JP2004205275A - タイヤユニフォミティマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上・下スピンドル4・5同士を連結したときの上・下リム2・3のリム幅をタイヤ1のビード幅に対応させるように変更可能なリム幅調整機構58を備えている。リム幅調整機構58は、上スピンドル4に回転可能に備えられたネジ軸部材45と、下スピンドル5に連結可能にされ、ネジ軸部材45の回転によりリム幅方向に進退移動するようにネジ軸部材45に螺合された内筒部材41とを有している。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤに圧力空気を供給しながら回転させることによりタイヤの均一性を検査するタイヤユニフォミティマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、タイヤユニフォミティマシンは、タイヤの上・下ビード部を上・下リムにより両側から挟み込んでそれぞれ保持した後、タイヤ内に圧力空気を供給し、上・下リムと共にタイヤを回転させたときのタイヤの均一性を検査するように構成されている。そして、このように構成されたタイヤユニフォミティマシンは、各種のビード幅のタイヤを同一工場で生産する多品種少量生産の形態に対応するため、1台の装置で各種のビード幅のタイヤを検査できることが望まれている。
【0003】
そこで、従来は、下リムを同芯状に装着された下スピンドルの下面に上・下リムを連結する油圧シリンダからなるリム間連結機構を設けると共に、リム間連結機構の下面に油圧シリンダからなるリム幅設定機構を設け、リム幅設定機構によりリム間連結機構と共に下リム(下スピンドル)を移動させてリム幅をタイヤのビード幅に対応させた後、リム間連結機構により上・下リムを締結および固定する構成が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−160643号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、リム幅設定機構とリム間連結機構とが下スピンドルの下方に直列配置されるため、タイヤユニフォミティマシンが上下方向(上・下リムの回転軸方向)に大型化することになる。これにより、例えば上・下リムによりタイヤを保持する高さ位置を低くしたり、天井高さとの関係からタイヤユニフォミティマシンを低くしようとすると、ピットを十分に深く掘ってリム幅設定機構やリム間連結機構を収容することが必要となる。この結果、タイヤユニフォミティマシンを導入する際の設備費用が高騰するという問題がある。そして、この問題は、近年における多品種少量生産の要求に対応するため、リム間距離の可変範囲を一層拡大しようとしたときに顕著になる。
【0006】
従って、本発明は、上・下リムの回転軸方向の大型化を抑制しながらリム幅を変更することができるタイヤユニフォミティマシンを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明のタイヤユニフォミティマシンは、一方および他方のスピンドル同士を連結したときのリム幅をタイヤのビード幅に対応させるように変更可能なリム幅調整機構を備えたものであり、前記リム幅調整機構は、前記一方のスピンドルに回転可能に備えられたネジ軸部材と、前記他方のスピンドルに連結可能にされ、前記ネジ軸部材の回転によりリム幅方向に進退移動するように前記ネジ軸部材に螺合された内筒部材とを有することを特徴としている。
【0008】
上記の構成によれば、一方のスピンドル内にリム幅調整機構が備えられているため、スピンドルの外部にリム幅調整機構を配置した場合と比較してタイヤユニフォミティマシンのリムの回転軸方向の大型化を抑制しながらリム幅を変更することができる。これにより、例えば回転軸方向が鉛直方向に一致した状態となるようにタイヤユニフォミティマシンを導入する場合には、スピンドルを収容するためのピットを浅くすることができるため、設備を導入する際に要する費用を抑制することができる。また、ネジ軸部材を回転させれば、内筒部材を進退移動させてリム幅を調整することができるため、構造が簡単である。さらに、ネジ軸部材の回転は、一般的な検出センサや制御装置を用いて容易に制御できるため、例えばタイヤのビード幅が予め判明していれば、このビード幅にリム幅を自動で容易に設定することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載のタイヤユニフォミティマシンであって、前記リム幅調整機構は、リムが装着された外筒部材と、前記外筒部材を回転駆動するスピンドル駆動装置と、前記外筒部材と前記ネジ軸部材との連結および連結解除を切り替え可能なクラッチ機構とを有することを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、クラッチ機構の切り替えによりスピンドル駆動装置のリム幅を調整する用途と、リムを回転させてタイヤを検査する用途とにスピンドル駆動装置を兼用することができる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載のタイヤユニフォミティマシンであって、前記外筒部材に前記ネジ軸部材と内筒部材とが内挿されており、前記内筒部材の外周面には、キー溝が前記リム幅方向に形成されており、前記外筒部材には、ガイドキーが前記キー溝に移動自在に嵌合されていることを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、ネジ軸部材の回転による内筒部材のリム幅方向の移動を簡単な構成により実現することができる。
【0013】
