JP2004206632A - Pcカード - Google Patents
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Abstract
【課題】挿入口からの異物の侵入を防止できると同時に、挿入口へのメモリカードの着脱をこのメモリカードに無理な力をかけずに容易に実施できるPCカードを提供すること。
【解決手段】挿入口30が開口されたPCカード1の本体ケース3内に固定され、カードカバー6に係合するホルダ係合部4a、カードカバー6の先端部が当接する前係止部4b及びカードカバー6の後端が当接する後係止部4cを設けたホルダ4と、挿入口30を覆ったまま(メモリ)カード2を出し入れ可能に収納してホルダ4に進退可能に係合するカードカバー6とを備えた。カードカバー6によって挿入口30を常時閉鎖状態に保持し、挿入口30からの異物の侵入を防止すると共に、カードカバー6のスライド動作と回動動作によって(メモリ)カード2を容易に出し入れできるようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】挿入口30が開口されたPCカード1の本体ケース3内に固定され、カードカバー6に係合するホルダ係合部4a、カードカバー6の先端部が当接する前係止部4b及びカードカバー6の後端が当接する後係止部4cを設けたホルダ4と、挿入口30を覆ったまま(メモリ)カード2を出し入れ可能に収納してホルダ4に進退可能に係合するカードカバー6とを備えた。カードカバー6によって挿入口30を常時閉鎖状態に保持し、挿入口30からの異物の侵入を防止すると共に、カードカバー6のスライド動作と回動動作によって(メモリ)カード2を容易に出し入れできるようにした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリカード挿入口から挿入したメモリカードの接触端子と押圧接触してこのメモリカードと電気的に接続する接続端子が設けられたPCカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)規格に準拠した本体ケースの側面に薄板状のSIMカード(Subscriber Identity Module card)、USIMカード(Universal Subscriber Identity Module card(日本国内では、UIMカード(User Identity Module card))等のメモリカードを挿入するメモリカード挿入口を開口するとともに、本体ケース内に前記メモリカード挿入口から挿入されたメモリカードの接触端子に押圧接触して本体ケース内の回路とメモリカード内の回路とを電気的に接続する接続端子を設けたPCカードが知られている。
【0003】
ところで、このようなPCカードにあっては、例えばSIMカードの挿入口から異物の侵入を防止できると同時に、この挿入口へのSIMカードの着脱をSIMカードに無理な力をかけずに実現できる構成のものが知られている。
【0004】
即ち、例えばこのような構成のPCカードとしては、図13に示すように、本体ケースの側面に、SIMカード用の挿入口(以下、SIMカード挿入口とよぶ)110が開設されるPCMCIA規格準拠のPCカード100において、本体ケース内に固定されてSIMカード挿入口110から挿入されるSIMカード200の下面201を位置規制する略薄皿状のSIMホルダ120と、SIMカード200の挿入方向に沿って進退可能にSIMホルダ120に係合してSIMカード200の後縁203及び上面202を位置規制するSIMイジェクタ130と、SIMイジェクタ130の前端にヒンジ結合されて、SIMカード挿入口110を開閉可能に覆うと共に、SIMカード挿入口110に挿入されたSIMカード200の基端側上面202を位置規制するSIMカバー140とを備えている。
【0005】
このPCカード100においては、SIMカバー140によってSIMカード挿入口110からの異物の侵入を防止すると共に、SIMカバー140を介したSIMイジェクタ130のスライド動作によって、SIMカード200の排出を可能にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したSIMカード200が装着される従来のPCカード100にあっては、SIMカード200を挿入する時に、PCカード100内において、図示外の接続端子の押圧作用によりSIMカード200が上に押し上げられるようになっているが、これと同期して、このSIMカード200がSIMイジェクタ130の上壁131に密着する。このため、SIMイジェクタ130と連設したSIMカバー140が一緒にSIMカード挿入口110より奥に入ってしまうという問題がある。
【0007】
ところで、メモリカードを装着するPCカードでは、一般に、カードスロットの開口部から装着本体内への異物の侵入を防止することと、メモリカードの着脱を容易にしてメモリカードを排出することについて、材料コスト、組み立て性、信頼性等をさらに改善する要望があった。
【0008】
また、通常、このメモリカードは、PCカードのカード挿入口から挿入する際に、単独で剥き出し状態のまま挿入されるため、挿入する際の押込力でメモリカードの一部などに無理な力が作用し、このメモリカードやこれを挿入するPCカードに破損・破壊などをもたらし易かった。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、メモリカード挿入口からの異物の侵入を防止できるとともに、メモリカードの着脱をメモリカードに無理な力をかけずに容易に行うことができ、しかも、材料のコスト削減や信頼性を向上させることができるばかりか、組み立て性、操作性も向上させることができるPCカードを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るPCカードは、本体ケースの側面に薄板状のメモリカードを挿入するメモリカード挿入口が開口されるとともに、前記本体ケース内に前記メモリカード挿入口から挿入されたメモリカードの下面の接続端子に押圧接触して前記本体ケース内の回路と前記メモリカード内の回路とを電気的に接続する接続端子を装備えたPCカードであって、
前記メモリカードの上面を位置規制する本体の上壁と、前記メモリカードの下面を位置規制する底壁と、前記メモリカードの両側面を位置規制する側壁と、前記メモリカードの後端部側を回動可能とする回動部と、前記メモリカード挿入口を塞いだ状態のまま前記メモリカードを本体ケース内部に収容する操作部とを設けたメモリカードカバーと、
このメモリカードが挿入方向に沿って進退可能となるように前記メモリカードカバーの側縁部に係合するホルダ係合部と、前記メモリカードカバーの前端部に当接するメモリカードカバー前係止部と、前記メモリカードカバーの後端部に当接するメモリカードカバー後係止部とを設け、前記本体ケース内に固定される略薄皿状のメモリカードホルダと
を備え、
前記メモリカードカバーのスライド操作によって前記メモリカードを前記本体ケースに対し着脱可能に構成したことを特徴とするものである。
【0011】
この構成によれば、メモリカードカバーがメモリカード挿入口を開閉する構成で、メモリカード挿入口が常時開放状態にならない為、メモリカード挿入口からの異物の侵入を防止できる。
また、このメモリカードカバーは、メモリカードホルダ上を進退させることができ、メモリカードホルダ上のメモリカードを装着したメモリカードカバーが、メモリカード挿入口側へスライド動作し、さらにメモリカードを装着したメモリカードカバーを例えばメモリカードの後端部側で回動動作できる。
【0012】
即ち、メモリカードをメモリカバーから引き抜く場合は、メモリカードカバーを進出させ、スライド動作と回動動作によって、メモリカードを掴みやすい位置及び姿勢のところまで移動させることができる。一方、メモリカードをメモリカードカバーに装着する場合には、メモリカードの後端部側からメモリカードカバーの本体の上壁と底壁及び側壁に囲まれた凹部に入れ、メモリカードカバーを閉じた状態にしてメモリカード挿入口から奥部に退出させる。従って、直接手指等をメモリカードに引掛けて、メモリカードを無理に引出したり、あるいは、メモリカードを無理に押し込むことがなくなり、メモリカード挿入口でのメモリカードの着脱をメモリカードに無理な力をかけずに容易に実現することができる。
【0013】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーを閉じた状態にして前記メモリカード挿入口からその奥部に前記メモリカードカバーをスライドさせる際に、スライド量が所定長に達すると、前記メモリカードホルダに設けた前記後係止部の弾性係止片が前記メモリカードカバーの本体に設けた孔に押圧係合して、前記メモリカードカバーの前記奥部方向へのスライド移動を規制するように構成してもよい。
【0014】
この構成によれば、メモリカードを装着する際のメモリカードカバーの操作は、メモリカードを装着後に閉じる回動操作と、閉じた後に押し込むスライド操作の2アクション操作となるが、押し込んだメモリカードカバーは、メモリカードホルダの弾性係止片とメモリカードカバーの本体に設けた孔に押圧係合されて、しっかりとロックされることになり、外力の作用によって不用意にメモリカードカバーが開いて脱落することを防止できる。
