JP2004208586A - Hlaの検出 - Google Patents
Hlaの検出 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004208586A JP2004208586A JP2002381611A JP2002381611A JP2004208586A JP 2004208586 A JP2004208586 A JP 2004208586A JP 2002381611 A JP2002381611 A JP 2002381611A JP 2002381611 A JP2002381611 A JP 2002381611A JP 2004208586 A JP2004208586 A JP 2004208586A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sequence
- seq
- hla
- antigen
- typing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
【課題】簡便かつ正確な、HLA遺伝子の検査のためのプローブおよび方法の提供。
【解決手段】本発明によれば、HLA−B抗原、HLA−C抗原、HLA−DR抗原およびHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ、プローブセット、およびタイピング方法が提供される。これらにより、臓器移植等の現場において、より迅速かつ精度の高いHLA遺伝子の検査が可能となる。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明によれば、HLA−B抗原、HLA−C抗原、HLA−DR抗原およびHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ、プローブセット、およびタイピング方法が提供される。これらにより、臓器移植等の現場において、より迅速かつ精度の高いHLA遺伝子の検査が可能となる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、HLA(ヒト白血球抗原)(Human lymphocyte antigen)のタイピングに用いられるプローブに関する。さらに詳しくは、本発明はHLAのうちB抗原、C抗原、DR抗原および/またはDQ抗原を遺伝子型にタイピングするのに有用なプローブに関する。
【0002】
従来技術
近時、臓器移植の分野は長足の進歩を遂げ、その成功率も徐々に上がってきている。移植の成功率は、臓器の提供者と患者の間でHLAの型がどれだけ一致しているかに大きく依存する。ヒトの主要組織適合性抗原であるHLAは、免疫系において自己・非自己の識別に重要な役割を果たしている分子であり、機能を持つ蛋白質の中で最も高度な多型性を示すものである。HLA分子をコードしている遺伝子は第6番染色体上にあり、主な遺伝子座として、クラスI抗原であるHLA−A座、HLA−B座およびHLA−C座と、クラスII抗原であるHLA−DR座およびHLA−DQ座とが存在する。それぞれの遺伝子座について数十から数百種類の対立遺伝子が報告されており、非血縁者間において各遺伝子座の対立遺伝子がすべて一致する確率は非常に低い。したがって、移植を成功させるためには、より正確かつ迅速にHLAの型をタイピングできることが重要である。
【0003】
従来、HLAのタイピングは抗体を用いて行われてきた。しかしながら、抗体はその供給源が経済的にほぼ限られている上、モノクローナル抗体を得ることが困難なこともある。このため、優れた品質の抗体を安定して十分量得ることは困難なことがある。この問題はHLAの中でも特にクラスII抗原について顕著である。
【0004】
抗体を用いる検査法に代わって、特異性の面で安定的であり、かつ、検査用の試薬の供給が制限されない、遺伝子によるタイピング法が研究され、種々の方法が提案されている。また日本骨髄バンク等のような、世界中で骨髄や腎臓を中心として臓器移植ネットワークが徐々に規模を拡大してきている。そのため、試薬による量的制限のない遺伝子タイピング法であって、大量の検体を低コストでタイピングできるものが求められている。
【0005】
遺伝子タイピング法としては、例えば、PCR−RFLP法、PCR−SSO法、PCR−SSP法、PCR−SSCP法等が提案されている(例えば、今日の移植VOL.7 SUPPL 1994(非特許文献1)参照)。また、単一クラスII HLA遺伝子座のDNA配列に対して実質的に相補的である標識されたDNA配列を含んでなる、HLAタイプ分け用の、該遺伝子座に対して特異的なDNAプローブからなる試薬が提案されている(例えば、特許第2859874号公報(特許文献1)参照)。
さらに、HLA−DP遺伝子型を決定する方法およびプローブに関する技術(例えば、特開平6−78800号公報(特許文献2)参照)、および、HLA−DQB1タイピングを決定するためのヌクレオチドプローブに関する技術(例えば、特表2000−511430号公報(特許文献3)参照)も報告されている。
【0006】
上記種々の提案にもかかわらず、より簡便かつ精度の高い方法への希求が依然として存在している。骨髄バンク事業等におけるスクリーニングにおいて、不可欠な条件としては、例えば下記の事項が挙げられる:
(1)操作が簡易で、かつ大量検体処理に適していること、
(2)対象の集団に見られるほぼ全てのタイプを検出できること、
(3)分類のレベルが適当で、最終検査の実施対象を実用上支障のない程度の数に絞り込むこと、および
(4)作業量、試薬のコスト等とのバランスが取れていること。
【0007】
本発明者らは先に、16種類のプローブを用いたHLA−DR抗原のタイピング法を提案している(例えば、特開平8−308596号公報(特許文献4)参照)。
【0008】
なお上記記載中で挙げられた文献を下記に列記する。
【0009】
【非特許文献1】
今日の移植 VOL.7 SUPPL 1994
【特許文献1】
特許第2859874号公報
【特許文献2】
特開平6−78800号公報
【特許文献3】
特表2000−511430号公報
【特許文献4】
特開平8−308596号公報
【0010】
【発明の概要】
本発明者らは、今般、先に提案したHLA−DR抗原のタイピングに有用なプローブよりも、さらに特異性が改善された2種類のプローブ、HLA−B抗原のタイピングに有用な2種類のプローブ、HLA−C抗原のタイピングに有用な2種類のプローブ、HLA−DQ抗原のタイピングに有用な2種類のプローブ、またはこれらの相補鎖を組み合わせて用いることにより、HLA−B抗原、HLA−C抗原、HLA−DR抗原、および/またはHLA−DQ抗原のより精度の高いタイピングが可能であることを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
【0011】
よって、本発明は、簡便かつ大量の検体を正確に検査することができるタイピング方法であって、HLA−B抗原、HLA−C抗原、HLA−DR抗原、および/またはHLA−DQ抗原のタイピングが可能なプローブの提供をその目的としている。
【0012】
本発明によるHLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブは、下記の配列B10および/またはB19で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなるものである:
配列B10:ACACATATCTGCAAGACCCAG (配列番号1)
配列B19:GCGGCCCGTGTGGCGGCCCAG (配列番号2)。
【0013】
本発明によるHLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブは、下記の配列C5および/またはC10で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなるものである:
配列C5:AGTCCGAGAGAAGAGCCCCGG (配列番号3)
配列C10:CTCCAGTGGATGTTTGGATGC (配列番号4)。
【0014】
本発明によるHLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブは、下記の配列DR14および/またはDR22で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなるものである:
配列DR14:GACATCCTTGAAGACGAGCGG (配列番号5)
配列DR22:GGACCTCCTTGATGACAGGCG (配列番号6)。
【0015】
本発明によるHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブは、下記の配列DQ8および/またはDQ17で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなるものである:
配列DQ8:CTGGTGCCGCCTGCCTCCGAG (配列番号7)
配列DQ17:CCGCTGTGGCCTCCTGACGCC (配列番号8)。
【0016】
本発明の一つの態様によるプローブセットは、下記(i)〜(iv)のいずれか2以上のグループからそれぞれ選択されるプローブを含んでなるものである:
(i)前記のHLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ、
(ii)前記のHLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ、
(iii)前記のHLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ、および
(iv)前記のHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ。
【0017】
本発明によるHLA−B抗原、C抗原、DR抗原およびDQ抗原の遺伝子タイピング用プローブを用いることによって、従来に比べてさらに迅速かつ精度の高いHLA遺伝子の検査を行うことができる。
【0018】
【発明の具体的説明】
前記したように、本発明によるHLA−B抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブは、
配列B10および/またはB19で示される、オリゴヌクレオチド、および/または
その相補鎖であって下記配列B10aおよび/またはB19aで示される、オリゴヌクレオチド
の一部または全部を含んでなる:
配列B10a:CTGGGTCTTGCAGATATGTGT (配列番号9)
配列B19a:CTGGGCCGCCACACGGGCCGC (配列番号10)。
【0019】
本発明によるHLA−C抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブは、
配列C5および/またはC10で示される、オリゴヌクレオチド、および/または
その相補鎖であって下記配列C5aおよび/またはC10aで示される、オリゴヌクレオチド
の一部または全部を含んでなる:
配列C5a:CCGGGGCTCTTCTCTCGGACT (配列番号11)
配列C10a:GCATCCAAACATCCACTGGAG (配列番号12)。
【0020】
本発明によるHLA−DR抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブは、
配列DR14および/またはDR22で示される、オリゴヌクレオチド、および/または
その相補鎖であって下記配列DR14aおよび/またはDR22aで示される、オリゴヌクレオチド
の一部または全部を含んでなる:
配列DR14a:CCGCTCGTCTTCAAGGATGTC (配列番号13)
配列DR22a:CGCCTGTCATCAAGGAGGTCC (配列番号14)。
【0021】
本発明によるHLA−DQ抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブは、
配列DDQ8および/またはDQ17で示される、オリゴヌクレオチド、および/または
その相補鎖であって下記配列DQ8aおよび/またはDQ17aで示される、オリゴヌクレオチド
の一部または全部を含んでなる:
配列DQ8a:CTCGGAGGCAGGCGGCACCAG (配列番号15)
配列DQ17a:GGCGTCAGGAGGCCACAGCGG (配列番号16)。
【0022】
これらプローブの配列は、いずれも人工的に変異が加えられたものであり、それぞれHLA−B抗原、HLA−C抗原、HLA−DR抗原およびHLA−DQ抗原の遺伝子にそのタイプに対応してハイブリダイズする。すなわち、被験者由来のDNA、好ましくは白血球より抽出されたDNAと、上記配列のいずれがハイブリダイズするかにより、HLA抗原のタイピングを行うことができる。
【0023】
具体的には、例えばHLA−B抗原タイピングを行う場合には、前記した本発明によるHLA−B抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブ以外に任意の22プローブを用いられる。同様に、HLA−C抗原タイピングを行う場合には、前記した本発明によるHLA−C抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブ以外に任意の21プローブが用いられる。HLA−DR抗原タイピングを行う場合には、前記した本発明によるHLA−DR抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブ以外に任意の22プローブが用いられる。また、HLA−DQ抗原タイピングを行う場合には、前記した本発明によるHLA−DQ抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブ以外に任意の15プローブが用いられる。
これらの任意のプローブは、いずれも公知のHLA抗原の遺伝子配列表(データーベース;URLアドレス http://www.ebi.ac.uk/imgt/hla/)から適宜選定することができる。
【0024】
したがって、検定に使用する本発明によるプローブと同じタイプのHLA抗原遺伝子のタイピングに用いられる任意のプローブを、前記データベース等を利用して所定の数選定して入手し、これらを本発明によるプローブと併せてプローブセットとする。このプローブセットを用いて、予め既知のサンプルにより判定表を作成しておく。そしてこのプローブセットと、核酸試料とをハイブリダイズさせ、プローブセット中の各プローブと核酸試料との間におけるハイブリダイゼーションの有無を確認し、その結果を該判定表によって評価する。これより、核酸試料のHLA抗原のタイプを判定することができる。
【0025】
このような本発明によるプローブと任意のプローブとからなるプローブセットの好ましい例、および、それに対応する判定表の例を示すと下記のとおりである。
【0026】
具体的には、HLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットとしては、下記の配列B1〜B24で示されるオリゴヌクレオチドからなるものが挙げられる:
配列B1: TATTTCTACACCGCCATGTCC (配列番号17)
配列B2: AGTCCGAGGAAGGAGCCGCGG (配列番号18)
配列B3: AGTCCGAGGACGGAGCCCCGG (配列番号19)
配列B4: AGTCCGAGAGAGGAGCCGCGG (配列番号20)
配列B5: GCGCCGTGGGTGGAGCAGGAG (配列番号21)
配列B6: ACACAGATCTCCAAGACCCAG (配列番号22)
配列B7: GACCGGAACACACAGATCTAC (配列番号23)
配列B8: CAGAAGTACAAGCGCCAGGCA (配列番号24)
配列B9: CAGATCTACAAGGCCCAGGCA (配列番号25)
配列B10: ACACATATCTGCAAGACCCAG (配列番号1)
配列B11: ACACAGATCTTCAAGACCCAG (配列番号26)
配列B12: GCACAGACTTACCGAGAGAGC (配列番号27)
配列B13: CGGAACCTGCGCGGCTACTAC (配列番号28)
配列B14: CTGCTCCGCTACTACAACCAG (配列番号29)
配列B15: CACACTTGGCAGACGATGTAC (配列番号30)
配列B16: CTCCAGAGGATGTACGGCTGC (配列番号31)
配列B17: CATAACCAGTACGCCTACGAC (配列番号32)
配列B18: CATGACCAGTTCGCCTACGAC (配列番号33)
配列B19: GCGGCCCGTGTGGCGGCCCAG (配列番号2)
配列B20: TACCTGGAGGGCACGTGCGTG (配列番号34)
配列B21: CTGGAGGGCCTGTGCGTGGAG (配列番号35)
配列B22: CTGGAGGGCGAGTGCGTGGAG (配列番号36)
