JP2004208221A - 高周波帯フィルタ装置及び携帯型情報端末 - Google Patents

高周波帯フィルタ装置及び携帯型情報端末 Download PDF

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Kazuhiko Itaya
和彦 板谷
Hiroshi Yoshida
弘 吉田
Takashi Kawakubo
隆 川久保
Hiroyuki Kayano
博幸 加屋野
Takayuki Kato
貴之 加藤
Yuji Izeki
裕二 井関
Ryoichi Ohara
亮一 尾原
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Abstract

【課題】小型で、広い通過帯域を有する高周波帯フィルタ装置及び携帯型情報端末を提供する。
【解決手段】1〜10GHzにおける特定の通信帯域に用いられる高周波フィルタ装置51であって、それぞれ互いに異なる通過帯域を有し、通過帯域の全体が特定の通信帯域をカバーするように選定され、並列配置された複数個の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14と、圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14の出力側にそれぞれ独立して直接接続された低雑音増幅器21,22,23,24とを備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯型情報端末に係り、特に0.8〜10GHz帯のマイクロ波領域で用いられる高周波帯フィルタ装置及びこの高周波帯フィルタ装置を備えた携帯型情報端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の無線通信技術はめざましい発展を遂げ、情報の高速伝送を目的とした開発が進められている。PHSシステムや第3世代携帯通信、無線LAN等の導入により、無線通信技術で用いられる周波数領域は2GHz前後の周波数帯が利用され、加入者数、端末数等も飛躍的に増大している。搬送波の周波数は更に高周波化が進められ、無線LANシステムの5GHz帯での商用化も開始された。
【0003】
このような無線通信技術を利用した高周波通信機器においては小型化、軽量化が要求されている。特に、高周波通信機器を携帯型情報端末に利用する場合は、高周波(RF)信号を処理するRFフロントエンド部が空洞共振器やLC回路の通過帯域特性を用いてフィルタリングしていたため、装置の小型化、薄型化に限界があった。
【0004】
そこで高周波通信機器を小型化する手段の1つとして、「薄膜型弾性バルク波共振子(Film Bulk Acoustic Resonator:FBAR)」が注目されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。「薄膜型弾性バルク波共振子」は、空気層に接した下部電極、この下部電極に接した圧電薄膜、及びこの圧電薄膜の上部に接した上部電極を備え、圧電薄膜の厚み方向に弾性バルク波を伝播してこの弾性バルク波の周波数の共振を得るものである。この薄膜型弾性バルク波共振子は、半導体基板上に共振子構造を堆積可能であるので、小型化が容易で、既存フィルタでは困難な高さ1mm以下の寸法を容易に実現できる。また、トランジスタ、IC、LSIとの実装も容易である。圧電薄膜として窒化アルミニウム(AlN)薄膜を利用すれば、図14に示すような通過帯域Δfが約200MHz程度のフィルタも作製できる。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−24476号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2000−30594号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述した5GHz帯の通信帯域を考えてみる。現在日本で使用可能な通過帯域は、5.15〜5.25GHzである。欧州では5.15〜5.35GHz帯、5.47〜5.725GHz帯が使用可能であり、米国では5.725〜5.825GHz帯が使用可能である。このように、5GHzといえども世界各国において使用可能な通信帯域は広領域に離散している。しかし、上述した薄膜型弾性バルク波共振子を用いたフィルタは、通過帯域が高々200MHz程度と狭いため、世界各国の通信帯域全てに対応できないという不都合がある。そこで、図13に示すように、薄膜型弾性バルク波共振子を利用した複数のフィルタ100,101を並列に接続して高帯域の帯域通過フィルタを得ることが試みられている。しかし、薄膜型弾性バルク波共振子を用いたフィルタ100,101を複数並列に結合したとしても、フィルタの位相特性が互いに干渉するため、所望の通過帯域特性が得られない問題がある。
【0008】
