JP2004207858A - 閾値マトリクスの作成方法および閾値マトリクスを記録した記録媒体並びに画像形成装置 - Google Patents

閾値マトリクスの作成方法および閾値マトリクスを記録した記録媒体並びに画像形成装置 Download PDF

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誠 杉崎
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Abstract

【課題】所望の出力解像度に対応した閾値マトリクスを容易に作成し、その閾値マトリクスを用いて高精度な階調画像を容易に形成することができるとともに、構成が簡単でランニングコストが低廉となる画像形成装置を提供する。
【解決手段】印刷解像度閾値マトリクスの出力解像度をプリンタ解像度に変換した後(ステップS2)、べた画像テストパターンを出力して濃度を測定し(ステップS3、S4)、その濃度が目標濃度となるよう、印刷解像度閾値マトリクスに追加した閾値データによる網点面積率を増加させ(ステップS7)、所望の濃度となったときの増加させた網点面積率に基づいて(ステップS11)、所望のプリンタ解像度閾値マトリクスを作成する(ステップS12)。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、階調画像を形成する所望の出力解像度からなる閾値マトリクスの作成方法および閾値マトリクスを記録した記録媒体並びに画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、印刷の分野では、イメージセッタ、CTP(Computer To Plate)、CTC(Computer To Cylinder)等の刷版作成装置によりC、M、Y、Kの各色の刷版を作成した後、各刷版を用いて印刷機により印刷用紙上に網点画像を重畳させることで、所望の色および階調からなるカラー印刷物を作成する。
【0003】
カラー印刷物の作成には、多数の処理工程を必要とするため、事前にプルーフ画像を出力し、画像の色や網点像構造を確認できることが望ましい。従来から、カラー印刷物のプルーフ画像を作成するため、刷版作成装置と同程度の出力解像度を有するプルーフ画像作成装置が用いられている。しかしながら、このようなプルーフ画像作成装置は高価であり、少量の印刷物のみを取り扱うような現場では、かなりの負担が強いられることになる。
【0004】
そこで、近年、インクジェットプリンタに代表されるような比較的安価な画像形成装置が出現してきており、このような画像形成装置を用いて網点像構造を有するプルーフ画像を作成する試みがなされている。
【0005】
ところで、インクジェットプリンタの場合、例えば、記録ヘッドの移動方向である画像の主走査方向に対する出力解像度よりも、記録用紙の移動方向である画像の副走査方向に対する出力解像度を低く設定した異方性解像度を採用することで、画像の形成速度を向上させるように構成したものが多い。これに対して、印刷機では、高品質の画像を確保するため、主走査方向および副走査方向の出力解像度が等しい等方性解像度が主として採用される。
【0006】
この場合、出力解像度が印刷機と異なるインクジェットプリンタを用いて高精度なプルーフ画像を作成するためには、異方性解像度であっても印刷物と同等の網点像構造を得ることのできる閾値マトリクスを作成する必要がある。なお、閾値マトリクスとは、複数の閾値データを網点像構造に対応させて配置したもので、各閾値データと連続階調画像データとの大小を比較することにより、2値画像データを生成することができる。
【0007】
しかしながら、画像形成装置の出力解像度に対応した所望の網点像構造を有する閾値マトリクスを試行錯誤的に作成したのでは、作成に時間がかかり過ぎるため、閾値マトリクスの生産性が著しく阻害されてしまう。
【0008】
一方、インクジェットプリンタは、ノズルから射出されたインクによりドットを記録用紙上に記録することで画像を形成するものであるが、ドット径の誤差やドットの記録位置の誤差が大きいと、濃度むらが出現してしまう。そこで、特に濃度むらが視認し易い高濃度の画像を形成する場合において、ドット径を出力解像度よりも大きく設定し、画像をドットによって隙間なく被覆するように構成する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0009】
