JP2004204961A - 連結環 - Google Patents
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Abstract
【課題】線材タイプの開閉体の回動範囲を、従来品に比して大きくできる開閉構造の連結環を提供すること。
【解決手段】連結物を出入させる開口部2を備えた環基体1のこの開口部2の一端部に開閉体3を開閉自在に枢着し、この開閉体3は、略U字状の弾性線材により構成すると共に、両端部の一側を他側より長くした形状とし、この長さの異なる開閉体3の両端部を前記環基体1の開口部2の一端部の対向両側に差し込み枢着して各枢着部4の枢着支点をずらすことにより開閉体3を開放回動した際に戻り付勢力が生じるように構成し、前記開閉体3の両端軸部3A・3Bに差し込み枢着する各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ前記開閉体3の一端軸部3Aが移動可能な穴に形成した連結環。
【選択図】 図1
【解決手段】連結物を出入させる開口部2を備えた環基体1のこの開口部2の一端部に開閉体3を開閉自在に枢着し、この開閉体3は、略U字状の弾性線材により構成すると共に、両端部の一側を他側より長くした形状とし、この長さの異なる開閉体3の両端部を前記環基体1の開口部2の一端部の対向両側に差し込み枢着して各枢着部4の枢着支点をずらすことにより開閉体3を開放回動した際に戻り付勢力が生じるように構成し、前記開閉体3の両端軸部3A・3Bに差し込み枢着する各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ前記開閉体3の一端軸部3Aが移動可能な穴に形成した連結環。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連結環に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から、登山や作業現場などで使用されるものであって、例えばロープとロープとを連結したりするための連結環(所謂カラビナ)が提案されている。
【0003】
この連結環は、例えば、C状若しくはU状などの開口部を有する環基体のこの開口部の一端部に開閉体の基端を枢着し、この開閉体を回動することで開口部を開閉できて、環基体内にロープなどを連結し得るように構成されたものが一般的である。
【0004】
また、この種連結環の開閉体として、特開平10−331833号や特開2001−20936号のように、略U字状の弾性線材により開閉体を構成すると共に、両端部の一側を他側より長くした形状とし、この長さの異なる開閉体の両端部を環基体の開口部の一端部の対向表裏面に枢着して各枢着部の枢着支点をずらすことにより、開閉体を開放した際に線材が捩れて戻り付勢力が生じるように構成したものが従来から提案されており、この線材タイプの開閉体を備えた連結環によれば、別部品のバネなどを付加することなく、開閉体自体が自動閉塞バネの役割を果たすという簡易構造故に、他のバネ構造付の開閉体を備えたものに比して量産性に秀れコスト安であるという利点がある。
【0005】
しかし、線材タイプの開閉体は、線材のねじれを利用して戻り付勢力を得る構成のため、線材の捩れ変形の限界までのある一定の回動範囲までしか開閉回動できず、この開閉回動範囲は非常に小さかった。
【0006】
本発明者は、このような現状に鑑み、線材タイプの開閉体の回動範囲を大きくできる画期的な開閉構造の連結環を完成させた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
連結物を出入させる開口部2を備えた環基体1のこの開口部2の一端部に開閉体3を開閉自在に枢着し、この開閉体3は、略U字状の弾性線材により構成すると共に、両端部の一側を他側より長くした形状とし、この長さの異なる開閉体3の両端部を前記環基体1の開口部2の一端部の対向両側に差し込み枢着して各枢着部4の枢着支点をずらすことにより開閉体3を開放回動した際に戻り付勢力が生じるように構成し、前記開閉体3の両端軸部3A・3Bに差し込み枢着する各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ前記開閉体3の一端軸部3Aが移動可能な穴に形成したことを特徴とする連結環に係るものである。
【0009】
また、前記各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、この開閉体3を開放回動して開閉体3が捩れ変形した際に、開閉体3の一端軸部3Aがこの一方の差し込み穴5Aの中で移動し得る穴形状に形成したことを特徴とする請求項1記載の連結環に係るものである。
【0010】
また、前記各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、この各枢着部4の位置ずれ方向に長さを有する長穴形状に形成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の連結環に係るものである。
【0011】
