JP2004212089A - 列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置 - Google Patents
列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004212089A JP2004212089A JP2002379210A JP2002379210A JP2004212089A JP 2004212089 A JP2004212089 A JP 2004212089A JP 2002379210 A JP2002379210 A JP 2002379210A JP 2002379210 A JP2002379210 A JP 2002379210A JP 2004212089 A JP2004212089 A JP 2004212089A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- train
- video camera
- sway
- digital video
- track
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Image Analysis (AREA)
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Image Processing (AREA)
Abstract
【課題】軌道を走行中の列車の動揺を容易かつ安価に測定することを可能とする列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置を提供すること。
【解決手段】軌道Rを走行中の列車Tを一定時間tデジタルビデオカメラ11で撮影し、撮影画像を解析することで列車Tの動揺の測定を行う方法である。具体的には、撮影画像をパーソナルコンピュータ12に取り込んで、撮影画像における画素p1、p2間の距離や角度を検出し、これらをもとに列車の動揺変位、動揺速度、動揺加速度等を算出すればよい。
【選択図】 図1
【解決手段】軌道Rを走行中の列車Tを一定時間tデジタルビデオカメラ11で撮影し、撮影画像を解析することで列車Tの動揺の測定を行う方法である。具体的には、撮影画像をパーソナルコンピュータ12に取り込んで、撮影画像における画素p1、p2間の距離や角度を検出し、これらをもとに列車の動揺変位、動揺速度、動揺加速度等を算出すればよい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軌道を走行中の列車の動揺を測定するための列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
列車が走行する軌道に近接する場所において工事を行う場合、例えば新たに軌道を設置したり、軌道下方に構造物を構築したりする場合には、軌道の位置が微妙に変化したり軌道が撓んだりして、軌道を走行する列車に影響を与える場合がある。したがって、列車に与える影響が大きいと考えられる場合には、工事状況の変化に合わせて、場合によっては一日に何度も列車の動揺測定を行うことが望ましい。従来における動揺測定は一般に、列車に加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりして行っていた(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平07−023502号公報、段落[0001]〜段落[0026]
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、列車に加速度計を予め装備させて行う方法は、一日に何度も動揺測定を行うことを想定すると、相当数の列車に対して加速度計を予め装備させる必要があり極めてコストが大きくなる。
また、列車に加速度計を測定の度に取り付けて行う方法も、一日に何度も動揺測定を行うことを想定すると、一日に何度も工事現場を列車に乗って往復する必要があり現実的ではない。
【0005】
本発明の課題は、軌道を走行中の列車の動揺を容易かつ安価に測定することを可能とする列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1、図2に示すように、
軌道Rを走行中の列車Tの動揺を測定するための列車動揺測定方法であって、軌道Rを走行中の列車Tを一定時間tビデオカメラ(デジタルビデオカメラ11)で撮影し、撮影画像を解析することで前記列車Tの動揺の測定を行うことを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、軌道を走行中の列車を一定時間ビデオカメラで撮影し、撮影画像を解析することで前記列車の動揺の測定が行われる。したがって、列車に加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりする必要がなく、従来の方法に比べて、極めて容易かつ安価に列車の動揺の測定を行うことができる。
【0008】
なお、前記ビデオカメラとしては、デジタルビデオカメラでもよいし、デジタルビデオカメラ以外のものでもよい。
【0009】