請求項4の発明は、請求項2または3に記載のタイヤユニフォミティマシンであって、前記リム幅調整機構は、前記ネジ軸部材の回転を禁止可能なブレーキ機構を備えていることを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、ネジ軸部材を確実に停止することができるため、リム幅を正確に調整することができる。
【0015】
請求項5の発明は、請求項2ないし4の何れか1項に記載のタイヤユニフォミティマシンであって、前記外筒部材と前記ネジ軸部材との回転状況をそれぞれ検出する回転検出機構と、前記各回転状況に基づいて動作状態を監視する機能を備えた制御装置を有することを特徴としている。
【0016】
上記の構成によれば、リム幅調整時やタイヤ検査時における誤動作を検出することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1ないし図8に基づいて以下に説明する。
本実施の形態に係るタイヤユニフォミティマシンは、図2に示すように、タイヤ1の上ビード部を保持する上リム2と、タイヤ1の下ビード部を保持する下リム3とを有している。上リム2は、上スピンドル4の先端部(下端部)に着脱可能に設けられている。一方、下リム3は、下スピンドル5の先端部(上端部)に着脱可能に設けられている。両スピンドル4・5は、上リム2および下リム3を対向させていると共に、両リム2・3の軸芯を同一直線上で一致させている。
【0018】
上記の上スピンドル4と下スピンドル5とは、天井フレーム6とベースフレーム8とにそれぞれ設けられている。これらのフレーム6・8は、天井フレーム6が上側位置で水平配置され、ベースフレーム8が下側位置で水平配置されるように、複数の縦設フレーム7により支持されている。各縦設フレーム7は、敷地面9から鉛直方向に立設されている。敷地面9は、縦設フレーム7で囲まれた領域の中央部分にピット10を備えている。
【0019】
上記のピット10は、下スピンドル5の下部を収容可能にしている。下スピンドル5は、下リム3を着脱可能に保持する下リム保持機構11と、下リム保持機構11を昇降させる第1昇降機構12と、下リム保持機構11を第1昇降機構12と共に昇降させる第2昇降機構13とを備えている。第2昇降機構13は、下リム保持機構11を支持する水平支持部材14と、水平支持部材14の基部に設けられたナット部材15と、ナット部材15が螺合され、鉛直方向に設けられたボールネジ部材16と、ボールネジ部材16を回転駆動するボールネジ駆動モータ17とを有している。
【0020】
そして、このように構成された第2昇降機構13は、ボールネジ駆動モータ17によりボールネジ部材16を所望の方向および角度で回転させることによりナット部材15を昇降させ、このナット部材15に連結された水平支持部材14を介して第1昇降機構12を所望の高さ位置に位置決め可能になっている。さらに、第1昇降機構12は、下リム保持機構11をタイヤ保持位置まで移動可能になっている。
【0021】
上記の第2昇降機構13における水平支持部材14は、第1昇降機構12を鉛直方向に支持している。第1昇降機構12は、第2昇降機構13の側方に並列配置されている。これにより、第1昇降機構12および第2昇降機構13は、これら両機構12・13で下リム保持機構11を昇降させる最大距離を1台の油圧シリンダのストローク量で実現する場合よりも短尺化し、ピット10の必要深さを低減している。
【0022】
上記の第1昇降機構12は、シリンダロッド12aが上側に位置するように配置された油圧シリンダからなっている。シリンダロッド12aの先端(上端)は、下リム保持機構11に連結されている。また、第1昇降機構12は、第2昇降機構13によりタイヤ着脱位置に上昇されたときに、シリンダロッド12aの進退移動により両リム2・3によるタイヤ1の着脱を可能にしている。
【0023】
上記のように両昇降機構12・13で昇降される下リム保持機構11は、図1に示すように、下リム3を保持する下リム支持部材20を有している。ここで、図1は、回転軸Sを挟んでリム2・3間を大きく開いた状態(図中右側)とリム2・3間を小さく開いた状態(図中左側)とを示している。下リム支持部材20は、上端面の中央部に形成された凹部20aと、上端部の外周壁に形成された摺動側周面20bと、摺動側周面20bの下端側に形成されたフランジ部20cとを有している。凹部20aおよび摺動側周面20bは、後述のメカロック機構30および調芯機構50をそれぞれ支持している。フランジ部20cは、下リム3の内周側下面を支持するように形成されている。
【0024】
また、下リム支持部材20は、フランジ部20cの下方の側周面が外筒支持体22に囲まれている。外筒支持体22は、下リム支持部材20を回転自在に支持していると共に、外筒支持体22を介して下リム保持機構11を昇降させるように、第1昇降機構12のシリンダロッド12aで支持されている。外筒支持体22の下部には、空気供給穴22aが外周面から内周面にかけて形成されている。空気供給穴22aには、空気配管26の上端部が接続されている。空気配管26は、図2に示すように、下リム保持機構11から第1昇降機構12に沿って垂下され、水平支持部材14で昇降自在に支持された後、ピット10内に下端部が位置されている。尚、空気配管26の下端部は、図示しないエアーホースを介して空気供給措置に接続されている。
【0025】
また。図1に示すように、下リム支持部材20の内部には、回転軸S(下リム3の軸芯)に一致したロッド挿通穴20dが形成されていると共に、ロッド挿通穴20dに沿って空気供給穴20eが形成されている。空気供給穴20eは、上端部が下リム支持部材20のフランジ部20cの上方位置で開口され、下端部が外筒支持体22の空気供給穴22aに連通されることによって、上述の空気供給装置からの圧力空気をリム2・3で保持されたタイヤ1内に供給可能になっている。
