JP2000137564A - 画面操作装置および方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスプレイに表示される画面の操作を容易
に行うことが出来る画面操作装置を提供する。 【解決手段】 ＰＤＰ１０と、このタッチパネル１１
と、ＰＤＰ１０にディスプレイ信号ｂを出力して画像を
表示するとともにタッチ信号ａによってＰＤＰ１０に表
示する画像を操作するパーソナル・コンピュータ１３と
を備え、パーソナル・コンピュータ１３が、タッチ信号
ａに基づいてタッチパネル１１に対するタッチの態様を
検出するタッチ態様検出手段と、このタッチ態様検出手
段によって検出されるタッチの態様に対応する画面を表
示するためのディスプレイ信号ｂをＰＤＰ１０に出力す
る画像信号出力手段とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ディスプレイに
表示される画面の操作を行う装置および方法に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】従来、パーソナル・コ
ンピュータ等のディスプレイに表示される画面を上下ま
たは左右にスクロールする際には、図７に示されるよう
に、画面１の左右や上下に表示されるスクロール・バー
２Ａ，２Ｂをマウス３によって操作する必要がある。

【０００３】また、ディスプレイに表示される画面の切
り替えなどの画面操作を行う際には、画面上に配置され
た所要の画面操作に対応するアイコン４に、マウス３の
操作によって、マウス・ポインタ５を合わせてクリック
する必要がある。

【０００４】しかしながら、上記のような従来の画面の
操作方法では、画面のスクロールや切り替えなどの画面
操作を行う都度に、マウス・ポインタ５を所要のスクロ
ール・バー２Ａ，２Ｂやアイコン４の位置に移動してマ
ウス操作を行わなければならず、その操作が煩わしい場
合がある。

【０００５】また、画面をスクロールさせる場合、上下
方向と左右方向へのスクロールを同時に行うことが出来
ないため、例えば、所望の画面が表示されている画面の
位置から斜めの方向にあるような場合には、スクロール
・バー２Ａと２Ｂによるスクロール操作を何度も繰り返
さなければならない。

【０００６】またさらに、このスクロール操作を行う場
合に、スクロール・バー２Ａ，２Ｂの画面上の移動量と
ディスプレイに表示された画面１の移動量とが視覚的に
一致しておらず、マウス３によるスクロール操作を行う
のに感覚的な慣れが必要である。

【０００７】また、アイコン４の操作によって画面の切
り替えなどを行う場合には、その都度、目的の操作を行
うためのアイコン４を探してマウス操作を行わなければ
ならず、アイコンの選択に手間取ったりする場合があ
る。

【０００８】この発明は、上記のような従来のディスプ
レイに表示される画面の操作を行う場合の問題点を解決
するために為されたものである。すなわち、この発明
は、ディスプレイに表示される画面の操作を容易に行う
ことが出来る画面操作装置および画面操作方法を提供す
ることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】第１の発明による画面操
作装置は、上記目的を達成するために、ディスプレイ
と、このディスプレイの前面に取り付けられて接触され
ることによりタッチ信号を出力するタッチパネルと、デ
ィスプレイに画像信号を出力して画像を表示するととも
にタッチパネルから入力されるタッチ信号によってディ
スプレイに表示する画像を操作する画像表示部材とを備
え、前記画像表示部材が、前記タッチパネルから入力さ
れるタッチ信号に基づいてタッチパネルに対するタッチ
の態様を検出するタッチ態様検出手段と、このタッチ態
様検出手段によって検出されるタッチの態様に対応する
画面を表示するための画像信号を前記ディスプレイに出
力する画像信号出力手段とを有していることを特徴とし
ている。

【００１０】この第１の発明による画面操作装置は、画
像表示部材が、パーソナル・コンピュータ等のディスプ
レイに画像信号を出力することによって所要の画像の表
示を行い、このディスプレイに画像が表示されている状
態で、タッチパネルに指やタッチペンなどによるタッチ
が行われると、タッチパネルから画像表示部材にタッチ
信号が出力される。