【0015】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーは、前記メモリカードホルダの前端側からこのメモリカードホルダにスライドさせるため前記メモリカードホルダに設けた前記ホルダ係合部に係合させる側縁部を備えるとともに、前記メモリカードホルダに設けたストッパーによって前記奥部方向へのスライド動作を規制するように構成してもよい。
【0016】
この構成によれば、単純な嵌合操作で、メモリカードホルダにメモリカードカバーを組み付けることができ、しかも2部品の構成となり、組み立て性を向上し、材料コストも削減できる。
【0017】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーを前記メモリカード挿入口側に引き出して、前記メモリカードカバーの側縁部と前記ホルダ係合部との係合を解除すると、前記メモリカードカバーの後部に設けた凸部が前記メモリカードホルダの前記前係止部に回動自在に係合するように構成してもよい。
【0018】
この構成によれば、スライド操作と回動操作の2アクションにより、前記メモリカードの排出操作が容易にできる。
【0019】
また、この構成にすると、メモリカバーをメモリカード挿入口側に引き出して、メモリカバーの側縁部と、ホルダ係合部との係合を解除し、メモリカバーの後部に設けた凸部とメモリホルダのホルダ係合部が回動自在に連結されている構成で、メモリカードの排出操作が容易にでき、操作性を向上させることができる。
【0020】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバー内に収納・装着した前記メモリカードを取り出す為に、前記メモリカード下面の上部左右の側面に対応した上記メモリカードカバーの側壁を一部切削して形成したつまみ部を有し、
前記メモリカードの上部左右の側面に指が掛かるように構成するのが好ましい。
【0021】
この構成によれば、前記メモリカードが装着されたメモリカードカバー内よりメモリカードを取り出す為に、つまみ部を手がかりにして無理な力をかけずに容易に取り出すことができる。
【0022】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーの後部に設けた前記凸部は、前記メモリカードカバーを前記メモリカード挿入口側に引き出すと、相対する前記メモリカードホルダの底壁の前記前係止部に突当りスライド動作が規制される弾性係止片で構成するのが好ましい。
【0023】
この構成によれば、メモリカードカバーをメモリカード挿入口側に引き出すとスライド範囲が規制され、次にメモリカードカバーの回転動作が促される。
しかも、これと同時に、メモリカバーの脱落を防止できる。
【0024】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーの弾性係止片は、前記メモリカードカバーにスライド範囲が規制される位置を越えて前記メモリカード挿入口側に引き出すような一定値を越える引出し力を作用させると、弾性変形して相対する前記メモリカードホルダの底壁の前記前係止部を乗り越えることで、前記メモリカードカバーを前記メモリカードホルダから離脱・分離させるように構成してもよい。
【0025】
この構成によれば、メモリカードカバーをメモリカード挿入口側に引き出して、さらに無理な引張力が作用した場合には、メモリカードカバーの弾性係止片が弾性変形し、メモリカードホルダとの係合状態が外れることで、メモリカードカバーやメモリカードホルダの破損を回避することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1乃至図12は本発明に係るPCカードの一実施の形態を示したものであり、図1(A)は本発明の一実施の形態に係るPCカードの上面図、(B)は(A)に示したPCカードの右側面図、図2は図1(A)に示したPCカード内に装備される回路基板とSIMカードとの位置関係を示す平面図、図3は図9に示したSIMホルダとSIMカバーを分解した状態の斜視図、図4はPCカードの本体ケース内の樹脂フレームにSIMホルダ及びSIMカバーを取り付けた状態の斜視図、図5は図2の回路基板の接続端子部の拡大図、図6は回路基板とSIMホルダとの位置決め関係を示す斜視図である。図7はSIMホルダとSIMカバーとの組み付け手順を示す斜視図、図8は図1(A)に示したPCカードにおいてSIMカバーを引き出してさらに回動動作を示す断面図、図9は図4に示した状態から、SIMカバーを引き出した状態の斜視図、図10は図9に示した状態から、SIMカバーを開いて、凹部にSIMカードを挿入する時の状態を示す斜視図、図11はSIMカバーを開いた状態から凹部にSIMカードを挿入した時の状態を示す斜視図、図12はSIMカバーを開いた状態の要部の拡大斜視図である。
【0027】
この実施の形態のPCカード1は、PCMCIA(Personal Computer MemoryCard International Association)規格準拠の図示外のPC(パーソナルコンピュータ)のPCカード用スロットに挿入・装着される送受信端末として使用されるものであり、図1(A)及び(B)に示すPCMCIA規格準拠の本体ケース3を備えており、図2に示すメモリカードの一種であるSIM(Subscriber Identity Module card)カード2を挿入・固定して使用するようになっている。
【0028】
本体ケース3は、図1及び図2に示すように、大略構成として、前述した回路基板9を装着する枠構造の樹脂フレーム31(図2参照)と、この樹脂フレーム31に装着された回路基板9の上下面を覆うように樹脂フレーム31に組み付けられる板金製の上下外壁材33(図1参照)とで形成されている。
【0029】
また、この本体ケース3には、図1(A)及び(B)に示すように、この側面に薄板状のSIMカード2を収めた後述のSIMカバー6を挿入するための挿入口(以下、これをSIMカバー挿入口とよぶ)30が開設されている。また、本体ケース3の先端には、本体ケース3内に収容した回路基板9を図示外のPC側に設けたPCカード用スロットに臨んで設けた所定の回路(いずれも図示せず)に導通・接続する為のコネクタ接続端子9b(図1参照)が露出している。
【0030】
即ち、本体ケース3内には、図2に示すように、前述のSIMカバー挿入口30から挿入されたSIMカード2の下面2fの接触端子2a(図2参照)に押圧接触して本体ケース3内の回路基板9上の回路とSIMカード2内の回路とを電気的に接続する接続端子9aが装備されており、図1(A)において、図示外のPC側のPCカード用スロットに向けてX方向に挿入させるようになっている。
【0031】
樹脂フレーム31は、図3に示すように、PCカード1の本体ケース3の両側部に延在する一対の主フレーム31a、31bと、これらの主フレーム31a、31b相互を連結する副フレーム31c、31dなどとを絶縁性樹脂で一体成形した構造用フレームで形成されており、前述した回路基板9や外壁材33を締結する為の雌ねじ部材(図略)が適宣個所にインサート成形によって埋設されて装備されている。また、図3に示すように、一方の主フレーム31aのSIMカバー挿入口30に対応する位置には、後述するSIMカバー6をスライド可能に位置規制するための一対のカバー支柱35a、35bが設けられている。
【0032】
さらに、本体ケース3には、図3に示すように、SIMカード2を着脱可能に支持する為の手段(部材)として、その本体ケース3に組付けて固定されたSIMホルダ4と、このSIMホルダ4にスライド自在に搭載されて本体ケース3から外部へ向けて引き出し可能なSIMカバー6とを備えている。なお、これらのSIMホルダ4、SIMカバー6は、何れも絶縁性樹脂による一体成形品である。
【0033】
このうち、SIMホルダ4は、図3に示すように、側壁部43の内面に設けたSIMカバー6の側縁部60aに係合するホルダ係合部4aと、SIMカード2の前縁(先端)2b(図2参照)に当接する前係止部4b(図3参照)と、SIMカード2の後縁(後端)2c(図2参照)に当接する後係止部4cと、底壁41とを備えた略薄皿状のもので構成されている。
【0034】
そして、底壁41には、図5及び図6に示すように、この底壁41の裏面(図6において上面)から下方(図6において上方)に向かって突出して回路基板9に形成されたホルダ位置決め孔9c、9dに嵌合する位置決め突起41a、41bが一体に形成されている。また、この底壁41の裏面の前端(図6では手前側)及び後端(図6では奥側)には、それぞれ、回路基板9の側面縁部及び回路基板9に1対穿設した係合孔9eに係止・係合する各1対の突起42a,42bが形成されている。
【0035】
これにより、このSIMホルダ4は、樹脂フレーム31に固定された回路基板9上に載置した時に、図6に示す(但し、この図6では上下逆さまに示してある)ように、一対の突起42a、42bを回路基板9の側面縁部などに当接させると共に、位置決め突起41a、41bをホルダ位置決め孔9c、9dに嵌合させることで、SIMカバー挿入口30において予め設定された基準位置に位置決め固定されるようになっている。
【0036】
更に、SIMホルダ4の底壁41には、図3に示すように、端子接続用開口41cが形成されている。この端子接続用開口41cは、SIMカバー6を介して(収容されて)SIMホルダ4に装着されたSIMカード2の下面2fの接触端子2a(図2及び図10参照)を、この直下に位置する回路基板9上の接続端子9a(図5参照)に押圧接触させるためのものである。
