JP2004205550A - 接続電極および画像表示装置 - Google Patents

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Toshiaki Arai
俊明 荒井
Midori Suzuki
美登利 鈴木
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Abstract

【課題】腐食反応の進行によって断線することのない接続電極を提供すること。
【解決手段】基板1上に配置され、平面形状が矩形状をなす導電層7と、基板1上および保護導電層3の一部領域上に積層された絶縁層4を備え、導電層7の短手方向の端部は絶縁層4によって被覆されている。保護導電層3上であって、絶縁層4によって被覆されていない領域は接続対象との接続部となる開口部5を形成している。さらに、開口部5および絶縁層4上には表面導電層6が形成されている。導電層7の上面に絶縁層4が積層された領域の幅W1、W2は、互いに異なる値を有することとし、かかる構造を有することによって腐食反応の進行を抑制して、接続電極が断線することを抑制している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回路構造同士を接続する際に用いられる接続電極に関し、特に、基板上の占有面積の増加および接触抵抗の低下を防ぎつつ、腐食による断線を効果的に抑制可能な接続電極および接続電極を利用した画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば基板上に設けられた回路構造と、別の基板上に設けられた回路構造とを接続するために、基板表面上に露出させた導電層を含んで形成された接続電極が用いられている。
【0003】
図7は、従来用いられてきた接続電極の構造について示す断面図である。図7に示すように、従来構造の接続電極は、基板101上に低抵抗導電層102、保護導電層103が順次積層された構造を有する。保護導電層103上面の短手方向の両端部は絶縁層104によって被覆され、絶縁層104によって被覆されない領域は開口部105を形成する。そして、開口部105および絶縁層104の表面は、ITO(Indium Tin Oxide)等によって形成される表面導電層106によって覆われている。また、従来構造の接続電極は、図7にも示すように左右対称な構造を有し、保護導電層103上面のうち、絶縁層104に被覆された領域は等しい幅を有する(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
低抵抗導電層102は、基板101の他の領域上に形成された回路と導通しており、開口部105と外部回路の接続端子との間をTAB実装等を用いて接続し、基板101上に形成された回路と、外部回路とを電気的に接続している。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5483082号明細書(第36−37頁、第2D図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示す接続電極は、開口部105が基板表面に露出した構造を有するため、耐久性の点で問題を有する。具体的には、導電層のうち、開口部105下層の低抵抗導電層102が外気等と反応することによって一部が腐食し、かかる腐食が低抵抗導電層102全体に広がることで断線するという問題を有する。
【0007】
上記のように、接続電極は低抵抗導電層102の表面を反応不活性の保護導電層103によって保護した構造を有するが、実際には内部の低抵抗導電層102における熱マイグレーション等に起因したボイドが多く形成され、低抵抗導電層102の一部が表面上に露出することが知られている。表面上に露出した低抵抗導電層102は、通常は酸化物を形成するが、酸・アルカリや、取り扱いの際に汗等の体液が開口部105に付着することによって形成された酸化物は除去される場合がある。酸化物が除去された場合、酸化物が存在した領域近傍で低抵抗導電層102を構成する金属材料と酸等との間で腐食反応が生じ、かかる腐食反応が低抵抗導電層102全体に拡大することで断線が生じる。特に、低抵抗導電層102がアルミニウムによって形成され、表面導電層106がITOによって形成されている場合には、電池効果によって反応が爆発的に進むことが知られている。
【0008】
低抵抗導電層102のうち、絶縁層104に被覆された領域は表面上に露出することはないため、上記した腐食反応の起点となることはない。しかし、開口部105で生じた反応が徐々に進行するに従って絶縁層104に被覆された領域にも反応が拡大し、最終的には断線することとなる。また、全体に反応が広がる前であっても、反応に伴って生じるガスの圧力によって内部構造が破壊され、断線が生じる場合もある。
