステップS502のアラーム出力は必ずしも必要ではない。図30では左側上部F1の「沼田市」が実際のイメージ表示であり、左側下部の「DATA1」及び「DATA2」が2人の入力結果を示している。また、図30の中のエラーは、「沼田市」と「沼田氏」の相違及び「B」と「C」の相違を表示している。エラーと正常データの見分け方は、「OUT」と表示している3行目を見ると分かり、修正が必要な個所は空白で、正常なものは文字が入るようになっている。
【0043】
このような検証と修正を全ての入力データについて行い(ステップS506)、終了後若しくは修正の必要がないときに保存して終了する(ステップS507)。
【0044】
上述では完全自動化された検証とはなっていないが、次に完全自動化の動作を説明する。
【0045】
自動検証は図31の「オートマッチ」ボタンをクリックすると自動的に検証が開始され、図32の結果一覧表が表示される。図32において、「Data1」は検証データ1を、「Data2」は検証データ2を示しており、「出力ファイル」は正常又は修正終了後のデータを保存するファイル名であり、「マッチ」は2つの検証データに異なる個所が存在しないデータ件数(修正が必要でないデータ件数)であり、「アンマッチ」は2つの検証データに異なる個所が存在するデータ件数(修正が必要なデータ件数)である。また、「総件数」は入力したデータの総件数であり、「完了時間」は検証が行われた時間を示し、「状態」の「済」はアンマッチがない又は修正が終了したもの(正常データ又は正常データに修正したもの)を示し、「状態」の「未」はアンマッチ(正常でないデータ)があり、修正が未処理のもである。なお、「済」はマッチング後又は修正後の1回のみ表示となり、「終了」ボタンを押して画面を閉じた後、再度画面を表示させる「済」は表示されず、「未」のみの表示となる。
【0046】
そして、図32に表示されている行のいずれかをクリックすると、図33の修正画面が表示されて修正を開始する。図33では、検証データ1と検証データ2をマッチングした結果、「沼田市」と「沼田氏」の相違、「B」と「C」の相違を示している。ここで、入力フィールドの3行目(OUT)の左から5個目にカーソルが移動したときに、入力フィールドの色が変わるようになっている。また、左から5個目から7個目に移動したときは、7個目の入力フィールドの色が変化する。
【0047】
図34はデータ修正後の後処理及びデータ編集(ステップS600)の例を示しており、図35のデータ編集画面上でデータ1を選択し(ステップS601)、データ2を選択し(ステップS602)、保存場所を選択し(ステップS603)、保存ファイル名を入力し(ステップS604)、編集ファイルのファイル名を入力する(ステップS605)。そして、編集したいファイル番号を入力し(ステップS606)、カラムを入力し(ステップS607)、全てのカラムについて入力されるまで上記動作を繰り返す(ステップS608)。全てのカラムについて入力されたときに保存して終了する(ステップS609)。
【0048】
図35のデータ編集画面において、エリア80ではファイルを5つまで選択でき、エリア81で出力ファイル名を選択するか又は入力し、CSV(Comma Separated Value)形式で出力する場合はチェックを入れる。ボタン82の「戻る」は選択したファイルを新しいものから順に解除し、「全て」は選択したファイルを全て解除するようになっており、ボタン84の「クリア」をクリックすると入力した項目の内容が全て消去される。エリア83では編集プログラムを選択し、開く又は作成し、作成・変更したプログラムを保存し、エリア85では項目で指定された各ファイルの桁数の合計を表示し、「実行」ボタン86をクリックすると編集の開始となる。
【0049】
本発明ではデータの編集を容易に行うため、入力されたデータを文字数によるカラム単位で管理する。図36はその形態例を示しており、データ1はカラム1〜3で構成され、データ2はカラム4〜7で構成されている。そして、データ編集ではカラム1〜7を顧客の要求に応じて自由に配置する。例えばデータ1をカラム4、カラム3、カラム7で構成し、データ2をカラム5、カラム6、カラム2、カラム1で構成するようにする。
【0050】
なお、上述では実際の作業を行うパソコンとインターネットに接続されたサーバとを別々にしているが、両者を統合したサーバでも良い。また、1項目のデータ入力を2人で行うようにしているが、より完全を期するために3人以上で入力して検証するようにしても良い。
【0051】
【発明の効果】
本発明のデータ入力システムによれば、従来は紙を見ながらのデータ入力であるのに対し、本発明ではイメージ画像を見ながらのデータ入力であり、物理的な書類の管理が不要となり、データ管理が簡易となる。また、従来は1枚の文書を1人ずつ時間差で入力し、同一場所で二度打ちしたデータで検証していたのに対し、本発明ではイメージ画像の切取り分割により1枚の文書を複数人で入力し、インターネット経由で自宅のパソコンでデータ入力するようになっているので、オペレータのデータ入力に対する時間や場所の制約も一切なく、オペレータにとっても管理者にとっても非常に便利である。インターネットによる送受信を利用しているので、入力されたデータの検証も自動化できる。
【0052】
更に、従来は秘密保持のために社内作業を強いられているのに対し、画像のイメージで分割して入力するのでオペレータは個々の情報のみしか分からず、これにより情報の保護を確実に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的概念を示す流れ図である。