本発明は、上記した従来技術の欠点を除くためになされたものであって、その目的とするところは、小型で、広い通過帯域を有する高周波帯フィルタ装置及びこの高周波帯フィルタ装置を備えた携帯型情報端末を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、0.8〜10GHzにおける特定の通信帯域に用いられる高周波帯フィルタ装置であって、それぞれ互いに異なる通過帯域を有し、通過帯域の全体が特定の通信帯域をカバーするように選定され、並列配置された複数個の圧電薄膜共振子型フィルタと、圧電薄膜共振子型フィルタの出力側にそれぞれ独立して直接接続された低雑音増幅器とを備える高周波帯フィルタ装置であることを要旨とする。本発明の第1の特徴によれば、0.8〜10GHzにおける通信帯域内において、それぞれ互いに異なる通過帯域を有し、且つ並列に配置された複数個の圧電薄膜共振子型フィルタが、例えば5GHz帯等の特定の通信帯域の全体をカバーするように通過帯域を選定されているので、小型で広い通過帯域を有する高周波帯フィルタ装置が得られる。更に、圧電薄膜共振子型フィルタの出力側には、低雑音増幅器がそれぞれ独立して直接接続されるので高周波信号の劣化を低減した高周波帯フィルタ装置を提供することができる。
【0010】
本発明の第2の特徴は、通過帯域が互いに異なるように選定された複数個圧電薄膜共振子型フィルタと、圧電薄膜共振子型フィルタの出力側にそれぞれ独立して直接接続された低雑音増幅器を有する高周波フロントエンド部と、高周波フロントエンド部に接続された中間周波数処理部と、中間周波数処理部に接続されたベースバンド処理部とを備え、0.8〜10GHz帯における特定の通信帯域で通信を行う携帯型情報端末であることを要旨とする。本発明の第2の特徴によれば、高周波フロントエンド部に、0.8〜10GHzにおける通信帯域内においてそれぞれ互いに異なる通過帯域を有し、且つ特定の通信帯域の全体をカバーするように通過帯域を設定された複数個の圧電薄膜共振子型フィルタが配置される。圧電薄膜共振子型フィルタの出力側には、低雑音増幅器がそれぞれ独立して、直接、直列接続される。したがって、0.8〜10GHz帯の高周波領域において広い通過帯域を有し、信号劣化が少なく、通過特性に優れた小型の携帯型情報端末を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平均寸法の関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0012】
また、以下に示す第1〜第3の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
【0013】
(携帯型情報端末)
本発明の第1〜第3の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置の説明に入る前に、これらの高周波帯フィルタ装置を用いるのに適した0.8〜10GHz帯のスーパーへテロダイン方式の無線信号送受信を行う携帯型情報端末1の全体構成の例を説明する。ここでは、一例として5GHz帯の携帯型情報端末1について説明する。
【0014】
携帯型情報端末1は、例えば図1に示すように、高周波フロントエンド部(RFフロントエンド部)2と、RFフロントエンド部2に接続された中間周波数処理部(IF部)3と、中間周波数処理部3に接続されたベースバンド処理部(BB部)4とを備える。
【0015】
RFフロントエンド部2は、以下の第1〜第3の実施の形態で詳細に説明する高周波帯フィルタ装置51、高周波帯フィルタ装置51に接続されたミキサ53、ミキサ53接続された局部発振器52及び増幅器54を備える。ミキサ53は、高周波帯フィルタ装置51の出力するRF信号と局部発振器52の出力するRF信号とを混合し、例えば200MHz〜500MHz程度の中間周波数(IF)の信号を生成する。高周波帯フィルタ装置51は、更に、高周波帯フィルタ装置51にRF信号を供給するアンテナ75,76を含む。図1においては、2本のアンテナ75,76が接続されているが、これは例示であり、第1〜第3の実施の形態で詳細に説明するように、アンテナの本数は2本に限定されない。ミキサ53で混合されたアンテナ75,76が受信したRF信号と局部発振器52の出力するRF信号は、増幅器54を介して中間周波数(IF)処理部3に伝達される。
【0016】
中間周波数処理部3は、中間周波数(IF)フィルタ56、IFフィルタ56に接続された自動ゲイン制御(AGC)回路55、自動ゲイン制御(AGC)回路55に接続されたI/Q復調回路57、I/Q復調回路57に接続されたIF局部発振回路58を備える。IFフィルタ56により、アンテナ75,76が受信したRF信号と局部発振器52の出力するRF信号との差の周波数が抽出され、自動ゲイン制御(AGC)回路55により、差の周波数であるIF信号が安定化される。このIF信号は、I/Q復調回路57により直交位相変調され、互いに90°位相がずれたI信号及びQ信号が生成される。I/Q復調回路57が備えるミキサ85及びミキサ86において、IF局部発振回路58の信号が混合され、更に低周波、例えば10MHz以下のベースバンドI信号及びベースバンドQ信号がそれぞれ生成される。90°位相が異なるベースバンドI信号及びベースバンドQ信号は、それぞれベースバンド処理部(BB部)4に伝達される。
【0017】
ベースバンド処理部4は、ベースバンドフィルタ81,82,A−Dコンバータ83,84及びディジタルベースバンドプロセッサ(DBBP)85を備える。ベースバンドフィルタ81及びベースバンドフィルタ82を介してそれぞれ抽出されたベースバンドI信号及びベースバンドQ信号は、A−Dコンバータ83及びA−Dコンバータ84により、ディジタルのベースバンドI信号及びベースバンドQ信号となり、ディジタルベースバンドプロセッサ(DBBP)85により信号処理される。
【0018】