【0009】
従って、断線の発生を防止する観点からは、低抵抗導電層102のうち、絶縁層104に被覆された領域の幅を広くした構造が有効である。かかる構造は、例えば、低抵抗導電層102の短手方向の幅を拡大することによって実現することができる。しかしながら、近年の電子回路の集積化および小型化を鑑みると、実際には基板表面において接続電極に用いる領域を広く確保することは好ましくなく、低抵抗導電層102の幅を拡大した構造の実現は困難である。特に、液晶等を用いた画像表示装置等においては、表示画像の高精細化に伴って走査線および信号線の本数が増大しており、それぞれについて外部回路と接続するために必要な接続電極の数も増大している。従って、高精細化を図る観点からは個々の接続電極のために広い領域を確保することはきわめて困難であり、低抵抗導電層102の幅を拡大することは現実的ではない。
【0010】
また、断線の発生を防止するために、開口部105の面積を小さくすることで絶縁層104に被覆された領域の幅を広くする構造も考えられる。かかる構造を取ることで、腐食反応の発生確率を低減すると共に、腐食反応が低抵抗導電層102の端部まで拡大することを遅らせることが可能である。しかしながら、開口部105の幅を減少させることによって接触抵抗が増大するという別の問題が生じる。特に、液晶を用いた画像表示装置等においては、走査線および信号線を介して画素電極に供給される電位を正確に制御することが必須となるため、接触抵抗の増大による電位変動の抑制を図る必要性が高い。接触抵抗の減少を許容範囲に抑制しつつ開口部105の幅を減少させた場合には、ある程度断線が発生する割合を低減できるものの、根本的に解決することは困難である。
【0011】
この発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、基板上の占有面積の増加および接触抵抗の低下を防ぎつつ、腐食による断線を効果的に抑制可能な接続電極および接続電極を利用した画像表示装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる接続電極は、導電層上面の一部を被覆する絶縁層によって画定された開口部を有し、接続部材を用いた外部回路との間の接続に用いられる接続電極であって、前記導電層上面の一方の端部と該端部に対応する前記開口部の端部との間の距離は、前記導電層上面の他方の端部と該他方の端部に対応する前記開口部の端部との間の距離よりも大きな値を有することを特徴とする。
【0013】
この請求項1の発明によれば、絶縁層によって被覆された導電層上面の幅を両端部で相違させる構造とすることで、開口部から導電層端部までの距離が相違し、万が一開口部の一部で腐食反応が開始された場合であっても腐食反応の進行速度が両端部近傍領域で相違することとなり、導電層が断線することを抑制することができる。
【0014】
また、請求項2にかかる接続電極は、上記の発明において、前記導電層の短手方向に関する中心軸と、前記開口部の中心軸とが水平方向に所定距離だけ離隔することを特徴とする。
【0015】
この請求項2の発明によれば、導電層の短手方向に関する中心軸と、開口部の中心軸とが所定距離だけ離隔する構造とすることで、絶縁層によって被覆された導電層部分の幅が相違するため、腐食反応による断線を抑制することができる。
【0016】
また、請求項3にかかる接続電極は、上記の発明において、前記導電層表面の一方の端部と、該端部に対応する前記開口部の端部との間の距離は、10μm以上であることを特徴とする。
【0017】
また、請求項4にかかる接続電極は、上記の発明において、前記導電層は、低抵抗層と、該低抵抗層を保護する保護導電層とを順次積層した多層構造を含んで形成されることを特徴とする。
【0018】
また、請求項5にかかる接続電極は、上記の発明において、前記導電層および前記絶縁層表面上に表面導電層をさらに配置したことを特徴とする。
【0019】
また、請求項6にかかる接続電極は、上記の発明において、前記開口部は、前記導電層表面上に複数形成されていることを特徴とする。
【0020】
また、請求項7にかかる画像表示装置は、表示画素に対応して配置された画素電極と、該画素電極に対応して配置されたスイッチング素子と、該スイッチング素子を介して前記画素電極に表示信号を供給する信号線と、前記スイッチング素子の駆動状態を制御する走査信号を供給する走査線と、請求項1〜6に記載され、前記信号線および/または前記走査線を外部駆動回路と接続する接続電極とを有するアレイ基板を備えたことを特徴とする。
【0021】
また、請求項8にかかる画像表示装置は、上記の発明において、前記接続電極を介して接続された外部駆動回路と、前記アレイ基板に対向して配置された対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に封入された液晶層とをさらに備えることを特徴とする。