【0037】
また、SIMホルダ4の底壁41の後縁部側には、図3に示すように、後係止部4cに弾性係止片47が突設されている。この弾性係止片47は、前端寄りに係合用の爪47aを形成しており、SIMカバー6を閉じた状態にしてSIMカバー挿入口30からSIMホルダ4の奥部側にスライド挿入させた際、スライド量が所定長に達すると、前述の係合用の爪47aが後述するSIMカバー6の本体6a(の後端)に設けた孔64に弾性的に押し入り固定される。これにより、その後のSIMカバー6の奥部方向へのスライド移動を規制することにより、スライド動作を一定のストロークに規制するようになっている。
【0038】
また、後係止部4cには、図3に示すように、弾性係止片47を挟む両側にSIMカバー6の奥部方向へのスライド前進動作を阻止するためのストッパー48も形成されている。
【0039】
一方、SIMカバー6は、下面側にSIMカード2を着脱自在に収納させて本体ケース3に対し引き出し自在になっている。またこのSIMカバー6は、図3、図10及び図11に示すように、SIMカード2の上面2eを位置決めするための凹部60bを設けた本体6aと、ホルダ係合部4aとの係合を行うために本体6aの裏面60に設けた側縁部60aと、SIMカード2の下面2fを位置規制するための底壁(ガイド壁)62(図10及び図11参照)と、SIMカード2の側面2dを位置規制するために凹部60bの段差面からなる側壁63(図10参照)と、後部両端に設けた回動部65(図3参照)と、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30付近で進退操作する際に手や指を係止する操作部66とを備えている。
【0040】
SIMカバー6の本体6aには、図10及び図11に示すように、裏面(下面;これを本体6aの上壁とよぶ)60にSIMカード2を収容する前述の凹部60bが形成されており、この凹部60bには、SIMカード2の誤挿入防止用の面取り部2g(図2参照)に対応して、斜面部60c(図11参照)が形成されている。従って、SIMカード2に、例えば左右を逆にした状態で挿入する誤挿入があった場合には、SIMカード2の前縁(先端)2bの角隅部が凹部60bの斜面部60cに当接することで、完全な挿入(閉鎖)状態にならず、SIMカード2誤挿入の検知手段として機能するようになっている。
【0041】
SIMカバー6の側壁63には、図3及び図9、図10に示すように、SIMカバー6内に装着したSIMカード2を取り出す為に、SIMカード2の左右の側面2dに臨む一部を削除して(切欠いて)つまみ部63aを形成しており、SIMカード2の取出しの際などに下面2fの上部左右の側面2dに指が引掛かるように構成している。
【0042】
回動部65には、図3に示すように、ガイド機能を持たせる為、後端側へ突出させた凸部65aを設けている。なお、操作部66は、表面に滑り止めの凸部66a(図3参照)が形成されたもので構成されている。
【0043】
(SIMカバー6の組付け方法)
次に、SIMカバー6のSIMホルダ4へ組み付ける方法について、図面を参照しながら説明する。なお、ここで、このSIMカバー6のSIMホルダ4への組み付けは、図7の(A)〜(C)に示す手順に沿って行うようになっている。
【0044】
(1)即ち、初めに、同図(A)に示すように、SIMホルダ4の前端(SIMカバー挿入口30)側から、A方向(図9においてB方向とは逆のSIMホルダ4の奥部方向)に向けてSIMカバー6の回動部65の後部に設けた凸部65a(図3参照)をそれぞれカバー支柱35a、35bの内面に挿入してスライドさせる。
【0045】
(2)これにより、同図(B)に示すように、SIMカバー6の本体6aに配置した弾性係止片61aが弾性変形し、この弾性形止片61aの先端の凸部61bが、SIMホルダ4の底壁41の前係止部4bの凸状部分の上に乗り上げる。
【0046】
(3)そして、同図(C)に示すように、弾性係止片61aの先端の凸部61bが前係止部4bの凸状部分を完全に乗り越えると、弾性変形が消失して元の形状に戻るので、その前係止部4bの凸状部分がストッパとなり外部への抜け落ちが防止され、SIMホルダ4上でのSIMカバー6のスライド動作が規制されることになる。これにより、このままSIMカバー6をSIMホルダ4の奥部へスライド移動させると、後係止部4cに設けたストッパー48に突き当たるまでスライド動作を行うことができる。
【0047】
(SIMカード2の出入れ方法)
次に、SIMホルダ4へスライド自在に組み付けたSIMカバー6によるSIMカード2の出入れ方法について、図8乃至図12を参照しながら説明する。
(1)SIMカバー6がSIMホルダ4奥部まで収納されている場合には、初めに、図8(A)及び図9の状態まで引き出す。
(2)次に、図8(A)乃至(C)(さらに、図9及び図10)に示すようにして、SIMカバー6の回動動作を行う。
即ち、この回動動作は、初めに図8(A)、(B)に示すように、弾性形止片61aの先端の凸部61bがSIMホルダ4の底壁41の前係止部4bの凸状部分に当接した状態で、この凸部61bを回動中心として行う。
次に、図8(C)及び図10、図12に示すように、カバー支柱35a、35bの内面をスライドする回動部65の凸部65aを回動中心(軸)としてSIMカバー6を反転させ、裏面(下面)が上向きになるようにする。
(3)その後、図10に示すSIMカバー6の反転状態のままで、図11に示すように、SIMカード2を後縁(後端)2Cから奥部60bに差し込んで挿入・装着させる。これにより、SIMカード2をSIMカバー6に挿入装着させることができる。
(4)最後に、前述のSIMカバー6を引き出す時の操作と逆の操作を行って、SIMカード2をSIMカバー6ごとSIMホルダ4奥部に押し込めば、SIMカード2をSIMカード2の本体ケース3へ収納・装着させることができる。
【0048】
この実施の形態では、SIMカバー6内に装着したSIMカード2を取り出す為に、SIMカード2の下面2fの上部左右の側面2dに対応したSIMカバー6の側壁63を一部削除して、つまみ部63aを形成し、SIMカード2の下面2fの上部左右の側面2dに指が引掛かるようにしている。従って、SIMカード2の着脱をSIMカード2に無理な力をかけずに容易に実施でき、SIMカード2の着脱時の取り扱い性を向上させることができる。
【0049】
また、この実施の形態のPCカード1は、SIMカバー6がSIMカバー挿入口30を開閉する構成であり、SIMカバー挿入口30が常時開放状態にならない為、SIMカバー挿入口30からの異物の侵入を防止できる。
【0050】
また、この実施の形態のPCカード1によれば、SIMカバー6は、SIMホルダ4上で進退させることができる。つまり、SIMホルダ4上のSIMカード2を装着したSIMカバー6を、図9に示すように、SIMカバー挿入口30へスライド動作し、さらにSIMカード2を装着したSIMカバー6を、図10に示すように、SIMカード2の後端部側で回動動作できる。即ち、SIMカード2をSIMカバー6から引き抜いて取出す場合は、SIMカバー6をスライド動作させて前進させ、さらにこの前進動作の後に行う回動動作によって、SIMカード2を掴みやすい位置及び姿勢まで移動・変形させることができる。
【0051】
逆に、SIMカード2をSIMカバー6に装着する場合には、図10に示すように、SIMカバー6でSIMカバー挿入口30を閉じた状態にしたまま、つまり外部からメモリカード挿入口への異物の侵入を防止しつつ、SIMカード2を後縁(後端)2c側からSIMカバー6の本体6aと底壁(ガイド壁)62及び側壁63に囲まれた凹部60bに差し込んで挿入し、その後、SIMカバー挿入口30の奥部にセットするようになっている。これにより、SIMカバー挿入口30からの異物の侵入によって故障を招く危険度を低減して、PCカード1の寿命や動作信頼性を向上させることができる。
【0052】
また、この実施の形態のPCカード1は、SIMカード2に直接手や指等を引掛けて、無理に引出したり、あるいは、無理に押し込むことが無くなり、SIMカバー挿入口30へのSIMカード2の着脱をSIMカード2に無理な力をかけずに容易に実施できる。
【0053】
また、本実施の形態の場合、SIMカード2を装着する際のSIMカバー6の操作は、SIMカード2を装着後にSIMカバー6を閉じる回動操作と、SIMカバー6を閉じた後にそのSIMカバー6を押し込むスライド操作との2アクション操作となる。
このようにして押し込んだSIMカバー6は、SIMホルダ4の弾性係止片47がSIMカバー6の本体6aに設けた孔64に入り込んで係合され、しっかりとロックされることになり、外力の作用によってSIMカバー6が不用意に開くことを防止できる。
【0054】
また、本実施の形態の場合、SIMカバー6は、SIMホルダ4の前端側からこのSIMホルダ4にスライド嵌合させ、ホルダ係合部4aに係合し、係合後は、SIMホルダ4に装備されたストッパー48とSIMカード2の前係止部4bとによってスライド範囲が規制される構成であるため、単純な作業で、SIMホルダ4にSIMカバー6を組み付けることができる。
【0055】
また、本実施の形態の場合、図9において、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30側に引き出して、SIMカバー6の側縁部60aとホルダ係合部4aとの係合を解除すると、図12に示すように、SIMカバー6の後部に設けた凸部65aとSIMホルダ4のホルダ係合部4aが回動自在に連結されている状態となるので、SIMカード2の排出操作が容易にできる。