デジタルビデオカメラを用いる場合における撮影画像の解析は、撮影画像における画素間の距離や角度を検出することで行うことができる。この画素間の距離や角度の検出は、撮影画像を例えば、パーソナルコンピュータに取り込んで容易に行うことができる。
【0010】
また、デジタルビデオカメラ以外のビデオカメラで撮影画像の解析を行う場合には、例えば、キャプチャ装置を用いて撮影画像をデジタル画像に変換することで、前記したデジタルビデオカメラにおける方法と略同様の方法で行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の列車動揺測定方法において、
前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラ11であることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラであるので、前記撮影画像の解析は、撮影画像における所定の画素間の距離や角度を検出することで行うことができる。したがって、より迅速かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項1又は請求項2に記載の列車動揺測定方法において、
前記ビデオカメラ(デジタルビデオカメラ11)で撮影される前記列車Tの被写部分に対し、予めマーキングT1しておくことを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、前記ビデオカメラで撮影される前記列車の被写部分に対して予めマーキングされるので、前記撮影画像にはマーキングが含まれる。したがって、前記撮影画像の解析は、マーキングに着目して行うことができるため、より容易かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、例えば図1、図2に示すように、
軌道Rを走行中の列車Tの動揺を測定するための列車動揺測定装置10であって、
軌道Rを一定時間t撮影するビデオカメラ(デジタルビデオカメラ11)と、このビデオカメラ(デジタルビデオカメラ11)によって撮影された撮影画像を解析し、前記変位を求める解析手段(パーソナルコンピュータ12)とを備えることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、前記ビデオカメラによって軌道を走行中の列車を一定時間撮影し、この撮影画像を前記解析手段によって解析し、前記変位を求めることで、列車の動揺の測定を行うことができる。したがって、列車に加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりする必要がなく、 従来の方法に比べて、極めて容易かつ安価に列車の動揺の測定を行うことができる。
【0017】
なお、前記したように、前記ビデオカメラとしては、デジタルビデオカメラでもよいし、デジタルビデオカメラ以外のものでもよい。
【0018】
なお、前記解析手段としては、例えば、前記ビデオカメラがデジタルビデオカメラである場合には、撮影画像を取り込み、撮影画像における同一被写部分の画素間の距離や角度を検出するパーソナルコンピュータが挙げられる。前記ビデオカメラがデジタルビデオカメラ以外のものである場合には、撮影画像をデジタル画像に変換するためのキャプチャ装置と、前記パーソナルコンピュータとの双方を備えた構成とすればよい。また、特にパーソナルコンピュータに限定されるものではなく、電卓や大型計算機を用いてもよいことは勿論である。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の列車動揺測定装置10であって、前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラ11であることを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラであるので、前記撮影画像の解析は、撮影画像における所定の画素間の距離や角度を検出することで行うことができる。したがって、より迅速かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参照して、本発明である列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置について詳細に説明する。図1において符号10は、列車動揺測定装置を示す。
【0022】
本発明に係る列車動揺測定装置は、図1に示すように、デジタルビデオカメラ11、パーソナルコンピュータ12等から概略構成され、軌道Rを走行中の列車Tの動揺を測定するためのものである。列車Tは、高速軌道検測車等の特別な車両ではなく、通常の車両である。
【0023】
なお、符号T1は、列車Tに付されるマークであり、後述する撮影画像を解析する際に着目すべき部分が明確となる。マークT1を付す方法としては、例えば塗装したり、プラスチック等のカードを取り付けたりすればよい。マークT1の形状、大きさ等は特に限定されるものではなく、例えば図1に示すように、列車の前後に長尺に設けてもよいし、所定の一点あるいは複数点に設けてもよい。
【0024】