また、前記各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ開閉体3の一端軸部3Aが移動可能な穴に形成し、他方の差し込み穴5Bを、差し込んだ開閉体3の他端軸部3Bが移動不能であって且つこの他端軸部3Bが深く差し込まれる穴形状に形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の連結環に係るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0013】
開閉体3の両端軸部3A・3Bの枢着部4の枢着支点をずらしたことにより開閉体3を開放回動した際に戻り付勢力が生じるが、本発明では、開閉体3を回動して環基体1の開口部2を開放する際、開閉体3の各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aに差し込んだ一端軸部3Aが移動することになる。
【0014】
具体的には、開閉体3は開放回動すると、枢着支点がずれていることによって捩れ変形し、これによって戻り付勢力(復帰力)が生じるが、この際、少なくとも一方の差し込み穴5Aに差し込んだ一端軸部3Aが開閉体3の捩れを解消しようとこの差し込み穴5A内を移動することになり、この軸部13が移動した分開閉体3(弾性線材)が捩れないから開閉体3を大きく開放回動することができることになる。
【0015】
従って、従来の線材タイプの開閉体を備えた連結環に比して開閉体3の開放回動範囲が大きくなる極めて実用性に秀れた画期的な連結環となる。
【0016】
また、従来構造に対して単に開閉体3の両端軸部3A・3Bを枢着する各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ前記開閉体3の軸部13が移動可能な穴に形成すること、即ち例えば、前記開閉体3の各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aの径を大きくして所謂馬鹿穴や長穴のように形成することだけで本発明を構成できるため、従来品に比して構造がさほど複雑化せず、簡易に設計実現可能となる。
【0017】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0018】
本実施例は、図1に示すように、開口部2を有する略U字状の環基体1のこの開口部2に開閉体3を開閉自在に設け、この開閉体3は、略U字状の弾性線材により構成すると共に、両端部の一側を他側より長くした形状とし、この長さの異なる開閉体3の両端部を前記環基体1開口部2の一端部の対向両側に差し込み枢着して各枢着部4の枢着支点をずらすことにより開閉体3を開放回動した際に戻り付勢力が生じるように構成している。
【0019】
具体的には、略U字状の開閉体3は、長さの異なる両端部を互いの対向内側に向けて略直角に折曲し、この両端部の直角折曲部を一端軸部3A・他端軸部3Bとしている。
【0020】
そして、この開閉体3の両端軸部3A・3Bを環基体1の開口部2の一端部の対向面に位置ずれ状態に形成した差し込み穴5A・5Bに差し込み枢着した構成とし、この両端軸部3A・3Bと差し込み穴5A・5Bとの位置ずれ(枢着支点(枢着部4)の位置ずれ)により、開閉体3は環基体1の外側に向かって開放回動すると、開閉体3たる弾性線材が捩れ変形して復帰付勢力を生じ、開閉体3が環基体1の内側方向へと戻り回動しようとする構成としている。
【0021】
更に説明すると、開閉体3は、図1に示すように斜設状態で前記開口部2を閉塞した状態となり、この斜設状態で開口部2を閉塞している開閉体3を環基体1の外側に開くと弾性線材が捩れ変形して元の斜設状態に戻ろうと復帰付勢力を生じるように構成している。
【0022】
また、この開閉体3は、図1に示すように両端軸部3A・3B寄りの途中部をやや屈曲することで正面から見て略へ字状を呈する形状に形成し、デザイン性を高めている。
【0023】
本実施例では、前記開閉体3の各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ前記開閉体3の軸部13が移動可能な穴に形成している。
【0024】
具体的に説明すると、図2に示すように、前記開閉体3の各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、各枢着部4の位置ずれ方向に長さを有する長穴に形成している。
【0025】
また、本実施例では、開閉体3が環基体1の開口部2を閉塞した状態では、図2に示すように一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内の他端軸部3Bから最も離れた位置に位置するように開閉体3の両端部の長さを設定構成している。
【0026】
そして、この開閉体3を開放回動した際には、開閉体3の一端軸部3Aが長穴形状の差し込み穴5A内を他端軸部3Bに対して接近するように移動する構成としている。
【0027】
従って、開閉体3は、開放回動すると枢着支点がずれていることによって捩れ変形し戻り付勢力(復帰力)が生じるが、この際、開閉体3が変形を起こさないように一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内を他端軸部3B方向に移動することになり、この軸部13が移動した分開閉体3が捩れないから開閉体3の開放回動時の捩れ限界に達するまでの回動範囲が拡大し、大きく外側へ開放することができる構成としている。
