JP2004204976A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ストッパ金具の当接部の上に配される緩衝用のゴム部材を、接着手段や加硫接着を使用せずに抜け落ち等のおそれなく容易にかつ安定性よく装着できるようにする。
【解決手段】本体金具1と上側取付金具2とを防振基体3を介して結合し、本体金具1に連接したストッパ金具8の上端部を内向きに折曲してストッパ用の当接部81とし、これを上側取付金具2のストッパ用フランジ22と振動発生体側のブラケットBの間に位置させ、当接部81とブラケットBとの間に緩衝用のゴム部材9を配して、当接部81に上下方向の大変位に対するストッパ機能を持たせた防振装置であり、ゴム部材9を上側取付金具2のボス部21の外周に嵌合して装着し、ボス部21のゴム部材9の嵌合部より上端側の外周の一部にゴム部材9の抜け止めのための突起10を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として自動車のエンジン等を支承するのに使用される防振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車エンジン等の振動発生体を、その振動を車体に伝達させないように支承するマウントの1つとして、液封入式の防振装置が知られている。
【0003】
この防振装置は、例えば、車体等の支持側に取付けられる本体金具と、エンジン等の振動発生体側に取付けられる上側取付金具とが、外形形状が略截頭円錐形をなすゴム弾性体よりなる厚肉の防振基体を介して結合され、さらに前記本体金具の下部側に防振基体と対向するダイヤフラムが装着され、その両者間の内室が液封入室とされ、この液封入室が仕切部材により防振基体側とダイヤフラム側の2つの液室に仕切られて、両液室がオリフィスにより連通せしめられており、オリフィスによる両液室間の液流動効果や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能を果すように構成されている。
【0004】
かかる防振装置においては、一般に、振動に伴う防振基体の変形による上側取付金具の一定以上の大変位を規制するためのストッパ機構を備えている。このストッパ機構として、例えば、上側取付金具に径方向に突出するストッパ用フランジを設ける一方、前記本体金具に、前記防振基体の外方を前記フランジの上方にまで延びる筒形状等のストッパ金具を固定し、このストッパ金具の上端部を内側に折曲形成してストッパ作用の当接部とし、この当接部を、前記フランジ部とその上方に取付け固定される振動発生体側のブラケットとの間に位置させて、上下方向の振動変位に対して、前記当接部が上側取付金具のストッパ用フランジと振動発生体側のブラケットに当接することで、それ以上の大変位を規制するストッパ作用を果たすように構成している。
【0005】
そして、前記構造のストッパ機構において、前記ストッパ金具の当接部と、前記ストッパ用フランジあるいは振動発生体側のブラケットとの当接時の緩衝等を目的として、前記当接部と前記ストッパ用フランジの間、及び前記当接部と前記ブラケットとの間にそれぞれ緩衝用のゴム部材を配して、これらのゴム部材を介してストッパ作用させるようにしている(例えば、下記の特許文献1−3)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−89037号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平9−329180号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平10−54438号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記ストッパ金具の当接部と前記ストッパ用フランジの間のゴム部材は、例えばストッパ用フランジの上面に加硫接着されているが、前記当接部と振動発生体側のブラケットとの間のゴム部材は、ストッパ金具や上側取付金具とは別形成されており、これが防振装置の組み立ての最終工程で上側取付金具の外周に嵌合されてストッパ金具の当接部を被うように装着される。
【0010】
防振装置は前記のように組立てられた後、自動車の組立て工場に搬送され車両に組込まれるが、前記ゴム部材が、単に上側取付金具に嵌合されてストッパ金具の上部に被せられているだけであると、車体への組み付けまでの搬送等の取り扱いにおいて、前記ゴム部材が上側取付金具から抜け落ちたり、紛失したりするおそれがあり、その管理が面倒である上、車両への組込み作業の作業性を損なうことにもなる。