【0022】
また、請求項9にかかる画像表示装置は、上記の発明において、前記液晶層内を透過する光を供給するバックライト光源をさらに有することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態である接続電極および接続電極を利用した画像表示装置について説明する。説明に際して適宜参照する図面はあくまで模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0024】
(実施の形態1)
まず、実施の形態1にかかる接続電極について説明する。本実施の形態1にかかる接続電極は、導電層の短手方向の両端部が絶縁層に被覆された構造を有し、導電層のうち絶縁層下に位置する領域の幅を互いに異なる値とすることによって接続電極が断線することを抑制している。図1(a)は、本実施の形態1にかかる接続電極の構造を示す断面図であり、図1(b)は、本実施の形態1にかかる接続電極の平面図である。以下、図1(a)、図1(b)等を適宜参照して実施の形態1について説明を行う。
【0025】
本実施の形態1にかかる接続電極は、図1(a)に示すように、基板1上に配置され、平面形状が矩形状をなす導電層7と、基板1上および保護導電層3の一部領域上に積層された絶縁層4を備える。保護導電層3上であって、絶縁層4によって被覆されていない領域は接続対象との接続部となる開口部5を形成している。さらに、開口部5および絶縁層4上にはITO等によって形成される表面導電層6が形成されている。
【0026】
導電層7は、低抵抗導電層2と、保護導電層3が順次積層された構造を有する。低抵抗導電層2は、基板1上の他の領域に設けられた内部回路(図示省略)と電気的に接続された構造を有する。なお、低抵抗導電層2は、内部回路と接続対象となる外部回路との間に生じる電位差を許容範囲内に抑制するため、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等の抵抗率の低い導電性材料によって形成されていることが好ましい。
【0027】
保護導電層3は、低抵抗導電層2が外気に触れることによって開口部5の表面全体が酸化し、接触抵抗値の増加または絶縁化を抑制するためのものである。具体的には、保護導電層3は、外気に対して反応不活性の特性を有するモリブデン(Mo)等によって形成され、例えば50nm程度の膜厚を有する。
【0028】
絶縁層4は、低抵抗導電層2および保護導電層3の端部近傍を被覆して低抵抗導電層2および保護導電層3の端部を保護するためのものである。また、同一基板上に複数の接続電極を設けた場合には、絶縁層4は、互いの接続電極間を絶縁するためのものとしても機能する。絶縁層4を形成する材料は絶縁性を示すものであれば任意の材料を用いることが可能であるが、一般にはSiO2、SiNx等を用いることが多い。なお、図1(a)において絶縁層4は単層構造で図示されているが、かかる構造に限定する必要はなく、複数の絶縁材料を用いた多層構造としても良い。
【0029】
また、本実施の形態1にかかる接続電極は、導電層7の一方の端部とかかる端部に対応する開口部5の端部との間の距離W1が、導電層7の他方の端部とかかる他方の端部に対応する開口部5の端部との間の距離W2よりも大きな値を有するよう構成されている。具体的には、導電層7および開口部5は、それぞれ平面形状が矩形状であって、短手方向に関する互いの中心軸が水平方向に所定距離だけ離隔するように配置されており、端部間の距離W1、W2は互いに異なる値となっている。なお、導電層7の短手方向の幅および開口部5の幅については特に限定要素はなく、従来と同程度の値として良い。本実施の形態1にかかる接続電極は、端部間の距離W1、W2がそれぞれ異なる値となる構造を有することで、腐食反応による断線が生じる可能性を低減させており、このことについて以下に説明する。
【0030】
既に説明したように、接続電極の断線は、開口部5の一部を起点として腐食反応が開始され、徐々に周辺領域にまで拡大し、最終的に腐食が低抵抗導電層2の短手方向の両端部にまで到達することによって生じる。従って、開口部5の一部で腐食反応が生じてから断線に至るまでに要する時間は、腐食反応の起点から低抵抗導電層2の短手方向の端部に至るまでの距離に応じて長くなり、かかる距離を長くすることによって断線の発生を抑制することができる。
【0031】
しかし、基板1上には外部回路と接続される内部回路が配置されており、かかる内部回路のために広い領域を確保する必要があるために接続電極の占有面積を拡大することは困難である。一方で、接続電極の断線を防止するためには、低抵抗導電層2における腐食反応の拡大を完全に抑制する必要はなく、腐食反応の一方の端部への拡大を抑制することによって低抵抗導電層2の導通が確保できれば十分である。
