JP2004206230A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】大型の平面ディスプレイパネルを実装する電子機器において、安定した両手のホールドを確保するとともに、本体実装型のポインティングデバイスの設置場所を適正化することが可能な電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器10は、機器本体11に、平面ディスプレイパネル12と、該平面ディスプレイパネル12の表示画面又は該機器本体内部で実行される処理に対して所要の入力操作を行うためのポインティングデバイス20とを実装し、前記平面ディスプレイパネル12の実装位置を前記機器本体11の正面側とすると共に、前記ポインティングデバイス20の実装位置を前記機器本体11の背面側とする。
【選択図】 図1
【解決手段】電子機器10は、機器本体11に、平面ディスプレイパネル12と、該平面ディスプレイパネル12の表示画面又は該機器本体内部で実行される処理に対して所要の入力操作を行うためのポインティングデバイス20とを実装し、前記平面ディスプレイパネル12の実装位置を前記機器本体11の正面側とすると共に、前記ポインティングデバイス20の実装位置を前記機器本体11の背面側とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器に関し、特に、本体実装型のポインティングデバイスを有するポータブルな電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ノートパソコン、ハンドヘルドコンピュータ、ハンディコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話機、電子辞書、電子書籍閲覧端末などのポータブルな電子機器においては、本体実装型のポインティングデバイスとして、指先でタッチして操作する、いわゆる「タッチパッド」と呼ばれるデバイスが用いられるケースがある。
そして、片手で保持可能な小型の電子機器において、このような「タッチパッド」を実装する工夫の一つとして、ディスプレイパネルの表示面積を確保するために、ディスプレイパネルが実装される面の反対面に「タッチパッド」を備えさせる配置構造も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−318640号公報(第3頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような実装構造は、片手持ちの電子機器には有効であるが、比較的大型のディスプレイパネルを備えた電子機器の場合は、どちらかの利き手のみに対応して配置する必要があり、非常に不都合であった。
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、大型の平面ディスプレイパネルを実装する電子機器において、安定した両手のホールドを確保するとともに、本体実装型のポインティングデバイスの設置場所を適正化することが可能な電子機器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子機器は、平面ディスプレイパネルと、該平面ディスプレイパネルの表示画面又は該機器本体内部で実行される処理に対して所要の入力操作を行うためのポインティングデバイスとを実装すると共に、前記平面ディスプレイパネルの実装位置を前記機器本体の正面側とし、且つ、前記ポインティングデバイスの実装位置を前記機器本体の背面側とし、さらに、前記ポインティングデバイスを、前記機器本体の縦辺に沿ってその長手方向を延在する矩形状押圧面を有した第1の押圧感知部と、前記機器本体の横辺に沿ってその長手方向を延在する矩形状押圧面を有した第2の押圧感知部とにより構成し、前記第1の押圧感知部と前記第2の押圧感知部とによって検出される様々な押圧操作パターンに対応して、前記平面ディスプレイパネルに対する制御を行う表示制御手段を備えたことを特徴とするものである。
この発明では、平面ディスプレイパネルの実装面の反対面に、いわゆる「両手持ち」に対応したポインティングデバイスが実装されるため、安定した両手のホールドを確保するとともに、利き手を選ばない良好な画面操作性を確保することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明における様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あくまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によって本発明の思想が限定されないことは明らかである。また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)についてはその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
【0008】
図1は、本発明を適用する電子機器の正面図(a)及び背面図(b)である。この図において、電子機器10は、たとえば、ノートパソコン、ハンドヘルドコンピュータ、ハンディコンピュータ、PDA、携帯電話機、電子辞書、電子書籍閲覧端末などに用いられるものであり、要するに、持ち運びが可能で、且つ、手持ち操作できるポータブルな電子機器である。
【0009】
電子機器10の機器本体11の正面(表示面)には、LCD(Liquid Crystal Display)またはELD(Electro Luminescence Display)などの平面ディスプレイパネル12や各種の操作ボタン(ランチャボタン等)13〜17が配置されている。
電子機器10の機器本体11の背面(表示面の反対面)には、本実施の形態に特有の要素の一つである2個の押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)からなるポインティングデバイス20が配置されており、これらの第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19はそれぞれ、その表面に矩形状の押圧感知面(以下「矩形状押圧面181、191」という)を有している。
【0010】
矩形状押圧面181、191は、いずれも所定の長さを有する矩形状をなしており、第1の押圧感知部18の矩形状押圧面181はその長手方向を機器本体11の縦方向とし、また、第2の押圧感知部19の矩形状押圧面191はその長手方向を機器本体11の横方向としている。
第1の押圧感知部18の好ましいレイアウト位置は、機器本体11の背面側であって、且つ、ユーザによって機器本体11が両手持ちされた場合に、その押圧面(矩形状押圧面181)をユーザの右手人差し指や中指など(以下「右手人差し指」とする)で縦方向に操作しやすい位置である。すなわち、図示の例では、機器本体11の右辺(裏面から見た場合は左辺)から若干離れ、且つ、右辺に沿ってその矩形状押圧面181の長手方向が延在する適当な位置である。
一方、第2の押圧感知部19の好ましいレイアウト位置は、機器本体11の背面側であって、且つ、ユーザによって機器本体11が両手持ちされた場合にその押圧面(矩形状押圧面191)をユーザの左手人差し指や中指など(以下「左手人差し指」とする)で横方向に操作しやすい位置である。すなわち、図示の例では、機器本体11の下辺から若干離れ、且つ、下辺に沿ってその矩形状押圧面191の長手方向が延在する適当な位置である。
【0011】
図2は、ポインティングデバイス20の操作状態を示す図である。この図において、電子機器10の機器本体11はユーザの右手HRと左手HLで保持されており、この状態で、右手HRの人差し指は一方の矩形状押圧面181に触れ、左手HLの人差し指は他方の矩形状押圧面191に触れている。後述するように、矩形状押圧面181、191はユーザの押圧操作を検知できるようになっており、電子機器10はその検知信号からポインティングデバイス20に必要な各種のイベント(シングルタップ操作、ダブルタップ操作、スライド操作等)を発生する。
ここで、1回の押圧操作のことを“シングルタップ操作”、所定時間内の連続した押圧操作(2回)のことを“ダブルタップ操作”、押圧したままのずらし操作のことを“スライド操作”、及び、上記シングルタップやダブルタップの後に続けて行われるずらし操作のことを“タップ+スライド操作”と定義する。
【0012】
なお、上記の例では、ポインティングデバイス20を構成する二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を機器本体11の背面左右に配置しているが、これに限定されない。たとえば、図3(a)に示すように、機器本体11の背面左辺側(又は背面右辺側)に二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を上下に並べて配置してもよい。この場合、一方の手(右手又は左手)の人差し指で一方の矩形状押圧面181を押圧操作すると共に、同一方の手の中指で他方の矩形状押圧面191を押圧操作することができ、片手でポインティング操作を行うことができる。あるいは、機器本体11の横幅が狭い場合は、図3(b)に示すように、機器本体11の背面中央部分に二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を上下に並べて配置してもよい。この場合、左右どちらの手でも矩形状押圧面181、191を押圧操作することができ、利き手を選ばないというメリットがある。
【0013】
二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を機器本体11の背面左辺側に並べて配置した場合、その電子機器10は「右利き用」になり、又は、背面右辺側に並べて配置した場合、その電子機器10は「左利き用」になる。一般的に右利きの人が多いため、右利き用の電子機器10、つまり、二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を機器本体11の背面左辺側に並べて配置したものだけを製造すればよいが、そうすると左利きの人に不便を強いることになるから、理想的には、右利き用と左利き用の両方を製造することが求められる。しかし、2種類の電子機器10の製造は、コストがかさむ上、流通管理や在庫管理等が複雑になるという問題がある。そこで、こうした問題点を解決するために、たとえば、次のように改良することが好ましい。
【0014】
図4は、その改良例を示す図である。この図において、機器本体11の背面(表示面の反対面)左辺側には、前記の図3(a)と同様に、二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)が上下に並べて配置されており、これらの第1の押圧感知部18と第2の押圧感知部19は、それぞれ機器本体11から着脱可能な保持パネル182、192に取り付けられている。一方、機器本体11の背面(表示面の反対面)右辺側には、上記の保持パネル182、192と同形状のダミーパネル183、193が取り付けられており、左利き用に変更するときは、機器本体11から保持パネル182、192とダミーパネル183、193を取り外して、それぞれの位置を入れ替えて、再び機器本体11に取り付ける。つまり、この改良例では、二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を背面左辺側から右辺側へと位置移動できるようになっている。このようにすると、典型的な利き手用(一般に右利き用)の電子機器10だけを製造すればよく、ユーザ段階で自由に利き変更を行うことができ、前記の問題点(コストや流通・在庫管理等の問題)を解消することができる。
【0015】
図5は、電子機器10の簡略的な内部ブロック構成図である。図において、30は当該電子機器10の各処理動作を制御するマイクロプロセッサ(以下「CPU」という)、31は各動作処理を実行するにあたりワークメモリとしての機能を果たす揮発性記憶媒体(以下「RAM」という)、32はCPU30で処理される各種ソフトウェアを記憶する不揮発性記憶媒体(以下「ROM」という)、33は表示制御部、34は入出力インターフェース、35はバスである。
【0016】
CPU30は、ROM32にあらかじめ書き込まれているソフトウェアリソース(基本プログラムや各種の応用プログラムなど)をRAM31にロードして実行し、入出力インターフェース34を介して第1の押圧感知部18、第2の押圧処理部29、その他の入力装置36(各種の操作ボタン13〜17など)からの入力信号を取り込みながら、CPU30などのハードウェアリソースと上記のソフトウェアリソースとの結合によって様々な処理機能を実現し、その処理結果に従って、たとえば、表示制御部33を介して平面ディスプレイパネル12の表示態様を制御する。
【0017】
図6は、第1の押圧感知部18または第2の押圧感知部19の一例を示す構造図である。第1の押圧感知部18は、電子回路として見た場合、(a)に示すように、ノーマリーオフ型のn個のスイッチ要素SW1、SW2、SW3、・・・・、SWnからなる回路で表される。そして各々のスイッチ要素SW1〜SWnの一方のスイッチ切片をそれぞれ端子Pv1、Pv2、Pv3、・・・・、Pvnに個別に接続し、且つ、全てのスイッチ要素SW1〜SWnの他方のスイッチ切片を共通の端子Pvcomに接続して構成する。
【0018】
また、第2の押圧感知部19の場合についても同様にn個のスイッチ要素SW1、SW2、SW3、・・・・、SWnからなる回路で表され、各々のスイッチ要素SW1〜SWnの一方のスイッチ切片をそれぞれ端子Ph1、Ph2、Ph3、・・・・、Phnに個別に接続し、且つ、全てのスイッチ要素SW1〜SWnの他方のスイッチ切片を共通の端子Phcomに接続して構成する。
【0019】
このような回路構成は、いうまでもなく様々な構造で実現することができる。たとえば、タクトスイッチの配列や静電誘導によるタッチスイッチであってもよく、あるいは、(b)に示すような構造にしてもよい。すなわち、それぞれ絶縁体で構成された矩形状押圧面181(191)、18b(19b)の間に等間隔に弾性体18c(19c)を挟み込み、隣接する弾性体18c(19c)の間に一対の接点18d(19d)を配設し、弾性体18c(19c)の厚さLを定常時に接点18d(19d)が接触しない程度とし、且つ、ユーザによって押圧感知面181(191)が押し下げられたときにその厚さLを減じて接点18d(19d)が接触する程度とする。接点18d(19d)はそれぞれSW1、SW2、SW3、・・・・、SWnに相当し、その配列間隔Dは、ユーザの人差し指や中指の大きさ程度である。
【0020】