【0011】
そのため、前記のようにストッパ金具の当接部の上に配されるゴム部材については、上側取付金具やストッパ金具から容易に抜け落ちないようにすることが望まれる。
【0012】
前記ゴム部材の抜け落ち防止の手段としては、図4に例示するように接着手段を利用したり、図5に例示するように加硫接着の手段を利用することが考えられている。
【0013】
図4及び図5において、101は筒状胴部111を有する本体金具、102は上側取付金具、121は上側取付金具のボス部、122はストッパ用フランジ、103は前記本体金具101と上側取付金具102との間に介設したゴム弾性体よりなる防振基体、108は本体金具101に固定されたストッパ金具、181はストッパ作用のための当接部、Aは支持側の部材、Bは振動発生体側のブラケット、123は前記フランジ122に加硫接着されたストッパゴム、109及び109aは前記当接部と181前記ブラケットBとの間に配された緩衝用のゴム部材である。
【0014】
図4の例は、防振装置における前記ゴム部材109の脱落防止のために、該ゴム部材109を、ストッパ金具108の当接部181上面に対し接着剤により固着した場合を示している。150は接着部を示す。この場合、前記ゴム部材109の接着による固着作業の際に、接着剤が作業者の目や手に飛び散るおそれがあり危険な作業になる上、手数もかかり、コスト高となる。
【0015】
また、図5の例は、ストッパ金具108上端の当接部181に対し該部を包皮するようにその上下にゴム部材109aを加硫接着した場合を示しているが、この場合、ストッパ金具108とゴム部材109aの加硫接着のために比較的大型の加硫金型が必要になり、コスト高になる。
【0016】
なお、図6のように、上側取付金具102のボス部121の上端部に抜け止め用の突起110を設けておくことも考えられるが、この突起110を全周に設けた場合には、前記ゴム部材109を上側取付金具102のボス部121の前記突起110より下方への嵌合を可能にするために、前記ゴム部材109の内周とボス部121外周との間隙S、すなわちゴム部材の内径とボス部外径との寸法差を比較的大きくしておく必要があるが、前記間隙(寸法差)が大きいと、前記ボス部に嵌合したゴム部材がガタつき易く不安定になる上、抜け止めの効果も小さく、実用性に乏しいものである。
【0017】
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、前記のストッパ機構を備える防振装置において、ストッパ金具の当接部の上に配される緩衝用のゴム部材を、接着手段や加硫接着を使用せずに、抜け落ち等のおそれなく容易にかつ安定性よく装着できるようにした防振装置を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、支持側に取り付けられる筒状胴部を有する本体金具と、その軸心部やや上方に配されて振動発生体側に連結される上側取付金具とが、ゴム弾性体よりなる防振基体を介して結合され、前記本体金具には防振基体の外方を上方に向かって延びるストッパ金具が連接され、該ストッパ金具の上端部がストッパ用の当接部として内向きに折曲形成され、該当接部が、前記上側取付金具のボス部外周に有するストッパ用フランジと、ボス部上端に取付けられる振動発生体側のブラケットとの間に位置せしめられるとともに、該当接部と前記ブラケットとの間に緩衝用のゴム部材が配されてなり、前記当接部が前記上側取付金具の上下方向の振動変位に対するストッパ機能を果たすように設けられてなる防振装置であって、前記ゴム部材が前記上側取付金具のボス部の外周に嵌合されることにより装着されるとともに、前記嵌合部分より上端側の前記ボス部の外周の一部に該ゴム部材の抜け止め用の突起が設けられてなることを特徴とする。
【0019】
この防振装置によれば、ストッパ金具の当接部の上に配される緩衝用のゴム部材は、その内径と前記上側取付金具のボス部外径との寸法差が小さく、該ゴム部材の内周と前記ボス部外周との間に殆ど隙間が生じないものであっても、該ゴム部材の一部を引っ張るようにして中央部の開口を拡開させるようにして前記突起の部分を通すことにより、ボス部の外周に容易に難なく嵌合できる。そのため、このゴム部材をボス部に嵌合した状態において、ボス部外周との間に殆ど隙間を生じさせないようにして実施でき、以て接着手段等を利用しなくてもガタつきなく安定性よく装着できるとともに、該ゴム部材の軸方向の抜けを前記突起により抑制できる。
