JP2004203598A - 容器の間隔形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ペットボトル等の比較的柔らかい容器であっても、またガラス壜等の比較的剛性が高い容器であっても、容器の種類に影響されることなく容器間に間隔を形成することができる容器の間隔形成装置を提供する。
【解決手段】コンベヤによって搬送される複数の容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置において、相隣接するとともに並列して設置され、複数の容器10を低速で搬送する低速コンベヤ1と複数の容器10を高速で搬送する高速コンベヤ2と、複数の容器10の胴部を挟持するとともに容器を移送する一対の高速ベルト5,5とを備え、一対の高速ベルト5,5は、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2に跨って搬送される容器10が高速コンベヤ2に乗り移るように容器10を移送する。
【選択図】 図1
【解決手段】コンベヤによって搬送される複数の容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置において、相隣接するとともに並列して設置され、複数の容器10を低速で搬送する低速コンベヤ1と複数の容器10を高速で搬送する高速コンベヤ2と、複数の容器10の胴部を挟持するとともに容器を移送する一対の高速ベルト5,5とを備え、一対の高速ベルト5,5は、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2に跨って搬送される容器10が高速コンベヤ2に乗り移るように容器10を移送する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンベヤで搬送される複数の容器に間隔を形成する容器の間隔形成装置に係り、特にペットボトル等の容器に好適な容器の間隔形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンベヤによって搬送される複数の容器に所定の間隔を形成した後に、容器の外観を撮像により検査することが行われている。この場合、複数の容器間に所定の間隔を形成した後にコンベヤ上で容器を撮像する場合もあるし、複数の容器間に所定の間隔を形成した後にスターホイール装置に供給し、このスターホイール装置によって円周上を搬送されている間に容器の外観を撮像する場合もある。いずれの場合も、複数の容器間に間隔を形成するためにスクリュー装置やスターホイール装置が検査装置の前段に配置されることが多い。
【0003】
上述したスクリュー装置やスターホイール装置を用いる場合には、容器の種類(丸形や角形等の容器形状、容器サイズ)の変更により部品の取り替えが必要となる。近年は容器の種類変更が多いので、部品の取り替えのない装置が要望されており、そのため、低速コンベヤと高速コンベヤとを相隣接して配置し、容器が低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る際に相隣接する容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置や、コンベヤ上で搬送される複数の容器の胴部を挟持する対向して配置された一対の低速ベルトと一対の高速ベルトとを2段に設け、低速ベルト側から高速ベルト側に容器が受け渡される際に容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置がある。
【0004】
図5および図6は低速コンベヤと高速コンベヤとを備えた容器の間隔形成装置を示す図であり、図5は平面図、図6は図5のVI−VI線矢視図である。図5および図6に示すように、低速コンベヤ101と高速コンベヤ102とが相隣接して並列して配設されている。低速コンベヤ101の上方には容器10を案内する低速側容器ガイド103が設けられ、高速コンベヤ102の上方には容器10を案内する高速側容器ガイド104が設けられている。そして、低速側容器ガイド103と高速側容器ガイド104とを連結するように、低速コンベヤ101と高速コンベヤ102とに跨って配置されるとともに容器10を低速コンベヤ101から高速コンベヤ102に導入するための並列した導入用ガイド105が設置されている。
【0005】
上述の構成において、容器10は低速コンベヤ101に導入された後に、導入用ガイド105に案内されつつ低速コンベヤ101から高速コンベヤ102に乗り移る。容器10が低速コンベヤ101から高速コンベヤ102に乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器10と後続の容器10との間に所定の間隔が形成される。そして、容器間に所定の間隔が形成された状態で、高速コンベヤ102によって検査装置に搬送される。
【0006】
図7および図8は一対の低速ベルトと一対の高速ベルトとを備えた容器の間隔形成装置を示す図であり、図7は平面図、図8は図7のVIII−VIII線矢視図である。図7および図8に示すように、容器10を搬送する定速のコンベヤ120のやや上方には、容器10の胴部を挟持する対向する一対の低速ベルト121,121と、一対の高速ベルト122,122とが2段に渡って設けられている。2段目の高速ベルト122は1段目の低速ベルト121よりも速い速度で走行するようになっており、また1段目の低速ベルト121の走行速度はコンベヤ120の速度よりも遅く設定されている。
【0007】