【0026】
一方、ロッド挿通穴20dには、ロッド部材24が昇降自在に挿通されている。ロッド部材24の下端部は、ロッド昇降シリンダ23のシリンダロッド23aに回転自在に連結されている。ロッド昇降シリンダ23は、外筒支持体22の下面に固設されている。そして、ロッド昇降シリンダ23は、下リム支持部材20に対してロッド部材24を上下方向に相対移動させるようになっている。
【0027】
上記のロッド部材24の上端部は、メカロック機構30に連結されている。メカロック機構30は、側周面が傾斜された円錐状の傾斜部材31と、傾斜部材31の側周面に内周面が摺動自在に当接された爪部材32と、爪部材32を半径方向に移動自在に支持する爪支持体33とを備えている。爪部材32は、外周面に凹凸部32aを有していている。爪部材32の凹凸部32aは、上スピンドル4の内筒部材41に形成された凹凸部41aに噛合可能にされている。これにより、メカロック機構30は、傾斜部材31の昇降により爪部材32を傾斜部材31の側周面に沿って半径方向に進退移動させることが可能になっている。そして、メカロック機構30は、爪部材32の進出により凹凸部32aを上スピンドル4の内筒部材41の凹凸部41aに噛合させることによって、上スピンドル4と下スピンドル5とを上下方向に固定した状態に連結するようになっている。
【0028】
上記のメカロック機構30の外周方向の下側には、調芯機構50が設けられる。調芯機構50は、下リム支持部材20の軸芯を内筒部材41の軸芯に一致させるコレット部材51と、コレット部材51を上方向に付勢する複数の付勢機構52とを備えている。
【0029】
上記のコレット部材51は、図6に示すように、下リム支持部材20の摺動側周面20bに嵌挿されており、軸芯が下リム支持部材20の軸芯、即ち、下リム3(下スピンドル5)の軸芯に一致するように設けられている。コレット部材51は、弾性力を備えており、外周面51aが上側から下側にかけて外径が増大するように傾斜されている。また、コレット部材51の外周面51aには、上下方向に複数のスリット51bが等間隔で形成されている。これらのスリット51bは、開放端が交互に位置するように形成されており、内周方向の押圧力でコレット部材51の内径を容易且つ大幅に減少可能にしている。
【0030】
上記のコレット部材51は、図7に示すように、内筒部材41の下端部に嵌合されるようになっている。内筒部材41は、下端部の内周壁に上側から下側にかけて内径を増大させた内周傾斜面41bを有している。内周傾斜面41bは、内筒部材41にコレット部材51が嵌合されたときに、コレット部材51の外周面51aに対して内周方向の押圧力を付与することによって、コレット部材51を縮径させるようになっている。これにより、調芯機構50は、コレット部材51が弾性的に縮径して摺動側周面20bの全周を締め付けながら下リム支持部材20の軸芯を内筒部材41の軸芯に一致させる調芯機能を発揮するようになっている。
【0031】
上記のコレット部材51は、付勢機構52により上方向に付勢されている。付勢機構52は、下リム支持部材20のフランジ部20cの付け根部分に等間隔で配置されている。付勢機構52は、ボルト形状に形成され、コレット部材51の下面に当接される押上部材53と、押上部材53を上方向に付勢するバネ部材54とを有している。バネ部材54の付勢力は、調芯機能を発揮させたときのコレット部材51と下リム支持部材20の摺動側周面20bとの摩擦力よりも大きな値となるように設定されている。これにより、内筒部材41がコレット部材51を縮径させて調芯機能を発揮させているときに、下スピンドル5が下降した場合には、コレット部材51を押し上げて内筒部材41との位置関係を一定に維持させることによって、調芯機能の低下が防止される。
【0032】
また、バネ部材54の付勢力は、インフレーション状態のタイヤ1に図2のドラム102を押し付けたときの横荷重が作用した場合でも、コレット部材51と内筒部材41との位置関係を変化させない値に設定されている。これにより、タイヤ1の検査時においても、調芯機能を確実に発揮させることが可能になっている。
【0033】
上記の内筒部材41は、図1に示すように、外筒部材42に収容されている。これらの内筒部材41および外筒部材42は、後述のネジ軸部材45と共にリム幅調整機構58の一部を構成している。外筒部材42は、上リム保持機構としての機能を有するように、下部外周部にフランジ部42aを備えている。また、フランジ部42aの外側には、天井フレーム6に固設された上リム検出センサ28が配置されている。
【0034】
また、内筒部材41は、上述の凹凸部41aおよび内周傾斜面41bが内周面に形成されていると共に、横設部41cが内部に形成されている。横設部41cは、爪支持体33の上面に当接したときに、爪部材32の凹凸部32aを内筒部材41の凹凸部41aに対向させるように設定されている。また、内筒部材41の外周面には、キー溝41eが上下方向に形成されている。キー溝41eには、ガイドキー43が移動自在に嵌合されている。ガイドキー43は、外筒部材42に対して内筒部材41の回転を禁止するように外筒部材42に固設されている。
【0035】
さらに、内筒部材41の上端部には、雌ネジ部41dが形成されている。雌ネジ部41dは、ネジ軸部材45の下部に形成された雄ネジ部45aに螺合されている。ネジ軸部材45は、図4に示すように、軸芯が回転軸Sに一致するように配設されており、上部がスピンドル筒部材46に回転自在に支持されている。スピンドル筒部材46は、天井フレーム6に回転自在に支持されており、下端部が外筒部材42の上端部に連結されている。
【0036】
