JP2004206393A - 画像データ処理装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】配膳された食器内の飲食物の残量を判定し、残量が所定量に達した場合に残量が所定量に達したことを報知する。
【解決手段】画像データ処理装置10は、テーブル上に配膳された食器画像を撮影し、撮影された食器画像と判定基準画像とを比較判定して判定基準画像と相似している食器画像が有れば、食器内の飲食物の残量が所定量に達したと判別して、その食器内の残量が所定量に達したことを報知する判定結果画面を表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】画像データ処理装置10は、テーブル上に配膳された食器画像を撮影し、撮影された食器画像と判定基準画像とを比較判定して判定基準画像と相似している食器画像が有れば、食器内の飲食物の残量が所定量に達したと判別して、その食器内の残量が所定量に達したことを報知する判定結果画面を表示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブル上に配膳された食器画像を撮影し、撮影された食器画像を用いて食器内の飲食物の残量を判定する画像データ処理装置及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
回転すし店や学校の食堂のような飲食店では、調理済みの飲食物を予め準備しておき、客に好きな飲食物を取らせるという注文方法が採用されている。この注文方法では店員が客の元へ注文を取りに行く必要がないため、販売効率が良い。また、準備された飲食物が実際に客の目前に並べられるため、客の購買意欲をかきたてるという販売促進効果が生じる。
【0003】
また、上記注文方法では、各種飲食物を入れる食器を予め決めておき、飲食物の価格を食器の種類毎に設定して、料金精算時には食器の種類を判別することにより精算を行うことが多い。従来から、料金精算時に食器画像を撮影してその画像データから3次元情報を得て、食器の種類を自動判別する技術が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−069579号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の注文方法では、飲食物を陳列するようなシステムが必要となり、通常のレストランでは適用することができない。また、調理済みの飲食物を予め準備しなければならないため、熱い料理や冷たい飲み物のように短時間で商品価値が下がってしまう飲食物の場合には適用することができない。そのため、テーブルに着いた客に注文を取りに行くような通常の注文方法を採用しているレストランでも販売促進効果が得られるようなシステムの開発が求められていた。
【0006】
本発明の課題は、配膳された食器内の飲食物の残量を判定し、残量が所定量に達した場合に残量が所定量に達したことを報知することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、画像データ処理装置において、
各種飲食物のそれぞれに対応する各種食器の空状態に応じた画像を判定基準画像として記憶する判定基準画像記憶手段と、
テーブル上に配膳された食器の画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影された食器画像と、前記記憶された判定基準画像とを比較し、相似するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により食器画像と判定基準画像とが相似すると判定された場合、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知する報知手段と、
を備えることを特徴としている。
【0008】
この請求項1に記載の発明によれば、撮影された食器画像と判定基準画像とを比較して相似すると判定された場合、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知するので、どのテーブルのどの食器内の飲食物の残量が所定量に達したのかを容易に把握することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、画像データ処理装置において、
食器を飲食物の種類に応じてグループ分類し、各種飲食物のそれぞれに対応する各種食器の空状態に応じた画像を判定基準画像として、分類された食器のグループ毎に記憶する判定基準画像記憶手段と、
テーブル上に配膳された食器の画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影された食器画像と、前記記憶された判定基準画像とを比較し、相似するか否かをグループ毎に判定する判定手段と、
前記判定手段により食器画像と判定基準画像とが相似すると判定された場合、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことをグループ単位で報知する報知手段と、
を備えることを特徴としている。
【0010】
この請求項2に記載の発明によれば、食器をグループ分類し、撮影された食器画像と判定基準画像とをグループ毎に比較して相似すると判定された場合、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことをグループ単位で報知するので、どのテーブルのどの食器内の飲食物の残量が所定量に達したのかを食器のグループ単位で把握することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
〈第1の実施の形態〉
第1の実施の形態では、飲食店内にカメラを設置し、この撮影装置により客のテーブル上に配膳された飲食物の食器を撮影し、その食器画像と食器の空状態の判定基準画像とを比較して相似か否かを判定し、相似すると判定された場合、飲食物の残量が所定量に達した食器が有ることを店員に報知する例を説明する。
【0013】
まず、構成を説明する。
図1に、第1の実施の形態における画像データ処理装置10の構成を示す。
図1に示すように、画像データ処理装置10は、撮影手段であるカメラ1a、1b〜na、nbと、本体部10aとから構成される。カメラ1a、1b〜na、nbと、本体部10aとは本体部10aのカメラ接続部14を介して接続される。
【0014】
まず、カメラ1a、1b〜na、nbについて説明する。
カメラ1a、1b〜na、nbは、飲食店内の客用の各テーブルに設置される撮影装置である。各テーブルには、テーブルを識別するためのテーブル番号Nが付与されており、1台のテーブルに対して2台のカメラが設置される。この2台のカメラには1つのカメラ番号Cが付与され、このカメラ番号Cにより同じテーブルを撮影したカメラとして識別される。
【0015】
以下、カメラna、nbを代表として詳細を説明する。
カメラnaは、食器の立体的な画像を撮影するために、テーブル番号Nのテーブルをその上斜め方向から撮影する。カメラnbは、テーブル上に配膳された食器の座標位置を特定するために、テーブル番号Nのテーブルをその真上から撮影する。カメラna、nbは、撮影により取得したテーブル画像の画像データを、カメラ接続部14を介して本体部10aに出力する。
【0016】
次に、本体部10aについて説明する。
本体部10aは、CPU(Central Processing Unit)11、入力部12、表示部13、カメラ接続部14、通信部15、RAM(Random Access Memory)16、記憶部17、印刷部18から構成され、各部はバス19により接続される。
【0017】
CPU11は、記憶部17に格納されている基本動作制御プログラムの他、本発明に係る第1の表示処理プログラム(図5参照)をRAM13に展開し、当該プログラムとの協働により処理動作を統括的に制御し、各テーブルにおける食器内の飲食物の残量を判定する。
【0018】
入力部12は、カーソルキーや数字キー、各種機能キーを備えて構成され、押下されたキーに対応する押下信号をCPU11に出力する。なお、入力部12は、必要に応じてマウス、タッチパネル等のポインティングディバイスを含むこととしてもよい。
【0019】
表示部13は、報知手段であり、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示ディスプレイを備えて、各テーブルにおける食器内の飲食物の残量の判定結果を報知する結果画面を表示する。
【0020】
カメラ接続部14は、本体部10aに各カメラ1a、1b〜na、nbを接続するためのインターフェイスである。
【0021】
通信部15は、ネットワークインターフェイスカード、モデム、ターミナルアダプタ等により構成され、通信ネットワーク上の外部機器と各種情報の送受信を行う。例えば、料金を精算する精算システムや厨房内の注文管理システム等に通信ネットワークを介して接続することが可能である。
【0022】
RAM16は、CPU11によって実行される各種プログラムやこれら各種プログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0023】
RAM16は、位置テーブル161を格納する。
位置テーブル161は、カメラnbによって撮影されたテーブル画像に含まれる各食器画像の位置情報を管理するためのテーブルである。例えば、撮影により得られたテーブル画像が図2に示すような画像であった場合、テーブル上の各食器に対し、左上の食器から時計回りの順に、各食器を識別するための器番号Dが付与される。同時に、各食器の画像領域がその食器を含む矩形領域で認識され、各食器画像の位置情報として、その矩形領域を特定する2点の座標値Z1[D](x1、y1)、Z2[D](x2、y2)が検出される。
【0024】
位置テーブル161には、図3に示すように、撮影されたテーブルのテーブル番号T(例えば、“1”)、そのテーブルを撮影したカメラの番号C(例えば、“1”)、テーブル画像に含まれる食器画像を特定する器番号(例えば、“1”)、その食器画像の位置情報である座標Z1[D](例えば、(x1、y1)=(55、77))、座標Z2[D](例えば、(x2、y2)=(65、86))の各情報が対応付けられて格納される。
【0025】
記憶部17は、プログラムやデータが予め記憶されている記憶媒体(図示せず)を有しており、この記憶媒体に、基本動作プログラム、本発明に係る第1の表示処理プログラム及びこれらプログラムで処理されたデータ等を記憶する。この記憶媒体は、磁気的、光学的記憶媒体、若しくは半導体メモリで構成されており、記憶部17に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものである。
【0026】
記憶部17は、判定基準画像記憶手段であり、判定基準画像データ群及び判定基準画像ファイル171が格納される。判定基準画像データとは、食器内の飲食物の残量を判定するために予め撮影されて準備されている画像データであり、食器に飲食物が入っていない空の状態の各種食器を立体的に撮影した画像データである。なお、本実施の形態では、判定基準画像として、全く飲食物が入っていない空の状態の画像を適用して説明するが、食器内に飲食物が少量残っており、空に近い空き状態の画像も空状態の判定基準画像に含むこととする。
【0027】