【0028】
また、本実施例では、前記開閉体3の他方の差し込み穴5Bを、差し込んだ開閉体3の他端軸部3Bが回動可能であって移動不能となるように、他端軸部3Bに略合致する径の差し込み穴5Bに形成しているが、更にこの他端軸部3Bが深く差し込まれるように、この差し込み穴5Bは貫通穴に形成している。
【0029】
従って、このように差し込み穴5Bを貫通穴に形成して他端軸部3Bが深く差し込まれることで、この他端軸部3Bを支点とした開閉体3の回動作動が非常に安定的に行われることになり、これにより一端軸部3Aが差し込まれる一方の差し込み穴5Aが長孔形状であるにもかかわらず、開閉体3が回動作動時に左右に振れるようなことがない構成としている。
【0030】
また、図3は、前述した実施例(第一実施例)とは異なる第二実施例を示している。
【0031】
具体的に説明すると、本実施例は、略C状の環基体1の開口部2に設けた開閉体3が環基体1の内側へ向かって開放する連結環に適用した場合を示している。
【0032】
本実施例においても、前記第一実施例と同様に、各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、各枢着部4の位置ずれ方向に長さを有する長穴に形成している。
【0033】
また、開閉体3が環基体1の開口部2を閉塞した状態では、一端軸部3Aが長穴形状の一方の差し込み穴5A内の他端軸部3Bに最も近いところに位置するように開閉体3の両端部の長さを設定構成し、この開閉体3を開放回動した際には、開閉体3の一端軸部3Aが長穴形状の差し込み穴5A内を他端軸部3Bに対して離反するように移動する構成としている。
【0034】
従って、本実施例では、開閉体3を開放回動すると、開閉体3が変形を起こさないように一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内を他端軸部3Bから離れる方向に移動し、この軸部13が移動した分開閉体3が捩れないために開閉体3の開放回動時の捩れ限界に達するまでの回動範囲が拡大して、大きく内側へ開放する構成としている。
【0035】
また、図3の(b1)は、従来の枢着構造の開閉体13を備えた本実施例と同タイプの連結環を図示している。この(b1)の連結環は、開閉体13の開放範囲が小さいが、開閉体13を最大に開放した状態で開閉体13の先端が環基体11の内側縁に当接するように、図面における環基体11の縦横の幅(長さ)の比率を、縦幅に比して横幅が非常に小さい環基体11を採用することで構成している。
【0036】
これに対し本実施例では、図3の(a)に示すように、縦幅に比して横幅の比率が(b1)よりも大きめとなる環基体1を採用した場合を示している。
【0037】
そして、本実施例では、開閉体3の先端が環基体1の内側縁に当接する状態まで大きく開放回動するように長穴形状の一方の差し込み穴5Aの穴長を設定している。
【0038】
尚、図3の(b2)は、本実施例と同様な縦幅に対する横幅の比率が大きめの環基体1に、従来の枢着構造の開閉体13を採用して連結環を構成した場合を示している。
【0039】
この(b2)のように構成することも当然従来可能ではあったが、開閉体13の先端が環基体1の内側縁に当接することなく途中で止まってしまう構造であったため、ユーザーが開放限界位置より大きく開放させようと更に開閉体13を内側へ強く押し込んでしまうことが考えられ、これによって両端の軸部が外れたり、開閉体13が破損してしまったりする懸念があるために、実質的に縦幅に比して横幅の大きい連結環には適用できず、図3の(b1)に示すような縦幅に比して横幅の非常に小さい連結環にしか実施されていないという現状であった。
【0040】
しかし、本実施例によれば、開閉体3が大きく開放回動する構成であるためにこのような現状を打破でき、上記したような横幅の比率が大きく開閉体3の開放回動範囲を大きく要するような環基体1に対しても、開閉体3先端が環基体1内側縁に当接する構成にできるため、両端の軸部3A・3Bが外れたり開閉体3が破損したりすることのない連結環を実現できることとなった。
【0041】
即ち、これまでは適用できなかった縦幅に比して横幅の比率が大きめの連結環や、開閉体3の大きな開放範囲を必要とするその他の構成デザインの連結環にも、量産性に秀れコスト安な線材タイプの開閉体3を適用できることなり、従来構造に比してデザイン制約がなくなった。
【0042】
また、本実施例では、前記第一実施例とは異なり、開閉体3に屈曲部を有しないデザインを採用している。
【0043】
尚、開閉体3の開放作動時に、一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内で移動する方向が、この第二実施例と前記第一実施例とでは異なるが、この一端軸部3Aの移動方向は、開閉体3を開放回動させる前の静止した状態(大抵の場合は開口部2を閉塞した状態)でのこの開閉体3の先端部と一端軸部3Aと他端軸部3Bとの位置関係の設定によって決まる。
【0044】