しかしながら、高濃度の画像を形成する場合、ドット同士が重畳してインクが過剰供給状態となるため、乾燥に長時間を要するだけでなく、記録用紙がよれて画像品質が低下する問題が生じる。また、インクも消耗する。
【0010】
このような問題を回避するため、高濃度の画像を形成する場合において、各ドットを離間させて千鳥状に記録する方法が提案されている(特許文献2参照)。また、単に千鳥状に記録しただけでは、所望の濃度を得ることができない場合もあることを考慮し、注目画素およびその周囲画素の全てが記録対象となるか否かを判定し、全てが記録対象となる場合にのみ当該注目画素のドットを記録しないように制御する方法が提案されている(特許文献3)。
【0011】
しかしながら、これらの方法では、記録する画像に応じて各ドットを記録するか否かを判定しなければならないため、余分な時間が必要になり、また、処理のためのハードウエアあるいはソフトウエアが必要となる不具合がある。また、いずれの従来技術においても、印刷物と同程度の網点像構造を得ることができるものではない。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−315449号公報(段落[0009]、[0021])
【特許文献2】
特許3101468号公報(図6)
【特許文献3】
特開平8−130637号公報(図4)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の不具合を解消するためになされたもので、所望の出力解像度に対応した閾値マトリクスを容易に作成し、その閾値マトリクスを用いて高精度な階調画像を容易に形成することができる閾値マトリクスの作成方法および閾値マトリクスを記録した記録媒体を提供するとともに、構成が簡単でランニングコストを低廉なものとすることのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、階調画像を形成する所望の出力解像度からなる閾値マトリクスの作成方法において、
出力解像度がRの閾値マトリクスA1を準備し、前記閾値マトリクスA1を構成する閾値データth間に閾値データxを追加し、出力解像度がn・R(nは2以上の整数)の閾値マトリクスA2を作成する第1ステップと、
前記閾値マトリクスA2を用いて、前記閾値データthに対応する画素と、前記閾値データxの所定量に対応する画素とから構成されるテスト画像を形成する第2ステップと、
前記テスト画像の濃度を測定する第3ステップと、
前記濃度が所定濃度に達しているか否かを判定する第4ステップと、
前記濃度が所定濃度に達している場合、前記閾値データthおよび前記所定量の前記閾値データxにより前記テスト画像の画素を形成する前記閾値マトリクスA2を前記出力解像度n・Rの閾値マトリクスに決定する第5ステップと、
前記濃度が所定濃度に達していない場合、前記画素を形成する前記閾値データxの所定量を変更し、前記第2ステップ〜前記第5ステップの処理を繰り返す第6ステップと、
からなることを特徴とする。
【0015】
この場合、n・Rの出力解像度からなる閾値マトリクスA2は、Rの出力解像度からなる閾値マトリクスA1に基づいて作成されるため、閾値マトリクスA1と同程度の網点像構造を有する階調画像を形成することができる。
【0016】
なお、閾値マトリクスA2は、主走査方向に対する出力解像度と、副走査方向に対する出力解像度とが異なる画像形成装置、例えば、インクジェットプリンタに適用することができる。
【0017】
また、閾値マトリクスA2を構成する閾値データの配置を振幅変調型とすることにより、ざらつき感のない階調画像を形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施形態の網点画像形成装置10の構成ブロック図を示す。網点画像形成装置10は、網点画像からなる印刷物のプルーフ画像を作成するプルーフ画像作成装置である。
【0019】
網点画像形成装置10は、原稿画像12を読み取るスキャナ14と、スキャナ14によって得た連続階調画像データに対して、印刷条件に応じた画像処理を施す画像処理部16と、階調変換テーブル記憶部18に記憶された階調変換テーブルを用いて、画像処理された連続階調画像データの階調変換処理を行う階調変換部20と、階調変換された連続階調画像データを一旦記憶する画像データ記憶部22と、閾値マトリクスを作成する閾値マトリクス作成部24と、閾値マトリクス記憶部26に記憶された閾値マトリクスを構成する閾値データと連続階調画像データとの大小を比較して2値画像データを作成する2値画像データ作成部28と、2値画像データからプルーフ画像であるプリント画像30を出力するインクジェットプリンタ32(画像形成部)とを備える。なお、閾値マトリクス記憶部26に記憶された閾値マトリクスは、CD−ROM等の記録媒体34に記録し、必要に応じて他のインクジェットプリンタ等の画像形成装置に提供することが可能である。