【0056】
また、本実施の形態の場合、図3に示すように、SIMカバー6の凹部60b内に装着したSIMカード2を取り出す為に、SIMカード2の下面2fの上部左右の側面2dに対応したSIMカバー6の側壁63を一部削除して、つまみ部63aを形成している。即ち、SIMカード2の下面2fの上部左右の側面2dに指が引掛かるようにした構成であり、SIMカード2が装着されたSIMカバー6の凹部60b内よりSIMカード2に無理な力をかけずに容易に取り出すことができる。
【0057】
また、本実施の形態の場合、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30側に引き出すと、SIMカバー6の本体6aの後部に配置した弾性係止片61aの先端の凸部61bが、相対するSIMホルダ4の底壁41の前係止部4bの凸状部分に係止することによりスライド動作が規制され、最奥部移動位置となる構成である。
一方、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30側に引き出すと、弾性係止片61aの先端の凸部61bがSIMホルダ4の底壁41の前係止部4bに係止することにより、スライド動作が規制され、最前部移動位置となる。そして、ここで、次に前係止部4bの凸状部分の斜面に沿ってSIMカバー6の回転動作を促すことができる。
【0058】
また、本実施の形態の場合、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30側に引き出して、さらに無理な引張力が作用した場合には、SIMカバー6の弾性係止片61aが弾性変形し、SIMホルダ4の底壁41の前係止部4bとの嵌接状態が外れることで、SIMカバー6やSIMホルダ4の破損を回避することができる。
【0059】
以上、この実施形態では、PCカード1に挿入固定されるメモリカードの一例として、SIMカード2を利用した場合について説明したが、本発明はメモリカードがこのSIMカード2に限定されることはなく、UIMカード、USIMカード等の小型、薄型メモリカードであれば適用可能である。
【0060】
【発明の効果】
本発明のPCカードによれば、メモリカードカバーがメモリカード挿入口を開閉する構成で、しかもこのメモリカード挿入口がメモリカードの出し入れの際にも常時閉鎖状態(開放状態にならない)となっており、メモリカード挿入口からの異物の侵入を防止できる。従って、メモリカード挿入口からの異物の侵入によって、故障を招く危険度を低減して、PCカードの寿命や動作信頼性を向上させることができる。
【0061】
また、本発明のPCカードによれば、メモリカードカバーは、メモリカードホルダ上を進退させることができ、メモリカード挿入口への進出動作で、メモリカードホルダ上のメモリカードを装着したメモリカードカバーが、メモリカード挿入口へスライド動作し、さらにメモリカードを装着したメモリカードカバーをメモリカードの後端部側で回動動作できる。つまり、メモリカードをメモリカードカバーから引き抜く場合は、メモリカードカバーを進出させ、スライド動作と回動動作によって、メモリカードを掴みやすい位置まで移動させることができる。
【0062】
また、メモリカードをメモリカードカバーに装着する場合には、メモリカードの後端部側からメモリカードカバーの本体の上壁と底壁及び側壁に囲まれた凹部に差し入れ、メモリカードカバーを閉じた状態にしてメモリカード挿入口の奥部にスライドさせて収める。従って、直接手や指等を引掛けて、メモリカードを無理に引出したり、あるいは、無理に押し込むことがなくなり、メモリカード挿入口へのメモリカードの着脱をメモリカードに無理な力をかけずに容易に実施でき、メモリカードの着脱時の取り扱い性を向上させることができる。
【0063】
さらに、本発明のPCカードによれば、メモリカード挿入口に装着されたメモリカードは、メモリカードカバーによって覆われて保護されているため、携帯時等にメモリカードに外力が作用することがなく、外力の作用によってメモリカードが破壊・破損したり、抜け落ちる等の不都合が発生するのを防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPCカードの一実施の形態を示すものであり、(A)はこの平面図、(B)は(A)に示したPCカードの側面図である。
【図2】図1(A)に示した本発明に係るPCカード内に装備される回路基板と、SIMカードとの位置関係を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るPCカードにおけるSIMホルダとSIMカバーを分解した状態の斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るPCカードの本体ケース内に、SIMホルダ及びSIMカバーを取り付けた状態の斜視図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るPCカードの回路基板の接続端子部の拡大図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るPCカードの回路基板とSIMホルダとの位置決め関係を示す斜視図である。
【図7】(A)乃至(C)は、本発明の一実施の形態に係るPCカードのSIMホルダとSIMカバーとの組み付け手順を示す工程図である。
【図8】A)乃至(C)は、図1に示した本発明の一実施の形態に係るPCカードにおいて、SIMカバーを引き出してSIMカードを装着するときの操作の際のSIMカバーの回動動作を示す説明図である。
【図9】図1に示した本発明の一実施の形態に係るPCカードにおいてSIMカバーを引き出してSIMカードを装着するために、SIMカバーを引き出した状態の斜視図である。
【図10】図1に示した本発明の一実施の形態に係るPCカードにおいてSIMカバーを引き出してSIMカードを装着するために、SIMカバーを回動させて表裏反転させて、凹部にSIMカードを挿入する時の状態を示す斜視図である。
【図11】図1に示した本発明の一実施の形態に係るPCカードにおいてSIMカバーを引き出してSIMカードを装着するために、SIMカバーを回動させて表裏反転させて凹部にSIMカードを挿入した時の状態を示す斜視図である。
【図12】図11に示すSIMカバーを回動させて表裏反転させて開いた状態の拡大斜視図である。
【図13】従来の一実施例のSIMカバーを開いて、開口したSIMカバー挿入口にSIMカードを挿入する時の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 PCカード
2 SIMカード(メモリカード)
2a 接触端子
2b 前縁(先端)
2c 後縁(後端)
2d 側面
2e 上面
2f 下面
2g 面取り部
3 本体ケース
30 SIMカバー挿入口
33 外壁材
35a カバー支柱
35b カバー支柱
4 SIMホルダ
4a ホルダ係合部
4b 前係止部
4c 後係止部
41 底壁
41a 位置決め突起
41b 位置決め突起
41c (端子接続用)開口
42a 突起
42b 突起
43 側壁部
47 弾性係止片
47a 爪
48 ストッパー
6 SIMカバー
6a 本体
60 裏面(下面)
60a 側縁部
60b 凹部(上壁)
60c 斜面部
61a 弾性係止片
61b 凸部
62 底壁(ガイド壁)
63 側壁
63a つまみ部
64 孔
65 回動部
65a 凸部
66 操作部
66a 凹凸
9 回路基板
9a 接続端子
9b コネクタ接続端子
9c ホルダ位置決め孔
9d ホルダ位置決め孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリカード挿入口から挿入したメモリカードの接触端子と押圧接触してこのメモリカードと電気的に接続する接続端子が設けられたPCカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)規格に準拠した本体ケースの側面に薄板状のSIMカード(Subscriber Identity Module card)、USIMカード(Universal Subscriber Identity Module card(日本国内では、UIMカード(User Identity Module card))等のメモリカードを挿入するメモリカード挿入口を開口するとともに、本体ケース内に前記メモリカード挿入口から挿入されたメモリカードの接触端子に押圧接触して本体ケース内の回路とメモリカード内の回路とを電気的に接続する接続端子を設けたPCカードが知られている。
【0003】
ところで、このようなPCカードにあっては、例えばSIMカードの挿入口から異物の侵入を防止できると同時に、この挿入口へのSIMカードの着脱をSIMカードに無理な力をかけずに実現できる構成のものが知られている。
【0004】