即ち、前記第一実施例のように開閉体3が枢着される環基体1の開口部2の一端部に対し斜設状態で静止(開口部2を閉塞)するように設けられていて、この開閉体3の静止状態において正面から見て開閉体3の先端部と一端軸部3Aと他端軸部3Bとが略一直線上にない場合には、この静止状態から開閉体3を内側外側のどちら側へ開放作動させても、一端軸部3Aは他端軸部3Bに対して近付くように移動することになり、一方、前記第二実施例のように開閉体3が枢着される環基体1の開口部2の一端部の延長方向に沿設状態で静止(開口部2を閉塞)するように設けられていて、この開閉体3の静止状態において正面から見て開閉体3の先端部と一端軸部3Aと他端軸部3Bとが略一直線上にある場合には、この静止状態から開閉体3を内側外側のどちら側へ開放作動させても、一端軸部3Aは他端軸部3Bに対して離れるように移動することになる。
【0045】
そのため、前記第一実施例では、開閉体3の静止状態で一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内で他端軸部3Bから最も離れた状態で位置するように設定しておいて、開閉体3を外側に開いた際には、一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内を他端軸部3Bに対して接近するように移動し得るように構成し、また、前記第二実施例では、開閉体3の静止状態で一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内で他端軸部3Bに最も近付いた状態で位置するように設定しておいて、開閉体3を内側に開いた際には、一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内を他端軸部3Bに対して離反するように移動し得るように構成しているのである。
【0046】
また、図4,図5,図6は、いずれも前述の実施例(第一,第二実施例)とは環基体1の形状が異なる(C状或いはナス環状など)第三,第四,第五実施例を示している。
【0047】
また、第三,第四,第五いずれの実施例も、前記第一実施例と同様に屈曲部を有する開閉体3デザインを採用しているが、図4に示す第三実施例では、第一実施例の開閉体3とは反対向きに配設した場合を示している。
【0048】
また、第三,第四,第五いずれの実施例も、前記第一実施例と同様に環基体1の外側に向かって開閉体3を回動すると、戻り付勢力が生じる構成としている。
【0049】
また、一端軸部3Aと長穴形状の一方の差し込み穴5Aとの位置関係及び移動(作動)については、第三,第四実施例は前記第二実施例と同様とし、第五実施例は前記第一実施例と同様としている。
【0050】
また、図6の第五実施例では、開閉体3が開口部2を閉塞するのではなく、常態で開閉体3は環基体1の内側縁に当接していて開口部2は開放状態となる構成の連結環を示している。使用に際しては、開放している開口部2から被連結物を環基体1内の上方位置に入れた後に開閉体3を外側へ開いて開口部2を閉塞し、被連結物を環基体1内の下方位置に移動させてから開閉体3を元の位置に戻すことで被連結物を連結状態に維持する。
【0051】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0052】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、従来の線材タイプの開閉体を備えた連結環に比して開閉体の開放回動範囲が大きくなり、しかも、従来構造に対して単に開閉体の各枢着部の少なくとも一方の差し込み穴を、差し込んだ前記開閉体の軸部が移動可能な穴に形成するだけで本発明を構成できるため、構造がさほど複雑化せず簡易に設計実現可能となるなど、極めて実用性に秀れた画期的な連結環となる。
【0053】
また、請求項2記載の発明においては、前記作用効果を確実に発揮する差し込み穴構造となり、しかも一方の差し込み穴だけを開閉体の一端軸部が移動し得るように構成したため、両方の差し込み穴を開閉体の両端軸部が移動し得るように構成する場合に比べて容易に設計実現可能となり、その上、他端軸部は他方の差し込み穴に対して移動しない状態で枢着されるため、開閉体が開閉作動時にガタつきにくいなど、一層実用性に秀れた構成の連結環となる。
【0054】
また、請求項3記載の発明においては、開閉体の開閉作動時に一端軸部が一方の差し込み穴内を移動し易く、確実に開放回動範囲が大きくできる差し込み穴形状を簡易に設計実現可能となる一層実用性に秀れた構成の連結環となる。
【0055】
また、請求項4記載の発明においては、他端軸部が他方の差し込み穴に対して移動不能であって且つ深く差し込まれるために、開閉体の開閉作動時のこの他端軸部の回動安定度が著しく向上し、この開閉回動作動時に開閉体が左右にガタつかない極めて実用性に秀れた構成の連結環となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例を示す正面図である。
【図2】第一実施例の要部を示す部分拡大断面図である。
【図3】従来例と第二実施例との比較説明図である。
【図4】第三実施例を示す正面図である。
【図5】第四実施例を示す正面図である。
【図6】第五実施例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 環基体
2 開口部
3 開閉体
3A (一端)軸部
3B (他端)軸部
4 枢着部
5A (一方の)差し込み穴