【００１１】タッチ信号が入力された画像表示部材は、
このタッチ信号に基づいて、タッチ態様検出手段により
タッチパネルに対するタッチの態様の検出を行い、画像
信号出力手段によって、検出されたタッチの態様に対応
する画面を表示するための画像信号をディスプレイに出
力する。

【００１２】これによって、ディスプレイに表示される
画面において、タッチパネルに対するタッチの態様に対
応して、画面のスクロール，拡大，切り替え，および消
去などの様々な画面操作が行われる。

【００１３】上記第１の発明によれば、タッチパネルに
対するタッチ操作によって、パーソナル・コンピュータ
におけるマウスによる操作と同様の画面操作を行うこと
が出来るとともに、タッチの態様に応じた様々な画面操
作が可能になるので、煩雑な画面操作も容易に行うこと
が出来るようになる。

【００１４】第２の発明による画面操作装置は、前記目
的を達成するために、第１の発明の構成に加えて、前記
タッチ態様検出手段によりタッチパネル上のタッチ位置
がディスプレイの所定の位置に対応する位置であるとと
もに何れかの方向に移動していることが検出された際
に、前記画像信号出力手段がディスプレイに表示されて
いる画面をタッチ位置の移動方向にスクロールさせる画
像信号を出力することを特徴としている。

【００１５】この第２の発明による画面操作装置は、タ
ッチパネル上のタッチ位置が他の画面操作を行うディス
プレイの画面上の位置、例えば画面の機能アイコンの表
示位置以外の位置であり、しかも、そのタッチ位置がタ
ッチパネル上を何れかの方向に移動していることをタッ
チ態様検出手段が検出した場合に、画像信号出力手段が
ディスプレイに画像信号を出力することによって、表示
されている画面をタッチ位置の移動方向にスクロールさ
せる。

【００１６】上記第２の発明によれば、従来のマウスに
よる画面のスクロール操作のように、その都度マウスポ
インタを画面に表示されたスクロールバーに移動させる
必要が無くなり、画面内の任意の位置でのスクロール操
作が可能になるとともに、斜め方向へのスクロールが可
能になり、さらに、画面のスクロール速度と視覚的な操
作感覚とを一致させることが出来るので、ディスプレイ
に表示される画面の操作を容易に行うことが出来るよう
になる。

【００１７】第３の発明による画面操作装置は、前記目
的を達成するために、第２の発明の構成に加えて、前記
画像信号出力手段が、タッチパネル上のタッチ位置の近
傍に対応するディスプレイの画面内にスクロールアイコ
ンを表示する画像信号を出力することを特徴としてい
る。

【００１８】この第３の発明による画面操作装置は、タ
ッチ態様検出手段によって検出されたタッチ位置の態様
が、画面をスクロールさせるための態様である時に、画
像信号出力手段から出力される画像信号によって、ディ
スプレイの画面内のタッチパネル上のタッチ位置の近傍
に対応する位置に、スクロールアイコンが表示される。

【００１９】上記第３の発明によれば、画面に表示され
るスクロールアイコンによって、操作を行う者が、画面
がスクロールされることを認識することが出来るので、
ディスプレイに表示される画面の操作をさらに容易に行
うことが出来るようになる。

【００２０】第４の発明による画面操作装置は、前記目
的を達成するために、第１の発明の構成に加えて、前記
画像表示部材が、あらかじめ設定されたタッチ位置の移
動軌跡パターンとこの移動軌跡パターンに対応して設定
された画面操作とを記憶する記憶手段と、この記憶手段
に記憶された移動軌跡パターンとタッチパネル上を移動
するタッチ位置の移動軌跡とを照合する照合手段とをさ
らに備え、前記タッチ態様検出手段によってタッチパネ
ル上を移動するタッチ位置の移動軌跡が検出された際
に、前記照合手段が検出されたタッチ位置の移動軌跡と
前記記憶手段に記憶された移動軌跡パターンとの照合を
行い、タッチ位置の移動軌跡が記憶されている移動軌跡
パターンの何れかに合致する場合に、前記画像表示部材
が合致する移動軌跡パターンに対応する画面操作を実行
するための画像信号をディスプレイに出力することを特
徴としている。