なお、図1では受信側のRFフロントエンド部2、受信側の中間周波数処理部3及び受信側のベースバンド処理部4のみを便宜上示しているが、携帯型情報端末としては、実際には送信側のRFフロントエンド部、送信側の中間周波数処理部及び送信側のベースバンド処理部があることは勿論である。図示を省略した送信側のRFフロントエンド部には、多段接続されたマイクロ波用パワートランジスタからなるパワーアンプモジュールが備えられている。マイクロ波用パワートランジスタとしては、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)、高電子移動度トランジスタ(HEMT)等の高周波能動素子が利用される。高周波能動素子は、ガリウム砒素系の化合物半導体素子でも良く、SiGeなどのSi系化合物半導体素子でも良い。また、Siを用いたMOSFET等の素子でも良い。図示を省略した送信側の中間周波数処理部には、受信側の中間周波数処理部3のI/Q復調回路57と類似な構成のI/Q変調回路が備えられている。図示を省略した送信側のベースバンド処理部には、ディジタルベースバンドプロセッサ(DBBP)からのディジタルのベースバンドI信号及びベースバンドQ信号をアナログ信号に変換するD−Aコンバータがそれぞれ備えられている。ディジタルベースバンドプロセッサ(DBBP)85は、送信側のベースバンド処理部と受信側のベースバンド処理部4に共通の装置としても良い。なお、図示を省略しているが、アンテナ75,76を送信側と受信側とで共有する場合は、送信と受信とを切り替えるスイッチ回路が設けられる。
【0019】
以下、第1〜第3の実施の形態において5GHz帯に適用可能な高周波帯フィルタ装置51について説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置51は、図2に示すように、5GHzの通信帯域においてそれぞれ異なる通過帯域を有し、通過帯域の全体が5GHzの通信帯域をカバーするように選定された複数個(4個)の圧電薄膜共振子型フィルタ(第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ)11,12,13,14と、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14の出力側にそれぞれ独立して直接接続された低雑音増幅器(第1〜第4の低雑音増幅器)21,22,23,24とを備える。図2においては図示を省略しているが、第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24出力側には、更に図1に示すようなミキサ53が接続され、局部発振器52の出力信号と混合される。圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14の入力側には、アンテナ7に接続されたスイッチ回路6が接続される。
【0021】
第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14は、図2に示すように、それぞれ互いに並列に配置されている。例えば、第1の圧電薄膜共振子型フィルタ11は4.90〜5.00GHz、第2の圧電薄膜共振子型フィルタ12は5.03〜5.09GHz、第3の圧電薄膜共振子型フィルタ13は5.15〜5.35GHz、第4の圧電薄膜共振子型フィルタ14は5.725〜5.825GHzにそれぞれ調整され、全体として世界各国の5GHz帯の通信帯域をカバーしている。第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24は、第1から第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14から出力された信号をそれぞれ独立して増幅する。第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24は、HBT、HEMT等の高周波能動素子が利用される。高周波能動素子は、ガリウム砒素系の化合物半導体素子でも良く、SiGeなどのSi系化合物半導体素子でも良い。また、Siを用いたMOSFET等の素子でも良い。スイッチ回路6は、図1に示すベースバンド処理部4の制御端子5から出力された選択信号SELを受信し、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14のいずれかを選択する。スイッチ回路6は、4つの電界効果型トランジスタ(FET)等の能動素子から構成される半導体スイッチである。即ち、4つの能動素子の制御電極のいずれかに選択信号SELが入力され、圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14のいずれかが選択される。アンテナ7で受信された無線(RF)信号はスイッチ回路6で選択され、それぞれ対応する周波数帯域の第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14のいずれかに送られる。
【0022】
第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14は、図3(a)及び図4に示すように、それぞれT型に接続された3つの薄膜型弾性バルク波共振子(FBAR)30a,30b,30cを有する。即ち、図3(a)の4端子回路に示すように、第1入力端子I1に入力側を接続された第1の薄膜型弾性バルク波共振子30aと第1出力端子O1に出力側が接続された第2の薄膜型弾性バルク波共振子30bとがノードp1で互いに直列に接続されている。そして、第3の薄膜型弾性バルク波共振子30cが、ノードp1と第2入力端子I2と第2出力端子間O2を接続する枝路(ブランチ)の中点であるノードp2との間に接続されている。第3の薄膜型弾性バルク波共振子30cは、ノードp1とp2間に並列インピーダンス素子として挿入されたことと等価である。図3(b)に示すように、第1及び第2の薄膜型弾性バルク波共振子30a,30bによる直列共振の中心周波数と、第3の薄膜型弾性バルク波共振子30cの並列共振の中心周波数はわずかに異なるように設定されている。但し、第1及び第2の薄膜型弾性バルク波共振子30a,30bの直列共振の周波数と、第3の薄膜型弾性バルク波共振子30cの並列共振周波数は一致するように調整されることで、図3(b)に示すように通過帯域Δfの帯域通過フィルタとなる。