上述の構成において、容器10は一定の速度で搬送されるコンベヤ120に導入された後に、容器胴部が一対の低速ベルト121,121により挟持される。そして、容器10は一対の低速ベルト121,121から一対の高速ベルト122,122に受け渡される。容器10が一対の低速ベルト121,121から一対の高速ベルト122,122に受け渡される際に、両ベルト間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に所定の間隔が形成される。そして、容器10は一対の高速ベルト122,122から開放された後に、容器間に所定の間隔が形成された状態でコンベヤ120によって検査装置に搬送される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5および図6に示す低速コンベヤと高速コンベヤとを備えた容器の間隔形成装置においては、隣接する容器間に何ら機械的な力を作用させることなく、低速コンベヤから高速コンベヤへの乗り移り部分における速度差のみによって先行する容器と後続の容器との間に間隔を形成している。そのため、容器表面に水分が付着している場合には、相隣接する容器間に水分による表面張力が作用し、コンベヤの乗り移り部分の速度差のみによっては容器間に間隔を形成することができないという問題点がある。また、低速コンベヤと高速コンベヤとに跨って設置された導入用ガイドと容器との間に摩擦抵抗が作用して容器が導入用ガイドの箇処で詰まってしまい、コンベヤの乗り移り部分で容器間に間隔を形成することができない場合もある。
【0009】
一方、図7および図8に示す一対の低速ベルトと一対の高速ベルトとを備えた容器の間隔形成装置においては、一対の低速ベルトおよび一対の高速ベルトによって容器を確実に挟持しなければ容器間に間隔を形成することができないため、一対の低速ベルトおよび一対の高速ベルトは、それぞれ比較的大きな圧力を加えて容器を挟持するようにしている。このため、容器がガラス壜のように剛性が高い場合には問題がなく容器を挟持することができるが、液体が充填されていない空ペットボトルのように容器自体が柔らかい場合には、一対のベルトによって加えられる圧力によって容器が変形してしまうという問題点がある。近年、容器の軽量化に伴い容器の肉厚が薄くなっていくため、一対のベルトが容器を挟持する際の圧力による変形の度合いが大きくなっている。また、この一対のベルトにより加えられる圧力によって容器が変形すると、容器が一対のベルトからすり抜けてしまい、その結果、容器間に間隔を形成することができないという問題点がある。
【0010】
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、ペットボトル等の比較的柔らかい容器であっても、またガラス壜等の比較的剛性が高い容器であっても、容器の種類に影響されることなく容器間に間隔を形成することができる容器の間隔形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明の第1の態様は、コンベヤによって搬送される複数の容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置において、相隣接するとともに並列して設置され、複数の容器を低速で搬送する低速コンベヤと複数の容器を高速で搬送する高速コンベヤと、複数の容器の胴部を挟持するとともに容器を移送する一対の高速ベルトとを備え、前記一対の高速ベルトは、低速コンベヤと高速コンベヤに跨って搬送される容器が高速コンベヤに乗り移るように容器を移送することを特徴とするものである。
【0012】
本発明によれば、容器は低速コンベヤに導入された後に、低速コンベヤから一対の高速ベルト間に導入される。そして、容器は一対の高速ベルトにより挟持されつつ低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る。このように、容器が低速コンベヤから一対の高速ベルトに挟持される際に、低速コンベヤと一対の高速ベルトとの速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成されるとともに、容器が低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。すなわち、コンベヤ乗り移り部分の速度差によるピッチ割出作用と、高速ベルトの移送によるピッチ割出作用の相乗作用により、先行する容器と後続の容器との間に確実に所定の間隔が形成される。
【0013】
本発明の第2の態様は、コンベヤによって搬送される複数の容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置において、相隣接するとともに並列して設置され、複数の容器を低速で搬送する低速コンベヤと複数の容器を高速で搬送する高速コンベヤと、複数の容器の胴部に接触するとともに容器を移動させる高速ベルトとを備え、前記高速ベルトは、低速コンベヤと高速コンベヤに跨って搬送される容器が高速コンベヤに乗り移るように容器を移動させることを特徴とするものである。
【0014】
本発明によれば、容器は低速コンベヤに導入された後に、低速コンベヤと高速コンベヤに跨った状態になる。このとき、低速コンベヤと高速コンベヤの搬送力により、容器の胴部は高速ベルトに接触し、容器と高速ベルトとの間に生ずる摩擦力により容器は高速ベルトとともに移動して低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る。このように、容器が低速コンベヤのみによって搬送されている状態から、容器が低速コンベヤと高速コンベヤに跨るとともに容器の胴部が高速ベルトに接触して容器が高速ベルトとともに移動する際に、低速コンベヤと高速ベルトとの速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成されるとともに、容器が低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。すなわち、コンベヤ乗り移り部分の速度差によるピッチ割出作用と、高速ベルトの移送によるピッチ割出作用の相乗作用により、先行する容器と後続の容器との間に確実に所定の間隔が形成される。
【0015】
本発明の1態様によれば、前記高速コンベヤの搬送速度は前記高速ベルトの走行速度と略同一である。
本発明の1態様によれば、前記高速コンベヤの搬送速度は前記低速コンベヤの搬送速度の1.2〜1.4倍である。好ましくは、高速コンベヤの搬送速度は低速コンベヤの搬送速度の約1.3倍である。
【0016】