配列B23: TGGCTCCGCAGACACCTGGAG (配列番号37)
配列B24: CTCCAGGTGATGTATGGCTGC (配列番号38)
【0027】
このプローブセットに対応する判定表(HLA−B抗原の判定表)は、下記表の通りである。なおここでは、日本人で報告されたアリルのみ記載されている。
【0028】
【表1】
【0029】
よって、本発明の一つの好ましい態様によれば、配列B1〜B24で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットが提供される。
【0030】
HLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットとしては、下記の配列C1〜C23で示されるオリゴヌクレオチドからなるものが挙げられる:
配列C1: AAGTATTTCTTCACATCCGTG (配列番号39)
配列C2: AGAGCGAGGCCAGTTAGTGAC (配列番号40)
配列C3: TCCACATCCGTGTCCTGGCCC (配列番号41)
配列C4: GTGAACCTGCGGAAACTGCGC (配列番号42)
配列C5: AGTCCGAGAGAAGAGCCCCGG (配列番号3)
配列C6: TGCAGCGCGCAGGTACCAGGG (配列番号43)
配列C7: GCGGAGCAGGACAGAGCCTAC (配列番号44)
配列C8: GCGGAGCAGCTGAGAGCCTAC (配列番号45)
配列C9: ACCGCTGCGGACACGGCGGCT (配列番号46)
配列C10: CTCCAGTGGATGTTTGGATGC (配列番号4)
配列C11: CATGACCAGTTAGCCTACGAC (配列番号47)
配列C12: GGGTATGACCAGTACGCCTAC (配列番号48)
配列C13: GGGTATAACCAGTTCGCCTAC (配列番号49)
配列C14: CAGAGCGAGGCCGGTGAGTGA (配列番号50)
配列C15: AGGTCTCACATCCTCCAGAGG (配列番号51)
配列C16: AACGGGAAGAAGACGCTGCAG (配列番号52)
配列C17: CTGGAGAACAGGAAGAAGACG (配列番号53)
配列C18: GCGGAGCAGTGGAGAGCCTAC (配列番号54)
配列C19: CGCTTCATCTCAGTGGGCTAC (配列番号55)
配列C20: GCCGCGAGTCCGAGAGGGGAG (配列番号56)
配列C21: GCCGCGAGTCCAAGAGGGGAG (配列番号57)
配列C22: CTGGAGGGCGAGTGCGTGGAG (配列番号58)
配列C23: TTCTACACCGCTGTGTCCCGG (配列番号59)
【0031】
このプローブセットに対応する判定表(HLA−C抗原の判定表)は、下記表の通りである。なおここでは、日本人で報告されたアリルのみ記載されている。
【0032】
【表2】
【0033】
よって、本発明の一つの好ましい態様によれば、配列C1〜C23で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットが提供される。
【0034】
HLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットとしては、下記の配列DR1〜DR24で示されるオリゴヌクレオチドからなるものが挙げられる:
配列DR1: TTGCTGGAAAGATGCATCTAT (配列番号60)
配列DR2: TGGCAGCCTAAGAGGGAGTGT (配列番号61)
配列DR3: GAGTACTCTACGTCTGAGTGT (配列番号62)
配列DR4: TTGGAGCAGGTTAAACATGAG (配列番号63)
配列DR5: TCTACGGGTGAGTGTTATTTC (配列番号64)
配列DR6: TGGCAGGGTAAGTATAAGTGT (配列番号65)
配列DR7: TTGAAGCAGGATAAGTTTGAA (配列番号66)
配列DR8: TTGGAGGAGGTTAAGTTTGAG (配列番号67)
配列DR9: CGGTTACTGGAGAGACACATC (配列番号68)
配列DR10: CAGAGAGTGTCTTTGGGGCTC (配列番号69)
配列DR11: CGGCCTGATGAGGAGTACTGG (配列番号70)
配列DR12: CGGCCTGCTGCGGAGCACTGG (配列番号71)
配列DR13: CGGGGCCGGGTGGACAACTAC (配列番号72)
配列DR14: GACATCCTTGAAGACGAGCGG (配列番号5)
配列DR15: CGGCGGGCCCTGGTGGACACC (配列番号73)
配列DR16: ACGTCTGAGTGTCAATTCTTC (配列番号74)
配列DR17: GAGCAGAGGCGGGCCGCCGGT (配列番号75)
配列DR18: CGGTTGCTGGAAAGATGCATC (配列番号76)
配列DR19: TATCACCAAGAGGAGTACGTG (配列番号77)
配列DR20: ACCAAGAGGAGTCCGTGCGCT (配列番号78)
配列DR21: CGTTTCTTGGAGTACTCTACG (配列番号79)
配列DR22: GGACCTCCTTGATGACAGGCG (配列番号6)
配列DR23: GTGCGGTATCTGCACAGAGGC (配列番号80)
配列DR24: CAAGAGGAGTACGTGCGCTTC (配列番号81)
【0035】
このプローブセットに対応する判定表(HLA−DR抗原の判定表)は、下記表の通りである。なおここでは、日本人で報告されたアリルのみ記載されている。
【0036】
【表3】
【0037】
よって、本発明の一つの好ましい態様によれば、配列DR1〜DR24で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットが提供される。
【0038】
HLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットとしては、下記の配列DQ1〜DQ17で示されるオリゴヌクレオチドからなるものが挙げられる:
配列DQ1: GAGGGGGCCCGGGCGTCGGTG (配列番号82)
配列DQ2: CGTTATGTGACCAGATACATC (配列番号83)
配列DQ3: CGTCTTGTAACCAGACACATC (配列番号84)
配列DQ4: CGTCTTGTGACCAGATACATC (配列番号85)
配列DQ5: GGGCGGCCTGTTGCCGAGTAC (配列番号86)
配列DQ6: CCGCTGGGGCGGCTTGACGCC (配列番号87)
配列DQ7: AGCCAGAAGGACATCCTGGAG (配列番号88)
配列DQ8: CTGGTGCCGCCTGCCTCCGAG (配列番号7)
配列DQ9: CTTGTGAGCAGAAGCATCTAT (配列番号89)
配列DQ10: GGGCGGCCTGATGCCGAGTAC (配列番号90)
配列DQ11: GGGACCGAGCTCGTGCGGGGT (配列番号91)
配列DQ12: CTTGTAACCAGATACATCTAT (配列番号92)
配列DQ13: GGGGTGTATCGGGCGGTGACG (配列番号93)
配列DQ14: GGGACCGAGCGCGTGCGGGGT (配列番号94)
配列DQ15: GGGGTGTACCGGGCGGTGACG (配列番号95)
配列DQ16: GGGCGGCCTAGCGCCGAGTAC (配列番号96)
配列DQ17: CCGCTGTGGCCTCCTGACGCC (配列番号8)
【0039】
このプローブセットに対応する判定表(HLA−DQ抗原の判定表)は、下記表の通りである。なおここでは、日本人で報告されたアリルのみ記載されている。
【0040】
【表4】
【0041】
よって、本発明の一つの好ましい態様によれば、配列DQ1〜DQ17で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットが提供される。
【0042】
したがって、これらプローブセットとそれに対応する判定表とを用いることによって、核酸試料のHLA抗原のタイプを判定することができる。
なお、本発明によるプローブまたはプローブセットのプローブと、核酸試料とのハイブリダイゼーションの有無は、通常用いられる条件下において確認することができる。
【0043】
よって、本発明によるHLA−B抗原の遺伝子のタイピング法は、核酸試料と、本発明によるHLA−B抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブとの相補性の有無を検出することを含んでなる。
【0044】
同様に、本発明によるHLA−C抗原の遺伝子のタイピング法は、核酸試料と、本発明によるHLA−C抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブとの相補性の有無を検出することを含んでなる。
本発明によるHLA−DR抗原の遺伝子のタイピング法は、核酸試料と、本発明によるHLA−DR抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブとの相補性の有無を検出することを含んでなる。
また、本発明によるHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピング法は、核酸試料と、本発明によるHLA−DQ抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブとの相補性の有無を検出することを含んでなる。
【0045】
本発明の好ましい態様によれば、前記プローブは、特開平5−192198号公報に記載の方法によって、固相、好ましくはマイクロタイタープレートに一本鎖核酸として固定化してタイピングに利用することが好ましい。このとき固定化される核酸は前記プローブ配列以外の任意の配列をさらに含んでいてもよい。
【0046】
固相に固定化する一本鎖核酸を用意する方法の具体例に示せば下記の通りである。
前記したプローブの配列を1またはそれ以上繰り返し(好ましくはタンデムに)含む配列を得て、それを例えばM13ファージ、ファージとプラスミドの複合ベクター(例えばpUC118、pBSM13+、PUCf1等)に組み込み、一本鎖核酸を得る。上記配列を5〜200コピー導入したベクターから得られる一本鎖核酸を用いるのが好ましい。
【0047】
これらの一本鎖核酸を固定化する担体としては、核酸が非特異的に吸着しうるもの、または、官能基が導入できその官能基と核酸との間で共有結合できるものであれば、いずれの材質またはいずれの形状のものであっても利用可能である。具体例としては、いわゆるポリマー製のマイクロプレート、チューブ、ビーズ形状のものが挙げられる。マイクロプレートを用いるのが、その機械化の容易性から好ましい。
【0048】
前記した一本鎖核酸をこれらの担体に固定化する方法としては、まず化学結合法が挙げられる〔Nucleic Acids Res., 15, 5373−5390 (1987)〕。化学結合によって核酸を固定化する方法の具体例としては、アミノ基を導入した担体と核酸をグルタルアルデヒドのような架橋剤を用いて両者を結合させる方法が挙げられる。また、核酸に官能基(例えばトランスアミネーション反応により1級のアミノ基)を導入し、適当な架橋剤を用いて担体上に導入された官能基と結合させることも有効である。
【0049】
また、吸着などの非特異的結合によって核酸を直接担体に固定することもできる。担体がマイクロプレートである場合は、紫外線照射または塩化マグネシウムの添加により吸着効率をあげることが可能である(特開昭61−219400号公報)。さらに、核酸とタンパク質を適当な方法によって化学結合または非特異的に吸着させ、そのタンパク質と担体との非特異的吸着を利用して固定化する方法なども有効である。
【0050】
本発明において、前記固相に固定化された配列と核酸試料とのハイブリダイゼーション反応の条件は適宜選択することができる。例えば、本工程におけるハイブリダイゼーション反応は、基本的に、従来の膜を用いるハイブリダイゼーションと同様に行なうことができる〔B. D. Hames and S. J. Higgins, Nucleic Acid Hybridization, A Practical Approach, IRL Press (1985) 〕。
【0051】
核酸試料としては、ヒト白血球由来のDNAが好ましい。この試料の検出される目的配列は、前記配列とのハイブリダイズを検出可能なように標識されていることが好ましい。
標識化の方法としては、例えば、
(A)目的核酸に標識物を直接導入する方法、
(B)標識化されたオリゴヌクレオチドプライマーを使用して目的核酸に相当する核酸あるいは目的核酸と相補的な核酸を合成する方法、および
(C)標識化された単位核酸の存在下、オリゴヌクレオチドプライマーを使用して目的核酸に相当する核酸あるいは目的核酸と相補的な核酸を合成する方法
などが挙げられる。
【0052】
前記(A)の目的核酸に標識物を直接導入する方法としては、目的核酸に光反応でビオチン誘導体を導入し酵素を結合したストレプトアビジンで検出する方法〔Nucleic Acids Res., 13, 745 (1985)〕、目的核酸をスルホン化し酵素標識抗スルホン化抗体を用いて検出する方法〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81, 3466−3470 (1984)〕などが、操作の簡便性、迅速性の点から好ましい。
【0053】
一方、前記(B)および(C)の方法としては、特定の核酸配列を増幅する方法〔BIO/TECHNOLOGY, 8, 291 (1990) 〕を利用することができる。これらの方法は目的核酸を増幅するという点で特に注目されているが、それのみならず、比較的簡単に目的核酸に相当する合成核酸または目的核酸と相補的な合成核酸を標識化できる点でも利用価値が高い。例えば、PCR法〔Science, 230, 1350−1354 (1985)〕にあっては、標識したプライマーを利用するか、あるいは、標識したモノヌクレオチドトリリン酸を利用することにより、標識された伸長生成物または増幅生成物を得ることができる。また、Qβレプリカーゼを利用する増幅法〔BIO/TECHNOLOGY, 6, 1197 (1988)〕にあっては、同様に標識したモノヌクレオチドトリリン酸を利用することによって標識された伸長生成物または増幅生成物を得ることができる。また、前述した以外の核酸増幅法においても、伸長反応または増幅反応によって取り込まれるモノヌクレオチドトリリン酸やオリゴヌクレオチドを標識しておくことによって伸長生成物または増幅生成物を標識することができる。本発明にあっては、前記(B)の方法が特に好ましい。
【0054】
ここで使用する標識物質とは、ハイブリダイゼーション操作後にこの物質を検出し得るものであるならば、放射性、非放射性を問わない。取扱いの容易性、保存性、廃棄処理等から、また本発明の効果を最もよく享有するものとして、非放射性の標識物質が好ましい。
【0055】
非放射性の標識物質としては、例えば、ビオチン、2,4‐ジニトロフェニル基、ジゴキシゲニン等のハプテン、フルオレセインおよびその誘導体〔例えば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)等〕、ローダミンおよびその誘導体〔例えば、テトラメチルローダミンイソチオシネート(TRITC)、テキサスレッド等〕、4‐フルオロ‐7‐ニトロベンゾフラン(NBDF)およびダンシルなどの蛍光物質あるいはアクリジン等の化学発光物質が挙げられる。これらによりオリゴヌクレオチドを標識する場合は、いずれも公知手段(特開昭59−93098号、特開昭59−93099号各公報参照)により、標識化を行うことができる。また、ヌクレオチド三リン酸を標識する場合は公知手段〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80, 4045 (1983) 、特開昭63−152364公報〕に準じて行うか、市販品を利用することができる。
【0056】
本発明の好ましい態様によれば、この核酸試料の標識は標識化されたオリゴヌクレオチドプライマーを使用し、PCR法によって増幅と同時に行われるのが好ましい。
本発明のさらに好ましい態様によれば、標識されたプライマーとして下記配列を用いるのが好ましい:
配列PB−a:AGCGAGGGGACCGCAGGCGGG (配列番号97)
配列PB−b:CGTACGTGGGGGATGGGGAGT (配列番号98)
配列PB−c:CCGGCGAGAGCCCCAGGCGCG (配列番号99)
配列PB−d:AGGCCATCCCCGGCGACCTAT (配列番号100)
配列PC−a:CGAGGGGCCCGCCCGGCGAGG (配列番号101)