即ち、例えばこのような構成のPCカードとしては、図13に示すように、本体ケースの側面に、SIMカード用の挿入口(以下、SIMカード挿入口とよぶ)110が開設されるPCMCIA規格準拠のPCカード100において、本体ケース内に固定されてSIMカード挿入口110から挿入されるSIMカード200の下面201を位置規制する略薄皿状のSIMホルダ120と、SIMカード200の挿入方向に沿って進退可能にSIMホルダ120に係合してSIMカード200の後縁203及び上面202を位置規制するSIMイジェクタ130と、SIMイジェクタ130の前端にヒンジ結合されて、SIMカード挿入口110を開閉可能に覆うと共に、SIMカード挿入口110に挿入されたSIMカード200の基端側上面202を位置規制するSIMカバー140とを備えている。
【0005】
このPCカード100においては、SIMカバー140によってSIMカード挿入口110からの異物の侵入を防止すると共に、SIMカバー140を介したSIMイジェクタ130のスライド動作によって、SIMカード200の排出を可能にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したSIMカード200が装着される従来のPCカード100にあっては、SIMカード200を挿入する時に、PCカード100内において、図示外の接続端子の押圧作用によりSIMカード200が上に押し上げられるようになっているが、これと同期して、このSIMカード200がSIMイジェクタ130の上壁131に密着する。このため、SIMイジェクタ130と連設したSIMカバー140が一緒にSIMカード挿入口110より奥に入ってしまうという問題がある。
【0007】
ところで、メモリカードを装着するPCカードでは、一般に、カードスロットの開口部から装着本体内への異物の侵入を防止することと、メモリカードの着脱を容易にしてメモリカードを排出することについて、材料コスト、組み立て性、信頼性等をさらに改善する要望があった。
【0008】
また、通常、このメモリカードは、PCカードのカード挿入口から挿入する際に、単独で剥き出し状態のまま挿入されるため、挿入する際の押込力でメモリカードの一部などに無理な力が作用し、このメモリカードやこれを挿入するPCカードに破損・破壊などをもたらし易かった。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、メモリカード挿入口からの異物の侵入を防止できるとともに、メモリカードの着脱をメモリカードに無理な力をかけずに容易に行うことができ、しかも、材料のコスト削減や信頼性を向上させることができるばかりか、組み立て性、操作性も向上させることができるPCカードを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るPCカードは、本体ケースの側面に薄板状のメモリカードを挿入するメモリカード挿入口が開口されるとともに、前記本体ケース内に前記メモリカード挿入口から挿入されたメモリカードの下面の接続端子に押圧接触して前記本体ケース内の回路と前記メモリカード内の回路とを電気的に接続する接続端子を装備えたPCカードであって、
前記メモリカードの上面を位置規制する本体の上壁と、前記メモリカードの下面を位置規制する底壁と、前記メモリカードの両側面を位置規制する側壁と、前記メモリカードの後端部側を回動可能とする回動部と、前記メモリカード挿入口を塞いだ状態のまま前記メモリカードを本体ケース内部に収容する操作部とを設けたメモリカードカバーと、
このメモリカードが挿入方向に沿って進退可能となるように前記メモリカードカバーの側縁部に係合するホルダ係合部と、前記メモリカードカバーの前端部に当接するメモリカードカバー前係止部と、前記メモリカードカバーの後端部に当接するメモリカードカバー後係止部とを設け、前記本体ケース内に固定される略薄皿状のメモリカードホルダと
を備え、
前記メモリカードカバーのスライド操作によって前記メモリカードを前記本体ケースに対し着脱可能に構成したことを特徴とするものである。
【0011】
この構成によれば、メモリカードカバーがメモリカード挿入口を開閉する構成で、メモリカード挿入口が常時開放状態にならない為、メモリカード挿入口からの異物の侵入を防止できる。
また、このメモリカードカバーは、メモリカードホルダ上を進退させることができ、メモリカードホルダ上のメモリカードを装着したメモリカードカバーが、メモリカード挿入口側へスライド動作し、さらにメモリカードを装着したメモリカードカバーを例えばメモリカードの後端部側で回動動作できる。
【0012】
即ち、メモリカードをメモリカバーから引き抜く場合は、メモリカードカバーを進出させ、スライド動作と回動動作によって、メモリカードを掴みやすい位置及び姿勢のところまで移動させることができる。一方、メモリカードをメモリカードカバーに装着する場合には、メモリカードの後端部側からメモリカードカバーの本体の上壁と底壁及び側壁に囲まれた凹部に入れ、メモリカードカバーを閉じた状態にしてメモリカード挿入口から奥部に退出させる。従って、直接手指等をメモリカードに引掛けて、メモリカードを無理に引出したり、あるいは、メモリカードを無理に押し込むことがなくなり、メモリカード挿入口でのメモリカードの着脱をメモリカードに無理な力をかけずに容易に実現することができる。
【0013】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーを閉じた状態にして前記メモリカード挿入口からその奥部に前記メモリカードカバーをスライドさせる際に、スライド量が所定長に達すると、前記メモリカードホルダに設けた前記後係止部の弾性係止片が前記メモリカードカバーの本体に設けた孔に押圧係合して、前記メモリカードカバーの前記奥部方向へのスライド移動を規制するように構成してもよい。
【0014】
この構成によれば、メモリカードを装着する際のメモリカードカバーの操作は、メモリカードを装着後に閉じる回動操作と、閉じた後に押し込むスライド操作の2アクション操作となるが、押し込んだメモリカードカバーは、メモリカードホルダの弾性係止片とメモリカードカバーの本体に設けた孔に押圧係合されて、しっかりとロックされることになり、外力の作用によって不用意にメモリカードカバーが開いて脱落することを防止できる。
【0015】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーは、前記メモリカードホルダの前端側からこのメモリカードホルダにスライドさせるため前記メモリカードホルダに設けた前記ホルダ係合部に係合させる側縁部を備えるとともに、前記メモリカードホルダに設けたストッパーによって前記奥部方向へのスライド動作を規制するように構成してもよい。
【0016】
この構成によれば、単純な嵌合操作で、メモリカードホルダにメモリカードカバーを組み付けることができ、しかも2部品の構成となり、組み立て性を向上し、材料コストも削減できる。
【0017】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーを前記メモリカード挿入口側に引き出して、前記メモリカードカバーの側縁部と前記ホルダ係合部との係合を解除すると、前記メモリカードカバーの後部に設けた凸部が前記メモリカードホルダの前記前係止部に回動自在に係合するように構成してもよい。
【0018】
この構成によれば、スライド操作と回動操作の2アクションにより、前記メモリカードの排出操作が容易にできる。
【0019】
また、この構成にすると、メモリカバーをメモリカード挿入口側に引き出して、メモリカバーの側縁部と、ホルダ係合部との係合を解除し、メモリカバーの後部に設けた凸部とメモリホルダのホルダ係合部が回動自在に連結されている構成で、メモリカードの排出操作が容易にでき、操作性を向上させることができる。
【0020】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバー内に収納・装着した前記メモリカードを取り出す為に、前記メモリカード下面の上部左右の側面に対応した上記メモリカードカバーの側壁を一部切削して形成したつまみ部を有し、
前記メモリカードの上部左右の側面に指が掛かるように構成するのが好ましい。
【0021】
この構成によれば、前記メモリカードが装着されたメモリカードカバー内よりメモリカードを取り出す為に、つまみ部を手がかりにして無理な力をかけずに容易に取り出すことができる。
【0022】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーの後部に設けた前記凸部は、前記メモリカードカバーを前記メモリカード挿入口側に引き出すと、相対する前記メモリカードホルダの底壁の前記前係止部に突当りスライド動作が規制される弾性係止片で構成するのが好ましい。
【0023】
この構成によれば、メモリカードカバーをメモリカード挿入口側に引き出すとスライド範囲が規制され、次にメモリカードカバーの回転動作が促される。
しかも、これと同時に、メモリカバーの脱落を防止できる。
【0024】
本発明のPCカードは、前記メモリカードカバーの弾性係止片は、前記メモリカードカバーにスライド範囲が規制される位置を越えて前記メモリカード挿入口側に引き出すような一定値を越える引出し力を作用させると、弾性変形して相対する前記メモリカードホルダの底壁の前記前係止部を乗り越えることで、前記メモリカードカバーを前記メモリカードホルダから離脱・分離させるように構成してもよい。
【0025】
