JP2004210029A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タイヤ径方向最外の第6ベルトプライ24Fをタイヤ径方向内側に隣接している第5ベルトプライ24Eよりも幅広に設定し、かつ、その幅をトレッド接地最大幅の65〜90%とする。さらに、第6ベルトプライ24Fは、第5ベルトプライ24Eのプライ端24Eeよりもタイヤ幅方向外側に突出した部分を、プライ端24Eeよりもタイヤ赤道面側の部分(第6ベルトプライ24Fの)の仮想延長線FLよりもタイヤ径方向内側に偏倚させる。第6ベルトプライ24Fのプライ端24Feがショルダー部付近の中でもより歪みの小さい位置に配置されることになり、タイヤ径方向最外の第6ベルトプライ24Fのプライ端24Feからの亀裂の発生が効果的に抑えられる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空気入りタイヤに係り、特に、建設車両に好適な空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築現場のように岩石、釘等が散在する場所で使用される建設車両用の空気入りタイヤは、負担荷重が大きく、トレッド部への負担が大きい。
【0003】
図5に示すように、従来の空気入りタイヤ100では、カーカス12のタイヤ径方向外側には、複数枚のプライ24A〜24Dからなる主交錯ベルト層16が設けられており、この主交錯ベルト層16を高伸張性のコードを含む複数枚のベルトプライ24E、24Fからなる保護層ベルト18で覆うことで、主交錯ベルト層16のベルト端の歪みを抑制し、ベルト耐久性を向上していた(例えば、特許文献1等)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−34608号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の空気入りタイヤ100においては、タイヤ径方向最外側の保護層ベルト18の最外のベルトプライ24Fが最外から2番目のベルトプライ24Eよりも幅が狭く、かつ最外のベルトプライ24Fのプライ端24Feが、ZR剪断歪みの大きい位置に配置されていたため、該プライ端24Feから亀裂102が発生してトレッドのセパレーションに至る場合があった。
【0006】
なお、ここでいうZR剪断歪みとは、図5に示すようなタイヤ回転軸に沿った(幅方向及び径方向の)断面内で作用する剪断歪みのことを指す。
【0007】
建設車両用等の空気入りタイヤで、特に、トレッドのゴムの厚さが厚く、ラグパターンのブロック部分のラグ周方向長さの長いものや、溝の無いスムースパターンなどで、転動時に、タイヤトレッドの周方向の変形が少なく、トレッドゴムのタイヤ幅方向の変形が相対的に大きいパターンのものでは、ZR剪断歪みが堅著に表れる問題がある。
【0008】
プライ端24Feからの亀裂102は、このZR剪断歪みが大きい部分にプライ端24Feが位置することにより誘発されるため、プライ端24FeをZR剪断歪みの大きい部分から遠ざけるように配置する必要がある。
【0009】
このため、ベルト層の最外のベルトプライ24Fを幅広にすることが考えられるが、単純に幅を広げると余分な材料を使用することでコスト増加を引き起こすことになる。
【0010】
特に、超大型の建設車両用の空気入りタイヤ等では、サイズによってはプライの裁断幅が裁断機の限界を超えるケースもあり、新たな大型の裁断機を設置しなければならないなど多大な設備投資が必要となるケースがある。
【0011】
本発明は上記事実を考慮し、プライの使用量を最小限に抑えつつベルトのプライ端からの亀裂の発生を抑えることのできる、空気入りタイヤを得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、一対のビードコアと、一対のビードコアにトロイド状に跨がるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置され、タイヤ赤道面に対して傾斜する複数本の非伸張性の第1のコードをゴム被覆した第1のプライの2枚以上から構成され、隣接するプライ同士では前記コードの方向が互いに交差する主交錯ベルト層と、前記主交錯ベルト層のタイヤ径方向外側に配置され、タイヤ赤道面に対して傾斜する複数本の高伸張性の第2のコードをゴム被覆した第2のプライの1枚以上から構成される保護層ベルトと、前記保護層ベルトのタイヤ径方向外側に配置されトレッドゴム層と、を有し、タイヤ径方向最外側の前記第2のプライは、タイヤ径方向内側に隣接して重なっている前記第2プライまたは前記第1のプライよりも幅広に設定されており、かつ、その幅がトレッド接地最大幅の65〜90%であり、さらに、タイヤ径方向内側に隣接する前記第2プライまたは前記第1のプライのプライ端よりもタイヤ幅方向外側に突出した部分が、前記プライ端よりもタイヤ赤道面側の部分の仮想延長線に対してタイヤ径方向内側に偏倚している、ことを特徴としている。