配列PC−b:CGTCCGTGGGGGATGGGGAGG (配列番号102)
配列PC−c:GAGTCTCCCGGTCTGAGATCC (配列番号103)
配列PC−d:AGATGGGGAAGGCTCCCCACT (配列番号104)
配列PDR−a:TCGTGTCCCCACAGCACGT (配列番号105)
配列PDR−b:CCGCTGCACTGTGAAGCTCT (配列番号106)
配列PDR−c:GGTGGGTGCTGTTGAAGGTA (配列番号107)
配列PDR−d:TGCGGGAAAACCCCTTCTCA (配列番号108)
配列PDQ−a:GTGCTACTTCACCAACGGGAC (配列番号109)
配列PDQ−b:GAGGATCCCGCGGTACGCCAC (配列番号110)
配列PDQ−c:AAGGTCGTGCGGAGCTCCAAC (配列番号111)。
【0057】
前記配列の内、配列PB−a、PB−b、PB−c、およびPB−dからなるプライマーの使用によりHLA−B抗原をコードする遺伝子のみを増幅することができる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、HLA−B抗原の遺伝子のタイピング法において、核酸試料は、配列PB−a、PB−b、PB−cおよびPB−dで表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである。
【0058】
配列PC−a、PC−b、PC−c、およびPC−dからなるプライマーの使用によりHLA−C抗原をコードする遺伝子のみを増幅することができる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、HLA−C抗原の遺伝子のタイピング法において、核酸試料は、配列PC−a、PC−b、PC−c、およびPC−dで表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである。
【0059】
配列PDR−a、PDR−b、PDR−c、およびPDR−dからなるプライマーの使用によりHLA−DR抗原をコードする遺伝子のみを増幅することができる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、HLA−DR抗原の遺伝子のタイピング法において、核酸試料は、配列PDR−a、PDR−b、PDR−c、およびPDR−dで表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである。
【0060】
配列PDQ−a、PDQ−b、およびPDQ−cからなるプライマーの使用によりHLA−DQ抗原をコードする遺伝子のみを増幅することができる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、HLA−DQ抗原の遺伝子のタイピング法において、核酸試料は、配列PDQ−a、PDQ−b、およびPDQ−cで表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである。
【0061】
本発明において、前記配列と核酸試料とのハイブリダイズの有無を検出する操作は、存在する標識の種類に応じて適宜選択され、決定されてよい。
【0062】
ここで、目的核酸に存在する標識が直接検出可能なものである場合、すなわち標識が例えばラジオアイソトープ、蛍光物質、色素などである場合には、標識核酸が固相に結合した状態で検出操作を行うかまたは標識物を核酸と結合したまま、あるいは標識物を核酸から切り放した状態で溶液中に遊離させた後、その標識に応じた方法によって検出操作を行なう。また、標識が間接的に検出可能なものである場合、すなわち標識が例えばビオチン,ハプテンなどの特異的結合反応のリガンドである場合、一般的にそれらの検出に用いられているように、直接信号を発生する標識あるいは信号を発生する反応を触媒する酵素を結合した受容体(たとえばアビジンまたは抗体)を使用して検出操作を行う。
【0063】
本発明の別の態様によれば、下記(a)〜(d)からなる群より選択される少なくとも2種以上のタイピング方法を実施することを含んでなる、HLAの検出方法が提供される:
(a)前記したHLA−B抗原の遺伝子のタイピング法、
(b)前記したHLA−C抗原の遺伝子のタイピング法、
(c)前記したHLA−DR抗原の遺伝子のタイピング法、および
(d)前記したHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピング法。
【0064】
本発明の別の態様によれば、
HLA−B抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には、本発明によるHLA−B抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブを含む一本鎖核酸が固定されてなり、該プローブのオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、前記標識プライマーが前記配列PB−a、PB−b、PB−cおよびPB−dで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とするキットが提供される。
【0065】
同様に本発明の別の態様によれば、
HLA−C抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には本発明によるHLA−C抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブを含む一本鎖核酸が固定されてなり、該プローブのオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、
前記標識プライマーが前記配列PC−a、PC−b、PC−cおよびPC−dで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とするキットが提供される。
【0066】
また本発明の別の態様によれば、
HLA−DR抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には本発明によるHLA−DR抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブを含む一本鎖核酸が固定されてなり、該プローブのオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、前記標識プライマーが前記配列PDR−a、PDR−b、PDR−cおよびPDR−dで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とするキットが提供される。
【0067】
本発明の別の態様によれば、
HLA−DQ抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には本発明によるHLA−DQ抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブを含む一本鎖核酸が固定されてなり、該プローブのオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、前記標識プライマーが前記配列PDQ−a、PDQ−b、およびPDQ−cで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とするキットが提供される。
【0068】
本発明のさらに別の態様によれば、本発明によるプローブまたは本発明によるプローブセットを含んでなる、HLA抗原の遺伝子タイピング用キットが提供される。
【0069】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0070】
例1: HLA−B抗原遺伝子の検出
前記配列B1〜B24で示されるオリゴヌクレオチドプローブを、マイクロタイタープレートに次のようにして固定した。
まず、0.75M塩化ナトリウム、0.15Mトリス−塩酸、および0.15M塩化マグネシウムからなる溶液(pH8.0)に前記オリゴヌクレオチドプローブをそれぞれ溶解させ、300μM溶液を調製した。このオリゴヌクレオチド溶液をマイクロタイタープレートに、1ウェルあたり50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で16時間放置した後、洗浄緩衝液(150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸三ナトリウム、および0.05%ツイーン20)を用いて3回洗浄した。
【0071】
所定のヒト検体由来のヒト白血球より抽出したDNAをサンプル(WAK1、WAK18およびWAK160)とし、5’側にビオチン標識した配列PB−a、PB−b、PB−cおよびPB−dをプライマーとして用いて、HLA−B遺伝子のエクソン2およびエクソン3を含む領域をPCR法によって40サイクルの増幅を実施した。得られた増幅物90μlを0.2%水酸化ナトリウム300μlと混和させ、室温下で5分間放置して変性させた。変性後、それに900μlのハイブリダイゼーション溶液(0.2%塩酸、100mM塩化ナトリウム、および15mMクエン酸ナトリウム)を加えて混和させ、これを前記したオリゴヌクレオチドを固定化したウェルに50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で1時間放置した。ウェル内の液を棄てた後、各ウェルを酵素希釈液(0.3M塩化ナトリウム、0.1Mトリス−塩酸、2mM塩化マグネシウム、および0.05%ツイーン20)(pH7.5)300μlを用いて3回洗浄した。液を除去した後、酵素希釈液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識アビジン(ベクター社製)を50μl加え、37℃で15分間放置した。この液を除去した後、酵素希釈液300μlを用いて3回洗浄した。そこに、発色基質液(1.5mM 2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホニックアシッド)ジアンモニウム、および0.01%過酸化水素を含有する0.2M酒石酸緩衝液(pH4.4))を加えて、15分間37℃で反応させた後、415nmにおける吸光度を測定した。
【0072】
各配列に対応する吸光度は下記の表に示される通りであった。得られた値から、各サンプルのHLA−B遺伝子のタイプを判定した。
結果は下記の表5に示される通りであった。
【0073】
【表5】
【0074】
例2: HLA−C抗原遺伝子の検出
前記配列C1〜C23で示されるオリゴヌクレオチドプローブを、マイクロタイタープレートに次のようにして固定した。
まず、0.75M塩化ナトリウム、0.15Mトリスー塩酸、および0.15M塩化マグネシウムからなる溶液(pH8.0)に前記オリゴヌクレオチドプローブをそれぞれ溶解させ、300μM溶液を調製した。このオリゴヌクレオチド溶液をマイクロタイタープレートに、1ウェルあたり50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で16時間放置した後、洗浄緩衝液(150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸三ナトリウム、および0.05%ツイーン20)を用いて3回洗浄した。
【0075】
所定のヒト検体由来のヒト白血球より抽出したDNAをサンプル(WAK1、WAK18およびWAK160)とし、5’側にビオチン標識した配列PC−a、PC−b、PC−cおよびPC−dをプライマーとして、HLA−C遺伝子のエクソン2およびエクソン3を含む領域をPCR法によって40サイクルの増幅を実施した。得られた増幅物90μlを0.2%水酸化ナトリウム300μlと混和させ、室温下で5分間放置して変性させた。変性後、それに900μlのハイブリダイゼーション溶液を加えて混和させ、これを前記したオリゴヌクレオチドを固定化したウェルに50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で1時間放置した。ウェル内の液を棄てた後、各ウェルを酵素希釈液(0.3M塩化ナトリウム、0.1Mトリスー塩酸、2mM塩化マグネシウム、および0.05%ツイーン20)(pH7.5)300μlを用いて3回洗浄した。液を除去した後、酵素希釈液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識アビジン(ベクター社製)を50μl加え、37℃で15分間放置した。この液を除去した後、酵素希釈液300μlで3回洗浄した。発色基質液(1.5mM 2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホニックアシッド)ジアンモニウム、および0.01%過酸化水素を含有する0.2M酒石酸緩衝液(pH4.4))を加えて、15分間37℃で反応させた後、415nmにおける吸光度を測定した。
【0076】
各配列に対応する吸光度は下記の表に示される通りであった。得られた値から、各サンプルのHLA−C遺伝子のタイプを判定した。
結果は下記の表6に示される通りであった。
【0077】
【表6】
【0078】
例3: HLA−DR抗原遺伝子の検出
前記配列DR1〜DR24で示されるオリゴヌクレオチドプローブを、マイクロタイタープレートに次のようにして固定した。
まず、0.75M塩化ナトリウム、0.15Mトリスー塩酸、および0.15M塩化マグネシウムからなる溶液(pH8.0)に前記オリゴヌクレオチドプローブをそれぞれ溶解させ、300μM溶液を調製した。このオリゴヌクレオチド溶液をマイクロタイタープレートに、1ウェルあたり50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で16時間放置した後、洗浄緩衝液(150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸三ナトリウム、および0.05%ツイーン20)を用いて3回洗浄した。
【0079】
所定のヒト検体由来のヒト白血球より抽出したDNAをサンプル(WAK1、WAK18およびWAK160)とし、5’側にビオチン標識した配列PDR−a、PDR−b、PDR−cおよびPDR−dをプライマーとして、HLA−DRB1遺伝子のイントロン1およびエクソン2を含む領域を、PCR法によって40サイクルの増幅を実施した。得られた増幅物90μlを0.2%水酸化ナトリウム300μlと混和させ、室温下で5分間放置して変性させた。変性後、それに900μlのハイブリダイゼーション溶液を加えて混和させ、これを前記したオリゴヌクレオチドを固定化したウェルに50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で1時間放置した。ウェル内の液を棄てた後、各ウェルを酵素希釈液(0.3M塩化ナトリウム、0.1Mトリスー塩酸、2mM塩化マグネシウム、および0.05%ツイーン20)(pH7.5)300μlを用いて3回洗浄した。液を除去した後、酵素希釈液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識アビジン(ベクター社製)を50μl加え、37℃で15分間放置した。この液を除去した後、酵素希釈液300μlを用いて3回洗浄した。発色基質液(1.5mM 2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホニックアシッド)ジアンモニウム、および0.01%過酸化水素を含有する0.2M酒石酸緩衝液(pH4.4))を加えて、15分間37℃で反応させた後、415nmにおける吸光度を測定した。
【0080】
各配列に対応する吸光度は下記の表に示される通りであった。得られた値から、各サンプルのHLA−DRB1遺伝子のタイプを判定した。
結果は下記の表7に示される通りであった。
【0081】
【表7】
【0082】
例4: HLA−DQ抗原遺伝子の検出
前記配列DQ1〜DQ17で示されるオリゴヌクレオチドプローブを、マイクロタイタープレートに次のようにして固定した。
まず、0.75M塩化ナトリウム、0.15Mトリスー塩酸、および0.15M塩化マグネシウムからなる溶液(pH8.0)に前記オリゴヌクレオチドプローブをそれぞれ溶解させ、300μM溶液を調製した。このオリゴヌクレオチド溶液をマイクロタイタープレートに、1ウェルあたり50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で16時間放置した後、洗浄緩衝液(150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸三ナトリウム、および0.05%ツイーン20)を用いて3回洗浄した。
【0083】