この構成によれば、メモリカードカバーをメモリカード挿入口側に引き出して、さらに無理な引張力が作用した場合には、メモリカードカバーの弾性係止片が弾性変形し、メモリカードホルダとの係合状態が外れることで、メモリカードカバーやメモリカードホルダの破損を回避することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1乃至図12は本発明に係るPCカードの一実施の形態を示したものであり、図1(A)は本発明の一実施の形態に係るPCカードの上面図、(B)は(A)に示したPCカードの右側面図、図2は図1(A)に示したPCカード内に装備される回路基板とSIMカードとの位置関係を示す平面図、図3は図9に示したSIMホルダとSIMカバーを分解した状態の斜視図、図4はPCカードの本体ケース内の樹脂フレームにSIMホルダ及びSIMカバーを取り付けた状態の斜視図、図5は図2の回路基板の接続端子部の拡大図、図6は回路基板とSIMホルダとの位置決め関係を示す斜視図である。図7はSIMホルダとSIMカバーとの組み付け手順を示す斜視図、図8は図1(A)に示したPCカードにおいてSIMカバーを引き出してさらに回動動作を示す断面図、図9は図4に示した状態から、SIMカバーを引き出した状態の斜視図、図10は図9に示した状態から、SIMカバーを開いて、凹部にSIMカードを挿入する時の状態を示す斜視図、図11はSIMカバーを開いた状態から凹部にSIMカードを挿入した時の状態を示す斜視図、図12はSIMカバーを開いた状態の要部の拡大斜視図である。
【0027】
この実施の形態のPCカード1は、PCMCIA(Personal Computer MemoryCard International Association)規格準拠の図示外のPC(パーソナルコンピュータ)のPCカード用スロットに挿入・装着される送受信端末として使用されるものであり、図1(A)及び(B)に示すPCMCIA規格準拠の本体ケース3を備えており、図2に示すメモリカードの一種であるSIM(Subscriber Identity Module card)カード2を挿入・固定して使用するようになっている。
【0028】
本体ケース3は、図1及び図2に示すように、大略構成として、前述した回路基板9を装着する枠構造の樹脂フレーム31(図2参照)と、この樹脂フレーム31に装着された回路基板9の上下面を覆うように樹脂フレーム31に組み付けられる板金製の上下外壁材33(図1参照)とで形成されている。
【0029】
また、この本体ケース3には、図1(A)及び(B)に示すように、この側面に薄板状のSIMカード2を収めた後述のSIMカバー6を挿入するための挿入口(以下、これをSIMカバー挿入口とよぶ)30が開設されている。また、本体ケース3の先端には、本体ケース3内に収容した回路基板9を図示外のPC側に設けたPCカード用スロットに臨んで設けた所定の回路(いずれも図示せず)に導通・接続する為のコネクタ接続端子9b(図1参照)が露出している。
【0030】
即ち、本体ケース3内には、図2に示すように、前述のSIMカバー挿入口30から挿入されたSIMカード2の下面2fの接触端子2a(図2参照)に押圧接触して本体ケース3内の回路基板9上の回路とSIMカード2内の回路とを電気的に接続する接続端子9aが装備されており、図1(A)において、図示外のPC側のPCカード用スロットに向けてX方向に挿入させるようになっている。
【0031】
樹脂フレーム31は、図3に示すように、PCカード1の本体ケース3の両側部に延在する一対の主フレーム31a、31bと、これらの主フレーム31a、31b相互を連結する副フレーム31c、31dなどとを絶縁性樹脂で一体成形した構造用フレームで形成されており、前述した回路基板9や外壁材33を締結する為の雌ねじ部材(図略)が適宣個所にインサート成形によって埋設されて装備されている。また、図3に示すように、一方の主フレーム31aのSIMカバー挿入口30に対応する位置には、後述するSIMカバー6をスライド可能に位置規制するための一対のカバー支柱35a、35bが設けられている。
【0032】
さらに、本体ケース3には、図3に示すように、SIMカード2を着脱可能に支持する為の手段(部材)として、その本体ケース3に組付けて固定されたSIMホルダ4と、このSIMホルダ4にスライド自在に搭載されて本体ケース3から外部へ向けて引き出し可能なSIMカバー6とを備えている。なお、これらのSIMホルダ4、SIMカバー6は、何れも絶縁性樹脂による一体成形品である。
【0033】
このうち、SIMホルダ4は、図3に示すように、側壁部43の内面に設けたSIMカバー6の側縁部60aに係合するホルダ係合部4aと、SIMカード2の前縁(先端)2b(図2参照)に当接する前係止部4b(図3参照)と、SIMカード2の後縁(後端)2c(図2参照)に当接する後係止部4cと、底壁41とを備えた略薄皿状のもので構成されている。
【0034】
そして、底壁41には、図5及び図6に示すように、この底壁41の裏面(図6において上面)から下方(図6において上方)に向かって突出して回路基板9に形成されたホルダ位置決め孔9c、9dに嵌合する位置決め突起41a、41bが一体に形成されている。また、この底壁41の裏面の前端(図6では手前側)及び後端(図6では奥側)には、それぞれ、回路基板9の側面縁部及び回路基板9に1対穿設した係合孔9eに係止・係合する各1対の突起42a,42bが形成されている。
【0035】
これにより、このSIMホルダ4は、樹脂フレーム31に固定された回路基板9上に載置した時に、図6に示す(但し、この図6では上下逆さまに示してある)ように、一対の突起42a、42bを回路基板9の側面縁部などに当接させると共に、位置決め突起41a、41bをホルダ位置決め孔9c、9dに嵌合させることで、SIMカバー挿入口30において予め設定された基準位置に位置決め固定されるようになっている。
【0036】
更に、SIMホルダ4の底壁41には、図3に示すように、端子接続用開口41cが形成されている。この端子接続用開口41cは、SIMカバー6を介して(収容されて)SIMホルダ4に装着されたSIMカード2の下面2fの接触端子2a(図2及び図10参照)を、この直下に位置する回路基板9上の接続端子9a(図5参照)に押圧接触させるためのものである。
【0037】
また、SIMホルダ4の底壁41の後縁部側には、図3に示すように、後係止部4cに弾性係止片47が突設されている。この弾性係止片47は、前端寄りに係合用の爪47aを形成しており、SIMカバー6を閉じた状態にしてSIMカバー挿入口30からSIMホルダ4の奥部側にスライド挿入させた際、スライド量が所定長に達すると、前述の係合用の爪47aが後述するSIMカバー6の本体6a(の後端)に設けた孔64に弾性的に押し入り固定される。これにより、その後のSIMカバー6の奥部方向へのスライド移動を規制することにより、スライド動作を一定のストロークに規制するようになっている。
【0038】
また、後係止部4cには、図3に示すように、弾性係止片47を挟む両側にSIMカバー6の奥部方向へのスライド前進動作を阻止するためのストッパー48も形成されている。
【0039】
一方、SIMカバー6は、下面側にSIMカード2を着脱自在に収納させて本体ケース3に対し引き出し自在になっている。またこのSIMカバー6は、図3、図10及び図11に示すように、SIMカード2の上面2eを位置決めするための凹部60bを設けた本体6aと、ホルダ係合部4aとの係合を行うために本体6aの裏面60に設けた側縁部60aと、SIMカード2の下面2fを位置規制するための底壁(ガイド壁)62(図10及び図11参照)と、SIMカード2の側面2dを位置規制するために凹部60bの段差面からなる側壁63(図10参照)と、後部両端に設けた回動部65(図3参照)と、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30付近で進退操作する際に手や指を係止する操作部66とを備えている。
【0040】
SIMカバー6の本体6aには、図10及び図11に示すように、裏面(下面;これを本体6aの上壁とよぶ)60にSIMカード2を収容する前述の凹部60bが形成されており、この凹部60bには、SIMカード2の誤挿入防止用の面取り部2g(図2参照)に対応して、斜面部60c(図11参照)が形成されている。従って、SIMカード2に、例えば左右を逆にした状態で挿入する誤挿入があった場合には、SIMカード2の前縁(先端)2bの角隅部が凹部60bの斜面部60cに当接することで、完全な挿入(閉鎖)状態にならず、SIMカード2誤挿入の検知手段として機能するようになっている。
【0041】
SIMカバー6の側壁63には、図3及び図9、図10に示すように、SIMカバー6内に装着したSIMカード2を取り出す為に、SIMカード2の左右の側面2dに臨む一部を削除して(切欠いて)つまみ部63aを形成しており、SIMカード2の取出しの際などに下面2fの上部左右の側面2dに指が引掛かるように構成している。
【0042】
回動部65には、図3に示すように、ガイド機能を持たせる為、後端側へ突出させた凸部65aを設けている。なお、操作部66は、表面に滑り止めの凸部66a(図3参照)が形成されたもので構成されている。
【0043】
(SIMカバー6の組付け方法)
次に、SIMカバー6のSIMホルダ4へ組み付ける方法について、図面を参照しながら説明する。なお、ここで、このSIMカバー6のSIMホルダ4への組み付けは、図7の(A)〜(C)に示す手順に沿って行うようになっている。
【0044】