本発明の1態様によれば、前記高速ベルトの端部近傍にノズルを設置し、該ノズルから高速ベルトから離れた直後の容器に向けてエアを吹き付けるようにしたものである。この容器へのエアの吹き付けによって、先行する容器を強制的に前に押しだし、先行する容器と後続の容器との間により広い間隔を形成することができるようにしている。
本発明の1態様によれば、前記低速コンベヤから前記高速ベルトに容器を導入する導入用ガイドを備えている。これにより、容器が低速コンベヤに導入された後に、導入用ガイドに案内されつつ高速ベルトに円滑に搬送される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る容器の間隔形成装置の実施形態を図面を参照して説明する。
図1および図2は容器の間隔形成装置の第1の実施形態を示す図であり、図1は容器の間隔形成装置の平面図、図2は図1のII−II線矢視図である。図1および図2に示すように、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2とが相隣接し並列して配置されている。低速コンベヤ1の上方には容器10を案内する低速側容器ガイド3が設けられ、高速コンベヤ2の上方には容器10を案内する高速側容器ガイド4が設けられている。また、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2とに跨って容器10が搬送されるように対向する一対の高速ベルト5,5が設けられている。すなわち、一対の高速ベルト5,5が容器10を挟持する面5f1,5f2は低速コンベヤ側から高速コンベヤ側に傾斜して延びている。そして、ベルト面5f1は、始端が低速コンベヤ1の搬送面の略中央にあり、終端が低速コンベヤ1と高速コンベヤ2の境界部Bに位置するように延びている。ベルト面5f2は、始端が高速コンベヤ2の搬送面の略中央にあり、終端が高速コンベヤ2の搬送面の略側縁に位置するように延びている。一対の高速ベルト5,5は、それぞれ前後一対のプーリ6,6間に巻回されている。
【0018】
各高速ベルト5は、図2に示すように、上側高速ベルト5aと下側高速ベルト5bとから構成されており、上側高速ベルト5aは容器10の胴部上部に接触し、下側高速ベルト5bは容器10の胴部下部に接触するようになっている。したがって、対向する一対の高速ベルト5,5は、容器10が低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る際に、容器10を挟持するようになっている。また、低速コンベヤ1から一対の高速ベルト5,5に容器を導入するための並列する導入用ガイド7が設けられている。高速コンベヤ2は低速コンベヤ1の概略1.3倍の搬送速度で容器10を搬送するように設定されており、また一対の高速ベルト5,5の走行速度は高速コンベヤ2の搬送速度と略同一または同一に設定されている。例えば、容器10を600BPM(600本/分)の速度で搬送する場合には、通常、容器10は20m/min(分)で搬送されるので、高速コンベヤ2の搬送速度は26m/min(分)に設定される。
【0019】
上述の構成において、容器10は低速コンベヤ1に導入された後に、導入用ガイド7に案内されつつ低速コンベヤ1から一対の高速ベルト5,5間に導入される。そして、容器10は一対の高速ベルト5,5により挟持されつつ低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る。このように、容器10が低速コンベヤ1から一対の高速ベルト5,5に挟持される際に、低速コンベヤ1と一対の高速ベルト5,5との速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成されるとともに、容器10が低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。すなわち、コンベヤ乗り移り部分の速度差によるピッチ割出作用と、高速ベルト5の移送によるピッチ割出作用の相乗作用により、先行する容器と後続の容器との間に確実に所定の間隔が形成される。
【0020】
本発明においては、一対の高速ベルト5,5は容器10に大きな圧力を加えることなく、軽い力で容器10を挟持する構成になっている。したがって、容器10が空のペットボトルのように柔らかくて変形しやすいものであっても、一対の高速ベルト5,5によって容器10は変形することなく挟持されて移送され、この移送の間に、先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。
【0021】
また、本発明によれば、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2との乗り移り部分における速度差のみによって先行する容器と後続の容器との間に間隔を形成しているのではなく、コンベヤ乗り移り部分において一対の高速ベルト5,5により強制的に容器間に間隔を形成することができる。したがって、容器表面に水分が付着していて相隣接する容器間に水分による表面張力が作用しても、一対の高速ベルト5,5によって容器が挟持される際に容器間に引き離す力が加わるので、容器間に確実に間隔を形成することができる。
【0022】
図3は容器の間隔形成装置の第2の実施形態を示す平面図である。図1および図2に示す実施形態の容器の間隔形成装置においては、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2とに跨って容器10が搬送されるように対向する一対の高速ベルト5,5を設けたが、図3に示す実施形態の容器の間隔形成装置においては、ベルト面5f1を有した高速ベルト5のみが設けられており、ベルト面5f2を有した高速ベルト5は設けられていない。そして、高速ベルト5が設けられていない側においては、低速側容器ガイド3と高速側容器ガイド4とを連結するように、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2との境界部Bから高速コンベヤ2の搬送面の側縁部に延びた導入用ガイド8が設けられている。また、低速コンベヤ1から単一の高速ベルト5に容器10を導入するための導入用ガイド7の一方が設けられている。高速コンベヤ2は低速コンベヤ1の概略1.3倍の搬送速度で容器10を搬送するように設定されており、また高速ベルト5の走行速度は高速コンベヤ2の搬送速度と同一に設定されている。図3に示す容器の間隔形成装置のその他の構成は、図1および図2に示す容器の間隔形成装置と同一である。