また、ネジ軸部材45の上端部には、クラッチ機構47が設けられている。クラッチ機構47は、ネジ軸部材45とスピンドル筒部材46との連結と連結解除とを切り替え可能になっている。具体的には、クラッチ機構47は、ON状態においてネジ軸部材45とスピンドル筒部材46とを固定した状態に連結し、両部材45・46を一体的に回転可能にしている。一方、クラッチ機構47は、OFF状態においてネジ軸部材45とスピンドル筒部材46との連結を解除し、各部材45・46を独立して回転可能にしている。
【0037】
さらに、ネジ軸部材45の上端部には、ブレーキ用ディスク48が設けられている。ブレーキ用ディスク48は、ブレーキ装置49により挟持可能にされている。ブレーキ装置49は、天井フレーム6に図示しない支持部材を介して固設されている。ブレーキ装置49は、ネジ軸部材45の回転を禁止するときに、ON状態となってブレーキ用ディスク48を挟持し、ネジ軸部材45の回転を許可するときに、OFF状態となってブレーキ用ディスク48を開放するようになっている。
【0038】
また、天井フレーム6には、スピンドル駆動装置56が設けられている。スピンドル駆動装置56は、駆動ベルト57を介してスピンドル筒部材46に連結されており、スピンドル筒部材46を任意の方向および速度で回転可能になっている。そして、このように内筒部材41や外筒部材42、ネジ軸部材45、スピンドル筒部材46を軸芯方向に備えた上スピンドル4は、クラッチ機構47をON状態およびブレーキ装置49をOFF状態としながらスピンドル駆動装置56を作動させることによって、軸芯方向の全部材41・42・45・46を一体的に回転させることを可能にしている。また、上スピンドル4は、クラッチ機構47をOFF状態およびブレーキ装置49をON状態としながらスピンドル駆動装置56を作動させ、固定されたネジ軸部材45に対して内筒部材41を回転させることによって、内筒部材41を外筒部材42に対して進退移動(昇降)させることを可能にしている。
【0039】
上記の上スピンドル4は、ネジ軸部材45およびスピンドル筒部材46の回転方向、回転数および回転角度が回転検出機構60により検出可能にされている。回転検出機構60は、図5に示すように、ネジ軸部材45に第1ベルト61を介して連結された第1プーリ63と、スピンドル筒部材46に第2ベルト62を介して連結された第2プーリ64とを有している。第1プーリ63は、筐体65に回転自在に軸支された第1回転軸66を介して筐体65内の第1ギア67に連結されている。
【0040】
一方、第2プーリ64は、筐体65に回転自在に軸支された第2回転軸68を介して筐体65内の第2ギア69に連結されていると共に、筐体65外の第3プーリ70に連結されている。第3プーリ70は、第3ベルト71を介して第4プーリ72に連結されており、第4プーリ72は、第3回転軸73を介してインクリメンタル方式のエンコーダからなる第1回転検出器74に接続されている。これにより、第1回転検出器74は、図4のスピンドル筒部材46の回転が第2ベルト62や第3プーリ70、第4プーリ72等を介して伝達されることによって、スピンドル筒部材46の回転数(回転角度)を検出し、角度検出信号として出力可能になっている。
【0041】
また、第1回転検出器74と共に回転する筐体65内の第2ギア69は、第4ギア75を介して第1ベベルギア76に噛合されている。第1ベベルギア76は、筐体65に回転自在に支持された軸部材77に回転自在に設けられている。軸部材77には、固定部材78が固設されていると共に、この固定部材78を挟んで第2ベベルギア79が回転自在に設けられている。第2ベベルギア79は、図4のネジ軸部材45の回転が伝達される上述の第1ギア67に噛合されている。また、第1ベベルギア76と第2ベベルギア79とは、遊星ギア80に噛合されている。遊星ギア80は、固定部材78の側面に回転自在に軸支されている。
【0042】
これにより、図4のネジ軸部材45の停止により第1ギア67が固定された状態で図4のスピンドル筒部材46が回転された場合には、第1ギア67に噛合された第2ベベルギア79も固定された状態であるため、図4のスピンドル筒部材46の回転により第2ギア69が回転したときに第1ベベルギア76を介して遊星ギア80が軸部材77の回りを回転する結果、軸部材77が回転することになる。また、図4のネジ軸部材45の回転により第1ギア67が回転された状態で図4のスピンドル筒部材46が回転された場合には、第1ギア67に噛合された第2ベベルギア79も同一方向に回転するため、図4のスピンドル筒部材46の回転により第2ギア69が回転したときに第1ベベルギア76が一定位置で回転する結果、軸部材77が停止した状態となる。
【0043】
上記の軸部材77の一端部には、第5プーリ81が設けられている。第5プーリ81は、第4ベルト82および第5プーリ83を介してアブソリュート方式のエンコーダからなる第2回転検出器84に接続されている。そして、第2回転検出器84は、図4のネジ軸部材45が停止してスピンドル筒部材46が回転しているときにのみ、スピンドル筒部材46の原点を検出し、原点検出信号として出力可能になっている。
【0044】
上記のように構成された回転検出機構60は、図示しない制御装置に接続されている。制御装置は、演算部や記憶部、入出力部等を備えている。記憶部には、タイヤデータ領域やリム幅データ領域、試験データ領域等の各種のデータ領域が形成されている。尚、タイヤデータ領域は、タイヤ1の品種や、各品種のビード幅、各品種に対応した回転速度等のデータを格納する。リム幅データ領域は、上リム2および下リム3の間隔であるリム幅データを格納する。試験データ領域は、タイヤ1を回転させて得られた検査データを格納する。
【0045】