【００２１】この第４の発明による画面操作装置は、画
像表示部材において、記憶手段にあらかじめ設定された
タッチ位置の移動軌跡パターンとこの移動軌跡パターン
に対応して設定された画面操作とが記憶されている。そ
して、タッチ態様検出手段によってタッチパネル上を移
動するタッチ位置の移動軌跡が検出されると、照合手段
によって、検出されたタッチ位置の移動軌跡と記憶手段
に記憶されている移動軌跡パターンとの照合を行い、記
憶されている移動軌跡パターンの何れかにタッチ位置の
移動軌跡が合致する場合に、前記画像表示部材が画像信
号をディスプレイに出力して、合致する移動軌跡パター
ンに対応する画面の拡大や切り替えおよび消去などの画
面操作を実行する。

【００２２】上記第４の発明によれば、マウスによる画
面操作のようにその都度対応する機能アイコンを探した
りする必要が無くなり、しかも、所望の画面操作をその
操作に感覚的に一致するタッチ操作によって行うことが
出来るので、画面操作を容易に行うことが出来るように
なる。

【００２３】第５の発明による画面操作方法は、前記目
的を達成するために、ディスプレイの前面にタッチパネ
ルを取り付け、このタッチパネルから出力されるタッチ
信号に基づいてタッチパネルに対するタッチ態様を検出
し、この検出されたタッチ態様に対応する画面をディス
プレイに表示することを特徴としている。

【００２４】この第５の発明による画面操作方法によれ
ば、パーソナル・コンピュータ等のディスプレイに画像
が表示されている状態で、タッチパネルに指やタッチペ
ンなどによるタッチが行われると、タッチパネルから画
像表示部材にタッチ信号が出力されて、このタッチ信号
に基づいてタッチパネルに対するタッチの態様の検出が
行われる。そして、ディスプレイに表示される画面にお
いて、タッチパネルに対するタッチの態様に対応して、
画面のスクロール，拡大，切り替え，および消去などの
様々な画面操作が行われる。

【００２５】上記第５の発明によれば、タッチパネルに
対するタッチ操作によって、パーソナル・コンピュータ
におけるマウスによる操作と同様の画面操作を行うこと
が出来るとともに、タッチの態様に応じた様々な画面操
作が可能になるので、煩雑な画面操作も容易に行うこと
が出来る。

【００２６】第６の発明による画面操作方法は、前記目
的を達成するために、第５の発明の構成に加えて、前記
タッチパネルに対するタッチの態様の検出によって、タ
ッチパネル上のタッチ位置がディスプレイの所定の位置
に対応する位置であるとともに何れかの方向に移動され
ていることが検出された際に、ディスプレイに表示され
ている画面をタッチ位置の移動方向にスクロールさせる
ことを特徴としている。

【００２７】この第６の発明による画面操作方法は、タ
ッチパネルにタッチされた位置が他の画面操作を行うデ
ィスプレイの画面上の位置、例えば画面の機能アイコン
の表示位置以外の位置であり、しかも、そのタッチ位置
がタッチパネル上を何れかの方向に移動していることが
検出された場合に、ディスプレイに表示されている画面
がタッチ位置の移動方向にスクロールされる。

【００２８】上記第６の発明によれば、従来のマウスに
よる画面のスクロール操作のように、その都度マウスポ
インタを画面に表示されたスクロールバーに移動させる
必要が無くなり、画面内の任意の位置でのスクロール操
作が可能になるとともに、斜め方向へのスクロールが可
能になり、さらに、画面のスクロール速度と視覚的な操
作感覚とを一致させることが出来るので、ディスプレイ
に表示される画面の操作を容易に行うことが出来るよう
になる。

【００２９】第７の発明による画面操作方法は、前記目
的を達成するために、第６の発明の構成に加えて、タッ
チパネル上のタッチ位置の近傍に対応するディスプレイ
の画面内にスクロールアイコンを表示することを特徴と
している。

【００３０】この第７の発明による画面操作方法は、検
出されたタッチ位置の態様が、画面をスクロールさせる
ための態様である時に、ディスプレイの画面内のタッチ
パネル上のタッチ位置の近傍に対応する位置に、スクロ
ールアイコンが表示される。