判定基準画像ファイル171は、判定基準画像データがどの食器の判定基準画像データなのかを特定するためのファイルであり、図4に示すように、各食器を識別するための食器ID(例えば、“1”)、その食器の名称(例えば、“グラス”)、その食器の判定基準画像データのファイル名(例えば、“glass.gif”)の各情報が対応付けられて格納されている。
【0028】
印刷部18は、ドットインパクト方式、熱転写方式、レーザ方式、インクジェット方式等の各種印刷方式により紙等の印刷記録媒体に印刷を行う。印刷部18は、CPU11からの指示に応じて、各テーブル上の食器画像から判定された飲食物の残量の判定結果を印刷出力する。
【0029】
次に、第1の実施の形態における動作を説明する。
第1の実施の形態では、テーブル上に配膳された食器画像を撮影し、撮影された食器画像と判定基準画像とを比較して判定基準画像と相似していると判定された食器画像が有る場合、飲食物の残量が所定量に達した食器が有ることを報知する例を説明する。
【0030】
以下、フローチャートを参照して第1の実施の形態における動作を説明するが、後述するフローチャートに記述されている各機能を実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部17に格納されており、CPU11は当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、CPU11は、伝送媒体を介して伝送される上記プログラムコードに従った動作を逐次実行することも可能である。すなわち、記憶部17の他、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム又はデータを利用して第1の実施の形態特有の動作を実行することも可能である。
【0031】
図5を参照して、画像データ処理装置10により実行される第1の表示処理を説明する。
まず、図5のステップS1において、テーブル番号TがT=1に設定され、次いでステップS2において、カメラ番号Cがテーブル番号Tと同一の番号、つまりC=Tに設定される。各番号が設定されると、ステップS3に移行する。
【0032】
ステップS3では、ステップS2で設定されたカメラ番号Cに該当するカメラna、nbにより、テーブル番号Tのテーブル上に配膳された飲食物の食器が撮影され、図2に示すようなテーブル画像が取得される。
【0033】
次いで、ステップS4では、取得されたテーブル画像からテーブル上の各食器の画像領域がその食器を含む矩形領域で認識され、テーブルの左上に位置する食器から時計回りの順に器番号Dが付与される。
【0034】
次いで、ステップS5では、器番号Dが付与された各食器画像の矩形領域を特定する2点の座標Z1[D](x1、y1)、Z2[D](x2、y2)が検出される。そして、検出された座標Z1[D]、Z2[D]が、その食器の位置情報として器番号と対応付けて位置テーブル161に格納され、ステップS6に移行する。
【0035】
ステップS6では、表示部13に表示中のテーブル番号Tにおける飲食物の残量の判定結果が消去される。判定結果を消去後、ステップS7において、器番号DがD=1に設定され、ステップS8に移行する。
【0036】
ステップS8では、器番号Dの食器画像の位置情報が位置テーブル161から読み出されるとともに、判定基準画像ファイル171から食器ID1〜Nの判定基準画像が順に読み出され、位置情報に基づく食器画像と、食器ID1〜Nの判定基準画像とが順に比較される。比較は、例えば判定対象の食器画像の中心座標と、判定基準画像の中心座標とが照合されて行われる。そして、比較する毎に、食器画像と判定基準画像とは相似しているか否か、つまり食器内の残量が所定量に達したか否かが判定される。
【0037】
例えば、図6(a)に示すジョッキの食器画像と、図6(d)に示すティーカップの判定基準画像とが比較された場合、非相似と判定される。また、図6(a)に示すような配膳されたばかりのジョッキの食器画像と、図6(c)に示すジョッキの判定基準画像とが比較された場合、非相似であると判定される。また、図6(d)に示すような飲料の残量が少ない食器画像と、図6(c)に示すジョッキの判定基準画像とが比較された場合、相似であると判定され、食器内の飲食物の残量は所定量に達したと判定される。
【0038】
比較した食器画像と相似する判定基準画像が無かった場合(ステップS8;非相似)、後述するステップS10の処理に移行する。一方、相似する判定基準画像が有った場合(ステップS8;相似)、ステップS9の処理に移行する。
【0039】
ステップS9では、食器画像と相似であると判定された判定基準画像の食器ID及び食器の名称が判定基準画像ファイル171から読み出され、食器の種類が特定される。そして、テーブル番号Tのテーブルにおける飲食物の残量の判定結果として、特定した食器の食器ID、食器名称を表示部13に表示し、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知する結果画面が表示部13に表示される。
【0040】
図7に、結果画面の表示例を示す。ここでは、飲食物の残量が0に達した、つまり空になった食器が有ることを報知する例を説明する。
図7に示すように、結果画面では、テーブル番号1のテーブルにおいて、空の食器が有ることを報知する「食器ID2ジョッキが空です」等のメッセージが表示される。
【0041】
判定結果を表示後、ステップS10において、撮影されたテーブル画像に含まれていた全ての食器画像について判定が行われたか否かが判別される。全ての食器画像について判定が行われていない場合(ステップS10;N)、器番号Dがインクリメント(+1)され(ステップS11)、ステップS8の処理に戻る。すなわち、テーブル番号Tのテーブル画像に含まれる各食器画像の判定を繰り返す。
【0042】
一方、全ての食器画像について判定が行われた場合(ステップS10;Y)、ステップS12において、全てのテーブルについて判定が行われたか否かが判別される。全てのテーブルについて判定が行われていない場合(ステップS12;N)、テーブル番号Tがインクリメント(+1)され(ステップS13)、ステップS2の処理に戻る。すなわち、テーブル番号T+1のテーブルにおける食器画像の判定が行われる。
【0043】
一方、全てのテーブルについて判定が行われた場合(ステップS12;Y)、ステップS14に移行する。
ステップS14では、所定時間のインターバルがおかれ、ステップS1の処理に戻る。すなわち、テーブル番号1〜Nの各テーブルにおける食器画像の判定が開始される。このようにして、繰り返し各テーブルにおける食器画像の判定が行われ、リアルタイムな判定結果が表示部13に表示される。
【0044】
店員は、画像データ処理装置10に表示された判定結果を見て、例えば食器ID2に該当するビールジョッキを盆にのせて、テーブル番号1のテーブルに勧めに行く等して販売促進活動を行うことが可能である。
【0045】
以上のように、各種食器の空状態の画像を撮影した判定基準画像を予め用意しておき、各テーブルに配膳された食器画像を撮影して、撮影された食器画像と相似する判定基準画像の有無を判別し、相似する判定基準画像が有る場合、その食器は空であると判定してその旨を報知するので、飲食店の店員は、どのテーブルのどの食器が空であるのかを容易に把握することができる。従って、追加注文を取りに行くタイミングを把握することができ、追加の飲食物を勧める等の積極的な販売活動を行うことが可能となる。
【0046】
また、店舗面積に対して店員数が少ない場合でも、どのテーブルにどの飲食物を勧めるのかを事前に把握することができるので、効率の良い販売活動ができる。
【0047】
なお、第1の実施の形態における記述内容は、本発明の画像データ処理装置を適用した好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上述した例では、各テーブル上の飲食物の残量の判定結果を表示部13に表示して報知することとしたが、これに限らず、印刷部18により、判定結果を印刷出力して報知することとしてもよいし、スピーカ等の音出力手段を備えて報知音又は報知メッセージなどを音声出力することとしてもよい。
【0048】
また、カメラとして、サーモカメラを適用し、飲食物の温度分布を判別して飲食物の残量を判定することとしてもよい。
【0049】
また、カメラは、1台のテーブルに対し撮影方向が異なる2台のカメラを設置することとしたが、これに限らず、カメラの撮影位置を変更可能とし、1台のテーブル上の食器画像を複数の撮影方向から撮影することとしてもよい。これによりカメラの設置台数を減少させることができる。また、複数の撮影方向から撮影した判定基準画像を準備しておき、複数の撮影方向から撮影した食器画像と比較して判定を行うことにより、判定精度を向上させることとしてもよい。
【0050】
また、判定基準画像として、空状態の食器を撮影した画像を準備し、この判定基準画像と相似する食器画像が有る場合は、食器内の飲食物が空になった又は空に近いと判定して空になったことを報知することとしたが、これに限らない。例えば、第1の判定基準画像として、所定量の飲食物が残った状態の食器を撮影した画像を準備し、第2の判定基準画像として、全く飲食物が残っていない空の状態の画像を準備し、食器画像の判定を行う際には、まず第1の判定基準画像と比較判定して飲食物の残量が所定量に達したことを報知し、次に第2の判定基準画像と比較判定して食器が空になったことを報知することとしてもよい。このように、段階的に飲食物の残量を判定して判定結果を報知することにより、飲食の進行状況を把握することができるとともに飲食の終了予測が可能となる。
【0051】
さらに、画像データ処理装置として専用の装置を設置してもよいし、第1の実施の形態における画像データ処理装置の機能を電子式キャッシュレジスタ(Electronic Cash Register;以下、ECRという。)やPOS(Point Of Scales System)端末、厨房内の注文管理システム、飲食店に設置される管理用コンピュータ、注文受付用のハンディ端末等に備えるようにしてもよい。
【0052】
その他、第1の実施の形態における画像データ処理装置10の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0053】
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、各飲食物をグループ分類し、撮影装置により客のテーブル上に出された飲食物の食器を撮影し、その食器画像により飲食物の残量をグループ単位で判定し、判定の結果をグループ毎に報知する例を説明する。
【0054】
まず、構成を説明する。
図8に、第2の実施の形態における画像データ処理装置20の構成を示す。なお、第2の実施の形態における画像データ処理装置20を構成する各部は、第1の実施の形態における画像データ処理装置10の各部と同一であるので、同一の符号を付して同一機能部分についての説明は省略し、異なる機能部分についてのみ説明することとする。
【0055】
図8に示すように、画像データ処理装置20は、撮影手段であるカメラ1a、1b〜na、nbと、本体部10aとから構成され、カメラ1a、1b〜na、nbと、本体部10aとは、本体部10aのカメラ接続部14を介して接続される。また、画像データ処理装置20は、本体部10aの通信部15により、飲食店における飲食料金の精算システム50と通信ネットワークを介して情報の送受信が可能に接続されている。
【0056】