5B (他方の)差し込み穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、連結環に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から、登山や作業現場などで使用されるものであって、例えばロープとロープとを連結したりするための連結環(所謂カラビナ)が提案されている。
【0003】
この連結環は、例えば、C状若しくはU状などの開口部を有する環基体のこの開口部の一端部に開閉体の基端を枢着し、この開閉体を回動することで開口部を開閉できて、環基体内にロープなどを連結し得るように構成されたものが一般的である。
【0004】
また、この種連結環の開閉体として、特開平10−331833号や特開2001−20936号のように、略U字状の弾性線材により開閉体を構成すると共に、両端部の一側を他側より長くした形状とし、この長さの異なる開閉体の両端部を環基体の開口部の一端部の対向表裏面に枢着して各枢着部の枢着支点をずらすことにより、開閉体を開放した際に線材が捩れて戻り付勢力が生じるように構成したものが従来から提案されており、この線材タイプの開閉体を備えた連結環によれば、別部品のバネなどを付加することなく、開閉体自体が自動閉塞バネの役割を果たすという簡易構造故に、他のバネ構造付の開閉体を備えたものに比して量産性に秀れコスト安であるという利点がある。
【0005】
しかし、線材タイプの開閉体は、線材のねじれを利用して戻り付勢力を得る構成のため、線材の捩れ変形の限界までのある一定の回動範囲までしか開閉回動できず、この開閉回動範囲は非常に小さかった。
【0006】
本発明者は、このような現状に鑑み、線材タイプの開閉体の回動範囲を大きくできる画期的な開閉構造の連結環を完成させた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
連結物を出入させる開口部2を備えた環基体1のこの開口部2の一端部に開閉体3を開閉自在に枢着し、この開閉体3は、略U字状の弾性線材により構成すると共に、両端部の一側を他側より長くした形状とし、この長さの異なる開閉体3の両端部を前記環基体1の開口部2の一端部の対向両側に差し込み枢着して各枢着部4の枢着支点をずらすことにより開閉体3を開放回動した際に戻り付勢力が生じるように構成し、前記開閉体3の両端軸部3A・3Bに差し込み枢着する各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ前記開閉体3の一端軸部3Aが移動可能な穴に形成したことを特徴とする連結環に係るものである。
【0009】
また、前記各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、この開閉体3を開放回動して開閉体3が捩れ変形した際に、開閉体3の一端軸部3Aがこの一方の差し込み穴5Aの中で移動し得る穴形状に形成したことを特徴とする請求項1記載の連結環に係るものである。
【0010】
また、前記各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、この各枢着部4の位置ずれ方向に長さを有する長穴形状に形成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の連結環に係るものである。
【0011】
また、前記各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ開閉体3の一端軸部3Aが移動可能な穴に形成し、他方の差し込み穴5Bを、差し込んだ開閉体3の他端軸部3Bが移動不能であって且つこの他端軸部3Bが深く差し込まれる穴形状に形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の連結環に係るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0013】
開閉体3の両端軸部3A・3Bの枢着部4の枢着支点をずらしたことにより開閉体3を開放回動した際に戻り付勢力が生じるが、本発明では、開閉体3を回動して環基体1の開口部2を開放する際、開閉体3の各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aに差し込んだ一端軸部3Aが移動することになる。
【0014】
具体的には、開閉体3は開放回動すると、枢着支点がずれていることによって捩れ変形し、これによって戻り付勢力(復帰力)が生じるが、この際、少なくとも一方の差し込み穴5Aに差し込んだ一端軸部3Aが開閉体3の捩れを解消しようとこの差し込み穴5A内を移動することになり、この軸部13が移動した分開閉体3(弾性線材)が捩れないから開閉体3を大きく開放回動することができることになる。
【0015】
従って、従来の線材タイプの開閉体を備えた連結環に比して開閉体3の開放回動範囲が大きくなる極めて実用性に秀れた画期的な連結環となる。
【0016】
また、従来構造に対して単に開閉体3の両端軸部3A・3Bを枢着する各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ前記開閉体3の軸部13が移動可能な穴に形成すること、即ち例えば、前記開閉体3の各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aの径を大きくして所謂馬鹿穴や長穴のように形成することだけで本発明を構成できるため、従来品に比して構造がさほど複雑化せず、簡易に設計実現可能となる。