【００３１】この画面に表示されるスクロールアイコン
によって、操作を行う者が、画面がスクロールされるこ
とを認識することが出来るので、ディスプレイに表示さ
れる画面の操作をさらに容易に行うことが出来るように
なる。

【００３２】第８の発明による画面操作方法は、前記目
的を達成するために、第５の発明の構成に加えて、あら
かじめ設定されたタッチ位置の移動軌跡パターンとこの
移動軌跡パターンに対応して設定された画面操作とを記
憶し、タッチパネル上を移動するタッチ位置の移動軌跡
が検出された際に、この検出されたタッチ位置の移動軌
跡と記憶されている移動軌跡パターンとの照合を行い、
タッチ位置の移動軌跡が記憶されている移動軌跡パター
ンの何れかに合致する場合に、合致する移動軌跡パター
ンに対応する画面操作を実行することを特徴としてい
る。

【００３３】この第８の発明による画面操作方法は、あ
らかじめ設定されたタッチ位置の移動軌跡パターンとこ
の移動軌跡パターンに対応して設定された画面操作とが
記憶されており、タッチパネル上を移動するタッチ位置
の移動軌跡が検出されると、この検出されたタッチ位置
の移動軌跡と記憶されている移動軌跡パターンとの照合
が行われ、記憶されている移動軌跡パターンの何れかに
タッチ位置の移動軌跡が合致すると、合致する移動軌跡
パターンに対応する画面の拡大や切り替えおよび消去な
どの画面操作が実行される。

【００３４】上記第８の発明によれば、マウスによる画
面操作のようにその都度対応する機能アイコンを探した
りする必要が無くなり、しかも、所望の画面操作をその
操作に感覚的に一致するタッチ操作によって行うことが
出来るので、画面操作を容易に行うことが出来る。

【００３５】

【発明の実施の形態】以下、この発明の最も好適と思わ
れる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説
明を行う。

【００３６】図１は、この発明による画像操作装置を、
ＰＤＰ（プラズマ・ディスプレイ・パネル）を用いた電
子黒板システムに適用した場合の実施形態の一例を示す
構成図である。この図１において、壁に掛けられるＰＤ
Ｐ１０に、このＰＤＰ１０の前面を覆うようにタッチパ
ネル１１が取り付けられている。

【００３７】このタッチパネル１１は、コントローラ１
２を介してパーソナル・コンピュータ１３に接続され、
さらに、このパーソナル・コンピュータ１３にＰＤＰ１
０が接続されていて、後述するように、パーソナル・コ
ンピュータ１３が、タッチパネル１１からコントローラ
１２を介して入力されるタッチ信号ａに基づいて、ＰＤ
Ｐ１０にディスプレイ信号ｂを出力して、所要の画面操
作を行うようになっている。

【００３８】コントローラ１２は、タッチパネル１１か
ら入力されるタッチ位置およびタッチ圧力を示す信号を
デジタルのタッチ信号ａに変換して、パーソナル・コン
ピュータ１３のシリアル・ポートに出力する。なお、図
１中、１４はキーボードであり、１５はマウスである。

【００３９】この電子黒板システムは、図２に示される
ように、ＰＤＰ１０の画面上にマウスポインタＰが表示
されており、このマウスポインタＰを、マウス１５やキ
ーボート゛１４の操作によって移動させることにより、通
常のマイクロ・コンピュータと同様に画面の操作を行う
ことが出来るが、このマウス１５やキーボート゛１４によ
るマウスポインタＰの操作と同様の操作が、指やタッチ
ペン（図２の場合は指）Ｆによるタッチパネル１１への
タッチによって行われる。

【００４０】すなわち、指Ｆによってタッチパネル１１
が一回タッチされることによりマウス１５の左のシング
ルクリックと同様の操作が行われ、指Ｆによってタッチ
パネル１１が所定の時間内に二回タッチされることによ
りマウス１５の左のダブルクリックと同様の操作が行わ
れる。

