JP2004206513A - プログラマブル・ロジック・コントローラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】PLC1の上方表示画面12には、PLC1の内部データメモリや外部機器のデバイスのデバイス値、例えばカウンタ値が表示され、キースイッチ15〜19を操作することにより変更可能である。他方、下方表示画面13には、PLC1の制御対象及び/又はその動作状態と、3つの指令の指令内容31〜33とが表示され、下方表示画面13に隣接した3つのキースイッチ21〜23には、指令内容31〜33に対応した機能が割り付けられ、キースイッチ21〜23を押すことで制御対象に当該指令を供給することができる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、プログラマブル・ロジック・コントローラ装置(以下、PLCという)に関し、より詳しくは、複数の表示画面を備えたPLCに関する。
【0002】
【従来の技術】
工場設備の制御にPLC及びこれに関連した外部機器を用いられているが、従来は、図1に示すように、PLC100とは独立した表示器101を用い、外部PC102によりシーケンスプログラムと表示プログラムとを作成して、シーケンスプログラムをPLC100にインストールし、表示プログラムを表示器101にインストールして、ユーザが操作することにより表示器101の表示を切り換えて、PLC及びこれに関連した外部機器のデバイス値を表示したり、工場設備の稼働状況を知らせるメッセージを表示するのが一般的であった。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−23810号
【0004】
この特開2002−23810号は、表示部を備えたPLCを開示している。同公報に開示の表示部付きPLCは、正面パネルを上下に区分し、上方領域に表示部を配置し、下方領域に各列が横並びに上下2列のスイッチ群が配置されている。また、同公報は、PLCの正面パネルに配置した表示部で、PLCが動作中であること、動作中断中であること、エラーが発生したことを点灯表示する他、この表示部でタイマ値、カウンタ値、データ値などを数値表示することを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図1を参照した従来例で従来の問題点を説明すれば、管理者と作業者とでは担っている役割が異なり、表示したい項目が異なることから、工場設備の管理者が表示したい画面と作業者が表示したい画面とは異なる。このことから、ユーザ側で、作業者が求める画面を作成し、管理者が求める画面を作成する必要があった。
【0006】
また、作業者はPLC102の各種設定に詳しくないのが通例であり、表示器101の表示を切り換える最中に、誤ってPLC102の内部及び/又は外部機器のデバイス値を変更してしまう虞がある。
【0007】
また、管理者と作業者とで画面切り換えするのが煩雑であれば、2台の表示器を用意しなければならず、このことはコスト面や設置スペースの面でユーザに負担を強いる結果となっていた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、PLCに表示されたデバイス値の不用意な変更を防止することのできるPLCを提供することにある。
本発明の他の目的は、工場設備の管理者と作業者とで表示画面を切り換える必要のない表示画面付きPLCを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題は、本発明によれば、
制御対象を制御するプログラマブル・ロジック・コントローラ装置において、
該プログラマブル・ロジック・コントローラ装置の内部又はこれに接続された外部機器に設定されるデバイスを直接的又は間接的に指し示す識別表示と、当該デバイスのデバイス値とを表示する第1表示部と、
操作されることで、前記第1表示部に表示されたデバイス値を変更するための変更指令を出力する第1操作部と、
前記制御対象及び/又は該制御対象の動作状態と、当該制御対象に対する指令の指令内容とを表示する第2表示部と、
操作されることで、前記第2表示部に表示された指令内容の実行指令を出力する第2操作部と、
前記変更指令に基づいて前記第1表示部に表示されているデバイス値に対応するデバイスに書き込みを実行し、また、前記第2操作部から出力された前記実行指令に基づいて前記指令内容を、対応する制御対象に指令する制御部とを有することを特徴とするプログラマブル・ロジック・コントローラを提供することにより達成される。
【0010】
すなわち、本発明に従うプログラマブル・ロジック・コントローラにあっては、工場設備の管理者と作業者とが要求する種類の異なる表示内容を個々に独立した表示画面で表示し、この表示された内容に対応する操作部と各表示画面に対応して配置したことから、デバイス値の不用意な変更を防止でき、また、工場設備の管理者と作業者とで表示画面を切り換える必要もない。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態にあっては、第1表示部に表示されるデバイスを選択する選択スイッチ、例えばNEXTスイッチを含み、このNEXTスイッチを操作することで、表示されるデバイスを次々と変更して、所望のデバイスを表示させることができる。
【0012】
また、第2表示部に関連した第2操作部は、第2表示部に表示された指令内容の表示位置に隣接して且つ視覚的に関連性のある配置位置に設けられている。このようは配置にすることで、作業者の直感的な操作で、制御対象の制御を実行することができる。
【0013】
本発明の最も好ましい実施の形態では、第1表示部と第1操作部とが配置される第1表示領域と、第2表示部と第2操作部とが配置される第2表示領域とが同一の構成又は第1、第2の表示領域の境界線に関して線対称の構成を有する。
【0014】