【0023】
上述の構成において、容器10は低速コンベヤ1に導入された後に、導入用ガイド7,8に案内されつつ搬送され、容器10は低速コンベヤ1と高速コンベヤ2に跨った状態になる。このとき、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2の搬送力により、容器10の胴部は高速ベルト5に接触し、容器10と高速ベルト5との間に生ずる摩擦力により容器10は高速ベルト5とともに移動して低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る。このように、容器10が低速コンベヤ1のみによって搬送されている状態から、容器10が低速コンベヤ1と高速コンベヤ2に跨るとともに容器の胴部が高速ベルト5に接触して容器10が高速ベルト5とともに移動する際に、低速コンベヤ1と高速ベルト5との速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成されるとともに、容器10が低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。すなわち、コンベヤ乗り移り部分の速度差によるピッチ割出作用と、高速ベルト5の移送によるピッチ割出作用の相乗作用により、先行する容器と後続の容器との間に確実に所定の間隔が形成される。
【0024】
本発明においては、容器10は高速ベルトに接触するのみで高速ベルト5との間の摩擦力によって移動する。したがって、容器10が空のペットボトルのように柔らかくて変形しやすいものであっても、単一の高速ベルト5によって容器10は変形することなく移送され、この移送の間に、先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。
また、本発明によれば、低速コンベヤ1から高速コンベヤ2への乗り移り部分における速度差のみによって先行する容器と後続の容器との間に間隔を形成しているのではなく、コンベヤ乗り移り部分において容器が高速ベルト5に接触し高速ベルト5との間に生ずる摩擦力によって強制的に容器間に間隔を形成することができる。したがって、容器表面に水分が付着していて相隣接する容器間に水分による表面張力が作用しても、容器10が高速ベルト5に接触する際に容器間に引き離す力が加わるので、容器間に確実に間隔を形成することができる。
【0025】
図4は容器の間隔形成装置の第3の実施形態を示す平面図である。図4に示す実施形態の容器の間隔形成装置は、図3に示す容器の間隔形成装置に高圧エアを噴出するノズルを追加したものである。すなわち、高速ベルト5の搬送方向の終端近傍に、高速ベルト5に対向するようにノズル15が設置されている。これにより、容器10が高速ベルト5から離れた直後にノズル15から高圧エアを容器10に向けて吹き付けるようにしている。この高圧エアの吹き付けによって、先行する容器10を強制的に前に押しだし、先行する容器と後続の容器との間により広い間隔を形成することができるようにしている。図4に示す容器の間隔形成装置のその他の構成および作用は、図3に示す第2の実施形態の容器の間隔形成装置と同一である。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は以下に列挙する効果を奏する。
1)容器を一対のベルトにより高い圧力で挟持することがないため、容器がガラス壜のように剛性が高いものであっても、また容器が空ペットボトルのように柔らかくて変形しやすいものであっても、容器の種類に影響されることなく容器間に間隔を形成することができる。
2)低速コンベヤと高速コンベヤとに跨って相対向する一対の導入用ガイドが設けられていないため、容器と導入用ガイドとの間の摩擦抵抗に起因する容器間の詰まりを防ぐことができる。
【0027】
3)容器表面に水分が付着していて相隣接する容器間に水分による表面張力が作用したとしても、対向する一対の高速ベルトにより容器が軽く保持されて移送されるか、または容器が単一の高速ベルトに接触して容器と高速ベルトとの間に働く摩擦力により容器が移送されるために、相隣接する容器間に引き離す力が加わるので、容器間に確実に間隔を形成することができる。
4)コンベヤ乗り移り部分は、コンベヤラインの設計上必ず存在するので、このコンベヤ乗り移り部分を利用して容器の間隔形成装置を構成することとすれば、コンベヤラインを全体として短くすることができ、設置スペースを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る容器の間隔形成装置の第1の実施形態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】本発明に係る容器の間隔形成装置の第2の実施形態を示す平面図である。
【図4】本発明に係る容器の間隔形成装置の第3の実施形態を示す平面図である。
【図5】低速コンベヤと高速コンベヤとを備えた従来の容器の間隔形成装置を示す平面図である。
【図6】図5のVI−VI線矢視図である。
【図7】一対の低速ベルトと一対の高速ベルトとを備えた従来の容器の間隔形成装置を示す平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線矢視図である。
【符号の説明】
1 低速コンベヤ
2 高速コンベヤ
3 低速側容器ガイド
4 高速側容器ガイド
5 高速ベルト
5a 上側高速ベルト
5b 下側高速ベルト
5f1,5f2 ベルト面
6 プーリ
7,8 導入用ガイド
10 容器
15 ノズル
B 境界部