【００４１】そして、マウス１５の右クリックと同様の
操作を行う指Ｆによるタッチパネル１１のタッチの態様
は、適宜設定される。例えば、指Ｆによるタッチパネル
１１の押圧力の大きさをパーソナル・コンピュータ１３
が検出することにより、指Ｆによるタッチの強弱によっ
てマウス１５の左クリックに対応するタッチ操作か右ク
リックに対応するタッチ操作かが判別される。

【００４２】ＰＤＰ１０に表示された画面を上下または
左右にスクロールさせる場合には、図３（ａ）に示され
るように、画面上のアイコン以外の場所を指Ｆによって
タッチすると、マウスポインタＰがスクロールアイコン
Ｓに変わって指Ｆの近傍に表示される。

【００４３】そして、指Ｆをタッチパネル１１にタッチ
したまま移動させると、図３（ｂ）に示されるように、
スクロールアイコンＳも指Ｆとともに移動して、画面が
このスクロールアイコンＳの移動方向にスクロールされ
る。このタッチ操作によって画面がスクロールされると
きのパーソナル・コンピュータ１３における画面制御の
手順が、図４に示されている。

【００４４】この図４において、ＰＤＰ１０に所要の画
面が表示されている状態で、パーソナル・コンピュータ
１３は、タッチパネル１１へのタッチの有無をタッチパ
ネル１１からのタッチ信号ａの入力の有無によって検出
する（ステップａ１）。

【００４５】このステップａ１において、タッチ信号ａ
の入力があり、タッチパネル１１へのタッチが有ったと
判定されると、次に、タッチ信号ａからタッチパネル１
１上のタッチ位置を検出する（ステップａ２）。

【００４６】このステップａ２において検出されたタッ
チパネル１１上のタッチ位置から、タッチパネル１１へ
のタッチがＰＤＰ１０の画面に表示されたアイコンに対
応する位置に行われているか否かを判定し（ステップａ
３）、タッチが画面上のアイコンに対応する位置に行わ
れている場合には、タッチパネル１１へのタッチを前述
したようにマウス１５によるクリック操作と同様に機能
させて、タッチ位置に対応するアイコンが備えた動作を
実行させる（ステップａ４）。

【００４７】ステップａ３において、タッチパネル１１
へのタッチがＰＤＰ１０の画面に表示されたアイコンに
対応する位置に行われていない場合には、ＰＤＰ１０の
画面上において、タッチパネル１１上の指Ｆ（またはタ
ッチペン）によるタッチ位置の近傍に、画面にそれまで
表示されていたマウスポインタＰに代えて、スクロール
アイコンＳを表示する（ステップａ５）。

【００４８】このスクロールアイコンＳの表示の後、タ
ッチパネル１１への指Ｆ（またはタッチペン）によるタ
ッチが継続されているかどうかを監視し（ステップａ
６）、タッチパネル１１へのタッチが継続されていない
場合には、表示されているスクロールアイコンＳをマウ
スポインタＰの表示に再度変更する（ステップａ７）。

【００４９】ステップａ６において、タッチパネル１１
へのタッチが継続されている場合には、次に、タッチ信
号ａに基づいて検出されるタッチパネル１１上のタッチ
位置が移動しているか否かの検出を行い（ステップａ
８）、タッチ位置が移動している場合、すなわち、指Ｆ
（またはタッチペン）がタッチパネル１１上を接触した
まま移動している場合には、ＰＤＰ１０に出力するディ
スプレイ信号ｂを制御してＰＤＰ１０に表示される画面
を、タッチ位置が移動する方向にスクロールさせる（ス
テップａ９）。

【００５０】このとき、タッチパネル１１上のタッチ位
置の移動速度と、ＰＤＰ１０の画面のスクロール速度と
が同じになるようにすれば、視覚的な操作量が一致して
スクロール操作が容易になる。

【００５１】ＰＤＰ１０に表示された画面の切り替えや
消去などの種々の画面操作は、パーソナル・コンピュー
タ１３のメモリに、タッチ位置の移動軌跡のパターンデ
ータとそれに対応する画面動作をあらかじめ記憶してお
いて、タッチパネル１１上に描かれるタッチ位置の移動
軌跡をメモリに記憶されたデータの移動軌跡パターンと
照合することにより行われる。

