JP2004206605A - タッチパネルおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】上基板と下基板を接合してタッチパネルを組み付けるとき、両基板上の引き回し電極間で短絡を発生させない。また一方の基板を構成する引き回し電極と、他の基板を構成する供給電極との接続部において導通不良を発生させない。
【解決手段】上基板70に位置合わせマーク72、73を、下基板50に位置合わせマーク52,53、54、55を設け、この位置合わせマークを基準にして上基板70と下基板50の位置合わせを行った後に両基板を接合してタッチパネル40を完成する。
【選択図】 図1
【解決手段】上基板70に位置合わせマーク72、73を、下基板50に位置合わせマーク52,53、54、55を設け、この位置合わせマークを基準にして上基板70と下基板50の位置合わせを行った後に両基板を接合してタッチパネル40を完成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ATM、カーナビゲーション、自動販売機、複写機、各種端末機等の機器において、液晶ディスプレイ等の表示画面上に配置し、透視した画面の指示に従って使用者が情報の表示画面を指やペンで直接押してデータの入力が行われるタッチパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における抵抗膜式タッチパネルは、可撓性を有する透明絶縁基板の下面に透明電極とこの透明電極に接続する引き回し電極を形成した上基板と、同じく上面に透明電極とこの透明電極に接続する引き回し電極を形成し、前記透明電極の上面にドットスペーサを一定間隔に配設した下基板とが、所定の隙間を持って透明電極同士が対面するような配置構造を取っている。そして、このタッチパネルを液晶表示装置等の表示装置の上面側に配置して使用される。表示装置の表示部分に位置する所のタッチパネルを指又はペンで押すことによって、タッチパネルの上基板が撓んでその押した所の透明電極が下基板の透明電極に接触し、そして、その接触点の位置が電気抵抗の測定によって検知されて入力情報が読みとられる。
【0003】
以下、従来例を図8〜11を用いて説明する。図8は従来技術におけるタッチパネルの平面図、図9は図8におけるE−E断面図、図10は図8における下基板の平面図、図11は図8における上基板の平面図を示している。
【0004】
図8、図9、図10、図11に示すように、従来例のタッチパネル20は形状が長方形をなす下基板1と可撓性を有する上基板11とを備えている。下基板1は、板厚が1.1mmの透明なガラスからなる透明絶縁基板2と、この透明絶縁基板2の上面に形成された透明電極3と、この透明電極3の上下の両端部に沿って接続形成されて透明絶縁基板2の片方端にあるFPC取付部Sまで延設した引き回し電極4及び5と、FPC取付部S近辺に形成された接続電極6、7と、透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成されている。上記接続電極6、7は、後述する上基板11の引き回し電極14、15に導通接続を行うために設けるもので、FPC取付部S近辺に形成される。
【0005】
上基板11は、板厚が0.2mmの可撓性のある透明なマイクロガラスからなる透明絶縁基板12と、この透明絶縁基板12の下面に形成されている透明電極13と、この透明電極13の両端部に沿って接続形成されてFPC取付部S方向に向かって延設された引き回し電極14、15とで構成されている。
【0006】
そして、シール材17を介して下基板1と上基板11とが所定の隙間を有して接合されている。また、上基板11に設けられた引き回し電極14及び15はその接続部14a及び15aにおいて下基板1に設けた接続電極6、7と導電性接着剤を介して接続され導通がとられている。
【0007】
また、防眩性を高めて透視性や表示品質を良くするために、上基板11の上面には偏光板18、下基板1の下面には位相差板19が貼付けられている。また、下基板1のFPC取付部SにはFPC9が取り付けられて外部との導通が図られるようになっている。
【0008】
上記構造を成すタッチパネル20の各構成要素部品は次のようになっている。下基板1を構成する透明絶縁基板2は透明なガラスが用いられる。このガラスはソーダガラスや石英ガラス、アルカリガラス、ほうけい酸ガラス、普通板ガラス等が利用でき、反り等が起きない程度の厚さのものが使われる。多くは0.7〜1.1mmのものが選択される。上基板11を構成する透明絶縁基板12は可撓性を必要とするところなので透明な薄板ガラスや透明なプラスチックフイルムが用いられる。一般的に、耐熱性が求められる機器(例えば、カーナビゲーション等)にはガラスが使用される。上記従来例は耐熱性や衝撃性にも強く、且つ可撓性も有する0.2mm厚みのマイクロガラスを使っている。
【0009】
下基板1を構成する透明電極3及び上基板11を構成する透明電極13は錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、印刷法等で形成する。この透明電極3及び13は高抵抗値であることが求められるため250〜500オングストロームの範囲で非常に薄く形成する。このITO膜は、基板全面に形成したものをフォトリソグラフィにより不要部分を除去し、必要な部分を残して形成する。
【0010】
下基板1を構成する引き回し電極4、5、接続電極6、7、及び上基板11を構成する引き回し電極14、15は、透明電極3、13に印加するために設けるもので、銀粉や銅粉等の高導電性金属粉を熱硬化性のエポキシ樹脂等に混ぜ合わせてインク化したものをスクリーン印刷等の印刷方法で形成する。タッチパネルの性能上、これらの電極の抵抗値が低ければ低いほど良いものであり、一般に、透明電極のシート抵抗値に対してこれらの電極のシート抵抗値は100分の1以下であることが必要とされている。そこで、これらの電極の印刷の厚さを増したり、幅を広くしたりして抵抗値を小さく押さえる設計がなされている。厚さと幅はタッチパネルの大きさによっても異なるが、一般に厚さは10〜30μm、幅は0.5〜10mmの範囲で設計されている。また、これらの電極は加熱処理して硬化処理が施される。また、これらの電極はそれぞれ接触しないように十分な間隔を取って設計される。