【0023】
図5に示すように、例えば第1の薄膜型弾性バルク波共振子30aは、シリコン基板31、シリコン基板31の上に全面に配置されたバッファ層32、バッファ層32の上に一部が接触し、その接触部を支点として配置された橋梁型(片持ち梁型)の下部電極33a、バッファ層32の他の一部及び下部電極33aの上に接触し、バッファ層32に直接接触する左端を一方の固定端、下部電極33aがバッファ層に直接接触している部分の真上に位置する右端を他方の固定端、として配置された橋梁型(両持ち梁型)の圧電薄膜34a、圧電薄膜34aの上に配置された橋梁型の上部電極35aを有する。バッファ層32と下部電極33aとの間には、空洞(エアギャップ)36aが設けられている。第1の薄膜型弾性バルク波共振子30aは、空洞36aに接した下部電極33aと上部電極35aの間に挿入された圧電薄膜34aの厚み方向に弾性バルク波を伝播させることで、この弾性バルク波の共振周波数により通過帯域特性を得る。通過帯域の調整は、下部電極33a、圧電薄膜34a、上部電極35aの厚み、特に圧電薄膜34aの厚みを調整することにより行われる。例えば、0.8〜10GHz帯の高周波領域の共振器に設定する場合は、下部電極33a、圧電薄膜34a、上部電極35aそれぞれの厚みが0.3〜3μmに選択される。下部電極33a及び上部電極35aは、例えばアルミニウム(Al)膜等の金属薄膜が使用される。圧電薄膜34aはAlN薄膜、チタン酸バリウム(TiBaO3)薄膜、又は酸化亜鉛(ZnO)薄膜等が使用される。特に、AlN薄膜は、配向制御することで良好な特性が得られる。この場合、X線のロッキングカーブで2°以下にAlN薄膜の配向制御をするのが好ましい。また、圧電薄膜34aは応力制御により橋梁部分を安定化しておくことが好ましい。バッファ層32は、シリコン酸化膜(SiO2膜)、シリコン窒化膜(Si34膜)等が使用可能である。空洞36aは、バッファ層32上にポリシリコン膜等の犠牲層をパターニングし、その上に順に下部電極33a、圧電薄膜34a、上部電極35aを堆積した後、犠牲層をエッチングにより除去して形成すれば簡単に実現できる。図示を省略したが、第2及び第3の薄膜型弾性バルク波共振子30b,30cも第1の薄膜型弾性バルク波共振子30aと同様の断面構造である。
【0024】
図4に示すように、第1〜第3の薄膜型弾性バルク波共振子30a,30b,30cは、シリコン基板31の上にモノリシックに集積化されている。また、入力側信号配線302とその両側に位置するグランドプレート33c、及びグランドプレート33dとで5GHz帯のコプラナ伝送線路が形成されている。図4に示す平面図においては、入力側信号配線302とグランドプレート33cとのギャップ、及び入力側信号配線302とグランドプレート33dとのギャップにバッファ層32が露出している。入力側信号配線302は、第1の薄膜型弾性バルク波共振子30aの下部電極33aに接続されている。下部電極33aの上部には圧電薄膜34aが配置され、圧電薄膜34aの上部には上部電極35aが配置されて第1の薄膜型弾性バルク波共振子30aが構成されている。この第1の薄膜型弾性バルク波共振子30aの上部電極35aと、図4の中央に位置する第3の薄膜型弾性バルク波共振子30cの上部電極35cとは、第2接続配線38を介して接続されている。そして、第3の薄膜型弾性バルク波共振子30cの上部電極35cの下部には圧電薄膜34cが配置され、この圧電薄膜34cの下部には下部電極33cが配置されている。下部電極33cは、コプラナ伝送線路のグランドプレート33cに一体化して接続されている。第3の薄膜型弾性バルク波共振子30cの上部電極35cと図4の最上部に示した第2の薄膜型弾性バルク波共振子30bの上部電極35bとは、第1接続配線37を介して接続されている。第2の薄膜型弾性バルク波共振子30bの上部電極35bの下部には圧電薄膜34bが配置され、この圧電薄膜34の下部には下部電極33bが配置されている。この下部電極33bは、出力側信号配線303に接続されている。出力側信号配線303とグランドプレート33c,33dとにより、5GHz帯のコプラナ伝送線路が形成されている。図3(a)、図4及び図5に示すようなT型に接続された3つの薄膜型弾性バルク波共振子30a,30b,30cは、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14のそれぞれに対応する。そして、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14が同一のシリコン基板31の上にモノリシックに構成され、図6に示すような高周波フィルタチップ602が実現される。なお、図4では高周波伝送線路としてコプラナ伝送線路を示したが、マイクロストリップ線路等の他の高周波伝送線路でも良い。
【0025】