【0017】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0018】
本実施例は、図1に示すように、開口部2を有する略U字状の環基体1のこの開口部2に開閉体3を開閉自在に設け、この開閉体3は、略U字状の弾性線材により構成すると共に、両端部の一側を他側より長くした形状とし、この長さの異なる開閉体3の両端部を前記環基体1開口部2の一端部の対向両側に差し込み枢着して各枢着部4の枢着支点をずらすことにより開閉体3を開放回動した際に戻り付勢力が生じるように構成している。
【0019】
具体的には、略U字状の開閉体3は、長さの異なる両端部を互いの対向内側に向けて略直角に折曲し、この両端部の直角折曲部を一端軸部3A・他端軸部3Bとしている。
【0020】
そして、この開閉体3の両端軸部3A・3Bを環基体1の開口部2の一端部の対向面に位置ずれ状態に形成した差し込み穴5A・5Bに差し込み枢着した構成とし、この両端軸部3A・3Bと差し込み穴5A・5Bとの位置ずれ(枢着支点(枢着部4)の位置ずれ)により、開閉体3は環基体1の外側に向かって開放回動すると、開閉体3たる弾性線材が捩れ変形して復帰付勢力を生じ、開閉体3が環基体1の内側方向へと戻り回動しようとする構成としている。
【0021】
更に説明すると、開閉体3は、図1に示すように斜設状態で前記開口部2を閉塞した状態となり、この斜設状態で開口部2を閉塞している開閉体3を環基体1の外側に開くと弾性線材が捩れ変形して元の斜設状態に戻ろうと復帰付勢力を生じるように構成している。
【0022】
また、この開閉体3は、図1に示すように両端軸部3A・3B寄りの途中部をやや屈曲することで正面から見て略へ字状を呈する形状に形成し、デザイン性を高めている。
【0023】
本実施例では、前記開閉体3の各枢着部4の少なくとも一方の差し込み穴5Aを、差し込んだ前記開閉体3の軸部13が移動可能な穴に形成している。
【0024】
具体的に説明すると、図2に示すように、前記開閉体3の各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、各枢着部4の位置ずれ方向に長さを有する長穴に形成している。
【0025】
また、本実施例では、開閉体3が環基体1の開口部2を閉塞した状態では、図2に示すように一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内の他端軸部3Bから最も離れた位置に位置するように開閉体3の両端部の長さを設定構成している。
【0026】
そして、この開閉体3を開放回動した際には、開閉体3の一端軸部3Aが長穴形状の差し込み穴5A内を他端軸部3Bに対して接近するように移動する構成としている。
【0027】
従って、開閉体3は、開放回動すると枢着支点がずれていることによって捩れ変形し戻り付勢力(復帰力)が生じるが、この際、開閉体3が変形を起こさないように一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内を他端軸部3B方向に移動することになり、この軸部13が移動した分開閉体3が捩れないから開閉体3の開放回動時の捩れ限界に達するまでの回動範囲が拡大し、大きく外側へ開放することができる構成としている。
【0028】
また、本実施例では、前記開閉体3の他方の差し込み穴5Bを、差し込んだ開閉体3の他端軸部3Bが回動可能であって移動不能となるように、他端軸部3Bに略合致する径の差し込み穴5Bに形成しているが、更にこの他端軸部3Bが深く差し込まれるように、この差し込み穴5Bは貫通穴に形成している。
【0029】
従って、このように差し込み穴5Bを貫通穴に形成して他端軸部3Bが深く差し込まれることで、この他端軸部3Bを支点とした開閉体3の回動作動が非常に安定的に行われることになり、これにより一端軸部3Aが差し込まれる一方の差し込み穴5Aが長孔形状であるにもかかわらず、開閉体3が回動作動時に左右に振れるようなことがない構成としている。
【0030】
また、図3は、前述した実施例(第一実施例)とは異なる第二実施例を示している。
【0031】
具体的に説明すると、本実施例は、略C状の環基体1の開口部2に設けた開閉体3が環基体1の内側へ向かって開放する連結環に適用した場合を示している。
【0032】
本実施例においても、前記第一実施例と同様に、各枢着部4の一方の差し込み穴5Aを、各枢着部4の位置ずれ方向に長さを有する長穴に形成している。
【0033】
また、開閉体3が環基体1の開口部2を閉塞した状態では、一端軸部3Aが長穴形状の一方の差し込み穴5A内の他端軸部3Bに最も近いところに位置するように開閉体3の両端部の長さを設定構成し、この開閉体3を開放回動した際には、開閉体3の一端軸部3Aが長穴形状の差し込み穴5A内を他端軸部3Bに対して離反するように移動する構成としている。
【0034】
従って、本実施例では、開閉体3を開放回動すると、開閉体3が変形を起こさないように一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内を他端軸部3Bから離れる方向に移動し、この軸部13が移動した分開閉体3が捩れないために開閉体3の開放回動時の捩れ限界に達するまでの回動範囲が拡大して、大きく内側へ開放する構成としている。