【0032】
このため、本実施の形態1では、開口部5の中心軸と導電層7の中心軸とを所定距離だけ離隔することによって、導電層7の短手方向の幅を変化させずに腐食反応の起点と導電層7の短手方向の端部との間の距離の最大値を大きくしている。かかる構造を採用することによって、本実施の形態1にかかる接続電極では、開口部5の一部で生じた腐食反応が低抵抗導電層2の両端部に到達するまでに要する時間が長大化し、断線の発生を抑制することが可能である。
【0033】
図2は、本実施の形態1にかかる接続電極において、腐食反応が発生した場合における反応の拡大について示す模式図である。図2(a)に示すように、開口部5において保護導電層3の一部にボイドが形成され、かかるボイドに対応した低抵抗導電層2の一部領域上に酸、アルカリ等が付着することによって腐食反応領域8aが形成される。なお、図2(a)では理解を容易にするため、開口部5の短手方向の中心軸上で腐食反応が開始した例について示している。
【0034】
そして、図2(b)に示すように、腐食反応は上記の低抵抗導電層2の一部領域を起点として周囲に拡大し、腐食反応領域8bが形成される。しかし、本実施の形態1にかかる接続電極は、上記のように低抵抗導電層2の短手方向の中心軸と、開口部5の中心軸とが所定距離だけ離隔するよう構成されていることから、開口部5の中心軸に対して遠方に位置する低抵抗導電層2の短手方向の端部まで腐食反応領域8bが到達するには長時間を必要とし、その間低抵抗導電層2は導通を維持することができる。なお、図2(b)に示す状態では、腐食反応が発生、進行しない場合と比較して低抵抗導電層2における電流通過断面積は減少する。このため、電流通過断面積の低下に伴う電気抵抗値の増大を許容範囲内に抑制するためにも、低抵抗導電層2は、アルミニウム、銅(Cu)等の低い抵抗率を有する金属材料によって形成されることが好ましい。これらの金属材料を含んだ状態で低抵抗導電層2を形成した場合には、腐食反応によって電流通過断面積が減少した状態であっても実用上問題ない程度に抵抗値を維持することが可能である。
【0035】
本願発明者等は、図1(a)、図1(b)に示す構造の接続電極を実際に作製して耐久性について測定を行っている。その結果、開口部5の中心軸に対して遠方に位置する導電層7の短手方向の端部と対応する開口部5の端部との間の距離と、断線の生じる割合とに関して図3のグラフに示す相関関係が生じるものと予想している。なお、図3は、断線が生じやすい条件下における断線発生の割合について予測したものであって、断線発生の割合の具体的な値について、通常の条件下の場合とは必ずしも一致しないことに注意が必要である。
【0036】
具体的には、導電層7の端部と開口部5の端部との距離が5μmの場合(従来の構造に対応)には、断線する接続電極の割合は1.7%程度であるのに対して、距離が10μmの場合には、断線の割合が0.9%程度にまで低減されると予想される。さらに、導電層7の端部と開口部5の端部との距離が16μmの場合には、所定時間経過した時点で断線が生じる接続電極の割合は0.5%に低減されるものと予想されている。従って、導電層7の端部と開口部5との距離を16μmとした場合には、従来の構造と比較して、断線する接続電極の割合が1/3以下にまで低減されるものと推測される。
【0037】
従来のように導電層7の中心軸と開口部5の中心軸とを一致させた構造の場合には、10μm、16μmといった距離を確保するには導電層7の短手方向の幅を拡大するか、接触抵抗を犠牲にして開口部5の幅を縮小する必要があった。しかし、本実施の形態1にかかる接続電極は、互いの中心軸をずらすことによって、導電層7の短手方向の幅および開口部5の幅を変化させることなく、腐食反応に起因した断線の発生割合を低減することができる。すなわち、本実施の形態1にかかる接続電極は、開口部5における接触抵抗の犠牲を伴わず、かつ基板1上における専有面積を増大させることもない。従って、本実施の形態1にかかる接続電極は、接続電極の機能および基板1上に設けられる内部回路に対する影響を悪化させることなく、腐食反応に起因した断線を抑制することができる。
【0038】
また、図1(a)と図7とを比較しても明らかなように、本実施の形態1にかかる接続電極は、導電層7の短手方向の中心軸と、開口部5の中心軸とを所定距離だけ離隔した点のみが従来の構造と相違する。従って、本実施の形態1にかかる接続電極を製造する場合、例えば開口部5を形成する工程において従来と異なるマスクパターンを使用すれば良く、その他の装置等については従来のものを流用することが可能である。特に、本実施の形態1にかかる接続電極は、導電層7の構造等について従来と同様の構造とすることが可能であるため、設計上の負担の増大をさらに抑制することが可能となる。また、エッチング等によって導電層7の形状を変化させる必要もないため、導電層7の短手方向の幅がより狭くなる構造の場合であっても容易に製造することが可能であり、開口部5の面積を確保しつつ、効果的に断線抑制を行うことができる。