【0020】
次に、上記の網点画像形成装置10を用いた閾値マトリクスの作成方法につき、図2に示すフローチャートに基づいて説明する。この場合、対象とする印刷物は、主走査方向および副走査方向に対して1200dpi(dot per inch)の等方性解像度で作成される網点画像とする。また、この印刷物のプルーフ画像を作成する網点画像形成装置10を構成するインクジェットプリンタ32は、記録用紙の主走査方向に対して2400dpi、副走査方向に対して1200dpiの異方性解像度でプリント画像30を作成するものとする。
【0021】
先ず、印刷物を作成するために用いる1200dpiの等方性解像度からなる印刷解像度閾値マトリクス36(図3)を閾値マトリクス作成部24に設定する(ステップS1)。図3に示す印刷解像度閾値マトリクス36は、画像データ記憶部22に記憶される連続階調画像データCが0〜100の101階調からなるものとして、0〜99の閾値データthを印刷解像度閾値マトリクス36の中心から数値の小さい順に配置した、いわゆる、振幅変調型(AM型)の閾値マトリクスである。なお、この印刷解像度閾値マトリクス36は、印刷物に対応したスクリーン線数およびスクリーン角度毎に設定される。
【0022】
次に、閾値マトリクス作成部24は、印刷解像度閾値マトリクス36の主走査方向の各閾値データth間に閾値データxを追加し、印刷解像度閾値マトリクス36を図4に示すプリンタ解像度閾値マトリクス38に変更する(ステップS2)。この場合、追加する閾値データxは、x≧100とする。このようにして作成されたプリンタ解像度閾値マトリクス38は、主走査方向に対して2400dpi、副走査方向に対して1200dpiのプリント画像30を作成するインクジェットプリンタ32に対応した異方性解像度の閾値マトリクスである。
【0023】
なお、印刷解像度閾値マトリクス36の主走査方向の各閾値データth間に閾値データxを追加する際、図5に示すように、閾値データthと閾値データxとを副走査方向に交互に配列した千鳥状の配置としてプリンタ解像度閾値マトリクス40を作成するようにしてもよい。以下の説明では、図4に示す構成からなるプリンタ解像度閾値マトリクス38を作成した後、所望の閾値マトリクスを得るものとして説明する。
【0024】
網点画像形成装置10は、作成したプリンタ解像度閾値マトリクス38を閾値マトリクス記憶部26に記憶した後、それを用いてべた画像テストパターンをプリント画像30として出力する(ステップS3)。
【0025】
すなわち、網点画像形成装置10は、全てを100とした網点面積率100%の連続階調画像データCを画像データ記憶部22に設定した後、2値画像データ作成部28において、この連続階調画像データCと、閾値マトリクス記憶部26に記憶したプリンタ解像度閾値マトリクス38を構成する閾値データthおよびxとの大小を比較し、2値画像データBを生成する。この場合、th、x<CのときB=1となり、C≦th、xのときB=0となる2値画像データBを2値画像データ作成部28が生成するものとすると、C=100、0≦th≦99、x≧100であるから、2値画像データBは、図4のプリンタ解像度閾値マトリクス38を構成する閾値データthに対応する連続階調画像データCが1となり、それ以外が0となる。従って、網点面積率100%の連続階調画像データCは、図6に2値画像データB=1をハッチングで示したように、網点面積率50%の2値画像データBからなるパターン42に変換される。
【0026】
2値画像データ作成部28から出力されたパターン42からなる2値画像データBは、インクジェットプリンタ32に供給され、この2値画像データBに従い記録用紙上にべた画像テストパターンが出力される。この場合、インクジェットプリンタ32では、各ドットの記録用紙に対する記録位置の誤差やドット径の誤差を考慮し、ドット径を出力解像度よりも大きく設定している。従って、出力されるべた画像テストパターンの網点面積率の実測値は、50%以上となる。
【0027】