このような構成を備えることにより、PLCに表示切り替え機能を付加したとしても、例えば工場設備の変更に伴って第1、第2表示部に表示する事項を変更して、例えば、プログラマブル・ロジック・コントローラ装置の内部又はこれに接続された外部機器に設定されるデバイスを直接的又は間接的に指し示す識別表示と、当該デバイスのデバイス値とを第2表示部に表示し、制御対象及び/又は制御対象の動作状態と、当該制御対象に対する指令の指令内容とを表示を第1表示部に表示させるようにしても、スイッチ操作でユーザに混乱を与える可能性を低減することができる。
【0015】
工場設備の変更に伴うPLCの表示の変更を考慮に入れたときに、第1、第2の操作部を構成するスイッチを同一の形状にするのが好ましく、これにより各スイッチに割り付ける機能の変更に伴うスイッチ操作の混乱を低減することができる。
【0016】
【実施例】
添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例を以下に詳しく説明する。
【0017】
図2、図3は、実施例の表示画面付きPLCを示し、図2は、制御盤の取付パネルに装着した状態のPLCの平面図であり、図3はPLCの正面図である。
【0018】
実施例のPLC1は、正面又は背面から見たときに矩形形状のケース2を有し、このケース2の前面には、このケース2よりも若干大きな正面パネル3が取付けられ、この正面パネル3には、その全周に亘ってケース2よりも外方に突出したフランジ部3aが形成されている。
【0019】
PLC1は、典型的には制御盤の取付パネルPに形成された矩形開口(図面には作図上の理由から現れていない)に装着され、PLCケース2の上面、下面、両側面の各々に形成された一対の矩形切欠き4に対して着脱可能な取付具5を基本的には2つ用いて取付パネルPに固定される。すなわち、PLCケース2の両側面の各々に取付具5が装着され、又は、PLCケース2の上面及び下面に夫々取付具5が装着され、これら2つ取付具5を用いてPLC1が取付パネルPに固定される。
【0020】
具体的には、取付具5は、その本体6のネジ孔(図面には作図上の理由から現れていない)に螺合されたボルト7を有し、このボルト7を操作して、ボルト7の先端に取り付けられた拡大円板8を取付パネルPに押し付けることにより、PLC1が取付パネルPに固定される。なお、PLC1は、その背面に従来から既知のDINレール取付用の溝及び爪を備えている。
【0021】
PLC1の正面パネル3は略正方形の形状を有する。PLC1の正面パネル3は、同一平面上で、上方表示領域10と下方表示領域11とに2分割され、図3から分かるように、各領域10、11に、上方表示画面12、下方表示画面13が配置されており、これにより、一つの表示画面を備えたPLCを上下に隣接して2台配置したような外観を有している。これら2つの表示画面12、13は同じサイズの横長の液晶ディスプレイで構成され、これらの液晶ディスプレイは個々に独立して制御される。
【0022】
正面パネル3の上方表示領域10には、上方操作部として、その横幅一杯に、上方表示画面12の下方に隣接して横並びに一列に配置された5つのキースイッチ15〜19からなる上方スイッチ群が設けられている。同様に、正面パネル3の下方表示領域11には、下方操作部として、その横幅一杯に、下方表示画面13の下方に隣接して横並びに一列に配置された5つのキースイッチ20〜24からなる下方スイッチ群が設けられている。これら上下のスイッチ群15〜24は、上下の表示画面12、13と実質的に同一平面に配置されている。
【0023】
上方表示画面12及び下方表示画面13の横方向寸法は、上方スイッチ群及び下方スイッチ群の中央に位置する3つのキースイッチ16〜18、21〜23の合計横方向寸法と実質的に同一である。換言すれば、正面パネル3は、上方表示画面12及び下方表示画面13の左側に、上方スイッチ群及び下方スイッチ群の左端のキースイッチ15、20と実質的に同じ横方向寸法を有する左ブランクエリア26、27を有し、また、上方表示画面12及び下方表示画面13の右側に、上方スイッチ群及び下方スイッチ群の左端のキースイッチ19、24と実質的に同じ横方向寸法を有する右ブランクエリア28、29を有する。
【0024】
以上の説明から理解できるように、PLC1は、表示画面12、13及びキースイッチ15〜19、20〜24の大きさ、配列などが全く同一であり、表示画面12及びキースイッチ15〜19を含む上方表示領域10と、表示画面13及びキースイッチ20〜24を含む下方表示領域11とは、全く同じ大きさであり且つ全く同じ構成である。
【0025】
PLC1の表示に関する基本設定では、特に限定されるものではないが、上方表示画面12には、後に詳しく説明するように、PLC1に関連した内部メモリ、タイマ、カウンタ、リレーなどのデバイスを直接又は間接的に識別することのできる名称又は表記及び当該デバイスの値が表示される。すなわち、上方表示画面12には、工場設備の管理者が得たい情報である、PLC1の内部のデバイスやPLC1に接続された外部機器に設定されるデバイスを直接的又は間接的に識別できる名称又は表記が表示され、また、当該デバイスのデバイス値、例えばカウンタ値や数量や時間が表示される。
【0026】
他方、下方表示画面13には、PLC1の表示に関する基本設定では、工場作業者が得たい情報である、PLC1の制御対象又はこの制御対象の動作状態と、当該制御対象に対する実行指令の指令内容が表示される。すなわち、下方表示画面13には、工場設備の稼働状況とこれに関連した指令を意味する文字又は表記が表示される。
【0027】
以上のことに関連して、上方表示領域10の5つのキースイッチ15〜19には、その操作面に、左から順に、「NEXT」、「RESET」、「△」、「▽」、「ENTER」の文字又は印が付されている。また、この上方スイッチ群のキースイッチ15〜19の各々の真下には、左から順に、「F1」、「F2」、「F3」、「F4」、「F5」の文字が正面パネル3に付されている。