カメラ1a、1b〜na、nbは、第1の実施の形態と同一の機能を有するので、その説明は省略する。
【0057】
本体部10aは、CPU11、入力部12、表示部13、カメラ接続部14、通信部15、RAM16、記憶部17、印刷部18から構成され、各部はバス19により接続される。なお、第1の実施の形態と同一の機能を有する構成部である入力部12、カメラ接続部14、印刷部18については、その詳細な説明を省略する。
【0058】
CPU11は、記憶部16に格納されている基本動作制御プログラムの他、本発明に係る第2の表示処理プログラム(図12参照)をRAM16に展開し、当該プログラムとの協働により処理動作を統括的に制御し、各テーブルにおける食器内の飲食物の残量を判定する。
【0059】
表示部13は、報知手段であり、各テーブルにおける食器内の飲食物の残量の判定結果を食器のグループ毎に報知する結果画面を表示する。
【0060】
通信部15は、通信ネットワークを介して精算システム50に接続し、各情報の送受信を行う。通信部15は、取得手段であり、精算システム50に、注文状況の情報を要求する要求情報を送信し、精算システム50から注文状況の情報として、各テーブルにおける客の人数、注文金額、滞在時間の情報を取得する。
【0061】
RAM16には、位置テーブル161及び現在状況テーブル162が格納される。位置テーブル161は、第1の実施の形態における位置テーブル161と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【0062】
現在状況テーブル162は、飲食物の残量の判定結果を食器のグループ毎に管理するためのテーブルである。食器のグループとは、例えばグループ1がアルコール飲料用の食器、グループ2が非アルコール飲料用の食器等のように、食器に入れられる飲食物の種類によって分類されるものである。グループ分類の設定は、上記例に限定されず店員が適宜設定可能とする。
【0063】
図9に示すように、現在状況テーブル162は、各テーブルにおける判定結果データから構成される。判定結果データには、テーブル番号と、そのテーブルにおいて食器が空になったと判定された食器数をグループ毎にカウントしたカウンタ値(例えば、テーブル番号1において、食器が空になったと判定された食器数が、グループ1は3、グループ2は0、…、グループMは3であることを示す。)、そのテーブルにおける客の人数(例えば、“2”人)、注文金額(例えば、“3000”円)、滞在時間(例えば、“2”時間)の各情報が含まれる。
【0064】
記憶部17は、プログラムやデータが予め記憶されている記憶媒体(図示せず)を有しており、この記憶媒体に、基本動作プログラム、本発明に係る第2の表示処理プログラム及びこれらプログラムで処理されたデータ等を記憶する。この記憶媒体は、磁気的、光学的記憶媒体、若しくは半導体メモリで構成されており、記憶部17に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものである。
【0065】
記憶部17は、判定基準画像記憶手段であり、判定基準画像データ群及び判定基準画像ファイル172が格納される。判定基準画像データとは、食器内の飲食物の残量を判定するために予め撮影されて準備されている画像データであり、食器に飲食物が入っていない空の状態の各種食器を立体的に撮影した画像データである。なお、本実施の形態では、判定基準画像として、全く飲食物が入っていない空の状態の画像を適用して説明するが、食器内に飲食物が少量残っており、空に近い空き状態の画像も空状態の判定基準画像に含むこととする。
【0066】
判定基準画像ファイル172は、判定基準画像データがどのグループの食器の判定基準画像データなのかを特定するためのファイルである。図10に示すように、判定基準画像ファイル172には、食器が属するグループの番号(例えば、“1”)、食器ID(例えば、“1”)、食器の名称(例えば、“ジョッキ”)、その食器の判定基準画像データのファイル名(例えば、“glass.gif”)が対応付けて格納される。
【0067】
次に、画像データ処理装置20と通信ネットワークを介して接続される精算システム50について説明する。
精算システム50は、RFID(Radio Frequency IDentification)と呼ばれる、無線通信を利用した自動識別技術を用いたシステムであり、各食器に無線ICタグを設けてこの無線ICタグに食器IDを記憶させておき、配膳された食器の無線ICタグから食器IDを読み出してその食器に設定されている料金を精算するシステムである。
【0068】
精算システム50は、図11に示すように、各食器に設けられた無線ICタグ51、注文受付用のハンディ端末52、ECR53から構成される。
【0069】
無線ICタグ51は、各食器に埋め込まれる、貼付される等して各食器に設けられる。無線ICタグ51は、送受信回路、メモリ、制御回路等を備えて構成され、このメモリに無線ICタグ51が設けられた食器のIDを記憶する。無線ICタグ51は、ハンディ端末52からの食器IDの要求に応じて、メモリに記憶している食器IDの情報をハンディ端末52に送信する。
【0070】
ハンディ端末52は、注文情報を入力するための情報処理端末であり、通信機能を備えている。客が入店した際に、店員により客の人数、入店時間が入力されると、入力された各情報をECR53に送信する。また、飲食物の注文情報が入力されると、入力された注文情報を厨房の注文管理システムに送信する。また、注文された飲食物の食器がテーブル上に配膳された際に、当該食器の無線ICタグ51から食器IDを読み出し、読み出した食器IDをECR53に送信する。
【0071】
ECR53は、通信機能を備え、ハンディ端末52から各テーブルにおける客の人数、客の入店時間の各情報を受信して、客の滞在時間を算出し、テーブル毎に客の人数及び滞在時間を管理する。また、客の出店時に精算を行うため、ハンディ端末52からテーブルに配膳された食器のIDを受信し、当該食器IDに応じた注文金額をテーブル毎に管理する。ECR53は、画像データ処理装置20からの注文状況の情報要求に応じて、テーブル毎の客の人数、注文金額、滞在時間の情報を画像データ処理装置20に送信する。
【0072】
次に、第2の実施の形態における動作を説明する。
第2の実施の形態では、テーブル上に配膳された食器の画像を撮影し、撮影された食器画像と、判定基準画像とを比較して相似しているか否かをグループ毎に判定し、相似の判定基準画像が有る食器は空であると判定してグループ毎に空の食器数をカウントしてそのカウント数を報知する例を説明する。
【0073】
以下、フローチャートを参照して第2の実施の形態における動作を説明するが、後述するフローチャートに記述されている各機能を実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部17に格納されており、CPU11は当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、CPU11は、伝送媒体を介して伝送される上記プログラムコードに従った動作を逐次実行することも可能である。すなわち、記憶部17の他、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム又はデータを利用して第2の実施の形態特有の動作を実行することも可能である。
【0074】
図12を参照して、画像データ処理装置20により実行される第2の表示処理を説明する。説明の前提として、精算システム50では、テーブル毎に客の人数、注文金額及び滞在時間の注文状況情報が管理されていることとする。
【0075】
まず、図12のステップS101において、テーブル番号TがT=1に設定され、次いでステップS102において、カメラ番号Cがテーブル番号Tと同一の番号に設定される。各番号が設定されると、ステップS103に移行する。
【0076】
ステップS103では、ステップS102で設定されたカメラ番号Cに該当するカメラna、nbによりテーブル番号Tのテーブル上に配膳された食器が撮影され、図2に示すようなテーブル画像が取得される。次いで、ステップS104に移行する。
【0077】
ステップS104では、取得されたテーブル画像からテーブル上の各食器の画像領域がその食器を含む矩形領域で認識され、左上に位置する食器から時計回りの順に器番号Dが付与される。
【0078】
次いで、ステップS105では、器番号Dが付与された各食器画像の矩形領域を特定する2点の座標Z1[D](x1、y1)、Z2[D](x2、y2)が検出される。そして、検出された座標Z1[D]、Z2[D]が、その食器の位置情報として器番号と対応付けて位置テーブル161に格納される。
【0079】
各食器画像の認識が終了すると、ステップS106において、グループ番号GがG=1に設定され、ステップS107において、器番号DがD=1に設定される。各番号が設定されると、ステップS108に移行する。
【0080】
ステップS108では、現在状況テーブル172のテーブル番号Tにおけるグループ番号Gの食器のカウンタ値が消去され、ステップS109の処理に移行する。
【0081】
ステップS109では、器番号Dの食器画像の位置情報が位置テーブル161から読み出されるとともに、判定基準画像ファイル172からグループ番号Gのグループに属する判定基準画像が順に読み出され、位置情報に基づく食器画像と、グループ番号Gに属する判定基準画像とが順次比較される。比較は、例えば判定対象の食器画像の中心座標と、判定基準画像の中心座標とが照合されて行われる。そして、比較する毎に食器画像と判定基準画像とは相似しているか否か、つまり食器が空に近いか否かが判定される。
【0082】
食器画像と相似する判定基準画像が無かった場合(ステップS109;非相似)、後述するステップS111の処理に移行し、相似する判定基準画像が有った場合(ステップS109;相似)、ステップS110の処理に移行する。
【0083】
ステップS110では、現在状況テーブル162のテーブル番号Tにおけるグループ番号Gのカウンタ値がインクリメント(+1)される。つまり、テーブル番号Tのテーブルにおいて、グループ番号Gに属する食器が1つ空になったことが記憶される。
【0084】
次いで、ステップS111において、テーブル番号Tのテーブル画像に含まれていた全ての食器画像について判定が行われたか否かが判別される。全ての食器画像について判定が行われていない場合(ステップS111;N)、器番号Dの値がインクリメント(+1)され(ステップS112)、ステップS109の処理に戻る。すなわち、グループ番号Gの判定基準画像を用いて器番号D+1の食器画像の判定が行われる。一方、全ての食器画像について判定が行われた場合(ステップS111;Y)、ステップS113に移行する。
【0085】
ステップS113では、全てのグループについて判定が行われたか否かが判別される。全てのグループについて判定が行われていない場合(ステップS113;N)、グループ番号Gの値がインクリメント(+1)され(ステップS114)、ステップS107の処理に戻る。すなわち、グループ番号G+1の判定基準画像を用いて器番号Dの食器画像の判定が行われる。一方、全てのグループについて判定が行われた場合(ステップS113;Y)、ステップS115の処理に移行する。
【0086】
ステップS115では、テーブル番号Tのテーブルに着いている客の人数、注文金額、滞在時間等の注文状況の問い合わせを要求する要求情報が精算システム50に送信される。
【0087】