そこで、次に、べた画像テストパターンの濃度を測定し(ステップS4)、この濃度が連続階調画像データCの全てを最大の100としたときの所望の目標濃度(べた濃度)に達しているか否かの判定を行う(ステップS5)。所望の目標濃度に達している場合、図4に示すプリンタ解像度閾値マトリクス38を図3に示す印刷解像度閾値マトリクス36から得られた最適なプリンタ解像度閾値マトリクスに決定し(ステップS6)、閾値マトリクス記憶部26および記録媒体34に記録する。
【0028】
一方、所望の目標濃度に達していない場合には、プリンタ解像度閾値マトリクス38を構成する閾値データxを修正する(ステップS7)。
【0029】
表1は、連続階調画像データCの網点面積率と、図4のプリンタ解像度閾値マトリクス38を用いて前記連続階調画像データCを変換して得られた2値画像データBの網点面積率と、前記2値画像データBから作成したプリント画像30の測定濃度との関係を示す。この場合、網点面積率100%の連続階調画像データCから得られるプリント画像30の測定濃度は、1.79であり、べた画像の目標濃度を1.85とすると、所望の濃度に達していないことが了解される。
【0030】
【表1】
Figure 2004207858
【0031】
そこで、べた画像テストパターンの濃度が所望の濃度に達していない場合、閾値マトリクス作成部24において、1200dpiの等方性解像度からなる周波数変調型(FM型)の印刷解像度閾値マトリクス44(図7)を設定する。FM型の印刷解像度閾値マトリクス44は、0〜99の閾値データth2を空間周波数が高周波となるように配置したもので、この印刷解像度閾値マトリクス44を用いて作成された画像は、階調によって画素が偏在して形成されることがなく、得られたべた画像テストパターンの濃度測定時における測定誤差を低下させることができる。
【0032】
FM型の印刷解像度閾値マトリクス44は、図4に示すプリンタ解像度閾値マトリクス38の閾値データthに対応する位置に閾値データx(≧100)を追加する一方、プリンタ解像度閾値マトリクス38の閾値データxに対応する位置に閾値データth2を配置するように変更することにより、図8に示すプリンタ解像度閾値マトリクス46が作成される。
【0033】
次に、プリンタ解像度閾値マトリクス46(図8)から網点面積率が10%の2値画像データBを作成する閾値データth2(0〜9)を抽出し、これらの閾値データth2によってプリンタ解像度閾値マトリクス38(図4)の対応する位置の閾値データxを置き換える。そして、2値画像データ作成部28において、連続階調画像データC(=100)と、閾値データxの一部が網点面積率10%の閾値データth2によって置き換えられた新たなプリンタ解像度閾値マトリクス47(図9)とを比較することにより、2値画像データBを生成する。この場合、2値画像データBは、図9のプリンタ解像度閾値マトリクス47を構成する閾値データth(0〜99)およびth2(0〜9)に対応する連続階調画像データCが1となり、それ以外が0となる。従って、網点面積率100%の連続階調画像データCは、図10に2値画像データB=1をハッチングで示したように、網点面積率55%の2値画像データBからなるパターン48に変換される。
【0034】
2値画像データ作成部28から出力されたパターン48からなる2値画像データBは、インクジェットプリンタ32に供給され、この2値画像データBに従い記録用紙上にべた画像テストパターンが出力される(ステップS8)。そこで、このべた画像テストパターンの濃度を測定し(ステップS9)、所望の目標濃度(べた濃度)に達しているか否かの判定を行う(ステップS10)。
【0035】
所望の濃度に達していない場合、プリンタ解像度閾値マトリクス46(図8)から網点面積率が20%の2値画像データBを作成する閾値データth2(0〜19)を抽出し、これらの閾値データth2によってプリンタ解像度閾値マトリクス38(図4)の対応する位置の閾値データxを置き換えて新たなプリンタ解像度閾値マトリクスを作成した後(ステップS7)、同様にして、図11に示すパターン50を形成する網点面積率60%の2値画像データBを生成し、このパターン50に従ってべた画像テストパターンをプリント画像30として出力する(ステップS8)。そして、濃度の測定および判定を行う(ステップS9、S10)。
【0036】
図12は、ステップS7の処理において、プリンタ解像度閾値マトリクス46により網点面積率を30%増加させることで、網点面積率が65%となる2値画像データBのパターン52を示す。