【0020】
前記抜け止め用の突起は、ボス部上端部における外周の180°の角度範囲内に設けられてなるものとするのがよい。すなわち、前記突起が前記より広い角度範囲に設けられていると、ゴム部材の弾性を利用するにしても、ゴム部材の内周とボス部外周との間の間隙を大きくしないと嵌合させ難くなるので、実施上は前記のように設定するのが好ましい。
【0021】
前記ストッパ用フランジは、防振基体の上でボス部より外方に張り出し形成されてなり、該フランジ部の上面にストッパゴムが付設され、前記ストッパ金具の当接部が前記ストッパゴムの上方に配置されてなるものが好ましい。これにより上側取付部材が上方に変位して、前記ストッパ用フランジがストッパ金具の当接部に当接する時のストッパ作用がストッパゴムを介して良好になされる。
【0022】
本発明は、前記本体金具の下部側に前記防振基体と対向してゴム膜よりなるダイヤフラムが配され、防振基体とダイヤフラムとの間が液封入室とされ、この液封入室が仕切部材により防振基体側とダイヤフラム側との二つの液室に仕切り構成され、両液室がオリフィスにより連通せしめられてなる液封入式の防振装置において、特に好適に利用できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0024】
図1は本発明の1実施例の液封入式の防振装置の縦断面図、図2は同装置の略示平面図を示す。
【0025】
図において、1は筒状胴部11を有する本体金具であり、その底部に取付用ボルト1aが突設されており、車体フレーム等の支持側の部材Aに固定される。図の場合、筒状胴部11の下端部に取付金具としての底部材12がかしめ手段により締結されて構成されているが、この筒状胴部11と底部材12とを一体に形成しておく場合もある。2は前記本体金具1の軸心部Cやや上方に配された上側取付金具であり、エンジン等の振動発生体側に連結される。3は図に示すように外形が略截頭円錐形をなす厚肉のゴム弾性体よりなる防振基体であり、この防振基体3の軸心上に前記上側取付金具2の一部が加硫成形手段により埋設されて固定されている。また、前記防振基体3の下端外周部は前記本体金具1に対し加硫成形手段により固着されている。すなわち、本体金具1と上側取付金具2とが防振基体3を介して結合されている。
【0026】
さらに、前記本体金具1の下部側に前記防振基体3と対向するゴム膜よりなるダイヤフラム4が装着され、このダイヤフラム4と防振基体3との間の内室が液封入室5として形成されている。本体金具1内周には、オリフィス6を有する仕切部材7が液密に嵌着されており、前記液封入室5が仕切部材7により防振基体側とダイヤフラム側の2つの液室5a,5bに仕切られて、前記オリフィス6により連通せしめられており、両液室5a,5b間の液流動効果や防振基体3の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能を果すようになっている。
【0027】
図の場合、前記仕切部材7は、オリフィス形成部材71とその下面を受ける仕切受板72とからなり、前記オリフィス6として、特性を異にする例えばシェイク振動用とアイドル振動用の二つのオリフィス6a,6bが設けられている。なお、二つのオリフィス6a,6bと両液室5a,5bとの連通部については図示を省略している。前記ダイヤフラム4および前記仕切部材7の仕切受板72の外周端部は、前記筒状胴部11と底部材12とのかしめ締結部に一体にかしめ固定されている。
【0028】
そして、前記の上側取付金具2には、防振基体3への埋設部分より上方に延びたボス部21に径方向に突出するストッパ用フランジ22が設けられている。このフランジ22の上面から外周面に渡ってストッパ作用時の緩衝のためのストッパゴム23が加硫接着手段により付設されており、後述するストッパ金具に対して弾力的に当接するようになっている。上側取付金具2のボス部21には上面に開口する取付用ネジ穴2aが設けられており、振動発生体側のブラケットBを固定できるようになっている。前記のネジ穴に代えて取付用ボルトを突設しておく場合もある。
【0029】
また、前記本体金具1には、前記防振基体3の外方を上方に向かって前記フランジ22より上方の位置にまで延びるストッパ金具8が、その下端部8aが前記本体金具1の開口端に対してかしめ締結されることにより固定されている。