【0035】
また、図3の(b1)は、従来の枢着構造の開閉体13を備えた本実施例と同タイプの連結環を図示している。この(b1)の連結環は、開閉体13の開放範囲が小さいが、開閉体13を最大に開放した状態で開閉体13の先端が環基体11の内側縁に当接するように、図面における環基体11の縦横の幅(長さ)の比率を、縦幅に比して横幅が非常に小さい環基体11を採用することで構成している。
【0036】
これに対し本実施例では、図3の(a)に示すように、縦幅に比して横幅の比率が(b1)よりも大きめとなる環基体1を採用した場合を示している。
【0037】
そして、本実施例では、開閉体3の先端が環基体1の内側縁に当接する状態まで大きく開放回動するように長穴形状の一方の差し込み穴5Aの穴長を設定している。
【0038】
尚、図3の(b2)は、本実施例と同様な縦幅に対する横幅の比率が大きめの環基体1に、従来の枢着構造の開閉体13を採用して連結環を構成した場合を示している。
【0039】
この(b2)のように構成することも当然従来可能ではあったが、開閉体13の先端が環基体1の内側縁に当接することなく途中で止まってしまう構造であったため、ユーザーが開放限界位置より大きく開放させようと更に開閉体13を内側へ強く押し込んでしまうことが考えられ、これによって両端の軸部が外れたり、開閉体13が破損してしまったりする懸念があるために、実質的に縦幅に比して横幅の大きい連結環には適用できず、図3の(b1)に示すような縦幅に比して横幅の非常に小さい連結環にしか実施されていないという現状であった。
【0040】
しかし、本実施例によれば、開閉体3が大きく開放回動する構成であるためにこのような現状を打破でき、上記したような横幅の比率が大きく開閉体3の開放回動範囲を大きく要するような環基体1に対しても、開閉体3先端が環基体1内側縁に当接する構成にできるため、両端の軸部3A・3Bが外れたり開閉体3が破損したりすることのない連結環を実現できることとなった。
【0041】
即ち、これまでは適用できなかった縦幅に比して横幅の比率が大きめの連結環や、開閉体3の大きな開放範囲を必要とするその他の構成デザインの連結環にも、量産性に秀れコスト安な線材タイプの開閉体3を適用できることなり、従来構造に比してデザイン制約がなくなった。
【0042】
また、本実施例では、前記第一実施例とは異なり、開閉体3に屈曲部を有しないデザインを採用している。
【0043】
尚、開閉体3の開放作動時に、一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内で移動する方向が、この第二実施例と前記第一実施例とでは異なるが、この一端軸部3Aの移動方向は、開閉体3を開放回動させる前の静止した状態(大抵の場合は開口部2を閉塞した状態)でのこの開閉体3の先端部と一端軸部3Aと他端軸部3Bとの位置関係の設定によって決まる。
【0044】
即ち、前記第一実施例のように開閉体3が枢着される環基体1の開口部2の一端部に対し斜設状態で静止(開口部2を閉塞)するように設けられていて、この開閉体3の静止状態において正面から見て開閉体3の先端部と一端軸部3Aと他端軸部3Bとが略一直線上にない場合には、この静止状態から開閉体3を内側外側のどちら側へ開放作動させても、一端軸部3Aは他端軸部3Bに対して近付くように移動することになり、一方、前記第二実施例のように開閉体3が枢着される環基体1の開口部2の一端部の延長方向に沿設状態で静止(開口部2を閉塞)するように設けられていて、この開閉体3の静止状態において正面から見て開閉体3の先端部と一端軸部3Aと他端軸部3Bとが略一直線上にある場合には、この静止状態から開閉体3を内側外側のどちら側へ開放作動させても、一端軸部3Aは他端軸部3Bに対して離れるように移動することになる。
【0045】
そのため、前記第一実施例では、開閉体3の静止状態で一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内で他端軸部3Bから最も離れた状態で位置するように設定しておいて、開閉体3を外側に開いた際には、一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内を他端軸部3Bに対して接近するように移動し得るように構成し、また、前記第二実施例では、開閉体3の静止状態で一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内で他端軸部3Bに最も近付いた状態で位置するように設定しておいて、開閉体3を内側に開いた際には、一端軸部3Aが一方の差し込み穴5A内を他端軸部3Bに対して離反するように移動し得るように構成しているのである。
【0046】
また、図4,図5,図6は、いずれも前述の実施例(第一,第二実施例)とは環基体1の形状が異なる(C状或いはナス環状など)第三,第四,第五実施例を示している。
【0047】
また、第三,第四,第五いずれの実施例も、前記第一実施例と同様に屈曲部を有する開閉体3デザインを採用しているが、図4に示す第三実施例では、第一実施例の開閉体3とは反対向きに配設した場合を示している。
【0048】