【0011】
下基板1を構成するドットスペーサ8は、押圧した部分以外の部分の透明電極同士が接触しないために設けるもので、透明なアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、その他の透明な樹脂材料をスクリーン印刷等の方法でドットマトリックス状に一定間隔に形成し、その後、熱または紫外線で硬化処理を施して形成する。このドットスペーサ8は目に見えない大きさであることが求められることから、直径30〜60μm、高さは2〜5μm、ドット間隔は1〜8mmの範囲で設計される。
【0012】
シール材17は、スペーサ粒子を分散させたエポキシ樹脂接着剤やアクリル樹脂接着剤等をスクリーン印刷等の方法で印刷して形成する。ここで使われるスペーサ粒子は上基板11と下基板1との隙間を一定隙間に保持するために設けられるもので、所定の大きさのプラスチックボールやファイバーガラス等が利用される。このプラスチックボールやファイバーガラスの大きさは、上基板11の透明絶縁基板12の材質や厚さによって異なるが、0.2mmのマイクロガラスを使用した場合は概ね10μm前後の大きさのものが選択される。このシール材17は上基板11または下基板1の何れか一方に印刷した後、上基板11と下基板1とを位置を合わせて貼合わせ、加圧の基で加熱処理を施して硬化させ、接合を行っている。
【0013】
偏光板18と位相差板19は防眩性を高めて透視性や表示品質を良くするために設けている。偏光板18は、様々なものが使用されているが一例をあげると、ポリビニールアルコールフイルムを常法により一軸延伸することによって厚さが20μmの偏光フイルムを作成し、この両面に厚さが80μmのセルロース系フイルムを張り合わせて厚さ180μmの偏光板としたもの等が利用できる。また、位相差板19は、ポリカーボネイトを素材として形成され、厚さ80μm程度である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
抵抗膜式のタッチパネルは、製造行程の最後の方で、上基板11と下基板1の位置合わせを行ってから貼り合せているが、この場合、下基板1上の引き回し電極4,5と、上基板11上の引き回し電極14,15が接触して短絡しないよう、両基板の位置合わせにはに十分注意しなくてはならなかった。即ち、上下基板上にそれぞれ設けられた引き回し電極は、平面的に見て重ならない様に配置する必要があった。従来はこの手法として、ピン3点を立てた位置出し治具を用い、上基板11と下基板1の外形にピンを当てることにより位置合わせを行っていたが、ガラス自体にも寸法的なばらつきがあり、また、ガラスの側面はコストの関係上、研磨等を行わず破断面のまま使用しているので凹凸が大きく、上下基板11,1を合わせたときの平面位置のばらつきが大きくならざるをえなかった。製造上での、ばらつき発生の原因としては、その他に、スクリーン印刷版の伸縮、製造誤差もある。このため、予めこれら全ての製造誤差を見込んだ上で、短絡を避けるに必要な余裕を持たせてタッチパネルを設計する必要があった。
【0015】
短絡を避ける為の設計方法として、引き回し電極パターン間の隙間を大きくとることが先ず考えられるが、タッチパネル20全体の外形を押さえた上で隙間を広くとった場合、タッチパネル20の有効利用領域、即ち、アクティブエリアが狭まり、逆にアクティブエリアを一定にした場合は、タッチパネル20自体が大きくなってしまう。引き回し電極4,5と引き回し電極14,15間の短絡を避ける別の方法として、各引き回し電極の線幅を細くすることも考えられるが、その場合は引き回し電極の抵抗値が増大してしまう。
【0016】
従来の方法で上基板11と下基板1を組み付けるとき、位置合わせが不十分のため発生する引き回し電極間の短絡以外の問題として、上基板11の引き回し電極15と下基板1の接続電極7との接続部や、上基板11の引き回し電極14と下基板1の接続電極6との接続部での接続導通不良の発生がある。本発明はこれらの問題を解決し、狭額縁化と利用面積拡大化を実現しつつも、性能と信頼性に優れたタッチパネルならびにその製造方法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の透明タッチパネルでは、請求項1に記載の発明は、上基板と下基板とを透明絶縁基板の外周に配されたシール部をもって一体化したタッチパネルにおいて、上基板と下基板を構成する各透明絶縁基板の面上に、上基板と下基板を一体化するとき基準となる位置合わせマークを設けたことを特徴とするものである。
【0018】
この結果、上基板と下基板を組み付けるとき、位置合わせマークを基準に上下基板の位置合わせができるので、位置合わせが容易でかつ、正確になる。その結果、引き回し電極パターン間の隙間を小さく設計することが可能となり、狭額縁化、利用面積拡大化が可能になり、又、上基板の引き回し電極と下基板の接続電極との接続部での接続導通不良が無くなり、工程歩留まりが良くなる。
【0019】
請求項2、3に記載の発明は、位置合わせマークの透明絶縁基板上での配置に関する発明であり、請求項2の発明は、長方形の透明絶縁基板の外周に沿って配されたシール部が、透明絶縁基板の2カ所の隅部でコーナーRを持ち、透明絶縁基板の外周とシール部との間に生じた隙間に位置合わせマークを設けたことを特徴とするものである。二次元物体を最外周部に存在する2カ所で位置合わせをするので、位置出し精度が向上する。
【0020】
請求項3記載の発明は、長方形の透明絶縁基板の4隅の内、外周の一辺を挟んで形成する2隅の両コーナーに位置合わせマークを設けたことを特徴とするタッチパネルである。この結果、位置合わせの為のテーブルの移動が平面上の一方向と回転だけで済み、位置合わせが容易になり、又、位置合わせ用の装置もコンパクトになる。
【0021】