【0037】
ステップS7〜S10の処理を必要に応じて繰り返した後、ステップS10において、所望の目標濃度(べた濃度)に達したと判定された場合、そのときのプリンタ解像度閾値マトリクス38の修正した網点面積率、すなわち、閾値データxをプリンタ解像度閾値マトリクス46の閾値データth2で置き換えた網点面積率を決定する(ステップS11)。
【0038】
表2は、連続階調画像データCの網点面積率と、図4のプリンタ解像度閾値マトリクス38の閾値データxの一部を、図8のプリンタ解像度閾値マトリクス46から抽出した閾値データth2で置き換えて得られる修正プリンタ解像度閾値マトリクスを用いて前記連続階調画像データCを変換して得られた2値画像データBの網点面積率と、前記2値画像データBから作成したプリント画像30の測定濃度との関係を示す。この場合、網点面積率が60%の2値画像データBから得られるプリント画像30の測定濃度は、1.86であり、べた画像の目標濃度1.85に略等しいことが了解される。従って、所望の目標濃度を得るために置き換えるプリンタ解像度閾値マトリクス46の網点面積率は、20%となる。なお、2値画像データBの網点面積率が80%以上では、プリント画像30上にインクが過剰に供給され、記録用紙がよれてしまう。
【0039】
【表2】
Figure 2004207858
【0040】
次に、ステップS11で決定した網点面積率の閾値データth2が追加されたプリンタ解像度閾値マトリクス38において、修正前のプリンタ解像度閾値マトリクス38を構成する閾値データthの小さい部分の近傍から順に、新たな閾値データを修正閾値データth3として設定する(ステップS12)。
【0041】
図13は、プリンタ解像度閾値マトリクス46による修正網点面積率が20%(図11のパターン50)のときの最終的な閾値データth、th3、xが設定されたプリンタ解像度閾値マトリクス58を示す。この場合、例えば、閾値データth=0、1、2、3の近傍に設定される閾値データth3は、閾値データth=0、1、2、3によって2値画像データBが1となった後に続いて2値画像データBが1となるように、閾値データth3=4に設定されている。他の閾値データthおよびth3の関係についても同様である。
【0042】
以上のようにして決定されたプリンタ解像度閾値マトリクス58は、最終プリンタ解像度閾値マトリクスとして閾値マトリクス記憶部26に登録されるとともに、記録媒体34に記録される(ステップS13)。なお、このプリンタ解像度閾値マトリクス58は、印刷解像度閾値マトリクス36に基づいて作成されているため、印刷画像と同程度の網点像構造を備えたプリント画像30を得ることができる。
【0043】
次に、プリンタ解像度閾値マトリクス58を用いて所望のプルーフ画像を形成する場合について説明する。
【0044】
印刷物のプルーフ画像を得ようとする原稿画像12をスキャナ14によって読み取り、画像処理部16において、例えば、印刷に使用するインク、印刷用紙等の印刷条件を考慮した画像処理を行う。次いで、階調変換部20において、階調変換テーブル記憶部18に設定した階調変換テーブルを用いて階調変換を行い、その画像データである連続階調画像データCを一旦画像データ記憶部22に記憶する。
【0045】
一方、2値画像データ作成部28は、印刷物の出力解像度、スクリーン線数およびスクリーン角度に対応して作成されたプリンタ解像度閾値マトリクス58を閾値マトリクス記憶部26から読み込み、このプリンタ解像度閾値マトリクス58を構成する閾値データと画像データ記憶部22に記憶された連続階調画像データCとの大小を比較することにより、2値画像データBを生成する。生成された2値画像データBは、インクジェットプリンタ32に供給され、図示しないインクヘッドが制御されることにより、記録用紙上にインクジェットプリンタ32の出力解像度からなるプリント画像30が形成される。
【0046】
ここで、例えば、べた画像からなる原稿画像12に対するプリント画像30を形成した場合、必要最小限の量のインクによって所望の濃度からなるべた画像を再現することができるため、余分なインクを消費することがなく経済的であるとともに、記録用紙がよれてしまったり、あるいは、インクの乾燥に長時間を要するといった不具合が生じることはない。
【0047】