所定のヒト検体由来のヒト白血球より抽出したDNAをサンプル(WAK1、WAK18およびWAK160)とし、5’側にビオチン標識した配列PDQ−a、PDQ−bおよびPDQ−cをプライマーとして、HLA−DQB1遺伝子のエクソン2を含む領域を、PCR法によって40サイクルの増幅を実施した。得られた増幅物90μlを0.2%水酸化ナトリウム300μlと混和させ、室温下で5分間放置して変性させた。変性後、それに900μlのハイブリダイゼーション溶液を加えて混和させ、これを前記したオリゴヌクレオチドを固定化したウェルに50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で1時間放置した。ウェル内の液を棄てた後、各ウェルを酵素希釈液(0.3M塩化ナトリウム、0.1Mトリスー塩酸、2mM塩化マグネシウム、および0.05%ツイーン20)(pH7.5)300μlを用いて3回洗浄した。液を除去した後、酵素希釈液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識アビジン(ベクター社製)を50μl加え、37℃で15分間放置した。この液を除去した後、酵素希釈液300μlを用いて3回洗浄した。発色基質液(1.5mM 2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホニックアシッド)ジアンモニウム、および0.01%過酸化水素を含有する0.2M酒石酸緩衝液(pH4.4))を加えて、15分間37℃で反応させた後、415nmにおける吸光度を測定した。
【0084】
各配列に対応する吸光度は下記の表に示される通りであった。得られた値から、各サンプルのHLA−DRB1遺伝子のタイプを判定した。
結果は下記の表8に示される通りであった。
【0085】
【表8】
【0086】
【配列表】
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、HLA(ヒト白血球抗原)(Human lymphocyte antigen)のタイピングに用いられるプローブに関する。さらに詳しくは、本発明はHLAのうちB抗原、C抗原、DR抗原および/またはDQ抗原を遺伝子型にタイピングするのに有用なプローブに関する。
【0002】
従来技術
近時、臓器移植の分野は長足の進歩を遂げ、その成功率も徐々に上がってきている。移植の成功率は、臓器の提供者と患者の間でHLAの型がどれだけ一致しているかに大きく依存する。ヒトの主要組織適合性抗原であるHLAは、免疫系において自己・非自己の識別に重要な役割を果たしている分子であり、機能を持つ蛋白質の中で最も高度な多型性を示すものである。HLA分子をコードしている遺伝子は第6番染色体上にあり、主な遺伝子座として、クラスI抗原であるHLA−A座、HLA−B座およびHLA−C座と、クラスII抗原であるHLA−DR座およびHLA−DQ座とが存在する。それぞれの遺伝子座について数十から数百種類の対立遺伝子が報告されており、非血縁者間において各遺伝子座の対立遺伝子がすべて一致する確率は非常に低い。したがって、移植を成功させるためには、より正確かつ迅速にHLAの型をタイピングできることが重要である。
【0003】
従来、HLAのタイピングは抗体を用いて行われてきた。しかしながら、抗体はその供給源が経済的にほぼ限られている上、モノクローナル抗体を得ることが困難なこともある。このため、優れた品質の抗体を安定して十分量得ることは困難なことがある。この問題はHLAの中でも特にクラスII抗原について顕著である。
【0004】
抗体を用いる検査法に代わって、特異性の面で安定的であり、かつ、検査用の試薬の供給が制限されない、遺伝子によるタイピング法が研究され、種々の方法が提案されている。また日本骨髄バンク等のような、世界中で骨髄や腎臓を中心として臓器移植ネットワークが徐々に規模を拡大してきている。そのため、試薬による量的制限のない遺伝子タイピング法であって、大量の検体を低コストでタイピングできるものが求められている。
【0005】
遺伝子タイピング法としては、例えば、PCR−RFLP法、PCR−SSO法、PCR−SSP法、PCR−SSCP法等が提案されている(例えば、今日の移植VOL.7 SUPPL 1994(非特許文献1)参照)。また、単一クラスII HLA遺伝子座のDNA配列に対して実質的に相補的である標識されたDNA配列を含んでなる、HLAタイプ分け用の、該遺伝子座に対して特異的なDNAプローブからなる試薬が提案されている(例えば、特許第2859874号公報(特許文献1)参照)。
さらに、HLA−DP遺伝子型を決定する方法およびプローブに関する技術(例えば、特開平6−78800号公報(特許文献2)参照)、および、HLA−DQB1タイピングを決定するためのヌクレオチドプローブに関する技術(例えば、特表2000−511430号公報(特許文献3)参照)も報告されている。
【0006】
上記種々の提案にもかかわらず、より簡便かつ精度の高い方法への希求が依然として存在している。骨髄バンク事業等におけるスクリーニングにおいて、不可欠な条件としては、例えば下記の事項が挙げられる:
(1)操作が簡易で、かつ大量検体処理に適していること、
(2)対象の集団に見られるほぼ全てのタイプを検出できること、
(3)分類のレベルが適当で、最終検査の実施対象を実用上支障のない程度の数に絞り込むこと、および
(4)作業量、試薬のコスト等とのバランスが取れていること。
【0007】
本発明者らは先に、16種類のプローブを用いたHLA−DR抗原のタイピング法を提案している(例えば、特開平8−308596号公報(特許文献4)参照)。
【0008】
なお上記記載中で挙げられた文献を下記に列記する。
【0009】
【非特許文献1】
今日の移植 VOL.7 SUPPL 1994
【特許文献1】
特許第2859874号公報
【特許文献2】
特開平6−78800号公報
【特許文献3】
特表2000−511430号公報
【特許文献4】
特開平8−308596号公報
【0010】
【発明の概要】
本発明者らは、今般、先に提案したHLA−DR抗原のタイピングに有用なプローブよりも、さらに特異性が改善された2種類のプローブ、HLA−B抗原のタイピングに有用な2種類のプローブ、HLA−C抗原のタイピングに有用な2種類のプローブ、HLA−DQ抗原のタイピングに有用な2種類のプローブ、またはこれらの相補鎖を組み合わせて用いることにより、HLA−B抗原、HLA−C抗原、HLA−DR抗原、および/またはHLA−DQ抗原のより精度の高いタイピングが可能であることを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
【0011】
よって、本発明は、簡便かつ大量の検体を正確に検査することができるタイピング方法であって、HLA−B抗原、HLA−C抗原、HLA−DR抗原、および/またはHLA−DQ抗原のタイピングが可能なプローブの提供をその目的としている。
【0012】
本発明によるHLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブは、下記の配列B10および/またはB19で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなるものである:
配列B10:ACACATATCTGCAAGACCCAG (配列番号1)
配列B19:GCGGCCCGTGTGGCGGCCCAG (配列番号2)。
【0013】
本発明によるHLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブは、下記の配列C5および/またはC10で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなるものである:
配列C5:AGTCCGAGAGAAGAGCCCCGG (配列番号3)
配列C10:CTCCAGTGGATGTTTGGATGC (配列番号4)。
【0014】
本発明によるHLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブは、下記の配列DR14および/またはDR22で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなるものである:
配列DR14:GACATCCTTGAAGACGAGCGG (配列番号5)
配列DR22:GGACCTCCTTGATGACAGGCG (配列番号6)。
【0015】
本発明によるHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブは、下記の配列DQ8および/またはDQ17で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなるものである:
配列DQ8:CTGGTGCCGCCTGCCTCCGAG (配列番号7)
配列DQ17:CCGCTGTGGCCTCCTGACGCC (配列番号8)。
【0016】
本発明の一つの態様によるプローブセットは、下記(i)〜(iv)のいずれか2以上のグループからそれぞれ選択されるプローブを含んでなるものである:
(i)前記のHLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ、
(ii)前記のHLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ、
(iii)前記のHLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ、および
(iv)前記のHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ。
【0017】
本発明によるHLA−B抗原、C抗原、DR抗原およびDQ抗原の遺伝子タイピング用プローブを用いることによって、従来に比べてさらに迅速かつ精度の高いHLA遺伝子の検査を行うことができる。
【0018】
【発明の具体的説明】
前記したように、本発明によるHLA−B抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブは、
配列B10および/またはB19で示される、オリゴヌクレオチド、および/または
その相補鎖であって下記配列B10aおよび/またはB19aで示される、オリゴヌクレオチド
の一部または全部を含んでなる:
配列B10a:CTGGGTCTTGCAGATATGTGT (配列番号9)
配列B19a:CTGGGCCGCCACACGGGCCGC (配列番号10)。
【0019】
本発明によるHLA−C抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブは、
配列C5および/またはC10で示される、オリゴヌクレオチド、および/または
その相補鎖であって下記配列C5aおよび/またはC10aで示される、オリゴヌクレオチド
の一部または全部を含んでなる:
配列C5a:CCGGGGCTCTTCTCTCGGACT (配列番号11)
配列C10a:GCATCCAAACATCCACTGGAG (配列番号12)。
【0020】
本発明によるHLA−DR抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブは、
配列DR14および/またはDR22で示される、オリゴヌクレオチド、および/または
その相補鎖であって下記配列DR14aおよび/またはDR22aで示される、オリゴヌクレオチド
の一部または全部を含んでなる:
配列DR14a:CCGCTCGTCTTCAAGGATGTC (配列番号13)
配列DR22a:CGCCTGTCATCAAGGAGGTCC (配列番号14)。
【0021】
本発明によるHLA−DQ抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブは、
配列DDQ8および/またはDQ17で示される、オリゴヌクレオチド、および/または
その相補鎖であって下記配列DQ8aおよび/またはDQ17aで示される、オリゴヌクレオチド
の一部または全部を含んでなる:
配列DQ8a:CTCGGAGGCAGGCGGCACCAG (配列番号15)
配列DQ17a:GGCGTCAGGAGGCCACAGCGG (配列番号16)。
【0022】
これらプローブの配列は、いずれも人工的に変異が加えられたものであり、それぞれHLA−B抗原、HLA−C抗原、HLA−DR抗原およびHLA−DQ抗原の遺伝子にそのタイプに対応してハイブリダイズする。すなわち、被験者由来のDNA、好ましくは白血球より抽出されたDNAと、上記配列のいずれがハイブリダイズするかにより、HLA抗原のタイピングを行うことができる。
【0023】
具体的には、例えばHLA−B抗原タイピングを行う場合には、前記した本発明によるHLA−B抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブ以外に任意の22プローブを用いられる。同様に、HLA−C抗原タイピングを行う場合には、前記した本発明によるHLA−C抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブ以外に任意の21プローブが用いられる。HLA−DR抗原タイピングを行う場合には、前記した本発明によるHLA−DR抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブ以外に任意の22プローブが用いられる。また、HLA−DQ抗原タイピングを行う場合には、前記した本発明によるHLA−DQ抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブ以外に任意の15プローブが用いられる。
これらの任意のプローブは、いずれも公知のHLA抗原の遺伝子配列表(データーベース;URLアドレス http://www.ebi.ac.uk/imgt/hla/)から適宜選定することができる。
【0024】
したがって、検定に使用する本発明によるプローブと同じタイプのHLA抗原遺伝子のタイピングに用いられる任意のプローブを、前記データベース等を利用して所定の数選定して入手し、これらを本発明によるプローブと併せてプローブセットとする。このプローブセットを用いて、予め既知のサンプルにより判定表を作成しておく。そしてこのプローブセットと、核酸試料とをハイブリダイズさせ、プローブセット中の各プローブと核酸試料との間におけるハイブリダイゼーションの有無を確認し、その結果を該判定表によって評価する。これより、核酸試料のHLA抗原のタイプを判定することができる。
【0025】
このような本発明によるプローブと任意のプローブとからなるプローブセットの好ましい例、および、それに対応する判定表の例を示すと下記のとおりである。
【0026】
具体的には、HLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットとしては、下記の配列B1〜B24で示されるオリゴヌクレオチドからなるものが挙げられる:
配列B1: TATTTCTACACCGCCATGTCC (配列番号17)
配列B2: AGTCCGAGGAAGGAGCCGCGG (配列番号18)
配列B3: AGTCCGAGGACGGAGCCCCGG (配列番号19)
配列B4: AGTCCGAGAGAGGAGCCGCGG (配列番号20)
配列B5: GCGCCGTGGGTGGAGCAGGAG (配列番号21)
配列B6: ACACAGATCTCCAAGACCCAG (配列番号22)
配列B7: GACCGGAACACACAGATCTAC (配列番号23)
配列B8: CAGAAGTACAAGCGCCAGGCA (配列番号24)
配列B9: CAGATCTACAAGGCCCAGGCA (配列番号25)
配列B10: ACACATATCTGCAAGACCCAG (配列番号1)
配列B11: ACACAGATCTTCAAGACCCAG (配列番号26)
配列B12: GCACAGACTTACCGAGAGAGC (配列番号27)
配列B13: CGGAACCTGCGCGGCTACTAC (配列番号28)
配列B14: CTGCTCCGCTACTACAACCAG (配列番号29)
配列B15: CACACTTGGCAGACGATGTAC (配列番号30)
配列B16: CTCCAGAGGATGTACGGCTGC (配列番号31)
配列B17: CATAACCAGTACGCCTACGAC (配列番号32)
配列B18: CATGACCAGTTCGCCTACGAC (配列番号33)
配列B19: GCGGCCCGTGTGGCGGCCCAG (配列番号2)
配列B20: TACCTGGAGGGCACGTGCGTG (配列番号34)
配列B21: CTGGAGGGCCTGTGCGTGGAG (配列番号35)
配列B22: CTGGAGGGCGAGTGCGTGGAG (配列番号36)
配列B23: TGGCTCCGCAGACACCTGGAG (配列番号37)
配列B24: CTCCAGGTGATGTATGGCTGC (配列番号38)
【0027】
このプローブセットに対応する判定表(HLA−B抗原の判定表)は、下記表の通りである。なおここでは、日本人で報告されたアリルのみ記載されている。
