JP2004211033A - 粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法 - Google Patents

粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】嵩比重が高く、粉体流動性がよく、取り扱いの容易な粉末状ビニルピロリドン重合体を製造する方法を提供すること。
【解決手段】ビニルピロリドン重合体水溶液を、ディスクアトマイザーを用いて、乾燥塔内に噴霧して乾燥させることにより、粉末状ビニルピロリドン重合体を製造する方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、嵩比重が高く、粉体流動性がよく、取り扱いの容易な粉末状ビニルピロリドン重合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビニルピロリドン重合体水溶液の乾燥には、噴霧乾燥機(特許文献1参照)やドラムドライヤーが使用されてきた。しかし、これらの方法を使用し、従来技術の条件下で得られた粉末状ビニルピロリドン重合体は、嵩比重が低く、粉体流動性のわるいものであった。このため、従来の粉末状ビニルピロリドン重合体は取り扱いにくく、また、単位体積あたりの重量が小さいことは、とくに空輸、海輸にかかわらず、国外への輸送コストが高くなるといった問題もあった。とくにK値の低いビニルピロリドン重合体の場合には、その問題が顕著であった。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−208741号公報 (第3頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、嵩比重が高く、粉体流動性がよく、取り扱いの容易な粉末状ビニルピロリドン重合体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ビニルピロリドン重合体水溶液を、ディスクアトマイザーを用いて、乾燥塔内に噴霧して乾燥させる粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法であって、ディスクアトマイザーのディスク周速が4500m/分以上、熱風の乾燥塔への導入温度(塔入熱温度)が165〜300℃、乾燥塔からの排出温度(塔排熱温度)が100〜140℃である製造方法、
乾燥塔上部に設置されたディスクアトマイザーより、乾燥塔内に、ビニルピロリドン重合体水溶液を噴霧して落下させながら乾燥させる前記の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法、
高さ9m以上、胴径5m以上の乾燥塔を使用する前記の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法、
乾燥塔における水蒸発速度(L/分)/ディスク周速(m/分)が0.0001〜0.009(L/m)である前記の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法、
ビニルピロリドン重合体のK値(フィケンチャー法による分子量の大きさを表わす値)が10〜60である前記の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法、および
粉末状ビニルピロリドン重合体の嵩比重が0.50以上である前記の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法に関する。
【0006】
本発明によれば、嵩比重が高く、粉体流動性がよく、取り扱いの容易な粉末状ビニルピロリドン重合体を製造することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明においては、ビニルピロリドン重合体水溶液を、ディスクアトマイザーを用いて、乾燥塔内に噴霧して乾燥させることにより、粉末状ビニルピロリドン重合体を製造する。
【0008】
ここでいうビニルピロリドンとは、通常N−ビニル−2−ピロリドンをいう。ビニルピロリドン重合体には、ビニルピロリドンの単独重合体およびビニルピロリドンとほかの単量体との共重合体(好ましくはビニルピロリドン単位を20重量%(以下、%という)以上、より好ましくは30%以上含有する共重合体)が包含される。
【0009】