【0013】
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0014】
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、保護層ベルトのタイヤ径方向最外の第2のプライは、タイヤ径方向内側に隣接して重なっている第2プライまたは第1のプライよりも幅広に設定されており、かつ、その幅がトレッド接地最大幅の65〜90%であり、さらに、タイヤ径方向内側に隣接する第2プライまたは第1のプライのプライ端よりもタイヤ幅方向外側に突出した部分が、上記プライ端よりもタイヤ赤道面側の部分の仮想延長線よりもタイヤ径方向内側に偏倚しているので、タイヤ径方向最外の第2のプライのプライ端がショルダー部付近の中でもより歪みの小さい位置に配置されることになり、タイヤ径方向最外の第2のプライのプライ端からの亀裂の発生が抑えられるようになる。
【0015】
なお、タイヤ径方向最外の第2のプライの幅がトレッド接地最大幅の65%未満では、保護層としての効果が小さくなり、カット貫通し易くなる。
【0016】
一方、タイヤ径方向最外の第2のプライの幅がトレッド接地最大幅の90%を越えると、効果は頭打ちで、必要以上に材料を使用するので無駄である。
【0017】
なお、ここでいう非伸張性とは、破断時の伸びが4%未満であることをいう。
【0018】
一方、高伸張性とは、破断時の伸びが4%以上であることをいう。
【0019】
また、トレッド接地最大幅とは、空気入りタイヤをJATMA YEAR BOOK(2002年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、該JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときに得られる接地部分のタイヤ軸方向に沿って計測した最大幅のことである。
【0020】
また、使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
【0021】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ回転軸に沿った断面で見たときの、トレッド接地端を通り、かつタイヤ内周面の接線に対して直角とされた法線上で測定した前記タイヤ内周面と前記トレッド接地端との距離をGt、前記法線上で測定した前記タイヤ内周面とタイヤ径方向最外側の前記第2のプライの厚み中心部までの距離をGbとしたときに、Gb/Gt=0.30〜0.35を満足する、ことを特徴としている。
【0022】
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0023】
Gb/Gtが0.30未満になると、他のベルトプライと干渉する虞がある。これにより剪断歪みが大きくなりセパレーション発生の懸念がある。
【0024】
一方、Gb/Gtが0.35を越えると、歪みが増加し、セパレーション発生の懸念がある。
【0025】
したがって、Gb/Gt=0.30〜0.35を満足することが好ましい。
【0026】
なお、ここでいう接地端とは、上述したトレッド接地最大幅を示すトレッド端位置のことである。
【0027】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ径方向最外側の前記第2のプライの第2のコードと、タイヤ径方向最外側から2番目の前記第2プライの第2のコード、または前記第1のプライの前記第1のコードとのコード間距離をAとしたときに、タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第2プライの場合には、前記コード間距離Aは2〜6mmの範囲内、タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第1プライの場合には、前記コード間距離Aは5〜15mmの範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
【0028】
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0029】
タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第2プライの場合、コード間距離Aが2mm未満になると、コードが接触する虞があり、コード切れを発生する懸念がある。
【0030】