【0039】
なお、本実施の形態1において、絶縁層4は導電層7の短手方向の両端部を被覆する構造としているが、一方の端部のみを被覆する構造すなわちW2=0となるよう構成しても良い。本実施の形態1において両端部を被覆することとしたのは、製造時のマスクパターンの位置合わせずれによって低抵抗導電層2の側面が露出することを避けるために設計上の余裕を持たせる必要があるためである。従って、かかる問題を回避できるのであれば、他方の端部を絶縁層4によって被覆しない構造とすることも可能である。
【0040】
また、本実施の形態1において、導電層7上に形成される開口部5は、矩形かつ単数としているが、かかる構造に限定されないことはもちろんである。例えば、図4(a)に示すように単一の低抵抗導電層2に対して複数の開口部9a〜9dを設け、開口部9a〜9dの形状を正方形状にして直列に配置した構造としても良い。かかる構造の場合でも、個々の開口部9a〜9dの中心軸と、低抵抗導電層2の短手方向の中心軸とが相違するよう開口部9a〜9dを形成することによって、腐食反応による断線の発生を抑制することが可能である。また、図4(b)に示すように、開口部10a〜10dをランダムに配置した構造としてもよい。かかる場合、開口部10a〜10dのそれぞれは低抵抗導電層2の短手方向の中心軸と異なる中心軸を有するため、図1(a)、図1(b)に示す構造と同様の効果を得ることができる。さらに、導電層7の平面形状についても、矩形以外の形状としてもよい。さらに、図4(c)に示すように、開口部10eの中心軸が全体として低抵抗導電層2の短手方向の中心軸と一致するよう形成された場合であっても、領域10f、10gのように開口部10eの主要部分の中心軸が低抵抗導電層2の中心軸と相違する。また、開口部の10eの一方の端部と、かかる端部に対応する低抵抗導電層2の端部との間の距離と、他方の端部と、かかる端部に対応する低抵抗導電層2の端部との間の距離が相違する。従って、図1(a)および図1(b)の場合と同様の効果を得ることができる。
【0041】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる画像表示装置について説明する。本実施の形態2にかかる画像表示装置は、実施の形態1にかかる接続電極を回路間の接続に用いた構造を有する。図5は、実施の形態2にかかる画像表示装置の全体構造を示す模式図であり、図6は、画像表示装置を構成するアレイ基板上に設けられた配線構造およびかかる配線構造に接続された駆動回路を説明するための等価回路図である。以下、本実施の形態2にかかる画像表示装置について、図5および図6を適宜参照して説明を行う。なお、以下で言及する薄膜トランジスタについては、ソース電極とドレイン電極とを区別する必要性に乏しいため、ゲート電極を除いた2つの電極を共にソース/ドレイン電極と称する。
【0042】
本実施の形態2にかかる画像表示装置は、図5に示すように、表示画素に対応して回路素子が配置されるアレイ基板11と、アレイ基板11に対して対向配置された対向基板12とを有し、アレイ基板11と対向基板12との間には、所定の配向性を有する液晶分子を含む液晶層13が封入された構造を有する。また、アレイ基板11の下方にはバックライトユニット14が配置され、バックライトユニット14は、アレイ基板11の裏面に対して面状に進行する白色光を入力させる機能を有する。アレイ基板11および対向基板12において、液晶層13と接触する面上にはそれぞれ図示を省略した配向膜が配置され、液晶層13に含まれる液晶分子の配向性を規定している。
【0043】
また、表示する画像のパターンに対応して液晶層13における光透過率を制御するために、アレイ基板11上には画素電極が配置され、対向電極12上に共通電極が配置される。そして、かかる画素電極と共通電極との間に生じる電界の強度を制御することによって液晶層13に含まれる液晶分子の配向状態が制御され、液晶層13における光透過率を調整している。そして、バックライトユニット14から入力された光が液晶層13を通過することで、光透過率に対応した濃淡が対向基板12の外表面上に表示される。なお、本実施の形態2にかかる画像表示装置では、カラーフィルタ15を対向基板12の内表面上に配置することによって、濃淡のみならずR、G、Bの三色を用いたカラー表示を可能としている。
【0044】
次に、アレイ基板11上に配置される回路構造について説明する。図6に示すように、アレイ基板11上には表示画素に対応して画素電極17a〜17dが配置されている。なお、画素電極17a〜17dの周囲にはそれぞれ同様の回路構造が形成されるため、以下の説明では画素電極17a〜17dを“画素電極17”と総称し、アレイ基板11上に配置される他の回路素子についても同様に総称して説明する。