図6に示すように、スイッチ回路を搭載したスイッチ回路チップ601、高周波フィルタチップ602、低雑音増幅器を搭載した低雑音増幅器チップ603が、同一のセラミック基板41の上にハイブリッドに集積化されている。スイッチ回路チップ601、高周波フィルタチップ602、低雑音増幅器チップ603は、セラミック基板41の上に形成された高周波伝送線路の信号線(金属配線)412〜415に、バンプ501〜506等を介して接続されている。更に、スイッチ回路チップ601、高周波フィルタチップ602、低雑音増幅器チップ603は、樹脂521で封止されて半導体パッケージ8を形成している。例えば、図6では、セラミック基板1の下にグランドプレート411が形成されている。このグランドプレート411、セラミック基板41、及び信号線(金属配線)412〜415とで5GHz帯のマイクロストリップ線路を構成している。但し、スイッチ回路6、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14、第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24の全てを同一の半導体基板上にモノリシックに集積化しても良い。第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14、第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24をそれぞれ独立した半導体チップ上に形成して、それらをセラミック基板41の上にハイブリッドに実装しても構わない。
【0026】
このように、本発明の第1の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置51によれば、図7に示すように、複数の周波数領域A,B,C,Dをカバーし、全体としては約1GHz程度の広帯域の高周波帯フィルタ装置を得ることができる。更に、スイッチ回路6により第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14が切り替えられ、選択的に動作するので、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14が互いにそれぞれ隣接して配置されても、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14の相互干渉、この相互干渉による信号劣化が少ない。
【0027】
また、図6に示すように、スイッチ回路6、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14、及び第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24は同一セラミック基板41上に実装することが可能である。したがって、第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24に引き回す高周波伝送線路を短くすることができ、パッケージを小型化することができる。高周波伝送線路が短くなることにより、ローカルリークや信号遅延の問題も低減できる。
【0028】
(第1の実施の形態の変形例)
本発明の第1の実施の形態の変形例に係る高周波帯フィルタ装置51は、図8に示すように、第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24の出力側にそれぞれ独立して直列に接続された第1〜第4マッチング回路25,26,27,28を更に有する点が、図2に示す高周波帯フィルタ装置と異なる。他は、図2に示す高周波帯フィルタ装置と実質的に同様である。第1〜第4のマッチング回路25,26,27,28は、出力端子q1を介して図1に示すようなミキサ53に接続され、局部発振器52の出力信号と混合される。このマッチング回路25,26,27,28は、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14のインピーダンス調整を行うもので、スタブ、又はインダクタとキャパシタとを組み合わせて構成したもの等が使用される。
【0029】
図8に示す高周波帯フィルタ装置51によれば、第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24の出力側に第1〜第4マッチング回路25,26,27,28が独立して直接接続されるので、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14の位相調整を行うことができる。このため、信号劣化の少ない高周波帯フィルタ装置を得ることができる。第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14の選択は、ベースバンド処理部4からの選択信号SELで制御され、スイッチ回路6を構成するトランジスタのゲートに入力され、切り替えられるので、図7に示すような広帯域の高周波帯フィルタ装置を得ることができる。更に、スイッチ回路6により第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14のいずれか1つが選択されるので、第1〜第4の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13,14の相互干渉が少ない。したがって、本発明の第1の実施の形態の変形例に係る高周波帯フィルタ装置51によれば、信号劣化が少なく、通過帯域特性に優れた高周波帯フィルタ装置を得ることができる。