精算システム50では、画像データ処理装置20から問い合わせの要求情報が送信されると、精算システム50で管理しているテーブル番号Tの客の人数、注文金額、滞在時間の各情報が読み出されて画像データ処理装置20に送信される。
【0088】
画像データ処理装置20では、精算システム50から注文状況の情報が受信されると、現在状況テーブル162のテーブル番号Tにおける客の人数、注文金額、滞在時間の各情報が、受信された注文状況の情報に基づいて更新される。
【0089】
次いで、ステップS116において、全てのテーブルについて判定が行われたか否かが判別される。全てのテーブルについて判定がまだ行われていない場合(ステップS116;N)、テーブル番号Tの値がインクリメント(+1)され(ステップS117)、ステップS102の処理に戻る。すなわち、テーブル番号T+1における食器画像の判定が行われる。一方、全てのテーブルについて判定が行われた場合(ステップS116;Y)、ステップS118の処理に移行する。
【0090】
ステップS118では、取得された注文状況の情報及び現在状況テーブル162に格納される各テーブルの判定結果データに基づいて、受注機会の可能性が高いテーブルが判定され、その受注機会の可能性が高いテーブル順に判定結果データがソートされる。受注機会の可能性が高い順とは、例えば、滞在時間が短い順、客単価(一人あたりの注文金額)が低い順等であり、さらに受注する可能性が高い順であり、客の注文状況の情報が所定状況になっている場合である。このソート方法は、上記例に限定されず店員が適宜設定可能とする。ソートが終了すると、受注機会の可能性が高い順番でソートされた各テーブル番号Tの判定結果データが、各テーブルにおける飲食物の残量の判定結果を示す結果画面として表示部13に表示される。
【0091】
図13に、判定結果の表示例を示す。ここでは、滞在時間が短い順にソートされた例を説明する。
図13に示すように、判定結果の表示画面では、最上部に客の滞在時間が最短であるテーブル番号3の判定結果データが表示され、その下部には客の滞在時間が短い順に各テーブルの判定結果データが表示される。各テーブルの判定結果データとしては、テーブル番号、客の人数、注文金額、滞在時間が表示され、その下部に、「グループ1(アルコール飲料)の食器が1つ空です」のようなメッセージが表示され、グループ毎に空になった食器数が報知される。
【0092】
判定結果を表示後、ステップS119において、所定時間のインターバルを経ると、ステップS101に戻る。すなわち、テーブル番号1〜Nの各テーブルにおける食器画像の判定が開始される。このようにして、繰り返し各テーブルの食器画像の判定が行われ、リアルタイムな判定結果が表示部13に表示される。
【0093】
店員は、画像データ処理装置10に表示された判定結果を見て、例えばグループ1の食器が1つ空になっているテーブルに、グループ1に該当する各種アルコール飲料を盆にのせて勧めて回る等して販売促進活動を行うことが可能である。
【0094】
以上のように、各種食器をグループ分類してグループ毎に判定基準画像を予め準備しておき、各テーブルに出された食器画像を撮影して、撮影された食器画像と相似する判定基準画像の有無をグループ毎に判別し、相似する判定基準画像が有る場合、その食器は空であると判別して空の食器数をグループ毎に報知するので、飲食店の店員は、どのテーブルのどのグループの食器がいくつ空になっているのかを容易に把握することができる。従って、追加注文を取りに行くタイミングを把握することができ、食器が空になったグループの飲食物を勧める等の積極的な販売活動を行うことが可能となる。
【0095】
また、精算システム50から客の人数、注文金額、滞在時間等の各情報を取得し、これらの情報に基づいて受注機会の可能性が高いテーブルが判定され、各テーブルにおける判定結果が、受注機会の可能性が高いテーブルから順に表示されるので、販売活動を行う優先度を把握することができ効率の良い販売活動を行うことができる。
【0096】
さらに、店舗面積に対して店員数が少ない場合でも、どのテーブルにどのグループの飲食物を勧めるのかを事前に把握することができるので、効率の良い販売活動ができる。なお、図示はしないが、客の出店時に精算システム50でテーブル番号を入力すれば、テーブル毎に食器IDに応じて管理された注文金額によって精算を行なうことができる。
【0097】
なお、第2の実施の形態における記述内容は、本発明の画像データ処理装置を適用した好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、現在状況テーブル162において、さらに客の性別、子供の人数等のデータ構成を増やすこととしてもよい。これにより、より詳細な注文状況を把握することができ、販売活動の参考情報とすることができる。
【0098】
また、注文状況の取得は、通信部15により精算システム50から取得することとして説明したが、これに限らず、画像データ処理装置10に直接、客の人数、注文金額、入店時間を入力することとしてもよい。
【0099】
また、上述した例では、グループ毎の判定結果を表示部13に表示して報知することとしたが、これに限らず、印刷部18により、判定結果を印刷出力して報知することとしてもよいし、スピーカ等の音出力手段を備えて報知音又は報知メッセージなどを音声出力することとしてもよい。
【0100】
また、カメラとして、サーモカメラを適用し、飲食物の温度分布を判別して飲食物の残量を判定することとしてもよい。
【0101】
また、カメラは、1台のテーブルに対し撮影方向が異なる2台のカメラを設置することとしたが、これに限らず、カメラの撮影位置を変更可能とし、1台のテーブル上の食器画像を複数の撮影方向から撮影することとしてもよい。これによりカメラの設置台数を減少させることができる。また、複数の撮影方向から撮影した判定基準画像を準備しておき、複数の撮影方向から撮影した食器画像と比較して判定を行うことにより、判定精度を向上させることとしてもよい。
【0102】
また、判定基準画像として、空状態の食器を撮影した画像を準備し、この判定基準画像と相似する食器画像が有る場合は、食器内の飲食物が空になった又は空に近いと判定して空になったことを報知することとしたが、これに限らない。例えば、第1の判定基準画像として所定量の飲食物が残った状態の食器を撮影した画像を準備し、第2の判定基準画像として全く飲食物が残っていない空の状態の画像を準備し、食器画像の判定を行う際には、まず第1の判定基準画像と比較判定して飲食物の残量が所定量に達したことを報知し、次に第2の判定基準画像と比較判定して食器が空になったことを報知することとしてもよい。このように、段階的に飲食物の残量を判定して判定結果を報知することにより、飲食の進行状況を把握することができるとともに飲食の終了予測が可能となる。
【0103】
さらに、画像データ処理装置として専用の装置を設置することとしてもよいし、第2の実施の形態における画像データ処理装置10の機能を、精算システム50のECR53又はハンディ端末52、POS端末、厨房内の注文管理システム、飲食店に設置される管理用コンピュータ等に備えるようにしてもよい。
【0104】
その他、第2の実施の形態における画像データ処理装置20の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0105】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、撮影された食器画像と判定基準画像とを比較して相似すると判定された場合、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知するので、どのテーブルのどの食器内の飲食物の残量が所定量に達したのかを容易に把握することができる。
【0106】
請求項2に記載の発明によれば、食器をグループ分類し、撮影された食器画像と判定基準画像とをグループ毎に比較して相似すると判定された場合、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことをグループ単位で報知するので、どのテーブルのどの食器内の飲食物の残量が所定量に達したのかを食器のグループ単位で把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態における画像データ処理装置10の機能的構成を示す図である。
【図2】カメラnbにより真上から撮影されたテーブル画像を示す図である。
【図3】RAM16に格納される位置テーブル161のデータ構成例を示す図である。
【図4】記憶部17に格納される判定基準画ファイル171のデータ構成例を示す図である。
【図5】画像データ処理装置10により実行される第1の表示処理を説明するフローチャートである。
【図6】撮影された食器画像と、判定基準画像との比較判定例を示す図である。
【図7】各テーブルにおける判定結果の表示例を示す図である。
【図8】本発明を適用した第2の実施の形態における画像データ処理装置20の機能的構成を示す図である。
【図9】RAM16に格納される現在状況テーブル162のデータ構成例を示す図である。
【図10】記憶部17に格納される判定基準画像ファイル172のデータ構成例を示す図である。
【図11】精算システム50のシステム構成図である。
【図12】画像データ処理装置20により実行される第2の表示処理を説明するフローチャートである。
【図13】各テーブルにおける判定結果の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b〜na、nb カメラ
10 画像データ処理装置(第1の実施の形態)
10a 本体部
11 CPU
12 入力部
13 表示部
14 カメラ接続部
15 通信部
16 RAM
161 位置テーブル
17 記憶部
171 判定基準画像ファイル
18 印刷部
20 画像データ処理装置(第2の実施の形態)
162 現在状況テーブル
172 判定基準画像ファイル
50 精算システム
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブル上に配膳された食器画像を撮影し、撮影された食器画像を用いて食器内の飲食物の残量を判定する画像データ処理装置及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
回転すし店や学校の食堂のような飲食店では、調理済みの飲食物を予め準備しておき、客に好きな飲食物を取らせるという注文方法が採用されている。この注文方法では店員が客の元へ注文を取りに行く必要がないため、販売効率が良い。また、準備された飲食物が実際に客の目前に並べられるため、客の購買意欲をかきたてるという販売促進効果が生じる。
【0003】
また、上記注文方法では、各種飲食物を入れる食器を予め決めておき、飲食物の価格を食器の種類毎に設定して、料金精算時には食器の種類を判別することにより精算を行うことが多い。従来から、料金精算時に食器画像を撮影してその画像データから3次元情報を得て、食器の種類を自動判別する技術が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−069579号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の注文方法では、飲食物を陳列するようなシステムが必要となり、通常のレストランでは適用することができない。また、調理済みの飲食物を予め準備しなければならないため、熱い料理や冷たい飲み物のように短時間で商品価値が下がってしまう飲食物の場合には適用することができない。そのため、テーブルに着いた客に注文を取りに行くような通常の注文方法を採用しているレストランでも販売促進効果が得られるようなシステムの開発が求められていた。