【0028】
同様に、下方表示領域11の5つのキースイッチ20〜24には、その操作面に、左から順に、「F1」、「F2」、「F3」、「F4」、「F5」の文字が付されている。また、この下方スイッチ群のキースイッチ20〜24の各々の真下には、左から順に、「NEXT、「RESET」、「△」、「▽」、「ENTER」の文字又は印が正面パネル3に付されている。
【0029】
以上の説明から理解できるように、上方表示領域10に設けられた上方キースイッチ15〜19を識別する表記と、下方表示領域11に設けられた下方キースイッチ20〜24を識別する表記とはリバーシブルの関係である。このことは、PLC1の表示に関する基本設定をユーザが変更することができることに関係しており、例えば上方表示画面12に「工場設備の稼働状況とこれに関連した指令を意味する文字又は表記(基本設定では下方表示画面13に表示される事項)」を表示させ、下方表示画面13に「デバイスを直接又は間接的に識別することのできる名称又は表記及び当該デバイスの値(基本設定では上方表示画面12に表示される事項)」を表示させたときに、全く同じ大きさ及び配列の上方キースイッチ15〜19及び下方キースイッチ20〜24の各々の真下に表記した文字又は印を利用することにより、ユーザがキースイッチの操作で混乱を招かないようにしてある。
【0030】
上述のように、上方表示画面12と下方表示画面13は、これに表示される項目の性質が異なっており、PLC1の表示に関する基本設定では、上方表示画面12に主に工場設備の管理者が必要とする情報を表示し、他方、下方表示画面13には、作業者が必要とする情報を表示するように設定されていることから、任意であるが、これをユーザに認識させるための文字、例えば「DATA ACCESS PANEL」(データアクセスパネル)を上方表示領域10の例えば左上部分に付し、「MESSAGE PANEL」(メッセージパネル)を下方表示領域11の例えば左上部分に付するようにするのが好ましい。
【0031】
図4は、PLC1のブロック図である。PLC1は、各種センサや周辺機器との信号の授受を行う入出力部30と、PLC1の動作を制御する制御手段としてのCPU31と、ROMやデータメモリなどの記憶部32とを含み、外部PC33でシーケンスプログラム(典型的にはラダープログラムから作成される)と、後述する表示制御プログラムとが一体的に作成されて、これらのプログラムがシリアル通信部34を通じてPLC1に一括してインストールされる。
【0032】
PLC1は、上方表示画面12及び下方表示画面13を制御するための表示制御CPU35を更に含む。この表示制御CPU35は上述した動作制御CPU31と一体であってもよい。これら表示制御CPU35及び動作制御CPU31からなる制御部は、例えば上方キースイッチ群15〜19を監視し、上方キースイッチ群15〜19に含まれる「RESET」キースイッチ16、「△」キースイッチ17、「▽」キースイッチ18が押し下げられると、上方表示画面12に表示されているデバイス値に対応するデバイスに書き込みを実行して、数値のリセット又は増減を行う。また、「NEXT」スイッチ15は、上方表示画面12に表示するデバイスを強制的に変更する機能が割り付けられており、「NEXT」スイッチ15を押し下げる毎に、上方表示画面12に表示するデバイスが次のデバイスに次々と変更され、これにより、表示したいデバイスを選択することができる。このような上方及び下方のキースイッチ群15〜19、20〜24に割り付ける機能は、後に説明する表示制御プログラムで設定される。
【0033】
表示制御プログラムは外部PC33でシーケンスプログラムに関連付けてユーザが必要な入力作業を行うことにより完成し、上記シリアル通信部34を通じてPLC1にシーケンスプログラムと共にインストールされる。同図に示す「操作部」は、前述したキースイッチ15〜19、20〜24を意味する。
【0034】
上方表示画面12及び下方表示画面13は予め設定された所定のウィンドウフォーマットに従って表示される。図5は、データアクセスパネル表示用に設定されたウィンドウフォーマットに従う表示例を示す。同図から分かるように、表示の基本設定に従えば、上方表示画面12は、その上段に、「生産個数」というように工場設備の管理に関連したデバイスを識別することのできる表記が表示され、このデバイスのデバイス値、つまりシーケンスプログラムで制御可能なデバイスである、データメモリ、カウンタ、タイマ、リレーのデバイス値が下段に数値表示される。なお、現在までに生産した数量に加えて、表示制御プログラムでユーザの設定作業を行うことにより、設定値を併せて表示することも可能である。
【0035】
また、図6は、メッセージパネル表示用に設定されたウィンドウフォーマットに従う表示例を示す。同図から分かるように、表示の基本設定に従えば、下方表示画面13は、その上段に、「研削加工中」などPLC1の制御対象の動作状態つまり工場設備の作業に関連したメッセージが表示され、下段に、PLC1の制御対象に対する3つの指令31〜33が横並びに文字で表示される。
【0036】
上述したデータアクセスパネルつまり上方表示画面12は、上方スイッチ群15〜19のうち、最も左に位置する「NEXT」キースイッチ15を押すことにより、ユーザの設定に従い次の表示ページに表示を切り替えることができる。また、その右隣の「RESET」キースイッチ16を押すことにより、後に説明するユーザ設定されていれば、下段に表示されている数値を「0」にクリアすることができる。また、次の「△」キースイッチ17を押すことにより、後に説明するユーザ設定されていれば、下段に表示されている数値のインクリメントすることができる。また、「▽」キースイッチ18を押すことにより、後に説明するユーザ設定されていれば、下段に表示されている数値をデクリメントすることができる。また、最も右に位置する「ENTER」キースイッチ19を押すことにより、変更された数値のデバイスにアクセスして、例えば該当するカウンタを変更後の値に確定することができ、上方表示画面12には変更後の値が表示される。上記の具体例であれば、基本設定では上方表示画面12に表示される表示及びこれに関連したキースイッチ15〜19の機能は、外部PC33を用いた表示制御プログラムへの登録及び設定に関連して自動的に割り付けられる。