【0030】
このストッパ金具8は、図のように略円筒形の一部、例えば180°相対向する個所を切欠した形状をなすとともに、円環状の上端部がストッパ用の当接部81として内側に折曲形成されてなり、該当接部81が前記上側取付金具2のストッパ用フランジ22とその上方に取付け固定される振動発生体側のブラケットBとの間、特には前記フランジ22上面のストッパゴム23とブラケットBとの間に、防振機能やストッパ機能に応じて設定される所要の間隙を保有して位置せしめられている。なお、図1はエンジン等の振動発生体の荷重を負荷する前の状態を示しており、前記荷重を負荷することにより前記フランジ22上面のストッパゴム23は前記当接部81から離れて前記間隙を保有する。
【0031】
また、前記ストッパ金具8の当接部81とその上方の前記ブラケットBとの間には、中央部に前記ボス部21の外周に対応した形状の開口91を有する略伏凹状をなす緩衝用のゴム部材9が、上側取付金具2のボス部21の外周に嵌合されて、前記ストッパ金具8の当接部81の上面及び筒部の上部外周を被うように配されている。
【0032】
これにより、振動に伴う前記上側取付金具2の上方向の大変位時(リバウンド時)には前記フランジ22が前記当接部81に対しストッパゴム23を介して当接し、また上側取付金具2の下方向への大変位時(バウンド時)には前記ブラケットBが当接部81に対し前記ゴム部材9を介して弾力的に当接することで、上下方向のストッパ機能を果たすようになっている。また軸直角方向(車両の前後、左右方向)の大変位時には前記フランジ22の外周面がストッパゴム23を介してストッパ金具8の筒部内周に当接するようになっている。
【0033】
そして、前記上側取付金具2のボス部21の前記ゴム部材9の嵌合部より上端側の外周の一部、例えば四方のうちの一方の側面には、抜け止め用の突起10が一側方に向かって突設されており、前記ボス部21に嵌合された前記ゴム部材9の抜けを防止できるようになっている。
【0034】
前記の突起10の形状や形成位置、個数等は、前記ゴム部材9の嵌合を可能にできてかつ抜け止めの効果が得られるものであればどのようなものであってもよいが、実施上は前記ボス部21の上端部外周における軸心よりみて180°の角度範囲内に設けられてなるものが好ましい。例えば、図2のように、前記突起10の周方向の幅寸法を比較的小さくしておくほか、図3のように、略180°の角度の周方向幅にして実施することもできる。この場合、該突起10の周方向幅Wはボス部21の外径より大きくならないようにするのがよい。また、前記の角度範囲内で複数個の突起を非連続状に配設しておくこともできる。
【0035】
前記突起10が前記180°の角度範囲より広い範囲、例えば図6のように全周に渡って設けられている場合は、ゴム部材9の弾性力を利用するにしても、該ゴム部材9の内径とボス部21の外径との寸法差、すなわちゴム部材9の内周とボス部21の外周との間の間隙を大きくしなければ嵌合し難く、組込み作業に手数がかかることになるが、前記の角度範囲に設けられていると、比較的容易に嵌合し装着できることになる。
【0036】
また前記の突起10の突出高さは、前記ゴム部材9を引っ張って弾性変形させることにより、該突起10の部分を通すことができて、かつ抜け止めの効果が得られるように設定され、例えば0.5〜2.0mmが好適であるが、もちろん該突起を形成する範囲等によっては、前記以外の高さ寸法にすることもできる。
【0037】
上記の防振装置であると、その組み立ての際、ストッパ金具8の当接部81の上に配される緩衝用のゴム部材9は、その内径と前記上側取付金具2のボス部21の外径との寸法差が小さく、該ゴム部材9の内周と前記ボス部21外周との間に殆ど隙間が生じないものであっても、該ゴム部材9の一部を引っ張って、中央部の開口61を拡開させるようにして前記突起10の部分を通すことにより、ボス部21の外周に容易に難なく嵌合できる。
【0038】
そのため、前記のゴム部材9を上側取付金具2のボス部21に嵌合した状態において、ボス部21外周との間に殆ど隙間を生じさせない嵌合状態をなすように実施することができる。それゆえ、接着手段や加硫接着等の手段を利用しなくてもガタつきなく安定性よく装着できるとともに、該ゴム部材9の軸方向の抜けを前記突起10により抑制でき、搬送等の取り扱い上での脱落、あるいは車両への組み込み作業での抜けを防止できる。
【0039】