請求項4、5、6記載の発明は、位置合わせマークの具体的な形状に関する。請求項4記載の発明は、上基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークおよび、下基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークは共に円形で、上基板と下基板を正しい位置関係で一体化すると両円の中心が一致する位置に、位置合わせマークを配したことを特徴とする。円の中心を狙って位置を合わせるので位置合わせの判断が容易になる。
【0022】
請求項5記載の発明は、上基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークおよび、下基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークは、長方形の透明絶縁基板の隅を形成する2つの端面と略平行の辺をそれぞれが有し、上基板と下基板を正しい位置関係で一体化すると、両透明絶縁基板上の位置合わせマークの対応する辺の間で一直線を形成する形状であることを特徴とするものである。最初に一カ所の隅部で左右上下の位置を合わせこむ時、回転量も同時に概略合わせてしまうことができるので、位置合わせが容易になる。
【0023】
請求項6記載の発明は、上基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークおよび、下基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークは、長方形の透明絶縁基板の隅を形成する2つの端面と略平行の2辺をそれぞれが有し、上基板と下基板を正しい位置関係で一体化すると、両透明絶縁基板上の位置合わせマークの間で、対応する2辺がそれぞれに平行関係を形成し、尚かつ、上基板を構成する透明絶縁基板上にある位置合わせマークの2辺の端部を結ぶ直線と、下基板を構成する透明絶縁基板上にある位置合わせマークの2辺の端部を結ぶ直線とが、一直線を形成する形状であることを特徴とするものである。一カ所の隅部で左右上下の位置と同時に回転量も概略合わせてしまうことができるので、位置合わせが容易になる。
【0024】
請求項7記載の発明は、請求項1に記載の透明タッチパネルの製造方法を特許請求の範囲として指定したものである。また位置合わせマークは、引き回し電極を形成すると同工程で形成するので、製造工程で発生する位置合わせ誤差が減少する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下本発明の好ましい実施形態1について図1〜5を用いて説明する。図1は本発明のタッチパネルの平面図、図2は図1におけるE−E断面図、図3は図1における下基板の平面図、図4は図1における上基板の平面図、図5は図1におけるA,B部分の拡大平面図である。尚、本発明はタッチパネルの上下基板の位置合わせにかかわる発明であるので、位置合わせに関係しない箇所の構成は従来例と同じであり、従来例と同一構成部品は同一符号を付し、また説明を省略している。
【0026】
図1〜5に示すように、本発明のタッチパネル40は形状が長方形をなす下基板50と、可撓性を有する上基板70とをシール部59を介して接合した構造になっている。シール部59(従来技術の説明ではシール材17に相当するが形状が一部異なる)は、長方形の透明絶縁基板2,12の外周に沿って配され、透明絶縁基板2,12の隅部に於いてはコーナーRを持たせて形成した。そして前記シール部59と透明絶縁基板2,12の外周との間に生じる隙間に後述する位置合わせマークを設けた。尚、本発明ではシール部59で新たにコーナーRを設けたため、シール部59と引き回し電極との干渉を避けるべく、引き回し電極71(従来例の引き回し電極14に相当する)には角落し71cを、引き回し電極51(従来例の引き回し電極5に相当する)には角落し51c1、51c2を設けた。
【0027】
実施形態1での位置合わせマークの形状を図5に示す。図5中の(a)は図1のA部の部分拡大図であり、透明絶縁基板2上には、位置合わせマーク52、53を設け、透明絶縁基板12上には位置合わせマーク72を設けた。図5中の(b)は図1のB部の部分拡大図であり、透明絶縁基板2上には、位置合わせマーク54、55を設け、透明絶縁基板12上には位置合わせマーク73を設けた。これらの位置合わせマークは、いずれも各透明絶縁基板上に引き回し電極を印刷すると同工程で印刷する。
【0028】
A部における位置合わせマーク52の辺52hは、透明絶縁基板2の上辺43と略平行で、引き回し電極51の横方向の配線部分と平行である。また、位置合わせマーク53の辺53vは、透明絶縁基板2の右辺44と略平行で、引き回し電極51の縦方向の配線部分とは平行である。位置合わせマーク72の辺72hは透明絶縁基板12の上辺41と略平行で、引き回し電極15、71の横方向の配線部分とは平行である。また辺72vは透明絶縁基板12の右辺42と略平行で、引き回し電極15、71の縦方向の配線部分とは平行である。B部に設けた位置合わせマークの形状は、横方向を軸にして、A部での位置合わせマークの上下を反転させた形である。
【0029】
次に上基板70と下基板50間の位置合わせの方法を説明する。上基板70は真空吸着を用いて吊り下げて固定する。2台のモニターカメラを備え、その内の1台の焦点を、上基板70のA部に設けた位置合わせマーク72に合わせ、もう一台のモニターカメラの焦点をB部の位置合わせマーク73に合わせる。吊り下げられた上基板70の下側にテーブルを設け、下基板50をテーブル上に載置する。テーブルは、平面上で直交する2軸方向の移動の他に、平面内の回転が可能である。作業者は拡大画像をモニターしながら前記テーブルを移動して、位置合わせマーク52,53、54,55、72,73を図5の配置に在るようにもっていく。即ち、A部では辺52hと辺72hとが一直線を、更に辺53vと辺72vも一直線を成し、尚かつB部では、辺54hと辺73hとが一直線を、更に辺55vと辺73vも一直線を成すことで上下基板の位置合わせが達成できる。
【0030】
図6に本発明にかかわるタッチパネルの第2の実施形態を示す。実施形態1と相違するのは位置合わせマークの形状だけである。図6(a)には、図1のA部に設けた透明絶縁基板12上の位置合わせマーク74と、透明絶縁基板2上の位置合わせマーク56を示している。また図6(b)には、図1のB部に設けたA部の位置合わせマークを横軸対称で反転した形の位置合わせマーク75、57を示している。