【0030】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置51は、図9に示すように、図2に示したスイッチ回路6を第1〜第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13の入力側に有さない点が、第1の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置と異なる。第1〜第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13は、第1〜第3のアンテナ71,72,73にそれぞれ独立して直接接続されている。他は、図2に示す高周波帯フィルタ装置と同様である。
【0031】
第1〜第3アンテナ71,72,73は、外部からのRF信号を受信し、第1〜第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13のそれぞれに直接RF信号を送信する。第1〜第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13から出力されたRF信号は、出力端子q2を介して図1に示すミキサ53に入力され、局部発信器52の出力信号と混合される。第1〜第3アンテナ71,72,73は、小型のパッチアンテナもしくは誘電体セラミックアンテナが用いられる。
【0032】
本発明の第2の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置51によれば、第1〜第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11、12,13に第1〜第3アンテナ71,72,73が1対1の関係でそれぞれ直接接続されるので、図2に示すようなスイッチ回路6を削減できる。この結果、スイッチ回路6における信号の損失を低減できる。また、第1〜第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13の種類を選択するためのスイッチ回路6を制御する回路が不要となるので、より小型化が可能となる。第1〜第3のアンテナ71,72,73として小型のパッチアンテナ等を採用することにより、図9に示す高周波帯フィルタ装置を更に小型化できる。
【0033】
また、第1〜第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13は、それぞれ異なる周波数領域を有しているので、図10に示すように、複数の周波数帯A,B,Cをカバーし、全体としては約1GHz程度の広帯域の高周波帯フィルタ装置を得ることができる。
【0034】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置51は、図11に示すように、トップフィルタとしての第1の圧電薄膜共振子型フィルタ11と、段間フィルタとしての第5の圧電薄膜共振子型フィルタ15との間に、第1の低雑音増幅器21が直接接続され、独立した第1の直列回路を構成している。トップフィルタとしての第2の圧電薄膜共振子型フィルタ12と、段間フィルタとしての第6の圧電薄膜共振子型フィルタ16との間に、第2の低雑音増幅器22が直接接続され、独立した第2の直列回路を構成している。トップフィルタとしての第3の圧電薄膜共振子型フィルタ13と、段間フィルタとしての第7の圧電薄膜共振子型フィルタ17との間に、第3の低雑音増幅器23が直接接続され、独立した第3の直列回路を構成している。第1の圧電薄膜共振子型フィルタ11と第5の圧電薄膜共振子型フィルタ15とは同一の通過帯域を有する。第2の圧電薄膜共振子型フィルタ12と第6の圧電薄膜共振子型フィルタ16とは同一の通過帯域を有する。第3の圧電薄膜共振子型フィルタ13と第7の圧電薄膜共振子型フィルタ17とは同一の通過帯域を有する。第1、第2及び第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13は、それぞれ並列に配置されている。他は図2に示す高周波帯フィルタ装置と実質的に同様である。
【0035】
第1〜第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11,12,13は、図11に示すように、入力側がそれぞれスイッチ回路6aに接続され、出力側が独立して第1〜第3の低雑音増幅器21,22,23にそれぞれ接続されている。第5〜第7の圧電薄膜共振子型フィルタ15,16,17は、入力側が独立して第1〜第3の低雑音増幅器21,22,23にそれぞれ接続され、出力側がスイッチ回路6bにそれぞれ接続されている。スイッチ回路6bは、制御端子5及びミキサ53に接続されている。例えば5GHz帯の通信帯域においては、第1及び第5の圧電薄膜共振子型フィルタ11,15が4.90〜5.00GHz、第2及び第6の圧電薄膜共振子型フィルタ12,16が5.15〜5.35GHz、第3及び第7の圧電薄膜共振子型フィルタ13,17が5.725〜5.825GHzに調整される。第1〜第3の圧電薄膜共振子型フィルタ11〜13,第5〜第7の15〜17の周波数の調整は、第1の実施の形態において説明したように、薄膜型弾性バルク波共振子30の圧電薄膜34、下部電極33、上部電極35の厚み、特に圧電薄膜34の厚みを調整することにより行われる。第1〜第3の低雑音増幅器21,22,23は、既に第1の実施の形態で説明したように、HBT、HEMT等の高周波能動素子が用いられる。スイッチ回路6a,6bは、第1の実施の形態と同様にFET等の半導体能動素子から構成される半導体スイッチを用いても良い。例えば図12に示すような圧電薄膜アクチュエーター素子60を用いても良い。
【0036】