この構造によれば、一方の絶縁体(図では上方の矩形状押圧面181/191)の任意位置をユーザの人差し指や中指(以下、単に「指先U」という)で押し下げたとき、その押し下げ部分に位置する一つないしは複数の接点18d(19d)がオン状態になる。したがって、たとえば、共通端子Pvcom(Phcom)に論理1に相当する所定電位を与えておけば、上記のオン状態にある接点18d(スイッチ要素SWi:iは1〜n)を介して端子Piから論理1を取り出すことができる。
【0021】
以下、説明を簡単化するために、スイッチ要素SWiの個数nを5個とすることとし、且つ、端子Pv1(Ph1)〜端子Pv5(Ph5)から取り出される信号を5ビットの信号列で現すことにし、さらに、端子Pv1(Ph1)から取り出される信号を最上位ビット、端子Pv5(Ph5)から取り出される信号を最下位ビットとすることにする。つまり、全てのスイッチ要素SW1〜SW5がオフ状態の時は端子Pv1(Ph1)〜Pv5(Ph5)からオール論理0の信号列(“00000”)が取り出され、左端のスイッチ要素SW1だけがオン状態となっている場合は、最上位ビットだけが論理1となる5ビットの信号列(“10000”)が端子Pv1(Ph1)〜Pv5(Ph5)から取り出されるものとする。
【0022】
図7は、ROM32のメモリマップ概念図である。ROM32はオペレーティングシステム(基本プログラムともいう)の格納領域32aやアプリケーションプログラム(応用プログラムともいう)の格納領域32bを有すると共に、さらに、本実施の形態に特有の処理を実現するための特有のプログラム(以下、便宜的に「状態管理プログラム」という)の格納領域32cを有する。
【0023】
「状態管理プログラム」は、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19において“検出される可能性がある押圧操作パターン”の分類情報(図9(b)、図10及び図11参照)を記憶し、実際にユーザによって行われる押圧操作パターンがどの分類に属するかをこの分類情報に基づいて判定し、その判定結果に対応した指示信号を発生するという処理を担当する。たとえば、ドキュメント表示ソフトなどのアプリケーションプログラムなどの場合は、その指示信号を利用して様々な処理手続きを実行することができる。なお、状態管理プログラムの実際については、後で詳しく説明する。
【0024】
次に、押圧操作パターンについて説明する。
図8は、第1の押圧感知部18に対して「直感的に行われる可能性がある押圧操作パターン」の分類例を示す図である。
<スライド操作>
スライド操作とは、(a)及び(b)に示すように、指先Uで矩形状押圧面181を押圧したままその指先をずらす操作である。(a)は上方へのスライド操作、(b)は下方へのスライド操作である。なお、ここでいう“上下”とは平面ディスプレイパネル12の上辺側を「上」、下辺側を「下」とする方向である。また、図示していないが第2の押圧感知部19の場合についても同様で、スライド操作とは、指先Uで矩形状押圧面191を押圧したままその指先をずらす操作であり、右方向へのスライド操作や左方向へのスライド操作を含む。なお、ここでいう“右方向”、”左方向”とは平面ディスプレイパネル12の右辺側を「右」、左辺側を「左」とする方向である。
【0025】
<シングルタップ操作>
シングルタップ操作とは、(c)及び(d)に示すように、指先Uで矩形状押圧面181を1度だけ押圧する操作である。(c)は矩形状押圧面181の上部付近でのシングルタップ操作、(d)は矩形状押圧面181の下部付近でのシングルタップ操作である。なお、“付近”とは、たとえば、矩形状押圧面181を長手方向に3等分したときのその1/3に入る領域とし、上部付近は、矩形状押圧面181の上部1/3、下部付近は、矩形状押圧面181の下部1/3である。
【0026】
また、図示していないが第2の押圧感知部19の場合についても同様で、シングルタップ操作とは、指先Uで矩形状押圧面191を1度だけ押圧する操作であり、矩形状押圧面191の右側付近でのシングルタップ操作、矩形状押圧面191の左側付近でのシングルタップ操作を含む。なお、この場合についても“付近”とは、たとえば、矩形状押圧面191を長手方向に3等分したときのその1/3に入る領域とし、右側付近は、矩形状押圧面191の右側1/3、左側付近は、矩形状押圧面191の左側部1/3である。
【0027】
<ダブルタップ操作>
ダブルタップ操作とは、(e)、(f)及び(g)に示すように、指先Uで矩形状押圧面181を所定時間内に2度押圧する操作である。なお、(e)は矩形状押圧面181の上部付近へのダブルタップ操作、(f)は矩形状押圧面181の中央部付近へのダブルタップ操作、(g)は矩形状押圧面181の下部付近へのダブルタップ操作であり、上記シングルタップ操作と同様に“付近”とは、たとえば、第1の押圧感知部18の長手方向のタッチ面を3等分したときのその1/3に入る領域とすることができる。
【0028】
また、図示していないが第2の押圧感知部19の場合についても同様で、ダブルタップ操作とは、指先Uで矩形状押圧面191を所定時間内に2度押圧する操作であり、矩形状押圧面191の右側付近でのダブルタップ操作、矩形状押圧面191の左側付近でのダブルタップ操作を含む。なお、この場合についても“付近”とは、たとえば、矩形状押圧面191を長手方向に3等分したときのその1/3に入る領域とし、右側付近は、矩形状押圧面191の右側1/3、左側付近は、矩形状押圧面191の左側部1/3である。
【0029】
<シングルタップ操作+スライド操作>
シングルタップ操作+スライド操作とは、(h)及び(i)に示すように、指先Uで矩形状押圧面181を1度押圧した後、ずらしを行う操作である。(h)及び(i)はタップの位置とずらしの方向が異なる。すなわち、(h)は矩形状押圧面181の上部付近でシングルタップを行った後、下方へのずらしを行う操作、(i)は矩形状押圧面181の下部付近でシングルタップを行った後、上方へのずらしを行う操作である。また、図示していないが第2の押圧感知部19の場合についても同様で、シングルタップ操作+スライド操作とは、指先Uで矩形状押圧面191を1度押圧した後、ずらしを行う操作である。
【0030】
次に、アプリケーションプログラムの状態と動作定義情報について説明する。
図9(a)は、電子機器10で実行されるアプリケーションプログラムの一つとして実行されるドキュメント表示ソフトにおける状態図である。この図において、電子機器10は、電源投入直後、ユーザの所定の操作に基づいて本ドキュメント表示プログラムを読み込んでドキュメント選択モード(以下、選択モードと称す。)40を実行するものとし、以降、上記各操作パターン(図8(a)〜(i)参照)を利用して選択モード40からドキュメント表示・編集モード(以下、表示・編集モードと称す。)41へと状態を遷移させ、またはその逆へと状態を遷移させるものとする。
【0031】
図9(b)、図10及び図11は、上記各操作パターンの分類と、それらの操作パターンに対応づけられた動作定義の情報を示す図である。図示の情報(以下「動作定義情報」という)は、ROM32の状態管理プログラムの格納領域32cにあらかじめ書き込まれている。
図9(b)において、左端の第1欄42aは、その右欄(第2〜第5欄42b〜42e)の各押圧操作パターンが第1の押圧感知部18の動作定義であることを明示し、第2欄42bは押圧操作パターンの識別番号(No.)格納フィールドである。第3欄42cは検出された押圧パターンの検出内容格納フィールドであり、第4欄42dは所望の操作パターンを選択モード40で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドであり、第5欄42fは所望の操作パターンを表示・編集モード41で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドである。
【0032】
この対応関係図によれば、No.1のスライド操作(上向き)の検出(図8(a)参照)は、選択モード40の「上のアイコン(項目)へ(最上部アイコンなら前のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「上スクロール処理」動作にリンクされており、No.2のスライド操作(下向き)の検出(図8(b)参照)は、選択モード40の「下のアイコン(項目)へ(最下部アイコンなら次のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「下スクロール処理」動作にリンクされている。なお、選択モード40における動作において、“項目”とは、例えば、メニューバーが表示されたときや、アイコン表示ではなくフォルダ名・ファイル名表示の状態のときに、所望の操作内容やフォルダやファイルを示すものである。
【0033】
また、No.3のシングルタップ操作(上部付近)の検出(図8(c)参照)は、選択モード40の「前のアイコン群ページへの移動処理」動作と表示・編集モード41の「ページ(行)UP処理」動作にリンクされており、No.4のシングルタップ処理(中央付近)の検出は、選択モード40の「メニューバー表示へ(選択モード)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「編集ツールバー表示へ」動作にリンクされている。No.5のシングルタップ処理(下部付近)の検出(図8(d)参照)は、選択モード40の「次のアイコン群表示ページへの移動処理」動作と表示・編集モード41の「ページDOWN(行)処理」動作にリンクされている。
【0034】
また、No.6のダブルタップ操作(上部付近)の検出(図8(e)参照)は、選択モード40の「上位フォルダへの移動処理」動作と表示・編集モード41の「ページTOPへの移動処理」動作にリンクされており、No.7のダブルタップ操作(中央付近)の検出(図8(g)参照)は、選択モードの「選択・表示・選択モードへの移行処理(フォルダアイコンの場合、下位フォルダへ)」動作と表示・編集モード41の「選択・解除(解除の場合、選択モードへ移行処理」動作にリンクしている。また、No.8のダブルタップ操作(下部付近)の検出(図8(f)参照)は、選択モード40の「ウインドウ切替処理」動作と表示・編集モード41の「ページENDへの移動処理」動作にリンクされている。
【0035】
また、No.9のシングルタップ操作(上部付近)+スライド操作(下向き)の検出(図8(h)参照)は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「下スクロール反転表示処理(選択の場合)」とリンクされており、No.10のシングルタップ操作(下部付近)+スライド操作(上向き)の検出(図8(i)参照)は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・選択モード41の「上スクロール反転表示処理(選択の場合)」動作にリンクされている。
【0036】
また、図10において、左端の第1欄42fは、その右欄(第2〜第5欄42g〜42j)の各押圧操作パターンが第2の押圧感知部19の動作定義であることを明示し、第2欄42gは押圧操作パターンの識別番号(No.)格納フィールドである。第3欄42hは検出された押圧パターンの検出内容格納フィールドであり、第4欄42iは所望の操作パターンを選択モード40で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドであり、第5欄42jは所望の操作パターンを表示・編集モード41で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドである。
【0037】
この対応関係図によれば、No.11のスライド操作(右方向)の検出は、選択モード40の「右→下のアイコンへ(最下部アイコンなら次のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「右スクロール処理」動作にリンクされており、No.12のスライド操作(左方向)の検出は、選択モード40の「左→上のアイコンへ(最上部アイコンなら前のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「左スクロール処理」動作にリンクされている。
【0038】
また、No.13のシングルタップ操作(右側付近)の検出は、選択モード40の「右→下のアイコンへ(最下部アイコンなら次のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「カーソル右シフト処理」動作にリンクされており、No.14のシングルタップ処理(中央付近)の検出は、選択モード40の「メニューバー表示へ(選択モード)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「編集ツールバー表示へ」動作にリンクされている。No.15のシングルタップ処理(左側付近)の検出は、選択モード40の「左→上のアイコンへ(最上部アイコンなら前のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「カーソル左シフト処理」動作にリンクされている。
【0039】
また、No.16のダブルタップ操作(左側付近)の検出は、選択モード40の「上位フォルダへの移動処理」動作と表示・編集モード41の無処理(NOP)にリンクされており、No.17のダブルタップ操作(中央付近)の検出は、選択モードの「選択・表示・選択モードへの移行処理」動作と表示・編集モード41の「選択・解除(解除の場合、選択モードへ移行処理」動作にリンクしている。また、No.18のダブルタップ操作(右側付近)の検出は、選択モード40の「フォルダアイコンの場合、下位フォルダへの移動処理」動作と表示・編集モード41の無処理(NOP)にリンクされている。
【0040】
また、No.19のシングルタップ操作(右側付近)+スライド操作(左方向)の検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「カーソル選択位置より反転表示(選択の場合)」とリンクされており、No.20のシングルタップ操作(左側付近)+スライド操作(右方向)の検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・選択モード41の「カーソル選択位置より反転表示(選択の場合)」動作にリンクされている。
【0041】