【0006】
本発明の課題は、配膳された食器内の飲食物の残量を判定し、残量が所定量に達した場合に残量が所定量に達したことを報知することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、画像データ処理装置において、
各種飲食物のそれぞれに対応する各種食器の空状態に応じた画像を判定基準画像として記憶する判定基準画像記憶手段と、
テーブル上に配膳された食器の画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影された食器画像と、前記記憶された判定基準画像とを比較し、相似するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により食器画像と判定基準画像とが相似すると判定された場合、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知する報知手段と、
を備えることを特徴としている。
【0008】
この請求項1に記載の発明によれば、撮影された食器画像と判定基準画像とを比較して相似すると判定された場合、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知するので、どのテーブルのどの食器内の飲食物の残量が所定量に達したのかを容易に把握することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、画像データ処理装置において、
食器を飲食物の種類に応じてグループ分類し、各種飲食物のそれぞれに対応する各種食器の空状態に応じた画像を判定基準画像として、分類された食器のグループ毎に記憶する判定基準画像記憶手段と、
テーブル上に配膳された食器の画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影された食器画像と、前記記憶された判定基準画像とを比較し、相似するか否かをグループ毎に判定する判定手段と、
前記判定手段により食器画像と判定基準画像とが相似すると判定された場合、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことをグループ単位で報知する報知手段と、
を備えることを特徴としている。
【0010】
この請求項2に記載の発明によれば、食器をグループ分類し、撮影された食器画像と判定基準画像とをグループ毎に比較して相似すると判定された場合、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことをグループ単位で報知するので、どのテーブルのどの食器内の飲食物の残量が所定量に達したのかを食器のグループ単位で把握することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
〈第1の実施の形態〉
第1の実施の形態では、飲食店内にカメラを設置し、この撮影装置により客のテーブル上に配膳された飲食物の食器を撮影し、その食器画像と食器の空状態の判定基準画像とを比較して相似か否かを判定し、相似すると判定された場合、飲食物の残量が所定量に達した食器が有ることを店員に報知する例を説明する。
【0013】
まず、構成を説明する。
図1に、第1の実施の形態における画像データ処理装置10の構成を示す。
図1に示すように、画像データ処理装置10は、撮影手段であるカメラ1a、1b〜na、nbと、本体部10aとから構成される。カメラ1a、1b〜na、nbと、本体部10aとは本体部10aのカメラ接続部14を介して接続される。
【0014】
まず、カメラ1a、1b〜na、nbについて説明する。
カメラ1a、1b〜na、nbは、飲食店内の客用の各テーブルに設置される撮影装置である。各テーブルには、テーブルを識別するためのテーブル番号Nが付与されており、1台のテーブルに対して2台のカメラが設置される。この2台のカメラには1つのカメラ番号Cが付与され、このカメラ番号Cにより同じテーブルを撮影したカメラとして識別される。
【0015】
以下、カメラna、nbを代表として詳細を説明する。
カメラnaは、食器の立体的な画像を撮影するために、テーブル番号Nのテーブルをその上斜め方向から撮影する。カメラnbは、テーブル上に配膳された食器の座標位置を特定するために、テーブル番号Nのテーブルをその真上から撮影する。カメラna、nbは、撮影により取得したテーブル画像の画像データを、カメラ接続部14を介して本体部10aに出力する。
【0016】
次に、本体部10aについて説明する。
本体部10aは、CPU(Central Processing Unit)11、入力部12、表示部13、カメラ接続部14、通信部15、RAM(Random Access Memory)16、記憶部17、印刷部18から構成され、各部はバス19により接続される。
【0017】
CPU11は、記憶部17に格納されている基本動作制御プログラムの他、本発明に係る第1の表示処理プログラム(図5参照)をRAM13に展開し、当該プログラムとの協働により処理動作を統括的に制御し、各テーブルにおける食器内の飲食物の残量を判定する。
【0018】
入力部12は、カーソルキーや数字キー、各種機能キーを備えて構成され、押下されたキーに対応する押下信号をCPU11に出力する。なお、入力部12は、必要に応じてマウス、タッチパネル等のポインティングディバイスを含むこととしてもよい。
【0019】
表示部13は、報知手段であり、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示ディスプレイを備えて、各テーブルにおける食器内の飲食物の残量の判定結果を報知する結果画面を表示する。
【0020】
カメラ接続部14は、本体部10aに各カメラ1a、1b〜na、nbを接続するためのインターフェイスである。
【0021】
通信部15は、ネットワークインターフェイスカード、モデム、ターミナルアダプタ等により構成され、通信ネットワーク上の外部機器と各種情報の送受信を行う。例えば、料金を精算する精算システムや厨房内の注文管理システム等に通信ネットワークを介して接続することが可能である。
【0022】
RAM16は、CPU11によって実行される各種プログラムやこれら各種プログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0023】
RAM16は、位置テーブル161を格納する。
位置テーブル161は、カメラnbによって撮影されたテーブル画像に含まれる各食器画像の位置情報を管理するためのテーブルである。例えば、撮影により得られたテーブル画像が図2に示すような画像であった場合、テーブル上の各食器に対し、左上の食器から時計回りの順に、各食器を識別するための器番号Dが付与される。同時に、各食器の画像領域がその食器を含む矩形領域で認識され、各食器画像の位置情報として、その矩形領域を特定する2点の座標値Z1[D](x1、y1)、Z2[D](x2、y2)が検出される。
【0024】
位置テーブル161には、図3に示すように、撮影されたテーブルのテーブル番号T(例えば、“1”)、そのテーブルを撮影したカメラの番号C(例えば、“1”)、テーブル画像に含まれる食器画像を特定する器番号(例えば、“1”)、その食器画像の位置情報である座標Z1[D](例えば、(x1、y1)=(55、77))、座標Z2[D](例えば、(x2、y2)=(65、86))の各情報が対応付けられて格納される。
【0025】
記憶部17は、プログラムやデータが予め記憶されている記憶媒体(図示せず)を有しており、この記憶媒体に、基本動作プログラム、本発明に係る第1の表示処理プログラム及びこれらプログラムで処理されたデータ等を記憶する。この記憶媒体は、磁気的、光学的記憶媒体、若しくは半導体メモリで構成されており、記憶部17に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものである。
【0026】
記憶部17は、判定基準画像記憶手段であり、判定基準画像データ群及び判定基準画像ファイル171が格納される。判定基準画像データとは、食器内の飲食物の残量を判定するために予め撮影されて準備されている画像データであり、食器に飲食物が入っていない空の状態の各種食器を立体的に撮影した画像データである。なお、本実施の形態では、判定基準画像として、全く飲食物が入っていない空の状態の画像を適用して説明するが、食器内に飲食物が少量残っており、空に近い空き状態の画像も空状態の判定基準画像に含むこととする。
【0027】
判定基準画像ファイル171は、判定基準画像データがどの食器の判定基準画像データなのかを特定するためのファイルであり、図4に示すように、各食器を識別するための食器ID(例えば、“1”)、その食器の名称(例えば、“グラス”)、その食器の判定基準画像データのファイル名(例えば、“glass.gif”)の各情報が対応付けられて格納されている。
【0028】
印刷部18は、ドットインパクト方式、熱転写方式、レーザ方式、インクジェット方式等の各種印刷方式により紙等の印刷記録媒体に印刷を行う。印刷部18は、CPU11からの指示に応じて、各テーブル上の食器画像から判定された飲食物の残量の判定結果を印刷出力する。
【0029】
次に、第1の実施の形態における動作を説明する。
第1の実施の形態では、テーブル上に配膳された食器画像を撮影し、撮影された食器画像と判定基準画像とを比較して判定基準画像と相似していると判定された食器画像が有る場合、飲食物の残量が所定量に達した食器が有ることを報知する例を説明する。
【0030】
以下、フローチャートを参照して第1の実施の形態における動作を説明するが、後述するフローチャートに記述されている各機能を実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部17に格納されており、CPU11は当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、CPU11は、伝送媒体を介して伝送される上記プログラムコードに従った動作を逐次実行することも可能である。すなわち、記憶部17の他、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム又はデータを利用して第1の実施の形態特有の動作を実行することも可能である。
【0031】
図5を参照して、画像データ処理装置10により実行される第1の表示処理を説明する。
まず、図5のステップS1において、テーブル番号TがT=1に設定され、次いでステップS2において、カメラ番号Cがテーブル番号Tと同一の番号、つまりC=Tに設定される。各番号が設定されると、ステップS3に移行する。
【0032】
ステップS3では、ステップS2で設定されたカメラ番号Cに該当するカメラna、nbにより、テーブル番号Tのテーブル上に配膳された飲食物の食器が撮影され、図2に示すようなテーブル画像が取得される。
【0033】
次いで、ステップS4では、取得されたテーブル画像からテーブル上の各食器の画像領域がその食器を含む矩形領域で認識され、テーブルの左上に位置する食器から時計回りの順に器番号Dが付与される。
【0034】