【0037】
上述したメッセージアクセスパネルつまり下方表示画面13は、その下段に表示される3つの指令文字31〜33が、下方スイッチ群20〜24のうち、左から2〜4番目に位置するファンクションキースイッチ21〜23に対応している。
【0038】
すなわち、下方表示画面13の下段の左部分に表示される「開始」指令31は、左から2番目のファンクションキースイッチ21の、丁度、真上に位置して表示され、中央部分に表示される「停止」指令32は、中央のファンクションキースイッチ22の、丁度、真上に位置して表示され、右部分に表示される「復帰」指令33は、右から2番目のファンクションキースイッチ23の、丁度、真上に位置して表示され、表示された各指令31〜33に対応するキースイッチ21〜23を押し下げることにより制御対象に実行指令を供給することができる。
【0039】
「開始」などの3つの指令文字31〜33は、下方キースイッチ20〜24と実質的に同じサイズの表示枠を設定して、この表示枠の中に指令文字31〜33を表示するのが、下方キースイッチ20〜24との関連付けを強める上で好ましい。
【0040】
横並びの下方スイッチ群20〜24の中央に位置する3つのファンクションキースイッチ21〜23は、これに対応する位置に横並びに表示される3つの指令文字「開始」「停止」「復帰」に関連しており、図示の例であれば、研削加工を開始するのであれば、作業者が表示文字「開始」31の真下に位置する「F2」ファンクションキースイッチ21を押せばよく、同様に、研削加工を停止するのであれば、作業者が表示文字「停止」32の真下に位置する「F3」ファンクションキースイッチ22を押せばよく、更に、切削加工を再開するのであれば、作業者が表示文字「再開」33の真下に位置する「F4」ファンクションキースイッチ22を押せばよい。
【0041】
上記の例から理解できるように、上述の具体例で説明すれば、下方表示画面13の下段の表示指令31〜33の文字は、この表示される位置に対応して配置されているキースイッチ、つまり下方スイッチ群20〜24の中央に位置する3つのキースイッチ21〜23に割り当てる機能を指し示しており、この表示指令31〜33などを登録することにより、表示される位置に対応して配置されているキースイッチに該当する機能が割り付けられる。したがって、上記の例で説明すれば、表示指令31〜33に対応するキースイッチ21〜23を作業者が押すことにより、表示された指令31〜33に従うシーケンスへ移行させることができる。
【0042】
キースイッチ21〜23の機能は、表示制御プログラムでユーザが任意に登録することができる。このような対応関係を視覚的に示すために、図3に図示したように、下方スイッチ群の中央の3つのキースイッチ21〜23と下方表示画面13とで挟まれた幅狭のエリアの各キースイッチ21〜23に対応した位置に、例えば「▽」印のように相互に関連付ける符号を正面パネル3に付すのが好ましい。
【0043】
また、この3つのファンクションキースイッチ21〜23のいずれかを作業者が押したときに、PLC1が、この指令を受け付けたことを表示するのに、表示指令31〜33のうち該当する指令文字を反転表示又は点滅表示に切り換えるようにするのが好ましく、また、作業者が3つのファンクションキースイッチ21〜23のいずれかを押したときに、PLC1が、この指令を受け付けたこと、例えば「ピッ」というような確認音で作業者に知らせるようにしてもよい。
【0044】
上方表示画面12、下方表示画面13の表示は表示制御プログラムに従って実行されるものであるが、外部PC33を用いて設定や登録の作業を図7などの図面を参照して説明する。
【0045】
図7、図8は、表示制御プログラム中のデータアクセスパネル(上方表示画面12)に関連した設定ウィンドウを示し、この設定ウィンドウを用いてユーザが設定した内容は、表示制御プログラムをPLC1に組み込んだ後は、カード形式で、データアクセスパネル表示データベースとしてPLC1のデータメモリ(DM)に格納される。
【0046】
データアクセスパネルの設定ウィンドウにおいて、最も左の項目(図7)は、ページ番号を示す。その右隣の項目「割付アドレス」は、該当ページが格納されているデータメモリのアドレスを示す。データアクセスパネルの表示に関する、ユーザが設定可能な項目は、図示の項目「データ名」の登録例として、例えば「稼働前」「トータル生産数」「回転速度rpm」などのように文字で登録することが可能であり、この設定項目は、上方表示画面12の上段に表示される(図5)。この項目「データ名」の表示は、上方表示部12の横幅寸法との関係で、全角文字で6文字、半角文字で12文字を常時表示することができるが、これを超える文字はスクロール表示される。
【0047】
「データ名」の表示の文字の色は、赤、橙、緑から選択可能であり、この選択は、項目「文字色」によって行うことができる。「データ名」の表示の文字をネガ又はポジで選択的に表示することが可能であり、この選択は、項目「文字反転」によって行うことができる。また、「データ名」の表示を選択的に点滅又は点灯表示することが可能であり、この選択は、項目「表示」によって行うことができる。また、上述したスクロールの速度は、項目「スクロール速度」によって設定することができる。
【0048】
データアクセスパネルの設定ウィンドウは、また、上方表示領域10に含まれる「NEXT」キースイッチ15に関連して、このキースイッチ15を押すことにより次の表示項目に移行するか否かを設定する項目「NEXT設定」を含み、この項目「NEXT設定」は、次ページへの表示ページの移行を禁止又は許可する設定の他に、これを許可する場合に、キースイッチ15を押し下げることで機能する「通常」モードと、所定の時間継続して押し続けることで機能する「長押し」モードとを選択的に設定することができる。
