JP2004208347A - 被覆線ワイヤーの被覆除去装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属線30を絶縁被覆層31で被覆した被覆線ワイヤー3を保持するワイヤー保持部4と、ワイヤー保持部4に保持された被覆線ワイヤー3に加圧面50を当てがった状態における通電に伴い被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を除去する電極5と、電極5を保持する電極ホルダー6と、電極5に対して非接触に配置され電極5の温度を測定する放射温度計7とで構成されている。
【選択図】図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は被覆線ワイヤーの被覆除去装置に関する。本発明は、絶縁被覆層で金属線を被覆した被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する場合に適する。特に、高耐熱性をもつ絶縁被覆層で金属線を被覆した被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する場合に適する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被覆線ワイヤーの被覆除去装置として、金属線を絶縁被覆層で被覆した被覆線ワイヤーを保持するワイヤー保持部と、ワイヤー保持部に保持された被覆線ワイヤーに当てがわれる加圧面をもつ電極と、電極を保持する電極ホルダーと、電極に接触して取り付けられ電極の温度を測定する熱電対温度計とで構成されているものが知られている。このものによれば、電極の加圧面を被覆線ワイヤーに当てがった状態で、電極に通電することにより被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する。このものによれば、携帯電話等に使用されている被覆線ワイヤーのように、絶縁被覆層がポリウレタン系等の比較的耐熱性が低い材質であり、且つ、被覆線ワイヤーの金属線の線径が0.1ミリメートル以下のように細径の場合には、電極への通電により絶縁被覆層を加熱させて除去を良好に行うことができる。
【0003】
ところで、近年の自動車部品等では、使用条件がますます過酷になりつつある。このため被覆線ワイヤーの金属線の線径の太径化が進行すると共に、被覆線ワイヤーの絶縁被覆層はポリアミドイミド等のように高耐熱性を有する材質のものに移行しつつある。この場合には、電極をかなりの高温領域(例えば700℃以上)に加熱させる必要がある。
【0004】
しかしながらこの場合には、電極の温度がかなり高温であるため、一般的に行われている熱電対温度計による温度制御が困難となる。電極と熱電対温度計との取付強度を高温領域においても耐え得るように充分に高めることが容易ではないため、熱電対温度計の熱電対が電極からはがれてしまうおそれが高いからであるる。
【0005】
また、特許文献1によれば、エナメル等の有機化合物系の被覆層をもつ線材を通過させる処理室に不活性ガスを供給させつつ、処理室内を高温に加熱して被覆層を蒸発させる線材被覆除去方法及び装置が開示されている。この技術は、被覆層をもつ線材を電極で加圧させて押さえ付ける方式ではない。また特許文献1は放射温度計で測温するものではない。
【0006】
また特許文献2によれば、絶縁被覆層をもつ被覆線を上下一対の電極で挟持して加圧しつつ、電極に通電して絶縁被覆層を軟化させ、これにより絶縁被覆層を除去しつつ被覆線を熱圧着する接合装置が開示されている。また特許文献2は放射温度計で測温するものではない。
【0007】
また特許文献3によれば、絶縁被覆層をもつ心線を溶接電極で加圧しつつ、溶接電極に通電して絶縁被覆層及び半田を溶融させ、これにより絶縁被覆層の軟化部分をリボン材に付着させつつ、心線を熱圧着する被覆線の熱圧着装置が開示されている。この技術によれば、リボン材が500〜600℃となるように溶接電極に通電される溶接電流または溶接電圧により加熱温度を制御しているため、熱電対温度計が不要とされている。従って特許文献3は放射温度計で測温するものではない。
【0008】
【特許文献1】特開2001−275222号公報
【特許文献2】特開2001−275224号公報