【0031】
位置合わせマーク74は、透明絶縁基板12の隅を形成する上辺41と平行の辺74hと、透明絶縁基板12の隅を形成する右辺42と平行の辺74vを有する。辺74hと辺74vは等長で一端部同士で直角に接続、他端は45度にカットされ端部74d1、74d2を形成している。下基板を構成する位置合わせマーク56は、 直角二等辺三角形を成し、直角を挟む二辺は、透明絶縁基板2の隅を形成する上辺43と平行の横辺56hと、透明絶縁基板2の隅を形成する右辺44と平行の辺56vであり、直角三角形の斜辺部分は辺56dを形成している。
【0032】
上下基板の位置合わせは、A部において上下基板を構成する位置合わせマークの間で、対応する2辺即ち、辺74hと辺56hが、辺74vと辺56vがそれぞれに平行関係を形成し、尚かつ、端部74d1と74d2を結ぶ直線と辺56dが一直線を形成し、その状態で、尚かつB部において、位置合わせマーク75,57がA部とは上下反転した配置関係になるようにテーブルを用いて微調整を行うことで達成される。
【0033】
図7に本発明にかかわるタッチパネルの第3の実施形態を示す。実施形態1、2と相違するのは、位置合わせマークの形状だけである。図7では、図1のA部の隅に於いて、下基板50を構成する透明絶縁基板2上に、中空若しくは塗りつぶし円からなる位置合わせマーク58を設け、上基板70を構成する透明絶縁基板12上には、中空の円で、且つその内径が下基板用の位置合わせマーク58の外径より大きい位置合わせマーク76を設けた。同様のマークは図1のB部にも設けてあるが、図示および説明は省略した。上下基板70,50の位置合わせは、A部、B部に於いて、位置合わせマークの2円の中心を合致させることで実現する。
【0034】
上記の実施形態1〜3では、タッチパネル40のA部とB部の2隅だけを使って説明を行ってきたが、2隅の選択組み合わせをこの例に固執する必要は勿論無い。残りの2隅を加えた4隅の中から任意に選択組み合わせることができる。又、以上の実施形態では、全て、位置合わせマークを隅部に設けた例で説明してきたが、この位置に限定する必要が無いことは勿論であり、他の空白箇所を利用することも可能である
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上基板と下基板を組み付けるとき、位置合わせマークを基準に両基板の位置合わせができるので、位置合わせが容易でかつ、正確になる。そのため、上下基板間での引き回し電極パターンの隙間を小さく設計することが可能となり、狭額縁化、利用面積拡大化が可能になり、又、上基板の引き回し電極と下基板の接続電極との接続部での接続導通不良が無くなり、行程歩留まりが良くなり、タッチパネルのコストダウンが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタッチパネルの平面図である。
【図2】図1におけるE−E断面図である。
【図3】図1における下基板の平面図である。
【図4】図1における上基板の平面図である。
【図5】(a)は、図1のA部における実施形態1の拡大の平面図である。
(b)は、図1のB部における実施形態1の拡大の平面図である。
【図6】(a)は、図1のA部における実施形態2の拡大の平面図である。
(b)は、図1のB部における実施形態2の拡大の平面図である。
【図7】図1のA部における実施形態3の拡大の平面図である。
【図8】従来例のタッチパネルの平面図である。
【図9】図8におけるE−E断面図である。
【図10】図8における下基板の平面図である。
【図11】図8における上基板の平面図である。
【符号の説明】
1、50 下基板
2、12 透明絶縁基板
3、13 透明電極
4、5,14、15、51、71 引き回し電極
6、7 接続電極
8 ドットスペーサ
9 FPC
11、70 上基板
17 シール材
18 偏光板
19 位相差板
20、40 タッチパネル
41、43 上辺
42,44 右辺
51c1、51c2、71c 角落し
52、53、54、55、56,57,58,72,73,74,75,76位置合わせマーク
52h、53v、54h、55v、56h、56v、56d、72h、72v、 73h、73v 辺
59 シール部
74d1、74d2 端部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ATM、カーナビゲーション、自動販売機、複写機、各種端末機等の機器において、液晶ディスプレイ等の表示画面上に配置し、透視した画面の指示に従って使用者が情報の表示画面を指やペンで直接押してデータの入力が行われるタッチパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における抵抗膜式タッチパネルは、可撓性を有する透明絶縁基板の下面に透明電極とこの透明電極に接続する引き回し電極を形成した上基板と、同じく上面に透明電極とこの透明電極に接続する引き回し電極を形成し、前記透明電極の上面にドットスペーサを一定間隔に配設した下基板とが、所定の隙間を持って透明電極同士が対面するような配置構造を取っている。そして、このタッチパネルを液晶表示装置等の表示装置の上面側に配置して使用される。表示装置の表示部分に位置する所のタッチパネルを指又はペンで押すことによって、タッチパネルの上基板が撓んでその押した所の透明電極が下基板の透明電極に接触し、そして、その接触点の位置が電気抵抗の測定によって検知されて入力情報が読みとられる。
【0003】
以下、従来例を図8〜11を用いて説明する。図8は従来技術におけるタッチパネルの平面図、図9は図8におけるE−E断面図、図10は図8における下基板の平面図、図11は図8における上基板の平面図を示している。
【0004】