【0049】
上方表示画面12の下段に表示されるデータ値は、項目「表示デバイスNo」に表示したいデバイス番号を書き込むことにより、上方表示画面12の下段に表示することができる。例えば内部又は外部のカウンタ、タイマ、データメモリ(DM)のデバイス番号を項目「表示デバイスNo」に書き込むことにより、当該デバイスに含まれるデータ、つまり、データ値、ビットデータ値、カウンタ値、タイマ値が上方表示画面12の下段に数値表示される。
【0050】
データアクセスパネルの設定ウィンドウに関し、この設定ウィンドウを用いて設定可能な他の項目としては、図8に示すように、上方表示画面12の下段に表示する数値の小数点、データ長、符号の有無、表示を現在値だけでなく設定値を加えて表示するか否かの設定をページ毎に行うことができ、また、先に上方キースイッチ群に関連して説明したキースイッチ16〜18による数値変更(つまりデバイスの各種データ値の変更)を許容するか又は禁止するかの設定は項目「データ変更」によってページ毎に行うことができる。
【0051】
なお、図7のページ番号128に「メッセージパネルデータ表示エリアDM2000」とあるが、これは、該当するデバイス番号のデータメモリに格納されているメッセージパネルのページを表示することを例示的に示している。
【0052】
図9、図10は、表示プログラム中のメッセージパネル(下方表示画面13)の設定ウィンドウを示し、ユーザが設定した内容はカード形式で、メッセージパネル表示データベースとして、PLC1の内部メモリに格納される。
【0053】
メッセージパネルの設定ウィンドウにおいて、最も左の項目(図9)は、ページ番号を示す。その右隣の項目「優先割込」は、表示が競合したときに優先的に表示するか否かを設定する項目であり、これを「有効」にすることにより、当該ページを優先的に表示させることができる。次の項目「割付アドレス」は、該当ページが格納されているメモリのアドレスを示す。
【0054】
メッセージパネルの表示に関する、ユーザが設定可能な項目は、項目「メッセージ」の登録例として、例えば「稼働前」「自動運転モード」「手動運転モード」などのように工場設備の稼働状況を示す文字が設定され、この項目で設定されたメッセージ文字は下方表示画面13の上段に表示される(図6)。この項目「メッセージ」の表示は、下方表示部13の横幅寸法との関係で、全角文字で6文字、半角文字で12文字を常時表示することができるが、これを超える文字はスクロール表示される。この項目「メッセージ」には、図9から理解できるように「緊急停止」「ワーク供給部異常」のような作業者に注意を促す警報文字や、「テープを供給して下さい」「ワークトレーがありません」「タップを交換して下さい」のような工場設備の正常運転に支障が発生する虞のある旨の注意や正常運転を維持するための作業の指示を作業者に通知する警告又は通知文字を登録して、これを下方表示画面13の上段に表示することができる。
【0055】
「メッセージ」の表示の文字の色は、赤、橙、緑から選択可能であり、この選択は、項目「文字色」によって行うことができる。また、「メッセージ」の表示の文字は等倍、縦倍、四倍で表示することが可能であり、この選択は、項目「倍角」によって行うことができる。
【0056】
「メッセージ」の表示の文字をネガ又はポジで選択的に表示することが可能であり、この選択は、項目「文字反転」によって行うことができる。また、「メッセージ」の表示を選択的に点滅又は点灯表示することが可能であり、この選択は、項目「表示」によって行うことができる。また、上述したメッセージ表示のスクロールの速度は、項目「スクロール速度」によって設定することができる。
【0057】
前述したように下方表示画面13の下段には3つの指令文字31〜33(図6)が表示されるが、この下方表示画面13の下段に表示する文字及びこれに関連する機能は、メッセージパネルの設定ウィンドウの項目「ファンクションSW銘板」(図10)によってページ毎に設定することができる。ここに、図10の当該項目のうち「F2」は表示指令31に関するものであり、「F3」は表示指令32に関するものであり、「F4」は表示指令33に関するものである。この項目「ファンクションSW銘板」を設定することにより、表示された機能を、該当するキースイッチ21〜23に割り付けることができる。
【0058】
なお、図9のページ番号128に「データパネルデータ表示エリアDM6000」とあるが、これは、該当するデバイス番号のデータメモリに格納されているデータパネル(図10)のページを表示することを例示的に示している。また、このページ番号128では優先割込が「有効」となっているが、これにより、このページ128が有効になると、他のページのスクロールの終了を待たずにリアルタイムに当該データパネルに関連したページに表示が切り替わることを意味する。
【0059】
PLC1の表示部、つまり上方表示画面12の表示と下方表示画面13の表示はPLC1の動作に関連付けられる。図11、図12は、PLC1のシーケンスプログラムと、データアクセスパネル及びメッセージパネルの表示とを関連付けるためのツールの設定ウィンドウを示し、これを用いて設定された内容は、PLC1の内部メモリにリレーションデータベースとして格納される。リレーション設定ツールの設定ウィンドウは、割付デバイスの種類を選択するデバイス設定ウィンドウ(図11)と、割付デバイスと、データアクセスパネル及びメッセージパネルの表示ページとを関連付けるリレーション設定ウィンドウ(図12)とを含む。
【0060】
図11を参照して、割付デバイスは、リレーとデータメモリ(DM)の2種類から選択することができる。割付デバイスとしてリレーを選択したときには、1ページ毎に1つのリレーが割り付けられる。これにより、該当するリレーがONすれば、該当するページが表示される。つまり、例えば5ページ目に1200番のリレーが割り付けられていれば、1200番のリレーがONすると第5ページの表示が行われる。