ほかの単量体としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸のアルキルエステル(メチルアクリレート、エチルアクリレートなど)、メタクリル酸のアルキルエステル(メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなど)、アクリル酸のアミノアルキルエステル(ジエチルアミノエチルアクリレートなど)、メタクリル酸のアミノアルキルエステル、アクリル酸とグリコールとのモノエステル、メタクリル酸とグリコールとのモノエステル(ヒドロキシエチルメタクリレートなど)、アクリル酸のアルカリ金属塩、メタクリル酸のアルカリ金属塩、アクリル酸のアンモニウム塩、メタクリル酸のアンモニウム塩、アクリル酸のアミノアルキルエステルの第4級アンモニウム誘導体、メタクリル酸のアミノアルキルエステルの第4級アンモニウム誘導体、ジエチルアミノエチルアクリレートとメチルサルフェートとの第4級アンモニウム化合物、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルスルホン酸のアルカリ金属塩、ビニルスルホン酸のアンモニウム塩、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸塩、アリルスルホン酸、アリルスルホン酸塩、メタリルスルホン酸、メタリルスルホン酸塩、酢酸ビニル、ビニルステアレート、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカルバゾール、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、グリコールジアクリレート、グリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、グリコールジアリルエーテルなどがある。
【0010】
本発明で用いられるビニルピロリドン重合体のK値は、たとえば、10〜60、好ましくは15〜40である。K値が10未満ではガラス転移点が低くなるため、乾燥したビニルピロリドン重合体どうしが付着し、良好な粉体流動性が得られにくい傾向があり、60をこえるとビニルピロリドン重合体水溶液に糸曳き性が現れるため、球形の乾燥したビニルピロリドン重合体が得られにくく、粉体流動性がわるく、また、嵩比重も低くなる傾向がある。
【0011】
K値は、フィケンチャー法による分子量の大きさを表わす値であり、以下の測定方法によって求めることができる。K値が20未満である場合には5%(g/100ml)溶液の粘度を測定し、K値が20以上の場合は1%(g/100ml)溶液の粘度を測定する。試料濃度は乾燥物換算する。K値が20以上の場合、試料は1.0gを精密に測りとり、100mlのメスフラスコに入れ、室温で蒸留水を加え、振とうしながら完全に溶かして蒸留水を加えて正確に100mlとする。この試料溶液を恒温槽(25±0.2℃)で30分間放置後、ウベローデ型粘度計を用いて測定する。試料溶液が2つの印線の間を流れる時間を測定する。数回測定し、平均値をとる。相対粘度を規定するために、蒸留水についても同様に測定する。2つの得られた流動時間をハーゲンバッハ−キュッテ(Hagenbach−Couette)の補正値に基づいて補正する。
【0012】
【数1】
Figure 2004211033
【0013】
上記式中、Zは濃度Cの溶液の相対粘度(ηrel)、Cは試料の濃度(%:g/100ml)を示す。
【0014】
相対粘度ηrelは次式より得られる。
ηrel=(溶液の流動時間)÷(水の流動時間)
【0015】
ビニルピロリドン重合体水溶液の濃度は、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10〜40%である。5%未満では得られる乾燥物の量に比べて、乾燥させる水分量が多いため、製造コストが高くなる傾向があり、60%をこえると粘度が高くなり、球形の乾燥したビニルピロリドン重合体が得られにくく、粉体流動性がわるくなる傾向がある。
【0016】
ビニルピロリドン重合体水溶液としては、たとえば、K値17の40%水溶液、K値30の30%水溶液およびK値40の30%水溶液などを使用することができ、さらに、ビニルピロリドン重合体が析出または沈殿しない範囲で、メタノール、エタノールなどのアルコールや各種有機溶媒を含有した水溶液も使用することができる。
【0017】
ビニルピロリドン重合体水溶液は、たとえば、原液タンクからポンプによってディスクアトマイザー内に送液される。ビニルピロリドン重合体水溶液の送液速度は、1時間あたり、50〜2000L、好ましくは100〜1000Lとすることができる。
【0018】
ディスクアトマイザーのディスクとしては、ベーン型(VN型またはVS型)、ケスナー型(K型)、ピン型(M型)などがある。ディスクの直径は、通常、5〜35cm、好ましくは13〜30cmである。ディスクの回転数は、通常、4000〜65000rpm、好ましくは5000〜25000rpmとする。ディスクの回転数は、ディスクの直径により、ディスク周速が4500m/分以上、好ましくは4500〜10000m/分となるように調整する。ディスク周速が4500m/分未満では、球形の乾燥したビニルピロリドン重合体が得られにくく、粉体流動性がわるくなり、嵩比重も低くなる。