また、記憶部には、タイヤユニフォミティマシンの動作を制御する制御プログラムも格納されている。この制御プログラムは、入出力部を操作して入力された品種データに基づいてタイヤ1のビード幅を求め、このビード幅に対応したリム幅となるように原点検出信号と角度検出信号とに基づいて内筒部材41を外筒部材42に対して進退移動させるリム幅設定機能や、入出力部のスタートボタンの操作等による検査指令に基づいて品種データに対応した回転速度や回転数等の検査仕様となるように角度検出信号に基づいて検査を行う検査機能、原点検出信号および角度検出信号に基づいて異常動作の有無を確認する異常動作検出機能、検査が終了したタイヤ1をリム2・3から取り外して搬出すると共に検査前のタイヤ1をリム2・3に装着する搬入出機能等の各種の機能を備えている。
【0046】
上記のように制御装置に原点信号や角度検出信号を出力する回転検出機構60は、図2に示すように、天井フレーム6に設けられている。天井フレーム6を支持する縦設フレーム7の略中央部には、中間フレーム85が横設されている。中間フレーム85には、一対のタイヤ載置台86・86が左右対称に設けられている。これらのタイヤ載置台86・86は、間隔をリム2・3の外径に応じて拡縮可能にされており、リム2・3よりも僅かに広い間隔に調整されることによって、下リム3に対するタイヤ1の着脱を可能にしている。
【0047】
また、各タイヤ載置台86・86の外側には、タイヤ搬送機構87・87がそれぞれ設けられている。タイヤ搬送機構87は、図3に示すように、タイヤ1のトレッド部を把持する把持部材88・88と、各把持部材88・88をタイヤ1方向に回動させる回動装置89・89とを備えた把持機構90を搬送方向(水平方向)に2セット備えていると共に、これら把持機構90・90を搬送方向に進退移動させる搬送シリンダ91とを有している。上スピンドル4および下スピンドル5の配置位置を中心として搬送方向の前後には、搬入ローラ92および搬出ローラ93がそれぞれ設けられている。そして、上述のタイヤ搬送機構87は、搬送シリンダ91を進出させることによって、搬入ローラ92上における検査前のタイヤ1を一方の把持機構90で把持すると共に検査位置(リム2・3間)における検査後のタイヤ1を他方の把持機構90で把持し、搬送シリンダ91を後退させることによって、検査前のタイヤ1を検査位置に移動させると共に検査後のタイヤ1を搬出ローラ93上に移動させることが可能になっている。
【0048】
また、図2に示すように、中間フレーム85と天井フレーム6との間である上スピンドル4の下端部の側方には、測定機構97が設けられている。測定機構97は、検査用の路面を模擬するドラム102と、このドラム102の回転軸がタイヤ1(上・下リム)の回転中心に平行となるように、ドラム102を回転自在に支持するドラム支持体99と、ドラム102の軸芯に設けられ、ドラム102を介してタイヤ1の均一性(ユニフォミティ)を測定する図示しないロードセルと、ドラム102をタイヤ1に所定の押圧力で押し付けるボールジャッキ100とを備えている。
【0049】
上記の構成において、タイヤユニフォミティマシンの動作について説明する。
【0050】
(データ入力工程)
先ず、図示しない制御装置における入出力部の例えばキーボードが操作されることによって、次に検査するタイヤ1の品種データや数量データ等がオペレータにより入力される。品種データは、予め格納されていた品種データに対応するタイヤ1のビード幅等の仕様の収集に使用される。この後、検査対象となるタイヤ1のビード幅に上・下スピンドル4・5のリム幅が対応しているか否かが判定され、ビード幅に対応していなければ、リム幅調整工程が実行される。そして、リム幅の設定が完了すると、タイヤ1のユニフォミティ測定を行う検査工程が実行される。
【0051】
(リム幅調整工程)
タイヤ1のビード幅に上・下スピンドル4・5のリム幅が対応していない場合は、本工程が実行される。先ず、図4に示すように、現在のリム幅を設定している外筒部材42と内筒部材41との位置関係が確認される。そして、この位置関係に基づいて次回のリム幅に設置するために必要な内筒部材41の移動量(昇降量)が求められた後、この移動量となる内筒部材41の回転方向および回転数が求められる。
【0052】
次に、クラッチ機構47がOFF状態となるように作動され、ネジ軸部材45とスピンドル筒部材46との連結が解除されると共に、ブレーキ装置49がON状態に作動され、ブレーキ用ディスク48が挟持されることによりネジ軸部材45の回転が禁止される。この結果、スピンドル筒部材46のみが回転可能な状態とされる。
【0053】
次に、スピンドル駆動装置56が作動され、スピンドル筒部材46が所定方向に回転される。これにより、スピンドル筒部材46に連結された外筒部材42が回転する。また、外筒部材42と内筒部材41とがガイドキー43を介して上下方向にのみ移動自在に連結されているため、外筒部材42と共に内筒部材41も回転する。この結果、固定されたネジ軸部材45を中心として内筒部材41が回転することによって、内筒部材41の雌ネジ部41dがネジ軸部材45の雄ネジ部45aに螺合しながら上下方向に移動する。
【0054】
上記のようにしてスピンドル筒部材46が回転されると、この回転は、第2ベルト62を介して回転検出機構60に伝達される。これにより、図5に示すように、第2ベルト62に第2プーリ64を介して連結された第3プーリ70が回転し、第1回転検出器74が回転されることによって、スピンドル筒部材46の回転数(回転角度)が角度検出信号として図示しない制御装置に出力される。
【0055】