デジタルビデオカメラ11は、軌道Rの一方の側方又は両側方において所定の位置に設置され、軌道Rを走行中の列車Tを一定時間t撮影するためのものである。なお、デジタルビデオカメラ11は周知のものでよいが、所定の解像度と色数を有するものである。デジタルビデオカメラ11は、受光素子で、フォトダイオード集合体のCCDを搭載している。CCDで受光された光はその強弱がアナログデータとして認識される。前記アナログデータはデジタルデータに変換され、このデジタルデータがプロセッサで色情報に変換され、この色情報を有する画素pが組み合わさって撮影画像が形成される。
【0025】
なお、デジタルビデオカメラ11の設置角度を変えて、撮影される列車Tの被写部分を変えることで、列車Tの横揺れ(ローリング)や、縦揺れ(ピッチング)を自由に測定することができる。すなわち、列車の前面あるい後面を撮影することで、列車Tの横揺れを精度よく測定することができる。また、列車の側面を撮影することで、列車Tの縦揺れを精度よく測定することができる。また、列車Tの到来を感知するセンサが所定の位置に備えられており、デジタルビデオカメラ11は、列車Tが到来すると自動的に撮影を開始し、一定時間t、列車Tを撮影する。
【0026】
パーソナルコンピュータ12は、デジタルビデオカメラ11で撮影された撮影画像を解析し、列車Tの動揺を算定するためのものであり、CPU12a、メモリ、モニタ12b、キーボード12c、プリンタ等を備えている。
【0027】
パーソナルコンピュータ12は、デジタルビデオカメラ11に備えられた記録媒体に記録された撮影画像をメモリに取り込み、所定の画素p1、p2間の距離や角度の検出を行う。さらに、メモリには、デジタルビデオカメラ12の設置位置データ、設置角度データ、軌道Rの幅デ−タ、等が予め記憶されているとともに、得られた画素p1、p2間の距離、角度や、前記したデータを用いて動揺変位を算出したり、必要に応じて動揺速度、動揺加速度等を算出するプログラムが予め組み込まれている。モニタ12やプリンタは、CPU12aで算出された結果を必要に応じてグラフ13化等を行いながら出力する。これら一連の操作は、モニタ12bを見ながら作業員がキーボード12cから必要な情報を入力することで、順次行うことができる。
【0028】
以下に、前記した列車動揺測定装置10を用いた、本発明に係る列車動揺測定方法について詳細に説明する。
【0029】
軌道Rを走行中の列車Tが、デジタルビデオカメラ11が設置された位置にさしかかると、センサが列車Tの到来を感知し、これにより、デジタルビデオカメラ11による列車Tの撮影が開始される。
【0030】
一定時間tの撮影の後、デジタルビデオカメラ11のメモリに記録された撮影画像は、自動又は手動でパーソナルコンピュータ12のメモリに取り込まれる。CPU12aは、所定の画素p1、p2間の距離や角度を検出し、予めメモリに記憶されたデジタルビデオカメラ12の設置位置データや設置角度データ、得られた画素p1、p2間の距離データ、角度データ、等を用いて動揺変位を算出するとともに、必要に応じて動揺速度、動揺加速度等を算出する。CPU12aはさらに、算出された結果を、必要に応じてグラフ13化等しながら、モニタ12bや図示しないプリンタに出力する。これらを行うための一連の操作は、モニタ12bを見ながらキーボード12cから必要な情報を作業員が入力して順次行う。
【0031】
本実施の形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
デジタルビデオカメラ11によって軌道Rを走行中の列車Tを一定時間t撮影し、この撮影画像をパーソナルコンピュータ12によって解析することで、列車Tの動揺の測定を行うことができる。具体的には、パーソナルコンピュータ12によって、撮影画像における所定の画素p1、p2間の距離や角度を検出することで、より迅速かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。したがって、列車Tに加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりする必要がなく、従来の方法に比べて、極めて容易かつ安価に列車Tの動揺の測定を行うことができる。なお、デジタルビデオカメラ11で撮影される列車Tの被写部分に対して予めマークT1が付され、撮影画像の解析はマークT1に着目して行うことができるため、より容易かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。
【0032】
なお、本発明は、本実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0033】
例えば、本実施の形態においては、ビデオカメラとしてデジタルビデオカメラ11を用いているが、デジタルビデオカメラ以外のものを用いることもできる。この場合、デジタルビデオカメラ11でないビデオカメラの撮影画像を、例えば、図示しないキャプチャ装置を用いてデジタル画像に変換することで、以降は、前記したデジタルビデオカメラ11における方法と略同様の方法で行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ビデオカメラによって軌道を走行中の列車を一定時間撮影し、この撮影画像を解析することで、列車の動揺の測定を行うことができる。したがって、列車に加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりする必要がなく、従来の方法に比べて、極めて容易かつ安価に列車の動揺の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る列車動揺測定装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明に係る列車動揺測定方法において、撮影画像における画素間の距離や角度を検出している状況を示す模式図である。