【0019】
本発明では、ビニルピロリドン重合体水溶液は、熱風を流通させた乾燥塔の上部からディスクアトマイザーによって乾燥塔内へ噴霧されて落下しながら乾燥されたのち、粉末状ビニルピロリドン重合体として乾燥塔下部の製品受器に回収される。図1に、本発明で使用する装置の一例の概略図を示す。図1中、1は乾燥塔を示し、乾燥塔1の上部にはディスクアトマイザー2が設置され、下部には製品受器4が設置されている。ディスクアトマイザー2は、その構成要素としてディスク3を有する。熱風5は乾燥塔1の上部から導入され、下部から排出される。ビニルピロリドン重合体水溶液6は、ディスクアトマイザー2に導入され、ディスクアトマイザー2のディスク3によって乾燥塔内に噴霧される。噴霧されたビニルピロリドン重合体水溶液は、落下しながら乾燥され、製品受器4で回収される。
【0020】
乾燥塔は、上部にディスクアトマイザーを有しており、高さは9m以上、好ましくは9〜20mである。9m未満では乾燥距離が短いため、乾燥が不充分となり、流動性のよい粉末を得ることができなかったり、乾燥を良好にするために噴霧量を抑制すると、微粉が多くなり、静電凝集などにより、嵩比重が小さくなる傾向にある。また、乾燥塔の胴径は5m以上であり、好ましくは6〜10mである。5m未満では乾燥距離が短いため、乾燥が不充分となり、流動性のよい粉末を得ることができなかったり、乾燥を良好にするために噴霧量を抑制すると、微粉が多くなり、静電凝集などにより、嵩比重が小さくなる傾向にある。
【0021】
乾燥塔内には、熱風を流通させる。熱風は、たとえば、乾燥塔上部から乾燥塔下部に向かって流通させることができる。熱風を発生させる装置としては、電気ヒーター、LPガスなどの可燃性ガスの燃焼熱あるいは重油などの可燃性油の燃焼熱を利用したものがあり、なかでも、電気ヒーターまたは可燃性ガスの燃焼熱を利用した場合、ススなどによる汚染が少なく好ましい。熱風としては、一般に熱媒体として使用されている不活性なガスを使用することができる。簡便に入手できる熱風としては、空気がある。すなわち、窒素、酸素、二酸化炭素およびその混合物などを使用することができる。熱風が乾燥塔に導入されるときの温度(塔入熱温度)は、165〜300℃、好ましくは170〜230℃である。165℃未満では乾燥速度が遅く、乾燥粒子が球形になりにくいため、流動性がわるくなったり、嵩比重が低くなったりする傾向があり、300℃をこえるとアトマイザーより噴霧された液滴の水分が急激に蒸発するため、球状の乾燥物が破裂に似た現象を起こし、乾燥物の流動性がわるくなり、嵩比重も低下する傾向にある。また、乾燥塔から排出されるときの温度(塔排熱温度)は、100〜140℃であり、好ましくは105〜120℃である。100℃未満では乾燥が不充分となり、乾燥物の流動性がわるくなる傾向があり、140℃をこえると乾燥粒子どうしの付着による流動性の悪化や嵩比重の減少が見られる傾向がある。また、乾燥物の黄変も見られる。
【0022】
本発明において、水蒸発速度(L/分)/ディスク周速(m/分)の値は、0.0001〜0.009(L/m)、好ましくは0.0003〜0.002(L/m)である。水蒸発速度(L/分)は、次の式により求められる。
【0023】
水蒸発速度(L/分)=[1分間に乾燥塔内に供給されるビニルピロリドン重合体水溶液の量(g)−1分間に製造される粉末状ビニルピロリドン重合体の量(g)]÷水の比重÷1000
水蒸発速度(L/分)/ディスク周速(m/分)の値が0.0001(L/m)未満では、製造される粉末状ビニルピロリドン重合体の粒径が小さくなり、粒子どうしの静電凝集が起こりやすくなる。静電凝集により、粉末状ビニルピロリドン重合体の安息角が大きく粉体流動性がわるくなり、嵩密度は低くなる。また、粒子が割れやすくなるために、同様に、安息角が大きく、嵩比重が低くなる。前記の値が0.009(L/m)をこえると、乾燥が不充分になるために、ビニルピロリドン重合体が乾燥塔に付着しやすくなる。また、粒径が大きくなり、嵩比重が低くなる。さらに、ビニルピロリドン重合体水溶液の糸曳き性が顕著に表れるために、球状に噴霧することが難しくなる。
【0024】
水蒸発速度(L/分)/ディスク周速(m/分)の値は、ディスク周速および水蒸発速度を調節することにより、制御することができる。水蒸発量は、たとえば、ビニルピロリドン重合体水溶液の供給速度、塔入熱温度および塔排熱温度を変化させることにより、調節することができる。
【0025】
乾燥塔内で乾燥されて得られる粉末状ビニルピロリドン重合体の一部は、乾燥塔下部の製品受器において回収される。また、残りの微粉末状ビニルピロリドン重合体は、熱風とともに乾燥塔下部より排出され、サイクロンに導入されることにより、サイクロン下部の製品受器より回収することができる。