図8、図9、図10、図11に示すように、従来例のタッチパネル20は形状が長方形をなす下基板1と可撓性を有する上基板11とを備えている。下基板1は、板厚が1.1mmの透明なガラスからなる透明絶縁基板2と、この透明絶縁基板2の上面に形成された透明電極3と、この透明電極3の上下の両端部に沿って接続形成されて透明絶縁基板2の片方端にあるFPC取付部Sまで延設した引き回し電極4及び5と、FPC取付部S近辺に形成された接続電極6、7と、透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成されている。上記接続電極6、7は、後述する上基板11の引き回し電極14、15に導通接続を行うために設けるもので、FPC取付部S近辺に形成される。
【0005】
上基板11は、板厚が0.2mmの可撓性のある透明なマイクロガラスからなる透明絶縁基板12と、この透明絶縁基板12の下面に形成されている透明電極13と、この透明電極13の両端部に沿って接続形成されてFPC取付部S方向に向かって延設された引き回し電極14、15とで構成されている。
【0006】
そして、シール材17を介して下基板1と上基板11とが所定の隙間を有して接合されている。また、上基板11に設けられた引き回し電極14及び15はその接続部14a及び15aにおいて下基板1に設けた接続電極6、7と導電性接着剤を介して接続され導通がとられている。
【0007】
また、防眩性を高めて透視性や表示品質を良くするために、上基板11の上面には偏光板18、下基板1の下面には位相差板19が貼付けられている。また、下基板1のFPC取付部SにはFPC9が取り付けられて外部との導通が図られるようになっている。
【0008】
上記構造を成すタッチパネル20の各構成要素部品は次のようになっている。下基板1を構成する透明絶縁基板2は透明なガラスが用いられる。このガラスはソーダガラスや石英ガラス、アルカリガラス、ほうけい酸ガラス、普通板ガラス等が利用でき、反り等が起きない程度の厚さのものが使われる。多くは0.7〜1.1mmのものが選択される。上基板11を構成する透明絶縁基板12は可撓性を必要とするところなので透明な薄板ガラスや透明なプラスチックフイルムが用いられる。一般的に、耐熱性が求められる機器(例えば、カーナビゲーション等)にはガラスが使用される。上記従来例は耐熱性や衝撃性にも強く、且つ可撓性も有する0.2mm厚みのマイクロガラスを使っている。
【0009】
下基板1を構成する透明電極3及び上基板11を構成する透明電極13は錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、印刷法等で形成する。この透明電極3及び13は高抵抗値であることが求められるため250〜500オングストロームの範囲で非常に薄く形成する。このITO膜は、基板全面に形成したものをフォトリソグラフィにより不要部分を除去し、必要な部分を残して形成する。
【0010】
下基板1を構成する引き回し電極4、5、接続電極6、7、及び上基板11を構成する引き回し電極14、15は、透明電極3、13に印加するために設けるもので、銀粉や銅粉等の高導電性金属粉を熱硬化性のエポキシ樹脂等に混ぜ合わせてインク化したものをスクリーン印刷等の印刷方法で形成する。タッチパネルの性能上、これらの電極の抵抗値が低ければ低いほど良いものであり、一般に、透明電極のシート抵抗値に対してこれらの電極のシート抵抗値は100分の1以下であることが必要とされている。そこで、これらの電極の印刷の厚さを増したり、幅を広くしたりして抵抗値を小さく押さえる設計がなされている。厚さと幅はタッチパネルの大きさによっても異なるが、一般に厚さは10〜30μm、幅は0.5〜10mmの範囲で設計されている。また、これらの電極は加熱処理して硬化処理が施される。また、これらの電極はそれぞれ接触しないように十分な間隔を取って設計される。
【0011】
下基板1を構成するドットスペーサ8は、押圧した部分以外の部分の透明電極同士が接触しないために設けるもので、透明なアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、その他の透明な樹脂材料をスクリーン印刷等の方法でドットマトリックス状に一定間隔に形成し、その後、熱または紫外線で硬化処理を施して形成する。このドットスペーサ8は目に見えない大きさであることが求められることから、直径30〜60μm、高さは2〜5μm、ドット間隔は1〜8mmの範囲で設計される。
【0012】
シール材17は、スペーサ粒子を分散させたエポキシ樹脂接着剤やアクリル樹脂接着剤等をスクリーン印刷等の方法で印刷して形成する。ここで使われるスペーサ粒子は上基板11と下基板1との隙間を一定隙間に保持するために設けられるもので、所定の大きさのプラスチックボールやファイバーガラス等が利用される。このプラスチックボールやファイバーガラスの大きさは、上基板11の透明絶縁基板12の材質や厚さによって異なるが、0.2mmのマイクロガラスを使用した場合は概ね10μm前後の大きさのものが選択される。このシール材17は上基板11または下基板1の何れか一方に印刷した後、上基板11と下基板1とを位置を合わせて貼合わせ、加圧の基で加熱処理を施して硬化させ、接合を行っている。
【0013】
偏光板18と位相差板19は防眩性を高めて透視性や表示品質を良くするために設けている。偏光板18は、様々なものが使用されているが一例をあげると、ポリビニールアルコールフイルムを常法により一軸延伸することによって厚さが20μmの偏光フイルムを作成し、この両面に厚さが80μmのセルロース系フイルムを張り合わせて厚さ180μmの偏光板としたもの等が利用できる。また、位相差板19は、ポリカーボネイトを素材として形成され、厚さ80μm程度である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
抵抗膜式のタッチパネルは、製造行程の最後の方で、上基板11と下基板1の位置合わせを行ってから貼り合せているが、この場合、下基板1上の引き回し電極4,5と、上基板11上の引き回し電極14,15が接触して短絡しないよう、両基板の位置合わせにはに十分注意しなくてはならなかった。即ち、上下基板上にそれぞれ設けられた引き回し電極は、平面的に見て重ならない様に配置する必要があった。従来はこの手法として、ピン3点を立てた位置出し治具を用い、上基板11と下基板1の外形にピンを当てることにより位置合わせを行っていたが、ガラス自体にも寸法的なばらつきがあり、また、ガラスの側面はコストの関係上、研磨等を行わず破断面のまま使用しているので凹凸が大きく、上下基板11,1を合わせたときの平面位置のばらつきが大きくならざるをえなかった。製造上での、ばらつき発生の原因としては、その他に、スクリーン印刷版の伸縮、製造誤差もある。このため、予めこれら全ての製造誤差を見込んだ上で、短絡を避けるに必要な余裕を持たせてタッチパネルを設計する必要があった。