【００５２】すなわち、パーソナル・コンピュータ１３
は、タッチパネル１１から入力されるタッチ信号ａによ
って、タッチパネル１１上に指Ｆ（またはタッチペン）
によって描かれるタッチ位置の移動軌跡を検出して、メ
モリの一致する移動軌跡パターンデータに対応する画面
動作を実行する。

【００５３】このようなパーソナル・コンピュータ１３
のメモリに記憶される移動軌跡パターンおよびこれに対
応する画面動作の例としては、図５（ａ）に示されるよ
うに、二つのタッチ位置が互いに反対方向に離間する移
動軌跡パターンαと、これに対応して画面のタッチ位置
に表示されている情報よりもさらに詳しい情報を表示す
る画面動作（例えば、タッチ位置の画面を拡大したりす
る画面動作）がある。

【００５４】さらに、図５（ｂ）に示されるように、タ
ッチ位置が弧を描くように移動する移動軌跡パターンβ
と、これに対応して画面が次の画面に切り替わる画面動
作がある。さらに、図５（ｃ）に示されるように、タッ
チ位置が蛇行するように移動する移動軌跡パターンγ
と、これに対応して画面に表示されている内容が消去さ
れる画面動作がある。

【００５５】上記のようなタッチ操作によって画面の切
り替えが行われるときのパーソナル・コンピュータ１３
における画面制御の手順が、図６に示されている。この
図６において、ＰＤＰ１０に所要の画面が表示されてい
る状態で、パーソナル・コンピュータ１３は、タッチパ
ネル１１へのタッチの有無をタッチパネル１１からのタ
ッチ信号ａの入力の有無によって検出する（ステップｂ
１）。

【００５６】このステップｂ１において、タッチ信号ａ
からの入力によってタッチパネル１１へのタッチが有っ
たと判定されると、次に、タッチパネル１１上のタッチ
位置が移動しているか否かの検出を行う（ステップｂ
２）。

【００５７】そして、タッチパネル１１においてタッチ
位置が移動していることが検出された場合には、次に、
タッチ位置の移動の軌跡をメモリに記録してゆく（ステ
ップｂ３）とともに、ステップｂ２においてタッチ位置
が移動しているか否かの検出を継続する。

【００５８】ここで、パーソナル・コンピュータ１３
は、タッチパネル１１上に描かれるタッチ位置の移動軌
跡を、タッチ信号ａから検出されるタッチ位置の位置情
報を一定時間（例えば、０．１秒以下）ごとに取り込ん
でメモリに記録してゆくことにより認識する。

【００５９】ステップｂ２においてタッチ位置の移動が
検出されなくなると、次に、タッチパネル１１に対する
タッチが継続されているか否かの検出を行う（ステップ
ｂ４）。

【００６０】そして、タッチパネル１１に対するタッチ
が継続されている場合にはステップｂ２に戻ってタッチ
位置の移動の有無の検出を継続するが、タッチパネル１
１に対するタッチが無くなると、次に、ステップｂ３に
おいてメモリに記録されたタッチ位置の移動軌跡と、あ
らかじめメモリに記憶されている移動軌跡パターンとの
照合を行う（ステップｂ５）。

【００６１】そして、タッチパネル１１上で描かれたタ
ッチ位置の移動軌跡に合致する移動軌跡パターンがメモ
リに記憶されているか否かの検出を行って（ステップｂ
６）、タッチ位置の移動軌跡に合致する移動軌跡パター
ンがメモリに記憶されていない場合には画面動作は行わ
ないが、タッチ位置の移動軌跡がメモリに記憶されてい
る移動軌跡パターンの何れかに合致する場合には、その
移動軌跡パターンに対応して記憶されている画面動作を
実行する（ステップｂ７）。

【００６２】上記の電子黒板システムにおいて、ＰＤＰ
１０に画像を表示するアプリケーション・ソフトとして
は、例えば、画面上に地図と鉄道線路を表示して乗換案
内，所要時間および運賃等の検索を行う鉄道駅検索ソフ
トなどがある。