図12に示すように、圧電薄膜アクチュエーター素子60は、シリコン基板61、シリコン基板61の全面に配置された金属薄膜からなるグランドプレート610,グランドプレート610の上に配置されたバッファ層62、バッファ層62の上に一部接触し、その接触部(固定端)を支点として配置された橋梁型(片持ち梁型)の下部電極63、下部電極63の上に配置された橋梁型の圧電薄膜64a、及びバッファ層62に接触し下部電極63の自由端の直下に配置されたスイッチ用電極67aを有する。バッファ層62と下部電極63との間には、空洞(エアギャップ)66が設けられている。圧電薄膜アクチュエーター素子60は、エアギャップ66を介して対向した下部電極63の自由端とスイッチ電極67aとの間を圧電歪力により接触させ、下部電極63とスイッチ用電極67aとを導通させる。下部電極63とスイッチ電極67a間の印加電圧を解除すれば、圧電歪力がなくなり、圧電薄膜64aの弾性で下部電極63の自由端とスイッチ電極67aとの間の導通が遮断される。下部電極63及びスイッチ電極67aはAl薄膜、Cu薄膜、Au薄膜等の金属薄膜が使用される。Cu薄膜の上にNiメッキやAuメッキをしても良い。圧電薄膜64aはAlN薄膜等が使用可能である。バッファ層62は、SiO2膜、Si34膜等が使用可能である。エアギャップ66は、バッファ層62及びスイッチ電極67aの上にポリシリコン等の犠牲層をパターニングし、その上に順に下部電極63、圧電薄膜64aを堆積した後、犠牲層をエッチングにより除去して形成される。このように、図12に示す圧電薄膜アクチュエーター素子60をスイッチ6a,6bの構成単位として、所望のスイッチ回路を構成していくことができる。例えば、下部電極63にMIMキャパシタ等を備えた信号線を接続し、バッファ層62を誘電体層として、信号線とグランドプレート610との間に薄膜マイクロストリップ線路を構成することができる。薄膜マイクロストリップ線路の他に、コプラナ伝送線路等の他の高周波伝送線路で構成してもよい。
【0037】
本発明の第3の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置51においては、0.8〜10GHz帯においてそれぞれ異なる通過帯域を有する第1及び第5の圧電薄膜共振子型フィルタ11,15と、第2及び第6の圧電薄膜共振子型フィルタ12,16と、第3及び第7の圧電薄膜共振子型フィルタ13,17の動作が、制御端子5からの選択信号SELで選択的に制御される。したがって、相互干渉の少ない高周波帯フィルタ装置を得ることができる。また、図12に示すように、スイッチ回路6を構成する下部電極63及びスイッチ用電極67aに電圧が入力され、機械的に切り替えられるので、複数の周波数領域を有する高周波フィルタ回路を選択的に動作させることができる。更に、FET等の半導体能動素子を用いた半導体スイッチでは、チャンネル抵抗やオーミック損失に起因した導通損失や高周波損失が発生する。図12に示す圧電薄膜アクチュエーター素子60をスイッチ回路として用いることによりRF信号の損失が増大するFET等に比べて、RF信号の損失を低く抑えることができる。なお、図6において説明したように、スイッチ回路6a,6bと、第1及び第5の圧電薄膜共振子型フィルタ11,15、第2及び第6の圧電薄膜共振子型フィルタ12,16、第3及び第7の圧電薄膜共振子型フィルタ13,17と低雑音増幅器21,22,23とを同一パッケージ内に実装することで、第1〜第3の低雑音増幅器21,22,23に引き回す高周波伝送線路を短くできる。高周波伝送線路が短くなることにより、ローカルリークや信号遅延の問題も低減できる。図12に示すスイッチ用電極67aにRF信号のアイソレーションを確保する設計を行えば、圧電薄膜共振子型フィルタ同士の干渉を更に低減させることもできる。
【0038】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0039】
既に述べた第1〜第3の実施の形態においては、5GHz帯の高周波帯フィルタ装置について説明したが、これは例示であり、1.5GHz、2.1GHz、2.5GHz帯等の0.8〜10GHz帯における他の通信帯域に用いられる高周波帯フィルタ装置に適用できることは勿論である。
【0040】
第1の実施の形態においては、第1〜第4の低雑音増幅器21,22,23,24の出力側に、更にスイッチ回路6が配置されていても良い。
【0041】
第3の実施の形態において示した圧電薄膜アクチュエーター素子60の構成は、第1及び第2の実施の形態に係るスイッチ回路6,6a,6bにも使用可能であることは勿論である。また、第1の実施の形態においては半導体スイッチとしてFETを用いた場合を説明したが、バイポーラトランジスタ(BJT)、接合型電界トランジスタ(JFET)、ショットキーバリア型電界効果トランジスタ(MESFET)、静電誘導トランジスタ(SIT)、HEMT等の様々なトランジスタを用いても良い。
【0042】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、小型で、広い通過帯域を有する高周波帯フィルタ装置及び携帯型情報端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯型情報端末の全体構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置を示すブロック図である。
【図3】図3(a)は、図2に示す圧電薄膜共振子型フィルタのフィルタ構成を示し、図3(b)は、圧電薄膜共振子型フィルタの特性を示す図である。