【0015】
短絡を避ける為の設計方法として、引き回し電極パターン間の隙間を大きくとることが先ず考えられるが、タッチパネル20全体の外形を押さえた上で隙間を広くとった場合、タッチパネル20の有効利用領域、即ち、アクティブエリアが狭まり、逆にアクティブエリアを一定にした場合は、タッチパネル20自体が大きくなってしまう。引き回し電極4,5と引き回し電極14,15間の短絡を避ける別の方法として、各引き回し電極の線幅を細くすることも考えられるが、その場合は引き回し電極の抵抗値が増大してしまう。
【0016】
従来の方法で上基板11と下基板1を組み付けるとき、位置合わせが不十分のため発生する引き回し電極間の短絡以外の問題として、上基板11の引き回し電極15と下基板1の接続電極7との接続部や、上基板11の引き回し電極14と下基板1の接続電極6との接続部での接続導通不良の発生がある。本発明はこれらの問題を解決し、狭額縁化と利用面積拡大化を実現しつつも、性能と信頼性に優れたタッチパネルならびにその製造方法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の透明タッチパネルでは、請求項1に記載の発明は、上基板と下基板とを透明絶縁基板の外周に配されたシール部をもって一体化したタッチパネルにおいて、上基板と下基板を構成する各透明絶縁基板の面上に、上基板と下基板を一体化するとき基準となる位置合わせマークを設けたことを特徴とするものである。
【0018】
この結果、上基板と下基板を組み付けるとき、位置合わせマークを基準に上下基板の位置合わせができるので、位置合わせが容易でかつ、正確になる。その結果、引き回し電極パターン間の隙間を小さく設計することが可能となり、狭額縁化、利用面積拡大化が可能になり、又、上基板の引き回し電極と下基板の接続電極との接続部での接続導通不良が無くなり、工程歩留まりが良くなる。
【0019】
請求項2、3に記載の発明は、位置合わせマークの透明絶縁基板上での配置に関する発明であり、請求項2の発明は、長方形の透明絶縁基板の外周に沿って配されたシール部が、透明絶縁基板の2カ所の隅部でコーナーRを持ち、透明絶縁基板の外周とシール部との間に生じた隙間に位置合わせマークを設けたことを特徴とするものである。二次元物体を最外周部に存在する2カ所で位置合わせをするので、位置出し精度が向上する。
【0020】
請求項3記載の発明は、長方形の透明絶縁基板の4隅の内、外周の一辺を挟んで形成する2隅の両コーナーに位置合わせマークを設けたことを特徴とするタッチパネルである。この結果、位置合わせの為のテーブルの移動が平面上の一方向と回転だけで済み、位置合わせが容易になり、又、位置合わせ用の装置もコンパクトになる。
【0021】
請求項4、5、6記載の発明は、位置合わせマークの具体的な形状に関する。請求項4記載の発明は、上基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークおよび、下基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークは共に円形で、上基板と下基板を正しい位置関係で一体化すると両円の中心が一致する位置に、位置合わせマークを配したことを特徴とする。円の中心を狙って位置を合わせるので位置合わせの判断が容易になる。
【0022】
請求項5記載の発明は、上基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークおよび、下基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークは、長方形の透明絶縁基板の隅を形成する2つの端面と略平行の辺をそれぞれが有し、上基板と下基板を正しい位置関係で一体化すると、両透明絶縁基板上の位置合わせマークの対応する辺の間で一直線を形成する形状であることを特徴とするものである。最初に一カ所の隅部で左右上下の位置を合わせこむ時、回転量も同時に概略合わせてしまうことができるので、位置合わせが容易になる。
【0023】
請求項6記載の発明は、上基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークおよび、下基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークは、長方形の透明絶縁基板の隅を形成する2つの端面と略平行の2辺をそれぞれが有し、上基板と下基板を正しい位置関係で一体化すると、両透明絶縁基板上の位置合わせマークの間で、対応する2辺がそれぞれに平行関係を形成し、尚かつ、上基板を構成する透明絶縁基板上にある位置合わせマークの2辺の端部を結ぶ直線と、下基板を構成する透明絶縁基板上にある位置合わせマークの2辺の端部を結ぶ直線とが、一直線を形成する形状であることを特徴とするものである。一カ所の隅部で左右上下の位置と同時に回転量も概略合わせてしまうことができるので、位置合わせが容易になる。
【0024】
請求項7記載の発明は、請求項1に記載の透明タッチパネルの製造方法を特許請求の範囲として指定したものである。また位置合わせマークは、引き回し電極を形成すると同工程で形成するので、製造工程で発生する位置合わせ誤差が減少する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下本発明の好ましい実施形態1について図1〜5を用いて説明する。図1は本発明のタッチパネルの平面図、図2は図1におけるE−E断面図、図3は図1における下基板の平面図、図4は図1における上基板の平面図、図5は図1におけるA,B部分の拡大平面図である。尚、本発明はタッチパネルの上下基板の位置合わせにかかわる発明であるので、位置合わせに関係しない箇所の構成は従来例と同じであり、従来例と同一構成部品は同一符号を付し、また説明を省略している。