さらに、図11においては、左端の第1欄42kは、その右欄(第2〜第5欄42m〜42q)の各押圧操作パターンが第1の押圧感知部18と第2の押圧感知部19の同時操作に伴う動作定義であることを明示し、第1欄42mは押圧操作パターンの識別番号(No.)格納フィールドである。第2欄42nは検出された押圧パターンの検出内容格納フィールドであり、第3欄42pは所望の操作パターンを選択モード40で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドであり、第4欄42qは所望の操作パターンを表示・編集モード41で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドである。
【0042】
この対応関係図によれば、No.21のスライド操作(下向き)とスライド操作(右方向)の同時検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「ズームUP処理」動作にリンクされており、No.22のスライド操作(上向き)とスライド操作(左方向)の同時検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「ズームDOWN処理」動作にリンクされている。また、No.23のスライド操作(下向き)とスライド操作(左方向)の同時検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「(表示画面を)時計回りに回転」動作にリンクされており、No.24のスライド操作(上向き)とスライド操作(右方向)の同時検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「(表示画面を)反時計回りに回転」動作にリンクされている。
【0043】
次に、上記の「動作定義情報」を用いた実際の操作例について説明する。
図12は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19を用いて行われる画面表示態様の操作概念図である。なお、上記の“及び/又は”とは、英文法における“and/or”と同じ意味を持つ。すなわち、その前後の用語(上記の例では「第1の押圧感知部18」と「第2の押圧感知部19」)のand連結又はor連結を意味する。このような“及び/又は”の使い方は、本明細書全体に適用するものとする。
【0044】
図12(a)において、電子機器10は現在、選択モード40で動作しているものとし、その平面ディスプレイパネル12には選択用画面が表示されているものとする。この選択用画面は、一つの画面(ページという)にアイコンとしてn×m個のファイルアイコン43を一度に表示できるようになっており、表示可能なファイルアイコンの総数をx個とした場合は、xを(n×m)で除した値(ただし、その値が小数を含む場合はその正数値に1を加えた値)に相当する数のページ(選択用画面)を切り換えながら(ページめくりの操作を行いながら)表示できるようになっている。たとえば、n=4、m=3、x=43とした場合は、43/(4×3)=3.5833・・・・となり、少数を含むから、3.5833・・・・の正数値(3)に1を加えて、全部で4ページの選択用画面を切り換えながら表示することができる。
【0045】
初期状態(選択モード40)では、選択用画面の1ページ目が表示されており、且つ、そのうちの一つのファイルアイコン(たとえば、左上隅)がディフォルトの選択状態にある。図において、ハッチングで囲まれたファイルアイコン43は、現在、選択状態にあることを現しており、このハッチング図形はカーソル44に相当するものである。
【0046】
なお、図示の例では、ファイルアイコン43の中にファイルナンバー(便宜的に二桁の数字)を表示しているが、これは図解の都合であり、一般的に行われているようにファイルアイコン43の下にファイル名を併記してもよい。または、任意のファイルアイコン43を選択状態としたときにそのファイルアイコン43の上にバルーンチップなどを表示してファイル名やドキュメント情報やプロパティデータなどを表示するようにしてもよい。
【0047】
今、たとえば、37番目のファイルアイコン43を選択目標とすると、37番目のファイルアイコン43は、図12(b)に示すように、4ページ目の左上隅に位置しているから、これを選択するためには、ページめくりの操作を3回(1ページ→2ページ→3ページ→4ページ)繰り返せばよい。かかるページめくりを意図したユーザの多くは、第1の押圧感知部18に対するスライド操作(下向き)か、またはシングルタップ操作(下部付近)、若しくは、第2の押圧感知部19に対する連続スライド操作(右方向)か、または連続シングルタップ操作(右側付近)を行うはずである。これは、操作するユーザに対し、スライド操作がファイルアイコンの選択移動を直感的にイメージさせ、また、シングルタップ操作はページめくりを直感的にイメージさせるからである。
【0048】
そして、それらのスクロール操作とシングルタップ操作は、第1の押圧感知部18の場合は、前記「動作定義情報」(図9(b)、図10及び図11参照)において、選択モード40の「下のアイコンへ(項目)へ(最下部アイコンなら次のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と「次のアイコン群ページへの移動処理」動作にそれぞれリンクされているから、第1の押圧感知部18に対してスクロール操作(下向き)を行った場合は、選択ファイルアイコンが順次に移動して、ファイルアイコン群の最後になった場合に次のファイルアイコン群ページへと移動し、それを繰り返すことにより、最終的に目標とするファイルアイコン(4ページ目の左上隅のファイルアイコン43)を選択することができる。または、第1の押圧感知部18に対してシングルタップ操作(下部付近)を行った場合は、次のファイルアイコン群ページの表示を繰り返し、最終的に目標とするファイルアイコン(4ページ目の左上隅のファイルアイコン43)を選択することができる。
【0049】
そして、いずれの操作を検出した場合も、目標とするファイルアイコン43を選択した状態で、第1の押圧感知部18、若しくは第2の押圧感知部19の中央付近をダブルタップ操作を検出することにより、選択モード40から表示・編集モード41へと動作モードを遷移させて、関連するアプリケーションプログラムを起動させるとともに、その選択したファイルアイコンに対応したファイル内容を平面ディスプレイパネル12に表示させることができる。
【0050】
図13は、表示画面を「拡大」する場合の説明図である。図において、平面ディスプレイパネル12の表示画面には、たとえば、アルファベットの“A”が表示されているものとする。今、ユーザが画面の一部(たとえば、“A”の右下部分)をズームUPしようとした場合、図11のNo.21に示される内容に従い、ユーザは第1の押圧感知部18のスライド操作(下向き)と、第2の押圧感知部19のスライド操作(右方向)とを同時に行う。また、図示していないが、逆にズームDOWNしようとした場合は、図11のNo.22に示される内容に従い、ユーザは第1の押圧感知部18のスライド操作(上向き)と、第2の押圧感知部19のスライド操作(左方向)とを同時に行う。
【0051】
なお、第1の押圧感知部18に対してスライド操作(下向き)を行いつつ、第2の感知部29に対してスライド操作(左方向)を行うと、図11のNo.23に示される内容に従い、表示画面はその制御態様としてスライド検出した分だけ表示画面を時計回りに回転させる。また、これとは逆に、第1の押圧感知部18に対してスライド操作(上向き)を行いつつ、第2の感知部29に対してスライド操作(右左方向)を行うと、図11のNo.24に示される内容に従い、表示画面はその制御態様としてスライド検出した分だけ表示画面を反時計回りに回転させる。こうすることにより、ユーザは表示画面の回転を直感的にイメージすることができる。
【0052】
以上のとおり、本実施の形態によれば、ユーザによって、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19が操作されると、前記の「動作定義情報」(図9(b)、図10、図11参照)を参照して、どの操作パターン(シングルタップ、ダブルタップ、スライドまたはそれらの組み合わせ)の分類に該当するかが判定される。そして、その判定結果に従って、当該「動作定義情報」から対応する動作がピックアップされ、関連するアプリケーションプログラムで実行される。
【0053】
したがって、単純なタップ操作はもちろんのこと、ダブルタップやスライド操作さらにはそれらの組み合わせからなる複雑な操作パターンも検出して、それぞれに対応した適切な処理を行わしめることができ、これにより、ユーザインターフェース設計の自由度が増し、使い勝手の向上を図ることができるうえ、「動作定義情報」(図9(b)、図10、図11参照)を書き換えるだけで、様々な応用プログラムにも自由自在に適用することも可能である。
【0054】
加えて、本実施の形態の第1の押圧感知部18や第2の押圧感知部19は、以下に説明するように、ユーザの操作指の太さに係わらず、スライド方向を正しく検出することができる。
【0055】
図14は、ユーザの操作指の大きさと、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19(以下「第1の押圧感知部18」で代表する)のスイッチ要素の配列間隔との対応関係を示す模式図である。この図において、Uaは小さな指(たとえば子供の指)、Ubは大きな指(たとえば大人の指)である。縦方向に配列された矩形図形はそれぞれスイッチ要素を模式化したものであり、白抜き図形はスイッチ要素のオフ状態を、また、塗りつぶし図形はスイッチ要素のオン状態を表している。なお、図示の例の場合は上から順にSW1〜SW5までの五つのスイッチ要素が等間隔に配列されているものとし、第1の押圧感知部18に対して下方(SW1からSW5への方向)へのスライド操作を行った場合を想定する。指Ua及びUbのいずれにおいても、そのスライド操作に伴ってスイッチ要素のオン状態の組み合わせが時系列的に変化する。
【0056】
たとえば、小さな指Uaに着目すると、時間t1ではSW3とSW5のみがオン状態となっており、SW1の状態を最上位ビット、SW5の状態を最下位ビットとする5ビットの信号列で表すと、この時間t1では「“00110”」の信号列が得られる。同様に、時間t2では「“00010”」の信号列が得られ、時間t3では「“00011”」の信号列が得られ、時間t4では「“00001”」の信号列が得られ、時間t5では「“00000”」の信号列が得られる。これらの信号列は、時間の経過に伴って徐々に下位ビット方向へと論理変化が移動している。したがって、その移動方向からスライド操作の方向を特定することができる。
【0057】
また、大きな指Ubの時間t1では「“11100”」の信号列が得られ、時間t2では「“01100”」の信号列が得られ、時間t3では「“01110”」の信号列が得られ、時間t4では「“00110”」の信号列が得られ、時間t5では「“00000”」の信号列が得られる。これらの信号列も、時間の経過に伴って徐々に下位ビット方向へと論理変化が移動している。したがって、その移動方向からスライド操作の方向を特定することができ、結局、ユーザの指の大きさに係わらず、スライド操作を正しく把握することができる。
【0058】
なお、スライド操作を検出する前に、第1の押圧感知部18の矩形状押圧面181における指のスライド量と、表示画面の実際のスクロール量とを一致(または見た目に一致する程度に近づける)させておくと、より良好な操作感覚が得られる。たとえば、第1の押圧感知部18の矩形状押圧面181の長手方向長を5cmとし、平面ディスプレイパネル12の画面サイズをVGA(640×480ドット)の9インチ(画面の縦方向長は約9cm)とした場合、矩形状押圧面181の全域スライド(長手方向の端から端までスライド操作;すなわち5cmのスライド)に対応させて表示画面も同量(5cm)スクロールするようにしておくことが好ましい。スクロール量(5cm)はVGAの場合、480×5/9=267ドット分の移動量に相当する。
【0059】
次に、状態管理プログラムの詳細について説明する。
図15は、状態管理プログラムの遷移状態を示す図である。この図において、楕円図形で囲んだ部分はそれぞれ状態50〜56を表し、状態間を結ぶ矢印線は遷移60〜68を表している。また、遷移60〜68に付した吹き出し図形71〜76はそれぞれの第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19の検出条件であり、この条件はスイッチSW1〜SWnの検出状態を表している。図示の状態50〜56の説明は、以下のとおりである。
【0060】
<状態50:初期状態)>
初期状態とは、例えばスクリーンセーバーが動作しているような、ある表示画面を維持しつづける待機画面状態のことをいい、この待機画面状態では、第1の押圧感知部18と第2の押圧感知部19におけるスイッチSW1〜SWnの何れかにおいて“ON”を検出したか否かを判断する。そして、“ON”を検出したならば状態51(スタート(タイマースタート))において、所定時間内に検出される検出内容の解釈に遷移する。
【0061】
<状態51:スタート>
この状態51(スタート(タイマースタート))では、所定時間内にスイッチSW1〜SWnの何れかにおいて“ON”検出されたか、スイッチSW1〜SWnにおいて連続的に“ON”検出されることによる“ON変化”が検出されたか、或いは所定時間を超えて何も検出されなかったかを判断する。“所定時間内にON変化”の場合は状態52(スクロール動作)に遷移し、“所定時間内にON”の場合は状態53(シングルタップ待ち)に遷移し、“所定時間を越えてOFF”の場合は状態50に遷移する。
【0062】
<状態52:スクロール動作>
この状態52(スクロール動作)では、スライド操作検出に伴うスクロール動作処理を実行する。“所定時間内にON変化”が検出され続ける間はこのスクロール動作を維持しつづけるが、“ON変化”状態が解除されると状態50に遷移する。
【0063】
<状態53:シングルタップ待ち>
状態53においては、所定時間内にスイッチSW1〜SWnの何れかにおいて“ON”検出されたか、スイッチSW1〜SWnにおいて“ON変化”が検出さたか、或いは所定時間を超えて何も検出されなかったかを判断する。“所定時間内にON”が検出された場合は状態54(ダブルタップ操作に対応する各種処理)に遷移し、“所定時間内にON変化”が検出された場合は状態55(シングルタップ操作+スライド操作に対応する各種処理)に遷移し、所定時間を越えても何も検出されない場合は、状態56(シングルタップ操作に対応する各種処理)に遷移する。なお、状態56において、さらに何も検出されないと状態50に遷移する。
【0064】
<状態54:ダブルタップ操作に対応する各種処理>
状態54においては、ダブルタップ操作に対応する各種処理を実行し、状態50に遷移する。