【特許文献3】特開2000−101229号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特許文献1によれば、処理室に温度センサを設け、温度センサからの信号に基づいて、処理質に供給される不活性ガスの温度をコントローラが制御している。また特許文献2に係る技術によれば、電流制御により電極の温度を制御するものである。また特許文献3に係る技術によれば、溶接電流または溶接電圧により加熱温度を制御しているため、熱電対温度計が不要とされている。
【0010】
本発明は上記した方式とは異なる方式を採用し、被覆線ワイヤーの絶縁被覆層がポリアミドイミド等のように高耐熱性の材質であるときであっても対処することができ、しかも温度制御が容易となり、電極を適温領域に維持でき、これにより電極の酸化、消耗を抑制するのに有利な被覆線ワイヤーの被覆除去装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る被覆線ワイヤーの被覆除去装置は、金属線を絶縁被覆層で被覆した被覆線ワイヤーを保持するワイヤー保持部と、
ワイヤー保持部に保持された被覆線ワイヤーに当てがわれる加圧面をもち、加圧面を被覆線ワイヤーの絶縁被覆層に当てがった状態における通電に伴い被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する電極と、
電極を保持する電極ホルダーと、
電極に対して非接触状態で配置され電極の温度を測定する放射温度計とで構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
電極と放射温度計とは非接触であるため、電極が高温になるときであっても、熱電対温度計を用いていた従来技術とは異なり、電極と放射温度計とがはがれるおそれを回避できる。また放射温度計は熱電対よりも応答性が速いため、より高精度の温度制御を行うことができ、電極の過熱を抑制するのに有利となり、これにより電極の酸化、消耗を抑制するのに有利となる。
【0013】
従って、近年の自動車部品等に要求されるように、被覆線ワイヤーの絶縁被覆層がポリアミドイミド等のように高耐熱性を有する材質の場合等のように、電極をかなりの高温領域(例えば700℃以上)に加熱させて昇温させる必要があるときであっても、電極と放射温度計の測温部とがはがれるおそれを回避できる。しかも放射温度計は熱電対温度計よりも応答性が速いため、より高精度の温度制御を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る被覆線ワイヤーの被覆除去装置は、金属線を絶縁被覆層で被覆した被覆線ワイヤーを保持するワイヤー保持部と、ワイヤー保持部に保持された被覆線ワイヤーに当てがわれる加圧面をもつ電極と、電極を保持する電極ホルダーと、電極の温度を測定する放射温度計とで構成されている。電極の材質としては、高温強度及び耐高温酸化性を有するように、タングステン、トリエーテッドタングステン、耐熱合金が挙げられる。トリエーテッドタングステンとは、酸化トリウム(ThO2)を含有するタングステンである。更にランタン酸化物(La2O3)、イットリウム酸化物(Y2O3)、セリウム酸化物(Ce2O3)のうちの少なくとも1種を含むタングステンを採用しても良い。耐熱合金としては、ニッケル−鉄系合金、ニッケル−クロム−鉄系合金、鉄−ニッケル−クロム系合金、クロム−鉄系合金等を例示できる。電極は縦方向に延設された平板形状をなしていることが好ましい。従って、電極の横断面は、長方形状とすることができる。
【0015】
電極の表面に耐酸化コーティング層が被覆されていることが好ましい。特に、電極の表面のうち700℃以上となる部位には、耐酸化コーティング層が被覆されていることが好ましい。耐酸化コーティング層は、空気中の酸素から電極の母材を遮断させることができる。耐酸化コーティング層としては硬質クロムメッキ等のクロムメッキ層、ニッケルメッキ層が挙げられる。耐酸化コーティング層の厚みとしては3〜200μm、4〜100μm、5〜40μmを例示することができるが、これらに限定されるものではない。なお、耐酸化コーティング層は、電極の加圧面には被覆しても良いし、被覆しなくても良い。
【0016】
放射温度計は、物質の放射した放射エネルギを測定して物質の温度を求める温度計である。放射温度計の測温部と電極とは非接触であるため、電極が高温となるときであっても、熱電対温度計の場合とは異なり、電極と放射温度計の測温部とがはがれるおそれを回避できる。
【0017】