また、第三,第四,第五いずれの実施例も、前記第一実施例と同様に環基体1の外側に向かって開閉体3を回動すると、戻り付勢力が生じる構成としている。
【0049】
また、一端軸部3Aと長穴形状の一方の差し込み穴5Aとの位置関係及び移動(作動)については、第三,第四実施例は前記第二実施例と同様とし、第五実施例は前記第一実施例と同様としている。
【0050】
また、図6の第五実施例では、開閉体3が開口部2を閉塞するのではなく、常態で開閉体3は環基体1の内側縁に当接していて開口部2は開放状態となる構成の連結環を示している。使用に際しては、開放している開口部2から被連結物を環基体1内の上方位置に入れた後に開閉体3を外側へ開いて開口部2を閉塞し、被連結物を環基体1内の下方位置に移動させてから開閉体3を元の位置に戻すことで被連結物を連結状態に維持する。
【0051】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0052】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、従来の線材タイプの開閉体を備えた連結環に比して開閉体の開放回動範囲が大きくなり、しかも、従来構造に対して単に開閉体の各枢着部の少なくとも一方の差し込み穴を、差し込んだ前記開閉体の軸部が移動可能な穴に形成するだけで本発明を構成できるため、構造がさほど複雑化せず簡易に設計実現可能となるなど、極めて実用性に秀れた画期的な連結環となる。
【0053】
また、請求項2記載の発明においては、前記作用効果を確実に発揮する差し込み穴構造となり、しかも一方の差し込み穴だけを開閉体の一端軸部が移動し得るように構成したため、両方の差し込み穴を開閉体の両端軸部が移動し得るように構成する場合に比べて容易に設計実現可能となり、その上、他端軸部は他方の差し込み穴に対して移動しない状態で枢着されるため、開閉体が開閉作動時にガタつきにくいなど、一層実用性に秀れた構成の連結環となる。
【0054】
また、請求項3記載の発明においては、開閉体の開閉作動時に一端軸部が一方の差し込み穴内を移動し易く、確実に開放回動範囲が大きくできる差し込み穴形状を簡易に設計実現可能となる一層実用性に秀れた構成の連結環となる。
【0055】
また、請求項4記載の発明においては、他端軸部が他方の差し込み穴に対して移動不能であって且つ深く差し込まれるために、開閉体の開閉作動時のこの他端軸部の回動安定度が著しく向上し、この開閉回動作動時に開閉体が左右にガタつかない極めて実用性に秀れた構成の連結環となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例を示す正面図である。
【図2】第一実施例の要部を示す部分拡大断面図である。
【図3】従来例と第二実施例との比較説明図である。
【図4】第三実施例を示す正面図である。
【図5】第四実施例を示す正面図である。
【図6】第五実施例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 環基体
2 開口部
3 開閉体
3A (一端)軸部
3B (他端)軸部
4 枢着部
5A (一方の)差し込み穴
5B (他方の)差し込み穴
Claims (4)
- 連結物を出入させる開口部を備えた環基体のこの開口部の一端部に開閉体を開閉自在に枢着し、この開閉体は、略U字状の弾性線材により構成すると共に、両端部の一側を他側より長くした形状とし、この長さの異なる開閉体の両端部を前記環基体の開口部の一端部の対向両側に差し込み枢着して各枢着部の枢着支点をずらすことにより開閉体を開放回動した際に戻り付勢力が生じるように構成し、前記開閉体の両端軸部に差し込み枢着する各枢着部の少なくとも一方の差し込み穴を、差し込んだ前記開閉体の一端軸部が移動可能な穴に形成したことを特徴とする連結環。
- 前記各枢着部の一方の差し込み穴を、この開閉体を開放回動して開閉体が捩れ変形した際に、開閉体の一端軸部がこの一方の差し込み穴の中で移動し得る穴形状に形成したことを特徴とする請求項1記載の連結環。
- 前記各枢着部の一方の差し込み穴を、この各枢着部の位置ずれ方向に長さを有する長穴形状に形成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の連結環。
- 前記各枢着部の一方の差し込み穴を、差し込んだ開閉体の一端軸部が移動可能な穴に形成し、他方の差し込み穴を、差し込んだ開閉体の他端軸部が移動不能であって且つこの他端軸部が深く差し込まれる穴形状に形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の連結環。
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WO2021040051A1 (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-04 | 株式会社アイダ | 安全装置連結用コネクタ |
-
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- 2002-12-25 JP JP2002375010A patent/JP2004204961A/ja active Pending
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