また、2値画像データ作成部28は、閾値マトリクス記憶部26から供給されるプリンタ解像度閾値マトリクス58を構成する閾値データと画像データ記憶部22から供給される連続階調画像データCとの大小を比較するだけでよく、所望の濃度からなる網点画像を形成することのできる2値画像データBを迅速に生成することができる。従って、網点画像形成装置10の構成を何ら複雑なものとすることなく、プリント画像30を容易に作成することができる。
【0048】
さらに、プリンタ解像度閾値マトリクス58は、プリンタ解像度閾値マトリクス38を構成する閾値データthの小さい部分の近傍から修正閾値データth3を小さい順に設定して構成されるため、プリンタ解像度閾値マトリクス58の閾値データの配置構造がプリンタ解像度閾値マトリクス38と同様の振幅変調型(AM型)となる。従って、インクジェットプリンタ32によって作成されたプリント画像30にざらつき感が生じることがない。
【0049】
なお、上述した実施形態では、等方性解像度の閾値マトリクスから異方性解像度の閾値マトリクスを作成する場合について説明したが、例えば、1200dpiの等方性解像度の閾値マトリクスから2400dpiの等方性解像度の閾値マトリクスを作成する場合、あるいは、主走査方向に1200dpi、副走査方向に600dpiの異方性解像度の閾値マトリクスから主走査方向に2400dpi、副走査方向に1200dpiの異方性解像度の閾値マトリクスを作成する場合、さらには、主走査方向に1200dpi、副走査方向に600dpiの異方性解像度の閾値マトリクスから主走査方向に1200dpi、副走査方向に1200dpiの異方性解像度の閾値マトリクスを作成する場合に対しても、同様にして適用することができる。
【0050】
一般的には、印刷物を作成するための閾値マトリクスの主走査方向または副走査方向の出力解像度をRとして、主走査方向または副走査方向の出力解像度がn・R(nは2以上の整数)であるプルーフ画像を作成するための閾値マトリクスを作成することができる。
【0051】
また、画像形成装置としては、印刷物の出力解像度と異なる出力解像度からなるものであれば、例えば、サーマルヘッド等を用いた感熱画像記録装置や、レーザビーム等を用いた光ビーム画像記録装置にも適用することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、既存の出力解像度Rからなる閾値マトリクスを用いて、所望の出力解像度n・Rの新たな閾値マトリクスを容易に作成することができる。
【0053】
また、新たな閾値マトリクスを用いて階調画像を作成した際、所望の濃度からなるべた画像を作成することができる。この場合、例えば、画像形成装置としてインクジェットプリンタを用いたとき、べた画像を作成する際にインクが過剰に消費されることがなく、経済的であるとともに、記録用紙がよれてしまったり、インクの乾燥に長時間を要するといった不具合が生じることがない。
【0054】
さらに、既存の出力解像度の閾値マトリクスが備える網点像構造を新たな閾値マトリクスに設定することができるため、既存の出力解像度からなる閾値マトリクスを用いて作成した階調画像と、新たな出力解像度からなる閾値マトリクスを用いて作成した階調画像とを、網点像構造を含めて高精度に一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の網点画像形成装置の構成ブロック図である。
【図2】図1に示す網点画像形成装置を用いたプリンタ解像度閾値マトリクスの作成手順を示すフローチャートである。
【図3】振幅変調型の等方性解像度からなる印刷解像度閾値マトリクスの説明図である。
【図4】図3に示す印刷解像度閾値マトリクスから変更された異方性解像度からなるプリンタ解像度閾値マトリクスの説明図である。
【図5】図3に示す印刷解像度閾値マトリクスから変更された異方性解像度からなるプリンタ解像度閾値マトリクスの説明図である。
【図6】図4に示すプリンタ解像度閾値マトリクスから形成される2値画像データのパターンの説明図である。
【図7】周波数変調型の等方性解像度からなる印刷解像度閾値マトリクスの説明図である。
【図8】図7に示す印刷解像度閾値マトリクスから変更された異方性解像度からなるプリンタ解像度閾値マトリクスの説明図である。
【図9】図4に示すプリンタ解像度閾値マトリクスに対して、図7の印刷解像度閾値マトリクスの網点面積率の10%を考慮した新たなプリンタ解像度閾値マトリクスの説明図である。
【図10】図9に示すプリンタ解像度閾値マトリクスから形成される2値画像データのパターンの説明図である。