【0061】
他方、他方、データメモリを選択したときには、全ページに1つのデータメモリが割り付けられる。データメモリの場合には、割付デバイスとして割り付けられたデータメモリにページ番号を書き込むことにより、この書き込まれた番号のページが表示される。すなわち、図12を参照して、リレーション設定ウィンドウは、データアクセスパネル(上方表示画面12)用として、項目「割付デバイス先頭番号」「割付デバイス終了番号」「メッセージ表示エリア」「表示ページ番号(データメモリ番号)」を含み、他方、メッセージパネル(下方表示画面13)用として、項目「割付デバイス先頭番号」「割付デバイス終了番号」「アスキー文字表示エリア」「データアクセス表示エリア」「表示ページ番号(データメモリ番号)」を含む。
【0062】
データアクセスパネル(上方表示画面12)用の項目「割付デバイス先頭番号」をユーザが決定すると、他のページも自動的に割り付けられるようになっている。リレー番号を選択したときには、ページ番号が1つ大きくなるに従い1つ番号の大きいリレー番号のリレーが該当ページに割り付けられるようになっている。データメモリ番号を選択したときには、全てのページに先頭番号と同じデータメモリに割り付けられ、該当するデータメモリに該当するページ番号と同じ数字が書き込まれる。
【0063】
「割付デバイス終了番号」は、ユーザが設定することができず、主に割付デバイスとしてリレーを選択したときに有用性がある。すなわち、割付デバイスとしてリレーを選択した場合、この実施例では、リレー番号の連続した128個のリレーを自動的に占有することになることから、どのリレー番号からどのリレー番号まで占有されたかを確認のために表示することを目的した表示項目である。したがって、上記の「割付デバイス先頭番号」を入力すると自動的に割り付けられたデバイスの一番大きな番号が、この「割付デバイス終了番号」に表示される。なお、割付デバイスがデータメモリの場合には、上述した「割付デバイス先頭番号」で入力したデータメモリ番号がそのまま表示される。
【0064】
図12のリレーション設定ウィンドウのデータアクセスパネル用設定に見られる項目「メッセージパネル表示エリア」及びメッセージパネル用設定に見られる項目「データアクセスパネル表示エリア」は、データアクセスデータ(図7、図8)を上方表示画面12に表示し、メッセージ(図9、図10)を下方表示画面13に表示することを原則として、例えば、これを逆に表示する場合には、上記項目「メッセージパネル表示エリア」及び項目「データアクセスパネル表示エリア」を有効に設定すればよい。これにより、データアクセスデータ(図7、図8)を下方表示画面13に表示し、メッセージ(図9、図10)を上方表示画面12に表示することができ、また、上方キースイッチ群15〜19、下方キースイッチ群20〜24に割り付けられる機能も変更される。
【0065】
同様の設定を行うことにより、例えば、上方表示画面12及び下方表示画面13の双方に、図13の図示のようにデータアクセスデータを表示させることができ、また、双方の画面12、13に上述のメッセージを表示させることができる。これによれば、例えば、上方表示画面12に現在の生産個数(現在値)を表示し、下方表示画面13に生産予定個数(設定値)を表示するというように、上下2つの表示画面12、13を使って、工場作業者が知りたい工場設備の稼働状況に関する異なる情報を表示させることができる。また、上下2つの画面12、13及びスイッチ15〜19、20〜24を使って工場設備の制御を行うことができる。
【0066】
例えば、下方表示画面13(メッセージパネル表示エリア)にデータアクセスデータを表示し、上方表示画面12にメッセージを表示する場合、先ず既に割り付けられている割付デバイス(実施例では第128ページ)が選択された場合に参照するデータメモリが予め用意されており、このデータメモリに書き込まれている値と同じデータアクセスページのページ番号のページを表示することで、データアクセスデータ(メッセージ)を表示する。項目「メッセージパネル表示エリア」及びメッセージパネル用設定に見られる項目「データアクセスパネル表示エリア」は、この参照されるべきデータメモリ番号を設定するための欄である。実施例で説明すれば、図7、図9の128ページに書き込まれているデータメモリ番号2000、6000と、項目「メッセージパネル表示エリア」及び項目「データアクセスパネル表示エリア」に書き込まれるデータメモリ番号である。
【0067】
図12を参照して、項目「表示ページ番号」は、「割付デバイス」がリレーのときに有用性がある。すなわち、「表示ページ番号」として指定されたデータメモリには、現在表示されているページ番号が書かれており、データメモリの中の値を読み込みに行くと、現在表示されているページ番号を読み出すことができる。つまり、この「表示ページ番号」によって、表示ページ番号を記憶するデータメモリ番号を指定することができる。割付デバイスとしてデータメモリが選択されているときには、このデータメモリ表示ページ番号を記憶するデータメモリの記憶内容とが一致することになる。「割付デバイス」がリレーである場合に、複数の同時に割り付けられたリレーがONした場合には、表示画面は交互表示になる。つまり、複数のリレーはONが継続されても表示は交互表示するようになっており、データメモリの場合のように、リレーを全部見ても、どのページが表示されているかを把握することができないことになる。このような場合に、「表示ページ番号」の欄で指定されたデータメモリ番号の中の値を読み込みに行くことで、現在、なにが表示されているかを知ることができる。
【0068】