次いで、ステップS5では、器番号Dが付与された各食器画像の矩形領域を特定する2点の座標Z1[D](x1、y1)、Z2[D](x2、y2)が検出される。そして、検出された座標Z1[D]、Z2[D]が、その食器の位置情報として器番号と対応付けて位置テーブル161に格納され、ステップS6に移行する。
【0035】
ステップS6では、表示部13に表示中のテーブル番号Tにおける飲食物の残量の判定結果が消去される。判定結果を消去後、ステップS7において、器番号DがD=1に設定され、ステップS8に移行する。
【0036】
ステップS8では、器番号Dの食器画像の位置情報が位置テーブル161から読み出されるとともに、判定基準画像ファイル171から食器ID1〜Nの判定基準画像が順に読み出され、位置情報に基づく食器画像と、食器ID1〜Nの判定基準画像とが順に比較される。比較は、例えば判定対象の食器画像の中心座標と、判定基準画像の中心座標とが照合されて行われる。そして、比較する毎に、食器画像と判定基準画像とは相似しているか否か、つまり食器内の残量が所定量に達したか否かが判定される。
【0037】
例えば、図6(a)に示すジョッキの食器画像と、図6(d)に示すティーカップの判定基準画像とが比較された場合、非相似と判定される。また、図6(a)に示すような配膳されたばかりのジョッキの食器画像と、図6(c)に示すジョッキの判定基準画像とが比較された場合、非相似であると判定される。また、図6(d)に示すような飲料の残量が少ない食器画像と、図6(c)に示すジョッキの判定基準画像とが比較された場合、相似であると判定され、食器内の飲食物の残量は所定量に達したと判定される。
【0038】
比較した食器画像と相似する判定基準画像が無かった場合(ステップS8;非相似)、後述するステップS10の処理に移行する。一方、相似する判定基準画像が有った場合(ステップS8;相似)、ステップS9の処理に移行する。
【0039】
ステップS9では、食器画像と相似であると判定された判定基準画像の食器ID及び食器の名称が判定基準画像ファイル171から読み出され、食器の種類が特定される。そして、テーブル番号Tのテーブルにおける飲食物の残量の判定結果として、特定した食器の食器ID、食器名称を表示部13に表示し、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知する結果画面が表示部13に表示される。
【0040】
図7に、結果画面の表示例を示す。ここでは、飲食物の残量が0に達した、つまり空になった食器が有ることを報知する例を説明する。
図7に示すように、結果画面では、テーブル番号1のテーブルにおいて、空の食器が有ることを報知する「食器ID2ジョッキが空です」等のメッセージが表示される。
【0041】
判定結果を表示後、ステップS10において、撮影されたテーブル画像に含まれていた全ての食器画像について判定が行われたか否かが判別される。全ての食器画像について判定が行われていない場合(ステップS10;N)、器番号Dがインクリメント(+1)され(ステップS11)、ステップS8の処理に戻る。すなわち、テーブル番号Tのテーブル画像に含まれる各食器画像の判定を繰り返す。
【0042】
一方、全ての食器画像について判定が行われた場合(ステップS10;Y)、ステップS12において、全てのテーブルについて判定が行われたか否かが判別される。全てのテーブルについて判定が行われていない場合(ステップS12;N)、テーブル番号Tがインクリメント(+1)され(ステップS13)、ステップS2の処理に戻る。すなわち、テーブル番号T+1のテーブルにおける食器画像の判定が行われる。
【0043】
一方、全てのテーブルについて判定が行われた場合(ステップS12;Y)、ステップS14に移行する。
ステップS14では、所定時間のインターバルがおかれ、ステップS1の処理に戻る。すなわち、テーブル番号1〜Nの各テーブルにおける食器画像の判定が開始される。このようにして、繰り返し各テーブルにおける食器画像の判定が行われ、リアルタイムな判定結果が表示部13に表示される。
【0044】
店員は、画像データ処理装置10に表示された判定結果を見て、例えば食器ID2に該当するビールジョッキを盆にのせて、テーブル番号1のテーブルに勧めに行く等して販売促進活動を行うことが可能である。
【0045】
以上のように、各種食器の空状態の画像を撮影した判定基準画像を予め用意しておき、各テーブルに配膳された食器画像を撮影して、撮影された食器画像と相似する判定基準画像の有無を判別し、相似する判定基準画像が有る場合、その食器は空であると判定してその旨を報知するので、飲食店の店員は、どのテーブルのどの食器が空であるのかを容易に把握することができる。従って、追加注文を取りに行くタイミングを把握することができ、追加の飲食物を勧める等の積極的な販売活動を行うことが可能となる。
【0046】
また、店舗面積に対して店員数が少ない場合でも、どのテーブルにどの飲食物を勧めるのかを事前に把握することができるので、効率の良い販売活動ができる。
【0047】
なお、第1の実施の形態における記述内容は、本発明の画像データ処理装置を適用した好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上述した例では、各テーブル上の飲食物の残量の判定結果を表示部13に表示して報知することとしたが、これに限らず、印刷部18により、判定結果を印刷出力して報知することとしてもよいし、スピーカ等の音出力手段を備えて報知音又は報知メッセージなどを音声出力することとしてもよい。
【0048】
また、カメラとして、サーモカメラを適用し、飲食物の温度分布を判別して飲食物の残量を判定することとしてもよい。
【0049】
また、カメラは、1台のテーブルに対し撮影方向が異なる2台のカメラを設置することとしたが、これに限らず、カメラの撮影位置を変更可能とし、1台のテーブル上の食器画像を複数の撮影方向から撮影することとしてもよい。これによりカメラの設置台数を減少させることができる。また、複数の撮影方向から撮影した判定基準画像を準備しておき、複数の撮影方向から撮影した食器画像と比較して判定を行うことにより、判定精度を向上させることとしてもよい。
【0050】
また、判定基準画像として、空状態の食器を撮影した画像を準備し、この判定基準画像と相似する食器画像が有る場合は、食器内の飲食物が空になった又は空に近いと判定して空になったことを報知することとしたが、これに限らない。例えば、第1の判定基準画像として、所定量の飲食物が残った状態の食器を撮影した画像を準備し、第2の判定基準画像として、全く飲食物が残っていない空の状態の画像を準備し、食器画像の判定を行う際には、まず第1の判定基準画像と比較判定して飲食物の残量が所定量に達したことを報知し、次に第2の判定基準画像と比較判定して食器が空になったことを報知することとしてもよい。このように、段階的に飲食物の残量を判定して判定結果を報知することにより、飲食の進行状況を把握することができるとともに飲食の終了予測が可能となる。
【0051】
さらに、画像データ処理装置として専用の装置を設置してもよいし、第1の実施の形態における画像データ処理装置の機能を電子式キャッシュレジスタ(Electronic Cash Register;以下、ECRという。)やPOS(Point Of Scales System)端末、厨房内の注文管理システム、飲食店に設置される管理用コンピュータ、注文受付用のハンディ端末等に備えるようにしてもよい。
【0052】
その他、第1の実施の形態における画像データ処理装置10の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0053】
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、各飲食物をグループ分類し、撮影装置により客のテーブル上に出された飲食物の食器を撮影し、その食器画像により飲食物の残量をグループ単位で判定し、判定の結果をグループ毎に報知する例を説明する。
【0054】
まず、構成を説明する。
図8に、第2の実施の形態における画像データ処理装置20の構成を示す。なお、第2の実施の形態における画像データ処理装置20を構成する各部は、第1の実施の形態における画像データ処理装置10の各部と同一であるので、同一の符号を付して同一機能部分についての説明は省略し、異なる機能部分についてのみ説明することとする。
【0055】
図8に示すように、画像データ処理装置20は、撮影手段であるカメラ1a、1b〜na、nbと、本体部10aとから構成され、カメラ1a、1b〜na、nbと、本体部10aとは、本体部10aのカメラ接続部14を介して接続される。また、画像データ処理装置20は、本体部10aの通信部15により、飲食店における飲食料金の精算システム50と通信ネットワークを介して情報の送受信が可能に接続されている。
【0056】
カメラ1a、1b〜na、nbは、第1の実施の形態と同一の機能を有するので、その説明は省略する。
【0057】
本体部10aは、CPU11、入力部12、表示部13、カメラ接続部14、通信部15、RAM16、記憶部17、印刷部18から構成され、各部はバス19により接続される。なお、第1の実施の形態と同一の機能を有する構成部である入力部12、カメラ接続部14、印刷部18については、その詳細な説明を省略する。
【0058】
CPU11は、記憶部16に格納されている基本動作制御プログラムの他、本発明に係る第2の表示処理プログラム(図12参照)をRAM16に展開し、当該プログラムとの協働により処理動作を統括的に制御し、各テーブルにおける食器内の飲食物の残量を判定する。
【0059】
表示部13は、報知手段であり、各テーブルにおける食器内の飲食物の残量の判定結果を食器のグループ毎に報知する結果画面を表示する。
【0060】
通信部15は、通信ネットワークを介して精算システム50に接続し、各情報の送受信を行う。通信部15は、取得手段であり、精算システム50に、注文状況の情報を要求する要求情報を送信し、精算システム50から注文状況の情報として、各テーブルにおける客の人数、注文金額、滞在時間の情報を取得する。
【0061】
RAM16には、位置テーブル161及び現在状況テーブル162が格納される。位置テーブル161は、第1の実施の形態における位置テーブル161と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【0062】
現在状況テーブル162は、飲食物の残量の判定結果を食器のグループ毎に管理するためのテーブルである。食器のグループとは、例えばグループ1がアルコール飲料用の食器、グループ2が非アルコール飲料用の食器等のように、食器に入れられる飲食物の種類によって分類されるものである。グループ分類の設定は、上記例に限定されず店員が適宜設定可能とする。
【0063】
図9に示すように、現在状況テーブル162は、各テーブルにおける判定結果データから構成される。判定結果データには、テーブル番号と、そのテーブルにおいて食器が空になったと判定された食器数をグループ毎にカウントしたカウンタ値(例えば、テーブル番号1において、食器が空になったと判定された食器数が、グループ1は3、グループ2は0、…、グループMは3であることを示す。)、そのテーブルにおける客の人数(例えば、“2”人)、注文金額(例えば、“3000”円)、滞在時間(例えば、“2”時間)の各情報が含まれる。
【0064】