また、第2ベルト62に第2プーリ64を介して連結された第2ギア69も回転し、第1ベベルギア76が回転する。この際、上述のように、図4のネジ軸部材45が固定された状態であるため、このネジ軸部材45に第1ベルト61および第1プーリ63を介して連結された第1ギア67および第2ベベルギア79が固定された状態に維持されている。従って、第1ベベルギア76を介して遊星ギア80が軸部材77の回りを回転する結果、軸部材77が回転する。この結果、第5プーリ81を介して第2回転検出器84が回転し、第2回転検出器84から原点検出信号が図示しない制御装置に出力される。
【0056】
制御装置に出力された角度検出信号および原点信号は、両信号の位相が求められ、この位相の変化に基づいてリム幅調整が正確に実行されているか否かが判定される。また、原点信号に基づいて基準位置が設定されると共に、少なくとも角度検出信号に基づいてスピンドル筒部材46の回転数が求められ、この回転数に基づいて内筒部材41の移動量(昇降量)が検出される。そして、目標とする移動量になったときに、図4に示すように、スピンドル駆動装置56の停止によりスピンドル筒部材46の回転が停止される。
【0057】
(検査工程)
検査対象となるタイヤ1に対応したリム幅である場合は、本工程が実行される。先ず、図2に示すように、第1昇降機構12と共に下リム保持機構11が第2昇降機構13により所定の高さ位置に設定される。この後、第1昇降機構12が下降され、下リム3の上面がタイヤ載置台86・86の下方に位置される。
【0058】
次に、図3に示すように、搬入ローラ92に載置された検査前のタイヤ1が把持機構90により把持され、上・下リム2・3間に位置したタイヤ載置台86・86に移載される。この後、図4に示すように、第1昇降機構12により下リム3が上昇され、タイヤ1の下ビード部を保持する。そして、タイヤ1を保持した状態で下リム3がさらに上昇され、タイヤ1の上ビード部が上リム2に装着されると共に、上・下リム2・3を備えた上スピンドル4と下スピンドル5とが連結される。
【0059】
即ち、図1に示すように、下スピンドル5の下リム保持機構11が上昇すると、下リム支持部材20の先端部が内筒部材41内に挿入される。そして、図7に示すように、下リム支持部材20の摺動側周面20bに嵌挿されたコレット部材51が内筒部材41の内周傾斜面41bに当接し、下リム支持部材20の上昇に従ってコレット部材51の外周面51a全体が内筒部材41の内周傾斜面41bにより内周方向に押圧される。この結果、コレット部材51が縮径しながら内筒部材41の軸芯を内筒部材41の軸芯に一致させるように調芯することになる。
【0060】
また、このときに、コレット部材51は、弾性的に縮径すると共に、付勢機構52より上方向に付勢されて上側部分に位置している。従って、急速に下リム支持部材20を上昇して嵌合させた場合でも、弾性的なコレット部材51の縮径動作および付勢機構52がクッションとして機能するため、コレット部材51が損傷し難いにものになっている。さらに、コレット部材51の上端部の外径と内筒部材41における内周傾斜面41bの下端部の内径との差によって、コレット部材51を内筒部材41に嵌合させるときに径方向に大きな隙間が発生する。従って、従来のように高い加工精度で各部材を作成しなくても、コレット部材51を確実に内筒部材41に嵌合させることができると共に、下リム保持機構11を上昇させるときの位置調整能力が不十分であったり、大きな上昇速度であっても、コレット部材51を内筒部材41に確実に且つ損傷させることなく嵌合させることができる。
【0061】
コレット部材51や付勢機構52を備えた調芯機構50によって、上記の調芯動作が実施されるときに、内筒部材41の内部においては、メカロック機構30により軸芯方向の固定動作が実施される。即ち、メカロック機構30の上端面が横設部41cに当接することによって、爪部材32の凹凸部32aが内筒部材41の凹凸部41aに対向される。そして、図1に示すように、ロッド昇降シリンダ23によりロッド部材24を介して傾斜部材31が上昇され、傾斜部材31の上昇により爪部材32が外周方向に押し出されることによって、爪部材32の凹凸部32aが内筒部材41の凹凸部41aに嵌合される。これにより、上スピンドル4と下スピンドル5とがメカロック機構30により軸芯方向に固定された状態となる。
【0062】
次に、図4に示すように、ブレーキ装置49がOFF状態とされてブレーキ用ディスク48が開放されると共に、クラッチ機構47がON状態とされてスピンドル筒部材46とネジ軸部材45とが固定状態に連結される。また、図1に示すように、タイヤ1に所定圧の圧力空気が供給され、タイヤ1がインフレーション状態にされる。
【0063】
タイヤ1がインフレーション状態にされると、タイヤ1の反力が上・下リム2・3(上・下スピンドル4・5)を引き離すように作用する。従って、上・下スピンドル4・5間に軸芯方向の遊び分が存在すると、この遊び分について下スピンドル5の下リム支持部材20が下降して両スピンドル4・5が離反されることになる。この際、下リム支持部材20に設けられたコレット部材51は、付勢機構52により上方に付勢されているため、下リム支持部材20が下降しても、コレット部材51は、内筒部材41の内周傾斜面41bで押圧された位置に留まる。これにより、コレット部材51を内周傾斜面41bで押圧することによる調芯機能が維持される。
【0064】
また、図1に示すように、上スピンドル4と下スピンドル5とは、メカロック機構30により軸芯方向に固定されている。従って、タイヤ1の反力が非常に大きなものであっても、上・下スピンドル4・5の間隔が遊び分以上に引き離されることはない。また、メカロック機構30が上・下スピンドル4・5の軸芯方向の固定に使用されることによって、第1昇降機構12の油圧シリンダのみで上・下スピンドル4・5を固定する場合よりも、下スピンドル5を上昇して押圧する第1昇降機構12等の部品や機構を小型化することができる。
【0065】