一方、タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第2プライの場合、コード間距離Aが6mmを越えると、径成長が大きくなり、歪みが大きくなる。また、発熱についても悪影響を及ぼす。
【0031】
したがって、タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第2プライの場合、コード間距離Aは2〜6mmの範囲内とすることが好ましい。
【0032】
次に、タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第1プライの場合、コード間距離Aが5mm未満になると、層間剪断歪みが増加し、セパレーション発生の懸念がある。
【0033】
一方、タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第1プライの場合、コード間距離Aが15mmを越えると、径成長が大きくなり、歪みが大きくなる。また、発熱についても悪影響を及ぼす。
【0034】
したがって、タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第1プライの場合、コード間距離Aは5〜15mmの範囲内とすることが好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下本発明の空気入りタイヤの一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0036】
図1に示される如く、空気入りタイヤ10は、充填された空気による内圧を保持するカーカス12を備えている。
【0037】
カーカス12は、スチールコードにより形成されるカーカスコード(図示省略)をタイヤ回転軸を中心として放射状に配列しゴム層で被覆したカーカスプライによって構成されている。
【0038】
カーカス12は、ビード部13に埋設されタイヤ軸回りにリング状に形成されたビードコア14のタイヤ幅方向内側から外側へ向けてその端部付近が巻付けられ折り返されている。
【0039】
図1、及び図2に示すように、カーカス12のタイヤ径方向外側には、ベルト層15が設けられている。
【0040】
このベルト層15は、タイヤ径方向内側の主交錯ベルト層16と、タイヤ径方向外側の保護層ベルト18とから構成されている。
【0041】
また、保護層ベルト18のタイヤ径方向外側には、厚肉のトレッドゴム層20が設けられている。
【0042】
トレッドゴム層20には、ラグ溝等の溝が形成されていても良く、溝が形成されていなくても良く(所謂スムースパターン)、トレッドのネガティブ率は30%以内が好ましい。
【0043】
なお、カーカス12のタイヤ軸方向外側には、トレッドゴム層20の両端部より、ビード部13へ延在するサイドゴム層22が設けられている。
(主交錯ベルト層)
主交錯ベルト層16は、本実施形態では、タイヤ内側から第1ベルトプライ24A、第2ベルトプライ24B、第3ベルトプライ24C、第4ベルトプライ24Dの4枚のベルトプライから構成されている。
【0044】
これら第1ベルトプライ24A〜第4ベルトプライ24Dは、何れもスチールコード等の非伸張性のコードを複数本並べてゴム被覆した構造のものであり、隣接するプライ同士では、コードがタイヤ赤道面CLに対して互いに反対方向に傾斜している。
【0045】
第1ベルトプライ24A〜第4ベルトプライ24Dに用いるコードとしては、スチールコード等で、破断強度が250〜2250kgのものが好ましく、タイヤ赤道面CLに対して15〜40°の範囲内で傾斜していることが好ましい。
【0046】
また、第1ベルトプライ24A〜第4ベルトプライ24Dにおいて、コードの打込み本数は4〜12本/25mmが好ましい。
(保護層ベルト)
保護層ベルト18は、本実施形態では、第5ベルトプライ24E、及び第6ベルトプライ24Fの2枚のベルトプライから構成されている。
【0047】
これら第5ベルトプライ24E、及び第6ベルトプライ24Dは、高伸張性のコードを複数本並べてゴム被覆した構造のものであり、隣接するプライ同士では、コードがタイヤ赤道面CLに対して互いに反対方向に傾斜している。
【0048】
第5ベルトプライ24E、及び第6ベルトプライ24Dに用いるコードとしては、主交錯ベルト層16のコードよりも伸び易い、例えば、破断時の伸びが4%以上の特性を有する高伸張性のコードで、破断強度が200〜300kgのものが好ましく、タイヤ赤道面CLに対して20〜30°の範囲内で傾斜していることが好ましい。
【0049】
また、第5ベルトプライ24E、及び第6ベルトプライ24Fにおいて、コードの打込み本数は6.5〜9.5本/25mmが好ましい。
【0050】