<状態55:シングルタップ検出+スライド操作検出に対応する各種処理>
状態55では、シングルタップ操作+スライド操作に対応する各種処理を実行し、OFFを検出すると状態50に復帰する。
【0065】
この図によれば、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して何らかの操作が行われると、状態51に遷移して検出内容の解釈をスタートし、ON変化であれば状態52に遷移してスクロール動作処理イベントを発生する一方、ONであれば動作53に遷移してシングルタップ判定を行う。そして、所定時間を越えて何も検出されなければシングルタップ操作に対応する処理イベントを発生し、所定時間内に再度ONを検出すれば、状態55にてダブルタップ操作に対応する処理イベントを発生し、所定時間内にON変化を検出すれば、状態54にてシングルタップ操作+スライド操作に対応する処理イベントを発生する。したがって、シングルタップ操作、ダブルタップ操作、スクロール動作及びシングルタップ操作+スライド操作の全てのイベントを発生することができる。
【0066】
(イベント検出プロセス)
図16は、前記状態管理プログラムに含まれるイベント検出プロセスのフローチャートを示す図である。このフローチャートでは、まず、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19からの信号列(先に説明したとおり5ビットの信号列とする)を取り込み、その信号列を整形してノイズ成分(チャタリング等)を取り除き(ステップS11)、整形後の信号列を「今回バッファ」に格納(ステップS12)した後、「今回バッファ」と「前回バッファ」の内容を比較する(ステップS13)。ここで、“今回バッファ”及び“前回バッファ”とは、それぞれ信号列のビット数分の容量を有するレジスタ若しくはそれに相当する記憶要素であり、前回バッファは今回バッファの前回の内容を保持するものである。
【0067】
次に、ステップS13の比較結果が一致であるか否かを判定する(ステップS14)。一致している場合は、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19からの信号列に変化がなく、したがって、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19に対する操作が行われていないものと判断して、ステップS11に復帰する。
【0068】
一方、ステップS14の判定結果が否定の場合、すなわち、前回バッファの内容と今回バッファの内容が一致していない場合は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して何らかの操作が行われた(または操作が行われなくなった)ものと判断して、以下の処理を実行する。まず、今回バッファの内容がオールゼロ(“00000”)であるか否かを判定する(ステップS15)。オールゼロの場合は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して行われた操作は指先を離す操作(すなわち、操作が行われなくなった状態;OFF)であると判断し、この場合、今回バッファと前回バッファの内容と共に、キーオフイベントの通知を行い(ステップS16)、さらに、今回バッファの内容を前回バッファにコピー(ステップS17)した後、ステップS11に復帰する。
【0069】
ステップS15の判定結果が否定の場合、すなわち、今回バッファの内容がオールゼロでなかった場合は、次に、前回バッファの内容がオールゼロであるか否かを判定する(ステップS18)。そして、前回→オールゼロの場合は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して行われた操作は指先を押圧する操作(ON)であり、この場合、今回バッファと前回バッファの内容と共に、キーオンイベントの通知(ステップS19)を行った後、ステップS11に復帰する。または、ステップS18の判定結果が否定の場合(前回→オールゼロでなかった場合)は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して行われた操作はスライドを伴う操作(ON変化中)であり、この場合、今回バッファと前回バッファの内容と共に、ON変化イベントの通知(ステップS20)を行った後、ステップS11に復帰する。
【0070】
このイベント検出プロセスによれば、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19から出力される信号列を時間軸上で比較して、キーOFFイベント、キーONイベント及びキーON変化イベントを検出し、その検出通知を次の動作処理プロセスに対して行うことができる。
【0071】
(動作処理プロセス)
図17は、前記状態管理プログラムに含まれる動作処理プロセスのフローチャートを示す図である。このフローチャートでは、まず、指定処理がスライド(図16のステップS20からの通知)であるか否かを判定する(ステップS31)。そして、スライド処理である場合は、次式(1)に基づいて、通知された今回バッファの内容と前回バッファの内容との論理1ビット群の重心を求める(ステップS32)。
【0072】
重心=(Σ(ビット番号×論理値))/n ・・・・(1)
ただし、nは信号列のビット数
たとえば、今回バッファの内容が「“00110”」であり、前回バッファの内容が「“00010”」である場合は、式(1)は、
となる。
【0073】
次に、スライドの移動方向を判定(ステップS33)するが、この判定は上記の二つの重心の比較で行う。たとえば、上式(1−1,1−2)の計算結果によれば、先回バッファの重心“2.0”〔ビット〕に対して、今回バッファの重心は“2.5” 〔ビット〕であり、“0.5” 〔ビット〕分だけ下方に移動していることがわかる。したがって、この場合は、下方へのスライドであると判定される。
【0074】
次に、動作定義情報(図9(b)、図10、図11参照)を参照し、現在の動作モードの該当スライド方向の動作設定を取り出し(ステップS34)、その設定動作に応じた内部キーイベント等を発生(ステップS35)した後、プログラムをリターンする。
【0075】
一方、ステップS31の判定結果が否定の場合、すなわち、指定処理がスライドでない場合は、指定処理がタッピング(シングルタップまたはダブルタップ)であると判断し、まず、前式(1)に従って、今回バッファの重心を求め(ステップS36)、その重心位置からタッピング位置を判定し(ステップS37)、動作定義情報を参照して現在の動作モードの該当動作設定を取り出し(ステップS38)、その設定動作に応じた内部キーイベント等を発生(ステップS39)した後、プログラムをリターンする。
【0076】
この動作処理プロセスによれば、nビット信号列の重心を求め、その重心の移動方向からスクロールの方向を特定しているので、たとえば、ユーザUの指の太さに係わらず、正しいスクロール方向を検出することができる。また、タッピングの位置判定においても、nビット信号列の重心を求め、その重心の移動方向からタッピングの位置を判定しているので、同様にユーザUの指の太さに係わらず、正しいタッピング位置を判定することができる。
【0077】
図18は、第1の押圧感知部18の処理ルーチンと、第2の押圧感知部19の処理ルーチンとを平行して実行する状態管理プログラムのフローチャートを示す図である。特徴とする点は、互いの処理結果をモニターし合っていることにある(矢印110〜112参照)。
【0078】
これによれば、縦横それぞれ状態処理プロセス(ステップS41a、41b)を実行すると共に、その実行結果に従って各イベント処理(スライドやシングルタップまたはダブルタップなど)を実行(ステップS42a、S42b)する際に、たとえば、縦横スライドの同時操作が行われていることを検出した場合は、一方の処理を停止(ステップS43b)した上、同時操作パターンに対応した任意の処理、たとえば、上述の拡大処理、縮小処理または回転処理などを実行(ステップS43a)することができる。
【0079】
以上のとおりであるから、本実施の形態によれば、
(1)単純なタップ操作はもちろんのこと、ダブルタップやスライド操作さらにはそれらの組み合わせからなる複雑な操作パターンも検出して、それぞれに対応した適切な処理を行わしめることができる、
(2)ユーザインターフェース設計の自由度が増し、使い勝手の向上を図ることができる、
(3)「動作定義情報」(図9(b)、図10、図11参照)を書き換えるだけで、様々な応用プログラムにも自由自在に適用することも可能である、
という様々な効果が得られるうえ、さらに、
【0080】
(4)ポインティングデバイス20(第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19)を機器本体11の背面(表示面の反対面)に配置したから、機器本体11の正面部分のほとんどのスペースを表示画面として利用することができ、機器本体11の外形寸法に適合した最大サイズの平面ディスプレイパネル12を搭載することができるという格別有益な効果を得ることができる。又は、大画面の平面ディスプレイ12を搭載しない場合は、表示面の空きスペースにランチャボタン等を配置することができる。
【0081】
なお、以上の実施の形態では、二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19)からなるポインティングデバイス20を例にしたが、これに限定されない。他のポインティングデバイス、たとえば、「タッチパッド」、「サムパッド」又は「タッチスクリーン」などと呼ばれる入力デバイスであってもよく、あるいは、「トラックポイント」などと呼ばれるジョイステックタイプの入力デバイス、もしくは、トラックボールタイプの入力デバイスなどであってもよい。
【0082】
図19は、サムパッドへの適用例を示す図である。図19(a)において、機器本体11の背面(表示面の反対面)にはサムパッド200が設けられ、機器本体11の正面(表示面)には上記の実施の形態と同様に平面ディスプレイパネル12が設けられている。このように、サムパッド200を機器本体11の背面(表示面の反対面)に設けたことにより、平面ディスプレイパネル12の表示サイズを機器本体11の外形寸法ぎりぎりに拡大することができる。あるいは、機器本体11の横幅が狭い場合は、図19(b)に示すように、機器本体11の背面中央部分にサムパッド200を配置してもよい。この場合、左右どちらの手でもサムパッド200を操作することができ、利き手を選ばないというメリットが得られる。
【0083】
なお、以上の説明は、非折り畳み型の電子機器への適用を例にしたが、本発明の思想はこれに限定されず、折り畳み型の電子機器への適用を排除しない。折り畳み型の電子機器に適用する場合は、上記実施の形態中の“機器本体”を従来技術と同様の“上蓋部”(図20の上蓋部5参照)と読み替えればよい。
【0084】
【発明の効果】
本発明に係る電子機器によれば、平面ディスプレイパネルの実装面の反対面に、いわゆる「両手持ち」に対応したポインティングデバイスが実装されるため、安定した両手のホールドを確保するとともに、利き手を選ばない良好な画面操作性を確保することができる。
また、ユーザによって前記第1及び第2の押圧感知部に対する直感的な操作が行われると、押圧操作パターンの分類が判定され、その判定結果に対応して発生する指示信号により、前記電子機器の表示画面の表示態様が制御されるので、従来のポインティング操作や単純なスクロール操作はもちろんのこと、より複雑な操作、たとえば、シングルタップ(またはダブルタップ)とスクロールとの組み合わせなどにも対応することができ、多様な入力操作機能を実現することができる。
また、第1及び第2の押圧感知部の双方又はいずれか一方の位置を、機器本体の背面の右辺側と左辺側で入れ替えることができ、右利き用と左利き用に兼用できるので、製造、流通及び在庫管理のコストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する電子機器の正面図及び背面図である。
【図2】ポインティングデバイス20の操作状態を示す図である。
【図3】ポインティングデバイス20の他の実装位置を示す図である。
【図4】右利きと左利き兼用の改良例を示す図である。
【図5】電子機器10の簡略的な内部ブロック構成図である。
【図6】第1の押圧感知部18、または第2の押圧感知部19の一例を示す構造図である。
【図7】ROM32のメモリマップ概念図である。
【図8】第1の押圧感知部18に対して「直感的に行われる可能性がある押圧操作パターン」の分類例を示す図である。
【図9】電子機器10で実行されるアプリケーションプログラムの一つとして実行されるドキュメント表示ソフトにおける状態図及び各操作パターンの分類とそれらの操作パターンに対応づけられた動作定義の情報を示す図(その1)である。
【図10】各操作パターンの分類とそれらの操作パターンに対応づけられた動作定義の情報を示す図(その2)である。
【図11】各操作パターンの分類とそれらの操作パターンに対応づけられた動作定義の情報を示す図(その3)である。
【図12】第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19を用いて行われる画面表示態様の操作概念図である。
【図13】表示画面を「拡大」する場合の説明図である。
【図14】ユーザの操作指の大きさと第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19のスイッチ要素の配列間隔との対応関係を示す模式図である。
【図15】状態管理プログラムの遷移状態を示す図である。
【図16】状態管理プログラムに含まれるイベント検出プロセスのフローチャートを示す図である。
【図17】状態管理プログラムに含まれる動作処理プロセスのフローチャートを示す図である。
【図18】第1の押圧感知部18の処理ルーチンと第2の押圧感知部19の処理ルーチンとを平行して実行する状態管理プログラムのフローチャートを示す図である。
【図19】サムパッドへの適用例を示す図である。
【符号の説明】
SW1〜SWn スイッチ要素
10 電子機器
11 機器本体
12 平面ディスプレイパネル
18 第1の押圧感知部
19 第2の押圧感知部
20 ポインティングデバイス
30 CPU(表示制御手段)
181 矩形状押圧面
191 矩形状押圧面