【0026】
図1〜5に示すように、本発明のタッチパネル40は形状が長方形をなす下基板50と、可撓性を有する上基板70とをシール部59を介して接合した構造になっている。シール部59(従来技術の説明ではシール材17に相当するが形状が一部異なる)は、長方形の透明絶縁基板2,12の外周に沿って配され、透明絶縁基板2,12の隅部に於いてはコーナーRを持たせて形成した。そして前記シール部59と透明絶縁基板2,12の外周との間に生じる隙間に後述する位置合わせマークを設けた。尚、本発明ではシール部59で新たにコーナーRを設けたため、シール部59と引き回し電極との干渉を避けるべく、引き回し電極71(従来例の引き回し電極14に相当する)には角落し71cを、引き回し電極51(従来例の引き回し電極5に相当する)には角落し51c1、51c2を設けた。
【0027】
実施形態1での位置合わせマークの形状を図5に示す。図5中の(a)は図1のA部の部分拡大図であり、透明絶縁基板2上には、位置合わせマーク52、53を設け、透明絶縁基板12上には位置合わせマーク72を設けた。図5中の(b)は図1のB部の部分拡大図であり、透明絶縁基板2上には、位置合わせマーク54、55を設け、透明絶縁基板12上には位置合わせマーク73を設けた。これらの位置合わせマークは、いずれも各透明絶縁基板上に引き回し電極を印刷すると同工程で印刷する。
【0028】
A部における位置合わせマーク52の辺52hは、透明絶縁基板2の上辺43と略平行で、引き回し電極51の横方向の配線部分と平行である。また、位置合わせマーク53の辺53vは、透明絶縁基板2の右辺44と略平行で、引き回し電極51の縦方向の配線部分とは平行である。位置合わせマーク72の辺72hは透明絶縁基板12の上辺41と略平行で、引き回し電極15、71の横方向の配線部分とは平行である。また辺72vは透明絶縁基板12の右辺42と略平行で、引き回し電極15、71の縦方向の配線部分とは平行である。B部に設けた位置合わせマークの形状は、横方向を軸にして、A部での位置合わせマークの上下を反転させた形である。
【0029】
次に上基板70と下基板50間の位置合わせの方法を説明する。上基板70は真空吸着を用いて吊り下げて固定する。2台のモニターカメラを備え、その内の1台の焦点を、上基板70のA部に設けた位置合わせマーク72に合わせ、もう一台のモニターカメラの焦点をB部の位置合わせマーク73に合わせる。吊り下げられた上基板70の下側にテーブルを設け、下基板50をテーブル上に載置する。テーブルは、平面上で直交する2軸方向の移動の他に、平面内の回転が可能である。作業者は拡大画像をモニターしながら前記テーブルを移動して、位置合わせマーク52,53、54,55、72,73を図5の配置に在るようにもっていく。即ち、A部では辺52hと辺72hとが一直線を、更に辺53vと辺72vも一直線を成し、尚かつB部では、辺54hと辺73hとが一直線を、更に辺55vと辺73vも一直線を成すことで上下基板の位置合わせが達成できる。
【0030】
図6に本発明にかかわるタッチパネルの第2の実施形態を示す。実施形態1と相違するのは位置合わせマークの形状だけである。図6(a)には、図1のA部に設けた透明絶縁基板12上の位置合わせマーク74と、透明絶縁基板2上の位置合わせマーク56を示している。また図6(b)には、図1のB部に設けたA部の位置合わせマークを横軸対称で反転した形の位置合わせマーク75、57を示している。
【0031】
位置合わせマーク74は、透明絶縁基板12の隅を形成する上辺41と平行の辺74hと、透明絶縁基板12の隅を形成する右辺42と平行の辺74vを有する。辺74hと辺74vは等長で一端部同士で直角に接続、他端は45度にカットされ端部74d1、74d2を形成している。下基板を構成する位置合わせマーク56は、 直角二等辺三角形を成し、直角を挟む二辺は、透明絶縁基板2の隅を形成する上辺43と平行の横辺56hと、透明絶縁基板2の隅を形成する右辺44と平行の辺56vであり、直角三角形の斜辺部分は辺56dを形成している。
【0032】
上下基板の位置合わせは、A部において上下基板を構成する位置合わせマークの間で、対応する2辺即ち、辺74hと辺56hが、辺74vと辺56vがそれぞれに平行関係を形成し、尚かつ、端部74d1と74d2を結ぶ直線と辺56dが一直線を形成し、その状態で、尚かつB部において、位置合わせマーク75,57がA部とは上下反転した配置関係になるようにテーブルを用いて微調整を行うことで達成される。
【0033】
図7に本発明にかかわるタッチパネルの第3の実施形態を示す。実施形態1、2と相違するのは、位置合わせマークの形状だけである。図7では、図1のA部の隅に於いて、下基板50を構成する透明絶縁基板2上に、中空若しくは塗りつぶし円からなる位置合わせマーク58を設け、上基板70を構成する透明絶縁基板12上には、中空の円で、且つその内径が下基板用の位置合わせマーク58の外径より大きい位置合わせマーク76を設けた。同様のマークは図1のB部にも設けてあるが、図示および説明は省略した。上下基板70,50の位置合わせは、A部、B部に於いて、位置合わせマークの2円の中心を合致させることで実現する。
【0034】
上記の実施形態1〜3では、タッチパネル40のA部とB部の2隅だけを使って説明を行ってきたが、2隅の選択組み合わせをこの例に固執する必要は勿論無い。残りの2隅を加えた4隅の中から任意に選択組み合わせることができる。又、以上の実施形態では、全て、位置合わせマークを隅部に設けた例で説明してきたが、この位置に限定する必要が無いことは勿論であり、他の空白箇所を利用することも可能である
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上基板と下基板を組み付けるとき、位置合わせマークを基準に両基板の位置合わせができるので、位置合わせが容易でかつ、正確になる。そのため、上下基板間での引き回し電極パターンの隙間を小さく設計することが可能となり、狭額縁化、利用面積拡大化が可能になり、又、上基板の引き回し電極と下基板の接続電極との接続部での接続導通不良が無くなり、行程歩留まりが良くなり、タッチパネルのコストダウンが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタッチパネルの平面図である。