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンベヤで搬送される複数の容器に間隔を形成する容器の間隔形成装置に係り、特にペットボトル等の容器に好適な容器の間隔形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンベヤによって搬送される複数の容器に所定の間隔を形成した後に、容器の外観を撮像により検査することが行われている。この場合、複数の容器間に所定の間隔を形成した後にコンベヤ上で容器を撮像する場合もあるし、複数の容器間に所定の間隔を形成した後にスターホイール装置に供給し、このスターホイール装置によって円周上を搬送されている間に容器の外観を撮像する場合もある。いずれの場合も、複数の容器間に間隔を形成するためにスクリュー装置やスターホイール装置が検査装置の前段に配置されることが多い。
【0003】
上述したスクリュー装置やスターホイール装置を用いる場合には、容器の種類(丸形や角形等の容器形状、容器サイズ)の変更により部品の取り替えが必要となる。近年は容器の種類変更が多いので、部品の取り替えのない装置が要望されており、そのため、低速コンベヤと高速コンベヤとを相隣接して配置し、容器が低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る際に相隣接する容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置や、コンベヤ上で搬送される複数の容器の胴部を挟持する対向して配置された一対の低速ベルトと一対の高速ベルトとを2段に設け、低速ベルト側から高速ベルト側に容器が受け渡される際に容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置がある。
【0004】
図5および図6は低速コンベヤと高速コンベヤとを備えた容器の間隔形成装置を示す図であり、図5は平面図、図6は図5のVI−VI線矢視図である。図5および図6に示すように、低速コンベヤ101と高速コンベヤ102とが相隣接して並列して配設されている。低速コンベヤ101の上方には容器10を案内する低速側容器ガイド103が設けられ、高速コンベヤ102の上方には容器10を案内する高速側容器ガイド104が設けられている。そして、低速側容器ガイド103と高速側容器ガイド104とを連結するように、低速コンベヤ101と高速コンベヤ102とに跨って配置されるとともに容器10を低速コンベヤ101から高速コンベヤ102に導入するための並列した導入用ガイド105が設置されている。
【0005】
上述の構成において、容器10は低速コンベヤ101に導入された後に、導入用ガイド105に案内されつつ低速コンベヤ101から高速コンベヤ102に乗り移る。容器10が低速コンベヤ101から高速コンベヤ102に乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器10と後続の容器10との間に所定の間隔が形成される。そして、容器間に所定の間隔が形成された状態で、高速コンベヤ102によって検査装置に搬送される。
【0006】
図7および図8は一対の低速ベルトと一対の高速ベルトとを備えた容器の間隔形成装置を示す図であり、図7は平面図、図8は図7のVIII−VIII線矢視図である。図7および図8に示すように、容器10を搬送する定速のコンベヤ120のやや上方には、容器10の胴部を挟持する対向する一対の低速ベルト121,121と、一対の高速ベルト122,122とが2段に渡って設けられている。2段目の高速ベルト122は1段目の低速ベルト121よりも速い速度で走行するようになっており、また1段目の低速ベルト121の走行速度はコンベヤ120の速度よりも遅く設定されている。
【0007】
上述の構成において、容器10は一定の速度で搬送されるコンベヤ120に導入された後に、容器胴部が一対の低速ベルト121,121により挟持される。そして、容器10は一対の低速ベルト121,121から一対の高速ベルト122,122に受け渡される。容器10が一対の低速ベルト121,121から一対の高速ベルト122,122に受け渡される際に、両ベルト間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に所定の間隔が形成される。そして、容器10は一対の高速ベルト122,122から開放された後に、容器間に所定の間隔が形成された状態でコンベヤ120によって検査装置に搬送される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5および図6に示す低速コンベヤと高速コンベヤとを備えた容器の間隔形成装置においては、隣接する容器間に何ら機械的な力を作用させることなく、低速コンベヤから高速コンベヤへの乗り移り部分における速度差のみによって先行する容器と後続の容器との間に間隔を形成している。そのため、容器表面に水分が付着している場合には、相隣接する容器間に水分による表面張力が作用し、コンベヤの乗り移り部分の速度差のみによっては容器間に間隔を形成することができないという問題点がある。また、低速コンベヤと高速コンベヤとに跨って設置された導入用ガイドと容器との間に摩擦抵抗が作用して容器が導入用ガイドの箇処で詰まってしまい、コンベヤの乗り移り部分で容器間に間隔を形成することができない場合もある。
【0009】
一方、図7および図8に示す一対の低速ベルトと一対の高速ベルトとを備えた容器の間隔形成装置においては、一対の低速ベルトおよび一対の高速ベルトによって容器を確実に挟持しなければ容器間に間隔を形成することができないため、一対の低速ベルトおよび一対の高速ベルトは、それぞれ比較的大きな圧力を加えて容器を挟持するようにしている。このため、容器がガラス壜のように剛性が高い場合には問題がなく容器を挟持することができるが、液体が充填されていない空ペットボトルのように容器自体が柔らかい場合には、一対のベルトによって加えられる圧力によって容器が変形してしまうという問題点がある。近年、容器の軽量化に伴い容器の肉厚が薄くなっていくため、一対のベルトが容器を挟持する際の圧力による変形の度合いが大きくなっている。また、この一対のベルトにより加えられる圧力によって容器が変形すると、容器が一対のベルトからすり抜けてしまい、その結果、容器間に間隔を形成することができないという問題点がある。
【0010】