放射温度計が電極の温度を測定する部位が電極の加圧面から遠すぎると、被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する加圧面の実際の温度と制御温度とのずれが大きくなるおそれがある。この場合、電極の過熱を防止できず、電極の酸化、消耗が激しくなるおそれがある。そこで放射温度計としては、電極の加圧面から4ミリメートル以内の部位の温度を測定することが好ましい。従って、放射温度計の照射位置としては、電極の加圧面から4ミリメートル以内の部位とすることができる。殊に、電極の加圧面から2ミリメートル以内の部位の温度を測定することが好ましい。
【0018】
電極が高温に長時間維持されると、電極における酸化膜生成が激しくなる。この場合、酸化膜は熱伝導性を低下させるため、酸化膜を除去する研磨処理が必要とされ、生産性の向上には限界がある。そこで電極の高温化を防止するため、不活性ガスを電極に向かって吹き付ける吹付ノズルが設けられていることが好ましい。吹付ノズルは単数でも複数でも良い。不活性ガスを電極に向かって吹き付ければ、電極が不活性ガスで覆われるため、電極と空気との遮断性を高めることができ、電極の温度が高温となるときであっても、電極の酸化を抑えることができる。不活性ガスとしては、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス、窒素富化ガス等を例示できる。吹付ノズルとしては、電極を保持する電極ホルダーの外方に装備しても良いが、電極を保持する電極ホルダーの内部に装備することが好ましい。このように電極を保持する電極ホルダーの内部に吹付ノズルを装備したときには、不活性ガスを電極の表面に沿って層流化させて流すのに有利となり、不活性ガスの乱流化を抑制することができ、ひいては電極と空気との遮断性を高めることができ、空気の巻き込み防止性が高まり、電極の酸化を抑えるのに一層有利となる。電極が縦方向に延設された平板形状をなしている場合には、電極が丸棒形状である場合には比較して、不活性ガスが電極に沿って層流として流すのに有利となり、不活性ガス中への空気の巻き込みが一層抑制されるため、電極の酸化を抑えるのに一層有利となる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を具体化した実施例について図面を参照して説明する。本発明は以下述べる実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
【0020】
本実施例によれば、図1に示すように、溶接電源1と、被覆線ワイヤーの被覆除去装置2とが設けられている。被覆線ワイヤーの被覆除去装置2は、図2に示すように、金属線30を絶縁被覆層31で被覆した複数本の被覆線ワイヤー3を保持するワイヤー保持部4と、被覆線ワイヤー3に当てがった状態における通電に伴い被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を除去する電極5と、電極5を保持する電極ホルダー6と、電極5の温度を測定する放射温度計7とで構成されている。ワイヤー保持部4は、平坦状の保持面41をもつ導電性を有する本体部42と、本体部42に被覆された導電性を有するメッキ層(スズメッキ層)43とで形成されている。
【0021】
被覆線ワイヤー3は、金属線30を絶縁被覆層31で被覆することにより形成されている。被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31は、材質がポリアミドイミド等の高耐熱性をもつ樹脂である。一般的には、金属線30の直径は0.02〜3ミリメートルであり、金属線30の材質は銅、銅系合金であり、絶縁被覆層31の厚みは0.003〜0.1ミリメートルである。但しサイズ、材質はこれに限定されるものではない。
【0022】
電極5はワイヤー保持部4の上方に位置するように電極ホルダー6に装備されており、交流の電源100に給電線100aを介して接続されている。電極5は高温強度及び耐高温酸化性を有しており、耐熱性の高いタングステンまたはトリエーテッドタングステンで形成されている。電極5の材質はこれに限定されるものではない。電極5は縦方向に延設された平板形状をなしている。電極の厚みT(ミリメートル)は電極の幅D(ミリメートル)よりもかなり小さい。従って、D/Tの比率としては一般的には2〜30とされているが、これに限定されるものではない。電極5の横断面は、長方形状とされている。図2及び図3から理解できるように、電極5の厚みTは基本的には被覆線ワイヤー3の長さ方向に沿っていると共に、電極5の幅Dは基本的には被覆線ワイヤー3の径方向に沿っている。但しこの形態に限定されるものではない。なお電極5の厚みTは、放射温度計7の測温部70からのスポット光の径よりも大きく設定されている。
【0023】