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器に関し、特に、本体実装型のポインティングデバイスを有するポータブルな電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ノートパソコン、ハンドヘルドコンピュータ、ハンディコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話機、電子辞書、電子書籍閲覧端末などのポータブルな電子機器においては、本体実装型のポインティングデバイスとして、指先でタッチして操作する、いわゆる「タッチパッド」と呼ばれるデバイスが用いられるケースがある。
そして、片手で保持可能な小型の電子機器において、このような「タッチパッド」を実装する工夫の一つとして、ディスプレイパネルの表示面積を確保するために、ディスプレイパネルが実装される面の反対面に「タッチパッド」を備えさせる配置構造も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−318640号公報(第3頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような実装構造は、片手持ちの電子機器には有効であるが、比較的大型のディスプレイパネルを備えた電子機器の場合は、どちらかの利き手のみに対応して配置する必要があり、非常に不都合であった。
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、大型の平面ディスプレイパネルを実装する電子機器において、安定した両手のホールドを確保するとともに、本体実装型のポインティングデバイスの設置場所を適正化することが可能な電子機器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子機器は、平面ディスプレイパネルと、該平面ディスプレイパネルの表示画面又は該機器本体内部で実行される処理に対して所要の入力操作を行うためのポインティングデバイスとを実装すると共に、前記平面ディスプレイパネルの実装位置を前記機器本体の正面側とし、且つ、前記ポインティングデバイスの実装位置を前記機器本体の背面側とし、さらに、前記ポインティングデバイスを、前記機器本体の縦辺に沿ってその長手方向を延在する矩形状押圧面を有した第1の押圧感知部と、前記機器本体の横辺に沿ってその長手方向を延在する矩形状押圧面を有した第2の押圧感知部とにより構成し、前記第1の押圧感知部と前記第2の押圧感知部とによって検出される様々な押圧操作パターンに対応して、前記平面ディスプレイパネルに対する制御を行う表示制御手段を備えたことを特徴とするものである。
この発明では、平面ディスプレイパネルの実装面の反対面に、いわゆる「両手持ち」に対応したポインティングデバイスが実装されるため、安定した両手のホールドを確保するとともに、利き手を選ばない良好な画面操作性を確保することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明における様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あくまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によって本発明の思想が限定されないことは明らかである。また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)についてはその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
【0008】
図1は、本発明を適用する電子機器の正面図(a)及び背面図(b)である。この図において、電子機器10は、たとえば、ノートパソコン、ハンドヘルドコンピュータ、ハンディコンピュータ、PDA、携帯電話機、電子辞書、電子書籍閲覧端末などに用いられるものであり、要するに、持ち運びが可能で、且つ、手持ち操作できるポータブルな電子機器である。
【0009】
電子機器10の機器本体11の正面(表示面)には、LCD(Liquid Crystal Display)またはELD(Electro Luminescence Display)などの平面ディスプレイパネル12や各種の操作ボタン(ランチャボタン等)13〜17が配置されている。
電子機器10の機器本体11の背面(表示面の反対面)には、本実施の形態に特有の要素の一つである2個の押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)からなるポインティングデバイス20が配置されており、これらの第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19はそれぞれ、その表面に矩形状の押圧感知面(以下「矩形状押圧面181、191」という)を有している。
【0010】
矩形状押圧面181、191は、いずれも所定の長さを有する矩形状をなしており、第1の押圧感知部18の矩形状押圧面181はその長手方向を機器本体11の縦方向とし、また、第2の押圧感知部19の矩形状押圧面191はその長手方向を機器本体11の横方向としている。
第1の押圧感知部18の好ましいレイアウト位置は、機器本体11の背面側であって、且つ、ユーザによって機器本体11が両手持ちされた場合に、その押圧面(矩形状押圧面181)をユーザの右手人差し指や中指など(以下「右手人差し指」とする)で縦方向に操作しやすい位置である。すなわち、図示の例では、機器本体11の右辺(裏面から見た場合は左辺)から若干離れ、且つ、右辺に沿ってその矩形状押圧面181の長手方向が延在する適当な位置である。
一方、第2の押圧感知部19の好ましいレイアウト位置は、機器本体11の背面側であって、且つ、ユーザによって機器本体11が両手持ちされた場合にその押圧面(矩形状押圧面191)をユーザの左手人差し指や中指など(以下「左手人差し指」とする)で横方向に操作しやすい位置である。すなわち、図示の例では、機器本体11の下辺から若干離れ、且つ、下辺に沿ってその矩形状押圧面191の長手方向が延在する適当な位置である。
【0011】
図2は、ポインティングデバイス20の操作状態を示す図である。この図において、電子機器10の機器本体11はユーザの右手HRと左手HLで保持されており、この状態で、右手HRの人差し指は一方の矩形状押圧面181に触れ、左手HLの人差し指は他方の矩形状押圧面191に触れている。後述するように、矩形状押圧面181、191はユーザの押圧操作を検知できるようになっており、電子機器10はその検知信号からポインティングデバイス20に必要な各種のイベント(シングルタップ操作、ダブルタップ操作、スライド操作等)を発生する。
ここで、1回の押圧操作のことを“シングルタップ操作”、所定時間内の連続した押圧操作(2回)のことを“ダブルタップ操作”、押圧したままのずらし操作のことを“スライド操作”、及び、上記シングルタップやダブルタップの後に続けて行われるずらし操作のことを“タップ+スライド操作”と定義する。
【0012】
なお、上記の例では、ポインティングデバイス20を構成する二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を機器本体11の背面左右に配置しているが、これに限定されない。たとえば、図3(a)に示すように、機器本体11の背面左辺側(又は背面右辺側)に二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を上下に並べて配置してもよい。この場合、一方の手(右手又は左手)の人差し指で一方の矩形状押圧面181を押圧操作すると共に、同一方の手の中指で他方の矩形状押圧面191を押圧操作することができ、片手でポインティング操作を行うことができる。あるいは、機器本体11の横幅が狭い場合は、図3(b)に示すように、機器本体11の背面中央部分に二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を上下に並べて配置してもよい。この場合、左右どちらの手でも矩形状押圧面181、191を押圧操作することができ、利き手を選ばないというメリットがある。
【0013】
二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を機器本体11の背面左辺側に並べて配置した場合、その電子機器10は「右利き用」になり、又は、背面右辺側に並べて配置した場合、その電子機器10は「左利き用」になる。一般的に右利きの人が多いため、右利き用の電子機器10、つまり、二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を機器本体11の背面左辺側に並べて配置したものだけを製造すればよいが、そうすると左利きの人に不便を強いることになるから、理想的には、右利き用と左利き用の両方を製造することが求められる。しかし、2種類の電子機器10の製造は、コストがかさむ上、流通管理や在庫管理等が複雑になるという問題がある。そこで、こうした問題点を解決するために、たとえば、次のように改良することが好ましい。
【0014】
図4は、その改良例を示す図である。この図において、機器本体11の背面(表示面の反対面)左辺側には、前記の図3(a)と同様に、二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)が上下に並べて配置されており、これらの第1の押圧感知部18と第2の押圧感知部19は、それぞれ機器本体11から着脱可能な保持パネル182、192に取り付けられている。一方、機器本体11の背面(表示面の反対面)右辺側には、上記の保持パネル182、192と同形状のダミーパネル183、193が取り付けられており、左利き用に変更するときは、機器本体11から保持パネル182、192とダミーパネル183、193を取り外して、それぞれの位置を入れ替えて、再び機器本体11に取り付ける。つまり、この改良例では、二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19)を背面左辺側から右辺側へと位置移動できるようになっている。このようにすると、典型的な利き手用(一般に右利き用)の電子機器10だけを製造すればよく、ユーザ段階で自由に利き変更を行うことができ、前記の問題点(コストや流通・在庫管理等の問題)を解消することができる。
【0015】
図5は、電子機器10の簡略的な内部ブロック構成図である。図において、30は当該電子機器10の各処理動作を制御するマイクロプロセッサ(以下「CPU」という)、31は各動作処理を実行するにあたりワークメモリとしての機能を果たす揮発性記憶媒体(以下「RAM」という)、32はCPU30で処理される各種ソフトウェアを記憶する不揮発性記憶媒体(以下「ROM」という)、33は表示制御部、34は入出力インターフェース、35はバスである。
【0016】
CPU30は、ROM32にあらかじめ書き込まれているソフトウェアリソース(基本プログラムや各種の応用プログラムなど)をRAM31にロードして実行し、入出力インターフェース34を介して第1の押圧感知部18、第2の押圧処理部29、その他の入力装置36(各種の操作ボタン13〜17など)からの入力信号を取り込みながら、CPU30などのハードウェアリソースと上記のソフトウェアリソースとの結合によって様々な処理機能を実現し、その処理結果に従って、たとえば、表示制御部33を介して平面ディスプレイパネル12の表示態様を制御する。
【0017】
図6は、第1の押圧感知部18または第2の押圧感知部19の一例を示す構造図である。第1の押圧感知部18は、電子回路として見た場合、(a)に示すように、ノーマリーオフ型のn個のスイッチ要素SW1、SW2、SW3、・・・・、SWnからなる回路で表される。そして各々のスイッチ要素SW1〜SWnの一方のスイッチ切片をそれぞれ端子Pv1、Pv2、Pv3、・・・・、Pvnに個別に接続し、且つ、全てのスイッチ要素SW1〜SWnの他方のスイッチ切片を共通の端子Pvcomに接続して構成する。
【0018】
また、第2の押圧感知部19の場合についても同様にn個のスイッチ要素SW1、SW2、SW3、・・・・、SWnからなる回路で表され、各々のスイッチ要素SW1〜SWnの一方のスイッチ切片をそれぞれ端子Ph1、Ph2、Ph3、・・・・、Phnに個別に接続し、且つ、全てのスイッチ要素SW1〜SWnの他方のスイッチ切片を共通の端子Phcomに接続して構成する。
【0019】
このような回路構成は、いうまでもなく様々な構造で実現することができる。たとえば、タクトスイッチの配列や静電誘導によるタッチスイッチであってもよく、あるいは、(b)に示すような構造にしてもよい。すなわち、それぞれ絶縁体で構成された矩形状押圧面181(191)、18b(19b)の間に等間隔に弾性体18c(19c)を挟み込み、隣接する弾性体18c(19c)の間に一対の接点18d(19d)を配設し、弾性体18c(19c)の厚さLを定常時に接点18d(19d)が接触しない程度とし、且つ、ユーザによって押圧感知面181(191)が押し下げられたときにその厚さLを減じて接点18d(19d)が接触する程度とする。接点18d(19d)はそれぞれSW1、SW2、SW3、・・・・、SWnに相当し、その配列間隔Dは、ユーザの人差し指や中指の大きさ程度である。
【0020】
この構造によれば、一方の絶縁体(図では上方の矩形状押圧面181/191)の任意位置をユーザの人差し指や中指(以下、単に「指先U」という)で押し下げたとき、その押し下げ部分に位置する一つないしは複数の接点18d(19d)がオン状態になる。したがって、たとえば、共通端子Pvcom(Phcom)に論理1に相当する所定電位を与えておけば、上記のオン状態にある接点18d(スイッチ要素SWi:iは1〜n)を介して端子Piから論理1を取り出すことができる。
【0021】
以下、説明を簡単化するために、スイッチ要素SWiの個数nを5個とすることとし、且つ、端子Pv1(Ph1)〜端子Pv5(Ph5)から取り出される信号を5ビットの信号列で現すことにし、さらに、端子Pv1(Ph1)から取り出される信号を最上位ビット、端子Pv5(Ph5)から取り出される信号を最下位ビットとすることにする。つまり、全てのスイッチ要素SW1〜SW5がオフ状態の時は端子Pv1(Ph1)〜Pv5(Ph5)からオール論理0の信号列(“00000”)が取り出され、左端のスイッチ要素SW1だけがオン状態となっている場合は、最上位ビットだけが論理1となる5ビットの信号列(“10000”)が端子Pv1(Ph1)〜Pv5(Ph5)から取り出されるものとする。
【0022】
図7は、ROM32のメモリマップ概念図である。ROM32はオペレーティングシステム(基本プログラムともいう)の格納領域32aやアプリケーションプログラム(応用プログラムともいう)の格納領域32bを有すると共に、さらに、本実施の形態に特有の処理を実現するための特有のプログラム(以下、便宜的に「状態管理プログラム」という)の格納領域32cを有する。