タイヤ径方向最外の第6ベルトプライ24Fは、タイヤ径方向内側に隣接している第5ベルトプライ24Eよりも幅広に設定されており、かつ、タイヤ回転軸に沿って計測した幅BWがトレッド接地最大幅TWの65〜90%であり、さらに、第5ベルトプライ24Eのプライ端24Eeよりもタイヤ幅方向外側に突出した部分が、上記プライ端24Eeよりもタイヤ赤道面側の部分の仮想延長線FLよりもタイヤ径方向内側に偏倚している。
【0051】
さらに、タイヤ回転軸に沿った断面で見たときの、トレッド接地端20Eを通り、かつタイヤ内周面の接線SLに対して直角とされた法線HL上で測定したタイヤ内周面10Aとトレッド接地端20Eとの距離をGt、該法線上HLで測定したタイヤ内周面10Aとタイヤ径方向最外側の第6ベルトプライ24Fの厚み中心部までの距離をGbとしたときに、Gb/Gt=0.30〜0.35を満足することが好ましい。
【0052】
なお、ベルト層15において、本実施形態のように最外の第6ベルトプライ24Fのコード25Fと、最外から2番目の第5ベルトプライ24Eのコード25Eが高伸張コードである場合、図3に示すように、最外の第6ベルトプライ24Fのコード25Fと、最外から2番目の第5ベルトプライ24Eのコード25Eとのコード間距離Aは、2〜6mmの範囲内が好ましい。
(作用)
次に、本実施例の空気入りタイヤ10作用を説明する。
【0053】
本実施例の空気入りタイヤ10では、タイヤ径方向最外の第6ベルトプライ24Fは、タイヤ径方向内側に隣接している第5ベルトプライ24Eよりも幅広に設定されており、かつ、その幅がトレッド接地最大幅の65〜90%である。
【0054】
第6ベルトプライ24Fは、第5ベルトプライ24Eのプライ端24Eeよりもタイヤ幅方向外側に突出した部分が、プライ端24Eeよりもタイヤ赤道面側の部分(第6ベルトプライ24Fの)の仮想延長線FLよりもタイヤ径方向内側に偏倚しているので、第6ベルトプライ24Fのプライ端24Feがショルダー部付近の中でもより歪みの小さい位置に配置されることになり、タイヤ径方向最外の第6ベルトプライ24Fのプライ端24Feからの亀裂の発生が効果的に抑えられる。
【0055】
なお、トレッドのネガティブ率が30%以下で、トレッドゴム層20のゴム厚さが厚い場合、例えば110mm以上、かつタイヤ赤道面上でのゴム厚さ/タイヤの断面高さ(セクションハイト)が0.13以上の場合では、本願発明は特に有効である。
【0056】
なお、タイヤ径方向最外の第6ベルトプライ24Fの幅BWがトレッド接地最大幅TWの65%未満では、保護層としての効果が小さくなり、カット貫通し易くなる。
【0057】
一方、第6ベルトプライ24Fの幅BWがトレッド接地最大幅TWの90%を越えると、効果は頭打ちで、必要以上に材料を使用するので無駄である。
【0058】
また、距離Gtと距離Gbとの比Gb/Gtが3.0未満になると、他のベルトプライと干渉する虞がある。これにより剪断歪みが大きくなりセパレーション発生の懸念がある。
【0059】
一方、Gb/Gtが0.35を越えると、歪みが増加し、セパレーション発生の懸念がある。
【0060】
第6ベルトプライ24Fと第5ベルトプライ24Eとのコード間距離Aが2mm未満になると、コードが接触する虞があり、コード切れを発生する懸念がある。
【0061】
一方、第6ベルトプライ24Fと第5ベルトプライ24Eとのコード間距離Aが6mmを越えると、径成長が大きくなり、歪みが大きくなる。また、発熱についても悪影響を及ぼす。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、保護層ベルト18が2層であったが、少なくとも1層有れば良く、3層以上で有っても良い。
【0062】
ここで、最外側が高伸張コードを有するベルトプライで、最外側から2番目のプライが非伸張性コードを有するプライの場合(例えば、保護層ベルト18が1層の場合)、最外のベルトプライのコードと、最外から2番目のベルトプライのコードとのコード間距離Aは、5〜15mmの範囲内とすることが好ましい。
【0063】
この場合、コード間距離Aが5mm未満になると、層間剪断歪みが増加し、セパレーション発生の懸念がある。
【0064】
一方、コード間距離Aが15mmを越えると、径成長が大きくなり、歪みが大きくなる。また、発熱についても悪影響を及ぼす。
(試験例)
本発明の効果を確かめるために、従来例の空気入りタイヤ、本発明の適用された実施例の空気入りタイヤ、及び比較例に係る空気入りタイヤをそれぞれ用意し、実車にて耐久試験を行いプライ端からの亀裂進展速度を調べた。
実施例の空気入りタイヤ:前述した実施形態の構造を有する空気入りタイヤ。
比較例の空気入りタイヤ:実施例の空気入りタイヤと同様の寸法のベルトプライを備えるが、図4に示すように、最外の第6ベルトプライ24Fの端部付近が下がっていない。
【0065】