この後、ドラム102が所定の押圧力でタイヤ1に押し付けられる。尚、この場合、ドラム102によるタイヤ1への押圧力(横荷重)がコレット部材51を押し下げるように作用することになるが、付勢機構52が押し下げる以上の付勢力でコレット部材51を押し上げているため、コレット部材51による調芯機能が維持される。
【0066】
次に、図4に示すように、スピンドル駆動装置56が作動され、スピンドル筒部材46が回転されることによって、ネジ軸部材45や内筒部材41、外筒部材42が回転される。この結果、調芯機構50とメカロック機構30とで連結された下リム支持部材20を含む下スピンドル5が回転することになる。そして、図2に示すように、タイヤ1が回転し、ドラム102を回転および振動させることによりタイヤの均一性(ユニフォミティ)が測定される。
【0067】
上記のようにしてスピンドル筒部材46が回転されると、この回転は、第2ベルト62を介して回転検出機構60に伝達される。これにより、図5に示すように、第2ベルト62に第2プーリ64を介して連結された第3プーリ70が回転し、第1回転検出器74が回転されることによって、スピンドル筒部材46の回転数(回転角度)が角度検出信号として図示しない制御装置に出力される。
【0068】
また、第2ベルト62に第2プーリ64を介して連結された第2ギア69も回転し、第1ベベルギア76が回転する。この際、上述のように、図4のネジ軸部材45がスピンドル筒部材46と共に回転されているため、このネジ軸部材45に第1ベルト61および第1プーリ63を介して連結された第1ギア67および第2ベベルギア79が第1ベベルギア76と同一速度で回転された状態にされている。従って、遊星ギア80が第1ベベルギア76と第2ベベルギア79との回転を受けて同一位置で回転する結果、軸部材77が停止した状態になる。この結果、第2回転検出器84が停止した状態を維持するため、第2回転検出器84から原点検出信号が出力されることはない。
【0069】
制御装置に角度検出信号が出力されると、制御装置は、角度検出信号に基づいてタイヤ1の回転数や回転速度を求めると共に、均一性の測定値とタイヤ1との位置関係を特定する。また、制御装置は、原点信号の出力状態を監視し、原点信号が入力された場合は、図4のクラッチ機構47等に異常が発生したとしてオペレータに報知する。
【0070】
上記のようにしてタイヤ1の検査が完了すると、図2に示すように、上述の動作とは逆の動作が行われ、下リム3の下降により検査後のタイヤ1がタイヤ載置台86・86に載置されると共に、下リム3がタイヤ1から切り離される。そして、図3に示すように、搬入ローラ92上の検査前のタイヤ1と上・下リム2・3間の検査後のタイヤ1とが把持機構90・90でそれぞれ把持され、検査前のタイヤ1が上・下リム2・3間に移載されると共に、検査後のタイヤ1が搬出ローラ93上に移載される。そして、次のタイヤ1の検査が繰り返される。
【0071】
以上のように、本実施形態のタイヤユニフォミティマシンは、図1に示すように、上・下スピンドル4・5同士を連結したときの上・下リム2・3のリム幅をタイヤ1のビード幅に対応させるように変更可能なリム幅調整機構58を備えたものであり、リム幅調整機構58は、上スピンドル4(一方のスピンドル)に回転可能に備えられたネジ軸部材45と、下スピンドル5(他方のスピンドル)に連結可能にされ、ネジ軸部材45の回転によりリム幅方向に進退移動するようにネジ軸部材45に螺合された内筒部材41とを有した構成にされている。
【0072】
尚、本実施形態においては、図2に示すように、タイヤ1を水平配置して上下から挟み込んで検査するタイヤユニフォミティマシンについて説明したため、説明の便宜上、上・下スピンドル4・5および上・下リム2・3と表現したが、これに限定されるものではなく、タイヤ1を任意の方向に配置して検査するタイヤユニフォミティマシンに適用することができる。従って、上・下スピンドル4・5および上・下リム2・3は、例えば水平方向等の任意の方向に配置することができる。また、本実施形態においては、下スピンドル5を上スピンドル4に移動させる場合について説明しているが、これに限定されるものでもなく、上・下スピンドル4・5の内の少なくとも一方を移動させるものであれば良い。さらに、スピンドル移動機構は、図8に示すように、1本の油圧シリンダ103で構成されていても良い。
【0073】
上記の構成によれば、上スピンドル4内にリム幅調整機構58が備えられているため、例えば下スピンドル5の下方に油圧シリンダ等のリム幅調整機構を配置した場合と比較してタイヤ1ユニフォミティマシンの上・下リム2・3の回転軸方向の大型化を抑制しながらリム幅を変更することができる。これにより、例えば回転軸方向が鉛直方向に一致した状態となるようにタイヤ1ユニフォミティマシンを導入する場合には、図2に示すように、下スピンドル5を収容するためのピット10を浅くすることができるため、設備を導入する際に要する費用を抑制することができる。また、ネジ軸部材45を回転させれば、内筒部材41を進退移動させて上・下リム2・3のリム幅を調整することができるため、構造が簡単である。さらに、ネジ軸部材45の回転は、一般的な検出センサや制御装置を用いて容易に制御できるため、例えばタイヤ1のビード幅が予め判明していれば、このビード幅にリム幅を自動で容易に設定することができる。
【0074】
また、本実施形態におけるリム幅調整機構58は、図3に示すように、上リム2が装着された外筒部材42と、外筒部材42を回転駆動するスピンドル駆動装置56と、外筒部材42とネジ軸部材45との連結および連結解除を切り替え可能なクラッチ機構47とを有した構成にされている。
【0075】
上記の構成によれば、クラッチ機構47の切り替えによりスピンドル駆動装置56のリム幅を調整する用途と、リムを回転させてタイヤ1を検査する用途とにスピンドル駆動装置56を兼用することができる。