電極5は縦型に配置されており、ワイヤー保持部4の保持面41に保持された被覆線ワイヤー3に当てがわれる下面を構成する平坦な加圧面50と、互いに背向する平坦な一対の端側面51と、互いに背向する幅広平坦な一対の側面52と、側面52において縦方向にのびると共に電流通路を形成する溝53とをもつ。加圧面50はワイヤー保持部4の保持面41と平行または実質的に平行とされている。溝53は電極5の加圧面50に到達していないため、溝53の下端53uと加圧面50との間には、連結部分54が形成されている。連結部分54の横断面積は、小さくされており、高抵抗となり、発熱量を増加させることができる。
【0024】
本実施例によれば、電極5のうち700℃以上となる部位の表面には、耐酸化コーティング層55が被覆されている。これにより空気中の酸素から電極5の母材を遮断させることができ、電極5の表面酸化を抑えるのに一層有利となる。電極5の加圧面50には、耐酸化コーティング層55を被覆しても良いし、被覆しなくても良い。耐酸化コーティング層55としては硬質クロムメッキ層とされている。耐酸化コーティング層55の厚みとしては2〜50μm、殊に7〜15μmとされている。
【0025】
図2に示すように、放射温度計7の測温部70は、電極5の端側面51の横方に所定の間隔L1を隔てて電極5に対して非接触で配置されている。放射温度計7の測温部70の測温用スポットは、電極5の平坦面状の端側面51に当たる。但しこれに限定されるものではなく、放射温度計7のスポットは電極5の幅広な平坦面状の側面52に当たることにしても良い。
【0026】
被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を除去するとき、放射温度計7は電極5の温度を常時監視している。放射温度計7で測定した測温信号TAは溶接電源1に入力され、電極5の温度は目標温度となるようにフィードバック制御によりコントロールされる。これにより電極5の過熱は防止され、電極5の酸化、消耗は抑えられる。
【0027】
上記したように放射温度計7の測温部70は電極5に対して非接触状態に配置されているため、電極5がかなり高温となるときであっても、熱電対温度計を用いた場合と異なり、放射温度計7の測温部70が電極5からはがれるおそれを回避できる。更に放射温度計7は熱電対温度計よりも応答性が速いため、より高精度で迅速な温度制御を行うことができる。これにより電極5を適温領域に維持でき、電極5の過熱を防止でき、電極5の酸化、消耗を抑え得る。
【0028】
放射温度計7の測温部70により電極5の温度を測定する部位が加圧面50から遠すぎると、被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を除去する加圧面50の実際の温度と制御温度とのずれが大きくなるおそれがある。これを避けるため本実施例によれば、放射温度計7の測温部70は、電極5の端側面51において加圧面50から3ミリメートル以内の部位51xの温度、殊に加圧面50から2ミリメートル以内の部位51xの温度を測定することにしている。従って、放射温度計7の測温部70の照射位置は、電極5の加圧面50から3ミリメートル以内の部位、殊に2ミリメートル以内の部位とされている。これにより被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を除去する加圧面50の実際の温度と制御温度とのずれを小さくすることができる。これにより電極5の過熱を防止でき、電極5の酸化、消耗を抑えることができる。
【0029】
使用の際には、図2に示すように、金属線30の外周面を絶縁被覆層31で被覆した複数本の被覆線ワイヤー3をワイヤー保持部4の保持面41に載せる。その後、電極5をワイヤー保持部4に相対的に接近させ、電極5の加圧面50で被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を加圧させる。この状態では、電極5の加圧面50とワイヤー保持部4の保持面41とで、被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31が上下方向に挟圧される。そして、電源100から電極5に交流電流を通電し、電極5の連結部分54及び加圧面50を高温領域(一般的には700〜1100℃)に発熱させる。これにより電極5の加圧面50からの熱伝導により被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を軟化させ、軟化部分を横方に押し出し、金属線30からの剥離を進める。なお絶縁被覆層31の一部は炭化される。