【符号の説明】
10 列車動揺測定装置
11 デジタルビデオカメラ(ビデオカメラ)
p1 画素
p2 画素
12 パーソナルコンピュータ(解析手段)
R 軌道
T 列車
T1 マーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、軌道を走行中の列車の動揺を測定するための列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
列車が走行する軌道に近接する場所において工事を行う場合、例えば新たに軌道を設置したり、軌道下方に構造物を構築したりする場合には、軌道の位置が微妙に変化したり軌道が撓んだりして、軌道を走行する列車に影響を与える場合がある。したがって、列車に与える影響が大きいと考えられる場合には、工事状況の変化に合わせて、場合によっては一日に何度も列車の動揺測定を行うことが望ましい。従来における動揺測定は一般に、列車に加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりして行っていた(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平07−023502号公報、段落[0001]〜段落[0026]
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、列車に加速度計を予め装備させて行う方法は、一日に何度も動揺測定を行うことを想定すると、相当数の列車に対して加速度計を予め装備させる必要があり極めてコストが大きくなる。
また、列車に加速度計を測定の度に取り付けて行う方法も、一日に何度も動揺測定を行うことを想定すると、一日に何度も工事現場を列車に乗って往復する必要があり現実的ではない。
【0005】
本発明の課題は、軌道を走行中の列車の動揺を容易かつ安価に測定することを可能とする列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1、図2に示すように、
軌道Rを走行中の列車Tの動揺を測定するための列車動揺測定方法であって、軌道Rを走行中の列車Tを一定時間tビデオカメラ(デジタルビデオカメラ11)で撮影し、撮影画像を解析することで前記列車Tの動揺の測定を行うことを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、軌道を走行中の列車を一定時間ビデオカメラで撮影し、撮影画像を解析することで前記列車の動揺の測定が行われる。したがって、列車に加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりする必要がなく、従来の方法に比べて、極めて容易かつ安価に列車の動揺の測定を行うことができる。
【0008】
なお、前記ビデオカメラとしては、デジタルビデオカメラでもよいし、デジタルビデオカメラ以外のものでもよい。
【0009】
デジタルビデオカメラを用いる場合における撮影画像の解析は、撮影画像における画素間の距離や角度を検出することで行うことができる。この画素間の距離や角度の検出は、撮影画像を例えば、パーソナルコンピュータに取り込んで容易に行うことができる。
【0010】
また、デジタルビデオカメラ以外のビデオカメラで撮影画像の解析を行う場合には、例えば、キャプチャ装置を用いて撮影画像をデジタル画像に変換することで、前記したデジタルビデオカメラにおける方法と略同様の方法で行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の列車動揺測定方法において、
前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラ11であることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラであるので、前記撮影画像の解析は、撮影画像における所定の画素間の距離や角度を検出することで行うことができる。したがって、より迅速かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項1又は請求項2に記載の列車動揺測定方法において、
前記ビデオカメラ(デジタルビデオカメラ11)で撮影される前記列車Tの被写部分に対し、予めマーキングT1しておくことを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、前記ビデオカメラで撮影される前記列車の被写部分に対して予めマーキングされるので、前記撮影画像にはマーキングが含まれる。したがって、前記撮影画像の解析は、マーキングに着目して行うことができるため、より容易かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、例えば図1、図2に示すように、