【0026】
本発明で得られる粉末状ビニルピロリドン重合体の嵩比重は、0.50以上、好ましくは0.50〜0.70である。0.50未満では嵩が大きい割に重量が小さいため、輸送コストが高くなる傾向がある。粉末状ビニルピロリドン重合体の嵩比重は、ディスク周速、塔入熱温度、塔排熱温度およびビニルピロリドン重合体供給量(水蒸発速度)を変化させることにより、調節される。
【0027】
本発明で得られる粉末状ビニルピロリドン重合体の安息角を、室温下(20〜30℃)、湿度60%以下の条件下において、粉末状ビニルピロリドン重合体を外気と接触させてから10分以内に、三輪式円筒回転法安息角測定器にて評価した値は、40°以下であることが好ましく、30°以下であることがより好ましい。安息角が40°以下の粉末状ビニルピロリドン重合体は、粉体流動性がよい。
【0028】
本発明で得られる粉末状ビニルピロリドン重合体は、各種接着剤の原料、整髪剤、シャンプー、インクの分散剤、移染防止剤または医薬用途などに使用される。粉体流動性がよいために、工業的には、原料として仕込む際に取り扱いが容易であるという利点があり、また、輸送が容易であるために、輸送コストを削減することも可能となる。
【0029】
【実施例】
実施例1〜4および比較例1〜3
ビニルピロリドン重合体水溶液(「ピッツコールK−30L」第一工業製薬(株)製、K値30、30%水溶液)1tを、ディスクアトマイザー(ベーン型(VN型))に導入し、表1に示す条件下で噴霧して乾燥させた。得られた粉末状ビニルピロリドン重合体の嵩比重および安息角を、以下の方法により評価し、結果を表1に示した。
【0030】
<嵩比重(タップ後)>
100mLのメスシリンダーに粉末状ビニルピロリドン重合体20gを量りとり、容積が変化しなくなるまでタップを行なったのち、容積A(ml)を読みとる。嵩比重は、次の式により求める。
嵩比重(タップ後)=20/A
【0031】
<安息角>
粉末状ビニルピロリドン重合体250mlを用い、25℃、湿度50%において、三輪式円筒回転法安息角測定器(筒井理化学器械(株)製)により、粉末状ビニルピロリドン重合体を外気と接触させてから10分以内に測定する。
【0032】
【表1】
Figure 2004211033
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、嵩比重が高く、粉体流動性がよく、取り扱いの容易な粉末状ビニルピロリドン重合体を得ることができる。さらに、得られる粉末状ビニルピロリドン重合体は輸送が容易であるため、輸送コストを削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する装置の一例の概略図である。
【符号の説明】
1 乾燥塔
2 ディスクアトマイザー
3 ディスク
4 製品受器
5 熱風
6 ビニルピロリドン重合体水溶液

Claims (6)

  1. ビニルピロリドン重合体水溶液を、ディスクアトマイザーを用いて、乾燥塔内に噴霧して乾燥させる粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法であって、ディスクアトマイザーのディスク周速が4500m/分以上、熱風の乾燥塔への導入温度(塔入熱温度)が165〜300℃、乾燥塔からの排出温度(塔排熱温度)が100〜140℃である製造方法。
  2. 乾燥塔上部に設置されたディスクアトマイザーより、乾燥塔内に、ビニルピロリドン重合体水溶液を噴霧して落下させながら乾燥させる請求項1記載の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法。
  3. 高さ9m以上、胴径5m以上の乾燥塔を使用する請求項1または2記載の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法。
  4. 乾燥塔における水蒸発速度(L/分)/ディスク周速(m/分)が0.0001〜0.009(L/m)である請求項1または2記載の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法。
  5. ビニルピロリドン重合体のK値(フィケンチャー法による分子量の大きさを表わす値)が10〜60である請求項1または2記載の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法。
  6. 粉末状ビニルピロリドン重合体の嵩比重が0.50以上である請求項1または2記載の粉末状ビニルピロリドン重合体の製造方法。
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