【0030】
上記した被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31の除去工程は、電極5の連結部分54及び加圧面50からの熱伝導により行うものであり、金属線30へ積極的に通電するものではない。このため、被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を除去する除去工程において、電極5の連結部分54及び加圧面50からの熱伝導により被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を除去することを主眼としている。これにより除去工程においては、被覆線ワイヤー3の金属線30における通電量をできるだけ抑えることができ、金属線30自体の抵抗発熱をできるだけ抑えることができる。故に除去工程において、被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を軟化させて除去できるものの、導電経路として重要な金属線30の熱劣化、熱損傷等を抑制するのに有利となり、ひいては金属線30の本来の導電性能を良好に維持するのに有利となる。
【0031】
上記した被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31の除去工程において、放射温度計7の測温部70により電極5の端側面51の温度を測定する。上記した除去工程において、電極5が高温領域(一般的には700〜1100℃)に維持されると、電極5の酸化が激しくなり、電極5の表面に酸化膜が生成するおそれがある。殊に、電極5の高温側の連結部分54及び加圧面50に酸化膜が生成するおそれがある。殊に加圧面50酸化膜が生成すれば、電極5の加圧面50から被覆線ワイヤー3への熱伝導性が低減し、被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31の除去が容易でなくなるおそれがある。この場合には、電極5の表面に生成した酸化膜を除去すべく研磨処理を施す必要があり、生産性の向上には限界がある。
【0032】
これを回避すべく本実施例によれば、電極5の酸化膜生成を防止するために、図2に示すように、不活性ガスを電極5に向かって吹き付ける吹付ノズル8が電極ホルダー6の内部に設けられている。図3に示すように、吹付ノズル8(8a)は電極5の幅広の側面52に対向していると共に、吹付ノズル8(8b)は電極5の角領域5eに対向している。従って、吹付ノズル8の先端開口80から不活性ガスを電極5に向かって吹き付ければ、電極5と空気との接触を軽減または回避でき、電極5の酸化を抑えることができ、電極5の耐久性を一層向上させることができる。不活性ガスとしては、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス、窒素富化ガス等のいずれかを用いることができる。
【0033】
本実施例によれば、電極5が縦方向に延設された平板形状をなしているため、電極5が丸棒形状である場合に比較して、不活性ガスの層流化が期待されるため、不活性ガス中への空気の巻き込みが抑制され、電極5の酸化を抑えるのに一層有利となる。
【0034】
吹付ノズル8は、電極5を保持する電極ホルダー6の内部に複数個搭載されているため、電極5の表面全体に不活性ガスを電極5の表面に沿って吹き付けることができ、不活性ガスの層流性が高まる。よって、不活性ガスへの空気の巻き込みを抑え易くなり、電極5の表面酸化を抑えるのに一層有利となる。このため本実施例によれば、電極5の表面の酸化膜を除去する研磨処理を廃止または簡略化でき、途中で研磨処理することを低減又は回避でき、生産性の向上を図り得る。
【0035】
更に本実施例によれば、吹付ノズル8の下方にはワイヤー保持部4の平坦状の保持面41が配置されているため、吹付ノズル8から吹き付けられた不活性ガスは、ワイヤー保持部4の保持面41付近で滞留し易くなり、ひいては電極5の下面である加圧面50を覆い易くなり、電極5の加圧面50の酸化防止に効果的である。
【0036】
更に本実施例によれば、吹付ノズル8の先端開口80は電極5の上部側に配置されているため、吹付ノズル8の先端開口80から吹き出される不活性ガスは電極5に触れつつ加圧面50側に至る。このため不活性ガスを電極5により予熱させることを期待でき、電極5の加圧面50付近を過剰に冷却してしまうことを抑制でき、ひいては電極5の加圧面50付近の高温化に有利である。これにより被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31を除去する加圧面50の実際の温度と制御温度とのずれを小さくさせるのに一層有利である。