【図4】図2に示す圧電薄膜共振子型フィルタの一例を示す平面図である。
【図5】図4に示す圧電薄膜共振子型フィルタのA−A断面を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置を集積化した半導体集積装置の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置のフィルタ通過特性を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例に係る高周波帯フィルタ装置を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置を示すブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置のフィルタ通過特性を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る高周波帯フィルタ装置を示すブロック図である。
【図12】図11に示すスイッチ回路の一例を示す断面図である。
【図13】従来のフィルタ構成を示す回路図である。
【図14】従来のフィルタ特性を示す図である。
【符号の説明】
1…携帯型情報端末
2…RFフロントエンド部
3…中間周波数処理部
4…ベースバンド処理部
5…制御端子
6,6a,6b…スイッチ回路
7…アンテナ
8…半導体パッケージ
11〜14,15〜17…圧電薄膜共振子型フィルタ
21,22,23,24…低雑音増幅器
25,26,27,28…マッチング回路
30,30a,30b,30c…薄膜型弾性バルク波共振子
31…シリコン基板
32…バッファ層
33,33a,33b…下部電極
33c,33d…グランドプレート
34,34a,34b,34c…圧電薄膜
35a,35b,35c…上部電極
36a…空洞(エアギャップ)
37…第1接続配線
38…第2接続配線
41…セラミック基板
51…高周波帯フィルタ装置
52…局部発振器
53…ミキサ
54…増幅器
55…自動ゲイン制御(AGC)回路
56…IFフィルタ
57…I/Q復調回路
58…IF局部発振器
60…圧電薄膜アクチュエーター素子
61…シリコン基板
62…バッファ層
63…下部電極
64a…圧電薄膜
66…空洞(エアギャップ)
67a…スイッチ用電極
71、72,73,75,76…アンテナ
81,82…ベースバンドフィルタ
83,84…A−Dコンバータ
85,86…ミキサ
100,101…フィルタ
302…入力側信号配線
303…出力側信号配線
411…グランドプレート
501〜506…バンプ
521…樹脂
601…スイッチ回路チップ
602…高周波フィルタチップ
603…低雑音増幅器チップ
610…グランドプレート

Claims (9)

  1. 0.8〜10GHzにおける特定の通信帯域に用いられる高周波フィルタ装置であって、
    それぞれ互いに異なる通過帯域を有し、前記通過帯域の全体が前記特定の通信帯域をカバーするように選定され、並列配置された複数個の圧電薄膜共振子型フィルタと、
    前記圧電薄膜共振子型フィルタの出力側にそれぞれ独立して直接接続された低雑音増幅器
    とを備えることを特徴とする高周波帯フィルタ装置。
  2. 前記複数の圧電薄膜共振子型フィルタの入力側にそれぞれ接続され、前記複数の圧電薄膜共振子型フィルタのいずれかを選択するスイッチ回路と、
    前記スイッチ回路に高周波信号を供給するアンテナ
    とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の高周波帯フィルタ装置。
  3. 前記複数の圧電薄膜共振子型フィルタの入力側にそれぞれ独立して直接接続されたアンテナを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の高周波帯フィルタ装置。
  4. 前記低雑音増幅器の出力側にそれぞれ独立して直接接続されたマッチング回路を更に有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高周波帯フィルタ装置。
  5. 前記圧電薄膜共振子型フィルタは、T型に接続された3つの薄膜型弾性バルク波共振子を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高周波帯フィルタ装置。
  6. 前記薄膜型弾性バルク波共振子は、厚さ0.3〜3μmの圧電薄膜を有することを特徴とする請求項5に記載の高周波帯フィルタ装置。
  7. 前記スイッチ回路は、半導体スイッチであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高周波帯フィルタ装置。
  8. 前記スイッチ回路は、圧電薄膜アクチュエーター素子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高周波帯フィルタ装置。
  9. 通過帯域が互いに異なるように選定された複数個圧電薄膜共振子型フィルタと、前記圧電薄膜共振子型フィルタの出力側にそれぞれ独立して直接接続された低雑音増幅器を有する高周波フロントエンド部と、
    前記高周波フロントエンド部に接続された中間周波数処理部と、
    前記中間周波数処理部に接続されたベースバンド処理部
    とを備え、
    0.8〜10GHz帯における特定の通信帯域で通信を行うことを特徴とする携帯型情報端末。
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