【0028】
【表1】
【0029】
よって、本発明の一つの好ましい態様によれば、配列B1〜B24で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットが提供される。
【0030】
HLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットとしては、下記の配列C1〜C23で示されるオリゴヌクレオチドからなるものが挙げられる:
配列C1: AAGTATTTCTTCACATCCGTG (配列番号39)
配列C2: AGAGCGAGGCCAGTTAGTGAC (配列番号40)
配列C3: TCCACATCCGTGTCCTGGCCC (配列番号41)
配列C4: GTGAACCTGCGGAAACTGCGC (配列番号42)
配列C5: AGTCCGAGAGAAGAGCCCCGG (配列番号3)
配列C6: TGCAGCGCGCAGGTACCAGGG (配列番号43)
配列C7: GCGGAGCAGGACAGAGCCTAC (配列番号44)
配列C8: GCGGAGCAGCTGAGAGCCTAC (配列番号45)
配列C9: ACCGCTGCGGACACGGCGGCT (配列番号46)
配列C10: CTCCAGTGGATGTTTGGATGC (配列番号4)
配列C11: CATGACCAGTTAGCCTACGAC (配列番号47)
配列C12: GGGTATGACCAGTACGCCTAC (配列番号48)
配列C13: GGGTATAACCAGTTCGCCTAC (配列番号49)
配列C14: CAGAGCGAGGCCGGTGAGTGA (配列番号50)
配列C15: AGGTCTCACATCCTCCAGAGG (配列番号51)
配列C16: AACGGGAAGAAGACGCTGCAG (配列番号52)
配列C17: CTGGAGAACAGGAAGAAGACG (配列番号53)
配列C18: GCGGAGCAGTGGAGAGCCTAC (配列番号54)
配列C19: CGCTTCATCTCAGTGGGCTAC (配列番号55)
配列C20: GCCGCGAGTCCGAGAGGGGAG (配列番号56)
配列C21: GCCGCGAGTCCAAGAGGGGAG (配列番号57)
配列C22: CTGGAGGGCGAGTGCGTGGAG (配列番号58)
配列C23: TTCTACACCGCTGTGTCCCGG (配列番号59)
【0031】
このプローブセットに対応する判定表(HLA−C抗原の判定表)は、下記表の通りである。なおここでは、日本人で報告されたアリルのみ記載されている。
【0032】
【表2】
【0033】
よって、本発明の一つの好ましい態様によれば、配列C1〜C23で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットが提供される。
【0034】
HLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットとしては、下記の配列DR1〜DR24で示されるオリゴヌクレオチドからなるものが挙げられる:
配列DR1: TTGCTGGAAAGATGCATCTAT (配列番号60)
配列DR2: TGGCAGCCTAAGAGGGAGTGT (配列番号61)
配列DR3: GAGTACTCTACGTCTGAGTGT (配列番号62)
配列DR4: TTGGAGCAGGTTAAACATGAG (配列番号63)
配列DR5: TCTACGGGTGAGTGTTATTTC (配列番号64)
配列DR6: TGGCAGGGTAAGTATAAGTGT (配列番号65)
配列DR7: TTGAAGCAGGATAAGTTTGAA (配列番号66)
配列DR8: TTGGAGGAGGTTAAGTTTGAG (配列番号67)
配列DR9: CGGTTACTGGAGAGACACATC (配列番号68)
配列DR10: CAGAGAGTGTCTTTGGGGCTC (配列番号69)
配列DR11: CGGCCTGATGAGGAGTACTGG (配列番号70)
配列DR12: CGGCCTGCTGCGGAGCACTGG (配列番号71)
配列DR13: CGGGGCCGGGTGGACAACTAC (配列番号72)
配列DR14: GACATCCTTGAAGACGAGCGG (配列番号5)
配列DR15: CGGCGGGCCCTGGTGGACACC (配列番号73)
配列DR16: ACGTCTGAGTGTCAATTCTTC (配列番号74)
配列DR17: GAGCAGAGGCGGGCCGCCGGT (配列番号75)
配列DR18: CGGTTGCTGGAAAGATGCATC (配列番号76)
配列DR19: TATCACCAAGAGGAGTACGTG (配列番号77)
配列DR20: ACCAAGAGGAGTCCGTGCGCT (配列番号78)
配列DR21: CGTTTCTTGGAGTACTCTACG (配列番号79)
配列DR22: GGACCTCCTTGATGACAGGCG (配列番号6)
配列DR23: GTGCGGTATCTGCACAGAGGC (配列番号80)
配列DR24: CAAGAGGAGTACGTGCGCTTC (配列番号81)
【0035】
このプローブセットに対応する判定表(HLA−DR抗原の判定表)は、下記表の通りである。なおここでは、日本人で報告されたアリルのみ記載されている。
【0036】
【表3】
【0037】
よって、本発明の一つの好ましい態様によれば、配列DR1〜DR24で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットが提供される。
【0038】
HLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットとしては、下記の配列DQ1〜DQ17で示されるオリゴヌクレオチドからなるものが挙げられる:
配列DQ1: GAGGGGGCCCGGGCGTCGGTG (配列番号82)
配列DQ2: CGTTATGTGACCAGATACATC (配列番号83)
配列DQ3: CGTCTTGTAACCAGACACATC (配列番号84)
配列DQ4: CGTCTTGTGACCAGATACATC (配列番号85)
配列DQ5: GGGCGGCCTGTTGCCGAGTAC (配列番号86)
配列DQ6: CCGCTGGGGCGGCTTGACGCC (配列番号87)
配列DQ7: AGCCAGAAGGACATCCTGGAG (配列番号88)
配列DQ8: CTGGTGCCGCCTGCCTCCGAG (配列番号7)
配列DQ9: CTTGTGAGCAGAAGCATCTAT (配列番号89)
配列DQ10: GGGCGGCCTGATGCCGAGTAC (配列番号90)
配列DQ11: GGGACCGAGCTCGTGCGGGGT (配列番号91)
配列DQ12: CTTGTAACCAGATACATCTAT (配列番号92)
配列DQ13: GGGGTGTATCGGGCGGTGACG (配列番号93)
配列DQ14: GGGACCGAGCGCGTGCGGGGT (配列番号94)
配列DQ15: GGGGTGTACCGGGCGGTGACG (配列番号95)
配列DQ16: GGGCGGCCTAGCGCCGAGTAC (配列番号96)
配列DQ17: CCGCTGTGGCCTCCTGACGCC (配列番号8)
【0039】
このプローブセットに対応する判定表(HLA−DQ抗原の判定表)は、下記表の通りである。なおここでは、日本人で報告されたアリルのみ記載されている。
【0040】
【表4】
【0041】
よって、本発明の一つの好ましい態様によれば、配列DQ1〜DQ17で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセットが提供される。
【0042】
したがって、これらプローブセットとそれに対応する判定表とを用いることによって、核酸試料のHLA抗原のタイプを判定することができる。
なお、本発明によるプローブまたはプローブセットのプローブと、核酸試料とのハイブリダイゼーションの有無は、通常用いられる条件下において確認することができる。
【0043】
よって、本発明によるHLA−B抗原の遺伝子のタイピング法は、核酸試料と、本発明によるHLA−B抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブとの相補性の有無を検出することを含んでなる。
【0044】
同様に、本発明によるHLA−C抗原の遺伝子のタイピング法は、核酸試料と、本発明によるHLA−C抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブとの相補性の有無を検出することを含んでなる。
本発明によるHLA−DR抗原の遺伝子のタイピング法は、核酸試料と、本発明によるHLA−DR抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブとの相補性の有無を検出することを含んでなる。
また、本発明によるHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピング法は、核酸試料と、本発明によるHLA−DQ抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブとの相補性の有無を検出することを含んでなる。
【0045】
本発明の好ましい態様によれば、前記プローブは、特開平5−192198号公報に記載の方法によって、固相、好ましくはマイクロタイタープレートに一本鎖核酸として固定化してタイピングに利用することが好ましい。このとき固定化される核酸は前記プローブ配列以外の任意の配列をさらに含んでいてもよい。
【0046】
固相に固定化する一本鎖核酸を用意する方法の具体例に示せば下記の通りである。
前記したプローブの配列を1またはそれ以上繰り返し(好ましくはタンデムに)含む配列を得て、それを例えばM13ファージ、ファージとプラスミドの複合ベクター(例えばpUC118、pBSM13+、PUCf1等)に組み込み、一本鎖核酸を得る。上記配列を5〜200コピー導入したベクターから得られる一本鎖核酸を用いるのが好ましい。
【0047】
これらの一本鎖核酸を固定化する担体としては、核酸が非特異的に吸着しうるもの、または、官能基が導入できその官能基と核酸との間で共有結合できるものであれば、いずれの材質またはいずれの形状のものであっても利用可能である。具体例としては、いわゆるポリマー製のマイクロプレート、チューブ、ビーズ形状のものが挙げられる。マイクロプレートを用いるのが、その機械化の容易性から好ましい。
【0048】
前記した一本鎖核酸をこれらの担体に固定化する方法としては、まず化学結合法が挙げられる〔Nucleic Acids Res., 15, 5373−5390 (1987)〕。化学結合によって核酸を固定化する方法の具体例としては、アミノ基を導入した担体と核酸をグルタルアルデヒドのような架橋剤を用いて両者を結合させる方法が挙げられる。また、核酸に官能基(例えばトランスアミネーション反応により1級のアミノ基)を導入し、適当な架橋剤を用いて担体上に導入された官能基と結合させることも有効である。
【0049】
また、吸着などの非特異的結合によって核酸を直接担体に固定することもできる。担体がマイクロプレートである場合は、紫外線照射または塩化マグネシウムの添加により吸着効率をあげることが可能である(特開昭61−219400号公報)。さらに、核酸とタンパク質を適当な方法によって化学結合または非特異的に吸着させ、そのタンパク質と担体との非特異的吸着を利用して固定化する方法なども有効である。
【0050】
本発明において、前記固相に固定化された配列と核酸試料とのハイブリダイゼーション反応の条件は適宜選択することができる。例えば、本工程におけるハイブリダイゼーション反応は、基本的に、従来の膜を用いるハイブリダイゼーションと同様に行なうことができる〔B. D. Hames and S. J. Higgins, Nucleic Acid Hybridization, A Practical Approach, IRL Press (1985) 〕。
【0051】
核酸試料としては、ヒト白血球由来のDNAが好ましい。この試料の検出される目的配列は、前記配列とのハイブリダイズを検出可能なように標識されていることが好ましい。
標識化の方法としては、例えば、
(A)目的核酸に標識物を直接導入する方法、
(B)標識化されたオリゴヌクレオチドプライマーを使用して目的核酸に相当する核酸あるいは目的核酸と相補的な核酸を合成する方法、および
(C)標識化された単位核酸の存在下、オリゴヌクレオチドプライマーを使用して目的核酸に相当する核酸あるいは目的核酸と相補的な核酸を合成する方法
などが挙げられる。
【0052】
前記(A)の目的核酸に標識物を直接導入する方法としては、目的核酸に光反応でビオチン誘導体を導入し酵素を結合したストレプトアビジンで検出する方法〔Nucleic Acids Res., 13, 745 (1985)〕、目的核酸をスルホン化し酵素標識抗スルホン化抗体を用いて検出する方法〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81, 3466−3470 (1984)〕などが、操作の簡便性、迅速性の点から好ましい。
【0053】
一方、前記(B)および(C)の方法としては、特定の核酸配列を増幅する方法〔BIO/TECHNOLOGY, 8, 291 (1990) 〕を利用することができる。これらの方法は目的核酸を増幅するという点で特に注目されているが、それのみならず、比較的簡単に目的核酸に相当する合成核酸または目的核酸と相補的な合成核酸を標識化できる点でも利用価値が高い。例えば、PCR法〔Science, 230, 1350−1354 (1985)〕にあっては、標識したプライマーを利用するか、あるいは、標識したモノヌクレオチドトリリン酸を利用することにより、標識された伸長生成物または増幅生成物を得ることができる。また、Qβレプリカーゼを利用する増幅法〔BIO/TECHNOLOGY, 6, 1197 (1988)〕にあっては、同様に標識したモノヌクレオチドトリリン酸を利用することによって標識された伸長生成物または増幅生成物を得ることができる。また、前述した以外の核酸増幅法においても、伸長反応または増幅反応によって取り込まれるモノヌクレオチドトリリン酸やオリゴヌクレオチドを標識しておくことによって伸長生成物または増幅生成物を標識することができる。本発明にあっては、前記(B)の方法が特に好ましい。
【0054】
ここで使用する標識物質とは、ハイブリダイゼーション操作後にこの物質を検出し得るものであるならば、放射性、非放射性を問わない。取扱いの容易性、保存性、廃棄処理等から、また本発明の効果を最もよく享有するものとして、非放射性の標識物質が好ましい。
【0055】
非放射性の標識物質としては、例えば、ビオチン、2,4‐ジニトロフェニル基、ジゴキシゲニン等のハプテン、フルオレセインおよびその誘導体〔例えば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)等〕、ローダミンおよびその誘導体〔例えば、テトラメチルローダミンイソチオシネート(TRITC)、テキサスレッド等〕、4‐フルオロ‐7‐ニトロベンゾフラン(NBDF)およびダンシルなどの蛍光物質あるいはアクリジン等の化学発光物質が挙げられる。これらによりオリゴヌクレオチドを標識する場合は、いずれも公知手段(特開昭59−93098号、特開昭59−93099号各公報参照)により、標識化を行うことができる。また、ヌクレオチド三リン酸を標識する場合は公知手段〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80, 4045 (1983) 、特開昭63−152364公報〕に準じて行うか、市販品を利用することができる。
【0056】
本発明の好ましい態様によれば、この核酸試料の標識は標識化されたオリゴヌクレオチドプライマーを使用し、PCR法によって増幅と同時に行われるのが好ましい。
本発明のさらに好ましい態様によれば、標識されたプライマーとして下記配列を用いるのが好ましい:
配列PB−a:AGCGAGGGGACCGCAGGCGGG (配列番号97)
配列PB−b:CGTACGTGGGGGATGGGGAGT (配列番号98)
配列PB−c:CCGGCGAGAGCCCCAGGCGCG (配列番号99)
配列PB−d:AGGCCATCCCCGGCGACCTAT (配列番号100)
配列PC−a:CGAGGGGCCCGCCCGGCGAGG (配列番号101)
配列PC−b:CGTCCGTGGGGGATGGGGAGG (配列番号102)
配列PC−c:GAGTCTCCCGGTCTGAGATCC (配列番号103)
配列PC−d:AGATGGGGAAGGCTCCCCACT (配列番号104)
配列PDR−a:TCGTGTCCCCACAGCACGT (配列番号105)