【0076】
さらに、本実施形態におけるリム幅調整機構58は、図1に示すように、外筒部材42にネジ軸部材45と内筒部材41とが内挿されており、内筒部材41の外周面には、キー溝41eがリム幅方向に形成されており、外筒部材42には、ガイドキー43がキー溝41eに移動自在に嵌合された構成にされている。これにより、ネジ軸部材45の回転による内筒部材41のリム幅方向の移動を簡単な構成により実現することができる。
【0077】
さらに、本実施形態におけるリム幅調整機構58は、図4に示すように、ネジ軸部材45の回転を禁止可能なブレーキ用ディスク48およびブレーキ装置49(ブレーキ機構)を備えた構成にされている。これにより、ネジ軸部材45を確実に停止することができるため、リム幅を正確に調整することができる。
【0078】
また、本実施形態におけるタイヤユニフォミティマシンは、外筒部材42とネジ軸部材45との回転状況をそれぞれ検出して角度検出信号および原点検出信号を出力する回転検出機構60と、これらの信号で示された各回転状況に基づいて動作状態を監視する機能を備えた図示しない制御装置を有した構成にされている。これにより、リム幅調整時やタイヤ検査時における誤動作を検出することができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、一方のスピンドル内にリム幅調整機構が備えられているため、スピンドルの外部にリム幅調整機構を配置した場合と比較してタイヤユニフォミティマシンのリムの回転軸方向の大型化を抑制しながらリム幅を変更することができる。また、ネジ軸部材を回転させれば、内筒部材を進退移動させてリム幅を調整することができるため、構造が簡単である。さらに、ネジ軸部材の回転は、一般的な検出センサや制御装置を用いて容易に制御できるため、例えばタイヤのビード幅が予め判明していれば、このビード幅にリム幅を自動で容易に設定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイヤユニフォミティマシンの要部を示す説明図である。
【図2】タイヤユニフォミティマシンを正面視した全体構成を示す説明図である。
【図3】タイヤユニフォミティマシンを平面視した全体構成を示す説明図である。
【図4】タイヤユニフォミティマシンの要部を示す説明図である。
【図5】回転検出機構の概略構成図である。
【図6】メカロック機構および調芯機構の概略構成図である。
【図7】メカロック機構および調芯機構の説明図である。
【図8】タイヤユニフォミティマシンを正面視した全体構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 タイヤ
2 上リム
3 下リム
4 上スピンドル
5 下スピンドル
11 下リム保持機構
12 第1昇降機構
13 第2昇降機構
15 ナット部材
16 ボールネジ部材
20 下リム支持部材
20a 凹部
20b 摺動側周面
20c フランジ部
20d ロッド挿通穴
20e 空気供給穴
22 外筒支持体
23 ロッド昇降シリンダ
24 ロッド部材
27 上リム押出機構
30 メカロック機構
31 傾斜部材
32 爪部材
32a 凹凸部
33 爪支持体
41 内筒部材
41a 凹凸部
41b 内周傾斜面
41c 横設部
41d 雌ネジ部
41e キー溝
42 外筒部材
42a フランジ部
43 ガイドキー
45 ネジ軸部材
46 スピンドル筒部材
47 クラッチ機構
48 ブレーキ用ディスク
49 ブレーキ装置
50 調芯機構
51 コレット部材
51a 外周面
51b スリット
52 付勢機構
53 押上部材
54 バネ部材
56 スピンドル駆動装置
57 駆動ベルト
60 回転検出機構
74 第1回転検出器
84 第2回転検出器
87 タイヤ搬送機構
90 把持機構
91 搬送シリンダ
95 リム保管機構
96 リム載置台
97 載置台回動装置
97 測定機構
98 載置台スライド装置
99 ドラム支持体
Claims (5)
- 一方および他方のスピンドル同士を連結したときのリム幅をタイヤのビード幅に対応させるように変更可能なリム幅調整機構を備えたタイヤユニフォミティマシンにおいて、
前記リム幅調整機構は、
前記一方のスピンドルに回転可能に備えられたネジ軸部材と、
前記他方のスピンドルに連結可能にされ、前記ネジ軸部材の回転によりリム幅方向に進退移動するように前記ネジ軸部材に螺合された内筒部材と
を有することを特徴とするタイヤユニフォミティマシン。 - 前記リム幅調整機構は、
リムが装着された外筒部材と、
前記外筒部材を回転駆動するスピンドル駆動装置と、
前記外筒部材と前記ネジ軸部材との連結および連結解除を切り替え可能なクラッチ機構と
を有することを特徴とする請求項1に記載のタイヤユニフォミティマシン。 - 前記外筒部材に前記ネジ軸部材と内筒部材とが内挿されており、
前記内筒部材の外周面には、キー溝が前記リム幅方向に形成されており、
前記外筒部材には、ガイドキーが前記キー溝に移動自在に嵌合されていることを特徴とする請求項2に記載のタイヤユニフォミティマシン。 - 前記リム幅調整機構は、
前記ネジ軸部材の回転を禁止可能なブレーキ機構を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載のタイヤユニフォミティマシン。 - 前記外筒部材と前記ネジ軸部材との回転状況をそれぞれ検出する回転検出機構と、前記各回転状況に基づいて動作状態を監視する機能を備えた制御装置を有することを特徴とする請求項2ないし4の何れか1項に記載のタイヤユニフォミティマシン。
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