【0023】
「状態管理プログラム」は、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19において“検出される可能性がある押圧操作パターン”の分類情報(図9(b)、図10及び図11参照)を記憶し、実際にユーザによって行われる押圧操作パターンがどの分類に属するかをこの分類情報に基づいて判定し、その判定結果に対応した指示信号を発生するという処理を担当する。たとえば、ドキュメント表示ソフトなどのアプリケーションプログラムなどの場合は、その指示信号を利用して様々な処理手続きを実行することができる。なお、状態管理プログラムの実際については、後で詳しく説明する。
【0024】
次に、押圧操作パターンについて説明する。
図8は、第1の押圧感知部18に対して「直感的に行われる可能性がある押圧操作パターン」の分類例を示す図である。
<スライド操作>
スライド操作とは、(a)及び(b)に示すように、指先Uで矩形状押圧面181を押圧したままその指先をずらす操作である。(a)は上方へのスライド操作、(b)は下方へのスライド操作である。なお、ここでいう“上下”とは平面ディスプレイパネル12の上辺側を「上」、下辺側を「下」とする方向である。また、図示していないが第2の押圧感知部19の場合についても同様で、スライド操作とは、指先Uで矩形状押圧面191を押圧したままその指先をずらす操作であり、右方向へのスライド操作や左方向へのスライド操作を含む。なお、ここでいう“右方向”、”左方向”とは平面ディスプレイパネル12の右辺側を「右」、左辺側を「左」とする方向である。
【0025】
<シングルタップ操作>
シングルタップ操作とは、(c)及び(d)に示すように、指先Uで矩形状押圧面181を1度だけ押圧する操作である。(c)は矩形状押圧面181の上部付近でのシングルタップ操作、(d)は矩形状押圧面181の下部付近でのシングルタップ操作である。なお、“付近”とは、たとえば、矩形状押圧面181を長手方向に3等分したときのその1/3に入る領域とし、上部付近は、矩形状押圧面181の上部1/3、下部付近は、矩形状押圧面181の下部1/3である。
【0026】
また、図示していないが第2の押圧感知部19の場合についても同様で、シングルタップ操作とは、指先Uで矩形状押圧面191を1度だけ押圧する操作であり、矩形状押圧面191の右側付近でのシングルタップ操作、矩形状押圧面191の左側付近でのシングルタップ操作を含む。なお、この場合についても“付近”とは、たとえば、矩形状押圧面191を長手方向に3等分したときのその1/3に入る領域とし、右側付近は、矩形状押圧面191の右側1/3、左側付近は、矩形状押圧面191の左側部1/3である。
【0027】
<ダブルタップ操作>
ダブルタップ操作とは、(e)、(f)及び(g)に示すように、指先Uで矩形状押圧面181を所定時間内に2度押圧する操作である。なお、(e)は矩形状押圧面181の上部付近へのダブルタップ操作、(f)は矩形状押圧面181の中央部付近へのダブルタップ操作、(g)は矩形状押圧面181の下部付近へのダブルタップ操作であり、上記シングルタップ操作と同様に“付近”とは、たとえば、第1の押圧感知部18の長手方向のタッチ面を3等分したときのその1/3に入る領域とすることができる。
【0028】
また、図示していないが第2の押圧感知部19の場合についても同様で、ダブルタップ操作とは、指先Uで矩形状押圧面191を所定時間内に2度押圧する操作であり、矩形状押圧面191の右側付近でのダブルタップ操作、矩形状押圧面191の左側付近でのダブルタップ操作を含む。なお、この場合についても“付近”とは、たとえば、矩形状押圧面191を長手方向に3等分したときのその1/3に入る領域とし、右側付近は、矩形状押圧面191の右側1/3、左側付近は、矩形状押圧面191の左側部1/3である。
【0029】
<シングルタップ操作+スライド操作>
シングルタップ操作+スライド操作とは、(h)及び(i)に示すように、指先Uで矩形状押圧面181を1度押圧した後、ずらしを行う操作である。(h)及び(i)はタップの位置とずらしの方向が異なる。すなわち、(h)は矩形状押圧面181の上部付近でシングルタップを行った後、下方へのずらしを行う操作、(i)は矩形状押圧面181の下部付近でシングルタップを行った後、上方へのずらしを行う操作である。また、図示していないが第2の押圧感知部19の場合についても同様で、シングルタップ操作+スライド操作とは、指先Uで矩形状押圧面191を1度押圧した後、ずらしを行う操作である。
【0030】
次に、アプリケーションプログラムの状態と動作定義情報について説明する。
図9(a)は、電子機器10で実行されるアプリケーションプログラムの一つとして実行されるドキュメント表示ソフトにおける状態図である。この図において、電子機器10は、電源投入直後、ユーザの所定の操作に基づいて本ドキュメント表示プログラムを読み込んでドキュメント選択モード(以下、選択モードと称す。)40を実行するものとし、以降、上記各操作パターン(図8(a)〜(i)参照)を利用して選択モード40からドキュメント表示・編集モード(以下、表示・編集モードと称す。)41へと状態を遷移させ、またはその逆へと状態を遷移させるものとする。
【0031】
図9(b)、図10及び図11は、上記各操作パターンの分類と、それらの操作パターンに対応づけられた動作定義の情報を示す図である。図示の情報(以下「動作定義情報」という)は、ROM32の状態管理プログラムの格納領域32cにあらかじめ書き込まれている。
図9(b)において、左端の第1欄42aは、その右欄(第2〜第5欄42b〜42e)の各押圧操作パターンが第1の押圧感知部18の動作定義であることを明示し、第2欄42bは押圧操作パターンの識別番号(No.)格納フィールドである。第3欄42cは検出された押圧パターンの検出内容格納フィールドであり、第4欄42dは所望の操作パターンを選択モード40で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドであり、第5欄42fは所望の操作パターンを表示・編集モード41で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドである。
【0032】
この対応関係図によれば、No.1のスライド操作(上向き)の検出(図8(a)参照)は、選択モード40の「上のアイコン(項目)へ(最上部アイコンなら前のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「上スクロール処理」動作にリンクされており、No.2のスライド操作(下向き)の検出(図8(b)参照)は、選択モード40の「下のアイコン(項目)へ(最下部アイコンなら次のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「下スクロール処理」動作にリンクされている。なお、選択モード40における動作において、“項目”とは、例えば、メニューバーが表示されたときや、アイコン表示ではなくフォルダ名・ファイル名表示の状態のときに、所望の操作内容やフォルダやファイルを示すものである。
【0033】
また、No.3のシングルタップ操作(上部付近)の検出(図8(c)参照)は、選択モード40の「前のアイコン群ページへの移動処理」動作と表示・編集モード41の「ページ(行)UP処理」動作にリンクされており、No.4のシングルタップ処理(中央付近)の検出は、選択モード40の「メニューバー表示へ(選択モード)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「編集ツールバー表示へ」動作にリンクされている。No.5のシングルタップ処理(下部付近)の検出(図8(d)参照)は、選択モード40の「次のアイコン群表示ページへの移動処理」動作と表示・編集モード41の「ページDOWN(行)処理」動作にリンクされている。
【0034】
また、No.6のダブルタップ操作(上部付近)の検出(図8(e)参照)は、選択モード40の「上位フォルダへの移動処理」動作と表示・編集モード41の「ページTOPへの移動処理」動作にリンクされており、No.7のダブルタップ操作(中央付近)の検出(図8(g)参照)は、選択モードの「選択・表示・選択モードへの移行処理(フォルダアイコンの場合、下位フォルダへ)」動作と表示・編集モード41の「選択・解除(解除の場合、選択モードへ移行処理」動作にリンクしている。また、No.8のダブルタップ操作(下部付近)の検出(図8(f)参照)は、選択モード40の「ウインドウ切替処理」動作と表示・編集モード41の「ページENDへの移動処理」動作にリンクされている。
【0035】
また、No.9のシングルタップ操作(上部付近)+スライド操作(下向き)の検出(図8(h)参照)は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「下スクロール反転表示処理(選択の場合)」とリンクされており、No.10のシングルタップ操作(下部付近)+スライド操作(上向き)の検出(図8(i)参照)は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・選択モード41の「上スクロール反転表示処理(選択の場合)」動作にリンクされている。
【0036】
また、図10において、左端の第1欄42fは、その右欄(第2〜第5欄42g〜42j)の各押圧操作パターンが第2の押圧感知部19の動作定義であることを明示し、第2欄42gは押圧操作パターンの識別番号(No.)格納フィールドである。第3欄42hは検出された押圧パターンの検出内容格納フィールドであり、第4欄42iは所望の操作パターンを選択モード40で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドであり、第5欄42jは所望の操作パターンを表示・編集モード41で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドである。
【0037】
この対応関係図によれば、No.11のスライド操作(右方向)の検出は、選択モード40の「右→下のアイコンへ(最下部アイコンなら次のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「右スクロール処理」動作にリンクされており、No.12のスライド操作(左方向)の検出は、選択モード40の「左→上のアイコンへ(最上部アイコンなら前のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「左スクロール処理」動作にリンクされている。
【0038】
また、No.13のシングルタップ操作(右側付近)の検出は、選択モード40の「右→下のアイコンへ(最下部アイコンなら次のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「カーソル右シフト処理」動作にリンクされており、No.14のシングルタップ処理(中央付近)の検出は、選択モード40の「メニューバー表示へ(選択モード)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「編集ツールバー表示へ」動作にリンクされている。No.15のシングルタップ処理(左側付近)の検出は、選択モード40の「左→上のアイコンへ(最上部アイコンなら前のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と表示・編集モード41の「カーソル左シフト処理」動作にリンクされている。
【0039】
また、No.16のダブルタップ操作(左側付近)の検出は、選択モード40の「上位フォルダへの移動処理」動作と表示・編集モード41の無処理(NOP)にリンクされており、No.17のダブルタップ操作(中央付近)の検出は、選択モードの「選択・表示・選択モードへの移行処理」動作と表示・編集モード41の「選択・解除(解除の場合、選択モードへ移行処理」動作にリンクしている。また、No.18のダブルタップ操作(右側付近)の検出は、選択モード40の「フォルダアイコンの場合、下位フォルダへの移動処理」動作と表示・編集モード41の無処理(NOP)にリンクされている。
【0040】
また、No.19のシングルタップ操作(右側付近)+スライド操作(左方向)の検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「カーソル選択位置より反転表示(選択の場合)」とリンクされており、No.20のシングルタップ操作(左側付近)+スライド操作(右方向)の検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・選択モード41の「カーソル選択位置より反転表示(選択の場合)」動作にリンクされている。
【0041】
さらに、図11においては、左端の第1欄42kは、その右欄(第2〜第5欄42m〜42q)の各押圧操作パターンが第1の押圧感知部18と第2の押圧感知部19の同時操作に伴う動作定義であることを明示し、第1欄42mは押圧操作パターンの識別番号(No.)格納フィールドである。第2欄42nは検出された押圧パターンの検出内容格納フィールドであり、第3欄42pは所望の操作パターンを選択モード40で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドであり、第4欄42qは所望の操作パターンを表示・編集モード41で検出した際の動作(処理プロセス)へのリンク情報格納フィールドである。
【0042】
この対応関係図によれば、No.21のスライド操作(下向き)とスライド操作(右方向)の同時検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「ズームUP処理」動作にリンクされており、No.22のスライド操作(上向き)とスライド操作(左方向)の同時検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「ズームDOWN処理」動作にリンクされている。また、No.23のスライド操作(下向き)とスライド操作(左方向)の同時検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「(表示画面を)時計回りに回転」動作にリンクされており、No.24のスライド操作(上向き)とスライド操作(右方向)の同時検出は、選択モード40の無処理(NOP)と表示・編集モード41の「(表示画面を)反時計回りに回転」動作にリンクされている。
【0043】
次に、上記の「動作定義情報」を用いた実際の操作例について説明する。