【図2】図1におけるE−E断面図である。
【図3】図1における下基板の平面図である。
【図4】図1における上基板の平面図である。
【図5】(a)は、図1のA部における実施形態1の拡大の平面図である。
(b)は、図1のB部における実施形態1の拡大の平面図である。
【図6】(a)は、図1のA部における実施形態2の拡大の平面図である。
(b)は、図1のB部における実施形態2の拡大の平面図である。
【図7】図1のA部における実施形態3の拡大の平面図である。
【図8】従来例のタッチパネルの平面図である。
【図9】図8におけるE−E断面図である。
【図10】図8における下基板の平面図である。
【図11】図8における上基板の平面図である。
【符号の説明】
1、50 下基板
2、12 透明絶縁基板
3、13 透明電極
4、5,14、15、51、71 引き回し電極
6、7 接続電極
8 ドットスペーサ
9 FPC
11、70 上基板
17 シール材
18 偏光板
19 位相差板
20、40 タッチパネル
41、43 上辺
42,44 右辺
51c1、51c2、71c 角落し
52、53、54、55、56,57,58,72,73,74,75,76位置合わせマーク
52h、53v、54h、55v、56h、56v、56d、72h、72v、 73h、73v 辺
59 シール部
74d1、74d2 端部
Claims (7)
- 可撓性を有する長方形の透明絶縁基板の下面に長方形に形成した透明電極と、この透明電極の対向する二辺に接続した引き回し電極を有する上基板と、長方形の透明絶縁基板の上面に長方形に形成した透明電極と、この透明電極の二辺であって、かつ上基板の引き回し電極とはその方向が90度異なる方向に配された対向二辺に接続する引き回し電極を有して、透明電極の上面にドットスペーサを一定間隔に複数配設した下基板とを、所定の隙間で両透明電極同士が対面するような配置で、透明絶縁基板の外周に配されたシール部をもって一体化したタッチパネルにおいて、前記上基板と下基板を構成する各透明絶縁基板の面上に、上基板と下基板を一体化するとき基準となる位置合わせマークを設けたことを特徴とするタッチパネル。
- 前記長方形の透明絶縁基板の外周に沿って配されたシール部は、透明絶縁基板の4隅の内少なくとも2カ所の隅部でコーナーRを持ち、透明絶縁基板の外周とシール部との間に生じた隙間に前記位置合わせマークを設けたことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
- 前記長方形の透明絶縁基板の4隅の内、外周の一辺を挟んで形成する2隅の両コーナーに前記位置合わせマークを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のタッチパネル。
- 前記上基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークおよび、前記下基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークは、共に円形で、上基板と下基板を正しい位置関係で一体化すると両円の中心が一致する位置に、前記位置合わせマークを配したことを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載のタッチパネル。
- 前記上基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークおよび、前記下基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークは、長方形の透明絶縁基板の隅を形成する2つの端面と略平行の辺をそれぞれが有し、上基板と下基板を正しい位置関係で一体化すると、両透明絶縁基板上の位置合わせマークの対応する辺の間で一直線を形成する形状であることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載のタッチパネル。
- 前記上基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークおよび、前記下基板を構成する透明絶縁基板上の位置合わせマークは、長方形の透明絶縁基板の隅を形成する2つの端面と略平行の2辺をそれぞれが有し、上基板と下基板を正しい位置関係で一体化すると、両透明絶縁基板上の位置合わせマークの間で、対応する2辺がそれぞれに平行関係を形成し、尚かつ、上基板を構成する透明絶縁基板上にある位置合わせマークの2辺の端部を結ぶ直線と、下基板を構成する透明絶縁基板上にある位置合わせマークの2辺の端部を結ぶ直線とが、一直線を形成する形状であることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載のタッチパネル。
- 可撓性を有する長方形の透明絶縁基板の下面に長方形に形成した透明電極と、この透明電極の対向する二辺に接続した引き回し電極を有する上基板と、長方形の透明絶縁基板の上面に長方形に形成した透明電極と、この透明電極の二辺であって、かつ上基板の引き回し電極とはその方向が90度異なる方向に配された対向二辺に接続する引き回し電極を有して、透明電極の上面にドットスペーサを一定間隔に複数配設した下基板とを、所定の隙間で両透明電極同士が対面するような配置で、透明絶縁基板の外周に配されたシール部をもって一体化したタッチパネルにおいて、前記上基板と下基板を構成する各透明絶縁基板の面上に、上基板と下基板を一体化するとき基準となる位置合わせマークを設け、その位置合わせマークは、前記引き回し電極を形成すると同行程で形成し、位置合わせマークを用いて位置合わせをした後に、シール部で上下の基板を接着することを特徴とするタッチパネルの製造方法。
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