配列PDR−b:CCGCTGCACTGTGAAGCTCT (配列番号106)
配列PDR−c:GGTGGGTGCTGTTGAAGGTA (配列番号107)
配列PDR−d:TGCGGGAAAACCCCTTCTCA (配列番号108)
配列PDQ−a:GTGCTACTTCACCAACGGGAC (配列番号109)
配列PDQ−b:GAGGATCCCGCGGTACGCCAC (配列番号110)
配列PDQ−c:AAGGTCGTGCGGAGCTCCAAC (配列番号111)。
【0057】
前記配列の内、配列PB−a、PB−b、PB−c、およびPB−dからなるプライマーの使用によりHLA−B抗原をコードする遺伝子のみを増幅することができる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、HLA−B抗原の遺伝子のタイピング法において、核酸試料は、配列PB−a、PB−b、PB−cおよびPB−dで表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである。
【0058】
配列PC−a、PC−b、PC−c、およびPC−dからなるプライマーの使用によりHLA−C抗原をコードする遺伝子のみを増幅することができる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、HLA−C抗原の遺伝子のタイピング法において、核酸試料は、配列PC−a、PC−b、PC−c、およびPC−dで表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである。
【0059】
配列PDR−a、PDR−b、PDR−c、およびPDR−dからなるプライマーの使用によりHLA−DR抗原をコードする遺伝子のみを増幅することができる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、HLA−DR抗原の遺伝子のタイピング法において、核酸試料は、配列PDR−a、PDR−b、PDR−c、およびPDR−dで表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである。
【0060】
配列PDQ−a、PDQ−b、およびPDQ−cからなるプライマーの使用によりHLA−DQ抗原をコードする遺伝子のみを増幅することができる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、HLA−DQ抗原の遺伝子のタイピング法において、核酸試料は、配列PDQ−a、PDQ−b、およびPDQ−cで表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである。
【0061】
本発明において、前記配列と核酸試料とのハイブリダイズの有無を検出する操作は、存在する標識の種類に応じて適宜選択され、決定されてよい。
【0062】
ここで、目的核酸に存在する標識が直接検出可能なものである場合、すなわち標識が例えばラジオアイソトープ、蛍光物質、色素などである場合には、標識核酸が固相に結合した状態で検出操作を行うかまたは標識物を核酸と結合したまま、あるいは標識物を核酸から切り放した状態で溶液中に遊離させた後、その標識に応じた方法によって検出操作を行なう。また、標識が間接的に検出可能なものである場合、すなわち標識が例えばビオチン,ハプテンなどの特異的結合反応のリガンドである場合、一般的にそれらの検出に用いられているように、直接信号を発生する標識あるいは信号を発生する反応を触媒する酵素を結合した受容体(たとえばアビジンまたは抗体)を使用して検出操作を行う。
【0063】
本発明の別の態様によれば、下記(a)〜(d)からなる群より選択される少なくとも2種以上のタイピング方法を実施することを含んでなる、HLAの検出方法が提供される:
(a)前記したHLA−B抗原の遺伝子のタイピング法、
(b)前記したHLA−C抗原の遺伝子のタイピング法、
(c)前記したHLA−DR抗原の遺伝子のタイピング法、および
(d)前記したHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピング法。
【0064】
本発明の別の態様によれば、
HLA−B抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には、本発明によるHLA−B抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブを含む一本鎖核酸が固定されてなり、該プローブのオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、前記標識プライマーが前記配列PB−a、PB−b、PB−cおよびPB−dで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とするキットが提供される。
【0065】
同様に本発明の別の態様によれば、
HLA−C抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には本発明によるHLA−C抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブを含む一本鎖核酸が固定されてなり、該プローブのオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、
前記標識プライマーが前記配列PC−a、PC−b、PC−cおよびPC−dで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とするキットが提供される。
【0066】
また本発明の別の態様によれば、
HLA−DR抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には本発明によるHLA−DR抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブを含む一本鎖核酸が固定されてなり、該プローブのオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、前記標識プライマーが前記配列PDR−a、PDR−b、PDR−cおよびPDR−dで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とするキットが提供される。
【0067】
本発明の別の態様によれば、
HLA−DQ抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には本発明によるHLA−DQ抗原遺伝子のタイピングに用いるプローブまたはプローブセットにおけるプローブを含む一本鎖核酸が固定されてなり、該プローブのオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、前記標識プライマーが前記配列PDQ−a、PDQ−b、およびPDQ−cで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とするキットが提供される。
【0068】
本発明のさらに別の態様によれば、本発明によるプローブまたは本発明によるプローブセットを含んでなる、HLA抗原の遺伝子タイピング用キットが提供される。
【0069】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0070】
例1: HLA−B抗原遺伝子の検出
前記配列B1〜B24で示されるオリゴヌクレオチドプローブを、マイクロタイタープレートに次のようにして固定した。
まず、0.75M塩化ナトリウム、0.15Mトリス−塩酸、および0.15M塩化マグネシウムからなる溶液(pH8.0)に前記オリゴヌクレオチドプローブをそれぞれ溶解させ、300μM溶液を調製した。このオリゴヌクレオチド溶液をマイクロタイタープレートに、1ウェルあたり50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で16時間放置した後、洗浄緩衝液(150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸三ナトリウム、および0.05%ツイーン20)を用いて3回洗浄した。
【0071】
所定のヒト検体由来のヒト白血球より抽出したDNAをサンプル(WAK1、WAK18およびWAK160)とし、5’側にビオチン標識した配列PB−a、PB−b、PB−cおよびPB−dをプライマーとして用いて、HLA−B遺伝子のエクソン2およびエクソン3を含む領域をPCR法によって40サイクルの増幅を実施した。得られた増幅物90μlを0.2%水酸化ナトリウム300μlと混和させ、室温下で5分間放置して変性させた。変性後、それに900μlのハイブリダイゼーション溶液(0.2%塩酸、100mM塩化ナトリウム、および15mMクエン酸ナトリウム)を加えて混和させ、これを前記したオリゴヌクレオチドを固定化したウェルに50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で1時間放置した。ウェル内の液を棄てた後、各ウェルを酵素希釈液(0.3M塩化ナトリウム、0.1Mトリス−塩酸、2mM塩化マグネシウム、および0.05%ツイーン20)(pH7.5)300μlを用いて3回洗浄した。液を除去した後、酵素希釈液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識アビジン(ベクター社製)を50μl加え、37℃で15分間放置した。この液を除去した後、酵素希釈液300μlを用いて3回洗浄した。そこに、発色基質液(1.5mM 2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホニックアシッド)ジアンモニウム、および0.01%過酸化水素を含有する0.2M酒石酸緩衝液(pH4.4))を加えて、15分間37℃で反応させた後、415nmにおける吸光度を測定した。
【0072】
各配列に対応する吸光度は下記の表に示される通りであった。得られた値から、各サンプルのHLA−B遺伝子のタイプを判定した。
結果は下記の表5に示される通りであった。
【0073】
【表5】
【0074】
例2: HLA−C抗原遺伝子の検出
前記配列C1〜C23で示されるオリゴヌクレオチドプローブを、マイクロタイタープレートに次のようにして固定した。
まず、0.75M塩化ナトリウム、0.15Mトリスー塩酸、および0.15M塩化マグネシウムからなる溶液(pH8.0)に前記オリゴヌクレオチドプローブをそれぞれ溶解させ、300μM溶液を調製した。このオリゴヌクレオチド溶液をマイクロタイタープレートに、1ウェルあたり50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で16時間放置した後、洗浄緩衝液(150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸三ナトリウム、および0.05%ツイーン20)を用いて3回洗浄した。
【0075】
所定のヒト検体由来のヒト白血球より抽出したDNAをサンプル(WAK1、WAK18およびWAK160)とし、5’側にビオチン標識した配列PC−a、PC−b、PC−cおよびPC−dをプライマーとして、HLA−C遺伝子のエクソン2およびエクソン3を含む領域をPCR法によって40サイクルの増幅を実施した。得られた増幅物90μlを0.2%水酸化ナトリウム300μlと混和させ、室温下で5分間放置して変性させた。変性後、それに900μlのハイブリダイゼーション溶液を加えて混和させ、これを前記したオリゴヌクレオチドを固定化したウェルに50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で1時間放置した。ウェル内の液を棄てた後、各ウェルを酵素希釈液(0.3M塩化ナトリウム、0.1Mトリスー塩酸、2mM塩化マグネシウム、および0.05%ツイーン20)(pH7.5)300μlを用いて3回洗浄した。液を除去した後、酵素希釈液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識アビジン(ベクター社製)を50μl加え、37℃で15分間放置した。この液を除去した後、酵素希釈液300μlで3回洗浄した。発色基質液(1.5mM 2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホニックアシッド)ジアンモニウム、および0.01%過酸化水素を含有する0.2M酒石酸緩衝液(pH4.4))を加えて、15分間37℃で反応させた後、415nmにおける吸光度を測定した。
【0076】
各配列に対応する吸光度は下記の表に示される通りであった。得られた値から、各サンプルのHLA−C遺伝子のタイプを判定した。
結果は下記の表6に示される通りであった。
【0077】
【表6】
【0078】
例3: HLA−DR抗原遺伝子の検出
前記配列DR1〜DR24で示されるオリゴヌクレオチドプローブを、マイクロタイタープレートに次のようにして固定した。
まず、0.75M塩化ナトリウム、0.15Mトリスー塩酸、および0.15M塩化マグネシウムからなる溶液(pH8.0)に前記オリゴヌクレオチドプローブをそれぞれ溶解させ、300μM溶液を調製した。このオリゴヌクレオチド溶液をマイクロタイタープレートに、1ウェルあたり50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で16時間放置した後、洗浄緩衝液(150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸三ナトリウム、および0.05%ツイーン20)を用いて3回洗浄した。
【0079】
所定のヒト検体由来のヒト白血球より抽出したDNAをサンプル(WAK1、WAK18およびWAK160)とし、5’側にビオチン標識した配列PDR−a、PDR−b、PDR−cおよびPDR−dをプライマーとして、HLA−DRB1遺伝子のイントロン1およびエクソン2を含む領域を、PCR法によって40サイクルの増幅を実施した。得られた増幅物90μlを0.2%水酸化ナトリウム300μlと混和させ、室温下で5分間放置して変性させた。変性後、それに900μlのハイブリダイゼーション溶液を加えて混和させ、これを前記したオリゴヌクレオチドを固定化したウェルに50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で1時間放置した。ウェル内の液を棄てた後、各ウェルを酵素希釈液(0.3M塩化ナトリウム、0.1Mトリスー塩酸、2mM塩化マグネシウム、および0.05%ツイーン20)(pH7.5)300μlを用いて3回洗浄した。液を除去した後、酵素希釈液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識アビジン(ベクター社製)を50μl加え、37℃で15分間放置した。この液を除去した後、酵素希釈液300μlを用いて3回洗浄した。発色基質液(1.5mM 2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホニックアシッド)ジアンモニウム、および0.01%過酸化水素を含有する0.2M酒石酸緩衝液(pH4.4))を加えて、15分間37℃で反応させた後、415nmにおける吸光度を測定した。
【0080】
各配列に対応する吸光度は下記の表に示される通りであった。得られた値から、各サンプルのHLA−DRB1遺伝子のタイプを判定した。
結果は下記の表7に示される通りであった。
【0081】
【表7】
【0082】
例4: HLA−DQ抗原遺伝子の検出
前記配列DQ1〜DQ17で示されるオリゴヌクレオチドプローブを、マイクロタイタープレートに次のようにして固定した。
まず、0.75M塩化ナトリウム、0.15Mトリスー塩酸、および0.15M塩化マグネシウムからなる溶液(pH8.0)に前記オリゴヌクレオチドプローブをそれぞれ溶解させ、300μM溶液を調製した。このオリゴヌクレオチド溶液をマイクロタイタープレートに、1ウェルあたり50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で16時間放置した後、洗浄緩衝液(150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸三ナトリウム、および0.05%ツイーン20)を用いて3回洗浄した。
【0083】