【0045】
画素電極17の近傍には、スイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ18が配置され、画素電極17は、薄膜トランジスタ18の一方のソース/ドレイン電極と接続されている。また、薄膜トランジスタ18の他方のソース/ドレイン電極は、画素電極17の近傍に位置し、縦方向に延在する信号線19に接続され、ゲート電極は、画素電極17の近傍に位置し、横方向に延在する走査線20に接続されている。
【0046】
そして、信号線19、走査線20の末端には接続電極21および接続電極22が配置されている。接続電極21および接続電極22は、実施の形態1に記載の接続電極の構造を有し、腐食反応によって信号線19、走査線20との間で断線の発生を抑制した構造を有する。接続電極の具体的構造については実施の形態1で既に説明したため、ここでは省略する。
【0047】
また、接続電極21は信号線駆動回路23と、接続電極22は走査線駆動回路24と、それぞれ接続されている。具体的な接続態様としては、TAB(Tape Automated Bonding)、ACF(Anisotropic Conductive Film)、COF(Chip on Film)等を用いるのが一般的である。
【0048】
次に、アレイ基板11上に配置された回路素子の機能について簡単に説明する。画素電極17は、対向基板12上に配置される画素電極との間に所望の電界を生じさせるためのものである。具体的には、画素電極17は、薄膜トランジスタ18を介して表示画像に対応した電位を供給されることで共通電極との間に電位差を生じ、かかる電位差に基づいて画素電極17と共通電極との間に電界が生じる。画素電極17が配置されるアレイ基板11と共通電極が配置される対向基板12との間には、液晶層13が封入されており、電界の強度に応じて液晶層13に含まれる液晶分子の配向性が制御され、画像表示を可能としている。
【0049】
信号線19は、表示信号を伝送することによって画素電極17に所定電位を与えるためのものである。上記のように、信号線19は、一端が接続電極21を介して信号線駆動回路23に接続され、他端が薄膜トランジスタ18を介して画素電極17に接続されている。従って、薄膜トランジスタ18が駆動状態となった際に信号線駆動回路23からの表示信号を画素電極17に伝送し、画素電極17に対して所定の電位を供給する。
【0050】
走査線20は、走査信号を伝送することによって薄膜トランジスタ18の駆動状態を制御するためのものである。上記のように、走査線20は、一端が接続電極22を介して走査線駆動回路24に接続され、他端が薄膜トランジスタ18のゲート電極に接続されている。従って、走査線駆動回路24から供給される走査信号を薄膜トランジスタ18に対して伝送することが可能であり、かかる走査信号に基づいてゲート電位を変化させることによって、薄膜トランジスタ18の駆動状態を制御している。
【0051】
一般に画像表示装置において、アレイ基板上に設けられた回路構造と、アレイ基板外の駆動回路とを接続するための接続電極は、アレイ基板上に露出した構造を有する。従って、接続電極は外気の影響を受けやすいと共に、汚れ等が付着しやすく、アレイ基板上の他の回路構造と比較して断線を生じやすいという問題が存在する。本実施の形態2にかかる画像表示装置は、接続電極について実施の形態1に記載した構造とすることで腐食反応による断線を防止し、駆動回路とアレイ基板上の回路構造との間を良好な導通状態に維持することとしている。これにより、従来と比較して製品寿命が長く、故障の発生を抑制した画像表示装置を実現することができる。
【0052】
なお、実施の形態1にかかる接続電極の利用態様としては、実施の形態2に示す構造の画像表示装置のみならず、例えば、IPS(In-Plane Switching)型の画像表示装置についても利用することが可能であり、アクティブマトリックスのみならずパッシブマトリックス構造の画像表示装置に利用することも可能である。これらの画像表示装置は、いずれも信号線および走査線を用いて画像表示を行う点で共通しており、駆動回路と接続するために接続電極を備える必要がある。また、いずれの画像表示装置においても高精細化等により多数の信号線および走査線を必要とし、接続電極を大型化することが困難であるため、実施の形態1にかかる接続電極を利用することが好ましいためである。また、画像表示装置以外であっても、複数の回路をTAB等によって接続するものであれば、実施の形態1にかかる接続電極を用いることが可能であることはもちろんである。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、絶縁層によって被覆された導電層上面の幅を両端部で相違させる構造とすることで、開口部から導電層端部までの距離が相違し、万が一開口部の一部で腐食反応が開始された場合であっても腐食反応の進行速度が両端部近傍領域で相違することとなり、導電層が断線することを抑制することができるという効果を奏する。