記憶部17は、プログラムやデータが予め記憶されている記憶媒体(図示せず)を有しており、この記憶媒体に、基本動作プログラム、本発明に係る第2の表示処理プログラム及びこれらプログラムで処理されたデータ等を記憶する。この記憶媒体は、磁気的、光学的記憶媒体、若しくは半導体メモリで構成されており、記憶部17に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものである。
【0065】
記憶部17は、判定基準画像記憶手段であり、判定基準画像データ群及び判定基準画像ファイル172が格納される。判定基準画像データとは、食器内の飲食物の残量を判定するために予め撮影されて準備されている画像データであり、食器に飲食物が入っていない空の状態の各種食器を立体的に撮影した画像データである。なお、本実施の形態では、判定基準画像として、全く飲食物が入っていない空の状態の画像を適用して説明するが、食器内に飲食物が少量残っており、空に近い空き状態の画像も空状態の判定基準画像に含むこととする。
【0066】
判定基準画像ファイル172は、判定基準画像データがどのグループの食器の判定基準画像データなのかを特定するためのファイルである。図10に示すように、判定基準画像ファイル172には、食器が属するグループの番号(例えば、“1”)、食器ID(例えば、“1”)、食器の名称(例えば、“ジョッキ”)、その食器の判定基準画像データのファイル名(例えば、“glass.gif”)が対応付けて格納される。
【0067】
次に、画像データ処理装置20と通信ネットワークを介して接続される精算システム50について説明する。
精算システム50は、RFID(Radio Frequency IDentification)と呼ばれる、無線通信を利用した自動識別技術を用いたシステムであり、各食器に無線ICタグを設けてこの無線ICタグに食器IDを記憶させておき、配膳された食器の無線ICタグから食器IDを読み出してその食器に設定されている料金を精算するシステムである。
【0068】
精算システム50は、図11に示すように、各食器に設けられた無線ICタグ51、注文受付用のハンディ端末52、ECR53から構成される。
【0069】
無線ICタグ51は、各食器に埋め込まれる、貼付される等して各食器に設けられる。無線ICタグ51は、送受信回路、メモリ、制御回路等を備えて構成され、このメモリに無線ICタグ51が設けられた食器のIDを記憶する。無線ICタグ51は、ハンディ端末52からの食器IDの要求に応じて、メモリに記憶している食器IDの情報をハンディ端末52に送信する。
【0070】
ハンディ端末52は、注文情報を入力するための情報処理端末であり、通信機能を備えている。客が入店した際に、店員により客の人数、入店時間が入力されると、入力された各情報をECR53に送信する。また、飲食物の注文情報が入力されると、入力された注文情報を厨房の注文管理システムに送信する。また、注文された飲食物の食器がテーブル上に配膳された際に、当該食器の無線ICタグ51から食器IDを読み出し、読み出した食器IDをECR53に送信する。
【0071】
ECR53は、通信機能を備え、ハンディ端末52から各テーブルにおける客の人数、客の入店時間の各情報を受信して、客の滞在時間を算出し、テーブル毎に客の人数及び滞在時間を管理する。また、客の出店時に精算を行うため、ハンディ端末52からテーブルに配膳された食器のIDを受信し、当該食器IDに応じた注文金額をテーブル毎に管理する。ECR53は、画像データ処理装置20からの注文状況の情報要求に応じて、テーブル毎の客の人数、注文金額、滞在時間の情報を画像データ処理装置20に送信する。
【0072】
次に、第2の実施の形態における動作を説明する。
第2の実施の形態では、テーブル上に配膳された食器の画像を撮影し、撮影された食器画像と、判定基準画像とを比較して相似しているか否かをグループ毎に判定し、相似の判定基準画像が有る食器は空であると判定してグループ毎に空の食器数をカウントしてそのカウント数を報知する例を説明する。
【0073】
以下、フローチャートを参照して第2の実施の形態における動作を説明するが、後述するフローチャートに記述されている各機能を実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部17に格納されており、CPU11は当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、CPU11は、伝送媒体を介して伝送される上記プログラムコードに従った動作を逐次実行することも可能である。すなわち、記憶部17の他、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム又はデータを利用して第2の実施の形態特有の動作を実行することも可能である。
【0074】
図12を参照して、画像データ処理装置20により実行される第2の表示処理を説明する。説明の前提として、精算システム50では、テーブル毎に客の人数、注文金額及び滞在時間の注文状況情報が管理されていることとする。
【0075】
まず、図12のステップS101において、テーブル番号TがT=1に設定され、次いでステップS102において、カメラ番号Cがテーブル番号Tと同一の番号に設定される。各番号が設定されると、ステップS103に移行する。
【0076】
ステップS103では、ステップS102で設定されたカメラ番号Cに該当するカメラna、nbによりテーブル番号Tのテーブル上に配膳された食器が撮影され、図2に示すようなテーブル画像が取得される。次いで、ステップS104に移行する。
【0077】
ステップS104では、取得されたテーブル画像からテーブル上の各食器の画像領域がその食器を含む矩形領域で認識され、左上に位置する食器から時計回りの順に器番号Dが付与される。
【0078】
次いで、ステップS105では、器番号Dが付与された各食器画像の矩形領域を特定する2点の座標Z1[D](x1、y1)、Z2[D](x2、y2)が検出される。そして、検出された座標Z1[D]、Z2[D]が、その食器の位置情報として器番号と対応付けて位置テーブル161に格納される。
【0079】
各食器画像の認識が終了すると、ステップS106において、グループ番号GがG=1に設定され、ステップS107において、器番号DがD=1に設定される。各番号が設定されると、ステップS108に移行する。
【0080】
ステップS108では、現在状況テーブル172のテーブル番号Tにおけるグループ番号Gの食器のカウンタ値が消去され、ステップS109の処理に移行する。
【0081】
ステップS109では、器番号Dの食器画像の位置情報が位置テーブル161から読み出されるとともに、判定基準画像ファイル172からグループ番号Gのグループに属する判定基準画像が順に読み出され、位置情報に基づく食器画像と、グループ番号Gに属する判定基準画像とが順次比較される。比較は、例えば判定対象の食器画像の中心座標と、判定基準画像の中心座標とが照合されて行われる。そして、比較する毎に食器画像と判定基準画像とは相似しているか否か、つまり食器が空に近いか否かが判定される。
【0082】
食器画像と相似する判定基準画像が無かった場合(ステップS109;非相似)、後述するステップS111の処理に移行し、相似する判定基準画像が有った場合(ステップS109;相似)、ステップS110の処理に移行する。
【0083】
ステップS110では、現在状況テーブル162のテーブル番号Tにおけるグループ番号Gのカウンタ値がインクリメント(+1)される。つまり、テーブル番号Tのテーブルにおいて、グループ番号Gに属する食器が1つ空になったことが記憶される。
【0084】
次いで、ステップS111において、テーブル番号Tのテーブル画像に含まれていた全ての食器画像について判定が行われたか否かが判別される。全ての食器画像について判定が行われていない場合(ステップS111;N)、器番号Dの値がインクリメント(+1)され(ステップS112)、ステップS109の処理に戻る。すなわち、グループ番号Gの判定基準画像を用いて器番号D+1の食器画像の判定が行われる。一方、全ての食器画像について判定が行われた場合(ステップS111;Y)、ステップS113に移行する。
【0085】
ステップS113では、全てのグループについて判定が行われたか否かが判別される。全てのグループについて判定が行われていない場合(ステップS113;N)、グループ番号Gの値がインクリメント(+1)され(ステップS114)、ステップS107の処理に戻る。すなわち、グループ番号G+1の判定基準画像を用いて器番号Dの食器画像の判定が行われる。一方、全てのグループについて判定が行われた場合(ステップS113;Y)、ステップS115の処理に移行する。
【0086】
ステップS115では、テーブル番号Tのテーブルに着いている客の人数、注文金額、滞在時間等の注文状況の問い合わせを要求する要求情報が精算システム50に送信される。
【0087】
精算システム50では、画像データ処理装置20から問い合わせの要求情報が送信されると、精算システム50で管理しているテーブル番号Tの客の人数、注文金額、滞在時間の各情報が読み出されて画像データ処理装置20に送信される。
【0088】
画像データ処理装置20では、精算システム50から注文状況の情報が受信されると、現在状況テーブル162のテーブル番号Tにおける客の人数、注文金額、滞在時間の各情報が、受信された注文状況の情報に基づいて更新される。
【0089】
次いで、ステップS116において、全てのテーブルについて判定が行われたか否かが判別される。全てのテーブルについて判定がまだ行われていない場合(ステップS116;N)、テーブル番号Tの値がインクリメント(+1)され(ステップS117)、ステップS102の処理に戻る。すなわち、テーブル番号T+1における食器画像の判定が行われる。一方、全てのテーブルについて判定が行われた場合(ステップS116;Y)、ステップS118の処理に移行する。
【0090】
ステップS118では、取得された注文状況の情報及び現在状況テーブル162に格納される各テーブルの判定結果データに基づいて、受注機会の可能性が高いテーブルが判定され、その受注機会の可能性が高いテーブル順に判定結果データがソートされる。受注機会の可能性が高い順とは、例えば、滞在時間が短い順、客単価(一人あたりの注文金額)が低い順等であり、さらに受注する可能性が高い順であり、客の注文状況の情報が所定状況になっている場合である。このソート方法は、上記例に限定されず店員が適宜設定可能とする。ソートが終了すると、受注機会の可能性が高い順番でソートされた各テーブル番号Tの判定結果データが、各テーブルにおける飲食物の残量の判定結果を示す結果画面として表示部13に表示される。
【0091】
図13に、判定結果の表示例を示す。ここでは、滞在時間が短い順にソートされた例を説明する。
図13に示すように、判定結果の表示画面では、最上部に客の滞在時間が最短であるテーブル番号3の判定結果データが表示され、その下部には客の滞在時間が短い順に各テーブルの判定結果データが表示される。各テーブルの判定結果データとしては、テーブル番号、客の人数、注文金額、滞在時間が表示され、その下部に、「グループ1(アルコール飲料)の食器が1つ空です」のようなメッセージが表示され、グループ毎に空になった食器数が報知される。
【0092】
判定結果を表示後、ステップS119において、所定時間のインターバルを経ると、ステップS101に戻る。すなわち、テーブル番号1〜Nの各テーブルにおける食器画像の判定が開始される。このようにして、繰り返し各テーブルの食器画像の判定が行われ、リアルタイムな判定結果が表示部13に表示される。