(1)即ち、初めに、同図(A)に示すように、SIMホルダ4の前端(SIMカバー挿入口30)側から、A方向(図9においてB方向とは逆のSIMホルダ4の奥部方向)に向けてSIMカバー6の回動部65の後部に設けた凸部65a(図3参照)をそれぞれカバー支柱35a、35bの内面に挿入してスライドさせる。
【0045】
(2)これにより、同図(B)に示すように、SIMカバー6の本体6aに配置した弾性係止片61aが弾性変形し、この弾性形止片61aの先端の凸部61bが、SIMホルダ4の底壁41の前係止部4bの凸状部分の上に乗り上げる。
【0046】
(3)そして、同図(C)に示すように、弾性係止片61aの先端の凸部61bが前係止部4bの凸状部分を完全に乗り越えると、弾性変形が消失して元の形状に戻るので、その前係止部4bの凸状部分がストッパとなり外部への抜け落ちが防止され、SIMホルダ4上でのSIMカバー6のスライド動作が規制されることになる。これにより、このままSIMカバー6をSIMホルダ4の奥部へスライド移動させると、後係止部4cに設けたストッパー48に突き当たるまでスライド動作を行うことができる。
【0047】
(SIMカード2の出入れ方法)
次に、SIMホルダ4へスライド自在に組み付けたSIMカバー6によるSIMカード2の出入れ方法について、図8乃至図12を参照しながら説明する。
(1)SIMカバー6がSIMホルダ4奥部まで収納されている場合には、初めに、図8(A)及び図9の状態まで引き出す。
(2)次に、図8(A)乃至(C)(さらに、図9及び図10)に示すようにして、SIMカバー6の回動動作を行う。
即ち、この回動動作は、初めに図8(A)、(B)に示すように、弾性形止片61aの先端の凸部61bがSIMホルダ4の底壁41の前係止部4bの凸状部分に当接した状態で、この凸部61bを回動中心として行う。
次に、図8(C)及び図10、図12に示すように、カバー支柱35a、35bの内面をスライドする回動部65の凸部65aを回動中心(軸)としてSIMカバー6を反転させ、裏面(下面)が上向きになるようにする。
(3)その後、図10に示すSIMカバー6の反転状態のままで、図11に示すように、SIMカード2を後縁(後端)2Cから奥部60bに差し込んで挿入・装着させる。これにより、SIMカード2をSIMカバー6に挿入装着させることができる。
(4)最後に、前述のSIMカバー6を引き出す時の操作と逆の操作を行って、SIMカード2をSIMカバー6ごとSIMホルダ4奥部に押し込めば、SIMカード2をSIMカード2の本体ケース3へ収納・装着させることができる。
【0048】
この実施の形態では、SIMカバー6内に装着したSIMカード2を取り出す為に、SIMカード2の下面2fの上部左右の側面2dに対応したSIMカバー6の側壁63を一部削除して、つまみ部63aを形成し、SIMカード2の下面2fの上部左右の側面2dに指が引掛かるようにしている。従って、SIMカード2の着脱をSIMカード2に無理な力をかけずに容易に実施でき、SIMカード2の着脱時の取り扱い性を向上させることができる。
【0049】
また、この実施の形態のPCカード1は、SIMカバー6がSIMカバー挿入口30を開閉する構成であり、SIMカバー挿入口30が常時開放状態にならない為、SIMカバー挿入口30からの異物の侵入を防止できる。
【0050】
また、この実施の形態のPCカード1によれば、SIMカバー6は、SIMホルダ4上で進退させることができる。つまり、SIMホルダ4上のSIMカード2を装着したSIMカバー6を、図9に示すように、SIMカバー挿入口30へスライド動作し、さらにSIMカード2を装着したSIMカバー6を、図10に示すように、SIMカード2の後端部側で回動動作できる。即ち、SIMカード2をSIMカバー6から引き抜いて取出す場合は、SIMカバー6をスライド動作させて前進させ、さらにこの前進動作の後に行う回動動作によって、SIMカード2を掴みやすい位置及び姿勢まで移動・変形させることができる。
【0051】
逆に、SIMカード2をSIMカバー6に装着する場合には、図10に示すように、SIMカバー6でSIMカバー挿入口30を閉じた状態にしたまま、つまり外部からメモリカード挿入口への異物の侵入を防止しつつ、SIMカード2を後縁(後端)2c側からSIMカバー6の本体6aと底壁(ガイド壁)62及び側壁63に囲まれた凹部60bに差し込んで挿入し、その後、SIMカバー挿入口30の奥部にセットするようになっている。これにより、SIMカバー挿入口30からの異物の侵入によって故障を招く危険度を低減して、PCカード1の寿命や動作信頼性を向上させることができる。
【0052】
また、この実施の形態のPCカード1は、SIMカード2に直接手や指等を引掛けて、無理に引出したり、あるいは、無理に押し込むことが無くなり、SIMカバー挿入口30へのSIMカード2の着脱をSIMカード2に無理な力をかけずに容易に実施できる。
【0053】
また、本実施の形態の場合、SIMカード2を装着する際のSIMカバー6の操作は、SIMカード2を装着後にSIMカバー6を閉じる回動操作と、SIMカバー6を閉じた後にそのSIMカバー6を押し込むスライド操作との2アクション操作となる。
このようにして押し込んだSIMカバー6は、SIMホルダ4の弾性係止片47がSIMカバー6の本体6aに設けた孔64に入り込んで係合され、しっかりとロックされることになり、外力の作用によってSIMカバー6が不用意に開くことを防止できる。
【0054】
また、本実施の形態の場合、SIMカバー6は、SIMホルダ4の前端側からこのSIMホルダ4にスライド嵌合させ、ホルダ係合部4aに係合し、係合後は、SIMホルダ4に装備されたストッパー48とSIMカード2の前係止部4bとによってスライド範囲が規制される構成であるため、単純な作業で、SIMホルダ4にSIMカバー6を組み付けることができる。
【0055】
また、本実施の形態の場合、図9において、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30側に引き出して、SIMカバー6の側縁部60aとホルダ係合部4aとの係合を解除すると、図12に示すように、SIMカバー6の後部に設けた凸部65aとSIMホルダ4のホルダ係合部4aが回動自在に連結されている状態となるので、SIMカード2の排出操作が容易にできる。
【0056】
また、本実施の形態の場合、図3に示すように、SIMカバー6の凹部60b内に装着したSIMカード2を取り出す為に、SIMカード2の下面2fの上部左右の側面2dに対応したSIMカバー6の側壁63を一部削除して、つまみ部63aを形成している。即ち、SIMカード2の下面2fの上部左右の側面2dに指が引掛かるようにした構成であり、SIMカード2が装着されたSIMカバー6の凹部60b内よりSIMカード2に無理な力をかけずに容易に取り出すことができる。
【0057】
また、本実施の形態の場合、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30側に引き出すと、SIMカバー6の本体6aの後部に配置した弾性係止片61aの先端の凸部61bが、相対するSIMホルダ4の底壁41の前係止部4bの凸状部分に係止することによりスライド動作が規制され、最奥部移動位置となる構成である。
一方、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30側に引き出すと、弾性係止片61aの先端の凸部61bがSIMホルダ4の底壁41の前係止部4bに係止することにより、スライド動作が規制され、最前部移動位置となる。そして、ここで、次に前係止部4bの凸状部分の斜面に沿ってSIMカバー6の回転動作を促すことができる。
【0058】
また、本実施の形態の場合、SIMカバー6をSIMカバー挿入口30側に引き出して、さらに無理な引張力が作用した場合には、SIMカバー6の弾性係止片61aが弾性変形し、SIMホルダ4の底壁41の前係止部4bとの嵌接状態が外れることで、SIMカバー6やSIMホルダ4の破損を回避することができる。
【0059】
以上、この実施形態では、PCカード1に挿入固定されるメモリカードの一例として、SIMカード2を利用した場合について説明したが、本発明はメモリカードがこのSIMカード2に限定されることはなく、UIMカード、USIMカード等の小型、薄型メモリカードであれば適用可能である。
【0060】
【発明の効果】
本発明のPCカードによれば、メモリカードカバーがメモリカード挿入口を開閉する構成で、しかもこのメモリカード挿入口がメモリカードの出し入れの際にも常時閉鎖状態(開放状態にならない)となっており、メモリカード挿入口からの異物の侵入を防止できる。従って、メモリカード挿入口からの異物の侵入によって、故障を招く危険度を低減して、PCカードの寿命や動作信頼性を向上させることができる。
【0061】
また、本発明のPCカードによれば、メモリカードカバーは、メモリカードホルダ上を進退させることができ、メモリカード挿入口への進出動作で、メモリカードホルダ上のメモリカードを装着したメモリカードカバーが、メモリカード挿入口へスライド動作し、さらにメモリカードを装着したメモリカードカバーをメモリカードの後端部側で回動動作できる。つまり、メモリカードをメモリカードカバーから引き抜く場合は、メモリカードカバーを進出させ、スライド動作と回動動作によって、メモリカードを掴みやすい位置まで移動させることができる。
【0062】