【0054】
また、この発明によれば、導電層の短手方向に関する中心軸と、開口部の中心軸とが所定距離だけ離隔する構造とすることで、絶縁層によって被覆された導電層部分の幅が相違するため、腐食反応による断線を抑制することができるという効果を奏する。
【0055】
また、この発明によれば、上記構造の接続電極によってアレイ基板上の回路構造と外部回路とを接続した画像表示装置とすることで、接続部分における断線の発生を抑制し、製品寿命の長い画像表示装置を実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、実施の形態1にかかる接続電極の断面構造を示す図であり、(b)は、実施の形態1にかかる接続電極の平面構造を示す図である。
【図2】(a)、(b)は、実施の形態1にかかる接続電極において、腐食反応が進行する状態を模式的に表す図である。
【図3】実施の形態1にかかる接続電極が断線する割合について示すグラフである。
【図4】実施の形態1にかかる接続電極の変形例について示す平面図である。
【図5】実施の形態2にかかる画像表示装置の構造を示す模式図である。
【図6】実施の形態2にかかる画像表示装置を構成するアレイ基板上における回路構造を示す等価回路図である。
【図7】従来の接続電極の構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板
2 低抵抗導電層
3 保護導電層
4 絶縁層
5 開口部
6 表面導電層
7a〜7d、9a〜9d、10a〜10e 開口部
8a、8b 腐食反応領域
10f、10g 領域
11 アレイ基板
12 対向基板
13 液晶層
14 バックライトユニット
15 カラーフィルタ
17a 画素電極
17 画素電極
18 薄膜トランジスタ
19 信号線
20 走査線
21、22 接続電極
23 信号線駆動回路
24 走査線駆動回路
101 基板
102 低抵抗導電層
103 保護導電層
104 絶縁層
105 開口部
106 表面導電層

Claims (9)

  1. 導電層上面の一部を被覆する絶縁層によって画定された開口部を有し、接続部材を用いた外部回路との間の接続に用いられる接続電極であって、
    前記導電層上面の一方の端部と該端部に対応する前記開口部の端部との間の距離は、前記導電層上面の他方の端部と該他方の端部に対応する前記開口部の端部との間の距離よりも大きな値を有することを特徴とする接続電極。
  2. 前記導電層の短手方向に関する中心軸と、前記開口部の中心軸とが水平方向に所定距離だけ離隔することを特徴とする請求項1に記載の接続電極。
  3. 前記導電層表面の一方の端部と、該端部に対応する前記開口部の端部との間の距離は、10μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の接続電極。
  4. 前記導電層は、低抵抗層と、該低抵抗層を保護する保護導電層とを順次積層した多層構造を含んで形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の接続電極。
  5. 前記導電層および前記絶縁層表面上に表面導電層をさらに配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の接続電極。
  6. 前記開口部は、前記導電層表面上に複数形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の接続電極。
  7. 表示画素に対応して配置された画素電極と、
    該画素電極に対応して配置されたスイッチング素子と、
    該スイッチング素子を介して前記画素電極に表示信号を供給する信号線と、
    前記スイッチング素子の駆動状態を制御する走査信号を供給する走査線と、
    請求項1〜6に記載され、前記信号線および/または前記走査線を外部駆動回路と接続するための接続電極と、
    を有するアレイ基板を備えたことを特徴とする画像表示装置。
  8. 前記接続電極を介して接続された外部駆動回路と、
    前記アレイ基板に対向して配置された対向基板と、
    前記アレイ基板と前記対向基板との間に封入された液晶層と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
  9. 前記液晶層内を透過する光を供給するバックライト光源をさらに有することを特徴とする請求項7または8に記載の画像表示装置。
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