【図11】図7の印刷解像度閾値マトリクスの網点面積率の20%を考慮した新たなプリンタ解像度閾値マトリクスから形成される2値画像データのパターンの説明図である。
【図12】図7の印刷解像度閾値マトリクスの網点面積率の30%を考慮した新たなプリンタ解像度閾値マトリクスから形成される2値画像データのパターンの説明図である。
【図13】図7の印刷解像度閾値マトリクスの網点面積率の20%を考慮した新たなプリンタ解像度閾値マトリクスの閾値データの説明図である。
【符号の説明】
10…網点画像形成装置 12…原稿画像
14…スキャナ 16…画像処理部
18…階調変換テーブル記憶部 20…階調変換部
22…画像データ記憶部 24…閾値マトリクス作成部
26…閾値マトリクス記憶部 28…2値画像データ作成部
30…プリント画像 32…インクジェットプリンタ
34…記録媒体 36、44…印刷解像度閾値マトリクス
38、40、46、47、58…プリンタ解像度閾値マトリクス
42、48、50、52…パターン

Claims (6)

  1. 階調画像を形成する所望の出力解像度からなる閾値マトリクスの作成方法において、
    出力解像度がRの閾値マトリクスA1を準備し、前記閾値マトリクスA1を構成する閾値データth間に閾値データxを追加し、出力解像度がn・R(nは2以上の整数)の閾値マトリクスA2を作成する第1ステップと、
    前記閾値マトリクスA2を用いて、前記閾値データthに対応する画素と、前記閾値データxの所定量に対応する画素とから構成されるテスト画像を形成する第2ステップと、
    前記テスト画像の濃度を測定する第3ステップと、
    前記濃度が所定濃度に達しているか否かを判定する第4ステップと、
    前記濃度が所定濃度に達している場合、前記閾値データthおよび前記所定量の前記閾値データxにより前記テスト画像の画素を形成する前記閾値マトリクスA2を前記出力解像度n・Rの閾値マトリクスに決定する第5ステップと、
    前記濃度が所定濃度に達していない場合、前記画素を形成する前記閾値データxの所定量を変更し、前記第2ステップ〜前記第5ステップの処理を繰り返す第6ステップと、
    からなることを特徴とする閾値マトリクスの作成方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記閾値マトリクスA2の出力解像度は、主走査方向に対する出力解像度と、副走査方向に対する出力解像度とが異なることを特徴とする閾値マトリクスの作成方法。
  3. 請求項1記載の方法において、
    前記閾値マトリクスA2を構成する前記閾値データthおよびxは、振幅変調型の配置に設定されることを特徴とする閾値マトリクスの作成方法。
  4. 出力解像度がRの閾値マトリクスA1を構成する閾値データth間に閾値データxが追加され、前記閾値データthに対応する画素と、前記閾値データxの所定量に対応する画素とから構成されるテスト画像の濃度が所定濃度となる出力解像度がn・R(nは2以上の整数)の閾値マトリクスA2を記録したことを特徴とする記録媒体。
  5. 所望の出力解像度からなる閾値マトリクスにより階調画像を形成する画像形成装置において、
    出力解像度がRの閾値マトリクスA1を構成する閾値データth間に閾値データxを追加し、出力解像度がn・R(nは2以上の整数)の閾値マトリクスA2を作成する閾値マトリクス作成部と、
    前記閾値マトリクスA2を構成する前記閾値データthおよびxと連続階調画像データCとを比較し、2値画像データBを作成する2値画像データ作成部と、
    前記2値画像データBに基づいて前記階調画像を形成する出力解像度がn・Rからなる画像形成部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5記載の装置において、
    前記画像形成部は、インクジェットプリンタであることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007134875A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Fujifilm Corp 網点化装置および網点化プログラム
JP2007195108A (ja) * 2006-01-23 2007-08-02 Kyodo Printing Co Ltd 縮小モアレ除去方法、縮小モアレ除去装置、及び印刷物

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