ユーザ設定により表示態様が変更可能であることから、図3から理解できるように、正面パネル10には、上方キースイッチ群15〜19に関連してその直下に、下方キースイッチ20〜24に記したF1〜F5の文字を付しておくのがよく、同様に、下方キースイッチ群20〜24に関連してその真下に、上方キースイッチ15〜19に記した「NEXT」などの文字又は符号を付しておくのがよい。
【0069】
上述した実施例によれば、PLC1に2つの表示画面12、13を設置したことから、シーケンスプログラムと、これに関連付けられた表示プログラムのインストール作業又はダウンロード作業をPLC1に対して一括して行えばよい。そして、PLC1のシーケンスプログラムと表示制御プログラムとがデバイス番号及び表示ページとで関連付けられていることから、シーケンスプログラムの実行により、ユーザが指定したデバイスが動作すると、先に説明したように、これに同期して、該当するデバイスの表示ページが表示制御プログラムでセットされ、上方表示画面12又は下方表示画面13に、ユーザが設定した表示項目に従った表示が所定のウィンドウフォーマットに従って行われる。
【0070】
また、各種デバイスのデータを上方表示画面12に表示し、工場設備の稼働状況に関するメッセージを下方表示画面13に表示するのを原則とするが、この表示態様は、図7、図9に見られるように、データアクセスパネル用設定ウィンドウ及びメッセージパネル設定ウィンドウのページ128に他方のパネルのページ番号を書き込むことにより、間接的な指定により変更することができ、上方表示画面12にメッセージを表示させ、下方表示画面13にデータを表示することができる。
【0071】
また、データアクセスパネルの設定ウィンドウの項目「データ変更」(図8)でデータ変更を禁止するユーザ設定を行うことで、ページ毎にデバイス値の変更操作を受け付けないようにすることができる。
【0072】
上記の実施例に関連して、所定の2つのキースイッチ、例えば互いに大きく離間した「NEXT」キースイッチ15と「ENTER」キースイッチ19とを同時に押すことにより、キープロテクト機能つまりキースイッチの操作を受け付けない機能を設定又はこれを解除するトグル動作を行うようにしてもよい。この場合、キープロテクト機能を設定変更したときに、数秒間、「Lock」又は「Unlock」の文字を表示するようにするのが好ましい。
【0073】
また、工場設備の稼働状況に関するメッセージを例えば下方表示画面13に表示している最中に、工場設備を緊急停止したときには、直ちに、「緊急停止」の文字を他方の表示画面12に割り込み表示させるようにしてもよい。
【0074】
また、正面パネル3の上方表示領域10及び/又は下方表示領域11の左右のブランクエリア26〜29(図3)に、例えば、初期画面や緊急停止などの文字や符号を記し、これに対応するキースイッチ15、19、20又は24に、その機能を固定的に割り付けるようにしてもよい。
【0075】
上下の表示画面12、13を各領域11、12の幅一杯に延びる表示手段(典型的には液晶ディスプレイ)で構成して(図14)、この横長の液晶の横幅を一杯に使って指示表示31〜33の数を増加させ、各領域11、12に配置した全てのスイッチの全てに、該当する機能を割り付けるようにしてもよい。
【0076】
また、上方表示画面12及び下方表示画面13に関連して配置した上方及び下方のスイッチ群15〜19、20〜24の配置としては、上方表示画面12及び下方表示画面13に関連してユーザが直感的に把握できるレイアウトであればよく、上記の配置例(図3)に制限されるものではない。例えば、上方スイッチ群15〜19を上方表示画面12の上方に配置してもよく、また、下方スイッチ群20〜24を下方表示画面13の上方に配置したり(図15)、図16、17に例示するようなレイアウトであってもよく、また、適当な数の追加のスイッチ40を設けるようにしてもよい(図17)。
【0077】
以上の例示から理解できるように、各領域10(11)に配置した表示画面12(13)及びキースイッチ15〜19(20〜24)(追加のスイッチ40を含む)の大きさや配置位置及び配列は、全く同一であり、上方領域10のレイアウトをそのまま下方領域11に複写したレイアウトが採用されている。
【0078】
なお、このような上下で同じレイアウトの説明においては、例えばPLC1の電源スイッチのように各PLC1に一つだけ存在していれば足りるスイッチは除く。したがって、例えば上方表示領域10に電源スイッチを設けた場合には、この電源スイッチの存在は無視して上述の説明を行ったと理解されたい。
【0079】
このように上下に互いに複写したような同じレイアウトの2つの表示領域10、11を備えることにより、例えば、工場で設備の変更があり、これに伴って、先に図13で例示したように、上方表示画面12と下方表示画面13の双方を使って現在値と設定値とを表示するように変更した場合に、現在値及び/又は設定値の変更などのキー操作で作業者に混乱を与えることがない。
【0080】
2つの表示領域10、11を互いに複写したような表示画面及びキースイッチの配置や配列に関する構成は、図18に例示するように、キースイッチ15〜24(追加のスイッチ40を含む)の配列を表示画面12、13に一定の関係で同一となるように変形してもよい。すなわち、図18に図示の例では、上方スイッチ15〜19が上方表示画面11の下方位置に配列され、下方スイッチ20〜24が下方表示画面12の上方位置に配列されているが、このような2つの領域10、11を区分する境界線を挟んで線対称となるような構成であっても、上方表示画面12と下方表示画面13の表示変更に伴って発生し易いキー操作上の混乱などを防止することができる。
【0081】
また、上述の例示では2つの表示画面11、12を上下に配置した場合に限らず、2つの表示画面11、12を左右に横並びに配置した場合でも、各表示画面11(12)に付随して配置するスイッチ15〜19(20〜24)(追加のスイッチ40を含む)を互いに何らかの所定の関係(複写した関係、左右線対称など)でレイアウトすればよい。
【0082】