図12は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19を用いて行われる画面表示態様の操作概念図である。なお、上記の“及び/又は”とは、英文法における“and/or”と同じ意味を持つ。すなわち、その前後の用語(上記の例では「第1の押圧感知部18」と「第2の押圧感知部19」)のand連結又はor連結を意味する。このような“及び/又は”の使い方は、本明細書全体に適用するものとする。
【0044】
図12(a)において、電子機器10は現在、選択モード40で動作しているものとし、その平面ディスプレイパネル12には選択用画面が表示されているものとする。この選択用画面は、一つの画面(ページという)にアイコンとしてn×m個のファイルアイコン43を一度に表示できるようになっており、表示可能なファイルアイコンの総数をx個とした場合は、xを(n×m)で除した値(ただし、その値が小数を含む場合はその正数値に1を加えた値)に相当する数のページ(選択用画面)を切り換えながら(ページめくりの操作を行いながら)表示できるようになっている。たとえば、n=4、m=3、x=43とした場合は、43/(4×3)=3.5833・・・・となり、少数を含むから、3.5833・・・・の正数値(3)に1を加えて、全部で4ページの選択用画面を切り換えながら表示することができる。
【0045】
初期状態(選択モード40)では、選択用画面の1ページ目が表示されており、且つ、そのうちの一つのファイルアイコン(たとえば、左上隅)がディフォルトの選択状態にある。図において、ハッチングで囲まれたファイルアイコン43は、現在、選択状態にあることを現しており、このハッチング図形はカーソル44に相当するものである。
【0046】
なお、図示の例では、ファイルアイコン43の中にファイルナンバー(便宜的に二桁の数字)を表示しているが、これは図解の都合であり、一般的に行われているようにファイルアイコン43の下にファイル名を併記してもよい。または、任意のファイルアイコン43を選択状態としたときにそのファイルアイコン43の上にバルーンチップなどを表示してファイル名やドキュメント情報やプロパティデータなどを表示するようにしてもよい。
【0047】
今、たとえば、37番目のファイルアイコン43を選択目標とすると、37番目のファイルアイコン43は、図12(b)に示すように、4ページ目の左上隅に位置しているから、これを選択するためには、ページめくりの操作を3回(1ページ→2ページ→3ページ→4ページ)繰り返せばよい。かかるページめくりを意図したユーザの多くは、第1の押圧感知部18に対するスライド操作(下向き)か、またはシングルタップ操作(下部付近)、若しくは、第2の押圧感知部19に対する連続スライド操作(右方向)か、または連続シングルタップ操作(右側付近)を行うはずである。これは、操作するユーザに対し、スライド操作がファイルアイコンの選択移動を直感的にイメージさせ、また、シングルタップ操作はページめくりを直感的にイメージさせるからである。
【0048】
そして、それらのスクロール操作とシングルタップ操作は、第1の押圧感知部18の場合は、前記「動作定義情報」(図9(b)、図10及び図11参照)において、選択モード40の「下のアイコンへ(項目)へ(最下部アイコンなら次のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と「次のアイコン群ページへの移動処理」動作にそれぞれリンクされているから、第1の押圧感知部18に対してスクロール操作(下向き)を行った場合は、選択ファイルアイコンが順次に移動して、ファイルアイコン群の最後になった場合に次のファイルアイコン群ページへと移動し、それを繰り返すことにより、最終的に目標とするファイルアイコン(4ページ目の左上隅のファイルアイコン43)を選択することができる。または、第1の押圧感知部18に対してシングルタップ操作(下部付近)を行った場合は、次のファイルアイコン群ページの表示を繰り返し、最終的に目標とするファイルアイコン(4ページ目の左上隅のファイルアイコン43)を選択することができる。
【0049】
そして、いずれの操作を検出した場合も、目標とするファイルアイコン43を選択した状態で、第1の押圧感知部18、若しくは第2の押圧感知部19の中央付近をダブルタップ操作を検出することにより、選択モード40から表示・編集モード41へと動作モードを遷移させて、関連するアプリケーションプログラムを起動させるとともに、その選択したファイルアイコンに対応したファイル内容を平面ディスプレイパネル12に表示させることができる。
【0050】
図13は、表示画面を「拡大」する場合の説明図である。図において、平面ディスプレイパネル12の表示画面には、たとえば、アルファベットの“A”が表示されているものとする。今、ユーザが画面の一部(たとえば、“A”の右下部分)をズームUPしようとした場合、図11のNo.21に示される内容に従い、ユーザは第1の押圧感知部18のスライド操作(下向き)と、第2の押圧感知部19のスライド操作(右方向)とを同時に行う。また、図示していないが、逆にズームDOWNしようとした場合は、図11のNo.22に示される内容に従い、ユーザは第1の押圧感知部18のスライド操作(上向き)と、第2の押圧感知部19のスライド操作(左方向)とを同時に行う。
【0051】
なお、第1の押圧感知部18に対してスライド操作(下向き)を行いつつ、第2の感知部29に対してスライド操作(左方向)を行うと、図11のNo.23に示される内容に従い、表示画面はその制御態様としてスライド検出した分だけ表示画面を時計回りに回転させる。また、これとは逆に、第1の押圧感知部18に対してスライド操作(上向き)を行いつつ、第2の感知部29に対してスライド操作(右左方向)を行うと、図11のNo.24に示される内容に従い、表示画面はその制御態様としてスライド検出した分だけ表示画面を反時計回りに回転させる。こうすることにより、ユーザは表示画面の回転を直感的にイメージすることができる。
【0052】
以上のとおり、本実施の形態によれば、ユーザによって、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19が操作されると、前記の「動作定義情報」(図9(b)、図10、図11参照)を参照して、どの操作パターン(シングルタップ、ダブルタップ、スライドまたはそれらの組み合わせ)の分類に該当するかが判定される。そして、その判定結果に従って、当該「動作定義情報」から対応する動作がピックアップされ、関連するアプリケーションプログラムで実行される。
【0053】
したがって、単純なタップ操作はもちろんのこと、ダブルタップやスライド操作さらにはそれらの組み合わせからなる複雑な操作パターンも検出して、それぞれに対応した適切な処理を行わしめることができ、これにより、ユーザインターフェース設計の自由度が増し、使い勝手の向上を図ることができるうえ、「動作定義情報」(図9(b)、図10、図11参照)を書き換えるだけで、様々な応用プログラムにも自由自在に適用することも可能である。
【0054】
加えて、本実施の形態の第1の押圧感知部18や第2の押圧感知部19は、以下に説明するように、ユーザの操作指の太さに係わらず、スライド方向を正しく検出することができる。
【0055】
図14は、ユーザの操作指の大きさと、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19(以下「第1の押圧感知部18」で代表する)のスイッチ要素の配列間隔との対応関係を示す模式図である。この図において、Uaは小さな指(たとえば子供の指)、Ubは大きな指(たとえば大人の指)である。縦方向に配列された矩形図形はそれぞれスイッチ要素を模式化したものであり、白抜き図形はスイッチ要素のオフ状態を、また、塗りつぶし図形はスイッチ要素のオン状態を表している。なお、図示の例の場合は上から順にSW1〜SW5までの五つのスイッチ要素が等間隔に配列されているものとし、第1の押圧感知部18に対して下方(SW1からSW5への方向)へのスライド操作を行った場合を想定する。指Ua及びUbのいずれにおいても、そのスライド操作に伴ってスイッチ要素のオン状態の組み合わせが時系列的に変化する。
【0056】
たとえば、小さな指Uaに着目すると、時間t1ではSW3とSW5のみがオン状態となっており、SW1の状態を最上位ビット、SW5の状態を最下位ビットとする5ビットの信号列で表すと、この時間t1では「“00110”」の信号列が得られる。同様に、時間t2では「“00010”」の信号列が得られ、時間t3では「“00011”」の信号列が得られ、時間t4では「“00001”」の信号列が得られ、時間t5では「“00000”」の信号列が得られる。これらの信号列は、時間の経過に伴って徐々に下位ビット方向へと論理変化が移動している。したがって、その移動方向からスライド操作の方向を特定することができる。
【0057】
また、大きな指Ubの時間t1では「“11100”」の信号列が得られ、時間t2では「“01100”」の信号列が得られ、時間t3では「“01110”」の信号列が得られ、時間t4では「“00110”」の信号列が得られ、時間t5では「“00000”」の信号列が得られる。これらの信号列も、時間の経過に伴って徐々に下位ビット方向へと論理変化が移動している。したがって、その移動方向からスライド操作の方向を特定することができ、結局、ユーザの指の大きさに係わらず、スライド操作を正しく把握することができる。
【0058】
なお、スライド操作を検出する前に、第1の押圧感知部18の矩形状押圧面181における指のスライド量と、表示画面の実際のスクロール量とを一致(または見た目に一致する程度に近づける)させておくと、より良好な操作感覚が得られる。たとえば、第1の押圧感知部18の矩形状押圧面181の長手方向長を5cmとし、平面ディスプレイパネル12の画面サイズをVGA(640×480ドット)の9インチ(画面の縦方向長は約9cm)とした場合、矩形状押圧面181の全域スライド(長手方向の端から端までスライド操作;すなわち5cmのスライド)に対応させて表示画面も同量(5cm)スクロールするようにしておくことが好ましい。スクロール量(5cm)はVGAの場合、480×5/9=267ドット分の移動量に相当する。
【0059】
次に、状態管理プログラムの詳細について説明する。
図15は、状態管理プログラムの遷移状態を示す図である。この図において、楕円図形で囲んだ部分はそれぞれ状態50〜56を表し、状態間を結ぶ矢印線は遷移60〜68を表している。また、遷移60〜68に付した吹き出し図形71〜76はそれぞれの第1の押圧感知部18、第2の押圧感知部19の検出条件であり、この条件はスイッチSW1〜SWnの検出状態を表している。図示の状態50〜56の説明は、以下のとおりである。
【0060】
<状態50:初期状態)>
初期状態とは、例えばスクリーンセーバーが動作しているような、ある表示画面を維持しつづける待機画面状態のことをいい、この待機画面状態では、第1の押圧感知部18と第2の押圧感知部19におけるスイッチSW1〜SWnの何れかにおいて“ON”を検出したか否かを判断する。そして、“ON”を検出したならば状態51(スタート(タイマースタート))において、所定時間内に検出される検出内容の解釈に遷移する。
【0061】
<状態51:スタート>
この状態51(スタート(タイマースタート))では、所定時間内にスイッチSW1〜SWnの何れかにおいて“ON”検出されたか、スイッチSW1〜SWnにおいて連続的に“ON”検出されることによる“ON変化”が検出されたか、或いは所定時間を超えて何も検出されなかったかを判断する。“所定時間内にON変化”の場合は状態52(スクロール動作)に遷移し、“所定時間内にON”の場合は状態53(シングルタップ待ち)に遷移し、“所定時間を越えてOFF”の場合は状態50に遷移する。
【0062】
<状態52:スクロール動作>
この状態52(スクロール動作)では、スライド操作検出に伴うスクロール動作処理を実行する。“所定時間内にON変化”が検出され続ける間はこのスクロール動作を維持しつづけるが、“ON変化”状態が解除されると状態50に遷移する。
【0063】
<状態53:シングルタップ待ち>
状態53においては、所定時間内にスイッチSW1〜SWnの何れかにおいて“ON”検出されたか、スイッチSW1〜SWnにおいて“ON変化”が検出さたか、或いは所定時間を超えて何も検出されなかったかを判断する。“所定時間内にON”が検出された場合は状態54(ダブルタップ操作に対応する各種処理)に遷移し、“所定時間内にON変化”が検出された場合は状態55(シングルタップ操作+スライド操作に対応する各種処理)に遷移し、所定時間を越えても何も検出されない場合は、状態56(シングルタップ操作に対応する各種処理)に遷移する。なお、状態56において、さらに何も検出されないと状態50に遷移する。
【0064】
<状態54:ダブルタップ操作に対応する各種処理>
状態54においては、ダブルタップ操作に対応する各種処理を実行し、状態50に遷移する。
<状態55:シングルタップ検出+スライド操作検出に対応する各種処理>
状態55では、シングルタップ操作+スライド操作に対応する各種処理を実行し、OFFを検出すると状態50に復帰する。
【0065】
この図によれば、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して何らかの操作が行われると、状態51に遷移して検出内容の解釈をスタートし、ON変化であれば状態52に遷移してスクロール動作処理イベントを発生する一方、ONであれば動作53に遷移してシングルタップ判定を行う。そして、所定時間を越えて何も検出されなければシングルタップ操作に対応する処理イベントを発生し、所定時間内に再度ONを検出すれば、状態55にてダブルタップ操作に対応する処理イベントを発生し、所定時間内にON変化を検出すれば、状態54にてシングルタップ操作+スライド操作に対応する処理イベントを発生する。したがって、シングルタップ操作、ダブルタップ操作、スクロール動作及びシングルタップ操作+スライド操作の全てのイベントを発生することができる。
【0066】
(イベント検出プロセス)
図16は、前記状態管理プログラムに含まれるイベント検出プロセスのフローチャートを示す図である。このフローチャートでは、まず、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19からの信号列(先に説明したとおり5ビットの信号列とする)を取り込み、その信号列を整形してノイズ成分(チャタリング等)を取り除き(ステップS11)、整形後の信号列を「今回バッファ」に格納(ステップS12)した後、「今回バッファ」と「前回バッファ」の内容を比較する(ステップS13)。ここで、“今回バッファ”及び“前回バッファ”とは、それぞれ信号列のビット数分の容量を有するレジスタ若しくはそれに相当する記憶要素であり、前回バッファは今回バッファの前回の内容を保持するものである。