軌道Rを走行中の列車Tの動揺を測定するための列車動揺測定装置10であって、
軌道Rを一定時間t撮影するビデオカメラ(デジタルビデオカメラ11)と、このビデオカメラ(デジタルビデオカメラ11)によって撮影された撮影画像を解析し、前記変位を求める解析手段(パーソナルコンピュータ12)とを備えることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、前記ビデオカメラによって軌道を走行中の列車を一定時間撮影し、この撮影画像を前記解析手段によって解析し、前記変位を求めることで、列車の動揺の測定を行うことができる。したがって、列車に加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりする必要がなく、 従来の方法に比べて、極めて容易かつ安価に列車の動揺の測定を行うことができる。
【0017】
なお、前記したように、前記ビデオカメラとしては、デジタルビデオカメラでもよいし、デジタルビデオカメラ以外のものでもよい。
【0018】
なお、前記解析手段としては、例えば、前記ビデオカメラがデジタルビデオカメラである場合には、撮影画像を取り込み、撮影画像における同一被写部分の画素間の距離や角度を検出するパーソナルコンピュータが挙げられる。前記ビデオカメラがデジタルビデオカメラ以外のものである場合には、撮影画像をデジタル画像に変換するためのキャプチャ装置と、前記パーソナルコンピュータとの双方を備えた構成とすればよい。また、特にパーソナルコンピュータに限定されるものではなく、電卓や大型計算機を用いてもよいことは勿論である。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の列車動揺測定装置10であって、前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラ11であることを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラであるので、前記撮影画像の解析は、撮影画像における所定の画素間の距離や角度を検出することで行うことができる。したがって、より迅速かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参照して、本発明である列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置について詳細に説明する。図1において符号10は、列車動揺測定装置を示す。
【0022】
本発明に係る列車動揺測定装置は、図1に示すように、デジタルビデオカメラ11、パーソナルコンピュータ12等から概略構成され、軌道Rを走行中の列車Tの動揺を測定するためのものである。列車Tは、高速軌道検測車等の特別な車両ではなく、通常の車両である。
【0023】
なお、符号T1は、列車Tに付されるマークであり、後述する撮影画像を解析する際に着目すべき部分が明確となる。マークT1を付す方法としては、例えば塗装したり、プラスチック等のカードを取り付けたりすればよい。マークT1の形状、大きさ等は特に限定されるものではなく、例えば図1に示すように、列車の前後に長尺に設けてもよいし、所定の一点あるいは複数点に設けてもよい。
【0024】
デジタルビデオカメラ11は、軌道Rの一方の側方又は両側方において所定の位置に設置され、軌道Rを走行中の列車Tを一定時間t撮影するためのものである。なお、デジタルビデオカメラ11は周知のものでよいが、所定の解像度と色数を有するものである。デジタルビデオカメラ11は、受光素子で、フォトダイオード集合体のCCDを搭載している。CCDで受光された光はその強弱がアナログデータとして認識される。前記アナログデータはデジタルデータに変換され、このデジタルデータがプロセッサで色情報に変換され、この色情報を有する画素pが組み合わさって撮影画像が形成される。
【0025】
なお、デジタルビデオカメラ11の設置角度を変えて、撮影される列車Tの被写部分を変えることで、列車Tの横揺れ(ローリング)や、縦揺れ(ピッチング)を自由に測定することができる。すなわち、列車の前面あるい後面を撮影することで、列車Tの横揺れを精度よく測定することができる。また、列車の側面を撮影することで、列車Tの縦揺れを精度よく測定することができる。また、列車Tの到来を感知するセンサが所定の位置に備えられており、デジタルビデオカメラ11は、列車Tが到来すると自動的に撮影を開始し、一定時間t、列車Tを撮影する。
【0026】
パーソナルコンピュータ12は、デジタルビデオカメラ11で撮影された撮影画像を解析し、列車Tの動揺を算定するためのものであり、CPU12a、メモリ、モニタ12b、キーボード12c、プリンタ等を備えている。
【0027】