なお、PLC1に設けたスイッチ15〜24及び追加のスイッチ40からなるスイッチ群の一部又は全てをタッチパネルで構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】PLCとこれに接続した表示器の従来の一般的なレイアウトを説明するための図である。
【図2】実施例の2画面付きPLCを制御盤の取付パネルに設置した場合の平面図である。
【図3】実施例の上下2画面付きPLCの正面図である。
【図4】実施例の2画面付きPLC及び周辺機器のブロック図である。
【図5】実施例の上下2画面のうち上方表示画面(データアクセスパネル)の管理者向け表示態様の一例を説明するための図である。
【図6】実施例の上下2画面のうち下方表示画面(メッセージパネル)の作業者向け表示態様の一例を説明するための図である。
【図7】管理者向け表示画面(データアクセスパネル)の表示プログラムのユーザ設定ウィンドウの一部を示す図である。
【図8】図7に関連して管理者向け表示画面(データアクセスパネル)の表示プログラムのユーザ設定ウィンドウの残部を示す図である。
【図9】作業者向け表示画面(メッセージパネル)の表示プログラムのユーザ設定ウィンドウの一部を示す図である。
【図10】作業者向け表示画面(メッセージパネル)の表示プログラムのユーザ設定ウィンドウの残部を示す図である。
【図11】データアクセスパネル及びメッセージパネルの表示に関連付けるデバイスを設定するための設定ウィンドウを示す図である。
【図12】データアクセスパネル及びメッセージパネルの表示プログラムとシーケンスプログラムとを関連付ける設定ウィンドウを示す図である。
【図13】上下の表示画面の表示に関する基本設置をユーザが変更して上下の表示画面に共通種類の情報を表示させた場合の例を示す図である。
【図14】上下に区分した表示領域の表示画面及び複数のスイッチのレイアウトに関する変形例を説明するための図である。
【図15】上下に区分した表示領域の表示画面及び複数のスイッチのレイアウトに関する他の変形例を説明するための図である。
【図16】各領域内での表示画面と複数のスイッチとの配置関係及び上下の2つの表示領域でのレイアウトに関する変形例を説明するための図である。
【図17】各領域内での表示画面と複数のスイッチとの配置関係及び上下の2つの表示領域でのレイアウトに関する他の変形例を説明するための図である。
【図18】上下に区分した表示領域の表示画面及び複数のスイッチのレイアウトに関する他の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 PLC
10 PLCの正面パネルの上方領域
11 PLCの正面パネルの下方領域
12 上方表示画面
13 下方表示画面
15〜19 上方キースイッチ群
20〜24 下方キースイッチ群
Claims (7)
- 制御対象を制御するプログラマブル・ロジック・コントローラ装置において、
該プログラマブル・ロジック・コントローラ装置の内部又はこれに接続された外部機器に設定されるデバイスを直接的又は間接的に指し示す識別表示と、当該デバイスのデバイス値とを表示する第1表示部と、
操作されることで、前記第1表示部に表示されたデバイス値を変更するための変更指令を出力する第1操作部と、
前記制御対象及び/又は該制御対象の動作状態と、当該制御対象に対する指令の指令内容とを表示する第2表示部と、
操作されることで、前記第2表示部に表示された指令内容の実行指令を出力する第2操作部と、
前記変更指令に基づいて前記第1表示部に表示されているデバイス値に対応するデバイスに書き込みを実行し、また、前記第2操作部から出力された前記実行指令に基づいて前記指令内容を、対応する制御対象に指令する制御部とを有することを特徴とするプログラマブル・ロジック・コントローラ。 - 前記第1操作部が、前記デバイス値を増減するための増減スイッチを含み、該増減スイッチが、前記第1表示部の近傍に配置されており、
前記増減スイッチが操作されると、これによる変更後のデバイス値が前記第1表示部に表示されることを特徴とする請求項1に記載のプログラマブル・ロジック・コントローラ。 - 前記第1操作部が、前記第1表示部に表示されるデバイスを選択する選択スイッチを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラマブル・ロジック・コントローラ。
- 前記第2操作部が、前記第2表示部に表示された指令内容の表示位置に隣接して配置された指令スイッチを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラマブル・ロジック・コントローラ。
- 前記第1表示部と前記第1操作部とが配置される第1表示領域と、前記第2表示部と前記第2操作部とが配置される第2表示領域とが同一の構成であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプログラマブル・ロジック・コントローラ。
- 前記第1表示部と前記第1操作部とが配置される第1表示領域と、前記第2表示部と前記第2操作部とが配置される第2表示領域とが、これら第1、第2の表示領域の境界線に関して線対称の構成であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプログラマブル・ロジック・コントローラ。
- 前記第1操作部及び前記第2操作部が共に複数のスイッチで構成され、これらのスイッチが同一の大きさを有することを特徴とする請求項5又は6に記載のプログラマブル・ロジック・コントローラ。
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- 2002-12-26 JP JP2002376068A patent/JP2004206513A/ja active Pending
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