所定のヒト検体由来のヒト白血球より抽出したDNAをサンプル(WAK1、WAK18およびWAK160)とし、5’側にビオチン標識した配列PDQ−a、PDQ−bおよびPDQ−cをプライマーとして、HLA−DQB1遺伝子のエクソン2を含む領域を、PCR法によって40サイクルの増幅を実施した。得られた増幅物90μlを0.2%水酸化ナトリウム300μlと混和させ、室温下で5分間放置して変性させた。変性後、それに900μlのハイブリダイゼーション溶液を加えて混和させ、これを前記したオリゴヌクレオチドを固定化したウェルに50μlずつ加えた。プレートに蓋をして37℃で1時間放置した。ウェル内の液を棄てた後、各ウェルを酵素希釈液(0.3M塩化ナトリウム、0.1Mトリスー塩酸、2mM塩化マグネシウム、および0.05%ツイーン20)(pH7.5)300μlを用いて3回洗浄した。液を除去した後、酵素希釈液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識アビジン(ベクター社製)を50μl加え、37℃で15分間放置した。この液を除去した後、酵素希釈液300μlを用いて3回洗浄した。発色基質液(1.5mM 2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホニックアシッド)ジアンモニウム、および0.01%過酸化水素を含有する0.2M酒石酸緩衝液(pH4.4))を加えて、15分間37℃で反応させた後、415nmにおける吸光度を測定した。
【0084】
各配列に対応する吸光度は下記の表に示される通りであった。得られた値から、各サンプルのHLA−DRB1遺伝子のタイプを判定した。
結果は下記の表8に示される通りであった。
【0085】
【表8】
【0086】
【配列表】
Claims (23)
- 下記の配列B10および/またはB19で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなる、HLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ。
配列B10:ACACATATCTGCAAGACCCAG (配列番号1)
配列B19:GCGGCCCGTGTGGCGGCCCAG (配列番号2) - 下記の配列C5および/またはC10で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなる、HLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ。
配列C5:AGTCCGAGAGAAGAGCCCCGG (配列番号3)
配列C10:CTCCAGTGGATGTTTGGATGC (配列番号4) - 下記の配列DR14および/またはDR22で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなる、HLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ。
配列DR14:GACATCCTTGAAGACGAGCGG (配列番号5)
配列DR22:GGACCTCCTTGATGACAGGCG (配列番号6) - 下記の配列DQ8および/またはDQ17で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部を含んでなる、HLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブ。
配列DQ8:CTGGTGCCGCCTGCCTCCGAG (配列番号7)
配列DQ17:CCGCTGTGGCCTCCTGACGCC (配列番号8) - 下記の配列B1〜B24で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−B抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセット。
配列B1: TATTTCTACACCGCCATGTCC (配列番号17)
配列B2: AGTCCGAGGAAGGAGCCGCGG (配列番号18)
配列B3: AGTCCGAGGACGGAGCCCCGG (配列番号19)
配列B4: AGTCCGAGAGAGGAGCCGCGG (配列番号20)
配列B5: GCGCCGTGGGTGGAGCAGGAG (配列番号21)
配列B6: ACACAGATCTCCAAGACCCAG (配列番号22)
配列B7: GACCGGAACACACAGATCTAC (配列番号23)
配列B8: CAGAAGTACAAGCGCCAGGCA (配列番号24)
配列B9: CAGATCTACAAGGCCCAGGCA (配列番号25)
配列B10: ACACATATCTGCAAGACCCAG (配列番号1)
配列B11: ACACAGATCTTCAAGACCCAG (配列番号26)
配列B12: GCACAGACTTACCGAGAGAGC (配列番号27)
配列B13: CGGAACCTGCGCGGCTACTAC (配列番号28)
配列B14: CTGCTCCGCTACTACAACCAG (配列番号29)
配列B15: CACACTTGGCAGACGATGTAC (配列番号30)
配列B16: CTCCAGAGGATGTACGGCTGC (配列番号31)
配列B17: CATAACCAGTACGCCTACGAC (配列番号32)
配列B18: CATGACCAGTTCGCCTACGAC (配列番号33)
配列B19: GCGGCCCGTGTGGCGGCCCAG (配列番号2)
配列B20: TACCTGGAGGGCACGTGCGTG (配列番号34)
配列B21: CTGGAGGGCCTGTGCGTGGAG (配列番号35)
配列B22: CTGGAGGGCGAGTGCGTGGAG (配列番号36)
配列B23: TGGCTCCGCAGACACCTGGAG (配列番号37)
配列B24: CTCCAGGTGATGTATGGCTGC (配列番号38) - 下記の配列C1〜C23で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−C抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセット。
配列C1: AAGTATTTCTTCACATCCGTG (配列番号39)
配列C2: AGAGCGAGGCCAGTTAGTGAC (配列番号40)
配列C3: TCCACATCCGTGTCCTGGCCC (配列番号41)
配列C4: GTGAACCTGCGGAAACTGCGC (配列番号42)
配列C5: AGTCCGAGAGAAGAGCCCCGG (配列番号3)
配列C6: TGCAGCGCGCAGGTACCAGGG (配列番号43)
配列C7: GCGGAGCAGGACAGAGCCTAC (配列番号44)
配列C8: GCGGAGCAGCTGAGAGCCTAC (配列番号45)
配列C9: ACCGCTGCGGACACGGCGGCT (配列番号46)
配列C10: CTCCAGTGGATGTTTGGATGC (配列番号4)
配列C11: CATGACCAGTTAGCCTACGAC (配列番号47)
配列C12: GGGTATGACCAGTACGCCTAC (配列番号48)
配列C13: GGGTATAACCAGTTCGCCTAC (配列番号49)
配列C14: CAGAGCGAGGCCGGTGAGTGA (配列番号50)
配列C15: AGGTCTCACATCCTCCAGAGG (配列番号51)
配列C16: AACGGGAAGAAGACGCTGCAG (配列番号52)
配列C17: CTGGAGAACAGGAAGAAGACG (配列番号53)
配列C18: GCGGAGCAGTGGAGAGCCTAC (配列番号54)
配列C19: CGCTTCATCTCAGTGGGCTAC (配列番号55)
配列C20: GCCGCGAGTCCGAGAGGGGAG (配列番号56)
配列C21: GCCGCGAGTCCAAGAGGGGAG (配列番号57)
配列C22: CTGGAGGGCGAGTGCGTGGAG (配列番号58)
配列C23: TTCTACACCGCTGTGTCCCGG (配列番号59) - 下記の配列DR1〜DR24で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−DR抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセット。
配列DR1: TTGCTGGAAAGATGCATCTAT (配列番号60)
配列DR2: TGGCAGCCTAAGAGGGAGTGT (配列番号61)
配列DR3: GAGTACTCTACGTCTGAGTGT (配列番号62)
配列DR4: TTGGAGCAGGTTAAACATGAG (配列番号63)
配列DR5: TCTACGGGTGAGTGTTATTTC (配列番号64)
配列DR6: TGGCAGGGTAAGTATAAGTGT (配列番号65)
配列DR7: TTGAAGCAGGATAAGTTTGAA (配列番号66)
配列DR8: TTGGAGGAGGTTAAGTTTGAG (配列番号67)
配列DR9: CGGTTACTGGAGAGACACATC (配列番号68)
配列DR10: CAGAGAGTGTCTTTGGGGCTC (配列番号69)
配列DR11: CGGCCTGATGAGGAGTACTGG (配列番号70)
配列DR12: CGGCCTGCTGCGGAGCACTGG (配列番号71)
配列DR13: CGGGGCCGGGTGGACAACTAC (配列番号72)
配列DR14: GACATCCTTGAAGACGAGCGG (配列番号5)
配列DR15: CGGCGGGCCCTGGTGGACACC (配列番号73)
配列DR16: ACGTCTGAGTGTCAATTCTTC (配列番号74)
配列DR17: GAGCAGAGGCGGGCCGCCGGT (配列番号75)
配列DR18: CGGTTGCTGGAAAGATGCATC (配列番号76)
配列DR19: TATCACCAAGAGGAGTACGTG (配列番号77)
配列DR20: ACCAAGAGGAGTCCGTGCGCT (配列番号78)
配列DR21: CGTTTCTTGGAGTACTCTACG (配列番号79)
配列DR22: GGACCTCCTTGATGACAGGCG (配列番号6)
配列DR23: GTGCGGTATCTGCACAGAGGC (配列番号80)
配列DR24: CAAGAGGAGTACGTGCGCTTC (配列番号81) - 下記の配列DQ1〜DQ17で示されるオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部分または全部からなる、HLA−DQ抗原の遺伝子のタイピングに用いられるプローブセット。
配列DQ1: GAGGGGGCCCGGGCGTCGGTG (配列番号82)
配列DQ2: CGTTATGTGACCAGATACATC (配列番号83)
配列DQ3: CGTCTTGTAACCAGACACATC (配列番号84)
配列DQ4: CGTCTTGTGACCAGATACATC (配列番号85)
配列DQ5: GGGCGGCCTGTTGCCGAGTAC (配列番号86)
配列DQ6: CCGCTGGGGCGGCTTGACGCC (配列番号87)
配列DQ7: AGCCAGAAGGACATCCTGGAG (配列番号88)
配列DQ8: CTGGTGCCGCCTGCCTCCGAG (配列番号7)
配列DQ9: CTTGTGAGCAGAAGCATCTAT (配列番号89)
配列DQ10: GGGCGGCCTGATGCCGAGTAC (配列番号90)
配列DQ11: GGGACCGAGCTCGTGCGGGGT (配列番号91)
配列DQ12: CTTGTAACCAGATACATCTAT (配列番号92)
配列DQ13: GGGGTGTATCGGGCGGTGACG (配列番号93)
配列DQ14: GGGACCGAGCGCGTGCGGGGT (配列番号94)
配列DQ15: GGGGTGTACCGGGCGGTGACG (配列番号95)
配列DQ16: GGGCGGCCTAGCGCCGAGTAC (配列番号96)
配列DQ17: CCGCTGTGGCCTCCTGACGCC (配列番号8) - 下記(i)〜(iv)のいずれか2以上のグループからそれぞれ選択されるプローブを含んでなる、プローブセット:
(i)請求項1に記載のプローブ、
(ii)請求項2に記載のプローブ、
(iii)請求項3に記載のプローブ、および
(iv)請求項4に記載のプローブ。 - 核酸試料と、請求項1または5に記載のオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部または全部との相補性の有無を検出することを含んでなる、HLA−B抗原の遺伝子のタイピング法。
- 核酸試料が、下記の配列PB−a、PB−b、PB−cおよびPB−d:
配列PB−a:AGCGAGGGGACCGCAGGCGGG (配列番号97)
配列PB−b:CGTACGTGGGGGATGGGGAGT (配列番号98)
配列PB−c:CCGGCGAGAGCCCCAGGCGCG (配列番号99)
配列PB−d:AGGCCATCCCCGGCGACCTAT (配列番号100)
で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである、請求項10に記載のHLA−B抗原の遺伝子のタイピング法。 - 核酸試料と、請求項2または6に記載のオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部または全部との相補性の有無を検出することを含んでなる、HLA−C抗原の遺伝子のタイピング法。
- 核酸試料が、下記の配列PC−a、PC−b、PC−cおよびPC−d:
配列PC−a:CGAGGGGCCCGCCCGGCGAGG (配列番号101)
配列PC−b:CGTCCGTGGGGGATGGGGAGG (配列番号102)
配列PC−c:GAGTCTCCCGGTCTGAGATCC (配列番号103)
配列PC−d:AGATGGGGAAGGCTCCCCACT (配列番号104)
で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである、請求項12に記載のHLA−C抗原の遺伝子のタイピング法。 - 核酸試料と、請求項3または7に記載のオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部または全部との相補性の有無を検出することを含んでなる、HLA−DR抗原の遺伝子のタイピング法。
- 核酸試料が、下記の配列PDR−a、PDR−b、PDR−cおよびPDR−d:
配列PDR−a:TCGTGTCCCCACAGCACGT (配列番号105)
配列PDR−b:CCGCTGCACTGTGAAGCTCT (配列番号106)
配列PDR−c:GGTGGGTGCTGTTGAAGGTA (配列番号107)
配列PDR−d:TGCGGGAAAACCCCTTCTCA (配列番号108)
で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである、請求項14に記載のHLA−DR抗原の遺伝子のタイピング法。 - 核酸試料と、請求項4または8に記載のオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部または全部との相補性の有無を検出することを含んでなる、HLA−DQ抗原の遺伝子のタイピング法。
- 核酸試料が、下記の配列PDQ−a、PDQ−b、およびPDQ−c:
配列PDQ−a:GTGCTACTTCACCAACGGGAC (配列番号109)
配列PDQ−b:GAGGATCCCGCGGTACGCCAC (配列番号110)
配列PDQ−c:AAGGTCGTGCGGAGCTCCAAC (配列番号111)
で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして増幅されたものである、請求項16に記載のHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピング法。 - 下記(a)〜(d)からなる群より選択される少なくとも2種以上のタイピング方法を実施することを含んでなる、HLAの検出方法:
(a)請求項10または11に記載のHLA−B抗原の遺伝子のタイピング法、(b)請求項12または13に記載のHLA−C抗原の遺伝子のタイピング法、(c)請求項14または15に記載のHLA−DR抗原の遺伝子のタイピング法、および
(d)請求項16または17に記載のHLA−DQ抗原の遺伝子のタイピング法。 - HLA−B抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には、請求項1または5に記載のオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部または全部を含む一本鎖核酸が固定されてなり、該オリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、