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、ペットボトル等の比較的柔らかい容器であっても、またガラス壜等の比較的剛性が高い容器であっても、容器の種類に影響されることなく容器間に間隔を形成することができる容器の間隔形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明の第1の態様は、コンベヤによって搬送される複数の容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置において、相隣接するとともに並列して設置され、複数の容器を低速で搬送する低速コンベヤと複数の容器を高速で搬送する高速コンベヤと、複数の容器の胴部を挟持するとともに容器を移送する一対の高速ベルトとを備え、前記一対の高速ベルトは、低速コンベヤと高速コンベヤに跨って搬送される容器が高速コンベヤに乗り移るように容器を移送することを特徴とするものである。
【0012】
本発明によれば、容器は低速コンベヤに導入された後に、低速コンベヤから一対の高速ベルト間に導入される。そして、容器は一対の高速ベルトにより挟持されつつ低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る。このように、容器が低速コンベヤから一対の高速ベルトに挟持される際に、低速コンベヤと一対の高速ベルトとの速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成されるとともに、容器が低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。すなわち、コンベヤ乗り移り部分の速度差によるピッチ割出作用と、高速ベルトの移送によるピッチ割出作用の相乗作用により、先行する容器と後続の容器との間に確実に所定の間隔が形成される。
【0013】
本発明の第2の態様は、コンベヤによって搬送される複数の容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置において、相隣接するとともに並列して設置され、複数の容器を低速で搬送する低速コンベヤと複数の容器を高速で搬送する高速コンベヤと、複数の容器の胴部に接触するとともに容器を移動させる高速ベルトとを備え、前記高速ベルトは、低速コンベヤと高速コンベヤに跨って搬送される容器が高速コンベヤに乗り移るように容器を移動させることを特徴とするものである。
【0014】
本発明によれば、容器は低速コンベヤに導入された後に、低速コンベヤと高速コンベヤに跨った状態になる。このとき、低速コンベヤと高速コンベヤの搬送力により、容器の胴部は高速ベルトに接触し、容器と高速ベルトとの間に生ずる摩擦力により容器は高速ベルトとともに移動して低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る。このように、容器が低速コンベヤのみによって搬送されている状態から、容器が低速コンベヤと高速コンベヤに跨るとともに容器の胴部が高速ベルトに接触して容器が高速ベルトとともに移動する際に、低速コンベヤと高速ベルトとの速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成されるとともに、容器が低速コンベヤから高速コンベヤに乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。すなわち、コンベヤ乗り移り部分の速度差によるピッチ割出作用と、高速ベルトの移送によるピッチ割出作用の相乗作用により、先行する容器と後続の容器との間に確実に所定の間隔が形成される。
【0015】
本発明の1態様によれば、前記高速コンベヤの搬送速度は前記高速ベルトの走行速度と略同一である。
本発明の1態様によれば、前記高速コンベヤの搬送速度は前記低速コンベヤの搬送速度の1.2〜1.4倍である。好ましくは、高速コンベヤの搬送速度は低速コンベヤの搬送速度の約1.3倍である。
【0016】
本発明の1態様によれば、前記高速ベルトの端部近傍にノズルを設置し、該ノズルから高速ベルトから離れた直後の容器に向けてエアを吹き付けるようにしたものである。この容器へのエアの吹き付けによって、先行する容器を強制的に前に押しだし、先行する容器と後続の容器との間により広い間隔を形成することができるようにしている。
本発明の1態様によれば、前記低速コンベヤから前記高速ベルトに容器を導入する導入用ガイドを備えている。これにより、容器が低速コンベヤに導入された後に、導入用ガイドに案内されつつ高速ベルトに円滑に搬送される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る容器の間隔形成装置の実施形態を図面を参照して説明する。
図1および図2は容器の間隔形成装置の第1の実施形態を示す図であり、図1は容器の間隔形成装置の平面図、図2は図1のII−II線矢視図である。図1および図2に示すように、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2とが相隣接し並列して配置されている。低速コンベヤ1の上方には容器10を案内する低速側容器ガイド3が設けられ、高速コンベヤ2の上方には容器10を案内する高速側容器ガイド4が設けられている。また、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2とに跨って容器10が搬送されるように対向する一対の高速ベルト5,5が設けられている。すなわち、一対の高速ベルト5,5が容器10を挟持する面5f1,5f2は低速コンベヤ側から高速コンベヤ側に傾斜して延びている。そして、ベルト面5f1は、始端が低速コンベヤ1の搬送面の略中央にあり、終端が低速コンベヤ1と高速コンベヤ2の境界部Bに位置するように延びている。ベルト面5f2は、始端が高速コンベヤ2の搬送面の略中央にあり、終端が高速コンベヤ2の搬送面の略側縁に位置するように延びている。一対の高速ベルト5,5は、それぞれ前後一対のプーリ6,6間に巻回されている。
【0018】