【００６３】この鉄道駅検索ソフトによってＰＤＰ１０
に表示される鉄道線路の画面上において、任意の駅を一
回または二回タッチすると、前述したように、マウス１
５による左シングルまたはダブルクリックと同様の画面
操作が行われる。

【００６４】また、画面上の駅でない部分がタッチされ
ると、そのタッチ位置の近傍にマウスポインタＰの代わ
りにスクロールアイコンＳが表示され、このスクロール
アイコンＳが表示された状態でタッチ位置を任意の方向
に移動させると、画面がその移動方向にスクロールされ
て、それまで画面に表示されていなかった地図や鉄道線
路が表示される。

【００６５】そして、画面上にタッチした状態で、パー
ソナル・コンピュータ１３のメモリにあらかじめ記憶さ
れている移動軌跡パターンに合致する移動軌跡をタッチ
パネル１１上に描くと、その移動軌跡パターンに対応す
る画面操作が行われる。

【００６６】例えば、ＰＤＰ１０に表示された地図上の
任意の箇所が同時に二本の指Ｆによってタッチされ、そ
の指Ｆが互いに反対方向に移動されてタッチ位置が離間
してゆくような移動軌跡が描かれることにより、そのタ
ッチ位置の地図の拡大図を表示する画面に切り替えられ
たり、そのタッチ位置における鉄道駅の時刻表などの詳
細情報を表示する画面を表示したりする画面動作が行わ
れる。

【００６７】そして、二つのタッチ位置が再び接近され
て閉じられるような移動軌跡が描かれると、表示されて
いる拡大図や詳細情報を表示する画面を閉じる画面動作
が行われる。

【００６８】また、タッチパネル１１上のタッチ位置を
左右の何れか一方の側に弧を描くように移動させると、
画面のページが捲られて次の頁の画面や一つ前のページ
の画面を表示する画面動作が行われる。また、タッチパ
ネル１１上のタッチ位置が蛇行するような移動軌跡が描
かれると、表示されている画面を消去する画面動作が行
われる。

【００６９】なお、上記においては、タッチパネルを取
り付けるディスプレイとしてＰＤＰを使用した電子黒板
システムを例に挙げて説明したが、この発明は、ディス
プレイとしてＣＲＴや液晶パネルを用いたパーソナル・
コンピュータに使用することも出来る。

【００７０】また、タッチパネルの方式としては、抵抗
膜方式，光学方式，静電容量方式および超音波表面弾性
波方式などあらゆる方式のタッチパネルを用いることが
出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の最良の実施形態における一例を示す構
成図である。

【図２】同例における操作方法を示す説明図である。

【図３】同例における画面操作の一例を示す説明図であ
る。

【図４】同画面操作の手順を示すフローチャートであ
る。

【図５】同例における画面操作の他の例を示す説明図で
ある。

【図６】同画面操作の手順を示すフローチャートであ
る。

【図７】従来の画面操作の方法を示す説明図である。

【符号の説明】

１０ …ＰＤＰ（ディスプレイ） １１ …タッチパネル １３ …パーソナル・コンピュータ（画像表示部材） Ｐ …マウスポインタ Ｓ …スクロールアイコン Ｆ …指 ａ …タッチ信号 ｂ …ディスプレイ信号（画像信号） α，β，γ…移動軌跡

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０９Ｇ 5/00 ５５０ Ｇ０９Ｇ 5/00 ５５０Ｃ ５Ｇ４３５ 5/08 5/08 Ｌ 5/34 5/34 Ｍ // Ｂ４３Ｌ 1/04 Ｂ４３Ｌ 1/04 Ｆ (72)発明者 高橋 祐次 静岡県袋井市鷲巣字西ノ谷15の１ 静岡パ イオニア株式会社内 (72)発明者 小泉 義男 静岡県袋井市鷲巣字西ノ谷15の１ 静岡パ イオニア株式会社内 Ｆターム(参考） 2C032 HC14 HC25 2C071 CA02 CA04 CD09 DA05 DB02 DC01 5B087 AA09 CC03 DD03 DE03 DE06 DJ03 5C082 AA01 AA13 AA14 AA15 AA21 AA24 CA51 CA72 CB06 DA87 MM09 5E501 AA01 AA16 BA06 CA04 CB05 FA04 FB22 FB32 5G435 AA00 BB06 DD01 EE30 HH02 LL08