また、メモリカードをメモリカードカバーに装着する場合には、メモリカードの後端部側からメモリカードカバーの本体の上壁と底壁及び側壁に囲まれた凹部に差し入れ、メモリカードカバーを閉じた状態にしてメモリカード挿入口の奥部にスライドさせて収める。従って、直接手や指等を引掛けて、メモリカードを無理に引出したり、あるいは、無理に押し込むことがなくなり、メモリカード挿入口へのメモリカードの着脱をメモリカードに無理な力をかけずに容易に実施でき、メモリカードの着脱時の取り扱い性を向上させることができる。
【0063】
さらに、本発明のPCカードによれば、メモリカード挿入口に装着されたメモリカードは、メモリカードカバーによって覆われて保護されているため、携帯時等にメモリカードに外力が作用することがなく、外力の作用によってメモリカードが破壊・破損したり、抜け落ちる等の不都合が発生するのを防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPCカードの一実施の形態を示すものであり、(A)はこの平面図、(B)は(A)に示したPCカードの側面図である。
【図2】図1(A)に示した本発明に係るPCカード内に装備される回路基板と、SIMカードとの位置関係を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るPCカードにおけるSIMホルダとSIMカバーを分解した状態の斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るPCカードの本体ケース内に、SIMホルダ及びSIMカバーを取り付けた状態の斜視図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るPCカードの回路基板の接続端子部の拡大図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るPCカードの回路基板とSIMホルダとの位置決め関係を示す斜視図である。
【図7】(A)乃至(C)は、本発明の一実施の形態に係るPCカードのSIMホルダとSIMカバーとの組み付け手順を示す工程図である。
【図8】A)乃至(C)は、図1に示した本発明の一実施の形態に係るPCカードにおいて、SIMカバーを引き出してSIMカードを装着するときの操作の際のSIMカバーの回動動作を示す説明図である。
【図9】図1に示した本発明の一実施の形態に係るPCカードにおいてSIMカバーを引き出してSIMカードを装着するために、SIMカバーを引き出した状態の斜視図である。
【図10】図1に示した本発明の一実施の形態に係るPCカードにおいてSIMカバーを引き出してSIMカードを装着するために、SIMカバーを回動させて表裏反転させて、凹部にSIMカードを挿入する時の状態を示す斜視図である。
【図11】図1に示した本発明の一実施の形態に係るPCカードにおいてSIMカバーを引き出してSIMカードを装着するために、SIMカバーを回動させて表裏反転させて凹部にSIMカードを挿入した時の状態を示す斜視図である。
【図12】図11に示すSIMカバーを回動させて表裏反転させて開いた状態の拡大斜視図である。
【図13】従来の一実施例のSIMカバーを開いて、開口したSIMカバー挿入口にSIMカードを挿入する時の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 PCカード
2 SIMカード(メモリカード)
2a 接触端子
2b 前縁(先端)
2c 後縁(後端)
2d 側面
2e 上面
2f 下面
2g 面取り部
3 本体ケース
30 SIMカバー挿入口
33 外壁材
35a カバー支柱
35b カバー支柱
4 SIMホルダ
4a ホルダ係合部
4b 前係止部
4c 後係止部
41 底壁
41a 位置決め突起
41b 位置決め突起
41c (端子接続用)開口
42a 突起
42b 突起
43 側壁部
47 弾性係止片
47a 爪
48 ストッパー
6 SIMカバー
6a 本体
60 裏面(下面)
60a 側縁部
60b 凹部(上壁)
60c 斜面部
61a 弾性係止片
61b 凸部
62 底壁(ガイド壁)
63 側壁
63a つまみ部
64 孔
65 回動部
65a 凸部
66 操作部
66a 凹凸
9 回路基板
9a 接続端子
9b コネクタ接続端子
9c ホルダ位置決め孔
9d ホルダ位置決め孔
Claims (7)
- 本体ケースの側面に薄板状のメモリカードを挿入するメモリカード挿入口が開口されるとともに、前記本体ケース内に前記メモリカード挿入口から挿入されたメモリカードの下面の接続端子に押圧接触して前記本体ケース内の回路と前記メモリカード内の回路とを電気的に接続する接続端子を装備えたPCカードであって、
前記メモリカードの上面を位置規制する本体の上壁と、前記メモリカードの下面を位置規制する底壁と、前記メモリカードの両側面を位置規制する側壁と、前記メモリカードの後端部側を回動可能とする回動部と、前記メモリカード挿入口を塞いだ状態のまま前記メモリカードを本体ケース内部に収容する操作部とを設けたメモリカードカバーと、
このメモリカードが挿入方向に沿って進退可能となるように前記メモリカードカバーの側縁部に係合するホルダ係合部と、前記メモリカードカバーの前端部に当接するメモリカードカバー前係止部と、前記メモリカードカバーの後端部に当接するメモリカードカバー後係止部とを設け、前記本体ケース内に固定される略薄皿状のメモリカードホルダと
を備え、
前記メモリカードカバーのスライド操作によって前記メモリカードを前記本体ケースに対し着脱可能に構成したことを特徴とするPCカード。 - 前記メモリカードカバーを閉じた状態にして前記メモリカード挿入口からその奥部に前記メモリカードカバーをスライドさせる際に、スライド量が所定長に達すると、前記メモリカードホルダに設けた前記後係止部の弾性係止片が前記メモリカードカバーの本体に設けた孔に押圧係合して、前記メモリカードカバーの前記奥部方向へのスライド移動を規制するように構成したことを特徴とする請求項1記載のPCカード。
- 前記メモリカードカバーは、前記メモリカードホルダの前端側からこのメモリカードホルダにスライドさせるため前記メモリカードホルダに設けた前記ホルダ係合部に係合させる側縁部を備えるとともに、前記メモリカードホルダに設けたストッパーによって前記奥部方向へのスライド動作を規制するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のPCカード。
- 前記メモリカードカバーを前記メモリカード挿入口側に引き出して、前記メモリカードカバーの側縁部と前記ホルダ係合部との係合を解除すると、前記メモリカードカバーの後部に設けた凸部が前記メモリカードホルダの前記前係止部に回動自在に係合するように構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のPCカード。
- 前記メモリカードカバー内に収納・装着した前記メモリカードを取り出す為に、前記メモリカード下面の上部左右の側面に対応した上記メモリカードカバーの側壁を一部切削して形成したつまみ部を有し、
前記メモリカードの上部左右の側面に指が掛かるように構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のPCカード。 - 前記メモリカードカバーの後部に設けた前記凸部は、前記メモリカードカバーを前記メモリカード挿入口側に引き出すと、相対する前記メモリカードホルダの底壁の前記前係止部に突当りスライド動作が規制される弾性係止片で構成したことを特徴とする請求項4に記載のPCカード。
- 前記メモリカードカバーの弾性係止片は、前記メモリカードカバーにスライド範囲が規制される位置を越えて前記メモリカード挿入口側に引き出すような一定値を越える引出し力を作用させると、弾性変形して相対する前記メモリカードホルダの底壁の前記前係止部を乗り越えることで、前記メモリカードカバーを前記メモリカードホルダから離脱・分離するように構成したことを特徴とする請求項6に記載のPCカード。
Priority Applications (1)
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JP2002378066A JP2004206632A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | Pcカード |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006072721A (ja) * | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Kyocera Corp | 情報機器用カード |
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KR100966404B1 (ko) | 2007-02-28 | 2010-06-28 | 세이코 엡슨 가부시키가이샤 | 매체 송출 기구 및 매체 처리 장치 |
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-
2002
- 2002-12-26 JP JP2002378066A patent/JP2004206632A/ja not_active Withdrawn
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