そして、前記の防振装置の使用において、振動発生体の振動によって、上側取付金具2に上下方向の大変位が生じた時は、ストッパ金具8の上端の当接部81に対して、上側取付金具2のストッパ用フランジ22がストッパゴム23を介して、また前記振動発生体側のブラケットBが上側取付金具2のボス部21の外周に嵌合されているゴム部材9を介して弾力的に当接することで、大きな衝撃を生じさせることなくストッパ機能を果たすことができる。
【0040】
なお、防振装置の内部機構や全体構成については、上記した実施例の装置あるいは液封入式の防振装置には限らず、他の内部構造の防振装置で、上記同様のストッパ機構を備え、緩衝用のゴム部材を有するものにおいて、同様に実施可能である。
【0041】
【発明の効果】
上記したように本発明の防振装置によれば、ストッパ金具の当接部の上に配される緩衝用のゴム部材の抜けをボス部の一部に設けた突起により防止することにより、接着手段や加硫接着を使用せずとも、抜け落ち等のおそれがなく、ガタつきの生じない嵌合状態に容易に装着できる。そのため、防振装置の組み立てが容易になり、製造コストの低減に寄与でき、また、搬送等の取り扱い、および車両への組み込みの際のゴム部材の落脱のおそれがなく、作業性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防振装置の1実施例を示す縦断面図である。
【図2】同上の装置の略示平面図である。
【図3】上側取付金具の他の実施例を示す略示平面図である。
【図4】防振装置のストッパ機構における緩衝用ゴム部材の抜け落ち防止の手段の従来例を示す縦断面図である。
【図5】防振装置のストッパ機構における緩衝用ゴム部材の抜け落ち防止の手段の他の従来例を示す縦断面図である。
【図6】防振装置のストッパ機構における緩衝用ゴム部材の抜け落ち防止の手段の他の例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 本体金具
11 筒状胴部
12 底部材
2 上側取付金具
21 ボス部
22 ストッパ用フランジ
23 ストッパゴム
3 防振基体
4 ダイヤフラム
5 液封入室
5a,5b 液室
6 オリフィス
7 仕切部材
8 ストッパ金具
81 ストッパ用の当接部
9 緩衝用のゴム部材
91 中央の開口
10 抜け止め用の突起
A 支持側の部材
B 振動発生体側のブラケット
C 本体金具の軸心部

Claims (4)

  1. 支持側に取り付けられる筒状胴部を有する本体金具と、その軸心部やや上方に配されて振動発生体側に連結される上側取付金具とが、ゴム弾性体よりなる防振基体を介して結合され、前記本体金具には防振基体の外方を上方に向かって延びるストッパ金具が連接され、該ストッパ金具の上端部がストッパ用の当接部として内向きに折曲形成され、該当接部が、前記上側取付金具のボス部外周に有するストッパ用フランジと、ボス部上端に取付けられる振動発生体側のブラケットとの間に位置せしめられるとともに、該当接部と前記ブラケットとの間に緩衝用のゴム部材が配されてなり、該当接部が前記上側取付金具の上下方向の振動変位に対するストッパ機能を果たすように設けられてなる防振装置であって、
    前記ゴム部材が前記ボス部の外周に嵌合されることにより装着されるとともに、前記嵌合部分より上端側の前記ボス部の外周の一部に該ゴム部材の抜け止め用の突起が設けられてなることを特徴とする防振装置。
  2. 前記抜け止め用の突起が、前記ボス部の上端部外周における180°の角度範囲内に設けられてなる請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記ストッパ用フランジが、防振基体の上でボス部より外方に張り出し形成されてなり、該フランジの上面にストッパゴムが付設され、前記ストッパ金具の当接部が前記ストッパゴムの上方に配置されてなる請求項1または2に記載の防振装置。
  4. 前記本体金具の下部側に前記防振基体と対向してゴム膜よりなるダイヤフラムが配され、防振基体とダイヤフラムとの間が液封入室とされ、この液封入室が仕切部材により防振基体側とダイヤフラム側との二つの液室に仕切り構成され、両液室がオリフィスにより連通せしめられてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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