パーソナルコンピュータ12は、デジタルビデオカメラ11に備えられた記録媒体に記録された撮影画像をメモリに取り込み、所定の画素p1、p2間の距離や角度の検出を行う。さらに、メモリには、デジタルビデオカメラ12の設置位置データ、設置角度データ、軌道Rの幅デ−タ、等が予め記憶されているとともに、得られた画素p1、p2間の距離、角度や、前記したデータを用いて動揺変位を算出したり、必要に応じて動揺速度、動揺加速度等を算出するプログラムが予め組み込まれている。モニタ12やプリンタは、CPU12aで算出された結果を必要に応じてグラフ13化等を行いながら出力する。これら一連の操作は、モニタ12bを見ながら作業員がキーボード12cから必要な情報を入力することで、順次行うことができる。
【0028】
以下に、前記した列車動揺測定装置10を用いた、本発明に係る列車動揺測定方法について詳細に説明する。
【0029】
軌道Rを走行中の列車Tが、デジタルビデオカメラ11が設置された位置にさしかかると、センサが列車Tの到来を感知し、これにより、デジタルビデオカメラ11による列車Tの撮影が開始される。
【0030】
一定時間tの撮影の後、デジタルビデオカメラ11のメモリに記録された撮影画像は、自動又は手動でパーソナルコンピュータ12のメモリに取り込まれる。CPU12aは、所定の画素p1、p2間の距離や角度を検出し、予めメモリに記憶されたデジタルビデオカメラ12の設置位置データや設置角度データ、得られた画素p1、p2間の距離データ、角度データ、等を用いて動揺変位を算出するとともに、必要に応じて動揺速度、動揺加速度等を算出する。CPU12aはさらに、算出された結果を、必要に応じてグラフ13化等しながら、モニタ12bや図示しないプリンタに出力する。これらを行うための一連の操作は、モニタ12bを見ながらキーボード12cから必要な情報を作業員が入力して順次行う。
【0031】
本実施の形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
デジタルビデオカメラ11によって軌道Rを走行中の列車Tを一定時間t撮影し、この撮影画像をパーソナルコンピュータ12によって解析することで、列車Tの動揺の測定を行うことができる。具体的には、パーソナルコンピュータ12によって、撮影画像における所定の画素p1、p2間の距離や角度を検出することで、より迅速かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。したがって、列車Tに加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりする必要がなく、従来の方法に比べて、極めて容易かつ安価に列車Tの動揺の測定を行うことができる。なお、デジタルビデオカメラ11で撮影される列車Tの被写部分に対して予めマークT1が付され、撮影画像の解析はマークT1に着目して行うことができるため、より容易かつ正確に撮影画像の解析を行うことができる。
【0032】
なお、本発明は、本実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0033】
例えば、本実施の形態においては、ビデオカメラとしてデジタルビデオカメラ11を用いているが、デジタルビデオカメラ以外のものを用いることもできる。この場合、デジタルビデオカメラ11でないビデオカメラの撮影画像を、例えば、図示しないキャプチャ装置を用いてデジタル画像に変換することで、以降は、前記したデジタルビデオカメラ11における方法と略同様の方法で行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ビデオカメラによって軌道を走行中の列車を一定時間撮影し、この撮影画像を解析することで、列車の動揺の測定を行うことができる。したがって、列車に加速度計を予め装備させたり、列車に加速度計を測定の度に取り付けたりする必要がなく、従来の方法に比べて、極めて容易かつ安価に列車の動揺の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る列車動揺測定装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明に係る列車動揺測定方法において、撮影画像における画素間の距離や角度を検出している状況を示す模式図である。
【符号の説明】
10 列車動揺測定装置
11 デジタルビデオカメラ(ビデオカメラ)
p1 画素
p2 画素
12 パーソナルコンピュータ(解析手段)
R 軌道
T 列車
T1 マーク
Claims (5)
- 軌道を走行中の列車の動揺を測定するための列車動揺測定方法であって、
軌道を走行中の列車を一定時間ビデオカメラで撮影し、撮影画像を解析することで前記動揺の測定を行うことを特徴とする列車動揺測定方法。 - 前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラであることを特徴とする請求項1に記載の列車動揺測定方法。
- 前記ビデオカメラで撮影される前記列車の被写部分に対し、予めマーキングしておくことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の列車動揺測定方法。
- 軌道を走行中の列車の動揺を測定するための列車動揺測定装置であって、
軌道を一定時間撮影するビデオカメラと、