【0067】
次に、ステップS13の比較結果が一致であるか否かを判定する(ステップS14)。一致している場合は、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19からの信号列に変化がなく、したがって、第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19に対する操作が行われていないものと判断して、ステップS11に復帰する。
【0068】
一方、ステップS14の判定結果が否定の場合、すなわち、前回バッファの内容と今回バッファの内容が一致していない場合は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して何らかの操作が行われた(または操作が行われなくなった)ものと判断して、以下の処理を実行する。まず、今回バッファの内容がオールゼロ(“00000”)であるか否かを判定する(ステップS15)。オールゼロの場合は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して行われた操作は指先を離す操作(すなわち、操作が行われなくなった状態;OFF)であると判断し、この場合、今回バッファと前回バッファの内容と共に、キーオフイベントの通知を行い(ステップS16)、さらに、今回バッファの内容を前回バッファにコピー(ステップS17)した後、ステップS11に復帰する。
【0069】
ステップS15の判定結果が否定の場合、すなわち、今回バッファの内容がオールゼロでなかった場合は、次に、前回バッファの内容がオールゼロであるか否かを判定する(ステップS18)。そして、前回→オールゼロの場合は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して行われた操作は指先を押圧する操作(ON)であり、この場合、今回バッファと前回バッファの内容と共に、キーオンイベントの通知(ステップS19)を行った後、ステップS11に復帰する。または、ステップS18の判定結果が否定の場合(前回→オールゼロでなかった場合)は、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19に対して行われた操作はスライドを伴う操作(ON変化中)であり、この場合、今回バッファと前回バッファの内容と共に、ON変化イベントの通知(ステップS20)を行った後、ステップS11に復帰する。
【0070】
このイベント検出プロセスによれば、第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19から出力される信号列を時間軸上で比較して、キーOFFイベント、キーONイベント及びキーON変化イベントを検出し、その検出通知を次の動作処理プロセスに対して行うことができる。
【0071】
(動作処理プロセス)
図17は、前記状態管理プログラムに含まれる動作処理プロセスのフローチャートを示す図である。このフローチャートでは、まず、指定処理がスライド(図16のステップS20からの通知)であるか否かを判定する(ステップS31)。そして、スライド処理である場合は、次式(1)に基づいて、通知された今回バッファの内容と前回バッファの内容との論理1ビット群の重心を求める(ステップS32)。
【0072】
重心=(Σ(ビット番号×論理値))/n ・・・・(1)
ただし、nは信号列のビット数
たとえば、今回バッファの内容が「“00110”」であり、前回バッファの内容が「“00010”」である場合は、式(1)は、
となる。
【0073】
次に、スライドの移動方向を判定(ステップS33)するが、この判定は上記の二つの重心の比較で行う。たとえば、上式(1−1,1−2)の計算結果によれば、先回バッファの重心“2.0”〔ビット〕に対して、今回バッファの重心は“2.5” 〔ビット〕であり、“0.5” 〔ビット〕分だけ下方に移動していることがわかる。したがって、この場合は、下方へのスライドであると判定される。
【0074】
次に、動作定義情報(図9(b)、図10、図11参照)を参照し、現在の動作モードの該当スライド方向の動作設定を取り出し(ステップS34)、その設定動作に応じた内部キーイベント等を発生(ステップS35)した後、プログラムをリターンする。
【0075】
一方、ステップS31の判定結果が否定の場合、すなわち、指定処理がスライドでない場合は、指定処理がタッピング(シングルタップまたはダブルタップ)であると判断し、まず、前式(1)に従って、今回バッファの重心を求め(ステップS36)、その重心位置からタッピング位置を判定し(ステップS37)、動作定義情報を参照して現在の動作モードの該当動作設定を取り出し(ステップS38)、その設定動作に応じた内部キーイベント等を発生(ステップS39)した後、プログラムをリターンする。
【0076】
この動作処理プロセスによれば、nビット信号列の重心を求め、その重心の移動方向からスクロールの方向を特定しているので、たとえば、ユーザUの指の太さに係わらず、正しいスクロール方向を検出することができる。また、タッピングの位置判定においても、nビット信号列の重心を求め、その重心の移動方向からタッピングの位置を判定しているので、同様にユーザUの指の太さに係わらず、正しいタッピング位置を判定することができる。
【0077】
図18は、第1の押圧感知部18の処理ルーチンと、第2の押圧感知部19の処理ルーチンとを平行して実行する状態管理プログラムのフローチャートを示す図である。特徴とする点は、互いの処理結果をモニターし合っていることにある(矢印110〜112参照)。
【0078】
これによれば、縦横それぞれ状態処理プロセス(ステップS41a、41b)を実行すると共に、その実行結果に従って各イベント処理(スライドやシングルタップまたはダブルタップなど)を実行(ステップS42a、S42b)する際に、たとえば、縦横スライドの同時操作が行われていることを検出した場合は、一方の処理を停止(ステップS43b)した上、同時操作パターンに対応した任意の処理、たとえば、上述の拡大処理、縮小処理または回転処理などを実行(ステップS43a)することができる。
【0079】
以上のとおりであるから、本実施の形態によれば、
(1)単純なタップ操作はもちろんのこと、ダブルタップやスライド操作さらにはそれらの組み合わせからなる複雑な操作パターンも検出して、それぞれに対応した適切な処理を行わしめることができる、
(2)ユーザインターフェース設計の自由度が増し、使い勝手の向上を図ることができる、
(3)「動作定義情報」(図9(b)、図10、図11参照)を書き換えるだけで、様々な応用プログラムにも自由自在に適用することも可能である、
という様々な効果が得られるうえ、さらに、
【0080】
(4)ポインティングデバイス20(第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19)を機器本体11の背面(表示面の反対面)に配置したから、機器本体11の正面部分のほとんどのスペースを表示画面として利用することができ、機器本体11の外形寸法に適合した最大サイズの平面ディスプレイパネル12を搭載することができるという格別有益な効果を得ることができる。又は、大画面の平面ディスプレイ12を搭載しない場合は、表示面の空きスペースにランチャボタン等を配置することができる。
【0081】
なお、以上の実施の形態では、二つの押圧感知部(第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19)からなるポインティングデバイス20を例にしたが、これに限定されない。他のポインティングデバイス、たとえば、「タッチパッド」、「サムパッド」又は「タッチスクリーン」などと呼ばれる入力デバイスであってもよく、あるいは、「トラックポイント」などと呼ばれるジョイステックタイプの入力デバイス、もしくは、トラックボールタイプの入力デバイスなどであってもよい。
【0082】
図19は、サムパッドへの適用例を示す図である。図19(a)において、機器本体11の背面(表示面の反対面)にはサムパッド200が設けられ、機器本体11の正面(表示面)には上記の実施の形態と同様に平面ディスプレイパネル12が設けられている。このように、サムパッド200を機器本体11の背面(表示面の反対面)に設けたことにより、平面ディスプレイパネル12の表示サイズを機器本体11の外形寸法ぎりぎりに拡大することができる。あるいは、機器本体11の横幅が狭い場合は、図19(b)に示すように、機器本体11の背面中央部分にサムパッド200を配置してもよい。この場合、左右どちらの手でもサムパッド200を操作することができ、利き手を選ばないというメリットが得られる。
【0083】
なお、以上の説明は、非折り畳み型の電子機器への適用を例にしたが、本発明の思想はこれに限定されず、折り畳み型の電子機器への適用を排除しない。折り畳み型の電子機器に適用する場合は、上記実施の形態中の“機器本体”を従来技術と同様の“上蓋部”(図20の上蓋部5参照)と読み替えればよい。
【0084】
【発明の効果】
本発明に係る電子機器によれば、平面ディスプレイパネルの実装面の反対面に、いわゆる「両手持ち」に対応したポインティングデバイスが実装されるため、安定した両手のホールドを確保するとともに、利き手を選ばない良好な画面操作性を確保することができる。
また、ユーザによって前記第1及び第2の押圧感知部に対する直感的な操作が行われると、押圧操作パターンの分類が判定され、その判定結果に対応して発生する指示信号により、前記電子機器の表示画面の表示態様が制御されるので、従来のポインティング操作や単純なスクロール操作はもちろんのこと、より複雑な操作、たとえば、シングルタップ(またはダブルタップ)とスクロールとの組み合わせなどにも対応することができ、多様な入力操作機能を実現することができる。
また、第1及び第2の押圧感知部の双方又はいずれか一方の位置を、機器本体の背面の右辺側と左辺側で入れ替えることができ、右利き用と左利き用に兼用できるので、製造、流通及び在庫管理のコストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する電子機器の正面図及び背面図である。
【図2】ポインティングデバイス20の操作状態を示す図である。
【図3】ポインティングデバイス20の他の実装位置を示す図である。
【図4】右利きと左利き兼用の改良例を示す図である。
【図5】電子機器10の簡略的な内部ブロック構成図である。
【図6】第1の押圧感知部18、または第2の押圧感知部19の一例を示す構造図である。
【図7】ROM32のメモリマップ概念図である。
【図8】第1の押圧感知部18に対して「直感的に行われる可能性がある押圧操作パターン」の分類例を示す図である。
【図9】電子機器10で実行されるアプリケーションプログラムの一つとして実行されるドキュメント表示ソフトにおける状態図及び各操作パターンの分類とそれらの操作パターンに対応づけられた動作定義の情報を示す図(その1)である。
【図10】各操作パターンの分類とそれらの操作パターンに対応づけられた動作定義の情報を示す図(その2)である。
【図11】各操作パターンの分類とそれらの操作パターンに対応づけられた動作定義の情報を示す図(その3)である。
【図12】第1の押圧感知部18及び/又は第2の押圧感知部19を用いて行われる画面表示態様の操作概念図である。
【図13】表示画面を「拡大」する場合の説明図である。
【図14】ユーザの操作指の大きさと第1の押圧感知部18及び第2の押圧感知部19のスイッチ要素の配列間隔との対応関係を示す模式図である。
【図15】状態管理プログラムの遷移状態を示す図である。
【図16】状態管理プログラムに含まれるイベント検出プロセスのフローチャートを示す図である。
【図17】状態管理プログラムに含まれる動作処理プロセスのフローチャートを示す図である。
【図18】第1の押圧感知部18の処理ルーチンと第2の押圧感知部19の処理ルーチンとを平行して実行する状態管理プログラムのフローチャートを示す図である。
【図19】サムパッドへの適用例を示す図である。
【符号の説明】
SW1〜SWn スイッチ要素
10 電子機器
11 機器本体
12 平面ディスプレイパネル
18 第1の押圧感知部
19 第2の押圧感知部
20 ポインティングデバイス
30 CPU(表示制御手段)
181 矩形状押圧面
191 矩形状押圧面
Claims (5)
- 機器本体に、
平面ディスプレイパネルと、
該平面ディスプレイパネルの表示画面又は該機器本体内部で実行される処理に対して所要の入力操作を行うためのポインティングデバイスとを実装すると共に、
前記平面ディスプレイパネルの実装位置を前記機器本体の正面側とし、且つ、前記ポインティングデバイスの実装位置を前記機器本体の背面側とし、
さらに、前記ポインティングデバイスを、
前記機器本体の縦辺に沿ってその長手方向を延在する矩形状押圧面を有した第1の押圧感知部と、
前記機器本体の横辺に沿ってその長手方向を延在する矩形状押圧面を有した第2の押圧感知部とにより構成し、
前記第1の押圧感知部と前記第2の押圧感知部とによって検出される様々な押圧操作パターンに対応して、前記平面ディスプレイパネルに対する制御を行う表示制御手段を備えたことを特徴とする電子機器。 - 前記押圧操作パターンは、少なくとも、前記第1の押圧感知部及び前記第2の押圧感知部上で検出されるシングルタップ、ダブルタップ及びスクロールの操作を含むことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 前記表示制御手段は、前記第1及び第2の押圧感知部上で同時にスクロール操作が行われた場合、そのスクロール操作方向の組み合わせに応じて前記表示部に表示される画面を拡大または縮小若しくは回転させる制御を行うことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 前記第1及び第2の押圧感知部のいずれかは、長手方向に複数のスイッチ要素を等間隔に配列して構成されたものであることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
- 前記第1及び第2の押圧感知部の双方又はいずれか一方の位置を、前記機器本体の背面の右辺側と左辺側で入れ替え可能に構成したことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
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