【図2】入力原票(文書)の一例を示す図である。
【図3】郵便番号マスターの一例を示す図である。
【図4】入力プログラムの一例及びその説明を示す図である。
【図5】指示書の一例を示す図である。
【図6】本発明のシステム構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の全体の流れを示すフローチャートである。
【図8】社内オペレーションの動作例を示すフローチャートである。
【図9】イメージ画像の切取り分割を説明する画面図である。
【図10】イメージ画像の切取り分割を説明する画面図である。
【図11】入力プログラム及び指示書の作成画面の一例を示す図である。
【図12】イメージ画像の切取り分割を説明する画面図である。
【図13】エラー表示の一例を示す図である。
【図14】イメージ画像の切取り分割を説明する画面図である。
【図15】入力プログラムの作成を説明するための画面図である。
【図16】入力プログラムの作成を説明するための画面図である。
【図17】サーバからのデータの送信形態を示す図である。
【図18】在宅オペレータの環境設定の動作例を示すフローチャートである。
【図19】在宅オペレータのセットアップ画面例を示す図である。
【図20】在宅オペレータのデータ入力の動作例を示すフローチャートである。
【図21】在宅オペレータの入力画面の一例を示す図である。
【図22】入力データダウンロード画面の一例を示す図である。
【図23】フォルダの内容を示す図である。
【図24】在宅オペレータの送信画面の一例を示す図である。
【図25】在宅オペレータのパソコンの動作例を示すフローチャートである。
【図26】在宅オペレータの入力画面の一例を示す図である。
【図27】在宅オペレータのデータ入力画面の例を示す画面図である。
【図28】サーバにおける検証動作例及びデータ修正例を示すフローチャートである。
【図29】検証動作を説明するための画面図である。
【図30】検証動作を説明するための画面図である。
【図31】自動検証の動作を説明するための図である。
【図32】自動検証の動作を説明するための図である。
【図33】自動検証の動作を説明するための図である。
【図34】後作業のデータ編集動作の例を示すフローチャートである。
【図35】データ編集画面の例を示す図である。
【図36】本発明のテキストデータを説明するための図である。
【図37】従来のデータ入力方法を説明するための図である。
【図38】データ入力に使用する入力原票の一例を示す図である。
【図39】従来のデータ入力の画面例を示す図である。
【符号の説明】
1 入力原票(文書)
2 スキャナ
3 サーバ(パソコン)
4 インターネット
5(51〜5n)在宅オペレータのパソコン
6 事業主体のパソコン
Claims (8)
- 入力原票をスキャニングしてイメージ画像とするスキャナと、前記イメージ画像を取込んで処理するパソコン1又はサーバと、データ入力する在宅オペレータのパソコン2とを具備し、前記パソコン1又はサーバと前記パソコン2とがインターネットを介して相互に接続されており、前記パソコン1又はサーバで前記イメージ画像を分割し、分割された分割イメージ画像を前記パソコン2に送信し、前記在宅オペレータがデータ入力したテキストデータを前記パソコン1又はサーバに返送するようになっていることを特徴とするデータ入力システム。
- 前記分割イメージ画像を受信するパソコン2が複数台であり、前記複数台のパソコン2から返送されたテキストデータを前記パソコン1又はサーバで検証するようになっている請求項1に記載のデータ入力システム。
- 前記検証でエラーが発生した場合、エラー個所を画面表示して修正するようになっている請求項2に記載のデータ入力システム。
- 前記分割イメージ画像毎に入力プログラムを作成し、前記分割イメージ画像と前記入力プログラムとを対にして前記複数台のパソコン2に送信するようになっている請求項2に記載のデータ入力システム。
- 更に指示書が付加されている請求項4に記載のデータ入力システム。
- 前記パソコン1又はサーバに郵便番号マスターが搭載され、前記郵便番号マスターを付加して送信するようになっている請求項5に記載のデータ入力システム。
- IDを付与され、会員として登録されている在宅オペレータに対してのみ前記パソコン1又はサーバのURLを送信するようになっている請求項1に記載のデータ入力システム。
- 前記在宅オペレータがデータ入力したテキストデータを前記パソコン1又はサーバに返送したとき、前記パソコン2に保存されている前記入力原票に関するデータを全て消去するようになっている請求項1に記載のデータ入力システム。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008146535A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Sec:Kk | データ入力、検証システム |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002379152A patent/JP2004214767A/ja active Pending
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