このビデオカメラによって撮影された撮影画像を解析し、前記変位を求める解析手段とを備えることを特徴とする列車動揺測定装置。 - 前記ビデオカメラはデジタルビデオカメラであることを特徴とする請求項4に記載の列車動揺測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002379210A JP2004212089A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002379210A JP2004212089A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004212089A true JP2004212089A (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=32815774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002379210A Pending JP2004212089A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004212089A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100756009B1 (ko) | 2006-03-13 | 2007-09-06 | 주식회사 지팬스 | 컨테이너의 3차원 표면 영상획득시스템 및 그 방법 |
CN107621229A (zh) * | 2017-10-23 | 2018-01-23 | 福州大学 | 基于面阵黑白相机的实时铁路轨道宽度测量系统及方法 |
CN111351673A (zh) * | 2020-04-07 | 2020-06-30 | 重庆科技学院 | 一种智轨列车车轮转向角度的测量方法与测量装置 |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002379210A patent/JP2004212089A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100756009B1 (ko) | 2006-03-13 | 2007-09-06 | 주식회사 지팬스 | 컨테이너의 3차원 표면 영상획득시스템 및 그 방법 |
CN107621229A (zh) * | 2017-10-23 | 2018-01-23 | 福州大学 | 基于面阵黑白相机的实时铁路轨道宽度测量系统及方法 |
CN111351673A (zh) * | 2020-04-07 | 2020-06-30 | 重庆科技学院 | 一种智轨列车车轮转向角度的测量方法与测量装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW200702633A (en) | Imaging position analyzing method | |
EP1562146A3 (en) | Image-based detection of motion in vehicle environment | |
KR20160100788A (ko) | 이동체의 이동속도 측정장치 및 그 방법 | |
JP2007011815A (ja) | ドライビングレコーダ | |
TW200634722A (en) | Optical navigation system | |
EP1796042A3 (en) | Detection apparatus and method | |
JP2006214854A (ja) | 路面画像作成装置と作成方法 | |
WO2008136348A1 (ja) | 外観検査装置および外観検査方法 | |
JP5162412B2 (ja) | トンネル壁面撮影装置 | |
JP6659929B2 (ja) | 道路路面撮影システム | |
JP4436990B2 (ja) | ボール弾道計測装置 | |
JP2004212089A (ja) | 列車動揺測定方法及び列車動揺測定装置 | |
JP2007062602A (ja) | ライダー挙動計測方法 | |
KR102378216B1 (ko) | 롤링셔터를 이용한 객체 속도검출장치 및 방법 | |
JP2015220623A (ja) | 移動体撮像システム | |
JP2004212077A (ja) | 軌道変位測定方法及び軌道変位測定装置 | |
JP5881246B2 (ja) | ラインセンサカメラを用いた撮影装置 | |
JP4368008B2 (ja) | トンネル壁面の展開画像作成装置 | |
JP3418328B2 (ja) | 路面凹凸の測定方法および装置 | |
JPH07159133A (ja) | 寸法測定装置 | |
JP2006017676A (ja) | 計測システムおよび計測方法 | |
KR101649181B1 (ko) | 비행물체의 비행정보 추정 장치 및 비행정보 추정 방법 | |
JP4380665B2 (ja) | 画像取込装置並びに画像取込方法 | |
JP5375239B2 (ja) | 画像処理装置、長尺物用検査装置及びコンピュータプログラム | |
KR100591167B1 (ko) | 획득된 이미지의 번짐자국 제거방법 |