各高速ベルト5は、図2に示すように、上側高速ベルト5aと下側高速ベルト5bとから構成されており、上側高速ベルト5aは容器10の胴部上部に接触し、下側高速ベルト5bは容器10の胴部下部に接触するようになっている。したがって、対向する一対の高速ベルト5,5は、容器10が低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る際に、容器10を挟持するようになっている。また、低速コンベヤ1から一対の高速ベルト5,5に容器を導入するための並列する導入用ガイド7が設けられている。高速コンベヤ2は低速コンベヤ1の概略1.3倍の搬送速度で容器10を搬送するように設定されており、また一対の高速ベルト5,5の走行速度は高速コンベヤ2の搬送速度と略同一または同一に設定されている。例えば、容器10を600BPM(600本/分)の速度で搬送する場合には、通常、容器10は20m/min(分)で搬送されるので、高速コンベヤ2の搬送速度は26m/min(分)に設定される。
【0019】
上述の構成において、容器10は低速コンベヤ1に導入された後に、導入用ガイド7に案内されつつ低速コンベヤ1から一対の高速ベルト5,5間に導入される。そして、容器10は一対の高速ベルト5,5により挟持されつつ低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る。このように、容器10が低速コンベヤ1から一対の高速ベルト5,5に挟持される際に、低速コンベヤ1と一対の高速ベルト5,5との速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成されるとともに、容器10が低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。すなわち、コンベヤ乗り移り部分の速度差によるピッチ割出作用と、高速ベルト5の移送によるピッチ割出作用の相乗作用により、先行する容器と後続の容器との間に確実に所定の間隔が形成される。
【0020】
本発明においては、一対の高速ベルト5,5は容器10に大きな圧力を加えることなく、軽い力で容器10を挟持する構成になっている。したがって、容器10が空のペットボトルのように柔らかくて変形しやすいものであっても、一対の高速ベルト5,5によって容器10は変形することなく挟持されて移送され、この移送の間に、先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。
【0021】
また、本発明によれば、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2との乗り移り部分における速度差のみによって先行する容器と後続の容器との間に間隔を形成しているのではなく、コンベヤ乗り移り部分において一対の高速ベルト5,5により強制的に容器間に間隔を形成することができる。したがって、容器表面に水分が付着していて相隣接する容器間に水分による表面張力が作用しても、一対の高速ベルト5,5によって容器が挟持される際に容器間に引き離す力が加わるので、容器間に確実に間隔を形成することができる。
【0022】
図3は容器の間隔形成装置の第2の実施形態を示す平面図である。図1および図2に示す実施形態の容器の間隔形成装置においては、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2とに跨って容器10が搬送されるように対向する一対の高速ベルト5,5を設けたが、図3に示す実施形態の容器の間隔形成装置においては、ベルト面5f1を有した高速ベルト5のみが設けられており、ベルト面5f2を有した高速ベルト5は設けられていない。そして、高速ベルト5が設けられていない側においては、低速側容器ガイド3と高速側容器ガイド4とを連結するように、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2との境界部Bから高速コンベヤ2の搬送面の側縁部に延びた導入用ガイド8が設けられている。また、低速コンベヤ1から単一の高速ベルト5に容器10を導入するための導入用ガイド7の一方が設けられている。高速コンベヤ2は低速コンベヤ1の概略1.3倍の搬送速度で容器10を搬送するように設定されており、また高速ベルト5の走行速度は高速コンベヤ2の搬送速度と同一に設定されている。図3に示す容器の間隔形成装置のその他の構成は、図1および図2に示す容器の間隔形成装置と同一である。
【0023】
上述の構成において、容器10は低速コンベヤ1に導入された後に、導入用ガイド7,8に案内されつつ搬送され、容器10は低速コンベヤ1と高速コンベヤ2に跨った状態になる。このとき、低速コンベヤ1と高速コンベヤ2の搬送力により、容器10の胴部は高速ベルト5に接触し、容器10と高速ベルト5との間に生ずる摩擦力により容器10は高速ベルト5とともに移動して低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る。このように、容器10が低速コンベヤ1のみによって搬送されている状態から、容器10が低速コンベヤ1と高速コンベヤ2に跨るとともに容器の胴部が高速ベルト5に接触して容器10が高速ベルト5とともに移動する際に、低速コンベヤ1と高速ベルト5との速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成されるとともに、容器10が低速コンベヤ1から高速コンベヤ2に乗り移る際に、両コンベヤ間の速度差によって先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。すなわち、コンベヤ乗り移り部分の速度差によるピッチ割出作用と、高速ベルト5の移送によるピッチ割出作用の相乗作用により、先行する容器と後続の容器との間に確実に所定の間隔が形成される。
【0024】
本発明においては、容器10は高速ベルトに接触するのみで高速ベルト5との間の摩擦力によって移動する。したがって、容器10が空のペットボトルのように柔らかくて変形しやすいものであっても、単一の高速ベルト5によって容器10は変形することなく移送され、この移送の間に、先行する容器と後続の容器との間に間隔が形成される。