【0093】
店員は、画像データ処理装置10に表示された判定結果を見て、例えばグループ1の食器が1つ空になっているテーブルに、グループ1に該当する各種アルコール飲料を盆にのせて勧めて回る等して販売促進活動を行うことが可能である。
【0094】
以上のように、各種食器をグループ分類してグループ毎に判定基準画像を予め準備しておき、各テーブルに出された食器画像を撮影して、撮影された食器画像と相似する判定基準画像の有無をグループ毎に判別し、相似する判定基準画像が有る場合、その食器は空であると判別して空の食器数をグループ毎に報知するので、飲食店の店員は、どのテーブルのどのグループの食器がいくつ空になっているのかを容易に把握することができる。従って、追加注文を取りに行くタイミングを把握することができ、食器が空になったグループの飲食物を勧める等の積極的な販売活動を行うことが可能となる。
【0095】
また、精算システム50から客の人数、注文金額、滞在時間等の各情報を取得し、これらの情報に基づいて受注機会の可能性が高いテーブルが判定され、各テーブルにおける判定結果が、受注機会の可能性が高いテーブルから順に表示されるので、販売活動を行う優先度を把握することができ効率の良い販売活動を行うことができる。
【0096】
さらに、店舗面積に対して店員数が少ない場合でも、どのテーブルにどのグループの飲食物を勧めるのかを事前に把握することができるので、効率の良い販売活動ができる。なお、図示はしないが、客の出店時に精算システム50でテーブル番号を入力すれば、テーブル毎に食器IDに応じて管理された注文金額によって精算を行なうことができる。
【0097】
なお、第2の実施の形態における記述内容は、本発明の画像データ処理装置を適用した好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、現在状況テーブル162において、さらに客の性別、子供の人数等のデータ構成を増やすこととしてもよい。これにより、より詳細な注文状況を把握することができ、販売活動の参考情報とすることができる。
【0098】
また、注文状況の取得は、通信部15により精算システム50から取得することとして説明したが、これに限らず、画像データ処理装置10に直接、客の人数、注文金額、入店時間を入力することとしてもよい。
【0099】
また、上述した例では、グループ毎の判定結果を表示部13に表示して報知することとしたが、これに限らず、印刷部18により、判定結果を印刷出力して報知することとしてもよいし、スピーカ等の音出力手段を備えて報知音又は報知メッセージなどを音声出力することとしてもよい。
【0100】
また、カメラとして、サーモカメラを適用し、飲食物の温度分布を判別して飲食物の残量を判定することとしてもよい。
【0101】
また、カメラは、1台のテーブルに対し撮影方向が異なる2台のカメラを設置することとしたが、これに限らず、カメラの撮影位置を変更可能とし、1台のテーブル上の食器画像を複数の撮影方向から撮影することとしてもよい。これによりカメラの設置台数を減少させることができる。また、複数の撮影方向から撮影した判定基準画像を準備しておき、複数の撮影方向から撮影した食器画像と比較して判定を行うことにより、判定精度を向上させることとしてもよい。
【0102】
また、判定基準画像として、空状態の食器を撮影した画像を準備し、この判定基準画像と相似する食器画像が有る場合は、食器内の飲食物が空になった又は空に近いと判定して空になったことを報知することとしたが、これに限らない。例えば、第1の判定基準画像として所定量の飲食物が残った状態の食器を撮影した画像を準備し、第2の判定基準画像として全く飲食物が残っていない空の状態の画像を準備し、食器画像の判定を行う際には、まず第1の判定基準画像と比較判定して飲食物の残量が所定量に達したことを報知し、次に第2の判定基準画像と比較判定して食器が空になったことを報知することとしてもよい。このように、段階的に飲食物の残量を判定して判定結果を報知することにより、飲食の進行状況を把握することができるとともに飲食の終了予測が可能となる。
【0103】
さらに、画像データ処理装置として専用の装置を設置することとしてもよいし、第2の実施の形態における画像データ処理装置10の機能を、精算システム50のECR53又はハンディ端末52、POS端末、厨房内の注文管理システム、飲食店に設置される管理用コンピュータ等に備えるようにしてもよい。
【0104】
その他、第2の実施の形態における画像データ処理装置20の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0105】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、撮影された食器画像と判定基準画像とを比較して相似すると判定された場合、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知するので、どのテーブルのどの食器内の飲食物の残量が所定量に達したのかを容易に把握することができる。
【0106】
請求項2に記載の発明によれば、食器をグループ分類し、撮影された食器画像と判定基準画像とをグループ毎に比較して相似すると判定された場合、その食器内の飲食物の残量が所定量に達したことをグループ単位で報知するので、どのテーブルのどの食器内の飲食物の残量が所定量に達したのかを食器のグループ単位で把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態における画像データ処理装置10の機能的構成を示す図である。
【図2】カメラnbにより真上から撮影されたテーブル画像を示す図である。
【図3】RAM16に格納される位置テーブル161のデータ構成例を示す図である。
【図4】記憶部17に格納される判定基準画ファイル171のデータ構成例を示す図である。
【図5】画像データ処理装置10により実行される第1の表示処理を説明するフローチャートである。
【図6】撮影された食器画像と、判定基準画像との比較判定例を示す図である。
【図7】各テーブルにおける判定結果の表示例を示す図である。
【図8】本発明を適用した第2の実施の形態における画像データ処理装置20の機能的構成を示す図である。
【図9】RAM16に格納される現在状況テーブル162のデータ構成例を示す図である。
【図10】記憶部17に格納される判定基準画像ファイル172のデータ構成例を示す図である。
【図11】精算システム50のシステム構成図である。
【図12】画像データ処理装置20により実行される第2の表示処理を説明するフローチャートである。
【図13】各テーブルにおける判定結果の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b〜na、nb カメラ
10 画像データ処理装置(第1の実施の形態)
10a 本体部
11 CPU
12 入力部
13 表示部
14 カメラ接続部
15 通信部
16 RAM
161 位置テーブル
17 記憶部
171 判定基準画像ファイル
18 印刷部
20 画像データ処理装置(第2の実施の形態)
162 現在状況テーブル
172 判定基準画像ファイル
50 精算システム
Claims (6)
- 各種飲食物のそれぞれに対応する各種食器の空状態に応じた画像を判定基準画像として記憶する判定基準画像記憶手段と、
テーブル上に配膳された食器の画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影された食器画像と、前記記憶された判定基準画像とを比較し、相似するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により食器画像と判定基準画像とが相似すると判定された場合、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする画像データ処理装置。 - 食器を飲食物の種類に応じてグループ分類し、各種飲食物のそれぞれに対応する各種食器の空状態に応じた画像を判定基準画像として、分類された食器のグループ毎に記憶する判定基準画像記憶手段と、
テーブル上に配膳された食器の画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影された食器画像と、前記記憶された判定基準画像とを比較し、相似するか否かをグループ毎に判定する判定手段と、
前記判定手段により食器画像と判定基準画像とが相似すると判定された場合、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことをグループ単位で報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする画像データ処理装置。 - 前記報知手段は、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことをテーブル単位で報知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像データ処理装置。
- 客の注文状況の情報を取得する取得手段を備え、
前記判定手段は、前記取得された注文状況が所定状況となっている場合に、受注機会の可能性が高いテーブルとして判定し、
前記報知手段は、前記判定された受注機会の可能性が高いテーブル順に、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知することを特徴とする請求項3に記載の画像データ処理装置。 - コンピュータに、
各種飲食物のそれぞれに対応する各種食器の空状態に応じた画像を判定基準画像として判定基準画像記憶手段に記憶させる機能と、
テーブル上に配膳された食器の画像を撮影させる撮影機能と、
前記撮影された食器画像と、前記記憶された判定基準画像とを比較し、相似するか否かを判定させる判定機能と、
前記判定機能により食器画像と判定基準画像とが相似すると判定された場合、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことを報知させる報知機能と、
を実現させるためのプログラム。 - コンピュータに、
食器を飲食物の種類に応じてグループ分類し、各種飲食物のそれぞれに対応する各種食器の空状態に応じた画像を判定基準画像として、分類された食器のグループ毎に判定基準画像記憶手段に記憶させる機能と、
テーブル上に配膳された食器の画像を撮影させる機能と、
前記撮影された食器画像と、前記記憶された判定基準画像とを比較し、相似するか否かをグループ毎に判定させる判定機能と、
前記判定機能により食器画像と判定基準画像とが相似すると判定された場合、食器内の飲食物の残量が所定量に達したことをグループ単位で報知させる報知機能と、
を実現させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002374572A JP2004206393A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 画像データ処理装置及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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