【0037】
なお本実施例によれば、被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31の除去が終了したら、被覆線ワイヤー3を載せたワイヤー保持部4を、次工程である抵抗溶接工程に移動させる。そして、図4に示す被覆線ワイヤー溶接装置9を用い、絶縁被覆層31を除去した被覆線ワイヤー3の金属線30に通電して抵抗溶接を行う。即ち、被覆線ワイヤー溶接装置9は、平坦な溶接加圧面90aを有する複数の溶接電極90を有する。溶接電極90の材質はタングステンである。そして図4に示すように、絶縁被覆層31を除去した被覆線ワイヤー3の金属線30をワイヤー保持部4の保持面41に載置する。その状態で、複数の溶接電極90を相対的に保持面41に接近させることにより、被覆線ワイヤー3の金属線30を溶接電極90の溶接加圧面90aとワイヤー保持部4の保持面41とで挟圧する。個の状態で電源98から複数の溶接電極90に通電する。これにより通電回路99を形成し、被覆線ワイヤー3の金属線30を発熱させて、相手材であるワイヤー保持部4の保持面41に抵抗溶接で結合する。
【0038】
通電回路99は、複数の溶接電極90、被覆線ワイヤー3の金属線30、ワイヤー保持部4の内部で構成されている。このため、抵抗溶接の際に、交流電流は被覆線ワイヤー3の金属線30を流れ、金属線30付近の抵抗発熱により、被覆線ワイヤー3の金属線30自体が加熱され、相手材であるワイヤー保持部4の保持面41に溶接で結合される。なお、溶接の際には、溶接電極90への通電時間が除去工程に較べてかなり短いため、溶接電極90の発熱が極く短時間であり、酸化による電極の劣化は除去工程に較べて激しくないため、溶接電極90付近には不活性ガスを流していない。
【0039】
(その他)
上記した実施例によれば、図2に示すように、複数本の被覆線ワイヤー3をまとめてワイヤー保持部4の保持面41に載せた状態で絶縁被覆層31を除去することにしているが、これに限らず、1本の被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31の除去を行っても良いし、2本または4本以上の被覆線ワイヤー3の絶縁被覆層31の除去をまとめて行っても良い。上記した実施例によれば、被覆線ワイヤーの絶縁被覆層31がポリアミドイミド等の高耐熱性をもつ材料とされているが、ポリアミドイミドに限定されるものではないことは勿論である。上記した実施例によれば、被覆線ワイヤー溶接装置9は、複数の溶接電極90を有するが、これに限定されるものではなく、1個の溶接電極90を有する形態でも良い。なお、本発明の実施の形態、実施例に記載の語句は一部であっても、請求項に記載できるものである。
【0040】
上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)金属線を絶縁被覆層で被覆した被覆線ワイヤーを保持するワイヤー保持部と、被覆線ワイヤーに当てがわれる加圧面をもつ電極と、電極を装備した電極ホルダーと、電極に対して非接触状態で配置され電極の温度を測定する放射温度計とを用い、ワイヤー保持部に載置されている被覆線ワイヤーの絶縁被覆層に電極の加圧面を当てがった状態とし、電極への通電に伴い電極の加圧面付近を加熱し、被覆線ワイヤーの絶縁被覆層に熱伝達させることにより絶縁被覆層を除去し、除去の際に、放射温度計により電極の温度を測定することを特徴とする被覆線ワイヤーの除去方法。電極と放射温度計とは非接触であるため、電極が高温(例えば700〜1100℃)になるときであっても、電極と放射温度計とがはがれるおそれを回避できる。
【0041】
(付記項2)金属線を絶縁被覆層で被覆した被覆線ワイヤーを保持するワイヤー保持部と、被覆線ワイヤーに当てがわれる加圧面をもつ電極と、電極を装備した電極ホルダーとを用い、ワイヤー保持部に載置されている被覆線ワイヤーの絶縁被覆層に電極の加圧面を当てがった状態とし、電極への通電に伴い被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する除去工程を行ない、被覆線ワイヤーの絶縁被覆層の除去操作が終了した後に、被覆線ワイヤーの金属線を、導電性を有する相手材に溶接で結合させる溶接工程とを実施することを特徴とする被覆線ワイヤーの結合方法。