また、本発明によれば、低速コンベヤ1から高速コンベヤ2への乗り移り部分における速度差のみによって先行する容器と後続の容器との間に間隔を形成しているのではなく、コンベヤ乗り移り部分において容器が高速ベルト5に接触し高速ベルト5との間に生ずる摩擦力によって強制的に容器間に間隔を形成することができる。したがって、容器表面に水分が付着していて相隣接する容器間に水分による表面張力が作用しても、容器10が高速ベルト5に接触する際に容器間に引き離す力が加わるので、容器間に確実に間隔を形成することができる。
【0025】
図4は容器の間隔形成装置の第3の実施形態を示す平面図である。図4に示す実施形態の容器の間隔形成装置は、図3に示す容器の間隔形成装置に高圧エアを噴出するノズルを追加したものである。すなわち、高速ベルト5の搬送方向の終端近傍に、高速ベルト5に対向するようにノズル15が設置されている。これにより、容器10が高速ベルト5から離れた直後にノズル15から高圧エアを容器10に向けて吹き付けるようにしている。この高圧エアの吹き付けによって、先行する容器10を強制的に前に押しだし、先行する容器と後続の容器との間により広い間隔を形成することができるようにしている。図4に示す容器の間隔形成装置のその他の構成および作用は、図3に示す第2の実施形態の容器の間隔形成装置と同一である。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は以下に列挙する効果を奏する。
1)容器を一対のベルトにより高い圧力で挟持することがないため、容器がガラス壜のように剛性が高いものであっても、また容器が空ペットボトルのように柔らかくて変形しやすいものであっても、容器の種類に影響されることなく容器間に間隔を形成することができる。
2)低速コンベヤと高速コンベヤとに跨って相対向する一対の導入用ガイドが設けられていないため、容器と導入用ガイドとの間の摩擦抵抗に起因する容器間の詰まりを防ぐことができる。
【0027】
3)容器表面に水分が付着していて相隣接する容器間に水分による表面張力が作用したとしても、対向する一対の高速ベルトにより容器が軽く保持されて移送されるか、または容器が単一の高速ベルトに接触して容器と高速ベルトとの間に働く摩擦力により容器が移送されるために、相隣接する容器間に引き離す力が加わるので、容器間に確実に間隔を形成することができる。
4)コンベヤ乗り移り部分は、コンベヤラインの設計上必ず存在するので、このコンベヤ乗り移り部分を利用して容器の間隔形成装置を構成することとすれば、コンベヤラインを全体として短くすることができ、設置スペースを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る容器の間隔形成装置の第1の実施形態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】本発明に係る容器の間隔形成装置の第2の実施形態を示す平面図である。
【図4】本発明に係る容器の間隔形成装置の第3の実施形態を示す平面図である。
【図5】低速コンベヤと高速コンベヤとを備えた従来の容器の間隔形成装置を示す平面図である。
【図6】図5のVI−VI線矢視図である。
【図7】一対の低速ベルトと一対の高速ベルトとを備えた従来の容器の間隔形成装置を示す平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線矢視図である。
【符号の説明】
1 低速コンベヤ
2 高速コンベヤ
3 低速側容器ガイド
4 高速側容器ガイド
5 高速ベルト
5a 上側高速ベルト
5b 下側高速ベルト
5f1,5f2 ベルト面
6 プーリ
7,8 導入用ガイド
10 容器
15 ノズル
B 境界部
Claims (6)
- コンベヤによって搬送される複数の容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置において、
相隣接するとともに並列して設置され、複数の容器を低速で搬送する低速コンベヤと複数の容器を高速で搬送する高速コンベヤと、
複数の容器の胴部を挟持するとともに容器を移送する一対の高速ベルトとを備え、
前記一対の高速ベルトは、低速コンベヤと高速コンベヤに跨って搬送される容器が高速コンベヤに乗り移るように容器を移送することを特徴とする容器の間隔形成装置。 - コンベヤによって搬送される複数の容器間に間隔を形成する容器の間隔形成装置において、
相隣接するとともに並列して設置され、複数の容器を低速で搬送する低速コンベヤと複数の容器を高速で搬送する高速コンベヤと、
複数の容器の胴部に接触するとともに容器を移動させる高速ベルトとを備え、
前記高速ベルトは、低速コンベヤと高速コンベヤに跨って搬送される容器が高速コンベヤに乗り移るように容器を移動させることを特徴とする容器の間隔形成装置。 - 前記高速コンベヤの搬送速度は前記高速ベルトの走行速度と略同一であることを特徴とする請求項1又は2記載の容器の間隔形成装置。
- 前記高速コンベヤの搬送速度は前記低速コンベヤの搬送速度の1.2〜1.4倍であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の容器の間隔形成装置。
- 前記高速ベルトの端部近傍にノズルを設置し、該ノズルから高速ベルトから離れた直後の容器に向けてエアを吹き付けるようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の容器の間隔形成装置。
- 前記低速コンベヤから前記高速ベルトに容器を導入する導入用ガイドを備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の容器の間隔形成装置。
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JP2020164327A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 青山 省司 | 部品搬送装置 |
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-
2002
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