前記標識プライマーが請求項11に記載の配列PB−a、PB−b、PB−cおよびPB−dで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とする、キット。 - HLA−C抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には、請求項2または6に記載のオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部または全部を含む一本鎖核酸が固定されてなり、該オリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、
前記標識プライマーが請求項12に記載の配列PC−a、PC−b、PC−cおよびPC−dで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とする、キット。 - HLA−DR抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には、請求項3または7に記載のオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部または全部を含む一本鎖核酸が固定されてなり、該オリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、
前記標識プライマーが請求項13に記載の配列PDR−a、PDR−b、PDR−cおよびPDR−dで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とする、キット。 - HLA−DQ抗原の遺伝子タイピング用キットであって、
固相担体と、標識プライマーとを含んでなり、前記固相担体には、請求項4または8に記載のオリゴヌクレオチドおよび/またはその相補鎖の一部または全部を含む一本鎖核酸が固定されてなり、該オリゴヌクレオチドおよびその相補鎖のそれぞれは1またはそれ以上繰り返していてもよく、
前記標識プライマーが請求項14に記載の配列PDQ−a、PDQ−b、およびPDQ−cで表される配列を含んでなるプライマーであることを特徴とする、キット。 - 請求項1〜4のいずれか一項記載のプローブまたは請求項5〜8のいずれか一項に記載のプローブセットを含んでなる、HLA抗原の遺伝子タイピング用キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002381611A JP2004208586A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | Hlaの検出 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002381611A JP2004208586A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | Hlaの検出 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004208586A true JP2004208586A (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=32817485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002381611A Pending JP2004208586A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | Hlaの検出 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004208586A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009509527A (ja) * | 2005-09-29 | 2009-03-12 | キージーン ナムローゼ フェンノートシャップ | 変異させた集団のハイスループットスクリーニング |
US9062348B1 (en) | 2005-12-22 | 2015-06-23 | Keygene N.V. | Method for high-throughput AFLP-based polymorphism detection |
US9898576B2 (en) | 2005-06-23 | 2018-02-20 | Keygene N.V. | Strategies for high throughput identification and detection of polymorphisms |
US10023907B2 (en) | 2006-04-04 | 2018-07-17 | Keygene N.V. | High throughput detection of molecular markers based on AFLP and high through-put sequencing |
US10316364B2 (en) | 2005-09-29 | 2019-06-11 | Keygene N.V. | Method for identifying the source of an amplicon |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002381611A patent/JP2004208586A/ja active Pending
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10235494B2 (en) | 2005-06-23 | 2019-03-19 | Keygene N.V. | Strategies for high throughput identification and detection of polymorphisms |
US9898576B2 (en) | 2005-06-23 | 2018-02-20 | Keygene N.V. | Strategies for high throughput identification and detection of polymorphisms |
US9896721B2 (en) | 2005-06-23 | 2018-02-20 | Keygene N.V. | Strategies for high throughput identification and detection of polymorphisms |
US9898577B2 (en) | 2005-06-23 | 2018-02-20 | Keygene N.V. | Strategies for high throughput identification and detection of polymorphisms |
US10978175B2 (en) | 2005-06-23 | 2021-04-13 | Keygene N.V. | Strategies for high throughput identification and detection of polymorphisms |
US10095832B2 (en) | 2005-06-23 | 2018-10-09 | Keygene N.V. | Strategies for high throughput identification and detection of polymorphisms |
US10233494B2 (en) | 2005-09-29 | 2019-03-19 | Keygene N.V. | High throughput screening of populations carrying naturally occurring mutations |
US9574230B2 (en) | 2005-09-29 | 2017-02-21 | Keygene N.V. | High throughput screening of populations carrying naturally occuring mutations |
US9376719B2 (en) | 2005-09-29 | 2016-06-28 | Keygene N.V. | High throughput screening of mutagenized populations |
US9657335B2 (en) | 2005-09-29 | 2017-05-23 | Keygene N.V. | High throughput screening of populations carrying naturally occurring mutations |
US11649494B2 (en) | 2005-09-29 | 2023-05-16 | Keygene N.V. | High throughput screening of populations carrying naturally occurring mutations |
US10538806B2 (en) | 2005-09-29 | 2020-01-21 | Keygene N.V. | High throughput screening of populations carrying naturally occurring mutations |
US9745627B2 (en) | 2005-09-29 | 2017-08-29 | Keygene N.V. | High throughput screening of populations carrying naturally occurring mutations |
US9670542B2 (en) | 2005-09-29 | 2017-06-06 | Keygene N.V. | High throughput screening of populations carrying naturally occurring mutations |
US10316364B2 (en) | 2005-09-29 | 2019-06-11 | Keygene N.V. | Method for identifying the source of an amplicon |
JP2009509527A (ja) * | 2005-09-29 | 2009-03-12 | キージーン ナムローゼ フェンノートシャップ | 変異させた集団のハイスループットスクリーニング |
US8614073B2 (en) | 2005-09-29 | 2013-12-24 | Keygene N.V. | High throughput screening of mutagenized populations |
US10106850B2 (en) | 2005-12-22 | 2018-10-23 | Keygene N.V. | Method for high-throughput AFLP-based polymorphism detection |
US9062348B1 (en) | 2005-12-22 | 2015-06-23 | Keygene N.V. | Method for high-throughput AFLP-based polymorphism detection |
US11008615B2 (en) | 2005-12-22 | 2021-05-18 | Keygene N.V. | Method for high-throughput AFLP-based polymorphism detection |
US9334536B2 (en) | 2005-12-22 | 2016-05-10 | Keygene N.V. | Method for high-throughput AFLP-based polymorphism detection |
US10023907B2 (en) | 2006-04-04 | 2018-07-17 | Keygene N.V. | High throughput detection of molecular markers based on AFLP and high through-put sequencing |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107636162B (zh) | 用针对特定群体的抗原筛选t细胞的组合物和方法 | |
EP1291440A1 (en) | Kit and method for determining hla type | |
JP3093265B2 (ja) | 遺伝子ファミリーのメンバーのヌクレオチドシーケンスを比較して遺伝子型を決定する方法とそのためのキット | |
RU2461626C2 (ru) | Зонд и набор (варианты) для детекции целевой нуклеиновой кислоты, спейсер, подходящий для присоединения к специфической к мишени последовательности зонда и способ детекции любого взаимодействия между зондом и целевой нуклеиновой кислотой | |
JP2022502045A (ja) | ロード可能な検出分子を使用したハイスループットのエピトープ同定及びt細胞受容体特異性決定 | |
US20030165884A1 (en) | High throughput methods of HLA typing | |
JP2014513916A (ja) | 細胞において複数のエピトープを同定する方法 | |
IL194900A (en) | HLA allele gene associated with drug antagonism and methods for detecting it | |
Mickelson et al. | A comparative study of HLA‐DRB1 typing by standard serology and hybridization of non‐radioactive sequence‐specific oligonucleotide probes to PCR‐amplified DNA | |
Picascia et al. | From HLA typing to anti-HLA antibody detection and beyond: The road ahead | |
JP3384806B2 (ja) | Hla−dr型別判定の実施を可能にするプローブ系および該プローブを用いる型別判定法 | |
JP2004208586A (ja) | Hlaの検出 | |
Dunn | Novel approaches and technologies in molecular HLA typing | |
WO2001073120A1 (fr) | Procede de mesure de polymorphisme | |
WO2000031295A1 (fr) | Procede permettant de distinguer les alleles hla de classe i | |
JP2009261358A (ja) | Hla−drb1遺伝子を含むヒト遺伝子のアレル多型のタイピング方法及びこれに用いるキット | |
JPH06501622A (ja) | Hla−dr型別判定の実施を可能にするプローブ系および該プローブを用いる型別判定法 | |
ES2445709T3 (es) | Método para la identificación por técnicas moleculares de variantes genéticas que no codifican antígeno D (D-) y codifican antígeno C alterado (C+W) | |
JP2000511430A (ja) | Hla dqb1タイピングを決定するためのヌクレオチドプローブおよび方法 | |
Middleton | HLA typing from serology to sequencing era | |
US5939542A (en) | Detection of HLA-DR | |
JPH08308596A (ja) | Hlaの検出 | |
JPH0690757A (ja) | Hla−drタイピング用塩基配列群とそれを用いた hla−drタイピング法 | |
Lee et al. | Development and clinical evaluation of a microarray for HLA‐A and‐DRB1 genotyping | |
KR20070083924A (ko) | 핵산 검출용 핵산 단편 및 핵산 검출방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050926 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080801 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081121 |