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスプレイと、このディスプレイの前
   面に取り付けられて接触されることによりタッチ信号を
   出力するタッチパネルと、ディスプレイに画像信号を出
   力して画像を表示するとともにタッチパネルから入力さ
   れるタッチ信号によってディスプレイに表示する画像を
   操作する画像表示部材とを備え、 前記画像表示部材が、前記タッチパネルから入力される
   タッチ信号に基づいてタッチパネルに対するタッチの態
   様を検出するタッチ態様検出手段と、このタッチ態様検
   出手段によって検出されるタッチの態様に対応する画面
   を表示するための画像信号を前記ディスプレイに出力す
   る画像信号出力手段とを有していることを特徴とする画
   面操作装置。
2. 【請求項２】 前記タッチ態様検出手段によりタッチパ
   ネル上のタッチ位置がディスプレイの所定の位置に対応
   する位置であるとともに何れかの方向に移動しているこ
   とが検出された際に、前記画像信号出力手段がディスプ
   レイに表示されている画面をタッチ位置の移動方向にス
   クロールさせる画像信号を出力する請求項１に記載の画
   面操作装置。
3. 【請求項３】 前記画像信号出力手段が、タッチパネル
   上のタッチ位置の近傍に対応するディスプレイの画面内
   にスクロールアイコンを表示する画像信号を出力する請
   求項２に記載の画面操作装置。
4. 【請求項４】 前記画像表示部材が、あらかじめ設定さ
   れたタッチ位置の移動軌跡パターンとこの移動軌跡パタ
   ーンに対応して設定された画面動作とを記憶する記憶手
   段と、この記憶手段に記憶された移動軌跡パターンとタ
   ッチパネル上を移動するタッチ位置の移動軌跡とを照合
   する照合手段とをさらに備え、 前記タッチ態様検出手段によってタッチパネル上を移動
   するタッチ位置の移動軌跡が検出された際に、前記照合
   手段が検出されたタッチ位置の移動軌跡と前記記憶手段
   に記憶された移動軌跡パターンとの照合を行い、タッチ
   位置の移動軌跡が記憶されている移動軌跡パターンの何
   れかに合致する場合に、前記画像表示部材が合致する移
   動軌跡パターンに対応する画面動作を実行するための画
   像信号をディスプレイに出力する請求項１に記載の画面
   操作装置。
5. 【請求項５】 ディスプレイの前面にタッチパネルを取
   り付け、 このタッチパネルから出力されるタッチ信号に基づいて
   タッチパネルに対するタッチ態様を検出し、 この検出されたタッチ態様に対応する画面をディスプレ
   イに表示することを特徴とする画面操作方法。
6. 【請求項６】 前記タッチパネルに対するタッチの態様
   の検出によって、タッチパネル上のタッチ位置がディス
   プレイの所定の位置に対応する位置であるとともに何れ
   かの方向に移動されていることが検出された際に、ディ
   スプレイに表示されている画面をタッチ位置の移動方向
   にスクロールさせる請求項５に記載の画面操作方法。
7. 【請求項７】 タッチパネル上のタッチ位置の近傍に対
   応するディスプレイの画面内にスクロールアイコンを表
   示する請求項６に記載の画面操作方法。
8. 【請求項８】 あらかじめ設定されたタッチ位置の移動
   軌跡パターンとこの移動軌跡パターンに対応して設定さ
   れた画面動作とを記憶し、 タッチパネル上を移動するタッチ位置の移動軌跡が検出
   された際に、この検出されたタッチ位置の移動軌跡と記
   憶されている移動軌跡パターンとの照合を行い、 タッチ位置の移動軌跡が記憶されている移動軌跡パター
   ンの何れかに合致する場合に、合致する移動軌跡パター
   ンに対応する画面動作を実行する請求項５に記載の画面
   操作方法。