従来例の空気入りタイヤ:従来技術で説明した図5に示す構造の空気入りタイヤ。
【0066】
試験方法、及び評価方法:試験タイヤを装着したホイールローダーを悪路にて走行させた。評価は2000h後にタイヤを分解して亀裂長さを測定し、従来例の亀裂長さの逆数を100とする指数表示とした。なお、数値が大きいほど性能が良いことを表す。
【0067】
タイヤサイズ:55.5/80R57
なお、試験結果は以下の表1に記載した通りである。
【0068】
【表1】
試験の結果、本発明の適用された実施例1,2の空気入りタイヤは、従来例、及び比較例の空気入りタイヤに比較して亀裂進展速度が大幅に減少していることが分かる。
【0069】
【発明の効果】
本発明の空気入りタイヤは上記構成としたので、部材の使用量を最小限に抑えつつベルトのプライ端からの亀裂の発生を抑えることができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ回転軸に沿った断面図である。
【図2】図1に示す空気入りタイヤのショルダー部付近の拡大断面図である。
【図3】ベルトプライの断面図である。
【図4】比較例に係る空気入りタイヤのタイヤ回転軸に沿った断面図である。
【図5】従来例に係る空気入りタイヤのタイヤ回転軸に沿った断面図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ
12 カーカス
14 ビードコア
16 主交錯ベルト層
18 保護層ベルト
20 トレッドゴム層
24A 第1ベルトプライ(第1のプライ)
24B 第2ベルトプライ(第1のプライ)
24C 第3ベルトプライ(第1のプライ)
24D 第4ベルトプライ(第1のプライ)
24E 第5ベルトプライ(第2のプライ)
24F 第6ベルトプライ(第2のプライ)
25E コード(第2のコード)
25F コード(第2のコード)
Claims (3)
- 一対のビードコアと、
一対のビードコアにトロイド状に跨がるカーカス層と、
前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置され、タイヤ赤道面に対して傾斜する複数本の非伸張性の第1のコードをゴム被覆した第1のプライの2枚以上から構成され、隣接するプライ同士では前記コードの方向が互いに交差する主交錯ベルト層と、
前記主交錯ベルト層のタイヤ径方向外側に配置され、タイヤ赤道面に対して傾斜する複数本の高伸張性の第2のコードをゴム被覆した第2のプライの1枚以上から構成される保護層ベルトと、
前記保護層ベルトのタイヤ径方向外側に配置されトレッドゴム層と、
を有し、
タイヤ径方向最外側の前記第2のプライは、タイヤ径方向内側に隣接して重なっている前記第2プライまたは前記第1のプライよりも幅広に設定されており、かつ、その幅がトレッド接地最大幅の65〜90%であり、さらに、タイヤ径方向内側に隣接する前記第2プライまたは前記第1のプライのプライ端よりもタイヤ幅方向外側に突出した部分が、前記プライ端よりもタイヤ赤道面側の部分の仮想延長線に対してタイヤ径方向内側に偏倚している、ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - タイヤ回転軸に沿った断面で見たときの、トレッド接地端を通り、かつタイヤ内周面の接線に対して直角とされた法線上で測定した前記タイヤ内周面と前記トレッド接地端との距離をGt、前記法線上で測定した前記タイヤ内周面とタイヤ径方向最外側の前記第2のプライの厚み中心部までの距離をGbとしたときに、Gb/Gt=0.30〜0.35を満足する、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- タイヤ径方向最外側の前記第2のプライの第2のコードと、タイヤ径方向最外側から2番目の前記第2プライの第2のコード、または前記第1のプライの前記第1のコードとのコード間距離をAとしたときに、
タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第2プライの場合には、前記コード間距離Aは2〜6mmの範囲内、
タイヤ径方向最外側から2番目のプライが第1プライの場合には、前記コード間距離Aは5〜15mmの範囲内に設定されている、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
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- 2002-12-27 JP JP2002379787A patent/JP4181404B2/ja not_active Expired - Fee Related
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