この除去工程では、電極の加圧面を加熱し、電極の加圧面からの熱伝導により被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する。このように被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する除去工程において、電極の加圧面からの熱伝導により被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去することにしている。これにより除去工程において、被覆線ワイヤーの金属線自体における通電量を抑えることができ、金属線自体の抵抗発熱を抑えることができる。故に、被覆線ワイヤーのうち導電経路として重要な金属線の熱劣化、熱損傷等を抑制するのに有利となり、ひいては金属線の本来の導電性能を良好に維持するのに有利となる。次工程である溶接工程では、被覆線ワイヤーの金属線自体に通電し、金属線を抵抗溶接により相手材に結合させる。
【0042】
(付記項3)金属線を絶縁被覆層で被覆した被覆線ワイヤーを保持するワイヤー保持部と、被覆線ワイヤーに当てがわれる加圧面をもつ電極と、電極を装備した電極ホルダーと、電極の温度を測定する放射温度計とをもつ被覆線ワイヤー被覆除去装置と、絶縁被覆層の除去操作が終了した被覆線ワイヤーの金属線を、導電性を有する相手材に溶接で結合させる被覆線ワイヤー溶接装置とを具備することを特徴とする被覆線ワイヤーの結合装置。被覆線ワイヤー被覆除去装置により、電極の加圧面を加熱し、電極の加圧面からの熱伝導により被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する。また、被覆線ワイヤー溶接装置により、被覆線ワイヤーの金属線を発熱させて抵抗溶接により相手材に結合させる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、被覆線ワイヤーの金属線が太線であり、被覆線ワイヤーの絶縁被覆層がポリアミドイミド等のように高耐熱性の材質であるときであっても、熱電対温度計を用いる場合に比較して、はがれによる測温不良を防止できる。更に応答速度が速いため、より高精度の温度制御が容易となり、これにより電極を適温領域に良好に保持することができ、電極の酸化、消耗を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被覆線ワイヤー被覆除去装置と溶接電源との関係を示す構成図である。
【図2】被覆線ワイヤー被覆除去装置により被覆線ワイヤーの絶縁被覆層を除去する状態を示す要部の構成図である。
【図3】被覆線ワイヤー被覆除去装置の電極付近を下から透視した構成図である。
【図4】被覆線ワイヤー溶接装置により被覆線ワイヤーの金属線を相手材に抵抗溶接している状態を示す構成図である。
【符号の説明】
図中、2は被覆線ワイヤー被覆除去装置、3は被覆線ワイヤー、30は金属線、31は絶縁被覆層、4はワイヤー保持部、41は保持面、5は電極、50は加圧面、51は端側面、52は側面、55は耐酸化コーティング層、7は放射温度計、70は測温部、8は吹付ノズルを示す。
Claims (5)
- 金属線を絶縁被覆層で被覆した被覆線ワイヤーを保持するワイヤー保持部と、
前記ワイヤー保持部に保持された前記被覆線ワイヤーに当てがわれる加圧面をもち、前記加圧面を前記被覆線ワイヤーの前記絶縁被覆層に当てがった状態における通電に伴い前記被覆線ワイヤーの前記絶縁被覆層を除去する電極と、
前記電極を保持する電極ホルダーと、
前記電極に対して非接触状態で配置され前記電極の温度を測定する放射温度計とで構成されていることを特徴とする被覆線ワイヤーの被覆除去装置。 - 請求項1において、前記放射温度計は前記電極の加圧面から4ミリメートル以内の部位の温度を測定することを特徴とする被覆線ワイヤーの被覆除去装置。
- 請求項1または請求項2において、前記電極は縦方向に延設された平板形状をなしていることを特徴とする被覆線ワイヤーの被覆除去装置。
- 請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項において、不活性ガスを前記電極に向かって吹き付ける吹付ノズルが設けられていることを特徴とする被覆線ワイヤーの被覆除去装置。
- 請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項において、前記電極の表面に耐酸化コーティング層が被覆されていることを特徴とする被覆線ワイヤーの被覆除去装置。
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